JP6210543B2 - 端子接続装置 - Google Patents
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Description
特許文献2記載の技術によれば、圧着端子の着脱は、ロックレバーの操作によってできるので煩雑な作業から解放される。けれども、使用可能な圧着端子が限られていて、先端に切り欠きがある先開型圧着端子にのみ対応することができるものである。すなわち、一般的な形状である、丸型圧着端子には対応することができない限定的な接続技術である。
接続状態の保持は、板ばね部の弾性的変形によって生じる付勢力によってなされる。これにより、たとえば合金材料の選定、板ばね部の板厚の設計等によって、接続条件に応じた最適な接続強度の設計が可能である。その結果、数十アンペアから百アンペア程度の大きな電流が流れるところでも使用することができる信頼性の高い端子接続装置が得られる。
れる構成のものであってもよい。
直列的に2個の端子接続手段が構成される場合、直列的に並ぶ板ばね部は、外側に固定端があり、内側に自由端が延びる構成であってよい。このような構成をとることで、電線の延びる方向に沿って、端子の接続が可能になる。
また、支持部の切り欠き部は、この問題に関する限り、抜け止めピンを通すだけの大きさが確保されていればよい。このような条件を満たすように設計され、作成された端子、端子接続手段、及び抜け止めピンを用いれば、端子の接続が容易にでき、且つ、使用可能な端子の種類を限定することがない、端子接続装置が得られる。もちろん、抜け止めピンのピンは、その形状が限定されるものではなく、たとえば断面円形であってよく、断面円形以外の6角形、4角形の形状であってもよい。
上段、及び下段に挿入された端子は、その穴の中心が一致する。さらにこれら穴の中心と、支持部の穴の中心とが一致し、さらに、板ばね部の切り欠き部はこれら穴に重なる位置にある。このような条件を満たすことによって、1本の抜け止めピンによって、2個の端子を同時に固定することができる。
好ましくは、本発明の端子接続装置は、(2)前記板ばね部が、一端が自由端、他端が固定端の片持梁構造で、前記自由端が前記端子の挿入方向に延びるところに特徴を有する(1)記載のものである。
この発明によれば、板ばね部の自由端が端子の挿入方向に延びるので、端子接続手段へ端子を挿入する際、丸型圧着端子のほか、開型圧着端子の場合でも、板ばね部を無理な方向に力を作用させることがなく、スムーズに操作を行なうことができる。これにより、使用可能な端子の種類を限定しない、容易に端子の着脱が可能な端子接続装置が得られる。 直列的に2個の端子接続手段が構成される場合、直列的に並ぶ板ばね部は、外側に固定端があり、内側に自由端が延びる構成であってよい。このような構成をとることで、電線の延びる方向に沿って、端子の接続が可能になる。
両者は、一体的に絶縁性のケースを構成する。本体ケースは、内部に端子接続構造が装着され、これに連なる端子挿入口を備えている。カバーケースは、端子接続構造に連なる貫通孔、及びこれに連なる抜け止めピンの挿入口を備えている。抜け止めピンは、端子の挿入方向に直交する方向に操作方向を有するので、正規挿入位置にある端子の穴を閂状に貫通する。これにより、接続状態が固定される。
抜け止めピン50は、図2に示されるように、端子接続構造20に挿入された端子60を正規挿入位置で保持するものである。抜け止めピン50は、操作性を考慮して本体500を備えるとともに、その一面に、端子60の抜けを防止するための貫通ピン530を備えている。
端子収容部110は、図6に示されるように、カバー収容部121の奥部に連なる断面矩形の空間である。端子収容部110と、カバー収容部121とは連続して備わる一体的な空間である。端子接続構造20は、本体ケース10の開口部120から、カバー収容部121を通して端子収容部110に装着される。端子収容部110の周囲四方は、4個の壁で構成されている。
収容部410は、図7、図9に示されるように、断面矩形の柱状の空間である。周囲四方は壁である。左右壁は、抜け止めピン50の抜け落ちを防止するための凸状の第1係止部420を下端に備えるとともに、抜け止めピン50を待機位置501で保持するための凸状の第2係止部421を上端に備えている。第1係止部420は、比較的大きいものが一つ備わり、第2係止部421は、比較的小さいものが二つ備わる。
本体400は、図7に示されるように、一回り大きく外部に張り出した、多少厚みを有するフランジ状の上面401を備えている。上面401は、正面視矩形でコーナーには丸みがある。下面402は、図8に示されるように、抜け止めピン50を組み付けるための挿入口411を備えている。2個の挿入口411、411が、端子60の前後方向に並んで備わる。上面401にある、開口部412の前後には、差込案内440が備わる。差込案内440は、開口部412の前後にある上面401の一部が傾斜するもので、この傾斜を利用して差し込まれた抜け止めピン50の引き抜き操作を助ける。
