JP6209190B2 - 無反射ナノコーティング構造及びその製造方法 - Google Patents

無反射ナノコーティング構造及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6209190B2
JP6209190B2 JP2015162530A JP2015162530A JP6209190B2 JP 6209190 B2 JP6209190 B2 JP 6209190B2 JP 2015162530 A JP2015162530 A JP 2015162530A JP 2015162530 A JP2015162530 A JP 2015162530A JP 6209190 B2 JP6209190 B2 JP 6209190B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
coating layer
nano
refractive index
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015162530A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016045497A (ja
Inventor
クッグ チェ,ウォン
クッグ チェ,ウォン
ヒ パク,ドン
ヒ パク,ドン
ファン ウィ,チャン
ファン ウィ,チャン
キョン ファン,ド
キョン ファン,ド
Original Assignee
コリア・インスティテュート・オブ・サイエンス・アンド・テクノロジー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by コリア・インスティテュート・オブ・サイエンス・アンド・テクノロジー filed Critical コリア・インスティテュート・オブ・サイエンス・アンド・テクノロジー
Publication of JP2016045497A publication Critical patent/JP2016045497A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6209190B2 publication Critical patent/JP6209190B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/10Optical coatings produced by application to, or surface treatment of, optical elements
    • G02B1/11Anti-reflection coatings
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/10Optical coatings produced by application to, or surface treatment of, optical elements
    • G02B1/11Anti-reflection coatings
    • G02B1/113Anti-reflection coatings using inorganic layer materials only
    • G02B1/115Multilayers
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/10Optical coatings produced by application to, or surface treatment of, optical elements
    • G02B1/11Anti-reflection coatings
    • G02B1/118Anti-reflection coatings having sub-optical wavelength surface structures designed to provide an enhanced transmittance, e.g. moth-eye structures
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
    • Y10T428/00Stock material or miscellaneous articles
    • Y10T428/24Structurally defined web or sheet [e.g., overall dimension, etc.]
    • Y10T428/24355Continuous and nonuniform or irregular surface on layer or component [e.g., roofing, etc.]
    • Y10T428/24372Particulate matter
    • Y10T428/24413Metal or metal compound

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)

