JP6210362B2 - 建築用軸組部材およびそれを使用した建築用軸組構法 - Google Patents

建築用軸組部材およびそれを使用した建築用軸組構法 Download PDF

Info

Publication number
JP6210362B2
JP6210362B2 JP2013096296A JP2013096296A JP6210362B2 JP 6210362 B2 JP6210362 B2 JP 6210362B2 JP 2013096296 A JP2013096296 A JP 2013096296A JP 2013096296 A JP2013096296 A JP 2013096296A JP 6210362 B2 JP6210362 B2 JP 6210362B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hook
shaft
locking plate
insertion portion
locking
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013096296A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014218778A (ja
Inventor
平田 恒一郎
恒一郎 平田
俊介 原
俊介 原
加藤 勝
勝 加藤
Original Assignee
すてきナイスグループ 株式会社
すてきナイスグループ 株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by すてきナイスグループ 株式会社, すてきナイスグループ 株式会社 filed Critical すてきナイスグループ 株式会社
Priority to JP2013096296A priority Critical patent/JP6210362B2/ja
Publication of JP2014218778A publication Critical patent/JP2014218778A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6210362B2 publication Critical patent/JP6210362B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Architecture (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Civil Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Joining Of Building Structures In Genera (AREA)

Description

この発明は、木造建築における軸組構法に使用される建築用軸組部材と、この建築用軸組部材を使用した建築用軸組構法に関するものであって、建築技術に関するものである。
木造建築において、柱部材と梁部材を直交状態で結合させるに際して使用される建築用軸組構造と軸組具として、例えば、特許第3996343号公報(特許文献1)がある。
前記特許文献1に記載の建築用軸組構造は、互いに交差し合って軸組固定される柱状の受部材及び交差部材と、両部材間にあって両部材を互いに係止固定せしめる軸組フックとを備え、この軸組フックが受部材内に挿入係止されて、受部材側に軸組フック自体を係着せしめる係止フックと、前記係着状態で受部材の軸組面より突出して交差部材の木口側を受け止めて係止する受けフックとを備えてなるものである。
かかる建築用軸組構造において、前記受部材内に挿入され、その挿入端側が、受部材内部で前記係止フックと係脱可能に係止されることにより、前記受けフックが交差部材を受け止めた際に、受部材の前記軸組面の反対側からの支持反力を補うように牽引作用をする補強連結具を設け、この補強連結具が棒状のピンからなり、係止フックに係止される係止部が、前記ピンの端部周面に形成され、係止フックを収容係止する溝状の係止部を有するものである。