カバーケース40は、図8、図9に示されるように、本体400の下面402中央部から上方に穿たれた位置決め孔470を備えている。位置決め孔470は、本体ケース10の案内部170と協働して、カバーケース40を本体ケース10に嵌め込むとき、案内の働きをする。位置決め孔470は、断面矩形の柱状の空間である。位置決め孔470は、前後方向に並ぶ2個の収容部410の間に備わる。カバーケース40は、本体400の下面402の四隅にスリット450を備えている。スリット450には、第二板ばね部材2202の圧入部270が圧入されて保持される。
は、ともに支持部材300と、板ばね部材220とを備えている。第1端子接続構造200は、共有部材である支持部材300と、第1板ばね部材2201とを備え、第2端子接続構造201は、支持部材300と、第2板ばね部材2202とを備える。第1端子接続構造200と、第2端子接続構造201とは、支持部材300を共有するとともに、基本構造が共通するので、以降説明は、主に第1端子接続構造200についておこなう。
板ばね部材220は、図11、図12に示されるように、板状に広がる基部205と、その前後端から湾曲し折り重なるようにして延びる板ばね部220a、220aとを備えている。基部205は、端子接続構造20を本体ケース10に装着したとき、柱状に延びる案内部170を通すための位置決め孔280を、中央部に備えている。基部205は、端子接続構造20を本体ケース10の端子収容部110に装着するとき、端子収容部110の圧入スリット140に圧入して固定するための圧入部270を、左右側縁の前後端に備えている。圧入部270は、基部205の側縁から延びる切り出し片であって曲げ部を有し下方に延びている。
1の裏面側を示すものであるとともに、第2板ばね部材2202の本体ケース10への正規組み付け姿勢の表面側を示すものでもある。
第2端子接続構造201についても、図14に示されるように、第1端子接続構造200の場合と端子60の挿入方向は同じになる。ただし、端子60の上下面は逆転した位置
になる。すなわち、端子60の平坦面側(反圧着部側)が支持部300aに接する姿勢で、第1端子接続構造200、第2端子接続構造201ともに挿入される。
抜け止めピン50は、図22に示されるように、前後面に備わる係止部575がカバーケース40の収容部410上端の前後内面に備わる抜け防止部430に係合することで、脱落が防がれる。また、抜け止めピン50は、図21に示されるように、左右側面に備わる係止部570がカバーケース40の収容部410上端の左右内面に備わる第2係止部421に乗り上げることで、抜け止めピン50の本体500を外部に突出させた待機位置501で待機姿勢を保持することができる。
2は、2個の板ばね部220a、220aを備え、支持部材300は2個の支持部300a、300aを備えている。板ばね部220aと、支持部300aとから接続の最小構成単位である端子接続手段203が構成される。端子60は、その板厚方向が端子接続手段203によって挟持され、電気的機械的接続状態が得られる。
第1挿入口101(下側)の端子60は、図11、図25に示されるように、平坦面が上になる姿勢で挿入する。第2挿入口102(上側)の端子は、平坦面が下になる姿勢で挿入する。挿入口100から挿入された端子60は、端子接続構造20の案内部290によって位置が修正されて奥部に進む。端子60の先端が板ばね部220aに係りはじめると指先に挿入抵抗を感じる。板ばね部220aを弾性変形させながら端子60を支持部300aに沿って押し進めると先端が、案内部170に突き当たり、ここが正規挿入位置となる。端子60は、正規挿入位置で保持される。
抜け止めピン50は、図25に示されるように、上方の待機位置501にある。挿入途中にある端子60は、左右方向の案内部290に当たる。これにより、端子60の左右方向の位置ずれが修正される。さらに端子60を挿入すると、板ばね部220aの接触部230に当たる。このとき端子60の裏面は、平坦な全面で支持部300に接触している。この状態のまま挿入し続けると、端子60の先端が案内部170に接する。この位置が端子60の正規挿入位置である。第1端子接続構造200、および第2端子接続構造201の端子接続手段203にそれぞれ端子60を挿入し終えた後、抜け止めピン50を待機位置501から抜け止め位置502に切り替える。
