以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
図1に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたものである。このパチンコ遊技機100は、遊技球が打ち出される遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。遊技盤110は、枠部材150に着脱自在に取り付けられている。
遊技盤110は、前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域111と、下方から発射された遊技球が上昇して遊技領域111の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材112と、遊技領域111の右側に遊技球を案内する案内部材113とを備えている。
本実施の形態では、遊技者により視認され易い遊技領域111の位置に、演出のための各種の画像を表示する画像表示部114が配設されている。この画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像や後述の保留表示を用いた演出画像を表示したりする。
また、遊技盤110の前面に、各種の演出に用いられる可動役物115および盤ランプ116を備えている。可動役物115は、遊技盤110上で動作することにより各種の演出を行い、また、盤ランプ116は、発光することで各種の演出を行う。
遊技領域111には、遊技球が落下する方向に変化を与えるための図示しない遊技くぎおよび風車等が配設されている。また、遊技領域111には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。また、遊技領域111には、遊技領域111に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかったものを遊技領域111の外に排出する排出口117が配設されている。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する始動ゲート(以下、単にゲートと呼ぶ)124と、が遊技盤110に配設されている。なお、図1において、ゲート124は、遊技領域111の左右にそれぞれ設けられており、左側のゲート124は124Lと記載し、右側のゲート124は124Rと記載している。また、ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器の作動契機となる入賞口をいう。具体的には、第1始動口121および第2始動口122には、入賞の際に遊技球の通過を検知するスイッチ(後述の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212)が設けられている。そして、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した際にこのスイッチが遊技球の通過を検知することが、特別図柄表示器を作動させる契機となる。
第2始動口122は、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ(開閉部材)123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が第2始動口122へ入り難い一方で、羽根が開くと第2始動口122の入口が拡大して遊技球が第2始動口122へ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば0.15秒ないし1.8秒間)および規定回数(例えば1回ないし3回)だけ開く。
パチンコ遊技機100は、遊技状態として、大当たり抽選の当選確率に基づき、当選確率の低い低確率状態と、低確率状態よりも当選確率の高い高確率状態とを有している。そして、所定の条件に基づいて低確率状態と高確率状態とのいずれかの状態に制御される。
また、パチンコ遊技機100は、遊技状態として、第2始動口122への入賞機会が少ない電サポ無状態と、電サポ無状態よりも第2始動口122への入賞機会が多い電サポ状態とを有している。そして、例えば、大当たりや特別図柄抽選の抽選回数を契機とするなど所定の条件において、電サポ無状態と、電サポ状態とのいずれかの状態に制御される。電サポ状態とは、例えば、普通図柄変動時間を短縮すること、電動チューリップ123の開時間を延長すること、普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にすること、のいずれか一つまたは複数の組合せによって制御される遊技状態である。
また、パチンコ遊技機100は、遊技状態として、特別図柄変動時間が長い時短無状態と、時短無状態よりも特別図柄変動時間が短い時短状態とを有している。
なお、本実施の形態においては、電サポ状態と時短状態とは同時に制御されるものとする。また、以下の説明においては、電サポ状態かつ時短状態のことを単に時短状態とし、電サポ無状態かつ時短無状態のことを単に時短無状態とする。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物としての大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選を行わない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。そして、大入賞口125には、大入賞口125を開閉する大入賞口扉125Dが設けられている。以下の説明において、大入賞口扉125Dの開閉状態や開閉動作のことを、便宜的に、大入賞口125の開閉状態や開閉動作として説明する場合がある。
本実施の形態では、遊技盤110の左下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
また、遊技盤110の裏面には、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御基板、演出を統括的に制御する演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像制御基板、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御基板などの図示しない各種の基板等が取り付けられる。また、遊技盤110の裏面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図示)が配設されている。
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。枠ランプ157は、LED等の発光体で構成され、点灯・点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、図2(a)は、遊技盤110の左下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、図2(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過したことに基づき、普通図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。本実施の形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって特別図柄抽選の抽選結果が表示される。同様に、普通図柄表示器223も、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって普通図柄抽選の抽選結果が表示される。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。本実施の形態では、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
ここで、保留について説明する。特別図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した場合、特別図柄が変動中であるために、後の入賞に基づく特別図柄の変動表示動作を開始することができない。そのため、後の入賞は規定個数(例えば4個)を限度に記憶され、その入賞した遊技球に対する特別図柄を始動させるための権利が、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、保留される。
なお、普通図柄に関しても、特別図柄と同様の処理を行う。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未変動数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
さらに、表示器130は、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224を備えている。本実施の形態では、状態表示器224は、3個のLEDを配列した表示装置で構成されている。3個のLEDのうち1つは、パチンコ遊技機100の状態が、特別図柄抽選の当選確率が高確率である高確率状態となっているか否かを点灯により報知するものである。また、他の1つは、パチンコ遊技機100の状態が、特別図柄変動時間が短い時短状態となっているか否かを点灯により報知するものである。さらに他の1つは、右打ちすることによって(遊技球の打球力を変更することによって)遊技者に有利な状態となっているか否かを点灯により報知するものである。
また、表示器130は、特別図柄抽選の抽選結果に応じて行われる大当たり遊技において大入賞口125が作動される際のラウンド数を表示するラウンド数表示器225を備えている。なお、大当たり遊技については後述する。ラウンド数表示器225は、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって大当たり遊技における大入賞口125の作動ラウンド数が表示される。
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。図2(b)に示すように、本実施の形態では、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された複数のキーからなる演出キー162と、が枠部材150に配設されている。図示の例において、複数の画像の中から1つの画像を選択する操作を受け付ける演出を行う場合を考える。この場合、例えば、遊技者が十字に配列された4つのキーからなる演出キー162を操作することにより、画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを指示し、演出ボタン161を操作することにより、指示した画像を選択するような演出を行うことができる。また、入力装置の形態としては、図示した演出ボタン161および演出キー162の他、レバーやハンドル等、演出の内容等に応じて様々な入力形態を採用することができる。
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、本実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。
図4は、本実施の形態の画像/音響制御部およびランプ制御部の説明図である。
図3に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部330と、を備えている。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、特別図柄の当選の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の遊技状態を、高確率状態または低確率状態のいずれか、時短無状態または時短状態のいずれかで制御する。これにより、パチンコ遊技機100の遊技状態は、高確率状態および時短状態である高確率時短遊技状態、低確率状態および時短状態である低確率時短遊技状態、高確率状態および時短無状態である高確率時短無遊技状態、低確率状態および時短無状態である低確率時短無遊技状態のいずれかとなる。そして、遊技制御部200は、所定の条件に基づき、高確率状態と低確率状態とを切り替え、時短無状態と時短状態とを切り替える。また、遊技制御部200は、時短状態において、時短無状態よりも普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図柄変動時間を短縮する、電動チューリップ123の開時間を延長する等の制御を行う。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞したことを契機として特別図柄抽選を行う。そして、特別図柄抽選の判定結果に応じて大当たり遊技等の特別遊技を行う。特別遊技において、遊技制御部200は、特別電動役物である大入賞口125が所定条件(例えば29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。そして、遊技制御部200は、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
また、遊技制御部200は、ゲート124を遊技球が通過したことを契機として普通図柄抽選を行う。そして、普通図柄抽選の判定結果に応じて電動チューリップの作動を制御する。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動中に遊技球が第1始動口121または第2始動口122へ入賞したことにより発生する保留や、普通図柄変動中に遊技球がゲート124を通過したことにより発生する保留の設定を行う。
さらに、遊技制御部200は、特別図柄抽選および普通図柄抽選の判定結果、高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報、保留の設定情報等の遊技制御に伴う情報を、後述するコマンドにより演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部330に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部330に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部330に指示しない。
払出制御部330が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部330から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、検知手段として、図3に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125の大入賞口扉125Dを閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口扉開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、特別図柄の変動中に第1始動口121へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第1特別図柄保留表示器218と、特別図柄の変動中に第2始動口122へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄の変動中にゲート124を通過した未変動分の保留個数を表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、大入賞口スイッチ215および普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、大入賞口扉開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板350が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部330から取得した、払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板350を介してホストコンピュータに送信する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部330は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU331と、CPU331にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM332と、CPU331の作業用メモリ等として用いられるRAM333と、を備えている。
そして、払出制御部330は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部330は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部334を制御する。ここでの払出駆動部334は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
また、払出制御部330には、払出駆動部334により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部335と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部336と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部337と、が接続されている。そして、払出制御部330は、払出球検出部335、球有り検出部336および満タン検出部337にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部330には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板340が接続されている。そして、払出制御部330は、例えば払出駆動部334に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部335にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板340を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
さらに、演出制御部300には、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、が接続されている。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、図4に示すように、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、VDP(Video Display Processor)314と、CGROM315と、SNDROM316とを備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、CGROM315には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。また、SNDROM316には、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。
CPU311は、演出制御部300から送られた保留数コマンドもしくは変動演出開始コマンドに基づいて、アニメーションパターンの解析や、描画に関するコマンドをまとめたディスプレイリストの作成、およびディスプレイリストのVDP314への送信などを行う。
VDP314は、CPU311から受信したディスプレイリストに基づいて、CGROM315やSNDROM316にそれぞれ記憶された画像データや音響データを読み出す。さらには、VDP314は、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための描画処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。そして、VDP314は、描画処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、VDP314は、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
なお、本実施の形態では、VDP314が描画処理に併せて音声処理も行うよう構成しているが、これに限定されず、音声処理を専用で行うプロセッサを別途設けても構わない。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
なお、本実施の形態では、遊技制御部200、演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320、および払出制御部330各々は、遊技盤110の後面に配設されたメイン基板としての遊技制御基板、サブ基板としての演出制御基板、画像制御基板、ランプ制御基板、および払出制御基板において個別に構成されている。
また、図4を参照して説明した構成例では、演出ボタン161および演出キー162は、演出制御部300に接続され、演出制御部300によって制御されるが、これに限定されない。演出ボタン161および演出キー162は、ランプ制御部320に接続され、このランプ制御部320によって制御されてもよい。
〔遊技制御部の機能構成〕
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図5は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。図5に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変動制御部236と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部237と、電動チューリップ動作制御部238と、賞球処理部239と、出力制御部240と、乱数制御部241と、を備えている。
乱数取得部231は、特別図柄抽選に用いられる乱数値と、普通図柄抽選に用いられる乱数値とを取得する。特別図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、第1始動口121や第2始動口122に遊技球が入賞したことを条件として、乱数の種類ごとに、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、特別図柄判定部234による判定に用いられる。詳しくは後述するが、特別図柄抽選に用いられる乱数としては、大当たりか否かを示す大当たり乱数、大当たりの種類を示す図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数等が有る。
また、普通図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、ゲート124を遊技球が通過したことを条件として、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、普通図柄判定部232による判定に用いられる。なお、普通図柄抽選に用いられる乱数としては、当たりか否かを示す当たり乱数の他、当たりの種類を示す図柄乱数や変動パターン乱数等が設定される場合もある。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を制御する。
特別図柄判定部234は、特別図柄の変動開始時に、後述する図20に示すような乱数テーブルを用いて、特別図柄抽選の抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選した場合の大当たりの種類」、「大当たりに当選していない場合での小当たりかはずれか」を判定する。すなわち、乱数取得部231は、検知手段である第1始動口スイッチ211または第2始動口スイッチ212により遊技球の通過が検知されたことを契機として特別図柄に関する乱数値を取得し、特別図柄判定部234は、取得した乱数値に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技(大当たり遊技等)を行うか否かを判定する。なお、前述した特別図柄の抽選(大当たり抽選)は、乱数取得部231および特別図柄判定部234における処理のことをいう。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態かの組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づく大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、高確率時短遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短遊技状態の大当たり)、低確率時短遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短遊技状態の大当たり)、高確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短無遊技状態の大当たり)、低確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短無遊技状態の大当たり)が有り得る。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりとに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれる。例えば、「長当たり」では、大入賞口125の開状態が所定条件(例えば29.5秒経過または10個の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが所定回数(例えば15回)繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間(例えば0.9秒)だけ大入賞口125が開状態となるラウンドが所定回数(例えば2回)繰り返される。
また、大当たりに当選していない場合の「小当たり」は、一定時間(例えば0.9秒)だけ大入賞口125が開状態となる態様が所定回数(例えば2回)行われる小当たり遊技が行われる。なお、小当たり当選時には、小当たり遊技が終了した後においても小当たり当選前の遊技状態を継続する。すなわち、小当たり当選時の遊技状態が高確率時短遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても高確率時短遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。同様に、小当たりの当選時の遊技状態が低確率時短無遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても低確率時短無遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。
また、「小当たり」は、「はずれ」の一種であり、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
変動パターン選択部235は、第1特別図柄表示器221や第2特別図柄表示器222にて表示する特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択する。具体的には、変動パターン選択部235は、大当たり遊技を行うか否かの判定結果および特別図柄変動にともなう装飾図柄変動演出においてリーチ演出を行うことが可能な変動パターン(例えば13.5秒以上)とするか否かの判定結果等に基づいて、変動パターンを決定する。そして、変動パターン選択部235により選択された変動パターンに基づいて、特別図柄変動制御部233が特別図柄の変動を制御する。変動パターン選択部235および特別図柄変動制御部233の動作の詳細については後述する。
ここで、「リーチ」とは、後述する装飾図柄において遊技者に大当たりを期待させるための演出である。
普通図柄判定部232は、普通図柄の変動開始時に、後述する図20(d)に示すような乱数テーブルを用いて、普通図柄の抽選結果が「当たりか否か」を判定する。すなわち、普通図柄判定部232は、乱数取得部231により取得された普通図柄抽選用の乱数値に基づいて、電動チューリップ123を開閉作動させる補助遊技を行うか否かを判定する。また、普通図柄抽選において複数の種類の当たりが設定される場合は、普通図柄判定部232は、判定結果が当たりであった場合の「当たりの種類」を判定する。なお、普通図柄抽選は、乱数取得部231および普通図柄判定部232により行われる処理である。
普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、普通図柄表示器223による普通図柄の変動を制御する。
電動チューリップ動作制御部238は、普通図柄判定部232により普通図柄抽選において「当たり」と判定された場合に、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、第2始動口122に遊技球が入賞容易となる状態を発生させる。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態を発生させない。電動チューリップ123の作動パターンについては後述するが、例えば0.15秒の開放時間で1回開く作動パターン、および1.80秒の開放時間で3回開放する作動パターンなどがある。
大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「大当たり」と判定された場合に、大当たり遊技として、当選した大当たりの種類に基づいて特定される作動パターンで大入賞口125の開放動作を制御する。また、大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「小当たり」と判定された場合に、小当たり遊技として、規定時間および規定回数だけ大入賞口125を開放する。
賞球処理部239は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力制御部240は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部330へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部241は、乱数取得部231が所定のタイミングで取得する各種の乱数値を更新する。
〔遊技機の基本動作〕
次に、パチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の遊技制御部200は、電源が投入されると、起動時の基本処理として、各種装置の初期化や初期設定を行う。そして、基本処理を行った後、遊技制御部200は、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を繰り返し実行する。また、電源を遮断する際には、遊技制御部200は、一連の電源遮断時処理を実行する。
図6は、遊技制御部200による基本処理の動作を示すフローチャートである。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源が投入されると、まず、RAM203(図3参照)へのアクセスを許可する(ステップ(以下、ステップを「S」と記載する)601)。そして、遊技制御部200は、RAM203をクリアするためのRAMクリアスイッチがONとなっているか否かを判断する(S602)。
RAMクリアスイッチがOFFである場合(S602でNo)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時の動作に関するバックアップフラグがONとなっているか否かを判断する(S603)。
バックアップフラグがONである場合(S603でYes)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時に作成されたチェックサムが正常か否かを判断する(S604)。
チェックサムが正常である場合(S604でYes)、次に、遊技制御部200は、復帰処理を実行する(S605)。この復帰処理において、遊技制御部200は、電源が遮断された状態からの復帰に伴う、演出制御部300等のサブ制御手段の設定を行う。具体的には、遊技制御部200は、電源が遮断される際におけるパチンコ遊技機100の遊技状態(大当たり遊技中か否か、高確率状態と低確率状態のいずれか、時短状態と時短無状態のいずれか)を反映させるように、サブ制御手段を設定するためのコマンドを演出制御部300へ出力する。また、この復帰処理において、遊技制御部200は、バックアップフラグをOFFにする。
一方、RAMクリアスイッチがON(S602でYes)、バックアップフラグがOFF(S603でNo)、チェックサムが異常(S604でNo)のいずれかに該当する場合、次に遊技制御部200は、初期化処理として、RAM203の記憶内容をクリアし(S606)、RAM203の作業領域を設定する(S607)。そして、遊技制御部200は、サブ制御手段を設定(初期化)するためのコマンドを演出制御部300へ出力し、サブ基板(サブ制御手段)の設定を行う(S608)。サブ基板の設定には、各サブ基板に搭載されているRAM303、RAM313、RAM323をクリアすること等が含まれる。
復帰処理(S605参照)が終了した後、またはサブ基板の設定(S608参照)が終了した後、遊技制御部200は、遊技制御に用いられる各種のカウンタおよびタイマーを設定する(S609)。そして、遊技制御部200は、割り込み許可(S610)、割り込み禁止(S611)、図柄乱数制御処理(S612)、初期値乱数更新処理(S613)、電源遮断フラグがONとなっているか否かの判断(S614)をループ処理として繰り返し実行する。
ここで、割り込み許可(S610)および割り込み禁止(S611)は、このループ処理(S610〜S614)の実行中に割り込み処理の実行を可能とするために設けられている。本実施の形態では、この割り込み処理により、遊技制御における主制御処理が実行される。主制御処理の詳細については後述する。
図柄乱数制御処理(S612)において、遊技制御部200は、特別図柄抽選で用いられる変動パターン乱数の更新を行う。
初期値乱数更新処理(S613)において、遊技制御部200は、遊技制御において用いられる各種の乱数値の初期値を更新する。
電源遮断フラグの判断において、電源遮断フラグがOFFである場合(S614でNo)、パチンコ遊技機100の電源は遮断されず、遊技制御部200は、ループ処理(S610〜S614)と共に割り込みによる主制御処理を繰り返し実行する。一方、電源遮断フラグがONである場合(S614でYes)、遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源を遮断するための処理(電源遮断時処理)を開始する。
図7は、遊技制御部200による電源遮断時処理の動作を示すフローチャートである。
電源遮断時処理において、遊技制御部200は、まず、各種の出力を行うための出力ポートの設定をクリアする(S701)。次に、遊技制御部200は、チェックサムを作成し、RAM203に格納する(S702)。次に、遊技制御部200は、バックアップフラグをONにし(S703)、RAM203へのアクセスを禁止して(S704)、無限ループに移行する。
〔遊技機の主制御処理〕
次に、パチンコ遊技機100の主制御処理を説明する。
遊技制御部200は、主制御処理において、パチンコ遊技機100における遊技を制御すると共に、サブ制御手段である演出制御部300に対して演出の制御を指示し、払出制御部330に対して賞球の払い出しの制御を指示する。
図8は、遊技制御部200の主制御処理を示すフローチャートである。
主制御処理は、遊技制御における一連の処理からなり、予め設定された一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行される。本実施の形態において、遊技制御部200は、予め設定された一定時間ごとに割り込みを発生させ、図6に示すループ処理の中で割り込みが許可(S610参照)されると、割り込み処理として主制御処理を実行する。図8に示すように、主制御処理では、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(S801〜S806)。
乱数更新処理(S801)では、遊技制御部200は、乱数制御部241の機能(サブルーチン)を呼び出し、遊技制御部200による遊技制御で用いられる各種の乱数の値を更新する。乱数の設定および乱数値の更新の詳細については後述する。
スイッチ処理(S802)としては、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理が行われる。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。また、詳しくは後述するが、第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212において事前判定処理を行う場合は、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、事前判定のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
図柄処理(S803)としては、特別図柄処理、普通図柄処理が行われる。
特別図柄処理では、遊技制御部200は、特別図柄変動制御部233、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
普通図柄処理では、遊技制御部200は、普通図柄判定部232および普通図柄変動制御部236の機能(サブルーチン)を呼び出し、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
電動役物処理(S804)としては、大入賞口処理および電動チューリップ処理が行われる。
大入賞口処理では、遊技制御部200は、大入賞口動作制御部237の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて特別電動役物である大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200は、電動チューリップ動作制御部238の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて普通電動役物である電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
賞球処理(S805)では、遊技制御部200は、賞球処理部239の機能(サブルーチン)を呼び出し、入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力処理(S806)では、遊技制御部200は、出力制御部240の機能(サブルーチン)を呼び出し、演出制御用のコマンドを演出制御部300へ出力し、払い出し制御用のコマンドを払出制御部330へ出力する。演出制御用コマンドは、S802からS804までの各処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。払い出し制御用コマンドは、S805の処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。RAM203には、制御用コマンドの種類ごとに格納領域が設定されている。
出力制御部240は、RAM203の各制御用コマンドの格納領域を順に調べ、個々の格納領域に制御用コマンドが格納されていれば(すなわち、S802〜S805の処理で制御用コマンドが生成されていれば)、その制御用コマンドを読み出し、出力先(演出制御部300または払出制御部330)へ出力する。
本実施の形態では、図8に示したように、一連の主制御処理の最後に出力処理を行う。すなわち、第1の処理手段としての上記各機能によるS802〜S805の各処理において生成されたコマンドを、その各処理においてはRAM203の対応する格納領域に格納しておく。そして、これらの処理の後に、第2の処理手段としての出力制御部240が、RAM203の格納領域に蓄積された、各処理で生成されたコマンドをまとめて出力する。言い換えれば、本実施の形態では、主制御処理を1サイクル実行すると、その1サイクルの実行において生成されたコマンドが、その1サイクルの実行における最後のコマンド生成が行われた後に、出力される。
〔遊技機の基本動作の変形例〕
なお、図6乃至図8を参照して説明した動作例では、基本処理におけるループ処理の部分で割り込みを許可し、割り込み処理として一連の処理からなる主制御処理を実行した。しかしながら、主制御処理は、一定時間ごとに繰り返し実行されるように構成されていれば良く、具体的な実現手段(実行手順)は、図6乃至図8に示した例には限定されない。例えば、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れておき、所定のタイミングで経過時間を計測し、一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに主制御処理へ戻る構成としても良い。また、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れる一方で、図6乃至図8を参照して説明した動作と同様に、一定時間ごとに割り込みを発生させ、割り込みが発生したならば基本処理中に組み入れられた主制御処理へ戻る構成としても良い。
また、基本処理で生成されたコマンドを出力する場合は、原則として、コマンドを生成する度に、RAM203のコマンド格納領域に格納し、第2の処理手段である出力制御部240の機能を呼び出して出力する。基本処理は、遊技の進行に関わる主制御処理とは異なり、電源投入時にのみ行われる初期動作等の特別な処理である。また、基本処理は、電源投入時のパチンコ遊技機100の状態等の条件に基づく分岐により処理手順が変動する場合があるため、出力処理に漏れが無いように、生成したコマンドを速やかに出力する処理である。なお、関連する複数の処理により連続的にコマンドが生成される場合等、具体的な処理の要請に応じて、複数のコマンドをRAM203のコマンド格納領域に格納し、まとめて出力する処理手順を採っても良い。
〔遊技制御部による乱数更新処理〕
特別図柄抽選等の遊技制御における各種の抽選に用いられる判定情報としての乱数値は、カウンタによって計数され、所定の初期値から始まって、図8に示す主制御処理の乱数更新処理(S801)が行われるたびに1ずつ加算される。そして、各抽選が行われた時点の値が始動口スイッチ処理(図9)およびゲートスイッチ処理(図10)で取得され、特別図柄処理(図11)や普通図柄処理(図16)で使用される。この乱数値のカウンタは無限ループカウンタであり、計数された乱数値が、設定されている乱数の最大値(例えば、後述する図20(a)に示した大当たり乱数では299)に達した後は、再び初期値に戻る。また、乱数更新処理は一定時間ごとに行われるため、各乱数の初期値が特定されてしまうと、更新間隔や初期値の情報に基づいて当選値が推定される恐れがある。そこで、主制御処理から図6に示す基本処理に戻った後、S613の初期値乱数更新処理において、各乱数の初期値をランダムに変更する。
〔遊技制御部による始動口スイッチ処理〕
図9は、図8のS802に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図9を参照すると、遊技制御部200は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(S901)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第1始動口121の入賞における未変動分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(S902)。図9に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(S902でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U1が上限値未満である場合(S902でYes)、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による判定のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(S903)。ここでは、第1始動口121の入賞なので、特別図柄抽選のための乱数値が取得される。このとき取得される乱数値は、S801の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により、後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。ここにいう乱数値としては、大当たり、小当たりまたははずれを決定する大当たり乱数値、大当たりの種類(大当たり遊技の終了後における時短状態か時短無状態、高確率状態と低確率状態、長当たり、短当たり)を決定する図柄乱数値(大当たり図柄乱数値)、図柄変動における変動パターンを特定するための変動パターン乱数値、はずれのときに後述のリーチ有り演出をするか否かを決定するリーチ乱数値、等が含まれる。
次に、遊技制御部200は、事前判定処理を行う(S904)。事前判定処理とは、始動口における入賞により乱数の取得が既に行われているが後述する特別図柄処理によって乱数の判定が未だ行われていない入賞球(保留球)について、特別図柄処理によって乱数が判定されるよりも前にその乱数の判定を行う(事前判定)処理である。
そして、本実施の形態の演出制御部300は、事前判定処理によって判定された乱数の判定結果(事前判定結果)に基づいて、特別図柄処理によって乱数が判定され、その判定結果が報知されるよりも前に、その判定結果を示唆する予告演出を行うことができる。この予告演出は、例えば、始動口における入賞により乱数の取得が既に行われているが特別図柄処理によって乱数の判定が未だ行われていない入賞球(保留球)の発生に応じて、画像表示部114に表示される保留表示演出(後述)等を用いて行われる。この事前判定に基づく予告演出により、予告演出に係る事前判定に対応する保留球に関して、その後に特別図柄処理による乱数の判定が行われた際の判定結果が遊技者に示唆される。これによって、遊技者は、保留球に対して期待を抱きながら遊技を行うことができる。事前判定に基づく予告演出の詳細については後述する。
そして、遊技制御部200は、保留数U1の値を1加算する(S905)。
この後、遊技制御部200は、事前判定結果を演出制御部300に通知するために、S904の事前判定処理による事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S906)。
さらに、遊技制御部200は、S905による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203にセットし(S907)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
次に、第2始動口122における入賞に対する処理が行われる。図9を参照すると、次に遊技制御部200は、第2始動口122に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212がONとなったか否かを判断する(S908)。第2始動口スイッチ212がONとなったならば、次に、遊技制御部200は、第2始動口122の入賞における未変動分の保留数U2が上限値未満か否かを判断する(S909)。図9に示す例では、上限値を4個としている。保留数U2が上限値に達している場合は(S909でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U2が上限値未満である場合(S909でYes)、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(S910)。ここでは、第2始動口122の入賞なので、上記のS903と同様に、特別図柄抽選のための乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、変動パターン乱数値など)が取得される。このとき取得される乱数値は、S801の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。
次に、遊技制御部200は、事前判定処理を行う(S911)。この事前判定処理の内容は、上記のS904と同様である。
そして、遊技制御部200は、保留数U2の値を1加算する(S912)。
この後、遊技制御部200は、事前判定結果を演出制御部300に通知するために、S911の事前判定処理による事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S913)。
さらに、遊技制御部200は、S912による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203にセットし(S914)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
〔遊技制御部によるゲートスイッチ処理〕
図10は、ゲート124を遊技球が通過した場合のゲートスイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
このゲートスイッチ処理において、遊技制御部200は、まず、ゲート124を遊技球が通過してゲートスイッチ214がONとなったか否かを判断する(S1001)。ゲートスイッチ214がONとなったならば、次に遊技制御部200は、未変動分の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(S1002)。図10に示す例では、上限値を4個としている。保留数Gが上限値に達している場合は(S1002でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。
一方、保留数Gが上限値未満である場合(S1002でYes)、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(S1003)。ここでは、ゲート124の入賞なので、普通図柄抽選のための乱数値(当たり乱数値など)が取得される。
次に、遊技制御部200は、保留数Gの値を1加算する(S1004)。
S1004で保留数Gの値が加算された後、遊技制御部200は、S1004による保留数Gの増加を演出制御部300に通知するための保留数G増加コマンドをRAM203にセットし(S1005)、ゲート124における入賞に対する処理を終了する。
〔遊技制御部による特別図柄処理〕
図11は、図8のS803に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において大当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1101)。ここで、大当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりであることを識別するためにセットされるフラグである。
大当たり遊技フラグがONである場合、既にパチンコ遊技機100は大当たり中であるので、特別図柄変動を開始することなく特別図柄処理を終了する(S1101でYes)。一方、大当たり遊技フラグがOFFである場合(S1101でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(S1102)。特別図柄変動中でない場合(S1102でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未変動分の保留数U1、U2(図9参照)に関する処理を行う(S1103〜S1106)。本実施の形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口ごとに個別に行う。
具体的には、特別図柄変動制御部233は、まず第2始動口122の入賞に係る保留数U2が1以上か判断する(S1103)。保留数U2が1以上である場合(S1103でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U2の値を1減算する(S1104)。一方、保留数U2=0である場合は(S1103でNo)、特別図柄変動制御部233は、次に第1始動口121の入賞に係る保留数U1が1以上か判断する(S1105)。保留数U1が1以上である場合(S1105でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U1の値を1減算する(S1106)。一方、保留数U1=0である場合は(S1105でNo)、特別図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、特別図柄変動を開始せず、別ルーチンの客待ち設定処理を実行して処理を終了する(S1116)。
なお、本実施の形態では、第2始動口122の入賞に係る保留数U2に関する処理を優先させて行う。すなわち、保留数U2が1以上である場合は保留数U2に関する処理を行い、保留数U2=0である場合に保留数U1に関する処理を行う(S803〜S806参照)。これに対し、第1始動口121と第2始動口122のどちらの入賞かに関わらず、入賞した順に保留数U1、U2を減算していくような制御とすることも可能である。
S1104またはS1106で保留数U1または保留数U2を減算した後、特別図柄変動制御部233は、RAM203のフラグ設定においてセットされた客待ちフラグをOFFとする(S1107)。客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためのフラグであり、客待ち設定処理(S1116、後述する図15参照)においてセットされる。
次に、特別図柄変動制御部233は、別ルーチンによる大当たり判定処理および変動パターン選択処理を実行する(S1108、S1109)。詳しくは後述するが、この大当たり判定処理および変動パターン選択処理によって、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222に変動表示される特別図柄の変動用の設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)が決定される。なお、これらの情報は演出制御部300に送られる変動開始コマンドに含まれる。
この後、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づき、図2に示す第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始する(S1110)。そして、この設定内容を示す設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンドを生成し、RAM203にセットする(S1111)。S1111でセットされた変動開始コマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
S1102で特別図柄変動中と判断された場合(S1102でYes)、またはS1111で変動開始コマンドがセットされた後、特別図柄変動制御部233は、変動時間を経過したか否かを判断する(S1112)。すなわち、S1110で特別図柄の変動を開始してからの経過時間がS1109の変動パターン選択処理で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S1112でNo)、特別図柄変動が継続されるので、そのまま特別図柄処理が終了する。
一方、変動時間を経過した場合(S1112でYes)、特別図柄変動制御部233は、まず、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動をS1108の大当たり判定処理で決定された図柄で停止する(S1113)。後述する装飾図柄を停止させるための変動停止コマンドをRAM203にセットする(S1114)。そして、別ルーチンの停止中処理を実行する(S1115)。停止中処理の内容については後述する。S1114でセットされた変動停止コマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
〔遊技制御部による大当たり判定処理〕
図12は、大当たり判定処理(図11のS1108)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり判定処理において、遊技制御部200の特別図柄判定部234は、まず、今回の特別図柄抽選における大当たり乱数値の判定を行い(S1201)、大当たりまたは小当たりしたか否かを判断する(S1202、S1205)。大当たりまたは小当たりしたか否かは、図9のS903またはS910で取得した大当たり乱数の値が、大当たりの当選値として設定された値または小当たりの当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図20(a)参照)。
S1201の乱数判定の結果が大当たりだった場合(S1202でYes)、次に特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数値の判定を行う(S1203)。この判定の結果に応じて、大当たりの種類(高確率時短遊技状態の大当たり、低確率時短無遊技状態の大当たりなど)が決定される。何れの大当たりとなるかは、図9のS903またはS910で取得した大当たり図柄乱数の値が、大当たりの種類ごとに予め設定された値のうちの何れと一致したかによって決定される(図20(b)参照)。
以上の判定の後、特別図柄判定部234は、大当たり図柄乱数の判定により決定された大当たりの種類を表す図柄(大当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(S1204)。
S1201の乱数判定の結果が小当たりだった場合(S1202でNo、S1205でYes)、次に特別図柄判定部234は、小当たりであることを表す図柄(以下、小当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(S1206)。
S1201の乱数判定の結果が大当たりでも小当たりでもない場合(S1202、S1205でNo)、次に特別図柄判定部234は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする(S1207)。
〔遊技制御部による変動パターン選択処理〕
図13は、変動パターン選択処理(図11のS1109)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、パチンコ遊技機100の遊技状態(時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態か)を参照する(S1301)。そして、大当たり判定処理(図12)のS1202の判断結果を用いて今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1302)。そして、大当たりだった場合(S1302でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1303)。
一方、大当たりしなかった場合(S1302でNo)、次に変動パターン選択部235は、遊技者に大当たりを期待させるためのいわゆるリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数値の判定を行う(S1304)。リーチ演出を行うか否かは、図9のS903またはS910で取得したリーチ乱数の値が予め設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される(図20(c)参照)。
乱数値を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(S1305でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1306)。また、リーチ演出を行わない場合(S1305でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1307)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間3秒、7秒、13秒、15秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
次に、変動パターン選択部235は、図9のS903またはS910で取得した変動パターン乱数値およびS1303、S1306、S1307でセットされた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン乱数値の判定を行う(S1308)。すなわち、変動パターン選択部235は、RAM203にセットされた変動パターンテーブルを参照し、変動パターン乱数の乱数値に応じた変動パターンを選択する。したがって、同じ乱数値が取得された場合でも、パチンコ遊技機100の遊技状態(時短状態か時短無し状態か、および高確率状態か低確率状態か)、特別図柄抽選の結果(大当たりしたか否か、大当たりしていない場合はリーチ演出を行うか否か)等の違いに応じて参照される変動パターンテーブルが異なるので、決定される変動パターンが異なる。
この後、変動パターン選択部235は、S1308で選択した変動パターンを設定情報としてRAM203にセットする(S1309)。S1309でセットされた変動パターンの設定情報は、図11のS1111でセットされる変動開始コマンドに含まれ、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。本実施の形態で選択される変動パターンおよびその設定の詳細については後述する。
〔遊技制御部による停止中処理〕
図14は、停止中処理(図11のS1115)の内容を示すフローチャートである。
この停止中処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において時短状態であることを示すフラグ(以下、時短フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1401)。時短フラグがONである場合(S1401でYes)、遊技制御部200は、時短状態での抽選回数(変動回数)Jの値を1減算し(S1402)、抽選回数Jが0になったか否かを調べる(S1403)。そして、抽選回数J=0であれば(S1403でYes)、時短フラグをOFFにする(S1404)。なお、時短フラグをONにする操作と、抽選回数Jの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図17)における遊技状態設定処理(図18)で行われる。
時短フラグがOFFであった場合(S1401でNo)またはS1404で時短フラグをOFFにした後、あるいはS1402で減算した後の抽選回数Jの値が0でない場合(S1403でNo)、次に遊技制御部200は、RAM203のフラグ設定において高確率状態であることを示すフラグ(以下、高確フラグ)がONになっているか否かを調べる(S1405)。なお、この高確フラグと先の時短フラグが共にONである場合は、高確率時短遊技状態であり、高確フラグがONであり時短フラグがOFFである場合は、高確率時短無遊技状態である。
高確フラグがONである場合(S1405でYes)、遊技制御部200は、高確率状態での抽選回数(変動回数)Xの値を1減算し(S1406)、抽選回数Xが0になったか否かを調べる(S1407)。そして、抽選回数X=0であれば(S1407でYes)、高確フラグをOFFにする(S1408)。なお、高確フラグをONにする操作と、抽選回数Xの初期値の設定は、後述の大入賞口処理(図17)における遊技状態設定処理(図18)で行われる。
高確フラグがOFFであった場合(S1405でNo)またはS1408で高確フラグをOFFにした後、あるいはS1406で減算した後の抽選回数Xの値が0でない場合(S1407でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1409)。そして、大当たりだった場合(S1409でYes)、次に遊技制御部200は、大当たりの種類を判断する(S1410)。なお、ここでは大当たりの種類の判断の一例として、長当たりか否かが判断される。
ここで、大当たりか否かの判断は、大当たり判定処理(図12)の判定結果に基づいて判断することができる。例えば、後述する図20(b)の図表に示す図柄の何れかがセットされているならば、S1409でYesである。大当たり判定処理によりRAM203に、はずれ図柄または小当たり図柄がセットされているならば、S1409でNoである。
大当たりの種類が長当たりであった場合(S1410でYes)、遊技制御部200は、長当たり遊技フラグをONにする(S1411)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が長当たりである大当たり遊技状態(長当たり遊技状態)となる。なお、ここでは長当たりにおいて、高確率状態か低確率状態かを区別していない。高確率状態となるか低確率状態となるかは、後述の大入賞口処理(図17)における遊技状態設定処理(図18)で該当するフラグをONにすることによって特定される。
大当たりの種類が長当たりでなかった場合(S1410でNo)、遊技制御部200は、短当たり遊技フラグをONにする(S1412)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が、大当たりの種類が短当たりである大当たり遊技状態(短当たり遊技状態)となる。長当たりの場合と同様、短当たりの場合も高確率状態か低確率状態かを区別していない。
S1411またはS1412で大当たり遊技フラグをONにした後、遊技制御部200は、抽選回数J、Xの値を初期化する(S1413)。また、遊技制御部200は、S1401において時短フラグがONであって、S1403において抽選回数Jが0でなかった場合に、時短フラグをOFFにする(S1414)。同様に、S1405において高確フラグがONであって、S1407において抽選回数Xが0でなかった場合に、高確フラグをOFFにする(S1414)。
S1413で抽選回数J、Xの値を初期化した後、遊技制御部200は、オープニング動作を開始する(S1417)。ここで、オープニング動作の内容は、S1411、S1412の何れで当たり遊技フラグがONとなったかに応じて異なる。言い替えると、特別図柄抽選の判定結果に応じたオープニング動作が設定される。
この後、遊技制御部200は、演出制御部300において大当たり遊技フラグに応じたオープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットして(S1418)、停止中処理を終了する。このオープニングコマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
これに対し、今回の特別図柄抽選の結果が大当たりでなかった場合(S1409でNo)、次に遊技制御部200は、今回の特別図柄抽選の結果が小当たりであったか否かを判断する(S1415)。小当たりでなかった場合は(S1415でNo)、停止中処理を終了する。
一方、小当たりであった場合(S1415でYes)、遊技制御部200は、小当たり遊技を開始する(S1416)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が小当たり遊技状態となる。なお、小当たり遊技では、前述したように、大入賞口125を所定回数開閉し、所定時間経過後に終了する。
〔遊技制御部による客待ち設定処理〕
図15は、客待ち設定処理(図11のS1116)の内容を示すフローチャートである。
この客待ち設定処理において、遊技制御部200は、まず、RAM203のフラグ設定において客待ちフラグがONになっているか否かを調べる(S1501)。ここで、客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためにセットされるフラグである。
客待ちフラグがONである場合、パチンコ遊技機100は客待ち状態であるので、そのまま処理を終了する(S1501でYes)。一方、客待ちフラグがOFFである場合、遊技制御部200は、客待ちコマンドを生成してRAM203にセットし(S1502)、客待ちフラグをONにする(S1503)。S1502でセットされた客待ちコマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。なお、客待ちフラグとは、特別図柄の変動が停止して、保留が無い状態でセットされるものである。
〔遊技制御部による普通図柄処理〕
図16は、図8のS803に示した図柄処理のうちの普通図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この普通図柄処理において、遊技制御部200の普通図柄変動制御部236は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1601)。ここで、補助遊技フラグは、普通図柄抽選で当選した場合にセットされるフラグである。補助遊技フラグが設定されている状態は、電動チューリップ123が後述の電動チューリップ処理(図19)にしたがって開放され、第2始動口122に入賞し易い状態である(補助遊技状態)。
補助遊技フラグがONである場合、既に補助遊技状態となっており、普通図柄が停止している状態なので、普通図柄変動を開始することなく普通図柄処理を終了する(S1601でYes)。一方、補助遊技フラグがOFFである場合(S1601でNo)、次に普通図柄変動制御部236は、パチンコ遊技機100の現在の状態が普通図柄変動中か否かを判断する(S1602)。普通図柄変動中でない場合(S1602でNo)、次に普通図柄変動制御部236は、普通図柄の未変動分の保留数G(図10参照)が1以上か判断する(S1603)。保留数G=0である場合は(S1603でNo)、普通図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、普通図柄変動を開始せずに処理を終了する。
これに対し、保留数Gが1以上である場合(S1603でYes)、普通図柄変動制御部236は、保留数Gの値を1減算する(S1604)。そして、普通図柄判定部232が、今回の普通図柄抽選における当たり乱数の判定を行って、普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(S1605)。当選したか否かは、図10のS1003で取得した当たり乱数の値が、後述する図20(d)に示すテーブル等において当選値として設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選の結果に応じて普通図柄の設定を行う(S1606)。すなわち、普通図柄抽選に当選した場合は、当選したことを表す図柄(以下、当たり図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。一方、普通図柄抽選に当選しなかった場合は、抽選にはずれたことを表す図柄(以下、はずれ図柄)を設定情報としてRAM203にセットする。
次に、普通図柄変動制御部236は、普通図柄の変動時間の設定を行う(S1607)。この変動時間は、図14におけるS1404、S1414、後述の図18におけるS1804、S1807等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。すなわち、S1607による設定の際に時短フラグがONである場合は、短時間(例えば1.5秒)に設定され、時短フラグがOFFである場合は、長時間(例えば4.0秒)に設定される。この設定の後、普通図柄変動制御部236は、S1607の設定内容に基づき、図2(a)および図3に示す普通図柄表示器223における普通図柄の変動を開始する(S1608)。なお、普通図柄の変動パターンを抽選により決定することもできる。この場合、例えば、遊技球がゲート124を通過した際に、乱数取得部231が普通図柄の変動パターン乱数値を取得し、S1607において、普通図柄変動制御部236が普通図柄の変動パターン乱数値を判定することにより、変動時間が設定される。
S1608で普通図柄の変動を開始した後、またはS1602で普通図柄変動中と判断された場合(S1602でYes)、普通図柄変動制御部236は、変動時間を経過したか否かを判断する(S1609)。すなわち、S1608で普通図柄の変動を開始してからの経過時間がS1607で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S1609でNo)、普通図柄変動が継続されるので、そのまま普通図柄処理が終了する。
一方、変動時間が終了した場合(S1609でYes)、普通図柄変動制御部236は、普通図柄表示器223における普通図柄の変動を停止する(S1610)。そして、普通図柄変動制御部236は、S1605の判定結果が当選であったか否かを判断する(S1611)。当選であったならば(S1611でYes)、補助遊技フラグをONにする(S1612)。一方、抽選にはずれたならば(S1611でNo)、補助遊技フラグをONにすること無く普通図柄処理を終了する。
〔遊技制御部による大入賞口処理〕
図17は、図8のS804に示した電動役物処理のうちの大入賞口処理の内容を示すフローチャートである。
この大入賞口処理において、遊技制御部200の大入賞口動作制御部237は、まず、RAM203のフラグ設定において大当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1701)。大当たり遊技フラグがOFFである場合、大入賞口125への入賞はないので、大入賞口処理を終了する(S1701でNo)。一方、大当たり遊技フラグがONである場合(S1701でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、パチンコ遊技機100が停止中処理(図14)で開始された大当たり時の動作制御におけるオープニング動作の最中か否かを判断する(S1702)。
パチンコ遊技機100がオープニング中である場合(S1702でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープニング時間)を経過したか否かを判断する(S1703)。オープニング時間を経過していないならば、大入賞口125でのオープニング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1703でNo)。一方、オープニング時間を経過したならば(S1703でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動設定を行い(S1704)、入賞個数Cを初期化(C=0)し(S1705)、大入賞口125の作動のラウンド数Rの値を現在の値から1加算して(S1706)、大入賞口125を作動開始(開放)する(S1707)。
S1704の作動設定では、大入賞口125の作動パターンと、その作動パターンで作動させるラウンド数(作動ラウンド数)とが設定される。大入賞口125が作動する場合の例としては、特別図柄抽選で、長当たりまたは短当たりの大当たりであった場合と、小当たりであった場合がある。作動パターンおよびラウンド数は、これらの当たりの種類に応じて様々に設定される。なお、大当たり遊技においては、大入賞口125の作動を複数回(複数ラウンド)連続して行うことが規定されている。一例としては、長当たりの場合、例えば、15ラウンド(15R)作動させ、1ラウンドでは29.5秒の開放を1回行う。短当たりの場合、例えば、2ラウンド(2R)作動させ、1ラウンドでは0.9秒の開放を1回行う。さらに説明をすると、0.9秒開放して1.0秒閉鎖した後、0.9秒開放する。一方、小当たりの場合、例えば、0.9秒開放して1.0秒閉鎖した後、0.9秒開放する。ここで、短当たりでの作動と小当たりでの作動を上記の例で比較すると、共に0.9秒の開放が2回行われることとなる。すなわち、遊技者から見える大入賞口125の動作は、短当たりの場合と小当たりの場合とで同じであり、遊技盤110上の大入賞口125の動作のみから短当たりと小当たりとを区別することはできない。
なお、小当たりの際には、大入賞口125の開放累積時間が1.8秒以内に設定されなければならないことが法令により定められている。一方で、大当たり(長当たりまたは短当たり)の際には、大入賞口125を複数回連続開放させなければならない。そこで、上記のように小当たりでの作動と短当たりでの作動を外見上区別し難くしようとする場合、小当たりでは、1作動での開放累積時間が1.8秒以内を満たす範囲で、大入賞口125が2回以上開放する作動形態が設定され、短当たりでは、小当たりの開放回数と同数のラウンド数が設定される。
次に、大入賞口動作制御部237は、S1704で設定された作動パターンにおける開放時間を経過したか否かを判断する(S1708)。大入賞口125での開放状態が開放時間を経過していない場合(S1708でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125への入賞個数Cが規定の個数(例えば9個)以上か否かを判断する(S1709)。開放時間を経過しておらず、かつ入賞個数Cが規定個数未満である場合は、大入賞口125の作動状態(開放状態)が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1709でNo)。一方、開放時間を経過したか(S1708でYes)、または入賞個数Cが規定個数に達した場合(S1709でYes)、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125を作動終了(閉口)する(S1710)。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動のラウンド数RがS1704で設定された最大値に達したか否かを判断する(S1711)。そして、最大値に達していないならば、残りの作動が行われるため、大入賞口処理を終了する(S1711でNo)。
大入賞口125の作動のラウンド数Rが最大値に達したならば(S1711でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング動作を開始する(S1712)。ここで、エンディング動作の内容は、長当たり遊技、短当たり遊技の各遊技において設定されたエンディング動作のうち、大当たり遊技フラグの状態に対応するものとなる。
この後、大入賞口動作制御部237は、演出制御部300において大当たり遊技フラグに応じたエンディング動作における演出を行うためのエンディングコマンドをRAM203にセットする(S1713)。このエンディングコマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
次に、大入賞口動作制御部237は、大入賞口125の作動のラウンド数Rを0にリセットした後(S1714)、エンディング動作の開始からの経過時間が予め設定されたエンディング動作が行われるべき時間(エンディング時間)を経過したか否かを判断する(S1717)。エンディング時間を経過していないならば、エンディング動作が継続されるので、大入賞口処理を終了する(S1717でNo)。一方、エンディング時間を経過したならば(S1717でYes)、次に大入賞口動作制御部237は、遊技制御部200による遊技状態設定処理を経た後(S1718)、大当たり遊技フラグをOFFにして、大入賞口処理を終了する(S1719)。遊技状態設定処理の内容については後述する。
S1702で、パチンコ遊技機100がオープニング中ではないと判断した場合(S1702でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、エンディング中か否かを判断する(S1715)。そして、エンディング中であるならば(S1715でYes)、上記S1717以降の動作を実行する。
一方、パチンコ遊技機100がエンディング中でもないならば(S1715でNo)、次に大入賞口動作制御部237は、大入賞口125が作動(開放)中か否かを判断する(S1716)。そして、作動中でないならば(S1716でNo)、上記S1705以降の動作を実行し、作動中であるならば(S1716でYes)、上記S1708以降の動作を実行する。
なお、前述した小当たり遊技で行われる演出は、短当たり遊技で行われる演出と同様であり、演出から短当たりと小当たりとを区別することはできない。
〔遊技状態設定処理〕
エンディング時間が経過した場合(S1717でYes)に実行される、遊技制御部200による遊技状態設定処理(S1718)の内容を図18に示す。
遊技状態設定処理が行われる場合、前提として、図17のS1701で大当たり遊技フラグがONとなっている。そこで、図18に示すように、遊技制御部200は、まず、その大当たりの種類を判断する(S1801、S1802、S1803、S1806)。これらの判断は、例えば大当たり判定処理(図12)でRAM203に設定情報としてセットされた図柄の種類に基づいて判断することができる。なお、これらの判断は大当たり判定処理(図12)のS1202、S1203、S1205と概ね同様であるので、S1202、S1203、S1205の判断結果を用いても良い。
小当たりである場合(S1801でYes)、遊技状態は変更しないので、遊技状態設定処理を終了する。
大当たりの種類が低確率時短遊技状態の大当たりである場合(S1801でNo、S1802、S1803でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにする(S1804)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が低確率時短遊技状態となる。また、遊技制御部200は、抽選回数Jの初期値を設定し(S1805)、遊技状態設定処理を終了する。抽選回数Jの初期値は、図示の例では100回である。したがって、低確率時短遊技状態における抽選が100回行われたならば、低確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、大当たりの種類が低確率時短無遊技状態の大当たりである場合(S1801でNo、1802でYes、S1803でNo)、遊技制御部200は、時短フラグ、高確フラグともONにせずに処理を終了する。したがって、この大当たりの後の遊技に対するRAM203の遊技状態の設定は、低確率時短無遊技状態となる。
大当たりの種類が高確率時短遊技状態の大当たりである場合(S1801、S1802でNo、S1806でYes)、遊技制御部200は、時短フラグをONにし(S1807)、抽選回数Jの初期値を設定する(S1808)。この場合の抽選回数Jの初期値は、図示の例では10000回である。また、遊技制御部200は、高確フラグをONにし(S1809)、抽選回数Xの初期値を設定する(S1810)。抽選回数Xの初期値は、図示の例では10000回である。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短遊技状態となる。そして、この高確率時短遊技状態における抽選が10000回行われたならば、高確率時短遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
一方、大当たりの種類が高確率時短無遊技状態の大当たりである場合(S1801、S1802、S1806でNo)、遊技制御部200は、高確フラグのみをONにし(S1809)、抽選回数Xの初期値(10000回)を設定する(S1810)。これにより、RAM203の遊技状態の設定が高確率時短無遊技状態となる。そして、この高確率時短無遊技状態における抽選が10000回行われたならば、高確率時短無遊技状態が終了し、低確率時短無遊技状態となる。
〔遊技制御部による電動チューリップ処理〕
図19は、図8のS804に示した電動役物処理のうちの電動チューリップ処理の内容を示すフローチャートである。
電動チューリップ処理において、遊技制御部200の電動チューリップ動作制御部238は、まず、RAM203のフラグ設定において補助遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1901)。補助遊技フラグがOFFである場合、電動チューリップ123は開放しないため、電動チューリップ処理を終了する(S1901でNo)。一方、補助遊技フラグがONである場合(S1901でYes)、次に電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123が作動中か否かを判断する(S1902)。
電動チューリップ123が作動中でない場合(S1902でNo)、電動チューリップ動作制御部238は、電動チューリップ123の作動パターンの設定を行い(S1903)、設定した作動パターンで電動チューリップ123を作動させる(S1904)。ここで、作動パターンは、図14におけるS1404、S1414、図18におけるS1804、S1807等の処理で設定される時短フラグに基づいて設定される。例えば、S1903による設定の際に時短フラグがOFFである場合は、0.15秒の開放時間で1回開放する作動パターンが設定され、時短フラグがONである場合は、1.80秒の開放時間で3回開放する作動パターンが設定される。このように、通常、時短フラグがONであるとき(時短状態のとき)は、電動チューリップ123が長時間、複数回開放され、第2始動口122に入賞し易くなる入賞サポート(電チューサポート)が行われる。なお、時短フラグがONの場合またはOFFの場合における電動チューリップ123の作動パターン(補助遊技の種類)を複数用意し、普通図柄処理(図16参照)で判定される当たりの種類に応じて、作動パターンを設定するように構成しても良い。
S1902で電動チューリップ123が作動中と判断された場合(S1902でYes)、またはS1904で電動チューリップ123を作動させた後、電動チューリップ動作制御部238は、設定されている作動パターンにおける開放時間が経過したか否かを判断する(S1905)。開放時間を経過していなければ、電動チューリップ123の作動状態(開放状態)が継続されるので、電動チューリップ処理を終了する(S1905でNo)。一方、開放時間を経過したならば(S1905でYes)、電動チューリップ動作制御部238は、補助遊技フラグをOFFとして、電動チューリップ処理を終了する(S1906)。
〔乱数による判定の手法〕
ここで、大当たり判定処理(図12)、変動パターン選択処理(図13)、普通図柄処理(図16)等で行われる、乱数による判定の手法について詳細に説明する。
図20は、本実施の形態において特別図柄抽選および普通図柄抽選で用いられる乱数(判定テーブル)の構成例を示す図である。
図20(a)には特別図柄抽選で用いられる大当たり乱数の構成例、図20(b)には特別図柄抽選で用いられる大当たり図柄乱数の構成例、図20(c)には特別図柄抽選で用いられるリーチ乱数の構成例、図20(d)には普通図柄抽選で用いられる当たり乱数の構成例が、それぞれ示されている。
図20(a)を参照すると、大当たり乱数の判定値として、大当たり判定時のパチンコ遊技機100の遊技状態が低確率状態の場合の大当たりと大当たり判定時の遊技状態が高確率状態の場合の大当たりの2種類と、小当たりとが設定されている。乱数(大当たり乱数)の値の範囲は、何れも0〜299の300個である。低確率状態の特別図柄抽選(大当たり抽選)の場合、当選値は1つだけが設定され、当選確率は1/300である。また高確率状態の特別図柄抽選の場合、当選値は10個設定され、当選確率は10/300(=1/30)である。すなわち図示の例では、高確率状態で始動口121、122に入賞し特別図柄抽選が行われると、低確率状態で特別図柄抽選が行われる場合に比べて、当選確率が10倍となる。また、小当たりの当選値は、低確率状態か高確率状態かに関わらず3個設定され、当選確率は3/300(=1/100)である。
ここで、低確率状態の特別図柄抽選を例に説明をすると、上記第1始動口121または第2始動口122への入賞を契機として取得した大当たり乱数値(S903、S910参照)が、図20(a)における低確率状態の大当たり抽選の当選値である「5」と一致するかが判定される。詳細な説明は省略するが、高確率状態の特別図柄抽選および小当たりの特別図柄抽選についても同様である。
図20(b)を参照すると、大当たり図柄には、低確率図柄A、低確率図柄B、高確率図柄A、高確率図柄B、潜確図柄の5種類が用意されている。ここで、低確率図柄Aおよび低確率図柄Bは、低確率状態の大当たりであることを表す図柄であり、このうち低確率図柄Aは長当たり(8ラウンド)かつ低確率時短遊技状態の大当たりであることを示す。低確率図柄Bは長当たり(4ラウンド)かつ低確率時短遊技状態の大当たりであることを示す。高確率図柄Aおよび高確率図柄Bは長当たり(15ラウンド)かつ高確率時短遊技状態の大当たりであることを示す。高確率図柄Cおよび高確率図柄Dは、長当たり(8ラウンド)かつ高確率時短遊技状態の大当たりであることを示す。高確率図柄Eは、短当たり(2ラウンド)かつ高確率時短無遊技状態の大当たりであることを示す。潜確図柄は、短当たり(2ラウンド)かつ高確率時短無遊技状態の大当たりであることを表す図柄である。したがって、高確率図柄Bと潜確図柄とは大当たり遊技後の遊技状態が同じであるが、潜確図柄は、高確率状態であることを遊技者に明確に報知しない潜伏演出を行う条件とするために高確率図柄Bとは分けて設けられている。乱数の値の範囲は0〜249の250個である。また、大当たり図柄乱数では、特別図柄抽選が行われる契機となる第1始動口121と第2始動口122の各々について当選値が設定される。
低確率図柄Aでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として35個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Aでの当選となる確率は、35/250(=7/50)である。
低確率図柄Bでは、第1始動口121および第2始動口122ともに、当選値として15個の値が割り当てられている。したがって、大当たりに当選した場合に低確率図柄Bでの当選となる確率は、15/250(=3/50)である。
高確率図柄Aでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として20個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、20/250(=2/25)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として150個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Aでの当選となる確率は、150/250(=15/25)である。
高確率図柄Bでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として5個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、5/250(=1/50)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
高確率図柄Cでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Cでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として10個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Bでの当選となる確率は、10/250(=1/25)である。
高確率図柄Dでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Dでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として10個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Dでの当選となる確率は、10/250(=1/25)である。
高確率図柄Eでは、第1始動口121に入賞した場合の当選値として25個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Eでの当選となる確率は、25/250(=1/10)である。
一方、第2始動口122に入賞した場合の当選値として5個の値が割り当てられている。したがって、第2始動口122に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に高確率図柄Eでの当選となる確率は、5/250(=1/50)である。
潜確図柄では、第1始動口121に入賞した場合の当選値として100個の値が割り当てられている。したがって、第1始動口121に入賞したことによって開始された特別図柄抽選において大当たりに当選した場合に潜確図柄での当選となる確率は、100/250(=2/5)である。
一方、第2始動口122には潜確図柄での当選値が割り当てられておらず、第2始動口122に入賞した場合に潜確図柄での当選となることはない。
ここで、低確率図柄Aを例に説明をすると、上記第1始動口121または第2始動口122への入賞を契機として取得した大当たり図柄乱数値(S903、S910参照)が、図20(b)における低確率図柄Aの当選値である「0〜34」と一致するかが判定される。詳細な説明は省略するが、低確率図柄Bなどの特別図柄抽選についても同様である。
以上のように、第1始動口121に入賞した場合と第2始動口122に入賞した場合における大当たりの種類の当選確率を相違させることにより、様々な遊技性を持たせることができる。また、遊技盤110における第1始動口121と第2始動口122の配置を工夫し、特定の状態(モード)では第1始動口121と第2始動口122の何れか一方を狙い易くなるように構成することによって、遊技者にさらに積極的な遊技への参加を促すことも可能である。
次に、リーチ乱数の判定について説明する。なお、リーチ乱数は、後述するように保留数に応じて設定されている。ここでは、例として保留数が0個であるときの、リーチ乱数について説明をする。
図20(c)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜249の250個であり、リーチ演出を行う抽選結果(リーチ有)に22個の乱数値が割り当てられ、リーチ演出を行わない抽選結果(リーチ無)に228個の乱数値が割り当てられている。すなわち図示の例では、特別図柄抽選で大当たりしなかった場合に、22/250(=11/125)の確率でリーチ演出が行われる。ここで、リーチ演出は、特別図柄変動時に画像表示部114において行われる演出である。以下、リーチ演出を行わない特別図柄変動時の演出をリーチ無し演出と呼び、これに対応してリーチ演出をリーチ有り演出とも呼ぶ。
ここで、リーチ有を例に説明をすると、上記第1始動口121または第2始動口122への入賞を契機として取得したリーチ乱数値(S903、S910参照)が、図20(c)におけるリーチ有の当選値である「0〜21」と一致するかが判定される。詳細な説明は省略するが、リーチ無の特別図柄抽選についても同様である。
多くの場合、特別図柄変動時には、第1特別図柄表示器221および第2特別図柄表示器222(以下、これらを区別しない場合は特別図柄表示器221、222と記載)の表示制御に連動させて、画像表示部114において装飾図柄を用いた演出が行われる。装飾図柄は、例えば、1〜9の数字が縦方向に連続して記された数列からなる図柄が三列表示されて構成される。そして、特別図柄表示器221、222における特別図柄の変動表示が開始されるのと同時に、画像表示部114に表示された装飾図柄がスクロールを開始する。また、特別図柄の変動表示の開始(装飾図柄のスクロール開始)から所定時間経過後、特別図柄が停止表示されるのと同時に、装飾図柄も停止する。一般に、特別図柄抽選の判定結果が大当たりである場合、装飾図柄の停止表示では、横または斜めにわたる一直線上に同一の数字が三つ揃って並ぶ。この特別図柄の変動表示に伴って行われる装飾図柄を用いた演出を変動演出と呼ぶ。
リーチ有り演出においては、変動演出として、装飾図柄に関して次のような動作が行われる。まず、縦(横)方向にスクロールする装飾図柄が停止して各図柄を停止表示する際に、まず、いずれか2つの図柄(数列)が先に停止する。このとき、横(縦)または斜めにわたる一直線上に同一の数字が停止表示される。さらに説明をすると、装飾図柄が縦方向にスクロールしていれば、横方向の一列で同一の数字が停止表示される。
次に、最後の一列がスクロール速度を徐々に遅くして、一直線上に同一の数字が三つ揃うのではないかという期待感を遊技者に与える。このようなリーチ有り演出では、最後の1列のスクロールが停止する前に、SPリーチ演出やSP・SPリーチ演出が行われる場合がある。なお、SPリーチ演出は、一般にスーパーリーチやスペシャルリーチと呼ばれ、リーチよりも大当たりすることを期待させる演出であり、さまざまなキャラクタが登場したり、ストーリーが展開したりする動画像の演出である。また、SP・SPリーチは、一般にスーパースーパーリーチやスペシャルスペシャルリーチと呼ばれ、SPリーチよりも大当たりすることを期待させる演出であり、さまざまなキャラクタが登場したり、ストーリーが展開したりする動画像の演出である。
また、後述する図21に示すように、本実施の形態では、変動時間がより長い(例えば90秒や60秒)場合に、SPリーチやSP・SPリーチ演出を実行するように設定している。なお、リーチ有り演出と共に行われる上記の変動演出をリーチ時変動演出とも呼ぶ。
一方、リーチ無し演出においては、縦(横)方向にスクロールする装飾図柄が停止して各図柄を停止表示する際に、リーチ有り演出のような遊技者に期待感を与える演出がなされることなく、横(縦)または斜めにわたる一直線上に同一の数字が揃わない状態で図柄が停止表示する。
このように、リーチ乱数は、大当たり乱数の判定の結果がはずれであった場合に、画像表示部114においてリーチ有り演出を行うか、リーチ無し演出を行うかを決定するためのもので、所定の確率でリーチ有り演出が出現するようにして、遊技者に対して適度に期待感を与えるようにしている。
付言すると、大当たりに当選した場合には、リーチ有り演出が行われ、最終的に横(縦)または斜めにわたる一直線上に、同一の数字が揃った状態で装飾図柄が停止表示する態様とすることができる。これに対して、小当たりに当選した場合やはずれの場合のリーチ有り演出は、上記一直線上に、同一の数字が揃わない状態で装飾図柄が停止表示する。
次に、普通図柄抽選に用いられる当たり乱数の判定について説明する。
図20(d)を参照すると、乱数の値の範囲は0〜9の10個であり、時短フラグOFFのときの当選値として1個の値が割り当てられ、時短フラグONのときの当選値として9個の値が割り当てられている。したがって、時短無状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われると、1/10の確率で当選する。これに対し、時短状態のときにゲート124を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われると、9/10の確率で当選する。
ここで、時短フラグOFFを例に説明をすると、上記ゲート124、第1始動口121または第2始動口122の遊技球の通過を契機として取得した当たり乱数値(S1003参照)が、図20(d)における時短フラグOFFの当選値である「0」と一致するかが判定される。詳細な説明は省略するが、時短フラグONの普通図柄抽選についても同様である。
また、特に図示していないが、普通図柄抽選で当たりと判定された場合に行われる補助遊技の内容(電動チューリップ123の開放パターン)が異なる複数の当たりを設定することができる。この場合、例えば、特別図柄抽選における大当たりの種類を特定する大当たり図柄乱数(図17(b)参照)と同様に、普通図柄抽選における当たりの種類を特定するための当たり図柄乱数が設定される。そして、遊技制御部200は、乱数取得部231により、ゲートスイッチ処理(図10参照)で当たり乱数の乱数値と共に、当たり図柄乱数の乱数値を取得し、普通図柄判定部232により、取得された乱数値に基づいて当たりの種類を特定する。
なお、図20の各乱数の構成例に示した乱数の範囲、当選値の割合、当選値の各値は例示に過ぎず、図示の値に限定されるものではない。
〔変動パターンの設定例〕
次に、図13に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンとテーブルの設定例について説明する。
図21は、図13に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンとテーブルの設定例を示す図である。なお、図21には、低確率時短無遊技状態の設定例を示している。図示は省略するが、高確率時短遊技状態など他の遊技状態に関しては、変動パターン選択処理において選択される変動パターンの設定のテーブルが個別に設けられる。
また、図21には、第1始動口121に遊技球が入賞した場合の設定例を示している。第2始動口122に遊技球が入賞する場合に関しては、変動パターン選択処理において選択される変動パターンの設定のテーブルが個別に設けられてもよいし、第1始動口121に遊技球が入賞した場合に参照するテーブルを共用して参照するようにしてもよい。
図21に示すように、特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選の判定結果が大当たりの場合(図13のS1302でYesの場合)、大当たり図柄および変動パターン乱数に基づいて変動パターンを決定する。具体的には、特別図柄変動制御部233は、乱数取得部231によって大当たり乱数値とともに取得された変動パターン乱数値(S903参照)が、大当たり図柄ごとに割り振られた変動パターン乱数値のいずれと一致するかに基づいて、変動パターンを決定する。例えば、大当たり図柄が「高確率図柄A」であり、変動パターン乱数が「51」である場合、図21における「高確率図柄A」に割り振られた変動パターン乱数範囲「50〜69」に一致するので、変動パターンとして「PB3」が選択される。なお、この「PB3」における特別図柄変動時間は、「90秒」である。
また、特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選の判定結果がはずれの場合(図13のS1302でNoの場合)、第1特別図柄抽選の保留数U1、リーチ乱数、および変動パターン乱数に基づいて変動パターンを決定する。具体的には、特別図柄変動制御部233は、第1特別図柄抽選の保留数U1が「0」である場合、乱数取得部231によって大当たり乱数値とともに取得されたリーチ乱数値(S903参照)が、図21における「はずれ」の保留数「0」に割り振られたリーチ乱数範囲「0〜21」に割り振られるのか、リーチ乱数範囲「22〜249」に割り振られるのかを判定する。そして、この取得されたリーチ乱数がリーチ乱数範囲「0〜21」に含まれる場合、乱数取得部231によって大当たり乱数値とともに取得された変動パターン乱数値(S903参照)が、リーチ乱数範囲「0〜21」に割り振られた変動パターン乱数値のいずれと一致するかに基づいて、変動パターンを決定する。例えば、変動パターン乱数が「51」である場合、変動パターン乱数範囲「50〜89」に一致するので、変動パターンとして「PR4」が選択される。
上記のように、遊技制御部200は、遊技球が始動口121、122に入賞した際に取得した変動パターン乱数値(図9のS903、S910参照)と、パチンコ遊技機100の遊技状態、リーチ演出の有無、保留数等の条件とに基づいて特別図柄の変動パターンを決定する。そして、決定された特別図柄の変動パターンの情報は、変動開始コマンドに含まれて、遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。演出制御部300では、後述するように、特別図柄変動時の演出として、変動開始コマンドに含まれる変動パターンの情報に基づいて特定される変動時間に対応する(その変動時間で実行可能な)演出が選択されて実行される。
〔事前判定に基づく予告演出を行うための遊技制御部のRAMおよび演出制御部のRAMの構成〕
続いて、事前判定に基づく予告演出を実行するための、本実施の形態における遊技制御部200のRAM203および演出制御部300のRAM303の構成について説明する。
図22は、本実施の形態に係る遊技制御部200のRAM203(図3参照)の構成例を説明するブロック図である。図22(a)は、記憶領域204の構成を示すブロック図であり、図22(b)は、図22(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
図22(a)に示すように、RAM203は、大当たり乱数抽選により取得した大当たり乱数を記憶する特別図柄保留記憶領域としての記憶領域204を備えている。この記憶領域204は、第1始動口121の保留数と第2始動口122の保留数の最大値に対応する8つの記憶部を有している(各保留数の上限値が4の場合)。具体的に説明すると、記憶領域204は、第1記憶部204a、第2記憶部204b、第3記憶部204c、第4記憶部204d、第5記憶部204e、第6記憶部204f、第7記憶部204g、第8記憶部204hを有している。
また、図22(b)に示すように、これらの記憶部204a〜204hの各々は、入賞した始動口(第1始動口121または第2始動口122)の別を表す情報が記憶される領域と、取得された大当たり乱数が記憶される領域と、図柄乱数が記憶される領域と、リーチ乱数が記憶される領域と、変動パターン乱数が記憶される領域と、を有する。すなわち、記憶部204a〜204hの各々には、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数が記憶される。
ここで、各乱数は、第1記憶部204aから順に記憶していく。より具体的に説明すると、例えば、第1記憶部204a〜第8記憶部204hの何れにも乱数が記憶されていないときには、取得した乱数が第1記憶部204aに記憶されることになる。また、例えば、第1記憶部204a〜第4記憶部204dに乱数がすでに記憶されているときには、取得した乱数が第5記憶部204eに記憶されることになる。
図23は、本実施の形態に係る演出制御部300のRAM303(図3参照)の構成例を説明するブロック図である。図23(a)は、保留記憶領域305、306の構成を示すブロック図であり、図23(b)は、図23(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
図23(a)に示すように、RAM303は、保留球が保留されている状況を記憶する保留状況記憶領域としての第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306を備えている。この第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306は、第1始動口121への入賞に対する保留および第2始動口122への入賞に対する保留にそれぞれ対応しており、各々4つの記憶部を有している。具体的には、第1保留記憶領域305は、第1記憶部305a、第2記憶部305b、第3記憶部305c、第4記憶部305dを有している。また、第2保留記憶領域306は、第1記憶部306a、第2記憶部306b、第3記憶部306c、第4記憶部306dを有している。
また、図23(b)に示すように、これらの記憶部305a〜305d、306a〜306dの各々は、保留フラグをON/OFFする保留フラグ記憶領域と、報知フラグをON/OFFする報知フラグ記憶領域と、を有している。保留フラグは、各記憶部305a〜305d、306a〜306dごとに保留球の有無を識別するためのフラグである。すなわち、例えば第1始動口121への入賞による保留数が3である場合、第1〜3記憶部305a、305b、305cの3つの保留フラグ記憶領域において、保留フラグがONとなる。報知フラグは、個々の保留球に関して事前判定結果に基づいて予告演出を行うか否かを設定するためのフラグである。本実施の形態のパチンコ遊技機100では、演出制御部300において、遊技状態や演出の状況に応じて事前判定結果に基づく予告演出を行うか否かを設定可能としている。そこで、予告演出を行う場合には報知フラグをONとし、予告演出を行わない場合には報知フラグをOFFとする。例えば上記3つの保留球のうち3番目の保留球に対して予告演出を行う場合は、第3記憶部305cの報知フラグ記憶領域において、報知フラグがONとなる。
すなわち、RAM203およびRAM303は、遊技制御部200および演出制御部300において、所定数を限度として所定の始動条件の成立に基づく始動情報である保留情報を記憶する記憶手段として機能する。また、遊技制御部200は、この始動情報である保留情報に基づいて、この始動情報に対応する前記始動条件の成立を契機とする特別図柄判定部234の判定が行われる前に、特別遊技状態に移行するか否かに関する事前判定処理を行う事前判定手段である。演出制御部300は、事前判定結果を予告(示唆)するための予告演出を行う演出制御手段である。
また、特に図示しないが、図22(a)に示した構成とは別に、RAM203は、事前判定情報が記憶される領域(以下、事前判定情報格納領域)を有する。事前判定情報とは、上記の各乱数に基づく事前判定処理(図9のS904、S911参照)によって得られた情報である。事前判定情報の内容は、特別図柄処理(図11参照)における各種の判定結果として得られる情報と同様であり、具体的には、大当たりしたか否か(および小当たりしたか否か)、大当たりであった場合にはその大当たりの種類、演出の内容はリーチ有り演出であるのかリーチ無し演出であるのか、変動パターン(変動時間)の内容といったことを示すための情報である。事前判定情報格納領域に格納された事前判定情報は、事前判定処理が行われた入賞球(保留球)に対応する保留に関する情報(以下、保留情報)と共に、あるいはこの保留情報とは別に独自のタイミングで、事前判定結果コマンドに含められて遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。
〔事前判定処理〕
次に、事前判定処理(図9のS904、S911参照)について詳細に説明する。
本実施の形態における事前判定処理では、遊技制御部200では、図20や図21を参照しながら説明した乱数の構成例と同様の乱数テーブルを用いて以下のとおり事前判定を行う。
図24は、本実施の形態に係る事前判定処理(図9のS904、S911)の内容を示すフローチャートである。
図24に示すように、遊技制御部200は、まず、遊技状態が高確率状態か否かを判断し(S2401)、高確率状態であると判断すると(S2401でYes)、高確率状態用のテーブルを選択して、大当たり乱数および大当たり図柄乱数の事前判定を行う(S2402)。一方、S2401でNoと判断した場合には、低確率状態用のテーブルを選択して、大当たり乱数および大当たり図柄乱数の事前判定を行う(S2403)。
S2402またはS2403の大当たり乱数および大当たり図柄乱数の事前判定の後、遊技制御部200は、遊技状態が時短状態か否かを判断し(S2404)、時短状態であると判断すると(S2404でYes)、時短状態用のテーブルを選択して、リーチ乱数の事前判定を行う(S2405)。さらに、時短状態用のテーブルを選択して、変動パターン乱数の事前判定を行う(S2406)。
一方、S2404でNoと判断した場合には、時短無状態用のテーブルを選択して、リーチ乱数の事前判定を行う(S2407)。さらに、時短無状態用のテーブルを選択して、変動パターン乱数の事前判定を行う(S2408)。
この後、遊技制御部200は、上述のとおり得られた大当たり乱数の事前判定の結果、大当たり図柄乱数の事前判定の結果、リーチ乱数の事前判定の結果、および変動パターンの事前判定の結果を、事前判定情報として事前判定情報格納領域に記憶する(S2409)。さらに、演出制御部300に事前判定情報を送信するために、事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S2410)。
ここで、上述の事前判定は、始動口121、122への遊技球の入賞に応じて取得された乱数値(図9のS903、S910参照)と、大当たり判定処理で用いられる判定テーブル(図20参照)と同様の構成の判定テーブルとを用いて行った。すなわち、使用する判定テーブルを選択した後の判定自体は、大当たり判定処理における判定(図12のS1201参照)と同様である。そこで、本実施の形態では、特別図柄処理(図11参照)で用いた大当たり判定処理のサブルーチン(図11のS1108および図12参照)を呼び出し、上記の事前判定における乱数の判定を行う。
このような構成としたことにより、本実施の形態では、事前判定処理における乱数の判定を行うために、大当たり判定処理とは別に乱数を判定する処理機能(サブルーチン)を用意する必要がない。そのため、制御命令の数を削減し、大当たり判定処理および事前判定処理に関するプログラムのサイズの増大を抑制することができる。また、上記のように、事前判定に用いる判定テーブルを大当たり判定で用いる判定テーブルと同様の構成とする場合には、大当たり判定で用いる判定テーブルを事前判定においても用いるようにしても良い。
また、ここでは特別図柄抽選に関する事前判定(大当たりか否か)についてのみ説明したが、本実施の形態では、特別図柄の変動表示および停止表示を行う際の変動パターンについても、先読み(事前判定)を行う。特別図柄抽選における変動パターンの選択は、始動口121、122への遊技球の入賞に応じて取得された変動パターン選択用の乱数値(図9のS903、S910参照)と変動パターンテーブル(図21参照)とを用いて行われる(図11のS1109および図13参照)。したがって、変動パターンの先読みにおいても、入賞時に取得した変動パターン選択用の乱数値と、特別図柄処理の変動パターン選択処理で用いた変動パターンテーブルと同様の構成の先読みテーブルを用いて、選択される変動パターンを先読みすることができる。
この場合、変動パターン選択処理で選択される変動パターンを先読みするために、特別図柄処理(図11参照)で用いた変動パターン選択処理のサブルーチン(図11のS1109および図13参照)を呼び出して用いることができる。また、変動パターン選択の先読みに用いる先読みテーブルに関しても、特別図柄処理の変動パターン選択処理で用いられる変動パターンテーブルを用いて良い。このように構成すれば、変動パターン選択の先読みに関する制御命令の数を削減し、プログラムのサイズの増大を抑制することができる。
なお、事前判定処理と特別図柄変動時の大当たり判定処理とを、同様の判定テーブル群を用い同じサブルーチンにて行った場合、各処理の実行時が異なるために、事前判定結果と特別図柄変動時の大当たり判定処理による判定結果とが異なる場合があり得る。すなわち、事前判定処理の実行後、特別図柄変動開始時までにパチンコ遊技機100の遊技状態(高確率状態か低確率状態か、時短状態か時短無状態か)が変化した場合である。この場合、判定テーブルは遊技状態に応じて異なる種類のものが用いられるため、事前判定処理の実行時と大当たり判定処理の実行時とでは、判定に用いられる具体的な判定テーブルが異なることになる。そのため、始動口121、122への入賞時に獲得した同一の乱数値を使用しても、事前判定結果と大当たり判定処理の判定結果と異なる場合がある。このような場合、演出制御部300において、事前判定処理の実行後、特別図柄変動の開始時までに遊技状態が変化する場合は、事前判定結果に基づく演出を不実行とする(禁則)制御等を行っても構わない。
なお、上記のように遊技制御部200から演出制御部300へ出力されるコマンドに従い、演出制御部300は、例えば画像表示部114、盤ランプ116、スピーカ156、枠ランプ157などを制御する。例えば、扉開放エラー開始を示すコマンドを演出制御部300が受信した際には、演出制御部300は、「係員を呼んで下さい。」とのメッセージや、異常状態を示す画像などを画像表示部114に表示させる。また、演出制御部300は、スピーカ156から、異常状態を示す警報などを出力させるとともに、楽曲や音声、効果音などを出力させることを制限する。また、演出制御部300は、異常状態を示す態様として、例えば赤色で盤ランプ116や枠ランプ157を点灯させる。
付言すると、ここでは、演出制御部300が画像表示部114、盤ランプ116、スピーカ156、枠ランプ157の全てを用いてエラーが発生したことを報知することを説明したが、これらのうちの一部を用いる態様であってもよい。また、エラーの内容に応じて、報知する態様を切り替えてもよい。例えば、扉開放エラーが発生した場合には、上述のように画像表示部114、盤ランプ116、スピーカ156、枠ランプ157の全てを用いてもよい。また、払い出しエラーが発生した場合には、画像表示部114およびスピーカ156によりエラーが発生したことを報知する。このことにより、遊技店(パチンコホール)の店員などが、遊技機で発生したエラーの緊急度を容易に判別することが可能となる。
〔演出制御部の動作〕
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図25は、演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図25(a)に示すメイン処理と、図25(b)に示す割り込み処理とからなる。図25(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(S2501)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(S2502)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(S2503)、割り込み処理を受け付ける。
割り込み処理は、S2502で設定された周期にしたがって定期的に行われる。図25(b)を参照すると、この割り込み処理において、演出制御部300は、遊技制御部200からのコマンドを受信してコマンド受信処理を行う(S2511)。このコマンド受信処理において、演出内容(演出パターン)が選択される。また、演出制御部300は、遊技者による演出ボタン161等の操作を受け付けるための演出ボタン処理を行う(S2512)。この後、演出制御部300は、選択した演出パターンの情報を含むコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信するコマンド送信処理を行う(S2513)。これにより、画像表示部114への画像表示や音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等による演出が行われる。
〔演出制御部によるコマンド受信処理〕
図26は、コマンド受信処理(図25(b)のS2511)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドを受信したか否かを判断する(S2601)。なお、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図9に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(S906、S907、S913、S914)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
そして、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドを受信したと判断した場合(S2601でYes)、RAM303に保持されている保留数の値を1加算する(S2602)。さらに、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドに基づいて、事前判定演出選択処理を行う(S2603)。なお、事前判定演出選択処理の内容については後に説明する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドでない場合(S2601でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが変動開始コマンドか否かを判断する(S2604)。この変動開始コマンドは、遊技制御部200において、図11に示した特別図柄処理においてセットされ(S1111)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(S2604でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(S2605)。また、変動開始コマンドを受信した際は、演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得される。この乱数値は、図25(a)に示すメイン処理のS2503で定期的に更新される乱数値である。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンドおよび変動開始コマンドでない場合(S2601およびS2604でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが変動停止コマンドか否かを判断する(S2606)。この変動停止コマンドは、遊技制御部200において、図11に示した特別図柄処理においてセットされ(S1114)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(S2606でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(S2607)。なお、変動演出終了中処理においては、演出制御部300は、受信した変動停止コマンドを解析し、図柄変動の演出の終了を指示するための変動演出終了コマンドをRAM303にセットする。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンド、変動開始コマンドおよび変動停止コマンドでない場合(S2601、S2604およびS2606でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり遊技のオープニング動作を開始するためのオープニングコマンドか否かを判断する(S2608)。このオープニングコマンドは、図14に示した停止中処理においてセットされ(S1418)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(S2608でYes)、演出制御部300は、大当たり演出選択処理を実行する(S2609)。大当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンドおよびオープニングコマンドでない場合(S2601、S2604、S2606およびS2608でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり遊技のエンディング動作を開始するためのエンディングコマンドか否かを判断する(S2610)。このエンディングコマンドは、図17に示した大入賞口処理においてセットされ(S1713)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(S2610でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(S2611)。エンディング演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンドおよびエンディングコマンドでない場合(S2601、S2604、S2606、S2608およびS2610でNo)、次に演出制御部300は、受信したコマンドが客待ち状態に移行するための客待ちコマンド受信処理を実行する(S2612)。客待ちコマンド受信処理の詳細については後述する。
図27は、図26の事前判定演出選択処理(S2603)および演出選択処理(S2605)の内容を示すフローチャートである。
事前判定演出選択処理において、演出制御部300は、まず、遊技制御部200から受信した事前判定結果コマンドを解析する(S2801)。さらに、演出制御部300は、遊技制御部200から受信した保留数増加コマンドを解析する(S2802)。そして、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドに基づいて、事前判定演出で用いられる演出パターン(事前判定演出パターン)を選択する(S2803)。
ここで、事前判定演出パターンとしては、特別図柄処理による乱数の判定結果に基づく変動の開始以前に、その特別図柄処理による乱数の判定結果を予告するような各種の演出パターンを設けることができる。例えば、保留表示演出や、連続予告演出等の演出を事前判定演出パターンとして設けることができる。本実施の形態では、保留球が発生した際、保留球数を表す表示を、表示器130の第1特別図柄保留表示器218および第2特別図柄保留表示器219に表示する(図2参照)と共に、画像表示部114に保留の発生や保留数を示唆する保留表示を行う(保留表示演出)。そこで、この保留表示演出において、保留表示の表示態様等に事前判定結果を反映させることにより、その保留球に関して、その後に特別図柄処理による乱数の判定が行われた際の判定結果を遊技者に示唆する事前判定演出とすることができる。
なお、ここでは保留表示演出を事前判定演出として用いる場合について説明したが、特別図柄処理による乱数の判定結果に基づく変動の開始以前に行われる各種の演出内容に反映させることで、多様な予告演出を行うことが可能になる。例えば、画像表示部114に表示される演出画像を用いた演出、盤ランプ116や枠ランプ157の発光による演出、可動役物の動作による演出、楽曲や効果音等の音響出力による演出等を事前判定演出パターンとして設定することができる。
また、事前判定演出は、事前判定が行われた入賞球(保留球)に対する図柄変動よりも先に行われる他の入賞球に対する図柄変動に伴って実行される。本実施の形態では、保留球は、一つの始動口(第1始動口121または第2始動口122)につき4個を上限としている(図9参照)。また、第2始動口122の保留球の消化を優先するものとする。この場合、例えば、第2始動口122のある保留球について事前判定を行ったならば、その保留球についての図柄変動が行われる前に、現在変動中の変動(当該変動と呼ぶ)を含め、最大で4個の入賞球についての図柄変動が行われることとなる。事前判定が行われた保留球に係る予告演出において、その保留球についての図柄変動が行われる前に複数回の図柄変動が行われる場合、その複数回の図柄変動にまたがる予告演出(連続予告演出)を行っても良い。
そして、演出制御部300は、加算後の保留数の値と、事前判定演出選択処理において選択された事前判定演出パターンの情報とが含まれる保留数コマンドをRAM303にセットする(S2804)。なお、保留数コマンドには、画像/音響制御部310のCPU311に対して選択された事前判定演出パターンを通知するために、当該パターンを示す情報が含まれる。CPU311は保留数コマンドを受信することで、選択された事前判定演出パターンに対応する画像や音響をVDP314に描画、出力処理させるためのディスプレイリスト等の作成を行う。VDP314は当該ディスプレイリスト等に基づいて、選択された事前判定演出パターンを表すための画像データや音響データをCGROM315やSNDROM316から読み出して、事前判定演出を画像表示部114やスピーカ156を用いて表現する。
演出選択処理において、演出制御部300は、まず、受信した変動開始コマンドを解析する(S2811)。また、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(S2812)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)などに基づき、画像表示部114に表示する画像による図柄変動の変動演出パターンを選択する(S2813)。
最後に、演出制御部300は、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットする(S2814)。なお、変動演出開始コマンドには、CPU311に対して選択された変動演出パターンを通知するために、当該パターンを示す情報が含まれる。CPU311は変動演出開始コマンドを受信することで、選択された変動演出パターンに対応する画像や音響をVDP314に描画、出力処理させるためのディスプレイリスト等の作成を行う。VDP314は当該ディスプレイリスト等に基づいて、選択された変動演出パターンを表すための画像データや音響データをCGROM315やSNDROM316から読み出して、変動演出を画像表示部114やスピーカ156を用いて表現する。
詳述しないが、S2813における図柄変動の変動演出パターンの選択処理では、変動パターンに基づいて変動演出パターンが決定される。ここで決定された変動演出パターンに基づいて、装飾図柄の変動表示、背景演出および予告演出等が決定される。なお、装飾図柄の変動表示とは、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222で行われる特別図柄の変動表示に伴い、画像表示部114にて行われる演出表示である。この装飾図柄の変動表示において、リーチ演出等が実行される。なお、本実施の形態とは異なり、変動パターンに対して複数の変動演出パターンが設定されている場合には、演出乱数(図25(a)のS2503において更新されている乱数の一つであり、変動開始コマンド受信時に演出乱数値を取得)を用いて、抽選により変動演出パターンを選択してもよい。
図28は、図26の大当たり演出選択処理(S2609)の内容を示すフローチャートである。
この大当たり演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したオープニングコマンド(大当たり図柄の種別についての情報を含む)を解析し(S3001)、演出のパターン(大当たり演出パターン)を選択する(S3002)。そして、演出制御部300は、選択した大当たり演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示する大当たり演出開始コマンドをRAM303にセットして、大当たり演出選択処理を終了する(S3003)。これにより、大当たり中の演出が決定される。なお、大当たり演出パターンの選択(S3002)において、コマンド受信時に取得される乱数値に基づく判定を行っても良い。
図29は、図26のエンディング演出選択処理(S2611)の内容を示すフローチャートである。
このエンディング演出選択処理において、演出制御部300は、まず受信したエンディングコマンド(大当たり図柄の種別についての情報を含む)を解析し(S3101)、演出のパターン(エンディング演出パターン)を選択する(S3102)。そして、演出制御部300は、選択したエンディング演出パターンによる演出に用いられる画像データや音響データをROM302から読み出し、これらのデータと共に、選択した演出を指示するエンディング演出開始コマンドをRAM303にセットして、エンディング演出選択処理を終了する(S3103)。なお、エンディング演出パターンの選択(S3102)において、コマンド受信時に取得される乱数値に基づく判定を行っても良い。
図30は、図26の客待ちコマンド受信処理(S2612)の内容を示すフローチャートである。
演出制御部300は、客待ち状態に移行するための客待ちコマンドを受信したか否かを判断する(S3201)。客待ちコマンドを受信した場合(S3201でYes)、演出制御部300は、経過時間の計測を開始し(S3202)、RAM303において計測フラグをONにする(S3203)。一方、受信したコマンドが客待ちコマンドでなかった場合(S3201でNo)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグがONになっているか否かを判断する(S3204)。計測フラグがOFFであれば(S3204でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。
計測フラグがONである場合(S3204でYesまたはS3203でONにした後)、次に演出制御部300は、計測時間があらかじめ定められたタイムアップ時間(例えば、10秒)に達したか否かを判断する(S3205)。タイムアップしていない場合(S3205でNo)、客待ちコマンド受信処理を終了する。一方、タイムアップした場合(S3205でYes)、演出制御部300は、RAM303に保持されている計測フラグをOFFにし(S3206)、客待ち演出(デモ演出)を行うための客待ち演出コマンドをRAM303にセットして客待ちコマンド受信処理を終了する(S3207)。
以上のようにしてコマンド受信処理が完了すると、RAM303には、変動演出開始コマンド、変動演出終了コマンド、大当たり演出開始コマンド、エンディング演出開始コマンド、客待ち演出コマンドの何れかがセットされている。
図31は、演出ボタン処理(図25(b)のS2512)の内容を示すフローチャートである。
この演出ボタン処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン161等の操作手段が所定の受付期間(有効期間)中に操作されたか否かを判断する(S3301)。ここで、操作手段の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
演出ボタン161等の操作手段が操作されたならば(S3301でYes)、演出制御部300は、操作手段の操作内容を示す情報を含む演出ボタンコマンドをRAM303にセットして演出ボタン処理を終了する(S3302)。
この後、演出制御部300は、図25(b)のコマンド送信処理(S2513)を行って、上記のコマンド受信処理および演出ボタン処理でRAM303にセットされたコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信する。そして、画像/音響制御部310およびランプ制御部320が、受信したコマンドに基づき、画像表示部114への画像表示、音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等を制御して、設定された演出を実行する。
〔変動演出パターンテーブル〕
図32および図33は、図27(b)の演出選択処理における変動演出パターン選択(S2813)において用いられる変動演出パターンとテーブルの設定例を示す図である。なお、図32は低確率時短無遊技状態における大当たり用の変動演出パターンテーブルを示し、図33は低確率時短無遊技状態における小当たりおよびはずれ用の変動演出パターンテーブルを示す。
図32に示す大当たり用の変動演出パターンテーブルには、複数の変動演出パターンが設定されている。上記の図21を用いて設定される変動パターン「PA1」〜「PA6」、「PB1」〜「PB16」、および「PC1〜PC2」に対して、変動演出パターン「EA1」〜「EA6」、「EB1」〜「EB16」、および「EC1〜EC2」が1対1で対応付けられている。
また、図33に示す小当たりおよびはずれ用の変動演出パターンテーブルには、複数の変動演出パターンが設定されている。上記の図21を用いて設定される変動パターン「PD1〜PD2」および「PR1」〜「PR10」に対して、変動演出パターン「ES1〜ES2」および「ER1」〜「ER10」が1対1で対応付けられている。
ここで、変動演出とは、装飾図柄を変動表示させてから停止表示することによって、特別図柄抽選の判定結果(つまり、大当りしたか否か)を演出的に報知するための演出である。
また、図示の変動演出パターンにおいては、「疑似連続回数」、「ノーマル」、「SPリーチ」、「SPSPリーチ」、「SPSP発展役物」、「ボタン」、「カットイン」、「襖」、「昇格」、「復活役物」、「復活」、「全回転」、「モード突入」、「停止図柄」のうちの一つまたは複数を組み合わせながら演出が実行される。なお、図示のテーブルの各欄における丸印は、該当する演出が実行されることを示す。また、図示のテーブルの各欄における「〇」は、該当する演出が実行されることを示し、「-」は、該当する演出が実行されないことを示す。
ここで、「疑似連続回数」は、疑似連続演出(疑似連)の回数である。この疑似連続演出は、特別図柄の一変動分の変動表示において、複数回分の装飾図柄の変動表示が行われているかのように見せる演出である。疑似連続演出においては、演出制御部300は、リーチ状態とする前に、装飾図柄を変動させた後、装飾図柄を一旦仮停止させ、その後再び装飾図柄の変動表示を開始させる。言い替えると、疑似連続演出においては、装飾図柄の変動開始後、設定された疑似連続回数だけ装飾図柄の仮停止と再変動とを繰り返した後、確定停止させることで、特別図柄の一変動分の変動表示を終える。ここで、仮停止とは、一見して装飾図柄が停止しているように見えるものの、実際には図柄がわずかに揺れ動いている疑似的な停止状態である。言い替えると、装飾図柄の仮停止は、遊技制御上は変動が継続しているものとして扱われる状態である。また、装飾図柄の確定停止とは、特別図柄の一変動分の変動表示において、停止図柄として確定させる状態をいう。
図示の例においては、「疑似連続回数」が「‐」、「1」、「2」、「3」すなわち0回から3回の間で設定される。また、疑似連続回数は、大当たりすることを期待させる程度である期待度(信頼度)と関連付けて設定されている。すなわち、疑似連続回数が多いほど、期待度が高くなるように設定されている。
「ノーマル」は、リーチ演出の種別を示す。図示の例においては、リーチ演出の種別として、「N1」、「N2」、「N3」のいずれかが実行される。
「SPリーチ」は、SPリーチ演出の種別を示す。図示の例においては、SPリーチ演出の種別として、「SP1」、「SP2」、「SP3」のいずれかが実行される。また、「SP1」、「SP2」、「SP3」の順で、数字が大きいほど、期待度が高くなるように設定されている。
「SPSPリーチ」とは、SPSPリーチ演出の種別を示す。図示の例においては、SPSPリーチ演出の種別として、「SPSP1」、「SPSP2」、「SPSP3」のいずれかが実行される。また、「SPSP1」、「SPSP2」、「SPSP3」の順で、数字が大きいほど、期待度が高くなるように設定されている。
「SPSP発展役物」とは、SPSPリーチ演出に移行する前に、可動役物115が駆動する演出である。このSPSP発展役物演出においては、例えば可動役物115が画像表示部114の前側に移動し、画像表示部114の少なくとも一部を覆う。また、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりの方が、はずれの場合よりも、SPSP発展役物演出が実行される確率が高くなるように設定されている。言い替えると、SPSP発展役物演出が実行される場合のほうが、実行されない場合よりも、期待度が高くなるように設定されている。
「ボタン」とは、遊技者に演出ボタン161の操作を促す画像を画像表示部114に表示し、演出ボタン161の操作を受け付ける演出である。なお、図示は省略するが、演出ボタン161を複数設ける場合がある。すなわち第1演出ボタン、および第1演出ボタンとは異なる形状の第2演出ボタンを設ける場合がある。第1演出ボタンおよび第2演出ボタンのいずれの操作を促す画像を表示するかは、上記の演出乱数に基づいて抽選で決定される。この場合、第1演出ボタンの操作を促す画像を表示する場合よりも、第2演出ボタンの操作を促す画像を表示するほうが、期待度が高くなるように設定されてもよい。すなわち、第2演出ボタンの操作を促す画像を表示する場合のほうが、第1演出ボタンの操作を促す画像を表示する場合よりも、期待度が高くなるように設定されてもよい。
また、図示は省略するが、演出ボタン161は、形態が切り替わる場合や、発光色が切り替わる場合がある。形態の切り替わりとしては、例えば、通常形態(第1態様)およびこの通常形態よりも突出した突出形態(第2態様)の間で変形する場合がある。この場合、通常形態よりも、突出形態のほうが、期待度が高くなるように設定されてもよい。また、発光色の切り替わりとしては、例えば、白色発光と赤色発光とが切り替わる場合がある。この場合、白色発光よりも、赤色発光のほうが、期待度が高くなるように設定されてもよい。
「カットイン」とは、カットイン画像を画像表示部114に表示する演出である。カットイン画像とは、画像表示部114に既に表示されている画像に対して、一方向から挿入されて表示される他の画像をいう。このカットイン画像は、リーチ演出が実行されている途中で、大当りの期待度を示唆するための期待度示唆演出として、リーチ演出に割り込ませて表示される。また、カットイン画像の色や模様などカットインの種別は、上記の演出乱数に基づいて抽選で決定される。さらに、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりの場合の方が、はずれの場合よりも、期待度が高い種別のカットイン画像が表示されるように設定されている。例えば、カットイン画像の色としては、青、緑、赤、金が設定される場合に、この順番で期待度がより高くなるように設定されてもよい。また、カットイン画像の模様としては、通常柄と、ゼブラ柄、キリン柄、虎柄などの特殊柄とが設定されている場合に、特殊柄は期待度がより高くなるように設定されてもよい。
付言すると、例えば、画像表示部114に表示される画像のうち、リーチ演出画像(背景画像)は下層のレイヤとして設定され、カットイン画像はこの下層のレイヤよりも上のレイヤに設定される。このことにより、カットイン画像が、リーチ演出画像よりも手前側に見えるように表示される。
「襖」とは、既に表示されている画像を覆うような襖演出画像を画像表示部114に表示する演出である。この襖演出画像は、画像表示部114に既に表示されている画像に対して左右両側から挿入される画像である。本実施の形態における襖演出画像は、画像表示部114全体の領域を覆う寸法である。また、襖演出画像の色や模様など襖演出画像の種別は、上記の演出乱数に基づいて抽選で決定される。さらに、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりの場合の方が、はずれの場合よりも、期待度が高い種別の襖演出画像が表示されるように設定されている。例えば、襖演出画像の色としては、青、緑、赤、金が設定される場合に、この順番で期待度がより高くなるように設定されてもよい。また、襖演出画像の模様としては、通常柄と、ゼブラ柄、キリン柄、虎柄などの特殊柄とが設定されている場合に、特殊柄は期待度がより高くなるように設定されてもよい。
付言すると、例えば、画像表示部114に表示される画像のうち、背景画像は下層のレイヤとして設定され、襖演出画像はこの下層のレイヤよりも上のレイヤに設定される。このことにより、襖演出画像が、リーチ演出画像よりも手前側に見えるように表示される。
「昇格」とは、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを報知する装飾図柄を仮停止させた後に、遊技者にとってより有利な装飾図柄に変化させる演出(昇格演出、再抽選演出)である。この昇格演出においては、例えば装飾図柄として「555」が仮停止した後に、「777」の数字図柄(昇格図柄)が停止図柄として表示される。
「復活」とは、特別図柄抽選の抽選結果がはずれであることを報知する装飾図柄を仮停止させた後に、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを報知する装飾図柄に変化させる演出である。この復活演出においては、例えば装飾図柄として「545」が仮停止した後に、「777」が停止図柄として表示される。
「復活役物」とは、復活演出が実行される際に、可動役物115が駆動する演出である。復活役物演出においては、例えば装飾図柄として「545」が仮停止した後であって、「777」が停止図柄として表示されるよりも前に、可動役物115が駆動する。この復活役物においては、例えば可動役物115が画像表示部114の前側に移動し、画像表示部114の少なくとも一部を覆う配置となる。
「全回転」とは、複数の装飾図柄を全て揃えた状態で装飾図柄を変動させる演出である。図示の例においては、全回転演出の種別として、「A1」、「A2」のいずれかが実行される。なお、この例においては、全回転演出「A1」は、全回転演出「A2」と比較して、演出実行時間(尺)がより長いものとする。また、詳細は後述するが、全回転演出「A2」においては、全回転演出「A1」と比較して、より装飾性の高い装飾図柄41が用いられる。この全回転演出は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりである場合にのみ実行される演出である。また、全回転演出は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを遊技者が認識容易な態様で実行される、装飾図柄の変動表示の一例である。なお、全回転演出は、上記「疑似連続回数」が「3」となった場合に実行される場合がある。また、この場合においては、全回転演出が実行されるまでの過程、すなわち「疑似連続回数」が「0」〜「2」の各変動表示においてはリーチ演出が実行されるのに対して、「疑似連続回数」が「3」に到達した後の変動表示においてはリーチ演出が実行されない。
「モード突入」とは、特殊なモード(例えばチャンスモード)に移行することを報知する演出である。そして、モード突入演出が実行された後、所定の期間(例えば、特別図柄の次の変動表示から所定の変動回数)にわたって特殊なモードに移行した状態であることを示す演出が実行される。また、このモード突入演出は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりでありかつ大当たり図柄が「潜伏図柄(短当たり)」である場合と、特別図柄抽選の抽選結果が「小当たり」である場合の両者において実行される。さらに説明すると、両者で実行されるモード突入演出は同一である。したがって、遊技者は、モード突入演出のみから「短当たり」と「小当たり」とを区別することはできない。
「停止図柄」とは、停止図柄として表示される装飾図柄の組み合わせを示す。図示の例においては、停止図柄の種別が、「777」、「666」、「555」、「444」、「RRR」、「5X5」などである。ここで、停止図柄の種別は、大当たり種類に応じて設定される。例えば、大当たり後に低確率状態となる大当たりである低確率図柄Aおよび低確率図柄Bにおいては、偶数の停止図柄である「444」および「666」が設定される。また、大当たり後に高確率状態となる大当たりである高確率図柄Aおよび高確率図柄Cにおいては、奇数の停止図柄である「777」および「555」が設定される。
さて、演出制御部300は、図32に示すテーブルに基づいて、変動演出パターンを決定する。具体的には、演出制御部300は、図32に示すテーブルに基づいて、変動パターン選択処理(図13参照)にて設定される変動パターンに対応した変動演出パターンを選択する。
例えば、図32において、「大当たり図柄」が「高確率図柄A」であり、かつ変動パターンが「PB1」である場合、変動演出パターンとして「EB1」が選択される。そして、この変動演出パターン「EB1」においては、「疑似連続回数」は「‐」、すなわち疑似連続演出は実行されない。また、「ノーマル」として「N1」が実行され、「SPリーチ」として「SP1」が実行され、「SPSPリーチ」として「SPSP1」が実行される。また、「SPSP発展役物」、「ボタン」、および「カットイン」は実行され、「襖」、「昇格」、「復活役物」、「復活」、「全回転」、「モード突入」は実行されない。また、「停止図柄」は「777」である。
〔演出画像〕
図34は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出の一態様を示す図である。
図34に示すように、演出制御部300が制御することにより、演出画像が画像表示部114に表示される。本実施の形態においては、演出画像として、装飾図柄41、変動画像51、保留画像52、保留数表示55、および第4図柄56が含まれる。以下では、これらの各演出画像について説明する。
〔装飾図柄41〕
図34(1)に示すように、画像表示部114には3つの装飾図柄41が表示される。演出制御部300は、装飾図柄41の変動演出において、3つの装飾図柄41を例えば縦スクロールにて変動表示させた後、先ず、左側の装飾図柄41(例えば数字の「5」)を仮停止させ、次に右側の装飾図柄41(例えば数字の「7」)を仮停止させ、次に中央の装飾図柄41(例えば数字の「6」)を仮停止させ、最後に全ての装飾図柄41を確定停止させる。なお、図34(1)に示した、停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「567」は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。
また、本実施の形態における装飾図柄41は、数字や英数字などの文字に加えてキャラクタの画像などが表示された装飾性の高い表示態様(図34(1)参照)と、数字や英数字などの文字のみを表示する装飾性の低い表示態様(図34(3)参照)とで切り替えて表示される。
また、本実施の形態における装飾図柄41は、画像表示部114における画像表示領域中央に大きく表示する大きな表示態様(図34(1)参照)と、画像表示部114における画像表示領域の隅(右上の隅)に小さく表示する小さな表示態様(図34(4)参照)とで切り替えて表示される。ここで、大きな表示態様で表示される装飾図柄41は、上述のように装飾性の高い表示態様と、装飾性の低い表示態様とで切り替えて表示される。一方、小さな表示態様で表示される装飾図柄41は、装飾性の低い表示態様のみで表示される。つまり、装飾図柄41は、大きな表示態様でかつ装飾性の高い表示態様と、大きな表示態様でかつ装飾性の低い表示態様と、小さな表示態様でかつ装飾性の低い表示態様との間で切り替えて表示される。
さらに説明をすると、本実施の形態の装飾図柄41は、例えば特別図柄の変動表示開始の際には大きな表示態様でかつ装飾性の高い表示態様で表示され(図34(1)参照)、特別図柄の変動表示開始後からSPリーチ演出が開始される前までは大きな表示態様でかつ装飾性の低い表示態様で表示され(図34(3)参照)、SPリーチ演出およびSPSPリーチ演出が実行される際には小さな表示態様でかつ装飾性の低い表示態様で表示され(図34(4)乃至(8)参照)、SPSPリーチ演出終了後で特別図柄の変動停止の前(装飾図柄41の仮停止時)には大きな表示態様でかつ装飾性の低い表示態様で表示され(図34(9)参照)、特別図柄の変動停止の際には大きな表示態様でかつ装飾性の高い表示態様で表示される(図34(10)参照)よう切り替えられる。
なお、ここでは装飾性および大きさの両者を各々切り替えながら装飾図柄41を表示することを説明するが、装飾性および大きさのいずれか一方のみを切り替えながら装飾図柄41を表示してもよい。また、装飾性および大きさを切り替えることなく、装飾図柄41を表示してもよい。
〔変動画像51〕
図34(1)に示すように、画像表示部114には、特別図柄変動制御部233(図5等参照)により特別図柄が変動中(装飾図柄41の変動表示中)となっていることを示す変動画像51が表示される。つまり、変動画像51は、特別図柄の変動表示中に、特別図柄の変動表示に係わる画像として表示される。そして、変動画像51は、特別図柄の変動表示の開始とともに変動画像51が表示される領域(第2領域、本実施の形態では、画像表示部114の表示領域における下側中央部)に表示され、その特別図柄の変動停止とともに表示が消える。
〔保留画像52〕
図34(1)に示すように、画像表示部114には、RAM303(図3等参照)における今回の保留球に対応する記憶領域の情報に基づいて、保留画像52が表示される。つまり、保留画像52は、大当たり判定の権利が保留されていることを示す画像である。また、本実施の形態では、画面における保留画像52の表示態様は、事前判定処理による事前判定結果に基づいて決定される。
また、保留画像52によって、保留変化演出が実行される。保留変化演出は、例えば色や模様や形状等(以下、「色など」と記載)の表示態様を変化させることによって、事前判定処理による事前判定結果に基づいて、期待度を報知または示唆する演出である。保留画像52の色など保留画像52の種別は、上記の演出乱数に基づいて抽選で決定されてもよい。さらに、事前判定処理による事前判定結果が大当たりの場合の方が、はずれの場合よりも、期待度が高い種別の色などが表示されるように設定されてもよい。例えば、保留画像52の色としては、白、青、黄、緑、赤、金が設定される場合に、この順番で期待度がより高くなるように設定されてもよい。なお、保留変化演出は先読み演出の一例である。先読み演出の他の例としては、例えば先読対象保留にかかる特別図柄の変動まで背景画像が特別な背景に変化するゾーン演出などがある。
ここで、上述のように、第1始動口121における入賞によって、最大で4つの保留が生じる。そのため、第1始動口121における入賞により、画像表示部114には、保留画像52が最大で4つ表示される。また、本実施の形態では、複数の保留画像52は、変動画像51よりも左側の領域(第1領域)にて、変動画像51に近い位置から遠ざかる位置まで順に、すなわち右側から左側に向けて並べて表示される。
また、第2始動口122における入賞によっても、最大で4つの保留が生じる。そのため、図示していないが、第2始動口122における入賞により、画像表示部114には、保留画像52が最大で4つ表示される。また、本実施の形態では、第2始動口122における入賞に関わる複数の保留画像52は、変動画像51よりも右側の領域にて、変動画像51に近い位置から遠ざかる位置まで順に、すなわち左側から右側に向けて並べて表示される。
なお、変動画像51および保留画像52が表示される領域、すなわち画像表示部114の表示領域において装飾図柄41の下側の領域を画像表示領域53とする。
また、以下では、第1始動口121における入賞に基づく保留について説明を行い、第2始動口122における入賞に基づく保留については詳細な説明を省略する。
また、本実施の形態では、保留画像52および変動画像51は、基本的にそれぞれ同一または類似する形態によって構成される。ただし、演出内容や演出の進行に応じて、保留画像52および変動画像51の間、あるいは複数の保留画像52の間で形態が異なってもよい。
また、以下の説明においては、最大で4つ表示される保留画像52について、変動画像51に近い順に、それぞれ「1番目の保留画像52」、「2番目の保留画像52」、「3番目の保留画像52」、「4番目の保留画像52」と称することがある。
また、本実施の形態では、画像表示部114の画面に表示するための画像レイヤについては、変動画像51および保留画像52が、カットイン画像や襖演出画像とは異なる画像レイヤに設定されている。さらに説明をすると、変動画像51および保留画像52が、カットイン画像や襖演出画像よりも下層のレイヤとして設定されている。このことにより、カットイン画像や襖演出画像が、変動画像51および保留画像52よりも手前側に見えるように表示される。
また、本実施の形態では、画像表示部114の画面に表示するための画像レイヤについては、変動画像51と保留画像52とを異なる画像レイヤに描いている。さらに、本実施の形態では、変動画像51を表示する画像レイヤよりも上位(遊技者側)に保留画像52を表示する画像レイヤが位置するように重畳させる。
なお、複数(本実施の形態では最大で4個)の保留画像52について、1個ずつ異なる画像レイヤに描くようにしてもよい。そして、複数の保留画像52について、それぞれ個別に表示または非表示の制御を行うように構成してもよい。
〔保留数表示55〕
図34(1)に示すように、画像表示部114には、RAM303(図3等参照)における保留球に対応する記憶領域の情報に基づいて、保留数表示55が表示される。この保留数表示55は、保留数を示す画像である。また、本実施の形態では、保留数表示55として、第1始動口121への入賞についての保留数を示す第1表示551と、第2始動口122への入賞についての保留数を示す第2表示552とを有する。なお、本実施の形態では、第1表示551および第2表示552はそれぞれ「0」〜「4」の数字で表示される。
ここで、上記の保留画像52は、第1始動口121および第2始動口122それぞれへの入賞についての保留数に応じて、画像表示部114に表示される数が変化する。したがって、保留数表示55(第1表示551および第2表示552)は、第1始動口121および第2始動口122それぞれへの入賞についての保留数を示唆する演出として行われる点において、保留画像52と同様の役割を担う。
また、本実施の形態における画像レイヤについては、保留数表示55が、カットイン画像や襖演出画像とは異なる画像レイヤに設定されている。さらに説明をすると、保留数表示55が、カットイン画像や襖演出画像よりも上層のレイヤとして設定されている。このことにより、保留数表示55が、カットイン画像や襖演出画像よりも手前側に見えるように表示される。
〔第4図柄56〕
図34(1)に示すように、画像表示部114には、特別図柄変動制御部233(図5等参照)により第1始動口121または第2始動口122への入賞に基づいて特別図柄が変動中(装飾図柄41の変動表示中)となっていることを示す、第4図柄56が表示される。本実施の形態では、第4図柄56は、第1始動口121への入賞に基づく第1特別図柄表示器221の特別図柄が変動中であることを示す第1表示部561と、第2始動口122への入賞に基づく第2特別図柄表示器222の特別図柄が変動中であることを示す第2表示部562とを有する。
第1表示部561は、第1始動口121への入賞に基づいて第1特別図柄表示器221の特別図柄が変動表示されると、これに伴って特別図柄が変動中であることを示す態様で表示(例えば、点滅)される。そして、第1特別図柄表示器221の特別図柄が停止表示されると、これに伴って特別図柄が停止したことを示す態様で表示(例えば、表示状態の継続)される。したがって、この第1表示部561の表示態様により、第1特別図柄表示器221の特別図柄が変動中か否か、停止したか否かを判断することができる。
第2表示部562は、第2始動口122への入賞に基づいて第2特別図柄表示器222の特別図柄が変動表示されると、これに伴って特別図柄が変動中であることを示す態様で表示(例えば、点滅)される。そして、第2特別図柄表示器222の特別図柄が停止表示されると、これに伴って特別図柄が停止したことを示す態様で表示(例えば、表示状態の継続)される。したがって、この第2表示部562の表示態様により、第2特別図柄表示器222の特別図柄が変動中か否か、停止したか否かを判断することができる。
上記のように、第4図柄56(第1表示部561および第2表示部562)は、演出制御部300に制御されて、特別図柄の変動および停止に応じて異なる態様で表示される。この第4図柄56は、特別図柄の変動および停止を示唆する演出として行われる点において、装飾図柄41と同様の役割を担う。
また、上記の変動画像51は、特別図柄が変動中であること、言い替えると特別図柄の変動および停止を示唆する。したがって、第4図柄56の表示は、特別図柄の変動および停止を示唆する演出として行われる点において、変動画像51と同様の役割を担う。
また、本実施の形態における画像レイヤについては、第4図柄56が、カットイン画像や襖演出画像とは異なる画像レイヤに設定されている。さらに説明をすると、第4図柄56が、カットイン画像や襖演出画像よりも上層のレイヤとして設定されている。このことにより、第4図柄56が、カットイン画像や襖演出画像よりも手前側に見えるように表示される。
〔表示/非表示演出〕
本実施の形態における上記の保留数表示55および第4図柄56は、図34に示すように、変動演出の進行に関わらず、遊技者が視認可能な状態、すなわち画像表示部114に表示されている状態(表示状態)が維持される。一方、本実施の形態における変動画像51および保留画像52(以下、単に保留・変動画像と呼ぶことがある)は、変動演出の進行に応じて、遊技者が視認可能な状態と視認困難な状態、すなわち表示状態と非表示状態とが切り替えられることがある。
保留・変動画像を非表示とすることで、保留・変動画像を表示した状態を維持する場合と比較して、保留・変動画像以外により実行される演出に遊技者が集中し易くなる。また、保留・変動画像を非表示とすることで、保留・変動画像を表示した状態を維持する場合と比較して、画像表示部114における保留・変動画像以外により実行される演出のための領域をより大きく確保することができる。
ここで、第4図柄56は、特別図柄の変動および停止を示唆する点において、変動画像51と同様の役割を担う。したがって、変動画像51を非表示としたとしても、特別図柄の変動および停止を示唆する演出は、第4図柄56によって実行される。言い替えると、本実施の形態においては、第4図柄56の表示が維持されていることにより、変動画像51を非表示とすることが可能となる。なお、第4図柄56は、期待度を示唆することができないという点において、変動画像51と異なる。
また、上述のように保留数表示55は、第1始動口121および第2始動口122それぞれへの入賞についての保留数を示唆する点において、保留画像52と同様の役割を担う。したがって、保留画像52を非表示としたとしても、保留数を示唆する演出は、保留数表示55によって実行される。言い替えると、本実施の形態においては、保留数表示55の表示が維持されていることにより、保留画像52を非表示とすることが可能となる。なお、保留数表示55は、期待度を示唆することができない点において、保留画像52と異なる。
<実施の形態1>
〔変動演出1〕
以下では、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う図34に示す変動演出の一態様(変動演出1)について説明をする。
なお、図34は、「大当たり図柄」が「高確率図柄A」であり、図32における「変動演出パターン」として「EB1」が選択された場合に実行される変動演出である。この「変動演出パターン」として「EB1」が選択された場合においては、「ノーマル」として「N1」が実行され、「SPリーチ」として「SP1」が実行され、「SPSPリーチ」として「SPSP1」が実行される。また、「SPSP発展役物」、「ボタン」、および「カットイン」の各演出が実行される。
まず、図34(1)に示すように、演出制御部300によって、1つ前の特別図柄の変動が終了することにともない、画像表示部114の画面において装飾性の高い装飾図柄41が確定停止されているものとする。また、このとき保留・変動画像は表示されている。さらに説明をすると、変動画像51、2番目の保留画像52、3番目の保留画像52、および4番目の保留画像52は、期待度の低い表示色である白色で表示され、1番目の保留画像52は期待度の高い表示色である赤色で表示されている。すなわち、1番目の保留画像52により、保留変化演出が実行されている。
そして、図34(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始される。このように次の特別図柄の変動表示が開始されるとき、白色で表示される2番目乃至4番目の保留画像52は、変動画像51が表示される位置に向けて移動する。また、赤色で表示されている1番目の保留画像52は、変動画像51の表示位置に移動する。このことにより、次の特別図柄の変動表示にかかる特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを期待する遊技者を煽ることができる。
そして、図34(3)に示すように、装飾性の低い装飾図柄41によりリーチ演出が実行される。具体的には、左側の装飾図柄41である数字の「5」を仮停止させた後、右側の装飾図柄41である数字の「5」を仮停止させ、これら左側および右側の装飾図柄41を揃えたリーチ状態とする。なお、このとき中央の装飾図柄41は変動を継続している状態である。
次に、図34(4)に示すようにSPリーチ演出が実行される。なお、以下の説明において、SPリーチ演出が実行されていることを、SPリーチ画像71として図示することで表現する。また、このSPリーチ演出が実行されている際に、装飾図柄41は小さな表示態様でかつ装飾性の低い表示態様で表示される。また、装飾図柄41の透明度が増加する(より透明に近づく)ことにより、装飾図柄41の視認が困難になる。
そして、図34(5)に示すようにSPSP発展役物演出が実行される。本実施の形態におけるSPSP発展役物演出では、画像表示部114の上側に配置される可動役物115が、画像表示部114を覆う位置に移動(落下)する。このとき、画像表示部114においては、可動役物115の演出効果を高める画像(例えばエフェクト画像)が表示される。また、このSPSP発展役物演出が実行される際に、保留・変動画像は非表示(視認困難)とされる。
次に、図34(6)に示すようにSPSPリーチ演出が実行される。なお、以下の説明において、SPSPリーチ演出が行われていることを、SPSPリーチ画像72として図示することで表現する。また、SPSPリーチ演出が実行される際に、保留・変動画像は表示される。
そして、図34(7)に示すように遊技者に演出ボタン161の操作を促すボタン演出が実行される。なお、以下の説明において、ボタン演出が行われていることを、ボタン画像73として図示することで表現する。
そして、遊技者に演出ボタン161が操作されることを契機として、図34(8)に示すようにカットイン演出が実行される。なお、以下の説明において、カットイン演出が行われていることを、カットイン画像74として図示することで表現する。このカットイン演出が実行される際に、保留・変動画像は非表示とされる。
次に、図34(9)に示すように、装飾性の低い装飾図柄41により装飾図柄41を仮停止させる仮停止演出が実行される。なお、このときの装飾図柄41は大きな表示態様でかつ装飾性の低い表示態様で表示される。また、保留・変動画像は非表示とされた状態が維持される。
そして、図34(10)に示すように特別図柄の変動停止にともない、装飾性の高い装飾図柄41により装飾図柄41の変動が停止される。図34(10)に示した、停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「555」は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりの場合の組み合わせの一例である。また、保留・変動画像は非表示とされた状態が維持される。
また、図34(5)および図34(8)に示すSPSP発展役物演出およびカットイン演出は、実行中の演出において場面転換をする演出(場面転換演出)であり、全画面予告の一例である。この全画面予告においては、画像表示部114の表示領域のほぼ全面(略全域)を利用して、大当たりすることを期待させる演出(予告演出)が実行される。そして、全画面予告においては、それまで表示されていた保留・変動画像が非表示とされる。
なお、上述の図32および図33に示す変動演出パターンテーブルにおいて、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりである場合に全画面予告演出を実行する変動演出パターンが多く実行され、特別図柄抽選の抽選結果がはずれである場合に全画面予告演出を実行しない変動演出パターンが多く実行されるよう設定することができる。このことにより、全画面予告演出が実行されることで、期待度が高まる。すなわち、全画面予告演出を高期待度演出(劇アツ演出)とし得る。
また、上述の図32および図33に示す変動演出パターンテーブルにおいて、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりである場合にのみ、全画面予告演出を実行する変動演出パターンが実行されるよう設定することができる。このことにより、全画面予告演出が実行されることで、遊技者の期待感を一層と高めることができるようになる。すなわち、全画面予告演出を、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを報知(告知)する演出(確定演出、詳細は後述)とし得る。
また、上記図34(8)で示すカットイン画像74は、大当たりの期待度が低い場合には青、大当たりの期待度が高い場合には緑、大当たりの期待度がさらに高い場合には赤として表示されてもよい。また、カットイン画像74は、大当たりの期待度が非常に高い場合には、動物柄(例えばゼブラ柄)、レインボー柄(虹柄)、フルーツ柄などの特殊な装飾が施されて表示されてもよい。また、特別図柄抽選の抽選結果に応じて、カットイン画像74の実行割合を変化させてもよい。例えば、「SPSPリーチ」として「SPSP1」が実行される際に、カットイン画像74の全種別のうちゼブラ柄のカットイン画像74を表示する割合を、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりの場合には10%とし、はずれの場合には2%とすることができる。
なお、詳細な説明は省略するが、上記変動演出1に対応する変動演出(例えば、同一の尺の変動演出)であって、特別図柄抽選の判定結果がはずれの場合に実行される変動演出(はずれ変動演出)が実行されてもよい。例えば、上記変動演出1における上記図34(8)までは同一の演出内容が実行された後に、図34(9)に示す装飾図柄41の仮停止および図34(10)に示す装飾図柄41の確定停止が、各々特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせにより実行されてもよい。
〔変動演出2〕
図35は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出の一態様(変動演出2)を示す図である。
なお、図35は、「大当たり図柄」が「高確率図柄A」であり、図32における「変動演出パターン」として「EB2」が選択された場合に実行される変動演出である。この「変動演出パターン」として「EB2」が選択された場合においては、「ノーマル」として「N2」が実行され、「SPリーチ」として「SP1」が実行され、「SPSPリーチ」として「SPSP1」が実行される。また、「ボタン」、「カットイン」、および「昇格」の各演出が実行される。
また、図35に示す変動演出は、上述の図34に示す変動演出と概ね一致する一方、昇格演出が実行される点で図34に示す変動演出と異なる。
まず、図35(1)に示すように、演出制御部300によって、画像表示部114の画面において装飾性の高い装飾図柄41が停止図柄として表示されているものとする。また、このとき保留・変動画像は表示されている。
そして、図35(2)に示すように特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始された後、図35(3)に示すように、遊技者に演出ボタン161の操作を促すボタン演出が実行される。このボタン演出が実行される際に、保留・変動画像は非表示とされる(表示が規制される)。また、ボタン演出が実行される際に、装飾図柄41は、ボタン画像73に覆われるような位置関係になり、結果として装飾図柄41が視認困難な態様で変動表示されている状態となる。また、このとき表示されるボタン画像73は、通常形態(第1態様)の演出ボタン161を表示する。
次に、図35(4)に示すように、装飾性の低い装飾図柄41によりリーチ演出が実行される。具体的には、左側の装飾図柄41である数字の「5」を仮停止させた後、右側の装飾図柄41である数字の「5」を仮停止させ、リーチ状態とする。また、リーチ演出が実行される際に、保留・変動画像は表示される。
そして、図35(5)に示すようにSPリーチ演出が実行された後に、図35(6)に示すようにSPSPリーチ演出が実行される。また、保留・変動画像は非表示とされる。
次に、図35(7)に示すようにカットイン演出が実行される。このカットイン演出が実行される際に、保留・変動画像は非表示とされた状態が維持される。
そして、図35(8)に示すように、装飾性の低い装飾図柄41により装飾図柄41を仮停止させる仮停止演出が実行される。この仮停止された装飾図柄41の組み合わせは「555」である。また、仮停止演出が実行される際に、保留・変動画像は表示される。
次に、図35(9)に示すように、揃った装飾図柄41が他の図柄に変化するか否かを煽る図柄変化演出が実行される。なお、以下の説明において、図柄変化演出が行われていることを、図柄変化演出画像75として図示することで表現する。この図柄変化が実行される際に、保留・変動画像は非表示とされる。
そして、図35(10)に示すように遊技者に演出ボタン161の操作を促すボタン演出が実行される。また、このとき表示されるボタン画像73は、図35(3)とは異なり、突出形態(第2態様)の演出ボタン161を表示する。また、図示は省略するが、演出ボタン161は突出形態に変形している。また、保留・変動画像は非表示とされた状態が維持される。また、図示の例においては、図柄変化演出画像75に重ねて演出ボタン161が表示される。
そして、図35(11)に示すように、装飾性の低い装飾図柄41により装飾図柄41を仮停止させる仮停止演出が実行される。なお、このときの仮停止された装飾図柄41の組み合わせは「777」である。また、保留・変動画像は非表示とされた状態が維持される。この場合、装飾図柄41の組み合わせが、図35(8)乃至(11)で示すように装飾図柄41が「555」から「777」に変化することで昇格演出が実行されたこととなる。
そして、図35(12)に示すように特別図柄の変動停止にともない、装飾性の高い装飾図柄41の変動が停止される。また、保留・変動画像は非表示とされた状態が維持される。
なお、詳細な説明は省略するが、上記変動演出2に対応する変動演出(例えば、同一の尺の変動演出)であって、特別図柄抽選の判定結果がはずれの場合に実行される変動演出(はずれ変動演出)が実行されてもよい。例えば、上記変動演出2における上記図35(7)までは同一の演出内容が実行された後に、上記図35(8)乃至(10)は実行されず、図35(11)に示す装飾図柄41の仮停止および図35(12)に示す装飾図柄41の確定停止が、各々特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせにより実行されてもよい。
〔変動演出3〕
図36は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出の一態様(変動演出3)を示す図である。
なお、図36は、「大当たり図柄」が「高確率図柄A」であり、図32における「変動演出パターン」として「EB4」が選択された場合に実行される変動演出である。この「変動演出パターン」として「EB4」が選択された場合においては、「ノーマル」として「N2」が実行され、「SPリーチ」として「SP3」が実行され、「SPSPリーチ」として「SPSP3」が実行される。また、「ボタン」、「復活」の各演出が実行される。
まず、図36(1)に示すように、演出制御部300によって、画像表示部114の画面において装飾性の高い装飾図柄41が停止図柄として表示されているものとする。また、このとき保留・変動画像は表示されている。
そして、図36(2)に示すように特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始された後、図36(3)に示すように装飾性の高い装飾図柄41によりリーチ演出が実行される。
次に、図36(4)に示すようにSPリーチ演出が実行される。このSPリーチ演出が実行される際に、保留・変動画像は非表示とされる。
そして、図36(5)に示すように、装飾性の低い装飾図柄41により装飾図柄41を仮停止させる仮停止演出が実行される。この装飾図柄41の組み合わせは、「545」であり、特別図柄抽選の抽選結果がはずれであることを示唆するものである。また、この装飾図柄41は大きな表示態様でかつ装飾性の低い表示態様で表示される。また、保留・変動画像は非表示とされた状態が維持される。
次に、図36(6)に示すように大きな表示態様でかつ装飾性の高い表示態様で表示された装飾図柄41により仮停止演出が実行される。また、保留・変動画像は表示される。
そして、図36(7)に示すように遊技者に演出ボタン161の操作を促すボタン演出が実行される。また、このとき表示されるボタン画像73は、突出形態(第2態様)の演出ボタン161を表示する。また、図示は省略するが、演出ボタン161は突出形態に変形している。また、ボタン演出が実行される際に、保留・変動画像は非表示とされる。
次に、図36(8)に示すように、装飾図柄41を仮停止させる仮停止演出が実行される。この装飾図柄41の組み合わせは、「777」であり、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを示唆するものである。この場合、装飾図柄41の組み合わせが、図36(5)および(6)で示すように「545」から、図36(8)で示すように「777」に変化することで、復活演出が実行されたこととなる。
なお、図36(8)においては、装飾図柄41は装飾性の低い表示態様で表示される。また、保留・変動画像は非表示とされた状態が維持される。
次に、図36(9)に示すように装飾性の高い表示態様で表示された装飾図柄41により仮停止演出が実行される。また、保留・変動画像は非表示とされた状態が維持される。
次に、図36(10)に示すように特別図柄の変動停止にともない、装飾図柄41の変動が停止される。図36(10)に示した、停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「777」は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりの場合の組み合わせの一例である。また、保留・変動画像は非表示とされた状態が維持される。
なお、詳細な説明は省略するが、上記変動演出3に対応する変動演出(例えば、同一の尺の変動演出)であって、特別図柄抽選の判定結果がはずれの場合に実行される変動演出(はずれ変動演出)が実行されてもよい。例えば、上記変動演出3における上記図36(5)までは同一の演出内容が実行された後に、上記図36(6)乃至(9)は実行されず、図36(10)に示す装飾図柄41の確定停止が特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせにより実行されてもよい。
〔変動演出4〕
図37は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出の一態様(変動演出4)を示す図である。
なお、図37は、「大当たり図柄」が「高確率図柄A」であり、図32における「変動演出パターン」として「EB5」が選択された場合に実行される変動演出である。この「変動演出パターン」として「EB5」が選択された場合においては、「疑似連続回数」が「3」であり、「ノーマル」として「N3」が実行され、「全回転」として「A1」が実行される。
まず、図37(1)に示すように、演出制御部300によって、画像表示部114の画面において装飾性の高い装飾図柄41が停止図柄として表示されているものとする。また、このとき保留・変動画像は表示されている。
そして、図37(2)に示すように特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始された後、図37(3)以降に示すように疑似連続演出が実行される。なお、この疑似連続演出は煽り演出の一例として捉えることができる。図示の例においては、左側の装飾図柄41および右側の装飾図柄41を装飾性の低い装飾図柄41で仮停止させた後、中央の装飾図柄41において「NEXT」と記載されたアイコン(特殊図柄)を仮停止(1回目)させる。
次に、図37(4)に示すように装飾図柄41の変動(2回目)が開始される。また、画像表示部114の画面において、「x2」を示す疑似連続回数画像77が表示される。
そして、図37(5)に示すように、左側の装飾図柄41および右側の装飾図柄41を装飾性の低い装飾図柄41で仮停止させた後、中央の装飾図柄41において「NEXT」のアイコンを仮停止(2回目)させる。
次に、図37(6)に示すように装飾図柄41の変動(3回目)が開始される。また、画像表示部114の画面において、「x3」を示す疑似連続回数画像77が表示される。
そして、図37(7)に示すように、左側の装飾図柄41および右側の装飾図柄41を装飾性の低い装飾図柄41で仮停止させた後、中央の装飾図柄41において「NEXT」のアイコンを仮停止(3回目)させる。
次に、図37(8)に示すように左側、中央、右側の3つの装飾図柄41を揃えた状態で同期させながら変動する全回転演出が実行される。本実施の形態の全回転演出では、装飾図柄41は大きな表示態様でかつ装飾性の低い表示態様で表示される。また、この全回転演出が実行される際に、保留・変動画像は非表示とされる。
次に、図37(9)に示すように装飾図柄41を仮停止させる仮停止演出が実行される。なお、装飾図柄41の組み合わせは「777」である。また、装飾図柄41は大きな表示態様でかつ装飾性の低い表示態様で表示される。また、保留・変動画像は非表示とされた状態が維持される。
そして、図37(10)に示すように特別図柄の変動停止にともない、大きな表示態様でかつ装飾性の高い表示態様で表示された装飾図柄41の変動が停止される。図37(10)に示した、停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「777」は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりの場合の組み合わせの一例である。また、保留・変動画像は非表示とされた状態が維持される。
なお、図37(8)に示す全回転演出において、全回転演出が開始される以前と比較して、表示される装飾図柄41の透過率を上げて表示してもよい。すなわち、大きな表示態様でかつ装飾性の低い表示態様で表示される装飾図柄41の視認性を低減させてもよい。このことにより、例えば全回転演出を行う装飾図柄41の背景で実行される、装飾図柄41以外の画像に遊技者を集中させることが可能となる。
また、図37(8)に示す全回転演出において、大きな表示態様でかつ装飾性の高い表示態様で装飾図柄41を表示してもよい。また、大きな表示態様でかつ装飾性の高い表示態様で表示される装飾図柄41の透過率を上げてもよい(視認性を低減させてもよい)。
なお、詳細な説明は省略するが、上記変動演出4に対応する変動演出(例えば、同一の尺の変動演出)であって、特別図柄抽選の判定結果がはずれの場合に実行される変動演出(はずれ変動演出)が実行されてもよい。例えば、上記変動演出4における上記図37(7)までは同一の演出内容が実行された後に、上記図37(8)は実行されず、図37(9)に示す装飾図柄41の仮停止および図37(10)に示す装飾図柄41の確定停止が、各々特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせにより実行されてもよい。
〔変動演出5〕
図38は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出の一態様(変動演出5)を示す図である。
なお、図38は、「大当たり図柄」が「高確率図柄A」であり、図32における「変動演出パターン」として「EB7」が選択された場合に実行される変動演出である。この「変動演出パターン」として「EB7」が選択された場合においては、「ノーマル」として「N1」が実行される。
まず、図38(1)に示すように、演出制御部300によって、1つ前の特別図柄の変動が終了することにともない、画像表示部114の画面において装飾性の高い装飾図柄41が確定停止されているものとする。また、このとき保留・変動画像は表示されている。
そして、図38(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始される。
そして、図38(3)に示すように、装飾性の低い装飾図柄41によりリーチ演出が実行される。具体的には、左側の装飾図柄41である数字の「5」を仮停止させた後、右側の装飾図柄41である数字の「5」を仮停止させ、これら左側および右側の装飾図柄41を揃えたリーチ状態とする。また、リーチ演出が実行される際に、保留・変動画像は表示される。
次に、図38(4)に示すように、装飾性の低い装飾図柄41を仮停止させる仮停止演出が実行される。この仮停止された装飾図柄41の組み合わせは「555」である。また、仮停止演出が実行される際に、保留・変動画像は表示される。
そして、図38(5)に示すように特別図柄の変動停止にともない、装飾性の高い装飾図柄41の変動が停止される。図38(5)に示した、停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「555」は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりの場合の組み合わせの一例である。
ここで、図38に示す変動演出5は、上記図34乃至図37に示す変動演出1乃至変動演出4と比較して、装飾図柄41の変動開始から変動が停止されるまでに実行される演出が抑制された態様として捉えることができる。また、図38に示す変動演出5は、装飾図柄41が大きな表示態様が維持されたまま、装飾図柄41の変動開始から変動が停止される。この変動演出5をビタ止まり演出として捉えることができる。このビタ止まり演出とは、装飾図柄41が大きな表示態様で維持されたまま、装飾図柄41の変動開始から確定停止までの変動演出を実行し特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを報知する演出として捉えることができる。
また、図38に示す変動演出5は、突当り演出として捉えることができる。ここで、突当り演出は、3つの装飾図柄41がいきなり揃って特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを報知する演出である。言い替えると、突当り演出は、リーチ演出後にSPリーチ演出(SPSPリーチ演出)へ発展せずに装飾図柄41が揃う演出である。さらに言い替えると、突当り演出は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりである場合に選択される変動パターンのうち、最も変動時間が短い変動パターンを用いた変動演出である。なお、図示の例とは異なり、突当り演出は、リーチ演出を伴わずに装飾図柄41が揃う演出として捉えることができる。
なお、詳細な説明は省略するが、上記変動演出5に対応する変動演出(例えば、同一の尺の変動演出)であって、特別図柄抽選の判定結果がはずれの場合に実行される変動演出(はずれ変動演出)が実行されてもよい。例えば、上記変動演出1における上記図38(3)までは同一の演出内容が実行された後に、図38(4)に示す装飾図柄41の仮停止および図38(5)に示す装飾図柄41の確定停止が、各々特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせにより実行されてもよい。
〔変動演出6〕
図39は、演出制御部300が画像表示部114を用いて行う装飾図柄41の変動演出の一態様(変動演出6)を示す図である。
なお、図39は、「大当たり図柄」が「高確率図柄A」であり、図32における「変動演出パターン」として「EB8」が選択された場合に実行される変動演出である。この「変動演出パターン」として「EB1」が選択された場合においては、「ノーマル」として「N1」が実行され、「全回転」として「A2」が実行される。
まず、図39(1)に示すように、演出制御部300によって、1つ前の特別図柄の変動が終了することにともない、画像表示部114の画面において装飾性の高い装飾図柄41が確定停止されているものとする。また、このとき保留・変動画像は表示されている。
次に、図39(2)に示すように、次の特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始される。
そして、図39(3)に示すように、装飾性の高い装飾図柄41によりリーチ演出が実行される。具体的には、左側の装飾図柄41である数字の「5」を仮停止させた後、右側の装飾図柄41である数字の「5」を仮停止させ、これら左側および右側の装飾図柄41を揃えたリーチ状態とする。また、リーチ演出が実行される際に、保留・変動画像は表示される。
次に、図39(4)に示すように遊技者に演出ボタン161の操作を促すボタン演出が実行される。また、このとき表示されるボタン画像73は、突出形態(第2態様)の演出ボタン161を表示する。このボタン演出が実行されている際に、装飾図柄41は小さな表示態様でかつ装飾性の低い表示態様で表示される。また、図示は省略するが、演出ボタン161は突出形態に変形している。このボタン演出が実行される際に、保留・変動画像は非表示とされる。
そして、図39(5)に示すように左側、中央、右側の3つの装飾図柄41を揃えた状態で同期させながら変動する全回転演出が実行される。本実施の形態の全回転演出では、装飾図柄41は大きな表示態様でかつ装飾性の高い表示態様で表示される。また、この全回転演出が実行される際に、保留・変動画像は非表示とされる。
次に、図39(6)に示すように装飾図柄41を仮停止させる仮停止演出が実行される。この仮停止された装飾図柄41の組み合わせは「555」である。また、保留・変動画像は非表示とされた状態が維持される。
そして、図39(7)に示すように特別図柄の変動停止にともない、装飾図柄41の変動が停止される。図39(7)に示した、停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「555」は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりの場合の組み合わせの一例である。また、保留・変動画像は非表示とされた状態が維持される。
ここで、図39に示す変動演出6は、図38に示す変動演出5と同様に、上記図34乃至図37に示す変動演出1乃至変動演出4と比較して、装飾図柄41の変動開始から変動が停止されるまでに実行される演出が抑制された態様として捉えることができる。また、図39に示す変動演出6においては、装飾図柄41の変動開始から確定停止までに、装飾図柄41のサイズが大きくなったり小さくなったりする。
ここで、図39に示す変動演出6は突当り演出の一態様として捉えることができる。一方で、図39に示す変動演出6においては、図39(4)にボタン画像73が表示される際に装飾図柄41の表示が小さな表示態様となることから、ビタ止まり演出とは異なる。なお、図示の例とは異なり、図39(4)において装飾図柄41が大きな表示態様に維持されれば、図39に示す変動演出6はビタ止まり演出の一態様としても捉えることができる。
なお、詳細な説明は省略するが、上記変動演出6に対応する変動演出(例えば、同一の尺の変動演出)であって、特別図柄抽選の判定結果がはずれの場合に実行される変動演出(はずれ変動演出)が実行されてもよい。例えば、上記変動演出1における上記図39(4)までは同一の演出内容が実行された後に、上記図39(5)は実行されず、図39(6)に示す装飾図柄41の仮停止および図39(7)に示す装飾図柄41の確定停止が、各々特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせにより実行されてもよい。
〔各変動演出の関係〕
ここで、図34乃至図39に示す変動演出1乃至変動演出6の各変動演出同士の関係を詳細に説明する。
〔煽り演出〕
図40(1)および(2)は、変動演出1および変動演出5における各演出の実行タイミングを示したタイミングチャートである。さらに説明をすると、図40(1)は上記図34を参照しながら説明をした変動演出1のタイミングチャートであり、図40(2)は上記図38を参照しながら説明をした変動演出5のタイミングチャートである。また、図40(1)および(2)においては、変動演出1および変動演出5の変動開始タイミングが揃えられ、かつ両図における横軸の時間軸は同一の尺度である。
まず、図34、図38、および図40を参照しながら、上記変動演出1および変動演出5の関係について説明をする。
上述のように、図34に示す変動演出1においては、保留変化演出(図34(1)参照)、リーチ演出(図34(3)参照)、SPリーチ演出(図34(4)参照)、SPSP発展役物演出(図34(5)参照)、SPSPリーチ演出(図34(6)参照)、ボタン演出(図34(7)参照)、カットイン演出(図34(8)参照)などが実行される。
一方、図38に示す変動演出5においては、リーチ演出(図38(3)参照)が実行される。この図38に示す変動演出5は、図34に示す変動演出1と比較して、装飾図柄41の変動開始から確定停止までに実行される演出が抑制された態様として捉えることができる。言い替えると、図38に示す変動演出5においては、図34に示す変動演出1と比較して、遊技者を煽る演出である煽り演出が抑制される。この煽り演出は、期待演出の一例である。この期待演出は、特別遊技を実行すると判定されたことを期待させる演出である。
また、図34に示す変動演出1においては、装飾図柄41の変動開始から変動が停止されるまでの間にボタン演出が実行される(図34(7)参照)のに対して、図38に示す変動演出5においては装飾図柄41の変動開始から変動が停止されるまでの間にボタン演出が実行されない。言い替えると、変動演出1においてはボタン演出が実行されるのに対して、変動演出5においてはボタン演出が禁止される。
また、図34に示す変動演出1においては、装飾図柄41の大きさを切り替えながら変動演出が実行される(図34(4)参照)のに対して、図38に示す変動演出5においては装飾図柄41の大きさが維持されたまま変動演出が実行される。言い替えると、変動演出1においては装飾図柄41が一時的に視認困難になるのに対して、変動演出5においては視認困難になることが抑制される(禁止される)。
ここで、図40を参照しながら演出実行タイミングについて説明をする。
まず、図40(1)に示す変動演出1における装飾図柄41の変動開始から変動が停止されるまでの時間は、図40(2)に示す変動演出5における装飾図柄41の変動開始から変動が停止されるまでの時間と比較して、より長い。
また、図40(1)に示す変動演出1における装飾図柄41の変動開始からボタン演出(図34(7)参照)までの時間は、図40(2)に示す変動演出5における装飾図柄41の変動開始から変動が停止されるまでの時間と比較して、より長い。
また、図40(1)に示す変動演出1における装飾図柄41の変動開始から、装飾図柄41が小さな表示態様でかつ装飾性の低い表示態様に切り替わる(SPリーチ演出、図34(4)参照)までの時間は、図40(2)に示す変動演出5における装飾図柄41の変動開始から仮停止する(図38(4)参照)までの時間と比較して、より長い。
また、図40(1)に示す変動演出1におけるリーチ演出から装飾図柄41の変動が停止されるまでの時間は、図40(2)に示す変動演出5におけるリーチ演出から装飾図柄41の変動が停止されるまでの時間よりも長い。
また、図40(1)に示す変動演出1におけるカットイン演出から装飾図柄41の変動が停止されるまでの時間は、図40(2)に示す変動演出5におけるリーチ演出から装飾図柄41の変動が停止されるまでの時間よりも短い。すなわち、変動演出1における第1の演出(カットイン演出)が実行されてから特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを報知するまでの時間と、変動演出5における第2の演出(リーチ演出)が実行されてから特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを報知するまでの時間が異なる。なお、上記の説明とは異なり、変動演出1における第1の演出から装飾図柄41の変動が停止されるまでの時間が、変動演出5における第2の演出から装飾図柄41の変動が停止されるまでの時間よりも長くてもよい。
また、図34(1)に示すような保留変化演出(先読み演出の一例)が実行されると、保留変化演出が実行されない場合に比べて、当該保留変化演出の対象となる大当たり判定の権利に関する特別図柄の変動における変動演出で変動演出5が相対的に実行されやすく設定されてもよい。同様に、保留変化演出が実行されると、保留変化演出が実行されない場合に比べて、当該保留変化演出の対象となる大当たり判定の権利に関する特別図柄の変動における変動演出で変動演出1が相対的に実行されやすく設定されてもよい。
〔昇格演出〕
図41(1)および(2)は、上記変動演出2および変動演出5における各演出実行タイミングを示したタイミングチャートである。さらに説明をすると、図41(1)は上記図35を参照しながら説明をした変動演出2のタイミングチャートであり、図41(2)は上記図38を参照しながら説明をした変動演出5のタイミングチャートである。また、図41(1)および(2)においては、変動演出2および変動演出5の変動開始タイミングが揃えられ、かつ両図における横軸の時間軸は同一の尺度であるものとする。
次に、図35、図38、および図41を参照しながら、上記変動演出2および変動演出5の関係について説明をする。
上述のように、図35に示す変動演出2においては昇格演出が実行される(図35(8)乃至(11)参照)のに対して、図38に示す変動演出5においては昇格演出が実行されない。言い替えると、変動演出2においては昇格演出が実行されるのに対して、変動演出5においては昇格演出が禁止される。
また、上述のように、図35に示す変動演出2においては、装飾図柄41の変動開始から変動が停止されるまでの間にボタン演出が実行される(図35(3)、図35(10)参照)のに対して、図38に示す変動演出5においては装飾図柄41の変動開始から変動が停止されるまでの間にボタン演出が実行されない。言い替えると、変動演出2においてはボタン演出が実行されるのに対して、変動演出5においてはボタン演出が禁止される。
さらに説明をすると、図35に示す変動演出2においては、装飾図柄41が仮停止した後にボタン演出が実行される(図35(10)参照)のに対して、図38に示す変動演出5においては装飾図柄41が仮停止(図38(4)参照)した後にボタン演出が実行されない(禁止される)。
また、図35に示す変動演出2においては、突出形態(第2態様)の演出ボタン161の操作を促す画像が表示される(図35(10)参照)のに対して、図38に示す変動演出5においては突出形態の演出ボタン161の操作を促す画像は表示されない(禁止される)。
なお、図示の例とは異なり、図35に示す変動演出2において突出形態の演出ボタン161の操作を促す画像が表示されず、図38に示す変動演出5において突出形態の演出ボタン161の操作を促す画像が表示される態様であってもよい。付言すると、例えば図38に示す変動演出5において、図38(3)に示すようにリーチ演出が実行された後であって図38(4)に示すように装飾図柄41が仮停止する前に、突出形態の演出ボタン161の操作を促す画像が表示される態様であってもよい。
また、図35に示す変動演出2においては、装飾図柄41の大きさを切り替えながら変動演出が実行される(図35(4)参照)のに対して、図38に示す変動演出5においては装飾図柄41の大きさが維持されたまま変動演出が実行される。言い替えると、変動演出1においては装飾図柄41が一時的に視認困難になるのに対して、変動演出5においては視認困難になることが抑制される(禁止される)。
ここで、図41を参照しながら演出実行タイミングについて説明をする。
まず、図41(1)に示す変動演出2における装飾図柄41の変動開始から変動が停止されるまでの時間は、図41(2)に示す変動演出5における装飾図柄41の変動開始から変動が停止される(図38(5)参照)までの時間と比較して、より長い。
また、変動演出5における装飾図柄41の変動開始から確定停止するまでの時間は、変動演出2における装飾図柄41の変動開始から昇格演出前に仮停止する(図35(8)参照)までの時間よりも短い。
また、図41(1)に示す変動演出2における装飾図柄41の変動開始から昇格演出中に実行されるボタン演出(図35(10)参照)までの時間は、図41(2)に示す変動演出5における装飾図柄41の変動開始から変動が停止されるまでの時間と比較して、より長い。
また、図41(1)に示す変動演出2における装飾図柄41の変動開始から装飾図柄41が小さな表示態様でかつ装飾性の低い表示態様に切り替わる(SPリーチ演出、図35(5)参照)までの時間は、図41(2)に示す変動演出5における装飾図柄41の変動開始から仮停止する(図38(4)参照)までの時間と比較して、より長い。また、図41(1)に示す変動演出2における装飾図柄41の変動開始から装飾図柄41の表示態様が切り替わる(SPリーチ演出、図35(5)参照)までの時間は、図41(2)に示す変動演出5における装飾図柄41の変動開始から変動が停止される(図38(5)参照)までの時間と比較し、より短い。
〔復活演出〕
図42(1)および(2)は、上記変動演出3および変動演出5における各演出の実行タイミングを示したタイミングチャートである。さらに説明をすると、図42(1)は上記図36を参照しながら説明をした変動演出3のタイミングチャートであり、図42(2)は上記図38を参照しながら説明をした変動演出5のタイミングチャートである。また、図42(1)および(2)においては、変動演出3および変動演出5の変動開始タイミングが揃えられ、かつ両図における横軸の時間軸は同一の尺度であるものとする。
次に、図36、図38、および図42を参照しながら、上記変動演出3および変動演出5の関係について説明をする。
上述のように、図36に示す変動演出3においては復活演出(図36(5)乃至(8)参照)が実行されるのに対して、図38に示す変動演出5においては復活演出が実行されない。言い替えると、変動演出3においては復活演出が実行されるのに対して、変動演出5においては復活演出が禁止される。
また、上述のように、図36に示す変動演出3においては、装飾図柄41の変動開始から変動が停止されるまでの間にボタン演出が実行される(図36(7)参照)のに対して、図38に示す変動演出5においては装飾図柄41の変動開始から変動が停止されるまでの間にボタン演出が実行されない。言い替えると、変動演出3においてはボタン演出が実行されるのに対して、変動演出5においてはボタン演出が禁止される。
さらに説明をすると、図36に示す変動演出3においては、特別図柄抽選の抽選結果がはずれであることを示唆しながら装飾図柄41が仮停止(はずれ仮停止、図36(5)参照)した後にボタン演出が実行される(図36(7)参照)のに対して、図38に示す変動演出5においては装飾図柄41が仮停止(図38(4)参照)した後にボタン演出が実行されない(禁止される)。
また、図36に示す変動演出3においては、突出形態(第2態様)の演出ボタン161の操作を促す画像が表示される(図36(7)参照)のに対して、図38に示す変動演出5においては突出形態の演出ボタン161の操作を促す画像は表示されない(禁止される)。
なお、図示の例とは異なり、図36に示す変動演出3においては、突出形態の演出ボタン161の操作を促す画像が表示されず、図38に示す変動演出5においては突出形態の演出ボタン161の操作を促す画像が表示される態様であってもよい。付言すると、例えば図38に示す変動演出5において、図38(3)に示すようにリーチ演出が実行された後であって図38(4)に示すように装飾図柄41が仮停止する前に、突出形態の演出ボタン161の操作を促す画像が表示される態様であってもよい。
また、図36に示す変動演出3においては、装飾図柄41の大きさを切り替えながら変動演出が実行される(図36(4)参照)のに対して、図38に示す変動演出5においては装飾図柄41の大きさが維持されたまま変動演出が実行される。言い替えると、変動演出1においては装飾図柄41が一時的に視認困難になるのに対して、変動演出5においては視認困難になることが抑制される(禁止される)。
ここで、図42を参照しながら演出実行タイミングについて説明をする。
まず、図42(1)に示す変動演出3における装飾図柄41の変動開始から変動が停止されるまでの時間は、図42(2)に示す変動演出5における装飾図柄41の変動開始から変動が停止される(図38(5)参照)までの時間と比較して、より長い。
また、変動演出5における装飾図柄41の変動開始から確定停止(図38(5)参照)するまでの時間は、変動演出3における装飾図柄41の変動開始からはずれ仮停止(図36(5)参照)までの時間よりも短い。
また、図42(1)に示す変動演出3における装飾図柄41の変動開始からボタン演出(図36(7)参照)までの時間は、図42(2)に示す変動演出5における装飾図柄41の変動開始から変動が停止されるまでの時間と比較して、より長い。
また、図42(1)に示す変動演出3における装飾図柄41の変動開始から装飾図柄41が小さな表示態様でかつ装飾性の低い表示態様に切り替わる(SPリーチ演出、図36(4)参照)までの時間は、図42(2)に示す変動演出5における装飾図柄41の変動開始から仮停止する(図38(4)参照)までの時間、あるいは確定停止(図38(5)参照)するまでの時間と比較して、より長い。
さて、図示は省略するが、図36に示す変動演出3と図39に示す変動演出6とを比較すると、変動演出3におけるボタン演出から装飾図柄41の変動が停止されるまでの時間は、変動演出6におけるボタン演出(図39(4)参照)から装飾図柄41の変動が停止されるまでの時間よりも短い。言い替えると、最後のボタン演出が行われてから図柄確定までの時間は、変動演出6の方が長い。なお、この説明とは反対に、最後のボタン演出が行われてから図柄確定までの時間は、変動演出3の方が長くてもよい。
〔ボタン演出〕
図43(1)および(2)は、上記変動演出2および変動演出6における各演出の実行タイミングを示したタイミングチャートである。さらに説明をすると、図43(1)は上記図35を参照しながら説明をした変動演出2のタイミングチャートであり、図43(2)は上記図39を参照しながら説明をした変動演出6のタイミングチャートである。また、図43(1)および(2)においては、変動演出2および変動演出6の変動開始タイミングが揃えられ、かつ両図における横軸の時間軸は同一の尺度であるものとする。
次に、図35、図39、および図43を参照しながら、上記変動演出2および変動演出6の関係について説明をする。
上述のように、図35に示す変動演出2においてはボタン演出が複数回実行される(図35(3)、図35(10)参照)のに対して、図39に示す変動演出6においてはボタン演出が1回実行される。言い替えると、変動演出6においては、変動演出2と比較して、ボタン演出が抑制される(ボタン操作要求の回数が少ない)。さらに言い換えると、突当たり演出と非突当たり演出(後述)とで、同一の演出(ボタン演出、予告演出)が実行される回数が異なる。なお、上記の説明とは異なり、変動演出2において、変動演出6と比較して、ボタン演出が抑制されてもよい。
また、上述のように、図35に示す変動演出2においてはボタン演出がリーチ演出前とリーチ演出後に実行される(図35(3)、図35(10)参照)のに対して、図39に示す変動演出6においてはボタン演出がリーチ演出後にのみ実行される。言い替えると、変動演出2と変動演出6とでは、同一の演出(予告演出)が実行されるタイミングが異なる。
なお、ボタン演出は、実行されるタイミングが例えばリーチ演出の前後などで複数ある演出として捉えることができる。また、図39(5)に示す全回転演出は、実行されるタイミングが1つのみの演出として捉えることができる。
また、上述のように、図35に示す変動演出2においてはボタン演出がリーチ演出前に実行されるのに対して、図39に示す変動演出6においてはボタン演出がリーチ演出前に実行されない。したがって、変動演出においてリーチ前にボタン演出が実行されると、変動演出6が実行されず、変動演出2が実行されやすい状態となる。
また、図35に示す変動演出2においてはボタン演出が通常形態(図35(3)参照)と突出形態(図35(10)参照)との複数の形態で実行されるのに対して、図39に示す変動演出6においては突出形態(図39(4)参照)のみで実行される。言い替えると、変動演出6においては、変動演出2と比較して、ボタン演出で実行される演出ボタン161の形態の種類が抑制される。さらに言い換えると、変動演出6においては、通常形態の演出ボタン161によると突出形態の演出ボタン161による演出の両方の演出をそれぞれ実行することが禁止される。
ここで、図43を参照しながら演出実行タイミングについて説明をする。
まず、図43(1)に示す変動演出2における装飾図柄41の変動開始から変動が停止されるまでの時間は、図43(2)に示す変動演出6における装飾図柄41の変動開始から変動が停止される(図39(7)参照)までの時間と比較して、より長い。
また、変動演出2における装飾図柄41の変動開始からリーチ演出前のボタン演出(第1ボタン演出、図35(3)参照)までの時間は、変動演出6における装飾図柄41の変動開始からボタン演出(図39(4)参照)までの時間よりも短い。言い替えると、装飾図柄41の変動開始から最初のボタン演出までの時間は、変動演出6よりも、変動演出2の方が短い。なお、この説明とは反対に、装飾図柄41の変動開始から最初のボタン演出までの時間は、変動演出6よりも、変動演出2の方が長くてもよい。
また、変動演出2における装飾図柄41の変動開始からSPリーチ演出(図35(5)参照)までの時間は、変動演出6における装飾図柄41の変動開始からボタン演出(図39(4)参照)までの時間よりも長い。
また、変動演出2における装飾図柄41の変動開始からSPSPリーチ演出後のボタン演出(第2ボタン演出、図35(10)参照)までの時間は、変動演出6における装飾図柄41の変動開始からボタン演出(図39(4)参照)までの時間よりも長い。
また、変動演出2における第1ボタン演出(図35(3)参照)から装飾図柄41の変動が停止されるまでの時間は、変動演出6におけるボタン演出(図39(4)参照)から装飾図柄41の変動が停止されるまでの時間よりも長い。
また、変動演出2における第2ボタン演出(図35(10)参照)から装飾図柄41の変動が停止されるまでの時間は、変動演出6におけるボタン演出(図39(4)参照)から装飾図柄41の変動が停止されるまでの時間よりも短い。言い替えると、最後のボタン演出が行われてから図柄確定までの時間は、変動演出6の方が長い。なお、この説明とは反対に、最後のボタン演出が行われてから図柄確定までの時間は、変動演出2の方が長くてもよい。
〔装飾図柄41のサイズ変更〕
さて、上記のように変動演出1乃至3においては、装飾図柄41の大きさを切り替えながら変動演出が実行される(例えば、図34(4)、図35(5)、図36(4)参照)。さらに説明をすると、変動演出1乃至3においては、装飾図柄41が、大きな表示態様からSPリーチ演出などの特定の演出を契機として一時的に小さな表示態様に切り替えられ、少なくとも仮停止する際には再び大きな表示態様に切り替えられる。一方で、変動演出5では、装飾図柄41の変動開始から変動停止まで装飾図柄41のサイズが大きな表示態様で維持される。
ここで、例えば図36(3)および(4)に示すように、変動演出3において装飾図柄41が大きな表示態様から小さな表示態様に切り替わるとき、装飾図柄41が小さくなることにともない、大きな表示態様と比較して装飾図柄41の視認が困難になる。また、装飾図柄41が大きな表示態様から小さな表示態様に切り替わるとき、大きな表示態様と比較して装飾性が低下する。言い替えると、装飾図柄41が地味になる。また、装飾図柄41が大きな表示態様から小さな表示態様に切り替わるとき、装飾図柄41の表示位置が画像表示部114における画像表示領域中央から画像表示部114における画像表示領域の隅に移動する。また、装飾図柄41が大きな表示態様から小さな表示態様に切り替わるとき、装飾図柄41の透明度が増加する(より透明に近づく)ことにより、装飾図柄41の視認が困難になる。
また、上記図42において説明したように、図42(1)に示す変動演出2における装飾図柄41の変動開始から装飾図柄41が小さな表示態様に切り替わる(図35(5)参照)までの時間は、図42(2)に示す変動演出5における装飾図柄41の変動開始から仮停止する(図38(4)参照)までの時間、あるいは確定停止(図38(5)参照)するまでの時間と比較して、より長い。
さて、上記図34乃至図38に示す変動演出1乃至5においては、装飾図柄41が仮停止してから確定停止するまで(例えば図34(9)乃至(10)参照)、装飾図柄41が大きな表示態様に維持されることを説明したが、これに限定されない。例えば、大きな表示態様により装飾図柄41が仮停止した後に、装飾図柄41が小さな表示態様に切り替わり、その後大きな表示態様により装飾図柄41が確定停止してもよい。あるいは、大きな表示態様により装飾図柄41が仮停止した後に、装飾図柄41の表示態様が切り替わり、その後に大きな表示態様に戻った装飾図柄41が確定停止してもよい。ここでの、装飾図柄41が仮停止した後における装飾図柄41の表示態様が切り替わる例としては、装飾図柄41がさらに大きくなる、装飾図柄41が小さくなる、装飾図柄41が変形する、あるいはこれらの一部または全部が組み合わされる演出などがある。
また、上記の説明においては、装飾図柄41のサイズが小さくなることや透明度が増加することにより、装飾図柄41の視認が困難になることを説明したが、これに限定されない。例えば、装飾図柄41の一部または全部が、装飾図柄41とは異なるレイヤに表示される他の画像により隠される態様であってもよい。この他の画像としては、例えば、図34(7)に示すボタン画像73であってもよい。また、他の画像としては、例えば、復活演出において、復活が成功したかあるいは失敗したかを煽る際に、画像表示部114の表示領域が割れたかのように遊技者に思わせる画像(割断画像)であってもよい。
〔突当り演出〕
上記の説明においては、図38および図39に示す変動演出5および6は、突当り演出の一例であることを説明した。一方、図34乃至図37に示す変動演出1乃至4は、突当り演出でない演出(以下、非突当り演出ということがある)の一例である。
ここで、突当り演出と非突当り演出とを比較すると、以下のような差異がある。すなわち、突当り演出は、非突当り演出と比較して、例えば、ボタン演出が少ない(無い、禁止される)、変動時間が短い、煽り演出が少ない(無い、禁止される)、昇格演出が抑制される(無い、禁止される)、復活演出が無い(禁止される)、装飾図柄41のサイズ変化が無い(禁止される)、有利な特別遊技が多い(装飾図柄41による停止図柄が777、大当たり遊技が最大(16R)、ST(後述)開始直後に多い、ST終了直前に少ない。
突当り演出においては、非突当り演出と比較して、装飾図柄41が揃うまでの間に実行される演出を抑えめとすることにより、遊技者に大当たりの報知が突然実行されたとより強く感じさせることができる。言い換えると、装飾図柄41が揃って仮停止する前までの演出を抑制することにより、装飾図柄41が揃って仮停止する演出の効果を高めることができる。
ここで、突当り演出においては、装飾図柄41が揃うという装飾図柄41そのものの動作による演出で抽選結果が大当たりであることを報知する。一方で、非突当り演出においては、装飾図柄41が揃う前の装飾図柄41以外により実行される演出(例えば、図34(8)に示すカットイン演出)により、抽選結果が大当たりであることを報知する。
ここで、各演出の実行割合について説明をする。
上述の図32および図33に示す変動演出パターンテーブルにおいて、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりである変動演出のうち、突当り演出および非突当り演出の各々において実行される演出の実行割合を異ならせるよう設定することができる。
例えば、突当り演出と非突当り演出とで、煽り演出の実行割合を異ならせるように設定してもよい。具体的には、煽り演出のうちの一つの煽り演出(例えば、SPリーチ演出)の実行割合を、非突当り演出と比較して、突当り演出の方を少なくするよう設定してもよい。突当り演出において、実行される演出を抑えめとすることにより、遊技者に大当たりの報知が突然実行されたとより強く感じさせることができる。
以下、この実行割合の設定を、具体例を用いて説明する。
なお、以下の具体例においては、大当たり図柄が同一の種類(例えば、高確率図柄A(15ラウンド))として、複数の変動演出が割り当てられているものとする。そして、この複数の変動演出のうち、最も変動時間が短い演出(突当り演出)を複数含む突当り演出群と、上記複数の変動演出のうち最も変動時間が短い演出以外、すなわち突当り演出群以外の演出(非突当り演出)を複数含む非突当り演出群とを有する。
ここで、図21に示す例においては、大当たり図柄が同一の種類として「高確率図柄A(15ラウンド)」とした場合、最も変動時間が短い「15秒」である「変動パターンPB7」および「変動パターンPB8」が突当り演出群に対応し、「変動パターンPB7」および「変動パターンPB8」以外の変動パターンである「変動パターンPB1」乃至「変動パターンPB6」が非突当り演出群に対応する。
また、以下において、変動演出の割合が低いという場合には、変動演出の割合が0(0%)の場合を含む。反対に、変動演出の割合が高いという場合には、変動演出の割合が1(100%)の場合を含む。
まず、煽り演出としてSPリーチ演出を用いて説明をする。突当り演出群においてSPリーチ演出を実行する変動演出の割合は、非突当り演出群においてSPリーチ演出を実行する変動演出の割合よりも低く設定してもよい。また、突当り演出群においてSPリーチ演出を実行する変動演出の割合は、非突当り演出群においてSPリーチ演出を実行する変動演出の割合よりも低く設定し、かつ突当り演出群において確定演出を実行する変動演出の割合は、非突当り演出群において確定演出を実行する変動演出の割合よりも高く設定してもよい。
また、煽り演出として、変動画像51を最も期待度が高い色(例えば金色)で表示する演出を用いて説明をする。突当り演出群において変動画像51を金色で表示する演出の実行割合(出現率)は、非突当り演出群において変動画像51を金色で表示する演出よりも低く設定してもよい。
また、煽り演出としてボタン演出を用いて説明をする。突当り演出群においてボタン演出を実行する変動演出の割合は、非突当り演出群においてボタン演出を実行する変動演出の割合よりも低く設定してもよい。付言すると、突当り演出群に含まれる変動演出の一部または全部において、ボタン演出を実行しないよう設定してもよい。
また、突当り演出群において突出形態(第2態様)のボタン画像73を示してボタン演出を実行する変動演出の割合は、非突当り演出群において突出形態のボタン画像73を示してボタン演出を実行する変動演出の割合よりも低く設定してもよい。なお、この説明とは反対に、突当り演出群の割合を、非突当り演出群の割合よりも高く設定してもよい。
なお、突当り演出群において実行される煽り演出の種類の数は、非突当り演出群において実行される煽り演出の種類の数よりも、少なく設定してもよい。
また、突当り演出群においては、非突当り演出群において実行される煽り演出を実行しないよう設定してもよい。また、反対に、非突当り演出群においては、突当り演出群において実行される煽り演出を実行しないよう設定してもよい。付言すると、突当たり演出において実行される演出が、突当たり演出以外の演出において実行されないように設定されてもよい。すなわち、突当たり演出専用の演出(専用演出)が実行されるようにしてもよい。
また、煽り演出には、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを報知する演出(確定演出)が含まれる。確定演出としては、カットイン演出において特殊な柄のカットイン画像74が表示される演出や、全回転演出などが含まれる(詳細は後述)。
そして、突当り演出群において確定演出を実行する変動演出の割合は、非突当り演出群において確定演出を実行する変動演出の割合よりも高く設定してもよい。さらに説明をすると、例えば突当り演出群において全回転演出(図39(5)参照)を実行する割合は、非突当り演出群において全回転演出(図37(8)参照)を実行する変動演出の割合よりも高く設定してもよい。
ここで、突当たり演出群と非突当たり演出群とで、共通の演出を実行することは排除されない。例えば図34に示す変動演出1と、図38に示す変動演出5とでは、共通の演出が実行される。具体的には、変動開始演出(図34(2)および図38(2)参照)、リーチ演出(図34(3)および図38(3)参照)、仮停止演出(図34(9)および図38(4)参照)、確定停止演出(図34(10)および図38(5)参照)が共通で実行される。
なお、ここでは突当り演出群および非突当り演出群として説明をしたが、突当り演出群および非突当り演出群の各々に含まれる変動演出の数(種類)は特に限定されない。例えば、突当り演出群が一の変動演出により構成されてもよい。同様に、非突当り演出群が一の変動演出により構成されてもよい。
さて、上記図32に示す変動演出パターンテーブルにおいては、例えば「SPSPリーチ」における「SPSP3」が複数の大当たり図柄「低確率図柄A(8ラウンド)」、「低確率図柄B(4ラウンド)」、「高確率図柄A(15ラウンド)」において設定されている。一方、「全回転」の「A2」は一の大当たり図柄「高確率図柄A(15ラウンド)」においてのみ設定されている。したがって、「全回転」の「A2」が実行されることにより、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることに加えて、大当たり図柄の種別(高確率図柄A(15ラウンド))が報知される。図示の例においては、確定演出の一例である「全回転」の「A2」が実行されることにより、高確率状態となることが報知される。
さて、上記図34に示す変動演出1においては、仮停止演出が実行される(図34(9)参照)直前に、カットイン演出が実行される(図34(8)参照)。このカットイン演出におけるカットイン画像74が例えば金色で表示されるなどして、確定演出として実行される場合の例について説明をする。また、この例においては、金色で表示されるカットイン画像74は、複数の大当たり図柄「低確率図柄A(8ラウンド)」、「低確率図柄B(4ラウンド)」、「高確率図柄A(15ラウンド)」において設定されているものとする。また、図39(5)に示すような確定演出の一例である「A2」の全回転演出が「高確率図柄A(15ラウンド)」においてのみ設定されているものとする。
このような設定において、第1の確定演出である金色のカットイン画像74を用いたカットイン演出が実行されると、大当たり遊技後の遊技状態が低確率状態となる場合と高確率状態となる場合とがあるのに対して、第2の確定演出である「A2」の全回転演出が実行されると大当たり遊技後の遊技状態が高確率となる。したがって、遊技者は第2の確定演出である「A2」の全回転演出が実行されることを期待する。
ここで、突当り演出群においては、非突当り演出群において実行される確定演出を実行しないよう設定してもよい。また、反対に、非突当り演出群においては、突当り演出群において実行される確定演出を実行しないよう設定してもよい。この突当り演出群においてのみ実行される確定演出が実行されると、遊技者に大当たりの報知がなされたこととなる。したがって、遊技者がこの確定演出の実行を期待するようになる。
また、突当り演出群に含まれる一の変動演出で実行される確定演出(第1確定演出)が、非突当り演出群においては実行されない態様であってもよい。このとき、非突当り演出群に含まれる複数の変動演出で、第1確定演出とは異なる確定演出(第2確定演出)をともに実行してもよい。あるいは、非突当り演出群に含まれる一の変動演出で第2確定演出を実行し、非突当り演出群に含まれる他の一の変動演出で第2確定演出とは異なる確定演出(第3確定演出)を実行してもよい。
〔変形例1〕
図44(1)および(2)は、変動演出7および変動演出6における各演出の実行タイミングを示したタイミングチャートである。
次に、図44を参照しながら、変動演出7および変動演出6の関係について説明をする。なお、変動演出7は、上記変動演出1と概ね一致する一方、ボタン操作受付期間を有する点で変動演出1と異なる。なお、変動演出7は、非突当たり演出の一例である。以下における変動演出7の説明においては、変動演出1と異なる点を主として説明し、変動演出1と同一の点については説明を省略することがある。
図44(1)に示す変動演出7においては、いわゆる裏ボタンによる演出が実行される。具体的に説明をすると、変動演出7においては、所定の実行タイミング(図示の例ではSPリーチ演出が実行された後)に、ボタン操作受付期間が設けられている。このボタン操作受付期間は、例えば画像表示部114などにおいて特別な画像などは表示されず、外観上はボタン操作受付期間であるか否かを判断できないものとする。そして、このボタン操作受付期間において演出ボタン161が所定の操作を受け付けると、SPSP発展役物演出において、可動役物115が特殊な態様で演出を実行することがある。例えば、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりである場合にのみ可動役物115が虹色に発光する(虹色発光演出、確定演出)。したがって、遊技者は、ボタン操作受付期間に演出ボタン161を操作することで、特別図柄抽選の抽選結果を知ることが可能となる。
ここで、変動演出7においては、ボタン操作受付期間において演出ボタン161が所定の操作を受け付けない場合、虹色発行演出は実行されない。すなわち、虹色発光演出は、ボタン操作受付期間において演出ボタン161が所定の操作を受け付けることを条件として実行される演出である。
一方で、変動演出6における全回転演出は、ボタン操作受付期間において演出ボタン161が所定の操作を受け付けることを条件とせずに実行される演出である。
〔変形例2〕
図45(1)および(2)は、変動演出2および変動演出8における各演出の実行タイミングを示したタイミングチャートである。
次に、図44を参照しながら、変動演出2および変動演出8の関係について説明をする。
図45(2)に示す変動演出8は、上記変動演出5と概ね一致する一方、リーチ演出前にボタン演出を実行する点で変動演出5と異なる。なお、変動演出8は、突当たり演出の一例である。以下における変動演出8の説明においては、変動演出5と異なる点を主として説明し、変動演出5と同一の点については説明を省略することがある。
ここで、変動演出2および変動演出8においては、ともにリーチ演出前にボタン演出を実行する。すなわち、変動演出2および変動演出8においては、ボタン演出後にリーチ演出が実行され、さらにその後演出が続く態様となる。
ここで、リーチ演出前にボタン演出を実行する割合を、変動演出2よりも変動演出8が高くなるように設定してもよい。このことにより、リーチ演出前にボタン演出が実行されると、突当たり演出が実行される可能性が高まる。言い替えると、リーチ演出前にボタン演出が実行されると、SPリーチなどが実行される可能性が低くなる。また、遊技者がリーチ演出前のボタン演出の実行を期待するようになる。
〔他の変形例〕
さて、上記では図34などを参照しながら、煽り演出について説明をしたが、煽り演出は上述した各演出に限定されない。煽り演出としては、例えば、遊技盤110の前面を覆う透明板とともに設けられ所定の画像を発光表示する導光板による発光演出や、ハンドル151(図1参照)や演出ボタン161が振動する振動演出や、枠ランプ157による発光演出や、スピーカ156による音演出などにより実行されてもよい。
また、上記では演出ボタン161を説明したが、遊技者による操作を受け付ける態様であればこれに限定されない。例えば、演出ボタン161は、タッチセンサ、モーションセンサ、レバー、ハンドル、ピストル等種々の形態であってもよい。
また、上記では左側、中央、右側の3つの装飾図柄41がともに、大きな表示態様と小さな表示態様とで切り替わることを説明したが、これに限定されない。例えば、左側、中央、右側の3つの装飾図柄41のうち、左側および右側の2つの装飾図柄41が小さな表示態様で表示され、中央の装飾図柄41が大きな表示態様で表示されてもよい。このとき、左側および右側の装飾図柄41は、画像表示部114における画像表示領域の隅に小さく表示され、中央の装飾図柄41は画像表示部114における画像表示領域中央に大きく表示されてもよい。
〔その他〕
さて、上記の説明においては、図34(10)などを参照しながら、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであって、特別図柄の変動停止にともない装飾図柄41の変動が停止される際には、保留・変動画像は非表示とされることを説明した。しかしながら、図34(10)などとは異なり、保留・変動画像を表示する態様であってもよい。
また、上記の説明においては、保留・変動画像(変動画像51および保留画像52)を表示あるいは非表示とすること、すなわち変動画像51および保留画像52を同じタイミングで表示、あるいは同じタイミングで非表示とすることを説明した。しかしながら、変動画像51および保留画像52を、互いに異なるタイミングで表示するあるいは非表示とする態様であってもよい。
ここで、変動画像51および保留画像52によって実行される演出(例えば、保留変化演出)以外の演出に集中させるためには、変動画像51および保留画像52を非表示とすることが好ましい。一方で、変動画像51および保留画像52によって実行される演出(例えば、保留変化)がある場合には、変動画像51および保留画像52を表示することが必要である。また、変動画像51および保留画像52による演出が実行されなくなるタイミングは、互いに異なる場合がある。そこで、変動画像51および保留画像52による演出が実行されなくなるタイミングごとに、変動画像51および保留画像52の各々を消す態様が考えられる。
例えば、装飾図柄41の変動が開始された後、リーチ演出に移行した際に、変動画像51を残して、保留画像52を非表示としてもよい。このように、期待度が高いリーチ演出に移行(発展)したら、保留画像52の色を変化させるなどの所謂保留変化を実行しないことから、保留画像52を消すことで、保留画像52以外の演出に遊技者が集中し易くなる。
なお、詳細な説明は省略するが、非表示とした変動画像51および保留画像52を互いに異なるタイミングで表示する態様としてもよい。
<実施の形態2>
続いて、実施の形態2が適用されるパチンコ遊技機100について説明する。
なお、実施の形態2において、特に断りがない限り、基本構成は実施の形態1と同様である。以下の説明では、実施の形態2について、実施の形態1とは異なる点を中心に説明する。
実施の形態2のパチンコ遊技機100は、上述した変動演出パターンに加えて、さらに、以下の変動演出パターンを備えている。
実施の形態2では、大当たりに当選した場合であって変動時間が90秒である変動パターンが選択された場合に実行可能な変動演出パターンEb1を有している。また、はずれでリーチ有り演出を行う場合であって変動時間が60秒である変動パターンが選択された場合に実行可能な変動演出パターンEr1を有している。そして、大当たりに当選した場合であって変動時間が60秒である変動パターンが選択された場合に実行可能な変動演出パターンEb2を有している。
図46は、実施の形態2における変動演出パターンの説明図である。
図46に示すように、変動演出パターンEb1にて実行される変動演出(以下、変動演出9)、変動演出パターンEr1にて実行される変動演出(以下、変動演出10)、および変動演出パターンEb2にて実行される変動演出(以下、変動演出11)は、途中までの演出内容が共通している。
具体的には、図46(1)に示すように、演出制御部300によって、画像表示部114の画面において装飾性の高い装飾図柄41が、停止図柄として表示される。そして、図46(2)に示すように、特別図柄の変動表示開始にともない装飾図柄41の変動が開始された後、図46(3)に示すように、リーチ演出が実行される。そして、図46(4)に示すように、SPリーチ演出が実行される。
さらに、図46(5)に示すように、SPリーチ演出が終了する際に、SPSP煽り演出を実行する。SPSP煽り演出は、SPリーチ演出の後に、SPSPリーチ演出が実行されるか否かを遊技者に煽る演出である。SPSP煽り演出では、SPSP煽り画像80を画面に表示する。SPSP煽り画像80には、例えば「SPSP発展!?」といった内容のテキスト画像を用いることができる。このSPSP煽り画像80は、その後にSPSPリーチ演出に発展するか否かを煽る画像である。このように、SPSP煽り演出では、その後に、リーチ演出がさらに継続して行われるかということを遊技者に期待させる。
そして、実施の形態2では、変動演出9、変動演出10、および変動演出パターン11のうちいずれの変動演出パターンが実行されるかによって、リーチ煽り演出の後に表示されるリーチ煽り結果演出の内容が異なっている。
まず、変動演出9では、図46(6)に示すように、リーチ煽り結果演出として、第1結果演出画像81を表示する。第1結果演出画像81には、例えば「残念…」といった内容のテキスト画像を用いることができる。この第1結果演出画像81は、SPSPリーチ演出には発展しないことを遊技者に示唆する画像である。すなわち、リーチ煽り結果演出として第1結果演出画像81を表示する演出は、SPSPリーチ演出に発展するか否かという局面において、発展することに失敗したことを示すものになっている。すなわち、リーチ煽り結果演出として第1結果演出画像81を表示する演出は、はずれたことを遊技者に示唆する演出ともなっている。
また、変動演出10では、図46(7)に示すように、リーチ煽り結果演出として、第2結果演出画像82を表示する。第2結果演出画像82には、例えば「SPSPへ!」といった内容のテキスト画像を用いることができる。この第2結果演出画像82は、SPSPリーチ演出に発展することを遊技者に示唆する内容である。すなわち、第2結果演出画像82を表示する演出は、SPSPリーチ演出に発展するか否かという局面において、SPSPリーチ演出に発展することに成功したということを示すものになっている。
そして、変動演出11では、図46(8)に示すように、リーチ煽り結果演出として、第3結果演出画像83を表示する。第3結果演出画像83には、「!!」といった内容のテキスト画像を用いることができる。この第3結果演出画像83は、SPSPリーチに発展すること、および、SPSPリーチに発展しないことのいずれも示唆しない内容になっている。そして、実施の形態2において、第3結果演出画像83は、実質的に、大当たり遊技の実行の確定を遊技者に報知する演出である確定演出となっている。
図47は、実施の形態2における変動演出9の説明図である。
図47(1)に示すように、変動演出9において、画面には、第1結果演出画像81が表示される(図46(6)参照)。そして、第1結果演出画像81が表示された後、図47(2)に示すように、装飾性の低い装飾図柄41を仮停止させる仮停止演出が実行される。この仮停止された装飾図柄41の組み合わせは、「545」である。
そして、図47(3)に示すように特別図柄の変動停止にともない、大きな表示態様でかつ装飾性の高い表示態様で表示された装飾図柄41の変動が停止される。図47(3)に示した、停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「545」は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。
以上のように、実施の形態2においては、リーチ煽り結果演出として、第1結果演出画像81を表示することは、特別図柄抽選の抽選結果がはずれであることを示唆する演出になっている。
図48は、実施の形態2における変動演出10の説明図である。
図48(1)に示すように、変動演出10において、画面には、第2結果演出画像82が表示される(図46(7)参照)。そして、第2結果演出画像82が表示された後、図48(2)に示すように、SPSPリーチ演出が実行される。SPSPリーチ演出の内容は、SPリーチ演出と関連性のある内容となっており、SPリーチ演出とともに一連の内容を構成する。
また、実施の形態2においては、SPSPリーチ演出が開始するタイミングで、変動画像51の色変化が行われる。この例では、変動画像51は、赤色により表示され、変動中の特別図柄抽選について大当たりの当選の期待度が高いことが示唆される。
次に、図48(3)に示すように、ボタン画像73が表示されて遊技者に演出ボタン161の操作を促すボタン演出が実行される。さらに、図48(4)に示すように虹色のカットイン画像74を表示するカットイン演出が実行される。なお、実施の形態2では、虹色のカットイン画像74を表示するカットイン演出は、大当たり遊技の実行の確定を報知する確定演出となっている。
そして、図48(5)に示すように、装飾性の低い装飾図柄41を仮停止させる仮停止演出が実行される。この仮停止された装飾図柄41の組み合わせは「555」である。
その後、図48(6)に示すように特別図柄の変動停止にともない、装飾性の高い装飾図柄41の変動が停止される。図48(6)に示した、停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「555」は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりの場合の組み合わせの一例である。
図49は、実施の形態2における変動演出11の説明図である。
図49(1)に示すように、変動演出11において、画面には、第3結果演出画像83が表示される(図46(8)参照)。そして、第3結果演出画像83が表示された後、図49(2)に示すように、装飾性の低い装飾図柄41を仮停止させる仮停止演出が実行される。この仮停止された装飾図柄41の組み合わせは「555」である。
そして、図49(3)に示すように特別図柄の変動停止にともない、装飾性の高い装飾図柄41の変動が停止される。図49(3)に示した、停止表示した装飾図柄41の組み合わせ「555」は、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりの場合の組み合わせの一例である。
このように、変動演出11においては、第3結果演出画像83が表示された後、結果的に、大当たりに当選するようになっている。すなわち、実施の形態2において、リーチ煽り結果演出として、第3結果演出画像83を表示することは、遊技者に対して、特別図柄抽選の抽選結果が大当たりであることを示唆する演出になっている。
以上のように、実施の形態2のパチンコ遊技機100では、演出時間が長くなればなるほど、例えばノーマルリーチ演出、SPリーチ演出およびSPSPリーチ演出がそれぞれ実行されることで、大当たりに当選する期待度がより高まるようになっている。一方で、SPSPリーチ演出に発展しないと、はずれてしまうという印象を遊技者が持っている。
そのうえで、実施の形態2では、SPSPリーチ演出が実行されるか否かを煽るSPSPリーチ煽り演出が行われた場合であって、SPSPリーチ演出に発展しない場合であっても、大当たりすることがあるという演出を実行可能になっている。これによって、実施の形態2のパチンコ遊技機100では、遊技者に対して、意表を突くように、突然当たったかのように思わせることができる。
図50は、変動演出9、変動演出10および変動演出11における各演出実行タイミングを各々示したタイミングチャートである。
ここで、図50(1)は、図47を参照しながら説明した変動演出9のタイミングチャートである。図50(2)は、図48を参照しながら説明した変動演出10のタイミングチャートである。図50(3)は、図49を参照しながら説明した変動演出11のタイミングチャートである。
なお、図50においては、変動演出9、変動演出10および変動演出11の変動開始タイミングが揃えられ、かつ横軸の時間軸は同一の尺度である。
そして、図50(2)に示すように、変動演出10における装飾図柄41の変動開始から変動が停止されるまでの時間は、図50(1)に示す変動演出9および図50(3)に示す変動演出11における装飾図柄41の変動開始から変動が停止されるまでの時間と比較して、より長くなっている。
また、図50(1)、図50(2)および図50(3)に示すように、変動演出9、変動演出10および変動演出11において、装飾図柄41の変動開始からSPSPリーチ煽り演出が行われるまでの時間は、それぞれ同じである。また、変動演出9、変動演出10および変動演出11において、SPSPリーチ煽り演出から第1結果演出画像81、第2結果演出画像82および第3演出結果画像83が各々表示されるまでの時間は、それぞれ同じである。
そして、変動演出9および変動演出11において、第1結果演出画像81および第3演出結果画像83が各々表示されてから装飾図柄41の変動が停止されるまでの時間は、変動演出10において、第2結果演出画像82が表示されてからSPSPリーチ演出が実行開始されるまでよりも短い。すなわち、変動演出10において第2結果演出画像82が表示されてからSPSPリーチ演出が実行されるよりも先に、変動演出9および変動演出11において、第1結果演出画像81および第3演出結果画像83が各々表示されてから装飾図柄41の変動が停止する。
特に、変動演出11においては、第3演出結果画像83が表示された後、例えば、3つの装飾図柄41が揃わずに仮停止させることはしない。そして、変動演出11においては、第3演出結果画像83が表示されてから、間も無くして大当たりの抽選結果が表示され、即大当たりするという内容になっている。
さらに、図50(2)に示す変動演出10において、虹色のカットイン画像74を表示するカットイン演出が確定演出となっている。一方で、図50(3)に示す変動演出11においては、第3結果演出画像83の表示が確定演出となる。そして、各々の変動演出において、特別図柄の変動開始からそれぞれ確定演出が行われるまでのタイミングは、変動演出10よりも変動演出11の方が短くなっている。
なお、第3演出画像83は、実施の形態2において最も短い演出時間の変動演出においてのみ用いられる専用の確定演出となっている。すなわち、第3演出画像83は、大当たりに当選する場合であって変動時間が最も短い変動パターンに対応する変動演出パターンでのみ用いられる確定演出の画像であって、その他の変動パターンに対応する変動演出パターンにおいては用いられない。
また、例えば変動演出9においては、仮停止している装飾図柄41に対して昇格演出を行っても良いが、変動演出11においては、昇格演出を実行しないようにしている。
演出制御部300は、例えばSPリーチ演出(第1演出の一例)と、SPリーチ演出とともに一連の演出を構成するSPSPリーチ演出(第2演出の一例)とを実行可能である。
この前提のもと、演出制御部300は、比較的長い変動時間の変動パターン(第1変動パターンの一例)が選択されると、SPリーチ演出後にSPSPリーチ演出が実行されるか否かを煽るSPSP煽り演出(煽り演出の一例)と、SPSP煽り演出の後にSPSPリーチ演出が実行されることを示唆する第2結果演出画像82を表示するリーチ煽り結果演出(示唆演出の一例)とを実行可能である。
また、演出制御部300は、比較的短い変動時間の変動パターン(第2変動パターンの一例)が選択されると、SPリーチ演出後にSPSPリーチ演出が実行されることを煽るSPSP煽り演出と、SPSP煽り演出の後にSPSPリーチ演出が実行されないことを示唆するとともに大当たり遊技の実行の確定を報知する確定演出とを実行可能となっている。
また、実施の形態2においては、比較的長い変動パターンに対応して、SPSP煽り演出において発展に成功するリーチ煽り結果演出が行われて大当たりになる演出の実行確率と、比較的短い変動パターンに対応して、確定演出が実行された後に大当たりになる演出の実行確率とは、互いに異なっている。
この場合において、SPSP煽り演出において発展に成功するリーチ煽り結果演出が行われた後に大当たりになるという演出の実行確率を、確定演出が実行された後に大当たりになる演出の実行確率よりも高くすることで、SPSP煽り演出に対する遊技者の期待を高めても良い。
一方、SPSP煽り演出において発展に成功するリーチ煽り結果演出が行われた後に大当たりになる演出の実行確率を、確定演出が実行された後に大当たりになる演出の実行確率よりも低くすることで、確定演出によって大当たりするという驚きを遊技者に印象付けることができる。
なお、実施の形態2において、SPSP煽り画像80を用いたSPSPリーチ煽り演出の内容は、上述した例に限定されない。SPSPリーチ煽り演出の内容は、遊技者がSPSPリーチへの発展に成功するか失敗するかの結果が判るものであれば良い。例えば、SPSPリーチ煽り演出として、演出ボタン161の操作を受け付けたうえで、成功の場合には成功といったように結果を報知し、失敗の場合には画面が割れて暗くなるような失敗画像を表示しても良い。さらに、SPSPリーチ煽り演出の内容は、ストーリー展開などにおいて、次の展開につながる場合にはSPSPリーチへ発展し、次の展開につながらず物語としてその時点で終わってしまうような場合にはSPSPリーチに発展しないといったものでも良い。さらには、SPSPリーチ煽り演出の内容は、ミッションやバトルのように、勝ち負けや目的達成の成否など、遊技者にとって結果が判るものであれば良い。
また、実施の形態2において、ノーマルリーチ演出およびSPリーチ演出を実行した後に、SPSPリーチ煽り演出を実行するようにした。そして、リーチ煽り結果演出の内容として、SPSPリーチ演出に発展するか、SPSPリーチ演出に発展せずにはずれるか、SPSPリーチ演出に発展せずに即大当たりするか、という演出を実行可能になっているが、この態様に限定されない。
例えば、ノーマルリーチ演出を実行した後に、SPリーチ煽り演出を実行するようにしても良い。そして、リーチ煽り結果演出の内容として、SPリーチ演出に発展するか、SPリーチ演出に発展せずにはずれるか、SPリーチ演出に発展せずに即大当たりするか、という演出を実行しても良い。
<実施の形態3>
続いて、実施の形態3が適用されるパチンコ遊技機100について説明する。
なお、実施の形態3において、特に断りがない限り、基本構成は実施の形態1と同様である。以下の説明においては、実施の形態3について、実施の形態1とは異なる点を中心に説明する。
〔大当たり図柄の種類と変動パターン(変動演出パターン)との関係〕
図51は、実施の形態3における変動パターンおよび変動演出パターンを説明するための図である。
実施の形態3においては、図51に示すように、大当たり図柄の種類として、低確率図柄A(15R)、低確率図柄B(8R)、高確率図柄A(15R)、高確率図柄B(8R)の4つが設けられた例を説明する。また、図51に示す例は、低確率時短無遊技状態において選択されるパターンである。
大当たりであって、低確率図柄Aに当選した場合には、変動パターンPa1(変動時間が90秒)、変動パターンPa2(変動時間60秒)、変動パターンPa3(変動時間30秒)、および変動パターンPa4(変動時間15秒)のいずれかの変動パターンが選択される。
また、実施の形態3において、低確率図柄A(15R)に当選した場合には、変動演出パターンにおける停止図柄として数字の「4」を3つ揃えて停止する(「444」)。
大当たりであって、低確率図柄Bに当選した場合には、変動パターンPa5(変動時間が90秒)、変動パターンPa6(変動時間60秒)、変動パターンPa7(変動時間30秒)、および変動パターンPa8(変動時間15秒)のいずれかの変動パターンが選択される。
また、実施の形態3において、低確率図柄B(8R)に当選した場合には、変動演出パターンにおける停止図柄として数字の「6」を3つ揃えて停止する(「666」)。
なお、実施の形態3において、大当たり図柄の種類のうち、賞球の獲得が実質的に可能な大当たりであって、遊技者にとって最も不利な大当たり、すなわち遊技者が獲得可能な賞球の数が最も少ない大当たりは低確率図柄B(8R)である。
大当たりであって、高確率図柄Aに当選した場合には、変動パターンPb1(変動時間が90秒)、変動パターンPb2(変動時間60秒)、変動パターンPb3(変動時間30秒)、および変動パターンPb4(変動時間15秒)のいずれかの変動パターンが選択される。
また、実施の形態3において、高確率図柄A(15R)に当選した場合には、変動演出パターンにおける停止図柄として数字の「7」を3つ揃えて停止する(「777」)。
なお、実施の形態3において、大当たり図柄の種類のうち、遊技者にとって最も有利な大当たり、すなわち遊技者にとって最も多くの賞球の獲得が見込める大当たりは、高確率図柄A(15R)となる。
大当たりであって、高確率図柄Bに当選した場合には、変動パターンPb5(変動時間が90秒)、変動パターンPb6(変動時間60秒)、変動パターンPb7(変動時間30秒)、および変動パターンPb8(変動時間15秒)のいずれかの変動パターンが選択される。
また、実施の形態3において、高確率図柄B(8R)に当選した場合には、変動演出パターンにおける停止図柄として数字の「5」を3つ揃えて停止する(「555」)。
そして、実施の形態3では、大当たり遊技のうち遊技者にとって最も有利な大当たり遊技(例えば、高確率図柄Aの大当たり遊技)が行われる確率は、所定の変動時間以上の変動パターンが選択される場合よりも、所定の変動時間以下の変動パターンが選択される方が高く設定されている。
より具体的には、実施の形態3では、大当たり遊技のうち遊技者にとって最も有利な高確率図柄Aの大当たり遊技が行われる確率は、例えば最も長い変動時間の変動パターン(変動パターンPa1、Pa5、Pb1、Pb5)が選択される場合よりも、例えば最も変動時間が短い変動パターン(変動パターンPa4、Pa8、Pb4、Pb8)が選択される方が、高くなっている。
また、実施の形態3では、大当たりの場合において変動時間が最も短い15秒の変動パターンが選択されると、確定演出を実行する確率が、大当たりの場合において変動時間が最も短い15秒の変動パターン以外の変動パターンが選択された場合よりも高くなるようにしている。実施の形態3においては、大当たりの場合において変動時間が最も短い15秒の変動パターンが選択されると、100%の確率で、確定演出を実行する。
なお、実施の形態3において、大当たり遊技のうち遊技者にとって最も有利な大当たり遊技(例えば、高確率図柄Aの大当たり遊技)が行われる場合には、例えば、「5X5」(図32参照)などの数字以外の文字等を用いて停止図柄を構成する特殊図柄を用いないようにしている。
実施の形態3では、大当たりの場合において変動時間が最も短い15秒の変動パターンが選択されると、高確率図柄Aで大当たりする確率が高く設定されている。特に、実施の形態3においては、大当たりに当選した場合、変動時間が最も短い15秒の変動パターン(変動パターンPa4、Pa8、Pb4、Pb8)のうち、高確率図柄Aに当選した場合のみ(変動パターンPb4)、変動時間が最も短い15秒の変動パターンが選択されるようになっている。従って、変動時間が最も短い15秒の変動パターンが選択されると、遊技者にとって最も有利な高確率図柄Aでの大当たりが必ず実行される。
このように、実施の形態3においては、遊技者は、相対的に短い15秒の演出時間での演出が実行されると、15ラウンドであって高確大当たりの大当たりに当選しやすいと体感することができる。特に、実施の形態3では、15秒の演出時間での演出において確定演出を実行する。そのため、確定演出が実行されると、遊技者にとって最も有利な大当たり遊技が実行されると感じることができる。
また、遊技者は、相対的に短い15秒の演出時間での演出が実行されると、遊技者が最も期待を抱く装飾図柄41の停止図柄である「777」で当選しやすいと感じることができる。
なお、実施の形態3においては、変動時間が最も短い15秒の変動パターン(変動パターンPb4)が選択された場合にのみ、高確率図柄Aで大当たりするように設定しているが、これに限定されない。例えば、高確率図柄A以外の大当たりにおいて、例えば変動時間が最も短い15秒の変動パターンが選択されるようにしても構わない。この場合においても、高確率図柄Aで大当たりする場合に、例えば最も長い変動時間の変動パターン(変動パターンPa1、Pa5、Pb1、Pb5)が選択される場合よりも、例えば最も変動時間が短い変動パターン(変動パターンPa4、Pa8、Pb4、Pb8)が選択される方が高くなっていれば良い。
また、本実施の形態では、大当たり遊技のうち遊技者にとって最も不利な大当たり遊技(例えば、低確率図柄B)が行われる確率は、所定の変動時間以上の変動パターンが選択されるよりも、所定の変動時間以下の変動パターンが選択される方が、低く設定されている。
より具体的には、本実施の形態では、大当たり遊技のうち遊技者にとって最も不利な大当たり遊技である低確率図柄Bが行われる確率は、例えば最も変動時間が長い変動パターン(変動パターンPa1、Pa5、Pb1、Pb5)が選択される場合よりも、例えば最も変動時間が短い変動パターン(変動パターンPa4、Pa8、Pb4、Pb8)が選択される方が低くなっている。
実施の形態3では、変動時間が最も短い15秒の変動パターンが選択されると、低確率図柄Bで大当たりする確率が低く設定されている(実施の形態3の例の場合は、0%)。従って、遊技者は、相対的に演出時間が短い15秒の演出時間での演出が実行されると、8ラウンドであって低確大当たりには当選しにくいと感じることになる。
なお、実施の形態3においては、大当たりに当選している場合であって、変動時間が最も短い15秒の変動パターン(変動パターンPb4)が選択された場合には、例えば低確率図柄Bで大当たりしないように設定しているが、これに限定されない。例えば、低確率図柄Bの大当たりにおいても、例えば変動時間が最も短い15秒の変動時間の変動パターンが選択されるようにしても構わない。ただし、この場合においても、低確率図柄Bで大当たりする場合には、例えば最も長い変動時間の変動パターン(変動パターンPa1、Pa5、Pb1、Pb5)が選択される場合よりも、例えば最も変動時間が短い変動パターン(変動パターンPa4、Pa8、Pb4、Pb8)が選択される方が低くなっていればよい。
<変形例>
実施の形態3において、停止図柄の態様は、上述した例に限定されない。例えば、遊技者にとって最も有利な大当たり遊技が実行されると判定された場合であって、所定の変動時間以上の変動パターンが選択された場合には、遊技者が最も期待をする停止図柄の態様である「777」(特定の図柄)により停止表示を行う。一方で、例えば、遊技者にとって最も有利な大当たり遊技が実行されると判定された場合であって、所定の変動時間以下の変動パターンが選択された場合には、遊技者が最も期待をする停止図柄の態様である「777」(特定の図柄)、および特定の図柄以外の図柄(例えば、「444」など)を停止表示させても良い。
例えば、相対的に変動時間が短い変動パターンが選択された場合に、遊技者が最も期待を抱く「777」の停止図柄以外の停止図柄が表示される。その後、15ラウンドであって高確大当たりの大当たり遊技が行われる場合がある。この結果をもって、遊技者は、演出時間が短かったにも関わらず、最も有利な大当たりに当選することができるという感触を得ることができる。従って、装飾図柄41が揃って停止したときに、遊技者が最も期待を抱く「777」の停止図柄以外の停止図柄が表示されることで、一時的に落胆していた遊技者を、結果として、その後に喜ばせることが可能になる。
なお、上記の変形例は、所定の変動パターンと、他の変動パターンとの関係にのみ適用されるものではない。複数の変動パターンの集合からなる変動パターン群同士の関係に適用しても構わない。
例えば、複数の変動パターンにおける平均の変動時間が所定の変動時間以上である所定の変動パターン群については、遊技者にとって最も有利な大当たり遊技が実行された場合に、遊技者が最も期待をする停止図柄の態様である「777」(特定の図柄)により停止表示を行う。一方で、例えば、複数の変動パターンにおける平均の変動時間が所定の変動時間よりも短い所定の変動パターン群については、遊技者にとって最も有利な大当たり遊技が実行されると判定された場合に、遊技者が最も期待をする停止図柄の態様である「777」(特定の図柄)以外の図柄(例えば、「444」など)を停止表示させるようにしても良い。
<実施の形態4>
続いて、実施の形態4が適用されるパチンコ遊技機100について説明する。
なお、実施の形態4において、特に断りがない限り、基本構成は実施の形態1と同様である。以下の説明においては、実施の形態4について、実施の形態1とは異なる点を中心に説明する。
実施の形態4のパチンコ遊技機100では、大当たり遊技の実行の確定を報知(示唆)する演出である確定演出の実行確率を、特別図柄の複数変動に亘って継続して実行可能である継続演出が実行されているときと継続演出が実行されていないときとで異ならせている。具体的には、大当たり遊技の実行の確定を報知(示唆)する確定演出の実行確率は、継続演出が実行されているときの方が、継続演出が実行されていないときよりも高くしている。
〔高期待度演出〕
まず、確定演出について説明するにあたって、高期待度演出について具体的に説明する。
図52および図53は、高期待度演出および確定演出の演出例の説明図である。
本実施の形態の装飾図柄変動演出では、高期待度演出を実行することが可能になっている。高期待度演出は、大当たり遊技が行われることを示唆する演出であって、高期待度演出が行われた場合に例えば70%以上の確率で大当たりに当選することになるという、大当たりの期待度が高い演出である。
また、高期待度演出には、ある装飾図柄変動演出中に実行されると、その装飾図柄変動演出の結果として大当たりになることが確定する(100%の確率で大当たりになる)確定演出が含まれる。確定演出は、同じ3つの装飾図柄41を揃えて停止表示させて大当たりの判定結果を報知する以前に、大当たり遊技が実行されることが確定であることを遊技者に報知する演出である。従って、本実施の形態において、確定演出は、大当たりの場合に選択される変動演出パターンのみで用いられる。逆に、本実施の形態において、大当たりの場合にのみ選択される演出は、確定演出となる。
なお、本実施の形態において、確定演出は、大当たりになることが100%の確率で確定していることを報知するものであるが、パチンコ遊技機100の機械特性上、極めてごく稀に、本来は確定演出として実行した演出を行ったにも関わらず、大当たりにならない場合も可能性も全く否定できない。このような場合を考慮して、確定演出は、ほぼ100%の確率で大当たりになることが確定であることを示唆する演出であると捉えることもできる。また、高期待度演出の中で相対的に期待度が高い演出と捉えることができる。
そして、本実施の形態では、高期待度演出として、(1)メッセージ系演出、(2)プレミアムキャラクタ系演出、(3)特殊柄系演出、(4)特殊ハンドル演出、(5)特殊ボタン演出、(6)レア系演出、(7)段階系演出、(8)図柄系演出、および(9)構造物系演出、などが設けられる。
(1)メッセージ系演出
メッセージ系演出として、図52(a)に示すように、「次回!」といったように、特別メッセージ84を画面に表示する次回予告演出を実行可能である。そして、次回予告演出では、所定の演出の次に、大当たり遊技が実行されることを期待させる。このように、次回予告演出は、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する。
また、メッセージ系演出では、図52(b)に示すように、「超激アツ」といったように特殊メッセージ85を画面に表示する超激アツ演出を実行可能である。超激アツ演出は、大当たりに当選した場合に選択される変動演出パターンにのみ含まれる演出である。従って、本実施の形態では、超激アツ演出は、確定演出として設けられている。
(2)プレミアムキャラクタ系演出
プレミアムキャラクタ系演出は、図52(c)に示すように、出現頻度が極めて少なく希少価値が高いプレミアムキャラクタ86を画面に表示させる演出である。なお、本実施の形態では、プレミアムキャラクタ系演出として、パチンコ遊技機100のテーマとは直接的に関係ないキャラクタを用いてプレミアム感を高めている。
また、プレミアムキャラクタ系演出では、プレミアムキャラクタ86を多数表示することで、プレミアムキャラクタ群を表示しても良い。この場合、多数のプレミアムキャラクタ86は、画面を全面的に覆いながら、画面を通過するように表示しても良い。
なお、本実施の形態においては、プレミアムキャラクタ系演出は、大当たりに当選した場合に選択される変動演出パターンにのみ含まれる演出である。従って、本実施の形態では、プレミアムキャラクタ系演出は、確定演出として設けられている。
(3)特殊柄系演出
特殊柄系演出としては、図52(d)に示すように、特殊柄系演出以外においては用いない希少価値が高い特殊な柄(色や模様)を用いる演出である。本実施の形態では、特殊柄を用いる襖演出画像として、例えばゼブラ柄87を用いた演出を実行することができる。そして、特殊柄系演出では、画面内に表示される所定形状の画像、文字などのテキスト、登場キャラクタ、保留アイコンや変動アイコンなどを、通常とは異なる特殊な柄によって表示する。
また、特殊柄系演出として、例えば虹色を用いる場合がある。虹色を用いた特殊柄系演出は、大当たりに当選した場合に選択される変動演出パターンにのみ含まれる演出である。例えば、通常は、白文字にてセリフを表示する。また、通常よりも大当たりの当選の期待度が高い場合に、セリフを赤色で表示する。さらに、大当たりの当選の期待度が高い場合には、セリフを金色で表示する。この前提のもと、図52(e)に示すように、例えば虹色のセリフ88を表示することで、大当たり遊技の実行の確定を遊技者に報知する確定演出を行う場合がある。
(4)特殊ハンドル演出
本実施の形態の発射ハンドル151の内部には、LEDなどの光源が内蔵されている。そこで、特殊ハンドル演出として、通常では用いない特殊な発光色や発光パターンの態様で発射ハンドル151を光らせる演出を行う。
また、特殊ハンドル演出として、発射ハンドル151を振動させるハンドル振動演出を行っても良い。このようにハンドル振動演出として、演出ボタン161を振動させることで、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する。
(5)特殊ボタン演出
特殊ボタン演出は、演出ボタン161を通常とは異なる態様に移行させたうえで、遊技者の操作を受け付けることで、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する。例えば、演出ボタン161が突出状態と、突出していない通常状態とのいずれかの状態をとることが可能に構成されている場合には、特殊ボタン演出として、演出ボタン161を突出状態にする。
また、特殊ボタン演出として、演出ボタン161を振動させても良い。このように特殊ボタン演出として、演出ボタン161を振動させることで、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する。
さらに、上述したように、特殊ボタン演出として、演出ボタン161を虹色に発光させても良い。なお、本実施の形態においては、特殊ボタン演出として演出ボタン161を虹色に発光させることは、大当たりに当選した場合に選択される変動演出パターンにのみ含まれる演出である。従って、本実施の形態では、演出ボタン161を虹色に発光させる特殊ボタン演出は、確定演出として設けられている。
また、図53(a)に示すように、特殊ボタン演出として、画像表示部114の画面に大きく演出ボタン161を模したボタン画像89を表示することで、大当たりに当選する期待度が高いことを遊技者に示唆しても良い。
(6)レア系演出
レア系演出は、通常の演出では用いない希少価値の高い内容の演出を行うものである。レア系演出自体が行われることで、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する。レア系演出として、図53(b)に示すように、画面の電源が落ちるかのように画面をブラックアウトさせる演出などを例示することができる。この場合において、画面のみならず、音出力も併せて実行しないようにしても良い。
また、レア系演出として、所定の条件がクリアさせることで、大当たり遊技が行われることを確定させる確定演出を実行しても良い。図53(c)に示すように、例えば、「1の図柄でリーチをかけろ!」といったように、遊技者に対してミッションを課すミッション画像90を表示する演出を行う。そして、ミッションが成功した場合には、最終的に大当たり遊技が必ず実行されるようにする。一方、大当たり遊技が実行されない場合には、ミッションは成功させない。このように、所定の事柄が成功するか否かの演出を行い、所定の事柄が成功したことをもって確定演出を構成しても構わない。
(7)段階系演出
段階系演出は、段階的に表示可能な内容において最終的な段階を表示することで、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する演出である。段階系演出は、例えば、図53(d)に示すように、最大で所定の数まで所定形状のアイコン画像91(例えば、星)を表示するようになっている。そして、最大の数に対する到達度に応じて、大当たり遊技が実行される可能性(期待度)を示唆する。
また、本実施の形態において、段階系演出として、例えば最大の数である最終段階に到達する場合がある。この最終段階に到達する段階系演出は、大当たりに当選した場合に選択される変動演出パターンにのみ含まれる演出である。従って、本実施の形態では、最終段階に到達する段階系演出は、確定演出として設けられている。
(8)図柄系演出
図柄系演出は、装飾図柄そのものの態様によって、高い確率で大当たりに当選することを示唆する演出である。
図柄系演出として、装飾図柄41の数字の「7」を2つ揃えてリーチ状態を形成する7図柄テンパイ演出を実行する。このように、7図柄テンパイ演出では、仮停止の段階から数字の「7」を停止させ、確定停止で3つの数字の「7」が揃うまで、一貫して数字の「7」を仮停止または確定停止させる演出を行う。そして、7図柄テンパイ演出は、大当たりに当選した場合に選択される変動演出パターンにのみ含まれる演出である。従って、本実施の形態では、7図柄テンパイ演出は、確定演出として設けられている。
なお、7図柄テンパイ演出は、低確率状態において大当たりに当選したときと、高確率状態において大当たりに当選したときとにおいて、位置づけを異ならせても良い。例えば、低確率状態において7図柄テンパイ演出が実行された場合には、高期待度演出ではあるものの、結果として大当たりにならない場合があっても良い。一方で、高確率状態において大当たりに当選した場合には、確定演出として実行しても良い。この場合、後述するように、7図柄テンパイ演出によって、大当たりに当選することのみならず、遊技者が最も出球を獲得可能な最大ラウンド数の当たりであったり、大当たり遊技後の遊技状態が高確遊技状態であったりすることの確定を報知するようにしても良い。
すなわち、低確率遊技状態と高確率遊技状態とで共通する7図柄テンパイ演出を実行可能とする。ここで、低確率遊技状態においては、大当たりに当選する場合と、はずれる場合との両方で7図柄テンパイ演出を実行する。一方で、高確率遊技状態においては、大当たりに当選する場合においてのみ7図柄テンパイ演出を実行するようにしても良い。
また、例えば上述した図37(8)に示すように、全回転演出は、大当たりに当選した場合に選択される変動演出パターンにのみ含まれる演出である。従って、本実施の形態では、全回転演出は、確定演出として設けられている。
(9)構造物系演出
構造物系演出として、図53(e)に示すように、可動役物115を特別な色で発光させる可動役物特別発光演出を行う場合がある。可動役物特別発光演出は、例えば可動役物115を赤色に発光させることにより、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する演出である。
また、可動役物特別発光演出として、可動役物115を例えば虹色など他の演出では用いない特殊な発光色によって発光させる態様がある。この可動役物115の態様は、大当たりに当選した場合に選択される変動演出パターンにのみ含まれる演出である。従って、本実施の形態では、可動役物115を特殊な発光色である虹色に発光させる可動役物特別発光演出は、確定演出として設けられている。
また、構造物系演出として、図53(f)に示すように、遊技盤110や画像表示部114よりも遊技者側に設けられる導光板92を特別な発光色で発光させる導光板特別発光演出を行う場合がある。導光板特別発光演出は、例えば導光板92を赤色に発光させることにより、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する演出である。
また、導光板特別発光演出として、導光板92を例えば虹色など他の演出では用いない特殊な発光色によって発光させる態様がある。この導光板92の態様は、大当たりに当選した場合に選択される変動演出パターンにのみ含まれる演出である。従って、本実施の形態では、導光板92を虹色に発光させる導光板特別発光演出は、確定演出として設けられている。
また、構造物系演出として、盤ランプ116や枠ランプ157(図1参照)を特別な発光色で発光させるランプ特別発光演出を行う場合がある。ランプ特別発光演出は、例えば盤ランプ116や枠ランプ157を赤色に発光させることにより、大当たり遊技が行われる可能性が高いことを示唆する演出である。
また、ランプ特別発光演出として、盤ランプ116や枠ランプ157を例えば虹色など他の演出では用いない特殊な発光色によって発光させる態様がある。この盤ランプ116や枠ランプ157の態様は、大当たりに当選した場合に選択される変動演出パターンにのみ含まれる演出である。従って、本実施の形態では、盤ランプ116や枠ランプ157を虹色に発光させるランプ特別発光演出は、確定演出として設けられている。
なお、上述した確定演出について、高確率状態において大当たりに当選した場合においてのみ実行可能な専用の確定演出を設けても良い。この場合、専用の確定演出は、低確率状態において大当たりに当選した場合には、用いないように構成する。
また、上述した確定演出や高期待度演出について、遊技者によるカスタマイズ操作に基づいて実行頻度を高めるようにしても良い。ただし、確定演出の内容によっては、遊技者のカスタマイズ操作に応じて実行頻度を高めることが可能な確定演出と、遊技者のカスタマイズ操作に応じて実行頻度を高めることが不可能な確定演出とを設けても良い。
さらに、例えば変動時間が比較的短い(最も短い)変動パターン(例えば変動パターンPB7など)に対応する変動演出においては、遊技者のカスタマイズに応じた、確定演出の実行頻度に関する指定は反映させない。一方で、例えば変動時間が比較的長い変動パターン(例えば変動パターンPB1など)に対応する変動演出においては、遊技者のカスタマイズに応じた、確定演出の実行頻度に関する指定を反映させても良い。
〔継続演出〕
実施の形態4において、継続演出としては、(1)RTC演出、(2)ステージ演出、(3)連続予告演出、(4)ST中演出、などが設けられている。そして、本実施の形態においては、これらの継続演出において、上述した確定演出の実行確率(出現頻度)は、継続演出が行われていない場合と異ならせている。
(1)RTC演出
実施の形態4においては、予め定められた日時になると、抽選の結果による遊技の進行に基づいて行う演出とは別に実行する演出である特別演出を行うRTC演出モードを実行可能になっている。RTC演出モードに移行した場合には、例えば背景をRTC演出モードの専用背景に変更したり、画面上にRTC演出モードに移行していることを示す所定の画像を表示したりする。
なお、実施の形態4において、RTC演出モードへの移行は、タイマーによって計測する時間およびリアルタイムクロック(RTC)(図3参照)の時間に基づいて管理する。そして、RTC演出モードに移行させるとして予め定めた時間になると、RTC演出モードを実行する。一方、予め定めた時間を経過すると、RTC演出モードを解除する。
そして、実施の形態4では、RTC演出が実行されているときには、RTC演出が実行されていない場合と比較して、確定演出を実行する確率を高めている。
実施の形態4では、例えば、大当たり遊技が行われる場合に実行する変動演出パターンとして、RTC演出中に実行可能な複数の変動演出パターンを含む変動演出パターン群(以下、RTC中パターン群)と、RTC演出が実行されていないときに実行可能な複数の変動演出パターンを含む変動演出パターン群(以下、非RTC中パターン群)とを比較すると、RTC中パターン群の方が、非RTC中パターン群よりも、確定演出を実行する変動演出パターンが多く含まれている。
また、例えば大当たりの有無が同じであり、大当たりの図柄の種類が同じであり、演出時間が同じであって、RTC演出実行中に実行される一の変動演出パターンと、RTC演出非実行中に実行される他の変動演出パターンとについて説明する。この場合、RTC演出実行中に選択可能な一の変動演出パターンにて実行される確定演出の数は、RTC演出が実行されていないときに選択可能な他の変動演出パターンにおいて実行される確定演出の数と比較して多くなっている。
以上のように、実施の形態4では、継続演出として実行されるRTC演出において、確定演出の実行確率(出現頻度)が、RTC演出が行われていない場合と比較して高くなっている。これによって、RTC演出が実行されているときに、大当たりに当選した場合に、遊技者が確定演出を見る頻度は高まり、遊技者が特別な気分に浸ることができる。
なお、変形例として、継続演出として実行されるRTC演出において、確定演出の実行確率(出現頻度)を、RTC演出が行われていない場合と比較して低くしても良い。この場合には、例えばRTC演出実行中に、確定演出とは異なるRTC演出実行中の特別な演出を行っていたような場合に、その特別な演出を引き立たせることができる。
(2)特別ステージ演出
実施の形態4においては、特別図柄の変動回数に応じて進行するステージ演出を実行可能になっている。ステージ演出は、画像表示部114の画面の背景や登場キャラクタ、保留・変動画像(変動画像51および保留画像52)の表示を、ステージ毎に予め定めたテーマで統一して表示する演出である。実施の形態4のステージ演出では、例えば通常ステージと、特別ステージとの少なくとも2つのステージを備えている。特別ステージは、予め定められた条件を満たす場合に、通常ステージから変更されるかたちで実行される。例えば、特別ステージは、通常ステージにおける特別図柄の変動回数をカウントし、変動回数が所定回数以上になった場合に通常ステージから移行する。
そして、実施の形態4では、特別ステージ演出が実行されているときには、特別ステージ演出が実行されていない場合と比較して、確定演出を実行する確率を高めている。
実施の形態4では、例えば、大当たり遊技が行われる場合に実行する変動演出パターンとして、特別ステージ演出中に実行可能な複数の変動演出パターンを含む変動演出パターン群(以下、特別ステージ中パターン群)と、特別ステージ演出が実行されていないときに実行可能な複数の変動演出パターンを含む変動演出パターン群(以下、非特別ステージ中パターン群)とを比較すると、特別ステージ中パターン群の方が、非特別ステージ中パターン群よりも、確定演出を実行する変動演出パターンが多く含まれている。
また、例えば大当たりの有無が同じであり、大当たりの図柄の種類が同じであり、演出時間が同じであって、特別ステージ演出実行中に実行される一の変動演出パターンと、特別ステージ演出非実行中に実行される他の変動演出パターンとについて説明する。この場合、特別ステージ演出実行中に選択可能な一の変動演出パターンにて実行される確定演出の数は、特別ステージ演出が実行されていないときに選択可能な他の変動演出パターンにおいて実行される確定演出の数と比較して多くなっている。
以上のように、実施の形態4では、継続演出として実行される特別ステージ演出において、確定演出の実行確率(出現頻度)が、特別ステージ演出が行われていない場合と比較して高くなっている。これによって、特別ステージ演出が実行されているときに、大当たりに当選した場合に、遊技者が確定演出を見る頻度は高まり、遊技者が特別な気分に浸ることができる。
なお、変形例として、継続演出として実行される特別ステージ演出において、確定演出の実行確率(出現頻度)を、特別ステージ演出が行われていない場合と比較して低くしても良い。この場合には、例えば特別ステージ演出実行中に、確定演出とは異なる特別ステージ演出実行中の特別な演出を行っていたような場合に、その特別な演出を引き立たせることができる。
(3)連続予告演出
実施の形態4においては、例えば事前判定結果に基づいて、連続予告演出を実行可能になっている。連続予告演出は、上述のとおり、特別図柄の複数の変動表示に亘って実行される。
そして、実施の形態4では、連続予告演出が実行されているときには、連続予告演出が実行されていない場合と比較して、確定演出を実行する確率を高めている。
実施の形態4では、例えば、大当たり遊技が行われる場合に実行する変動演出パターンとして、連続予告演出中に実行可能な複数の変動演出パターンを含む変動演出パターン群(以下、連続予告演出中パターン群)と、連続予告演出が実行されていないときに実行可能な複数の変動演出パターンを含む変動演出パターン群(以下、非連続予告演出中パターン群)とを比較すると、連続予告演出中パターン群の方が、非連続予告演出中パターン群よりも、確定演出を実行する変動演出パターンが多く含まれている。
また、例えば大当たりの有無が同じであり、大当たりの図柄の種類が同じであり、演出時間が同じであって、連続予告演出実行中に実行される一の変動演出パターンと、連続予告演出非実行中に実行される他の変動演出パターンとについて説明する。この場合、連続予告演出実行中に選択可能な一の変動演出パターンにて実行される確定演出の数は、連続予告演出が実行されていないときに選択可能な他の変動演出パターンにおいて実行される確定演出の数と比較して多くなっている。
以上のように、実施の形態4では、継続演出として実行される連続予告演出において、確定演出の実行確率(出現頻度)が、連続予告演出が行われていない場合と比較して高くなっている。これによって、連続予告演出が実行されているときに、大当たりに当選した場合に、確定演出を見る頻度は高まり、遊技者が特別な気分に浸ることができる。
(4)ST中演出
実施の形態4のパチンコ遊技機100では、大当たりに当選した場合に、大当たりの遊技状態が特別図柄の予め定められた変動回数だけ高確率遊技状態または高確率時短遊技状態(以下、ST状態)になるという大当たりの図柄の種類が設けられている。この種のパチンコ遊技機100においては、大当たり遊技終了後には、高確率状態での大当たりの判定が最大で所定回数行われ、所定回数に達するまでに大当たりに当選しなければ、その後は、低確率状態に移行するように制御される。そして、ST状態においては、ST状態において選択可能な複数の変動演出パターンのうちから所定の変動演出パターンが選択される。
そして、実施の形態4では、ST状態のときには、ST状態ではない場合と比較して、確定演出を実行する確率を高めている。
実施の形態4では、例えば、大当たり遊技が行われる場合に実行する変動演出パターンとして、ST状態にて実行可能な複数の変動演出パターンを含む変動演出パターン群(以下、ST中パターン群)と、ST状態でないときに実行可能な複数の変動演出パターンを含む変動演出パターン群(以下、非ST中パターン群)とを比較すると、ST中パターン群の方が、非ST中パターン群よりも、確定演出を実行する変動演出パターンが多く含まれている。
また、実施の形態4では、例えば、大当たり遊技が行われる場合に実行する変動演出パターンとして、ST状態中に選択可能な複数の変動演出パターンから構成される変動演出パターン群のうち確定演出が含まれる変動演出パターンの数は、非ST状態中に選択可能な複数の変動演出パターンから構成される変動演出パターン群のうち確定演出が含まれる変動演出パターンの数よりも多くなっている。
さらに、実施の形態4では、ST状態中であって、例えば所定回数の前期(以下、ST前半)と、所定回数の後期(以下、ST後半)とで、確定演出が行われる確率をそれぞれ異ならせている。具体的には、ST前半の方が、ST後半よりも確定演出が実行される確率を高めている。すなわち、ST前半において選択可能な変動演出パターン群には、ST後半において選択可能な変動演出パターン群よりも、確定演出を含む変動演出パターンが多く含まれている。
また、実施の形態4では、ST前半において選択可能な変動パターンの変動時間の平均の長さが、ST後半において選択可能な変動パターンの変動時間の平均の長さよりも短くなっている。すなわち、ST前半においては、所定時間以下の変動演出パターン(例えば、変動時間が最も短い(本実施の形態では15秒)変動パターン)の方が、所定時間以上の変動演出パターン(例えば、変動時間が最も長い(本実施の形態では90秒)変動パターン)よりも選択される確率が高い。
そして、実施の形態4においても、実施の形態1にて説明したとおり、大当たりに当選する場合であって、所定時間以下の変動演出パターンが選択されるときと、所定時間以上の変動演出パターンが選択されるときがある。
そして、実施の形態4においては、大当たりに当選する場合であって、所定時間以下の変動演出パターンが選択されるときと、所定時間以上の変動演出パターンが選択されるときで、確定演出が実行される確率がそれぞれ異なっている。具体的には、大当たりに当選する場合であって、変動時間が最も短い(本実施の形態では15秒)変動パターンが選択されるときと、変動時間が最も長い(本実施の形態では90秒)変動パターンが選択されるときとで、確定演出が実行される確率がそれぞれ異なっている。
実施の形態4では、大当たりに当選する場合であって、変動時間が最も短い(本実施の形態では15秒)変動パターンが選択されるときは、変動時間が最も長い(本実施の形態では90秒)変動パターンが選択されるときよりも、確定演出が実行される確率が高くなっている。これによって、演出時間が短い変動演出が行われるときに、大当たり遊技の実行の確定が遊技者に報知され、比較的に短い時間内に突然大当たりするという興趣性の高い演出を遊技者が体感することが可能になる。
一方で、大当たりに当選する場合であって、変動時間が最も長い(本実施の形態では90秒)変動パターンが選択されるときは、変動時間が最も短い(本実施の形態では15秒)変動パターンが選択されるときよりも、確定演出が実行される確率を高くしても良い。これによって、演出時間が長い変動演出が行われるときに、大当たり遊技の実行の確定が遊技者に報知され、最終的に装飾図柄41が確定停止するまで、遊技者がドキドキしながら結果を待つことができるという興趣性の高い演出を遊技者が体感することができる。
なお、例えば、変動演出2(図35参照)のように、特別図柄の変動表示中に行われる変動演出において、所謂昇格演出を行う演出例を説明したが、この例に限定されない。例えば、大当たり遊技中に、例えば大当たり遊技後の遊技状態が高確率状態になることを示唆するようにしても良い。より具体的には、大当たり遊技中に、大当たり遊技後の遊技状態が高確率遊技状態になるか否かの高確昇格煽り演出を実行することができる。そして、高確昇格煽り演出では、例えば演出ボタン161を操作させたり、キャラクタ同士が勝負したりして、成功か失敗かのいずれかになるのかという演出を実行する。そして、高確昇格煽り演出に成功した場合には、大当たり遊技後の遊技状態が高確率状態に移行するようにする。一方で、高確昇格煽り演出に失敗した場合には、大当たり遊技後の遊技状態が低確率状態にする。
そして、上述の高確昇格煽り演出を実行するに当たって、変動演出中に高期待度演出が実行された場合と、変動演出中に高期待度演出が実行されなかった場合とで、大当たり遊技中の高確昇格煽り演出の成功の確率を異ならせても良い。例えば、変動演出中に高期待度演出が行われた場合には、大当たり遊技中の高確昇格煽り演出を成功し易くする。一方、変動演出中に高期待度演出が実行されなかった場合には、大当たり遊技中の高確昇格煽り演出を失敗し易くする。
◆〔ボタン演出〕
上記の目的を達成する本発明は、次のような遊技機として実現される。この遊技機は、始動条件の成立に基づき、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段にて前記特別遊技を実行すると判定される場合に、図柄の変動時間を定める第1変動パターンまたは前記第1変動パターンの定める変動時間よりも短い変動時間を定める第2変動パターンのいずれかを選択する変動パターン選択手段と、前記判定手段による判定結果に基づいて、所定の演出手段にて演出を行う演出制御手段と、遊技者の操作を受け付ける操作手段とを備え、前記変動パターン選択手段にて前記第2変動パターンが選択される場合、前記操作手段にて遊技者の操作を受け付ける操作演出の実行割合が、前記第1変動パターンが選択される場合よりも少ない遊技機である。
そして、この遊技機は、前記第2変動パターンが選択されると、前記操作演出が実行されないことを特徴とすることができる。
また、この遊技機は、前記第1変動パターンが選択された場合において、前記図柄の変動開始から前記操作演出までの時間は、前記第2変動パターンが選択された場合と比較して、短いことを特徴とすることができる。
また、この遊技機は、前記第2変動パターンが選択された場合において、前記図柄の変動開始から前記操作演出までの時間は、前記第2変動パターンが選択された場合と比較して、短いことを特徴とすることができる。
また、この遊技機は、前記第2変動パターンが選択された場合において、前記操作演出から前記図柄の変動停止までの時間は、前記第1変動パターンが選択された場合と比較して、長いことを特徴とすることができる。
また、この遊技機は、前記第2変動パターンが選択された場合において、前記操作演出から前記図柄の変動停止までの時間は、前記第1変動パターンが選択された場合と比較して、短いことを特徴とすることができる。
◆〔煽り演出〕
上記の目的を達成する本発明は、次のような遊技機として実現される。この遊技機は、始動条件の成立に基づき、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段にて前記特別遊技を実行すると判定される場合に、図柄の変動時間を定める第1変動パターンまたは前記第1変動パターンの定める変動時間よりも短い変動時間を定める第2変動パターンのいずれかを選択する変動パターン選択手段と、前記判定手段による判定結果に基づいて、所定の演出手段にて演出を行う演出制御手段と、を備え、前記変動パターン選択手段にて前記第2変動パターンが選択される場合、前記判定手段により前記特別遊技を実行すると判定されたことを期待させる期待演出の実行割合が、前記第1変動パターンが選択される場合よりも少ない遊技機である。
そして、この遊技機は、期待演出には、特別遊技の実行の確定を告知する確定演出が含まれ、前記確定演出の実行割合は、前記第1変動パターンよりも前記第2変動パターンが選択された場合の方が高いことを特徴とすることができる。
また、この遊技機は、前記図柄の変動表示が行われていることを示すとともに期待度に応じた表示態様で表示される変動画像を、期待度が最も高い表示態様で表示する演出の実行割合は、前記第1変動パターンが選択された場合よりも第2変動パターンが選択された場合の方が低いことを特徴とすることができる。
◆〔昇格演出〕
上記の目的を達成する本発明は、次のような遊技機として実現される。この遊技機は、始動条件の成立に基づき、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に基づいて、所定の演出図柄を変動させる判定演出を含む演出を実行可能な演出制御手段と、前記判定手段にて前記特別遊技を実行すると判定される場合に、前記演出図柄の変動時間を定める第1変動パターン又は当該第1変動パターンの定める変動時間よりも短い変動時間を定める第2変動パターンのいずれかを選択する変動パターン選択手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記変動パターン選択手段にて前記第1変動パターンが選択されると、前記特別遊技状態になることを示唆する当り演出図柄を仮停止させた後に、当該当り演出図柄とは異なる他の当該当り演出図柄を確定停止させる再変動演出を実行し、前記変動パターン選択手段にて前記第2変動パターンが選択されると、前記再変動演出を実行することなく、前記当り演出図柄を確定停止させる遊技機である。
そして、この遊技機は、前記第2変動パターンが選択された場合において、前記演出図柄の変動開始から前記当り演出図柄の確定停止までの時間は、前記第1変動パターンが選択された場合において、前記演出図柄の変動開始から前記当り演出図柄の仮停止までの時間よりも短いことを特徴とすることができる。
また、この遊技機は、前記第1変動パターンが選択された場合には、前記演出図柄が一時的に視認困難となり、前記第2変動パターンが選択された場合には当該視認困難にならないことを特徴とすることができる。
また、この遊技機は、遊技者の操作を受け付ける操作手段を有し、前記第1変動パターンが選択された場合には前記当り演出図柄の仮停止後に前記操作手段にて遊技者の操作を受け付ける操作演出があり、前記第2変動パターンが選択された場合には当該当り演出図柄の仮停止後に当該操作演出が実行されないことを特徴とすることができる。
◆〔復活演出〕
上記の目的を達成する本発明は、次のような遊技機として実現される。この遊技機は、始動条件の成立に基づき、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に基づいて、所定の演出図柄を変動させる判定演出を含む演出を実行可能な演出制御手段と、前記判定手段にて前記特別遊技を実行すると判定される場合に、前記演出図柄の変動時間を定める第1変動パターン又は当該第1変動パターンの定める変動時間よりも短い変動時間を定める第2変動パターンのいずれかを選択する変動パターン選択手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記変動パターン選択手段にて前記第1変動パターンが選択されると、前記特別遊技状態が実行されないことを示唆するはずれ演出図柄を仮停止させた後に、前記特別遊技状態になることを示唆する当り演出図柄を停止させ、前記変動パターン選択手段にて前記第2変動パターンが選択されると、前記はずれ演出図柄を仮停止させることなく、前記当り演出図柄を停止させる遊技機である。
そして、この遊技機は、前記第2変動パターンが選択された場合において、前記演出図柄の変動開始から前記当り演出図柄の確定停止までの時間は、前記第1変動パターンが選択された場合において、前記演出図柄の変動開始から前記はずれ演出図柄の仮停止までの時間よりも短いことを特徴とすることができる。
また、この遊技機は、前記第1変動パターンが選択された場合には、前記演出図柄が一時的に視認困難となり、前記第2変動パターンが選択された場合には当該視認困難にならないことを特徴とすることができる。
また、この遊技機は、遊技者の操作を受け付ける操作手段を有し、前記第1変動パターンが選択された場合には前記はずれ演出図柄の仮停止後に前記操作手段にて遊技者の操作を受け付ける操作演出が実行され、前記第2変動パターンが選択された場合には当該当り演出図柄の仮停止後に当該操作演出が実行されないことを特徴とすることができる。
また、この遊技機は、前記第1変動パターンが選択された場合において、前記操作演出から前記当り演出図柄の停止までの時間は、前記第2変動パターンが選択された場合と比較して、短いことを特徴とすることができる。
◆〔図柄サイズ〕
上記の目的を達成する本発明は、次のような遊技機として実現される。この遊技機は、始動条件の成立に基づき、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果に基づいて、所定の画像表示部にて所定の演出図柄を変動させる判定演出を含む演出を実行可能な演出制御手段と、前記判定手段にて前記特別遊技を実行すると判定される場合に、前記演出図柄の変動時間を定める第1変動パターンまたは前記第1変動パターンの定める変動時間よりも短い変動時間を定める第2変動パターンのいずれかを選択する変動パターン選択手段と、を備え、前記演出制御手段は、前記変動パターン選択手段にて前記第1変動パターンが選択されると、第1サイズの前記演出図柄を前記画像表示部に表示し、その後に前記第1サイズよりも小さい第2サイズで前記演出図柄を表示してから、前記特別遊技状態になることを示唆する当り演出図柄を停止又は仮停止させ、前記変動パターン選択手段にて前記第2変動パターンが選択されると、前記第1サイズの前記演出図柄を前記画像表示部に表示し、前記第1サイズに維持しながら前記特別遊技状態になることを示唆する当り演出図柄を停止または仮停止させる遊技機である。
そして、この遊技機は、前記第2変動パターンが選択された場合において、前記演出図柄の変動開始から前記当り演出図柄が停止または仮停止するまでの時間は、前記第1変動パターンが選択された場合において、前記演出図柄の変動開始から当該演出図柄が前記第2サイズになるまでの時間よりも短いことを特徴とすることができる。
また、この遊技機は、前記第1変動パターンが選択された場合において、前記演出図柄が前記第2サイズになるとき、前記第1サイズの演出図柄よりも装飾性が低下することを特徴とすることができる。
また、この遊技機は、前記第1変動パターンが選択された場合において、前記演出図柄が前記第2サイズになるとき、当該演出図柄は前記第1サイズの表示位置から移動することを特徴とすることができる。
また、この遊技機は、前記第1変動パターンが選択された場合において、前記演出図柄が前記第2サイズになるとき、前記第1サイズの演出図柄よりも視認が困難になることを特徴とすることができる。
◆〔大当たり図柄演出〕
この遊技機は、始動条件の成立に基づき、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段にて前記特別遊技を実行すると判定される場合に、図柄の変動時間を定める第1変動パターンまたは前記第1変動パターンの定める変動時間よりも短い変動時間を定める第2変動パターンのいずれかを選択する変動パターン選択手段と、を備え、前記特別遊技のうち遊技者にとって最も有利な特別遊技が行われる確率は、前記変動パターン選択手段にて前記第1変動パターンが選択されるときよりも前記第2変動パターンが選択されるときの方が高い。
ここで、前記第2変動パターンが選択されると、前記特別遊技の実行の確定を報知する演出である確定演出を実行可能な演出制御手段を備える。
そして、前記特別遊技のうち遊技者にとって最も不利な第2特別遊技が行われる確率は、前記変動パターン選択手段にて前記第1変動パターンが選択されるときよりも前記第2変動パターンが選択されるときの方が低い。
また、前記第2変動パターンが選択されると、前記第2特別遊技が必ず実行される。
さらに、前記演出制御手段は、前記判定手段により前記第1特別遊技が実行されると判定された場合であって、前記パターン選択手段により前記第1変動パターンが選択された場合には、特定の図柄を停止表示させ、前記判定手段により前記第1特別遊技が実行されると判定された場合であって、前記パターン選択手段により前記第2変動パターンが選択された場合には、特定の図柄以外の図柄を停止表示させる場合がある。
また、前記変動パターン選択手段にて前記第2変動パターンが選択されると、遊技者の期待が最も高い特定の図柄で停止表示する確率が、前記特別の図柄以外の図柄で停止する確率よりも高い。
◆〔継続演出〕
この遊技機は、始動条件の成立に基づき、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段による判定結果を報知する報知演出を実行する報知演出実行手段と、前記報知演出実行手段により実行される複数の報知演出に亘って継続可能である継続演出を実行する継続演出制御手段と、を備え、前記特別遊技の実行の確定を報知する演出である確定演出の実行確率は、前記継続演出が実行されているときと前記継続演出が実行されていないときとで異なる。
ここで、前記確定演出の実行確率は、前記継続演出が実行されているときの方が、前記継続演出が実行されていないときよりも高い。
そして、前記判定手段にて前記特別遊技を実行すると判定される場合に、図柄の変動時間を定める第1変動パターンまたは前記第1変動パターンの定める変動時間よりも短い変動時間を定める第2変動パターンのいずれかを選択する変動パターン選択手段を備える。
また、前記継続演出制御手段は、前記継続演出において前記継続演出を構成する期間の前期に設けられる第1継続演出と、前記期間の後期に設けられる第2継続演出とを実行し、前記第1継続演出が実行されている際には、前記第1変動パターンよりも前記第2変動パターンが選択される確率が高い。
さらに、前記第1継続演出と前記第2継続演出とで、前記確定演出が実行される確率がそれぞれ異なっている。
また、前記第2変動パターンが選択されるときと、前記第1変動パターンが選択されるときとで、前記確定演出が実行される確率がそれぞれ異なっている。
◆〔リーチ発展煽り演出〕
この遊技機は、始動条件の成立に基づき、遊技者に有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定手段にて前記特別遊技を実行すると判定される場合に、図柄の変動時間を定める第1変動パターンまたは前記第1変動パターンの定める変動時間よりも短い変動時間を定める第2変動パターンのいずれかを選択する変動パターン選択手段と、前記判定手段による判定結果に基づいて、所定の演出手段にて演出を行う演出制御手段と、を備え、前記演出制御手段は、第1演出と、前記第1演出とともに一連の演出を構成する第2演出とを実行可能であって、前記変動パターン選択手段にて前記第1変動パターンが選択されると、前記第1演出後に前記第2演出が実行されるか否かを煽る煽り演出と、前記煽り演出の後に前記第2演出が実行されることを示唆する示唆演出とを実行可能であり、前記変動パターン選択手段にて前記第2変動パターンが選択されると、前記煽り演出と、前記煽り演出の後に前記第2演出が実行されないことを示唆するとともに前記特別遊技の実行の確定を報知する確定演出とを実行可能である。
そして、前記第1変動パターンに対応して前記示唆演出が行われた後に大当たりになる演出の実行確率と、前記第2変動パターンに対応して前記確定演出が実行された後に大当たりになる演出の実行確率とは、互いに異なっている。
さらに、前記煽り演出は、所定の物事が成功するか失敗するかに関する演出である。
以上、パチンコ遊技機100の種々の演出について説明したが、説明した内容の全部または一部を他の演出や制御等に応用ないし組み合わせることは、特に言及がない場合であっても可能である。また、種々の実施の形態や変形例についても言及したが、かかる実施の形態や変形例の内容を他の演出等に応用することや組み合わせることは、本書に言及がない場合であっても可能である。また、種々の実施の形態や変形例同士を組み合わせることや、一部を入れ替えることは、本書に言及がない場合であっても可能である。