JP6255464B1 - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技の興趣性をさらに高めることができる技術を提供する。【解決手段】第1始動口又は第2始動口に遊技球が入賞したという条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かを判定する特別図柄判定部と、特別図柄判定部の判定結果に基づいて、図柄を変動表示させた後に判定結果を表す態様で停止表示させる特別図柄変動制御部と、特別図柄変動制御部による図柄の変動表示中に所定条件が成立した場合に特別図柄判定部による判定の権利を所定数までを上限に記憶可能なRAMと、遊技球が第2始動口に入賞し難い第1遊技状態であるときには、RAMに記憶された権利の数が所定数となった場合に専用演出を実行可能とし、遊技球が第2始動口に入賞し易い第2遊技状態であるときには、RAMに記憶された権利の数が所定数となった場合であっても専用演出を実行しない演出制御部と、を備える。【選択図】図32

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
例えば、特許文献1に記載の遊技機においては、特別図柄の変動表示動作中にさらに第1始動口または第2始動口に遊技球が入賞した場合、特別図柄が変動中であるために、後の入賞に基づく特別図柄の変動表示動作を開始することができない。そのため、後の入賞は規定個数(第1始動口、第2始動口それぞれについて例えば4個)を限度に記憶され、その入賞した遊技球に対する特別図柄を始動させるための権利が、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、保留される。
特開2015−19984号公報
従来の遊技機においては、単に、増加した権利の保留の数を報知するにとどまるものである。それゆえ、権利の保留の数を報知する際に、更なる興趣性が求められていた。
本発明は、遊技の興趣性をさらに高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
上記の目的を達成する本発明は、次のような遊技機として実現される。この遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)は、第1始動口又は第2始動口に遊技球が入賞したという条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かを判定する判定手段(例えば、特別図柄判定部234)と、前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)の判定結果に基づいて、図柄を変動表示させた後に前記判定結果を表す態様で停止表示させる図柄制御手段(例えば、特別図柄変動制御部233)と、前記図柄制御手段(例えば、特別図柄変動制御部233)による前記図柄の変動表示中に前記条件が成立した場合に前記判定手段(例えば、特別図柄判定部234)による前記判定の権利を所定数までを上限に記憶可能な記憶手段(例えば、RAM203)と、遊技球が前記第2始動口に入賞し難い第1遊技状態であるときには、前記記憶手段(例えば、RAM203)に記憶された前記権利の数が前記所定数となった場合に専用演出を実行可能とし、遊技球が前記第2始動口に入賞し易い第2遊技状態であるときには、前記記憶手段(例えば、RAM203)に記憶された前記権利の数が前記所定数となった場合であっても前記専用演出を実行しない演出実行手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記専用演出は、前記記憶手段に記憶される前記所定数の権利の中に前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定される権利が存在する可能性を示唆する第1専用演出と、前記可能性を示唆することのない第2専用演出とからなり、前記演出実行手段は、前記第1遊技状態において、前記第1専用演出または前記第2専用演出のいずれか一方を実行可能とすることを特徴とする遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)である。
なお、本欄における上記符号は、本発明の説明に際して例示的に付したものであり、この符号により本発明が減縮されるものではない。
本発明によれば、遊技の興趣性をさらに高めることができる遊技機を提供することができる。
本実施の形態に係るパチンコ遊技機の概略正面図である。 (a)は遊技盤の左下に配設された表示器の一例を示す拡大図であり、(b)はパチンコ遊技機の部分平面図である。 本実施の形態のパチンコ遊技機の制御ユニットの内部構成を示す図である。 本実施の形態の画像/音響制御部およびランプ制御部の説明図である。 本実施の形態の遊技制御部の機能構成を示すブロック図である。 遊技制御部による基本処理の動作を示すフローチャートである。 遊技制御部による電源遮断時処理の動作を示すフローチャートである。 遊技制御部の主制御処理を示すフローチャートである。 始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。 特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。 変動パターン選択処理の内容を示すフローチャートである。 変動パターン選択処理において用いられる変動パターンとテーブルの設定例を示す図である。 遊技制御部のRAMの構成例を説明するブロック図であり、(a)は記憶領域の構成を示すブロック図であり、(b)は(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。 演出制御部のRAMの構成例を説明するブロック図であり、(a)は保留記憶領域の構成を示すブロック図であり、(b)は(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。 事前判定処理の内容を示すフローチャートである。 演出制御部の動作を示すフローチャートであり、(a)はメイン処理を示す図、(b)は割り込み処理を示す図である。 コマンド受信処理の内容を示すフローチャートである。 (a)は、図17の事前演出選択処理の内容を示すフローチャートであり、(b)は、演出選択処理の内容を示すフローチャートである。 演出ボタン処理の内容を示すフローチャートである。 画像/音響制御部が、画像表示部を用いて行う装飾図柄変動演出の一態様を示す図である。 画像/音響制御部が、画像表示部を用いて行う装飾図柄変動演出の一態様を示す図である。 本実施の形態の変動アイコン表示演出および保留アイコン表示演出の説明図である。 本実施の形態の背景画像表示演出の説明図である。 ゾーン専用背景画像を例示する図である。 特別背景画像表示演出の説明図である。 最大保留時保留変化演出の説明図である。 最大保留時文言表示演出の説明図である。 最大保留時保留変化演出と最大保留時文言表示演出とを同時に行う場合の一例を示す図である。 特別ゾーン演出を示す画像である。 事前判定結果一気報知演出の説明図である。 事前判定結果一気報知演出の他の態様を示す図である。 変動演出パターン選択処理の内容を示すフローチャートである。 低確率時短無用テーブルセット処理の内容を示すフローチャートである。 低確率時短無用テーブルセット処理の内容を示すフローチャートである。 低確率時短無用テーブルセット処理の内容を示すフローチャートである。 保留数報知演出の一態様を示す図である。 保留数報知演出処理の内容を示すフローチャートである。 保留数報知演出の他の例を示す図である。 (a)は、変動アイコン表示演出および保留アイコン表示演出の変形例を示す図である。(b)は、保留数が6個である場合の保留アイコン表示演出の例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
〔遊技機の基本構成〕
図1は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100の概略正面図である。
図1に示す遊技機の一例としてのパチンコ遊技機100は、遊技領域111とレール部材112と案内部材113と画像表示部114と可動役物115と盤ランプ116とを有する遊技盤110と、遊技盤110を囲む枠部材150とを備えている。
画像表示部114は、液晶ディスプレイ等による表示画面を備え、遊技者によるゲームの進行に伴い、例えば、図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知するための装飾図柄を表示したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による演出画像や後述の保留表示を用いた演出画像を表示したりする。
本実施の形態では、入賞や抽選に関する種々の役物として、遊技球が入賞すると特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する第1始動口121および第2始動口122と、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する始動ゲート(以下、単にゲートと呼ぶ)124と、が遊技盤110に配設されている。なお、図1において、ゲート124は、遊技領域111の左右にそれぞれ設けられており、左側のゲート124は124Lと記載し、右側のゲート124は124Rと記載している。また、ここにいう第1始動口121および第2始動口122とは、予め定められた1の特別図柄表示器の作動契機となる入賞口をいう。具体的には、第1始動口121および第2始動口122には、入賞の際に遊技球の通過を検知するスイッチ(後述の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212)が設けられている。そして、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した際にこのスイッチが遊技球の通過を検知することが、特別図柄表示器を作動させる契機となる。
本実施の形態では、第2始動口122は、遊技領域111の中央部に設けられた中央第2始動口122aと、遊技領域111の右部に設けられた右第2始動口122bとから構成される。また、本実施の形態では、第1始動口121および中央第2始動口122aのいずれかの始動口に遊技球を振り分ける振分部材127と、振分部材127の回転動作を停止させる停止部材128と、これら第1始動口121、中央第2始動口122a、振分部材127および停止部材128を内部に収容する収容部材129と、が遊技盤110に配設されている。収容部材129の上部には、第1始動口121および中央第2始動口122aが配置された内部に遊技球を導き入れる振分入賞口129aが形成されている。
振分部材127は、等間隔に3枚の羽根部127aが放射状に配置された回転体であり、この羽根部127aの1つに遊技球が乗ることにより回転力を受けて回転する。そして、回転した振分部材127は、その羽根部127aの一部が停止部材128に接触することにより回転停止する。図1には、振分部材127の羽根部127aの一部が停止部材128の右側に接触している第1状態を示している。この第1状態のとき、振分部材127は、停止部材128に接触して停止しており、これ以上時計回りに回転することができない。そして、この第1状態のときに、遊技球が振分入賞口129aに入賞すると、第1状態における羽根部127aの姿勢により、その遊技球は振分部材127の左側へ誘導され、羽根部127aがこの遊技球によって回転力を受けて、振分部材127が反時計回りに回転する。このとき、振分部材127の左側に誘導された遊技球は、第1始動口121に入賞し、振分部材127は、羽根部127aの一部が停止部材128の左側に接触して停止する第2状態(図1に示す振分部材127の姿勢を左右反転した状態)に姿勢を変化させる。この第2状態のとき、振分部材127は、停止部材128により、これ以上反時計回りに回転することができない。そして、この第2状態のときに、遊技球が振分入賞口129aに入賞すると、第2状態における羽根部127aの姿勢により、その遊技球は振分部材127の右側へ誘導され、羽根部127aがこの遊技球によって回転力を受けて、振分部材127が時計回りに回転する。このとき、振分部材127の右側に誘導された遊技球は、中央第2始動口122aに入賞し、振分部材127は、再び第1状態に姿勢を変化させる。このように、振分部材127は、遊技球が振分入賞口129aに入賞する毎に、その姿勢を第1状態と第2状態との間で交互に切り替える。このため、振分入賞口129aに入賞した遊技球は、第1始動口121と中央第2始動口122aに交互に入賞することとなる。
右第2始動口122bは、チューリップの花の形をした一対の羽根が電動ソレノイドにより開閉すると共に点灯する普通電動役物としての電動チューリップ(開閉部材)123を備えている。電動チューリップ123は、羽根が閉じていると、遊技球が右第2始動口122bへ入り難い一方で、羽根が開くと右第2始動口122bの入口が拡大して遊技球が右第2始動口122bへ入り易くなるように構成されている。そして、電動チューリップ123は、普通図柄抽選に当選すると、点灯ないし点滅しながら羽根が規定時間(例えば0.15秒ないし1.8秒間)および規定回数(例えば1回ないし3回)だけ開く。
また、パチンコ遊技機100は、右第2始動口122bへの入賞機会が少ない時短無状態と、時短無状態よりも右第2始動口122bへの入賞機会が多い時短状態とを有している。そして、所定の条件において、時短無状態と、時短状態とのいずれかの状態に制御される。時短状態とは、たとえば、特別図柄変動時間および普通図柄変動時間を短縮すること、電動チューリップ123の開時間を延長すること、普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にすること、のいずれか一つまたは複数の組合せによって制御される遊技状態である。時短状態は、時短無状態よりも右第2始動口122bへの入賞機会が多いため、時短状態は、時短無状態よりも遊技球が第2始動口122に入賞し易い遊技状態である。
また、本実施の形態では、入賞や抽選に関するその他の役物として、特別図柄抽選の結果に応じて開放する特別電動役物としての大入賞口125と、遊技球が入賞しても抽選を行わない普通入賞口126と、が遊技盤110に配設されている。
本実施の形態では、遊技盤110の左下の位置に、抽選結果や保留数に関する表示を行う表示器130が配設されている。
また、遊技盤110の裏面には、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御基板、演出を統括的に制御する演出制御基板、画像および音による演出を制御する画像制御基板、各種のランプおよび可動役物115による演出を制御するランプ制御基板などの図示しない各種の基板等が取り付けられる。また、遊技盤110の裏面には、供給された24VのAC電源をDC電源に変換して各種の基板等に出力するスイッチング電源(不図示)が配設されている。
枠部材150は、遊技者がハンドル151に触れてレバー152を時計方向に回転させる操作を行うとその操作角度に応じた打球力にて遊技球を所定の時間間隔(例えば1分間に100個)で電動発射する発射装置(不図示)を備えている。また、枠部材150は、遊技者のレバー152による操作と連動したタイミングで発射装置に遊技球を1つずつ順に供給する供給装置(不図示)と、供給装置が発射装置に供給する遊技球を一時的に溜めておく皿153と、を備えている。この皿153には、例えば払い出しユニットによる払出球が払い出される。
なお、本実施の形態では、皿153を上下皿一体で構成しているが、上皿と下皿とを分離する構成例も考えられる。また、発射装置のハンドル151を所定条件下で発光させる構成例も考えられる。
また、枠部材150は、発射装置のハンドル151に遊技者が触れている状態であっても遊技球の発射を一時的に停止させるための停止ボタン154と、皿153に溜まっている遊技球を箱(不図示)に落下させて取り出すための取り出しボタン155と、を備えている。
また、枠部材150は、パチンコ遊技機100の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりするスピーカ156および枠ランプ157を備えている。スピーカ156は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。枠ランプ157は、LED等の発光体で構成され、点灯・点滅によるパターンや発光色の違い等で光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ157については、光の照射方向を変更する演出を行うことを可能にする構成例が考えられる。
また、枠部材150は、遊技盤110を遊技者と隔てるための透明板(不図示)を備えている。
図2は、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100を説明する図であり、図2(a)は、遊技盤110の左下に配設された表示器130の一例を示す拡大図であり、図2(b)は、パチンコ遊技機100の部分平面図である。
パチンコ遊技機100の表示器130は、図2(a)に示すように、第1始動口121の入賞に対応して作動する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122の入賞に対応して作動する第2特別図柄表示器222と、ゲート124の通過に対応して作動する普通図柄表示器223と、を備えている。第1特別図柄表示器221は、第1始動口121の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。第2特別図柄表示器222は、第2始動口122の入賞に基づき、特別図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。普通図柄表示器223は、遊技球がゲート124を通過したことに基づき、普通図柄を変動表示した後に停止表示させて抽選結果を表示する。本実施の形態では、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって特別図柄抽選の抽選結果が表示される。同様に、普通図柄表示器223も、LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって普通図柄抽選の抽選結果が表示される。
また、表示器130は、第1特別図柄表示器221での保留に対応して作動する第1特別図柄保留表示器218と、第2特別図柄表示器222での保留に対応して作動する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄表示器223での保留に対応して作動する普通図柄保留表示器220と、を備えている。本実施の形態では、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220は、各々LEDを配列した表示装置で構成され、その点灯態様によって保留数が表示される。
ここで、保留について説明する。特別図柄の変動表示動作中(入賞1回分の変動表示が行なわれている間)にさらに第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した場合、特別図柄が変動中であるために、後の入賞に基づく特別図柄の変動表示動作を開始することができない。そのため、後の入賞は規定個数(第1始動口121、第2始動口122それぞれについて例えば4個)を限度に記憶され、その入賞した遊技球に対する特別図柄を始動させるための権利が、先に入賞した遊技球に対する変動表示動作が終了するまで、保留される。
なお、普通図柄に関しても、特別図柄と同様の処理を行う。このような保留がなされていることおよびその保留の数(未変動数)が、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219および普通図柄保留表示器220に表示される。
さらに、表示器130は、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224を備えている。本実施の形態では、状態表示器224は、3個のLEDを配列した表示装置で構成されている。3個のLEDのうち1つは、パチンコ遊技機100の状態が、特別図柄抽選の当選確率が高確率である高確率状態となっているか否かを点灯により報知するものである。また、他の1つは、パチンコ遊技機100の状態が、右第2始動口122bに入賞しやすい時短状態となっているか否かを点灯により報知するものである。さらに他の1つは、右打ちすることによって(遊技球の打球力を変更することによって)遊技者に有利な状態となっているか否かを点灯により報知するものである。
パチンコ遊技機100の枠部材150は、遊技者が演出に対する入力を行うための入力装置を備えている。図2(b)に示すように、本実施の形態では、入力装置の一例として、演出ボタン161と、演出ボタン161に隣接し、略十字に配列された複数のキーからなる演出キー162と、が枠部材150に配設されている。図示の例において、複数の画像の中から1つの画像を選択する操作を受け付ける演出を行う場合を考える。この場合、例えば、遊技者が十字に配列された4つのキーからなる演出キー162を操作することにより、画像表示部114に表示されている複数の画像のいずれかを指示し、演出ボタン161を操作することにより、指示した画像を選択するような演出を行うことができる。また、入力装置の形態としては、図示した演出ボタン161および演出キー162の他、レバーやダイヤル等、演出の内容等に応じて様々な入力形態を採用することができる。
〔制御ユニットの構成〕
次に、パチンコ遊技機100での動作制御や信号処理を行う制御ユニットについて説明する。
図3は、本実施の形態のパチンコ遊技機100の制御ユニットの内部構成を示すブロック図である。
図4は、本実施の形態の画像/音響制御部およびランプ制御部の説明図である。
図3に示すように、制御ユニットは、メイン制御手段として、特別図柄の当選の判定等を行う遊技制御部200を備えている。また、サブ制御手段として、演出を統括的に制御する演出制御部300と、払出球の払い出し制御を行う払出制御部330と、を備えている。
〔遊技制御部の構成・機能〕
遊技制御部200は、特別図柄の当選の判定等を行う際の演算処理を行うCPU201と、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM202と、CPU201の作業用メモリ等として用いられるRAM203と、を備えている。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の遊技状態を、高確率状態または低確率状態のいずれか、時短無状態または時短状態のいずれかで制御する。これにより、パチンコ遊技機100の遊技状態は、高確率状態および時短状態である高確率時短遊技状態、低確率状態および時短状態である低確率時短遊技状態、高確率状態および時短無状態である高確率時短無遊技状態、低確率状態および時短無状態である低確率時短無遊技状態のいずれかとなる。そして、遊技制御部200は、所定の条件に基づき、高確率状態と低確率状態とを切り替え、時短無状態と時短状態とを切り替える。また、遊技制御部200は、時短状態において、時短無状態よりも普通図柄抽選の当たり当選確率を高確率にする、普通図柄変動時間を短縮する、電動チューリップ123の開時間を延長する等の制御を行う。
遊技制御部200は、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞したことを契機として特別図柄抽選を行う。そして、特別図柄抽選の判定結果に応じて大当たり遊技等の特別遊技を行う。特別遊技において、遊技制御部200は、特別電動役物である大入賞口125が所定条件(例えば29.5秒経過または遊技球10個の入賞)を満たすまで開状態を維持するラウンドを所定回数だけ繰り返すように制御する。そして、遊技制御部200は、大入賞口125が開く際の開閉動作間隔を制御する。
また、遊技制御部200は、ゲート124を遊技球が通過したことを契機として普通図柄抽選を行う。そして、普通図柄抽選の判定結果に応じて電動チューリップ123の作動を制御する。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動中に遊技球が第1始動口121または第2始動口122へ入賞したことにより発生する保留や、普通図柄変動中に遊技球がゲート124を通過したことにより発生する保留の設定を行う。
さらに、遊技制御部200は、特別図柄抽選および普通図柄抽選の判定結果、高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報、保留の設定情報等の遊技制御に伴う情報を、後述するコマンドにより演出制御部300に送る。
さらに、遊技制御部200は、第1始動口121、第2始動口122、大入賞口125および普通入賞口126に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出制御部330に対する指示を行う。例えば、第1始動口121に遊技球が入賞すると3個の賞球、第2始動口122に遊技球が入賞すると3個の賞球、大入賞口125に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口126に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部330に指示命令(コマンド)を送る。なお、ゲート124を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しは払出制御部330に指示しない。
払出制御部330が遊技制御部200の指示に従って賞球の払い出しを行った場合には、遊技制御部200は、払い出した賞球の個数に関する情報を払出制御部330から取得する。それにより、払い出した賞球の個数を管理する。
遊技制御部200には、検知手段として、図3に示すように、第1始動口121への遊技球の入賞を検出する第1始動口検出部(第1始動口スイッチ(SW))211と、第2始動口122への遊技球の入賞を検出する第2始動口検出部(第2始動口スイッチ(SW))212と、電動チューリップ123を開閉する電動チューリップ開閉部213と、ゲート124への遊技球の通過を検出するゲート検出部(ゲートスイッチ(SW))214と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、大入賞口125への遊技球の入賞を検出する大入賞口検出部(大入賞口スイッチ(SW))215と、大入賞口125を閉状態と突出傾斜した開状態とに設定する大入賞口開閉部216と、普通入賞口126への遊技球の入賞を検出する普通入賞口検出部(普通入賞口スイッチ(SW))217と、が接続されている。
また、遊技制御部200には、特別図柄の変動中に第1始動口121へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第1特別図柄保留表示器218と、特別図柄の変動中に第2始動口122へ入賞した未変動分の保留個数を表示する第2特別図柄保留表示器219と、普通図柄の変動中にゲート124を通過した未変動分の保留個数を表示する普通図柄保留表示器220と、が接続されている。
さらに、遊技制御部200には、第1始動口121への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第1特別図柄表示器221と、第2始動口122への遊技球の入賞により行われる特別図柄の変動表示および特別図柄抽選の結果を表示する第2特別図柄表示器222と、普通図柄の変動表示および普通図柄抽選の結果を表示する普通図柄表示器223と、パチンコ遊技機100の状態を表示する状態表示器224と、が接続されている。
そして、第1始動口スイッチ211、第2始動口スイッチ212、ゲートスイッチ214、大入賞口スイッチ215および普通入賞口スイッチ217にて検出された検出信号が、遊技制御部200に送られる。また、遊技制御部200からの制御信号が、電動チューリップ開閉部213、大入賞口開閉部216、第1特別図柄保留表示器218、第2特別図柄保留表示器219、普通図柄保留表示器220、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222、普通図柄表示器223および状態表示器224に送られる。それにより、遊技制御部200は、上記した払い出し賞球数に関連する各種制御を行う。
さらに、遊技制御部200には、ホールに設置されたホストコンピュータ(不図示)に対して各種の情報を送信する盤用外部情報端子基板350が接続されている。そして、遊技制御部200は、払出制御部330から取得した、払い出した賞球数に関する情報や遊技制御部200の状態等を示す情報を、盤用外部情報端子基板350を介してホストコンピュータに送信する。
〔払出制御部の構成・機能〕
払出制御部330は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行うCPU331と、CPU331にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM332と、CPU331の作業用メモリ等として用いられるRAM333と、を備えている。
そして、払出制御部330は、遊技制御部200から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部330は、遊技制御部200から、遊技球が入賞した場所(第1始動口121等)に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部334を制御する。ここでの払出駆動部334は、遊技球の貯留部から遊技球を送り出す駆動モータで構成される。
また、払出制御部330には、払出駆動部334により遊技球の貯留部から実際に払い出された賞球の数を検出する払出球検出部335と、貯留部(不図示)での遊技球の貯留の有無を検出する球有り検出部336と、遊技者が遊技する際に使用する遊技球や払い出された賞球が保持される皿153が満タン状態に有るか否かを検出する満タン検出部337と、が接続されている。そして、払出制御部330は、払出球検出部335、球有り検出部336および満タン検出部337にて検出された検出信号を受け取り、これらの検出信号に応じた所定の処理を行う。
さらに、払出制御部330には、ホールに設置されたホストコンピュータに対して各種の情報を送信する枠用外部情報端子基板340が接続されている。そして、払出制御部330は、例えば払出駆動部334に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や払出球検出部335にて検出された実際に払い出された賞球数に関する情報等を枠用外部情報端子基板340を介してホストコンピュータに送信する。また、遊技制御部200に対しても、同様の情報を送信する。
〔演出制御部の構成・機能〕
演出制御部300は、演出を制御する際の演算処理を行うCPU301と、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM302と、CPU301の作業用メモリ等として用いられるRAM303と、日時を計測するリアルタイムクロック(RTC)304と、を備えている。
演出制御部300は、例えば遊技制御部200から送られる特別図柄抽選での当選か否かの判定結果および変動パターンに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン161または演出キー162を用いたユーザからの操作入力を受けて、操作入力に応じた演出内容を設定する場合もある。この場合、例えば演出ボタン161等のコントローラ(不図示)から操作に応じた信号(操作信号)を受け付け、この操作信号により識別される操作内容を演出の設定に反映させる。
また、演出制御部300は、遊技が所定期間中断された場合には、演出の一つとして客待ち用の画面表示の設定を指示する。
さらには、演出制御部300は、遊技制御部200より受信した高確率状態と低確率状態の変更情報、時短無状態と時短状態の変更情報に基づいて演出内容を設定する。
また、演出制御部300は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送る。
さらに、演出制御部300には、画像および音響を用いた演出を制御する画像/音響制御部310と、各種のランプおよび可動役物115を用いた演出を制御するランプ制御部320と、が接続されている。
〔画像/音響制御部の構成・機能〕
画像/音響制御部310は、図4に示すように、演出内容を表現する画像および音響を制御する際の演算処理を行うCPU311と、CPU311にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM312と、CPU311の作業用メモリ等として用いられるRAM313と、VDP(Video Display Processor)314と、CGROM315と、SNDROM316とを備えている。
そして、画像/音響制御部310は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、画像表示部114に表示する画像およびスピーカ156から出力する音響を制御する。
具体的には、CGROM315には、画像表示部114において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に事前判定演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。また、SNDROM316には、画像データと同期させて、または画像データとは独立にスピーカ156から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等といった各種音響データが記憶されている。
CPU311は、演出制御部300から送られた保留数コマンドもしくは変動開始コマンドに基づいて、アニメーションパターンの解析や、描画に関するコマンドをまとめたディスプレイリストの作成、およびディスプレイリストのVDP314への送信などを行う。
VDP314は、CPU311から受信したディスプレイリストに基づいて、CGROM315やSNDROM316にそれぞれ記憶された画像データや音響データ読み出す。さらには、VDP314は、読み出した画像データを用いて背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための描画処理と、読み出した音響データを用いた音声処理とを行う。そして、VDP314は、描画処理された画像データにより画像表示部114での画面表示を制御する。また、VDP314は、音声処理された音響データによりスピーカ156から出力される音響を制御する。
なお、本実施の形態では、VDP314が描画処理に併せて音声処理も行うよう構成しているが、これに限定されず、音声処理を専用で行うプロセッサを別途設けても構わない。
〔ランプ制御部の構成・機能〕
ランプ制御部320は、盤ランプ116や枠ランプ157の発光、および可動役物115の動作を制御する際の演算処理を行うCPU321と、CPU321にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶されたROM322と、CPU321の作業用メモリ等として用いられるRAM323と、を備えている。
そして、ランプ制御部320は、演出制御部300から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ116や枠ランプ157の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、可動役物115の動作を制御する。
具体的には、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた盤ランプ116や枠ランプ157での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU321は、ROM322に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部300から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、ランプ制御部320は、読み出した発光パターンデータにより盤ランプ116や枠ランプ157の発光を制御する。
また、ランプ制御部320のROM322には、演出制御部300にて設定される演出内容に応じた可動役物115の動作パターンデータが記憶されている。CPU321は、可動役物115に対しては、読み出した動作パターンデータによりその動作を制御する。
なお、本実施の形態では、遊技制御部200、演出制御部300、画像/音響制御部310、ランプ制御部320、および払出制御部330各々は、遊技盤110の後面に配設されたメイン基板としての遊技制御基板、サブ基板としての演出制御基板、画像制御基板、ランプ制御基板、および払出制御基板において個別に構成されている。
〔遊技制御部の機能構成〕
続いて、遊技制御部200の機能構成を説明する。
図5は、遊技制御部200の機能構成を示すブロック図である。図5に示すように、遊技制御部200は、各種抽選処理を実行する機能部として、乱数取得部231と、普通図柄判定部232と、特別図柄変動制御部233と、特別図柄判定部234と、普通図柄変動制御部236と、を備えている。
また、遊技制御部200は、特別図柄変動に伴う処理を実行する機能部として、変動パターン選択部235を備えている。
さらに、遊技制御部200は、各種役物の動作制御や賞球等に関するデータ処理を実行する機能部として、大入賞口動作制御部237と、電動チューリップ動作制御部238と、賞球処理部239と、出力制御部240と、乱数制御部241と、を備えている。
乱数取得部231は、特別図柄抽選に用いられる乱数値と、普通図柄抽選に用いられる乱数値とを取得する。特別図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、第1始動口121や第2始動口122に遊技球が入賞したことを条件として、乱数の種類ごとに、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、特別図柄判定部234による判定に用いられる。詳しくは後述するが、特別図柄抽選に用いられる乱数としては、大当たりか否かを示す大当たり乱数、大当たりの種類を示す図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数等が有る。
また、普通図柄抽選に用いられる乱数値の場合、具体的には、ゲート124を遊技球が通過したことを条件として、所定の範囲の数値の中から1つの数値(乱数値)が選択(取得)される。取得された乱数値は、普通図柄判定部232による判定に用いられる。なお、普通図柄抽選に用いられる乱数としては、当たりか否かを示す当たり乱数の他、当たりの種類を示す図柄乱数や変動パターン乱数等が設定される場合もある。
特別図柄変動制御部233は、特別図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、第1特別図柄表示器221または第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動を制御する。
特別図柄判定部234は、特別図柄の変動開始時に、乱数テーブルを用いて、特別図柄抽選の抽選結果が「大当たりか否か」、「大当たりに当選した場合の大当たりの種類」、「大当たりに当選していない場合での小当たりかはずれか」を判定する大当たり判定処理を行う。すなわち、乱数取得部231は、検知手段である第1始動口スイッチ211または第2始動口スイッチ212により遊技球の通過が検知されたことを契機として特別図柄に関する乱数値を取得し、特別図柄判定部234は、取得した乱数値に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技(大当たり遊技等)を行うか否かを判定する。なお、前述した特別図柄の抽選(大当たり抽選)は、乱数取得部231および特別図柄判定部234における処理のことをいう。
ここで、「大当たり」は、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に応じて複数の種類に分けられる。具体的には、時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態かの組み合わせによって大当たりの種類が決まる。すなわち、大当たり遊技の終了後に発生する遊技状態に基づく大当たりの種類としては、大当たり遊技の終了後に、高確率時短遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短遊技状態の大当たり)、低確率時短遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短遊技状態の大当たり)、高確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、高確率時短無遊技状態の大当たり)、低確率時短無遊技状態となる大当たり(以下、低確率時短無遊技状態の大当たり)が有り得る。これらの大当たりは、各々個別の特別図柄に対応付けられており、特別図柄抽選において当選した特別図柄の種類に応じて大当たりの種類が確定する。
また、「大当たり」は、大当たり遊技の時間が長く多量の遊技球の払い出しが期待できる大当たりと、大当たり遊技の時間が短く遊技球の払出がほとんど期待できない大当たりとに分けられる場合がある。前者は「長当たり」と呼ばれ、後者は「短当たり」と呼ばれる。例えば、「長当たり」では、大入賞口125の開状態が所定条件(例えば29.5秒経過または10個の遊技球の入賞)を満たすまで維持されるラウンドが所定回数(例えば15回)繰り返される。また、「短当たり」では、一定時間(例えば0.1秒)だけ大入賞口125が開状態となるラウンドが所定回数(例えば15回)繰り返される。
また、大当たりに当選していない場合の「小当たり」は、例えば0.1秒だけ大入賞口125が開状態となる態様が所定回数(例えば15回)行われる小当たり遊技が行われる。なお、小当たり当選時には、小当たり遊技が終了した後においても小当たり当選前の遊技状態を継続する。すなわち、小当たり当選時の遊技状態が高確率時短遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても高確率時短遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。同様に、小当たりの当選時の遊技状態が低確率時短無遊技状態である場合には、小当たり遊技の終了後においても低確率時短無遊技状態が継続され、遊技状態は移行しない。
また、「小当たり」は、「はずれ」の一種であり、遊技者に有利となる上記の遊技状態の何れも設定されない。
変動パターン選択部235は、第1特別図柄表示器221や第2特別図柄表示器222にて表示する特別図柄の変動パターン(変動時間)を選択する。具体的には、変動パターン選択部235は、大当たり遊技を行うか否かの判定結果およびリーチを行うか否かの判定結果等に基づいて、変動パターンを決定する。そして、変動パターン選択部235により選択された変動パターンに基づいて、特別図柄変動制御部233が特別図柄の変動を制御する。変動パターン選択部235および特別図柄変動制御部233の動作の詳細については後述する。
ここで、「リーチ」とは、後述する装飾図柄において遊技者に大当たりを期待させるための演出である。
普通図柄判定部232は、普通図柄の変動開始時に、乱数テーブルを用いて、普通図柄の抽選結果が「当たりか否か」を判定する。すなわち、普通図柄判定部232は、乱数取得部231により取得された普通図柄抽選用の乱数値に基づいて、電動チューリップ123を開閉作動させる補助遊技を行うか否かを判定する。また、普通図柄抽選において複数の種類の当たりが設定される場合は、普通図柄判定部232は、判定結果が当たりであった場合の「当たりの種類」を判定する。なお、普通図柄抽選は、乱数取得部231および普通図柄判定部232により行われる処理である。
普通図柄変動制御部236は、普通図柄抽選が行われた場合に、抽選結果に応じて、普通図柄表示器223による普通図柄の変動を制御する。
電動チューリップ動作制御部238は、普通図柄判定部232により普通図柄抽選において「当たり」と判定された場合に、電動チューリップ123を規定時間および規定回数だけ開放し、右第2始動口122bに遊技球が入賞容易となる状態を発生させる。また、「はずれ」と判定された場合には、電動チューリップ123のこのような開放状態を発生させない。
大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「大当たり」と判定された場合に、大当たり遊技として、当選した大当たりの種類に基づいて特定される作動パターンで大入賞口125の開放動作を制御する。また、大入賞口動作制御部237は、特別図柄判定部234により特別図柄抽選において「小当たり」と判定された場合に、小当たり遊技として、規定時間および規定回数だけ大入賞口125を開放する。
賞球処理部239は、入賞や抽選に関する種々の役物への入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力制御部240は、遊技制御部200から演出制御部300および払出制御部330へ制御用コマンドの出力を制御する。
乱数制御部241は、乱数取得部231が所定のタイミングで取得する各種の乱数値を更新する。
〔遊技機の基本動作〕
次に、パチンコ遊技機100の基本動作を説明する。
パチンコ遊技機100の遊技制御部200は、電源が投入されると、起動時の基本処理として、各種装置の初期化や初期設定を行う。そして、基本処理を行った後、遊技制御部200は、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を繰り返し実行する。また、電源を遮断する際には、遊技制御部200は、一連の電源遮断時処理を実行する。
図6は、遊技制御部200による基本処理の動作を示すフローチャートである。
遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源が投入されると、まず、RAM203(図3参照)へのアクセスを許可する(ステップ(以下、ステップを「S」と記載する)601)。そして、遊技制御部200は、RAM203をクリアするためのRAMクリアスイッチがONとなっているか否かを判断する(S602)。
RAMクリアスイッチがOFFである場合(S602でNo)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時の動作に関するバックアップフラグがONとなっているか否かを判断する(S603)。
バックアップフラグがONである場合(S603でYes)、次に、遊技制御部200は、電源遮断時に作成されたチェックサムが正常か否かを判断する(S604)。
チェックサムが正常である場合(S604でYes)、次に、遊技制御部200は、復帰処理を実行する(S605)。この復帰処理において、遊技制御部200は、電源が遮断された状態からの復帰に伴う、演出制御部300等のサブ制御手段の設定を行う。具体的には、遊技制御部200は、電源が遮断される際におけるパチンコ遊技機100の遊技状態(大当たり遊技中か否か、高確率状態と低確率状態のいずれか、時短状態と時短無状態のいずれか)を反映させるように、サブ制御手段を設定するためのコマンドを演出制御部300へ出力する。また、この復帰処理において、遊技制御部200は、バックアップフラグをOFFにする。
一方、RAMクリアスイッチがON(S602でYes)、バックアップフラグがOFF(S603でNo)、チェックサムが異常(S604でNo)のいずれかに該当する場合、次に遊技制御部200は、初期化処理として、RAM203の記憶内容をクリアし(S606)、RAM203の作業領域を設定する(S607)。そして、遊技制御部200は、サブ制御手段を設定(初期化)するためのコマンドを演出制御部300へ出力し、サブ基板(サブ制御手段)の設定を行う(S608)。サブ基板の設定には、各サブ基板に搭載されているRAM303、RAM313、RAM323をクリアすること等が含まれる。
復帰処理(S605参照)が終了した後、またはサブ基板の設定(S608参照)が終了した後、遊技制御部200は、遊技制御に用いられる各種のカウンタおよびタイマーを設定する(S609)。そして、遊技制御部200は、割り込み許可(S610)、割り込み禁止(S611)、図柄乱数制御処理(S612)、初期値乱数更新処理(S613)、電源遮断フラグがONとなっているか否かの判断(S614)をループ処理として繰り返し実行する。
ここで、割り込み許可(S610)および割り込み禁止(S611)は、このループ処理(S610〜S614)の実行中に割り込み処理の実行を可能とするために設けられている。本実施の形態では、この割り込み処理により、遊技制御における主制御処理が実行される。主制御処理の詳細については後述する。
図柄乱数制御処理(S612)において、遊技制御部200は、特別図柄抽選で用いられる変動パターン乱数の更新を行う。
初期値乱数更新処理(S613)において、遊技制御部200は、遊技制御において用いられる各種の乱数値の初期値を更新する。
電源遮断フラグの判断において、電源遮断フラグがOFFである場合(S614でNo)、パチンコ遊技機100の電源は遮断されず、遊技制御部200は、ループ処理(S610〜S614)と共に割り込みによる主制御処理を繰り返し実行する。一方、電源遮断フラグがONである場合(S614でYes)、遊技制御部200は、パチンコ遊技機100の電源を遮断するための処理(電源遮断時処理)を開始する。
図7は、遊技制御部200による電源遮断時処理の動作を示すフローチャートである。
電源遮断時処理において、遊技制御部200は、まず、各種の出力を行うための出力ポートの設定をクリアする(S701)。次に、遊技制御部200は、チェックサムを作成し、RAM203に格納する(S702)。次に、遊技制御部200は、バックアップフラグをONにし(S703)、RAM203へのアクセスを禁止して(S704)、無限ループに移行する。
〔遊技機の主制御処理〕
次に、パチンコ遊技機100の主制御処理を説明する。
遊技制御部200は、主制御処理において、パチンコ遊技機100における遊技を制御すると共に、サブ制御手段である演出制御部300に対して演出の制御を指示し、払出制御部330に対して賞球の払い出しの制御を指示する。
図8は、遊技制御部200の主制御処理を示すフローチャートである。
主制御処理は、遊技制御における一連の処理からなり、予め設定された一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行される。本実施の形態において、遊技制御部200は、予め設定された一定時間ごとに割り込みを発生させ、図6に示すループ処理の中で割り込みが許可(S610参照)されると、割り込み処理として主制御処理を実行する。図8に示すように、主制御処理では、乱数更新処理、スイッチ処理、図柄処理、電動役物処理、賞球処理、出力処理が順次実行される(S801〜S806)。
乱数更新処理(S801)では、遊技制御部200は、乱数制御部241の機能(サブルーチン)を呼び出し、遊技制御部200による遊技制御で用いられる各種の乱数の値を更新する。乱数の設定および乱数値の更新の詳細については後述する。
スイッチ処理(S802)としては、始動口スイッチ処理、ゲートスイッチ処理が行われる。
始動口スイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3の第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、特別図柄抽選のための処理を実行する。また、詳しくは後述するが、第1始動口スイッチ211および第2始動口スイッチ212において事前判定処理を行う場合は、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、事前判定のための処理を実行する。
ゲートスイッチ処理では、遊技制御部200は、乱数取得部231の機能(サブルーチン)を呼び出し、図3のゲートスイッチ214の状態を監視し、スイッチがONとなった場合に、普通図柄抽選のための処理を実行する。
これらのスイッチ処理の詳細な内容については後述する。
図柄処理(S803)としては、特別図柄処理、普通図柄処理が行われる。
特別図柄処理では、遊技制御部200は、特別図柄変動制御部233、特別図柄判定部234、変動パターン選択部235の各機能(サブルーチン)を呼び出し、特別図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
普通図柄処理では、遊技制御部200は、普通図柄判定部232および普通図柄変動制御部236の機能(サブルーチン)を呼び出し、普通図柄変動およびこの図柄変動に伴う処理を実行する。
これらの図柄処理の詳細な内容については後述する。
電動役物処理(S804)としては、大入賞口処理および電動チューリップ処理が行われる。
大入賞口処理では、遊技制御部200は、大入賞口動作制御部237の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて特別電動役物である大入賞口125の開放動作を制御する。
電動チューリップ処理では、遊技制御部200は、電動チューリップ動作制御部238の機能(サブルーチン)を呼び出し、所定の条件に基づいて普通電動役物である電動チューリップ123の開放動作を制御する。
これらの電動役物処理の詳細な内容については後述する。
賞球処理(S805)では、遊技制御部200は、賞球処理部239の機能(サブルーチン)を呼び出し、入賞個数の管理および入賞に応じた賞球の払い出しの制御用コマンドをセットする。
出力処理(S806)では、遊技制御部200は、出力制御部240の機能(サブルーチン)を呼び出し、演出制御用のコマンドを演出制御部300へ出力し、払い出し制御用のコマンドを払出制御部330へ出力する。演出制御用コマンドは、S802からS804までの各処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。払い出し制御用コマンドは、S805の処理において生成され、RAM203に設けられた制御用コマンドの格納領域に格納(セット)される。RAM203には、制御用コマンドの種類ごとに格納領域が設定されている。
出力制御部240は、RAM203の各制御用コマンドの格納領域を順に調べ、個々の格納領域に制御用コマンドが格納されていれば(すなわち、S802〜S805の処理で制御用コマンドが生成されていれば)、その制御用コマンドを読み出し、出力先(演出制御部300または払出制御部330)へ出力する。
本実施の形態では、図8に示したように、一連の主制御処理の最後に出力処理を行う。すなわち、第1の処理手段としての上記各機能によるS802〜S805の各処理において生成されたコマンドを、その各処理においてはRAM203の対応する格納領域に格納しておく。そして、これらの処理の後に、第2の処理手段としての出力制御部240が、RAM203の格納領域に蓄積された、各処理で生成されたコマンドをまとめて出力する。言い換えれば、本実施の形態では、主制御処理を1サイクル実行すると、その1サイクルの実行において生成されたコマンドが、その1サイクルの実行における最後のコマンド生成が行われた後に、出力される。
〔遊技機の基本動作の変形例〕
なお、図6乃至図8を参照して説明した動作例では、基本処理におけるループ処理の部分で割り込みを許可し、割り込み処理として一連の処理からなる主制御処理を実行した。しかしながら、主制御処理は、一定時間ごとに繰り返し実行されるように構成されていれば良く、具体的な実現手段(実行手順)は、図6乃至図8に示した例には限定されない。例えば、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れておき、所定のタイミングで経過時間を計測し、一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに主制御処理へ戻る構成としても良い。また、基本処理の一連の動作の中に主制御処理を組み入れる一方で、図6乃至図8を参照して説明した動作と同様に、一定時間ごとに割り込みを発生させ、割り込みが発生したならば基本処理中に組み入れられた主制御処理へ戻る構成としても良い。
また、基本処理で生成されたコマンドを出力する場合は、原則として、コマンドを生成する度に、RAM203のコマンド格納領域に格納し、第2の処理手段である出力制御部240の機能を呼び出して出力する。基本処理は、遊技の進行に関わる主制御処理とは異なり、電源投入時にのみ行われる初期動作等の特別な処理である。また、基本処理は、電源投入時のパチンコ遊技機100の状態等の条件に基づく分岐により処理手順が変動する場合があるため、出力処理に漏れが無いように、生成したコマンドを速やかに出力する処理である。なお、関連する複数の処理により連続的にコマンドが生成される場合等、具体的な処理の要請に応じて、複数のコマンドをRAM203のコマンド格納領域に格納し、まとめて出力する処理手順を採っても良い。
〔遊技制御部による乱数更新処理〕
特別図柄抽選等の遊技制御における各種の抽選に用いられる判定情報としての乱数値は、カウンタによって計数され、所定の初期値から始まって、図8に示す主制御処理の乱数更新処理(S801)が行われるたびに1ずつ加算される。そして、各抽選が行われた時点の値が始動口スイッチ処理(図9)およびゲートスイッチ処理で取得され、特別図柄処理(図10)や普通図柄処理で使用される。この乱数値のカウンタは無限ループカウンタであり、計数された乱数値が、設定されている乱数の最大値に達した後は、再び初期値に戻る。また、乱数更新処理は一定時間ごとに行われるため、各乱数の初期値が特定されてしまうと、更新間隔や初期値の情報に基づいて当選値が推定される恐れがある。そこで、主制御処理から図6に示す基本処理に戻った後、S613の初期値乱数更新処理において、各乱数の初期値をランダムに変更する。
〔遊技制御部による始動口スイッチ処理〕
図9は、図8のS802に示したスイッチ処理のうちの始動口スイッチ処理の内容を示すフローチャートである。
この始動口スイッチ処理は、第1始動口121における入賞に対する処理と、第2始動口122における入賞に対する処理とが順次行われる。図9を参照すると、遊技制御部200は、まず、第1始動口121に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ211がONとなったか否かを判断する(S901)。第1始動口スイッチ211がONとなったならば、次に遊技制御部200は、第1始動口121の入賞における未変動分の保留数U1が上限値未満か否かを判断する(S902)。図9に示す例では、上限値を4個としている。保留数U1が上限値に達している場合は(S902でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U1が上限値未満である場合(S902でYes)、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による判定のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(S903)。ここでは、第1始動口121の入賞なので、特別図柄抽選のための乱数値が取得される。このとき取得される乱数値は、S801の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により、後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。ここにいう乱数値としては、大当たり、小当たりまたははずれを決定する大当たり乱数値、大当たりの種類(大当たり遊技の終了後における時短状態か時短無状態、高確率状態と低確率状態、長当たり、短当たり)を決定する図柄乱数値(大当たり図柄乱数値)、図柄変動における変動パターンを特定するための変動パターン乱数値、はずれのときに後述のリーチ有り演出をするか否かを決定するリーチ乱数値、等が含まれる。
次に、遊技制御部200は、事前判定処理を行う(S904)。事前判定処理とは、始動口における入賞により乱数の取得が既に行われているが後述する特別図柄処理によって乱数の判定が未だ行われていない入賞球(保留球)について、特別図柄処理によって乱数が判定されるよりも前にその乱数の判定を行う(事前判定)処理である。
そして、本実施の形態の演出制御部300は、事前判定処理によって判定された乱数の判定結果(事前判定結果)に基づいて、特別図柄処理によって乱数が判定され、その判定結果が報知されるよりも前に、その判定結果を示唆する事前判定演出を行うことができる。この事前判定演出は、例えば、始動口における入賞により乱数の取得が既に行われているが特別図柄処理によって乱数の判定が未だ行われていない入賞球(保留球)の発生に応じて、画像表示部114に表示される保留表示変化演出等を用いて行われる。この事前判定に基づく保留表示変化演出により、保留表示演出に係る事前判定に対応する保留球に関して、その後に特別図柄処理による乱数の判定が行われた際の判定結果が遊技者に示唆される。これによって、遊技者は、保留球に対して期待を抱きながら遊技を行うことができる。
そして、遊技制御部200は、保留数U1の値を1加算する(S905)。
この後、遊技制御部200は、事前判定結果を演出制御部300に通知するために、S904の事前判定処理による事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S906)。
さらに、遊技制御部200は、S905による保留数U1の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203にセットし(S907)、第1始動口121における入賞に対する処理を終了する。
