JP6209326B2 - 組立ライン用組立機 - Google Patents

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Description

本発明は、作業者が進入不可能な隙間を隔てて並べられることにより、共同して組立ラインを構成する複数の機械の1台である組立機に関するものである。
近年、組立機の作業領域をカバーで覆うことが一般的に行われている。下記特許文献1および2に記載の組立機がその一例であり、特許文献1には、カバーの存在が作業者の組立機に対するアクセスの妨げになることを回避するための発明が記載されている。
本願の出願人は、(a)搬送面により本体部材を支持し、搬送方向に搬送するベルトコンベヤと、(b)そのベルトコンベヤにより搬送された本体部材を保持する本体部材保持装置と、(c)その本体部材保持装置に保持された本体部材に取り付けられるべき被取付物を供給する被取付物供給装置と、(d)その被取付物供給装置から被取付物を受け取り、本体部材保持装置に保持された本体部材に装着する装着装置と、(e)少なくともベルトコンベヤ,本体部材保持装置および装着装置を支持する組立機本体とを含み、ベルトコンベヤの上流側と下流側との両方に別の機械が、作業者が進入不可能な隙間を隔てて並べられることにより、それら別の機械と共同して組立ラインを構成する組立機を開発中である。
特開2001−177213号公報 特開2001−153642号公報
その過程で、本願発明の発明者は、組立機本体の中空のベース部内に、搬送方向に平行に延びるとともに上方へ開く溝部を形成し、その溝部内に、ベルトコンベヤおよび本体部材保持装置を含む搬送保持装置を収容することを考えた。組み立てるべき対象物の構成によって、対象物の厚さは種々に変化するが、装着装置の被取付物を装着するのに適した高さは大きく変化することがないため、搬送保持装置を溝部内に配設し、対象物が厚い場合は搬送保持装置を溝部の深い位置に配設し、対象物が薄い場合には搬送保持装置を溝部内の浅い位置に配設することを考えたのである。そのようにすれば、対象物の厚さの変化にかかわらず、対象物の被取付物を取り付けるべき取付面に対する装着装置の相対高さを一定にし得るため、組立機本体に対する装着装置の相対高さ位置は勿論、被取付物供給装置の相対高さ位置も変える必要がなく、高さが種々に異なる対象装置を組立機の主要構成を変えることなく組み立てることができるのである。
しかしながら、搬送保持装置を溝部内に配設すれば、それらに対するアクセスが困難になるという問題が発生した。本発明はこの問題を解決することを課題として為されたものである。
この課題は、前記溝部の、搬送方向に平行な2つの溝側壁の少なくとも一方に、溝部内に配設されたベルトコンベヤと本体部材保持装置との少なくとも一方にベース部の外部からのアクセスを許容する開口を形成することにより解決される。
また、本発明に係る組立機では、前記組立機本体が、さらに、前記溝側壁の前記開口の少なくとも一部を閉塞する閉状態と開放する開状態とをとり得る閉塞部材を含み、その閉塞部材の外面と内面との少なくとも一方に前記ベルトコンベヤと前記本体部材保持装置との少なくとも一方を制御する制御装置が取り付けられる。
上記のように、溝側壁にベース部の外部から溝部内へのアクセスを許容する開口を形成すれば、その開口を経て作業者がベルトコンベヤと本体部材保持装置との少なくとも一方に対して作業を行うことが可能となり、前記課題が解決される。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、本願の特許請求の範囲に記載された発明である本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載,従来技術等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項と(3)項と(4)項とを合わせるとともに制御装置をベルトコンベヤと本体部材保持装置との少なくとも一方を制御するものに限定したものが請求項1に相当し、(2)項が請求項2に、(5)項において制御装置をベルトコンベヤと本体部材保持装置との少なくとも一方を制御するものに限定したものが請求項3に、(8)項が請求項4にそれぞれ相当する。
(1)(a)搬送面により本体部材を支持し、搬送方向に搬送するベルトコンベヤと、(b)そのベルトコンベヤにより搬送された本体部材を保持する本体部材保持装置と、(c)その本体部材保持装置に保持された本体部材に取り付けられるべき被取付物を供給する被取付物供給装置と、(d)その被取付物供給装置から被取付物を受け取り、前記本体部材保持装置に保持された本体部材に装着する装着装置と、(e)少なくとも前記ベルトコンベヤ,前記本体部材保持装置および前記装着装置を支持する組立機本体とを含み、前記ベルトコンベヤの上流側と下流側との両方に別の機械が、作業者が進入不可能な隙間を隔てて並べられることにより、それら別の機械と共同して組立ラインを構成する組立機であって、
前記組立機本体が、前記装着装置を下方から支持する中空のベース部を含み、そのベース部内に、前記搬送方向に平行に延びるとともに上方へ開き、前記ベルトコンベヤおよび前記本体部材保持装置を収容する溝部が形成され、その溝部の前記搬送方向に平行な2つの溝側壁の少なくとも一方に、前記溝部内に配設された前記ベルトコンベヤと前記本体部材保持装置との少なくとも一方に前記ベース部の外部からのアクセスを許容する開口が形成されたことを特徴とする組立機。
ベース部を、溝部と、その溝部の溝側壁の上端縁から前方と後方とへ水平に延びる水平板部と、それら水平板部の溝部から隔たった部分を支持する複数本の支柱を備えたものとすることが可能であり、その場合には、溝側壁に開口を形成すれば、その開口から溝部内に配設されたベルトコンベヤあるいは本体部材保持装置にアクセスすることが可能となる。