前記建築用軸組構造に用いられる軸組具は、軸組固定される柱状の受部材と交差部材間にあって、両部材を互いに係止固定せしめ、受部材内に挿入係止されて、受部材側に軸組フック自体を係着せしめる係止フックと、前記係着状態で受部材の軸組面より突出し、交差部材の木口側を受止めて係止する受けフックとを備えた軸組フックと、前記受部材内に挿入され、その挿入端側が受部材内部で、前記係止フックと係脱可能に係合されることにより、前記受けフックが交差部材を受け止めた際に、受部材の前記軸組面の反対側からの支持反力を補うように牽引作用をする補強連結具とからなるものである。
すなわち、この特許文献1に記載の軸組具は、軸組フックと、この軸組フックに係着させる連結補強具とから構成されるものである。
前記軸組フックは、前記特許文献1の図3で明らかなように、受けフックと、この受けフックの一端面に設けられる係止フックおよびキー部で構成されている。
前記連結補強具は、棒状のピンからなるもので、その端部近傍の周面には、前記係止フックと係合する溝状の係止部が形成されている。
かかる軸組フックは、柱部材の一端面内に軸組フックが装着され、この軸組フックに形成された係止フックに、前記一端面と相対する他端面から挿入された連結補強具の端面に形成した溝状の係止部を係着させ、軸組具を柱部材内に固定するものである。
特許第3996343号公報(請求項1,図2,図3)
前記特許文献1に記載の軸組具における係止フックとキー部は、同文献の図4に示されているように、受けフックの一方の側縁に係止アームを介して係止フックが付設され、前記係止アームと一体にキー部が付設されている。
特に、前記係止アームの端面に付設される係止フックは、出願人が作成した図5で明らかなように、正面視が縦長の楕円形状であって、その厚さは約8mm、キー部も正面視が縦長の楕円形状で、厚さは約6mmと、強度を必要とするためきわめて重厚な造りとなっている(参照)
そのため、この軸組具を受け入れる受部材(柱)には、図4(A)および(B)に示すように、前記軸組具の形状と相応する装着部を形成する必要がある。
しかしながら、装着部の形状がきわめて複雑であるため、あらかじめ装着部を形成するためのプレカット工場が限定されるとともに、プレカットの精度が求められるため、装置そのものが高価なものになる。
さらに、前記軸組具を受部材に装着した場合、当該軸組具が振動などによって受部材内で上下動するのを防止するため、特許文献1の図7に示される樹脂製のスペーサを必須とするが、樹脂製のため、下からの突き上げである逆せん断力に弱い。
かつ、軸組具が鋳物製であるのに対し、前記スペーサは樹脂であるため、使用者に不安感を与えるという問題を有している。
さらにまた、柱に2つの梁を直交させて設ける場合、受フックに形成する係止フックおよびキー部の形成位置が異なる複種類の軸受具を必要とするために、相対的に軸組構法のコストを押し上げるという課題がある。
この発明はかかる現状に鑑み、軸組具の製造に際し、鉄板を溶接することによってコストダウンを図るとともに、ドリルによる穴開けとルーターによる大入れ加工とし、軸組部材への固定は、横スライド方式を採用することによって、上下の隙間を無くし、柱に梁を直交させる場合には、形状の異なる軸受部材を使用するのではなく、1種類の軸受具を2個使用して行うことのできる施工が容易な建築用軸組部材と、この建築用軸組部材を使用した建築用軸組構法を提供することを目的とするものである。
前記の目的を達成するため、この発明の請求項1に記載の建築用軸組部材は、
交差する一方の木材に装着されるフック部材と、当該フック部材を他方の木材に装着させるためのロック部材からなる軸組部材であって、
前記フック部材は、
板状のフック主体の基端側の上下縁部に、それぞれ固定用のピンを挿通させるためのピン挿通孔が形成され、その先端側には、前記他方の木材に形成される軸組み用の大入れ部の底部と当接する係止板が、前記フック主体と直交する状態で付設されるとともに、前記係止板の中心部から一方側に偏倚させて、開口部を左右の縁部に有する係合部が左右対称に設けられたもので、
前記ロック部材は、
前記係止板に設けられた一方の係合部と係合するリング状の溝部が、少なくとも軸部の一端側に設けられていること
を特徴とするものである。
この発明の請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の建築用軸組部材において、
前記ピン挿通孔は、
前記フック主体の基端側の上下の縁部に上下対称に形成された、U字状の溝部からなること
を特徴とするものである。
この発明の請求項3に記載の発明は、
請求項1に記載の建築用軸組部材において、
前記フック主体は、
前記上下の縁部に形成されるピン挿通孔以外に、フック部材を固定するためのピン挿通孔が設けられていること