次に、第2始動口122における入賞に対する処理が行われる。図9を参照すると、次に遊技制御部200は、第2始動口122に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ212がONとなったか否かを判断する(S908)。第2始動口スイッチ212がONとなったならば、次に、遊技制御部200は、第2始動口122の入賞における未変動分の保留数U2が上限値未満か否かを判断する(S909)。図9に示す例では、上限値を4個としている。保留数U2が上限値に達している場合は(S909でNo)、それ以上未変動分の入賞を保留することができないので、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
一方、保留数U2が上限値未満である場合(S909でYes)、遊技制御部200の乱数取得部231は、今回の入賞による抽選のための乱数値を取得し、RAM203に格納する(S910)。ここでは、第2始動口122の入賞なので、上記のS903と同様に、特別図柄抽選のための乱数値(大当たり乱数値、大当たり図柄乱数値)、リーチ乱数値、変動パターン乱数値など)が取得される。このとき取得される乱数値は、S801の乱数更新処理で更新された値である。そして、この乱数値により後の特別図柄処理において特別図柄抽選の結果が確定される。
次に、遊技制御部200は、事前判定処理を行う(S911)。この事前判定処理の内容は、上記のS904と同様である。
そして、遊技制御部200は、保留数U2の値を1加算する(S912)。
この後、遊技制御部200は、事前判定結果を演出制御部300に通知するために、S911の事前判定処理による事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S913)。
さらに、遊技制御部200は、S912による保留数U2の増加を演出制御部300に通知するための保留数増加コマンドをRAM203にセットし(S914)、第2始動口122における入賞に対する処理を終了する。
〔遊技制御部による特別図柄処理〕
図10は、図8のS803に示した図柄処理のうちの特別図柄処理の内容を示すフローチャートである。
この特別図柄処理において、遊技制御部200の特別図柄変動制御部233は、まず、RAM203においてセットされるフラグの設定(以下、フラグ設定)において大当たり遊技フラグがONになっているか否かを調べる(S1101)。ここで、大当たり遊技フラグは、特別図柄抽選の結果が大当たりであることを識別するためにセットされるフラグである。大当たりの種類に応じて、長当たり遊技フラグ、短当たり遊技フラグの何れかがセットされる。本実施の形態では、これらを総称して大当たり遊技フラグと呼ぶ。
大当たり遊技フラグがONである場合、既にパチンコ遊技機100は大当たり中であるので、特別図柄変動を開始することなく特別図柄処理を終了する(S1101でYes)。一方、大当たり遊技フラグがOFFである場合(S1101でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、パチンコ遊技機100の現在の状態が特別図柄変動中か否かを判断する(S1102)。特別図柄変動中でない場合(S1102でNo)、次に特別図柄変動制御部233は、特別図柄の未変動分の保留数U1、U2(図9参照)に関する処理を行う(S1103〜S1106)。本実施の形態では、第1始動口121の入賞に係る保留数U1と第2始動口122の入賞に係る保留数U2とを区別しているので、この処理も対応する始動口ごとに個別に行う。
具体的には、特別図柄変動制御部233は、保留があるか否かを判断する(S1103)。つまり、保留数U1または保留数U2が1以上か判断する。そして、保留がある場合(S1103でYes)、特別図柄変動制御部233は、最先の保留が第1始動口121への入賞に対する保留であるか判断する(S1104)。最先の保留が第1始動口121への入賞に対する保留である場合(S1104でYes)、特別図柄変動制御部233は、保留数U1の値を1減算する(S1105)。他方、最先の保留が第1始動口121への入賞に対する保留ではない場合(S1104でNo)、最先の保留が第2始動口122への入賞に対する保留であるので、特別図柄変動制御部233は、保留数U2の値を1減算する(S1106)。一方、保留がない場合(S1103でNo)、特別図柄の抽選を始動するための入賞が無いことを意味するため、特別図柄変動を開始せず、別ルーチンの客待ち設定処理を実行して処理を終了する(S1116)。
S1105またはS1106で保留数U1または保留数U2を減算した後、特別図柄変動制御部233は、RAM203のフラグ設定においてセットされた客待ちフラグをOFFとする(S1107)。客待ちフラグは、パチンコ遊技機100が客待ち状態であることを識別するためのフラグである。
次に、特別図柄変動制御部233は、上述した大当たり判定処理および変動パターン選択処理を実行する(S1108、S1109)。大当たり判定処理および変動パターン選択処理によって、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222に変動表示される特別図柄の変動用の設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)が決定される。なお、これらの情報は演出制御部300に送られる変動開始コマンドに含まれる。
この後、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理および変動パターン選択処理で決定された設定内容に基づき、図2に示す第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222により表示される特別図柄の変動を開始する(S1110)。そして、この設定内容を示す設定情報(大当たり図柄、遊技状態、変動パターン等)を含んだ変動開始コマンドを生成し、RAM203にセットする(S1111)。S1111でセットされた変動開始コマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
S1102で特別図柄変動中と判断された場合(S1102でYes)、またはS1111で変動開始コマンドがセットされた後、特別図柄変動制御部233は、変動時間を経過したか否かを判断する(S1112)。すなわち、S1110で特別図柄の変動を開始してからの経過時間がS1109の変動パターン選択処理で設定された変動時間に達したか否かが判断される。変動時間を経過していなければ(S1112でNo)、特別図柄変動が継続されるので、そのまま特別図柄処理が終了する。
一方、変動時間を経過した場合(S1112でYes)、特別図柄変動制御部233は、まず、第1特別図柄表示器221、第2特別図柄表示器222における特別図柄の変動をS1108の大当たり判定処理で決定された図柄で停止する(S1113)。後述する装飾図柄を停止させるための変動停止コマンドをRAM203にセットする(S1114)。そして、特別図柄変動制御部233は、別ルーチンの停止中処理を実行する(S1115)。停止中処理において、特別図柄変動制御部233は、大当たり判定処理の判定結果に基づいて、大当たりしたか否か、小当たりしたか否かを判断する。そして、特別図柄変動制御部233は、大当たりした場合には、オープニング動作を開始し、オープニング動作における演出を行うためのオープニングコマンドをRAM203にセットする。他方、特別図柄変動制御部233は、小当たりした場合には、小当たり遊技を開始する。S1114でセットされた変動停止コマンドおよび停止中処理でセットされたオープニングコマンドは、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。
このように、特別図柄変動制御部233は、特別図柄判定部234の判定結果に基づいて、図柄を変動表示させた後に前記判定結果を表す態様で停止表示させる図柄制御手段の一例として機能する。
〔遊技制御部による変動パターン選択処理〕
図11は、変動パターン選択処理(図10のS1109)の内容を示すフローチャートである。
この変動パターン選択処理において、遊技制御部200の変動パターン選択部235は、まず、パチンコ遊技機100の遊技状態(時短無状態か時短状態か、および高確率状態か低確率状態か)を参照する(S1301)。そして、大当たり判定処理の判断結果を用いて今回の特別図柄抽選で大当たりしたか否かを判断する(S1302)。そして、大当たりだった場合(S1302でYes)、変動パターン選択部235は、大当たり用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1303)。
一方、大当たりしなかった場合(S1302でNo)、次に変動パターン選択部235は、遊技者に大当たりを期待させるためのいわゆるリーチ演出を行うか否かを決定するための乱数値の判定を行う(S1304)。リーチ演出を行うか否かは、図9のS903またはS910で取得したリーチ乱数の値が予め設定された値と一致したか否かを判断することによって決定される。
乱数値を用いた判定の結果、リーチ演出を行う場合(S1305でYes)、変動パターン選択部235は、リーチ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1306)。また、リーチ演出を行わない場合(S1305でNo)、変動パターン選択部235は、はずれ用の変動パターンテーブルをROM202から読み出してRAM203にセットする(S1307)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間3秒、13秒、15秒、30秒、60秒、90秒など)と変動パターン乱数の値とを対応付けたテーブルである。
次に、変動パターン選択部235は、図9のS903またはS910で取得した変動パターン乱数値およびS1303、S1306、S1307でセットされた変動パターンテーブルを用いて、変動パターン乱数値の判定を行う(S1308)。すなわち、変動パターン選択部235は、RAM203にセットされた変動パターンテーブルを参照し、変動パターン乱数の乱数値に応じた変動パターンを選択する。したがって、同じ乱数値が取得された場合でも、パチンコ遊技機100の遊技状態(時短状態か時短無状態か、および高確率状態か低確率状態か)、特別図柄抽選の結果(大当たりしたか否か、大当たりしていない場合はリーチ演出を行うか否か)等の違いに応じて参照される変動パターンテーブルが異なるので、決定される変動パターンが異なる。
この後、変動パターン選択部235は、S1308で選択した変動パターンを設定情報としてRAM203にセットする(S1309)。S1309でセットされた変動パターンの設定情報は、図10のS1111でセットされる変動開始コマンドに含まれ、図8のS806に示した出力処理で演出制御部300へ送信される。本実施の形態で選択される変動パターンおよびその設定の詳細については後述する。
〔変動パターンの設定例〕
次に、図11に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンとテーブルの設定例について説明する。
図12は、図11に示した変動パターン選択処理において用いられる変動パターンとテーブルの設定例を示す図である。なお、図12は、遊技状態が低確率時短無遊技状態もしくは高確率時短無遊技状態の場合に選択される設定例を示す図である。
なお、本実施の形態では、図示を省略しているが、変動パターン選択処理に用いられる変動パターンの設定として、遊技状態が低確率時短遊技状態もしくは高確率時短遊技状態の場合に選択される変動パターンも存在する。そして、それらの変動パターンを選択する際に参照される時短状態用の変動パターンテーブルが設けられており、時短無状態用の変動パターンテーブルとは異なる設定内容となっている。第2始動口122に遊技球が入賞した場合に参照するテーブルは、第1始動口121に遊技球が入賞した場合に参照するテーブルと同じである。
図12に示すように、変動パターンA〜Dは、特別図柄抽選の判定結果が大当たりの場合(図11のS1302でYesの場合)に選択される変動パターンである。また、変動パターンE〜Hは、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ演出が行われる場合(図11のS1305でYesの場合)に選択される変動パターンである。そして、変動パターンIまたはJは、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ演出が行われない場合(図11のS1305でNoの場合)に選択される変動パターンとして設定されている。なお、特別図柄抽選の判定結果が大当たりのときの変動パターンA〜Dが選択される場合においてはリーチ演出の有無は参照されない。
図12に示す例では、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合(図11のS1302でYesの場合)の変動パターンとして、4種類の変動パターンA〜Dが設定されている。また、特別図柄抽選の判定結果がはずれ(図11のS1302でNoの場合)であった場合の変動パターンとして、6種類の変動パターンE〜Jが設定されている。変動時間は、変動パターンAが90秒、変動パターンBが60秒、変動パターンCが30秒、
変動パターンDが15秒、変動パターンEが90秒、変動パターンFが60秒、変動パターンGが30秒、変動パターンHが15秒、変動パターンIが13秒、変動パターンJが3秒にそれぞれ設定されている。
また、図12に示すように、乱数(変動パターン乱数)の値の範囲は、何れも0〜249の250個である。
そして、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合において、変動パターンAには、100個の乱数値が割り当てられ、100/250の確率で90秒の変動時間が設定される。また、変動パターンBには、75個の乱数値が割り当てられ、75/250の確率で60秒の変動時間が設定される。さらに、変動パターンCには、50個の乱数値が割り当てられ、50/250の確率で30秒の変動時間が設定される。そして、変動パターンDには、25個の乱数値が割り当てられ、25/250の確率で15秒の変動時間が設定される。
つまり、特別図柄抽選の判定結果が大当たりであった場合に選択される変動パターンA〜Dのうち、最も高い割合で変動パターンAが選択され、次に高い割合で変動パターンBが選択され、次に高い割合で変動パターンCが選択され、最も低い割合で変動パターンDが選択されるように設定することができる。そして、大当たりに当選した場合、比較的長い時間に亘っての変動演出が実行されやすくなっている。
また、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ有り演出が行われる場合、変動パターンEには、25個の乱数値が割り当てられ、25/250の確率で90秒の変動時間が設定される。また、変動パターンFには、50個の乱数値が割り当てられ、50/250の確率で60秒の変動時間が設定される。さらに、変動パターンGには、75個の乱数値が割り当てられ、75/250の確率で30秒の変動時間が設定される。そして、変動パターンHには、100個の乱数値が割り当てられ、100/250の確率で15秒の変動時間が設定される。
つまり、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ有り演出が行われる場合に選択される変動パターンE〜Hのうち、最も高い割合で変動パターンHが選択され、次に高い割合で変動パターンGが選択され、次に高い割合で変動パターンFが選択され、最も低い割合で変動パターンEが選択されるように設定することができる。そして、はずれであってリーチ有り演出が行われる場合には、比較的短い時間に亘っての変動演出が実行されやすくなっている。
そして、特別図柄抽選の判定結果がはずれであってリーチ無し演出が行われる場合、変動パターンIまたはJには、250個の乱数値が割り当てられる。そして、変動パターンIは保留数が0〜3個であるとき、変動パターンJは保留数が4〜7個であるときに、それぞれ選択される変動パターンとして設定されている。すなわち、はずれであってリーチ無し演出が行われる場合、特別図柄抽選における判定の保留数が多いほど、図柄変動の平均時間が短くなるように設定されている。
遊技制御部200は、遊技球が始動口121、122に入賞した際に取得した変動パターン乱数値(図9のS903、S910参照)と、パチンコ遊技機100の遊技状態、リーチ演出の有無、保留数等の条件とに基づいて特別図柄の変動パターンを決定する。そして、決定された特別図柄の変動パターンの情報は、変動開始コマンドに含まれて、遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。演出制御部300では、後述するように、特別図柄変動時の演出として、変動開始コマンドに含まれる変動パターンの情報に基づいて特定される変動時間に対応する(その変動時間で実行可能な)演出が選択されて実行される。
〔事前判定に基づく事前判定演出を行うための遊技制御部のRAMおよび演出制御部のRAMの構成〕
続いて、事前判定に基づく事前判定演出を実行するための、本実施の形態における遊技制御部200のRAM203および演出制御部300のRAM303の構成について説明する。
図13は、本実施の形態に係る遊技制御部200のRAM203(図3参照)の構成例を説明するブロック図である。図13(a)は、記憶領域204の構成を示すブロック図であり、図13(b)は、図13(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
図13(a)に示すように、RAM203は、大当たり乱数抽選により取得した大当たり乱数を記憶する特別図柄保留記憶領域としての記憶領域204を備えている。この記憶領域204は、第1始動口121の保留数と第2始動口122の保留数の最大値に対応する8つの記憶部を有している(各保留数の上限値が4の場合)。具体的に説明すると、記憶領域204は、第1記憶部204a、第2記憶部204b、第3記憶部204c、第4記憶部204d、第5記憶部204e、第6記憶部204f、第7記憶部204g、第8記憶部204hを有している。
また、図13(b)に示すように、これらの記憶部204a〜204hの各々は、入賞した始動口(第1始動口121または第2始動口122)の別を表す情報が記憶される領域と、取得された大当たり乱数が記憶される領域と、図柄乱数が記憶される領域と、リーチ乱数が記憶される領域と、変動パターン乱数が記憶される領域と、を有する。すなわち、記憶部204a〜204hの各々には、大当たり乱数、図柄乱数、リーチ乱数および変動パターン乱数が記憶される。
ここで、各乱数は、第1記憶部204aから順に記憶していく。より具体的に説明すると、例えば、第1記憶部204a〜第8記憶部204hの何れにも乱数が記憶されていないときには、取得した乱数が第1記憶部204aに記憶されることになる。また、例えば、第1記憶部204a〜第4記憶部204dに乱数がすでに記憶されているときには、取得した乱数が第5記憶部204eに記憶されることになる。
図14は、本実施の形態に係る演出制御部300のRAM303(図3参照)の構成例を説明するブロック図である。図14(a)は、保留記憶領域305、306の構成を示すブロック図であり、図14(b)は、図14(a)に示す記憶部の各々の構成を示すブロック図である。
図14(a)に示すように、RAM303は、保留球が保留されている状況を記憶する保留状況記憶領域としての第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306を備えている。この第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306は、第1始動口121への入賞に対する保留および第2始動口122への入賞に対する保留にそれぞれ対応しており、各々4つの記憶部を有している。具体的には、第1保留記憶領域305は、第1記憶部305a、第2記憶部305b、第3記憶部305c、第4記憶部305dを有している。また、第2保留記憶領域306は、第1記憶部306a、第2記憶部306b、第3記憶部306c、第4記憶部306dを有している。
また、図14(b)に示すように、これらの記憶部305a〜305d、306a〜306dの各々は、保留フラグをON/OFFする保留フラグ記憶領域と、報知フラグをON/OFFする報知フラグ記憶領域と、を有している。
保留フラグは、各記憶部305a〜305d、306a〜306dごとに保留球の有無を識別するためのフラグである。すなわち、例えば第1始動口121への入賞による保留数が3である場合、第1〜3記憶部305a、305b、305cの3つの保留フラグ記憶領域において、保留フラグがONとなる。
報知フラグは、個々の保留球に関して事前判定結果に基づいて事前判定演出を行うか否かを設定するためのフラグである。本実施の形態のパチンコ遊技機100では、演出制御部300において、遊技状態や演出の状況に応じて事前判定結果に基づく事前判定演出を行うか否かを設定可能としている。例えば、事前判定演出として、ゾーン演出、特別ゾーン演出を行うか否かを設定可能としている。そのため、報知フラグ記憶領域は、ゾーン演出フラグをON/OFFするゾーン演出フラグ記憶領域と、特別ゾーン演出フラグをON/OFFする特別ゾーン演出フラグ記憶領域とを有している。そして、例えば特別ゾーン演出を行う場合には特別ゾーン演出フラグをONとし、特別ゾーン演出を行わない場合には特別ゾーン演出フラグをOFFとする。
すなわち、RAM203およびRAM303は、遊技制御部200および演出制御部300において、所定数を限度として所定の始動条件の成立に基づく始動情報である保留情報を記憶する記憶手段として機能する。また、遊技制御部200は、この始動情報である保留情報に基づいて、この始動情報に対応する前記始動条件の成立を契機とする特別図柄判定部234の判定が行われる前に、特別遊技状態に移行するか否かに関する事前判定処理を行う事前判定手段である。
また、RAM203は、図柄制御手段の一例としての特別図柄変動制御部233による図柄の変動表示中に所定条件が成立した場合に判定手段の一例としての特別図柄判定部234による判定の権利を所定数(本実施の形態においては8個)までを上限に記憶可能な記憶手段として機能する。また、遊技制御部200は、特別図柄判定部234により特別遊技を行うと判定されるか否かを特別図柄判定部234による前記判定に先立って事前判定する事前判定手段として機能する。
また、特に図示しないが、図13(a)に示した構成とは別に、RAM203は、事前判定情報が記憶される領域(以下、事前判定情報格納領域)を有する。事前判定情報とは、上記の各乱数に基づく事前判定処理(図9のS904、S911参照)によって得られた情報である。事前判定情報の内容は、特別図柄処理(図10参照)における各種の判定結果として得られる情報と同様であり、具体的には、大当たりしたか否か(および小当たりしたか否か)、大当たりであった場合にはその大当たりの種類、演出の内容はリーチ有り演出であるのかリーチ無し演出であるのか、変動パターン(変動時間)の内容といったことを示すための情報である。事前判定情報格納領域に格納された事前判定情報は、事前判定処理が行われた入賞球(保留球)に対応する保留に関する情報(以下、保留情報)と共に、あるいはこの保留情報とは別に独自のタイミングで、事前判定結果コマンドに含められて遊技制御部200から演出制御部300へ送られる。
〔事前判定処理〕
次に、事前判定処理(図9のS904、S911参照)について詳細に説明する。
本実施の形態における事前判定処理では、遊技制御部200では、上述した乱数の構成例と同様の乱数テーブルを用いて以下のとおり事前判定を行う。
図15は、本実施の形態に係る事前判定処理(図9のS904、S911)の内容を示すフローチャートである。
図15に示すように、遊技制御部200は、まず、遊技状態が高確率状態か否かを判断し(S2401)、高確率状態であると判断すると(S2401でYes)、高確率状態用のテーブルを選択して、大当たり乱数および大当たり図柄乱数の事前判定を行う(S2402)。一方、S2401でNoと判断した場合には、低確率状態用のテーブルを選択して、大当たり乱数および大当たり図柄乱数の事前判定を行う(S2403)。
S2402またはS2403の大当たり乱数および大当たり図柄乱数の事前判定の後、遊技制御部200は、遊技状態が時短状態か否かを判断し(S2404)、時短状態であると判断すると(S2404でYes)、時短状態用のテーブルを選択して、リーチ乱数の事前判定を行う(S2405)。さらに、時短状態用のテーブルを選択して、変動パターン乱数の事前判定を行う(S2406)。
一方、S2404でNoと判断した場合には、時短無状態用のテーブルを選択して、リーチ乱数の事前判定を行う(S2407)。さらに、時短無状態用のテーブルを選択して、変動パターン乱数の事前判定を行う(S2408)。
この後、遊技制御部200は、上述のとおり得られた大当たり乱数の事前判定の結果、大当たり図柄乱数の事前判定の結果、リーチ乱数の事前判定の結果、および変動パターンの事前判定の結果を、事前判定情報として事前判定情報格納領域に記憶する(S2409)。さらに、演出制御部300に事前判定情報を送信するために、事前判定情報を含む事前判定結果コマンドをRAM203にセットする(S2410)。
ここで、上述の事前判定は、始動口121、122への遊技球の入賞に応じて取得された乱数値(図9のS903、S910参照)と、大当たり判定処理で用いられる判定テーブルと同様の構成の判定テーブルとを用いて行った。すなわち、使用する判定テーブルを選択した後の判定自体は、大当たり判定処理における判定と同様である。そこで、本実施の形態では、特別図柄処理(図10参照)で用いた大当たり判定処理のサブルーチン(図10のS1108)を呼び出し、上記の事前判定における乱数の判定を行う。
このような構成としたことにより、本実施の形態では、事前判定処理における乱数の判定を行うために、大当たり判定処理とは別に乱数を判定する処理機能(サブルーチン)を用意する必要がない。そのため、制御命令の数を削減し、大当たり判定処理および事前判定処理に関するプログラムのサイズの増大を抑制することができる。また、上記のように、事前判定に用いる判定テーブルを大当たり判定で用いる判定テーブルと同様の構成とする場合には、大当たり判定で用いる判定テーブルを事前判定においても用いるようにしても良い。
また、ここでは特別図柄抽選に関する事前判定(大当たりか否か)についてのみ説明したが、本実施の形態では、特別図柄の変動表示および停止表示を行う際の変動パターンについても、事前判定(先読み)を行う。特別図柄抽選における変動パターンの選択は、始動口121、122への遊技球の入賞に応じて取得された変動パターン選択用の乱数値(図9のS903、S910参照)と変動パターンテーブル(図12参照)とを用いて行われる(図10のS1109および図11参照)。したがって、変動パターンの事前判定(先読み)においても、入賞時に取得した変動パターン選択用の乱数値と、特別図柄処理の変動パターン選択処理で用いた変動パターンテーブルと同様の構成の事前判定(先読み)テーブルを用いて、選択される変動パターンを事前判定(先読み)することができる。
この場合、変動パターン選択処理で選択される変動パターンを事前判定(先読み)するために、特別図柄処理(図10参照)で用いた変動パターン選択処理のサブルーチン(図10のS1109および図11参照)を呼び出して用いることができる。また、変動パターン選択の事前判定(先読み)に用いる事前判定(先読み)テーブルに関しても、特別図柄処理の変動パターン選択処理で用いられる変動パターンテーブルを用いて良い。このように構成すれば、変動パターン選択の事前判定(先読み)に関する制御命令の数を削減し、プログラムのサイズの増大を抑制することができる。
なお、事前判定処理と特別図柄変動時の大当たり判定処理とを、同様の判定テーブル群を用い同じサブルーチンにて行った場合、各処理の実行時が異なるために、事前判定結果と特別図柄変動時の大当たり判定処理による判定結果とが異なる場合があり得る。すなわち、事前判定処理の実行後、特別図柄変動開始時までにパチンコ遊技機100の遊技状態(高確率状態か低確率状態か、時短状態か時短無状態か)が変化した場合である。この場合、判定テーブルは遊技状態に応じて異なる種類のものが用いられるため、事前判定処理の実行時と大当たり判定処理の実行時とでは、判定に用いられる具体的な判定テーブルが異なることになる。そのため、始動口121、122への入賞時に獲得した同一の乱数値を使用しても、事前判定結果と大当たり判定処理の判定結果と異なる場合がある。このような場合、演出制御部300において、事前判定処理の実行後、特別図柄変動の開始時までに遊技状態が変化する場合は、事前判定結果に基づく演出を不実行とする(禁則)制御等を行っても構わない。
〔演出制御部の動作〕
次に、演出制御部300の動作を説明する。
図16は、演出制御部300の動作を示すフローチャートである。
演出制御部300の動作は、図16(a)に示すメイン処理と、図16(b)に示す割り込み処理とからなる。図16(a)を参照すると、演出制御部300は、まず起動時に初期設定を行い(S2501)、CTC(Counter/Timer Circuit)の周期設定を行った後(S2502)、設定された周期にしたがって、演出制御において用いられる乱数を更新しながら(S2503)、割り込み処理を受け付ける。
割り込み処理は、S2502で設定された周期にしたがって定期的に行われる。図16(b)を参照すると、この割り込み処理において、演出制御部300は、遊技制御部200からのコマンドを受信してコマンド受信処理を行う(S2511)。このコマンド受信処理において、演出内容(演出パターン)が選択される。また、演出制御部300は、遊技者による演出ボタン161等の操作を受け付けるための演出ボタン処理を行う(S2512)。この後、演出制御部300は、選択した演出パターンの情報を含むコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信するコマンド送信処理を行う(S2513)。これにより、画像表示部114への画像表示や音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等による演出が行われる。
〔演出制御部によるコマンド受信処理〕
図17は、コマンド受信処理(図16(b)のS2511)の内容を示すフローチャートである。
このコマンド受信処理において、演出制御部300は、まず、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドを受信したか否かを判断する(S2601)。なお、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドは、遊技制御部200において、図9に示した始動口スイッチ処理においてセットされ(S906、S907、S913、S914)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