機械的接続は、板ばね部220aと、支持部300aとの間に作用する付勢力によって担われ、その挟持力だけでは、端子60の不用意な抜けを防ぎきれないところを、抜け方向と直交する方向にかかる抜け止めピン50の閂作用で補強する。抜け止めピン50は、上下方向の移動だけで、抜け止め位置502と、解除位置である待機位置501とを切り替えることができるので、専用治具を必要とせず、簡易な操作で端子60の接続を行なうことができる端子接続装置1が得られる。
本発明に係る端子接続装置1は、図28に示されるように、容易に分岐回路を組むことができる。また、本発明に係る端子接続装置1は、容易にリターン回路を組むことができる。
・本実施形態に係る端子接続装置1は、支持部300aが比較的板厚のある、導電性のよい銅合金の板材からなり、端子60と広い面で接触可能である。さらに、板ばね部220aは、比較的剛性の高いステンレス材からなる。これにより、数十アンペアから百アンペア程度の大きな電流が流れるところの接続に使用可能な端子接続装置1が得られる。
・本実施形態に係る端子接続装置1は、一側面に端子挿入口100を上下に2個備えている。これにより、電線を引き回すことなく、リターン回路を組むことができる端子接続装置1が得られる。
端子60の挿入方向に沿って弾性片が延びる。さらに、端子60の挿入側は案内用のテーパを備えている。これにより、端子60の挿入がスムーズにでき、且つ、板ばね部220aに無理な力を加えることがない端子接続手段203を備えた端子接続装置1が得られる。
・本実施形態に係る端子接続装置1は、絶縁性のケース5で保護されている。これにより、接続部に露出部がないので不用意な電気的な接触事故が生じるおそれがない端子接続装置1が得られる。
・本実施形態に係る端子接続装置1は、ケース5が本体ケース10と、これに嵌め込まれるカバーケース40とからなる。さらに、端子接続構造20は、カバーケース40が嵌め込まれる空間の下方の空間に装着される。これにより、組み立てが容易な端子接続装置1が得られる。
・本実施形態に係る端子接続装置1は、端子60の抜けを防ぐ抜け止めピン50を備え、且つ、抜け止めピン50は、待機位置501と、抜け止め位置502の切り替えが抜け止めピン50の抜き差し操作だけで行なうことができる。これにより、端子60の固定が抜け止めピン50の抜き差しだけで行なうことができる端子接続装置1が得られる。
・本実施形態に係る端子接続装置1は、抜け止めピン50は、カバーケース40に組み付けられる。その次本体ケース10に組み付けられる。且つ、抜け止めピン50は、組み付けられたカバーケース40から抜け落ちないように係止構造が備わる。これにより、組み立て容易な端子接続装置1が得られる。
・本実施形態に係る端子接続装置1は、端子60を接続し抜け止めピン50を抜け止め位置502に押し下げた状態で使用される。この状態で、抜け止めピン50の最も外面は、ケース5の面と面一状態である。これにより、側面に凹凸のない平坦面で構成された箱形の端子接続装置1が得られる。
・本実施形態に係る端子接続装置1は、共通する板ばね部材220aに4個の端子60を電気的機械的に接続することができる。これにより、容易に1→3分岐回路、1→2分岐回路を組むことができる端子接続装置1が得られる。
る。これにより、容易にリターン回路を組むことができる端子接続装置1が得られる。
・本実施形態に係る端子接続装置1は、側面に連結部180を備えている。これにより容易に、端子数に応じた端子接続装置1を連結することができる。
・本実施形態に係る端子接続装置1は、側面の連結部180に固定台181を連結することができる。これにより、容易に支持体に固定できる端子接続構造が得られる。
・本実施形態に係る端子接続装置1は、二つの屈曲部によって構成された横方向に弾性変形可能な端子案内部を備えている。これにより、横方向の位置修正範囲が広がるのでサイズが相違する端子60の種類に対応可能な端子接続装置1が得られる。
・丸型端子だけでなく、開型端子の接続にも使用可能であって、特に丸型端子、横開型端子に関しては、抜け止めピン50による抜け止め効果が有効に奏される端子接続装置1が得られる。
5 ケース
10 本体ケース
100 挿入口
101 第1挿入口
102 第2挿入口
110 端子収容部
111 第1端子収容部
112 第2端子収容部
120 開口部
121 カバー収容部
122 保持部
122a 溝部
130 電線収容部
131 第1電線収容部
132 第2電線収容部
133 仕切壁
134 奥壁
135 スリット
140 圧入スリット
150 支持部
160 貫通部受部
170 案内部
180 連結部
181 固定台
20 端子接続構造
200 第1端子接続構造
201 第2端子接続構造
2 3 端子接続手段
205 基部
220 板ばね部材
220a 板ばね部
2201 第1板ばね部材
2202 第2板ばね部材
