しかしながら、特許文献1に記載されたブラジャーは、ワイヤーの痛みには対応しているものの、カップやベルトの縫いしろの位置までは考慮されていない。即ち、肌側の面に存在する布同士の縫いしろ、いわゆる「縫い目の段差」により、肌への刺激や痛みが生じるものとなっている。
この縫い目の段差による肌への刺激は、ブラジャーに限られたものではなく、布が縫製され、かつ、肌に直接接触する下着類においては、共通した問題である。
また、特許文献1に記載されたブラジャーは、肩に付けるストラップにより肌への刺激を生じるおそれがある。従来のブラジャーも含め、ストラップはブラジャーをしっかりと体に装着させるために伸縮性のあるゴムで形成されることが多い。このゴムが皮膚に接触して、縮んだ際にゴムとの摩擦により皮膚が引っ張られて刺激を生じ、肌の弱い人は痛みを感じることとなる。
また、従来のブラジャーの中には、ストラップのゴムを形成する細いゴム繊維に、さらに細いコットンを巻き付け、肌感触性がよいコットンにより刺激を減らそうとしたものも存在する。しかし、ストラップのゴムの伸縮により、細いゴム繊維も伸縮し、結局は肌への刺激につながってしまう。
さらに、従来のブラジャーでは、カップ下のベルト部分や、着用者の脇から背中にかけて接触するサイドベルトの部分にもゴムが設けられている。このゴムもやはり、肌への刺激や痛みを生じさせる原因の1つとなっている。
また、ブラジャーには、カップから脇側へ3cm程の位置にボーンと呼ばれる芯を入れることがある。ボーンは主にプラスチックで形成され、胸の肉が脇側に流れにくくして、胸の形を整えている。ワイヤーと同様、このボーンも硬い材質で形成されることから、痛みの原因となってしまう。
特許文献1に記載のブラジャーを含めて、ワイヤーやボーンを除いたブラジャーは、胸の形を整え、下着をずれにくくするため、体への締めつけを重視している。しかし結局は、前述したように、縫い目の段差やゴムの存在により肌への刺激が避けられないものとなっている。
このように、下着としての補正効果を保ちつつ、肌への刺激や痛みが少ないものが望まれつつも、充分な配慮がなされていない現状が存在している。
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであり、肌への刺激が少なく、かつ、着用時にずれにくく快適な着心地の下着を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の下着は、本体と、該本体の一方の端部に同本体との縫いしろが外側に位置して縫製された第1のサイドベルトと、前記本体の他方の端部に同本体との縫いしろが外側に位置して縫製され、かつ、前記第1のサイドベルトの前記本体と縫製された側とは反対側の端部と接合可能な第2のサイドベルトと、前記本体の一部に同本体との縫いしろが外側に位置して縫製され、かつ、前記本体の略中央領域を中心として設けられた一対のカップと、前記本体の前記カップとは略対向する側に設けられると共に、前記本体の外側に縫製された伸縮性を有する本体ゴム部と、前記第1のサイドベルト及び前記第2のサイドベルトの縁部、かつ、前記本体ゴム部の略延長線上に位置すると共に、前記第1のサイドベルト及び前記第2のサイドベルトの外側に縫製された伸縮性を有する第1のサイドゴム部と、該第1のサイドゴム部と略対向する側に位置すると共に、前記第1のサイドベルト及び前記第2のサイドベルトの外側に縫製された伸縮性を有する第2のサイドゴム部とを備える。
ここで、第1のサイドベルトが、本体の一方の端部に本体との縫いしろが外側に位置して縫製されたことによって、本体と第1のサイドベルトの縫い合わせた部分が肌に接触する面に存在しないこととなる。即ち、縫い目の段差による肌への刺激や痛みが生じにくくなる。なお、ここでいう外側とは、肌に直接接触する領域以外の領域を意味している。
また、第2のサイドベルトが、本体の他方の端部に本体との縫いしろが外側に位置して縫製されたことによって、本体と第2のサイドベルトの縫い合わせた部分が肌に接触する面に存在しないこととなる。即ち、第1のサイドベルトと同様に、縫い目の段差による肌への刺激や痛みが生じにくくなる。
また、第1のサイドベルトの本体と縫製された側とは反対側の端部と接合可能な第2のサイドベルトによって、第1のサイドベルト及び第2のサイドベルトを接合することで下着を体に装着することが可能となる。
また、カップが、本体の一部に本体との縫いしろが外側に位置して縫製されたことによって、本体とカップの縫い合わせた部分が肌に接触する面に存在しないこととなる。即ち、縫い目の段差による肌への刺激や痛みが生じにくくなる。
また、本体ゴム部が、本体の外側に縫製されたことによって、ゴムが肌に接触する面に存在しないこととなる。即ち、ゴムによる肌への刺激や痛みが生じにくくなる。
また、本体のカップとは略対向する側に設けられると共に、伸縮性を有する本体ゴム部によって、着用時の下着の位置をずれにくくすることができる。即ち、本体ゴム部が伸縮し、カップの下端を胸の下に巻き付けて、胸の形をきれいに保つことができる。
