JP2017035251A - 遊技機 - Google Patents

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Toshio Ogura
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Abstract

【課題】動作手段の十分な動作確認を行い、好適に演出を実行すること。
【解決手段】所定の遊技を行う遊技機であって、撮像する撮像手段と、所定の動作を行う動作手段と、動作手段が正常に動作しているか否かを判定する判定手段とを備え、判定手段は、遊技領域における特定領域が撮像された特定画像を用いて動作手段が正常に動作しているか否かを判定する。
【選択図】図16

Description

本発明は、所定の遊技を行うパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機として、所定の動作を行う動作手段の動作確認を電源投入時に行うものがある(例えば特許文献1)。
特開2013−022268号公報
特許文献1に記載の遊技機では、動作確認が十分であるとはいえず、好適に演出を実行することができない可能性もある。
本発明は、上記実情に鑑み成されたものであり、動作手段の十分な動作確認を行い、好適に演出を実行することができる遊技機を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本発明の遊技機は、所定の遊技を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機1等)であって、撮像する撮像手段(例えばカメラ33等)と、所定の動作を行う動作手段(例えば可動部材用モータ61の回転に連動して回転する可動演出部材60等)と、前記動作手段が正常に動作しているか否かを判定する判定手段(例えば図14に示す可変表示中演出処理のステップS530にて可動演出部材60が動作しているか否かを判定する演出制御用CPU120等)とを更に備え、前記判定手段は、前記動作手段を含む特定領域が撮像された特定画像を用いて前記動作手段が正常に動作しているか否かを判定する(例えば図16に示す可動演出部材動作判定処理におけるステップS148にて動作判定範囲Rjに相当する画像領域のいずれかの画素値が“0”でなければ可動演出部材60が動作しているとみなすことや、ステップS150にてエラーカウント値が所定値に達していれば可動演出部材60が動作していないとみなすこと等)。
このような構成によれば、遊技者目線での動作手段の状態を確認することができるため、好適に演出を実行することができる。
(2)上記(1)の遊技機において、異常報知を行う異常報知手段(例えば図16の可動演出部材動作判定処理におけるステップS151にて異常報知を行う演出制御用CPU120等)を更に備える、としてもよい。
このような構成によれば、異常報知を行うことができる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、前記動作手段は、所定の移動動作を行う可動部材(例えば可動部材用モータ61の回転に連動して回転する可動演出部材60等)であって、前記判定手段は、前記特定画像を用いて前記可動部材が正常に動作しているか否かを判定する、としてもよい。
このような構成によれば、可動部材が正常に動作しているか否かを確認することができる。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、前記動作手段は、識別情報を可変表示する可変表示装置(例えば飾り図柄の可変表示を行う画像表示装置5等)であって、前記判定手段は、前記特定画像を用いて前記可変表示装置が正常に識別情報を表示しているか否かを判定する、としてもよい。
このような構成によれば、例えば画像表示装置5への信号に対するノイズ等の影響により飾り図柄が正常に表示されないような異常が発生しても、当該異常を検出することができる。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、前記動作手段は、遊技媒体が入賞し易い開放状態と、遊技媒体の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態とに変化可能な可変入賞装置(例えば特別可変入賞球装置7や普通可変入賞球装置6B等)であって、前記判定手段は、前記特定画像を用いて前記可変入賞装置が正常に動作しているか否かを判定する、としてもよい。
このような構成によれば、遊技価値の付与に直接的に関わる可変入賞装置が正常に動作しているか否かを検出することができる。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、前記判定手段は、前記撮像手段により連続撮像された複数の特定画像を用いる(例えばタイマ割込み毎に、カメラ33にて撮像範囲Rsを複数回撮像して得られる複数の特定画像を用いて、動作手段が動作しているか否かを判定すること等)、としてもよい。
このような構成によれば、動作手段が正常に動作しているか否かをより正確に判定することができる。
(7)上記(1)から(6)のいずれかの遊技機において、異常報知を行う異常報知手段(例えば図16の可動演出部材動作判定処理におけるステップS151にて異常報知を行う演出制御用CPU120等)を更に備え、前記異常報知手段は、前記動作手段が正常に動作していないと前記判定手段により判定された場合に、異常報知処理を行う(例えば図16の可動演出部材動作判定処理におけるステップS150にてエラーカウント値が所定値に達していれば、可動演出部材60が動作していないとみなし、可動演出部材60に異常が発生していることを報知すること等)、としてもよい。
このような構成によれば、動作手段に異常が発生していることを外部で認識することができる。
この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板等を示す構成図である。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。 特図保留記憶部の構成例を示すブロック図である。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 特図表示結果等の決定例を示す説明図である。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 変動パターンを例示する図である。 変動パターンの決定例を示す説明図である。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。 MAX状態となるか否かの決定例を示す説明図である。 可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。 画像表示装置輝度調整処理の一例を示すフローチャートである。 可動演出部材動作判定処理の一例を示すフローチャートである。 装飾用LED輝度調整処理の一例を示すフローチャートである。 撮像範囲Rsにおける各範囲の設定例を示す図である。 各種演出の実行例を示す図である。 各種演出実行時に表示される画像の例を示す図である。 各種演出実行時に表示される画像の例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、略円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である特別図柄が、変動可能に表示される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組み合わせを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が停止表示される。
このように、画像表示装置5の表示領域では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム、又は第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームと同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮等を生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮等も生じさせず、所定時間よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示すること等が含まれてもよい。
図1に示すパチンコ遊技機1の構成例では、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。
第1特図保留記憶数は、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ1加算される。これにより、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。
第2特図保留記憶数は、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ1加算される。これにより、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。
第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第1特図保留記憶数が1減算される。第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、第2特図保留記憶数が1減算される。このように、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に遊技球が進入したことに基づき、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていること等により、可変表示ゲームを開始するための開始条件は成立していないときには、可変表示の保留が発生する。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部を指すこともあるものとする。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値に対応した個数のLEDを含んで構成されている。
第1保留表示器25Aや第2保留表示器25Bと共に、あるいは、これらの保留表示器に代えて、画像表示装置5の表示領域に始動入賞記憶数表示エリアを設けてもよい。即ち、始動入賞記憶表示エリアでは、可変表示の保留数を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。
画像表示装置5の所定縁部の近傍には、演出用役物が設けられている。可動演出部材60は、可動部材用モータ61の回転軸に取り付けられ、可動部材用モータ61の回転に連動して回転する。画像表示装置5を用いた演出を行う場合、可動演出部材60等の可動物が移動する演出が行われることがある。可動演出部材60が移動することにより、画像表示装置5に画像を表示した場合とは異なる視覚効果が生じる。その結果、遊技者に強い印象を与える演出が実行できる。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口を遊技球が通過できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口を遊技球が通過できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入し難いように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が通過可能な開放状態又は拡大開放状態といった第1可変状態と、遊技球が通過不可能な閉鎖状態、又は通過困難な通常開放状態といった第2可変状態とに、変化できるように構成されている。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値以下であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口を通過できなくする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過し易くなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過し易く遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口を通過できない閉鎖状態に代えて、あるいは、閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口を通過し難い一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口を通過した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過させて賞球を得ることが不可能又は困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄を変動可能に表示する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームと称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、通過ゲート41を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車、及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一又は複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、更に遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物の周囲には、装飾用LED91が配置されていてもよい。
装飾用LED91は、可視光通信にも利用される。可視光通信とは、人の目に見える光を使って無線通信を行う技術のことである。ここで、可視光を具体的な波長で表すと380nm〜780nmとなる。装飾用LED91等のLEDには高速に点滅できるという特性がある。この特性を使って、人の目には分からないほどの高速でLEDを点滅させることでデータ通信を実現しようというのが可視光通信である。可視光を受ける側のシステムとしても、既に広く普及しているデジタルカメラや、デジタルカメラが搭載されたスマートフォン等を利用できる。可視光通信では、様々なメリットを挙げることができる。例えば、可視光は、人間にとって安全な波長領域なので、電波や赤外線と違って高い電力のまま送信できる。また、遊技者の医療機器や心臓ペースメーカー、パチンコ遊技機1の精密機器等に悪影響を与えることがない。また、パチンコ遊技機1には照明が至るところに設置されていることから、これらの機器に通信機能を付加するだけで簡単に無線通信環境を構築できる。また、無線通信を実現する上で、電波法の制約を受けない。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドルが設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量に応じて遊技球の弾発力を調整する。打球操作ハンドルには、打球発射装置が備える発射モータの駆動を停止させるための単発発射スイッチや、タッチリングが設けられていればよい。
打球供給皿の上部の所定位置には、押圧操作により遊技者が操作可能な操作ボタン130が設置されている。操作ボタン130には、操作を検出するための操作検出スイッチ131が設けられている。なお、操作ボタン130は、押圧操作するボタンに限らず、押下可能なジョグボタン、及び回動可能なジョグダイアルといった、その他の構成の操作手段により構成されてもよい。このような操作ボタン130は、例えば、変動表示中の演出に応じて操作する等、所定の演出が行われるときに操作が要求される。
遊技盤2の所定位置には、パチンコ遊技機1の遊技領域における所定範囲Rsの撮像を行うカメラ33が設けられている。カメラ33は、例えばCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサといった固体撮像素子を用いて構成され、撮像対象からの入射光を電気信号に変換すること等により、撮像画像データを生成する。なお、カメラ33は、撮像対象にて反射した自然光が入射されるパッシブセンサ方式を用いたものであってもよいし、所定の発光部材から出力される赤外線や紫外線、あるいは、可視光等を撮像対象に照射し、その反射光が入射されるアクティブセンサ方式を用いたものであってもよい。また、カメラ33は、例えばエックス線を照射する場合のように、撮像対象の一部又は全部を透過したものが入射されるものであってもよい。
カメラ33は、単一の撮像装置として構成されたものであってもよいし、例えばパチンコ遊技機1の表面、あるいは、周辺における所定位置に配置された複数の撮像装置として構成されたものであってもよい。カメラ33に代えて、あるいは、カメラ33と共に、例えばUWBパルスレーダといった、電磁波の送受信により対象物の表面形状等を観測できる装置を用いてもよい。更に、赤外線や紫外線、あるいは、可視光等の電磁波を入射信号として検出するカメラ33に代えて、あるいは、こうしたカメラ33と共に、例えば超音波センサといった電磁波以外を入射信号として検出できる装置を用いてもよい。
この実施の形態では、表示演出が行われる表示領域としての画像表示装置5、表示演出が行われていない非表示領域としての輝度調整用板10、装飾用LED91、及び可動演出部材60の可動領域が撮像されるように所定範囲Rsが設定されている。この実施の形態では、輝度調整用板10の領域の輝度を基準の輝度として、画像表示装置5や装飾用LED91の輝度を調整する。そのため、輝度調整用板10は、例えば、拡散反射率の高い白色板とすることが望ましい。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15等も搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2等の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板等といった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12等から成るサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能等を備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED等の点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御等を行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111等が搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、及び遊技効果ランプ9や装飾用LED91といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。即ち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部又は一部、遊技効果ランプ9や装飾用LED91等における点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させる機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データに基づき、スピーカ8L、8Rから音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路等が搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの信号に基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LED91等における点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路等が搭載されている。また、ランプ制御基板14には、装飾用LED91を利用して可視光通信を行うための変調回路等が搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるもの等のように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20等の表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LED91の点灯動作等を制御するために用いられるランプ制御コマンドが含まれている。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105等は外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104等により、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104等のハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的又は不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータ等が格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブル等を構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンド送信テーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータ等が、記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102は、その一部又は全部が所定の電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであればよい。即ち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、即ち、遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータ基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。こうしたRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するために用いられる各種のデータが記憶される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理等を実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対して可視光通信により通信したい情報信号としてのベースバンド信号を伝送するための配線等が接続されている。更に、演出制御基板12には、可動演出部材60を動作させる可動演出部材用モータ61を駆動するためのモータ駆動回路16に対して所定の駆動指令信号を伝送するための配線も接続されている。また、演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120には、操作ボタン130の操作を検出するための操作検出スイッチ131の操作検出信号が入力される。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124等により、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブル等が格納されている。一例として、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置による演出動作を制御するために使用する演出制御パターンを複数種類格納した演出制御パターンテーブルが記憶されている。演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作に対応して、その制御内容を示すデータ等から構成されている。演出制御パターンテーブルには、例えば特図変動時演出制御パターンと、予告演出制御パターンと、後述する特別報知演出や特定報知演出を含む各種演出の各種演出制御パターンとが、格納されていればよい。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123には、画像処理プロセッサ、画像処理用データメモリ、VRAM等が含まれている。画像処理プロセッサは、例えばVDPやGPU、GCL、あるいは、より一般的にDSPと称されるマイクロプロセッサを用いて構成され、画像表示装置5の表示領域に各種画像を表示させるための高速描画機能や動画像デコード機能といった画像データ処理機能を有し、演出制御用CPU120からの表示制御指令に従った画像データ処理を実行する。
また、この実施の形態では、例えばカメラ33から伝送された撮像画像データといった原画像データに対して、所定の変形加工を行うことにより、原画像データにより表される原画像とは態様が異なる、画像表示装置5や装飾用LED91の輝度調整処理対象の画像を表す輝度調整処理用画像データや、可動演出部材60の動作判定処理対象の画像を表す動作判定処理用画像データを生成する処理の一部又は全部が、画像処理プロセッサにより実行される。なお、輝度調整処理対象や動作判定処理対象の画像を原画像とは変化させる変化加工処理は、演出制御用CPU120と画像処理プロセッサとが協働して実行されるものであってもよい。画像処理プロセッサは、演出制御用CPU120とは独立して表示制御部123に設けられて演出制御用CPU120に外付けされるものであってもよいし、演出制御用CPU120の内部構成となるものであってもよい。
画像処理用データメモリは、例えばフラッシュメモリといった半導体メモリや磁気メモリ、光学メモリ等の不揮発性の記録媒体を用いて構成され、画像表示装置5の表示領域に各種画像を表示するために使用される画像データや、各種の画像処理を実行するために使用される設定データ等を、予め複数種類記憶する。例えば、画像処理用データメモリが記憶する画像データには、画像表示装置5において可変表示される複数種類の飾り図柄等といった、複数種類の演出画像に対応した複数種類の画像データが含まれている。また、画像処理用データメモリが記憶する設定データには、画像処理プロセッサが原画像データに対して変形加工を行い輝度調整処理用画像データや動作判定処理用画像データを生成する画像処理用のパターンデータやシーケンスデータが含まれている。
VRAMは、画像処理プロセッサにより生成される画像の表示用データ、輝度調整処理用画像データ、動作判定処理用画像データ等を一時記憶するフレームバッファメモリである。VRAMに記憶される表示用データは、例えばポイント、ライン、ポリゴン等のベクトルデータ等に基づいて画像処理プロセッサが作成したピクセルデータ等であればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11等から伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される指令、ランプ制御基板14へと伝送される指令、モータ駆動回路16へと伝送される指令等が出力される。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータ等により、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口を通過すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたこと等により第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口を通過すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたこと等により第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したこと等により第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。但し、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口を遊技球が通過困難又は通過不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定等が行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、図2に示す主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御基板12に向けて伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の表示領域に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄の可変表示が行われる。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。即ち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「ハズレ」となる。
一例として、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間、あるいは、所定個数の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難又は発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球が検出され、その検出毎に所定個数の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数に達するまで繰り返し実行される。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。大当り種別が「非確変」又は「確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態とする上限時間が比較的に長い通常開放ラウンドが実行される。なお、大当り種別として「非確変」、「確変」とは異なる大当り遊技状態となる「突確」が含まれていてもよい。また、特図表示結果として、大当り遊技状態とは異なる「小当り遊技状態」に制御される「小当り」が含まれていてもよい。
大当り遊技状態が終了した後には、所定の確変制御条件が成立したことに基づいて、可変表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数の可変表示が実行されること、あるいは、次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。
一例として、大当り種別が「非確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が時短状態となる。一方、大当り種別が「確変」である場合に大当り遊技状態が終了した後には、遊技状態が確変状態となる。
確変状態や時短状態では、通常状態よりも第2始動入賞口を遊技球が通過し易い有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態と第2可変状態とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御と称される。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
パチンコ遊技機1において遊技媒体として用いられる遊技球や、その個数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、パチンコ遊技機1で再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、パチンコ遊技機1において付与可能となる遊技価値は、賞球となる遊技球の払い出しや得点の付与に限定されず、例えば大当り遊技状態に制御することや、確変状態等の特別遊技状態に制御すること、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数よりも多い第1ラウンド数となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数よりも多い第1回数となること、確変状態における大当り確率が第2確率よりも高い第1確率となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数よりも多い第1連チャン数となることの一部又は全部といった、遊技者にとって有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となることがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組み合わせの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については変動が継続している表示態様、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部では予め定められた大当り組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリアでは飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部又は一部で飾り図柄が大当り組み合わせの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
また、リーチ態様となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示という。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9等の発光体における点灯動作等を、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様が異なる複数種類の演出パターンが、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ演出における演出態様に応じて、「大当り」となる可能性が異なる。即ち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。この実施の形態では、一例として、ノーマル、スーパーA、スーパーB、スーパーCといったリーチ演出が予め設定されている。そして、スーパーA、スーパーB、スーパーCといったスーパーリーチのリーチ演出が実行された場合には、ノーマルのリーチ演出が実行された場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。また、大当り期待度は、スーパーAが最も低く、スーパーB、スーパーCの順で高くなる。本実施形態では、ノーマルのリーチ演出中に後述するメータ表示がMAX状態となるといった所定条件を満たしたときには、スーパーA、スーパーB又はスーパーCのリーチ演出が実行される。このように、実行中のノーマルリーチ演出が開始された後に、より大当り期待度が高いスーパーリーチ演出が開始されることを、リーチ演出が発展するという。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があること等を、飾り図柄の可変表示動作等により遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。一例として、飾り図柄の可変表示中には「擬似連」の可変表示演出が実行可能であればよい。「擬似連」の可変表示演出は、主基板11の側で変動パターンが決定されること等に対応して実行するか否かが決定されればよい。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの開始条件が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動させる演出表示を、所定回行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。初回変動が開始されてから全部の飾り図柄が一旦仮停止表示された後、最終停止図柄となる確定飾り図柄が導出されるまでの期間にて、1回目に実行される擬似連変動は第1擬似連変動とも称され、2回目に実行される擬似連変動は第2擬似連変動とも称され、3回目に実行される擬似連変動は第3擬似連変動とも称される。
