JP6208098B2 - 半導体素子接続ユニットおよびそれを備えた力学量測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は半導体素子接続ユニットおよびそれを備えた力学量測定装置に関する。
被測定対象のひずみ等の変形を測定する方法として、金属箔の抵抗値がひずみによって変化することを利用した金属箔ひずみゲージを用いる技術が知られている。これは、ひずみゲージを被測定対象に接着して、測定対象のひずみに追従して金属箔の長さを変化させ、その結果変化する金属箔の抵抗値を検出することにより被測定対象のひずみ測定を可能にする技術である。
被測定対象のひずみ等の変形を高精度に測定する力学量測定装置として、半導体基板の一面に不純物をドープして半導体ピエゾ素子を形成した半導体ひずみセンサが検討されている。
たとえば、特許文献1では、シリコンチップで構成される歪み検出素子と、検出すべき歪みを歪み検出素子に伝える台座を有し、台座は熱膨張係数がシリコンの熱膨張係数の±50%の範囲に入る材料で形成され、ガラス系固定材を加熱溶融して前記台座に歪み検出素子が形成されたシリコンチップを固定した歪み検出センサが開示されている。
特開2001−272287号公報
はんだを用いて半導体素子を構造体に接続する場合に、はんだが半導体素子をぬれ上がって半導体素子のデバイス層を破壊してしまうことが課題となっていた。
本発明の半導体素子接続ユニットは、デバイス層を有する半導体素子を備えた半導体素子接続ユニットにおいて、半導体素子は、シリコンを含んで構成され、Auを含むはんだによって構造体に接続され、Auを含むはんだによって構造体に接続される面とデバイス層との間にAuを含むはんだと反応しない材質で構成された層を有している。
本発明によれば、はんだを用いて半導体素子を構造体に接続する場合に、はんだが半導体素子をぬれ上がって半導体素子のデバイス層を破壊してしまうことを防止できる。
本発明の半導体素子接続ユニットの第一実施例の斜視図 本発明の半導体素子接続ユニットの第一実施例の断面図。 従来の力学量測定装置の半導体素子接続ユニットの断面図。 従来の力学量測定装置の半導体素子接続ユニットで、半導体素子のデバイス層付近まではんだがぬれあがった状態を示す写真 第一実施例の半導体素子接続ユニットを溶接により被接合物に取り付けた例 本発明の半導体素子接続ユニットの第二実施例の断面図 本発明の半導体素子接続ユニットの第三実施例の断面図 本発明の半導体素子接続ユニットの第三実施例の断面図 本発明の半導体素子接続ユニットの第三実施例の断面図 本発明の第三実施例の半導体素子接続ユニットの効果を示した断面写真 本発明の半導体素子接続ユニットの第四実施例の断面図 本発明の半導体素子接続ユニットを圧力センサに適用した第五の実施例 本発明を圧力を計測する力学量測定装置に適用した例
[実施例1]
まず図3を用いて、半導体素子接続ユニットの基本構造を説明する。図3は、従来の半導体素子接続ユニットの断面図である。従来の半導体素子接続ユニット1000において、半導体素子1の回路などを形成しているデバイス層2の反対の面である半導体素子裏面3や、半導体素子側面11がはんだ接合層5を介して構造体4に接合されている。半導体素子1のデバイス層2には複数の電極6が形成されていて、ワイヤボンディング7によりプリント基板8の電極9に連結されている。
以下に、従来の半導体素子接続ユニットの有する問題点を説明する。まず、はんだ接合層5に使われるはんだについて説明する。高温環境で使用される力学量測定装置や、室温でも高精度、高信頼の要求される力学量測定装置では、Au系のはんだを用いて半導体素子1を構造体4に接合することが多い。その理由ははんだの融点にある。一般的な鉛フリーはんだであるSn系はんだの融点は200℃から230℃付近であるのに対し、Au系はんだの融点は高く、例えばAu20wt%Snはんだでは融点が280℃、Au12wt&Geはんだや、Au3wt%Siはんだでは360℃付近である。即ち、Au系はんだの方がSn系はんだよりも融点が高く、耐熱性及び高温での信頼性が良好なので、はんだ接合層5としてAu系はんだを採用されることが多い。また、Au系はんだはSn系はんだより硬いことから半導体素子接合部の安定性が高く、また高温環境及び室温環境の両方で高い信頼性を有するため、特にセンサ用途のように長期間の計測値の安定性が重視される場合に好んで用いられる。
次に接合プロセスについて説明する。加熱により、はんだが溶融して構造体4の表面に形成したメタライズ層13にぬれ広がり、同時に半導体素子裏面3にぬれ広がる。その後、錘などにより荷重を負荷すると、はんだの厚みが薄くなり、半導体素子裏面3と構造体4の隙間から、はんだが押し出されることとなる。このはんだが半導体素子側面11のSiと接することとなる。ここでAuを含んだはんだを用いた場合、AuとSiの共晶温度は360℃付近であるため、接合温度が360℃に達していると、AuとSiが接した部分は局所的に液相となり、温度や時間、荷重、はんだの供給量によっては半導体素子側面11にはんだがぬれ上がる。その結果、はんだはデバイス層2が形成されている表面近くまでぬれ上がることとなる。図4は、Auを含んだはんだが半導体素子側面11をぬれ上がった状態を示した写真である。このように、ぬれ上がったはんだによってデバイス層2が破壊されることが従来の半導体素子接続ユニットの問題となっていた。
次に、図1、図2を用いて、本発明による半導体素子接続ユニットの第一実施例を説明する。図1は第一実施例の斜視図であり、図2は第一実施例の断面図である。
本発明の半導体素子1は、半導体素子1の内部に、はんだ接合層5からのはんだのぬれ上がりを防止するために、ぬれ上がり防止層10を有している。このぬれ上がり防止層10は、半導体素子1のデバイス層2と半導体素子裏面3の間に形成されており、SiO2層により構成される。このぬれ上がり防止層10を有する半導体素子1の製造工程としては、通常のSOI(Silicon on Insulator)ウェハを製造する工程を用いることができる。例えば、SIMOX方式といわれる方式で、酸素分子をイオン注入によりシリコン結晶表面から埋め込み、高温で酸化させてシリコン中に酸化シリコン層を形成させる方法を用いる。あるいは張り合わせ方式といわれる、酸化膜を形成したシリコンウェハと、純粋な単結晶シリコンウェハとを熱圧力により貼り合せ、その後に単結晶シリコンを薄く切削する方法を用いる。
上記のように形成したSiO2層の厚みは最大でも数μm以下となっている。従って、上記のようなSOIウェハを用いてデバイス層2を形成し、半導体素子裏面3研削により所定の厚みに半導体素子1を加工し、その後、半導体素子1の裏面2へのメタライズ形成、ダイシングにより、個別の半導体素子1を製造することができる。
ここで本実施例の半導体素子1は、例えばひずみ量を検出する計測機能を持つセンサ半導体素子であり、ほぼ1mm〜10mm角、厚さ30〜400μmの直方体形状を有する半導体基板により形成されている。また、デバイス層2の中央付近にはひずみ検出部12を有し、これが電極パッド6と連結されている。ひずみ検出部12は、例えば、シリコン基板の一面に不純物イオンをドープして形成した抵抗素子(図示せず)により形成されたホイートストンブリッジ回路である。これにより、半導体素子1の平面方向に生じた伸縮によって不純物拡散抵抗の抵抗値が変化し、ひずみが検出される。更に、半導体素子1には温度検出部を形成しておくことで、計測値の温度補正が可能となり、より高精度なひずみ量が計測可能となる。プリント基板8はガラスエポキシ材料を用いた基板でも良いが、ポリイミド材料などを用いたフレキシブルな基板、セラミック基板などでも良い。これらのプリント基板は接着剤などを用いて構造体4に接続されている。
次に、ぬれ上がり防止層10をSiO2層で構成した場合の、ぬれ上がり防止以外の効果について説明する。図5は、溶接部20によって被測定物21に本発明の第一実施例の半導体素子接続ユニットを取り付けた場合の断面図である。構造体4は、例えば、Fe−Ni合金(42アロイ、インバーなど)、Mo、SUS、Al、Cu、Cu合金等により形成されている。従来のぬれ上がり防止層10の無い半導体素子1を構造体4にはんだ接合層5により接合し、この半導体素子接続ユニット100を他の部材である被測定物に取り付ける場合には、溶接、かしめ方式などの金属を介した接合方式により取り付けることとなる。この場合、被測定物から半導体素子1まで電気的に繋がってしまうので、電気的なノイズが問題となる。本実施例の半導体素子接続ユニットにおいては、ぬれ上がり防止層10をSiO2層で構成しているため、ぬれ上がり防止層10が絶縁層の役割を果たし、電気的なノイズを遮断することができる。
この他に絶縁性を確保する案として、はんだ接合層5をガラスなどで構成する方法も考えられるが、この方法では衝撃耐性や温度変化耐性が低下することも考えられ、また、構造体4の材料も限定されることもある。またその他の代替案として、構造体4をセラミック材料にすることや表面にセラミックコートを形成することも考えられるが、セラミックは脆性的な挙動をするため、使用環境が制約されるという不都合が生じる。また、接着剤では高温で使用される場合に、耐熱性に課題がある。
従って、本発明のようにぬれ上がり防止層10としてSiO2層を採用することにより、デバイス層2の保護に加えて絶縁特性も確保することができ、ノイズの影響の小さい高精度の半導体素子接続ユニットとすることができる。
なお、本実施例では図示していないが、ワイヤボンディング7や半導体素子1のデバイス層2の保護のため、半導体素子1やワイヤボンディング7の周辺部分を樹脂でポッティングして覆ってもよいし、これらの部分を樹脂でモールドしたり、キャップを被せて使用してもよい。
[実施例2]
図6は、本発明の第2の実施例の半導体素子接続ユニット200を示す。この実施例でも第一の実施例と同様に、半導体素子側面11にぬれ上がり防止層10が形成されているが、さらに半導体素子側面11と平行な方向に伸びたSiO2層31を備えている。このSiO2層31は、エッチング技術などを用いていわゆるトレンチ構造となっている。この実施例では、デバイス層に配置されたひずみ検出部12とはんだ接合層との間に、ぬれ上がり防止層10とSiO2層31という2つのSiO2層を挟むことができるため、より確実に絶縁性を確保できる。例えばはんだの供給量ばらつき、はんだの供給位置ずれ、半導体素子の搭載位置ずれ、温度のばらつき、荷重負荷のばらつき等により、はんだの半導体素子側面11へのぬれ上がり量が想定よりも多くなり、ぬれ上がり防止層10よりもデバイス層側にまでぬれ上がってしまうような場合にも、このSiO2層31があれば更に確実にはんだのぬれ上がりが防止でき、よりデバイス層の保護か可能になる。その結果、半導体素子接続ユニットの信頼性が向上するとともに、製造歩留まりの向上、製造プロセスでのマージンを広げることができる等の効果が得られる。
[実施例3]
図7には、本発明の第三実施例の半導体素子接続ユニット300を示す。この実施例でも第一の実施例と同様に、半導体素子側面11にははんだのぬれ上がりを防止する層10が形成されているが、半導体素子1のデバイス層2の反対の面3の外周付近41がはんだ接合層5に浸食されている例を示している。その結果、はんだ接合層5の半導体素子1の外周周囲付近41ははんだ中にSiが溶け込んだ組成になっている。
ここで、図7に示したように、特に半導体素子1の外周付近41で半導体素子1のSiがはんだに浸食される理由を説明する。はんだと半導体素子1のぬれ性を確保するために、半導体素子1の裏面3には、ほぼ全面にメタライズ層が形成されている(図示していない)。このメタライズ層は、蒸着、スパッタ、めっきなどにより形成され、Au,Ni、Cu、Zn、Pt、Ag、Ti,Cr,W、Pdなどで構成される。或いはこれらを2層以上組み合わせた構造をとる。例えば、Ni層上に薄いAu層を施した構造などである。
したがって、はんだを用いて半導体素子1と構造体4を接合するプロセスにおいて、半導体素子1の裏面3にはメタライズ層42あり、例えばメタライズ層にNi層がある場合などはNi層と金属間化合物を形成する。一方、半導体素子側面11は、ダイシングなどの工程を経ているためにメタライズ層が無く、Siがむき出しの状態となっている。したがって、半導体素子1の裏面3ではメタライズ層によりはんだと半導体素子1のSiとは直接には接しないが、半導体素子側面11付近では、はんだと半導体素子側面11のSiとが直接接する場合が生じる。通常Si表面は自然酸化膜で覆われているためはんだのぬれ性が悪いが、Siの酸化膜の薄い部分や、メタライズ層とSi層との隙間からはんだが侵入し、AuとSiが反応する。このとき、AuとSiとの間で共晶反応が発生し、局所的に液相が形成され、Siが浸食され、従って、Auはんだ中にはSiを含有することになる。これは接合温度が高いほど顕著に起こる。 Auは一般的に非常にやわらかいが、Siを含有するAuはんだでは、Auに比較して硬度が増し、高温環境下での変形が抑えられる。よって、例えば半導体素子1にひずみ検出器12などの検出素子を配置してセンサとして使用する場合には、図7に示すように、半導体素子1のSiをAuはんだ中に浸食させることにより、センサの特性を向上させることができる。
図8には、図7に示した半導体素子接続ユニット300に比較し、半導体素子1の裏面3が側面11から、更に多く浸食された半導体素子接続ユニット400の例を示す。Auはんだが、ぬれ上がり防止層10までぬれ上がり、半導体素子側面11付近だけでなく内側まで浸食し、特に半導体素子側面11の周囲付近42のはんだ中ではSi含有量が増している。この実施例では、図7の場合よりも硬度の高い領域が広くなるため、特に高温環境下での半導体素子1の変形防止によりセンサ特性が一層向上する。なお、ぬれ上がり防止層10は、デバイス層とはんだ層との間に形成しておれば良く、このぬれ上がり防止層10の位置を調整することにより、SiとAuとで共晶反応させる領域の大きさや位置を制御することができる。
このような接合層を形成するための方法としては、加熱温度を上げたり、加熱時間を長くする他、半導体素子1のメタライズ層を最適化し、あまり強固な金属間化合物のできないような材質にしたり、メタライズ層の厚みを薄くするという方法がある。
図9には、図8に示した半導体素子接続ユニット400よりも更に半導体素子1の裏面3が半導体素子側面11から多く浸食された結果、ぬれ上がり防止層10と構造体4の間において、半導体素子の部分の全域に亘って浸食された半導体素子接続ユニット500の例を示す。この場合では、はんだ中にはかなりの量のSiが含まれている。
なお、上記の半導体素子接続ユニット200、300、400、500では、はんだの接合層5にSiが含まれることを説明したが、このほかにもAu系はんだに当初から含まれているSn、Ge、Sbや、半導体素子1のメタライズ層あるいは構造体4のメタライズ層13から溶け込んだNi、Ti、Cu、Ag、Pt、W、Cr、Znなどが含まれていてもよい。
図10には、図8に示した実施例の写真を示す。ぬれ上がり防止層10より下側にはAuが浸食しているが、ぬれ上がり防止層10よりも上側にはAuが浸食しておらず、半導体素子側面11に形成したぬれ上がり防止層10によりAuはんだのぬれ上がりが止まっている様子が示されている。このようにぬれ上がり防止層10によりAuはんだのぬれ上がりを所定量だけ許容することで硬度を高めてセンサ特性を向上させつつ、デバイス層に至る手前までに留めることでデバイス層2の破壊を防止している。このほかの効果として、接合部の信頼性向上、高温での耐熱性確保、製造時の歩留まり向上、プロセスマージンの拡大などの効果を奏することもできる。
[実施例4]
図11は、ぬれ上がり防止層10を半導体素子側面11付近のみに有した半導体素子接続ユニットの例を示す。例えば、半導体素子1の裏面3に十分な厚さのメタライズ層42を形成している場合など、半導体素子側面11以外からのはんだによる半導体素子の浸食が生じないような場合には、半導体素子側面11付近に限定してぬれ上がり防止層10を形成してもよい。
[実施例5]
図12には、本発明の別の半導体素子接続ユニット600の例を示す。この実施例は構造体4がダイアフラム51の機能を持つものである。ダイアフラム51は平らな板でもよいし、図12に示した様に、半導体素子1を接合する面と反対側の面51bの一部が薄肉52になっていてもよい。薄肉52は半導体素子のちょうど反対側に配置してもよいし、違う位置でも良い。また薄肉52の面積は、半導体素子1の大きさ以上でも良いし、以下でも良い。図示していないが、半導体素子1を接合する面の一部を薄肉にした構造でもよい。このようにダイアフラム51に薄肉部52を形成することで、応力などの負荷による変形位置を予め設定することが可能である。また、この薄肉部52の材質と厚みを選択することによって、変形可能な負荷量の範囲を設定することができる。例えば、圧力検出用センサに半導体素子接続ユニット600を適用する場合には、このダイアフラム51の形状、材質を、薄肉部52を含めて最適化することにより、各種計測範囲のセンサを製造することができる。
構造体4(ダイアフラム51)以外の半導体素子接続ユニットに関しては、これまで説明した半導体素子接続ユニット100、200、300、400,500のいずれを採用することもできる。
前記の半導体素子接続ユニット600を、圧力を計測する力学量測定装置700に適用した例を図13に示す。半導体素子1は、ひずみ検出部12を有し、力学量測定装置700は、容器53の内部空間54内に流入された気体Gの圧力を検出するものである。
本実施例の力学量測定装置700は、主に、被測定用の気体Gが導入される容器(固定部)53と、ケース55とから構成されている。容器53には、半導体素子接続ユニット600のダイアフラム51が固定される。
容器53は、内部空間54を有するほぼ中空円筒状に形成され、下部側に気体Gを内部容器54に導く気体取入口56を有し、上部側にダイアフラム51の下面を露出する開口部57を有する。ダイアフラム51は、容器53の蓋としての機能を兼用している。
ダイアフラム51と容器53とは、一体成形、金属接合、または締結、かしめ、螺着等の機械的結合によって固定されている。すなわち、力学量測定装置700は、高強度の固定方法でダイアフラム51を固定部、すなわち容器53に固定されている。金属接合としては、レーザ溶接、超音波溶接、摩擦攪拌接合、あるいははんだ付け、ろう付等を適用することができる。締結としては、例えば、ねじ等の締結部材をダイアフラム51の開口部(図示せず)を挿通して容器53の雌ねじ部(図示せず)に締結する方法を用いることができる。かしめとしては、例えば、ダイアフラム51の周縁部を容器53の開口部57に設けたかしめ部材によりかしめる構造を用いることができる。螺着としては、例えば、ダイアフラム51の周縁部に雄ねじ部を設け、容器53の開口部57の内周面に雌ねじ部を設け、ダイアフラム51を容器53に螺合して固定する方法を用いることができる。上記のような、ダイアフラム51と容器53との接合工程、あるいは接合の影響を排除するためには、一体成形が望ましく、例えば、絞り等の加工、切削加工等が挙げられる。
ケース55は、樹脂または金属部材により形成され、容器53に固定された半導体素子接続ユニット600を保護している。また圧力測定値の外部への出力を行う。
次に、半導体素子1とダイアフラム51との接合方法の一実施の形態を説明する。半導体素子1の裏面3には、メタライズ層を、また、ダイアフラム51の上面にもメタライズ層13を形成しておく。加熱炉内に、メタライズ層13が形成されたダイアフラム51を収容する。加熱炉内には、接合部5の厚さを調整するための接合補正治具も用いてもよい。次に、ダイアフラム51のメタライズ層13上に接合材料を搭載する。この接合材料ははんだ接合部5の素材である。接合材料上に、裏面3にメタライズ層が形成された半導体素子1を載置する。半導体素子1のデバイス層2の上に重りを搭載する。接合補正治具には、段部など設けておき、重りは、段部上に載置されるようにしてもよい。接合補正治具、重りは必ずしも必要ではなく、不要であれば省いてもよい。
この状態で、例えば、ヒータなどによって加熱する。 加熱によりダイアフラム51が昇温すると、接合材料が溶融し、半導体素子1の裏面3のメタライズ層、及びダイアフラム51のメタライズ層13に接合される。これにより接合部材ははんだ接合部5となる。
接合部5の厚さは、重りの重量や、接合材料の形状によって所定の厚さにすることができるが、接合補正治具12の形状により、接合部5の厚みの均一化を図るのが好ましい。
ここで、加熱炉の内部の雰囲気制御を行うことで、接合材料の表面酸化を抑制し、良好な接合を得ることができる。例えば、雰囲気はN2などが有効であるが、このほかに、還元性のある水素、あるいはこれらの混合物、または、ギ酸などの有機酸を用いても良い。他には、表面酸化物を還元可能なフラックスなどの有機物を用いても良い。また、加熱炉内を真空にしてボイドを低減させることも効果がある。このような工夫を行うことで、ボイドなどの欠陥の少ない良好な接合部5を得ることが可能になる。更に接合性を向上させるには、接合前のダイアフラム51、半導体素子1の裏面3、接合材料の表面などをスパッタ処理や、プラズマ洗浄などを行い、接合部材の有機汚染量、酸化膜などを除去、或いは低減させておくことが有効である。
半導体素子1とダイアフラム51とを接合する方法は上記の加熱炉を用いる方法に限定されず、例えばダイボンダ装置を用いて行うことも可能である。
ダイボンダ装置を用いる場合の一例を以下に示す。ダイボンダ装置を用いてダイアフラム51のメタライズ層13上に接合材料を供給する。一方、半導体素子1をコレットなどで真空吸着し、半導体素子1を接合材料に圧着する。この状態で、コレットをパルス電流により加熱(パルスヒート)したり、或いは定電流より加熱して(コンスタントヒート)、接合材料を溶融、或いは軟化させて半導体素子1とダイアフラム51を接合させる。ベース基板は予め加熱しておくと、より接合時間が短縮化できる。ダイボンダ装置による接合でも、接合部付近を不活性雰囲気にしておくと、より良好な接合が可能となる。
接合部5の厚さのばらつきが小さく、半導体素子1がダイアフラム51の上面とほぼ平行になると、接合部5を通して半導体素子1に伝達される変形量が均一化されやすく、検出精度が向上する。
その他、本発明は、各実施形態に示された構成を、適宜、変形して適用することが可能であり、要は、半導体素子が、構造体、あるいはダイアフラムの上面に主にAu系はんだ材料によって接合され、半導体素子1には、はんだのぬれ上がりを防止する層が少なくとも側面に形成されていることを特徴とする半導体素子接続ユニットであればよい。
1 半導体素子
2 デバイス層
3 半導体素子の裏面
4 構造体
5 はんだ接合層
6 半導体素子の電極
7 ボンディングワイヤ(引出し配線部)
8 プリント基板
9 電極
10 はんだぬれ上がりを防止する層
11 半導体素子側面
12 ひずみ検出部
13 メタライズ層
20 溶接部
21 被測定物
41、42、43 Siを含んだAu系はんだ
51 ダイアフラム
52 薄肉部
53 容器
55 ケース
100、200、300、400、500 半導体素子接続ユニット
700 力学量測定装置

Claims (9)

  1. デバイス層を有する半導体素子を備えた半導体素子接続ユニットにおいて、
    前記半導体素子は、シリコンを含んで構成され、Auを含むはんだによって構造体に接続され、前記Auを含むはんだによって構造体に接続される面と前記デバイス層との間にAuと反応しない材質で構成された層を有していることを特徴とする半導体素子接続ユニット。
  2. 前記Auと反応しない材質で構成された層は、絶縁材であることを特徴とする請求項1記載の半導体素子接続ユニット。
  3. 前記半導体素子と前記はんだとの境界付近で、AuとSiとの共晶反応によりはんだ中にSiを含有されていることを特徴とする請求項1記載の半導体素子接続ユニット。
  4. 前記Auと反応しない材質で構成された層は、SiO2層であることを特徴とする請求項1記載の半導体素子接続ユニット。
  5. 前記半導体素子は、更に前記デバイス層の表面付近にAuと反応しない材質の層を有していることを特徴とする請求項1記載の半導体素子接続ユニット。
  6. 前記Auと反応しない材質で構成された層は、少なくとも前記半導体素子の側面付近に形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体素子接続ユニット。
  7. 前記Auを含むはんだによって構造体に接続される面には、メタライズ層が形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体素子接続ユニット。
  8. 請求項1乃至7のいずれか記載の半導体素子接続ユニットを備えた力学量測定装置であって、
    前記デバイス層にはひずみ検出部が配置されていることを特徴とする力学量測定装置。
  9. 請求項8に記載の半導体素子接続ユニットを備えた力学量測定装置であって、
    前記構造体は、前記半導体素子が配置された領域の一部の厚みが、他の領域の厚みよりも薄いことを特徴とする力学量測定装置。
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