JP6210473B2 - 有機光学デバイス及びこれを用いた有機電子デバイス - Google Patents

有機光学デバイス及びこれを用いた有機電子デバイス Download PDF

Info

Publication number
JP6210473B2
JP6210473B2 JP2012172725A JP2012172725A JP6210473B2 JP 6210473 B2 JP6210473 B2 JP 6210473B2 JP 2012172725 A JP2012172725 A JP 2012172725A JP 2012172725 A JP2012172725 A JP 2012172725A JP 6210473 B2 JP6210473 B2 JP 6210473B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic
refractive index
film
layer
optical device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012172725A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014032851A (ja
Inventor
横山 大輔
大輔 横山
城戸 淳二
淳二 城戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamagata University NUC
Original Assignee
Yamagata University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamagata University NUC filed Critical Yamagata University NUC
Priority to JP2012172725A priority Critical patent/JP6210473B2/ja
Publication of JP2014032851A publication Critical patent/JP2014032851A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6210473B2 publication Critical patent/JP6210473B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/52PV systems with concentrators
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

Landscapes

  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

本発明は、有機材料からなる有機光学デバイス、及び、これを用いて構成される有機エレクトロルミネッセンスデバイス(以下、有機ELと略称する)、有機薄膜太陽電池等の有機電子デバイスに関する。
近年、電子デバイス分野では、省電力化や軽量化、フレキシブル化を目指して、有機半導体材料を用いた有機ELや有機レーザ、有機薄膜太陽電池等の有機電子デバイスの研究開発が活発に行われている。
このような有機電子デバイスにおいては、これまで、有機半導体薄膜の屈折率は、通常1.7〜1.8程度であるとみなされており、有機膜自体で屈折率を調整し、デバイス内部の光伝搬を制御するという着想はなかった。このため、光伝搬の制御は、専ら、積層された有機膜に金属や絶縁性誘導体、導電性金属酸化物等の無機材料層を外部に適用することにより行われていた。
ところが、近年、有機膜の屈折率は、材料によって大きく異なり、膜中における有機材料の分子配向により大きな複屈折が生じ、垂直入射光に対する屈折率が大きくなる場合があることが分かってきた(非特許文献1参照)。
一方、プラスチック光ファイバにおいては、従来から、高分子材料の屈折率を制御する考え方が採用されている(非特許文献2参照)。しかしながら、有機半導体材料を用いて、屈折率を制御した薄膜を形成するということは考えられていなかった。
また、多層膜ミラーにおいて、絶縁性の高分子材料を用いた例が報告されているが、有機半導体材料を主体として構成された例はなく、また、各層の屈折率差も十分に大きいと言えるものではなかった。
このように、従来は、有機半導体材料によって屈折率が制御された光学デバイスはなかった。
D.Yokoyama, J.Mater.Chem., 2011, 21, p.19187-19202 小池康博,「高分子の光物性」,共立出版,1994
従来のように、無機材料層を成膜して光伝搬を制御する場合、プロセスコストが高い、適度な導電性と屈折率との両立が困難である、成膜する際に下層の有機層にダメージを与えやすい等の課題を有していた。また、デバイス内部の屈折率を直接調整することができないため、効果的な光伝搬制御を行うことが難しいという課題も有していた。
そこで、本発明者らは、低温成膜が容易であり、プロセスコストや膜表面の平滑性等の点においても優れている有機膜による屈折率制御について検討を重ねたところ、有機EL等の有機電子デバイスにおいて好適に光伝搬を制御し得る手法を見出した。
すなわち、本発明は、有機膜の屈折率を制御し、屈折率差の大きい有機膜層を組み合わせて用いることにより、他の有機層にダメージを与えることなく、低コストで効果的に光伝搬を制御することができる有機光学デバイス及びこれを用いた有機電子デバイスを提供することを目的とするものである。
本発明に係る有機光学デバイスは、屈折率が異なる2層の有機膜が積層された組を少なくとも1組備え、前記2層の有機膜の屈折率差が0.5以上であり、前記2層の有機膜のうち少なくともいずれかが、屈折率を調整する添加物が混合された膜であり、前記有機膜が有機半導体材料により構成されることを特徴とする。
このような高屈折率層と低屈折率層を積層させることにより、有機膜による効果的な光伝搬制御が可能となり、有機光学デバイスにおける種々の光学特性制御に応用することができる。
前記屈折率を調整する添加物は、フッ素含有または硫黄含有化合物であることが好ましい。
前記有機光学デバイスは、2層の有機膜のうちの少なくともいずれかの光学膜厚が、該有機薄膜に対する入射光の波長の1/4であることが好ましい。
このような膜厚とすることにより、光干渉の効果を最大限に活用し、より効果的に光伝搬を制御することが可能となる。
上記のような有機光学デバイスは、分布型ブラッグ反射ミラー(distributed Bragg reflector;以下、DBRと略称する。)等の多層膜ミラーに好適に適用することができる。
また、前記有機膜を有機半導体材料により構成することにより、導電性を有する有機光学デバイスや、光に応答する、あるいは発光する半導体としての機能を備えた有機光学デバイスを構成することができる。
本発明によれば、上記のような有機光学デバイスを用いた有機電子デバイスを提供することができる。
前記有機光学デバイスを適用することにより、他の有機層にダメージを与えることなく、低コストで効果的に光伝搬が制御された有機電子デバイスを構成することができる。
本発明に係る有機光学デバイスによれば、光伝搬制御のための複数層の有機膜の屈折率差を0.5以上と大きくすることができ、プラスチック光ファイバの分野で知られている一般的な高分子材料の屈折率差よりも大きくすることができる。また、前記有機膜は、真空蒸着で成膜することが可能であり、平滑性に優れた任意の厚さの膜を形成することができる。
したがって、本発明によれば、他の有機層にダメージを与えることなく、低コストで効果的に光伝搬が制御された有機光学デバイスを構成することができる。
また、前記有機膜は、導電性を有するもの、さらに光に応答する、あるいは発光する半導体としての機能を備えたものとして構成することができる。したがって、本発明に係る有機光学デバイスは、有機半導体を用いた各種有機電子デバイスに広く応用することが可能である。
PBDとC2450との共蒸着膜及びBDAVBiについての各波長における屈折率評価結果を示すグラフである。 (a)、(b)は、所定のDBRの各波長光に対する反射率のシミュレーション結果を示すグラフであり、(b)は、(a)の反射率0.88以上について拡大したものである。 実施例に係るDBRの各波長光に対する反射率の計算値と実測値を示すグラフである。 実施例に係るDBRの各波長光に対する反射率の反射角度依存性の評価結果を示すグラフである。 第1の実施態様に係る有機ELの層構成を示した概略断面図である。 第2の実施態様に係る有機ELの層構成を示した概略断面図である。 第3の実施態様に係る有機ELの層構成を示した概略断面図である。 第4の実施態様に係る有機ELの層構成を示した概略断面図である。 第5の実施態様に係る有機ELの層構成を示した概略断面図である。 第6の実施態様に係る有機ELの層構成を示した概略断面図である。 第7の実施態様に係る有機薄膜太陽電池の層構成を示した概略断面図である。 第8の実施態様に係る有機薄膜太陽電池の層構成を示した概略断面図である。 第9の実施態様に係る有機薄膜太陽電池の層構成を示した概略断面図である。
以下、本発明について、より詳細に説明する。
本発明に係る有機光学デバイスは、屈折率が異なる2層の有機膜が積層された組を少なくとも1組備えており、前記2層の有機膜の屈折率差が0.5以上であることを特徴としている。
一般的な有機半導体デバイスの各層を構成する材料のうち、光を伝搬する材料として最も大きな屈折率を有するものは、ITO(可視光に対する屈折率:約2.0)であり、一方、屈折率が最も小さいものは基板として用いられるガラス(可視光に対する屈折率:約1.5)である。したがって、ITOとガラス基板との屈折率差は可視域において約0.5であることから、有機膜の積層構造において隣接する有機膜同士の屈折率差を0.5以上とすることにより、デバイス内の任意の層との屈折率差を調整することが可能となり、効果的に光伝搬を制御することが可能となる。
また、多層膜ミラーを形成する場合、応用の観点から、少なくとも可視光3原色(BGR)のうちの1つの波長域をすべて反射することが重要となる。そのためには、多層膜のうちの隣接する有機膜同士の屈折率差は、少なくとも0.5が必要である。
前記有機光学デバイスにおいては、光干渉の効果を最大限に活用し、より効果的に光伝搬を制御する観点から、積層構造を構成する2層の有機膜のうちの少なくともいずれかの光学膜厚が、該有機薄膜に対する入射光の波長λの1/4であることが好ましい。
前記有機光学デバイスは、上述したような多層膜ミラーに適用することができるのみならず、有機膜を有機半導体材料で構成することにより、有機EL、有機薄膜太陽電池等の有機電子デバイスに適用することができる。