230 接触部
240 曲げ部
250 連結部
260 切り欠き部
270 圧入部
280 位置決め孔
290 案内部
291 支持面
292 案内面
293 曲げ部
294 曲げ部
300 支持部材
300a 支持部
301 本体
310 貫通孔
320 固定部
330 位置決め孔
340 接触部
40 カバーケース
400 本体
401 上面
402 下面
403 側面
410 収容部
411 挿入口
412 開口部
420 第1係止部
421 第2係止部
430 抜け防止部
440 差込案内
450 スリット
460 押え部
461 係止部
470 位置決め孔
50 抜け止めピン
500 本体
501 待機位置
502 抜け止め位置
510 押し込み部
530 貫通ピン
540 差込口
550 溝
560 切り欠き
570 係止部
575 係止部
60 圧着端子
600 穴
610 電線
620 接触部
Claims (8)
- 導体を有する電線の端部に接続する板状の端子が接続可能な導電体からなる端子接続構造を備える端子接続装置であって、前記端子接続構造は、前記端子を支える板状の導電性の支持部と、前記端子に付勢力を加える板ばね部とを有する端子接続手段を備え、
前記端子接続構造は、板状に広がる前記支持部を中央において、上段に前記端子の挿抜方向に並べて2個の前記端子接続手段と、下段に前記端子の挿抜方向に並べて2個の前記端子接続手段と、を備え、上段、下段それぞれに2個並ぶ前記端子接続手段は、前記端子の挿抜方向がそれぞれ逆向きであり、
前記端子は中央に穴が有る丸型端子、あるいは開型端子で、前記支持部には、この穴と略同程度の大きさの穴が備わり、前記板ばね部には、この穴よりも大きい切り欠き部が備わり、前記端子が前記端子接続手段の正規挿入位置まで挿入されたとき、前記端子の穴の中心と、前記支持部の穴の中心とは、その位置がほぼ一致し、前記切り欠き部はこれら穴に重なるように備わり、これら二つの穴を貫くように上方、あるいは下方から差し込まれる抜き差し自在な抜け止めピンによって、前記上段及び下段の前記端子接続手段の正規挿入位置に挿入された2個の前記端子を位置決め固定することができるところに特徴を有する端子接続装置。 - 前記板ばね部は、一端が自由端、他端が固定端の片持梁構造で、前記自由端が前記端子の挿入方向に延びるところに特徴を有する請求項1記載の端子接続装置。
- 前記端子接続構造は、絶縁性の物質からなるケースで保護され、このケースの対向する2面のそれぞれに前記端子の挿入口と、このケースの上面あるいは下面に前記抜け止めピンの挿入口とが備わり、前記端子が前記挿入口から挿入され正規挿入位置に収容された状態で、前記挿入口から差し込まれた前記抜け止めピンにより、この正規挿入位置で位置決め固定されるところに特徴を有する請求項2記載の端子接続装置。
- 前記ケースは、前記端子接続構造を収容する端子収容部と、この端子収容部の上方にあり、上面の開口部から連通するカバー収容部と、この端子収容部の前方及び後方にあり、前面及び後面の前記挿入口から連通する電線収容部と、を有する本体ケースと、前記カバー収容部に嵌め込まれるカバーケースとを備え、このカバーケースは前記抜け止めピンが抜き差しされる貫通孔に連通する挿入口を備え、前記ケースに、前記端子接続構造が前記開口部を通して前記端子収容部にセットされ、その上に前記カバーケースが前記開口部を通して前記カバー収容部に嵌め込まれることで前記端子接続構造が前記端子収容部に固定されるところに特徴を有する請求項3記載の端子接続装置。
- 前記カバーケースと、前記本体ケースとは、対応する位置に係止手段を備え、前記カバーケースが前記本体ケースの前記カバー収容部の正規収容位置まで嵌め込まれると前記係止手段が作用するところに特徴を有する請求項4記載の端子接続装置。
- 前記抜け止めピンは、前記カバーケースの前記貫通孔に前記嵌め込み方向と反対方向に装着でき、外側への抜け落ちが係止手段によって抑制されているところに特徴を有する請求項4又は5記載の端子接続装置。
- 前記ケースは、横方向に連結が容易にできるように側面に連結手段を備え、必要な接続端子数に応じて自在にケースの増減ができるところに特徴を有する請求項3から6のうち一項記載の端子接続装置。
- 請求項1記載の端子接続装置の端子接続方法であって、請求項1記載の端子を請求項1記載の上段及び下段の請求項3記載の挿入口から正規挿入位置まで挿入する第一ステップと、請求項1記載の抜け止めピンを請求項3記載の挿入口から正規抜け止め位置まで差し込む第二ステップとによって、前記2個の端子が正規挿入位置で固定されるところに特徴を有する端子接続方法。
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