また、ベース部が前後及び左右の外壁を備えて中空の矩形を成す場合であっても、溝部をベース部の前方と後方の何れかに偏って形成することが可能であり、その場合には2つの溝側壁の一方にベース部の前外壁と後外壁との一方を兼ねさせることができ、その一方を兼ねる溝側壁に開口を形成すれば、その開口から溝部の内部空間にアクセスすることができる。
被取付物供給装置は、組立機本体とは別体の供給装置本体を備え、その供給装置本体が組立機本体に対して結合,分離可能とされることが望ましく、供給装置本体が車輪(複数、特に3つ以上が望ましい)を備えた台車とされることがさらに望ましい。いずれの場合でも、供給装置本体が組立機本体から分離された状態では、溝側壁の開口を通してベルトコンベヤと本体部材保持装置との少なくとも一方に対してアクセスすることが可能であるため、組立機本体の前側と後側とのうち、供給装置本体が結合,分離される側に上記開口を形成してもよい。しかし、供給装置本体が結合,分離されるのが、組立機本体の前側と後側との一方である場合には、その一方とは反対側の溝側壁に開口が形成されることが望ましい。供給装置本体が組立機本体に結合されたままの状態でもベルトコンベヤや本体部材保持装置へのアクセスが可能であるからである。
(2)前記ベース部が前記搬送方向に直角な方向である前後方向に互いに隔たり、かつ、それぞれ前記搬送方向に平行な前外壁と後外壁とを備え、そのベース部の前記前後方向における中間部に前記溝部が形成され、その溝部の前記2つの溝側壁の各々と前記前外壁および前記後外壁との間に隙間が存在し、それら前外壁と後外壁とのうち、前記2つの溝側壁の前記開口に対向するものに開口が形成され、それら外壁と溝側壁との開口を経て、前記ベルトコンベヤと前記本体部材保持装置との少なくとも一方に、前記ベース部の外部からのアクセスが可能である(1)項に記載の組立機。
(3)さらに、前記溝側壁の前記開口の少なくとも一部を閉塞する閉状態と開放する開状態とをとり得る内側閉塞部材を含む(1)項または(2)項に記載の組立機。
内側閉塞部材は、回動軸線まわりの回動により閉状態と開状態とをとり得る回動型としたり、溝側壁に平行な方向の平行移動により閉状態と開状態とをとり得る平行移動型としたり、着脱により閉状態と開状態とをとり得る着脱型としたりすることができる。
(4)前記内側閉塞部材の外面と内面との少なくとも一方に当該組立機を制御する制御装置の少なくとも一部が取り付けられた(3)項に記載の組立機。
上記「制御装置の少なくとも一部」は、例えば、ベルトコンベヤと本体部材保持装置との少なくとも一方を制御する部分とすることができる。ベルトコンベヤや本体部材保持装置をメンテナンスする場合には、それらの制御装置にアクセスすることが必要になることが多く、内側閉塞部材の外面と内面との少なくとも一方にベルトコンベヤや本体部材保持装置の制御装置を設ければ、ベルトコンベヤや本体部材保持装置とそれらの制御装置とが互いに近接することとなり、メンテナンス作業が容易になる。
(5)前記溝部の、前記前後方向において前記溝側壁の開口に対向する空間の左側と右側との少なくとも一方に、当該組立機を制御する制御装置の少なくとも一部が配設された(1)項ないし(4)項のいずれかに記載の組立機。
上記「制御装置の少なくとも一部」は、例えば、ベルトコンベヤと本体部材保持装置との少なくとも一方を制御する部分とすることができる。また、ベースが前記前後方向に平行な左外壁あるいは右外壁を備えたものである場合には、上記「側壁の開口に対向する空間の左側と右側との少なくとも一方」に配設される制御装置を、左外壁あるいは右外壁に取り付けることができる。これらの場合でもベルトコンベヤや本体部材保持装置とそれらの制御装置とが互いに近接することとなり、メンテナンス作業が容易になる。
(6)前記前外壁または後外壁の前記開口の少なくとも一部を閉塞する閉状態と開放する開状態とをとり得る外側閉塞部材を含む(2)に記載の組立機。
外側閉塞部材も、前記内側閉塞部材と同様、回動型,平行移動型あるいは着脱型とすることができる。
(7)前記外側閉塞部材の外面と内面との少なくとも一方に当該組立機を制御する制御装置の少なくとも一部が取り付けられた(6)項に記載の組立機。
上記「制御装置の少なくとも一部」は外側閉塞部材の内面に設けられ、外側閉塞部材の閉状態においてはベース部の内部に収容されるようにすることが望ましい。
また、「制御装置の少なくとも一部」は、ベルトコンベヤと本体部材保持装置との少なくとも一方を制御する部分とすることができ、それによっても(4)項や(5)項について説明したのと同様な効果が得られる。
(8)前記本体部材保持装置が、
前記ベルトコンベヤに対して相対的に昇降可能に設けられ、前記本体部材の被支持面に下方から当接してその本体部材を支持する支持面を備えた本体部材支持部材と、
その本体部材支持部材を、前記支持面が、前記本体部材がベルトコンベヤの前記搬送面により支持された状態における前記被支持面より下方に位置する下降位置と、その被支持面に当接して前記本体部材を前記ベルトコンベヤの前記搬送面から上方へ離間させる上昇位置との間で昇降させる第一昇降装置と、
その第一昇降装置により前記上昇位置へ上昇させられた前記本体部材に上方から当接し、その本体部材を前記本体部材支持部材に向かって押さえる押さえ部材と
を含む(1)項ないし(7)項のいずれかに記載の組立機。
上記本体部材の、ベルトコンベヤの搬送面により支持される面と、上記本体部材支持部材の支持面により支持される被支持面とは、同じ高さに位置する面(例えば、一水平面の2部分)でもよく、互いに高さを異にする2つの面でもよい。
また、押さえ部材は高さ位置を固定して設けられてもよく、次項に記載のように昇降させられるようにしてもよい。
(9)前記本体部材保持装置が、さらに、前記押さえ部材を、前記第一昇降装置により上昇させられた本体部材に当接する下降位置とそれより上方の上昇位置との間で昇降させる第二昇降装置を含む(8)項に記載の組立機。
(10)さらに、
前記搬送方向において前記本体部材保持装置より上流側と下流側との少なくとも一方に設けられ、前記本体部材を前記搬送方向と交差する回転軸線のまわりに回転させる本体部材回転装置と、