また、第1のサイドゴム部が、第1のサイドベルト及び第2のサイドベルトの外側に縫製されたことによって、ゴムが肌に接触する面に存在しないこととなる。即ち、ゴムによる肌への刺激や痛みが生じにくくなる。
また、第1のサイドベルト及び第2のサイドベルトの縁部、かつ、本体ゴム部の略延長線上に位置すると共に、伸縮性を有する第1のサイドゴム部によって、着用時の下着の位置をずれにくくすることができる。即ち、第1のサイドゴム部が伸縮し、第1のサイドベルト及び第2のサイドベルトを体の脇から背中にかけてしっかりと巻き付けて、胸の形をきれいに保つことができる。
また、第2のサイドゴム部が、第1のサイドベルト及び第2のサイドベルトの外側に縫製されたことによって、ゴムが肌に接触する面に存在しないこととなる。即ち、第1のサイドゴム部と同様に、ゴムによる肌への刺激や痛みが生じにくくなる。
また、第1のサイドゴム部と略対向する側に位置すると共に、伸縮性を有する第2のサイドゴム部によって、着用時の下着の位置をずれにくくすることができる。即ち、第2のサイドゴム部が伸縮し、第1のサイドベルト及び第2のサイドベルトを体の脇から背中にかけてしっかりと巻き付けて、胸の形をきれいに保つことができる。
また、上記の目的を達成するために、本発明の下着は、本体と、該本体の一方の端部から延出した第1のサイドベルトと、前記本体の他方の端部から延出し、かつ、前記第1のサイドベルトの端部と接合可能な第2のサイドベルトと前記本体の一部に同本体との縫いしろが外側に位置して縫製され、かつ、前記本体の略中央領域を中心として設けられた一対のカップと、前記本体の前記カップとは略対向する側に設けられると共に、前記本体の外側に縫製された伸縮性を有する本体ゴム部と、前記第1のサイドベルト及び前記第2のサイドベルトの縁部、かつ、前記本体ゴム部の略延長線上に位置すると共に、前記第1のサイドベルト及び前記第2のサイドベルトの外側に縫製された伸縮性を有する第1のサイドゴム部と、該第1のサイドゴム部と略対向する側に位置すると共に、前記第1のサイドベルト及び前記第2のサイドベルトの外側に縫製された伸縮性を有する第2のサイドゴム部とを備える。
ここで、第1のサイドベルトの端部と接合可能な第2のサイドベルトによって、第1のサイドベルト及び第2のサイドベルトを接合することで下着を体に装着することが可能となる。
また、カップが、本体の一部に本体との縫いしろが外側に位置して縫製されたことによって、本体とカップの縫い合わせた部分が肌に接触する面に存在しないこととなる。即ち、縫い目の段差による肌への刺激や痛みが生じにくくなる。
また、本体ゴム部が、本体の外側に縫製されたことによって、ゴムが肌に接触する面に存在しないこととなる。即ち、ゴムによる肌への刺激や痛みが生じにくくなる。
また、本体のカップとは略対向する側に設けられると共に、伸縮性を有する本体ゴム部によって、着用時の下着の位置をずれにくくすることができる。即ち、本体ゴム部が伸縮し、カップの下端を胸の下に巻き付けて、胸の形をきれいに保つことができる。
また、第1のサイドゴム部が、第1のサイドベルト及び第2のサイドベルトの外側に縫製されたことによって、ゴムが肌に接触する面に存在しないこととなる。即ち、ゴムによる肌への刺激や痛みが生じにくくなる。
また、第1のサイドベルト及び第2のサイドベルトの縁部、かつ、本体ゴム部の略延長線上に位置すると共に、伸縮性を有する第1のサイドゴム部によって、着用時の下着の位置をずれにくくすることができる。即ち、第1のサイドゴム部が伸縮し、第1のサイドベルト及び第2のサイドベルトを体の脇から背中にかけてしっかりと巻き付けて、胸の形をきれいに保つことができる。
また、第2のサイドゴム部が、第1のサイドベルト及び第2のサイドベルトの外側に縫製されたことによって、ゴムが肌に接触する面に存在しないこととなる。即ち、第1のサイドゴム部と同様に、ゴムによる肌への刺激や痛みが生じにくくなる。
また、第1のサイドゴム部と略対向する側に位置すると共に、伸縮性を有する第2のサイドゴム部によって、着用時の下着の位置をずれにくくすることができる。即ち、第2のサイドゴム部が伸縮し、第1のサイドベルト及び第2のサイドベルトを体の脇から背中にかけてしっかりと巻き付けて、胸の形をきれいに保つことができる。
また、2本のストラップが、一端がカップの外側、かつ、他端が第1のサイドベルトまたは第2のサイドベルトの外側に取付けられた場合には、ストラップの取付け部分が肌に接触する面に存在しないこととなる。即ち、ストラップの取付け部分による肌への刺激や痛みが生じにくくなる。
また、2本のストラップが、一端がカップの外側、かつ、他端が第1のサイドベルトまたは第2のサイドベルトの外側に取付けられた伸縮性を有する場合には、着用時の下着の位置をずれにくくすることができる。即ち、ストラップが伸縮し、下着を両肩の位置でも固定して着用状態を保持することができる。
また、ストラップ保護部がストラップを被覆した場合には、ストラップの伸縮力で生じる肩の皮膚での刺激や痛みが生じにくくなる。例えば、ストラップが伸縮力の強いゴム素材で形成された際にも、ゴムが肌に直接接触せず、刺激や痛みを減らすことができる。
また、ストラップ保護部が伸縮性を有する場合には、ストラップの伸縮力が損なわれにくくなり、着用時の下着の位置をずれにくくすることができる。例えば、ストラップ保護部を、伸縮性を有するコットン素材で形成した際には、ストラップの伸縮性の担保と肌への刺激の低減の両方を実現することができる。
また、本体の略中央領域を中心としてカップ同士の略対称な位置、または、本体の略対称な二点の位置から延出すると共に、端部同士が本体の略中央領域で結び目を形成可能な一対のテープを備える場合には、下着の装着性を向上させることができる。即ち、個人差のある胸の開きに対応して、テープで左右のカップを引き寄せ、適度な装着具合に調節することが可能となる。
また、本体が、略中央領域の内部に間隙を有すると共に、間隙と連通した切れ目が形成された場合には、左右のカップの間にパッドを入れることができる。即ち、下着のずれの要因となる、下着と体の間に生じる空間を埋め、下着をより一層ずれにくいものにすることができる。
また、本体と第1のサイドベルトまたは第2のサイドベルトは折り伏せ縫いで縫製され、かつ、折り伏せ縫いで縫製された領域が少なくとも1回縫製された場合には、胸の形を崩れにくいものにすることができる。即ち、本体と第1のサイドベルト及び第2のサイドベルトの縫製領域が補強され、胸の肉が脇側に流れにくくなる芯材の役割を果たし、胸の形をきれいに保つことができる。
また、本体ゴム部、第1のサイドゴム部及び第2のサイドゴム部が、外側に取付けられた外布部を有する場合には、各ゴムの外側にも布が位置することとなる。即ち、着用時に下着の一部が肌側に裏返ってしまった際にも、肌にゴムが直接触れることがなくなり、より一層ゴムによる刺激や痛みが生じにくいものにすることができる。
また、第1のサイドベルト及び第2のサイドベルトの端部同士は雌雄型のホックで接合され、かつ、雄型のホックが設けられた端部は丸みを帯びた形状を有する場合には、下着をより一層、皮膚への刺激や痛みが生じにくいものにすることができる。即ち、雄型ホックを設けたサイドベルトの端部が皮膚にあたった場合にも、端部が丸みを帯びた形状であるため、刺激や痛みを少ないものにできる。
また、カップが、略中央の領域が外側に向けて膨出したパット部を有する場合には、胸の形を保ちやすくすることができる。即ち、パット部の形状に胸が収まり、ワイヤーがなくても胸の形をきれいに整えることが可能となる。
また、本体、第1のサイドベルト、第2のサイドベルト及びカップの内側は木綿で形成された場合には、下着をより一層、皮膚への刺激や痛みが生じにくいものにすることができる。即ち、肌に接触する部分が木綿で形成されることで肌感触性がよくなり、長時間の着用にも適したものとなる。
また、上記の目的を達成するために、本発明の下着は、略中央領域が分離及び接合可能、かつ、略中央領域の内側に所定の布が配置された本体と、該本体の両端に同本体との縫いしろが外側に位置して縫製され、かつ、略中央領域が接合した本体と共に環状を形成するサイドベルトと、前記本体の一部に同本体との縫いしろが外側に位置して縫製され、かつ、前記本体の略中央領域を中心として設けられた一対のカップと、前記本体の前記カップとは略対向する側に設けられると共に、外側に縫製された伸縮性を有する本体ゴム部と前記サイドベルトの縁部、かつ、前記本体ゴム部の略延長線上に位置すると共に、前記サイドベルトの外側に縫製された伸縮性を有する第1のサイドゴム部と、該第1のサイドゴム部と略対向する側に位置すると共に、前記サイドベルトの外側に縫製された伸縮性を有する第2のサイドゴム部とを備える。
ここで、略中央領域が分離及び接合可能な本体と、本体の両端に縫製され、かつ、略中央領域が接合した本体と共に環状を形成するサイドベルトによって、下着を体に装着することが可能となる。即ち、体の前方で下着を接合する、いわゆるフロントホック型のブラジャーとして使用することができる。
また、略中央領域が分離及び接合可能、かつ、略中央領域の内側に所定の布が配置された本体によって、本体の接合部分が直接肌に触れにくいものにすることができる。例えば、分離と接合に雌雄型のホック部を用いた際には、ホックの金具が肌に当たりにくくなり、刺激や痛みが生じにくくなる。
また、サイドベルトが、本体の両端に本体との縫いしろが外側に位置して縫製されたことによって、本体とサイドベルトの縫い合わせた部分が肌に接触する面に存在しないこととなる。即ち、縫い目の段差による肌への刺激や痛みが生じにくくなる。
また、上記の目的を達成するために、本発明の下着は、略中央領域が分離及び接合可能、かつ、略中央領域の内側に所定の布が配置された本体と、該本体の両端から延出し、かつ、略中央領域が接合した本体と共に環状を形成するサイドベルトと、前記本体の一部に同本体との縫いしろが外側に位置して縫製され、かつ、前記本体の略中央領域を中心として設けられた一対のカップと、前記本体の前記カップとは略対向する側に設けられると共に、外側に縫製された伸縮性を有する本体ゴム部と前記サイドベルトの縁部、かつ、前記本体ゴム部の略延長線上に位置すると共に、前記サイドベルトの外側に縫製された伸縮性を有する第1のサイドゴム部と、該第1のサイドゴム部と略対向する側に位置すると共に、前記サイドベルトの外側に縫製された伸縮性を有する第2のサイドゴム部とを備える。
ここで、略中央領域が分離及び接合可能な本体と、本体の両端に縫製され、かつ、略中央領域が接合した本体と共に環状を形成するサイドベルトによって、下着を体に装着することが可能となる。即ち、体の前方で下着を接合する、いわゆるフロントホック型のブラジャーとして使用することができる。
また、上記の目的を達成するために、本発明の下着は、縫いしろが外側に縫製された、襟ぐり、袖ぐり、脇線及び裾部を有する本体と、該本体の外側に両端部が取付けられた2本のストラップと、該ストラップを被覆するストラップ保護部とを備える。
ここで、本体が、縫いしろが外側に縫製された、襟ぐり、袖ぐり、脇線及び裾部を有することによって、襟ぐり、袖ぐり、脇線及び裾部の各箇所の縫い合わせた部分が肌に接触する内側に存在しないこととなる。即ち、縫い目の段差による肌への刺激や痛みが生じにくくなる。
また、2本のストラップが、本体の外側に両端部が取付けられたことによって、肌に刺激を与えるストラップの取付け部分が肌に接触する内側に存在しないこととなる。即ち、ストラップの取付け部分による肌への刺激や痛みが生じにくくなる。
また、ストラップを被覆したストラップ保護部によって、皮膚の刺激や痛みを生じにくいものにできる。例えば、ストラップが伸縮力の強いゴム素材で形成された際にも、ゴムが肌に直接接触せず、刺激や痛みを減らすことができる。
また、本体のストラップ同士の略中央の位置、かつ、本体の襟ぐりから裾部方向に向けて切れ目が形成された場合には、本体の襟ぐり近傍の領域を外側に向けて折り返すことが可能となる。例えば、下着の上に既存のブラジャーを着用した際に、本体の襟ぐり近傍の領域をブラジャーの上端に重ねることができる。このことによって、既存のブラジャーの肌側の面が、着用者の皮膚に直接触れることがなくなり、さらに、胸元を美しく見せることができる。
また、本体が、切れ目が形成された領域と略対向する領域に本体との間に空間を形成するループ部とを有する場合には、本体とループ部の間にベルト状のものを通すことが可能となる。即ち、下着の上に既存のブラジャーを着用した際に、背中側のベルトをループ部に通して、ブラジャーの位置をずれにくくすることができる。
本発明に係る下着は、肌への刺激が少なく、かつ、着用時にずれにくく快適な着心地の下着となっている。
以下、下着に関する本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明し、本発明の理解に供する。
図1は、本発明を適用した下着の一例を示す概略図である。図2は、サイドベルトの肌側の面を示す概略図(a−1)及びA−A断面図(a−2)、並びに、サイドベルトの外側の面を示す概略図(b−1)及びB−B断面図(b−2)である。図3は、本体の肌側の面を示した概略図である。図4は、本体の外側の面を示した概略図である。図5は、ストラップの一例を示した概略図(a)及びストラップの他の例を示した概略図(b)である。図6は、立体裁断のパット部を示した概略図(a)及びギャザーを設けたパット部を示した概略図(b)である。図7は、ゴムの縫い付け構造を示した概略図(a〜c)である。
ここで、図1に示すように、本発明を適用した下着の一例であるブラジャー1は、本体2と、左右一対のサイドベルト3と、左右一対のカップ4と、2本のストラップ5を備えている。
また、ブラジャー1は、カップ4に胸を包み込み、ストラップ5を両肩にかけて、サイベルト3の端部同士を接合することで体に装着される。また、本体2、サイドベルト3及びカップ4の肌側の面はオーガニックコットンで形成されている。
ここで、必ずしも、本体2、サイドベルト3及びカップ4の肌側の面がオーガニックコットンで形成される必要はない。但し、肌感触性がよく、刺激や痛みがより生じにくくなる点から、本体2、サイドベルト3及びカップ4の肌側の面がオーガニックコットンで形成されることが好ましい。また、その他の肌感触性のよい素材を用いることもできる。
図2では、着用者の脇から背中側にかけて装着されるサイドベルト3の構造を示している。サイドベルト3には、端部同士を接合する部材として雌雄型のフックが設けられている。図2(a−1)は、サイドベルトの肌側の面の構造であり、端部7には雄型のフック6が取付けられている。また、端部7は角がなく丸みを帯びた形状となっている。
また、端部7の近傍には、ストラップ5が取付けられており、肌側の面では、取付け部分と対応する領域に山形の布部8が設けられている。山形の布部8により、ストラップの取付け部分が肌に直接触れない構造となっている。
また、図2(a−2)は、A−A断面図であり、本発明を適用したブラジャー1でのゴムの取付け位置を示している。通常、サイドベルトの上端と下端には、ブラジャーを体にしっかりと装着させるために、伸縮力の強いゴムが取付けられる。ブラジャー1では、サイドベルト3の外側にゴム9が取付けられており、着用時にゴム9が肌に直接接触しない構造となっている。
一方、従来品(図示せず)では、サイドベルト3の肌側の面にゴム9が取付けられている。そのため、ゴム9が肌に直接接触することになり、刺激や痛みの原因となる。
また、図2(b−1)に示すように、サイドベルト3の外側には、ストラップ5の端部24の取付け部分として、ストラップタブ10が取付けられている。ストラップタブ10とストラップの端部24に付けられた丸環11によって、ストラップ5はサイドベルト3に固定されている。なお、図2(b−2)は、ゴム9と布との位置関係を示したB−B断面図である。
ここで、必ずしも、端部同士を接合する部材として雌雄型のフックが設けられる必要はなく、接合可能であれば雌雄型のフックに限定されるものではない。但し、接合と分離が容易である点から、端部同士を接合する部材として雌雄型のフックが設けられることが好ましい。
また、必ずしも、雄型フック6の位置する端部7は角がなく丸みを帯びた形状とされる必要はない。但し、フックをサイドベルト端部同士の最も外側の位置で固定して、端部7が肌に触れた場合にも、刺激や痛みが少なくなる点から、雄型フック6の位置する端部7は角がなく丸みを帯びた形状とされることが好ましい。
また、必ずしも、サイドベルト3の肌側の面のストラップ5の取付け部分と対応する領域に山形の布部8が設けられる必要はない。但し、ストラップの取付け部分が肌に直接触れなくなり、刺激や痛みが生じにくくなる点から、サイドベルト3の肌側の面のストラップ5の取付け位置と対応する領域に山形の布部8が設けられることが好ましい。
また、必ずしも、ストラップ5の端部24の取付け部分として、ストラップタブ10及び丸環11が採用される必要はない。ストラップを固定できれば充分であり、端部24を直接縫い付ける構造とされてもよい。但し、端部24を縫合して取付ける際には、肌への刺激を少なくする点から、縫い付け位置がサイドベルト3の外側とされることが好ましい。
図3には、本体2と、着用者の胸を包み込むカップ4の肌側の面の構造を示している。また、図3には、本体2とサイドベルト3、本体2とカップ4の縫製領域の拡大図を示している。
本体2の下端には、ブラジャー1を体にしっかりと装着させるために、ゴム12が外側に取付けられている。また、本体2の略中央の領域には内部に間隙を有し、間隙と繋がった切れ目13が形成され、三角パッド14が内包されている。
本体2の内部の間隙に三角パッド14を入れることで、ブラジャーと体の間に生じる隙間を埋め、着用時のブラジャー1の位置がずれにくいものとなっている。また、胸の中央が窪んだ漏斗胸の人がブラジャー1を着用する場合にも利用することができる。
また、カップ4は、本体2に縫い付けられており、縫いしろは肌側の面になく、外側に位置している。図3の拡大図に示すように、本体2を形成する布15がパット部4を形成する布16に挟みこまれた形で縫製されている。
また、カップ4の上端には、ストラップ5の端部17が取付けられている。また、端部17は、カップ4の外側に取付けられている。また、カップ4には、パッドを入れるためのパッドポケット18が取付けられている。
また、サイドベルト3は、本体2に縫い付けられており、縫いしろは肌側の面になく、外側に位置している。図3の拡大図に示すように、本体2を形成する布15とサイドドベルト3を形成する布19が折り伏せ縫いで縫製され、さらに同じ領域を上から縫い付けている。
この本体2とサイドベルト3の縫製領域20は布が重なった厚みのある構造となり、着用時に胸の肉をおさえ、脇側に流れにくくする役割を果たしている。
ここで、必ずしも、本体2が略中央の領域の内部に間隙を有し、間隙と繋がった切れ目13が形成される必要はない。但し、カップ4の間にパッドを入れることが可能となり、ブラジャー1の位置がずれにくくなる点から、本体2が略中央の領域の内部に間隙を有し、間隙と繋がった切れ目13が形成されることが好ましい。
また、必ずしも、切れ目13は本体2の肌側に形成される必要はなく、本体2の略中央の領域の内部にパッドを入れることができれば充分である。例えば、切れ目13を本体2の外側に形成した構造も考えられ、その場合には、パッドが外側に位置するため、着用時のごわつきや違和感を少ないものにすることができる。
また、本体2の略中央の領域に形成される切れ目の形状は特に限定されるものではない。縦と横いずれの方向に形成されてもよく、2枚の布が重なった打ち合わせ式構造の入り口部分として切れ目13が形成されてもよい。
また、本体2の間隙に入れられるパッドの大きさや形状は特に限定されるものではなく、間隙に入れることが可能で、着用時にごわつきや違和感が少ないものであれば充分である。
また、本体2とカップ4の縫製領域は、縫いしろが肌側の面に存在せず、外側に位置していれば充分である。図3の拡大図で示した、本体2を形成する布15がパット部4を形成する布16に挟みこまれた形で縫製された形状に限定されるものではない。
また、必ずしも、ストラップ5の端部17がカップ4の外側に取付けられる必要はない。但し、ストラップの取付け部分が肌に直接触れなくなり、刺激や痛みが生じにくくなる点から、ストラップ5の端部17がカップ4の外側に取付けられることが好ましい。
また、必ずしも、カップ4にパッドを入れるためのパッドポケット18が取付けられる必要はない。但し、パッドを入れて胸の形をより美しく見せることができる点、及び、着用感を調節することが可能となる点から、カップ4にパッドを入れるためのパッドポケット18が取付けられることが好ましい。
また、カップ4へのパッドポケットの取付け方は特に限定されるものではない。例えば、パッドが脇側から横に挿入される形状にポケットを取付けることも可能である。
また、図3には示していないが、ガーゼを挟むことができるポケットをカップ4に設けることもできる。胸の皮膚に薬を付ける際に、ガーゼに薬を染み込ませてポケットに挟むことで、より効果的に薬を皮膚に作用させることができる。
また、本体2とサイドベルト3の縫製領域20は、縫いしろが肌側の面に存在せず、外側に位置していれば充分である。図3の拡大図で示した、本体2を形成する布15とサイドドベルト3を形成する布19が折り伏せ縫いで縫製され、さらに同じ領域を上から縫い付けた形状に限定されるものではない。
また、必ずしも、本体2とサイドベルト3の縫製領域20が折り伏せ縫いで縫製され、さらに同じ領域を上から縫い付けられる必要はない。但し、従来のブラジャーのボーンを取付ける必要がなくなり、刺激や痛みが生じにくくなる点、及び、胸の形が崩れにくくなる点から、本体2とサイドベルト3の縫製領域20が折り伏せ縫いで縫製され、さらに同じ領域を上から縫い付けられることが好ましい。
図4には、本体2と着用者の胸を包み込むカップ4の外側の構造を示している。本体2の下端には、ブラジャー1を体にしっかりと装着させるために、ゴム12が取付けられている。なお、ゴム12は、サイドベルトの下端に取付けられたゴム9と一体化したものとして取付けることも可能である。
また、左右のカップ4にはそれぞれ、リボン21の一端45が取付けられ、リボン21の他端同士を結ぶことで、本体2の略中央の領域で結び目を形成することができるものとなっている。リボン21の結び目を調節することで、カップ4を中央方向に引っ張り、胸の開き具合に合わせてカップ4の位置を調節することができる。
また、カップ4の外側には、ストラップ5の端部17の取付け部分として、ストラップタブ22が取付けられている。ストラップタブ22とストラップの端部に付けられた丸環23によって、ストラップ5はカップ4に固定されている。
ここで、必ずしも、左右のカップ4にリボン21の一端45が取付けられる必要はない。但し、結び目によりカップ4の位置を調節し、個人差のある旨の開き具合に合わせた着用が可能となり、着心地をより快適なものにできる点から、左右のカップ4にリボン21の一端45が取付けられることが好ましい。
また、胸の開き具合を調節するための構造は、左右のカップ4にリボン21の一端45が取付けられた形状に限定されるものではない。例えば、リボン21の取付け位置を本体2の下端にすることもできる。
また、さらに別の例として、リボン21を設けると共に、本体2の略中央部分に環状のリング(図示せず)を取付け、リボン通し部として利用することもできる。また、リボンの他端は結ばずに、環状のリングを通した後、固定部(図示せず)に固定する。リボン通し部により、リボン21をたるみなくカップ4を中央方向に向けて引っ張ることが可能となる。
また、必ずしも、ストラップ5の端部17の取付け部分として、ストラップタブ22及び丸環23が採用される必要はない。ストラップを固定できれば充分であり、端部17を直接縫い付ける構造とされてもよい。但し、端部17を縫合して取付ける際には、肌への刺激を少なくする点から、縫い付け位置がサイドベルト3の外側とされることが好ましい。
図5には、ストラップ5の構造を示している。ストラップ5は、ゴム紐25とゴム紐25をくるむ綿ジャージ26で構成されている。ストラップ5は肩にかけられ、ゴムの伸縮力により、ブラジャー1を体にしっかりと装着させるものとなっている。また、綿ジャージ26は、肌感触性がよく、かつ、伸縮性を有する素材である。
また、ストラップ5は、綿ジャージ26の繊維の伸縮性が高い方向とゴム紐25が伸縮する方向を一致させて形成されている。また、ストラップ5は、アジャスター(図示せず)を設けて、着用時に長さの調節が可能な構造とすることもできる。
綿ジャージ26によりゴム紐25は全体を覆われているが、綿ジャージ26の縫い合わせの位置の例を図5(a)及び図5(b)に示している。なお、図5(a)及び図5(b)に示す矢印Xは、綿ジャージ26の繊維の伸縮性が高い方向とゴム紐25が伸縮する方向を示したものである。
図5(a)では、縫い合わせ位置27が綿ジャージの内側にあり、一方、図5(b)では、縫い合わせ位置27が外側に形成されている。ゴム紐25が綿ジャージ26により覆われる構造となれば、いずれを採用してもよいが、縫い合わせ位置27が肩の皮膚により接触しにくくなる点から、図5(a)に示す、縫い合わせ位置27が綿ジャージの内側にある方がより好ましい。
ここで、必ずしも、ゴム紐25を覆う素材は綿ジャージ26に限定されるものではない。但し、刺激や痛みが生じにくくなる点、及び、ゴム紐の伸縮力が損なわれにくく装着性が向上する点から、ゴム紐25を覆う素材は綿ジャージ26が用いられることが好ましい。
また、必ずしも、ストラップ5は、綿ジャージ26の繊維の伸縮性が高い方向とゴム紐25が伸縮する方向を一致させて形成される必要はない。但し、より一層ゴム紐の伸縮力が損なわれにくく装着性が向上する点から、ストラップ5は、綿ジャージ26の繊維の伸縮性が高い方向とゴム紐25が伸縮する方向を一致させて形成されることが好ましい。
図6には、カップ4の中の芯となる芯パットの構造を示している。図6(a)に示した芯パット28は、3つの布を縫い合わせて中央部分が膨出した形状となっている。また、図6(b)に示した芯パット29は、外周を縫って、ギャザー46を設けることで、中央部分が膨出した形状となっている。
芯パット28や芯パット29は、立体的な構造を有していることから、カップ4で胸を包み込む際にも、胸の形をきれいに保ち、形が崩れにくくすることができる。また、芯パット28や芯パット29はポリエステル、不織布及びポリウレタンを用いて形成することができる。
ここで、必ずしも、カップ4が、芯材として中央部分が膨出した芯パットを有する必要はない。但し、ワイヤーを使うことなく、胸の形をきれいに整えることが可能になる点から、カップ4が、芯材として中央部分が膨出した芯パットを有することが好ましい。
また、芯材パットの構造は、3つの布を縫い合わせたものや、外周を縫って、ギャザー46を設けたものに限定されるものではなく、中央部分が外側に向け膨出した立体的な構造になれば充分である。例えば、縫い合わせる布の枚数を変え、より胸の形に合わせた形状にすることもできる。
図7では、ブラジャー1のゴムの縫い付け構造について示している。ブラジャー1では、本体2の下端にゴム12と、サイドベルト3にゴム9がそれぞれ取付けられている。ここでは、本体2及びサイドベルト3の布の部分を布41、ゴムの部分をゴム42として、まとめた形で説明する。
図7(a)には、布41に直接ゴム42を縫い付ける構造を示している。布41の肌側の面に三点ジグザグ縫いでゴム42が縫い付けられている。そして、ゴム42が付いた領域が外側に位置するように折り返し、折り返した状態でさらに布41に縫い合わせる。
また、ゴム42を布41に縫い付けて固定する前に、折り返した状態で三点ジグザグ縫いにより縫い付けることもできる。こうすることで、縫い付ける工程数を減らすことができ、効率よく製造することが可能となる。
また、ゴム42は、布41の図7(a)で示した位置とは反対側の面に縫い付け、ゴム42が付いた領域を布41で挟むように折り返し、折り返した状態でさらに布41に縫い付けた構造とすることもできる。この方法は、以下で示す図7(b)及び図7(c)でも同様である。
図7(a)に示すように、ゴム42が外側に位置することで、着用時にゴム42が肌に直接触れにくくなり、刺激や痛みが生じにくいものとすることができる。
図7(b)には、ゴム42を布43で覆って縫い付ける構造を示している。まず、布43に三点ジグザグ縫いでゴム42が縫い付けられる。次に、布41を折り返した部分にゴム42を縫い付けた布43を当て、布42と布42を縫い合わせる。
図7(c)には、布41に直接ゴム42を縫い付け、ゴム42の表面に布43やレース44を縫い付ける構造を示している。
図7(c)では、図7(a)で示した構造と同様に、布41の肌側の面に三点ジグザグ縫いでゴム42が縫い付けられている。そして、ゴム42が付いた領域が外側に位置するように折り返し、折り返した状態でさらに布41に縫い付け、ゴム42の表面に布43やレース44を縫い付けている。
図7(b)及び図7(c)に示すように、ゴム42が外側に位置することで、着用時にゴム42が肌に直接触れにくくなり、刺激や痛みが生じにくいものとすることができる。また、ゴム42が布43に覆われ、または、表面に布43やレース43が介在することで、万が一、布41のゴム42が取付けられた領域が肌側に裏返ってしまった場合でも、ゴム42が皮膚に直接接することがないため、より一層刺激が生じにくいものとなっている。
また、図7(b)及び図7(c)に示した構造では、ゴム42を布41に対して縫い付ける領域を減らすことができる。即ち、ゴム42が布43やレース44により支持されるため、部分的な縫い付けであっても所望の位置への取付けが可能となる。極端に言えば、ゴム42の両端のみを布41に縫い付け、残りの領域は布43やレース44によって支持することができる。
ここで、本体とサイドベルトへのゴムの取付け構造は特に限定されるものではなく、ゴムが肌に直接触れない位置に取付けられていれば充分である。前述した構造は一例を示したものにすぎない。
また、必ずしも、ゴムが三点ジグザグ縫いで布に縫い付けられる必要はない。但し、ゴムの布への取付けと伸縮力の担保の両方を実現できる点から、ゴムが三点ジグザグ縫いで布に縫い付けられることが好ましい。
続いて、本発明を適用した下着の他の実施例の構造について、図面を参照しながら説明する。
図8は、本発明を適用した下着の一例の前面を示す概略図(a)及び背面を示す概略図(b)である。
図8(a)には、本発明を適用した下着の一例である肌着30を示している。また、肌着30は、肌に直接着用する本体31を有し、本体31の上に既存のブラジャー32を着用することができる。
また、本体31では、襟ぐり33、袖ぐり34、脇線35及び裾部36の各部の縫いしろ47が肌側の面になく、外側に位置している。また、本体31には、肩にかけるためのストラップ37を有し、ストラップ37の両端部が本体31の外側に縫い付けられている。
また、ストラップ37は、ゴム紐とゴム紐をくるむ綿ジャージ40で構成されている。また、ストラップ37は、アジャスター(図示せず)を設けて、着用時に長さの調節が可能な構造とすることもできる。
また、本体31の胸元の略中央の領域には、裾部に向かって切れ目38が形成されている。切れ目38により、本体31のブラジャー32と重なる領域の上端部分は、折り返され、ブラジャー32に沿って、襟のような形状となっている。また、この折り返した領域39とストラップ37にホック(図示せず)を設けて、折り返した状態を維持する構造とすることもできる。
また、図8(b)に示すように、本体31の背中側には、ブラジャー32を通すためのベルト通し39が設けられている。ベルト通し39により、ブラジャー32の位置をずれにくくすることができる。
また、本体31に切れ目38が形成されない肌着(図示せず)とすることもできる。この肌着は、ブラジャーの上から着用することができ、本体の各部の縫いしろやストラップによる肌への刺激や痛みが少ないものとなっている。
ここで、必ずしも、ストラップ37の両端部が縫い付けて取付けられる必要はない。例えば、前述したブラジャー1のストラップ5のようにストラップタブと丸環により固定する構造も採用できる。
また、必ずしも、ゴム紐を覆う素材は綿ジャージ40に限定されるものではない。但し、刺激や痛みが生じにくくなる点、及び、ゴム紐の伸縮力が損なわれにくくなり装着性が向上する点から、ゴム紐を覆う素材は綿ジャージ40が用いられることが好ましい。
また、必ずしも、本体31の胸元の略中央の領域に裾部に向かって切れ目38が形成される必要はない。但し、上から重ねて着用するブラジャー32が直接肌に触れにくくなる点、及び、胸元を美しく見せることができる点から、本体31の胸元の略中央の領域に裾部に向かって切れ目38が形成されることが好ましい。
また、必ずしも、本体31の背中側には、ブラジャー32を通すためのベルト通し39が設けられる必要はない。但し、ブラジャー31の位置を保ち、胸の形が崩れにくくなる点から、本体31の背中側には、ブラジャー32を通すためのベルト通し39が設けられることが好ましい。
このように、本発明を適用したブラジャーは、カップや本体の縫いしろが肌に直接触れず、刺激や痛みが生じにくいものとなっている。また、ストラップやベルトに用いるゴムが肌に直接触れず、ゴムによる刺激や痛みが生じにくいものとなっている。
また、ストラップのゴム紐や、本体やベルトに取付けられたゴムの伸縮力が損なわれにくい構造となっているため、体にしっかりと装着できるものとなっている。また、胸の真ん中で結び目を調節可能なテープを設けることで、胸の開き具合にも対応させて装着することができる。
また、従来品に見られるようなワイヤーやボーンといった痛みの原因となる部材が存在せず、長時間着用した場合にも、違和感や痛みがなく、快適な着心地を保つことができる。さらに、本体の真ん中に設けた三角パットを入れる領域、立体的な形状のパット及び折り伏せ縫いで縫製した領域が設けられることで、下着の位置がずれにくく、補正効果を充分に有するものとなっている。
また、本発明を適用したブラジャーは肌に触れる部分は肌感触性がよい素材、例えばオーガニックコットンで形成されるため、より肌への刺激が少なく、快適な着心地となっている。また、肌に直接触れない領域には、コットン以外の素材で形成することができる。これにより、ブラジャーの外側の意匠性を高めることができる。また、オーガニックコットンのみで形成した場合の布のよれを少ないものにすることができる。
また、本発明を適用した肌着は、本体の縫いしろが肌に直接触れず、刺激や痛みが生じにくいものとなっている。また、ストラップに用いるゴムが肌に直接触れず、ゴムによる刺激や痛みが生じにくいものとなっている。
また、本発明を適用した肌着は、既存のブラジャーと併せて着用することができる。ブラジャーの下に肌着を着用する場合には、皮膚への刺激が少なく、好みのデザインのブラジャーを着用することが可能となる。
以上のように、本発明を適用した下着は肌への刺激が少なく、かつ、着用時にずれにくく快適な着心地の下着となっている。