Description

本発明は、無反射ナノコーティング構造及びその製造方法に係り、さらに詳細には、入射光の角度に係わりなく、反射率が非常に低い無反射ナノコーティング構造及びその製造方法に関する。
光学部品表面の反射のために生ずる撮影映像または写真のゴースト(ghost)現象(図1参照)またはフレア(flare)現象(図2参照)をなくすために、光学部品の場合、反射率を低くする低反射コーティング工程を経る。そのために、低屈折率物質、高屈折率物質を相互に積層した多層薄膜構造コーティング技術が使用されたが、光の入射角が60゜以上で、反射率が急激に上昇するという問題点を有する。それを克服するために、光学部品表面にナノ構造を形成し、高入射角でも反射率を低くする技術が開発された。
従来のナノ構造形成技術は、水熱法(hydrothermal)、ゾルゲル(sol-gel)、リソグラフィ(lithography)などがある。しかし、それらは、さまざまな工程段階を経なければならないために、工程コストが高い。また、水熱法、ゾルゲル工程の場合、液体に溶解されているナノ粒子を塗布する湿式コーティング(wet-coating)工程の特性の上、球面状の基板に、均一にナノ構造を形成することが非常に困難である。また、リソグラフィ(lithography)工程の場合、平板ではない球面状基板の場合、基板に対して垂直方向に生じたナノ構造物を形成することが非常に困難である。
米国特許出願公開第2013/0108832号明細書
J.-Q.XI et al.,"Optical thin-film materials with low refractive index for broadband elimination of Fresnel reflection", Naturephotonics, 1 (2007), p.176-179 K.M.Krause, et al.,"Pore analysis of obliquely deposited nanostructures by krypton gas adsorption at 87K", Microporous and Mesoporous Materials, 143 (2011), p.166-173
本発明が解決しようとする課題は、入射光の角度に係わりなく、反射率が非常に低い無反射ナノコーティング構造を提供することである。
本発明が解決しようとする課題はまた、前記無反射ナノコーティング構造の製造方法を提供することである。
前記課題を解決するために本発明は、平面基板または曲面基板と、前記基板上に配置され、前記基板に比べ、低屈折率を有する第1酸化物ナノ粒子を含む第1コーティング層と、前記第1コーティング層上に垂直配列された、二酸化チタンナノ粒子からなるテーパード・ナノピラー(tapered nano-pillar)を含む第2コーティング層と、前記ナノピラーの端部に配置された、前記基板に比べ、低屈折率を有する第2酸化物ナノ粒子を含む第3コーティング層と、を含む無反射ナノコーティング構造が提供される。
前記課題を解決するために本発明はまた、平面基板上または曲面基板上に、前記基板に比べ、低屈折率を有する第1酸化物ナノ粒子を蒸着し、第1コーティング層を形成する段階と、非活性ガスと、一酸化炭素及び酸素を含む反応性ガスとの混合ガス下で、スパッタリング方法で、前記第1コーティング層上に、二酸化チタンナノ粒子を蒸着してテーパード・ナノピラー(taperednano−pillar)を垂直成長させる段階と、前記ナノピラーの端部に、前記基板に比べ、低屈折率を有する第2酸化物ナノ粒子を蒸着する段階と、を含む無反射ナノコーティング構造の製造方法が提供される。
本発明による無反射ナノコーティング構造は、基板の曲率に係わりなく、全ての部分で垂直配列されたナノ構造を有し、反射率が入射光の角度依存性が非常に低い無反射特性を有する。
一般的な補給型DSLR(digital single-lenz reflex)バンドルレンズで撮影した写真であり、太陽周辺にフレア(flare)現象と、赤い点で示されたゴースト(ghost)イメージが観察される。 一般的なコンパクトデジタルカメラで撮影した写真であり、太陽周辺でフレア現象がはなはだしく示される。 一実施例による無反射ナノコーティング構造の断面を概略的に示した図面である。 一実施例による無反射ナノコーティング構造の製造のためのスパッタリング装備の一例を概念的に図示した図面である。 平板基板を使用する場合、蒸着角度を調節してプラズマの入射角を調節することができるということを説明するための図面である。 平板基板上に垂直成長されるナノピラーの形成過程を示した図面である。 曲面基板を使用する場合、プラズマの入射角を示す図面である。 曲面基板上に、曲率に係わりなく垂直成長されるナノピラーの形成過程を示した図面である。 実施例1において、反応性ガスの比率によるTiO層のナノ構造を示すSEM(scanning electron microscope)イメージである。 実施例2において、平板ガラスの蒸着角度(α)別に、TiO層のナノ構造を示すSEMイメージである。 実施例3において、曲面基板上に成長されたTiO層のナノ構造を示すSEMイメージである。ここで、下段のイメージ(d),(e)及び(f)は、曲面基板の中心を基準に左側部位、中心部位及び右側部位の角度を示す基板写真であり、上段のイメージ(a),(b)及び(c)は、それぞれ曲面基板の左側(d)、中心部(e)及び右側(f)の部位で成長されたTiO層のナノ構造写真である。 実施例4で製造したナノコーティング層のSEMイメージである。 実施例4で製造したナノコーティングされたガラス基板の入射光波長別反射率を測定したグラフである。 実施例4で製造したナノコーティングされたガラス基板の光の入射角度による380〜780nm領域での平均反射率を測定したグラフである。 実施例5で製造したナノコーティングされたレンズの中心部分(A)と、中心から5mm離れた周辺部分(B)とで測定した入射光波長別反射率を測定したグラフである。 実施例5で製造したナノコーティングされた屈折率(n)1.89のカメラレンズを、カメラと結合して野外で、太陽を眺めて逆光で撮影した写真である。 実施例6でナノコーティングされたガラス基板の反射率測定結果である。 実施例4で製造したナノコーティングされた低屈折率基板(n=1.52)と、実施例5で製造したナノコーティングされた高屈折率基板(n=1.79)との無反射特性を比較したグラフである。
以下、図面を参照し、一具現例による無反射ナノコーティング構造及びその製造方法について詳細に説明する。
一側面による無反射ナノコーティング構造は、平面基板または曲面基板と、前記基板上に配置され、前記基板に比べ、低屈折率を有する第1酸化物ナノ粒子を含む第1コーティング層と、前記第1コーティング層上に垂直配列された、二酸化チタンナノ粒子からなるテーパード・ナノピラー(tapered nano-pillar)を含む第2コーティング層と、前記ナノピラーの端部に配置された、前記基板に比べ、低屈折率を有する第2酸化物ナノ粒子を含む第3コーティング層と、を含む。
