(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図はずれ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図はずれ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(はずれ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「はずれ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組み合わせとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組み合わせの確定飾り図柄(「非リーチはずれ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチはずれ」となる)ことがある。また、表示結果が「はずれ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組み合わせでない所定のリーチ組み合わせ(「リーチはずれ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチはずれ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、はずれ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「はずれ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「はずれ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「はずれ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組み合わせが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部153SGに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部153SGにおける遊技機につき、図8−1〜図8−31を参照して説明する。
まず、図8−1は、本実施の形態の特徴部153SGにおけるパチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。図8−1及び図8−3に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠153SG001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)153SG003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠153SG003には、ガラス窓を有するガラス扉枠153SG003aが左側辺を中心として遊技機用枠153SG003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠153SG003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠153SG003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠153SG003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠153SG003及びガラス扉枠153SG003aを開放することはできないようになっている。
左遊技領域153SG002Lは、打球操作ハンドル30の操作によって比較的弱く打ち出された(左打ち)遊技球が流下する遊技領域であり、右遊技領域153SG002Rは、打球操作ハンドル30の操作によって左遊技領域153SG002Lを流下する遊技球よりも強く打ち出された(右打ち)遊技球が、画像表示装置5の上方経路153SG002Cを通過して流下する遊技領域である。
また、左遊技領域153SG002Lには、一般入賞口10が配置されており、右遊技領域153SG002Rには、該右遊技領域153SG002Rの上流方から下流側にかけて、通過ゲート41、可変入賞球装置6B、一般入賞口10、特別可変入賞球装置7が配置されている。つまり、左遊技領域153SG002Lを流下する遊技球は、一般入賞口10と入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に入賞可能となっており、右遊技領域153SG002Rを流下する遊技球は、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口、一般入賞口10及び特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口に入賞可能となっているとともに、通過ゲート41を通過可能となっている。
図8−1に示すように、入賞球装置6Aと可変入賞球装置6B及び特別可変入賞球装置7の間には、複数の障害釘153SGK1が配設されている。このため、左遊技領域153SG002Lを流下する遊技球は、第2始動入賞口や大入賞口に入賞不能であるとともに、右遊技領域153SG002Rを流下する遊技球は、第1始動入賞口に入賞不能となっている。
また、画像表示装置5の表示領域の下部の左右2箇所には、第1保留記憶表示エリア153SG005D、第2保留記憶表示エリア153SG005Uが設定されている。第1保留記憶表示エリア153SG005D、第2保留記憶表示エリア153SG005Uでは、特図ゲームに対応した変動表示の保留記憶数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
図8−2及び図8−3に示すように、本実施の形態の特徴部153SGにおける主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース153SG201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、パチンコ遊技機1の設定値を変更可能な設定値変更状態に切り替えるための錠スイッチ153SG051と、設定値変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ153SG052と、遊技機用枠153SG003の開放を検知する開放センサ153SG090と、が設けられている。尚、詳細は後述するが、本実施の形態の特徴部153SGにおける設定値変更状態は、遊技場の店員等がパチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認可能な状態(設定値確認状態)でもある。
これら錠スイッチ153SG051及び設定切替スイッチ153SG052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース153SG201内に収容されており、錠スイッチ153SG051及び設定切替スイッチ153SG052は、基板ケース153SG201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース153SG201の背面に形成された開口を介して背面側に露出している。
錠スイッチ153SG051及び設定切替スイッチ153SG052を有する基板ケース153SG201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠153SG003を閉鎖した状態では操作が極めて困難であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠153SG003を開放することで操作が可能となる。また、錠スイッチ153SG051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ153SG051は、設定キーによって、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示しているが、これらは1のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース153SG201には、設定値や後述するベース値を表示可能な表示モニタ153SG029が配置されている。該表示モニタ153SG029は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース153SG201の上部に配置されている。つまり、表示モニタ153SG029は、基板ケース153SG201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠153SG003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠153SG003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
また、図8−1及び図8−2に示すように、本実施の形態の特徴部153SGにおけるパチンコ遊技機1の遊技盤2の所定位置(例えば、遊技領域の左下方位置)には、第1特図の可変表示を実行可能な第1特別図柄表示装置153SG004A、第2特図の可変表示を実行可能な第2特別図柄表示装置153SG004B、第1保留記憶数を表示可能な第1保留表示器153SG025A、第2保留記憶数を表示可能な第2保留表示器153SG025B、普通図柄の可変表示を実行可能な普通図柄表示器153SG020、普図保留記憶数を表示可能な普図保留表示器153SG025C、大当り遊技中に当該大当り遊技のラウンド数(大当り種別)を表示可能なラウンド表示器153SG131、高ベース状態(時短状態)や大当り遊技状態等の遊技球を右遊技領域153SG002Rに向けて打ち出す遊技状態において点灯する右打ちランプ153SG132、確変状態であるとき点灯する確変ランプ153SG133、高ベース状態(時短状態)において点灯する時短ランプ153SG134が纏めて配置されている遊技情報表示部153SG200が設けられている。
第1特別図柄表示装置153SG004Aと第2特別図柄表示装置153SG004Bとは、それぞれ8セグメントのLEDから構成されている。また、第1特別図柄表示装置153SG004Aと第2特別図柄表示装置153SG004Bとでは、特別図柄の可変表示結果がはずれや小当りである場合は、共通の組み合わせで該可変表示結果を導出表示可能となっている。
第1特別図柄の可変表示において該可変表示結果が大当りとなる場合について、第1特別図柄表示装置153SG004Aは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて可変表示結果と導出表示可能となっている。また、第2特別図柄の可変表示において該可変表示結果が大当りとなる場合について、第2特別図柄表示装置153SG004Bは、大当り種別毎に2種類の大当り図柄(点灯するLEDの組合せ)にて可変表示結果と導出表示可能となっている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、第1特別図柄表示装置153SG004Aと第2特別図柄表示装置153SG004Bとで導出表示可能な大当り図柄は全て異なっているが、第1特別図柄表示装置153SG004Aで導出表示可能な大当り図柄と第2特別図柄表示装置153SG004Bで導出表示可能な大当り図柄は少なくとも一部が重複していてもよい。
第1保留表示器153SG025Aと第2保留表示器153SG025Bとは、それぞれ4セグメントのLEDが左右方向に並列して配置されている。これら第1保留表示器153SG025Aと第2保留表示器153SG025Bとでは、保留記憶数が1個であれば左端部のLEDのみが点灯し、保留記憶数が増加していく毎に左から2番目、左から3番目、左から4番目のLEDが順次点灯する。そして、可変表示が実行される毎に、保留記憶が減少する(消費される)ことに応じて、該可変表示に対応する保留表示器でのLEDが所定のシフト方向(本実施の形態の特徴部153SGでは左方向)に向けて消灯していく。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とが両方存在する場合は、第2特図保留記憶にもとづく可変表示が優先して実行される様になっている。このため例えば第1特図保留記憶が1個存在するとともに第2特図保留記憶が2個存在する場合(第1保留表示器153SG025Aの左端部のLEDのみが点灯しているとともに、第2保留表示器153SG25Bの左2個のLEDが点灯している場合)は、第2特図保留記憶にもとづく可変表示の実行によって第2特図保留記憶が0個となった後に、第1特図保留記憶にもとづく可変表示が実行される。
また、ラウンド表示器153SG131は5個のセグメント(LED)から構成されている。尚、本実施の形態の特徴部153SGにおける大当り種別としては、5ラウンド大当りである大当りA、10ラウンド大当りである大当りB、15ラウンド大当りである大当りCの計3個の大当り種別が設けられており、これら大当り種別に応じてラウンド表示器153SG131を構成するセグメントのうちいずれのセグメントが点灯するかが異なっている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおける演出制御基板12には、可変表示中等にそれぞれの原点位置と演出位置との間で動作可能な第1可動体153SG321及び第2可動体153SG322と、第1可動体153SG321が該第1可動体153SG321の原点位置に位置していることを検出可能な原点検出センサ153SG331と、第2可動体153SG322が該第2可動体153SG322の原点位置に位置していることを検出可能な原点検出センサ153SG332と、が接続されている。
図8−4(A)は、本実施の形態における特徴部153SGで用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、図8−4(A)に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
図8−4(A)に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置153SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第1可変表示開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置153SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける可変表示の開始を指定する第2可変表示開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで可変表示される飾り図柄などの変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
コマンド8CXXHは、可変表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図8−4(B)に示すように、可変表示結果が「はずれ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、可変表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
可変表示結果通知コマンドでは、例えば図8−4(B)に示すように、コマンド8C00Hは、可変表示結果が「はずれ」となる旨の事前決定結果を示す第1可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C01Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りA」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第2可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C02Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りB」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第3可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C03Hは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「大当りC」となる旨の事前決定結果及び大当り種別決定結果を通知する第4可変表示結果指定コマンドである。コマンド8C04Hは、可変表示結果が「小当り」となる旨の事前決定結果を通知する第5可変表示結果指定コマンドである。
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。具体的な一例として、コマンド9500Hを時短制御が行われない遊技状態(低ベース状態、通常状態)に対応した第1遊技状態指定コマンドとし、コマンド9501Hを時短制御が行われる遊技状態(高ベース状態、時短状態)に対応した第2遊技状態指定コマンドとする。
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば可変表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、可変表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」〜「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置153SG004Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置153SG004Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
コマンドC1XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
コマンドC4XXH及びコマンドC6XXHは、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XXHは、入賞時判定結果として、変動表示結果が「大当り」となるか否か及び大当り種別(確変や非確変等)の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC6XXHは、入賞時判定結果として、変動パターン判定用の乱数値MR3が、「非リーチ」、「スーパーリーチ」、「その他」のいずれの変動パターンとなるかの判定結果を示す変動カテゴリコマンドである。
コマンドD0XXHは、新たに設定された設定値を主基板11から演出制御基板12(演出制御用CPU120)に指定するための設定値指定コマンドである。コマンドE101Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアせずに起動したこと(電断復旧したこと、ホットスタートとも言う)を通知するホットスタート通知コマンドである。コマンドE102Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアして起動したこと(コールドスタート)を通知するコールドスタート通知コマンドである。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105と、時刻情報を出力可能なリアルタイムクロック(RTC)106とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図8−5は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。図8−5に示すように、この実施の形態の特徴部153SGでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1〜MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
尚、本実施の形態では各乱数値MR1〜MR5をそれぞれ図8−5に示す範囲の値として用いる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら各乱数値MR1〜MR5の範囲は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
図8−6は、本実施の形態における変動パターンを示している。本実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。また、可変表示結果が「小当り」となる場合などに対応して、1の変動パターンが予め用意されている。尚、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンは、非リーチ変動パターン(「非リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称され、可変表示結果が「はずれ」で飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンは、リーチ変動パターン(「リーチはずれ変動パターン」ともいう)と称される。また、非リーチ変動パターンとリーチ変動パターンは、可変表示結果が「はずれ」となる場合に対応したはずれ変動パターンに含まれる。可変表示結果が「大当り」である場合に対応した変動パターンは、大当り変動パターンと称される。可変表示結果が「小当り」である場合に対応した変動パターンは、小当り変動パターンと称される。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンには、ノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンと、スーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンとがある。尚、本実施の形態では、ノーマルリーチ変動パターンを1種類のみしか設けていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチと同様に、ノーマルリーチα、ノーマルリーチβ、…のように、複数のノーマルリーチ変動パターンを設けてもよい。また、スーパーリーチ変動パターンでも、スーパーリーチαやスーパーリーチβに加えてスーパーリーチγ…といった3以上のスーパーリーチ変動パターンを設けてもよい。
図8−6に示すように、本実施の形態の特徴部153SGにおけるノーマルリーチのリーチ演出が実行されるノーマルリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチ変動パターンであるスーパーリーチα、スーパーリーチβよりも短く設定されている。また、本実施の形態におけるスーパーリーチα、スーパーリーチβといったスーパーリーチのリーチ演出が実行されるスーパーリーチ変動パターンの特図変動時間については、スーパーリーチβのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンの方が、スーパーリーチαのスーパーリーチ演出が実行される変動パターンよりも特図変動時間が長く設定されている。
尚、本実施の形態では、前述したようにスーパーリーチβ、スーパーリーチα、ノーマルリーチの順に可変表示結果が「大当り」となる大当り期待度が高くなるように設定されているため、ノーマルリーチ変動パターン及びスーパーリーチ変動パターンにおいては変動時間が長いほど大当り期待度が高くなっている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、後述するように、これら変動パターンを、例えば、非リーチの種別や、ノーマルリーチの種別や、スーパーリーチの種別等のように、変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するのではなく、これらの種別を決定することなしに変動パターン判定用の乱数値MR3のみを用いて決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえば、変動パターン判定用の乱数値MR3に加えて、変動パターン種別判定用の乱数値を設けて、これら変動パターン種別判定用の乱数値から変動パターンの種別を先に決定してから、該決定した種別に属する変動パターンから実行する変動パターンを決定するようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、図8−6に示すように、変動パターン毎に変動内容(演出内容)が予め決定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値に応じて同じ変動パターンであっても変動内容(演出内容)が異なるようにしてもよい。例えば、ノーマルリーチはずれの変動パターンPA2−1の場合は、設定されている設定値が1の場合は、ノーマルリーチはずれとなる変動パターンとし、設定されている設定値が2の場合は、擬似連演出を2回実行して非リーチはずれとなる変動パターンとして、設定されている設定値が3の場合は、擬似連演出を3回実行してスーパーリーチはずれとなる変動パターン…等とすればよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図8−7〜図8−11などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの可変表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図8−7(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブル、図8−7(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブル、図8−8(A)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、図8−8(B)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)の他、大当り変動パターン判定テーブル、小当り変動パターン判定テーブル、はずれ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン決定テーブル(図示略)などが含まれている。
本実施の形態の特徴部153SGのパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。換言すれば、設定値とは、最も大きい値である6が最も遊技場側にとって不利な値であり、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど遊技場側にとって有利な値となる。
図8−7(A)及び図8−7(B)は、表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定値毎に設定されているテーブルである。本実施の形態の特徴部153SGでは、表示結果判定テーブルとして、第1特図と第2特図とで個別の表示結果判定テーブルを用いているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1特図と第2特図とで共通の表示結果判定テーブルを用いるようにしても良い。
図8−7(A)に示すように、設定値が1であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(B)に示すように、設定値が1であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1237までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(A)に示すように、設定値が2であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1253までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1383までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(B)に示すように、設定値が2であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1253までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1383までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(A)に示すように、設定値が3であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1272までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1429までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(B)に示すように、設定値が3であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1272までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1429までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(A)に示すように、設定値が4であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1292までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1487までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(B)に示すように、設定値が4であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1292までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1487までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(A)に示すように、設定値が5であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1317までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1556までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(B)に示すように、設定値が5であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1317までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1556までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(A)に示すように、設定値が6であり変動特図が第1特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1674までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33094までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
図8−7(B)に示すように、設定値が6であり変動特図が第2特図である場合においては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合は、0〜65535の範囲で値を取り得る数値であり、特図表示結果判定用の乱数値MR1と比較される当り判定値のうち、1020〜1346までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。また、遊技状態が確変状態である場合は、前述の当り判定値のうち、1020〜1674までが「大当り」に割り当てられており、32767〜33421までが「小当り」に割り当てられており、その他の数値範囲が「はずれ」に割り当てられている。
以上のように、各表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態または時短状態(低確状態)であるときよりも多くの判定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態(高確状態)では、通常状態または時短状態(低確状態)であるときに特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率(本実施の形態の特徴部153SGでは、設定値が1の場合は1/300、設定値が2の場合は1/280、設定値が3の場合は1/260、設定値が4の場合は1/240、設定値が5の場合は1/220、設定値が6の場合は1/200)に比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる(本実施の形態の特徴部153SGでは、設定値が1の場合は1/200、設定値が2の場合は1/180、設定値が3の場合は1/160、設定値が4の場合は1/140、設定値が5の場合は1/120、設定値が6の場合は1/100)。即ち、各表示結果判定テーブルでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態(高確状態)であるときに、通常状態や時短状態であるときに比べて大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように、判定値が大当り遊技状態に制御するか否かの決定結果に割り当てられている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、図8−7に示すように、各設定値に応じて通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率がそれぞれ異なる(例えば、設定値1であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.5倍であり、設定値2であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は約1.56倍であり、設定値3であれば通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は1.625倍である)ように設定されている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各設定値での通常状態や時短状態における大当り確率に対する確変状態における大当り確率の倍率は全て一定(例えば、5倍)に設定してもよい。
また、各第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図8−7(A)に示すように、第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/200に設定されている。
一方で、各第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が第1特図用表示結果判定テーブルとは異なる同一値となるように判定値が割り当てられている。具体的には、図8−7(B)に示すように、第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態や設定値にかかわらず、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が1/100に設定されている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、設定値にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が同一確率である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定値に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を異ならせてもよい。更に、本実施の形態の特徴部153SGでは、変動特図に応じて特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率が異なる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動特図にかかわらず特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御すると決定される確率を同一確率としてもよい。
ここで、各表示結果判定テーブルにおいて「大当り」や「小当り」に割り当てられている当り判定値の数値範囲に着目すると、遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767〜33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、遊技状態が確変状態の場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が確変状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第1特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767〜33094までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33094の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