を特徴とするものである。
この発明の請求項4に記載の発明は、
請求項1〜3のいずれかに記載の建築用軸組部材において、
前記係止板は、
前記フック主体の前縁部に、段部を介して形成された突出部に直交させて設けられていること
を特徴とするものである。
この発明の請求項5に記載の発明は、
請求項1に記載の建築用軸組部材において、
前記ロック部材は、
軸部の一端側にリング状の溝部が形成されるとともに、他端部には軸組材と係着する係止板が設けられていること
を特徴とするものである。
この発明の請求項6に記載の発明は、
請求項1に記載の建築用軸組部材において、
前記ロック部材は、
軸部の両端側にそれぞれリング状の溝部が形成されていること
を特徴とするものである。
さらに、この発明の請求項7に記載の発明は、
請求項1〜6のいずれかに記載の軸組部材を使用した建築用軸組方法であって、
一方の木材の側面に、前記フック部材を構成する係止板を受け入れるための大入れ部を形成するとともに、この大入れ部の底面に、前記ロック部材の軸部を挿通するためのピン挿通孔を開口させたのち、
前記大入れ部の背面側からロック部材の頭部を前記ピン挿通孔に挿入し、前記ロック部材の先端側に形成されたリング状の溝部を大入れ部内に顕出させた状態で、前記フック部材の係止板を大入れ部内に挿入し、
前記係止板を、大入れ部の底面に沿って横方向にスライドさせながら、当該係止板に形成された一方の係合部を、前記ロック部材のリング状の溝部と係合させたのち、前記大入れ部から突出するフック部材に他方の木材の小口を装着させることによって、一方の木材と他方の木材を交差させて軸組すること
を特徴とする建築用軸組構法である。
この発明の請求項8に記載の発明は、
請求項4に記載の建築用軸組構法において、
前記係止板は、
前記大入れ部内において、前記係止板の一方の係合部とロック部材のリング状の溝部と係合させたのち、他方の係合孔を利用して横ずれ防止ピンを前記大入れ部の底面に打ち込み、フック部材の横ずれを防止すること
を特徴とするものである。
この発明にかかる建築用軸組部材は、フック主体の先端面に係止板を直交させて設けるとともに、当該係止板の中心から偏倚する位置に、開口部を左右の縁部に形成した左右一対の係合部と、上下の縁部に固定用のピンを挿通させるためのピン挿通孔が形成されたフック部材と、前記フック部材のいずれか一方の係合部と係合するリング状の溝部を、軸部の一端部に有するロック部材とからなるので、構成がきわめて簡単で取り扱いが容易なため、高度な専門知識がなくても軸組構法を行うことができる。
前記建築用軸組部材を装着するために木材に形成する大入れ部などはルーター、ドリルや丸ノミなどの工具で容易に加工することができるので、プレカット工場の選択肢が増えるとともに、その精度も極端にハイレベルな技術が要求されないので、相対的に軸組作業のコストを低減させることができる。
さらに、交差する木材が、下方から受ける逆せん断応力は、前記軸組部材と木材で抵抗を受けるため、構築物の強度を大幅に向上させることができる。
さらにまた、フック部材に設けられる係止板は、ロック部材と係着する係合部が、中心部から一方側に偏倚させた状態で設けられているので、従来の軸組部材のように形状の異なる複数の軸組部材をあらかじめ準備する必要がなく、1種類の軸組部材で複数の軸組に対応することができる。
この発明にかかる建築用軸組構法は、使用する軸組部材の構成が簡単かつ取り扱いが容易なものであるとともに、フック部材の木材への装着に際し、フック部材を横スライドさせながら行うことができるので、上下の隙間をなくすことができる。
図1は、この発明にかかる軸組部材を構成するフック部材の一例を示す斜視図である。 図2は、この発明の軸組部材を構成するフック部材とロック部材の係着方法を示す説明図である。 図3は、使用状態の一例を示す平面図である。 図4は、図3の背面図である。 図5は、使用状態の他の例を示す斜視図である。 図6は、図5の平面図である。 図7は、図5の背面図である。 図8は、使用状態のさらに他の例を示す斜視図である。 図9は、図8の平面図である。 図10は、図8の背面図である。
以下、この発明にかかる軸組部材と、この軸組部材を使用した建築用軸組構法を、添付の図面に基づいて説明する。
なお、この発明は、以下の実施例にのみ限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲内において、種々改良を加えることができるものである。
この発明にかかる軸組部材1は、図2に示すように、フック部材2とロック部材9とで構成されるものである。
一方のフック部材2は、図1に示すように、例えば、鉄板などの剛性を有する所要の厚みのフック主体2aと、このフック主体2aの先端部に段部を介して一体的に設けられた突出部2bに直交する状態で溶着される係止板3からなるものである。
前記突出部2bと、この突出部2bに付設された係止板3は、後述する深皿状の大入れ部が形成された木材内に位置するものである。
前記フック主体2aの基端側の上下の縁部には、それぞれU字状の溝部を上下対称に形成してピン挿通孔4,4としたもので、基端部に前記フック主体2aの縦方向の幅よりも幅狭の把手部5が形成されている。
なお、前記フック主体2aの中央部には窓部6が開口され、フック主体2aの軽量化が図られている。
さらに、前記フック主体2aには、前記ピン挿通孔4,4以外に、フック主体2aをより確実に梁材に固定するためのピン挿通孔7,7が形成されるが、その数には特段の制限はないものである。
前記係止板3は、所要の幅と、前記フック主体2aの突出部2bの先端部の長さと等しい長さを要する矩形状の板状体から構成されている。
この係止板3は、その中心部からいずれか一方側、実施例においては下方に偏倚させた状態で、各側縁部から中心に向かって左右対称に溝状の係合部8a,8bがそれぞれ形成されている。
なお、前記突出部2bと、この突出部2bに付設された係止板3は、深皿状の大入れ部15内に位置させるため、前記突出部2bは、フック主体2aの先端面の上下のコーナー部を切り欠いて段部を形成したのである。
したがって、当該突出部2bの幅と前記係止板2の厚みの総計が、深皿状の大入れ部15の深さと同一であることが求められる。
他方のロック部材9は、少なくとも軸部10の一端にリング状の溝部12を有するもので、使用部位の相違によって少なくとも2種類が存在する。
すなわち、図2〜図4に示すように、1本の柱材14に対し1本の梁材16を軸組みする場合に使用するロック部材9は、以下の構成からなるものである。
図2で明らかなように、柱材14の相対する一方の側面Bに形成された深皿状の大入れ部15内に先端部が突出する長さを有する軸部10の基端部に、他方の側面Aに形成された皿状の固定部11aと係着する係止板11が設けられ、当該軸部10の先端部には、リング状の溝部12が形成されている。
なお、図中、13は軸部10の頭部で、当該軸部10は、前記リング状の溝部12が前記大入れ部15に顕出する長さで、柱材14の厚みTよりも短いものである。
他のロック部材9Aは、図5および図6に示すように、柱材14の相対する側面A,Bにそれぞれ梁材16,16を軸組みする場合に使用されるものであって、軸部材10の両端部に、それぞれリング状の溝部12,12を対称的に形成したものである。
以下、この発明にかかる建築用軸組部材1の使用例を説明する。
<実施例1>
図2は、図3および図4で明らかなように、柱材14に対し、梁材16を軸組みする場合であって、柱材14の相対する一方の側面Bに、あらかじめルーターで形成された所要の深さの大入れ部15を形成する。
同時に、他方の側面Aから前記大入れ部15の底面に貫通するロック部材9の軸部10を挿通させるための挿通孔Hを一方側に偏倚させて設けるとともに、当該ロック部材9の係止板11を係着させるための固定部11aをドリルやノミなどを使用して、前記側面Aに形成する。
その際、前記挿通孔Hと並行に大入れ部15の底面に、横ずれ防止ピン18を係着させるためのピン挿通孔17を、ドリルを使用して形成しておく。
ついで、前記側面A側からロック部材9の軸部10を挿入して、リング状の溝部12を前記大入れ部15内に顕出させる。
しかるのち、前記フック部材2の係止板3を、前記顕出した頭部13と反対側から大入れ部15内に挿入し、図5の矢印で示すように、軸部10側にスライドさせて、軸部10に形成された溝部12に、係止板3に形成した一方の係合部8aを係合させ、反対側の係合部8bから前記ピン挿通孔17に向かって横ずれ防止ピン18をねじ込んで、柱材14にフック部材2を固定する。
その際、前記フック部材2の突出部2bは、その上下にそれぞれ段部を介してフック主体2aに突出形成されているので、前記段部が大入れ部15の開口縁部と係合密着するので、よりフック部材2を確実に柱材14に固定することができる。