図3は、一実施例による無反射ナノコーティング構造の断面を概略的に示したものである。
図3から分かるように、前記無反射ナノコーティング構造は、基板10上に、第1酸化物ナノ粒子を含む第1コーティング層20が配置され、その上に、二酸化チタンナノ粒子からなるテーパード・ナノピラー31を含む第2コーティング層30が配置される。前記第2コーティング層30上には、第2酸化物ナノ粒子を含む第3コーティング層40が配置され、前記第2酸化物ナノ粒子は、前記ナノピラー31の端部に配置され、互いに不連続的にも形成される。
前記基板10は、平面形状または曲面形状を有することができ、その曲率は、特別に限定されるものではない。例えば、前記基板10の曲率は、R<50範囲でもある。前記曲率範囲の基板10上で、前記無反射ナノコーティング構造は、入射光の角度依存性がほとんど無反射ナノコーティングが具現される。
前記基板10は、ガラス基板、高分子基板またはセラミックス基板でもあり、それらの組み合わせ形態も可能である。前記高分子基板は、紫外線硬化高分子、熱硬化高分子及びセラミックスのうち少なくとも一つ以上を含んでもよい。例えば、前記高分子基板は、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、またはそれらの組み合わせからもなる。
前記基板10の屈折率(n)は、例えば、1.4ないし2.0の範囲でもある。例えば、屈折率1.7以上の高屈折率を有する基板10に対しても、無反射ナノコーティングを具現することができるということを、後述する実施例を介して確認することができるであろう。
前記基板10上には、前記基板10に比べ、低屈折率を有する第1酸化物ナノ粒子を蒸着して形成される第1コーティング層20が配置される。基板10より屈折率が低い第1コーティング層20は、基板10と空気層との屈折率差を相殺し、反射率を低下させることができる。
前記第1酸化物ナノ粒子は、例えば、二酸化ケイ素、二酸化窒化ケイ素、二酸化炭化ケイ素、またはそれらが組み合わされた酸化物を含んでもよい。基板10として、屈折率1.5の一般的なガラス基板、またはそれ以上の高屈折率基板を使用する場合、それよりさらに低い屈折率を有する物質として、例えば、二酸化ケイ素(n=1.4)を使用して、第1コーティング層20を形成することができる。
前記第1コーティング層20の厚みは、5ないし300nmでもあり、例えば、10ないし100nmである。前記厚み範囲で、透過率が低下せず、所望の光学特性を得ることができる。
前記第1コーティング層20上には、二酸化チタンナノ粒子からなるテーパード・ナノピラー31が垂直配列され、第2コーティング層30を構成する。前記テーパード・ナノピラー31は、基板10の曲率に係わりなく、全ての面において、それに垂直方向に配列されている。前記第2コーティング層30は、反応性ガスの種類を制御したスパッタリング方法を利用して、基板10の曲率に係わりなく、全ての面において、二酸化チタンナノ粒子を垂直方向に成長させることによって製造される。例えば、図10から分かるように、曲面基板の全ての面において、垂直自家配列(normal self-aligned)されたナノピラーが形成される。
前記ナノピラー31は、入射光である可視光線領域の波長より小さいサイズを有する。前記ナノピラー31は、高さが50ないし200nmであり、例えば、80ないし150nmであり、平均直径が10ないし50nmであり、例えば、20ないし50nmでもある。前記ナノピラー31の縦横比(平均直径対高さの比率)は、1:1ないし1:20でもある。
前記ナノピラー31は、二酸化チタンナノ粒子からなり、サイズが入射光の波長より小さいために、入射光が照射されながら、ナノピラー31表面において、光の波長が正反射または乱反射を起こし、反対位相差を有する波長と相殺干渉が起こり、無反射特性を示すことができる。
前記ナノピラー31は、テーパード構造を有し、上部側から下部側、すなわち、第1コーティング層20側に行くほど小径になる形態を有することができる。前記第1コーティング層20が第1酸化物ナノ粒子からなっているために、第1コーティング層20の表面に、微細なナノ凹凸があり、二酸化チタンナノ粒子が、第1コーティング層20の表面で初期蒸着され、アイランド成長をなした後、その上に、二酸化チタンナノ粒子の蒸着が進められながら、厚みが厚くなるテーパード構造のナノピラー31を形成するようになる。
前記テーパード・ナノピラー31の下端部分の直径は、例えば、1/2高さ部分の直径対比で50%ないし90%の範囲でもある。
そのようなテーパード・ナノピラー31で構成された第2コーティング層30は、ナノピラー31間に空隙が存在し、空気層を含むことができる空隙構造を有する。従って、第2コーティング層30の屈折率(n)は、空気屈折率(n=1)と、ナノピラー31自体の屈折率(n)との間の範囲(1<n<n)に調節することができる。
前記ナノピラー31は、その成分として、二酸化チタン以外に、IV族元素、V族元素をさらに含んでもよい。IV族元素、V族元素は、酸素を置換させたり、あるいはTiを置換させたりして、バンドギャップを低減させる。そのようなIV族元素、V族元素としては、例えば、C、N、Si、Ge、Sn、Pb、N、P、As、Sb、Biのうちから選択された一つ以上が使用可能であり、それらのうち、例えば、C、Nなどを使用することができる。前記IV族元素、V族元素の含有量は、二酸化チタン100重量部を基準に、25重量部以下でもある。その含有量が過度に多ければ、セカンド・フェーズ(second phase)が形成されて好ましくない。IV族元素、V族元素は、スパッタリング工程時、それら元素を含むガスをさらに注入する方式で、ナノピラー31に含めることができる。
前記第2コーティング層30上には、第2酸化物ナノ粒子を含む第3コーティング層40が配置される。第2コーティング層30が、ナノピラー31の多孔性ナノ構造を有するために、その表面が不連続的であり、第2酸化物ナノ粒子がナノピラー31の端部に蒸着されるので、第2コーティング層30上に形成される第3コーティング層40も、不連続的に形成される。
第3コーティング層40は、前記基板に比べ、低屈折率であり、また二酸化チタンに比べても、低屈折率を有する第2酸化物ナノ粒子を利用して形成することにより、第2コーティング層30と空気層との屈折率差を相殺し、反射率を低下させることができる。
前記第2酸化物ナノ粒子は、例えば、二酸化ケイ素、二酸化窒化ケイ素、二酸化炭化ケイ素、またはそれらが組み合わされた酸化物を含んでもよい。前記第2酸化物ナノ粒子は、前記第1酸化物ナノ粒子と同一であるか、あるいは異なる成分を含んでもよい。前記第2酸化物ナノ粒子は、例えば、二酸化ケイ素(n=1.4)を含むナノ粒子でもある。
前記第3コーティング層40の厚みは、1ないし100nmでもあり、例えば、5ないし50nmでもある。前記厚み範囲において、透過率が低下せず、所望の光学特性を得ることができる。
一実施例によれば、前記基板10及び前記第1コーティング層20の間に、バッファ層(図示せず)をさらに含んでもよい。前記バッファ層は、高屈折率、例えば、屈折率1.7以上の基板10が使用される場合、基板10と空気層との屈折率差を狭めるとき、有用に使用される。前記バッファ層は、基板10と第1コーティング層20との間の中間屈折率を有する物質を含んでもよい。例えば、前記バッファ層は、酸化アルミニウムを含んでもよい。
一実施例によれば、前記無反射ナノコーティング構造は、入射角0゜〜50゜において、380〜780nm領域での平均反射率が0.8%未満の優秀な無反射特性を示すことができる。また、前記無反射ナノコーティング構造は、入射角60゜〜80゜において、380〜780nm領域での平均反射率が12%未満でもある。前記無反射ナノコーティング構造は、入射光の入射角が60゜以上である場合にも、非常に低い反射率を示すので、曲率を有する基板でも、効果的な無反射特性を示すことができる。
前述のように、一実施例の前記無反射ナノコーティング構造は、基板の曲率にかかわらず、入射光の角度に対する依存性が非常に低い無反射特性を示すことができる。前記無反射ナノコーティング構造を多様な曲率を有するカメラレンズに適用することにより、高効率の無反射コーティングレンズを製作することができ、撮影映像または写真に示されるゴーストイメージ現象やフレア現象を効果的に低減させることができる。
以下、前記無反射ナノコーティング構造の製造方法について説明する。
一側面による無反射ナノコーティング構造の製造方法は、平面基板上または曲面基板上に、前記基板に比べ、低屈折率を有する第1酸化物ナノ粒子を蒸着し、第1コーティング層を形成する段階と、非活性ガスと、一酸化炭素及び酸素を含む反応性ガスとの混合ガス下で、スパッタリング方法で、前記第1コーティング層上に、二酸化チタンナノ粒子を蒸着してテーパード・ナノピラーを垂直成長させる段階と、前記ナノピラーの端部に、前記基板に比べ、低屈折率を有する第2酸化物ナノ粒子を蒸着する段階と、を含む。
前記基板については、前述の通りである。
前記無反射ナノコーティング構造の各層を蒸着するために、例えば、図4に例示されたスパッタリング装備を利用することができる。
図4から分かるように、一般的に、スパッタリング装備は、チタン・スパッタリングターゲット601、シリコン・スパッタリングターゲット602、ターゲットにエネルギーを印加する電源部、及びスパッタリングターゲットからスパッタされた物質が蒸着される基板が置かれる装着部500を含んでもよい。
そのとき、第1酸化物ナノ粒子、二酸化チタンナノ粒子及び第2酸化物ナノ粒子の蒸着は、常温ないし80℃で行われる。
基板上に、まず、第1酸化物ナノ粒子、例えば、二酸化ケイ素ナノ粒子を含む第1コーティング層を蒸着させるために、プラズマを生成する、アルゴンガス701、酸素ガス703を注入した後、シリコン・スパッタリングターゲット601に電圧を印加し、二酸化ケイ素を蒸着させる。
次に、前記第1コーティング層上に、二酸化チタンナノ粒子を蒸着し、テーパード・ナノピラーを垂直成長させるために、プラズマを生成するアルゴンガス701、一酸化炭素ガス702及び酸素ガス703を注入した後、チタン・スパッタリングターゲット602に電圧を印加し、二酸化チタンナノ粒子を蒸着しながら、テーパード・ナノピラーを垂直成長させる。
ここで、スパッタガスとして使用されたアルゴンガス701は、非活性ガスであるために、TiOのナノ構造成長に影響を及ぼさない。チタン・スパッタリングターゲット602からスパッタされたチタン粒子が、酸素及び一酸化炭素を含む反応性ガスと化学的反応を起こし、二酸化チタンナノ粒子を生成する。二酸化チタンナノ粒子は、基板上に蒸着され、自己配列ナノピラー構造に成長する。
スパッタされたチタン金属元素と、反応性ガスとの反応は、ヘスの法則(Hess’s low)によれば、次のように示すことができる。
〔反1〕
Ti(s)+O(g)→TiO(s)
〔反2〕
Ti(s)+2CO(g)→TiO(s)+2C(s)
〔反3〕
2C(s)+O(g)→2CO(g)
チタン金属元素と酸素ガスとが反応し、二酸化チタンを生成する反応式1と、チタン金属元素と一酸化炭素ガスとが反応し、二酸化チタンを生成して一酸化炭素が還元される反応式2と、還元された炭素が酸素ガスと反応し、一酸化炭素を生成する反応式3とで表現することができる。
前記スパッタリング工程が常温でなされる場合、反応式1,2及び3による反応エネルギーにより、常温でのギプス自由エネルギー(Gibbs free energy;△G)状態によって、一酸化炭素及び酸素それぞれの反応を介して、二酸化チタンが生成される原理について説明することができる。
一実施例によれば、前記反応性ガスのうち、一酸化炭素及び酸素の比率は、100:0超過であり、90:10未満でもある。例えば、前記の比率は、100:0.1以上95:5以下でもある。
そのように、一酸化炭素が、酸素対比で、数十倍以上多く注入されることにより、反応式1より、反応式2による二酸化チタンの生成が多く起きることができる。反応式2によって、還元された炭素は、反応式3によって、酸素と結合して一酸化炭素を生成し、さらに反応式2によって、二酸化チタンが生成される。そのような工程を介して、水平方向成長より、垂直方向の成長が主になり、従って、基板の曲率にかかわらず、基板に垂直方向に一定に、ナノピラー構造が成長する。
図5から分かるように、平面基板100を使用する場合、平面基板100に対する、チタン・スパッタリングターゲット602から発生したプラズマ603の入射角(β)を0゜〜90゜まで調節するために、基板と装着部500との間の蒸着角度(α)を0゜〜90゜まで調節することができる。蒸着角度(α)と入射角(β)は、図5から分かるようにα=90゜−βの関係にある。
図6から分かるように、プラズマ603内に存在するターゲット粒子と反応性ガスとの反応によって生成された二酸化チタンナノ粒子は、平板基板100に逹し、初期成長としてアイランド301を形成し、初期成長されたアイランド301に沿って、垂直方向の成長速度が水平方向の成長より迅速に起こりながら、垂直自家配列成長がなされる。従って、平面基板100の蒸着角度(α)及びプラズマ入射角(β)に係わりなく、平面基板100上に垂直であるナノピラー302が形成される。
基板の蒸着角度に係わりなく、基板の全ての面において、ナノピラーが垂直成長するために、図7及び図8から分かるように、曲面基板101を使用する場合にも、曲面基板101の曲率にかかわらず、曲面基板101の全ての面において、垂直であるナノピラー302が形成される。
前記無反射ナノコーティング構造の各層を蒸着するために、例えば、図4に例示されたスパッタリング装備を利用することもできる。
前記ナノピラーを形成した後、上部に第2酸化物ナノ粒子を蒸着させるために、プラズマを生成するアルゴンガス701、酸素ガス702を注入した後、シリコン・スパッタリングターゲット601に電圧を印加し、二酸化ケイ素を蒸着させる。
一実施例によれば、基板上に、第1コーティング層を形成する前に、基板上にバッファ層を形成する段階をさらに含んでもよい。前記バッファ層についての説明は、前述の通りである。前記バッファ層は、原子層蒸着(ALD:atomic layer deposition)、またはスパッタリング蒸着を介して形成することができる。
以下、実施例及び比較例を介して、例示的な具現例についてさらに詳細に説明する。ただし、実施例及び比較例は、技術的思想を例示するためのものであり、それらだけによって、本発明の範囲が限定されるものではない。
実施例1:反応性ガス組み合わせの比率によるTiO蒸着実験
洗浄されたガラス基板を蒸着部に装着し、40cm幅のシリコン・スパッタリングターゲットが装置されたスパッタリング装備の基底圧力を、真空ポンプを介して、5×10−6Torrまで低めた後、アルゴン(Ar)と酸素(O)との比率を100sccm:100sccmに調節し、チャンバ内の圧力を10−3Torrに上昇させた。常温において、1.5kWの電力で、スパッタリングターゲットに電圧を印加してプラズマを発生させた。前記ガラス基板上に、65nmほどの厚みにSiO層を蒸着させた。
その後、SiO層が蒸着されたガラス基板上に、TiO層を蒸着するために、40cm幅のチタン・スパッタリングターゲットが装置されたスパッタリング装備の基底圧力を、真空ポンプを介して、5.0×10−6Torrまで低めた後、アルゴン(Ar)、一酸化炭素(CO)及び酸素(O)を、100sccm:100sccm:0sccmないし100sccm:50sccm:50sccmの範囲に調節し、チャンバ内の圧力は、3×10−3Torrに固定させた。ここで、スパッタガスとして使用されたArガスは、非活性ガスであるために、TiOのナノ構造成長に影響を及ぼさないので、全ての実験条件において、100sccmと同一に適用された。1.5kWの電力で、スパッタリングターゲットに電圧を印加してプラズマを発生させた。常温でスパッタリングを実施し、SiO層が蒸着されたガラス基板上にTiO層を蒸着させた。
Ar:CO:Oガスの比率が、100sccm:100sccm:0sccm、100sccm:100ccm:3sccm、100sccm:90sccm:10sccm、100sccm:70sccm:30sccm、及び100sccm:50sccm:50sccmである場合のTiO層のナノ構造を示すSEM(scanning electron microscope)イメージをそれぞれ図9に示した。
図9から分かるように、反応性ガスであるCOとOとのガス比が、90sccm:10sccm以上にOガスの比率が高くなり、COガスの比率が低くなれば、TiOが垂直成長ではない薄膜成長をなすということが分かる。それを介して、COガスは、TiOを垂直方向に成長させることができる重要な役割を行うということが分かった。垂直方向のナノピラーの成長のためのCOとOとのガスの比率は、100sccm:0sccm超過であり、90sccm:10sccm未満の範囲が適切であり、最適のガスの比率は、100sccm:3sccmであった。
実施例2:平板ガラスに対する蒸着角度別の垂直自家配列成長実験
基板に対する入射角度別に、TiO層が垂直自家配列されたナノ構造に成長するか否かということを確認するために、平板ガラス基板上に、下記のように、スパッタリングを実施した。
洗浄された平板ガラス基板を、蒸着角度(α)0゜から90゜まで調節が可能な基板ホルダに付着させた後、蒸着部に装着した。蒸着角度(α)と入射角(β)は、図5から分かるようにα=90゜−βの関係にある。次に、40cm幅のチタン・スパッタリングターゲットが装置されたスパッタリング装備の基底圧力を、真空ポンプを介して、5.0×10−6Torrまで低めた後、Ar、CO及びOを、100sccm:100sccm:3sccmに調節し、チャンバ内の圧力は、3×10−3Torrに固定させた。1.5kWの電力で、スパッタリングターゲットに電圧を印加してプラズマを発生させた。常温でスパッタリングを実施し、前記平板ガラス基板上に、150nmほどの厚みにTiO層を蒸着させた。
蒸着角度(α)別に、TiO層のナノ構造を示すSEMイメージを図10に示した。
図10から分かるように、スパッタリングされたTiO層は、蒸着角度に係わりなく、基板に垂直であるナノ構造を形成したと見られる。それは、プラズマ状態のターゲット粒子と、反応性ガスとの反応によって生成されたTiOナノ粒子が基板に逹し、初期成長でアイランドを形成した後、初期成長されたアイランドに沿って、基板に垂直方向の成長速度が、水平方向の成長より迅速であり、薄膜成長ではない垂直自家配列成長をなしたということを意味する。
実施例3:曲面基板に対する垂直自家配列成長実験
曲面基板として、所定の曲率を有するプラスチックレンズを蒸着部に装着し、40cm幅のチタン・スパッタリングターゲットが装置されたスパッタリング装備の基底圧力を、真空ポンプを介して、5.0×10−6Torrまで低めた後、Ar、CO及びOを、100sccm:100sccm:3sccmに調節し、チャンバ内の圧力は、3×10−3Torrに固定させた。1.5kWの電力で、スパッタリングターゲットに電圧を印加してプラズマを発生させた。常温で曲面基板の中心部に対する蒸着角度を0゜にしてスパッタリングを実施し、曲面基板上に、150nmほどの厚みにTiO層を蒸着させた。
前記曲面基板上に成長されたTiO層のナノ構造を示すSEMイメージを図11に示した。図11において、下段のイメージ(d),(e)及び(f)は、曲面基板の中心を基準に、左側部位、中心部位及び右側部位の角度を示す基板写真であり、上段のイメージ(a)、(b)及び(c)は、それぞれ曲面基板の左側(d)、中心部(e)、及び右側(f)の部位で成長されたTiO層のナノ構造写真である。
図11から分かるように、曲率を有する基板上でも、TiOナノ粒子が、垂直自家配列成長をなし、基板に垂直である方向にナノ構造を形成したということが分かる。
実施例4:平板基板上の3層構造の無反射ナノコーティング層の製造
洗浄された平板ガラス基板(n=1.52)を蒸着部に装着し、40cm幅のシリコン・スパッタリングターゲットが装置されたスパッタリング装備の基底圧力を、真空ポンプを介して、5×10−6Torrまで低めた後、Ar及びOの比率を100sccm:100sccmに調節し、チャンバ内の圧力を10−3Torrに上昇させた。常温で、1.5kWの電力で、スパッタリングターゲットに電圧を印加してプラズマを発生させた。前記ガラス基板上に、65nmほど厚みにSiO層を蒸着させた。
その後、SiO層が蒸着されたガラス基板上に、TiO層を蒸着するために、40cm幅のチタン・スパッタリングターゲットが装置されたスパッタリング装備の基底圧力を、真空ポンプを介して、5.0×10−6Torrまで低めた後、Ar、CO及びOを、100sccm:100sccm:3sccmに調節し、チャンバ内の圧力は、3×10−3Torrに固定させた。1.5kWの電力で、スパッタリングターゲットに電圧を印加してプラズマを発生させた。常温で、蒸着角度0゜にしてスパッタリングを実施し、100nmほど厚みにTiO層を蒸着させた。
その後、シリコン・スパッタリングターゲットが装置されたスパッタリング装備の基底圧力を、真空ポンプを介して、5×10−6Torrまで低めた後、やはりAr及びOの比率を、100sccm:100sccmに調節し、チャンバ内の圧力を、10−3Torrに上昇させ、常温で、1.5kWの電力で、スパッタリングターゲットに電圧を印加してプラズマを発生させた。前記TiO層上に、15nmほど厚みにSiO層を蒸着させ、3層構造のナノコーティング層を得た。
前記ナノコーティング層のSEMイメージを図12に示した。
図12から分かるように、ガラス基板上に初めに蒸着されたSiO層は、ナノ粒子からなり、その上に蒸着されたTiO層は、ナノ粒子からなるナノピラーが垂直成長された形態を有する。前記ナノピラーは、上端部の直径が50nmほどである一方、下端部の直径が40nmほどであり、下端部の直径がさらに狭いので、TiO層は、ナノピラー間に空気層を含むことができる気孔構造を有する。
前記ナノコーティングされたガラス基板の入射光波長別反射率を測定し、その結果を図13に示した。入射光の入射角度は0゜である。
図13から分かるように、前記ナノコーティング層を有するガラス基板は、380−780nmの可視光線領域において、平均反射率1.0%以下、380−625nmの可視光線領域において、平均反射率0.5%以下のすぐれた無反射特性を示すということが分かる。
前記ナノコーティングされたガラス基板の光の入射角度による380〜780nm領域での平均反射率を測定し、その結果を図14に示した。
図14から分かるように、曲率のない平板ガラスの上に蒸着したナノコーティング層は、入射角50゜までは、0.8%未満の平均反射率特性を示し、80゜での平均反射率が12%未満と示され、60゜以上の光の入射角度においても、無反射特性を示し、入射角を有する基板においても、効果的な無反射特性を示すということを確認した。
実施例5:曲面基板上の3層構造の無反射ナノコーティング層の製造
曲率を有する基板として、直径15mm、曲率R=11.66のカメラレンズを使用したことを除いては、前記実施例4と同一の過程を実施し、前記レンズの凹状面に3層構造の無反射ナノコーティング層を形成した。
前記レンズの中心部分(A)と、中心から5mm離れた周辺部分(B)とで測定した入射光波長別反射率を測定し、その結果を図15に示した。入射光の入射角度は、前記レンズの中心に対して、垂直入射であり、入射角0゜になるようにした。
図15から分かるように、レンズの中心部分(A)と、周辺部分(B)とで測定した反射率を比較すれば、最低反射率を示す波長が、それぞれ600nm及び620nmであり、ほぼ差がないということが分かる。それは、曲率を有するレンズ基板でも、ナノ構造が均一に垂直成長したということを示す。
同じ方式で、屈折率(n)1.89のカメラレンズの凹状面に、3層構造の無反射ナノコーティング層を形成した後、カメラと結合し、野外で太陽を眺めて逆光で撮影した写真を図16に示した。
図16から分かるように、無反射ナノコーティング層を形成したカメラレンズは、図1及び図2と比較するとき、ゴーストイメージ現象またはフレア現象が相当に低減するということが分かる。
実施例6:高屈折率基板上の無反射ナノコーティング層の製造
屈折率(n)1.79及び1.89の平板ガラス基板上に、まず、ALD(atomic layer deposition)蒸着装備を使用して、窒素(N)ガスでパージした後、チャンバステージ温度110℃で、トリメチルアルミニウム(TMA;Al(CH)露出時間0.1秒、窒素(N)パージング時間15秒、HOパージング時間0.1秒、窒素(N)パージング時間15秒を1サイクルにして60サイクルを遂行し、Alバッファ層を蒸着した。
前記Alバッファ層上に、前記実施例4同一の過程で、蒸着角度0゜にして、3層構造のナノコーティング層を蒸着させ、グレーデッド(graded)構造の無反射ナノコーティング層を得た。
そのようにナノコーティングされたガラス基板の反射率測定結果を図17に示した。
図17から分かるように、高屈折率基板と、3層構造のナノコーティング層との間に、前記基板と、ナノコーティング層との中間屈折率を有するAlバッファ層(n=1.65)を挿入させ、高屈折率を有する基板でも、優秀な無反射特性を具現するということが分かる。
一方、実施例4で製造したナノコーティングされた低屈折率基板(n=1.52)と、実施例5で製造したナノコーティングされた高屈折率基板(n=1.79)との無反射特性を比較したグラフを図18に示した。
図18から分かるように、前記実施例4の低屈折率ガラス基板と、実施例5の高屈折率ガラス基板は、反射率0.5%未満の波長領域が380−625nmほどに良好に一致していると観測された。また、380−625nm領域での平均反射率は、実施例4の場合、0.19%であり、実施例5の場合、0.16%と、それよりさらに低下した。高屈折率基板の場合、基板と、3層構造のナノコーティング層との間に、中間屈折率を有するバッファ層を挿入することによって、無反射特性を向上させることができる。
以上、図面及び実施例を参照し、本発明による望ましい具現例について説明したが、それらは例示的なものに過ぎず、当該技術分野で当業者であるならば、それらから多様な変形及び均等な他の具現例が可能であるという点を理解することができるであろう。従って、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲によって決まらなければならないのである。
本発明の無反射ナノコーティング構造及びその製造方法は、例えば、光学関連の技術分野に効果的に適用可能である。
10 基板
20 第1コーティング層
30 第2コーティング層
31 テーパード・ナノピラー
40 第3コーティング層
100 平面基板
101 曲面基板
301 アイランド
302 ナノピラー
500 装着部
601 シリコン・スパッタリングターゲット
602 チタン・スパッタリングターゲット
603 プラズマ
701 アルゴンガス
702 一酸化炭素ガス
703 酸素ガス

Claims (18)

  1. 平面基板または曲面基板と、
    前記基板上に配置され、前記基板に比べ、低屈折率を有する第1酸化物ナノ粒子を含む第1コーティング層と、
    前記第1コーティング層上に垂直配列された、二酸化チタンナノ粒子からなる、前記第1コーティング層側に行くほど小径になる形態を有するナノピラーを含む第2コーティング層と、
    前記ナノピラーの前記基板とは反対側の上端部に配置された、前記基板に比べ、低屈折率を有する第2酸化物ナノ粒子を含む第3コーティング層と、を含む無反射ナノコーティング構造。
  2. 前記基板は、ガラス基板、高分子基板、セラミックス基板、またはそれらの組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載の無反射ナノコーティング構造。
  3. 前記基板の屈折率が、1.4ないし2.0の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の無反射ナノコーティング構造。
  4. 記ナノピラーは、高さが50ないし200nmであり、平均直径が10ないし50nmであることを特徴とする請求項1に記載の無反射ナノコーティング構造。
  5. 記ナノピラーは、前記第1コーティング層方向に行くほど直径が小さくなる形態であることを特徴とする請求項1に記載の無反射ナノコーティング構造。
  6. 記ナノピラーの間に空隙を含み、前記第2コーティング層の屈折率(n)が、1<n<2.3の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の無反射ナノコーティング構造。
  7. 前記第1酸化物ナノ粒子及び前記第2酸化物ナノ粒子は、それぞれ独立して、二酸化ケイ素、二酸化窒化ケイ素及び二酸化炭化ケイ素のうち少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の無反射ナノコーティング構造。
  8. 前記基板及び前記第1コーティング層の間に、バッファ層をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の無反射ナノコーティング構造。
  9. 前記バッファ層は、酸化アルミニウムを含むことを特徴とする請求項に記載の無反射ナノコーティング構造。
  10. 入射角0゜〜50゜において、380〜780nm領域での平均反射率が、0.8%未満であることを特徴とする請求項1に記載の無反射ナノコーティング構造。
  11. 入射角60゜〜80゜において、380〜780nm領域での平均反射率が、12%未満であることを特徴とする請求項1に記載の無反射ナノコーティング構造。
  12. 平面基板上または曲面基板上に、前記基板に比べ、低屈折率を有する第1酸化物ナノ粒子を蒸着し、第1コーティング層を形成する段階と、
    非活性ガスと、一酸化炭素及び酸素を含む反応性ガスとの混合ガス下で、スパッタリング方法で、前記第1コーティング層上に、二酸化チタンナノ粒子を蒸着して、前記第1コーティング層側に行くほど小径になる形態を有するナノピラーを垂直成長させる段階と、
    前記ナノピラーの端部に、前記基板に比べ、低屈折率を有する第2酸化物ナノ粒子を蒸着する段階と、を含む無反射ナノコーティング構造の製造方法。
  13. 前記第1酸化物ナノ粒子の蒸着、及び前記第2酸化物ナノ粒子の蒸着が、スパッタリングを利用して行われることを特徴とする請求項12に記載の無反射ナノコーティング構造の製造方法。
  14. 前記反応性ガスのうち、一酸化炭素及び酸素の比率が、100:0超過であり、90:10未満であることを特徴とする請求項12に記載の無反射ナノコーティング構造の製造方法。
  15. 前記混合ガスの圧力は、1×10−3Torrないし5×10−3Torrの範囲であることを特徴とする請求項12に記載の無反射ナノコーティング構造の製造方法。
  16. 記ナノピラーの垂直成長段階において、前記第1コーティング層が形成された基板に対するチタンターゲットから発生したプラズマの入射角を、0゜ないし90゜の範囲に調節することを特徴とする請求項12に記載の無反射ナノコーティング構造の製造方法。
  17. 前記第1コーティング層を形成する前に、前記基板上に、前記基板の屈折率と、前記第1コーティング層の屈折率との間の中間屈折率を有するバッファ層を形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載の無反射ナノコーティング構造の製造方法。
  18. 前記バッファ層は、酸化アルミニウムを含むことを特徴とする請求項17に記載の無反射ナノコーティング構造の製造方法。
JP2015162530A 2014-08-20 2015-08-20 無反射ナノコーティング構造及びその製造方法 Expired - Fee Related JP6209190B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR1020140108454A KR101586073B1 (ko) 2014-08-20 2014-08-20 무반사 나노코팅 구조 및 그 제조방법
KR10-2014-0108454 2014-08-20

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016045497A JP2016045497A (ja) 2016-04-04
JP6209190B2 true JP6209190B2 (ja) 2017-10-04

Family

ID=55306241

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015162530A Expired - Fee Related JP6209190B2 (ja) 2014-08-20 2015-08-20 無反射ナノコーティング構造及びその製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9684100B2 (ja)
JP (1) JP6209190B2 (ja)
KR (1) KR101586073B1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107533161B (zh) * 2015-11-20 2020-08-04 Agc株式会社 带膜的弯曲基材及其制造方法以及图像显示装置
KR101750272B1 (ko) 2016-11-15 2017-06-27 (주) 영진아스텍 카메라 렌즈용 스페이서 및 그 제조방법
KR101962034B1 (ko) 2017-10-25 2019-03-25 한국기초과학지원연구원 무반사 나노패턴을 포함하는 광대역 대물렌즈 및 이의 제조방법
CN108037549A (zh) * 2017-12-11 2018-05-15 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 一种接触屏及其制备方法
WO2020257210A1 (en) * 2019-06-18 2020-12-24 Applied Materials, Inc. Air-spaced encapsulated dielectric nanopillars for flat optical devices
US11714212B1 (en) * 2020-09-14 2023-08-01 Apple Inc. Conformal optical coatings for non-planar substrates
TWI805021B (zh) * 2021-06-10 2023-06-11 大立光電股份有限公司 相機模組、電子裝置與車輛工具
CN113900162B (zh) * 2021-09-30 2023-08-18 深圳迈塔兰斯科技有限公司 曲面基底的超表面及其制备方法

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2738044C2 (de) * 1976-09-27 1984-11-29 AO Inc., Southbridge, Mass. Linse aus einem synthetischen Polymerisat
JPH0580202A (ja) * 1991-09-24 1993-04-02 Canon Inc プラスチツク製光学部品用の反射防止膜、その製造方法及び該反射防止膜を備えたプラスチツク製光学部品
JP2000171607A (ja) * 1998-12-02 2000-06-23 Canon Inc 高緻密な多層薄膜およびその成膜方法
JP2000237678A (ja) * 1999-02-16 2000-09-05 Tokai Rika Co Ltd 親水性被膜形成方法及び親水性被膜
WO2009009208A2 (en) * 2007-04-23 2009-01-15 The Trustees Of The University Of Pennsylvania Patterning structures using deformable substrates
EP2220520A4 (en) 2007-11-08 2013-07-17 Brian M Sager IMPROVED ANTI-REFLECTION COATING
WO2009120983A2 (en) * 2008-03-27 2009-10-01 Rensselaer Polytechnic Institute Ultra-low reflectance broadband omni-directional anti-reflection coating
CA2773258A1 (en) * 2009-09-07 2011-03-10 Asahi Glass Company, Limited Article having low-reflection film on surface of base material
JP2011150154A (ja) * 2010-01-22 2011-08-04 Showa Shinku:Kk 薄膜、及び、薄膜の形成方法
JP5773576B2 (ja) 2010-04-01 2015-09-02 キヤノン株式会社 反射防止構造および光学機器
US8828765B2 (en) * 2010-06-09 2014-09-09 Alliance For Sustainable Energy, Llc Forming high efficiency silicon solar cells using density-graded anti-reflection surfaces
BE1019748A3 (fr) * 2010-07-19 2012-12-04 Agc Glass Europe Procede de fabrication d'un depot de nanoparticules inorganiques, comportant des micro-vides, sur un support transparent a la lumiere.
US20120207973A1 (en) * 2011-02-15 2012-08-16 Canon Kabushiki Kaisha Optical member, method of manufacturing the same, and optical system using the same
US9341751B2 (en) * 2012-12-13 2016-05-17 Intermolecular, Inc. Antireflective coatings with gradation and methods for forming the same

Also Published As

Publication number Publication date
US20160054476A1 (en) 2016-02-25
JP2016045497A (ja) 2016-04-04
US9684100B2 (en) 2017-06-20
KR101586073B1 (ko) 2016-01-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6209190B2 (ja) 無反射ナノコーティング構造及びその製造方法
CN102645681B (zh) 光学部件、其制造方法以及使用其的光学系统
JP4520418B2 (ja) 光学用透明部材及びそれを用いた光学系
EP2990839B1 (en) Optical system with mgf2 optical thin film
US20130209780A1 (en) Tunable nanoporous films on polymer substrates, and method for their manufacture
EP2687875A1 (en) Optical member and method for producing same
US20130170044A1 (en) Method and structure of optical thin film using crystallized nano-porous material
JP5936444B2 (ja) 光学素子、それを用いた光学系および光学機器
JP2010043348A (ja) 斜め堆積を用いて生成されたナノ構造薄膜およびその方法
KR20120012555A (ko) 점진적으로 굴절률이 변하는 실리콘 다층 무반사막 및 그 제조방법 및 이를 구비하는 태양전지 및 그 제조방법
Park et al. An antireflective nanostructure array fabricated by nanosilver colloidal lithography on a silicon substrate
JP2017201338A (ja) 反射防止膜、並びにそれを用いた光学用部材および光学機器
Tan et al. Anti-reflectance investigation of a micro-nano hybrid structure fabricated by dry/wet etching methods
JP2008274409A (ja) 防曇膜の形成方法
KR20100097369A (ko) 금속 박막의 열적 응집현상을 이용한 기판의 반사방지표면 제작방법 및 그 제작방법에 의해 제작된 기판
Feng et al. Broadband antireflection film by glancing angle deposition
JP2010066704A (ja) 光学素子、光学系及び光学機器
CN102681055B (zh) 一种硅铝合金/锆极紫外多层膜反射镜及其制备方法
Markov et al. Technique for the formation of antireflection coatings based on ITO films
JP2011150154A (ja) 薄膜、及び、薄膜の形成方法
JP2007279203A (ja) 多層反射防止層およびその製造方法、プラスチックレンズ
JP5476142B2 (ja) ワイヤグリッド偏光板
CN112731570A (zh) 光学镜片及其制造方法
JPWO2020066428A1 (ja) 反射防止膜、光学素子、反射防止膜の製造方法および微細凹凸構造の形成方法
KR102483103B1 (ko) 박막증착방법

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160623

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161005

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170530

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170822

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170908

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6209190

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees