JP6210730B2 - モルタルまたはコンクリート吹付け装置及び方法 - Google Patents

モルタルまたはコンクリート吹付け装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、骨材とセメントミルクとを別々に圧送する別圧送方式を採用したモルタルまたはコンクリート吹付け装置及びその方法に関する。
例えば高所法面に予め形成された鉄筋等の型枠に対してモルタル材料を吹き付けて格子状の法枠を形成する際、モルタル材料を構成する骨材とセメントミルクとを別々のホースで圧送した後に混合して吹き付ける別圧送方式の吹付け工法が採用されることがある(特許文献1参照)。この別圧送方式の吹付け工法は、水とセメントと骨材とを混練した上でその粘度の高い混練物を圧送する一般的な吹付け工法に比べ、管路抵抗が低く抑えられ、長距離・高揚程圧送が可能になる利点を有する。
ところで、近年、所定の粒度分布の範囲内に収まる良質な骨材が少なくなり、その入手が困難になりつつある。入手が比較的容易であるのは、所定の粒度分布から逸脱した微粒子分(シルト分)を多く含む骨材であるが、このような骨材を上記別圧送方式の吹付け工法に使用すると、骨材を圧送するホースの内壁へのシルト分の付着・堆積が激しく、脈動や閉塞が起こり易いという問題がある。
そこで、上述したようなシルト分の付着・堆積を予防する目的で、圧送する骨材の表面水率を上昇させると、その骨材とセメントミルクとを混合して得られるモルタル材料の水セメント比が過大となり、モルタルの品質強度が大幅に低下してしまう恐れがある。
具体的には、モルタルの品質強度を確保するために、モルタル材料の水セメント比は55%以下と設計されるのが一般的である。そして、例えば比重2.55の良質な骨材を用いる場合には、この骨材の表面水率を7.5%程度とすることにより、水セメント比を設計値範囲内としつつ、骨材圧送用ホースに対するシルト分の付着・堆積の予防を図ることができる。
これに対して、シルト分を非常に多く含み、シルト分の付着・堆積を予防するには、骨材の表面水率を7.5%程度としたのでは不十分であって10%程度にまで上げなければならないような骨材の流通も全国的にはみられる。しかし、骨材の表面水率を10%程度にまで上げると水セメント比は65%程度となり、設計値(55%)を約10%も上回ってしまい、一般に、モルタルの品質強度は、水セメント比が10%増えるごとに半減すると言われていることからも明らかなように、モルタルの品質強度不足は免れない。
なお、モルタルの品質強度の低下を避けるために、骨材側の含水量が増加した分、セメントミルク側の含水量を減少させることにより、モルタル材料の水セメント比を調節することも考えられるが、この場合、セメントミルクの粘度が高くなって搬送性が低下してしまう。
そこで、別圧送方式の吹付け工法において、骨材に水を添加して圧送し、セメントミルクとの合流位置の手前にて、骨材に随伴する水の一部を水除去手段によって除去するようにし、合流位置を経て形成されるモルタル材料の水セメント比を低く抑える技術を用いることが考えられる(特許文献2参照)。本出願人が最近開発したこの技術を用いれば、骨材に水を添加して骨材圧送用ホースに対するシルト分の付着・堆積を効果的に予防することができ、また、骨材とセメントミルクとを混合してモルタル材料を得る直前で骨材に随伴する水の一部を除去するので、モルタル材料の水セメント比を下げることもできる。
特許第3592604号公報 特開2012−127149号公報
しかし、上記の水除去手段を用いる技術では、骨材圧送用ホースの底に寄せ集められた状態でいわば棒状となってそのホース内を流れる骨材を避ける位置に水除去用の孔を設け、この孔から略霧状の水を排出するようにしているので、骨材に付着している水を除去することは難しく、その脱水効果は限られている。そのため、この脱水効果に大きく左右されるモルタル材料の水セメント比の低減と、それに伴うモルタルの品質強度の優良化の一層の向上を期待することは難しい。また、比較的入手し易い骨材に含まれるシルト分が増加傾向にある今日においては、上記の技術をもってしても将来にわたるシルト分の更なる増加への対応不足の感は否めない。
なお、以上は、主としてモルタル材料を用いる場合の実情について述べたが、この実情はコンクリート材料を用いる場合についても同様に当て嵌まり得る。
本発明は上述の実情に留意してなされたもので、その目的は、別圧送方式の吹付け工法において、吹付け材料の搬送性及び品質強度の向上を図りつつ、骨材に含まれるシルト分の増加に対応することのできるモルタルまたはコンクリート吹付け装置及び方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係るモルタルまたはコンクリート吹付け装置は、骨材供給路を介して骨材及び水を供給する骨材圧送機と、セメントミルク供給路を介してセメントミルクを供給するセメントミルク供給手段と、前記骨材及び水並びに前記セメントミルクを混合する混合手段と、前記混合により得られる吹付材料を吹き付けるための吹付ノズルとを備えたモルタルまたはコンクリート吹付け装置であって、
前記骨材供給路の下流部に設けられ、前記骨材に添加された水の一部を除去する水除去手段と、
前記骨材供給路の内側に突出する突出部を有し、前記水除去手段よりも上流側の位置に設けられ、前記骨材供給路内を流れてくる前記骨材を前記突出部によって跳ね上げる跳ね上げ部とを具備したことを特徴とする(請求項1)。
上記モルタルまたはコンクリート吹付け装置において、前記跳ね上げ部は、前記水除去手段の上流側に3〜10m離れた位置に設けられているとしてもよい(請求項2)。
一方、上記目的を達成するために、本発明に係るモルタルまたはコンクリート吹付け方法は、骨材圧送機から骨材供給路を介して供給される骨材と、セメントミルク供給手段からセメントミルク供給路を介して供給されるセメントミルクとを混合して吹付材料とし、その吹付材料の吹付けを行うモルタルまたはコンクリート吹付け方法において、
前記吹付材料を構成する水の一部を前記骨材圧送機から供給される前記骨材に添加し、
前記骨材に添加された水の一部を、前記骨材供給路の下流部に設けられた水除去手段により除去し、
前記水除去手段よりも上流側の位置において前記骨材供給路の内側に突出する突出部を有する跳ね上げ部を設け、水が添加された状態で前記骨材供給路内を流れる前記骨材を前記突出部によって跳ね上げることを特徴とする(請求項3)。
本願発明では、別圧送方式の吹付け工法において、吹付材料の搬送性及び品質強度の向上を図りつつ、骨材に含まれるシルト分の増加に対応することのできるモルタルまたはコンクリート吹付け装置及び方法が得られる。
すなわち、本願の各請求項に係る発明では、骨材供給路を流れる骨材に水が随伴するようにしているので、骨材供給路の内壁に対する骨材中のシルト分の付着・堆積、ひいては骨材供給路内における脈動・閉塞の発生を予防することができ、骨材の搬送性が向上する。
また、混合手段によって骨材とセメントミルクとを混合して吹付材料を得る前に、骨材に随伴する水の一部を水除去手段により除去するので、吹付材料の水セメント比を下げることもできる。
その上、骨材側の含水量はセメントミルクとの混合時には高くならないので、骨材とセメントミルクとを混合して得られる吹付材料の水セメント比を調節するために、セメントミルク供給路に流すセメントミルクの含水量を減らすという必要も無く、セメントミルクの搬送性も良好に維持することができる。
さらに、水除去手段の上流側に設けた跳ね上げ部によって骨材に付着した水の少なくとも一部を骨材から分離し、水除去手段によって除去可能となる水の量を増加させることができる。この脱水効果の増強により、骨材にシルト分が多く含まれている場合に、骨材の搬送性を維持するために骨材に添加する水を増やしても、混合手段によって得られる吹付材料の水セメント比が高くならないようにすることができ、従って、シルト分を多く含む骨材の利用が可能となり、ひいては原料コストの低減を期待することもできる。また、斯かる脱水効果の増強により、混合手段によって得られる吹付材料の水セメント比を一層低減して品質強度の大幅な向上を図ることも可能となる。また、水除去手段ではエアも一部抜かれるため、その分エアコンプレッサーの圧力を上げることができ、骨材の搬送量の向上、搬送距離・揚程高さの向上が可能となる。