前記柱材14へのフック部材2の固定が完了すると、軸組みしようとする梁材16にあらかじめ加工されたフック部材2の係着部と、前記フック部材2とを、図3のように係着し、フック部材2のピン挿通孔4および7と対応させて梁材16に設けた挿通部(図示せず)から固定ピン(図示せず)を打込んで、フック部材2と梁材16とを一体化させて軸組みを完成させるものである。
なお、図4は、図3のフック部材2側からの一部切欠き断面図で、ロック部材9の軸部10と横ずれ防止ピン18によって、フック部材2が大入れ部15内に横ずれすることなく固定されていることが分かる。
<実施例2>
図5〜図7は、柱材14の相対する側面A,Bにそれぞれ梁材16,16を、一直線上に軸組みする形態を示すものであって、相対する側面A,Bにそれぞれ所要深さの大入れ部15,15がルーターで対称的に形成されている。
前記柱材14の相対する位置に形成された大入れ部15,15には、互いの底面に開口するロック部材9Aを挿通させるためのピン挿通孔Hが形成されるとともに、このピン挿通孔Hに並行して、各底面から横ずれ防止ピン18を装着するためのピン挿通孔が形成されている。
したがって、前記ピン挿通孔Hにロック部材9Aを挿通させ、このロック部材9Aの両端部に形成されたリング状の溝部12,12を、それぞれ大入れ部15,15に顕出させた状態で、各フック部材2の係止板3を、図5の矢印方向に沿って各大入れ部15に挿入させたのち、ロック部材9A方向にスライドさせ、前記係止板3に形成された一方の係合部8aとロック部材9Aの溝部12とを係合させ、しかるのち、係止板3の他方の係合部8bから横ずれ防止ピン18を打込んで柱材14にフック部材2,2を固定する。
その後、柱材14に固定された各フック部材2に、前記フック部材2を受け入れるための装着部をそれぞれ形成した梁材16,16を上方から落し込んで、柱材14を挟んで直線状に延びる2本の梁材16,16を軸組みする。
<実施例3>
図8〜図10に示す実施例は、柱材14に対して2本の梁材16,16を直交させて軸組みする場合を示したものである。
この実施例においては、柱材14の隣接する側面A,Bの同じ高さ位置に、ルーターを使用してそれぞれ所要深さの大入れ部15,15を形成し、各大入れ部15,15内にフック部材2,2を装着するものである。
この実施例で使用されるロック部材9は、前記実施例1と同様のものであるが、図8で明らかなように、各ロック部材9,9は同一平面ではなく、上下方向において交差するよう配置されている。
すなわち、使用するフック部材2,2は、実施例1および2と基本的に同一形状のものであるが、前記実施例と同様の用法では、各フック部材2と係合するロック部材9,9同士が衝突する。
したがって、一方のフック部材2は、その係止板3に形成された係合部8a,8bを上方に位置させ、他方のフック部材2は、その係止板3に形成された係合部8a,8bを下方に位置させて使用するものである。
そのため、一方のフック部材2の係合孔8bと係合させるため、ロック部材9を挿通されるためのピン挿通孔は上方に、他方のフック部材2の係合孔8aと係合させるため、ロック部材9を挿通されるためのピン挿通孔は下方に、上下でクロスするよう配置される。
なお、各大入れ部15へのフック部材2の装着方法は、実施例1と同様である。
この発明にかかる建築用軸組部材1は、柱材14に形成される軸組みのための大入れ部15に係着させるための係止板3を先端部に突出形成したフック部材2と、このフック部材2を前記大入れ部15に固着するためのロック部材9とから構成されるので、建築用軸組部材1の構成をきわめて簡単なものとすることができ、その取り扱いが容易であるとともに、軸組みのための柱材への穴あけ作業を容易にし、多くの工場でプレカット加工することができるので、軸組みに要するコストダウンを図ることができる。
この発明の建築用軸組部材およびそれを使用した建築用軸組構法は、軸組部材がフック部材とロック部材で構成され、このロック部材と係合する係合部が、フック部材に形成された係止板の中心から偏倚する部位に設けられているので、1種類の軸受部材で柱材に対して複数の梁材を軸組することが可能であるため、広い範囲で軸組を行うことができる。
1 建築用軸受部材
2 フック部材
2a フック主体
2b 突出部
3 係止板
4 ピン挿通孔
5 把手部
6 窓部
7 ピン挿通孔
8a 係合部
8b 係合部
9 ロック部材
10 軸部
11 係止板
12 溝部
13 頭部
14 柱材
15 大入れ部
16 梁材
17 ピン挿通孔
18 横ずれ防止ピン
H ピン挿通孔