その本体部材回転装置と前記ベルトコンベヤとを相対的に昇降させることにより前記本体部材と前記ベルトコンベヤとを離間させる昇降装置と
を含み、その昇降装置より前記本体部材と前記ベルトコンベヤとが離間させられた状態で、前記本体部材回転装置により前記本体部材が回転させられた後、前記昇降装置により前記本体部材が前記ベルトコンベヤに支持された状態とされる(1)項ないし(9)項のいずれかに記載の組立機。
上記回転軸線は、本体部材と被取付物との3次元形状に応じて種々の方向に延びるものとすることができるが、ベルトコンベヤの搬送面に平行で、かつ、搬送方向と直交する方向に延びるものが有効である場合が多い。また、組立機の装着装置は鉛直方向に進退させられる保持具により被取付物を保持するものとすることが望ましいため、本体部材の回転により、その本体部材の、次に被取付物が取り付けられるべき面が水平となるようにされることが望ましい場合が多い。なお、本体部材を所望の姿勢で保持させ得る治具を使用することにより、上記回転軸線の方向と次に被取付物が取り付けられるべき面との関係を任意に変更することも可能である。この場合には、本体部材とそれを保持した治具との集合体がベルトコンベヤにより搬送されるため、その集合体を本体部材と見なせばよい。
組立ラインにおいては、複数の組立機の各々を本(10)項に記載の構成を含むものとすることにより、本体部材を上下反転させ、あるいは180度より大きい角度回転させることが可能である。しかし、これは不可欠ではなく、例えば、本体部材回転装置を、負圧による吸着や機械的なクランプ等により、落下を防止した状態で本体部材を保持する保持装置を備えたものとすることにより、1回の回転により本体部材を上下反転させ、あるいは180度より大きい角度回転させることも可能である。
(11)(1)項ないし(10)項のいずれかに記載の組立機であって、前記ベルトコンベヤ,前記本体部材保持装置,前記被取付物供給装置および前記装着装置の1つ以上を前記組立機本体から取り外し、代わり、その取り外したものに対応する機能を果たすが構造と寸法との少なくとも一方を異にする装置を前記組立機本体に取り付けることにより仕様を複数種類に変更可能な組立機。
(12)(1)項ないし(11)項のいずれかに記載の組立機が、前記搬送方向に沿って複数台、150mm以下の隙間を隔てて並べられ、前記ベルトコンベヤの上流側と下流側との両方に並べられる前記別の機械の少なくとも一方を構成している組立ライン。
上記隙間が100mm以下である場合に(1)項ないし(11)項のいずれかに記載の構成が一層有効であり、70mm以下である場合に特に有効である。
請求可能発明の一実施例である電子装置組立ラインの、被取付物供給装置を除く主体部を示す斜視図である。 上記電子装置組立ラインの一構成要素である電子装置組立機の一例を示す斜視図である。 上記電子装置組立機のカバーを除去した状態を示す斜視図である。 図3における一部を拡大して示す斜視図である。 前記被取付物供給装置の一部であるトレイ型部被取付物供給装置を示す側面図である。 前記被取付物供給装置の別の一部であるフィーダ型被取付物供給装置を示す一部断面側面図である。 前記電子装置組立機のベルトコンベヤおよび基材保持装置を取り出して示す斜視図である。 前記電子装置組立機の作業ユニットの一例としての運搬ユニットのカバーを外した状態を概念的に示す側面図である。 前記電子装置組立ラインの制御装置を示すブロック図である。 前記電子回路組立ラインにより組み立てられる前記電子装置を概念的に示す斜視図である。 前記電子装置組立機のベルトコンベヤおよび基材保持装置のメンテナンスを説明するための斜視図である。 前記電子装置組立機のベルトコンベヤおよび基材保持装置のメンテナンスを説明するための別の斜視図である。 本願発明の別の実施例におけるベルトコンベヤおよび基材保持装置の制御装置の配置を概念的に示す平面断面図である。 本願発明のさらに別の実施例において付加されるべき本体部材回転装置を示す正面図である。 上記本体部材回転装置を示す平面図である。 本願発明のさらに別の実施例において、図7に示すベルトコンベヤおよび基材保持装置と交換されるべきベルトコンベヤおよび基材保持装置の一例を示す斜視図である。
図1に製造作業ラインの一種である対象物組立ラインの一例である電子装置組立ライン(以下、組立ラインと略称する)の、被取付物供給装置を除く主体部を示す。本組立ラインにおいては、例えば、図10に概念的に示すように、本体部材2に複数の部品4(4A,4B,4C・・・)が組み付けられて、電子装置6が組み立てられる。電子装置6は電子回路を主体とするものであるが、例えば、機械的機能部品等をも含むものである。組立ラインは、図1に示すように、製造作業機たる複数の電子装置組立機20(以下、組立機20と略称する)を含む。これら組立機20はX軸方向に1列に並んで設けられ、本体部材2への部品4の組付作業を分担し、並行して行う。
複数の組立機20のうちの1つの外観を図2に示し、内部を図3に示す。本組立機20は、大きく組立作業部22と被取付物供給部24とに分かれている。組立作業部22は、図3および図7に示すように、本体部材搬送装置としてのベルトコンベヤ30、そのベルトコンベヤ30によりX軸方向に平行な搬送方向に搬送された本体部材2を保持する本体部材保持装置32、および部品4等の被取付物を本体部材2に装着したり、それら本体部材2や部品4等の被取付物に対してなんらかの作業を行う作業装置34と、それらを支持する組立機本体36とを含み、被取付物供給部24は、被取付物を供給する供給装置40とそれを支持する供給装置本体42とを含む。供給装置本体42には4つの車輪44(図2においては2つのキャスタ車輪44のみが図示されている)が付けられ、容易に移動および方向変更が可能な台車46とされており、組立作業部22から離れた段取り作業エリアで、供給装置40の交換や、供給装置40への被取付物の補給が行われ、段取り作業の終了した被取付物供給部24の台車46が組立機本体36の前面側に図示を省略する連結装置により連結されることにより、供給装置40の作業装置34に対する前記X軸方向と、そのX軸方向と水平面内において直交するY軸方向と、それらX軸方向およびY軸方向と直交するZ軸方向とにおける位置決めが行われる。なお、必要に応じて、X軸方向を左右方向、Y軸方向を前後方向、Z軸方向を上下方向と称することとする。
供給装置40は、図2,3に示すように、組立機本体36のベルトコンベヤ30に対してY軸方向の一方の側であって、組立機20の前面側に連結される。組立機20は図1に示すように全体がカバー50によって覆われているが、そのカバー50の前面側には開口52が形成されており、被取付物供給部24はその開口52を通って組立機本体36に連結される。その被取付物供給部24の供給装置40は、組立機20毎に構成を変え得るが、図2および3に例示する組立機20においては、トレイ型被取付物供給装置56とフィーダ型被取付物供給装置58とが台車46に載せられ、組立機本体36に台車46ごと着脱可能に取り付けられる。トレイ型供給装置56は図5に示すように、供給具たるトレイ60によって被取付物(概して部品4)を供給するものであり、例えば、特開2006−86483号公報に記載のトレイ型供給装置と同様に構成されており、簡単に説明する。
トレイ60は、一平面に沿って配列された複数の収容凹部を備え、それら収容凹部の各々に部品4等被取付物が1個ずつ、位置決めされて収容されている。トレイ型供給装置56は、本体62,本体62に組み付けられたトレイストッカ64,トレイストッカ昇降装置66およびトレイ移動装置68を含む。トレイストッカ64は上下方向に設けられた複数段のトレイ収容部70を備え、各トレイ収容部70にトレイ60が収容される。トレイストッカ昇降装置66は、本実施形態では昇降用ベルト76,ベルト駆動装置78および昇降用ベルト76をトレイストッカ64に連結する連結部材80を含む。ベルト駆動装置78は電動モータ82を駆動源とし、昇降用ベルト76を周回させ、それによりトレイストッカ64が案内装置84により案内されつつ昇降させられる。
トレイ移動装置68は、本実施形態においては、トレイストッカ64の複数段のトレイ収容部70の各々に1つずつ設けられたストッカ側ベルトコンベヤ86と、トレイストッカ64の外部であって、トレイストッカ64の前側に設けられた外部ベルトコンベヤ88とを含む。外部ベルトコンベヤ88は、複数のストッカ側ベルトコンベヤ86と共同してトレイ60を本体部材2の搬送方向と直交する水平方向に搬送し、予め定められた供給位置に位置決めする。供給位置はトレイストッカ64の外部に設定され、トレイ60が本体部材保持装置32に近接し、作業装置34に部品4を供給する位置である。
トレイストッカ64がトレイストッカ昇降装置66によって昇降させられることにより、複数段のトレイ収容部70のうちの1つが予め設定された供給高さへ移動させられる。供給高さは、ストッカ側ベルトコンベヤ86のコンベヤベルトの上面である支持面が、外部ベルトコンベヤ88のコンベヤベルトの上面である支持面と同一水平面内に位置する高さである。外部ベルトコンベヤ88は、供給高さに位置決めされたトレイ収容部70に収容されたトレイ60内の部品4の下面が本体部材保持装置32に保持された本体部材2の上面と同じ高さに位置する状態となるように設けられている。
フィーダ型供給装置58は、供給具たるテープフィーダ,バルクフィーダ,スティックフィーダ等を含むものとすることが可能であり、その一例として、図6に、はんだフィルムフィーダ94を示す。はんだフィルムフィーダ94は、リール96からテープ状のはんだフィルムであるはんだテープ98を引き出し、案内装置100および送り装置102により長手方向に送り、剪断型の切断装置104により所望の長さに切断して、供給部106から供給するものである。はんだフィルムフィーダ94は、上記各部を保持するフィーダ本体108が、供給装置本体42に設けられたフィーダ保持部110に着脱可能に保持される。
このはんだフィルムフィーダ94と類似の構成を有し、切断装置104の代わりにカバーテープ剥離装置を備え、キャリヤテープに等間隔で形成された収容凹部に部品が収容され、カバーテープにより脱落が防止されたテープ化部品から部品4を供給するテープフィーダをフィーダ保持部110に保持させることも可能である。
一方、前記組立機20においては、図7に例示するベルトコンベヤ30と本体部材保持装置32とを一体的に備えた搬送保持装置120が組立機本体36に着脱可能とされている。搬送保持装置120は、ベルトコンベヤ30と本体部材保持装置32に共通の支持台122を備え、この支持台122ごと他の搬送保持装置と交換が可能とされており、組み立てるべき電子装置等の組立対象装置に応じて適正な構成に変更可能とされている。この変更は多くの場合、組立対象装置の高さ変化に応じて、支持台122の高さを変更することが主体であるが、後に説明する変更を含む種々の変更を施すことも可能である。
上記搬送保持装置120は、図3および図11に示すように、組立機本体36のベース130のY軸方向である前後方における中間部に、X軸方向に平行に延びる状態で形成された溝部132内に設置される。搬送保持装置120のベルトコンベヤ30は、図7に最も明瞭に示されているように、支持レール140,142によってそれぞれ支持された一対のコンベヤベルト144を備え、各コンベヤルト144の直線的に延びる部分の上面である支持面により本体部材2を支持し、それら一対のコンベヤベルト144がコンベヤ駆動モータ146と同期装置148とにより同期して周回させられることにより、X軸方向に平行な搬送方向に搬送する。
上記支持レール140,142の間隔が間隔変更モータ152を駆動源とする間隔変更装置154により変更可能とされている。支持レール140,142が共に可動レールとされ、例えば、ベルトコンベヤ30の幅方向の中央に対して対称に移動させられることにより、幅変更が行われるようにすることも可能であるが、図7に図示の例では、支持レール140が固定レール、支持レール142が可動レールとされている。可動の支持レール142が一対のガイド156に案内されて固定の支持レール140に接近,離間させられることにより、幅変更が行われるようにされているのである。
本体部材保持装置32は、ベルトコンベヤ30の搬送方向における中央部に設けられている。本体部材保持装置32は第一昇降装置160と第二昇降装置162とによりそれぞれ昇降させられる一対ずつの突上げ部材164と押さえ部材166とを備えており、突上げ部材164が本体部材2の両側縁部を設定量だけ突き上げてコンベヤベルト144の支持面から離間させるとともに、押さえ部材166が下降して本体部材2を押さえ、それら突上げ部材164と押さえ部材166とにより、本体部材2を上下から挟んで設定高さに固定した状態で保持する。突上げ部材164は、支持レール140,142に設けられた図示を省略する案内装置によって、また、押さえ部材166も支持レール140,142に設けられた案内装置168によって、それぞれ上下方向に案内されている。本実施形態においては突上げ部材164が本体部材支持部材として機能する。
上記第一昇降装置160は、昇降駆動モータ172と、同期装置174とにより一斉に回転させられる複数(図示の例では4つ)のナット176と、各ナット176と螺合された雄ねじ178と、昇降部材としての2枚の昇降板180とを含んでいる。昇降駆動モータ172は回転角度の制御が可能な電動モータであり、昇降板180を予め設定された高さまで上昇させ得る。また、各突上げ部材164の下端には2つずつの調節部材としてのアジャストボルト182が立設されている。それらアジャストボルト182に昇降板180が上面において当接することより、突上げ部材164を上昇させるのであるが、アジャストボルト182の高さの調節によって突上げ部材164の上昇端位置が調節されるようになっている。
一方、第二昇降装置162は、駆動源としてエアシリンダ184を備えており、エアシリンダ184に供給されるエア圧の調節により調節可能な力で押さえ部材166を下降させる。
次に、組立機20の組立作業部22に設けられている前記作業装置34について説明する。作業装置34は、前述のように、前記被取付物供給部24から供給される部品4を始めとする被取付物を受け取って、本体部材保持装置32に保持されている本体部材2に装着したり、それら本体部材2や被取付物に対してなんらかの作用ないし処理を行う装置であり、そのために、図3および図4に示すように、2つの作業ユニット190,192と、それら作業ユニットをX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向に移動させるユニット移動装置194とを含んでいる。
ユニット移動装置194は、本実施形態においては、図3に示すように、X軸方向移動装置196,Y軸方向移動装置198およびZ軸方向移動装置200,202を備えている。Y軸方向移動装置198は、本実施形態においては、移動部材としてのY軸スライド208および駆動装置たるリニアモータ210を備えている。リニアモータ210は、ベース130上に設けられて組立機本体36を構成するフレーム212に、組立機20の前部から後部に至る状態で設けられ、Y軸スライド208を案内部材たる一対のガイドレール214に案内させつつ、Y軸方向の任意の位置へ移動させる。
本実施形態においては、X軸方向移動装置196はY軸スライド208上に設けられ、図4に示すように、Y軸スライド208に対してX軸方向に移動させられる移動部材としてのX軸スライド216と、X軸スライド216を移動させるX軸スライド駆動装置218とを備えている。X軸スライド駆動装置218は、例えば、駆動源たる電動モータ222と、雄ねじ部材224およびナット226を含む送りねじ機構228とを含むものとされ、X軸スライド216を案内部材たる一対のガイドレール230に案内させつつX軸方向の任意の位置へ移動させる。送りねじ機構228としてはボールねじ機構が好適である。以下に記載の送りねじ機構についても同様である。ユニット移動装置は、X軸スライド上にY軸方向移動装置が設けられたものとされてもよい。
前記作業ユニット190,192は、図4に示すように、X軸スライド216上にX軸方向に並んで搭載され、水平面内の任意の位置へ移動させられるとともに、前記Z軸方向移動装置200,202によりそれぞれ、X軸スライド216に対して個々に独立してZ軸方向に移動させられる。Z軸方向移動装置200,202は昇降装置なのであり、それぞれ移動部材たる昇降部材としてのZ軸スライド236,238と、Z軸スライド駆動装置240,242とを含む。Z軸スライド駆動装置240,242はそれぞれ、駆動源たる電動モータ246,248と図示しない送りねじ機構とを含み、Z軸スライド236,238を案内部材たるガイドレール(図示省略)により案内しつつ上下方向の任意の位置へ移動させる。
前記作業ユニット190,192は、取付装置(例えば、特開2004−221518公報に記載の実装ヘッドの取付装置と同様に構成することが可能であり、図示および説明を省略する。)によりZ軸スライド236,238に着脱可能に取り付けられる。また、作業ユニット190,192には図9に示す個別制御装置302,304が設けられ、電力供給用および信号供給用のそれぞれ複数のコネクタ254、256に図示を省略する接続コードが接続されることにより、Z軸スライド236,238,X軸スライド216およびY軸スライド208を経て統括制御装置258に接続される。
作業ユニット190,192は、各組立機20において実施されるべき作業に応じて変更可能であるが、図3および図4に例示する組立機20においては、作業ユニット190が運搬ユニット、作業ユニット192が機能ユニットとされている。運搬ユニットは、部品4等の被取付物を供給装置40から受け取って運搬し、本体部材2、あるいは本体部材2に取り付けられた部品4等被取付物に取り付けるユニットである。また、機能ユニットは、本体部材2,部品4等に対して、接着剤を塗布したり、塗布された接着剤の量を2次元あるいは3次元で検出したり、紫外線や赤外線を照射したり熱風を吹き付けたりにより乾燥,硬化,化学反応,はんだ付け,熱処理等を行ったり、冷風あるいは常温風を吹き付けて冷却や乾燥を行ったり、はんだごてを接触させてはんだ付けを行ったり、かしめ作業やねじ締め作業を行ったり、検査プローブを接触させて検査を行ったりするユニットである。
作業ユニット190,192はいずれもカバー260によって覆われているが、そのカバー260を外した状態を、運搬ヘッドとしての作業ユニット190を代表的に図8に示す。作業ユニット190は、Z軸スライド236に着脱されるユニット本体262と、そのユニット本体262に対して昇降可能な昇降部材264と、その昇降部材264を昇降させるヘッド昇降装置266と、昇降部材264に回転可能に保持されて保持具としての吸着ノズル268を着脱可能に保持する保持具保持部270と、その保持具保持部270を回転させるヘッド回転装置272とを含む。ヘッド昇降装置266およびヘッド回転装置272はいずれも回転角度の制御可能な電動モータ274,276を駆動源とし、電動モータ274の回転は運動変換装置278により昇降部材264の昇降運動に変換され、電動モータ276の回転は運動伝達装置280により保持具保持部270に伝達される。
保持具保持部270は負圧により吸着ノズル268を吸着するものであり、保持具保持部270および吸着ノズル268に対する負圧の供給を制御する複数の電磁制御弁(図9参照)も図示は省略するがユニット本体262に保持されている。
なお、機能ユニットは、接触型ユニットと非接触型ユニットとに分けることが可能であり、また、果たすべき機能の種類によっては、Z軸スライド238に対してさらに傾斜させられたり、水平,鉛直あるいは任意の方向に、直線あるいは曲線に沿って相対移動させられたりするようにすることも可能である。
また、運搬ユニットに単純に部品4等を目標位置に載置する載置作業のみならず、圧入作業、かしめ作業、ねじ締め作業の機能を合わせ持たせることや、2つの作業ユニットを同時に作動させて共同で1つの作業を行わせることが可能であって、運搬ユニット,機能ユニットの別は、いかなる機能を重視するかによって決まるのであって、必ずしも決定的なものではない。
さらに、作業ユニット190,192を共に運搬ユニットあるいは機能ユニットとすることや、両作業ユニットの間隔を手動であるいは動力で変更可能とすることも可能である。
図4に示すように、前記作業ユニット190が取り付けられたZ軸スライド236には撮像装置290が取り付けられており、一方、図3に示すように前記ベース130の、前記供給装置40と前記搬送保持装置120との間の部分に撮像装置292が設けられている。撮像装置290は、例えば、CCDカメラあるいはCMOSカメラと照明装置294(図9参照)とにより構成され、搬送保持装置120により保持された本体部材2等、下方を撮像可能とされている。また、撮像装置292は、CCDカメラ等と照明装置296(図9参照)とにより構成され、運搬ユニットたる作業ユニット190に保持された部品14等、上方を撮像可能とされている。
本実施形態の組立ラインの電気的な制御システムを図9に示す。各組立機20はそれぞれ前記搬送保持装置120,作業ユニット190,192,ユニット移動装置194,トレイ型部品供給装置56,フィーダ型被取付物供給装置58、撮像装置290,292,照明装置294,296等をそれぞれ制御する複数の個別制御装置300,302,304,306,308,310,312等を備えている。これら個別制御装置は前記統括制御装置258により統括的に制御され、電子装置組立ライン全体の複数の統括制御装置258がさらにシステム制御装置314により制御される。各統括制御装置258にはそれぞれ報知装置316が接続されている。報知装置316は、例えば、表示画面への文字等の表示によって情報を表示する表示装置とされる。報知装置316は、音声や、ランプの点灯,点滅によって作業者に情報を報知する装置とされてもよい。複数の統括制御装置258はさらに、通信ネットワークによって互いに情報を交換可能とされている。
本組立ラインにでは各組立機20において、上流側の本体部材供給装置あるいは組立機20から、本体部材2がベルトコンベヤ30により搬入され、本体部材保持装置32により所定の位置に固定して保持される。そして、その本体部材2に、供給装置40から供給される複数の部品4等の被装着物が、2つの作業ユニット190,192の共同により、装着され、あるいは所定の処理を施される。これらの作業が複数台の組立機20において並行して行われ、最下流の組立機20から完成品あるいは半完成品としての電子装置が排出される。
以上の作業の合間や、作業開始前の段取り作業中に、作業機20のいずれかの部分に対して作業者がアクセスする必要が生じ、あるいは上記作業の実行中に何らかの不具合が発生して作業者が修理作業を行う必要が生じることがある。これらの多くの場合には、図2に示す被取付物供給部24を組立作業部22から離間させ、カバー50の一部を構成する開閉部320,322,324,326等を開くことによって、図11に示すように、作業者330が作業機20の内部空間に手を入れて目的を達成することができる。
しかし、先に説明したように、本実施例の組立ラインは、各組立機20の構成を変更することにより、多様な電子装置の組立てに適したラインとし得ることを重要な特徴の一つとしており、そのために、搬送保持装置120の支持台122の高さや、第一,第二昇降装置の構成あるいは昇降ストローク等の変更の自由度を増す目的で、ベース130に溝部132を形成し、その内部にベルトコンベヤ30を含む搬送保持装置120が設置されている。
その結果、図11に示すように組立機20の上側からの作業者330のアクセスのみで、搬送保持装置120に対する作業を行うことが困難である。そこで、本実施形態においては、図11に示す前記溝部132の後ろ側の溝側壁340に開口342が形成されて、溝部132内へのアクセスが可能、すなわち搬送保持装置120に対するメンテナンス作業が可能とされている。
さらに、そのメンテナンス作業を行うに際して、ベルトコンベヤ30や本体部材保持装置32を作動,停止させたり、手動で動かしたりすることが必要になることが多いことを考慮して、それらを制御する個別制御装置300も搬送保持装置120に隣接する位置に配設されている。すなわち、前記開口342を開放状態と閉塞状態とにするために、図12に示すように回動型の内側閉塞部材344が設けられているが、その内側閉塞部材344の外面側と内面側との両方に分けられて上記個別制御装置300が配設されているのである。
上記内側閉塞部材344は、左右方向の中央部が両端部に対して前方、すなわち、溝部132側に位置するように、立体的に屈曲させられており、内側閉塞部材344が開口342を閉塞している状態で、個別制御装置300の、内側閉塞部材344の外面側に配設された部分もベース130の内部空間内に位置するようにされている。なお、図示は省略するが、前記溝側壁340に平行な、ベース130の後外壁に、前記開口243に対向する状態で開口が形成され、その開口が外側閉塞部材により閉塞されるようになっている。
以上のように、搬送保持装置120とそれの個別制御装置300とが互いに近接して、溝部132内および内側内閉塞部材344に配設されていることは、組み立てるべき電子装置の変更に伴って搬送保持装置120の構成を変更する必要が生じた場合にも、他の装置やそれらの個別制御装置に影響を与えることが少なく、好都合である。
なお、上記個別制御装置300は、図7に二点鎖線で示すように、支持台122の4本の脚部350の2本の間に掛け渡したブラケット352の外側面に取り付けたり、図13に実線で示すように、別の2本の脚部350の間に掛け渡したブラケット354,356の内側面に取り付けたり、二点鎖線で示すように、ベース130の側外壁358,360の内側面に取り付けたりすることも可能である。さらに、図示は省略するが、2本ずつあるいは4本の脚350の下端同士を連結する連結部材に個別制御装置300を取り付けることも可能である。これら個別制御装置300には、ベース130の後外壁362に設けられた外側閉塞部材364と、前記溝部132の溝側壁366に設けられた内側閉塞部材368を開放状態として、ベース130の外側(後方)からアクセスすることができる。
また、搬送保持装置120は、組み立てるべき電子装置の構成に合わせて構成を変更することが可能であり、例えば、図7に示す本体部材保持装置32の上流側と下流側との少なくとも一方に、本体部材を任意の回転軸線のまわりに回転させる本体部材回転装置を設けることが可能である。その一例としての本体部材回転装置376を図14および図15に示す。この本体部材回転装置376は本体部材378を、前記ベルトコンベヤ30の搬送方向と直角に交差する回転軸線のまわりに回転させるものであり、前記第一昇降装置160の2枚の昇降板180のいずれかに取り付けられるブラケット380を含んでいる。このブラケット380に、搬送方向と直角に交差する回転軸線のまわりに回動可能にレバー382が取り付けられ、それらブラケット380とレバー382との間に流体アクチュエータの一種であるエアシリンダ384が取り付けられていて、エアシリンダ384の伸縮によってレバー380が回動させられ、それによってレバー380に固定の支持部材386が本体部材378を支持した状態で予め定められた角度(図示の例では90°)回動させられ、本体部材378を90°回転させる。この際、支持部材386の回動限度はアジャストボルト387によって規定される。また、本体部材378が支持部材386に対して移動することを防止するために、位置のみを簡略に示すクランプ装置388が設けられている。
上記支持部材386は、互いに直角に延びる2つの支持部390,392を備えて、横断面形状がL字形を成す。ベルトコンベヤ30によって本体部材378が搬入される際、支持部材386は下降位置にあって、支持部390はコンベヤベルト144の支持面より下方に位置し、支持部392の先端部が支持面より上方に位置する状態にある。そのため、搬入された本体部材378は支持部392に当接して停止する。支持部392が停止位置を規定するストッパの機能を果たすのである。通常は支持面より下方に位置し、作用時に支持面より上方へ突出する専用のストッパを設けることも可能である。しかし、上記のように支持部392をストッパとして利用すれば、構成を簡略化し得る。
本体部材378が停止させられた後、ベルトコンベヤ30が停止させられ、第一昇降装置160により本体部材回転装置376が上昇させられて、支持部材386が図14に実線で示すように本体部材378を支持した状態となる。その後、エアシリンダ384が伸長させられ、支持部材386が二点鎖線で示す状態に回動させられ、本体部材378が
搬送方向と直交する回転軸線のまわりに90°回転させられる。続いて、第一昇降装置160により本体部材回転装置376が下降させられ、支持部392がコンベヤベルト144の支持面より下方へ下降させられ、本体部材378がコンベヤベルト144に支持された状態となる。その状態でベルトコンベヤ30が作動させられ、本体部材378が本体部材保持装置32へ搬入されるが、その後、エアシリンダ384が収縮させられ、支持部材386が元の状態、すなわち、図14に実線で示す状態に復帰させられる。
搬送保持装置120は図16に示すものに変更することも可能である。この搬送保持装置400は、前記搬送保持装置120の支持台122が、前記第一昇降装置160と同様な構成の全体昇降装置402に変更され、二点鎖線で位置のみを示すベルトコンベヤ30と本体部材保持装置32との両方が共に昇降させられて、搬送保持装置400全体の高さが変更可能とされたものである。この搬送保持装置400は、組立対象が頻繁に変わる場合に、それに合わせて搬送保持装置全体の高さを変えるのに適している。
なお、付言すれば、前記Y軸スライド208を組立機20の前部へ移動させる等により、ユニット移動装置194および作業ユニット190,192を前記搬送保持装置120の上方空間から退避させ、カバー50を外せば、搬送保持装置120全体を組立機本体36から上方へ取り外すことが可能である。その場合、搬送保持装置120の支持台122と組立機本体42との間に位置決めピンと位置決め孔とを2組設けて、一旦取り外した搬送保持装置120を再度精度良く組立機本体42に位置決めし得るようにすることが望ましい。また、支持台122を組立機本体42に固定する装置が必要な場合、その装置を通常のねじ締結装置に代えて、固定状態と解放状態とに切り換え可能な固定装置とすれば、搬送保持装置120の組立機本体42に対する着脱を一層容易に行い得る。このように、搬送保持装置120の着脱を容易にすれば、搬送保持装置120と他の搬送保持装置(例えば図16に示す搬送保持装置400)との交換を容易に行い得、あるいは、搬送保持装置120のメンテナンス作業、特に比較的大変な修理を組立機20の外部で行うことが容易となる。いずれにしても、搬送保持装置120の個別制御装置300を前述のように支持台122に設け、搬送保持装置120と共に取り外されるようにすれば、交換作業あるいはメンテナンス作業が特に容易となる。
2:本体部材 4:部品(4A,4B,4C・・・) 6:電子装置(組立対象物) 20:電子装置組立機(組立機) 22:組立作業部 24:被取付物供給部 30:ベルトコンベヤ 32:本体部材保持装置 34:作業装置 36:組立機本体 40:供給装置 42:供給装置本体 44:車輪 46:台車 50:カバー 56:トレイ型部品供給装置(トレイ型供給装置) 58:フィーダ型被取付物供給装置(フィーダ型供給装置) 120:搬送保持装置 122:支持台 130:ベース 132:溝部 160:第一昇降装置 162:第二昇降装置 164:突上げ部材 166:押さえ部材 190,192:作業ユニット
(190:運搬ユニット,192:機能ユニット) 194:ユニット移動装置 196:X軸方向移動装置 198:Y軸方向移動装置 200,202:Z軸移動装置 208:Y軸スライド 216:X軸スライド 236,238:Z軸スライド 258:統括制御装置 300,302,304,306,308,310,312:個別制御装置 314:システム制御装置 320,322,324,326:開閉部 340:溝側壁 342:開口 344:内側閉塞部材 350:脚部 352、354,356:ブラケット 358,360:側外壁 362:後外壁 364:外側閉塞部材

Claims (4)

  1. (a)搬送面により本体部材を支持し、搬送方向に搬送するベルトコンベヤと、(b)そのベルトコンベヤにより搬送された本体部材を保持する本体部材保持装置と、(c)その本体部材保持装置に保持された本体部材に取り付けられるべき被取付物を供給する被取付物供給装置と、(d)その被取付物供給装置から被取付物を受け取り、前記本体部材保持装置に保持された本体部材に装着する装着装置と、(e)少なくとも前記ベルトコンベヤ,前記本体部材保持装置および前記装着装置を支持する組立機本体とを含み、前記ベルトコンベヤの上流側と下流側との両方に別の機械が、作業者が進入不可能な隙間を隔てて並べられることにより、それら別の機械と共同して組立ラインを構成する組立機であって、
    前記組立機本体が、前記装着装置を下方から支持する中空のベース部を含み、そのベース部内に、前記搬送方向に平行に延びるとともに上方へ開き、前記ベルトコンベヤおよび前記本体部材保持装置を収容する溝部が形成され、その溝部の前記搬送方向に平行な2つの溝側壁の少なくとも一方に、前記溝部内に配設された前記ベルトコンベヤと前記本体部材保持装置との少なくとも一方に前記ベース部の外部からのアクセスを許容する開口が形成され、
    前記組立機本体が、さらに、前記溝側壁の前記開口の少なくとも一部を閉塞する閉状態と開放する開状態とをとり得る閉塞部材を含み、その閉塞部材の外面と内面との少なくとも一方に前記ベルトコンベヤと前記本体部材保持装置との少なくとも一方を制御する制御装置が取り付けられたことを特徴とする組立機。
  2. 前記ベース部が前記搬送方向に直角な方向である前後方向に互いに隔たり、かつ、それぞれ前記搬送方向に平行な前外壁と後外壁とを備え、そのベース部の前記前後方向における中間部に前記溝部が形成され、その溝部の前記2つの溝側壁の各々と前記前外壁および前記後外壁との間に隙間が存在し、それら前外壁と後外壁とのうち、前記2つの溝側壁の前記開口に対向するものに開口が形成され、それら外壁と溝側壁との開口を経て、前記ベルトコンベヤと前記本体部材保持装置との少なくとも一方に、前記ベース部の外部からのアクセスが可能である請求項1に記載の組立機。
  3. 前記溝部の、前記搬送方向に直角な方向である前後方向において前記溝側壁の開口に対向する空間の左側と右側との少なくとも一方に、前記ベルトコンベヤと前記本体部材保持装置との少なくとも一方を制御する制御装置が配設された請求項1または2に記載の組立機。
  4. 前記本体部材保持装置が、
    前記ベルトコンベヤに対して相対的に昇降可能に設けられ、前記本体部材の被支持面に下方から当接してその本体部材を支持する支持面を備えた本体部材支持部材と、
    その本体部材支持部材を、前記支持面が、前記本体部材がベルトコンベヤの前記搬送面により支持された状態における前記被支持面より下方に位置する下降位置と、その被支持面に当接して前記本体部材を前記ベルトコンベヤの前記搬送面から上方へ離間させる上昇位置との間で昇降させる昇降装置と、
    その昇降装置により前記上昇位置へ上昇させられた前記本体部材に上方から当接し、その本体部材を前記本体部材支持部材に向かって押さえる押さえ部材と
    を含む請求項1ないしのいずれかに記載の組立機。
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