本発明の一実施の形態を示す全体構成説明図である。 上記実施形態における要部縦断面図である。 (A)は上記実施形態における跳ね上げ部の構成を概略的に示す正面図、(B)は(A)のA−A線断面図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら以下に説明する。
法面に法枠を形成する際、例えば図1に示すような法枠形成工法が実施されることがある。この図1に示す法枠形成工法では、法面Nに張設された金網等のネット2上に鉄筋3を格子状に配置し、この鉄筋3を覆うように吹付材料1を吹き付けて格子状の法枠4を形成する。そして、吹付材料1の吹付けを行うより前に法枠4内に配置してあった養生シート5を、法枠4の形成後に剥がし、植物種子や肥料を含んだ植生基材6を法枠4内に吹き付けて、法面Nの緑化保護を図る。
本実施の形態に係るモルタルまたはコンクリート吹付け方法(以下、「本方法」と略称する)及び装置(以下、「本装置」と略称する)は、例えば図1に示すような法枠形成工法における吹付材料1の吹付けに用いることのできるものである。
以下、本装置の構成の説明を兼ねて、本方法について説明する。
本方法では、図1に示すように、吹付材料1を構成する骨材11とセメントミルク12とを別々に圧送した後に混合して吹き付ける別圧送方式の吹付けを行う。すなわち、骨材11は、骨材圧送機13から骨材供給路14へと送り出された後、混合手段15に供給され、この混合手段15には、セメントミルク供給手段16からセメントミルク供給路17へと送り出されたセメントミルク12も供給される。そして、混合手段15によって形成された吹付材料1は、ホース18を通った後、ホース18の先端に設けられた吹付けノズル19から吐出される。
ところで、骨材11にシルト分が比較的多く含まれていることがあり、そのような場合、骨材11が骨材供給路14内を流通するのに伴って、骨材11に含まれるシルト分が骨材供給路14の内壁に付着・堆積し、やがては脈動や閉塞を引き起こす恐れがある。そこで、本方法では、上記の脈動や閉塞を予防するために、骨材11に水20を添加し、骨材11とともに水20を骨材圧送機13から骨材供給路14へと送り出すようにしている。
本実施形態では、吹付材料1がモルタル材料となるように、骨材11として細骨材を用い、具体的には石英系の砂(吸水率の低い細骨材の一例)を用いている。
骨材圧送機13は、この骨材圧送機13に接続されたエアコンプレッサー21から供給される圧縮エアにより、骨材11及び水20を所定の流量で吐出することができるものである。
骨材供給路14は、例えば20m程度のホースを複数繋いで最大700m程度の長さとなる連結ホースによって構成することができる。
混合手段15としては、例えば可搬式の混合装置を用いることができ、本実施形態では、図2に示すように、筒状の本体部22の一端側に、骨材供給路14からの骨材11が導入される骨材導入口23が設けられ、他端側に、ホース18が接続される吐出材料吐出口24が設けられ、本体部22の側方に、セメントミルク供給路17からのセメントミルク12が導入されるセメントミルク導入筒25が斜めに連設されたものを用いる。
セメントミルク供給手段16としては、例えばピストン式ポンプ、スクイズ式ポンプなどの圧送用ポンプを用いることができる。このセメントミルク供給手段16によって圧送するセメントミルク12の流量は、セメントミルク供給手段16が備える吐出量ゲージによって設定変更され、事前にまたはリアルタイムで測定した、骨材供給路14内を圧送される骨材11および水20の圧送量に応じてセメントミルク供給手段16によるセメントミルク12の吐出量を調整することで、骨材11および水20とセメントミルク12との配合比を任意に制御できるようになっている。
ホース18は、混合手段15の吹付材料吐出口24に接続され、混合手段15を中心にして半径3〜20m程度の範囲で吹付けノズル19からの吹付けを行えるように、吹付けノズル19を含む長さが3〜20m程度となっている。
そして、本実施形態では、図1、図2に示すように、骨材供給路14の下流部に、骨材11に添加され骨材11に随伴する水20の一部を除去するための水除去手段26を設ける。
この水除去手段26は、図2に示すように、骨材供給路14の一部を構成する筒状の本体部27の管壁に5〜10mmのスリット28を設け、圧縮エアによって略霧状となっている余剰の水20をそのスリット28から排出するようにした装置である。スリット28から排出された水20は、本体部27に対して分岐する状態で設けられ本体部27よりも小径(例えば1インチほどの径)の分岐筒部29と、この分岐筒部29の下流端に連結された5mほどの長さを有する可撓性ホース30とを経て、例えばバケツ等の貯留容器31に貯留され、その後、適宜に処理される。
ここで、スリット28から除去する水20の流量を、吹付けノズル19からの吹付材料1の吹付け状況に応じて変更することができるように、例えば分岐筒部29の途中に、除去する水20の流量を調整するためのバルブ等を有する調整部32を設けることが好ましい(図2参照)。
また、スリット28からの骨材11の排出を阻止するには、分岐筒部29の少なくとも付け根部が、本体部27内における骨材11の流れに逆らう方向になるべく近づくように斜めに延びるようにするのが好ましい。加えて、骨材供給路14内を進む骨材11には重力と慣性力とが働き、骨材11は、骨材供給路14の直線部分では骨材供給路14の底を流れ、カーブ部分ではカーブの外側寄りに流れるのであり、この性質を利用して、スリット28を、本体部27において骨材11の寄らない位置に設けるようにするのが好ましい。
また、本実施形態では、図1及び図2に示すように、水除去手段26よりも上流側の位置に跳ね上げ部33を設けてある。この跳ね上げ部33は、図2に示すように、骨材供給路14の内側に突出する突出部34を有し、水20が添加された状態で骨材供給路14内を流れてくる骨材11を突出部34によって跳ね上げるようにしたものである。この突出部34によって骨材11が跳ね上げられると、骨材11が突出部34に接触したときに受ける衝撃や、跳ね上げられた後、骨材供給路14の内壁に衝突・着地したときに受ける衝撃により、骨材11に付着した水20の一部が骨材11から分離することになる。
上述のように突出部34によって骨材11から分離された水は、骨材11に随伴して骨材供給路14を流れるに伴って再び骨材11に付着していくことになるが、骨材11から分離した水20の量が多い状態で骨材11及び水20が水除去手段26に到達するようにすれば、より多くの余剰な水20を水除去手段26によって除去することができ、ひいては混合手段15によって得られる吹付材料1の水セメント比の低減を図ることができる。上記の観点から、跳ね上げ部33を、水除去手段26の上流側に3〜10m離れた位置に設けるのが好ましい。3m未満とすると、跳ね上げ部33によって跳ね上げられて流れの乱れた状態の骨材11が水除去手段26に到達してしまい、スリット28からの骨材11の排出を防止するのが困難となり、10m超とすると、骨材11から分離した水の殆どが再び骨材11に付着した状態で水除去手段26に到達し、水除去手段26によって除去することのできる余剰な水20の量をあまり増やすことができない(水除去手段26による脱水量が増えない)ためである。
ここで、本実施形態における跳ね上げ部33は、図3(A)及び(B)に示すように、骨材供給路14の一部を構成する筒状の本体部35の周壁に貫通孔(図示していない)を複数設け、各貫通孔に弾丸状(前部が半球状で後部が円柱状)の突入部材36を外側から差し込んだ状態で溶着することによって構成されている。従って、本体部35の内側に突出する突入部材36の前部が半球状の突出部34を構成するのであり、本実施形態では、半球状の突出部34の直径を11mm程度としている。なお、本実施形態では、突入部材36を本体部35の軸心方向に間隔をおいて2列設け、各列の複数(例えば5個)の突入部材36を本体部35の周方向に間隔をおいて設けると共に、2列の突入部材36の位相が互いにずれるようにし(千鳥状にし)、本体部35が軸心回りに転がってその上下がどのように変わっても、本体部35の内面に沿って流れる骨材11が必ず何れかの突出部34に接触し、跳ね上げられるようにしつつ、隣り合う突出部34の間には隙間を設けて骨材11及び水20の流れが滞り難いようにしている。尚、図3(B)において、実線で示す突出部34は図3(A)において左側の列の突入部材36の前部に設けられた突出部34を示し、一点鎖線で示す突出部34は図3(A)において右側の列の突入部材36の前部に設けられた突出部34を示している。
また、突出部34は骨材11の接触を受けて摩耗するものであるため、突出部34を耐久性のある素材(例えば金属)によって形成し、かつ交換可能としてあることが好ましい。本実施形態では、本体部35の両端に設けられたフランジ37と、本体部35の上流側及び下流側に配置される管に設けられるフランジ38とをボルト連結(図示していない)するようにしてあり、本体部35ごと(跳ね上げ部33全体を)交換することができるようにしてある。
また、本実施形態では、図1及び図2に示すように、水除去手段26(スリット28)より下流側で、かつ、混合手段15(本体部22内における骨材11とセメントミルク12との合流位置P)より上流側に、跳ね上げ部33と同一の構成を有する跳ね上げ部39を設ける。すなわち、この跳ね上げ部39の突出部34により、骨材11は跳ね上げられて分散した状態となるのであり、この分散状態の骨材11が、混合手段15の本体部22内における骨材11とセメントミルク12との合流位置Pに到達し、骨材11とセメントミルク12との混合が良好に行われるようにしている。
上記の構成を有する本方法及び本装置では、骨材供給路14を流れる骨材11に水20が随伴するようにしているので、骨材供給路14の内壁に対する骨材11中のシルト分の付着・堆積、ひいては骨材供給路14内における脈動・閉塞の発生を予防することができ、骨材11の搬送性が向上する。
また、混合手段15によって骨材11とセメントミルク12とを混合して吹付材料1を得る直前で、骨材11に随伴する水20の一部を水除去手段26により除去するので、吹付材料1の水セメント比を下げることもできる。
その上、骨材11側の含水量はセメントミルク12との混合時には高くならないので、骨材11とセメントミルク12とを混合して得られる吹付材料1の水セメント比を調節するために、セメントミルク供給路17に流すセメントミルク12の含水量を減らすという必要も無く、セメントミルク12の搬送性も良好に維持することができる。
さらに、水除去手段26の上流側に設けた跳ね上げ部33によって骨材11に付着した水20の少なくとも一部を骨材11から分離し、水除去手段26によって除去可能となる水20の量を増加させることができる。この脱水効果の増強により、骨材11にシルト分が多く含まれている場合に、骨材11の搬送性を維持するために骨材11に添加する水20を増やしても、混合手段15によって得られる吹付材料1の水セメント比が高くならないようにすることができ、従って、シルト分を多く含む骨材11の利用が可能となり、ひいては原料コストの低減を期待することもできる。また、斯かる脱水効果の増強により、混合手段15によって得られる吹付材料1の水セメント比を一層低減して品質強度の大幅な向上を図ることも可能となる。
実際に、発明者らは圃場試験を行い、本装置から跳ね上げ部33を省いた装置(特許文献2の吹付け装置に該当するもの)を用いた場合、1バッチ当たり従来比約1%(約2L)の脱水に止まったが、本装置を用いた場合、約3%(約6L)の脱水を行うことができたことを確認している。
本実施形態では、突出部34が半球状となっているので、突出部34に対する骨材11の接触位置によって骨材11の跳ね上がる方向が上下にも左右にもばらつくことになり、跳ね上げ部33において重要となる衝撃付与(骨材11から水20を分離するための衝撃付与)と、跳ね上げ部39において重要となる骨材11の分散とを何れも効率良く行える上、骨材11に対する突出部34の抵抗を低く抑え、骨材11の詰まりを防止するとともに、突出部34の摩耗の進行を遅らせることもできる。
なお、本発明は、上記の実施の形態に何ら限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々に変形して実施し得ることは勿論である。例えば、以下のような変形例を挙げることができる。
上記実施の形態では、吹付材料1がモルタル材料となるように骨材11として細骨材を用いているが、吹付材料1がコンクリート材料となるように骨材11に粗骨材を含めるようにしてもよい。細骨材としては、石英系の砂に限らず、通常の砂、高炉スラグ等を用いることができ、粗骨材としては、砂利、礫、砕石等を用いることができる。
上記実施形態では、突出部34の交換を本体部35ごと行うようにしているが、例えば突入部材36を本体部35に溶着するのではなく本体部35に着脱自在に設け、突入部材36のみを交換するようにしてもよく、突入部材36において突出部34となる部分(前部)のみを交換することができるようにしてあってもよい。
上記実施形態では、突出部34を半球状としているが、これに限らず、突出部34の形状は種々に変更可能である。例えば、突出部34を円錐状、角錐状等としてもよいし、本体部35の内周面に沿って周回する環状としてもよい。
また、図3(A)及び(B)に示す例では突出部34を2列設けているが、1列のみ設けても、3列以上設けてもよい。突出部34を1列のみ設ける場合、隣り合う突出部34の間に隙間ができないように突出部34を密に並べてもよい。また、突出部34を2列以上設ける場合、例えば列ごとに突出部34の高さや幅を異ならせるようにしてもよい。また、各列において、突出部34の高さや幅を異ならせてあってもよい。
上記実施形態では、跳ね上げ部33と跳ね上げ部39との構成を同一としてあるが、異ならせてあってもよい。
上記実施形態では、水除去手段26によって余分な水20が除去された骨材11が合流位置Pに到達してセメントミルク12と混合されるまでの間においては、骨材11に含まれるシルト分が骨材供給路14内に付着する恐れがある。従って、スリット28から合流位置Pまでの距離をなるべく短くすることが好ましく、この観点から、跳ね上げ部39を省略するようにしてもよい。
なお、上記変形例どうしを適宜組み合わせてもよいことはいうまでもない。
1 吹付材料
2 ネット
3 鉄筋
4 法枠
5 養生シート
6 植生基材
11 骨材
12 セメントミルク
13 骨材圧送機
14 骨材供給路
15 混合手段
16 セメントミルク供給手段
17 セメントミルク供給路
18 ホース
19 吹付けノズル
20 水
21 エアコンプレッサー
22 本体部
23 骨材導入口
24 吐出材料吐出口
25 セメントミルク導入筒
26 水除去手段
27 本体部
28 スリット
29 分岐筒部
30 可撓性ホース
31 貯留容器
32 調整部
33 跳ね上げ部
34 突出部
35 本体部
36 突入部材
37 フランジ
38 フランジ
39 跳ね上げ部
N 法面

Claims (3)

  1. 骨材供給路を介して骨材及び水を供給する骨材圧送機と、セメントミルク供給路を介してセメントミルクを供給するセメントミルク供給手段と、前記骨材及び水並びに前記セメントミルクを混合する混合手段と、前記混合により得られる吹付材料を吹き付けるための吹付ノズルとを備えたモルタルまたはコンクリート吹付け装置であって、
    前記骨材供給路の下流部に設けられ、前記骨材に添加された水の一部を除去する水除去手段と、
    前記骨材供給路の内側に突出する突出部を有し、前記水除去手段よりも上流側の位置に設けられ、前記骨材供給路内を流れてくる前記骨材を前記突出部によって跳ね上げる跳ね上げ部とを具備したことを特徴とするモルタルまたはコンクリート吹付け装置。
  2. 前記跳ね上げ部は、前記水除去手段の上流側に3〜10m離れた位置に設けられている請求項1に記載のモルタルまたはコンクリート吹付け装置。
  3. 骨材圧送機から骨材供給路を介して供給される骨材と、セメントミルク供給手段からセメントミルク供給路を介して供給されるセメントミルクとを混合して吹付材料とし、その吹付材料の吹付けを行うモルタルまたはコンクリート吹付け方法において、
    前記吹付材料を構成する水の一部を前記骨材圧送機から供給される前記骨材に添加し、
    前記骨材に添加された水の一部を、前記骨材供給路の下流部に設けられた水除去手段により除去し、
    前記水除去手段よりも上流側の位置において前記骨材供給路の内側に突出する突出部を有する跳ね上げ部を設け、水が添加された状態で前記骨材供給路内を流れる前記骨材を前記突出部によって跳ね上げることを特徴とするモルタルまたはコンクリート吹付け方法。
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