Claims (8)

  1. 交差する一方の木材に装着されるフック部材と、当該フック部材を他方の木材に装着させるためのロック部材からなる軸組部材であって、
    前記フック部材は、
    板状のフック主体の基端側の上下縁部に、それぞれ固定用のピンを挿通させるためのピン挿通部が形成され、その先端側には、前記他方の木材に形成される軸組み用の大入れ部の底部と当接する係止板が、前記フック主体と直交する状態で付設されるとともに、前記係止板の中心部から一方側に偏倚させて、開口部を左右の縁部に有する係合部が左右対称に設けられたもので、
    前記ロック部材は、
    前記係止板に設けられた一方の係合部と係合するリング状の溝部が、少なくとも軸部の一端側に設けられていること
    を特徴とする建築用軸組部材。
  2. 前記ピン挿通部は、
    前記フック主体の基端側の上下の縁部に上下対称に形成された、U字状の溝部からなること
    を特徴とする請求項1に記載の建築用軸組部材。
  3. 前記フック主体は、
    前記上下の縁部に形成されるピン挿通部以外に、フック部材を固定するためのピン挿通部が設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の建築用軸組部材。
  4. 前記係止板は、
    前記フック主体の前縁部に、段部を介して形成された突出部に直交させて設けられていること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の建築用軸組部材。
  5. 前記ロック部材は、
    軸部の一端側にリング状の溝部が形成されるとともに、他端部には軸組材と係着する係止板が設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の建築用軸組部材。
  6. 前記ロック部材は、
    軸部の両端側にそれぞれリング状の溝部が形成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の建築用軸組部材。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の建築用軸組部材を使用した軸組方法であって、
    一方の木材の側面に、前記フック部材を構成する係止板を受け入れるための大入れ部を形成するとともに、この大入れ部の底面に、前記ロック部材の軸部を挿通するためのピン挿通部を開口させたのち、
    前記大入れ部の背面側からロック部材の頭部を前記ピン挿通部に挿入し、前記ロック部材の先端側に形成されたリング状の溝部を大入れ部内に顕出させた状態で、前記フック部材の係止板を大入れ部内に挿入し、
    前記係止板を、大入れ部の底面に沿って横方向にスライドさせながら、当該係止板に形成された一方の係合部を、前記ロック部材のリング状の溝部と係合させたのち、前記大入れ部から突出するフック部材に他方の木材の小口を装着させることによって、一方の木材と他方の木材を交差させて軸組すること
    を特徴とする建築用軸組構法。
  8. 前記係止板は、
    前記大入れ部内において、前記係止板の一方の係合部とロック部材のリング状の溝部と係合させたのち、他方の係合孔を利用して横ずれ防止ピンを前記大入れ部の底面に打ち込み、フック部材の横ずれを防止すること
    を特徴とする請求項7に記載の建築用軸組構法。
JP2013096296A 2013-05-01 2013-05-01 建築用軸組部材およびそれを使用した建築用軸組構法 Expired - Fee Related JP6210362B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013096296A JP6210362B2 (ja) 2013-05-01 2013-05-01 建築用軸組部材およびそれを使用した建築用軸組構法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013096296A JP6210362B2 (ja) 2013-05-01 2013-05-01 建築用軸組部材およびそれを使用した建築用軸組構法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014218778A JP2014218778A (ja) 2014-11-20
JP6210362B2 true JP6210362B2 (ja) 2017-10-11

