JP6208095B2 - チタンまたはチタン合金からなる鋳塊の製造方法 - Google Patents

チタンまたはチタン合金からなる鋳塊の製造方法 Download PDF

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本発明は、真空アーク溶解によってチタンまたはチタン合金からなる鋳塊を製造する、チタンまたはチタン合金からなる鋳塊の製造方法に関する。
チタンまたはチタン合金からなる鋳塊を製造する方法として、真空アーク溶解法がある。真空アーク溶解法は、鋳型内に配置した消耗電極と鋳型との間にアーク放電を発生させて、消耗電極を溶解させて溶滴として滴下させ、溶滴が集まってなる溶湯プールを凝固させることで、鋳塊を製造するものである。この真空アーク溶解法では、アーク溶解処理時に、消耗電極とは別に、チャージ原料を鋳型内に供給する、所謂サイドチャージが行われている。
ここで、鋳造された鋳塊の鋳肌に凹凸や傷があると、圧延前に表面を切削する等の前処理が必要となり、歩留り低減や作業工数の増加の原因となる。そこで、鋳肌に凹凸や傷が無い鋳塊を鋳造することが求められている。
そこで、特許文献1には、アークを4.0〜20.0sec/回転の回転速度で回転させる、真空アーク溶解法によるチタンインゴットの製造方法が開示されている。アーク放電が鋳型の内壁全体に行き渡るように、アーク放電を回転させることで、鋳型の内壁や溶湯の湯面の周縁部への入熱が鋳型の周方向に均一化する。これにより、鋳型の内壁に付着して凝固したスプラッシュ(溶湯の飛沫)を再溶解することができる。その結果、鋳肌不良(表面欠陥)の発生を抑制することができる。
しかしながら、特許文献1のようにアーク放電を回転させても、アーク放電がうまく回転せずに、一箇所に留まる場合がある。この場合、鋳型の内壁や溶湯の湯面の周縁部への入熱が鋳型の周方向に不均一になり、スプラッシュを再溶解することができなくなるので、鋳肌の状態が悪化する。
そこで、特許文献2には、アーク溶解処理時にClを含有する原料をサイドチャージにより供給する、チタン鋳塊の製造方法が開示されている。サイドチャージにより供給する原料に含まれるCl含有量と、消耗電極に含まれるCl含有量との比であるCl含有比を0.73以上とすることで、この鋳塊を消耗電極とした次回のアーク溶解処理時において、アーク放電の回転が促進される。これにより、効率的にスプラッシュを再溶解することができる。
特開2010−37651号公報 特開2013−252550号公報
ところで、本発明者らは、アーク放電が一箇所に留まるのを抑制するために試行錯誤した結果、サイドチャージにより供給するチャージ原料に含まれるCl濃度を規定すれば、アーク放電が一箇所に留まることなく移動することを見出した。ここで、アーク放電の移動には、ランダムな移動や回転移動、往復移動等が含まれる。
本発明の目的は、鋳肌の状態が良好な鋳塊を製造することが可能なチタンまたはチタン合金からなる鋳塊の製造方法を提供することである。
本発明は、チタンまたはチタン合金からなる消耗電極を溶解原料とし、断面円形の鋳型内に配置した前記消耗電極と前記鋳型との間にアーク放電を発生させて、前記溶解原料を溶解させて溶滴として滴下させ、前記溶滴が集まってなる溶湯プールを凝固させる一次溶解および二次溶解を順に行い、チタンまたはチタン合金からなる鋳塊を製造するチタンまたはチタン合金からなる鋳塊の製造方法において、前記一次溶解では、Cl濃度が0.014%以上であるチャージ原料を前記消耗電極とともに前記溶解原料として使用し、前記二次溶解では、前記一次溶解で得られた鋳塊を前記消耗電極として使用し、前記一次溶解では、前記アーク放電を回転させず、前記二次溶解では、前記アーク放電を前記鋳型の周方向に回転させることを特徴とする。

本発明によれば、消耗電極およびチャージ原料を溶解原料とする一次溶解において、Cl濃度が0.014%以上であるチャージ原料を消耗電極とともに溶解原料として使用する。チャージ原料として使用されるスポンジチタンには、Clが含まれている。そして、Clには、アーク放電を一箇所に留めることなく移動させる効果や、アーク放電の回転を促進する効果があることが知られている。そこで、Cl濃度が0.014%以上であるチャージ原料を溶解原料として使用することで、アーク放電が一箇所に留まることなく移動するようにすることができる。これにより、溶解原料を周方向に均一に溶解させることができるので、均一に凝固した鋳塊を製造することができる。これにより、この鋳塊を消耗電極としてさらに鋳塊を製造する二次溶解において、消耗電極を均一に溶解させることができる。また、二次溶解において、アーク放電を効率よく回転させることができるので、スプラッシュを再溶解することができる。よって、鋳肌の状態が良好な鋳塊を製造することができる。
チタンまたはチタン合金からなる鋳塊の製造方法の手順を示す図である。 図1の要部Aの拡大図である。 鋳型内におけるアークの移動を説明するための上面図である。 鋳型内におけるアークの回転を説明するための上面図である。 チャージ原料に含まれるCl濃度と、歩留との関係を示す図である。 消耗電極に含まれるCl濃度と、歩留との関係を示す図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
(製造装置の構成)
本実施形態によるチタンまたはチタン合金からなる鋳塊の製造方法は、チタンまたはチタン合金からなる消耗電極およびチャージ原料を溶解原料とし、チャージ原料を断面円形の鋳型内に供給しながら、鋳型内に配置した消耗電極と鋳型との間にアーク放電を発生させて、溶解原料を溶解させて溶滴として滴下させ、溶滴が集まってなる溶湯プールを凝固させることで、チタンまたはチタン合金からなる鋳塊を製造する製造方法である。この製造方法を実施するチタンまたはチタン合金からなる鋳塊の製造装置(製造装置)1は、製造方法の手順を示す図である図1に示すように、鋳型2と、電極支持体4と、供給装置5と、を有している。
鋳型2は、内壁が銅製で外壁がステンレス鋼製の二重円筒構造であって、内壁と外壁との間の空間には、冷却水が循環されている。鋳型2の内壁の内部は、真空雰囲気状態、または、不活性ガスの雰囲気状態にされる。また、鋳型2の上部には、真空引きした排気を外部に放出したり、不活性ガスを鋳型2内に供給したりする開口6が設けられている。
電極支持体4は、鋳型2内に昇降可能に配置されている。電極支持体4の下部には、鋳型2内に配置される消耗電極3が取り付けられる。消耗電極3は、チタンまたはチタン合金からなる溶解原料11であり、例えば、スポンジチタン等である。電極支持体4(消耗電極3)と鋳型2との間には、所定の電圧が印加される。これにより、消耗電極3と鋳型2との間にアーク放電(単にアークと呼ぶこともある)が発生する。
供給装置5は、チャージ原料7を鋳型2内に供給する。チャージ原料7は、消耗電極3と同種の、チタンまたはチタン合金からなる溶解原料11であり、例えば、スポンジチタンや再生スクラップ等である。供給装置5は、チャージ原料7を貯留するホッパ8と、ホッパ8内のチャージ原料7を鋳型2内に供給する搬送シュート9と、を有している。供給装置5から鋳型2内にチャージ原料7を追加装入することを、「サイドチャージ」と呼ぶ。サイドチャージを行うことで、同じサイズの鋳塊10を製造するのに必要な消耗電極3のサイズを小さくすることができるので、消耗電極3の製作コストを削減することができる。また、サイドチャージに再生スクラップを使用することで、溶解原料11のコストを削減することができる。
また、鋳型2には、アークを磁場によって回転させるアーク誘導装置(図示せず)が設けられている。アークを回転させることで、アークを鋳型2の内壁全体に行き渡らせることができる。
以上の構成において、電極支持体4に消耗電極3を取り付け、電極支持体4と鋳型2との間に電圧を印加する。すると、図1の要部Aの拡大図である図2に示すように、消耗電極3と鋳型2との間にアーク放電14が発生し、消耗電極3が真空アーク溶解(VAR(Vacuum Arc Remelting))して溶滴13となり滴下する。また、供給装置5から鋳型2内にチャージ原料7を供給すると、チャージ原料7が真空アーク溶解して溶滴13となり滴下する。これら溶解原料11が溶解して滴下した溶滴13が鋳型2の下部に集まって溶湯プール12となる。この溶湯プール12は、水冷式の鋳型2と接触して湯面の周縁部から凝固していく。そして、電極支持体4を上昇させながら消耗電極3を真空アーク溶解していくことで、溶湯プール12が凝固してなる円柱状の鋳塊10が鋳型2内に製造される(一次溶解)。なお、一次溶解においては、アーク誘導装置を使用しない。
ここで、チャージ原料7や消耗電極3として使用されるスポンジチタンには、MgCl2などが含まれており、Clには、アーク放電を一箇所に留めることなく移動させる効果や、アーク放電の回転を促進する効果があることが知られている。そこで、本実施形態では、後述するように、溶解原料11に含まれるCl濃度を規定することで、アーク放電が一箇所に留まることなく移動するようにしている。
鋳型2の上面図である図3に示すように、溶解原料11に含まれるCl濃度を規定することで、一次溶解においては、アーク放電14は周方向に分散しているものと推定される。なお、一次溶解においては、サイドチャージによるダスト等で、鋳型2内を見ることはできない。
ここで、一次溶解は、2回以上行ってもよい。即ち、製造した鋳塊10を消耗電極3にして、サイドチャージを行いながら、さらに鋳塊10を製造することを1回以上繰り返してもよい。
続いて、図1に示すように、製造した鋳塊10を消耗電極3にして、さらに鋳塊10を製造する(二次溶解)。ここで、二次溶解においては、サイドチャージを行わない。即ち、消耗電極3のみを溶解原料11として使用して、鋳塊10を製造する。
ここで、溶湯プール12の湯面の周縁部の近傍において、鋳型2の内壁に付着して凝固したスプラッシュ(溶湯の飛沫)は、鋳塊10の鋳肌に凹凸やボイドなどの不良を発生させる原因となる。そこで、本実施形態では、二次溶解において、鋳型2の上面図である図4に示すように、アーク誘導装置によってアーク放電14を鋳型2の周方向に回転させている。アーク放電14の回転速度は、例えば4.0〜20.0秒/回転である。アーク放電14によるアーク熱でスプラッシュを再溶解することで、鋳塊10の鋳肌に凹凸などの不良が発生するのが抑制される。
なお、一次溶解を真空雰囲気下で行うと、鋳塊10中にClが残らなくなり、二次溶解において、アーク放電の回転を促進する効果を得られなくなる。そこで、チタンからなる鋳塊を製造する場合には、一次溶解において、不活性ガスの雰囲気下で、チャージ原料7を鋳型2内に供給しながら真空アーク溶解を行う。そして、二次溶解では、鋳型2内を真空雰囲気下にして、サイドチャージを行わずに、アーク放電14を回転させながら真空アーク溶解を行う。また、チタン合金からなる鋳塊を製造する場合には、一次溶解および二次溶解において、不活性ガスの雰囲気下で真空アーク溶解を行う。なお、不活性ガスの雰囲気下で行う溶解も、便宜上「真空アーク溶解」と呼んでいる。
(溶解原料に含まれるCl濃度)
ここで、アーク放電の挙動には、アーク誘導装置が発生させる磁場や自然磁場、製造装置1の特性などの様々な要因が複雑に絡んでいる。そのため、二次溶解において、アーク放電を鋳型2の周方向に回転させようとしても、アーク放電が安定的に回転せずに、一箇所に留まる場合がある。アーク放電が一箇所に留まると、鋳型2の内壁や溶湯プール12の湯面の周縁部のうち、アーク放電が当たっている部分において入熱が過多になる一方、その部分から離れた部分になるほど入熱が不足する。その結果、鋳型2の内壁や溶湯プール12の湯面の周縁部への入熱が鋳型2の周方向に不均一となり、スプラッシュを再溶解することができなくなる。その結果、溶湯プール12が凝固した際に、鋳塊10の鋳肌に欠陥が発生する。
そこで、本実施形態では、一次溶解において、溶解原料11に含まれるCl濃度を規定することで、アーク放電が一箇所に留まることなく移動するようにしている。消耗電極3やチャージ原料7として使用されるスポンジチタンには、Clが含まれている。スポンジチタンに含まれるCl量は、0.02質量%〜0.1質量%である。そして、Clには、アーク放電を一箇所に留めることなく移動させる効果や、アーク放電の回転を促進する効果があることが知られている。なお、チャージ原料7として使用される再生スクラップには、Clが含まれていない。
溶解原料11に含まれるCl量が多いと、アーク放電が一箇所に留まることなく移動するので、溶解原料11を周方向に均一に溶解させることができる。その結果、均一に凝固した鋳塊10を製造することができる。これにより、二次溶解において、消耗電極3を均一に溶解させることができる。また、溶解原料11に含まれるCl量が多いと、二次溶解において、アーク放電が鋳型2の内壁を安定して通過しながら鋳型2の内壁に沿って効率よく回転する。これにより、スプラッシュを再溶解することができる。
本実施形態では、Cl濃度が0.014%(140ppm)以上であるチャージ原料7を消耗電極3とともに溶解原料11として使用している。即ち、Cl濃度が0.014%以上となるように、スポンジチタンと再生スクラップとを配合してチャージ原料7としている。サイドチャージによってClを供給することで、Clを含むチャージ原料7は溶湯プール12の湯面の周縁部に位置しながら溶解する。よって、溶湯プール12が凝固した際に、鋳塊10の表面側にClが存在しやすくなる。なお、チャージ原料7のCl濃度は0.04%以下であることが好ましい。製造された鋳塊10のCl濃度が0.10質量%を超えると、製造装置1の排気系統の配管が腐食され易くなり、メンテナンスの頻度が増えたり、設備寿命が低下する虞があるためである。
チャージ原料7に含まれるCl濃度と、歩留との関係を図5に示す。ここで、歩留とは、投入原料と、二次溶解で製造した鋳塊10の表面から凸凹やボイド等の欠陥部を除去した後のクリーン鋳塊との比である。このとき、消耗電極3に含まれるCl濃度は、0.057%程度であった。
この関係から、チャージ原料7に含まれるCl濃度が0.014%未満のときに、歩留が99.0%以上と高歩留となるケースがあるものの、歩留にバラツキがあり、歩留が低い場合では97.5%未満となることがわかる。一方、チャージ原料7に含まれるCl濃度が0.014%以上になると、歩留が98.5%以上となることがわかる。よって、Cl濃度が0.014%以上であるチャージ原料7を溶解原料11として使用することで、高歩留を確実に維持することができることがわかる。
また、本実施形態では、Cl濃度が0.065%(650ppm)以上である消耗電極3をチャージ原料7とともに溶解原料11として使用している。なお、消耗電極3のCl濃度は0.06%以下であることが好ましい。製造された鋳塊10のCl濃度が0.10質量%を超えると、多くのClが製品中に不純物として残ったり、機械的性質が低下する可能性があるためである。
消耗電極3に含まれるCl濃度と、歩留との関係を図6に示す。このとき、チャージ原料7に含まれるCl濃度は、0.014%程度であった。
この関係から、消耗電極3に含まれるCl濃度が0.065%未満のときに、歩留にバラツキがあり、歩留が低い場合では97.5%未満となることがわかる。一方、消耗電極3に含まれるCl濃度が0.065%以上になると、歩留が98.5%以上となることがわかる。よって、Cl濃度が0.065%以上である消耗電極3を溶解原料11として使用することで、高歩留を確実に維持することができることがわかる。
なお、消耗電極3に含まれるCl濃度が0.065%以上になるように、消耗電極3の表面にClを塗布してもよい。具体的には、消耗電極3の表面に、LiCl、NaCl、MgCl2のうちの1種或いは2種以上を塗布してもよい。
また、上述したように、鋳塊10のCl濃度が0.10質量%を超えてしまうと、多くのClが製品中に不純物として残ったり、機械的性質が低下する可能性がある。また、鋳塊10のCl濃度が0.10質量%を超えてしまうほどサイドチャージを行うと、製造装置1の排気系統の配管が腐食され易くなり、メンテナンスの頻度が増えたり、設備寿命が低下する虞がある。このようなことから、鋳塊10のCl濃度は0.02質量%以上0.10質量%以下にすることが好ましい。
また、本実施形態では、Clの供給源として、Clを含有するスポンジチタンを用いているが、Clの供給源はこれに限定されず、例えば、LiCl、NaCl、MgCl2のうちの1種或いは2種以上を含む原料を、Clの供給源としてよい。
(効果)
以上に述べたように、本実施形態に係るチタンまたはチタン合金からなる鋳塊の製造方法によると、消耗電極3およびチャージ原料7を溶解原料11とする一次溶解において、Cl濃度が0.014%以上であるチャージ原料7を消耗電極3とともに溶解原料11として使用する。チャージ原料7として使用されるスポンジチタンには、Clが含まれている。そして、Clには、アーク放電を一箇所に留めることなく移動させる効果や、アーク放電の回転を促進する効果があることが知られている。そこで、Cl濃度が0.014%以上であるチャージ原料7を溶解原料11として使用することで、アーク放電が一箇所に留まることなく移動するようにすることができる。これにより、溶解原料11を周方向に均一に溶解させることができるので、均一に凝固した鋳塊10を製造することができる。これにより、この鋳塊10を消耗電極3としてさらに鋳塊10を製造する二次溶解において、消耗電極3を均一に溶解させることができる。また、二次溶解において、アーク放電を効率よく回転させることができるので、スプラッシュを再溶解することができる。よって、鋳肌の状態が良好な鋳塊10を製造することができる。
また、Cl濃度が0.065%以上である消耗電極3をチャージ原料7とともに溶解原料11として使用する。消耗電極3として使用されるスポンジチタンには、Clが含まれている。そこで、Cl濃度が0.065%以上である消耗電極3を溶解原料11として使用することで、アーク放電が一箇所に留まることなく好適に移動するようにすることができる。
(本実施形態の変形例)
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
1 製造装置
2 鋳型
3 消耗電極
4 電極支持体
5 供給装置
6 開口
7 チャージ原料
8 ホッパ
9 搬送シュート
10 鋳塊
11 溶解原料
12 溶湯プール
13 溶滴
14 アーク放電

Claims (2)

  1. チタンまたはチタン合金からなる消耗電極を溶解原料とし、断面円形の鋳型内に配置した前記消耗電極と前記鋳型との間にアーク放電を発生させて、前記溶解原料を溶解させて溶滴として滴下させ、前記溶滴が集まってなる溶湯プールを凝固させる一次溶解および二次溶解を順に行い、チタンまたはチタン合金からなる鋳塊を製造するチタンまたはチタン合金からなる鋳塊の製造方法において、
    前記一次溶解では、Cl濃度が0.014%以上であるチャージ原料を前記消耗電極とともに前記溶解原料として使用し、前記二次溶解では、前記一次溶解で得られた鋳塊を前記消耗電極として使用し、
    前記一次溶解では、前記アーク放電を回転させず、前記二次溶解では、前記アーク放電を前記鋳型の周方向に回転させることを特徴とするチタンまたはチタン合金からなる鋳塊の製造方法。
  2. 前記一次溶解では、Cl濃度が0.065%以上である前記消耗電極を前記チャージ原料とともに前記溶解原料として使用することを特徴とする請求項1に記載のチタンまたはチタン合金からなる鋳塊の製造方法。
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