そして、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドを受信したと判断した場合(S2601でYes)、RAM303に保持されている保留数の値を1加算する(S2602)。さらに、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドに基づいて、事前演出選択処理を行う(S2603)。また、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドを受信した際は、事前演出選択処理において用いられる乱数値が取得される。この乱数値は、図16(a)に示すメイン処理のS2503で定期的に更新される乱数値である。なお、事前演出選択処理の内容については後に説明する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドでない場合(S2601でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが変動開始コマンドか否かを判断する(S2604)。この変動開始コマンドは、遊技制御部200において、図10に示した特別図柄処理においてセットされ(S1111)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動開始コマンドであった場合(S2604でYes)、演出制御部300は、演出選択処理を実行する(S2605)。また、変動開始コマンドを受信した際は、演出選択処理において用いられる演出制御用の乱数値が取得される。この乱数値は、図16(a)に示すメイン処理のS2503で定期的に更新される乱数値である。演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンドおよび変動開始コマンドでない場合(S2601およびS2604でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが変動停止コマンドか否かを判断する(S2606)。この変動停止コマンドは、遊技制御部200において、図10に示した特別図柄処理においてセットされ(S1114)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドが変動停止コマンドであった場合(S2606でYes)、演出制御部300は、変動演出終了中処理を実行する(S2607)。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンド、変動開始コマンドおよび変動停止コマンドでない場合(S2601、S2604およびS2606でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり遊技のオープニング動作を開始するためのオープニングコマンドか否かを判断する(S2608)。このオープニングコマンドは、図10に示した停止中処理においてセットされ(S1115)、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがオープニングコマンドであった場合(S2608でYes)、演出制御部300は、大当たり演出選択処理を実行する(S2609)。大当たり演出選択処理の詳細については後述する。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンドおよびオープニングコマンドでない場合(S2601、S2604、S2606およびS2608でNo)、演出制御部300は、受信したコマンドが大当たり遊技のエンディング動作を開始するためのエンディングコマンドか否かを判断する(S2610)。このエンディングコマンドは、大入賞口処理においてセットされ、図8に示した出力処理(S806)で演出制御部300へ送信されたコマンドである。
受信したコマンドがエンディングコマンドであった場合(S2610でYes)、演出制御部300は、エンディング演出選択処理を実行する(S2611)。
受信したコマンドが事前判定結果コマンド、保留数増加コマンド、変動開始コマンド、変動停止コマンド、オープニングコマンドおよびエンディングコマンドでない場合(S2601、S2604、S2606、S2608およびS2610でNo)、次に演出制御部300は、受信したコマンドが客待ち状態に移行するための客待ちコマンド受信処理を実行する(S2612)。
図18(a)は、図17の事前演出選択処理(S2603)の内容を示すフローチャートであり、図18(b)は、演出選択処理(S2605)の内容を示すフローチャートである。
事前演出選択処理において、演出制御部300は、まず、遊技制御部200から受信した事前判定結果コマンドを解析する(S2801)。さらに、演出制御部300は、遊技制御部200から受信した保留数増加コマンドを解析する(S2802)。そして、演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドに基づいて、事前判定演出で用いられる演出パターン(事前判定演出パターン)を選択する(S2803)。
ここで、事前判定演出パターンとしては、特別図柄処理による乱数の判定結果に基づく変動の開始以前に、その特別図柄処理による乱数の判定結果を予告するような各種の演出パターンを設けることができる。例えば、保留表示変化演出や、後述するゾーン演出等の演出を事前判定演出パターンとして設けることができる。本実施の形態では、保留球が発生した際、保留球数を表す表示を、表示器130の第1特別図柄保留表示器218および第2特別図柄保留表示器219に表示する(図2参照)と共に、画像表示部114に保留の発生や保留数を示唆する保留表示を行う(保留表示演出)。そこで、この保留表示演出において、保留表示の表示態様等に事前判定結果を反映させることにより、その保留球に関して、その後に特別図柄処理による乱数の判定が行われた際の判定結果を遊技者に示唆する事前判定演出とすることができる。
なお、ここでは保留表示演出を事前判定演出として用いる場合について説明したが、特別図柄処理による乱数の判定結果に基づく変動の開始以前に行われる各種の演出内容に反映させることで、多様な事前判定演出を行うことが可能になる。例えば、画像表示部114に表示される演出画像を用いた演出、盤ランプ116や枠ランプ157の発光による演出、可動役物の動作による演出、楽曲や効果音等の音響出力による演出等を事前判定演出パターンとして設定することができる。
また、事前判定演出は、事前判定が行われた入賞球(保留球)に対する図柄変動よりも先に行われる他の入賞球に対する図柄変動に伴って実行される。本実施の形態では、保留球は、第1始動口121、第2始動口122につき4個を上限としている(図9参照)。事前判定が行われた保留球に係る事前判定演出において、その保留球についての図柄変動が行われる前に複数回の図柄変動が行われる場合、その複数回の図柄変動にまたがる事前判定演出(連続予告演出)を行っても良い。
そして、演出制御部300は、加算後の保留数の値と、演出選択処理において選択された事前判定演出パターンの情報とが含まれる保留数コマンドをRAM303にセットする(S2804)。なお、保留数コマンドには、画像/音響制御部310のCPU311に対して選択された事前判定演出パターンを通知するために、当該パターンを示す情報が含まれる。CPU311は保留数コマンドを受信することで、選択された事前判定演出パターンに対応する画像や音響をVDP314に描画、出力処理させるためのディスプレイリスト等の作成を行う。VDP314は当該ディスプレイリスト等に基づいて、選択された事前判定演出パターンを表すための画像データや音響データをCGROM315やSNDROM316から読み出して、事前判定演出を画像表示部114やスピーカ156を用いて表現する。
演出選択処理において、演出制御部300は、まず、受信した変動開始コマンドを解析する(S2811)。また、演出制御部300は、RAM303の設定からパチンコ遊技機100の現在のモードフラグを参照し(S2812)、RAM303に保持されている保留数の値を1減算する(S2813)。そして、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる各種の設定情報(大当たりの種類、大当たり遊技後の遊技状態、変動パターン等の情報)およびモードフラグにより決定される演出モードに基づき、その演出モードで画像表示部114に表示する画像による図柄変動の変動演出パターンを選択する(S2814)。
最後に、演出制御部300は、選択した演出の実行開始を指示する変動演出開始コマンドをRAM303にセットする(S2815)。なお、変動演出開始コマンドには、CPU311に対して選択された変動演出パターンを通知するために、当該パターンを示す情報が含まれる。CPU311は保留数コマンドを受信することで、選択された変動演出パターンに対応する画像や音響をVDP314に描画、出力処理させるためのディスプレイリスト等の作成を行う。VDP314は当該ディスプレイリスト等に基づいて、選択された変動演出パターンを表すための画像データや音響データをCGROM315やSNDROM316から読み出して、変動演出を画像表示部114やスピーカ156を用いて表現する。
図19は、演出ボタン処理(図16(b)のS2512)の内容を示すフローチャートである。
この演出ボタン処理において、演出制御部300は、まず遊技者による演出ボタン161等の操作手段が操作されたか否かを判断する(S3701)。ここで、操作手段の操作とは、演出ボタン161が押下されてONとなること、演出キー162の中央キーや周囲キーが押下されてONとなることを含む。また、タッチパネル等、演出ボタン161および演出キー162以外の操作用デバイスがパチンコ遊技機100に設けられている場合は、そのデバイスの操作を検知したことを含む。演出制御部300は、これらのデバイスのコントローラから操作信号を受け付けて、操作が行われたことを検知する。
演出ボタン161等の操作手段が操作されたならば(S3701でYes)、演出制御部300は、操作手段の操作内容を示す情報を含む演出ボタンコマンドをRAM303にセットして演出ボタン処理を終了する(S3702)。
この後、演出制御部300は、図16(b)のコマンド送信処理(S2513)を行って、上記のコマンド受信処理および演出ボタン処理でRAM303にセットされたコマンドを画像/音響制御部310およびランプ制御部320に送信する。そして、画像/音響制御部310およびランプ制御部320が、受信したコマンドに基づき、画像表示部114への画像表示、音響出力、可動役物115の動作、盤ランプ116や枠ランプ157の発光等を制御して、設定された演出を実行する。
〔演出〕
次に、演出制御部300および画像/音響制御部310が、画像表示部114およびスピーカ156等を用いて実行する演出について具体的に説明する。
<装飾図柄変動演出、音響出力演出>
本実施の形態の演出制御部300および画像/音響制御部310は、遊技状態および変動パターンに基づいて設定する、特別図柄の一変動分の演出内容として、装飾図柄変動演出とともに音響出力演出を行う。より具体的には、演出制御部300は、変動開始コマンドの解析結果から得られる遊技状態および変動パターンでの変動演出パターンを決定し、画像/音響制御部310は、演出制御部300が決定した変動演出パターンに応じた装飾図柄変動演出および音響出力演出を行う。
(装飾図柄変動演出の具体例)
次に、画像/音響制御部310が、画像表示部114を用いて行う装飾図柄変動演出について具体的に説明する。
図20、図21は、画像/音響制御部310が、画像表示部114を用いて行う装飾図柄変動演出の一態様を示す図である。
図20に示すように、画像表示部114には、3つの装飾図柄114zそれぞれが停止表示される位置として、遊技者から見て左側の装飾図柄114zが停止表示される左図柄停止位置114a、右側の装飾図柄114zが停止表示される右図柄停止位置114b、中央の装飾図柄114zが停止表示される中図柄停止位置114cが設定されている。画像/音響制御部310は、図20に示すように、(1)3つの装飾図柄114zを縦スクロールにて変動表示した後、まず、(2)左側の装飾図柄114z(図20(2)では「5」)を左図柄停止位置114aに仮停止表示し、次に、(3)右側の装飾図柄114z(図20(3)では「3」)を右図柄停止位置114bに仮停止表示する装飾図柄変動演出を行う。次に、画像/音響制御部310は、(4)中央の装飾図柄114z(図20(4)では「6」)を中図柄停止位置114cに仮停止表示し、その後、仮停止表示した3つの装飾図柄114zを停止表示する装飾図柄変動演出を行う。なお、図20(4)に示した、停止表示した装飾図柄114zの組み合わせ「563」は、特別図柄抽選の抽選結果がはずれの場合の組み合わせの一例である。また、図20(1)〜(4)に示した装飾図柄変動演出は、リーチ無し演出における装飾図柄変動演出の一例である。また、仮停止とは、装飾図柄114zが一見すると停止しているように見えるが、完全に停止せず例えば装飾図柄114zが僅かに動いている状態のことである。
画像/音響制御部310は、リーチ有り演出の場合には、図20に示すように、(2)左側の装飾図柄114z(「5」)を左図柄停止位置114aに仮停止表示した後、(5)右側の装飾図柄114z(「5」)を右図柄停止位置114bに仮停止表示し、これら左側および右側の装飾図柄114zを揃えたリーチ状態とする装飾図柄変動演出を行う。その後、画像/音響制御部310は、大当たりに当選していない場合には、(6)中央の装飾図柄114z(「6」)を中図柄停止位置114cに仮停止表示し、その後、仮停止表示した3つの装飾図柄114zを停止表示する装飾図柄変動演出を行う。他方、画像/音響制御部310は、大当たりに当選している場合には、(7)中央の装飾図柄114z(「5」)を中図柄停止位置114cに仮停止表示し、その後、仮停止表示した3つの装飾図柄114zを停止表示する装飾図柄変動演出を行う。
以下では、リーチ状態になった後に、後述するSPリーチ演出やSP・SPリーチ演出などの発展演出を行うことなく、両側の装飾図柄114zとは異なる装飾図柄114zであって大当たりに当選していないことを示す装飾図柄114zを中央に停止表示する演出を「通常リーチ演出」と称す。例えば、通常リーチ演出における装飾図柄変動演出は、図20で(1)、(2)、(5)、(6)と遷移する演出である。
または、画像/音響制御部310は、図20に示すように、(5)右側の装飾図柄114z(「5」)を右図柄停止位置114bに仮停止表示してリーチ状態とした後、(8)左側および右側の装飾図柄114z(「5」「5」)を画像表示領域の隅へ移動して縮小表示する装飾図柄変動演出を行う。その後、画像/音響制御部310は、(9)発展演出であるスーパーリーチ(SPリーチ)演出を行う。SPリーチ演出においては、画像/音響制御部310は、SPリーチ演出に特有の大当たり期待度が異なる複数種類の演出のいずれかを行う。その後、画像/音響制御部310は、大当たりに当選していない場合には、SPリーチ演出の終了をもって、(10)中央の装飾図柄114z(「6」)を中図柄停止位置114cに仮停止表示し、その後、仮停止表示させた3つの装飾図柄114zを停止表示する装飾図柄変動演出を行う。他方、画像/音響制御部310は、大当たりに当選している場合には、(11)中央の装飾図柄114z(「5」)を中図柄停止位置114cに仮停止表示し、その後、仮停止表示した3つの装飾図柄114zを停止表示する装飾図柄変動演出を行う。なお、SPリーチ演出は、基本的に、上述した通常リーチ演出よりも、演出時間が長い演出である。