なお、本発明でいう有機電子デバイスとは、基板上に1対の電極を備え、該電極間に少なくとも1層の有機層を備えた電子デバイスであり、有機EL、有機薄膜太陽電池等の総称として用いる。
上記のような有機電子デバイスにおいては、有機膜を蒸着により形成することができるため、成膜プロセスも簡便であり、膜厚制御も容易であり、さらに、下層の有機層にダメージを与えることなく、所望の有機膜を積層させることができるという利点を有している。
前記有機膜を構成する有機材料の屈折率は、具体的には、以下のようにして調整することができる。なお、以下に示す化合物は代表例であり、本発明は、これらの化合物のみに限定されるものではない。
有機電子デバイスにおいて一般的に用いられているホール輸送性材料のうち、高屈折率のものの一例として、下記に示す化合物(BDAVBi、TPTPA、BT−DDP)が挙げられる。BDAVBi、TPTPA、BT−DDPのグリーンレーザの波長である532nmの垂直入射光に対する屈折率はそれぞれ、1.99、2.01、2.03である。BDAVBiは、p型半導体としても機能する。
Figure 0006210473
Figure 0006210473
Figure 0006210473
また、高屈折率の電子輸送性材料と代表例としては、下記に示す化合物(Bpy−OXD、BTB、B4PyMPM)が挙げられる。Bpy−OXD、BTB、B4PyMPMの波長532nmの垂直入射光に対する屈折率はそれぞれ、1.86、1.87、1.84である。
Figure 0006210473
Figure 0006210473
Figure 0006210473
このような比較的高屈折率であるとされる有機材料に、原子屈折の大きい硫黄原子を多く含む化合物、例えば、下記に示す化合物(BTBBTT)等を混合させることにより、前記有機材料の導電性を失うことなく、該高屈折率有機材料を含む有機膜の屈折率をより高くすることができる。具体的には、共蒸着を行うことにより、容易に成膜することができる。
BTBBTTは、単独では表面凹凸が大きい多結晶薄膜を形成するが、異種材料との共蒸着膜とすることにより、平滑性の高い膜とすることができる。また、BTBBTTは、ホール輸送性材料であるBDAVBi等と共蒸着することにより、p型半導体としても機能する。
Figure 0006210473
一方、低屈折率のホール輸送性材料の代表例としては、下記に示す化合物(TAPC)が挙げられる。TAPCの波長532nmの垂直入射光に対する屈折率は1.68である。
Figure 0006210473
また、低屈折率の電子輸送性材料の代表例として、下記に示す化合物(PBD、OXD7)が挙げられる。PBD、OXD7の波長532nmの垂直入射光に対する屈折率はそれぞれ、1.67、1.64である。
Figure 0006210473
Figure 0006210473
このような比較的低屈折率であるとされる有機材料に、原子屈折の小さいフッ素原子を多く含む化合物、例えば、下記に示す化合物(C2450)を混合させることにより、前記有機材料の導電性を失うことなく、該低屈折率有機材料を含む有機膜の屈折率をより低くすることができる。具体的には、共蒸着を行うことにより、容易に成膜することができる。
2450は、単独では表面凹凸が大きい多結晶薄膜を形成するが、異種材料との共蒸着膜とすることにより、平滑性の高い膜とすることができる。また、C2450は、電子輸送性材料であるPBD等と共蒸着することにより、n型半導体としても機能する。
Figure 0006210473
図1に、PBDと屈折率を低下させる作用を有する化合物であるC2450との所定の割合における共蒸着膜について、多入射角分光エリプソメトリー分析によって得られた各波長における屈折率のグラフを示す。このグラフには、BDAVBi膜の垂直入射光に対する屈折率も併せて示す。
波長532nmの垂直入射光に対するPBDの屈折率は1.67であるが、共蒸着によるC2450の混合割合が多くなるほど屈折率が低くなり、PBD:C2450が重量比20:80のとき、屈折率は1.41となり、BDAVBi膜との屈折率差が0.58であった。
このように、所定の添加物の混合により、隣接する有機膜同士の屈折率差が0.5以上となるように調整することができる。
また、多層膜ミラーのうち、DBRは、ガラス等の基板上に、膜厚が入射光波長の1/4である屈折率の異なる層を積層して反射鏡を構成することにより、光の干渉効果によるブラッグ反射によって各層での反射波が強め合い、高い反射率が得られるものであるが、上記のような屈折率が異なる2層の有機膜層によっても、良好なDBRを作製することができる。
例えば、石英ガラス基板やITOガラス基板上に、波長(λ)532nmの垂直入射光に対して、上述したBDAVBi蒸着膜(高屈折率層(H層);屈折率nH=1.99、膜厚dH=λ/(4nH)=66.7nm)とPBD:C2450(20:80)共蒸着膜(低屈折率層(L層);屈折率nL=1.41、dL=λ/(4nL)=94.1nm)の組を積層することにより、両者の屈折率差Δnが0.58と大きいことから、(HL)qH(q:組数)の積層構造を備えた有機半導体によるDBRを構成することができる。
図2に、このDBRの各波長光に対する反射率のシミュレーション計算結果を示す。図2(b)は、図2(a)の反射率0.88以上について拡大したものである。
図2に示したシミュレーション計算結果から分かるように、積層組数qが多くなるほど反射率が高く、q=8のとき、反射率は99.4%となり、非常に高反射率のミラーを得ることができる。
下記実施例に示したように、実際上、ほぼ計算値と同等の高反射率かつ高帯域であり、反射角度依存性が小さいDBRが得られることが認められた。
したがって、このようなDBRを用いることにより、有機DBRレーザ等の有機レーザのデバイス構造を構築することが可能となる。
次に、上記のような有機光学デバイスを適用した有機電子デバイスの積層構造の各種実施態様を示す。なお、本発明に係る有機電子デバイスは、下記に示す実施態様のみに限定されるものではない。
(第1の実施態様)
図5に、トップエミッション型の有機ELに、本発明に係る有機光学デバイスを適用した構成の一例を示す。
図5に示した有機ELは、基板3上に、金属電極23、発光層を含む有機層22及び透明(又は半透明)電極21等が順次積層された公知のトップエミッション型の有機EL構造2において、透明電極21上に、高屈折率有機膜11及び低屈折率有機膜12が交互に複数回繰り返し積層された多層膜ミラー1が配置されているものである。すなわち、有機EL構造2の外部に、本発明に係る有機光学デバイスである多層膜ミラー1が設けられたものである。このため、多層膜ミラー1は、導電性は必要とされない。
このような構成からなる有機ELは、マイクロキャビティ効果により有機EL構造2における発光の光取り出し効率を向上させることができ、また、発光角度分布の改善を図ることができる。
(第2の実施態様)
図6に、トップエミッション型の有機ELに、本発明に係る有機光学デバイスを適用した構成の他の一例を示す。
図6に示した有機ELは、基板3上に、金属電極23、発光層を含む有機層22及び透明(又は半透明)電極21等が順次積層された公知のトップエミッション型の有機EL構造2において、透明電極21の下に、高屈折率有機膜11及び低屈折率有機膜12が交互に複数回繰り返し積層された多層膜ミラー1が配置されているものである。すなわち、有機EL構造2の内部に、本発明に係る有機光学デバイスである多層膜ミラー1が設けられたものである。有機EL構造2の内部に設けられる多層膜ミラー1は、導電性が必要とされる。
このような構成からなる有機ELは、上記の第1の実施態様と同様の効果に加えて、有機EL構造2の内部に設けられた多層膜ミラー1によって、透明電極21による光吸収が抑制されるという効果も得られる。
(第3の実施態様)
図7に、ボトムエミッション型の有機ELに、本発明に係る有機光学デバイスを適用した構成の一例を示す。
図8に示した有機ELは、透明基板31上に、透明(又は半透明)電極21、発光層を含む有機層22及び金属電極23等が順次積層された公知のボトムエミッション型の有機EL構造2において、透明電極21上に、高屈折率有機膜11及び低屈折率有機膜12が交互に複数回繰り返し積層された多層膜ミラー1が配置されているものである。すなわち、有機EL構造2の内部に、本発明に係る有機光学デバイスである多層膜ミラー1が設けられたものである。有機EL構造2の内部に設けられる多層膜ミラー1は、導電性が必要とされる。
このような構成からなる有機ELは、上記の第2の実施態様と同様の効果が得られる。
(第4の実施態様)
図8に、トップエミッション型の有機ELに、本発明に係る有機光学デバイスを適用した構成の他の一例を示す。
図8に示した有機ELは、基板3上に、金属電極23、発光層を含む有機層22及び透明(又は半透明)電極21等が順次積層された公知のトップエミッション型の有機EL構造2において、透明電極21の下に、高屈折率有機膜11及び低屈折率有機膜12が交互に複数回繰り返し積層された多層膜ミラー1が配置され、かつ、金属電極23上にも、同様の多層膜ミラー1が配置されているものである。すなわち、有機EL構造2の内部に、本発明に係る有機光学デバイスである多層膜ミラー1が2箇所設けられたものである。有機EL構造2の内部に設けられる多層膜ミラー1は、導電性が必要とされる。
このような構成からなる有機ELは、有機EL構造2の内部の発光層を含む有機層22の上下に多層膜ミラー1が設けられることによって、上記の第2の実施態様よりも、さらに電極による光吸収が抑制される。このような構成は、有機半導体レーザへの応用も期待される。
(第5の実施態様)
図9に、ボトムエミッション型の有機ELに、本発明に係る有機光学デバイスを適用した構成の他の一例を示す。
図9に示した有機ELは、透明基板31上に、透明(又は半透明)電極21、発光層を含む有機層22及び金属電極23等が順次積層された公知のボトムエミッション型の有機EL構造2において、透明電極21上に、高屈折率有機膜11及び低屈折率有機膜12が交互に複数回繰り返し積層された多層膜ミラー1が配置され、かつ、金属電極23の下にも、同様の多層膜ミラー1が配置されているものである。すなわち、有機EL構造2の内部に、本発明に係る有機光学デバイスである多層膜ミラー1が2箇所設けられたものである。有機EL構造2の内部に設けられる多層膜ミラー1は、導電性が必要とされる。
このような構成からなる有機ELは、上記の第4の実施態様と同様に効果が得られ、また、有機半導体レーザへの応用も期待される。
(第6の実施態様)
図10に、トップエミッション型の有機ELに、本発明に係る有機光学デバイスを適用した構成の他の一例を示す。
図10に示した有機ELは、基板3上に、金属電極23、発光層を含む有機層22及び透明(又は半透明)電極21等が順次積層された公知のトップエミッション型の有機EL構造2において、有機層22が低屈折率有機膜による電子輸送層221、高屈折率有機膜による発光層222及び低屈折率有機膜によるホール輸送層223により構成されているものである。すなわち、発光層を含む有機層22自体が、高屈折率有機膜及び低屈折率有機膜の多層膜を構成している。このため、これらの高屈折率有機膜及び低屈折率有機膜は、導電性が必要とされる。
このような構成からなる有機ELによれば、別途、多層膜ミラーを設けることなく、有機層22においてコア・クラッド構造を形成することができ、コアとなる高屈折率有機膜による発光層222に効果的に光を閉じ込めることが可能となることから、このような構成は、有機半導体レーザへの展開が期待される。
(第7の実施態様)
図11に、有機薄膜太陽電池に、本発明に係る有機光学デバイスを適用した構成の一例を示す。
図11に示した有機薄膜太陽電池は、透明基板3上に、透明(又は半透明)電極41、活性層を含む有機層42及び透明(又は半透明)電極41等が順次積層された公知の有機薄膜太陽電池構造4において、上部の透明電極41上に、高屈折率有機膜11及び低屈折率有機膜12が交互に複数回繰り返し積層された多層膜ミラー1が配置されているものである。すなわち、有機薄膜太陽電池構造4の外部に、本発明に係る有機光学デバイスである多層膜ミラー1が設けられたものである。このため、多層膜ミラー1は、導電性は必要とされない。
このような構成からなる有機薄膜太陽電池によれば、電極によるプラズモン吸収を抑制することができ、また、波長選択的な光反射が可能となり、光吸収率の向上を図ることもできる。
(第8の実施態様)
図12に、逆セル型の有機薄膜太陽電池に、本発明に係る有機光学デバイスを適用した構成の他の一例を示す。
図12に示した有機薄膜太陽電池は、基板3上に、金属電極43、活性層を含む有機層42及び透明(又は半透明)電極41等が順次積層された公知の逆セル型の有機薄膜太陽電池構造4において、上部の透明電極41上に、高屈折率有機膜51及び低屈折率有機膜52が積層された反射防止層5が配置されているものである。すなわち、有機薄膜太陽電池構造4の外部に、本発明に係る有機光学デバイスである反射防止層5が設けられたものである。このため、反射防止層5は、導電性は必要とされない。
このような構成からなる有機薄膜太陽電池によれば、上記の第7の実施態様と同様の効果に加えて、該有機薄膜太陽電池上面における反射が防止され、また、有機薄膜太陽電池内部における光電場分布の最適化を図ることができるという効果も得られる。
(第9の実施態様)
図13に、逆セル型の有機薄膜太陽電池に、本発明に係る有機光学デバイスを適用した構成の他の一例を示す。
図13に示した有機薄膜太陽電池は、基板3上に、金属電極43、活性層を含む有機層42及び透明(又は半透明)電極41等が順次積層された公知の逆セル型の有機薄膜太陽電池構造4において、上部の透明電極41の下に、高屈折率有機膜51及び低屈折率有機膜52が積層された反射防止層5が配置されているものである。すなわち、有機薄膜太陽電池構造4の内部に、本発明に係る有機光学デバイスである反射防止層5が設けられたものである。有機薄膜太陽電池構造4の内部に設けられる反射防止層5は、導電性が必要とされる。
このような構成からなる有機薄膜太陽電池によれば、上記の第8の実施態様と同様の効果に加えて、有機薄膜太陽電池層構成4の内部に設けられた反射防止層5によって、光電場分布の制御性を向上させることができるという効果も得られる。
なお、前記有機電子デバイスの各層の形成方法は、蒸着法、スパッタリング法等のドライブプロセスでも、インクジェット法、キャスティング法、ディップコート法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法等のウェットプロセスであってもよい。
以下、本発明を実施例に基づいて、さらに具体的に説明するが、本発明は下記実施例により限定されるものではない。
(DBRの作製)
厚さ140nmのITOガラス基板上に、高屈折率層(H層)としてBDAVBi蒸着膜(屈折率nH=1.99、膜厚dH=66.7nm)、及び、低屈折率層(L層)としてPBD:C2450(20:80)共蒸着膜(屈折率nL=1.41、dL=94.1nm)の8回繰り返し積層を含む(HL)8Hの積層構造を備えたDBRを作製した。
このDBRについて反射率測定を行った。
図3に、上記において作製したDBRの各波長光に対する反射率の計算値と実測値の比較を示す。
図3に示したグラフから分かるように、反射率98%、波長幅約100nmであり、ほぼ計算値と同等の高反射率かつ高帯域のDBRが得られることが認められた。
また、図4に、上記のDBRの各波長光に対する反射率の反射角度依存性の評価結果を示す。
図4に示したグラフから分かるように、上記のDBRは反射角度依存性が小さいことが認められた。
上記結果から、有機半導体材料を用いてDBR等の多層膜ミラーを構成することができることが認められた。
したがって、このような有機半導体材料による多層膜ミラーを用いることにより、有機DBRレーザ等の有機レーザの構築が可能である。
1 多層膜ミラー
2 有機EL構造
3 基板
4 有機薄膜太陽電池構造
5 反射防止層
11,51 高屈折率有機膜
12,52 低屈折率有機膜
21,41 透明電極
22,42 有機層
23,43 金属電極
31 透明基板

Claims (5)

  1. 有機半導体材料を含む有機膜であって屈折率が異なる2層の有機膜が積層された組を少なくとも1組備え、前記2層の有機膜の屈折率差が0.5以上であり、
    前記2層の有機膜のうち少なくともいずれかが、屈折率を調整する添加物が混合された膜であることを特徴とする有機光学デバイス。
  2. 前記屈折率を調整する添加物が、フッ素含有または硫黄含有化合物であることを特徴とする請求項1記載の有機光学デバイス。
  3. 前記2層の有機膜のうちの少なくともいずれかの光学膜厚が、該有機薄膜に対する入射光の波長の1/4であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機光学デバイス。
  4. 多層膜ミラーであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機光学デバイス。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載された有機光学デバイスが用いられていることを特徴とする有機電子デバイス。
JP2012172725A 2012-08-03 2012-08-03 有機光学デバイス及びこれを用いた有機電子デバイス Active JP6210473B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012172725A JP6210473B2 (ja) 2012-08-03 2012-08-03 有機光学デバイス及びこれを用いた有機電子デバイス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012172725A JP6210473B2 (ja) 2012-08-03 2012-08-03 有機光学デバイス及びこれを用いた有機電子デバイス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014032851A JP2014032851A (ja) 2014-02-20
JP6210473B2 true JP6210473B2 (ja) 2017-10-11

Family

ID=50282518

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012172725A Active JP6210473B2 (ja) 2012-08-03 2012-08-03 有機光学デバイス及びこれを用いた有機電子デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6210473B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2016047577A1 (ja) * 2014-09-26 2017-07-13 次世代化学材料評価技術研究組合 発光素子
EP3312898B1 (en) 2015-06-17 2021-04-28 National University Corporation Yamagata University Organic charge transport layer, organic el device, organic semiconductor device, and organic photoelectric device
KR102413734B1 (ko) * 2017-02-08 2022-06-27 국립대학법인 야마가타대학 조성물 및 유기 광전자 소자 그리고 그 제조 방법
KR102347058B1 (ko) 2017-05-19 2022-01-03 가부시키가이샤 한도오따이 에네루기 켄큐쇼 전자 디바이스, 발광 장치, 전자 기기, 및 조명 장치
CN111183709B (zh) 2017-09-12 2023-12-01 株式会社半导体能源研究所 发光元件、发光装置、电子设备及照明装置
US10340480B1 (en) * 2018-03-01 2019-07-02 Avalon Holographics Inc. OLED microcavity design and optimization method
CN112154135B (zh) 2018-05-17 2023-12-22 株式会社半导体能源研究所 有机化合物、发光元件、发光装置、电子设备、照明装置及电子器件
US11903232B2 (en) 2019-03-07 2024-02-13 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light-emitting device comprising charge-generation layer between light-emitting units
JP2021077639A (ja) 2019-11-08 2021-05-20 株式会社半導体エネルギー研究所 発光装置、電子機器および照明装置
EP4186114A4 (en) * 2020-07-21 2024-08-28 Applied Materials Inc SPATIAL OPTICAL DIFFERENTIATORS AND LAYER ARCHITECTURES FOR OLED DISPLAY PIXELS
JP2023184090A (ja) 2022-06-17 2023-12-28 株式会社ジャパンディスプレイ 表示装置及び表示装置の製造方法

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59172609A (ja) * 1983-03-23 1984-09-29 Canon Inc カラ−フイルタ−
EP1569015A3 (en) * 1998-01-28 2006-03-29 Minnesota Mining And Manufacturing Company An optical detector system
JP2000266930A (ja) * 1999-03-15 2000-09-29 Fuji Photo Film Co Ltd 光学選択フイルター
JP2005055543A (ja) * 2003-08-07 2005-03-03 Super Technology Innovators Co Ltd 高分子光多層膜及び高分子光多層膜の製造方法
JP4703108B2 (ja) * 2003-09-10 2011-06-15 三星モバイルディスプレイ株式會社 発光素子基板およびそれを用いた発光素子
JP2005292646A (ja) * 2004-04-02 2005-10-20 Nitto Denko Corp 反射防止フィルムの製造方法及び反射防止フィルム
JP5358822B2 (ja) * 2008-04-30 2013-12-04 大塚電子株式会社 状態測定装置および状態測定方法
JP2010232041A (ja) * 2009-03-27 2010-10-14 Nitto Denko Corp 有機el装置
KR101775077B1 (ko) * 2009-10-09 2017-09-06 에스케이씨 주식회사 다층 광학 필름 및 이의 제조방법
KR101073845B1 (ko) * 2009-12-22 2011-10-17 에스케이씨 주식회사 2파장 반사 다층필름
KR101155904B1 (ko) * 2010-01-04 2012-06-20 삼성모바일디스플레이주식회사 유기 발광 표시 장치
KR101084197B1 (ko) * 2010-02-24 2011-11-17 삼성모바일디스플레이주식회사 유기 발광 표시장치 및 그 제조방법
JP2011221391A (ja) * 2010-04-13 2011-11-04 Asahi Glass Co Ltd テラヘルツ帯用光学素子
JP5720685B2 (ja) * 2010-07-24 2015-05-20 コニカミノルタ株式会社 近赤外反射フィルム及びそれを設けた近赤外反射体

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014032851A (ja) 2014-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6210473B2 (ja) 有機光学デバイス及びこれを用いた有機電子デバイス
CN112514102B (zh) Oled微腔设计与优化方法
US9139917B2 (en) Transparent conductive porous nanocomposites and methods of fabrication thereof
Lee et al. Colored, see-through perovskite solar cells employing an optical cavity
US8482195B2 (en) Display apparatus
Chueh et al. Optical enhancement via electrode designs for high‐performance polymer solar cells
Sikder et al. Optimization of multilayer antireflection coating for photovoltaic applications
RU2530484C2 (ru) Подложка органического светоизлучающего диода, состоящая из прозрачного проводящего оксида (тсо) и антирадужного промежуточного слоя
CN110323344B (zh) 包括具有低角度色偏移的光学腔的发光装置
Huh et al. A randomly nano-structured scattering layer for transparent organic light emitting diodes
JP2014207356A5 (ja)
Berry et al. Light management in perovskite photovoltaic solar cells: A perspective
JP2012054225A (ja) 表示装置
Jiao et al. 61‐2: Weakening Micro‐Cavity Effects in White Top‐Emitting WOLEDs with Semitransparent Metal Top Electrode
US11239443B2 (en) Display panel, method for preparing the same, and display device
CN111370588B (zh) 增反膜光栅结构、电致发光器件及其制作方法
Lee et al. Microcavity-integrated colored semitransparent hybrid photovoltaics with improved efficiency and color purity
WO2006021070A1 (en) High performance light-emitting devices
US20130181193A1 (en) Organic light emitting device and method for manufacturing the same
JP2007508687A5 (ja)
JP2014164120A5 (ja)
US11588135B2 (en) Microcavity pixel array design and method
WO2024087228A1 (zh) 发光器件及其制备方法、显示基板
Jena et al. achieving omnidirectional photonic band gap in sputter deposited tio2/sio2 one dimensional photonic crystal
CN115172624A (zh) 显示面板及电子设备

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20141201

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150724

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160520

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160607

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160805

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170324

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170829

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170905

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6210473

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250