「擬似連」の可変表示演出では、一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、特殊組み合わせの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組み合わせのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。擬似連チャンス目には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組み合わせとなる飾り図柄の組み合わせが含まれてもよい。また、擬似連チャンス目には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチハズレ組み合わせとなる飾り図柄の組み合わせが含まれてもよい。例えば擬似連チャンス目のうちで「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される飾り図柄を、通常時における飾り図柄の可変表示では使用されない特殊な飾り図柄としてもよい。通常時における飾り図柄の可変表示でも使用される飾り図柄のうちに、「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示されることで擬似連チャンス目となる擬似連チャンス図柄が含まれてもよい。
擬似連チャンス図柄を含む擬似連チャンス目を停止表示することのように、「擬似連」の可変表示演出において初回変動を含む複数回の変動表示に伴って実行される画像表示等の所定演出は、再変動演出という。なお、再変動演出は、画像表示装置5の画面上にて画像表示を行うことによるものに限定されず、各種の演出装置を用いた任意の演出動作を含んでいてもよい。
この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動が1回〜3回行われることにより、第1開始条件、あるいは、第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜4回続けて開始されたかのように見せることができる。そして、擬似連変動の繰り返し実行回数が多くなったときには、擬似連回数が少ないときよりも、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなる。また、擬似連変動の繰り返し実行回数によって演出の発生割合が変化するように制御されてもよい。例えば擬似連変動が2回行われることにより「リーチ確定」となり、擬似連変動が3回行われることにより「スーパーリーチ確定」となるようにしてもよい。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動の回数は、例えば4回や5回といった、1回〜3回よりも多くの回数まで実行できるようにしてもよい。
こうした飾り図柄の可変表示動作を利用した可変表示演出としては、「擬似連」の他にも、例えば「滑り」や「発展チャンス目」、「発展チャンス目終了」、「チャンス目停止後滑り」といった、各種の演出動作が実行されてもよい。ここで、「滑り」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、単一又は複数の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
「発展チャンス目」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、予め定められた特殊組み合わせに含まれる発展チャンス目を構成する飾り図柄を仮停止表示させた後、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様として所定のリーチ演出が開始される。一方、「発展チャンス目終了」の可変表示演出では、飾り図柄の可変表示が開始された後に、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて、発展チャンス目として予め定められた組み合わせの飾り図柄を、確定飾り図柄として導出表示させる演出表示が行われる。「チャンス目停止後滑り」の可変表示演出では、「擬似連」の可変表示演出と同様に、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて擬似連チャンス目となるハズレ組み合わせの飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄を再び変動させる「擬似連」の可変表示演出とは異なり、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの一部にて飾り図柄を再び変動させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
本実施形態では、全図柄変動期間やノーマルのリーチ演出実行中等、飾り図柄の可変表示中の所定期間において、可変表示の進行に応じて表示態様が変わる演出状態表示が画像表示装置5の画面上に現れる場合がある。演出状態表示は一度の変動表示において、0%から始まって、100%のMAX状態に至るまでの複数種類の演出段階に変化可能である。演出状態表示は、「擬似連」の可変表示演出にて擬似連チャンス目の飾り図柄が仮停止表示される、後述する予告演出が実行される、等を契機としてより最終段階に近い態様に変化する。このような態様の変化が重なり、飾り図柄がリーチ状態となる前、リーチ状態となった後のリーチ演出実行中等、予め定められた複数のタイミングのいずれかで所定の割合で演出状態表示がMAX状態となる。MAX状態となった場合には、実行中の可変表示において所定の割合でスーパーリーチ演出が実行される。一方、演出状態表示がMAX状態とならなかった場合には、スーパーリーチ演出は実行されない。このように、大当り期待度が高いスーパーリーチ演出が実行されるか否かに関わるため、演出状態表示への遊技者の関心を高めることができる。
飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出、「擬似連」や「滑り」等の可変表示演出とは異なり、例えば所定のキャラクタ画像やメッセージ画像といった演出画像を表示すること等のように、飾り図柄の可変表示動作とは異なる演出動作により、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性があることや、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを、遊技者に報知するための予告演出が実行されることがある。予告演出となる演出動作は、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの全部にて飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となるより前に実行されるものであればよい。また、可変表示結果が「大当り」となる可能性があることを報知する予告演出には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後に実行されるものが含まれていてもよい。この実施の形態では、「キャラクタ表示」や「ステップアップ動作」といった、複数種類の予告演出が実行可能に設定されている。予告演出となる演出動作は、それが実行されるか否かによっては特別図柄の可変表示時間に変化が生じないものであればよい。本実施形態では、予告演出が実行された場合に演出状態表示が最終状態に向かって変化する。このような構成により、予告演出と演出状態表示を関連付けられるので、演出効果を高めることができる。
「キャラクタ表示」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、所定位置に予め用意されたキャラクタ画像を表示させる演出表示が行われる。
「ステップアップ動作」の予告演出では、飾り図柄の可変表示中に、例えば画像表示装置5の表示画面にて、予め用意された複数種類の演出画像を所定の順番に従って切り換えて表示させる演出表示により、演出態様が複数段階に変化するような演出動作が行われることがある。なお、「ステップアップ動作」の予告演出では、予め用意された複数種類の演出画像のうちいずれか1つが表示された後、演出画像が切り換えられることなく、予告演出における演出表示を終了させることがあるようにしてもよい。
また、各種別のスーパーリーチ演出が実行される割合は、いずれかのタイミングで演出状態表示がMAX状態となったかによって異なる。このような構成により、いずれのタイミングで演出状態表示がMAX状態となるかについて、遊技者の興味を高めることができる。更に、いずれのタイミングで演出状態がMAX状態となったかによって、複数種類のスーパーリーチ演出のうちいずれが実行されるかの決定割合が異なる。このような構成により、いずれのタイミングで演出状態表示がMAX状態となるかについて、遊技者の興味を高めることができる。
本実施形態は、操作ボタン130を用いた演出として、演出状態表示が特定態様となったときに、スーパーリーチ演出が実行されるか否かを報知する特別報知演出を実行する。ボタン演出では、遊技者が操作ボタン130を押圧するように促す演出画面を表示する。そして、操作検出スイッチ131が押圧操作を検出したか否かによって表示される演出画面が異なるように制御される。このようなボタン演出を実行することにより、遊技者が演出に参加しているかのような印象を与え、演出状態表示と連動して演出効果を高めることができる。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の表示領域において、予め定められた大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組み合わせとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組み合わせを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作を説明する。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTCのレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間毎にCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込み処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行等を制御するための処理が含まれている。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する処理である。メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する処理である。遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。
一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動パターン決定用の乱数値MR3と、普図表示結果決定用の乱数値MR4とがあればよい。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄等の可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値である。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合における飾り図柄の可変表示態様である大当り種別を、例えば「非確変」や「確変」といった複数種別のいずれかに決定するために用いられる乱数値である。変動パターン決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数の変動パターンのいずれかに決定するために用いられる乱数値である。普図表示結果決定用の乱数値MR4は、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける可変表示結果を「普図当り」とするか「普図ハズレ」とするか等の決定を行うために用いられる乱数値である。
遊技制御用タイマ割込み処理に含まれる特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定等を、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理は、普通図柄表示器20における表示動作を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定等を可能にする処理である。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12等のサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、コマンド制御処理では、RAM102に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすること等により、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能にする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図3は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図4は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;YES)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;NO)、RAM102の所定領域に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;NO)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;YES)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。このとき第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;YES)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;NO)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、RAM102の所定領域に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データが抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが図5(A)に示すような第1特図保留記憶部151Aにセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが図5(B)に示すような第2特図保留記憶部151Bにセットされる。なお、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データは、第1始動入賞口や第2始動入賞口を遊技球が通過したときに抽出されるものに限定されず、第1特図や第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときに抽出されるようにしてもよい。
図5(A)に示す第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過における第1始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部151Aに記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき所定の遊技価値が付与されるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
図5(B)に示す第2特図保留記憶部151Bは、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が通過したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部151Bは、第2始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過における第2始動条件の成立に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データ等を保留データとして、その数が所定の上限値に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部151Bに記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果に基づき所定の遊技価値が付与されるか否か等を判定可能にする保留記憶情報となる。
ステップS210の処理に続いて、始動入賞時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS211)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。第1始動口入賞指定コマンドは、遊技球が第1始動入賞口を通過したことにより第1始動条件が成立したことを指定する演出制御コマンドである。第2始動口入賞指定コマンドは、遊技球が第2始動入賞口を通過したことにより第2始動条件が成立したことを指定する演出制御コマンドである。また、演出制御基板12に対して合計保留記憶数を通知する保留記憶数通知コマンドの送信設定が行われてもよい。こうして設定された始動口入賞指定コマンドや保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後にコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
ステップS211の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS212)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(ステップS212;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS213)、ステップS204の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(ステップS212;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS214)、始動入賞判定処理を終了する。
図3に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部151Aや第2特図保留記憶部151Bに記憶されている保留データの有無等に基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する。更に、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果等に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理等が含まれている。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間が決定される。また、変動パターン設定処理は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かを決定する処理を含んでもよい。あるいは、変動パターン設定処理にて可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンを所定割合で決定することにより、飾り図柄の可変表示態様を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。更に、変動パターン設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理等が含まれている。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示させるための設定を行う処理が含まれている。そして、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定等が行われる。大当りフラグがオンである場合には、特図表示結果が「大当り」であることに基づく大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドの送信設定を行うと共に、特図プロセスフラグの値を“4”に更新する。大当りフラグがオフである場合には、特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったこと等に基づき、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理等が含まれている。この処理では、例えば大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を設定するようにしてもよい。一例として、大当り種別が「非確変」又は「確変」に対応して、大入賞口を開放状態とする期間の上限を「29秒」に設定することにより、通常開放ラウンドが実行されるようにすればよい。大当り開放前処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理は、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数等に基づいて、大入賞口を開放状態にしてから閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理等が含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンド遊技の実行回数が所定の上限回数に達したか否かを判定する処理や、上限回数に達していない場合に次回のラウンド遊技が開始されるまで待機する処理等が含まれている。そして、次回のラウンド遊技が開始されるときには、特図プロセスフラグの値が“4”に更新される一方、ラウンド遊技の実行回数が上限回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等といった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、確変制御条件の成否に対応して確変状態や時短状態に制御するための各種の設定を行う処理等が含まれている。そして、確変状態や時短状態に制御するための設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
図6は、特別図柄通常処理として、図3のステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図6に示す特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;NO)、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS232)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第2特図保留記憶部151Bにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする(ステップS233)。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、RAM102の所定位置に設定された変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;YES)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;NO)、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」に対応して記憶されている保留データとして、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動パターン決定用の乱数値MR3を示す数値データをそれぞれ読み出す(ステップS236)。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファ等に格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1保留記憶数カウント値を1減算して更新すること等により、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新すると共に、第1特図保留記憶部151Aにて保留番号「1」より下位のエントリに記憶された乱数値MR1〜MR3を示す保留データを、1エントリずつ上位にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数カウント値を1減算するように更新してもよい。このときには、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」又は「ハズレ」のいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。特図表示結果決定テーブルでは、確変制御が行われる確変状態であるか否かに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、特図表示結果を「大当り」又は「ハズレ」のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。
図7(A)は、ステップS239の処理による特図表示結果の決定例を示している。この決定例では、確変状態における確変制御の有無に応じて、特図表示結果を「大当り」とするか否かの決定割合を異ならせている。より具体的に、確変状態にて確変制御が行われているときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも高い割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、確変制御が行われる確変状態であるときには、通常状態や時短状態にて確変制御が行われていないときよりも、特図表示結果が「大当り」になり易く、大当り遊技状態になり易い。
その後、ステップS239にて決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;YES)、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶する等して用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。大当り種別決定テーブルでは、変動特図が第1特図と第2特図のいずれであるかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果に、割り当てられていればよい。図7(B)は、ステップS242の処理による大当り種別の決定例を示している。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、大当り種別決定テーブルを参照することにより、大当り種別を決定すればよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示すデータを格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではない場合や(ステップS240;NO)、ステップS243の処理を実行した後には、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS244)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS244の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS245)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS245にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;YES)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS246)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示すること等によるデモンストレーション表示を指定する演出制御コマンドが、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信するための設定を行ってから、デモ表示設定を終了する。
図8は、変動パターン設定処理として、図3のステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図8に示す変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;YES)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動パターンを決定する(ステップS262)。
ステップS261にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;NO)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動パターンを決定する(ステップS263)。
図9は、この実施の形態における変動パターンを示している。この実施の形態では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様にはならない「非リーチ」である場合とリーチ態様になる「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合等に対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。
図9の変動パターンでは、変動の途中で演出状態表示がMAX状態にならない変動パターンと、MAX状態になるか否かを演出制御用基板12で実行される処理で決定する変動パターンと、MAX状態となる変動パターンと、がそれぞれ設定されている。MAX状態となる変動パターンでは、MAX状態となるタイミングが複数設定されている。MAX状態となるタイミングがリーチ成立前か後かによって、実行されるスーパーリーチ演出の種別が異なる。具体的には、MAX状態となるタイミングがリーチ成立前である変動パターンはスーパーAのリーチ演出が、ハズレ組み合わせの飾り図柄が停止表示されたかのような演出の後である変動パターンではスーパーCのリーチ演出が、リーチ成立後の所定タイミングである変動パターンではスーパーBのリーチ演出が、それぞれ実行される。
図10(A)は、大当り時における変動パターンの決定例を示している。例えば図8に示すステップS262の処理では、変動パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、ROM101の所定領域に予め記憶されて用意された大当り変動パターン決定テーブルを参照することにより、図10(A)に示すような決定割合で可変表示結果が「大当り」となる場合の変動パターンが決定されればよい。
図10(B)は、ハズレ時における変動パターンの決定例を示している。例えば図8に示すステップS263の処理では、変動パターン決定用の乱数値MR3に基づいて、ROM101の所定領域に予め記憶されて用意されたハズレ変動パターン決定テーブルを参照することにより、図10(B)に示すような決定割合で可変表示結果が「ハズレ」となる場合の変動パターンが決定されればよい。
図10(A)及び(B)に示す決定例では、ハズレ時に決定される割合に対する大当り時に決定される割合の比率が、スーパーAのリーチ演出が実行される変動パターンよりも、スーパーBのリーチ演出が実行される変動パターンの方が高く設定されている。そのため、スーパーBのリーチ演出の大当り信頼度がスーパーAよりも高くなる。また、スーパーCのリーチ演出が実行される変動パターンは大当り時のみに設定されているため、スーパーCのリーチ演出の大当り信頼度は最大となり、スーパーA及びスーパーBよりも高くなる。このため、いずれのタイミングで演出状態表示が特定態様となるかに応じて、実行されるスーパーリーチ演出の大当り信頼度が異なることとなる。そのため、いずれの演出態様で特定演出が実行されるか、その割合を決定する演出状態表示の変化するタイミングへの遊技者の注目がより高くなる。その結果、演出状態表示による演出効果を向上させ、遊技の興趣を高めることができる。
図8に示すステップS262、ステップS263の処理のいずれかを実行した後には、変動パターンの決定結果に応じた特別図柄の可変表示時間である特図変動時間を設定する(ステップS264)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。ステップS264の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS265)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信するための設定を行う。
ステップS265の処理を実行した後には、特別図柄の変動開始時におけるコマンドの送信設定が行われる(ステップS266)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第1変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第1保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第1変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して第2変動開始コマンド、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンドを順次に送信するために、予め用意された第2変動開始用コマンドテーブルのROM101における記憶アドレスを指定する。
第1変動開始コマンドや第2変動開始コマンドは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始や、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を、指定する演出制御コマンドである。変動パターン指定コマンドは、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rで可変表示される飾り図柄等の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。可変表示結果通知コマンドは、特別図柄や飾り図柄等の可変表示結果を指定する演出制御コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を通知する演出制御コマンドである。
ステップS266の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS267)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS267にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図3に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTCのレジスタ設定等を行う。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間が経過する毎にオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過する毎に発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にすると共に、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御等が行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LED91といった発光体における点灯動作、可動演出部材60の所定動作といった各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定等が行われる。
演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図11は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1変動開始コマンド、あるいは、第2変動開始コマンド等を受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理等を含んでいる。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示や、その他の各種演出動作を行うために、特別図柄の変動パターンや表示結果の種類等に応じた確定飾り図柄や各種の演出制御パターンを決定する処理等を含んでいる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、演出制御パターンから各種の制御データを読み出し、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を行う。こうした演出制御を行った後、例えば特図変動時演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したこと等に対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示させる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新される。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドとして大当り遊技状態の開始を指定するものを受信したと判定すると、演出プロセスフラグオン値を大当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。一方、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。
ステップS174の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LED91を点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11からの当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“5”に更新する。
ステップS175のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了等に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、音声制御基板13に対する指令の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。また、エンディング演出処理では、例えば主基板11からのエンディング演出終了コマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値を“0”に更新する。
図12は、可変表示開始設定処理として、図11のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された可変表示結果通知コマンド等に基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS501)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定が成されたときには(ステップS501;YES)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターンであるか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS502;YES)、非リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS503)。一例として、ステップS503の処理では、まず、乱数回路124、又はRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定等により、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。
ステップS502にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS502;NO)、リーチ組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS504)。一例として、ステップS504の処理では、まず、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された左右確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。更に、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された中確定図柄決定テーブルを参照すること等により、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて停止表示される中確定飾り図柄を決定する。ここで、例えば中確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号と同一になる場合のように、確定飾り図柄が大当り組み合わせとなってしまう場合には、任意の値を中確定飾り図柄の図柄番号に加算又は減算すること等により、確定飾り図柄が大当り組み合わせとはならずにリーチ組み合わせとなるようにすればよい。あるいは、中確定飾り図柄を決定するときには、左確定飾り図柄及び右確定飾り図柄の図柄番号との差分を決定し、その図柄差に対応する中確定飾り図柄を設定してもよい。
ステップS501にて特図表示結果が「大当り」となる旨の判定が成されたときには(ステップS501;NO)、大当り組み合わせを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組み合わせを決定する(ステップS505)。一例として、ステップS505の処理では、まず、乱数回路124又は演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照すること等により、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
ステップS503、S504又はS505の処理を実行した後には、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンが、メータ表示がMAX状態となるか否かを決定する必要があるパターンであるか否かを判定する(ステップS506)。本実施形態では、図9に示した変動パターンのうち、スーパーリーチ演出が実行されない変動パターンのうち、ノーマルリーチ演出が実行されるものにおいては、変動パターンでMAX状態となるか否かが指定されていない。そのため、受信した変動パターン指定コマンドにおいて、変動パターンPA2−1、PB2−1〜PB2−3、PA4−1、PB4−1〜PB4−3のいずれかが指定されている場合に、決定する必要があるパターンであると判定する(ステップS506;YES)。この場合、次に可変表示においてメータ表示をMAX状態とするか否か、及びMAX状態とする場合にいずれのタイミングを選択するか、を決定する(ステップS507)。一例として、ステップS507の処理では、まず、乱数回路124、又はRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新されるMAX状態決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたMAX到達決定テーブルを参照すること等により、図13に示すような決定割合でMAX状態とするか否かを決定すればよい。
図13に示す決定例では、リーチ後及びハズレ後にメータ表示がMAX状態となると決定されることはない。一方、スーパーリーチ演出が実行される場合には、所定の割合でリーチ後又はハズレ後にメータ表示がMAX状態となる変動パターンが決定される。また、メータ表示がリーチ前のタイミングでMAX状態となった場合についても、スーパーAのリーチ演出が実行される場合の選択割合と、実行されない場合の選択割合は、MAX状態となった時点の再変動回数によって異なる。このように、メータ表示がMAX状態となるタイミングの決定割合は、各スーパーリーチ演出が実行される場合と、実行されない場合とで異なる。その結果、演出状態表示が特定態様となるタイミングによって、各スーパーリーチ演出が実行される割合が異なるため、演出状態表示の変化するタイミングへの遊技者の注目が高くなる。
ステップS506にて決定する必要がないパターンであると判定した場合や、ステップS507の処理を実行した後には、可変表示中演出決定処理を実行する(ステップS508)。可変表示中演出決定処理は、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となる場合や「擬似連」の可変表示演出が実行される場合等に対応して、各種の演出態様を決定するための処理を含んでいる。可変表示中演出決定処理では、メータ表示がMAX状態となるか否か、なる場合にはいずれのタイミングでMAX状態となるか、に応じてメータ表示が変化するタイミングを決定する。例えば、メータがMAX状態となる場合には、演出用乱数更新処理によって更新される演出決定用乱数を用いて、メータがMAX状態となるタイミングまでに、メータがMAX状態となる一つ手前の段階までメータが溜まるように、メータが溜まるタイミングを決定すればよい。そして、メータが溜まるタイミングに合わせて、予告演出の実行タイミングや実行される予告演出の態様、擬似連チャンス目の表示タイミグやいずれの擬似連チャンス目が表示されるかを決定すればよい。一方、メータがMAX状態とならない場合には、可変表示の終了までにメータがMAX状態とならない程度に、メータが溜まるイベントの有無、及びその態様を決定する。あるいは、変動パターンの種別、及びステップS507の決定結果毎に、予め定められたメータ表示が変化するタイミング、及び該タイミングに応じたメータが溜まるイベントの有無、及びその態様を登録した演出決定テーブルをROM121に記憶しておき、変動パターンの種別、及びステップS507の決定結果に応じて該演出決定テーブルを参照して、可変表示中演出の態様を決定してもよい。
可変表示中演出決定処理では、擬似連の実行を指示する変動パターン指定コマンドを受信した場合には、リーチ後に擬似連変動を実行する場合に対応した擬似連チャンス図柄といった、擬似連チャンス目を構成する仮停止図柄を決定する。演出制御用CPU120は、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様とするために「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて仮停止表示する同一の飾り図柄を決定することや、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて仮停止表示する擬似連チャンス図柄を決定することにより、擬似連チャンス目を構成する仮停止図柄を決定すればよい。このとき、上記ステップS507で決定した可変表示中演出において、当該チャンス目の仮停止によってメータ表示が大きく溜まると決定されている場合には、大当り組み合わせの、メータ表示が溜まらないと決定された場合には、ハズレ組み合わせの飾り図柄を仮停止図柄として決定する、としてもよい。なお、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様とした後に、「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて飾り図柄を再び変動させることにより仮停止表示した飾り図柄を変更させる「滑り」の可変表示演出を行うと共に、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて所定の飾り図柄を停止表示させることで、擬似連チャンス目のいずれかを構成する飾り図柄の組み合わせが仮停止表示されるようにしてもよい。この場合、「滑り」の可変表示演出を実行した後に「右」の飾り図柄表示エリア5Rにて仮停止表示する飾り図柄や、「中」の飾り図柄表示エリア5Cにて仮停止表示する飾り図柄を決定することにより、擬似連チャンス目を構成する仮停止図柄を決定すればよい。
ステップS508にて可変表示中演出決定処理を実行した後には、演出制御パターンを予め用意された複数パターンのいずれかに決定する(ステップS509)。演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンや、可変表示中演出決定処理における決定結果等に対応して、ROM121に予め記憶されて用意された複数の演出制御パターンのいずれかを選択し、使用パターンとしてセットすればよい。続いて、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値を設定する(ステップS510)。
そして、画像表示装置5における飾り図柄等の変動を開始させるための設定を行う(ステップS511)。このときには、例えばステップS510にて使用パターンとして決定された演出制御パターンに含まれる表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させること等により、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS512)、可変表示開始設定処理を終了する。
図14は、可変表示中演出処理として、図11のステップS172にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図14に示す可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマ値等に基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS521)。一例として、ステップS521の処理では、演出制御プロセスタイマ値を更新し、更新後の演出制御プロセスタイマ値に対応して演出制御パターンから終了コードが読み出されたとき等に、可変表示時間が経過したと判定すればよい。
ステップS521にて可変表示時間が経過していない場合には(ステップS521;NO)、予告演出を実行するための予告演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS522)。予告演出実行期間は、例えばステップS508において決定された予告演出の内容に応じて、ステップS509にて選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS522にて予告演出実行期間であるときには(ステップS522;YES)、予告演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS523)。一例として、ステップS522の処理では、演出制御パターン等から読み出した予告演出制御実行データに応じて、所定の演出態様による予告演出を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123、音声制御基板13やランプ制御基板14等に対して伝送させればよい。
ステップS522にて予告演出実行期間ではないときや(ステップS522;NO)、ステップS523の処理を実行した後には、演出状態表示を表示するための演出状態表示期間であるか否かを判定する(ステップS524)。演出状態表示期間は、例えばステップS509にて選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。本実施形態では、可変表示において飾り図柄がリーチ態様となる前の期間、及びノーマルのリーチ演出を実行中の期間を、演出状態表示期間とする。ステップS524にて演出状態表示期間であるときには(ステップS524;YES)、演出状態表示を制御するための演出状態表示制御を行う(ステップS525)。
ステップS525の処理では、演出状態表示として、ステップS508の可変表示中演出決定処理の決定結果に基づいてメータ表示を制御するために、演出制御パターン等から読み出した表示制御データに応じて作成した表示制御指令を表示制御部123に対して伝送すればよい。このとき伝送された表示制御指令に応じて、表示制御部123が所定の映像信号を生成して画像表示装置5に供給することにより、ステップS507で定めるタイミングでメータが溜まるかのように表示態様が変化するメータ表示を実現できる。なお、ここでは可変表示期間の一部にのみ演出状態表示が表示される処理例について説明したが、可変表示期間の全部で表示される構成も可能である。この場合は、ステップS524を省略して、可変表示中演出処理を実行する場合には常にステップS525の演出状態表示制御処理を実行すればよい。
ステップS524にて演出状態表示期間ではないときや(ステップS524;NO)、ステップS525の処理を実行した後には、特定報知演出を実行するための特定報知演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS526)。特定報知演出実行期間は、例えばメータ表示がMAX状態となると決定されたことに基づいて、ステップS509にて選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。本実施形態では、メータ表示がMAXとなったタイミングから所定の時間が経過するまでの期間を、特定報知演出期間とする。ステップS526にて特定報知演出実行期間であると判定されたときには(ステップS526;YES)、特定報知演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS527)。
一例として、ステップS527の処理では、演出制御パターン等から読み出した演出制御実行データに応じて、所定の演出態様による特定報知演出を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123やモータ駆動回路16等に対して伝送させればよい。
ステップS527の処理により演出制御基板12の演出制御用CPU120等から伝送された駆動制御信号に応じて、モータ駆動回路16が可動演出部材用モータ61を回転駆動することにより、可動演出部材60が表示領域を遮蔽するかのように動く、図20(C)に示すメータ表示がMAX状態となったことを報知する特定報知演出が実行される。
ところで、画像表示装置5による表示演出が実行される際に遊技効果ランプ9や装飾用LED91等を点灯/消灯/点滅させる演出が併せて実行されると、画像表示装置5を取り巻く環境の輝度が変化する。このように、環境の輝度が変化すると、遊技者から見たときの画像表示装置5の輝度が高く感じされたり、低く感じられたりすることがある。例えば、画像表示装置5の実際の輝度が一定であったとしても、環境の輝度が低くなるほど画像表示装置5の輝度は高く感じられ、環境の輝度が高くなるほど画像表示装置5の輝度は低く感じられる。ここで、輝度とは明るさの程度を示す度合いであるが、この実施の形態では、画像表示装置5、遊技効果ランプ9、装飾用LED91等の光源から出てくる光の強さを輝度と称することもあれば、このような光源によって照射された物体の明るさや明度についても輝度と称することもある。
このように、遊技者から見たときの画像表示装置5の輝度の感じ方が変化すると、画像表示装置5による表示演出の視認性が低下してしまう。そこで、この実施の形態では、特定報知演出実行期間において、画像表示装置5の輝度の感じ方の変化を抑制するために、カメラ33によって所定範囲Rsを撮像し(ステップS528)、その撮像画像を用いて、輝度調整用板10の輝度に応じて画像表示装置5の実際の輝度を調整する画像表示装置輝度調整処理を実行する(ステップS529)。なお、この実施の形態では、カメラ33によってモノクロの撮像画像が得られるものとする。
図15は、画像表示装置輝度調整処理として、図14のステップS529にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図15に示す画像表示装置輝度調整処理において、演出制御用CPU120は、撮像画像の全領域のうち、輝度調整用板10を含む範囲Rwに相当する画像領域の輝度A1を算出する(ステップS121)。輝度A1をより正確に算出するため、輝度調整用板10を含む範囲Rwは、例えば図18に示すように、その範囲Rw内に輝度調整用板10以外のものが含まれないように、輝度調整用板10の外縁よりも内側に設定されていればよい。輝度A1は、例えば、範囲Rwに相当する画像領域内の全ての画素値の総和を、その総画素数で除することにより算出する。
また、演出制御用CPU120は、撮像画像の全領域のうち、画像表示装置5を含む範囲Rdに相当する画像領域の輝度A2を算出する(ステップS122)。輝度A2をより正確に算出するため、画像表示装置5を含む範囲Rdは、例えば図18に示すように、その範囲Rd内に画像表示装置5以外のものが含まれないように、画像表示装置5の表示領域内に設定されていればよい。この実施の形態では、特定報知演出において、可動演出部材60が表示領域を遮蔽するかのように動くため、可動演出部材60の可動領域が含まれないように範囲Rdが設定されている。輝度A2は、例えば、範囲Rdに相当する画像領域内の全ての画素値の総和を、その総画素数で除することにより算出する。
そして、演出制御用CPU120は、輝度A1に対する輝度A2が適正であるか否かを判定する(ステップS123)。一例として、ステップS123の処理では、輝度A1を基準の輝度として、輝度A1と輝度A2との輝度差が適正範囲内にあるか否かを判定し、輝度差が適正範囲内にあれば、輝度A1に対する輝度A2が適正であると判定すればよい。また、ステップS123の処理では、輝度A1を基準の輝度として、輝度A1と輝度A2との輝度比が適正範囲内にあるか否かを判定し、輝度比が適正範囲内にあれば、輝度A1に対する輝度A2が適正であると判定してもよい。また、ステップS123の処理では、輝度A1を基準の輝度として、所定のテーブルや関数を用いることにより、輝度A1に対する輝度A2が適正であるか否かを判定してもよい。
ステップS123にて輝度A1に対する輝度A2が適正であれば(ステップS123;YES)、画像表示装置輝度調整処理を終了する。一方、ステップS123にて適正でなければ(ステップS123;NO)、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の実際の輝度を調整し(ステップS124)、画像表示装置輝度調整処理を終了する。一例として、ステップS124の処理では、輝度A1と輝度A2との輝度差や輝度比が適正範囲よりも低ければ、予め定められた制御量だけ画像表示装置5の実際の輝度を上げるように調整し、輝度A1と輝度A2との輝度差や輝度比が適正範囲よりも高ければ、予め定められた制御量だけ画像表示装置5の実際の輝度を下げるように調整する。
タイマ割込み毎に図14のステップS529が繰り返し実行されることで、画像表示装置5の輝度を好適に調整することができる。また、このような処理により画像表示装置5の輝度が調整されることで、例えば、遊技効果ランプ9や装飾用LED91等を点灯/消灯/点滅させる演出等の影響により輝度調整用板10の輝度が変化した場合、それに応じて画像表示装置5の輝度が調整されるため、画像表示装置5の輝度が変化していなくても、画像表示装置5の輝度を好適に調整することができる。
上述したように、特定報知演出では、ステップS527の処理により演出制御基板12の演出制御用CPU120等から伝送された駆動制御信号に応じて、モータ駆動回路16が可動演出部材用モータ61を回転駆動することにより、可動演出部材60が表示領域を遮蔽するかのように動く。このような可動演出部材60による演出を実行する場合には、例えば、演出制御基板12の演出制御用CPU120等から伝送された駆動制御信号が伝送されなかったり、可動演出部材用モータ61が回転駆動しなかったりすることにより、可動演出部材60が動いていない可能性がある。
そこで、この実施の形態では、特定報知演出実行期間において、可動演出部材60の動作を監視するために、ステップS528にて撮像された所定範囲Rsの撮像画像を用いて、可動演出部材60が動作しているか否かを判定する可動演出部材動作判定処理を実行する(ステップS530)。
図16は、可動演出部材動作判定処理として、図14のステップS530にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図16に示す可動演出部材動作判定処理において、演出制御用CPU120は、まず、RAM122の所定領域に設けられた動作判定フラグがオンであるか否かを判定する(ステップS141)。動作判定フラグは、可動演出部材60が動作しているとみなされたとき、又は動作していないとみなされたときに、オン状態にセットされるフラグである。このとき、動作判定フラグがオンであれば(ステップS141;YES)、可動演出部材動作判定処理を終了する。
ステップS141の処理にて、動作判定フラグがオフであれば(ステップS141;NO)、演出制御用CPU120は、撮像画像の全領域のうち、可動演出部材60の可動領域を含む範囲Rmに相当する画像領域を特定領域として、その特定領域の画像を切り出す(ステップS142)。可動演出部材60が動作しているか否かをより正確に判定するため、可動演出部材60の可動領域を含む範囲Rmは、例えば図18に示すように、その範囲Rm内に可動演出部材60や可動演出部材用モータ61以外のものが含まれないように、可動演出部材60が初期位置にあるときの、可動演出部材60の上端部よりも上方側の近傍と、可動演出部材用モータ61の右端部よりも右方側の近傍と、可動演出部材用モータ61の下端部よりも下方側の近傍と、画像表示装置5の右端部よりも右方側の近傍とを取り囲む範囲として設定されていればよい。
そして、演出制御用CPU120は、切り出し後の画像から、可動演出部材60が初期位置にあるときの特定領域の画像を減算する(ステップS143)。ステップS143の処理では、減算後の各画素の画素値は最小で0となるように、マイナスとなった画素値を0に補正する。このような画像処理が実行されることにより、ノイズを除去することができる。
そして、演出制御用CPU120は、前回のタイマ割込み時に実行された可動演出部材動作判定処理において、画像処理された画像が記憶されているか否かを判定する(ステップS144)。このとき、画像処理された画像が記憶されていなければ(ステップS144;NO)、図14に示す可変表示中演出処理において初めて可動演出部材動作判定処理が実行されていることから、演出制御用CPU120は、ステップS143にて画像処理された減算後の画像を記憶し(ステップS145)、可動演出部材判定処理を終了する。このように、図14に示す可変表示中演出処理において初めて可動演出部材動作判定処理を実行するときには、可動演出部材60が動作しているか否かを判定するための複数の画像が得られていないことから、判定は行われない。
ステップS144の処理にて画像処理された画像が記憶されている場合(ステップS144;YES)、演出制御用CPU120は、ステップS143にて画像処理された減算後の画像と、記憶されている画像とを合成し(ステップS146)、合成後の画像を記憶する(ステップS147)。ステップS146の処理では、合成後の各画素の画素値は最大で255となるように、最大値を超えた画素値を255に補正する。このようにして、合成後の画像には、前回のタイマ割込み時に撮像された可動演出部材60と、今回のタイマ割込み時に撮像された可動演出部材60とが現れることになる。したがって、このような画像処理がタイマ割込みの度に実行されることにより、可動演出部材60が動作していれば、可動演出部材60が複数箇所の異なる角度で現れているような画像を得ることができる。
そして、演出制御用CPU120は、ステップS147にて記憶された画像の全領域Rmのうち、動作判定範囲Rjに相当する画像領域の全画素値が“0”であるか否かを判定する(ステップS148)。ここで、動作判定範囲Rjは、可動演出部材60が動作しているか否かを判定するための画像領域として設定される。したがって、動作判定範囲Rjは、例えば図18に示すように、その範囲Rj内に、可動演出部材60が動作していれば可動演出部材60が含まれ得るが、可動演出部材60が動作していなければ可動演出部材60が含まれないように、範囲Rm内において、初期位置の可動演出部材60が含まれない可動演出部材60の可動領域に設定されていればよい。このように動作判定範囲Rjが設定されることにより、可動演出部材60が動作していれば動作判定範囲Rjにて可動演出部材60が撮像されることになり、可動演出部材60の位置に相当する画素の画素値が“0”ではなくなる。したがって、動作判定範囲Rjに相当する画像領域の全画素値が“0”であるということは、動作判定範囲Rjにて可動演出部材60が撮像されていないことを意味し、可動演出部材60が動作していないことを意味する。
ステップS148の処理にて動作判定範囲Rjに相当する画像領域のいずれかの画素値が“0”でなければ(ステップS148;NO)、演出制御用CPU120は、可動演出部材60が動作しているとみなし、動作判定フラグをオン状態にセットして(ステップS152)、可動演出部材動作判定処理を終了する。
ステップS148の処理にて動作判定範囲Rjに相当する画像領域の全画素値が“0”であれば(ステップS148;YES)、演出制御用CPU120は、可動演出部材60が動作していない可能性があるとみなし、RAM122の所定領域に設けられたエラーカウンタの格納値であるエラーカウント値を1加算するように更新する(ステップS149)。
そして、演出制御用CPU120は、エラーカウント値が予め定められた所定値に達しているか否かを判定する(ステップS150)。このとき、エラーカウント値が所定値に達していれば(ステップS150;YES)、演出制御用CPU120は、可動演出部材60が動作していないとみなし、可動演出部材60に異常が発生していることを報知すると共に(ステップS151)、動作判定フラグをオン状態にセットして(ステップS152)、可動演出部材動作判定処理を終了する。一例として、ステップS151の処理では、可動演出部材60に異常が発生していることを報知する異常報知画面を表示させる。これにより、パチンコ遊技機1は、異常な状態が発生したことを遊技店の店員に認識させることができる。
ステップS150の処理にてエラーカウント値が所定値に達していなければ(ステップS150;NO)、演出制御用CPU120は、可動演出部材60が動作していない可能性はあるものの、動作していないとはいえないとみなし、可動演出部材動作判定処理を終了する。
このように、この実施の形態では、ステップS148の処理にて動作判定範囲Rjに相当する画像領域の全画素値が“0”であり、可動演出部材60が動作していない可能性があるとみなされても直ちに異常報知を行わず、このような判定が所定回数繰り返されたときに異常報知を行う。このような処理により、可動演出部材60が動作しているか否かを、より正確に判定することができる。
図14に戻り、ステップS526にて特定報知演出実行期間ではないときや(ステップS526;NO)、ステップS530の処理を実行した後には、特別報知演出を実行するための特別報知演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS531)。特別報知演出実行期間は、例えばリーチ前にメータ表示がMAX状態になると決定されたことに基づいて、ステップS509にて選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。本実施形態では、リーチ前にメータ表示がMAXとなった後に特定報知演出が終了してから所定の時間が経過するまでの期間を、特別報知演出実行期間とする。ステップS531にて特別報知演出実行期間であると判定されたときには(ステップS531;YES)、特別報知演出を実行する演出動作制御を行う(ステップS532)。
一例として、ステップS532の処理では、演出制御パターン等から読み出した特別報知演出制御実行データに応じて、所定の演出態様による特別報知演出を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123、音声制御基板13やランプ制御基板14等に対して伝送させればよい。本実施形態では、特別報知演出期間内に所定の操作有効期間が設定されており、この操作有効期間内に遊技者が操作ボタン130を押圧するように促す演出画面を表示する。そして、操作有効期間内に操作検出スイッチ131が押圧操作を検出した場合には、検出しなかった場合とは異なる演出画面が表示されるように演出制御パターンを差し替える。
ステップS531にて特別報知演出実行期間ではないときや(ステップS531;NO)、ステップS532の処理を実行した後には、リーチ演出を実行するためのリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS533)。リーチ演出実行期間は、例えば変動パターンに応じて選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。ステップS533にてリーチ演出実行期間であるときには(ステップS533;YES)、リーチ演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップS534)。
一例として、ステップS534の処理では、演出制御パターン等から読み出した演出制御実行データに応じて、所定の演出態様によるリーチ演出を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123、音声制御基板13やランプ制御基板14等に対して伝送させればよい。
ステップS534の処理を実行した後には、可視光通信により特典を遊技者に付与する特典付与演出を実行するための特典付与演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS535)。特典付与演出実行期間は、例えばスーパーリーチのリーチ演出を実行すると決定されたことに基づいて、ステップS509にて選択された演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。本実施形態では、スーパーリーチのリーチ演出が実行される期間を、特典付与演出実行期間とする。ステップS535にて特典付与演出実行期間であると判定されたときには(ステップS535;YES)、特典付与演出を実行するための演出動作制御を行う(ステップ536)。
一例として、ステップS536の処理では、演出制御パターン等から読み出した演出制御実行データに応じて、所定の演出態様による特典付与演出を実行するために、各種指令を作成して表示制御部123等に対して伝送させればよい。また、ステップS536の処理では、遊技者に付与される特典を示す情報信号としてのベースバンド信号を作成してランプ制御基板14に対して伝送させればよい。
ステップS536の処理により演出制御基板12の演出制御用CPU120等から伝送されたベースバンド信号に応じて、可視光通信に用いる装飾用LED91が高速に点滅することにより、遊技者に付与される特典の情報が可視光通信により送信される。
遊技者に付与される特典は、例えば、遊技機において付与される所定の遊技価値とは異なり、例えば可変表示中において実行された演出の内容、又はこれから実行される演出の内容を示す情報や、デジタルコンテンツ等、遊技機における遊技の実行や進行とは直接関連しない演出上の価値となるものであればよい。
ところで、画像表示装置5による表示演出や、遊技効果ランプ9等を点灯/消灯/点滅させる演出が併せて実行されると、可視光通信に用いる装飾用LED91を取り巻く環境の輝度が変化する。このように、環境の輝度が変化すると、可視光通信に用いる装飾用LED91の輝度と環境の輝度とが近くなる等して、可視光通信のノイズとなることがある。
このように、可視光通信のノイズとなってしまうと、可視光通信の精度が低下してしまう。そこで、この実施の形態では、特典付与演出実行期間において、可視光通信のノイズを抑制するために、カメラ33によって所定範囲Rsを撮像し(ステップS537)、その撮像画像を用いて、輝度調整用板10の輝度に応じて可視光通信に用いる装飾用LED91の実際の輝度を調整する装飾用LED輝度調整処理を実行する(ステップS538)。
図17は、装飾用LED輝度調整処理として、図14のステップS538にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す装飾用LED輝度調整処理において演出制御用CPU120は、撮像画像の全領域のうち、輝度調整用板10を含む範囲Rwに相当する画像領域の輝度B1を算出する(ステップS131)。輝度B1をより正確に算出するため、輝度調整用板10を含む範囲Rwは、例えば図18に示すように、その範囲Rw内に輝度調整用板10以外のものが含まれないように、輝度調整用板10の外縁よりも内側に設定されていればよい。輝度B1は、例えば、範囲Rwに相当する画像領域内の全ての画素値の総和を、その総画素数で除することにより算出する。
また、演出制御用CPU120は、撮像画像の全領域のうち、装飾用LED91を含む範囲Rlに相当する画像領域の輝度B2を算出する(ステップS132)。輝度B2をより正確に算出するため、装飾用LED91を含む範囲Rlは、例えば図18に示すように、その範囲Rl内に装飾用LED91以外の発光体が含まれないように設定されていればよい。輝度B2は、例えば、範囲Rlに相当する画像領域内の全ての画素値の総和を、その総画素数で除することにより算出する。
そして、演出制御用CPU120は、輝度B1に対する輝度B2が適正であるか否かを判定する(ステップS133)。一例として、ステップS133の処理では、輝度B1を基準の輝度として、輝度B1と輝度B2との輝度差が所定値以上であるか否かを判定し、輝度差が所定値以上であれば、輝度B1に対する輝度B2が適正であると判定すればよい。また、ステップS133の処理では、輝度B1を基準の輝度として、輝度B1と輝度B2との輝度比が所定値以上であるか否かを判定し、輝度比が所定値以上であれば、輝度B1に対する輝度B2が適正であると判定してもよい。また、ステップS133の処理では、輝度B1を基準の輝度として、所定のテーブルや関数を用いることにより、輝度B1に対する輝度B2が適正であるか否かを判定してもよい。この例の場合、図18に示すように、装飾用LED91が小さいことを考慮して装飾用LED91を含む範囲Rlが装飾用LED91よりもやや外側に設定されているため、輝度B2は、実際には装飾用LED91以外の部分の領域の輝度による誤差が生じる可能性があるが、ステップS133の処理では、このような誤差を考慮した判定を行うようにすればよい。
ステップS133にて輝度B1に対する輝度B2が適正であれば(ステップS133;YES)、装飾用LED輝度調整処理を終了する。一方、ステップS133にて適正でなければ(ステップS133;NO)、演出制御用CPU120は、可視光通信に用いる装飾用LED91の実際の輝度を調整し(ステップS134)、装飾用LED輝度調整処理を終了する。一例として、ステップS134の処理では、輝度B1と輝度B2との輝度差や輝度比が所定値未満であれば、予め定められた制御量だけ可視光通信に用いる装飾用LED91の実際の輝度を上げるように調整する。
タイマ割込み毎に図14のステップS538が繰り返し実行されることで、可視光通信に用いる装飾用LED91の輝度を好適に調整することができる。また、このような処理により可視光通信に用いる装飾用LED91の輝度が調整されることで、例えば、画像表示装置5による表示演出や、遊技効果ランプ9等を点灯/消灯/点滅させる演出等の影響により輝度調整用板10の輝度が変化した場合、それに応じて可視光通信に用いる装飾用LED91の輝度が調整されるため、可視光通信に用いる装飾用LED91の輝度が変化していなくても、可視光通信に用いる装飾用LED91の輝度を好適に調整することができる。
ステップS533にてリーチ演出実行期間ではないときや(ステップS533;NO)、ステップS535にて特典付与演出実行期間ではないときや(ステップS535;NO)、ステップS538の処理を実行した後には、例えば変動パターンに対応して選択された演出制御パターンにおける設定等に基づいて、擬似連の再変動演出や飾り図柄の可変表示動作を含む演出動作制御を行ってから(ステップS539)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS5214にて可変表示時間が経過した場合には(ステップS521;YES)、主基板11から伝送される図柄確定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS540)。このとき、図柄確定コマンドの受信がなければ(ステップS540;NO)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS540にて図柄確定コマンドの受信があった場合には(ステップS540;YES)、動作判定フラグをクリアしてオフ状態にする(ステップS541)。また、エラーカウンタをクリアしてエラーカウント値を初期値に戻す(ステップS542)。また、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において可変表示結果となる最終停止図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS543)。また、当り開始指定コマンド受信待ち時間として予め定められた一定時間を設定する(ステップS544)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新してから(ステップS545)、可変表示中演出処理を終了する。
本実施形態において、一度の可変表示で実行される演出の例を図19に示す。図19の変動(A)は、図9の変動パターンPB5−7に応じて実行される演出の実行例を示す。図8のステップS262で変動パターンPB5−7が決定されると、ステップS266にて変動パターンPB5−7を指定する変動パターン指定コマンドが送信される。送信された変動パターン指定コマンドに応じて、図12の可変表示開始設定処理のステップS509にて、変動(A)の演出を実行するための演出制御パターンが決定される。変動(A)では、まず全飾り図柄が変動表示され、仮停止表示される。この間、0%のメータが画像表示装置5の画面の所定位置に表示される。時刻T1にて擬似連チャンス目の飾り図柄が仮停止表示されると、メータ表示が10%に変化し、1度目の擬似連変動が実行される。1度目の擬似連変動中に黒矢印で示す予告演出が実行されると、メータ表示が20%に変化する。以下、2度目の擬似連変動、3度目の擬似連変動が実行されると共に、メータ表示はMAX状態より前の段階の表示態様に変化する。そして、リーチ演出が開始される。
リーチ演出の結果、ハズレ組み合わせの飾り図柄が導出表示されるかのような演出が開始された後のタイミングで、メータ表示がMAX状態となる。MAX状態に変化したタイミングで、メータ表示がMAX状態となったことを報知する特定報知演出が実行された後、スーパーCのリーチ演出が開始される。その後、大当り組み合わせの飾り図柄が停止表示され、大当り遊技状態が開始される。このように、変動(A)のようにメータ表示の変化が進まず、ノーマルリーチ演出が実行され、可変表示の表示結果が「ハズレ」となったかのような演出の後にメータ表示がMAX状態となり、スーパーCのリーチ演出が実行されることで、可変表示の結果を悲観した遊技者に意外感を与えることができる。また、「ハズレ」となったかのような演出画面が表示された後に、必ず「大当り」となるスーパーCのリーチ演出が実行される可能性が残されているので、メータ表示が大きく変化するような予告演出が実行されない演出進行であってもユーザに「大当り」となる期待感を与えることができる。
変動(B)は、図9の変動パターンPB3−6又はPB5−6に応じて実行される演出の実行例を示す。変動(B)では、飾り図柄がリーチ態様となる前に変動(A)と比べてメータ表示がより変化している。そして、ノーマルのリーチ演出実行中の所定タイミングで、メータ表示がMAX状態に変化する。そして、特定報知演出とスーパーBのリーチ演出が実行される。このような演出を実行することにより、リーチ演出の実行中に、メータ表示がMAX状態となって大当り期待度の高いスーパーBのリーチ演出が実行されることへの期待感を与えることができる。そのため、リーチ演出の演出効果が向上し、遊技の興趣を高めることができる。また、飾り図柄がリーチ態様となり、遊技者の期待感が盛り上がるタイミングで、更にメータ表示をMAX状態とすることで、演出状態表示による演出効果を高めることができる。
なお、リーチ演出の実行中に、メータ表示がMAX状態となるタイミングとして、ノーマルリーチ演出期間中に設定されたボタン操作有効期間中に遊技者が操作ボタン130を押圧操作したタイミングを設定してもよい。この場合、特定報知演出の長さを押圧したタイミングに応じて変化させることで、ボタン操作が実行される時間が変化したとしても、可変表示の変動時間を一定に調整すればよい。このようなタイミングでメータ表示をMAX状態に変化させ、演出をスーパーAに発展させることにより、大当り信頼度が低いノーマルリーチ演出が発展せずそのまま続行された場合でも、遊技者に期待感を抱かせることができる。
変動(C)は、図9の変動パターンPB3−4又はPB5−4に応じて実行される演出の実行例を示す。変動(C)では、飾り図柄がリーチ態様となるまでのタイミングで、メータ表示がMAX状態となる。そして、特定報知演出が実行された後、図20(D)に示したようなボタン演出にてスーパーAのリーチ演出が実行されるか否かを報知する。その後、所定の割合でスーパーAのリーチ演出が実行される。このような演出を実行することで、演出状態表示が特定態様となった場合に特別報知演出によりスーパーAのリーチ演出が実行されるか否かを煽ることができるため、遊技者の期待感が高揚し、遊技の興趣を高めることができる。
変動(D)及び(E)は、図9の変動パターンPB2−3又はPB4−3に応じて実行される演出の実行例を示す。このうち変動(D)は図8のステップS262又はS263で変動パターンPB2−3又はPB4−3が決定された場合であって、図12のステップS507にてMAX状態に変化すると決定されたときの演出実行例である。この場合、特別報知演出の実行開始までは変動(C)と同様に演出が実行される。そして、特別報知演出の演出結果として、スーパーAのリーチ演出が実行されないことが報知され、ノーマルリーチ演出の実行が再開される。このような構成により、特別報知演出の演出結果として、スーパーAのリーチ演出が実行されるのみならず、実行されない場合の演出を実行することができるので、特別報知演出により、スーパーAのリーチ演出が実行されるか否かを煽ることができる。一方、変動(E)は図8のステップS262又はS263で変動パターンPB2−3又はPB4−3が決定された場合であって、図12のステップS507にてMAX状態に変化しないと決定されたときの演出実行例である。この場合、メータ表示はMAX状態とならず、特定報知演出及び特別報知演出は実行されない。このような演出例を設定することにより、メータ表示がMAX状態となるか否かを、演出制御用CPU120によっても決定することができるので、処理を適切に分担することができる。
図19の変動(C)において画像表示装置5に表示される演出画面の例を図20に示す。図19の変動(C)では、メータ表示がMAX状態となる前であり、且つ、いずれかの飾り図柄が停止表示される以前には、画像表示装置5の画面の所定部位にメータ表示と飾り図柄の変動表示が実行される(図20(A))。そして、飾り図柄がリーチ態様となる前の所定のタイミングにメータ表示がMAX状態となると(図20(B))、特定報知演出として可動演出部材60がワイパーのように画像表示装置5の画面上を動き、MAX状態となったことを報知する(図20(C))。また、特定報知演出が実行されるときには、画像表示装置5の輝度調整が行われ、画像表示装置5の輝度が好適に調整される。更に、特定報知演出が実行されるときには、可動演出部材60の動作判定が行われ、可動演出部材60が動作していなければ、異常を報知する。そして、ボタン演出として、扉が開くかのような演出画像を表示し(図20(D))、操作ボタン130を押圧する操作を促すような画像を表示する。遊技者が操作ボタン130を押圧し、操作検出スイッチ131が押圧操作を検出すると、扉が開き風景が現れるかのごとき演出画像が表示され、スーパーAのリーチ演出が開始される(図20(E))。なお、操作検出スイッチ131が押圧操作を検出しない場合は、所定時間、図20(D)の画像を表示した後にスーパーAのリーチ演出が開始される。また、スーパーリーチのリーチ演出が実行されるときには、可視光通信により特典の情報を送信すると共に、可視光通信により特典の受領を促すような画像を表示する。更に、可視光通信が行われるときには、可視光通信に用いる装飾用LED91の輝度調整が行われ、装飾用LED91の輝度が好適に調整される。
図19の変動(B)において画像表示装置5に表示される演出画面の例を図21に示す。図19の変動(B)では、飾り図柄がリーチ態様となった後の所定のタイミングで、メータ表示がMAX状態となる(図21(A))。そして、図20(C)と同様に特定報知演出、画像表示装置5の輝度調整、及び可動演出部材60の動作判定が実行され(図21(B))、スーパーBのリーチ演出が開始され(図21(C))、可視光通信により特典を付与する特典付与演出、及び可視光通信に用いる装飾用LED91の輝度調整が行われる。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ遊技機1は、所定の遊技を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機1等)であって、撮像する撮像手段(例えばカメラ33等)と、所定の動作を行う動作手段(例えば可動部材用モータ61の回転に連動して回転する可動演出部材60等)と、前記動作手段が正常に動作しているか否かを判定する判定手段(例えば図14に示す可変表示中演出処理のステップS530にて可動演出部材60が動作しているか否かを判定する演出制御用CPU120等)とを更に備え、前記判定手段は、前記動作手段を含む特定領域が撮像された特定画像を用いて前記動作手段が正常に動作しているか否かを判定する(例えば図16に示す可動演出部材動作判定処理におけるステップS148にて動作判定範囲Rjに相当する画像領域のいずれかの画素値が“0”でなければ可動演出部材60が動作しているとみなすことや、ステップS150にてエラーカウント値が所定値に達していれば可動演出部材60が動作していないとみなすこと等)ため、遊技者目線での動作手段の状態を確認することができるため、好適に演出を実行することができる。
また、異常報知を行う異常報知手段(例えば図16の可動演出部材動作判定処理におけるステップS151にて異常報知を行う演出制御用CPU120等)を更に備えるため、異常報知を行うことができる。
また、前記動作手段は、所定の移動動作を行う可動部材(例えば可動部材用モータ61の回転に連動して回転する可動演出部材60等)であって、前記判定手段は、前記特定画像を用いて前記可動部材が動作しているか否かを判定するため、可動部材が動作しているか否かを確認することができる。
また、前記動作手段は、識別情報を可変表示する可変表示装置(例えば飾り図柄の可変表示を行う画像表示装置5等)であって、前記判定手段は、前記特定画像を用いて前記可変表示装置が正常に識別情報を表示しているか否かを判定するため、例えば画像表示装置5への信号に対するノイズ等の影響により飾り図柄が正常に表示されないような異常が発生しても、当該異常を検出することができる。
また、前記動作手段は、遊技媒体が入賞し易い開放状態と、遊技媒体の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態とに変化可能な可変入賞装置(例えば特別可変入賞球装置7や普通可変入賞球装置6B等)であって、前記判定手段は、前記特定画像を用いて前記可変入賞装置が正常に動作しているか否かを判定するため、遊技価値の付与に直接的に関わる可変入賞装置が正常に動作しているか否かを検出することができる。
また、前記判定手段は、前記撮像手段により連続撮像された複数の特定画像を用いる(例えばタイマ割込み毎に、カメラ33にて撮像範囲Rsを複数回撮像して得られる複数の特定画像を用いて、動作手段が動作しているか否かを判定すること等)ため、動作手段が正常に動作しているか否かをより正確に判定することができる。
また、異常報知を行う異常報知手段(例えば図16の可動演出部材動作判定処理におけるステップS151にて異常報知を行う演出制御用CPU120等)を更に備え、前記異常報知手段は、前記動作手段が正常に動作していないと前記判定手段により判定された場合に、異常報知処理を行う(例えば図16の可動演出部材動作判定処理におけるステップS150にてエラーカウント値が所定値に達していれば、可動演出部材60が動作していないとみなし、可動演出部材60に異常が発生していることを報知すること等)ため、動作手段に異常が発生していることを外部で認識することができる。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
(変形例1)上記実施例では、画像表示装置5や装飾用LED91等の表示手段の輝度を調整する場合について説明した。しかし、これに限らず、遊技効果ランプ9やバーサライタ等の他の表示手段の輝度を調整するようにしてもよい。この場合にも、遊技効果ランプ9やバーサライタ等の輝度を好適に調整することができる。
(変形例2)上記実施例では、画像表示装置5や装飾用LED91等の表示手段により表示演出が行われている表示領域の輝度、及び輝度調整用板10等の非表示領域の輝度を算出し、非表示領域の輝度に対する表示領域の輝度が適正であるか否かを判定し、表示手段の輝度を調整する場合について説明した。しかし、これに限らず、非表示領域の輝度のみを算出し、非表示領域の輝度のみに応じて、表示手段の輝度の調整量を一意に決定して調整するようにしてもよい。この場合にも、表示手段の輝度を好適に調整することができる。
(変形例3)上記実施例では、輝度調整用板10等の表示手段以外の領域の輝度を基準の輝度として、画像表示装置5や装飾用LED91等の表示手段の輝度を調整する場合について説明した。しかし、これに限らず、表示演出が行われていないときの画像表示装置5や装飾用LED91等の表示手段の輝度を基準の輝度として、表示手段の輝度を調整するようにしてもよい。この場合にも、表示手段の輝度を好適に調整することができる。
(変形例4)上記実施例では、可動演出部材60等の動作手段の可動領域を含む範囲等の特定領域が撮像された特定画像を用いて動作手段が動作しているか否かを判定する場合について説明した。しかし、これに限らず、特定領域が撮像された特定画像を用いて動作手段が正常に動作しているか否かを判定するようにしてもよい。この場合、例えば複数のタイミング毎の動作手段の各位置に対応する特定画像の各画像領域の全ての画素値が、その各タイミングに“0”であるか否かを判定し、いずれかの画素値が“0”でなければ、動作手段が正常に動作していると判定すればよい。
(変形例5)上記実施例において、遊技領域に設けられたスクリーンや構造物に、映像やコンピュータグラフィック等をプロジェクターで投影するようにしてもよい。その場合にも、プロジェクター等の表示手段の輝度を輝度調整用板10等の非表示領域の輝度に応じて調整することにより、好適な輝度とすることができる。更に、遊技領域に設けられたスクリーンや構造物を含む特定領域が撮像された特定画像を用いてプロジェクター等の動作手段が正常に動作しているか否かを判定し、プロジェクターのピントを調整することもできる。
(変形例6)上記実施例では、可動演出部材60等の動作手段の可動領域を含む範囲等の特定領域が撮像された特定画像を用いて動作手段が動作しているか否かを判定する場合について説明した。しかし、これに限らず、飾り図柄を可変表示する画像表示装置5等の可変表示装置を含む範囲等の特定領域が撮像された特定画像を用いて、可変表示装置が正常に飾り図柄を表示しているか否かを判定するようにしてもよい。この場合、例えば画像表示装置5への信号に対するノイズ等の影響により飾り図柄が正常に表示されないような異常が発生しても、当該異常を検出することができる。
(変形例7)上記実施例では、可動演出部材60等の動作手段の可動領域を含む範囲等の特定領域が撮像された特定画像を用いて動作手段が動作しているか否かを判定する場合について説明した。しかし、これに限らず、遊技球等の遊技媒体が入賞し易い開放状態と、遊技媒体の入賞が不可能又は困難な閉鎖状態とに変化可能な特別可変入賞球装置7や普通可変入賞球装置6B等の可変入賞装置が正常に動作しているか否かを判定するようにしてもよい。この場合、遊技価値の付与に直接的に関わる可変入賞装置が正常に動作しているか否かを検出することができる。
(変形例8)上記実施例では、可動演出部材60等の動作手段の動作判定処理において、タイマ割込み毎に、カメラ33にて撮像範囲Rsを一度だけ撮像して得られる一の特定画像を用いる場合について説明した。しかし、これに限らず、タイマ割込み毎に、カメラ33にて撮像範囲Rsを複数回撮像して得られる複数の特定画像を用いて、動作手段が動作しているか否かを判定するようにしてもよい。この場合、動作手段が動作しているか否かをより正確に判定することができる。
(変形例9)上記実施例では、カメラ33により撮像された画像により輝度を検出する場合について説明した。しかし、これに限らず、例えばフォトダイオードと電流増幅回路を内蔵したアナログ型の照度センサ等の輝度検出手段により輝度を検出するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120により輝度を算出する必要がなくなるため、演出制御用CPU120の負荷を低減することができる。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、等を実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作更には遊技効果ランプや装飾用LED91における点灯動作を含めた各種の演出動作等は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞球の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置等に対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置等の有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。更に、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。更には、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
また、上記の実施の形態においては、変動時間、及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU120に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU120に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU120は2つのコマンドの組み合わせから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU120の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
上記実施の形態では、遊技機の例として、特別図柄や飾り図柄を可変表示する機能や各種の演出画像を表示する機能を有するパチンコ遊技機1を用いて説明した。しかしながら、上記実施の形態におけるパチンコ遊技機1が備える構成及び機能の少なくとも一部は、スロットマシン等の他の遊技機にも適用することができる。
上記の実施の形態において、「割合」や「確率」は、例えば70:30といった、各決定結果となる可能性が0%や100%にはならないように設定されてもよいし、少なくともいずれかの決定結果となる可能性が0%や100%となるように設定されてもよい。例えば、各種の決定を行う場合において、複数の決定結果のうちいずれか一の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなることには、一の決定結果とする割合が100%となることが含まれてもよいし、他の決定結果となる割合が0%となることが含まれてもよい。一の決定結果とする割合が100%となるときには、他の決定結果とする割合が0%となる。また、他の決定結果とする割合が0%となるときには、一の決定結果とする割合が100%以外でも0%でもない所定割合であれば、一の決定結果とする割合が、他の決定結果とする割合よりも高くなる。
また、上記の実施の形態では、大当り種別に「確変」が含まれており、大当り種別の決定結果が「確変」であることに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後には確変状態に制御されるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、遊技領域における所定位置に設けられた確変アタッカーにおいて大入賞口に入賞した遊技球が確変検出スイッチによって検出されたことに基づいて確変制御条件が成立し、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態に制御してもよい。確変アタッカーの大入賞口は、大当り遊技状態におけるラウンド遊技の実行回数が所定回数であるときに、閉鎖状態から開放状態に変化可能であり、ラウンド遊技の実行回数が所定回数以外であるときには、閉鎖状態のまま開放状態には変化不能であるとしてもよい。このように、パチンコ遊技機1は、遊技領域に設けられた特別可変入賞球装置の一例となるアタッカー内にて遊技球が特定領域を通過したことに基づいて、確変制御条件を成立させることが可能となるように構成されてもよい。
特別図柄や飾り図柄は、複数種類の識別情報として可変表示されるものに限定されない。例えば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄4Bは、複数のLEDを用いて構成され、特別図柄の可変表示中には、複数のLEDのみが点灯と消灯とを繰り返し、他のLEDは消灯された状態を維持する。そして、可変表示結果が「ハズレ」となる場合には、点灯と消灯とを繰り返したLEDが所定の発光色で発光した状態を維持すること、あるいは、消灯した状態を維持することで、特別図柄を停止表示する。このとき、他のLEDは消灯された状態を維持する。これに対し、可変表示結果が「大当り」となる場合には、複数のLEDのうちで一部又は全部のLEDが点灯する所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を停止表示する。このように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中には、特定の図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。そして、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄として、複数種類の図柄のいずれかが導出表示されるものであってもよい。また、例えば第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bは、7セグメントLEDを用いて構成され、特別図柄の可変表示中には、「−」を示す記号の表示と非表示とを繰り返し、他の数字や記号は表示されないようにしてもよい。そして、特別図柄の可変表示結果としては、「−」を示す記号が停止表示されることはなく、「1」〜「9」を示す数字や、その他の記号等を含む所定の点灯パターンとなることで、特別図柄を停止表示する。このように、特別図柄や飾り図柄の可変表示中には、可変表示結果としては停止表示されない図柄が表示と非表示とに切り替えられる一方、他の図柄は非表示の状態が維持されるようにしてもよい。
また、各乱数の更新タイミングを異ならせたり、各乱数の更新範囲を異ならせたりすることによって、各乱数が同期しないようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、主基板11に乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、始動入賞時に主基板11において抽出された乱数値に基づき、主基板11が乱数値の判定用テーブルを参照し、乱数値の判定処理を実行し、演出制御基板12は、主基板11において判定された判定結果を受信して、受信した判定結果に基づき先読予告演出を実行する例を示したが、先読予告演出の実行態様はこれに限定されない。例えば、演出制御基板12に上記乱数値の判定用テーブルを記憶させておき、演出制御基板12は、主基板11において抽出された乱数値そのものを主基板11から受信し、受信した乱数値に基づき乱数値の判定用テーブルを参照して乱数値の判定処理を実行し、判定処理の判定結果に基づき先読予告演出を実行するようにしてもよい。即ち、乱数値の判定処理を演出制御基板12において行ってもよい。また、乱数値の判定処理を主基板11と演出制御基板12の両方で行ってもよい。例えば、演出制御基板12は、一部の乱数値を受信して乱数値の判定処理を実行するとともに、主基板11において判定された判定結果を受信してもよい。具体的には、例えば、演出制御基板12は、乱数値を受信して大当りとなるか否かの判定及び大当りである場合は大当りの種別の判定を実行すると共に、乱数値に基づき主基板11で判定された変動パターン種別の判定結果を受信するようにしてもよい。即ち、演出制御基板12は、自ら判定した判定結果と主基板11で判定された判定結果に基づき先読予告演出を実行することができる。
また、上記実施の形態では、演出制御基板12の側で、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが、主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えばシリアル通信の先頭ビットによる割込み要求を以て、演出制御コマンドを受信するための割込みが発生するものとしてもよい。
1 パチンコ遊技機
2 遊技盤
3 遊技機用枠
4A 特別図柄表示装置
4B 特別図柄表示装置
5 画像表示装置
6A 普通入賞球装置
6B 普通可変入賞球装置
7 特別可変入賞球装置
8L スピーカ
8R スピーカ
9 遊技効果ランプ
11 主基板
12 演出制御基板
13 音声制御基板
14 ランプ制御基板
15 中継基板
20 普通図柄表示器
21 ゲートスイッチ
22A 第1始動口スイッチ
22B 第2始動口スイッチ
23 カウントスイッチ
100 遊技制御用マイクロコンピュータ
101 ROM
102 RAM
103 CPU
104 乱数回路
105 I/O
120 演出制御用CPU
121 ROM
122 RAM
123 表示制御部
124 乱数回路
125 I/O

Claims (2)

  1. 所定の遊技を行う遊技機であって、
    撮像する撮像手段と、
    所定の動作を行う動作手段と、
    前記動作手段が正常に動作しているか否かを判定する判定手段と
    を備え、
    前記判定手段は、遊技領域における特定領域が撮像された特定画像を用いて前記動作手段が正常に動作しているか否かを判定する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 異常報知を行う異常報知手段
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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