JP6207580B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
本発明は、疑似連続演出の興趣性を高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
図1に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技領域111とレール部材112と案内部材113と画像表示部114と可動役物115と盤ランプ116とを有する遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。
画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像や後述の保留表示を用いた演出画像を表示したりする。
本実施の形態では、遊技盤110の左下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。枠ランプ157は、LED等の発光体で構成され、点灯・点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過したことに基づき、普通図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。本実施の形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって特別図柄抽選の抽選結果が表示される。同様に、普通図柄表示器223も、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって普通図柄抽選の抽選結果が表示される。
なお、普通図柄に関しても、特別図柄と同様の処理を行う。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未変動数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、本実施の形態のパチンコ遊技機100の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。
図4は、本実施の形態の画像/音響制御部およびランプ制御部の説明図である。
遊技制御部200は、特別図柄の当選の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動中に遊技球が第1始動口121または第2始動口122へ入賞したことにより発生する保留や、普通図柄変動中に遊技球がゲート124を通過したことにより発生する保留の設定を行う。
さらに、遊技制御部200は、特別図柄抽選および普通図柄抽選の判定結果、高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報、保留の設定情報等の遊技制御に伴う情報を、後述するコマンドにより演出制御部300に送る。
払出制御部330が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部330から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
払出制御部330は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU331と、CPU331にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM332と、CPU331の作業用メモリ等として用いられるRAM333と、を備えている。
そして、払出制御部330は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部330は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部334を制御する。ここでの払出駆動部334は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
さらに、払出制御部330には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板340が接続されている。そして、払出制御部330は、例えば払出駆動部334に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部335にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板340を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
画像/音響制御部310は、図4に示すように、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、VDP(Video Display Processor)314と、CGROM315と、SNDROM316とを備えている。
具体的には、CGROM315には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。また、SNDROM316には、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。
CPU311は、演出制御部300から送られた保留数コマンドもしくは変動開始コマンドに基づいて、アニメーションパターンの解析や、描画に関するコマンドをまとめたディスプレイリストの作成、およびディスプレイリストのVDP314への送信などを行う。
なお、本実施の形態では、VDP314が描画処理に併せて音声処理も行うよう構成しているが、これに限定されず、音声処理を専用で行うプロセッサを別途設けても構わない。
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図5は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。図5に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変動制御部236と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部237と、電動チューリップ動作制御部238と、賞球処理部239と、出力制御部240と、乱数制御部241と、を備えている。
また、普通図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、ゲート124を遊技球が通過したことを条件として、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、普通図柄判定部232による判定に用いられる。なお、普通図柄抽選に用いられる乱数としては、当たりか否かを示す当たり乱数の他、当たりの種類を示す図柄乱数や変動パターン乱数等が設定される場合もある。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を制御する。
また、「小当たり」は、「はずれ」の一種であり、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
ここで、「リーチ」とは、後述する装飾図柄において遊技者に大当たりを期待させるための演出である。
普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、普通図柄表示器223による普通図柄の変動を制御する。
電動チューリップ動作制御部238は、普通図柄判定部232により普通図柄抽選において「当たり」と判定された場合に、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122に遊技球が入賞容易となる状態を発生させる。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態を発生させない。
賞球処理部239は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力制御部240は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部330へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部241は、乱数取得部231が所定のタイミングで取得する各種の乱数値を更新する。
次に、パチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の遊技制御部200は、電源が投入されると、起動時の基本処理として、各種装置の初期化や初期設定を行う。そして、基本処理を行った後、遊技制御部200は、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を繰り返し実行する。また、電源を遮断する際には、遊技制御部200は、一連の電源遮断時処理を実行する。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源が投入されると、まず、RAM203(図3参照)へのアクセスを許可する(ステップ(以下、ステップを「S」と記載する)601)。そして、遊技制御部200は、RAM203をクリアするためのRAMクリアスイッチがONとなっているか否かを判断する(S602)。
RAMクリアスイッチがOFFである場合(S602でNo)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時の動作に関するバックアップフラグがONとなっているか否かを判断する(S603)。
バックアップフラグがONである場合(S603でYes)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時に作成されたチェックサムが正常か否かを判断する(S604)。
チェックサムが正常である場合(S604でYes)、次に、遊技制御部200は、復帰処理を実行する(S605)。この復帰処理において、遊技制御部200は、電源が遮断された状態からの復帰に伴う、演出制御部300等のサブ制御手段の設定を行う。具体的には、遊技制御部200は、電源が遮断される際におけるパチンコ遊技機100の遊技状態(大当たり遊技中か否か、高確率状態と低確率状態のいずれか、時短状態と時短無状態のいずれか)を反映させるように、サブ制御手段を設定するためのコマンドを演出制御部300へ出力する。また、この復帰処理において、遊技制御部200は、バックアップフラグをOFFにする。
ここで、割り込み許可(S610)および割り込み禁止(S611)は、このループ処理(S610〜S614)の実行中に割り込み処理の実行を可能とするために設けられている。本実施の形態では、この割り込み処理により、遊技制御における主制御処理が実行される。主制御処理の詳細については後述する。
図柄乱数制御処理(S612)において、遊技制御部200は、特別図柄抽選で用いられる変動パターン乱数の更新を行う。
初期値乱数更新処理(S613)において、遊技制御部200は、遊技制御において用いられる各種の乱数値の初期値を更新する。
電源遮断フラグの判断において、電源遮断フラグがOFFである場合(S614でNo)、パチンコ遊技機100の電源は遮断されず、遊技制御部200は、ループ処理(S610〜S614)と共に割り込みによる主制御処理を繰り返し実行する。一方、電源遮断フラグがONである場合(S614でYes)、遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源を遮断するための処理(電源遮断時処理)を開始する。
電源遮断時処理において、遊技制御部200は、まず、各種の出力を行うための出力ポートの設定をクリアする(S701)。次に、遊技制御部200は、チェックサムを作成し、RAM203に格納する(S702)。次に、遊技制御部200は、バックアップフラグをONにし(S703)、RAM203へのアクセスを禁止して(S704)、無限ループに移行する。
次に、パチンコ遊技機100の主制御処理を説明する。
遊技制御部200は、主制御処理において、パチンコ遊技機100における遊技を制御すると共に、サブ制御手段である演出制御部300に対して演出の制御を指示し、払出制御部330に対して賞球の払い出しの制御を指示する。
主制御処理は、遊技制御における一連の処理からなり、予め設定された一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行される。本実施の形態において、遊技制御部200は、予め設定された一定時間ごとに割り込みを発生させ、図6に示すループ処理の中で割り込みが許可(S610参照)されると、割り込み処理として主制御処理を実行する。図8に示すように、主制御処理では、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(S801〜S806)。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。また、詳しくは後述するが、第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212において事前判定処理を行う場合は、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、事前判定のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
特別図柄処理では、遊技制御部200は、特別図柄変動制御部233、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
普通図柄処理では、遊技制御部200は、普通図柄判定部232および普通図柄変動制御部236の機能(サブルーチン)を呼び出し、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
大入賞口処理では、遊技制御部200は、大入賞口動作制御部237の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて特別電動役物である大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200は、電動チューリップ動作制御部238の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて普通電動役物である電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
なお、図6乃至図8を参照して説明した動作例では、基本処理におけるループ処理の部分で割り込みを許可し、割り込み処理として一連の処理からなる主制御処理を実行した。しかしながら、主制御処理は、一定時間ごとに繰り返し実行されるように構成されていれば良く、具体的な実現手段(実行手順)は、図6乃至図8に示した例には限定されない。例えば、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れておき、所定のタイミングで経過時間を計測し、一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに主制御処理へ戻る構成としても良い。また、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れる一方で、図6乃至図8を参照して説明した動作と同様に、一定時間ごとに割り込みを発生させ、割り込みが発生したならば基本処理中に組み入れられた主制御処理へ戻る構成としても良い。
特別図柄抽選等の遊技制御における各種の抽選に用いられる判定情報としての乱数値は、カウンタによって計数され、所定の初期値から始まって、図8に示す主制御処理の乱数更新処理(S801)が行われるたびに1ずつ加算される。そして、各抽選が行われた時点の値が始動口スイッチ処理(図9)およびゲートスイッチ処理で取得され、特別図柄処理(図10)や普通図柄処理で使用される。この乱数値のカウンタは無限ループカウンタであり、計数された乱数値が、設定されている乱数の最大値に達した後は、再び初期値に戻る。また、乱数更新処理は一定時間ごとに行われるため、各乱数の初期値が特定されてしまうと、更新間隔や初期値の情報に基づいて当選値が推定される恐れがある。そこで、主制御処理から図6に示す基本処理に戻った後、S613の初期値乱数更新処理において、各乱数の初期値をランダムに変更する。
図9は、図8のS802に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図9を参照すると、遊技制御部200は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(S901)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第1始動口121の入賞における未変動分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(S902)。図9に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(S902でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
この後、遊技制御部200は、事前判定結果を演出制御部300に通知するために、S904の事前判定処理による事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S906)。
さらに、遊技制御部200は、S905による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203にセットし(S907)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
そして、遊技制御部200は、保留数U2の値を1加算する(S912)。
この後、遊技制御部200は、事前判定結果を演出制御部300に通知するために、S911の事前判定処理による事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S913)。
さらに、遊技制御部200は、S912による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203にセットし(S914)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
図10は、図8のS803に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において大当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1101)。ここで、大当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりであることを識別するためにセットされるフラグである。大当たりの種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグの何れかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して大当たり遊技フラグと呼ぶ。
なお、本実施の形態では、第2始動口122の入賞に係る保留数U2に関する処理を優先させて行った。すなわち、保留数U2が1以上である場合は保留数U2に関する処理を行い、保留数U2=0である場合に保留数U1に関する処理を行っている(S1103〜S1106参照)。これに対し、第1始動口121と第2始動口122のどちらの入賞かに関わらず、入賞した順に保留数U1、U2を減算していくような制御とすることも可能である。
図11は、変動パターン選択処理(図10のS1109)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、パチンコ遊技機100の遊技状態(時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態か)を参照する(S1301)。そして、大当たり判定処理の判断結果を用いて今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1302)。そして、大当たりだった場合(S1302でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1303)。
乱数値を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(S1305でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1306)。また、リーチ演出を行わない場合(S1305でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1307)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間3秒、7秒、13秒、15秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
次に、図11に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンとテーブルの設定例について説明する。
図12は、図11に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンとテーブルの設定例を示す図である。なお、図12には、第1始動口121に遊技球が入賞した場合であって、遊技状態が低確率時短無遊技状態もしくは高確率時短無遊技状態の場合に選択される設定例を示している。
そして、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合において、変動パターンAには、1個の乱数値が割り当てられ、1/250の確率で120秒の変動時間が設定される。また、変動パターンBには、99個の乱数値が割り当てられ、99/250の確率で90秒の変動時間が設定される。さらに、変動パターンCには、75個の乱数値が割り当てられ、75/250の確率で60秒の変動時間が設定される。さらに、変動パターンDには、50個の乱数値が割り当てられ、50/250の確率で30秒の変動時間が設定される。そして、変動パターンEには、25個の乱数値が割り当てられ、25/250の確率で15秒の変動時間が設定される。
つまり、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合に選択される変動パターンA〜Eのうち、最も高い割合で変動パターンBが選択され、次に高い割合で変動パターンCが選択され、次に高い割合で変動パターンDが選択され、次に高い割合で変動パターンEが選択されるように設定することができる。そして、大当たりに当選した場合、比較的長い時間に亘っての変動演出が実行されやすくなっている。なお、図12に示した設定例においては、120秒の変動時間が設定された変動パターンAをレアな変動パターンとするべく、最も低い割合で変動パターンAが選択されるように設定されている。
つまり、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ有り演出が行われる場合に選択される変動パターンF〜Iのうち、最も高い割合で変動パターンIが選択され、次に高い割合で変動パターンHが選択され、次に高い割合で変動パターンGが選択され、最も低い割合で変動パターンFが選択されるように設定することができる。そして、はずれであってリーチ有り演出が行われる場合には、比較的短い時間に亘っての変動演出が実行されやすくなっている。
続いて、事前判定に基づく予告演出を実行するための、本実施の形態における遊技制御部200のRAM203および演出制御部300のRAM303の構成について説明する。
図13は、本実施の形態に係る遊技制御部200のRAM203(図3参照)の構成例を説明するブロック図である。図13(a)は、記憶領域204の構成を示すブロック図であり、図13(b)は、図13(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
図14(a)に示すように、RAM303は、保留球が保留されている状況を記憶する保留状況記憶領域としての第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306を備えている。この第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306は、第1始動口121への入賞に対する保留および第2始動口122への入賞に対する保留にそれぞれ対応しており、各々4つの記憶部を有している。具体的には、第1保留記憶領域305は、第1記憶部305a、第2記憶部305b、第3記憶部305c、第4記憶部305dを有している。また、第2保留記憶領域306は、第1記憶部306a、第2記憶部306b、第3記憶部306c、第4記憶部306dを有している。
次に、事前判定処理(図9のS904、S911参照)について詳細に説明する。
本実施の形態における事前判定処理では、遊技制御部200では、上述した乱数の構成例と同様の乱数テーブルを用いて以下のとおり事前判定を行う。
図15に示すように、遊技制御部200は、まず、遊技状態が高確率状態か否かを判断し(S2401)、高確率状態であると判断すると(S2401でYes)、高確率状態用のテーブルを選択して、大当たり乱数および大当たり図柄乱数の事前判定を行う(S2402)。一方、S2401でNoと判断した場合には、低確率状態用のテーブルを選択して、大当たり乱数および大当たり図柄乱数の事前判定を行う(S2403)。
一方、S2404でNoと判断した場合には、時短無状態用のテーブルを選択して、リーチ乱数の事前判定を行う(S2407)。さらに、時短無状態用のテーブルを選択して、変動パターン乱数の事前判定を行う(S2408)。
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図16は、演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図16(a)に示すメイン処理と、図16(b)に示す割り込み処理とからなる。図16(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(S2501)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(S2502)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(S2503)、割り込み処理を受け付ける。
図17は、コマンド受信処理(図16(b)のS2511)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、事前判定結果コマンドを受信したか否かを判断し(S2601)、事前判定結果コマンドを受信したのであれば(S2601でYes)、さらに、保留数増加コマンドを受信したか否かを判断する(S2602)。なお、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図9に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(S906、S907、S913、S914)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
そして、演出制御部300は、保留数増加コマンドを受信したと判断した場合(S2602でYes)、RAM303に保持されている保留数の値を1加算する(S2603)。さらに、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドに基づいて、演出選択処理を行う(S2604)。なお、演出選択処理の内容については後に説明する。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(S2605でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(S2606)。また、変動開始コマンドを受信した際は、演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得される。この乱数値は、図16(a)に示すメイン処理のS2503で定期的に更新される乱数値である。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(S2607でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(S2608)。変動演出終了中処理の詳細については後述する。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(S2609でYes)、演出制御部300は、大当たり演出選択処理を実行する(S2610)。大当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(S2611でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(S2612)。
この演出選択処理において、演出制御部300は、まず、遊技制御部200から受信した事前判定結果コマンドを解析する(S2801)。さらに、演出制御部300は、遊技制御部200から受信した保留数増加コマンドを解析する(S2802)。そして、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドに基づいて、事前判定に基づく予告演出(事前判定演出)で用いられる演出パターン(事前判定演出パターン)を選択する(S2803)。
なお、ここでは保留表示演出を事前判定演出として用いる場合について説明したが、特別図柄処理による乱数の判定結果(抽選結果)が報知されるよりも以前に行われる各種の演出内容に反映させることで、多様な予告演出を行うことが可能になる。例えば、画像表示部114に表示される演出画像を用いた演出、盤ランプ116や枠ランプ157の発光による演出、可動役物の動作による演出、楽曲や効果音等の音響出力による演出等を事前判定演出パターンとして設定することができる。
図19は、変動演出パターン選択処理(図18のS2807)の内容を示すフローチャートである。
この変動演出パターン選択処理において、演出制御部300は、まず、パチンコ遊技機100の遊技状態(時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態か)を参照する(S3401)。そして、時短無状態か否かを判断する(S3402)。そして、時短無状態である場合(S3402でYes)、演出制御部300は、時短無状態用の変動演出パターンテーブルをROM302から読み出してRAM303にセットする(S3403)。一方、時短無状態ではない場合(S3402でNo)、時短状態用の変動演出パターンテーブルをROM302から読み出してRAM303にセットする(S3404)。ここで、変動演出パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動演出パターンと演出制御用の乱数値とを対応付けたテーブルであり、詳細については後述する。
この後、演出制御部300は、S3405で選択した変動演出パターンの設定情報としてRAM303にセットする(S3406)。S3406でセットされた変動演出パターンの設定情報は、図18のS2808でセットされる変動演出開始コマンドに含まれ、図16のS2513に示したコマンド送信処理で画像/音響制御部310およびランプ制御部320へ送信される。本実施の形態で選択される変動演出パターンおよびその設定の詳細については後述する。
この演出ボタン処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン161等の操作手段が操作されたか否かを判断する(S3301)。ここで、操作手段の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
次に、演出制御部300および画像/音響制御部310が、画像表示部114およびスピーカ156等を用いて実行する演出について具体的に説明する。
本実施の形態の演出制御部300および画像/音響制御部310は、遊技状態および変動パターンに基づいて設定する、特別図柄の一変動分の演出内容として、装飾図柄変動演出とともに音響出力演出を行う。より具体的には、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる遊技状態および変動パターンでの変動演出パターンを決定し、画像/音響制御部310は、演出制御部300が決定した変動演出パターンに応じた装飾図柄変動演出および音響出力演出を行う。
次に、画像/音響制御部310が、画像表示部114を用いて行う装飾図柄変動演出について具体的に説明する。
図21〜図23は、画像/音響制御部310が、画像表示部114を用いて行う装飾図柄変動演出の一態様を示す図である。
図21に示すように、画像表示部114には、3つの装飾図柄それぞれが停止表示される位置として、遊技者から見て左側の装飾図柄が停止表示される左図柄停止位置114a、右側の装飾図柄が停止表示される右図柄停止位置114b、中央の装飾図柄が停止表示される中図柄停止位置114cが設定されている。画像/音響制御部310は、図21に示すように、(1)3つの装飾図柄を縦スクロールにて変動表示した後、先ず、(2)左側の装飾図柄(図21(2)では「5」)を左図柄停止位置114aに仮停止表示し、次に、(3)右側の装飾図柄(図21(3)では「3」)を右図柄停止位置114bに仮停止表示する装飾図柄変動演出を行う。次に、画像/音響制御部310は、(4)中央の装飾図柄(図21(4)では「6」)を中図柄停止位置114cに仮停止表示し、その後、仮停止表示した3つの装飾図柄を停止表示する装飾図柄変動演出を行う。なお、図21(4)に示した、停止表示した装飾図柄の組み合わせ「563」は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。また、図21(1)〜(4)に示した装飾図柄変動演出は、リーチ無し演出における装飾図柄変動演出の一例である。また、仮停止とは、装飾図柄が一見すると停止しているように見えるが、完全に停止せず例えば装飾図柄が僅かに動いている状態のことである。
以下では、リーチ状態になった後に、後述するSPリーチ演出やSP・SPリーチ演出などの発展演出を行うことなく、両側の装飾図柄とは異なる装飾図柄であって大当たりに当選していないことを示す装飾図柄を中央に停止表示する演出を「通常リーチ演出」と称す。例えば、通常リーチ演出における装飾図柄変動演出は、図21で(1)、(2)、(5)、(6)と遷移する演出である。
他の演出態様として、画像/音響制御部310は、疑似連続演出を行う。疑似連続演出における装飾図柄変動演出は、特別図柄の一変動分の変動表示において、複数回分の装飾図柄の変動表示が行われているかのように見せる演出である。
画像/音響制御部310は、リーチ状態とする前に、複数回分の装飾図柄の変動表示が行われているかのように見せるリーチ前疑似連続演出(以下、「リーチ前疑似連」と称す。)と、リーチ状態とした後に、複数回分の装飾図柄の変動表示が行われているかのように見せるリーチ後疑似連続演出(以下、「リーチ後疑似連」と称す。)とを行う。
リーチ前疑似連において、画像/音響制御部310は、装飾図柄を変動開始した後、リーチ状態とする前に、装飾図柄を一旦仮停止表示し、その後再び装飾図柄の変動表示を開始する装飾図柄変動演出を行う。より具体的には、画像/音響制御部310は、図23に示すように、(1)3つの装飾図柄を変動開始した後、(2)左側の装飾図柄「5」を左図柄停止位置114aに仮停止表示し、(3)右側の装飾図柄として後述する装飾図柄「S」以外の装飾図柄(図23(3−a)に示すように左側の装飾図柄「5」と同じ装飾図柄「5」または図23(3−b)に示すように左側の装飾図柄「5」とは異なる例えば装飾図柄「6」)を右図柄停止位置114bに仮停止表示する。その後、画像/音響制御部310は、(4)右側の装飾図柄を再変動させた(すべらせた)後に、(5)右側の装飾図柄として、3つの装飾図柄を仮停止表示する際に右図柄停止位置114bに仮停止表示させる装飾図柄として予め定めた装飾図柄「S」を右図柄停止位置114bに仮停止表示する。その後、画像/音響制御部310は、(6)疑似連続演出を行うことを意味する特定のアイコンである「連」と記載されたアイコン114d(疑似連図柄の一例)を中図柄停止位置114cに仮停止表示する。そして、画像/音響制御部310は、それ迄を1回の装飾図柄の変動表示とし、再び、図23(7)に示すように、3つの装飾図柄を変動開始して次回の装飾図柄の変動表示を開始する装飾図柄変動演出を行う。そして、本実施の形態に係る画像/音響制御部310は、図23(6−a)〜(6−c)に示すように、アイコン114dを中図柄停止位置114cに仮停止表示する際には、アイコン114dが中図柄停止位置114cに到達した((6−a)の状態)後にアイコン114dの周囲にエフェクトを施す((6−b)の状態)とともに施したエフェクトを徐々に大きく((6−c)の状態)してアイコン114dが仮停止したことを強調する。ゆえに、アイコン114dが中図柄停止位置114cに到達した後、アイコン114dの周囲に施されたエフェクトが変化する期間、3つの装飾図柄は仮停止したままとなる。なお、アイコン114dが中図柄停止位置114cに到達した後、3つの装飾図柄が再変動開始するまでの期間に、アイコン114dを拡大表示する演出を行ってもよいし、疑似連続演出専用の画像を画像表示部114の表示画面全体に表示してもよい。
なお、本実施の形態では、画像/音響制御部310は、リーチ前疑似2連を行った後には、リーチ状態とし、その後SPリーチ演出を行う。また、画像/音響制御部310は、リーチ前疑似3連を行った後には、リーチ状態とし、その後SP・SPリーチ演出を行うか、リーチ状態とした後にSPリーチ演出を行った後にSP・SPリーチ演出を行う。
図24(a)および図24(b)は、アイコン114dを中図柄停止位置114cに仮停止表示する演出態様を示す図である。図24(c)は、アイコン114dを中図柄停止位置114cに仮停止表示しない演出態様を示す図である。
画像/音響制御部310は、アイコン114d(疑似連図柄の一例)が中図柄停止位置114cに仮停止することを期待させる煽り演出を行う。煽り演出における装飾図柄変動演出は、図24(a)、図24(b)、図24(c)に示すように、左図柄停止位置114aに装飾図柄「5」が仮停止表示するとともに右図柄停止位置114bに装飾図柄「S」が仮停止表示した後、アイコン114dが画面の上部から下にゆっくりと移動する様子を表示する演出である。煽り演出は、アイコン114dの下部が画像表示部114に見え始めた時(図30(a)(2)参照)を開始時点とし、ゆっくりと上から下へ移動してきたアイコン114dが中図柄停止位置114cに到達した後、所定時間(例えば図23(6−a)から(6−b)に至る時間)経過した時(例えば図30(a)(4)、図30(b)(4))を終了時点とする演出である。そして、画像/音響制御部310は、煽り演出後に、アイコン114dを中図柄停止位置114cに仮停止表示する装飾図柄変動演出(図24(a)および図24(b)参照)と仮停止表示しない装飾図柄変動演出(図24(c)参照)とのいずれかの装飾図柄変動演出を行う。
画像/音響制御部310は、疑似連続演出を行う場合は、図24(a)に示すように、上から下に移動してきたアイコン114dをそのまま中図柄停止位置114cに仮停止表示する装飾図柄変動演出を行うか(第1演出態様)、図24(b)に示すように、アイコン114dを上から下に移動して中図柄停止位置114cを通り過ぎさせた後に、アイコン114dを下から上に移動して中図柄停止位置114cに仮停止表示する装飾図柄変動演出を行う(第2演出態様)。
画像/音響制御部310は、疑似連続演出を行わない場合は、図24(c)に示すように、アイコン114dを上から下に移動して中図柄停止位置114cを通り過ぎさせ、アイコン114dとは異なる装飾図柄を中図柄停止位置114cに停止表示する装飾図柄変動演出を行う。
画像/音響制御部310は、リーチ前疑似2連を行う場合において、図25(1)〜図25(4)に示すように、2回目の装飾図柄の変動表示時に煽り演出を行い、(5)アイコン114dを上から下に移動して中図柄停止位置114cを通り過ぎさせた後に、(6)リーチ状態とする装飾図柄変動演出を行ってもよい。つまり、画像/音響制御部310は、煽り演出を行うことでアイコン114dが中図柄停止位置114cに仮停止してリーチ前疑似3連を行うかのように期待させ、最終的にはアイコン114dを上から下に移動して中図柄停止位置114cを通り過ぎさせ、リーチ前疑似2連を行うようにしてもよい。また、画像/音響制御部310は、リーチ前疑似3連を行う場合において、図25(1)〜図25(4)に示すように、3回目の装飾図柄の変動表示時に煽り演出を行い、(5)アイコン114dを上から下に移動して中図柄停止位置114cを通り過ぎさせた後に、(6)リーチ状態としてもよい。つまり、画像/音響制御部310は、煽り演出を行うことでアイコン114dを中図柄停止位置114cに仮停止表示して後述する疑似4連を行うかのように期待させ、最終的にはアイコン114dを上から下に移動して中図柄停止位置114cを通り過ぎさせ、リーチ前疑似3連を行うようにしてもよい。なお、本実施の形態に係る画像/音響制御部310は、図25(1)〜(5)に示すように、右図柄停止位置114bに装飾図柄「S」を仮停止表示し、その後アイコン114dを上から下に移動して中図柄停止位置114cを通り過ぎさせて画像表示部114から消した後に、(6)に示すように、装飾図柄「S」を左図柄停止位置114aに仮停止表示している装飾図柄と同じ装飾図柄(図25では「5」)に切り換える。
図26は、リーチ後疑似連の演出態様を示す図である。
リーチ後疑似連として、画像/音響制御部310は、装飾図柄を変動してリーチ状態とした後に、装飾図柄を一旦仮停止表示し、その後再び装飾図柄の変動表示を開始する装飾図柄変動演出を行う。より具体的には、画像/音響制御部310は、図26に示すように、(1)3つの装飾図柄が変動した後、(2)左図柄停止位置114aおよび右図柄停止位置114bに同じ装飾図柄(図26(2)では「5」)を仮停止表示してリーチ状態とした後、(3)アイコン114dを中図柄停止位置114cに仮停止表示し、(4)その後再び3つの装飾図柄の変動表示を開始する装飾図柄変動演出を行う。リーチ後疑似連は、特別図柄の一変動分の変動表示において、装飾図柄がリーチ状態となった後に少なくとも1回仮停止する装飾図柄変動演出であり、リーチ後に装飾図柄が仮停止するのに加えてリーチ前にも装飾図柄が仮停止する場合もリーチ後疑似連である。
また、本実施の形態では、特別図柄の一変動分の変動表示において、装飾図柄が、合計2回仮停止し、その内少なくとも1回、最初にリーチ状態となった後に仮停止する場合のリーチ後疑似連のことを「リーチ後疑似3連」と称する。例えば、特別図柄の一変動分の変動表示において、装飾図柄が、変動開始→リーチ状態→仮停止→再変動→リーチ状態→仮停止→再変動する場合や、変動開始→仮停止→再変動→リーチ状態→仮停止→再変動する場合のリーチ後疑似連のことを「リーチ後疑似3連」と称する。なお、上述した最初にリーチ状態となった後に2回仮停止する場合のリーチ後疑似3連の例において、リーチ状態後に仮停止し、再変動した後には必ずしもリーチ状態となることなく仮停止してもよい。すなわち、特別図柄の一変動分の変動表示において、装飾図柄が、変動開始→リーチ状態→仮停止→再変動→リーチ状態となることなく仮停止→再変動する場合もリーチ後疑似3連である。
なお、本実施の形態では、画像/音響制御部310は、リーチ後疑似2連を行った後には、SPリーチ演出を行う。また、画像/音響制御部310は、リーチ後疑似3連を行った後には、SP・SPリーチ演出を行うか、SPリーチ演出を行った後にSP・SPリーチ演出を行う。
また、リーチ後疑似連においては、画像/音響制御部310は、アイコン114dを上から下に移動して中図柄停止位置114cに停止表示する装飾図柄変動演出の他に、アイコン114dを中図柄停止位置114cに突然停止表示する装飾図柄変動演出を行ってもよい。例えば、画像/音響制御部310は、図27に示すように、(1)3つの装飾図柄が変動して、(2)リーチ状態となった後に中央の装飾図柄が継続変動しているときに、(3)画像表示部114に演出ボタン161のボタンマークを表示して演出ボタン161の押下を促す。そして、画像/音響制御部310は、演出ボタン161が押された場合には演出ボタン161が押されたのを契機として、(4)アイコン114dを中図柄停止位置114cに停止表示させ、演出ボタン161が押されなかった場合には、画像表示部114に演出ボタン161のボタンマークを表示後所定期間経過した後に、(4)アイコン114dを中図柄停止位置114cに停止表示させるとよい。
画像/音響制御部310は、疑似連続演出において、装飾図柄の変動表示を4回行う装飾図柄変動演出を行う場合がある。本実施の形態では、特別図柄の一変動分の変動表示において、装飾図柄が、変動開始→仮停止→再変動→仮停止→再変動→仮停止→再変動する疑似連続演出のことを「疑似4連」と称する。そして、本実施の形態では、装飾図柄が一度もリーチ状態となることなく、装飾図柄が3回仮停止する疑似4連を「リーチ前疑似4連」と称し、装飾図柄が3回仮停止する間に少なくとも1回装飾図柄がリーチ状態となる疑似4連を「リーチ後疑似4連」と称す。つまり、本実施の形態では、特別図柄の一変動分の変動表示において、装飾図柄が、変動開始→仮停止→再変動→仮停止→再変動→仮停止→再変動→リーチ状態となる場合に、リーチ状態となる前までの疑似連続演出のことを、「リーチ前疑似4連」と称する。また、本実施の形態では、特別図柄の一変動分の変動表示において、装飾図柄が、例えば、変動開始→仮停止→再変動→リーチ状態→仮停止→再変動→リーチ状態→仮停止→再変動する疑似4連のように装飾図柄が3回仮停止する間に少なくとも1回装飾図柄がリーチ状態となる疑似4連を、「リーチ後疑似4連」と称する。
そして、画像/音響制御部310は、疑似4連(リーチ前疑似4連、リーチ後疑似4連)において、4回目の変動を開始した後には、リーチ状態とした後に、またはリーチ状態とすることなく後述する全回転演出を行い、大当たりに当選していることを報知する。
図28(1)に示すように、画像/音響制御部310は、疑似4連において、4回目の変動時に遊技者が3つの装飾図柄を識別困難な高速変動状態で変動表示した後、(2)リーチ状態とし、(3)中央の装飾図柄の変動を減速して遊技者が中央の装飾図柄を識別可能な表示状態とする。そして、(4)中央の装飾図柄が、左側の装飾図柄および右側の装飾図柄(図28(4)では「5」)と同一図柄となるタイミングで、左側の装飾図柄および右側の装飾図柄を、中央の装飾図柄の変動速度と同じ速度で再度変動させる。そして、(5)3つの装飾図柄を揃えた状態で、画面の上から下にゆっくりとスクロールし、(6)全種類の図柄(例えば装飾図柄が「1」〜「9」である場合には「1」〜「9」の全種類)で揃った状態を一通り表示した後に、(7)3つの装飾図柄をいずれかの装飾図柄(図28(7)では「5」)で揃えた状態で停止表示する。さらに、本実施の形態の全回転演出においては、3つの装飾図柄を同一図柄で揃えた状態でスクロールしているときに、3つの装飾図柄の手前側に、遊技者にとって付加価値のある一つなぎのムービー画像を重ねて表示するようにしている。
なお、画像/音響制御部310は、疑似4連における3回のアイコン114dの仮停止表示の演出として、3回とも第1演出態様としてもよいし、少なくとも1回、第2演出態様としてもよい。
次に、変動演出パターンのテーブルの設定例について説明する。
図29は、図12に示した変動パターンにおける変動演出パターンのテーブルの設定例を示す図である。なお、図29には、第1始動口121に遊技球が入賞した場合であって、遊技状態が低確率時短無遊技状態もしくは高確率時短無遊技状態の場合に選択される設定例を示している。
図29に示すように、各変動パターンには、0〜249の250個の乱数値が割り当てられている。
このように、本実施の形態では、大当たり90秒演出の場合に選択される変動演出パターンb〜dのうち、高い割合で疑似連続演出を含む変動演出パターンbおよびcが選択され、低い割合で疑似連続演出を含まない変動演出パターンdが選択されるように設定されている。
このように、本実施の形態では、大当たり60秒演出の場合に選択される変動演出パターンe〜gのうち、高い割合で疑似連続演出を含む変動演出パターンe、fが選択され、低い割合で疑似連続演出を含まない変動演出パターンgが選択されるように設定されている。
なお、図29に示していないが、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ無し演出が行われる場合の変動パターンJ〜Lには、疑似連続演出を含まない変動演出パターンが設定される。
そして、本実施の形態では、SPリーチ演出が実行される場合には、比較的高い確率で、リーチ前疑似2連またはリーチ後疑似2連の疑似連続演出を行うようにしている。同様に、SP・SPリーチ演出が実行される場合には、比較的高い確率で、リーチ前疑似3連またはリーチ後疑似3連の疑似連続演出を行うようにしている。
さらに、本実施の形態では、図29を参照しながら説明したように、大当たり期待度が高い場合に、疑似連続演出を実行するようにしている。特に、大当たり期待度がより高い場合に、疑似連続演出において装飾図柄が仮停止した後に再び変動するというセットの回数がより多くなるようにしている。
以上のとおり、本実施の形態のパチンコ遊技機100では、疑似連続演出を実行することによって、大当たり当選に関して遊技者が期待感を持てるようにしている。
画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、SNDROM316に記憶された複数の音響データの中から一の音響データを特定して読み出し、装飾図柄変動演出に合わせてスピーカ156から音響を出力する一の音響出力演出を行う。
画像/音響制御部310は、アイコン114dが中図柄停止位置114cに仮停止した後に装飾図柄が再変動する際に疑似連続演出が継続することを示す(報知する)音C(第3音の一例)を出力する音響出力演出を行う。音Cは、装飾図柄の再変動開始を報知する音声であることを例示することができる。
図30は、疑似連続演出における音響出力演出の第1実施例を示す図である。
図30には、画像表示部114に示す装飾図柄変動演出画像とともに音響出力演出の第1実施例に係る音A〜音Cの出力期間を矢印で示している。図30(a)は、通常疑似連における音響出力演出を示す図であり、図30(b)は、復活疑似連における音響出力演出を示す図である。
画像/音響制御部310は、図30(a)に示すように、通常疑似連を行う場合には、煽り演出時に出力する音Aの出力区間とアイコン114dが中図柄停止位置114cに仮停止したことを示す音Bの出力区間とが重複する音響出力演出を行う。つまり、画像/音響制御部310は、通常疑似連を行う場合には、音Aを出力している間に音Bを出力開始し、音Aの出力終点で音Aと音Bとを重複出力する。
他方、画像/音響制御部310は、図30(b)に示すように、復活疑似連を行う場合には、煽り演出時に出力する音Aの出力終了後に音Bを出力開始する音響出力演出を行う。つまり、画像/音響制御部310は、音Aの出力区間と音Bの出力区間とを重複させない。音Aの出力終了時点と音Bの出力開始時点との間は、中図柄停止位置114cを通り過ぎたアイコン114dが図30(b)(4)の位置から上に移動して中図柄停止位置114cに戻ってくる時間であり、限りなく零秒に近いことを例示することができる。
他方、画像/音響制御部310は、復活疑似連を行う場合には、音Bを音Cと同時に出力開始する音響出力演出を行う。
すなわち、画像/音響制御部310は、通常疑似連を行う場合には、音Aの出力区間と音Bの出力区間とが重複するとともに音Bの出力終了後に音Cを出力開始する音響出力演出を行う。他方、画像/音響制御部310は、復活疑似連を行う場合には、音Aの出力終了後に音Bを出力開始するとともに音Bと音Cとを同時に出力開始する音響出力演出を行う。
なお、画像/音響制御部310は、煽り演出後にアイコン114dが中図柄停止位置114cに仮停止しない場合においても、アイコン114dが画面の上部から下にゆっくりと移動する装飾図柄変動演出に合わせて音Aを出力する音響出力演出を行う。
このように、本実施の形態に係る遊技機100は、疑似連続演出の興趣性を高めることができる。その結果、遊技を長く継続している遊技者にも集中力を維持させることができる。
図31は、疑似連続演出時における音響出力演出の第2実施例を示す図である。
図31には、画像表示部114に示す装飾図柄変動演出画像とともに音響出力演出の第2実施例に係る音A〜音Cの出力期間を矢印で示している。図31(a)は、通常疑似連における音響出力演出を示す図であり、図31(b)は、復活疑似連における音響出力演出を示す図である。
画像/音響制御部310は、通常疑似連を行う場合には、煽り演出時に出力する音Aの出力終了後にアイコン114dが中図柄停止位置114cに仮停止したことを示す音Bを出力開始する音響出力演出を行う。つまり、画像/音響制御部310は、通常疑似連を行う場合には、音Aの出力終了後に音Bを出力開始させる。例えば、画像/音響制御部310は、音Aの出力終了直後に音Bを出力開始させる。音Aの出力終了時点と音Bの出力開始時点との間は零から1秒の間であることを例示することができる。
他方、画像/音響制御部310は、復活疑似連を行う場合には、煽り演出時に出力する音Aの出力終了後の所定期間後にアイコン114dが中図柄停止位置114cに仮停止したことを示す音Bを出力開始する音響出力演出を行う。つまり、画像/音響制御部310は、復活疑似連を行う場合には、音Aの出力終了後の所定期間後に音Bを出力開始させる。所定期間は、装飾図柄変動演出において、ゆっくりと上から下へ移動してきたアイコン114dが中図柄停止位置114cに到達した後、所定時間経過した時点(図31(b)(4))から、アイコン114dが画像表示部114から一旦消えた(図31(b)(5))後に下から上に移動して中図柄停止位置114cに仮停止(図31(b)(6))するまでの期間であることを例示することができる。
すなわち、画像/音響制御部310は、通常疑似連を行う場合には、音Aの出力終了後に音Bを出力開始するとともに音Bの出力終了後に音Cを出力開始する音響出力演出を行う。他方、画像/音響制御部310は、復活疑似連を行う場合には、音Aの出力終了後の所定期間後に音Bを出力開始するとともに音Bの出力終了後に音Cを出力開始する音響出力演出を行う。
なお、復活疑似連を行う場合の音Aの出力終了時点と音Bの出力開始時点との間の所定期間は、通常疑似連を行う場合の音Aの出力終了時点と音Bの出力開始時点との間よりも長いことを例示することができる。また、復活疑似連を行う場合の音Bの出力終了時点と音Cの出力開始時点との間は、通常疑似連を行う場合の音Bの出力終了時点と音Cの出力開始時点との間と同じでもよいし、異なっていてもよい。
また、画像/音響制御部310は、煽り演出後にアイコン114dが中図柄停止位置114cに仮停止しない場合においても、疑似連続演出を行う場合と同様にアイコン114dが画面の上部から下にゆっくりと移動する装飾図柄変動演出に合わせて音Aを出力する音響出力演出を行う。
そして、画像/音響制御部310が、アイコン114dが中図柄停止位置114cに仮停止した時に音Bを出力することにより、本実施の形態に係る遊技機100は、遊技者に装飾図柄が仮停止したことをはっきりと認識させることができる。また、通常疑似連を行う場合に音Aの出力終了直後に音Bを出力させることにより、遊技者のハラハラドキドキとした感覚を早期に装飾図柄が再変動することに対するワクワク感に変え、その後の演出に集中させることができる。他方、復活疑似連を行う場合には、画像/音響制御部310が音Aの出力終了後に所定期間を隔てて音Bを出力することにより、アイコン114dが中図柄停止位置114cを通り過ぎるとともに音Aが出力終了したためアイコン114dとは異なる装飾図柄が中図柄停止位置114cに停止(図24(c)参照)してしまうと思い、大当たりに対する期待感を消失しかけた遊技者に、驚きと大きな喜びを与えることができる。
また、疑似連続演出時における音響出力演出の第2実施例を行う画像/音響制御部310が、通常疑似連を行う場合および復活疑似連を行う場合において、音Bの出力終了後に音Cを出力することで、装飾図柄が再変動することに対するワクワク感を遊技者に与えることができる。
このように、本実施の形態に係る遊技機100は、疑似連続演出の興趣性を高めることができる。その結果、遊技を長く継続している遊技者にも集中力を維持させることができる。
図32は、疑似連続演出における音響出力演出の第3実施例を示す図である。
図32には、画像表示部114に示す装飾図柄変動演出画像とともに音響出力演出の第3実施例に係る音A〜音Cの出力期間を矢印で示している。図32(a)は、通常疑似連における音響出力演出を示す図であり、図32(b)は、復活疑似連における音響出力演出を示す図である。
画像/音響制御部310は、図32(a)および図32(b)に示すように、アイコン114dが中図柄停止位置114cに仮停止する時に音Aが出力終了するように音Aを出力する音響出力演出を行う。アイコン114dの下部が画像表示部114に見え始めた時点(図32(a)(2)および図32(b)(2))が同じであるとしても、復活疑似連を行う場合は、上から下に移動してきたアイコン114dが中図柄停止位置114cを通り過ぎた後に下から上に移動して中図柄停止位置114cに仮停止するまでの期間分、通常疑似連よりもアイコン114dが中図柄停止位置114cに仮停止する時点が遅い(図32(a)(5)および図32(b)(6)参照)。それゆえ、疑似連続演出における音響出力演出の第3実施例においては、画像/音響制御部310は、アイコン114dが中図柄停止位置114cに仮停止する時点が復活疑似連を行う場合の方が通常疑似連を行う場合よりも遅い分、復活疑似連における音Aの出力開始時点(図32(b)(3))を通常疑似連における音Aの出力開始時点(図32(a)(2))よりも遅らせる。言い換えれば、画像/音響制御部310は、通常疑似連を行う場合には、疑似連続演出における音響出力演出の第1実施例および第2実施例と同様に、アイコン114dが画面の上部から下にゆっくりと移動する装飾図柄変動演出に合わせて音Aを出力する音響出力演出を行う。一方、画像/音響制御部310は、復活疑似連を行う場合には、疑似連続演出における音響出力演出の第1実施例および第2実施例とは異なり、アイコン114dの下部が画像表示部114に見え始めた後、しばらくして音Aを出力開始し、アイコン114dが中図柄停止位置114cに仮停止する時に音Aが出力終了するように音Aの音響出力演出を行う。
そして、画像/音響制御部310は、通常疑似連を行う場合には、音Aの出力終了後に音Bを出力開始する音響出力演出を行う。また、画像/音響制御部310は、復活疑似連を行う場合には、音Aの出力終了後に音Bを出力開始する音響出力演出を行う。
また、画像/音響制御部310は、通常疑似連を行う場合には、音Bの出力終了後に疑似連続演出が継続することを示す音Cを出力開始する音響出力演出を行う。また、画像/音響制御部310は、復活疑似連を行う場合には、音Bの出力終了後に音Cを出力開始する音響出力演出を行う。
なお、復活疑似連を行う場合の音Aの出力終了時点と音Bの出力開始時点との間は、通常疑似連を行う場合の音Bの出力終了時点と音Cの出力開始時点との間と同じでもよいし、異なっていてもよい。また、復活疑似連を行う場合の音Bの出力終了時点と音Cの出力開始時点との間は、通常疑似連を行う場合の音Bの出力終了時点と音Cの出力開始時点との間と同じでもよいし、異なっていてもよい。
また、画像/音響制御部310が、アイコン114dが画面の上部から下にゆっくりと移動する装飾図柄変動演出に対する音Aの出力開始時点を、復活疑似連を行う場合に他の演出を行う場合よりも遅らせることで、アイコン114dが画面の上部に見え始めたときに、音Aの出力開始時点がどのタイミングとなるかを遊技者に注目させるので、演出に集中させることができる。
このように、本実施の形態に係る遊技機100は、演出の興趣性を高めることができる。その結果、遊技を長く継続している遊技者にも集中力を維持させることができる。
図33は、リーチ後疑似連における音響出力演出を示す図である。
図33には、リーチ後疑似連における、画像表示部114に示す装飾図柄変動演出画像とともに音響出力演出に係る音A〜音Cの出力期間を矢印で示している。
画像/音響制御部310は、リーチ後疑似連を行う場合においては、アイコン114dが画面の上部から下にゆっくりと移動する様子を表示する装飾図柄変動演出を行わないことから音Aを出力する音響出力演出を行わない。そして、画像/音響制御部310は、図33(4)に示すように、アイコン114dが中図柄停止位置114cに仮停止した時に、アイコン114dが中図柄停止位置114cに仮停止したことを示す音Bを出力し、音Bの出力終了後に音Cを出力開始する音響出力演出を行う。
すなわち、画像/音響制御部310は、リーチ後疑似連を行う場合には、音Aを出力させることなく、アイコン114dが中図柄停止位置114cに仮停止する時に音Bを出力させるとともに音Bの出力終了後に音Cを出力開始させる。画像/音響制御部310は、リーチ後疑似連を行う場合には、音Bと音Cとを重複して出力してもよい。
画像/音響制御部310は、(1)3つの装飾図柄が変動して、(2)リーチ状態となった後に中央の装飾図柄が継続変動しているときに、(3)画像表示部114に演出ボタン161のボタンマークを表示して演出ボタン161の押下を促す場合には、演出ボタン161が押されたら直ちに、(4)アイコン114dを中図柄停止位置114cに仮停止表示する装飾図柄変動演出を行うとともに音Bを出力し、音Bの出力終了後に音Cを出力する音響出力演出を行うとよい。他方、画像/音響制御部310は、演出ボタン161が押されなかった場合には、画像表示部114に演出ボタン161のボタンマークを表示後所定期間経過後に、(4)アイコン114dを中図柄停止位置114cに仮停止表示する装飾図柄変動演出を行うとともに音Bを出力し、音Bの出力終了後に音Cを出力する音響出力演出を行うとよい。
このように、本実施の形態に係る遊技機100は、疑似連続演出の興趣性を高めることができる。その結果、遊技を長く継続している遊技者にも集中力を維持させることができる。
また、本実施の形態では、電源復帰時に、遊技制御部200により初期的に実行される基本処理において、設定の初期化を指示するコマンド等を演出制御部300へ出力するために、主制御処理で用いられる出力制御部240の機能(サブルーチン)を呼び出して実行することについて説明した(図6参照)。
◆上記のように、本実施の形態では、遊技制御手段の動作を制御する制御命令の増加を削減するため、遊技制御部200により所定の時間間隔で繰り返し実行される主制御処理において、1サイクルの主制御処理の最後に、その1サイクルの実行で生成されたコマンドをまとめて、演出制御部300へ出力することとした。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を所定の条件にしたがって繰り返し実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、一連の前記主制御処理を1サイクル実行する度に、当該1サイクルの実行により生成された前記データを、当該1サイクルの実行における最後のデータの生成が行われた後に出力する出力手段(例えば、出力制御部240)と、前記出力手段(例えば、出力制御部240)から出力されたデータを受け付け、受け付けたデータに基づき演出を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備える。
このようにすれば、生成されたデータごとに出力処理を行う必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。また、データが生成される度に出力処理を行う必要がないため、出力処理全体に要する時間を短縮することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、前記主制御処理において生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に記憶させ、前記出力手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力する。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデータを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
このようにすれば、特別処理で生成されたデータの出力処理を行うために個別の制御命令を用意する必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、前記主制御処理における前記第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)は、処理の実行により生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に順次記憶させ、前記主制御処理における前記第2の処理手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力し、前記特別処理における前記設定処理では、前記設定処理において生成されたデータを、前記記憶手段(例えば、RAM203)における所定の前記記憶領域に記憶させる。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデータを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
234…特別図柄判定部(判定手段の一例)
300…演出制御部(演出実行手段の一例)
310…画像/音響制御部(演出実行手段の一例)
Claims (2)
- 所定条件が成立したことを契機として、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいて、装飾図柄を変動表示した後に前記判定結果を表す装飾図柄を停止表示する演出を行う演出実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記装飾図柄の変動表示を開始した後、疑似連図柄を所定位置へ仮停止表示し、その後再び前記装飾図柄の変動表示を開始することにより前記特別遊技状態となることを遊技者に期待させる疑似連続演出において、
前記疑似連図柄を所定方向に移動して前記所定位置に仮停止表示する第1演出態様時には、前記疑似連図柄が前記所定位置に仮停止することを期待させる第1音の出力区間と前記疑似連図柄が仮停止したことを示す第2音の出力区間とが重複し、
前記疑似連図柄を前記所定方向に移動して前記所定位置を通り過ぎさせた後に前記所定方向とは反対方向に移動し、前記所定位置に仮停止表示する第2演出態様時には、前記第1音の出力終了後に前記第2音を出力開始する
音響出力演出を行う
ことを特徴とする遊技機。 - 所定条件が成立したことを契機として、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行するか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいて、装飾図柄を変動表示した後に前記判定結果を表す装飾図柄を停止表示する演出を行う演出実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記装飾図柄の変動表示を開始した後、疑似連図柄を所定位置へ仮停止表示し、その後再び前記装飾図柄の変動表示を開始することにより前記特別遊技状態となることを遊技者に期待させる疑似連続演出において、
前記疑似連図柄を所定方向に移動して前記所定位置に仮停止表示する第1演出態様時には、前記疑似連図柄が前記所定位置に仮停止することを期待させる第1音の出力終了後に前記疑似連図柄が仮停止したことを示す第2音を出力開始し、
前記疑似連図柄を前記所定方向に移動して前記所定位置を通り過ぎさせた後に前記所定方向とは反対方向に移動し、前記所定位置に仮停止表示する第2演出態様時には、前記第1音を出力終了後の所定期間後に前記第2音を出力開始する
音響出力演出を行い、
前記所定期間は、前記第1演出態様時の前記第1音の出力終了時点と前記第2音の出力開始時点との間よりも長い
ことを特徴とする遊技機。
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