遊技状態が通常状態または時短状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1237までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1237までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1238から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1238〜1253の範囲、設定値3では1238〜1272の範囲、設定値4では1238〜1292の範囲、設定値5では1238〜1317の範囲、設定値6では1238〜1346の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1237)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1238を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち32767〜33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1346までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1346)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
次に、遊技状態が確変状態の場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、当り判定値のうち1020〜1346までの範囲が、設定値にかかわらず大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲に設定されている。
尚、設定値が1の場合は、大当りを判定するための大当り判定値の共通数値範囲のみが設定されている(1020〜1346までが「大当り」に割り当てられている)一方で、設定値2〜設定値6の場合は、該大当り判定値の共通数値範囲から連続するように、1347から各設定値に応じた数値範囲が大当り判定値の非共通数値範囲に設定されている。この大当り判定値の非共通数値範囲は、設定値2では1347〜1383の範囲、設定値3では1347〜1429の範囲、設定値4では1347〜1487の範囲、設定値5では1347〜1556の範囲、設定値6では1347〜1674の範囲にそれぞれ設定されている。
つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、遊技状態が確変状態である場合における第2図用表示結果判定テーブルにおいては、設定値が1の場合は0〜65535の範囲で値を取り得る当り判定値のうち、共通数値範囲(1020〜1346)内の数値のみが「大当り」に割り当てられている一方で、設定値が2以上である場合は、大当り判定値のうち、共通数値範囲に非共通数値範囲を加えた範囲内の数値が「大当り」に割り当てられている。更に、非共通数値範囲は、設定値の値が大きくなるに連れて1347を基準として増加していく。
このため、大当り確率は、1020を大当り判定値の基準値(大当り基準値)として、設定値が大きくなるに連れて共通数値範囲に連続する非共通数値範囲が増加していくことによって高くなっていく。
尚、遊技状態が確変状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルにおいては、遊技状態が通常状態または時短状態である場合における第2特図用表示結果判定テーブルと同じく、当り判定値のうち32767〜33421までの範囲が、設定値にかかわらず小当りを判定するための小当り判定値の共通数値範囲に設定されている。ここで設定値が6の場合に注目すると、該設定値が6の場合は、前述したように当り判定値のうち1020〜1674までが大当り判定値の数値範囲に設定されている一方で、小当り判定値は、前記設定値6の場合の大当り判定値の範囲(1020〜1674)とは異なる数値範囲において、32767を小当り判定値の基準値(小当り基準値)として、32767〜33421の範囲に設定されているので、小当り判定値の数値範囲が各設定値に応じて変化する大当り判定値の範囲に重複することが防止されている。
以上、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、各表示結果判定テーブルにおいて、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の1020を基準として共通数値範囲または共通数値範囲と非共通数値範囲とからなる連続した1の数値範囲内に含まれる判定値を大当り判定値の数値範囲とするとともに、遊技状態及び設定値にかかわらず、当り判定値の32767を基準として連続した1の数値範囲(共通数値範囲)内に含まれる判定値を小当り判定値の数値範囲として可変表示結果を判定するようになっている。
更に、これら各表示結果判定テーブルにおいては、変動特図が同一である場合は、遊技状態にかかわらず小当り判定値の数値範囲は同一(小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が同一)である。また、変動特図が第1特図であるか第2特図であるかに応じて小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数が異なる(第1特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は328個であるのに対して、第2特図用表示結果判定テーブルにおける小当り判定値の数値範囲に含まれる判定値数は655個と約2倍である)一方で、小当り判定値の数値範囲自体は、32767を基準値(小当り基準値)として設定されている。
更に、前述したように、各遊技状態においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1の場合が最も特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が低く、設定値の値が大きくなるほど特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなるように判定値が割り当てられている(大当り確率:設定値6>設定値5>設定値4>設定値3>設定値2>設定値1)。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りC)とすることを決定する。また、MR1が小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図8−7に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置153SG004Aまたは第2特別図柄表示装置153SG004Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置153SG004Aまたは第2特別図柄表示装置153SG004Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜6の計6個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、5個以下や7個以上であってもよい。
図8−8(A)及び図8−8(B)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)を示す説明図である。このうち、図8−8(A)は、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。また、図8−8(B)は、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の可変表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合のテーブルである。
大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当りA〜大当りCのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
ここで、本実施の形態の特徴部153SGにおける大当り種別について、図8−9を用いて説明する。本実施の形態の特徴部153SGでは、大当り種別として、大当り遊技状態の終了後において時短制御のみが実行されて低確高ベース状態に移行する大当りA(非確変大当りともいう)と、大当り遊技の終了後において高確制御と時短制御とが実行されて高確高ベース状態に移行する大当りBや大当りC(確変大当りともいう)が設定されている。
「大当りA」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが5回(いわゆる5ラウンド)、繰り返し実行される通常開放大当りであり、「大当りB」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが10回(いわゆる10ラウンド)、繰り返し実行される通常開放大当りである。更に、「大当りC」による大当り遊技状態は、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させるラウンドが15回(いわゆる15ラウンド)、繰り返し実行される通常開放大当りである。
「大当りA」による大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御は、所定回数(本実施の形態の特徴部153SGでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了する。
一方、大当りBや大当りCの大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御と時短制御は、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行される。よって、再度発生した大当りが大当りBや大当りCである場合には、大当り遊技状態の終了後に再度、高確制御と時短制御が実行されるので、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、大当り種別として大当りA〜大当りCの3種類を設ける形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は2種類以下、または4種類以上設けてもよい。
また、図8−8(A)に示すように、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜249までが大当りBに割り当てられており、250〜299までが大当りCに割り当てられている。一方で、図8−8(B)に示すように、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)においては、MR2の判定値の範囲0〜299のうち、0〜99までが大当りAに割り当てられており、100〜199までが大当りBに割り当てられており、200〜299までが大当りCに割り当てられている。つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、遊技球が入賞した入賞口が第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかに応じて大当り種別の決定割合が異なっている一方で、パチンコ遊技機1に設定されている設定値にかかわらず共通の割合にて大当り種別を決定するようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、可変表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り用変動パターン判定テーブルと、可変表示結果を「はずれ」にすることが事前決定されたときに使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
大当り用変動パターン判定テーブルにおいては、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−10(A)及び図8−10(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブルとしては、大当り種別が大当りAである場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と、大当り種別が大当りB、大当りC用である場合に使用される大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)が予め用意されており、これら大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)と大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)には、ノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)、スーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)、スーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)の各変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−10(A)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りA用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜400までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、401〜850までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、851〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
図8−10(B)に示すように、大当り用変動パターン判定テーブル(大当りB、大当りC用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜200までがノーマルリーチ大当りの変動パターン(PB1−1)に割り当てられており、201〜550までがスーパーリーチα大当りの変動パターン(PB1−2)に割り当てられており、551〜997までがスーパーリーチβ大当りの変動パターン(PB1−3)に割り当てられている。
また、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、小当りの変動パターン(PC1−1)の変動パターンに対して、変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。具体的には、図8−10(C)に示すように、小当り用変動パターン判定テーブルにおいては、MR3の判定値の範囲0〜997のうち、0〜997までが小当りの変動パターン(PC1−1)に割り当てられている。尚、本実施の形態の特徴部153SGにおける小当りの変動パターンとしてはPC1−1のみが設けられているが、本発明はこれに限定されるものではなく、小当りの変動パターンとしては2以上の変動パターンを設けてもよい。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルには、遊技状態が時短制御の実施されていない低ベース状態において保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルAと、低ベース状態において合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、低ベース状態において合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCと、遊技状態が時短制御の実施されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルDとが予め用意されている。
はずれ用変動パターン判定テーブルAにおいては、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−11(A)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルA(低ベース中合算保留記憶数1個以下用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜450までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)に割り当てられており、451〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルBにおいては、合計保留記憶数が2〜4個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−11(B)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルB(低ベース中合算保留記憶数2〜4個用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜500までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)に割り当てられており、501〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルCにおいては、合計保留記憶数が5〜8個に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−11(C)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルC(低ベース中合算保留記憶数5個以上用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)に割り当てられており、551〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
また、はずれ用変動パターン判定テーブルDにおいては、時短制御中に対応する短縮の非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)、ノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)、スーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)、スーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち所定の乱数値が判定値として割り当てられている。
図8−11(D)に示すように、はずれ用変動パターン判定テーブルD(高ベース中用)においては、MR3の判定値の範囲1〜997のうち、1〜550までが非リーチはずれの変動パターン(PA1−4)に割り当てられており、551〜700までがノーマルリーチはずれの変動パターン(PA2−1)に割り当てられており、701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン(PA2−2)に割り当てられ、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターン(PA2−3)に割り当てられている。
このように、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合、非リーチ変動パターンやノーマルリーチ変動パターンを決定する割合は、スーパーリーチ変動パターンを決定する割合よりも高設定されている。また、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Dを用いる場合は、変動パターン判定テーブルにかかわらず判定値のうち701〜900までがスーパーリーチαはずれの変動パターン、901〜997までがスーパーリーチβはずれの変動パターンにそれぞれ割り当てられている、つまり、可変表示結果がはずれである場合は、スーパーリーチの変動パターンを共通の決定割合で決定するので、スーパーリーチの変動パターンによる可変表示が実行されないことにより演出効果が低下してしまうことを防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、はずれ用変動パターンとしてスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合とが各設定値間にて完全に同一の形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらスーパーリーチαはずれの変動パターンの決定割合とスーパーリーチβはずれの変動パターンの決定割合とは、各設定値間において僅差(例えば、1%程度)で異なっていてもよい。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、可変表示結果がはずれである場合は、スーパーリーチの変動パターンの決定割合が同一である形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、可変表示結果がはずれである場合は、非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチの全ての変動パターンの決定割合が同一であってもよいし、また、非リーチとノーマルリーチとのいずれかの変動パターンの決定割合のみが同一であってもよい。
尚、短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−2)の方が変動時間は短く、さらに、変動パターン(PA1−2)よりも非リーチはずれの変動パターン(PA1−3)の方が変動時間は短い(図8−6参照)。よって、保留記憶数が増加した場合には、変動時間が短い非リーチはずれの変動パターンが決定されることにより、保留記憶が消化されやすくなって、保留記憶数が上限数である4に達しているときに始動入賞することで、保留記憶がなされない無駄な始動入賞が発生し難くなるようになるとともに、保留記憶数が減少した場合には、変動時間が長い短縮なしの非リーチはずれの変動パターン(PA1−1)が決定されることによって、可変表示の時間が長くなることにより、可変表示が実行されないことによる遊技の興趣低下を防ぐことができるようになる。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、図8−11(A)〜図8−11(C)に示すように、合算保留記憶数に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変動対象の特別図柄における保留記憶数(例えば、第1特別図柄の可変表示を実行する場合は第1特別図柄の保留記憶数、第2特別図柄の可変表示を実行する場合は第2特別図柄の保留記憶数)に応じて異なるはずれ用変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを決定してもよい。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、決定した変動パターン毎にリーチ演出を実行するか否かといずれのリーチ演出を実行するかが1対1で対応付いている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、演出制御用CPU120が、変動パターンの特図変動時間や可変表示結果等にもとづいてリーチ演出を実行するか否かや、いずれのリーチ演出を実行するかを抽選して決定してもよい。
図8−1に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部または全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特図プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。
次に、本実施の形態の特徴部153SGにおける表示モニタ153SG029の表示について説明する。
図8−12(A)に示すように、表示モニタ153SG029は、第1表示部153SG029A、第2表示部153SG029B、第3表示部153SG029C、第4表示部153SG029Dを備えている。第1表示部153SG029A〜第5表示部153SG29Eは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。これらの第1表示部153SG029A〜第5表示部153SG29Eは、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯、点滅可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることも可能である。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおける表示モニタ153SG029の表示制御は、パチンコ遊技機1の試験時においてROM101やRAM102の全領域における試験対象外の領域を用いて実行されるようになっている。
表示モニタ153SG029には、図8−12(B)及び図8−12(C)に示すように、全遊技状態のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値(計測中のリアルタイム値)であるベースLと、全遊技状態における1回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース1と、全遊技状態における2回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース2と、全遊技状態における3回目のアウト6000球毎の通常状態(低確低ベース状態)で算出されたベース値であるベース3と、を表示可能となっている。ベースL、ベース1、ベース2、ベース3は、百分率にて表示モニタ153SG029に表示される。
実際に表示モニタ153SG029にてベースLを表示する場合は、該ベースLの略記である「bL.」を表示するために第1表示部153SG029Aに「b」、第2表示部153SG029Bに「L.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部153SG029Cと第4表示部153SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ153SG029にてベース1を表示する場合は、該ベースの略記である「b1.」を表示するために第1表示部153SG029Aに「b」、第2表示部153SG029Bに「1.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部153SG029Cと第4表示部153SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ153SG029にてベース2を表示する場合は、該ベースの略記である「b2.」を表示するために第1表示部153SG029Aに「b」、第2表示部153SG029Bに「2.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部153SG029Cと第4表示部153SG029Dとにおいて表示される。また、表示モニタ153SG029にてベース3を表示する場合は、該ベースの略記である「b3.」を表示するために第1表示部153SG029Aに「b」、第2表示部153SG029Bに「3.」が表示されるとともに、算出した値の上位2桁(「00」〜「99」の値)が第3表示部153SG029Cと第4表示部153SG029Dとにおいて表示される。
本実施の形態の表示モニタ153SG029では、主基板11(CPU103)の制御によってこれらベースL、ベース1、ベース2、ベース3を順次表示する制御を実行するようになっている。例えば、主基板11は、ベースL→ベース1→ベース2→ベース3の順番で表示モニタ153SG029の表示を5秒間隔で切り替える制御を実行する。尚、これら表示モニタ153SG029における各ベース値の表示は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じて表示色が異なるようになっている。具体的には、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「1」である場合は表示モニタ153SG029における各ベース値を白色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「2」である場合は表示モニタ153SG029における各ベース値を青色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「3」である場合は表示モニタ153SG029における各ベース値を黄色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「4」である場合は表示モニタ153SG029における各ベース値を緑色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「5」である場合は表示モニタ153SG029における各ベース値を赤色にて表示し、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が「6」である場合は表示モニタ153SG029における各ベース値を紫色にて表示する。このため遊技場の店員等は、CPU103が後述する設定値変更処理を実行せずとも、表示モニタ153SG029の表示色を確認するのみでパチンコ遊技機1に設定されている設定値を特定可能となっている。
図8−2に示す演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、例えば図8−13(A)に示すような演出制御用データ保持エリア153SG190が設けられている。図8−13(A)に示す演出制御用データ保持エリア153SG190は、演出制御フラグ設定部153SG191と、演出制御タイマ設定部153SG192と、演出制御カウンタ設定部153SG193と、演出制御バッファ設定部153SG194とを備えている。
演出制御フラグ設定部153SG191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。例えば、演出制御フラグ設定部153SG191には、複数種類のフラグそれぞれについて、フラグの値を示すデータや、オン状態あるいはオフ状態を示すデータが記憶される。
演出制御タイマ設定部153SG192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。例えば、演出制御タイマ設定部153SG192には、複数種類のタイマそれぞれにおけるタイマ値を示すデータが記憶される。
演出制御カウンタ設定部153SG193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。例えば、演出制御カウンタ設定部153SG193には、複数種類のカウンタそれぞれにおけるカウント値を示すデータが記憶される。
演出制御バッファ設定部153SG194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。例えば、演出制御バッファ設定部153SG194には、複数種類のバッファそれぞれにおけるバッファ値を示すデータが記憶される。
本実施の形態の特徴部153SGでは、図8−13(B)に示すような始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部153SG194の所定領域に記憶される。始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aには、第1特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「1−1」〜「1−4」に対応した領域)と、変動表示中の第1特図に対応した格納領域(バッファ番号「1−0」に対応した領域)とが設けられている。また、始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aには、第2特図保留記憶の合計保留記憶数の最大値(例えば「4」)に対応した格納領域(バッファ番号「2−1」〜「2−4」に対応した領域)と、変動表示中の第2特図に対応した格納領域(バッファ番号「2−0」に対応した領域)とが設けられている。第1始動入賞口や第2始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド(第1始動口入賞指定コマンドまたは第2始動口入賞指定コマンド)、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド及び保留記憶数通知コマンド(第1保留記憶数通知コマンドまたは第2保留記憶数通知コマンド)という4つのコマンドが1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aにおける第1特図保留記憶に対応した格納領域と第2特図保留記憶に対応した格納領域は、これらの始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドを対応付けて、第1特図保留記憶と第2特図保留記憶とに分けて格納するための格納領域(エントリ)が確保されている。
これら格納領域(エントリ)の記憶内容は、開始条件が成立して最上位の保留記憶(バッファ番号「1−1」またはバッファ番号「2−1」)の変動表示が開始されるときに、後述するように1つずつ上位にシフトされていくとともに、該開始条件が成立した保留記憶の内容を格納するバッファ番号「1−0」またはバッファ番号「2−0」の記憶内容は、当該変動表示を終了するときに実行される飾り図柄変動停止処理においてクリアされるようになっている。
更に、本実施の形態の特徴部153SGにおける始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aには、後述する先読予告設定処理(図8−18)において保留記憶表示の表示パターン(表示態様)に応じたフラグ値がセットされる保留表示フラグの記憶領域が各格納領域(エントリ)毎に確保されている。
尚、保留表示フラグには、後述する先読予告設定処理において、保留表示予告演出の実行が決定されなかった場合には、通常の保留記憶表示の表示パターンに対応する「0」が格納されることで、通常の表示態様(例えば、白抜き○)の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア153SG005D、第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示され、保留表示予告演出の実行が決定された場合には、通常の表示態様とは異なる特別態様(例えば、四角形(◇)や星(☆))の保留記憶表示の表示パターンに対応する「1」(四角形(◇))または「2」(星(☆))や特殊態様(例えば、青色や赤色のカメラ)の保留記憶表示の表示パターンに対応する「3」(青色のカメラ)または「4」(赤色のカメラ)がセットされることで、通常の表示態様とは異なる態様の保留記憶表示が第1保留記憶表示エリア153SG005D、第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示されて、該保留記憶表示に対応する変動表示において、大当りとなる可能性やスーパーリーチとなる可能性、該パチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆する設定示唆演出が実行される可能性が高いことが予告されるようになっている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aの第1特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していき、第2始動入賞口への始動入賞時には、コマンドを始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aの第2特図保留記憶に対応する空きエントリにおける先頭(バッファ番号の最も若いエントリ)から格納していく。始動入賞時には、始動口入賞指定コマンドから保留記憶数通知コマンドまでが順次送信される。従って、コマンド受信が行われれば、第1特図保留記憶または第2特図保留記憶に対応するバッファ番号の末尾「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド、保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
図8−13(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aに格納されているコマンドは、飾り図柄の変動表示を開始するごとに、直前に終了した変動表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−0」または「2−0」のエントリ)に格納されているものが削除されるとともに、該開始する変動表示の保留記憶に対応したエントリ(バッファ番号「1−1」または「2−1」に対応したエントリ)に格納されているものと、該開始する変動表示の保留記憶以降のエントリの記憶内容がシフトされる。例えば図8−13(B)に示す格納状態において第1特図保留記憶の飾り図柄の変動表示が終了した場合には、バッファ番号「0」に格納されている各コマンドが削除され、バッファ番号「1」に格納されている各コマンドがバッファ番号「0」にシフトされるとともに、バッファ番号「2」に対応した領域にて格納されている各コマンドがバッファ番号「1」に対応した領域にシフトされ、バッファ番号「3」、「4」のそれぞれに対応した領域にて格納されている各コマンドが、バッファ番号「2」、「3」に対応した領域にシフトされる。よって、バッファ番号「0」は、その時点において変動表示されている保留記憶に関する各コマンドを格納するための領域(エントリ)となる。
次に、本実施の形態の特徴部153SGにおける遊技制御メイン処理について説明する。図8−14は、CPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。遊技制御メイン処理では、CPU103は、先ず、割込禁止に設定する(153SGSa001)。続いて、必要な初期設定を行う(153SGSa002)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、CPU103は、RAM102にバックアップデータが記憶されているか否か(107SGSa003)や、RAM102(バックアップRAM)が正常であるか否か(107SGSa004)を判定する。バックアップデータが記憶されていない場合(153SGSa003;N)やRAM102が正常でない場合(153SGSa004;N)は、153SGSa017に進み、バックアップデータが記憶されており、且つRAM102が正常である場合(153SGSa003;Y、153SGSa004;Y)は、更にRAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかであるか、つまり、RAM102に正常な値の設定値が格納されているか否かを判定する(153SGSa005)。
RAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかではない場合(153SGSa005;N)は、153SGSa017に進み、RAM102に格納されている設定値が1〜6のいずれかである場合(153SGSa005;Y)は、電断前に後述する設定値変更処理の実行中であったこと(設定値変更処理の実行中に電断が発生したこと)を示す設定値変更中フラグがセットされているか否かを判定する(153SGSa006)。設定値変更中フラグがセットされている場合(153SGSa006;Y)は、153SGSa017に進み、設定値変更中フラグがセットされていない場合は、後述するRAMクリア処理を実行したことを示すRAMクリアフラグがセットされていれば該RAMクリアフラグをクリアし(153SGSa007)、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(153SGSa008)。
クリアスイッチがONである場合(153SGSa008;Y)は、RAMクリアフラグをセットして153SGSa011に進み(153SGSa010)、クリアスイッチがOFFである場合(153SGSa008;N)は、153SGSa010を実行せずに153SGSa011に進む。
153SGSa011においてCPU103は、錠スイッチ153SG051がONであるか否かを判定する(153SGSa011)。錠スイッチ153SG051がONである場合(153SGSa011;Y)は、更に開放センサ153SG090がONであるか否かを判定する(153SGSa012)。開放センサ153SG090がONである場合、つまり、錠スイッチ153SG051がON且つ遊技機用枠153SG003が開放されている状態でパチンコ遊技機1が起動した場合(153SGSa012;Y)は、RAMクリアフラグがセットされているか否かを判定する(153SGSa013a)。
RAMクリアフラグがセットされている場合(153SGSa013a;Y)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を変更するための設定値変更処理(153SGSa013b)を実行して153SGSa013dに進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(153SGSa013a;N)は、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を確認するための設定値確認処理(153SGSa013c)を実行して153SGSa013dに進む。
尚、設定値変更処理(153SGSa013b)では、CPU103は、先ず、表示モニタ153SG029において現在設定されている設定値の表示を行う。次いで、設定切替スイッチ153SG052が操作される毎に表示モニタ153SG029における設定値の更新表示を行う。そして、錠スイッチ153SG051がOFFとなったことにもとづいて表示モニタ153SG029に表示されている設定値をRAM102に更新記憶するとともに、該新たにRAM102に更新記憶された設定値を特定可能な設定値指定コマンドを演出制御用CPU120に対して出力する。
また、設定値確認処理(153SGSa013c)では、CPU103は、表示モニタ153SG029において現在設定されている設定値の表示を行う。そして、錠スイッチ153SG051がOFFとなったことにもとづいて表示モニタ153SG029における設定値の表示を終了すればよい。
尚、153SGSa011において錠スイッチ153SG051がOFFである場合(153SGSa011;N)や開放センサがOFFである場合(153SGSa012;N)は、153SGSa013a〜153SGSa013cの処理を実行せずに153SGSa013dに進む。
153SGSa013dにおいてCPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否か、つまり、今回のパチンコ遊技機1の起動に際してRAM102をクリアするか(RAMクリア処理(153SGSa009)を実行するか)否かを判定する(153SGSa013d)。RAMクリアフラグがセットされている場合(153SGSa013d;Y)はRAMクリア処理(153SGSa013e)を実行した後に153SGSa014に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(153SGSa013d;N)はRAMクリア処理(153SGSa013e)を実行せずに153SGSa014に進む。
尚、RAMクリア処理(153SGSa013e)では、CPU103は、設定値が格納されているアドレスとRAMクリアフラグが格納(セット)されているアドレスを除く全てのアドレスに「00H」をセットする処理を実行する。つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、153SGSa001〜153SGSa013e及び後述する153SGSa017〜153SGSa021に示すように、RAM102に異常がない場合は、設定値が格納されているアドレスとRAMクリアフラグが格納されているドレスを除く全てのアドレスの内容をクリアするようになっている。
153SGSa014においてCPU103は、再度RAMクリアフラグがセットされているか否か判定する(153SGSa014)。RAMクリアフラグがセットされている場合(153SGSa014;Y)は153SGSa022に進み、RAMクリアフラグがセットされていない場合(153SGSa014;N)は、主基板11の内部状態を電力供給停止(電断)時の状態に戻すための復旧処理を行う(153SGSa015)。
復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。そして、CPU103は、パチンコ遊技機1が電断前の状態で復旧(ホットスタートで起動)したとして、演出制御基板12に対してホットスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信し、153SGSa028に進む(153SGSa016)。
また、153SGSa017においてCPU103は、クリアスイッチがONであるか否か、つまり、クリアスイッチが操作されている状態でパチンコ遊技機1が起動したか否かを判定する(153SGSa017)。クリアスイッチがONである場合(153SGSa017;Y)は、更に錠スイッチ153SG051がONであるか否か(153SGSa018)や、開放センサ153SG090がONであるか否かを判定する(153SGSa019)。
錠スイッチ153SG051がONであり(153SGSa018;Y)、且つ開放センサ153SG090がONである場合、つまり、RAM102にバックアップデータが存在しない、RAM102が正常ではない、または、正常な設定値が設定されていないが、遊技場の従業員等の操作により正式な手順によりパチンコ遊技機1を起動した場合(遊技機用枠153SG003を開放し、錠スイッチ153SG051をONとした状態でクリアスイッチを操作しつつパチンコ遊技機1を起動した場合)は、RAM102に記憶されている設定値をクリアするとともに(153SGSa020)、設定値変更中フラグがセットされていれば該設定値変更中フラグをクリアする(153SGSa021)。そして、前述した153SGSa009〜153SGSa016の処理を実行する。
尚、クリアスイッチがOFFである場合(153SGSa017;N)、錠スイッチ153SG051がOFFである場合(153SGSa018;N)、開放センサ153SG090がOFFである場合(153SGSa019;N)は、153SGSa031に進む。
また、2078SGSa022においてCPU103は、パチンコ遊技機1がコールドスタートにて起動したとして、演出制御基板12に対してコールドスタート通知コマンドを含む復旧時のコマンドを送信する(153SGSa022)。そして、パチンコ遊技機1のコールドスタートを報知するための期間に応じたコールドスタート報知タイマをセットし(153SGSa023)、表示モニタ153SG029を構成する全セグメントの点滅を開始することによってコールドスタートの報知を開始する(153SGSa024)。
153SGSa024の実行後、CPU103は、コールドスタート報知タイマの値を−1し(153SGSa025)、該コールドスタート報知タイマがタイマアウトしたか否かを判定する(153SGSa026)。コールドスタート報知タイマがタイマアウトしていない場合(153SGSa026;N)は、153SGSa025と153SGSa026の処理を繰り返し実行し、コールドスタート報知タイマがタイマアウトした場合(153SGSa026;Y)は、表示モニタ153SG029における全セグメントの点滅を終了し(153SGSa027)、153SGSa028に進む。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、パチンコ遊技機1のコールとスタート時にコールドスタート報知タイマの期間(例えば、5秒間)に亘って表示モニタ153SG029を構成する全セグメントを点滅させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1のコールとスタート時には、表示モニタ153SG029を構成する全セグメントのうち一部のセグメントのみを点滅させるようにしてもよいし、また、表示モニタ153SG029を構成する全セグメントのうち少なくとも一部のセグメントを点灯させるようにしてもよい。
そして、153SGSa028においてCPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理(153SGSa028)を実行し、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(153SGSa029)、割込みを許可する(153SGSa030)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
また、153SGSa031においてCPU103は、RAM102に異常な設定値が記憶されていること(設定値異常エラー)や、後述する設定変更中の電断から復帰したこと等にもとづいて、演出制御基板12に対して設定値の異常に応じたエラー指定コマンドを送信する(153SGSa031)。更に、エラー報知実行待ちタイマをセットする(153SGSa032)。そして、CPU103は、エラー報知実行待ちタイマの値を−1し(153SGSa033)、該エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしたか否かを判定する(153SGSa034)。エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトしていない場合(153SGSa034;N)は、153SGSa033と153SGSa034の処理を繰り返し実行し、エラー報知実行待ちタイマがタイマアウトした場合(153SGSa034;Y)は、設定値異常エラーの発生や設定変更中の電断から復帰しことの報知(エラー報知)として、表示モニタ153SG029を構成する第1表示部153SG029A、第2表示部153SG029B、第3表示部153SG029C、第4表示部153SG029Dのそれぞれにおいて「E.」を表示する(153SGSa035)。
また、CPU103は、第1特別図柄表示装置153SG004A及び第2特別図柄表示装置153SG004Bを構成する全てのLEDを点滅させるとともに(153SGSa036)、パチンコ遊技機1に設けられた図示しないターミナル基板を介して遊技場の管理コンピュータ等の管理装置に対してセキュリティ信号を出力し153SGSa032に進む(153SGSa037)。以降、CPU103は、パチンコ遊技機1の電断発生まで(遊技場の店員等の操作によってパチンコ遊技機1の電源がOFFになるまで)153SGSa032〜153SGSa037の処理を繰り返し実行することで、表示モニタ153SG029、第1特別図柄表示装置153SG004A、第2特別図柄表示装置153SG004Bによるエラーの発生報知を実行する。
このように、本実施の形態の特徴部153SGにおけるパチンコ遊技機1は、異常な設定値が設定されていることや設定値の変更中の電断から復帰した場合に、表示モニタ153SG029、第1特別図柄表示装置153SG004A、第2特別図柄表示装置153SG004Bによるエラーの発生報知を実行するので、遊技場の店員等は、パチンコ遊技機1の正面側と背面側の両面からエラーの発生や設定値の変更中の電断から復帰したことを認識することが可能となっている。加えて、パチンコ遊技機1のエラーの発生や設定値の変更中の電断からの復帰は遊技場の管理装置においても認識することができるので、パチンコ遊技機1のセキュリティ性を向上できるようになっている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGの遊技制御メイン処理では、図8−14に示すように、153SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(153SGSa008;Y)や153SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後にRAMクリア処理(153SGSa009)を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、該RAMクリア処理は、153SGSa008においてクリアスイッチがONであると判定した場合(153SGSa008;Y)や153SGSa021において設定値変更中フラグをクリアした後ではなく、153SGSa014においてRAMクリアフラグがセットされていると判定した場合(153SGSa014;Y)に実行してもよい。
図8−15は、CPU103が図5に示す特別図柄プロセス処理において実行する始動入賞判定処理(S101)を示すフローチャートである。始動入賞判定処理においてCPU103は、まず、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(153SGS101)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(153SGS101;Y)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(153SGS102)。CPU103は、例えば図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。153SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(153SGS102;N)、例えば図示しない遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(153SGS103)。
153SGS101にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(153SGS101;N)、153SGS102にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(153SGS102;Y)、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(153SGS104)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(153SGS104;Y)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(153SGS105)。CPU103は、例えば図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。153SGS105にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(153SGS105;N)、例えば図示しない遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(153SGS106)。
153SGS103,153SGS106の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(153SGS107)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(153SGS108)。例えば、図示しない遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
153SGS108の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や図示しない遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(153SGS109)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(153SGS110)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、図示しない第1特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、図示しない第2特図保留記憶部に乱数値MR1〜MR3を示す数値データが格納される。
特図表示結果判定用の乱数値MR1や大当り種別判定用の乱数値MR2を示す数値データは、特別図柄や飾り図柄の変動表示結果を「大当り」とするか否か、更には変動表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別を判定するために用いられる。変動パターン判定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の変動表示時間を含む変動パターンを判定するために用いられる。CPU103は、153SGS109の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の変動表示結果や変動表示時間を含む可変表示態様の判定に用いられる乱数値のうち全部を示す数値データを抽出する。
153SGS110の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(153SGS111)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101における第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
153SGS111の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(153SGS112)。その後、例えばROM101における保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納することなどにより、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(153SGS113)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
153SGS113の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか否かを判定する(153SGS114)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(153SGS114でY)始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(153SGS115)、153SGS104の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(153SGS114でN)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(S116)、始動入賞処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図8−16(A)は、入賞時乱数値判定処理として、図8−15の153SGS112にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。本実施の形態の特徴部153SGにおいて、特別図柄や飾り図柄の変動表示が開始されるときには、特別図柄通常処理(図5のS110)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否か、特図表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否か等の判定が行われる。また、変動パターン設定処理(図5のS111)において、飾り図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの判定などが行われる。他方、これらの判定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103が153SGS112の入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果として大当り図柄を導出表示すると判定されるか否かの判定や、特図表示結果として小当り図柄を導出表示すると判定されるか否かの判定、飾り図柄の可変表示態様がスーパーリーチを伴う所定表示態様となるか否かの判定などを行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前、つまり、該可変表示の開始時に大当りや小当りとするか否かが判定されるよりも前に、特図表示結果が「大当り」や「小当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様がいずれのカテゴリの可変表示態様となるかを判定し、この判定結果に基づいて、演出制御用CPU120などにより、後述するように、保留表示予告演出が実行されるようになる。
図8−16(A)に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えば図示しない遊技制御フラグ設定部などに設けられた時短フラグや確変フラグの状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(153SGS121)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定し、確変フラグがオフで時短フラグがオンであるときには時短状態であることを特定し、確変フラグと時短フラグがともにオフであるときには通常状態であることを特定すればよい。
153SGS121の処理に続いて、図8−7に示す表示結果判定テーブルを選択してセットする(153SGS122)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値が1であれば図8−7(A)に示す第1特図用表示結果判定テーブルをセットし、始動口バッファ値が2であれば図8−7(B)に示す第2特図用表示結果判定テーブルをセットすればよい。
その後、セットした表示結果判定テーブルにおけるパチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じた大当りの数値範囲(大当りの判定範囲)を参照し、図8−15の153SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが該大当り判定範囲内であるか否かを判定する(153SGS123)。大当り判定範囲には、153SGS122の処理により選択された表示結果判定用テーブルにおいて「大当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、大当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が大当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく変動表示結果が「大当り」に決定されると判定できる。
153SGS123にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示時に大当りとならないと判定された場合には(153SGS123;N)、更にセットした表示結果判定テーブルにおけるパチンコ遊技機1に設定されている設定値に応じた小当りの数値範囲(小当りの判定範囲)を参照し、図8−15の153SGS109にて抽出された特図表示結果判定用の乱数値MR1を示す数値データが該小当り判定範囲内であるか否かを判定する(153SGS124)。小当り判定範囲には、153SGS122の処理により選択された表示結果判定用テーブルにおいて「小当り」の特図表示結果に割り当てられた個々の判定値が設定され、CPU103が乱数値MR1と各判定値とを逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する判定値の有無を判定できればよい。あるいは、小当り判定範囲に含まれる判定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と小当り判定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が小当り判定範囲の範囲内であるか否かを判定できればよい。このとき、乱数値MR1が小当り判定範囲の範囲内であると判定されることにより、その乱数値MR1を含む保留データに基づく変動表示結果が「小当り」に決定されると判定できる。
153SGS124にて小当り判定範囲内ではないと判定された場合、つまり、可変表示時に小当りとならないと判定された場合には(153SGS124;N)、可変表示結果が「はずれ」となることに応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行し(153SGS125)、時短フラグがセットされているか否か、つまり、現在の遊技状態が時短状態であるか否かを判定する(153SGS126)。時短フラグがセットされていない場合は(153SGS126;N)はずれ用変動パターン判定テーブルAを選択してセットし(153SGS127)、時短フラグがセットされている場合は(153SGS126;Y)、はずれ用変動パターン判定テーブルDを選択してセットする(153SGSS128)。
尚、はずれ用変動パターン判定テーブルAは、図8−11(A)に示すように、保留記憶数が1個以下である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。また、はずれ用変動パターン判定テーブルDは、図8−11(D)に示すように、遊技状態が時短制御の実行されている高ベース状態である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルである。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、これらのはずれ用変動パターン判定テーブルAやはずれ用変動パターン判定テーブルDに加えて、合計保留記憶数が2〜4個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルBと、合計保留記憶数が5〜8個である場合に使用されるはずれ用変動パターン判定テーブルCが予め用意されているが、図8−11に示すように、これらはずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cのうち、はずれ用変動パターン判定テーブルAでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜450までの値が割り当てられており、はずれ用変動パターン判定テーブルB,Cでは、非リーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち0〜450を超える値が割り当てられている。一方、はずれ用変動パターン判定テーブルA〜Cでは、スーパーリーチの変動パターンに対して変動パターン判定用の乱数値MR3がとりうる範囲のうち701〜997までの値が割り当てられている。
このため、後述する153SGS132においてはずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて変動パターン(変動カテゴリ)を判定することで、非リーチとスーパーリーチの判定は、該判定後に保留記憶数が変化しても必ず非リーチまたはスーパーリーチの変動パターンとなるので、始動入賞時の判定においては、はずれ用変動パターン判定テーブルAを用いて判定するようになっている。
図8−16(A)に示すように、153SGS123にて大当り判定範囲内であると判定された場合、つまり、可変表示時に大当りとなると判定された場合には(153SGS123;Y)、大当り種別判定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(153SGS130)。このとき、CPU103は、始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別判定テーブルを構成するテーブルデータから大当り種別判定用テーブルデータを選択する。そして、選択した大当り種別判定用テーブルデータを参照することにより、大当り種別が複数種別のいずれに判定されるかを判定する。
また、153SGS130において判定した大当り種別に応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行し(153SG131)、大当り変動パターンを複数のいずれかに判定するためのテーブルとして、大当り用変動パターン判定テーブルを選択してセットする(153SG132)。
また、153SGS124にて小当り判定範囲内であると判定された場合、つまり、可変表示時に小当りとなると判定された場合には(153SGS124;Y)、小当り種別に応じた図柄指定コマンドの送信設定を実行する(153SG129)。
153SGS127、153SGS128、153SGS129、153SGS132の処理のいずれかを実行した後には、153SGS127、153SGS128、153SGS129、153SGS132の処理にて設定された変動パターン判定テーブルと変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データとを用いて、乱数値MR3が含まれる判定値の範囲に応じた変動カテゴリを判定する(153SGS133)。本実施の形態の特徴部153SGでは、図8−16(B)に示すように、少なくとも可変表示結果が「はずれ」となる場合に、合計保留記憶数にかかわらず共通して「非リーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「スーパーリーチ」の可変表示態様となる変動カテゴリと、「非リーチ」と「スーパーリーチ」以外の可変表示態様(例えばノーマルリーチや小当り)となる「その他」の変動カテゴリと、を設け、乱数値MR3に基づいて、このような変動カテゴリに決定されるか否かを判定できればよい。
その後、153SGS132の処理による判定結果に応じた変動カテゴリ指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行ってから(153SGS134)、入賞時乱数値判定処理を終了する。
図8−17は、本実施の形態の特徴部153SGにおける演出制御プロセス処理(S76)のフローチャートの一部である。本実施の形態の特徴部153SGにおける演出制御プロセス処理では、図7に示す先読予告設定処理(S161)の実行後に、第1保留記憶表示エリア153SG005D及び第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示されている保留記憶表示の表示態様や表示数を図8−13(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aに応じて更新する保留表示更新処理を実行した後に図7に示すS170〜S177のいずれかの処理を実行するようになっている。
図8−18は、演出制御用CPU120が図8−17に示す演出制御プロセス処理において実行する先読予告設定処理(S161)を示すフローチャートである。先読予告設定処理において演出制御用CPU120は、先ず、図8−13(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aの内容をチェックし(153SGS241)、保留表示フラグがセットされていないエントリが有るか否かを判定する(153SGS242)。保留表示フラグがセットされていないエントリが無い場合は先読予告設定処理を終了し、保留表示フラグがセットされていないエントリが有る場合は、既に保留表示フラグの値が1〜4のいずれかにセットされているエントリが有るか否かを判定する(153SGS243)。
既に保留表示フラグの値が1〜4のいずれかにセットされているエントリが有る場合、つまり、既に保留表示予告演出が実行されている場合は、該エントリ(153SGS242にて保留表示フラグがセットされていないと判定したエントリ)の保留表示フラグに保留表示予告演出の非実行に対応する「0」をセット(つまり、該エントリに対応する保留記憶表示を「○」で表示することを決定)して先読予告設定処理を終了する(153SGS251)。後述するように、既に保留表示フラグの値が1〜4のいずれかにセットされているエントリが有る場合とは、既に保留表示予告演出が実行されている場合である。つまり、153SGS243の処理では、既に保留表示予告演出が実行される場合は、新たな保留表示予告演出の実行を制限している。
演出制御用CPU120は、153SGS243において、保留表示フラグの値の1〜4のいずれかにセットされているエントリが無い場合は、該エントリ(153SGS242にて保留表示フラグがセットされていないと判定したエントリ)の図柄指定コマンドが大当りを示しているか否かを判定する(153SGS244)。該エントリの図柄指定コマンドが大当りを示している場合は、該エントリの図柄指定コマンドから大当り種別を特定するとともに(153SGS245)、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部153SG193のランダムカウンタなどから抽出した保留表示予告演出用の乱数値を示す数値データと153SGS245において特定した大当り種別に基づいて、図示しない大当り時保留表示予告演出判定テーブルを参照することにより、保留表示予告演出の実行の有無と保留表示予告演出を実行する場合における表示パターンとを決定する(153SGS246)。
153SG246においては、例えば、図8−19(A)に示すような決定割合で保留表示予告演出の実行の有無と表示パターン(予告種別)とを決定する。図8−19(A)に示す決定割合の設定例では、153SGS245の処理において特定した大当り種別に応じて、保留表示予告演出の有無や表示パターン(予告種別)の決定割合を異ならせている。
本実施の形態の特徴部153SGでは、保留表示予告演出の表示パターン(予告種別)として、表示パターンα、表示パターンβ、表示パターンγ、表示パターンδの4種類が設けられている。このうち、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンαに決定された場合には、保留記憶表示が白色の四角形(◇)で第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示され、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンβに決定された場合には、保留記憶表示が白色の星型(☆)で第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示され、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンγに決定された場合には、保留記憶表示が青色のカメラで第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示され、保留表示予告演出の表示パターンが表示パターンδに決定された場合には、保留記憶表示が赤色のカメラで第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示される。また、保留表示予告演出の非実行が決定された場合には、保留記憶表示が白色の丸形(○)で第1保留記憶表示エリア153SG005Dまたは第2保留記憶表示エリア153SG005Uに表示される。
ここで、図8−19(A)に示すように、大当り種別が大当りA(非確変大当り)である場合は、5%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、55%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、20%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。また、大当り種別が大当りBまたは大当りC(確変大当り)である場合は、5%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、20%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、55%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。
153SGS244に戻り、演出制御用CPU120は、該エントリの図柄指定コマンドがはずれや小当りである場合は、該エントリの変動カテゴリ指定コマンドから変動カテゴリを特定し(153SGS248)、例えば乱数回路124や演出制御カウンタ設定部153SG193のランダムカウンタなどから抽出した保留表示予告演出用の乱数値を示す数値データと153SGS249において特定した大当り種別に基づいて、図示しない小当り・はずれ時保留表示予告演出判定テーブルを参照することにより、保留表示予告演出の実行の有無と表示パターンとを決定する。
具体的には、図8−19(B)に示すように、可変表示結果がはずれであり変動カテゴリが非リーチである場合は、95%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、5%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。また、可変表示結果がはずれまたは小当りであり変動カテゴリがその他である場合(ノーマルリーチはずれまたは小当りである場合)は、75%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、20%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、5%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、0%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。また、可変表示結果がはずれであり変動カテゴリがスーパーリーチである場合は、55%の割合で保留表示予告演出の非実行が決定され、25%の割合で表示パターンαでの保留表示予告演出の実行が決定され、10%の割合で表示パターンβでの保留表示予告演出の実行が決定され、5%の割合で表示パターンγでの保留表示予告演出の実行が決定され、5%の割合で表示パターンδでの保留表示予告演出の実行が決定される。
つまり、図8−19(A)及び図8−19(B)に示すように本実施の形態の特徴部153SGにおいては、保留表示予告演出が実行される場合は保留表示予告演出が実行されない場合よりも高い割合で大当り遊技状態に制御されるようになっているとともに、表示パターンβにて保留表示予告演出が実行される場合は、表示パターンαにて保留表示予告演出が実行される場合よりも高い割合で大当り種別が大当りBまたは大当りC(確変大当り)となるように設定されている。このような設定により、可変表示結果が「大当り」であり、かつ表示パターン(予告種別)として表示パターンβの表示が実行された場合は、表示パターンαの表示が実行された場合よりも大当り種別が確変大当りである割合が高くなり、遊技者の確変大当りとなることに対する期待度を高めることができる。
表示パターンγや表示パターンδは、後述する設定示唆演出の実行を示唆する表示パターンであるため、表示パターンαや表示パターンβよりも大当り遊技状態に制御されることに対する期待度(大当り期待度)が高くなるように設定されていないとともに、大当り種別が大当りBや大当りCとなることに対する期待度(確変大当り期待度)が同一となっている。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、可変表示結果が大当りとなる場合に決定可能な変動パターンはノーマルリーチとスーパーリーチの変動パターンであり、図8−19に示すように、表示パターンγや表示パターンδが決定される場合とは可変表示結果が大当りもしくは可変表示結果がはずれであり変動カテゴリがスーパーリーチである場合である。つまり、表示パターンγや表示パターンδ(青色や赤色のカメラの態様)の保留記憶表示は、後述する設定示唆演出を実行可能なスーパーリーチの可変表示であることも示唆している。一方で、図8−19(B)に示すように、変動カテゴリが非リーチやその他(ノーマルリーチや小当り)である場合、すなわち、特図変動時間がスーパーリーチよりも短いと判定された場合には、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されることがない。
図8−18に戻り、演出制御用CPU120は、153SGS246または153SGS249の処理の実行後、保留表示予告演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS250)。保留表示予告演出の実行を決定している場合は、該エントリの保留表示フラグに153SGS246または153SGS249の処理にて決定した表示パターンに対応した値(1〜4のいずれか)をセットして先読予告設定処理を終了する(153SGS247)。尚、保留表示予告演出の非実行を決定している場合は、該エントリの保留表示フラグに保留表示予告演出の非実行に対応する「0」をセットして先読予告設定処理を終了する(153SGS251)。
図8−20は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(S171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(153SGS271)。第1変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(153SGS271;Y)、図示しない始動入賞時受信コマンドバッファにおける第1特図保留記憶のバッファ番号「1−0」〜「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグ(すなわち、可変表示中である第1特別図柄に対応する各種コマンドデータと各種フラグ、1個目〜4個目の第1特図保留記憶に対応する各種コマンドデータと各種フラグ)を、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(153SGS272)。尚、バッファ番号「1−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第1特図保留記憶のバッファ番号「1−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「1−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
また、153SGS271において第1変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(153SGS271;N)、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされているか否かを判定する(153SGS273)。第2変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合は(153SGS273;N)、可変表示開始設定処理を終了し、第2変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合は(153SGS273;Y)、図示しない始動入賞時受信コマンドバッファにおける第2特図保留記憶のバッファ番号「2−0」〜「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグ(すなわち、可変表示中である第2特別図柄に対応する各種コマンドデータと各種フラグ、1個目〜4個目の第2特図保留記憶に対応する各種コマンドデータと各種フラグ)を、バッファ番号1個分ずつ上位にシフトする(153SGS274)。尚、バッファ番号「2−0」の内容については、シフトする先が存在しないためにシフトすることはできないので消去される。
具体的には、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−1」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−0」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−2」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−1」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−3」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−2」に対応付けて格納するようにシフトし、第2特図保留記憶のバッファ番号「2−4」に対応付けて格納されている各種コマンドデータと各種フラグをバッファ番号「2−3」に対応付けて格納するようにシフトする。
153SGS272または153SGS274の実行後、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(153SGS275)。
次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(即ち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(153SGS276)。この場合、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドで指定される表示結果に応じた飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。
尚、本特徴部153SGでは、受信した可変表示結果指定コマンドが大当りAに該当する第2可変表示結果指定コマンドである場合において、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄として3図柄が偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが大当りBに該当する第3可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、「7」以外の奇数図柄の複数の組合せ(例えば「111」、「333」、「555」、「999」などの飾り図柄の組合せ)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが大当りCに該当する第4可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として3図柄が「7」で揃った飾り図柄の組合せ(大当り図柄)を決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが小当りに該当する第5可変表示結果指定コマンドである場合においては、停止図柄として、小当りであることを示すチャンス目(3図柄が特定の法則の下で不揃いとなる「334」、「556」、「778」等)の中から決定する。また、受信した可変表示結果指定コマンドが、はずれに該当する第1可変表示結果指定コマンドである場合には、停止図柄として3図柄が不揃いとなる飾り図柄であって、上記したチャンス目以外の組合せ(はずれ図柄)を決定する。
これら停止図柄の決定においては、演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄判定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定すればよい。即ち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(153SGS277)。当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンでない場合は153SGS285に進み、当該可変表示の変動パターンがスーパーリーチの変動パターンである場合は、当該可変表示のリーチ演出中において後部可変表示中示唆演出を実行するか否か及び該後部可変表示中示唆演出としていずれの演出を実行するかを決定する後部可変表示中示唆演出決定処理を実行する(153SGS278)。つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、153SGS277〜153SG278に示すように、後部可変表示中示唆演出(大当り示唆演出や設定示唆演出)は、特図変動時間が長いスーパーリーチの変動パターンの可変表示でのみ実行可能であり、特図変動時間が短いノーマルリーチや非リーチの変動パターンの可変表示では実行されることがない。
尚、本実施の形態の特徴部153SGにおけるスーパーリーチの可変表示においては、図8−28に示すように、可変表示の開始タイミングから前部可変表示中示唆演出として当該可変表示結果が大当りとなること画像表示装置5に表示するキャラクタによって示唆するキャラクタ演出または当該可変表示結果が大当りとなること示唆するとともに後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間を示唆するタイマ演出を実行可能であるとともに、該可変表示の後半であるリーチ演出中に後部可変表示中示唆演出として当該可変表示結果が大当りとなることを示唆する大当り示唆演出またはパチンコ遊技機1に設定されている設定値を示唆する設定示唆演出を実行可能となっている。つまり、153SGS278の処理は、後部可変表示中示唆演出を実行するか否かと該後部可変表示中示唆演出としてリーチ演出中に大当り示唆演出と設定示唆演出のどちらを実行するかを決定する処理である。
そして、演出制御用CPU120は、153SGS278の処理において後部可変表示中示唆演出(大当り示唆演出と設定示唆演出のどちらか)の実行を決定したか否かを判定する(153SGS279)。153SGS278の処理において後部可変表示中示唆演出の非実行を決定した場合は153SGS285に進み、153SGS278の処理において後部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合は、更に当該可変表示の開始時から前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出とタイマ演出のどちらを実行するかを決定する前部可変表示中示唆演出決定処理を実行する(153SGS280)。つまり、本実施の形態の特徴部153SGでは、後部可変表示中演出の実行が決定されなければ前部可変表示中示唆演出の実行を決定することが無い、すなわち、設定示唆演出を実行不能な非リーチやノーマルリーチの可変表示においては前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出やキャラクタ演出が実行されることが無い。
そして、演出制御用CPU120は、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS281)。前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定した場合は、後部可変表示中示唆演出開始待ちタイマに後部可変表示中示唆演出開始までの期間(図8−28(A)に示すようにリーチ演出の開始から5秒後)に応じた値をセットして153SG285に進み(153SGS282)、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定した場合は、後部可変表示中示唆演出開始待ちタイマに後部可変表示中示唆演出開始までの期間(図8−28(B)に示すように、タイマ演出の演出パターンに応じた値(具体的には、タイマ演出の演出パターンが25秒間の演出期間であるパターンTS−1である場合はリーチ演出の開始から5秒後、タイマ演出の演出パターンが30秒間の演出期間であるパターンTS−2である場合はリーチ演出の開始から10秒後))をセットして153SGS285に進む(153SGS283)。
そして、演出制御用CPU120は、153SGS285において、変動パターンに応じた演出制御パターン(プロセステーブル)を選択する。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(153SGS286)。
尚、プロセステーブルには、画像表示装置5の表示を制御するための表示制御実行データ、各LEDの点灯を制御するためのランプ制御実行データ、スピーカ8L,8Rから出力する音の制御するための音制御実行データや、プッシュボタン31Bやスティックコントローラ31Aの操作を制御するための操作部制御実行データ等が、各プロセスデータn(1〜N番まで)に対応付けて時系列に順番配列されている。
次いで、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音制御実行データ1、操作部制御実行データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ及び演出用部品としてのスピーカ8L,8R、操作部(プッシュボタン31B、スティックコントローラ31A等))の制御を実行する(153SGS287)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、表示制御部123に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
尚、本特徴部153SGでは、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、可変表示時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される可変表示時間に相当する値を設定する(153SGS288)。また、可変表示制御タイマに所定時間を設定する(153SGS289)。尚、所定時間は例えば30msであり、演出制御用CPU120は、所定時間が経過する毎に左中右の飾り図柄の表示状態を示す画像データをVRAMに書き込み、表示制御部123がVRAMに書き込まれた画像データに応じた信号を画像表示装置5に出力し、画像表示装置5が信号に応じた画像を表示することによって飾り図柄の可変表示(変動)が実現される。次いで、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(S172)に対応した値に更新して可変表示開始設定処理を終了する(153SGS290)。
図8−21は、図8−20に示された可変表示開始設定処理における後部可変表示中示唆演出決定処理(153SGS278)を示すフローチャートである。図8−21に示す後部可変表示中示唆演出決定処理において演出制御用CPU120は、図8−13(B)に示す始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aを参照して当該可変表示に対応する保留表示フラグの値を特定する(153SGS301)。尚、該処理では、第1可変表示開始コマンド受信フラグがセットされている場合には始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aの「1−0」のエントリの保留表示フラグの値を特定し、第2可変表示開始コマンド受信フラグがセットされている場合には始動入賞時受信コマンドバッファ153SG194Aの「2−0」のエントリを特定すればよい。
次いで、演出制御用CPU120は、153SGS301において特定した保留表示フラグの値にもとづいて後部可変表示中示唆演出の実行の有無及び後部可変表示中示唆演出として実行する演出を決定する(153SG302)。
具体的には、図8−22(A)に示すように、153SGS301において特定した保留表示フラグの値が「0」である場合、すなわち、当該可変表示を対象として保留表示予告演出が実行されていなかった場合は、90%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、10%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、0%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。また、153SGS301において特定した保留表示フラグの値が「1」または「2」である場合、つまり、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が白色の四角形または星形にて表示されていた場合は、50%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、50%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、0%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。
更に、153SGS301において特定した保留表示フラグの値が「3」である場合、つまり、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合は、30%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、35%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、35%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。そして、153SGS301において特定した保留表示フラグの値が「4」である場合、つまり、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が赤色のカメラにて表示されていた場合は、0%の割合で後部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、30%の割合で後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定し、70%の割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定する。
つまり、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、当該可変表示を対象として保留表示予告演出が実行されていた場合は、当該可変表示を対象として保留表示予告演出が実行されていなかった場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出の実行が決定されるように設定されている。更に、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラにて表示されていた場合(保留表示フラグの値が「3」や「4」である場合)は、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示されていた場合(保留表示フラグの値が「1」や「2」である場合)よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出の実行が決定されるように設定されているとともに、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示されていた場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されるように設定されている。
また、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラにて表示されていた場合(保留表示フラグの値が「3」や「4」である場合)に着目すると、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が赤色のカメラにて表示されていた場合は、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出の実行が決定されるように設定されているとともに、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されるように設定されている。
以上から、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が四角形や星形にて表示されていた場合は、後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができる一方で、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラにて表示されていた場合は、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができるようになっている。
更に、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が赤色のカメラにて表示されていた場合は、当該可変表示を対象とした保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラにて表示されていた場合よりも後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行される割合が高いので、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるか否かに対してより一層遊技者を注目させることができるようになっている。
図8−21に戻り、演出制御用CPU120は、153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS303)。153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出の非実行を決定した場合は、後部可変表示中示唆演出決定処理を終了し、153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合は、更に、153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS304)。
153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行を決定した場合は、可変表示結果にもとづいて大当り示唆演出の演出パターンを決定して記憶し、後部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(153SGS305)。
尚、153SGS305の処理において決定可能な演出パターンとしては、図8−22(B)に示すように、パターンAS−1〜パターンAS−3までの計3個の演出パターンが設けられている。これら演出パターンのうちパターンAS−1は、当該可変表示結果が大当りとなる割合(大当り期待度)が最も低いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:低)であり、パターンAS−2は、当該可変表示結果が大当りとなる割合がパターンAS−1よりも高いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:中)であり、パターンAS−3は、当該可変表示結果が大当りとなる割合が最も高いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:高)である。
そして、前述した153SGS305の処理では、図8−23に示すように、演出制御用CPU120は、可変表示結果が大当りである場合は、大当り示唆演出の演出パターンを10%の割合でパターンAS−1に決定し、30%の割合でパターンAS−2に決定し、60%の割合でパターンAS−3に決定する。
一方、153SGS302の処理において後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、RAM122を参照し、CPU103から受信した設定値指定コマンドから設定値(パチンコ遊技機1に設定されている設定値)を特定する(153SGS306)。そして、演出制御用CPU120は、特定した設定値にもとづいて設定示唆演出の演出パターンを決定して記憶し、後部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(153SGS307)。
尚、153SG307において決定可能な演出パターンとしては、図8−22(B)に示すように、パターンSS−1〜パターンSS−5までの計5個のパターンが設けられている。これらパターンSS−1〜パターンSS−5のうち、パターンSS−1は、設定値が奇数(例えば1、3、5)である可能性を示唆し、パターンSS−2は、設定値が偶数(例えば、2、4、6)である可能性を示唆し、パターンSS−3は、設定値が奇数寄りの中間設定以上(例えば、3または5)である可能性を示唆し、パターンSS−4は、設定値が偶数寄りの中間設定以上(例えば、4または6)である可能性を示唆し、パターンSS−5は、設定値が最高設定(例えば、6)である可能性を示唆する。
そして、パターンSS−1及びSS−2については、設定値が1〜4(低設定)のいずれかである場合に高い割合で決定されることで、設定値5、6(高設定)のいずれかであることの期待度が低いとされ、パターンSS−3及びパターンSS−4については、設定値が5、6のいずれかである場合に高い割合で決定されることで、設定値5、6であることの期待度が高いとされている。
尚、本特徴部153SGでは、設定値1〜4を低設定、設定値5,6を高設定として説明するが、設定値1〜3を低設定、設定値4〜6を高設定としてもよいし、設定値1、2を低設定、設定値3、4を中間設定、設定値5、6を高設定として演出パターンの実行割合を設定するようにしてもよい。
前述した153SGS307の処理において演出制御用CPU120は、図8−24に示すように、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1である場合は、演出パターンを60%の割合でパターンSS−1に決定し、25%の割合でパターンSS−2に決定し、9%の割合でパターンSS−3に決定し、6%の割合でパターンSS−4に決定し、0%の割合でパターンSS−5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、演出パターンを25%の割合でパターンSS−1に決定し、60%の割合でパターンSS−2に決定し、6%の割合でパターンSS−3に決定し、9%の割合でパターンSS−4に決定し、0%の割合でパターンSS−5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、演出パターンを50%の割合でパターンSS−1に決定し、20%の割合でパターンSS−2に決定し、20%の割合でパターンSS−3に決定し、10%の割合でパターンSS−4に決定し、0%の割合でパターンSS−5に決定する。
また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合は、演出パターンを20%の割合でパターンSS−1に決定し、50%の割合でパターンSS−2に決定し、10%の割合でパターンSS−3に決定し、20%の割合でパターンSS−4に決定し、0%の割合でパターンSS−5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が5である場合は、演出パターンを20%の割合でパターンSS−1に決定し、30%の割合でパターンSS−2に決定し、30%の割合でパターンSS−3に決定し、20%の割合でパターンSS−4に決定し、0%の割合でパターンSS−5に決定する。また、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が6である場合は、演出パターンを30%の割合でパターンSS−1に決定し、20%の割合でパターンSS−2に決定し、15%の割合でパターンSS−3に決定し、30%の割合でパターンSS−4に決定し、5%の割合でパターンSS−5に決定する。
このように、本特徴部153SGでは、設定値示唆演出がパターンSS−1やパターンSS−2にて実行されることで設定値が1〜4のいずれかであることが示唆され、設定値示唆演出がパターンSS−3やパターンSS−4にて実行されることによって設定値が5または6であることが示唆される。そして、設定示唆演出がパターンSS−5にて実行される場合は、設定値が6であることが確定する。
図8−25は、図8−20に示す可変表示開始設定処理において演出制御用CPU120が実行する前部可変表示中示唆演出決定処理(153SGS280)を示すフローチャートである。図8−25に示す前部可変表示中示唆演出決定処理において演出制御用CPU120は、先ず、当該可変表示の可変表示結果を特定する(153SGS311)。また、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されているか否かを判定する(153SGS312)。
後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行が決定されている場合は、大当り示唆演出の実行と可変表示結果にもとづいて前部可変表示中示唆演出の実行の有無及び前部可変表示中示唆演出として実行する演出をキャラクタ演出とタイマ演出とから決定する(153SGS313)。具体的には、図8−26(A)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、40%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、30%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、30%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。また、可変表示結果がはずれである場合は、70%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、25%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、5%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。
つまり、後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行が決定されている場合については、可変表示結果が大当りである場合は可変表示結果がはずれである場合よりも高い割合で前部可変表示中示唆演出の実行が決定されるとともに、可変表示結果が大当りである場合は前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行とタイマ演出の実行とが同一割合で決定される一方で、可変表示結果がはずれである場合は前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行がタイマ演出の実行よりも高い割合で決定される、つまり、タイマ演出の大当り期待度がキャラクタ演出の大当り期待度よりも高く設定されている。
また、演出制御用CPU120は、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されている場合は、設定示唆演出の実行と可変表示結果にもとづいて前部可変表示中示唆演出の実行の有無及び前部可変表示中示唆演出として実行する演出をキャラクタ演出とタイマ演出とから決定する(153SGS314)。具体的には、図8−26(B)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、30%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、0%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、70%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。また、可変表示結果がはずれである場合は、80%の割合で前部可変表示中示唆演出の非実行を決定し、0%の割合で前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定し、20%の割合で前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する。
つまり、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されている場合については、可変表示結果が大当りである場合は可変表示結果がはずれである場合よりも高い割合で前部可変表示中示唆演出の実行が決定されるとともに、可変表示結果が大当りであるかはずれであるかにかかわらず前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行が決定されることが無いように設定されている、つまり、タイマ演出の大当り期待度がキャラクタ演出の大当り期待度よりも高く設定されている。
このため、可変表示結果が大当りである場合は、結果的に可変表示結果がはずれである場合よりも高い割合でタイマ演出の実行が決定されるようになっているので、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合は、可変表示結果が大当りとなることに対して遊技者を注目させることが可能となっている。
そして、図8−25に示すように、演出制御用CPU120は、153SGS313または153SGS314の実行後、前部可変表示中示唆演出の実行を決定したか否かを判定する(153SGS315)。前部可変表示中示唆演出の非実行を決定している場合は前部可変表示中示唆演出決定処理を終了し、前部可変表示中示唆演出の実行を決定している場合は、更に前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定しているか否かを判定する(153SGS316)。
前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定している場合は、可変表示結果にもとづいてキャラク演出の演出パターンを決定するとともに記憶し、前部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(153SGS317)。
尚、153SGS317の処理において決定可能なキャラクタ演出の演出パターンとしては、図8−26(C)に示すように、パターンCS−1及びパターンCS−2の計2個の演出パターンが設けられている。これら演出パターンのうちパターンCS−1は、画像表示装置5において図示しないキャラクタAを表示することによって可変表示結果が大当りとなる割合が最も低いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:低)であり、パターンCS−2は、画像表示装置5において図示しないキャラクタBを表示することによって可変表示結果が大当りとなる割合がパターンCS−1よりも高いことを示唆する演出パターン(大当り期待度:中)である。
このため、153SGS317の処理において演出制御用CPU120は、図8−27(A)に示すように、可変表示結果が大当りである場合は、キャラクタ演出の演出パターンを20%の割合でパターンCS−1に決定し、80%の割合でパターンCS−2に決定する。一方で、可変表示結果がはずれである場合は、キャラクタ演出の演出パターンを80%の割合でパターンCS−1に決定し、20%の割合でパターンCS−2に決定する。
また、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定している場合は、演出制御用CPU120は、後部可変表示中示唆演出として実行が決定されている演出にもとづいてタイマ演出の演出パターンを決定するとともに記憶し、前部可変表示中示唆演出決定処理を終了する(153SGS318)。
153SGS318の処理において決定可能なタイマ演出の演出パターンとしては、図8−26(C)に示すように、パターンTS−1及びパターンTS−2の計2個の演出パターンが設けられている。これら演出パターンのうちパターンTS−1は、画像表示装置5において可変表示結果が大当りとなる割合がキャラクタ演出のパターンCS−1やパターンCS−2よりも高いことを示唆する(大当り期待度:高)とともに後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間をキャラクタXの画像とともに25秒間に亘って示唆する演出であり、パターンTS−2は、画像表示装置5において可変表示結果が大当りとなる割合がキャラクタ演出のパターンCS−1やパターンCS−2よりも高いことを示唆する(大当り期待度:高)とともに後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間をキャラクタYの画像とともに25秒間に亘って示唆する演出である(図8−27(C)及び図8−29(D)及び図8−29(E)参照)。
このため、153SGS318の処理において演出制御用CPU120は、図8−27(B)に示すように、実行が決定されている後部可変表示中示唆演出が大当り示唆演出である場合は、タイマ演出の演出パターンを、80%の割合でパターンTS−1に決定し、20%の割合でパターンTS−2に決定する。また、演出制御用CPU120は、実行が決定されている後部可変表示中示唆演出が設定示唆演出である場合は、80%の割合でパターンTS−1に決定し、20%の割合でパターンTS−2に決定する。
つまり、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合においては、該タイマ演出がパターンTS−1にて実行される場合よりもパターンTS−2にて実行される場合(つまり、タイマ演出の演出期間が長く、且つ画像表示装置5においてキャラクタAよりもキャラクタBが表示される場合)の方が後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行される割合が高く設定されている。このため、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、タイマ演出の演出期間や画像表示装置5に表示されるキャラクタに対して遊技者を注目させることができる。また、タイマ演出がパターンTS−2にて実行される場合は、タイマ演出がパターンTS−1にて実行される場合よりも遊技者に設定示唆演出が実行されることを期待させることができるので遊技興趣の向上を図ることができる。
以上、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、図8−26(D)に示すように、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合については、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されているとともに、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるようになっている。
図8−20〜図8−28に示すように、可変表示中における前部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理(S172)において、決定した前部可変表示中示唆演出の演出パターンに応じたプロセスデータをセットし、以降の可変表示中演出処理(S172)においてプロセスタイマに応じたプロセスデータの内容にしたがって演出装置を制御すればよい。また、可変表示中における後部可変表示中示唆演出の実行を決定した場合、演出制御用CPU120は、可変表示中演出処理を実行する毎に後部可変表示中示唆演出開始待ちタイマの値を−1していき、該後部可変表示中示唆演出開始待ちタイマの値が0になったことにもとづいて、決定した後部可変表示中示唆演出の演出パターンに応じたプロセスデータをセットする。そして、以降の可変表示中演出処理(S172)においてプロセスタイマに応じたプロセスデータの内容にしたがって演出装置を制御すればよい。
尚、図8−28(A)及び図8−28(B)に示すように、本特徴部153SGにおける後部可変表示中示唆演出としての大当り示唆演出や設定示唆演出は、リーチ演出の実行期間中において非リーチの変動パターンの特図変動時間よりも長い期間(図8−6参照)である7秒間に亘って実行される。このため、仮に遊技者が画像表示装置5から一瞬目を離したとしても、遊技者が大当り示唆演出や設定示唆演出を見逃してしまうことを防ぐことが可能となっている。
次に、本特徴部153SGにおける可変表示中の演出態様について図8−29〜図8−31にもとづいて説明する。先ず、図8−29(A)及び図8−29(B)に示すように、可変表示中に新たな始動入賞が発生し、該始動入賞にもとづいて先読予告演出として保留記憶表示の表示パターンが表示パターンγまたは表示パターンδに決定されると、第1保留記憶表示エリア153SG005Dや第2保留記憶表示エリア153SG005Uにおいて、新たな保留記憶表示が青色または赤色のカメラの態様にて表示される。
そして、図8−29(C)〜図8−29(E)に示すように、新たな可変表示として、該カメラの態様である保留記憶表示に対応した可変表示が開始されると、前部可変表示中示唆演出としてのタイマ演出が開始される。このとき、タイマ演出の演出パターンがパターンTS−1である場合は、図8−29(D)に示すように、画像表示装置5の左部においてキャラクタXの画像153SG005Xが表示されるとともに、後部可変表示中示唆演出までの期間である25秒間のタイマの更新表示が開始される。また、タイマ演出の演出パターンがパターンTS−2である場合は、図8−29(E)に示すように、画像表示装置5の左部においてキャラクタYの画像153SG005Yが表示されるとともに、後部可変表示中示唆演出までの期間である30秒間のタイマの更新表示が開始される。
次いで、図8−30(F)〜図8−30(H)に示すように、後部可変表示中示唆演出までのタイマの更新表示とともに可変表示が進行すると、スーパーリーチ演出が開始される。そして、該スーパーリーチ演出の実行中にタイマが0秒に到達する(タイマ演出が終了する)と、後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出または設定示唆演出が開始される。
具体的には、後部可変表示中示唆演出として大当り示唆演出の実行が決定されている場合は、決定されている演出パターンがパターンAS−1であれば、図8−30(I)に示すように、画像表示装置5において「チャンス!」等の大当り期待度が低い旨を示すメッセージが表示され、決定されている演出パターンがパターンAS−2であれば、図8−30(J)に示すように、画像表示装置5において「熱い!」等の大当り期待度がパターンAS−1よりも高い旨を示すメッセージが表示され、決定されている演出パターンがパターンAS−3であれば、図8−30(K)に示すように、画像表示装置5において「激アツ!」等の大当り期待度がパターンAS−2よりも高い旨を示すメッセージが表示される。
一方で、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の実行が決定されている場合は、図8−31(L)〜図8−31(P)に示すように、設定示唆演出の演出パターンがパターンSS−1〜パターンSS−4である場合は、画像表示装置5においてそれぞれで異なるキャラクタの設定値示唆画像131SG005H、131SG005I、131SG005J、131SG005Kが表示されることで、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が示唆される。更に、設定値示唆演出の演出パターンがパターンSS−5である場合は、パターンSS−1〜パターンSS−4において画像表示装置5に表示する全キャラクタが集合した設定値示唆画像131SGS005Lが画像表示装置5において表示される。
以上のように、本実施の形態の特徴部153SGでは、先読予告として保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示された場合は、先読予告が非実行の場合や保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示される場合よりも高い割合で設定示唆演出が実行されるようになっている。このため、遊技者は、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示された段階で予め設定示唆演出が実行されることを予期して所持しているスマートフォン等の携帯端末によって設定示唆演出を撮影するための準備を整えることが出来るようになっている。つまり、本実施の形態の特徴部153SGにおける青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示は、遊技者に対して設定示唆演出を撮影するための準備を促す演出でもある。
以上、本実施の形態の特徴部153SGにおいては、大当り期待度を示唆する前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出と該キャラクタ演出よりも大当り期待度が高いタイマ演出を実行可能であり、図8−26(D)に示すように、可変表示中にタイマ演出が実行される場合は、可変表示中にキャラクタ演出が実行される場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行される。つまり、タイマ演出が実行される場合は、キャラクタ演出が実行される場合よりも大当り期待度が高いことによって可変表示結果が大当りとなるか否かに遊技者がより一層注目するので、該遊技者が注目している状態で設定示唆演出が実行されることとなり、遊技者により設定示唆演出の見逃しを防ぐことができる。
また、可変表示中の前部可変表示中示唆演出としては、キャラクタ演出に加えて後部可変表示中示唆演出の開始までの期間を示唆するタイマ演出を実行可能となっているので、設定示唆演出が実行されることによって設定示唆演出の実行開始タイミングを遊技者が認識し易くできる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、タイマ演出として、後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間を数値の表示(図8−29(D)及び図8−29(E)参照)により明確に報知する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、タイマ演出としては、例えば、ゲージやメータ等の増加・減少表示を行うことによって後部可変表示中示唆演出の実行開始までの期間を明確に報知しない(大凡の期間のみを示唆する)ようにしてもよい。
更に、本実施の形態の特徴部153SGでは、図8−29(D)及び図8−29(E)に示すように、タイマ演出を画像表示装置5での画像表示にて実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像表示装置5での画像表示、スピーカ8L、8Rからの音出力、遊技効果ランプ9の発光、画像表示装置5以外の表示手段での表示のうちいずれか1の態様また複数の態様を組み合わせて実行してもよい。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、図8−30(H)及び図8−31(L)に示すように、タイマ演出として画像表示装置5に表示されているタイマが0となったことにもとづいて、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出の他に大当り示唆演出が実行される場合がある。つまり、タイマ演出が実行された場合であっても設定示唆演出ではなく大当り示唆演出が実行される場合があるので、意外性を演出することができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、タイマ演出として画像表示装置5に表示されているタイマが0となったことにもとづいて、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演と大当り示唆演出のいずれか一方のみを実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、タイマ演出として画像表示装置5に表示されているタイマが0となったことにもとづいて、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演と大当り示唆演出との両方を実行可能としてもよい。
更に、本実施の形態の特徴部153SGでは、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行された場合は必ず後部可変表示中示唆演出が実行される形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行されても後部可変表示中示唆演出が実行されない場合を設けてもよい。
また、図8−27(B)及び図8−27(C)に示すように、タイマ演出の演出パターンとしては、演出期間が25秒であるパターンTS−1と演出期間が30秒であるパターンTS−2とが設けられており、タイマ演出がパターンTS−2にて実行される場合はタイマ演出がパターンTS−1にて実行される場合よりも高い割合で設定示唆演出が実行される。つまり、タイマ演出がパターンTS−2にて実行される場合はタイマ演出がパターンTS−1にて実行される場合よりも長期間に亘って設定示唆演出が実行されることが示唆されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しをより一層防ぐことができる。
また、図8−28に示すように、設定示唆演出を含む後部可変表示中示唆演出は、スーパーリーチの可変表示における後半期間であるリーチ演出期間中に実行されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しをより一層防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、スーパーリーチの可変表示における後半期間であるリーチ演出期間中に設定示唆演出が実行される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、スーパーリーチの可変表示における前半期間に設定示唆演出が実行される場合を設けてもよい。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、図8−18及び図8−22に示すように、先読予告として保留記憶表示の表示態様を白色の四角形や星形、青色や赤色のカメラの態様等にて表示可能な保留表示予告演出を実行可能であり、表示態様が青色や赤色のカメラの態様である保留記憶表示(保留表示フラグの値が3や4)に対応する可変表示では、表示態様が白色の四角形や星形である保留記憶表示(保留表示フラグの値が1や2)に対応する可変表示よりも高い割合で設定示唆演出の実行を決定可能となっているの。このため、表示態様が青色や赤色のカメラの態様である保留記憶表示(保留表示フラグの値が3や4)に対応する可変表示では、可変表示結果が大当りとなるか否かに遊技者が注目しているときに設定示唆演出が実行されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しを防ぐことができる。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、図8−29及び図8−31に示すように、保留表示予告演出を実行した場合は、該保留表示予告演出の対象である保留記憶表示に対応した可変表示(保留表示予告演出を終了した直後の可変表示)において設定示唆演出を実行可能となっている。このため、保留表示予告演出の対象である保留記憶表示に対応した可変表示に対した遊技者が注目しているときに設定示唆演出が実行されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しをより一層防ぐことができる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、先読予告として保留表示予告演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読予告としては保留表示予告演出以外の演出を実行可能とし、該演出の演出態様として設定示唆演出が実行されることを示唆してもよい。
更に、本実施の形態の特徴部153SGでは、保留表示予告演出の対象である保留記憶表示に対応した可変表示(保留表示予告演出を終了した直後の可変表示)において設定示唆演出を実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留表示予告演出の実行期間中(すなわち、保留表示予告演出の対象である保留記憶表示に対応した可変表示の開始よりも前のタイミング)から設定示唆演出を実行可能としてもよい。
また、図8−19に示すように、先読予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する割合は、先読予告演出として保留記憶表示を白色の四角形や星形にて表示する割合よりも低く設定されているので、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されることで保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示される場合よりも遊技者を注目させることができ、技者による設定示唆演出の見逃しをより一層防ぐことができる。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、先読予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する割合が、先読予告演出として保留記憶表示を白色の四角形や星形にて表示する割合よりも低く設定されている形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する割合は、先読予告演出として保留記憶表示を白色の四角形や星形にて表示する割合よりも高く設定してもよいし、また、先読予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する割合と先読予告演出として保留記憶表示を白色の四角形や星形にて表示する割合とを同一としてもよい。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、保留表示予告演出として、保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示することで、設定示唆演出を撮影するための準備を遊技者に対して促すようになっているので、遊技者は、設定示唆演出の開始前からスマートフォン等の形態端末を準備することができるので、遊技者による設定示唆演出の撮影の成功率を高めることができる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、保留表示予告演出として、保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示することで、設定示唆演出を撮影するための準備を遊技者に対して促す形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留表示予告演出として保留記憶表示を青色や赤色のカメラの態様にて表示する場合は、スピーカ8L、8Rからの音出力や画像表示装置5におけるメッセージ画像の表示等により別途遊技者に対して設定示唆演出を撮影するための準備を遊技者に対して促すようにしてもよい。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、保留記憶表示を青色のカメラの態様で表示する表示パターンγと保留記憶表示を赤色のカメラの態様で表示する表示パターンδとで保留表示予告演出を実行可能であり、図8−22(A)に示すように、保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合(保留表示フラグの値が3である場合)と保留記憶表示が赤色のカメラの態様にて表示される場合(保留表示フラグの値が4である場合)とでは設定示唆演出が実行される割合が異なっている。特に、保留記憶表示が赤色のカメラの態様にて表示される場合は、保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合よりも高い割合で設定示唆演出が実行されるので、保留記憶表示が赤色のカメラの態様にて表示される場合は、保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合よりも設定示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
尚、本実施の形態の特徴部153SGでは、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示された場合は、該保留記憶表示に対応する可変表示が開始するまで該保留記憶表示の表示態様が変化しない形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留記憶表示の表示態様が青色のカメラの態様から赤色のカメラの態様に変化する場合を設けてもよいし、また、実行中の可変表示に対応する保留記憶表示をアクティブ表示として継続して表示しておき、該アクティブ表示の表示態様を青色のカメラの態様から赤色のカメラの態様に変化する場合を設けてもよい。このようにすることで、可変表示が終了するまで設定示唆演出が実行されるか否かについて遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、本実施の形態の特徴部153SGでは、図8−20に示すように、設定示唆演出を含む後部可変表示中示唆演出は、特図変動時間が長いスーパーリーチの変動パターンの可変表示でのみ実行可能となっており、特図変動時間が短いノーマルリーチや非リーチの変動パターンの可変表示では実行されることがないので、短い可変表示期間中に設定示唆演出が実行されることを抑え、遊技者による設定示唆演出の見逃しを防ぐことができる。
また、図8−6及び図8−28に示すように、設定示唆演出の実行期間は短縮非リーチの変動パターンの特図変動時間よりも長い7秒に設定されているので、スーパーリーチの可変表示中(リーチ演出の実行中)において遊技者による設定示唆演出の見逃しを一層防ぐことができる。
また、図8−19に示すように、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示される場合は、該保留記憶表示に対応する可変表示が設定示唆演出を実行可能なスーパーリーチの可変表示であることを示唆するので、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されることにより設定示唆演出が実行されるか否かに遊技者を注目させることができ、遊技興趣を向上できる。
また、図8−19に示すように、変動カテゴリが非リーチやその他(ノーマルリーチや小当り)である場合、すなわち、特図変動時間がスーパーリーチよりも短いと判定された場合には、保留表示予告演出として保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されることがないので、保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されたことによって遊技者が注目していたにもかかわらず、該保留記憶表示に対応する可変表示が非リーチやノーマルリーチ等の可変表示であったことによって設定示唆演出が実行されることなく興趣が低下してしまうことを防ぐことができる。
また、図8−20〜図8−28に示すように、スーパーリーチの可変表示中は、タイマ演出を含む前部可変表示中示唆演出を実行可能であるが、スーパーリーチの可変表示よりも特図変動時間が短い非リーチやノーマルリーチの可変表示中はタイマ演出を実行しないので、設定示唆演出を含む後部可変表示中示唆演出が実行されることのない非リーチやノーマルリーチの可変表示中にタイマ演出が実行されることによって演出に不整合が生じてしまうことを防ぐことができる。
以上、本発明の実施の形態を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態の特徴部153SGでは、図8−26(D)に示すように、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合については、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも大当り期待度が高く設定されているとともに、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行されるよう設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG−1として図8−32に示すように、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出の実行を決定する割合が前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出の実行を決定する割合よりも低く設定されているとともに、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出が実行される場合は、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出が実行される場合よりも高い割合で後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行される用に設定されてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、先読予告として、画像表示装置5の第1保留記憶表示エリア153SG005Dや第2保留記憶表示エリア153SG005Uにおいて保留記憶表示を白色の四角形や星形、青色や赤色のカメラの態様にて表示する保留表示予告演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG−2として図8−33(A)及び図8−33(B)に示すように、第1保留記憶表示エリア153SG005Dや第2保留記憶表示エリア153SG005Uにおいて保留記憶表示が表示されているときに画像表示装置5において第1保留記憶表示エリア153SG005Dや第2保留記憶表示エリア153SG005Uに所定の演出画像153SG005Eが重複する場合は、少なくとも青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示を該演出画像153SG005Eよりも優先して表示する(青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示が演出画像153SG005Eによって隠蔽されないように表示する)ようにしてもよい。このようにすることで、青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示が演出画像153SG005Eに遮られてしまうことによって遊技者が青色や赤色のカメラの態様の保留記憶表示を見逃してしまうことを防ぐことができる。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、スーパーリーチの可変表示中にのみ7秒間に亘って設定示唆演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG−3として図8−34(A)及び図8−34(B)に示すように、ノーマルリーチや短縮なしの非リーチの可変表示中に設定示唆演出を7秒間に亘って実行可能としてもよい。更に、短縮非リーチの可変表示中においては、該短縮非リーチの可変表示専用の期間(例えば、図8−34(C)に示すように、短縮非リーチの可変表示の特図変動時間である3.75秒〜5.75秒よりも短い3秒間)に亘って設定示唆演出を実行してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、図8−22(A)に示すように、保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合と赤色のカメラの態様にて表示される場合とで設定示唆演出の実行割合が異なる形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG−4として、保留記憶表示が青色のカメラの態様にて表示される場合と赤色のカメラの態様にて表示される場合とで設定示唆演出における少なくとも1の演出パターンの決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで保留表示予告演出として保留記憶表示が青色のカメラの態様と赤色のカメラの態様のどちらで表示されるかに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、スーパーリーチの可変表示中における後部可変表示中示唆演出の開始タイミングとして2つのタイミング(可変表示開始から25秒後と30秒後)を設け、後のタイミングから後部可変表示中示唆演出を実行する方が該後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出が実行され易い形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、変形例153SG−5として、設定示唆演出の開始タイミングを可変表示開始から30秒後とする場合は、設定示唆演出の開始タイミングを可変表示開始から25秒後とする場合よりも高い割合で該設定示唆演出をパターンSS−3〜パターンSS−5等の高設定値を示唆する演出パターンにて実行してもよい。このようにすることで、設定示唆演出が実行されるタイミングに遊技者を注目させることができるので、遊技興趣を向上できる。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、前部可変表示中示唆演出として実行される演出と、保留表示予告演出として表示される保留記憶表示の表示態様と、に応じて設定示唆演出が実行されるか否かを示唆する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、前部可変表示中示唆演出として実行される演出と、保留表示予告演出として表示される保留記憶表示の表示態様と、のいずれか一方のみで設定示唆演出が実行されるか否かを示唆してもよい。また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、前部可変表示中示唆演出としてのタイマ演出を実行する可変表示中において、後部可変表示中示唆演出として設定示唆演出を実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、タイマ演出を実行する可変表示の可変表示結果が大当りである場合は、該可変表示にもとづく大当り遊技(本発明における有利状態)中に設定示唆演出を実行してもよい。
また、前記実施の形態の特徴部153SGにおいては、既に保留表示予告演出が実行される場合は、新たな保留表示予告演出の実行を制限する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、既に保留表示予告演出が実行される場合は、新たな保留表示予告演出のうち一部の表示パターンでの実行のみを制限してもよい。例えば、既に保留表示予告演出が表示パターンγや表示パターンδにて実行される場合(保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されている場合)は、新たな保留表示予告演出が表示パターンαや表示パターンβにて実行されること(保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示されること)のみを制限する。このようにすることで、示唆する内容が異なる保留表示予告演出が同時に複数実行されることにより遊技が分かり難くなってしまうことを防ぐことができる。更に、このように既に保留表示予告演出が表示パターンγや表示パターンδにて実行される場合に、新たな保留表示予告演出が表示パターンαや表示パターンβにて実行されることを制限することで、設定示唆演出が実行されるか否かに対して遊技者をより一層注目させることができる。また、既に保留表示予告演出が表示パターンαや表示パターンβにて実行されている場合(保留記憶表示が白色の四角形や星形にて表示されている場合)は、新たな保留表示予告演出が表示パターンγや表示パターンδにて実行されること(保留記憶表示が青色や赤色のカメラの態様にて表示されること)のみを制限することで、可変表示結果が大当りとなるか否かに遊技者をより一層注目させることができる。
尚、前記実施の形態の特徴部153SGでは、本発明における先読演出として保留表示予告演出を実行可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、先読演出としては、対象の可変表示が開始するよりも前のタイミングから実行可能な演出であれば保留表示予告演出以外の演出を実行可能としてもよい。
また、前記実施の形態の特徴部153SGでは、可変表示結果が大当りとなることを示唆する前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出とタイマ演出とを実行可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、前部可変表示中示唆演出としては、可変表示結果が大当りとなることを示唆する演出であればキャラクタ演出やタイマ演出以外の演出を実行可能としてもよい。
なお、従来の遊技機としては、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値を設定可能であって、いずれの設定値が設定されているかを示唆する演出(設定示唆演出)を実行可能なものがある(特開2010−200902号公報)。しかしながら、設定演出によって設定値が示唆される契機が分かり難いために遊技者が設定示唆演出を見逃してしまう場合があった。そこで、特徴部153SGには、遊技者による設定示唆演出の見逃しを防ぐことができる遊技機を提供することを目的として、以下に示す(手段A1)〜(手段A6)に示す遊技機の特徴的構成も開示されている。
(手段A1)
手段A1に記載の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、1〜6)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
前記有利状態に制御されることを示唆する有利状態示唆演出(例えば、前部可変表示中示唆演出)を実行可能な有利状態示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図7に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
設定値の設定に関する示唆を行う設定示唆演出(例えば、後部可変表示中示唆演出としての設定示唆演出)を実行可能な設定示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図7に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記有利状態示唆演出実行手段は、前記有利状態示唆演出を第1態様(例えば、前部可変表示中示唆演出としてのキャラクタ演出)と該第1態様よりも前記有利状態に制御される割合が高い第2態様(例えば、前部可変表示中示唆演出としてのタイマ演出)にて実行可能であり、
前記設定示唆演出実行手段は、前記有利状態示唆演出が前記第2態様にて実行されるときには、前記有利状態示唆演出が前記第1態様にて実行されるときよりも高い割合で前記設定示唆演出を前記有利状態示唆演出の実行後に実行可能である(例えば、図8−26に示すように、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出を実行する場合は、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出を実行する場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能な部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態示唆演出として比較的有利状態に制御される割合が高い第2態様が実行されたことにより、遊技者がその後の展開に注目しているときに設定示唆演出が実行されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しを防ぐことができる。
(手段A2)
手段A2の遊技機は、手段A1に記載の遊技機であって、
表示を行うことが可能な表示手段(例えば、画像表示装置5)を備え、
前記有利状態示唆演出実行手段は、
前記第2態様の有利状態示唆演出として、前記表示手段に期間情報を表示した後に該期間情報を更新表示することによって特定態様とし前記設定示唆演出が実行されるまでの期間を示唆する期間示唆演出(例えば、タイマ演出)を実行可能である
ことを特徴としている。
この特徴によれば、期間示唆演出が実行されることによって、設定示唆演出の実行タイミングを遊技者が認識し易くできる。
(手段A3)
手段A3の遊技機は、手段A2に記載の遊技機であって、
前記設定示唆演出実行手段は、前記期間情報が前記特定態様となったことにもとづいて前記有利状態に制御されることを示唆する特別示唆演出と前記設定示唆演出との少なくとも一方を実行可能である(例えば、図8−30や図8−31に示すように、タイマが0となったことにもとづいて大当り示唆演出または設定示唆演出が実行される部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、期間示唆演出が実行されたことにより設定示唆演出だけでなく特別示唆演出が実行される場合があるので、意外性を演出することにより遊技興趣を向上できる。
(手段A4)
手段A4の遊技機は、手段A2または手段A3に記載の遊技機であって、
前記有利状態示唆演出実行手段は、
第1期間(例えば、25秒)または該第1期間よりも長い期間である第2期間(例えば、30秒)に亘って前記期間示唆演出を実行可能であり、
前記設定示唆演出実行手段は、前記数値情報の更新表示が前記第2期間に亘って実行されるときには、前記数値情報の更新表示が前記第1期間に亘って実行されるときよりも高い割合で前記設定示唆演出を実行可能である(例えば、図8−27に示すように、タイマ演出が30秒に亘って実行される場合は、タイマ演出が25秒に亘って実行される場合よりも高い割合で設定示唆演出が実行される部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、期間示唆演出が第2期間に亘って実行されるときは、期間示唆演出が第1期間に亘って実行されるときよりも長期間に亘って遊技者に対して設定示唆演出が実行されることが示唆されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しをより一層防ぐことができる。
(手段A5)
手段A5の遊技機は、手段A1〜手段A4のいずれかに記載の遊技機であって、
可変表示を行うことが可能な遊技機であって(例えば、CPU103が図5に示す特別図柄変動処理を実行する部分や、演出制御用CPU120が図7に示す可変表示中演出処理を実行する部分)、
前記設定示唆演出実行手段は、可変表示の実行期間が該可変表示の後半期間における特定タイミングに対応する特定期間となったことに応じて前記設定示唆演出を実行可能である(例えば、図8−28に示すように、演出制御用CPU120は、スーパーリーチの可変表示中において、リーチ演出の実行期間中にタイマ演出が終了するタイミング(可変表示の開始から25秒後または30秒後)となったことに応じて設定示唆演出を実行可能な部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示の後半期間において設定示唆演出が実行されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しを防ぐことができる。
(手段A6)
手段A6の遊技機は、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能であるとともに、遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値(例えば、1〜6)のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
前記有利状態に制御されることを示唆する有利状態示唆演出(例えば、前部可変表示中示唆演出)を実行可能な有利状態示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図7に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
設定値の設定に関する示唆を行う設定示唆演出(例えば、後部可変表示中示唆演出としての設定示唆演出)を実行可能な設定示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120が図7に示す可変表示中演出処理を実行する部分)と、
を備え、
前記有利状態示唆演出実行手段は、前記有利状態示唆演出を第1態様と該第1態様よりも実行割合が低い第2態様にて実行可能であり(例えば、図8−32に示すように、演出制御用CPU120が、前部可変表示中示唆演出をキャラクタ演出と該キャラクタ演出よりも実行割合が低いタイマ演出とから実行可能な部分)、
前記設定示唆演出実行手段は、前記有利状態示唆演出が前記第2態様にて実行されるときには、前記有利状態示唆演出が前記第1態様にて実行されるときよりも高い割合で前記設定示唆演出を前記有利状態示唆演出の実行後に実行可能である(例えば、図8−26に示すように、前部可変表示中示唆演出としてタイマ演出を実行する場合は、前部可変表示中示唆演出としてキャラクタ演出を実行する場合よりも高い割合で設定示唆演出を実行可能な部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、有利状態示唆演出が第2態様にて実行されたことにより、該第2態様の有利状態示唆演出に遊技者が注目しているときに設定示唆演出が実行されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しを防ぐことができる。
(特徴部028SHに係る遊技機の実施の形態1)
(特徴部028SHに関する説明)
次に、特徴部028SHに係る遊技機の実施の形態1について説明する。特徴部028SHに係る遊技機は、識別情報の変動表示を実行し、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機である。以下では、特徴部028SHに係る遊技機の一例として、パチンコ遊技機1について説明する。
まず、最初に特徴部028SHの概要について説明する。特徴部028SHに係るパチンコ遊技機1は、リーチ演出を実行可能である。リーチ演出は、例えば、複数(例えば3つ)の飾り図柄のうち、一部(例えば2つ)の飾り図柄が同一または関連性のある図柄で停止表示し、残りの一部(例えば1つ)の飾り図柄が可変表示を継続する演出である。
リーチ演出には、非リーチハズレの変動表示(以下「通常変動」という場合がある)の実行されるノーマルリーチと、ノーマルリーチの後に実行されるスーパーリーチと、が含まれる。スーパーリーチは、ノーマルリーチよりも大当り期待度の高いリーチ演出である。さらに、スーパーリーチには、大当り期待度が所定の期待度であるスーパーリーチ(以下「弱スーパーリーチ」という)や、弱スーパーリーチよりも大当り期待度が高いスーパーリーチ(以下「強スーパーリーチ」という)がある。
また、特徴部028SHに係るパチンコ遊技機1は、擬似連演出を実行可能である。擬似連演出は、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる演出である。具体的には、擬似連演出は、例えば、複数の飾り図柄の全てを仮停止表示させた後に、再度変動表示(再変動)させる演出である。擬似連演出における飾り図柄の仮停止表示では、擬似連演出を行うことを示す特定の飾り図柄(以下「擬似連図柄」という)が停止表示される。
ここで、擬似連演出について具体的に説明する。例えば、2回の可変表示に見せる演出(擬似連2回の擬似連演出)の場合、擬似連図柄を仮停止表示させる回数は、1回となる。この場合、擬似連図柄を仮停止表示させる前の変動表示を擬似連1回目の変動表示と言い、擬似連図柄を仮停止表示させた後の変動表示が擬似連2回目の変動表示と言う。また、擬似連3回の擬似連演出の場合、擬似連図柄を仮停止表示させる回数は、2回となる。なお、擬似連1回の擬似連演出は、擬似連図柄を仮停止表示しないため、事実上、擬似連演出ではなく、通常変動である。ただし、以下の説明では、通常変動を、擬似連1回の擬似連演出として説明する場合がある。
また、擬似連演出には、大当り期待度が低い擬似連演出(以下「弱擬似連演出」という)や、大当り期待度の高い擬似連演出(以下「強擬似連演出」という)がある。弱擬似連演出における飾り図柄の仮停止表示では、弱擬似連演出を行うことを示す特定の飾り図柄(以下「弱擬似連図柄」という)が停止表示される。同様に、強擬似連演出における飾り図柄の仮停止表示では、強擬似連演出を行うことを示す特定の飾り図柄(以下「強擬似連図柄」という)が停止表示される。
擬似連演出は、例えば、弱スーパーリーチの開始前や、弱スーパーリーチの開始後に実行される。特徴部028SHに係るパチンコ遊技機1では、擬似連演出は、ノーマルリーチの開始前や、弱スーパーリーチの開始後に実行される。
ここで、各演出における大当り期待度について説明する。例えば、強擬似連図柄の仮停止表示は、大当り期待度が高い演出である。具体的には、強擬似連図柄がノーマルリーチの開始前に仮停止表示したとすると、強スーパーリーチに発展する可能性が高い。また、強擬似連図柄がノーマルリーチの開始後に仮停止表示したとすると、強擬似連図柄がノーマルリーチの開始前に仮停止表示したときよりも、強スーパーリーチに発展する可能性が高い。このため、強擬似連図柄がノーマルリーチの開始後に仮停止表示する変動表示は、最も大当り期待度が高い変動表示である。
一方で、例えば、弱擬似連図柄の仮停止表示は、それほど大当り期待度が高くない演出である。具体的には、弱擬似連図柄がノーマルリーチの開始前に仮停止表示したとしても、強スーパーリーチに発展する可能性は低い。より具体的には、弱擬似連図柄がノーマルリーチの開始前に仮停止表示したとしても、ノーマルリーチにおいてハズレの表示結果が導出表示される可能性が高く、変動パターンの割り振りによっては、ノーマルリーチに発展せずにハズレの表示結果が導出表示される場合もある。このため、弱擬似連図柄の仮停止表示は、遊技者にとって期待感のある演出ではない。
また、仮に、弱スーパーリーチの開始後に、弱擬似連図柄が仮停止表示し、その後に強スーパーリーチに発展したとしても、ハズレの表示結果が導出表示されやすい。このため、遊技者からすると、せっかく弱スーパーリーチが実行されて、期待感のある演出に発展したにもかかわらず、弱スーパーリーチの開始後に弱擬似連図柄が仮停止表示することにより、大当りを期待することができなくなってしまう。
これにより、弱擬似連図柄が仮停止表示した以降の変動表示において、遊技者は早く次の変動表示に移行することを望むおそれがあり、すなわち、遊技者にとって単なる間延びした演出に感じてしまうおそれがある。このように、再変動の契機となる複数種類の擬似連図柄を用いた構成とするには、興趣を高めるために改善の余地があった。
そこで、特徴部028SHに係るパチンコ遊技機1では、弱スーパーリーチの開始後に擬似連演出を行う場合には、弱擬似連図柄を仮停止表示させないこととし、すなわち、強擬似連図柄のみを仮停止表示させることとする。以下に、特徴部028SHに係るパチンコ遊技機1の機能的構成について説明する。
特徴部028SHに係るパチンコ遊技機1は、変動表示実行手段と、演出実行手段と、を備える。変動表示実行手段は、主基板11のCPU103や、演出制御基板12の演出制御用CPU120によって実現される。演出実行手段は、例えば、演出制御基板12の演出制御用CPU120によって実現される。
変動表示実行手段は、識別情報の変動表示を実行可能である。識別情報は、例えば、特別図柄や、装飾識別情報(飾り図柄)である。変動表示実行手段は、開始条件の成立により、識別情報の可変表示を開始し、所定の変動時間が経過すると、識別情報の可変表示を停止させる。
変動表示の実行パターンは、複数種類が用意されている。例えば、変動表示の実行パターンとして、識別情報を一旦仮停止表示し、再度変動表示(再変動)する再変動パターンが含まれる。再変動パターンは、具体的には、擬似連演出の変動パターンである。
変動表示実行手段は、再変動パターンを実行するときに、第1特殊識別情報を仮停止表示するときと、第1特殊識別情報よりも有利状態に制御される期待度が高い第2特殊識別情報を仮停止表示するときと、がある。第1特殊識別情報は、例えば、弱擬似連図柄である。第2特殊識別情報は、例えば、強擬似連図柄である。
第1特殊識別情報は、所定のリーチ演出の開始前に仮停止表示するときがあり、所定のリーチ演出の開始後に仮停止表示するときがない。一方で、第2特殊識別情報は、所定のリーチ演出の開始前に仮停止表示するときと、所定のリーチ演出の開始後に仮停止表示するときと、がある。
具体的に説明すると、弱擬似連図柄は、弱スーパーリーチの開始前に仮停止表示するときがあり、弱スーパーリーチの開始後に仮停止表示するときがない。特徴部028SHにおいて、弱擬似連図柄が仮停止表示する弱スーパーリーチの開始前とは、例えば、ノーマルリーチの開始前である。ただし、弱擬似連図柄が仮停止表示する弱スーパーリーチの開始前とは、ノーマルリーチの開始後としてもよく、具体的には、ノーマルリーチの終了タイミングとしてもよい。また、強擬似連図柄は、弱スーパーリーチの開始前に仮停止表示するときと、弱スーパーリーチの開始後に仮停止表示するときと、がある。
また、特徴部028SHにおいて、識別情報がリーチ状態となった後に実行される演出として、少なくとも、第1リーチ演出と、第2リーチ演出とが含まれる。第1リーチ演出は、例えば、ノーマルリーチである。また、第2リーチ演出は、第1リーチ演出の後に実行され且つ第1リーチ演出よりも有利状態に制御される期待度が高いリーチ演出である。第2リーチ演出は、例えば、弱スーパーリーチである。
また、特徴部028SHにおいて、識別情報がリーチ状態となった後に実行される演出として、第2リーチ演出の後に実行され且つ第2リーチ演出よりも有利状態に制御される期待度が高い第3リーチ演出が含まれる。第3リーチ演出は、例えば、強スーパーリーチである。
また、特徴部028SHにおいて、第2リーチ演出の開始前に第1特殊識別情報が仮停止表示したときには、再度変動表示した後に、第2リーチ演出を実行せずに識別情報が停止表示する割合の方が、第3リーチ演出を実行して識別情報が停止表示する割合よりも高い。具体的には、ノーマルリーチの開始前に弱擬似連図柄が仮停止表示したときには、再度変動表示した後に、弱スーパーリーチを実行せずに識別情報が停止表示する割合の方が、強スーパーリーチを実行して識別情報が停止表示する割合よりも高い。
また、特徴部028SHにおいて、第2リーチ演出の開始前に第2特殊識別情報が仮停止表示したときには、再度変動表示した後に、第3リーチ演出を実行して識別情報が停止表示する割合の方が、第2リーチ演出を実行せずに識別情報が停止表示する割合よりも高い。具体的には、弱スーパーリーチの開始前としてのノーマルリーチの開始前に、強擬似連図柄が仮停止表示したときには、再度変動表示した後に、強スーパーリーチを実行して識別情報が停止表示する割合の方が、弱スーパーリーチを実行せずに識別情報が停止表示する割合よりも高い。
また、特徴部028SHにおいて、第2特殊識別情報は、第2リーチ演出の開始前に仮停止表示したときよりも、第2リーチ演出の開始後に仮停止表示したときの方が、有利状態に制御される期待度が高い。具体的には、強擬似連図柄は、弱スーパーリーチとしての、ノーマルリーチの開始前に仮停止表示したときよりも、弱スーパーリーチの開始後に仮停止表示したときの方が、大当り期待度が高い。
また、特徴部028SHにおいて、演出実行手段は、演出を実行可能である。演出実行手段は、第1示唆演出と、第2示唆演出とを実行可能である。第1示唆演出は、第1特殊識別情報が仮停止表示されることを示唆する演出である。具体的には、第1示唆演出は、弱擬似連図柄が仮停止表示されることを示唆する演出(以下「弱煽り演出」ともいう)である。第2示唆演出は、第2特殊識別情報が仮停止表示されることを示唆する演出である。具体的には、第2示唆演出は、強擬似連図柄が仮停止表示されることを示唆する演出(以下「強煽り演出」ともいう)である。
特徴部028SHにおいて、所定のリーチ演出の開始前は、第1示唆演出および第2示唆演出を実行可能である。具体的には、弱スーパーリーチの開始前としての、ノーマルリーチの開始前は、弱煽り演出および強煽り演出を実行可能である。一方で、特徴部028SHにおいて、所定のリーチ演出の開始後は、弱煽り演出を実行せず、強煽り演出を実行可能である。具体的には、弱スーパーリーチの開始前としての、ノーマルリーチの開始前は、弱煽り演出を実行せず、強煽りを実行可能である。
このような構成により、再変動の契機となる複数種類の擬似連図柄を用いた構成としたとしても、興趣が低下することを抑えることができる。
なお、本明細書において、「割合が高い」または「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%のように、一方の割合が高いまたは異なるものにかぎらず、A:B=100%:0%のように、一方の割合が高いまたは異なるもの(すなわち、一方の割り振りが100%であり、他方の割り振りが0%であるもの)も含む概念である。
(擬似連演出を含む一連の演出の遷移について)
次に、図9−1を用いて、擬似連演出を含む一連の演出の遷移について説明する。図9−1は、特徴部028SHにおける一連の演出の遷移の一例を示す説明図である。なお、図9−1では、擬似連2回の擬似連演出を例に挙げて説明する。
図9−1において、(A)〜(D)に示す変動表示のパターン(実行パターン)は、いずれも、通常変動(非リーチハズレ)と、ノーマルリーチ(図中「Nリーチ」と記載)と、弱スーパーリーチ(図中「弱SPリーチ」と記載)と、強スーパーリーチ(図中「強SPリーチ」と記載)と、を含む。なお、図9−1において、(A)を除く(B)、(C)、(D)に示す実行パターンの大当り期待度を比較すると、高いものから順に、(D)、(C)、(B)となっている。
図9−1の(A)は、擬似連演出を行わない場合の実行パターンを示す。具体的には、(A)は、各変動の実行順に、「通常変動」→「ノーマルリーチ」→「弱スーパーリーチ」→「強スーパーリーチ」となる実行パターンを示す。なお、識別情報の表示結果が導出表示可能なタイミングは、各演出に発展する前のタイミングであり、具体的には、通常変動の終了時(非リーチハズレの終了時)や、ノーマルリーチの終了時や、弱スーパーリーチの終了時や、強スーパーリーチの終了時である。
図9−1の(B)は、ノーマルリーチの前に弱擬似連図柄が仮停止表示する場合の実行パターンを示す。具体的には、(B)は、各変動の実行順に、「擬似連1回目」→「擬似連2回目」→「ノーマルリーチ」→「弱スーパーリーチ」→「強スーパーリーチ」となる実行パターンを示す。なお、擬似連1回目の変動表示は、通常変動と似通った変動表示であるが、通常変動のようにハズレを示す飾り図柄の組合せが導出表示されることのない変動表示である。また、擬似連2回目の終了時に、識別情報の表示結果が導出表示されることもな変動表示である。ただし、擬似連2回目の終了時に、識別情報の表示結果(例えばハズレの表示結果)が導出表示されるようにしてもよい。
(B)に示すように、擬似連1回目の変動表示では、弱擬似連図柄が仮停止表示される。弱擬似連図柄が仮停止表示される前には、弱擬似連図柄が仮停止表示されることを示唆する弱煽り演出が実行される。なお、弱擬似連図柄が仮停止表示される際に、弱煽り演出が実行されない場合があってもよい。これにより、弱煽り演出が実行されない場合でも、遊技者に弱擬似連図柄が仮停止表示するかもしれないため、演出に注目させることができる。
また、(B)に示すように、擬似連2回目の変動表示では、背景画像が弱擬似連演出を報知する弱擬似連背景となる。擬似連2回目の変動表示が終了すると、ノーマルリーチが実行される。ここで、弱擬似連演出が実行されると、ノーマルリーチで終了する可能性が高い。すなわち、図9−1の(B)では点線で示しているが、弱擬似連演出が実行されると、ほとんどの場合、弱スーパーリーチや、強スーパーリーチには発展しない。
図9−1の(C)は、ノーマルリーチの前に強擬似連図柄が仮停止表示する場合の実行パターンを示す。具体的には、(C)は、(B)と同様の実行パターンを示す。(C)に示すように、擬似連1回目の変動表示では、強擬似連図柄が仮停止表示される。強擬似連図柄が仮停止表示される前には、強擬似連図柄が仮停止表示されることを示唆する強煽り演出が実行される。なお、強擬似連図柄が仮停止表示される際に、強煽り演出が実行されない場合があってもよい。これにより、強煽り演出が実行されない場合でも、遊技者に強擬似連図柄が仮停止表示するかもしれない、ということを期待させることができる。
また、(C)に示すように、擬似連2回目の変動表示では、背景画像が強擬似連演出を報知する強擬似連背景となる。擬似連2回目の変動表示が終了すると、ノーマルリーチが実行される。強擬似連演出が実行されると、強スーパーリーチまで発展する可能性が高い。
図9−1の(D)は、弱スーパーリーチの開始後に強擬似連図柄が仮停止表示する場合の実行パターンを示す。具体的には、(D)は、各変動の実行順に、「擬似連1回目」→「ノーマルリーチ」→「弱スーパーリーチ」→「擬似連2回目」→「強スーパーリーチ」となる実行パターンを示す。なお、擬似連2回目の擬似連演出が終了するタイミングで、識別情報の表示結果が導出表示されることはない。
(D)において、擬似連1回目の変動表示は、擬似連図柄が仮停止表示させない通常変動であるが、擬似連1回目の変動表示に相当する。ただし、(D)に示す実行パターンにおいて、擬似連1回目の変動表示において、擬似連図柄を仮停止表示させるようにしてもよい。
擬似連1回目の変動表示の後、ノーマルリーチが実行され、さらにその後に弱スーパーリーチが実行される。そして、弱スーパーリーチにおいて、強擬似連図柄が仮停止表示される。強擬似連図柄が仮停止表示される前には、強擬似連図柄が仮停止表示されることを示唆する強煽り演出が実行される。なお、強擬似連図柄が仮停止表示される際に、強煽り演出が実行されない場合があってもよい。これにより、強煽り演出が実行されない場合でも、遊技者に強擬似連図柄が仮停止表示するかもしれないということを期待させることができる。
ここで、(D)に示す弱スーパーリーチ中の強煽り演出と、(C)に示すノーマルリーチの開始前の強煽りとは、同じ演出態様であってもよいし、異なる演出態様であってもよい。弱スーパーリーチ中の強煽り演出と、ノーマルリーチの開始前の強煽り演出とを、同じ演出態様とすることにより、強煽り演出を単純かつ明確な演出とすることができる。また、特徴部028SHにおいては、ノーマルリーチの開始前の強擬似連図柄の仮停止表示よりも、弱スーパーリーチ開始後の強擬似連図柄の仮停止表示の方が、大当り期待度が高いことから、(D)に示す強煽り演出と、(C)に示す強煽りとを、異なる演出態様とすることにより、大当り期待度に応じた強煽り演出を行うことができる。
また、(D)に示すように、擬似連2回目の変動表示では、背景画像が強擬似連演出を報知する強擬似連背景となる。なお、特徴部028SHでは、(D)に示す擬似連2回目の変動表示は、擬似連2回目相当の変動表示である。擬似連2回目の変動表示が終了すると、強スーパーリーチが実行される。なお、擬似連2回目の終了時に、識別情報の表示結果が導出表示されることはない。
(特徴部028SHに係る変動パターン決定テーブルについて)
次に、図9−2および図9−3を用いて、特徴部028SHに係る変動パターン決定テーブルについて説明する。図9−2は、ハズレ用変動パターン決定テーブルの一例を示す説明図である。図9−3は、大当り用変動パターン決定テーブルの一例を示す説明図である。
図9−2および図9−3に示す各変動パターン判定テーブルは、「変動パターン」と、「演出内容」と、「変動時間」と、「MR3」と、「決定割合」とを含む。「変動パターン」は、各変動パターン(各実行パターン)を識別するための文字や数字を示す。「演出内容」は、「擬似回数」と、「飾り図柄の変動内容」とを含む。「擬似回数」は、擬似連の回数を示す。「飾り図柄の変動内容」は、飾り図柄の変動態様を示す。「変動時間」は、特図ゲームの実行時間を示す。「MR3」は、変動パターン判定用の乱数値を示し、範囲1〜997のうちのいずれかの数字を示す。「決定割合」は、各変動パターンが決定される割合を示す。なお、「決定割合」は、説明の便宜上、変動パターン判定テーブルに含ませたが、変動パターン判定テーブルに含まれていなくてもよい。
以下の説明では、主に図9−3のハズレ用変動パターン決定テーブルについて説明することとし、図9−4の大当り用変動パターン決定テーブルについては、ハズレ用変動パターン決定テーブルと比較して説明する。
図9−3に示すハズレ用変動パターン決定テーブルでは、非リーチハズレの変動パターンが決定可能である。非リーチハズレの変動パターンは、変動パターン「PA10−1」、「PA10−2」および「PA10−3」である。変動パターン「PA10−1」は、変動時間が12秒であり、保留数が「1」のときや「2」のときに決定される。変動パターン「PA10−2」は、変動時間が7秒であり、保留数が「3」のときに決定される。変動パターン「PA10−3」は、変動時間が4秒であり、保留数が「4」のときに決定される。非リーチハズレの変動パターンには、MR3の判定値「1」〜「740」が割り当てられている。このため、非リーチハズレの変動パターンの決定割合は、74%となっている。
なお、変動パターン「PA10−1」、「PA10−2」および「PA10−3」は、保留数に関わらず、同じ決定割合(74%)であるが、保留数に応じて、決定割合が異なってもよい。例えば、変動パターン「PA10−3」の場合には、変動パターン「PA10−2」よりも決定割合が高く、また、変動パターン「PA10−2」の場合には、変動パターン「PA10−1」よりも決定割合が高くてもよい。これにより、保留数が多いときには、保留数が少ないときに比べて、迅速に遊技を行うことができる。
次に、リーチ演出に発展する変動パターンについて説明する。変動パターン「PA20−1」は、擬似連演出を伴わず、ノーマルリーチの変動内容が行われる変動パターンである。変動パターン「PA20−1」の変動時間は、18秒である。18秒の変動時間のうち、例えば、最初の12秒で通常変動が行われ、残りの6秒でノーマルリーチの変動表示が行われる。変動パターン「PA20−1」には、50個のMR3の判定値「741」〜「790」が割り当てられている。このため、変動パターン「PA20−1」の決定割合は、5%となっている。
変動パターン「PA20−2」は、擬似連演出を伴わない変動パターンであり、ノーマルリーチの後に、弱スーパーリーチの変動内容が行われる変動パターンである。変動パターン「PA20−2」の変動時間は、50秒である。50秒の変動時間のうち、例えば、最初の12秒で通常変動が行われ、次の6秒でノーマルリーチの変動内容が行われ、最後の32秒で弱スーパーリーチが行われる。変動パターン「PA20−2」には、40個のMR3の判定値「791」〜「830」が割り当てられている。このため、変動パターン「PA20−2」の決定割合は、4%となっている。
変動パターン「PA20−3」は、擬似連演出を伴わない変動パターンであり、ノーマルリーチの後に、強スーパーリーチの変動内容が行われる変動パターンである。変動パターン「PA20−3」の変動時間は、68秒である。68秒の変動時間のうち、例えば、最初の12秒で通常変動が行われ、次の6秒でノーマルリーチの変動内容が行われ、最後の50秒で強スーパーリーチが行われる。変動パターン「PA20−3」には、30個のMR3の判定値「831」〜「860」が割り当てられている。このため、変動パターン「PA20−3」の決定割合は、3%となっている。
変動パターン「PA20−4」は、図9−1の(A)に示した実行パターンに相当する。具体的には、変動パターン「PA20−4」は、擬似連演出を伴わない変動パターンであり、ノーマルリーチと、弱スーパーリーチとの後に、強スーパーリーチの変動内容が行われる変動パターンである。変動パターン「PA20−4」の変動時間は、100秒である。100秒の変動時間のうち、例えば、最初の12秒で通常変動が行われ、次の6秒でノーマルリーチの変動内容が行われ、さらにその次の32秒で弱スーパーリーチが行われ、最後の50秒で強スーパーリーチが行われる。変動パターン「PA20−4」には、25個のMR3の判定値「861」〜「885」が割り当てられている。このため、変動パターン「PA20−4」の決定割合は、2.5%となっている。
変動パターン「PA20−5」は、2回の擬似連演出を行った後に、ノーマルリーチの変動内容が行われる変動パターンである。変動パターン「PA20−5」の変動時間は、30秒である。30秒の変動時間のうち、例えば、最初の12秒で擬似連1回目の変動表示が行われ、次の12秒で擬似連2回目の変動表示が行われ、残りの6秒でノーマルリーチの変動表示が行われる。変動パターン「PA20−5」には、45個のMR3の判定値「886」〜「930」が割り当てられている。このため、変動パターン「PA20−5」の決定割合は、4.5%となっている。
変動パターン「PA20−6」は、2回の擬似連演出を行った後に、ノーマルリーチの後に、弱スーパーリーチの変動内容が行われる変動パターンである。変動パターン「PA20−6」の変動時間は、62秒である。62秒の変動時間のうち、例えば、最初の12秒で擬似連1回目の変動表示が行われ、次の12秒で擬似連2回目の変動表示が行われ、さらに次の6秒でノーマルリーチの変動表示が行われ、最後の32秒で弱スーパーリーチが行われる。変動パターン「PA20−6」には、35個のMR3の判定値「931」〜「965」が割り当てられている。このため、変動パターン「PA20−6」の決定割合は、3.5%となっている。
変動パターン「PA20−7」は、2回の擬似連演出を行った後に、ノーマルリーチの後に、強スーパーリーチの変動内容が行われる変動パターンである。変動パターン「PA20−7」の変動時間は、80秒である。80秒の変動時間のうち、例えば、最初の12秒で擬似連1回目の変動表示が行われ、次の12秒で擬似連2回目の変動表示が行われ、さらに次の6秒でノーマルリーチの変動表示が行われ、最後の50秒で強スーパーリーチが行われる。変動パターン「PA20−7」には、20個のMR3の判定値「966」〜「985」が割り当てられている。このため、変動パターン「PA20−7」の決定割合は、2.0%となっている。
変動パターン「PA20−8」は、図9−1の(B)〜(D)に示した実行パターンに相当する。具体的には、変動パターン「PA20−8」は、以下の2つの変動内容(演出パターン)のうち、いずれかが行われる。1つ目の変動内容は、2回の擬似連演出(24秒)と、ノーマルリーチ(6秒)と、弱スーパーリーチ(32秒)と、が行われた後に、強スーパーリーチ(50秒)が行われる変動内容である。以下において、この変動内容を「擬似2回通常演出」という場合がある。
2つ目の変動内容は、擬似連1回目(12秒)を行った後に、ノーマルリーチ(6秒)と弱スーパーリーチ(32秒)とを行い、さらに、擬似連2回目(12秒)を行って、強スーパーリーチ(50秒)が行われる変動内容である。以下において、この変動内容を「擬似2回特別演出」という場合がある。擬似2回通常演出と、擬似2回特別演出との2つの変動内容(演出パターン)は、図9−5を用いて後述する演出パターン決定テーブルを用いることにより、いずれか一方が決定される。
変動パターン「PA20−8」の変動時間は、112秒である。擬似2回通常演出および擬似2回特別演出のうちのいずれの変動内容を行う場合も、112秒の変動時間に実行される。変動パターン「PA20−8」には、12個のMR3の判定値「986」〜「997」が割り当てられている。このため、変動パターン「PA20−8」の決定割合は、1.2%となっている。
次に、図9−3の大当り用変動パターン決定テーブルについて説明する。上述した図9−2のハズレ用変動パターン決定テーブルに示す「変動パターン」の頭文字は「PA」であるが、大当り用変動パターン決定テーブルに示す「変動パターン」の頭文字は「PB」で異なる。ただし、各テーブルにおいて、「変動パターン」の頭文字以外の、「変動パターン」の数字や「演出内容」や「変動時間」は同じであり、対応する各変動パターンは、同様の変動内容や変動時間である。
図9−3に示すように、複数の変動パターン「PB20−1」〜「PB20−8」のうち、選択されやすい変動パターンから順に、「PB20−8」、「PB20−7」、「PB20−4」、「PB20−3」、「PB20−6」、「PB20−2」、「PB20−5」、「PB20−1」の順となっている。一方で、図9−2のハズレ用変動パターン決定テーブルに示すリーチ演出を行う変動パターン「PA20−1」〜「PA20−8」のうち、選択されやすい変動パターンの順は、図9−3における選択されやすい変動パターンの順「PB20−1」〜「PB20−8」とは、逆の順である。
これにより、「PA20−8」や「PB20−8」に対応する演出内容は、大当りのときに最も実行されやすく、ハズレのときに最も実行されにくいため、大当り期待度の最も高い変動内容となっている。一方で、「PA20−1」や「PB20−1」に対応する演出は、大当りのときに最も実行されにくく、ハズレのときに最も実行されやすいため、大当り期待度の最も低い変動内容となっている。
また、各演出内容の大当り期待度について詳述すると、大当り期待度の高い順に、「PB(PA)20−8」、「PB(PA)20−7」、「PB(PA)20−4」、「PB(PA)20−3」、「PB(PA)20−6」、「PB(PA)20−2」、「PB(PA)20−5」、「PB(PA)20−1」の順となっている。
なお、ハズレ用変動パターン決定テーブルや、大当り用変動パターン決定テーブルに示した、MR3の判定値の割り当て(割合)は、一例に過ぎない。例えば、擬似連2回の擬似連演出が行われる割合は、上述した値よりも低くてもよい。また、変動パターンの種類についても、一例に過ぎず、数十種類や数百種類、記憶されていてもよい。
また、上述した説明では、擬似連回数については、2回(擬似連2回)を例に挙げて説明したが、3回以上であってもよい。また、擬似連回数が3回以上の場合、弱スーパーリーチの開始前(特徴部028SHではノーマルリーチの開始前)の擬似連回数と、弱スーパーリーチの開始後の擬似連回数とは任意に設定しておけばよい。例えば、擬似連回数が3回の場合、弱スーパーリーチの開始前に擬似連2回を行い、弱スーパーリーチの開始後に擬似連1回とした変動パターンとしてもよいし、弱スーパーリーチの開始前に擬似連1回を行い、弱スーパーリーチの開始後に擬似連2回とした変動パターンとしてもよい。なお、擬似連回数が3回以上の変動パターンについても、上述した擬似連2回の擬似連演出を行う変動パターンと同様に、変動パターンごとにそれぞれ変動内容に応じた大当り期待度を有するように、MR3の判定値が割り当てられていればよい。
また、変動パターン「PA20−8」、「PB20−8」については、一の変動パターンに対応して複数の演出パターン(擬似2回通常演出の演出パターンと、擬似2回特別演出の演出パターン)を演出制御基板12(RAM122)に記憶しておき、いずれかの演出パターンが決定されるが、これに限らない。例えば、変動パターン「PA20−8」、「PB20−8」についても、他の変動パターンと同様に、一の変動パターンと一の演出パターンとが対応するようにしてもよい。
また、変動パターン「PA20−8」、「PB20−8」を除く他の変動パターンについては、一の変動パターンに一の演出パターンを対応付けているが、これに限らず、一の変動パターンに対応して複数の演出パターンを演出制御基板12(RAM122)に記憶しておいてもよい。このように、一の変動パターンに対応して複数演出パターンを演出制御基板12(RAM122)に記憶し、演出制御用CPU120によって演出パターンが決定されるようにすることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103の処理の負荷や、RAM102に記憶するデータ量の低減を図ることができる。特に、変動パターンの数が多いときほど効果的である。
(演出制御用CPU120が行う擬似連演出に関する演出決定処理の一例)
次に、図9−4を用いて、図7のステップS171に示した演出決定処理に含まれる処理の一例について説明する。図9−4は、演出制御用CPU120が擬似連演出に関する演出決定処理の一例を示すフローチャートである。
図9−4において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンドに含まれる変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが変動パターン「PA20−8」および「PB20−8」のいずれかであるか否かを判定する(ステップ028SHS101)。変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが変動パターン「PA20−8」および「PB20−8」のいずれかでもない場合(ステップ028SHS101:NO)、演出制御用CPU120は、ステップ028SHS106へ移行する。
一方、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが変動パターン「PA20−8」および「PB20−8」のいずれかである場合(ステップ028SHS101:YES)、演出制御用CPU120は、図9−5を用いて後述する擬似連演出パターン決定テーブルを参照して擬似連演出パターン決定処理を実行する(ステップ028SHS102)。擬似連演出パターン決定処理では、ノーマルリーチの前に擬似連演出を2回行うの演出パターン(擬似2回通常演出)であるか、ノーマルリーチの前と弱スーパーリーチの開始後とに擬似連演出を行うの演出パターン(擬似2回特別演出)であるかの決定がされる。
そして、演出制御用CPU120は、決定した演出パターンが擬似2回特別演出の演出パターン(弱スーパーリーチ後に擬似連演出を実行する演出パターン)であるか否かの判定を行う(ステップ028SHS103)。決定した演出パターンが擬似2回特別演出の演出パターンである場合(ステップ028SHS103:YES)、演出制御用CPU120は、弱スーパーリーチ開始後の仮停止図柄として強擬似連図柄を決定する(ステップ028SHS104)。
そして、演出制御用CPU120は、弱スーパーリーチ中の強煽り演出を実行設定し(ステップ028SHS105)、ステップ028SHS109へ移行する。また、ステップ028SHS103において、決定した演出パターンが擬似2回特別演出の演出パターンではない場合(ステップ028SHS103:NO)、すなわち、決定した演出パターンが擬似2回通常演出の演出パターンである場合、演出制御用CPU120は、ステップ028SHS107へ移行する。
ステップ028SHS106において、演出制御用CPU120は、擬似連演出を行う変動パターンであるか否かを判定する(ステップ028SHS106)。擬似連演出を行う変動パターンではない場合(ステップ028SHS106:NO)、演出制御用CPU120は、ステップ028SHS110へ移行する。
擬似連演出を行う変動パターンである場合(ステップ028SHS106:YES)、演出制御用CPU120は、図9−6を用いて後述する仮停止図柄決定テーブルを参照して、擬似連1回目の変動表示における仮停止図柄(弱擬似連図柄および強擬似連図柄のいずれか一方)を決定するための決定処理を実行する(ステップ028SHS107)。そして、演出制御用CPU120は、擬似連1回目の変動表示における煽り演出を実行設定する(ステップ028SHS108)。次いで、演出制御用CPU120は、擬似連演出を実行設定し(ステップ028SHS109)、一連の処理を終了する。
ステップ028SHS110において、演出制御用CPU120は、演出制御コマンドに含まれる変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが変動パターン「PA10−1」(短縮なしの非リーチハズレ)であるか否かを判定する(ステップ028SHS110)。演出制御コマンドに含まれる変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが変動パターン「PA10−1」(短縮なしの非リーチハズレ)ではない場合(ステップ028SHS110:NO)、演出制御用CPU120は、一連の処理を終了する。
一方、演出制御コマンドに含まれる変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが変動パターン「PA10−1」(短縮なしの非リーチハズレ)である場合(ステップ028SHS110:YES)、演出制御用CPU120は、擬似連図柄を仮停止表示させるかのように見せて、仮停止表示させないガセ演出を行うか否かのガセ演出決定処理を実行する(ステップ028SHS111)。なお、ガセ演出決定処理では、不図示のガセ演出決定テーブルが参照され、例えば、1/20の割合で、ガセ演出を実行すると決定される。
そして、演出制御用CPU120は、ガセ演出決定処理の結果、仮停止表示のガセ演出を実行するか否かを判定する(ステップ028SHS112)。仮停止表示のガセ演出を実行しない場合(ステップ028SHS112:NO)、演出制御用CPU120は、一連の処理を終了する。仮停止表示のガセ演出を実行する場合(ステップ028SHS112:YES)、演出制御用CPU120は、仮停止表示のガセ演出を実行設定し(ステップ028SHS113)、一連の処理を終了する。
(擬似連演出の演出パターン決定テーブルの一例)
次に、図9−5を用いて、擬似連演出パターン決定処理(図9−4のステップ028SHS102)において用いられるテーブルの一例について説明する。図9−5は、擬似連演出の演出パターン決定テーブルの一例を示す説明図である。なお、擬似連演出の演出パターン決定テーブルは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが変動パターン「PA20−8」および「PB20−8」のいずれかである場合に用いられる。
図9−5に示すように、擬似連演出の演出パターン決定テーブルは、「変動パターン」と、「演出パターン」と、「飾り図柄の変動内容」と、「決定割合」とを含む。「変動パターン」は、「PA20−8(ハズレ)」および「PB20−8(大当り)」のいずれかを示す。「演出パターン」は、「GS−1」〜「GS−4」の4種類を示す。「飾り図柄の変動内容」は、擬似2回通常演出および擬似2回特別演出のそれぞれの具体的な変動内容の遷移を示す。「決定割合」は、変動パターンごとに各演出パターンが決定される割合を示す。
図9−5に示すように、変動パターン「PA20−8(ハズレ)」の場合、演出パターン「GS−1(擬似2回通常演出)」が70%の割合で決定され、演出パターン「GS−2(擬似2回特別演出)」が30%の割合で決定される。一方で、変動パターン「PB20−8(大当り)」の場合、演出パターン「GS−3(擬似2回通常演出)」が30%の割合で決定され、演出パターン「GS−4(擬似2回特別演出)」が70%の割合で決定される。
このように、ハズレのときに演出パターン「GS−1(擬似2回通常演出)」が決定されやすく、大当りのときに演出パターン「GS−3(擬似2回通常演出)」が決定されにくい。一方で、大当りのときに演出パターン「GS−4(擬似2回特別演出)」が決定されやすく、ハズレのときに演出パターン「GS−2(擬似2回特別演出)」が決定されにくい。このため、擬似2回特別演出は、擬似2回通常演出に比べて、大当り期待度が高い演出となっている。
(仮停止図柄決定テーブルの一例)
次に、図9−6を用いて、擬似連1回目の変動表示における仮停止図柄の決定処理(図9−4のステップ028SHS107)において用いられるテーブルの一例について説明する。図9−6は、擬似1回目の変動中の仮停止図柄決定テーブルの一例を示す説明図である。なお、擬似連演出の演出パターン決定テーブルは、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが擬似連2回の擬似連演出を行う変動パターンの場合に用いられる。ただし、変動パターン「PA20−8」および「PB20−8」を除く。
図9−6に示すように、仮停止図柄決定テーブルは、「変動パターン」と、「飾り図柄の変動内容」と、「仮停止図柄の決定割合」とを含む。「変動パターン」は、「PA20−5(ハズレ)」〜「PA20−8(ハズレ」、「PB20−5(大当り)」〜「PB20−8(大当り」のいずれかを示す。「飾り図柄の変動内容」は、擬似連2回の擬似連演出の具体的な変動内容の遷移を示す。「決定割合」は、変動パターンごとに「強擬似連図柄」および「弱擬似連図柄」のうちいずれか一方が決定される割合を示す。
図9−6に示すように、ノーマルリーチの変動パターン「PA20−5(ハズレ)」、「PB20−5(大当り)」や、弱スーパーリーチの変動パターン「PA20−6(ハズレ)」、「PB20−6(大当り)」の場合、強擬似連図柄よりも弱擬似連図柄の決定される割合の方が高い。すなわち、擬似連1回目の擬似連図柄の仮停止表示において、弱擬似連図柄が仮停止表示した場合には、強スーパーリーチに発展しにくいことを示唆することができる。
一方で、強スーパーリーチに発展する変動パターン「PA20−7(ハズレ)」、「PA20−8(ハズレ)」、「PB20−7(大当り)」、「PB20−8(大当り)」の場合、弱擬似連図柄よりも強擬似連図柄の決定される割合の方が高い。すなわち、擬似連1回目の擬似連図柄の仮停止表示において、強擬似連図柄が仮停止表示した場合には、強スーパーリーチに発展しやすいことを示唆することができる。
なお、擬似連1回目の擬似連図柄の仮停止表示において、強擬似連図柄が仮停止表示した場合には、必ず強スーパーリーチに発展するようにしてもよい。具体的には、強スーパーリーチに発展する変動パターン「PA20−7(ハズレ)」、「PA20−8(ハズレ)」、「PB20−7(大当り)」、「PB20−8(大当り)」の場合、強擬似連図柄が決定される割合を100%としてもよい。
また、図9−6においては、いずれの変動パターンであっても、大当りの場合には、ハズレの場合に比べて、強擬似連図柄が決定されやすい。例えば、ノーマルリーチの変動パターン「PA20−5(ハズレ)」と、「PB20−5(大当り)」とを比較すると、「PB20−5(大当り)」の方が「PA20−5(ハズレ)」に比べて、強擬似連図柄が決定されやすい。このため、擬似連1回目の擬似連図柄の仮停止表示において、強擬似連図柄が仮停止表示した場合には、弱擬似連図柄が仮停止表示した場合に比べて、大当り期待度の高いる演出とすることができる。
(擬似連演出を伴う変動表示の画面遷移の一例)
次に、図9−7〜図9−9を用いて、擬似連演出を伴う変動表示の画面遷移の一例について説明する。図9−7は、弱擬似連図柄が仮停止表示する擬似2回通常演出の画面遷移の一例を示す説明図である。なお、図9−7では、ハズレの表示結果が導出表示される場合の擬似2回通常演出(図9−5の演出パターンGS−1)の画面遷移について説明する。
図9−7の(A)は、擬似連1回目の変動表示の開始時の画面を示す。(A)に示すように、画像表示装置5には、飾り図柄028SH100の変動表示(スクロール)が表示されている。飾り図柄028SH100は、左図柄と、中図柄と、右図柄との3つの図柄を含む。また、画像表示装置5には、アクティブ表示028SH110が表示されている。なお、図9−7では図示していないが、保留記憶がある場合には、アクティブ表示028SH110の横などに保留表示が表示される。
また、(A)に示す画面は、演出制御用CPU120が主基板1から受信した演出制御コマンドに基づいて各種演出を決定して実行することにより表示される。具体的には、演出制御用CPU120は、演出制御コマンドより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄028SH100の変動表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄028SH100の変動表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの、各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングを決定し、その決定結果に基づいて、飾り図柄028SH100の変動表示を実行させる。また、演出制御用CPU120は、演出制御コマンドにより特定される遊技状態に基づいて、遊技状態に応じた演出モードを決定し、その決定結果に基づく演出モードを実行させる。(A)において、所定時間(例えば7秒)が経過すると、(B)に示す画面に遷移する。
図9−7の(B)は、弱煽り演出の画面を示す。(B)に示すように、飾り図柄028SH100は、「2」の図柄でリーチ態様となっている。また、(B)は、中図柄の位置に弱擬似連図柄028SH120が仮停止表示する可能性があることを示唆する弱煽り演出を示す。弱煽り演出において、弱擬似連図柄028SH120は、例えば、透過しているように見える状態(不明確な状態)から、手前に浮き上がってくるように見える状態(明確な状態)に変化したり、明確な状態と不明確な状態とを繰り返したりして表示される。また、弱煽り演出では、弱煽り演出であることを示す、所定のランプの点灯や、所定の背景画像の表示や、所定の効果音の出力、などが行われる。
また、弱煽り演出の態様は、不明確な状態と明確な状態とを変化可能な態様に限らない。例えば、弱煽り演出は、弱擬似連図柄028SH120が上方から下方へ画像がゆらゆらと移動してきて、真ん中で停止するか否かを煽る態様であってもよい。また、弱煽り演出を行う際(弱擬似連図柄を仮停止表示させる際)の飾り図柄028SH100の態様は、リーチ態様に限らない。例えば、左図柄と右図柄とが1コマ分ずれた態様としたり、右図柄に特定の図柄が停止(仮停止)する態様としたりしてもよい。また、弱煽り演出を行う際に、飾り図柄028SH100を小図柄表示し、表示領域を大きくして(表示画面全体を用いて)、弱煽り演出を行ってもよい。
弱擬似連図柄028SH120が仮停止表示するタイミングになると、(C)に示す画面に遷移する。なお、特徴部028SHにおいて、弱煽り演出が行われて、強擬似連図柄が仮停止表示されることはない。ただし、演出が成り下がることがないという観点から、弱煽り演出が行われて、強擬似連図柄が仮停止表示されることがあってもよい。
図9−7の(C)は、弱擬似連図柄028SH120が仮停止表示した際の画面を示す。具体的には、(C)は、弱煽り演出における弱擬似連図柄028SH120が不明確な状態から明確な状態となり、弱擬似連図柄028SH120の仮停止表示が確定した画面を示す。また、(C)では、青色の弱エフェクト画像028SH121が表示され、弱擬似連図柄028SH120の仮停止表示が確定したことが強調されている。弱擬似連図柄028SH120の仮停止表示は、弱擬似連演出が行われることを示す。
なお、詳細については、図9−8を用いて後述するが、弱擬似連図柄028SH120ではなく、強擬似連図柄を仮停止表示する際には、画像表示装置5の周辺に設けられる可動体32が、所定の色に発光して画像表示装置5の前面に動作し、強擬似連図柄の仮停止表示が確定したことがより強調されるようになっている。
また、弱擬似連図柄028SH120が仮停止表示するタイミングは、変動開始から12秒である。ここで、変動開始から12秒が経過したタイミングで、ハズレを示す表示結果が導出表示される場合もある。具体的には、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(変動パターン「PA10−1」)の場合には、変動開始から12秒が経過したタイミングで、ハズレを示す表示結果が導出表示される。
また、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(変動パターン「PA10−1」)の場合でも、弱煽り演出が行われる場合もある。ただし、この場合、表示結果を導出表示するタイミングで、ハズレを示す表示結果が導出表示される。すなわち、この場合、弱擬似連図柄028SH120が仮停止表示しないため、弱煽り演出は、ガセ演出となる。
図9−7の(D)は、擬似連2回目の弱擬似連演出の画面を示す。擬似連2回目の変動表示では、飾り図柄028SH100の変動表示(スクロール)が再び開始される。また、擬似連2回目の変動表示では、弱擬似連演出であることを示す背景画像が表示される。例えば、弱擬似連演出であることを示す背景画像は、月夜の光景を示す背景画像である。この背景画像は、飾り図柄028SH100が再びリーチ態様となるまで継続して表示される。擬似連2回目が終了するリーチ態様となるタイミングになると(変動開始から30秒が経過すると)、(E)に示す画面に遷移する。
図9−7の(E)は、ノーマルリーチの画面を示す。具体的には、画像表示装置5には、「リーチ!」を示す報知画像028SH130が表示されており、ノーマルリーチとなったことが報知されている。なお、本変動表示は、弱擬似連演出が行われたことから、大当り期待度が高い変動表示ではないため、弱スーパーリーチに発展せずに、ノーマルリーチにおいてハズレを示す表示結果が導出表示される可能性も十分ある。このため、遊技者は、ノーマルリーチの段階では、大当りをそれほど期待していない。
さらに、この後、ノーマルリーチの終了タイミングになると、(F)に示す画面に遷移する。なお、ノーマルリーチの終了タイミングは、変動開始から30秒である。ここで、変動開始から30秒が経過したタイミングで、ハズレまたは大当りを示す表示結果が導出表示される場合もある。具体的には、ノーマルリーチで終了する変動パターン(変動パターン「PA20−5」、「PB20−5」)の場合には、変動開始から30秒が経過したタイミングで、ハズレまたは大当りを示す表示結果が導出表示される。
図9−7の(F)は、弱スーパーリーチの画面を示す。具体的には、画像表示装置5には、弱スーパーリーチであることを示す、キャラクタ画像028SH140と、予告を示す標的画像028SH141とが表示されている。キャラクタ画像028SH140は、キャラクタが弓矢を放つ動作を行う画像である。また、標的画像028SH141は、複数の予告を示す画像である。標的画像028SH141が示す複数の予告は、例えば、大当りを示す「当り」と、強スーパーリーチに発展することを示す「発展」と、ハズレを示す「残念」と、を含む。複数の予告のうち、キャラクタによって弓矢が放たれ、ルーレット内のいずれかを射抜くと、射抜いた箇所が示す予告が行われることを示唆する。例えば、キャラクタにより、標的画像028SH141が示す予告のうち「発展」が射抜かれたとすると、(G)に移行する。
なお、弱スーパーリーチが終了するタイミングは、変動開始から62秒である。ここで、弱スーパーリーチが終了するタイミングで、ハズレまたは大当りを示す表示結果が導出表示される場合もある。具体的には、弱スーパーリーチで終了する変動パターン(変動パターン「PA20−6」、「PB20−6」)の場合には、変動開始から62秒が経過したタイミングで、ハズレまたは大当りを示す表示結果が導出表示される。
なお、本変動表示は、弱擬似連演出が行われたことから、大当り期待度が高い変動表示ではないため、強スーパーリーチに発展せずに、弱スーパーリーチにおいてハズレを示す表示結果が導出表示される可能性も十分ある。このため、遊技者は、弱スーパーリーチから強スーパーリーチへ発展することをそれほど期待することができない。弱スーパーリーチにおいてハズレを示す表示結果が導出表示される場合には、キャラクタにより、標的画像028SH141が示す予告のうち「ハズレ」が射抜かれ、その後に、ハズレを示す表示結果が導出表示される。また、弱スーパーリーチにおいて大当りを示す表示結果が導出表示される場合には、キャラクタにより、標的画像028SH141が示す予告のうち「当り」が射抜かれ、その後に、大当りを示す表示結果が導出表示される。
図9−7の(G)は、強スーパーリーチの画面を示す。強スーパーリーチでは、バトル演出が行われる。具体的には、画像表示装置5には、キャラクタ画像028SH150に示すキャラクタと、キャラクタ画像028SH151に示す敵キャラクタと、が表示されている。また、(G)において、画像表示装置5には、飾り図柄028SH100が表示されておらず、小図柄028SH101が変動表示(スクロール)している。強スーパーリーチの終了タイミングになると、(H)に示す画面に遷移する。
図9−7の(H)は、ハズレの報知画面を示す。具体的には、画像表示装置5には、バトルに敗北した旨が表示されている。また、小図柄028SH101は、ハズレを示す表示結果が導出表示されている。なお、強スーパーリーチが終了するまでの時間は、変動開始から112秒である。
このようにして、弱煽り演出→弱擬似連図柄の仮停止表示→弱擬似連演出→ノーマルリーチ→弱スーパーリーチ→強スーパーリーチ、の演出が行われる。
図9−8は、強擬似連図柄が仮停止表示する擬似2回通常演出の画面遷移の一例を示す説明図である。なお、図9−8では、大当りの表示結果が導出表示される場合の擬似2回通常演出(図9−5の演出パターンGS−3)の画面遷移について説明する。また、図9−8では、図9−7と同様の内容については、適宜説明を省略する。
図9−8の(A)は、図9−7の(A)と同様の画面であり、擬似連1回目の変動表示の開始時の画面を示す。なお、本変動表示は、大当りの表示結果が導出表示されるため、通常変動における所定のタイミングや、(B)以降のタイミングで、大当り期待度の高い予告演出(例えば、キャラクタ予告や、ステップアップ予告、カットイン予告、背景画像の変化による予告など)が行われる場合もある。(A)において、所定時間(例えば7秒)が経過すると、(B)に示す画面に遷移する。
図9−8の(B)は、強煽り演出の画面を示す。(B)に示すように、飾り図柄028SH100は、「7」の図柄でリーチ態様となっている。例えば、「7」の図柄のリーチ態様は、他の図柄のリーチ態様よりも、大当り期待度が高いリーチ態様である。また、(B)は、中図柄の位置に強擬似連図柄028SH220が仮停止表示する可能性があることを示唆する強煽り演出を示す。強擬似連図柄028SH220は、弱擬似連図柄028SH120と異なる表示態様であり、例えば、キャラクタが表示されている。
強煽り演出において、強擬似連図柄028SH220は、例えば、透過しているように見える状態(不明確な状態)から、手前に浮き上がってくるように見える状態(明確な状態)に変化したり、明確な状態と不明確な状態とを繰り返したりして表示される。また、強煽り演出では、強煽り演出であることを示す、所定のランプの点灯や、所定の背景画像の表示や、所定の効果音の出力、などが行われる。
また、強煽り演出は、不明確な状態と明確な状態とを変化可能な態様に限らない。例えば、強煽り演出は、強擬似連図柄028SH220が上方から下方へ画像がゆらゆらと移動してきて、真ん中で停止するか否かを煽る態様であってもよい。また、強煽り演出を行う際(強擬似連図柄を仮停止表示させる際)の飾り図柄028SH100の態様は、リーチ態様に限らない。例えば、左図柄と右図柄とが1コマ分ずれた態様としたり、右図柄に特定の図柄が停止(仮停止)する態様としたりしてもよい。また、強煽り演出を行う際に、飾り図柄028SH100を小図柄表示し、表示領域を大きくして(表示画面全体を用いて)、強煽り演出を行ってもよい。
強擬似連図柄028SH220が仮停止表示するタイミングになると、(C)に示す画面に遷移する。なお、演出が成り下がってしまうという観点から強煽り演出が行われて、弱擬似連図柄028SH120が仮停止表示されることはない。
図9−8の(C)は、強擬似連図柄028SH220が仮停止表示した際の画面を示す。具体的には、(C)は、強煽り演出における強擬似連図柄028SH220が不明確な状態から明確な状態とり、強擬似連図柄022SH220の仮停止表示が確定した画面を示す。また、(C)では、赤色の強エフェクト画像028SH221が表示され、強擬似連図柄028SH220の仮停止表示が確定したことが強調されている。なお、強エフェクト画像028SH221の色(赤色)は、弱エフェクト画像028SH121の色(青色)と異なる。
また、(C)では、画像表示装置5の周辺に設けられる可動体32が、所定の色(例えば赤色)に発光して画像表示装置5の前面に動作し、強擬似連図柄028SH220の仮停止表示が確定したことがより強調されている。なお、弱擬似連図柄028SH120が仮停止表示する際に、可動体32は動作しない(図9−7の(C)参照)。このため、強擬似連図柄028SH220が仮停止表示する際の演出を、弱擬似連図柄028SH120が仮停止表示する際の演出よりも賑やかにすることができ、強擬似連図柄028SH220が仮停止表示する際の演出効果を向上させることができる。
強擬似連図柄028SH220の仮停止表示は、強擬似連演出が行われることを示す。この後、(D)に示す画面に遷移する。
なお、短縮なしの非リーチハズレの変動パターン(変動パターン「PA10−1」)の場合、(C)の強擬似連図柄028SH220の仮停止表示のタイミングで、ハズレを示す表示結果が導出表示される。この短縮なしの非リーチハズレの変動パターンの場合に、強煽り演出が行われる場合もある。ただし、この場合、表示結果を導出表示するタイミングで、ハズレを示す表示結果が導出表示される。すなわち、この場合、強擬似連図柄028SH220が仮停止表示しないため、強煽り演出は、ガセ演出となる。
図9−8の(D)は、擬似連2回目の強擬似連演出の画面を示す。擬似連2回目の変動表示では、飾り図柄028SH100の変動表示(スクロール)が再び開始される。また、擬似連2回目の変動表示では、強擬似連演出であることを示す背景画像が表示される。例えば、強擬似連演出であることを示す背景画像は、花火の光景を示す背景画像である。この背景画像は、飾り図柄028SH100が再びリーチ態様となるまで継続して表示される。擬似連2回目が終了するリーチ態様となるタイミングになると(変動開始から30秒が経過すると)、(E)に示す画面に遷移する。
図9−8の(E)は、図9−7の(E)と同様のノーマルリーチの画面を示す。なお、本変動表示は、強擬似連演出が行われたことから、弱擬似連演出が行われた場合に比べて、大当り期待度が高い変動表示であることから、遊技者は、ノーマルリーチから弱スーパーリーチに発展ことを期待する。
図9−8の(F)は、図9−7の(F)と同様の弱スーパーリーチの画面を示す。なお、本変動表示は、強擬似連演出が行われたことから、弱擬似連演出が行われた場合に比べて大当り期待度が高い変動表示であることから、遊技者は、弱スーパーリーチから強スーパーリーチに発展することを期待する。
図9−8の(G)は、図9−7の(G)と同様の強スーパーリーチの画面を示す。なお、本変動表示は、大当り期待度が高い変動表示であるため、遊技者は、大当りの表示結果が導出表示されること(バトルに勝利すること)を期待する。
図9−8の(H)は、大当りの報知画面を示す。具体的には、画像表示装置5には、バトルに勝利した旨が表示されている。また、小図柄028SH101は、大当りを示す表示結果が導出表示されている。
このようにして、強煽り演出→強擬似連図柄の仮停止表示→強擬似連演出→ノーマルリーチ→弱スーパーリーチ→強スーパーリーチ、の演出が行われる。
図9−9は、強擬似連図柄が仮停止表示する擬似2回特別演出の画面遷移の一例を示す説明図である。なお、図9−9では、大当りの表示結果が導出表示される場合の擬似2回特別演出(図9−5の演出パターンGS−4)の画面遷移について説明する。
図9−9の(A)は、図9−8の(A)と同様の画面であり、擬似連1回目の変動表示の開始時の画面を示す。(A)において、所定時間(例えば12秒)が経過すると、(B)に示す画面に遷移する。
図9−9の(B)は、ノーマルリーチの画面を示す。なお、リーチ演出の中でも、ノーマルリーチで終了する演出パターンが最も実行されやすいため、(B)のノーマルリーチの段階で、遊技者は大当りを期待することができない。ただし、「7」の図柄のリーチ態様は、他の図柄のリーチ態様よりも、大当り期待度が高いリーチ態様であるため、ノーマルリーチの中でも他の図柄でのリーチ態様の場合に比べて、大当りを期待することができる。また、本変動表示は、大当りの表示結果が導出表示されるため、(A)や(B)における所定のタイミングで、大当り期待度の高い予告演出が行われることもある。この場合には、該予告演出が行われない場合に比べて、大当りを期待することができる。
この後、ノーマルリーチが終了するタイミングになると、(C)に示す画面に遷移する。なお、ノーマルリーチが終了するタイミングは、変動開始から18秒である。ここで、ノーマルリーチが終了するタイミングで、ハズレまたは大当りを示す表示結果が導出表示される場合もある。具体的には、ノーマルリーチで終了する変動パターン(変動パターン「PA20−1」、「PB20−1」)の場合には、変動開始から18秒が経過したタイミングで、ハズレまたは大当りを示す表示結果が導出表示される。
図9−9の(C)は、弱スーパーリーチの画面を示す。標的画像028SH141が示す複数の予告では、擬似連2回の擬似連演出の後に行われる弱スーパーリーチ(図9−7の(F)や図9−8の(F)参照)と異なり、擬似連演出(再変動)が行われることを示す「再」が含まれている。弱スーパーリーチにおける標的画像028SH141において、「再」は、常に表示されるようにしてもよい。また、標的画像028SH141において、「再」は、所定の割合に応じた演出決定処理によって、所定の割合で表示されるようにしてもよい。所定の割合で表示する場合、例えば、「再」が表示されたときと、「再」が表示されないときとで、擬似連演出が行われる確率が異なるようにしてもよい。例えば、「再」が表示されないときよりも、「再」が表示されたときの方が、擬似連演出が行われる確率が高くなるようにしてもよい。
図9−9の(D)は、弱スーパーリーチ中の強煽り演出の画面を示す。(D)に示すように、弱スーパーリーチ中に、中図柄の位置に強擬似連図柄028SH220が仮停止表示する可能性があることを示唆する強煽り演出を示す。(D)に示す強煽り演出は、ノーマルリーチの開始前に実行される強煽り演出(図9−8の(B)参照)と比較して、弱スーパーリーチ中の演出(キャラクタ画像028SH140や標的画像028SH141の表示)が行われている点で異なるが、それ以外は同じである。
(D)において、キャラクタ画像028SH140が示すキャラクタにより、標的画像028SH141が示す予告のうち「再」が射抜かれると、強擬似連図柄028SH220がその後に仮停止表示することを予告することになる。そして、強擬似連図柄028SH220が仮停止表示するタイミングになると、(E)に示す画面に遷移する。
図9−9の(E)は、図9−8の(C)と同様に、強擬似連図柄028SH220が仮停止表示した際の画面を示す。具体的には、例えば、(E)では、画像表示装置5の周辺に設けられる可動体32が、所定の色(例えば赤色)に発光して画像表示装置5の前面に動作し、強擬似連図柄028SH220の仮停止表示が確定したことがより強調されている。なお、(E)に示す弱スーパーリーチが終了するタイミングは、変動開始から50秒である。ここで、弱スーパーリーチが終了するタイミングで、ハズレまたは大当りを示す表示結果が導出表示される場合もある。具体的には、弱スーパーリーチで終了する変動パターン(変動パターン「PA20−2」、「PB20−2」)の場合には、変動開始から50秒が経過したタイミングで、ハズレまたは大当りを示す表示結果が導出表示される。
なお、弱スーパーリーチにおいてハズレを示す表示結果が導出表示される場合には、キャラクタにより、標的画像028SH141が示す予告のうち「ハズレ」が射抜かれ、その後に、ハズレを示す表示結果が導出表示される。また、弱スーパーリーチにおいて大当りを示す表示結果が導出表示される場合には、キャラクタにより、標的画像028SH141が示す予告のうち「当り」が射抜かれ、その後に、大当りを示す表示結果が導出表示される。
また、弱スーパーリーチで終了する変動パターン(変動パターン「PA20−2」、「PB20−2」)の場合でも、強煽り演出が行われる場合もある。ただし、この場合、変動開始から50秒が経過したタイミングで、ハズレまたは大当りを示す表示結果が導出表示されることになり、強擬似連図柄028SH220が仮停止表示しないため、強煽り演出は、ガセ演出となる。
なお、弱スーパーリーチの開始後に擬似連演出が実行されると、強スーパーリーチに発展することが確定する。すなわち、(E)に示す弱スーパーリーチの終了タイミングで、強擬似連図柄028SH220が仮停止表示することにより、弱スーパーリーチの後に強擬似連演出が行われることになる。このため、(E)の強擬似連図柄028SH220が仮停止表示した段階で、遊技者は大当りを期待することができる。この後、(F)に示す画面に遷移する。
図9−9の(F)は、図9−8の(D)と同様に、擬似連2回目の強擬似連演出の画面を示す。図9−9の(F)においても、強擬似連演出であることを示す背景画像が表示される。この背景画像は、飾り図柄028SH100が再びリーチ態様となるまで継続して表示される。
擬似連2回目が終了するタイミングになると(変動開始から62秒が経過すると)、(G)に示す画面に遷移する。なお、擬似連2回目が終了するタイミング(変動開始から62秒が経過したタイミング)で、表示結果が導出表示されることはなく、必ずリーチ態様(強スーパーリーチ)となる。
図9−9の(G)は、図9−8の(G)と同様の強スーパーリーチの画面を示す。なお、弱スーパーリーチの後に擬似連演出(強擬似連演出)が行われ、さらにその後に実行される強スーパーリーチは最も大当り期待度が高いため、(G)の強スーパーリーチに発展した段階で、遊技者は最も高揚する。
図9−9の(H)は、図9−8の(H)と同様の大当りの報知画面を示す。
このように、特徴部028SHでは、強擬似連図柄028SH220については、弱スーパーリーチの開始前と開始後とに仮停止表示する場合がある(図9−8および図9−9)。一方で、弱擬似連図柄028SH120については、弱スーパーリーチの開始前に仮停止表示する場合があるものの、弱スーパーリーチの開始後に仮停止表示する場合がない(図9−7)。したがって、弱スーパーリーチの開始後に擬似連演出を行う際に、興趣が低下することを抑えることができる。
(特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例1)
次に、特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例1について説明する。上述した特徴部028SHに係る実施の形態1では、弱スーパーリーチの開始後に実行される強煽り演出と、弱スーパーリーチの開始前(特徴部028SHに係る実施の形態1ではノーマルリーチの開始前)に実行される強煽り演出とを、同様の演出とした構成について説明した。特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例1では、このような構成に代えて、または、このような構成に加えて、弱スーパーリーチの開始後に実行される強煽り演出と、弱スーパーリーチの開始前に実行される強煽り演出とを、異なる演出としてもよい。
具体的には、例えば、弱スーパーリーチの開始後の強煽り演出と、弱スーパーリーチの開始前の強煽り演出とで、異なる背景色としたり、強擬似連図柄が不明確な状態から明確な状態に変化する際の変化態様を異なる変化態様にしたりしてもよい。なお、弱スーパーリーチの開始後に行われる強擬似連演出(擬似2回特別演出)は、弱スーパーリーチの前に行われる強擬似連演出(擬似2回通常演出)よりも、大当りの期待度が高い演出である。このため、弱スーパーリーチの開始後に実行される強煽り演出と、弱スーパーリーチの開始前に実行される強煽り演出とを、異なる演出とすることにより、大当り期待度に応じた態様で強煽り演出を実行することができる。したがって、弱スーパーリーチの開始後に実行される強煽り演出において、遊技者の期待感をより高めることができる。
(特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例2)
次に、特徴部028SHに係る実施の形態11の変形例2について説明する。上述した特徴部028SHに係る実施の形態では、弱スーパーリーチの開始後に仮停止表示される強擬似連図柄と、弱スーパーリーチの開始前(特徴部028SHに係る実施の形態1ではノーマルリーチの開始前)に仮停止表示される強擬似連図柄とを、同様の表示態様とした構成について説明した。特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例2では、このような構成に代えて、または、このような構成に加えて、弱スーパーリーチの開始後に仮停止表示される強擬似連図柄と、弱スーパーリーチの開始前に仮停止表示される強擬似連図柄とを、異なる表示態様としてもよい。
具体的には、例えば、弱スーパーリーチの開始後に仮停止表示される強擬似連図柄028SH220と、弱スーパーリーチの開始前に仮停止表示される強擬似連図柄028SH220とで、図柄の大きさを異なる大きさとしたり、図柄に付されるキャラクタを異なるキャラクタとしたりしてもよい。これにより、大当り期待度に応じた表示態様で強擬似連図柄028SH220を仮停止表示することができる。したがって、弱スーパーリーチの開始後に仮停止表示される強擬似連図柄の仮停止表示において、遊技者の期待感をより高めることができる。
(特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例3)
次に、特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例3について説明する。上述した特徴部028SHに係る実施の形態1では、弱スーパーリーチの開始後に行われる強擬似連演出の背景画像と、弱スーパーリーチの開始前に行われる強擬似連演出の背景画像とを、同様の表示態様とした構成について説明した。特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例3では、このような構成に代えて、または、このような構成に加えて、弱スーパーリーチの開始後に行われる強擬似連演出の背景画像と、弱スーパーリーチの開始前に行われる強擬似連演出の背景画像とを、異なる表示態様としてもよい。
具体的には、例えば、弱スーパーリーチの開始後に行われる強擬似連演出の背景画像と、弱スーパーリーチの開始前に行われる強擬似連演出の背景画像とで、花火を示す画像の大きさを異なる画像としたり、花火の数が異なる画像としたりしてもよい。これにより、大当り期待度に応じた表示態様で強擬似連演出の背景画像とすることができる。したがって、弱スーパーリーチの開始後に行われる強擬似連演出において、遊技者の期待感をより高めることができる。
(特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例4)
次に、特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例4について説明する。上述した特徴部028SHに係る実施の形態1では、弱スーパーリーチを1種類とした構成について説明した。特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例4では、このような構成に代えて、または、このような構成に加えて、弱スーパーリーチを複数種類としてもよい。
例えば、大当り期待度の異なる複数の弱スーパーリーチを用意しておけばよい。具体的には、第1弱スーパーリーチと、第1弱スーパーリーチよりも大当り期待度が高い第2弱スーパーリーチと、を用意しておけばよい。また、第2弱スーパーリーチのときには、第1弱スーパーリーチのときよりも、擬似連演出(強擬似連図柄の仮停止表示)が行われやすくしてもよい。また、第1弱スーパーリーチのときには、第2弱スーパーリーチのときよりも、強擬似連図柄が仮停止表示しない、ガセの強煽り演出が行われやすくしてもよい。
これにより、異なる大当り期待度の弱スーパーリーチを実行することができる。したがって、弱スーパーリーチに至るまでに、より段階的に演出を発展させることができるため、弱スーパーリーチにおける興趣を向上させることができる。
(特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例5)
次に、特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例5について説明する。上述した特徴部028SHに係る実施の形態1では、強スーパーリーチを1種類とした構成について説明した。特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例5では、このような構成に代えて、または、このような構成に加えて、強スーパーリーチを複数種類としてもよい。
例えば、大当り期待度の異なる複数の強スーパーリーチを用意しておけばよい。具体的には、第1強スーパーリーチと、第1強スーパーリーチよりもさらに大当り期待度が高い第2強スーパーリーチと、を用意しておけばよい。また、第2強スーパーリーチのときには、第1強スーパーリーチのときよりも、大当りの表示結果が導出表示されやすくすればよい。具体的には、弱スーパーリーチの開始前に強擬似連演出が仮停止表示するときよりも、弱スーパーリーチの開始後に強擬似連演出(強擬似連図柄の仮停止表示や強煽り演出)が行われるときの方が、第2強スーパーリーチに発展しやすくすればよい。
これにより、異なる大当り期待度の強スーパーリーチを実行することができる。したがって、強スーパーリーチに至るまでに、段階的に演出を発展させることができるため、興趣を向上させることができる。
(特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例6)
次に、特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例6について説明する。上述した特徴部028SHに係る実施の形態1では、弱スーパーリーチの開始前に擬似連図柄(強擬似連図柄または弱擬似連図柄)を仮停止表示させるタイミングとして、ノーマルリーチの開始前とする構成について説明した。特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例6では、このような構成に代えて、または、このような構成に加えて、弱スーパーリーチの開始前に擬似連図柄を仮停止表示させるタイミングとして、ノーマルリーチの開始後としてもよい。
具体的には、ノーマルリーチが終了するタイミングで、擬似連図柄を仮停止表示させ、その後に、仮停止表示させた擬似連図柄に応じた擬似連演出(再変動)を行ってもよい。また、擬似連演出が終了した後に、弱スーパーリーチを実行すればよい。このような構成とすることにより、ノーマルリーチから弱スーパーリーチへそのまま発展するときと、ノーマルリーチから擬似連演出を介してスーパーリーチに発展するときと、があるため、ノーマルリーチからの発展態様のバリエーションを増やすことができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
また、特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例6において、弱スーパーリーチの開始前に擬似連図柄を仮停止表示させるタイミングとして、ノーマルリーチの開始前と開始後との複数のタイミングをとり得るようにしてもよい。この場合、ノーマルリーチの開始前に擬似連図柄を仮停止表示するときよりも、ノーマルリーチの開始後に擬似連図柄を仮停止表示させるときの方が、期待感のある演出としてもよい。
具体的には、ノーマルリーチの開始前に擬似連図柄を仮停止表示するときよりも、ノーマルリーチの開始後に擬似連図柄を仮停止表示させるときの方が、強擬似連図柄を仮停止表示させやすくすればよい。また、ノーマルリーチの開始後に擬似連図柄を仮停止表示するときよりも、ノーマルリーチの開始前に擬似連図柄を仮停止表示させるときの方が、弱擬似連図柄を仮停止表示させやすくすればよい。
これにより、弱スーパーリーチの開始前に擬似連図柄を仮停止表示させるタイミングのバリエーションを増やすことができ、また、擬似連図柄を仮停止表示させるタイミングに応じて期待感の異なる演出とすることができる。したがって、弱スーパーリーチの開始前に擬似連図柄を仮停止表示させる際の興趣を向上させることができる。
(特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例7)
次に、特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例7について説明する。上述した特徴部028SHに係る実施の形態1では、擬似2回特別演出と、擬似2回通常演出とのうちのいずれかを、特徴部153SGに示すような設定値に関わらず決定する構成について説明した。特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例7では、このような構成に代えて、または、このような構成に加えて、擬似2回特別演出と擬似2回通常演出とのうちのいずれかを、設定値に応じて決定するしてもよい。
まず、設定値について補足する。設定値は、遊技者にとっての有利度が異なる複数の値のうち、設定される一の値である。具体的には、設定値は、設定される値に応じて大当りの当選確率が変えるための値である。例えば、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率が変わるようになっている。設定値は、例えば、1〜6の6段階からなる。設定値「6」が最も当選確率が高い値であり、「5」、「4」、「3」、「2」、「1」の順に、値が小さくなるほど当選確率が低くなる。すなわち、設定値「6」が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、「5」、「4」、「3」、「2」、「1」の順に、値が小さくなるほど、遊技者にとっての有利度が段階的に低くなる。
変形例7では、設定値に応じて擬似連演出の演出パターン決定テーブル(図9−5)に示す決定割合を変更する構成について説明する。例えば、高設定(例えば、設定値5以上)の場合には、ハズレのときに演出パターン「GS−1(擬似2回通常演出)」が決定されにくく、大当りのときに演出パターン「GS−3(擬似2回通常演出)」が決定されやすくする。一方で、大当りのときに演出パターン「GS−4(擬似2回特別演出)」が決定されにくくし、ハズレのときに演出パターン「GS−2(擬似2回特別演出)」が決定されやすくする。これにより、高設定の場合には、大当り時にレアケースの演出が行われやすくすることができる。このように、設定値に応じて、擬似2回特別演出と擬似2回通常演出とのうちのいずれかを決定することにより、実行される擬似連演出の内容によって、設定値を示唆することができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、この特徴部028SHで示した構成は、特徴部153SGに示した構成と適宜組み合わせて遊技機を構成することが可能である。一例を挙げると、特徴部028SHは、特徴部153SGで示した設定示唆演出を行う構成としてもよい。より具体的には、特徴部028SHは、特徴部153SGで示した、「有利状態示唆演出(例えば、前部可変表示中示唆演出)を第1態様(例えば、前部可変表示中示唆演出としてのキャラクタ演出)と該第1態様よりも有利状態に制御される割合が高い第2態様(例えば、前部可変表示中示唆演出としてのタイマ演出)にて実行可能にし、有利状態示唆演出が第2態様にて実行されるときには、有利状態示唆演出が第1態様にて実行されるときよりも高い割合で設定示唆演出を有利状態示唆演出の実行後に実行可能にする」構成としてもよい。このような構成とすることにより、特徴部028SHにおいても、第2態様が実行されたことにより、遊技者がその後の展開に注目しているときに設定示唆演出が実行されるので、遊技者による設定示唆演出の見逃しを防ぐことができる。
(特徴部028SHに係るパチンコ遊技機1の実施の形態2)
次に、特徴部028SHに係るパチンコ遊技機1の実施の形態2について説明する。上述した特徴部028SHに係るパチンコ遊技機1の実施の形態1では、弱スーパーリーチの開始後に弱擬似連図柄を仮停止表示しない構成について説明した。特徴部028SHに係るパチンコ遊技機1の実施の形態2では、弱スーパーリーチの開始後に弱擬似連図柄を仮停止表示することが可能な構成について説明する。なお、以下の説明において、上述した特徴部028SHに係る実施の形態で説明した点については同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
(擬似連演出を含む一連の演出の遷移について)
図9−10は、擬似連演出を含む一連の演出の遷移について説明する。図9−10は、特徴部028SHにおける一連の演出の遷移を示す説明図(特徴部028SHに係る実施の形態2)である。図9−10の(D)に示す実行パターンが、特徴部028SHに係る実施の形態1(図9−1の(D)に示した実行パターン)と異なる。
図9−10の(D)は、弱スーパーリーチの開始後に強擬似連図柄が仮停止表示する場合の実行パターンを示す。具体的には、(D)は、各変動の実行順に、「擬似連1回目」→「ノーマルリーチ」→「弱スーパーリーチ」→「擬似連2回目」→「強スーパーリーチ」となる実行パターンを示す。なお、擬似連2回目の終了時に、識別情報の表示結果が導出表示されることはない。
(D)に示すように、擬似連1回目の変動表示の後、ノーマルリーチが実行され、さらにその後に弱スーパーリーチが実行される。そして、弱スーパーリーチにおいて、強擬似連図柄または弱擬似連図柄が仮停止表示される。ここで、弱擬似連図柄が仮停止表示される前には、弱擬似連図柄が仮停止表示されることを示唆する弱煽り演出は実行されない。一方で、強擬似連図柄が仮停止表示される前には、強擬似連図柄が仮停止表示されることを示唆する強煽り演出が実行される場合がある。また、強擬似連図柄が仮停止表示される前に、強煽り演出が実行されない場合もある。これにより、強煽り演出が実行されないときに、弱擬似連図柄が仮停止表示することが確定してしまうことがないようにすることができるため、遊技者に強擬似連図柄が仮停止表示するかもしれないということを期待させることができる。
また、(D)に示すように、強擬似連図柄が仮停止表示した場合には、擬似連2回目の変動表示では、背景画像が強擬似連演出を報知する強擬似連背景となる。一方、弱擬似連図柄が仮停止表示した場合には、擬似連2回目の変動表示では、背景画像が弱擬似連演出を報知する強擬似連背景となる。擬似連2回目の変動表示が終了すると、強スーパーリーチが実行される。なお、擬似連2回目の終了時に、識別情報の表示結果が導出表示されることはない。
(演出制御用CPU120が行う擬似連演出に関する演出決定処理の一例)
次に、図9−11を用いて、図7のステップS171に示した演出決定処理に含まれる処理について説明する。図9−11は、演出制御用CPU120が擬似連演出に関する演出決定処理(特徴部028SHに係る実施の形態2)を示すフローチャートである。図9−11に示すフローチャートは、図9−4に示したフローチャートと比較して、ステップ028SHS201〜204(擬似2回特別演出を行う場合に、弱擬似連図柄および強擬似連図柄の決定と、強煽り演出を行うか否かの決定と、を行う点)が異なる。このため、以下の説明では、この点について説明する。
図9−11に示すステップ028SHS103において、演出制御用CPU120は、決定した演出パターンが擬似2回特別演出の演出パターンである場合(ステップ028SHS103:YES)、図9−12を用いて後述する仮停止図柄決定テーブルを参照して、弱スーパーリーチ開始後の仮停止図柄(弱擬似連図柄および強擬似連図柄のいずれか一方)を決定するための仮停止図柄決定処理を実行する(ステップ028SHS201)。
そして、演出制御用CPU120は、決定した仮停止図柄が強擬似連図柄であるか否を判定する(ステップ028SHS202)。決定した仮停止図柄が強擬似連図柄ではない場合(ステップ028SHS202:NO)、すなわち、決定した仮停止図柄が弱擬似連図柄である場合、演出制御用CPU120は、ステップ028SHS109へ移行する。一方、決定した仮停止図柄が強擬似連図柄である場合(ステップ028SHS202:YES)、演出制御用CPU120は、図9−13を用いて後述する強煽り演出決定テーブルを参照して、弱スーパーリーチ中の強煽り演出を行うか否かの強煽り演出決定処理を実行する(ステップ028SHS203)。
そして、演出制御用CPU120は、強煽り演出決定処理を実行した結果を参照し、強煽り演出を実行するか否かを判定する(ステップ028SHS204)。強煽り演出を実行しない場合(ステップ028SHS204:NO)、演出制御用CPU120は、ステップ028SHS109へ移行する。一方、強煽り演出を実行する場合(ステップ028SHS204:YES)、演出制御用CPU120は、ステップ028SHS105へ進む。
(仮停止図柄決定テーブルの一例)
次に、図9−12を用いて、弱スーパーリーチの仮停止図柄(弱擬似連図柄および強擬似連図柄のいずれか一方)を決定するための仮停止図柄決定処理(図9−11のステップ028SHS201)において用いられるテーブルの一例について説明する。図9−12は、仮停止図柄決定テーブルの一例を示す説明図である。なお、仮停止図柄決定テーブルは、擬似2回特別演出を行う変動パターン(「GS−2」および「GS−4」のいずれか)である場合に用いられる。
図9−12に示すように、仮停止図柄決定テーブルは、「変動パターン」と、「演出パターン」と、「飾り図柄の変動内容」と、強擬似連図柄および弱擬似連図柄のそれぞれの「決定割合」と、を含む。「変動パターン」は、「PA20−8(ハズレ)」および「PB20−8(大当り)」のいずれかを示す。「演出パターン」は、「GS−2」および「GS−2」のいずれかを示す。「飾り図柄の変動内容」は、擬似2回特別演出のそれぞれの具体的な変動内容の遷移を示す。「決定割合」は、演出パターンごとの、強擬似連図柄および弱擬似連図柄のそれぞれが決定される割合を示す。なお、擬似連図柄の決定は、擬似連演出の種別の決定でもある。すなわち、強擬似連図柄が決定されると、強擬似連演出が実行されることとなり、弱擬似連図柄が決定されると、弱擬似連演出が実行されることとなる。
図9−12に示すように、演出パターン「GS−2(ハズレ)」の場合、弱擬似連図柄が10%の割合で決定され、強擬似連図柄が90%の割合で決定される。一方で、演出パターン「GS−4(大当り)」の場合、弱擬似連図柄が2%の割合で決定され、強擬似連図柄が98%の割合で決定される。
このように、いずれの演出パターンであっても、弱擬似連図柄よりも強擬似連図柄の方が決定されやすい。すなわち、擬似2回特別演出における弱スーパーリーチ開始後に弱擬似連図柄が仮停止表示する可能性は低い。また、演出パターン「GS−2(ハズレ)」よりも、演出パターン「GS−4(大当り)」の方が、強擬似連図柄が決定されやすい。すなわち、大当りの表示結果が導出表示される擬似2回特別演出における弱スーパーリーチ開始後に弱擬似連図柄が仮停止表示する可能性は低い。
(強煽り演出決定テーブルの一例)
次に、図9−13を用いて、弱スーパーリーチ開始後の強擬似連図柄を仮停止表示させる際に強煽り演出を行うか否かの強煽り演出決定処理(図9−11のステップ028SHS203)において用いられるテーブルの一例について説明する。図9−13は、強煽り演出決定テーブルの一例を示す説明図である。
強煽り演出決定テーブルは、「大当り判定結果」と、「強煽り演出の決定割合」と、を含む。「大当り判定結果」は、ハズレおよび大当を示す。「強煽り演出の決定割合」は、強煽り演出を実行することを示す「あり」と、強煽り演出を実行しないことを示す「なし」とを含む。図9−13に示すように、ハズレの場合、強煽り演出の「あり」が70%の割合で決定され、強煽り演出の「なし」が30%の割合で決定される。また、大当りの場合、強煽り演出の「あり」が95%の割合で決定され、強煽り演出の「なし」が5%の割合で決定される。
このように、ハズレおよび大当りのいずれの場合でも、強煽り演出の「あり」が決定されやすい。すなわち、擬似2回特別演出における弱スーパーリーチ開始後に強煽り演出が実行される可能性は高い。また、ハズレのときよりも、大当りのときの方が、強煽り演出の「あり」が決定されやすい。すなわち、大当りの表示結果が導出表示される擬似2回特別演出における弱スーパーリーチ開始後に強擬似連図柄を仮停止表示させるときには、ほとんどの場合、強煽り演出が行われる。
(擬似連演出を伴う変動表示の画面遷移の一例)
次に、図9−14を用いて、擬似連演出を伴う変動表示の画面遷移の一例について説明する。図9−14は、弱擬似連図柄が仮停止表示する擬似2回特別演出の画面遷移の一例を示す説明図である。なお、図9−9では、大当りの表示結果が導出表示される場合の擬似2回特別演出(図9−5の演出パターンGS−2)の画面遷移について説明する。
図9−14の(A)は、図9−7の(A)と同様の画面であり、擬似連1回目の変動表示の開始時の画面を示す。(A)において、所定時間(例えば12秒)が経過すると、(B)に示す画面に遷移する。
図9−14の(B)は、ノーマルリーチの画面を示す。ノーマルリーチが終了するタイミングになると、(C)に示す画面に遷移する。
図9−14の(C)は、弱スーパーリーチの画面を示す。標的画像028SH141が示す複数の予告では、図9−7の(F)や図9−8の(F)と異なり、擬似連演出(再変動)が行われることを示す「再」が含まれている。弱スーパーリーチにおける標的画像028SH141において、「再」は、異なる表示態様をとり得るようにしてもよい。例えば、「再」の表示色に青色と赤色とがあり、青色の表示態様のときよりも、赤色の表示態様のときに、強擬似連図柄が仮停止表示されやすくしてもよい。
図9−14の(D)は、弱スーパーリーチ中に強煽り演出が行われていない場合の画面を示す。また、弱スーパーリーチ中には、弱煽り演出は行われない。これは、弱スーパーリーチまで発展した後は、遊技者は強擬似連演出を期待するため、弱煽り演出が行われると、遊技者の期待感が下がるおそれがあるためである。なお、(D)において、強煽り演出とは異なる演出を行ってもよい。例えば、(D)において、強擬似連図柄が仮停止表示する可能性があり、且つ、弱擬似連図柄についても仮停止表示する可能性があることを示唆する煽り演出を行ってもよい。
(D)において、キャラクタ画像028SH140が示すキャラクタにより、標的画像028SH141が示す予告のうち「再」が射抜かれると、強擬似連図柄028SH220がその後に仮停止表示することを予告することになる。そして、弱擬似連図柄028SH120が仮停止表示するタイミングになると、(E)に示す画面に遷移する。
図9−14の(E)は、図9−7の(C)と同様に、弱擬似連図柄028SH120が仮停止表示した際の画面を示す。(E)に示す弱スーパーリーチが終了するタイミングで、弱擬似連図柄028SH120が仮停止表示することにより、弱スーパーリーチの後に弱擬似連演出が行われることになる。なお、弱擬似連図柄028SH120が仮停止表示する際に、可動体32は動作しない(図9−7の(C)参照)。この後、(F)に示す画面に遷移する。
なお、弱スーパーリーチで終了する変動パターン(変動パターン「PA20−2」、「PB20−2」)の場合、(E)の弱擬似連図柄028SH120の仮停止表示のタイミングで、ハズレを示す表示結果が導出表示される。この短縮なしの非リーチハズレの変動パターンの場合に、強煽り演出(強煽り演出のガセ演出)が行われる場合があるが、弱煽り演出のガセ演出については行わない。
図9−14の(F)は、図9−7の(D)と同様に、擬似連2回目の弱擬似連演出の画面を示す。図9−14の(F)においても、弱擬似連演出であることを示す背景画像が表示される。この背景画像は、飾り図柄028SH100が再びリーチ態様となるまで継続して表示される。
擬似連2回目が終了するタイミングになると(変動開始から62秒が経過すると)、(G)に示す画面に遷移する。なお、擬似連2回目が終了するタイミング(変動開始から62秒が経過したタイミング)で、表示結果が導出表示されることはなく、必ずリーチ態様(強スーパーリーチ)となる。
図9−14の(G)は、図9−9の(G)と同様の強スーパーリーチの画面を示す。
図9−14の(H)は、図9−7の(H)と同様のハズレの報知画面を示す。
このように、特徴部028SHに係る実施の形態2では、弱スーパーリーチの開始後でも弱擬似連演出が実行可能である。これにより、弱スーパーリーチの開始後に弱擬似連演出が行われた場合に、強スーパーリーチが実行されるものの、本変動表示の大当り期待度はそれほど高くないものの、強スーパーリーチまで発展したことから、遊技者はわずかな望みを抱いて遊技することができる。また、弱スーパーリーチの開始後に強擬似連演出が実行された際には、遊技者の喜びを一層高めることができる。
また、特徴部028SHに係る実施の形態2では、強煽り演出については、弱スーパーリーチの開始前と開始後とに実行可能とし(図9−8および図9−9)、一方で、弱煽り演出については、弱スーパーリーチの開始前では実行されるものの、弱スーパーリーチの開始後には実行されないこととした(図9−7および図9−14)。したがって、弱スーパーリーチの開始後に弱擬似連演出を行う際に、遊技者を過剰に期待させないようにすることができる。
また、特徴部028SHに係る実施の形態2では、弱スーパーリーチの開始後に強煽り演出が行われない場合でも、強擬似連図柄が仮停止表示する可能性があるため、遊技者は、擬似連図柄の仮停止表示のタイミングまで、強擬似連図柄の仮停止表示を願って遊技することができる。
(特徴部028SHに係る実施の形態2の変形例1)
次に、特徴部028SHに係る実施の形態2の変形例1について説明する。上述した特徴部028SHに係る実施の形態2では、弱スーパーリーチの開始後に仮停止表示される弱擬似連図柄と、弱スーパーリーチの開始前(特徴部028SHに係る実施の形態2ではノーマルリーチの開始前)に仮停止表示される弱擬似連図柄とを、同様の表示態様とした構成について説明した。特徴部028SHに係る実施の形態2の変形例1では、このような構成に代えて、または、このような構成に加えて、弱スーパーリーチの開始後に仮停止表示される弱擬似連図柄と、弱スーパーリーチの開始前に仮停止表示される弱擬似連図柄とを、異なる表示態様としてもよい。
具体的には、例えば、弱スーパーリーチの開始後に仮停止表示される弱擬似連図柄028SH120と、弱スーパーリーチの開始前に仮停止表示される弱擬似連図柄028SH120とで、図柄の大きさを異なる大きさとしたり、図柄に付されるキャラクタを異なるキャラクタとしたりしてもよい。これにより、弱擬似連演出のバリエーションを増やすことができる。また、弱スーパーリーチの開始後に行われる弱擬似連演出(擬似2回特別演出)の大当り期待度は、それほど高くはないものの、遊技者はわずかな望みを抱いて遊技することができる。
(特徴部028SHに係る実施の形態2の変形例2)
次に、特徴部028SHに係る実施の形態2の変形例2について説明する。上述した特徴部028SHに係る実施の形態2では、弱スーパーリーチの開始後に行われる強擬似連演出の背景画像と、弱スーパーリーチの開始前に行われる強擬似連演出の背景画像とを、同様の表示態様とした構成について説明した。特徴部028SHに係る実施の形態2の変形例2では、このような構成に代えて、または、このような構成に加えて、弱スーパーリーチの開始後に行われる弱擬似連演出の背景画像と、弱スーパーリーチの開始前に行われる弱擬似連演出の背景画像とを、異なる表示態様としてもよい。
具体的には、例えば、弱スーパーリーチの開始後に行われる弱擬似連演出の背景画像と、弱スーパーリーチの開始前に行われる弱擬似連演出の背景画像とで、月を示す画像の大きさを異なる画像としたり、雲の数が異なる画像としたりしてもよい。これにより、弱擬似連演出のバリエーションを増やすことができる。また、弱スーパーリーチの開始後に行われる弱擬似連演出(擬似2回特別演出)の大当り期待度は、それほど高くはないものの、遊技者はわずかな望みを抱いて遊技することができる。
(特徴部028SHに係る実施の形態2の変形例3)
次に、特徴部028SHに係る実施の形態2の変形例3について説明する。上述した特徴部028SHに係る実施の形態2では、弱スーパーリーチを1種類とした構成について説明した。特徴部028SHに係る実施の形態2の変形例3では、このような構成に代えて、または、このような構成に加えて、弱スーパーリーチを複数種類としてもよい。
例えば、大当り期待度の異なる複数の弱スーパーリーチを用意しておけばよい。具体的には、第1弱スーパーリーチと、第1弱スーパーリーチよりも大当り期待度が高い第2弱スーパーリーチと、を用意しておけばよい。また、第2弱スーパーリーチのときには、第1弱スーパーリーチのときよりも、強擬似連演出(強擬似連図柄の仮停止表示や、強煽り演出)が行われやすくしてもよい。また、第1弱スーパーリーチのときには、第2弱スーパーリーチのときよりも、弱擬似連演出(弱擬似連図柄の仮停止表示)が行われやすくしてもよい。
これにより、異なる大当り期待度の弱スーパーリーチを実行することができる。したがって、弱スーパーリーチに至るまでに、段階的に演出を発展させることができるため、弱スーパーリーチにおける興趣を向上させることができる。また、弱スーパーリーチの種類に応じて、その後に、強擬似連演出(強擬似連図柄の仮停止表示や強煽り演出)が行われる可能性が高いか、弱擬似連演出(弱擬似連図柄の仮停止表示)が行われる可能性が高いか、を示唆することができるため、弱スーパーリーチの興趣を向上させることができる。
(特徴部028SHに係る実施の形態2の変形例4)
次に、特徴部028SHに係る実施の形態2の変形例4について説明する。上述した特徴部028SHに係る実施の形態2では、強スーパーリーチを1種類とした構成について説明した。特徴部028SHに係る実施の形態2の変形例4では、このような構成に代えて、または、このような構成に加えて、強スーパーリーチを複数種類としてもよい。
例えば、大当り期待度の異なる複数の強スーパーリーチを用意しておけばよい。具体的には、第1強スーパーリーチと、第1強スーパーリーチよりもさらに大当り期待度が高い第2強スーパーリーチと、を用意しておけばよい。また、弱スーパーリーチの開始前に強擬似連演出(強擬似連図柄の仮停止表示や強煽り演出)が行われるときよりも、弱スーパーリーチの開始後に強擬似連演出(強擬似連図柄の仮停止表示や強煽り演出)が行われるときの方が、第2強スーパーリーチに発展しやすくすればよい。
これにより、異なる大当り期待度の強スーパーリーチを実行することができる。したがって、強スーパーリーチに至るまでに、段階的に演出を発展させることができるため、強スーパーリーチに至るまでの興趣を向上させることができる。また、弱スーパーリーチの開始後に、強擬似連演出(強擬似連図柄の仮停止表示や強煽り演出)が行われるか、弱擬似連演出(弱擬似連図柄の仮停止表示)が行われるか、によって、いずれの強スーパーリーチに発展しやすいかを示唆することができるため、擬似連演出の興趣を向上させることができる。
(特徴部028SHに係る実施の形態2の変形例5)
次に、特徴部028SHに係る実施の形態2の変形例5について説明する。上述した特徴部028SHに係る実施の形態2では、弱スーパーリーチの開始前に擬似連図柄(強擬似連図柄または弱擬似連図柄)を仮停止表示させるタイミングとして、ノーマルリーチの開始前とする構成について説明した。特徴部028SHに係る実施の形態2の変形例5では、このような構成に代えて、または、このような構成に加えて、弱スーパーリーチの開始前に擬似連図柄を仮停止表示させるタイミングとして、ノーマルリーチの開始後としてもよい。なお、弱スーパーリーチの開始前に擬似連図柄を仮停止表示させるタイミングとして、ノーマルリーチの開始後とする構成については、特徴部028SHに係る実施の形態1の変形例6に示した構成と同様であるため、詳細な説明を省略する。
(特徴部028SHに係る実施の形態2の変形例6)
次に、特徴部028SHに係る実施の形態2の変形例6について説明する。上述した特徴部028SHに係る実施の形態2では、擬似2回特別演出における弱スーパーリーチの開始後に仮停止表示させる擬似連図柄を、設定値に関わらず決定する構成について説明した。特徴部028SHに係る実施の形態2の変形例6では、このような構成に代えて、または、このような構成に加えて、擬似2回特別演出における弱スーパーリーチの開始後に仮停止表示させる擬似連図柄を、設定値に応じて決定してもよい。
具体的には、設定値に応じて、仮停止図柄決定テーブル(図9−12)に示す決定割合を変更してもよい。例えば、高設定(例えば、設定値5以上)の場合には、演出パターン「GS−2(ハズレ)」および演出パターン「GS−4(大当り)」のいずれの場合でも、弱擬似連図柄よりも強擬似連図柄の決定割合を高くしてもよい。これにより、高設定の場合には、大当り時にレアケースの演出が行われやすくすることができる。このように、設定値に応じて、弱スーパーリーチの開始後に仮停止表示させる擬似連図柄(擬似連演出)を決定することにより、仮停止表示する擬似連図柄によって、設定値を示唆することができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
(特徴部028SHに係る手段の説明)
上述した特徴部028SHに関連して、ノーマルリーチの後に実行されるスーパーリーチ中に、擬似連図柄を仮停止表示させて、再度可変表示させるパチンコ遊技機がある(例えば、特開2015−051230号公報)。しかしながら、特定のリーチ中に擬似連図柄を仮停止表示させる際に、弱擬似連図柄および強擬似連図柄を仮停止可能としたとすると、興趣を高めるために改善の余地があった。
(手段1)
そこで、特徴部028SHに係る手段1の遊技機は、
識別情報(例えば、第1特別図柄や、第2特別図柄や、飾り図柄など)の変動表示を実行し、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えばパチンコ遊技機1)であって、
識別情報の変動表示を実行可能な変動表示実行手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103のステップS110〜113を実行する部分)と、
演出を実行可能な演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120)と、を備え、
変動表示の実行パターンとして、識別情報を一旦仮停止表示し、再度変動表示する再変動パターン(例えば、擬似連演出を行う変動パターン)を含み、
前記変動表示実行手段は、前記再変動パターンを実行するときに、第1特殊識別情報(例えば、図9−7の弱擬似連図柄028SH120)を仮停止表示するときと、前記第1特殊識別情報よりも前記有利状態に制御される期待度が高い第2特殊識別情報(例えば、図9−8の強擬似連図柄028SH220)を仮停止表示するときと、があり、
前記演出実行手段は、前記第1特殊識別情報が仮停止表示されることを示唆する第1示唆演出(例えば、図9−7の(B)の弱煽り演出)と、前記第2特殊識別情報が仮停止表示されることを示唆する第2示唆演出(例えば、図9−8の(B)の強煽り演出)と、を実行可能であり、
所定のリーチ演出(例えば、弱スーパーリーチ)の開始前は、前記第1示唆演出および前記第2示唆演出を実行可能であり、
前記所定のリーチ演出の開始後は、前記第1示唆演出を実行せず、前記第2示唆演出(図9−9の(D)の強煽り演出)を実行可能である。
このような構成によれば、再変動の契機となる複数種類の識別情報を用いた構成としたとしても、所定のリーチ演出の開始後に第1示唆演出を行わないため、遊技者を過剰に期待させることを抑えることができる。また、所定のリーチ演出の開始後に第2示唆演出を行ってから第2特殊識別情報を仮停止表示させることが可能なため、期待感のある演出に段階的に発展させることが可能になる。これにより、所定のリーチ演出の開始後に、遊技状態に制御される期待感を効果的に高めることができる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
(手段2)
また、特徴部028SHに係る手段2の遊技機として、手段1に記載の遊技機において、
識別情報がリーチ状態となった後に実行される演出として、少なくとも、第1リーチ演出(例えば、図9−8の(E)に示すノーマルリーチ)と、前記第1リーチ演出の後に実行され且つ前記第1リーチ演出よりも前記有利状態に制御される期待度が高い第2リーチ演出(例えば、図9−8の(F)に示す弱スーパーリーチ)と、を含み、
前記所定のリーチ演出は、前記第2リーチ演出である。
このような構成によれば、第2リーチ演出の開始後に第1特殊識別情報を仮停止表示させないため、演出の進行に伴って期待感のない演出が行われることを抑えることができる。また、第2リーチ演出の開始後に第2特殊識別情報のみを仮停止表示することが可能なため、第1リーチ演出→第2リーチ演出→第2特殊識別情報の仮停止表示、というように、期待感のある演出に段階的に発展させることが可能になる。したがって、遊技の興趣を向上させることができる。
(手段3)
また、特徴部028SHに係る手段3の遊技機として、手段2に記載の遊技機において、
識別情報がリーチ状態となった後に実行される演出として、前記第2リーチ演出の後に実行され且つ前記第2リーチ演出よりも前記有利状態に制御される期待度が高い第3リーチ演出(例えば、図9−7の(G)に示す強スーパーリーチ)を含み、
前記第2リーチ演出の開始前に前記第1特殊識別情報が仮停止表示したときには(例えば、図9−7の(C)に示す弱擬似連図柄028SH120の仮停止表示)、再度変動表示した後に、前記第2リーチ演出を実行せずに識別情報が停止表示(図9−7の(E)に示すノーマルリーチの終了時に表示結果を導出表示)する割合の方が、前記第3リーチ演出を実行して識別情報が停止表示(例えば、図9−7の(H)に示す強スーパーリーチの終了時に表示結果を導出表示)する割合よりも高い(図9−6に示すように、ノーマルリーチの変動パターン「PA20−5(ハズレ)」、「PB20−5(大当り)」や、弱スーパーリーチの変動パターン「PA20−6(ハズレ)」、「PB20−6(大当り)」の場合、強擬似連図柄よりも弱擬似連図柄の決定される割合の方が高い。)。
このような構成によれば、第2リーチ演出の開始前に第1特殊識別情報が仮停止表示したときには第3リーチ演出に発展しにくいことを示唆することができる。すなわち、第1特殊識別情報が仮停止表示することによって、大当り期待度が低い変動表示であることを示唆することができる。したがって、第2リーチ演出の開始後に、第1特殊識別情報を仮停止表示させないことにより、演出の進行に伴って、その後の演出の発展に期待できない演出が行われることを抑えることができる。これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(手段4)
また、特徴部028SHに係る手段4の遊技機として、手段2または3に記載の遊技機において、
識別情報がリーチ状態となった後に実行される演出として、前記第2リーチ演出の後に実行され且つ前記第2リーチ演出よりも前記有利状態に制御される期待度が高い第3リーチ演出(例えば、図9−8の(G)に示す強スーパーリーチ)を含み、
前記第2リーチ演出の開始前に前記第2特殊識別情報が仮停止表示したときには(例えば、図9−8の(C)に示す強擬似連図柄028SH220の仮停止表示)、再度変動表示した後に、前記第3リーチ演出を実行して識別情報が停止表示(例えば、図9−8の(H)に示す強スーパーリーチの終了時に表示結果を導出表示)する割合の方が、前記第2リーチ演出を実行せずに識別情報が停止表示(図9−8の(E)に示すノーマルリーチの終了時に表示結果を導出表示)する割合よりも高い(図9−6に示すように、強スーパーリーチに発展する変動パターン「PA20−7(ハズレ)」、「PA20−8(ハズレ)」、「PB20−7(大当り)」、「PB20−8(大当り)」の場合、弱擬似連図柄よりも強擬似連図柄の決定される割合の方が高い。)。
このような構成によれば、第2リーチ演出の開始前に第2特殊識別情報が仮停止表示したときには第3リーチ演出に発展しやすいことを示唆することができる。すなわち、第2特殊識別情報が仮停止表示することによって、大当り期待度が高い変動表示であることを示唆することができる。したがって、第2リーチ演出の開始後に、第2特殊識別情報のみを仮停止表示させることにより、演出の進行に伴って、その後の演出の発展を期待させることができる。これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
(手段5)
また、特徴部028SHに係る手段5の遊技機として、手段2〜4のいずれか1つに記載の遊技機において、
前記第2特殊識別情報は、前記第2リーチ演出の開始前に仮停止表示(例えば、図9−8の(C)に示す強擬似連図柄028SH220の仮停止表示)したときよりも、前記第2リーチ演出の開始後に仮停止表示(例えば、図9−9の(C)に示す強擬似連図柄028SH220の仮停止表示)したときの方が、前記有利状態に制御される期待度が高い(図9−5に示すように、ハズレのときに演出パターン「GS−1(擬似2回通常演出)」が決定されやすく、大当りのときに演出パターン「GS−3(擬似2回通常演出)」が決定されにくい。また、大当りのときに演出パターン「GS−4(擬似2回特別演出)」が決定されやすく、ハズレのときに演出パターン「GS−2(擬似2回特別演出)」が決定されにくい。)。
このような構成によれば、第2リーチ演出の開始後の第2特殊識別情報の仮停止表示を大当り期待度の高い演出とすることができ、第1リーチ演出→第2リーチ演出→第2特殊識別情報の仮停止表示、という発展態様を、最も大当り期待度の高い発展態様とすることができる。したがって、段階的に遊技者の期待感を高める演出を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。