Family

ID=51937495

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013096296A Expired - Fee Related JP6210362B2 (ja) 2013-05-01 2013-05-01 建築用軸組部材およびそれを使用した建築用軸組構法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6210362B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3061882A4 (en) * 2015-04-16 2017-06-14 Nice Holdings, Inc. Frame fixture
FR3062410B1 (fr) 2017-01-27 2021-06-18 Daniel Thevenin Dispositif de connexion
CN117230891B (zh) * 2023-11-09 2024-01-23 成都建工第九建筑工程有限公司 装配式仿古木建筑及其装配方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3996343B2 (ja) * 2000-11-17 2007-10-24 株式会社メタルフィット 建築用軸組構造及び軸組具
JP4202242B2 (ja) * 2003-12-19 2008-12-24 有限会社グランドフォーム 木造建築部材の連結金具
JP4496008B2 (ja) * 2004-05-17 2010-07-07 トリスミ集成材株式会社 建築用金具
JP3990715B1 (ja) * 2006-05-29 2007-10-17 木建技研株式会社 木質ラーメン架構
JP4812815B2 (ja) * 2008-08-22 2011-11-09 木建技研株式会社 木造建築用の軸組接合具
JP5430483B2 (ja) * 2010-04-13 2014-02-26 義邦 大倉 連結金具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014218778A (ja) 2014-11-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6210362B2 (ja) 建築用軸組部材およびそれを使用した建築用軸組構法
US20140059829A1 (en) Blind, keyed dovetail joint
JP4324151B2 (ja) 木質部材の接合用ガイド具及び接合構造
JP2018059293A (ja) 木材の接合構造及び接合金具
JP4502677B2 (ja) 木造建築用連結金物
JP6065893B2 (ja) ツース固定部材
JP6222543B2 (ja) 建築用軸組部材およびそれを使用した建築用軸組み構法
JP4756156B2 (ja) 支柱と梁材との接続方法
JP4684265B2 (ja) 建築用木材継合構造
JP4009279B2 (ja) 木造建築用連結構造
JP5430609B2 (ja) 連結構造
JP6550164B2 (ja) 連結構造
JP4173463B2 (ja) 建築用接合金具
JP6491063B2 (ja) 木造壁およびその構築方法
JP2005232928A (ja) 木造建築物における柱と梁との接合構造
JP2014190011A (ja) ドア枠の連結構造
JP4202242B2 (ja) 木造建築部材の連結金具
JP7021760B2 (ja) 柱および梁の接続構造
JP6972803B2 (ja) 接合構造及び面構造の施工方法
JP4387156B2 (ja) 木造建築部材の連結金具
JP2005068841A (ja) 木製構造物における柱材と壁材との連結構造
JP2521194B2 (ja) 木造建物の構造用金物
JPH0540231Y2 (ja)
JP6010799B1 (ja) 板パネル壁施工方法
JP2002038485A (ja) 土留めパネルの連結レール

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160425

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170307

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170428

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170822

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170831

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6210362

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees