JP6210735B2 - 固定具 - Google Patents

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Description

本発明は、軽量気泡コンクリート板やパネルといった床部材を梁に取付固定するための固定具あるいは固定金物に関する。
軽量気泡コンクリート板(ALC板)、パネル、山形鋼等の床部材を梁に取付固定するための固定金物としては従来、例えば、特開2001−146807号公報(特許文献1)、特開2010−84467号公報(特許文献2)、特開2011−133077号公報(特許文献3)、および特開2012−145127号公報(特許文献4)に記載のごときものが知られている。特許文献1〜4に記載の固定金物は、頭部を上側にされ、軸部を下側にされて上下方向に延びるボルトと、ボルトの軸部が貫通する孔を有し、ボルト頭部の首下に当接するプレートと、ボルトの軸部と螺合してボルトから下方へ延びる本体と、本体の下端部に回動可能に取り付けられたフックとを備える。フックは本体に沿って延びる収納位置と、本体に対して直角方向に突出する突出位置とに選択的に回動可能である。
軽量気泡コンクリート板をH形鋼の梁に固定する際には、軽量気泡コンクリート板に設けられた固定用貫通孔に固定金物を下向きに通し、フックを突出位置に突出させる。この状態でボルトを締付回転させると、固定金物のプレートとフックとの間に、軽量気泡コンクリート板およびH形鋼のフランジが挟圧されて、軽量気泡コンクリート板は移動不能に固定されるというものである。
ボルトの軸部と螺合する本体の雌ねじ部は、本体にネジ孔加工を施したり、本体に溶接で固定されたナットであったり、ネジ孔を有する板材を本体に係合させたりしたものである。
特開2001−146807号公報 特開2010−84467号公報 特開2011−133077号公報 特開2012−145127号公報
従来の固定金物において、本体に雌ねじ部を設ける環状スペースを確保しなければならず、雌ねじ部の内径が、本体の断面形状よりも随分小さかった。このため、本体の断面形状と比較して随分細いボルトしか採用されなかった。また本体のねじ孔の長さは、ナット長あるいは板材の厚みまでしか確保することができなかった。このようにボルトが細いばかりでなく、ねじ孔の長さに制約がある従来技術にあっては、固定金物の挟圧力を大きくすることが困難である。
一方で、昨今の建築技術の進歩により、床部材の長大化および床荷重の増大化の要求が高まりつつある。また地震等に一層強い構造物の要求が高まりつつある。本発明者は、上記従来のような固定金物よりも、大きな挟圧力を発揮することができる技術を開発するに至った。
第1発明による固定具は、上側に配置された頭部および下側に配置された軸部を有するボルトと、ボルトの軸部が貫通する孔を有し、ボルトの頭部によって上方移動を規制されるプレートと、ボルトの軸部に螺合する本体と、本体の下端部に取り付けられて当該本体に収納される収納位置と本体から突出する突出位置にされたフックとを備えることを前提とする。そして本体は、上下方向に延びる一側縁および他側縁を有する板部材から作製される。かかる本体は、板部材の下端領域の一側縁を含む一方の壁部と、板部材の下端領域の他側縁を含む他方の壁部と、これら一方および他方の壁部が間隔を空けて互いに対峙することにより板部材の下端領域の一側縁および他側縁間に形成される開放口と、板部材の一側縁と他側縁との中間部分であって一方および他方の壁部を一体結合する中間壁部と、板部材の上端部の一側縁と板部材の上端部の他側縁とを近づけて形成される略筒状部分と、略筒状部分の内周に形成された雌ねじとを有する。また本体の雌ねじはボルトの軸部に螺合する。フックは本体の一方および他方の壁部間に収納され、開放口から突出可能である。一方の壁部、他方の壁部、開放口、および中間壁部は、本体の下端部で断面U字状を構成し、かかる断面U字状の断面は、略筒状部分の断面よりも大きい。
第1発明によれば、板部材の上端部の一側縁と板部材の上端部の他側縁とを近づけて略筒状部分を形成し、略筒状部分の内周に雌ねじを形成し、かかる雌ねじはボルトの軸部に螺合することから、雌ねじの内径が、本体の断面形状よりも板部材の肉厚だけ小さくなるに過ぎない。これにより雌ねじの内径を本体の断面形状に近づけることが可能となり、ボルト軸部の外径を従来よりも太くすることができる。また第1発明によれば、板部材の上端部の長さを板部材の厚みおよび従来のナット長よりも長くすることが可能であるから、本体の雌ねじの長さを従来よりも長くすることができる。
このように第1発明は、本体の雌ねじを従来よりも太く長くすることが可能であるから、従来の固定金物よりも大きな挟圧力を発揮することができる。なお、本体の一方および他方の壁部は、少なくとも本体の下端部を含んでいればよく、本体の下端部から上下方向中央部までの下端領域に形成されていてもよい。また本体の略筒状部分は、少なくとも本体の上端部を含んでいればよい。
第2発明による固定具は、上側に配置された頭部および下側に配置された軸部を有するボルトと、ボルトの軸部が貫通する孔を有し、ボルトの頭部によって上方移動を規制されるプレートと、ボルトの軸部に螺合する本体と、本体の下端部に取り付けられて当該本体に収納される収納位置と本体から突出する突出位置にされたフックとを備えることを前提とする。そして本体は、上下方向に延びる筒状体から作製される。かかる本体は、筒状体の周方向の一部および他の一部からなり、筒状体の下端部から上方に延びる切れ目を外径方向に切り開いて形成されて径方向に間隔を空けて互いに対峙する一方および他方の壁部と、筒状体の一部からなり一方および他方の壁部を一体結合する中間壁部と、一方および他方の壁部間の空間を外径側に向けて開放する開放口と、筒状体の上端部の内周に形成された雌ねじとを有する。また本体の雌ねじはボルトの軸部に螺合する。フックは本体の一方および他方の壁部間に収納され、開放口から突出可能である。一方の壁部、他方の壁部、開放口、および中間壁部は、本体の下端部で断面U字状を構成する。
第2発明によれば、筒状体の上端部の内周に雌ねじを形成し、かかる雌ねじはボルトの軸部に螺合することから、雌ねじの内径が、本体の断面形状よりも筒状体の肉厚だけ小さくなるに過ぎない。これにより雌ねじの内径を本体の断面形状に近づけることが可能となり、ボルト軸部の外径を従来よりも太くすることができる。また第2発明によれば、筒状体の上端部の長さを筒状体の肉厚および従来のナット長よりも長くすることが可能であるから、本体の雌ねじの長さを従来よりも長くすることができる。
このように第2発明は、本体の雌ねじを従来よりも太く長くすることが可能であるから、従来の固定金物よりも大きな挟圧力を発揮することができる。なお、本体の一方および他方の壁部は、少なくとも本体の下端部を含んでいればよく、本体の下端部から上下方向中央部までの下端領域に形成されていてもよい。また本体の雌ねじは、少なくとも本体の上端部に形成されていればよい。
第1発明の一実施形態として、本体の略筒状部分は、周方向に開いた隙間を有し、断面C字状であってもよい。かかる実施形態によれば、本体の略筒状部分が周方向一部でつながっていない不完全なリングであることから、板部材の上端部の一側縁と板部材の上端部の他側縁とを溶接によって結合する工数を省略することができ、本体を効率良く作製することができる。あるいは第1発明の他の実施形態として、板部材の上端部の一側縁と板部材の上端部の他側縁とを溶接によって結合し、本体の略筒状部分を完全な断面リング形状、即ち円筒にしてもよい。
第1発明の一実施形態として、略筒状部分の隙間は、上下方向に延び、下側部位における幅が上側部位における幅よりも大きい。かかる実施形態によれば、略筒状部分の下側部位の径を筒状部分の上側部位の径よりも大きく加工する作業が容易になる。
第1発明の好ましい実施形態として、本体は本体の上端部および本体の下端領域を一体結合する境界部をさらに有し、境界部は断面C字状から断面U字状に徐々に変化する。かかる実施形態によれば、略筒状の本体上端部と断面U字状の本体下端領域との間には、断面C字状から断面U字状に徐々に変化する境界部が介在することから、本体の上端部と下端領域は滑らかに接続される。
第1発明のさらに好ましい実施形態として、雌ねじは本体の略筒状部分の上側部位に形成され、本体の略筒状部分の下側部位は、上側部位よりも拡径されてボルトの軸部の外周と対面する。かかる実施形態によれば、ボルトの軸部の外周が環状隙間を介して略筒状部分の下側部位に包囲される。他の実施形態として、本体の略筒状部分はすべて一定の径であってもよい。
このように本発明は、固定具本体の上端部が筒状に形成されることから、当該筒状上端部の断面形状を固定具本体の断面形状に近づけることができる。したがって、筒状上端部の内周に形成された雌ねじの径を従来よりも大きくすることが可能となり、固定具のボルトを従来よりも太くすることができる。また筒状の上端部を従来よりも上下方向に長くすることが可能となり、雌ねじの軸長を長くすることができる。したがって本発明は、従来の固定具よりも大きな力で、床部材および梁を挟圧することができる。本発明の固定具を使用することにより、床部材と梁との接続強度が増加し、高強度の構造物を実現することができる。
本発明の一実施形態になる固定具を示す側面図である。 プレートを示す平面図である。 同実施形態の固定具を示す正面図である。 フックを長手方向にみた状態を示す図である。 同実施形態の固定具を示す縦断面図である。 本体の作製に使用される板部材を示す正面図である。 本体を示す正面図である。 本体を示す平面図である。 本体を示す側面図である。 使用状態の固定具を示す縦断面図である。 本発明の他の実施形態になる本体を示す正面図である。 図11に示す本体の作製に使用される筒状体を示す斜視図である。 本発明の他の実施形態になる本体を示す正面図である。 図13に示す本体の作製に使用される筒状体を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態になる固定具を示す側面図である。図3は同実施形態の固定具を示す正面図である。図5は同実施形態の固定具を示す縦断面図である。以降の説明では、便宜上、図1における紙面上方を固定具の上側と称し、紙面下方を固定具の下側と称する。
固定具10は、ボルト11と、プレート21と、本体31と、フック41と、回り止め具51を備え、上下方向に延びる細長形状を呈する。固定具10は基本的にはステンレス鋼等の金属で形成されることから固定金物とも称する。ボルト11は、上側に配置された頭部12および下側に配置された軸部13を有する。頭部12は例えば正六角形であり、締付回転が可能な形状であればよい。ボルト11は市販品であって、軸部13の外周に雄ねじが形成されている。
図2はプレートを示す平面図である。以降の説明では、便宜上、図2における紙面右方を固定具の前側と称し、紙面左方を固定具の後側と称する。プレート21は、平坦な金属板であって、ボルト11の軸部13が貫通する孔22を有する。孔22の輪郭は、円形の内周縁22aと、内周縁22aの後側の一部を切り欠くように形成された矩形縁22bとからなる。孔22の輪郭形状は頭部12の断面形状よりも小さいため、プレート21は頭部12によって上方移動を規制される。また孔22の輪郭形状は、軸部13に螺合する本体31の上端部の断面形状よりも小さいため、プレート21は本体31によって下方移動を規制される。
プレート21の外周は、大径の円弧を描く大径縁23と、大径縁23の前側の一部を膨出するように形成されて小径の円弧を描く小径縁24と、小径縁24の前側を切り欠くように形成された矩形の切欠き25とからなる。円形の大径縁23は、円形の内周縁22aと同心円の位置関係にされる。また大径縁23および内周縁22aの中心に関して、切欠き25の周方向位置と矩形縁22bの周方向位置は互いに180度異なる関係にされる。
本体31は上下方向に延びる1個の金属製部材であって、上端部32が上下方向に延びる略筒状を呈する一方で、下端部36を含み上下方向中央部まで連なる下端領域35が上下方向に直角な切断面においてU字状を呈する。つまり下端領域35は、一方の壁部35aと、他方の壁部35bと、一方および他方の壁部35a,35bを一体結合する中間壁部35cとを有する。そしてこれらの壁部35a,35bが間隔を空けて互いに対峙することにより、中間壁部35cとは反対側に向かって開いた開放口Sが形成される。なお本体31は、後述する回り止め具51によって、開放口Sを前側に向け、中間壁部35cを後側に向けて保持される。
これに対し略筒状の上端部32は、断面リング形状であってもよいし、あるいは断面C字状のように断面リング形状の一部が途切れていてもよい。本実施形態では、上端部32が断面C字状であり、周方向に開いた隙間32gを有する。
略筒状の上端部32と断面U字状の下端領域35との間には、断面形状が上下方向に徐々に変化する境界部34が設けられる。断面C字状から断面U字状に徐々に変化する境界部34が介在することにより、上端部32と下端領域35は滑らかに接続される。
上端部32の内周には雌ねじ32tが形成されている。雌ねじ32tにはボルト11の軸部13が螺合する。ボルト11の頭部12を締付回転させると頭部12から上端部32までの距離が短くなって、固定具10が短くなる。反対に頭部12を緩め回転させると頭部12から上端部32までの距離が長くなって、固定具10が長くなる。
一方および他方の壁部35a,35bは互いに平行な平坦面にされる。下端部36のうち壁部35a,35bにはフック41を枢支するための軸37が設けられる。軸37は一方の壁部35aと他方の壁部35bに架設されるピンであっても良いし、あるいは壁部35a,35bに個別に取り付けられるキノコ形状の回動連結具であっても良い。なお壁部35a,35bの下端は、中間壁部35cの下端よりも下方に延出する。そして中間壁部35cの下端は、詳しくは後述するが、壁部35aの下端と壁部35bの下端との間で、フック41の基端部と当接する。
フック41は、基端部が軸37を介して本体31の下端部36に取り付けられ、先端部が軸37を中心に回動可能である。図4はフックを長手方向にみた状態を示す図である。基端部から先端部まで延びるフック41は、断面U字状の金具42と、ゴム製の緩衝材43とを有する。金具42は互いに対向する一対の側片42a,42bと、側片42a,42b同士を結合する底片42cとを有する。一対の側片42a,42b間にはブロック状の緩衝材43が挿置される。緩衝材43の一部は、金具42の縁を超えて底片42cとは反対側へ突出している。
フック41は、軸37回りの回動可能によって、図1に実線で示す収納位置と、二点鎖線で示す突出位置とに選択的にされる。フック41は収納位置で本体31に沿って上下方向に延び、壁部35a,35b間に収容される。またフック41は突出位置で前後方向に延び、開放口Sから本体31の前側へ突出する。このときフック41の基端部は中間壁部35cの下端と当接し、フック41の下方への更なる回動を規制する。したがってフック41は本体31よりも下方へ回動することはない。フック41は、突出位置で直角方向に突出するのではなく、やや斜め上向きに突出する。かかるフック41の突出角度は上下方向に対し80〜90度の範囲に含まれる値である。
回り止め具51は、上下方向に延びる長板状の金具であって、その上端側がプレート21の孔22の矩形縁22bに通され、さらに上端側の上端部52が、前側に向けて曲げ加工されている。上端部52には、ボルト11の軸部13が貫通するための孔が形成されている。回り止め具51は、矩形縁22bによってプレート21の後側に保持され、相対回転しないように回り止めされる。ここで付言すると軸部13は、頭部12に隣接するワッシャ19を貫通し、次いで上端部52と、プレート21とを順次貫通する。なおワッシャ19は省略可能である。
回り止め具51の下端部53は、前側に向けて曲げ加工されて、中間壁部35cに形成されて上下方向に延びる長孔38に通される。そして下端部53は、例えばT字状のように先端側が根元側よりも幅広に形成されており、長孔38から抜け出すことのないよう抜け止めされつつ、長孔38に沿って上下方向に移動可能にされている。
このように回り止め具51は、プレート21の矩形縁22bおよび本体31の長孔38に係合することによって、ボルト11の回転にかかわらず、本体31の開放口Sを、プレート21の切欠き25と同じ向き、すなわち前側、に指向させる。
次に本体31について詳細に説明する。図6は本体の作製材料になる板部材131を示す正面図である。板部材131は厚み一定の1個の金属板であり、上下方向に延びる一側縁139aおよび他側縁139bを有する。本実施形態では、1個の板部材131を曲げ加工することにより本体31を作製する。換言すると本体31は複数個の金属片を互いに連結して組み立てたものではない。
上下方向に延びる板部材131は、図6に示すように左右対称な形状であって、その上下方向位置毎に異なる幅寸法を有する。具体的には、板部材131の上端部132において、上側部位132uの幅寸法よりも、上側部位132uの下側に隣接する下側部位132dの幅寸法が大きい。また板部材131の境界部134の幅寸法は、上側部位132uの幅寸法よりも小さい。また板部材131の下端領域135の幅寸法は、下側部位132dの幅寸法よりもさらに大きい。
このため一側縁139aおよび他側縁139bは、それぞれの上下方向位置に関し、上端部132の下側部位132dで外幅側に膨らみ、境界部134で内幅側に窪み、下端領域135で外幅側に膨らむように延びる。
図7は本体を示す正面図であって前側からみた状態を表す。図8は本体を示す平面図であって上側からみた状態を表す。図9は本体を示す側面図である。一側縁139aおよび他側縁139bを互いに近づけるように、板部材131を上下方向軸線回りに丸める曲げ加工によって、図7〜図9に示すように本体31が作製される。この曲げ加工において、一側縁139aの下端領域と他側縁139bの下端領域を所定の間隔で離隔させて、本体31の下端領域35は断面U字状にされる。また一側縁139aの上端部と他側縁139bの上端部を互いに接続することによって本体31の上端部32は筒状にされる。あるいは一側縁139aの上端部と他側縁139bの上端部を互いに近づけることによって、本体31の上端部32は断面C字状の略筒状にされる。断面C字状の上端部32において、一側縁139aと他側縁139bとの隙間32gは、周方向に0〜90度の範囲、好ましくは0〜10度の範囲に含まれる値にされる。隙間32gがこの範囲を超えて周方向に広くなると、軸部13と雌ねじ32tの螺合による軸力が低下するため好ましくない。
図3および図7に示すように隙間32gの幅は上下方向において等しくされる。あるいは図示はしなかったが、隙間32gの幅は下方に向かって徐々に大きくされてもよい。これにより上端部32のうちの下側部位32dの径を、上端部32のうちの上側部位32uの径よりも大きくする加工が容易になる。なお上側部位32uは板部材131の上側部位132uからなり、下側部位32dは板部材131の下側部位132dからなる。
本体31の中間壁部35cには上下方向に延び前後方向に貫通する長孔38が穿設される。また本体31の一方および他方の壁部35a,35bの下端部には、軸37が貫通するための丸孔37hが穿設される。
本体31の上端部32のうち、上側部位32uの内周には雌ねじ32tが形成される。これに対し上端部32の下側部位32dは上側部位32uよりも大きな径に加工される。上側部位32uと下側部位32dとの間には略環状のC字状段差32sが形成される。
ボルト11を下向きにして軸部13を雌ねじ32tに螺合させ、ボルト11の頭部12を締付回転させると、軸部13は本体31の下端部36に向かって進入する。そして軸部13の外周は環状隙間を介して下側部位32dに包囲される。さらに軸部13は一方および他方の壁部35a,35b間の空間に進入する。
図10は使用状態の固定具を示す縦断面図である。固定具10は、床部材としての軽量気泡コンクリート板102を、梁としてのH形鋼101に固定する。軽量気泡コンクリート板102の端部は、H形鋼101の上側フランジに支持されている。また軽量気泡コンクリート板102の端部には、H形鋼101の上側フランジから離隔した位置に固定用貫通孔104が設けられる。固定用貫通孔104は、上下方向に貫通して延び、その上端部が大径孔104aにされ、残りが小径孔104bにされ、これらの境界には上向きの環状段差104cが形成される。
固定具10による固定作業につき説明すると、固定具10のボルト11は予め緩め回転されており、固定具10は図1に示すように長くされている。作業者は当該固定具10を上方から固定用貫通孔104に通して、固定具10のプレート21を環状段差104cに載置する。そうするとフック41が固定用貫通孔104から下方へ完全に抜け出す。そして図1に矢印で示すように、フック41は自重で収納位置から突出位置に回動する。このとき固定具10は、H形鋼101の上側フランジを跨ぎ、フック41が上側フランジの下面103と対面する。
次に作業者は、プレート21の切り欠き25をH形鋼101に向けたまま、ボルト11を締付回転させる。そうすると固定具10が短くなり、固定具10のフック41が上側フランジの下面103に当接する。作業者がボルト11の頭部12をさらに締付回転させると、軽量気泡コンクリート板102のうち環状段差104cよりも下側部分およびH形鋼101の上側フランジが、プレート21およびフック41に挟圧される。これにより軽量気泡コンクリート板102はH形鋼101に固定される。なお詳細な手順は特許文献1の図4および図5と、対応する明細書の記載を参照されたい。
次に本発明の他の実施形態を説明する。図11は本発明の他の実施形態になる本体を示す正面図である。この実施形態につき、上述した実施形態と共通する構成については同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成について以下に説明する。図11に示す本体61は、図12に斜視図で示す1個の筒状体161から作製される。筒状体161は断面円形のパイプである。
図11に示す一方の壁部35aおよび他方の壁部35bは、図12に示す筒状体161の下端部166における周方向の一部および他の一部からなり、筒状体161の径方向に間隔を空けて互いに対峙する。上下方向に延びる筒状体161の下端部166から上方に向かって切れ目167をいれ、上下方向中央部から下端部166までの下端領域165を筒状体161の外径方向に切り開くと、一方および他方の壁部35a,35bと、一方および他方の壁部35a,35b間の空間を外径側に向けて開放する開放口とが形成される。また筒状体の上端部162は、筒状のまま残されて、本体61の上端部32となる。上端部32の内周には図示しない雌ねじが形成される。
上端部32と下端領域35は、断面形状が上下方向に徐々に変化する境界部63によって一体結合する。上端部32は断面リング状であり、下端領域35は断面U字状であり、両者の断面形状は異なるが、境界部63は断面C字状から断面U字状に徐々に変化することにより、両者は滑らかに接続される。境界部63は上端部32よりも大径に加工される。これにより境界部63は、環状の隙間を介してボルト11の軸部13を包囲する。
次に本発明のさらに他の実施形態を説明する。図13は本発明のさらに他の実施形態になる本体を示す正面図である。この実施形態につき、上述した実施形態と共通する構成については同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成について以下に説明する。図13に示す本体71は、図14に斜視図で示す1個の筒状体161から作製される。境界部63になる筒状体161の軸方向部位163は、周方向一方が切除され、外径方向に開いた開口163hが設けられる。開口163hは切れ目167の上端と接続する。開口163hにより、切れ目167は外径方向に円滑に切り開かれる。
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明になる固定具は、建築構造において有利に利用される。
10 固定具、11 ボルト、12 頭部、13 軸部、21 プレート、31 本体、32 上端部、32u 上側部位、32d 下側部位、32g 隙間、32t 雌ねじ、34 境界部、35 下端領域、35a,35b 壁部、35c 中間壁部、36 下端部、37 軸、38 長孔、41 フック、43 緩衝材、51 回り止め具、01 H形鋼、102 軽量気泡コンクリート板、104 固定用貫通孔、131 板部材、139a 一側縁、139b 他側縁、161 筒状体、163h 開口、167 切れ目、S 開放口。

Claims (6)

  1. 上側に配置された頭部および下側に配置された軸部を有するボルトと、
    前記ボルトの軸部が貫通する孔を有し、前記頭部によって上方移動を規制されるプレートと、
    前記ボルトの軸部に螺合する本体と、
    前記本体の下端部に取り付けられて、前記本体に収納される収納位置と、前記本体から突出する突出位置にされたフックとを備え、
    前記本体は、上下方向に延びる一側縁および他側縁を有する板部材から作製され、前記板部材の下端領域の一側縁を含む一方の壁部と、前記板部材の下端領域の他側縁を含む他方の壁部と、これら一方および他方の壁部が間隔を空けて互いに対峙することにより前記板部材の下端領域の一側縁および他側縁間に形成される開放口と、前記板部材の一側縁と他側縁との中間部分であって前記一方および他方の壁部を一体結合する中間壁部と、前記板部材の上端部の一側縁と前記板部材の上端部の他側縁とを近づけて形成される略筒状部分と、前記略筒状部分の内周に形成された雌ねじとを有し、
    前記本体の雌ねじは前記ボルトの軸部に螺合し、
    前記フックは前記本体の一方および他方の壁部間に収納され、前記開放口から突出可能であり、
    前記一方の壁部、前記他方の壁部、前記開放口、および前記中間壁部は、前記本体の下端部で断面U字状を構成し、
    前記断面U字状の断面は、前記略筒状部分の断面よりも大きい、固定具。
  2. 上側に配置された頭部および下側に配置された軸部を有するボルトと、
    前記ボルトの軸部が貫通する孔を有し、前記頭部によって上方移動を規制されるプレートと、
    前記ボルトの軸部に螺合する本体と、
    前記本体の下端部に取り付けられて、前記本体に収納される収納位置と、前記本体から突出する突出位置にされたフックとを備え、
    前記本体は、上下方向に延びる筒状体から作製され、前記筒状体の周方向の一部および他の一部からなり前記筒状体の下端部から上方に延びる切れ目を外径方向に切り開いて形成されて径方向に間隔を空けて互いに対峙する一方および他方の壁部と、前記筒状体の一部からなり前記一方および他方の壁部を一体結合する中間壁部と、前記一方および他方の壁部間の空間を外径側に向けて開放する開放口と、前記筒状体の上端部の内周に形成された雌ねじとを有し、
    前記本体の雌ねじは前記ボルトの軸部に螺合し、
    前記フックは前記本体の一方および他方の壁部間に収納され、前記開放口から突出可能であり、
    前記一方の壁部、前記他方の壁部、前記開放口、および前記中間壁部は、前記本体の下端部で断面U字状を構成する、固定具。
  3. 前記本体の略筒状部分は、周方向に開いた隙間を有し、断面C字状である、請求項1に記載の固定具。
  4. 前記隙間は、上下方向に延び、下側における幅が上側における幅よりも大きい、請求項3に記載の固定具。
  5. 前記本体は前記本体の上端部および前記本体の下端領域を一体結合する境界部をさらに有し、
    前記境界部は断面C字状から断面U字状に徐々に変化する、請求項3または4に記載の固定具。
  6. 前記雌ねじは、前記本体の略筒状部分の上側部位に形成され、
    前記本体の略筒状部分の下側部位は、前記上側部位よりも拡径され、前記ボルトの軸部の外周と対面する、請求項1、3〜5のいずれかに記載の固定具。
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