または、画像/音響制御部310は、図21に示すように、(1)3つの装飾図柄114zを変動開始し、(2)左側の装飾図柄114z(「5」)を左図柄停止位置114aに仮停止表示し、(5)右側の装飾図柄114z(「5」)を右図柄停止位置114bに仮停止表示してリーチ状態とした後、(12)左側および右側の装飾図柄114z(「5」「5」)を画像表示領域の隅へ移動して縮小表示する装飾図柄変動演出を行った後、(13)発展演出であるスーパー・スーパーリーチ(SP・SPリーチ)演出を行う。画像/音響制御部310は、SP・SPリーチ演出において、SP・SPリーチ演出に特有の大当たり期待度が異なる複数種類の演出のいずれかを行う。なお、SP・SPリーチ演出は、基本的に、SPリーチ演出よりも、演出時間が長い演出である。
または、画像/音響制御部310は、(5)右側の装飾図柄114z(「5」)を右図柄停止位置114bに仮停止表示し、リーチ状態とした後、(8)左側および右側の装飾図柄114z(「5」「5」)を画像表示領域の隅へ移動して縮小表示する装飾図柄変動演出を行った後、まず、(9)発展演出であるSPリーチ演出を行う。そして、画像/音響制御部310は、SPリーチ演出の終了をもって、(10)中央の装飾図柄114z(「6」)を中図柄停止位置114cに仮停止した後、再始動し、(12)左側および右側の装飾図柄114z(「5」「5」)を画像表示領域の隅へ移動して縮小表示する装飾図柄変動演出を行った後、(13)SP・SPリーチ演出を行う。その後、画像/音響制御部310は、大当たりに当選していない場合には、(14)中央の装飾図柄114z(「6」)を中図柄停止位置114cに仮停止表示し、その後、仮停止表示した3つの装飾図柄114zを停止表示する装飾図柄変動演出を行う。他方、画像/音響制御部310は、大当たりに当選している場合には、(15)中央の装飾図柄114z(「5」)を中図柄停止位置114cに仮停止表示し、その後、仮停止表示した3つの装飾図柄114zを停止表示する装飾図柄変動演出を行う。
なお、他の装飾図柄変動演出として、演出制御部300は、疑似連続演出(疑似連)を行う場合もある。疑似連続演出は、特別図柄の一変動分の変動表示において、複数回分の装飾図柄114zの変動表示が行われているかのように見せる演出である。疑似連続演出においては、演出制御部300は、リーチ状態とする前に、装飾図柄114zを変動させた後、装飾図柄114zを一旦仮停止させ、その後再び装飾図柄114zの変動表示を開始させる。
(変動演出パターンの設定例)
図12に示した低確率時短無遊技状態または高確率時短無遊技状態における変動パターンに対応づけられる変動演出パターンの設定例について説明する。
本実施の形態では、変動演出パターンとして、上述したとおり、リーチ無し演出と、通常リーチ演出と、SPリーチ演出と、SP・SPリーチ演出とが設けられている。これらの変動演出パターンは、各変動パターンA〜J(図12参照)に対応付けられる。
そして、本実施の形態では、変動時間が比較的長い変動パターンA、B、E、Fの場合に、演出時間が比較的長いSP・SPリーチ演出を実行可能に設定している。変動時間が次に長い変動パターンC、Gの場合に、演出時間が次に長いSPリーチ演出を実行可能に設定している。また、演出時間が比較的短い変動パターンD、Hの場合に、演出時間が比較的短い通常リーチ演出を実行可能にしている。そして、変動パターンI、Jの場合には、リーチ無し演出が実行されるようにしている。
ここで、判定結果が大当たりの場合には、90秒〜15秒の変動時間(変動パターンA〜D)に設定される。そして、大当たりに当選した場合には、変動時間が長くなるように設定されている。すなわち、変動時間がより長い方が、大当たりの期待度がより高くなるように設定されている。従って、本実施の形態では、リーチ無し演出、通常リーチ演出、SPリーチ演出、SP・SPリーチ演出の順に、大当たりの期待度が高くなっている。
<変動アイコン表示演出>
図22(a)は、本実施の形態の変動アイコン表示演出および保留アイコン表示演出の説明図である。
特別図柄変動中でもなく保留も無い状態で、第1始動口121(図1参照)または第2始動口122(図1参照)に遊技球が入賞すると、演出制御部300は、画像表示部114の表示画面(以下、単に「画面」と称する場合がある。)において、その入賞に対する、装飾図柄114zの変動表示による変動演出を開始する。そして、演出制御部300は、図22に示すように、画面の左下部に、特別図柄変動制御部233(図10等参照)により特別図柄が変動中(装飾図柄114zの変動表示中)となっていることを示す変動アイコン51を表示させる。演出制御部300は、変動アイコン51を、特別図柄の変動表示の開始とともに変動アイコン51が表示される領域である変動アイコン表示領域51a(本実施の形態では、画面の左下部)に表示開始させ、その特別図柄の変動停止とともに表示を消させる。
<保留アイコン表示演出>
変動表示中に、第1始動口121または第2始動口122に遊技球がさらに入賞すると、更なる入賞球についての大当たり判定は直ぐに開始できないので、大当たり判定の権利として保留される。演出制御部300は、先の入賞球についての変動演出を終了すると、保留されていた権利についての変動演出を、保留された順で行う。
演出制御部300は、RAM303における保留球に対応する記憶領域の情報に基づいて、図22(a)に示すように、画像表示部114の表示画面に保留アイコン52を表示する保留アイコン表示演出を行う。保留アイコン52は、大当たり判定の権利が保留されていることを示すアイコンである。
具体的には、第1始動口121および第2始動口122への遊技球の入賞によって、最大で8つの保留が生じる。そのため、演出制御部300は、画面における変動アイコン51の右側に、第1始動口121および第2始動口122への入賞による保留アイコン52を最大で8つ表示させる。演出制御部300は、複数の保留アイコン52を、変動アイコン51に近い位置から遠ざかる位置まで順に、左側から右側に向けて並べて表示させる。以下では、最大で8つ表示される保留アイコン52について、1番目保留球、2番目保留球、3番目保留球、4番目保留球、5番目保留球、6番目保留球、7番目保留球、8番目保留球についての保留アイコン52を、それぞれ「1番目保留アイコン52−1」、「2番目保留アイコン52−2」、「3番目保留アイコン52−3」、「4番目保留アイコン52−4」、「5番目保留アイコン52−5」、「6番目保留アイコン52−6」、「7番目保留アイコン52−7」、「8番目保留アイコン52−8」と称す。また、1番目保留アイコン52−1、2番目保留アイコン52−2、3番目保留アイコン52−3、4番目保留アイコン52−4、5番目保留アイコン52−5、6番目保留アイコン52−6、7番目保留アイコン52−7、8番目保留アイコン52−8が表示される領域を、それぞれ「第1保留表示領域53−1」、「第2保留表示領域53−2」、「第3保留表示領域53−3」、「第4保留表示領域53−4」、「第5保留表示領域53−5」、「第6保留表示領域53−6」、「第7保留表示領域53−7」、「第8保留表示領域53−8」と称す。
そして、演出制御部300は、図22(a)に示すように、保留されていた権利に基づく変動演出を開始するとき、例えば2番目保留アイコン52−2〜8番目保留アイコン52−8を、変動アイコン表示領域51aに向けて表示位置を移動させる。また、演出制御部300は、1番目保留アイコン52−1を、保留されていた権利に基づく変動演出を開始するとき、変動アイコン表示領域51aに移動させる。
なお、本実施の形態では、変動アイコン51および保留アイコン52は、基本的には、同一または相似する形態によって構成される。例えば、第1保留表示領域53−1に表示されていた表示態様と同じ態様または相似する態様で変動アイコン表示領域51aに移行する。ただし、演出内容や演出の進行に応じて、変動アイコン51と保留アイコン52との表示態様が異なる場合もある。
(補助表示部)
図22(a)に示すように、画像表示部114の表示画面には、図2(a)を参照して説明した表示器130により示される遊技に関する情報の一部を補助的に表示する補助表示部140が設けられている。
図22(a)に示す補助表示部140は、特別図柄抽選の保留が発生した際に保留数を表示する第1保留表示部141および第2保留表示部142を備える。本実施の形態に係る補助表示部140の第1保留表示部141および第2保留表示部142は、画像表示部114における画像表示領域の左部であって、変動アイコン表示領域51aの上方に設けられている。また、第1保留表示部141および第2保留表示部142は横並びに設けられており、第1保留表示部141が左側に、第2保留表示部142が右側に設けられている。また、第1保留表示部141および第2保留表示部142は、可動役物115が動いたとしても可動役物115によって隠れないように設けられている。
第1保留表示部141および第2保留表示部142において、演出制御部300は、特別図柄抽選の保留が発生した際に保留数を数字で画像表示させる。例えば、演出制御部300は、第1始動口121への入賞に基づく保留数が零である場合には、第1保留表示部141に青色で「0」と表示させ、保留数が1、2、3、4である場合には、それぞれ青色で「1」、「2」、「3」、「4」と表示させる。また、演出制御部300は、第2始動口122への入賞に基づく保留数が零である場合には、第2保留表示部142に赤色で「0」と表示させ、保留数が1、2、3、4である場合には、それぞれ赤色で「1」、「2」、「3」、「4」と表示させる。
そして、演出制御部300は、後述する保留表示変化演出に従って画像表示部114の下部に設定された第1保留表示領域53−1〜第8保留表示領域53−8に通常態様とは異なる特殊態様の保留アイコン52を表示させる(保留アイコン52を変化させる)場合であっても、補助表示部140の第1保留表示部141および第2保留表示部142の表示態様は変化させないようにするとよい。つまり、演出制御部300は、事前判定の結果が所定の場合で特殊態様の保留アイコン52を表示させる場合であっても、事前判定の結果が所定の場合ではない場合と同様に、第1保留表示部141に保留数に応じた数字を青色で画像表示させ、第2保留表示部142に保留数に応じた数字を赤色で画像表示させるとよい。
(キャラクタ表示部)
図22(a)に示すように、画像表示部114の表示画面には、パチンコ遊技機100の名称と関連あるアニメや映画に登場するキャラクタ145を表示するキャラクタ表示部146が設けられている。表示するキャラクタは、顔のみであっても良いし、半身または全身であっても良い。
<背景画像表示演出>
図23は、本実施の形態の背景画像表示演出の説明図である。
演出制御部300は、画像表示部114の表示画面に背景画像(ステージ画像)を表示する背景画像表示演出を行う。
背景画像は、静止画でも動画でも良い。また、本実施の形態では、画像表示部114の表示画面に表示するための画像レイヤに関して、背景画像を描画する画像レイヤは、装飾図柄114z、変動アイコン51および保留アイコン52を描画する画像レイヤよりも下位(遊技者から見た場合の奥側)に位置している。つまり、遊技者から見た場合に、背景画像は、装飾図柄114z、変動アイコン51および保留アイコン52よりも奥側に表示される。
図23(a)に示すように、背景画像表示演出では、陸背景画像61を画面に表示する「陸ステージ」を設けている。陸ステージは、陸をテーマにしたものである。そして、陸背景画像61は、陸をテーマとした内容により表現され、装飾図柄114zの背後に表示される。また、陸ステージでは、現在滞在しているステージが陸ステージであることを明示するステージ名画像61a(陸ステージ)が表示される。
また、図23(b)に示すように、背景画像表示演出では、海背景画像62を画面に表示する「海ステージ」を設けている。海ステージは、海をテーマにしたものである。そして、海背景画像62は、海をテーマとした内容により表現され、装飾図柄114zの背後に表示される。また、海ステージでは、現在滞在しているステージが海ステージであることを明示するステージ名画像62a(海ステージ)が表示される。
このように、背景画像表示演出においては、複数のステージが準備されている。そして、演出制御部300は、複数のステージのうち、いずれか1つのステージを用いて変動演出を行う。また、演出制御部300は、所定の条件に基づいて、あるステージからあるステージにステージ移行する。
なお、以下の説明において、陸ステージおよび海ステージの2つのステージを通常ステージと総称する。また、陸背景画像61および海背景画像62の2つの背景画像を通常背景画像と総称する。
<事前判定演出>
演出制御部300は、事前判定処理によって判定された乱数の判定結果(事前判定結果)に基づいて、特別図柄処理による乱数の判定結果(特別図柄抽選の判定結果)が報知されるよりも前にその判定結果を示唆する事前判定演出を行う。
本実施の形態に係る演出制御部300は、事前判定演出として、保留アイコン52の表示態様を、デフォルトの表示態様に対して変化させる保留表示変化演出を行う。
(保留表示変化演出)
演出制御部300は、事前判定結果が所定の場合には、保留アイコン52を、事前判定結果が所定の場合ではない場合の表示態様(以下、「通常態様」と称する場合がある。)とは異なる特殊態様とする保留表示変化演出を行う。
なお、所定の場合は、事前判定結果が大当たりまたは小当たりである場合、またははずれである場合でもリーチ演出が行われる場合であることを例示することができる。言い換えると、所定の場合は、変動パターンが変動パターンA〜H(図12参照)のいずれかの場合であることを例示することができる。
図22(b)は、保留アイコン52の態様を示す図である。
保留アイコン52の通常態様は、図22(b)に示したような白色、無模様で円形状の白保留アイコン52wであることを例示することができる。
他方、保留アイコン52の特殊態様は、通常態様と同じ無模様の円形状であるが、白色とは異なる、青色の青保留アイコン52b、緑色の緑保留アイコン52g、赤色の赤保留アイコン52rなどであることを例示することができる。また、特殊態様は、通常態様と同じ円形状であるが、白色と黒色とからなるゼブラ柄の縞保留アイコン52zであることを例示することができる。
演出制御部300は、例えば、第1始動口121への入賞による保留数U1が1で第2始動口122への入賞による保留数U2が0である場合に第2始動口122に入賞した場合であって、その入賞球(保留球)に対する事前判定結果が所定の場合ではない場合には、第2保留アイコン52−2として通常態様の保留アイコン52(白保留アイコン52w)を表示させる。他方、演出制御部300は、例えば、保留数U1が1で保留数U2が0である場合に第2始動口122に入賞した場合であって、その入賞球(保留球)に対する事前判定結果が所定の場合である場合には、第2保留アイコン52−2として特殊態様の保留アイコン52を表示させる。
ただし、本実施の形態に係る演出制御部300は、保留アイコン52を特殊態様とすることを以下の場合に禁止しても良い。
(1)第1保留表示領域53−1〜第7保留表示領域53−7のいずれかの領域に、すでに特殊態様の保留アイコン52が存在する場合。例えば、演出制御部300は、第1保留表示領域53−1に青色の保留アイコン52(青保留アイコン52b)を表示させているときに、さらなる第1始動口121または第2始動口122への入賞球(保留球)に対する事前判定結果が所定の場合であったとしても通常態様の保留アイコン52を表示させても良い。第1保留表示領域53−1に表示された青保留アイコン52bに対する遊技者の期待感が散漫にならないようにするためである。かかる場合には、第1保留表示領域53−1〜第7保留表示領域53−7のいずれかの領域に特殊態様の保留アイコン52が存在しなくなった後に、本来特殊態様の保留アイコン52とするはずだった通常態様の保留アイコン52を特殊態様に変化させても良い。
(2)第1始動口121または第2始動口122への入賞時に行われている特別図柄の変動パターンが大当たりの変動パターン(変動パターンA〜D)またははずれであってもリーチ演出有りの変動パターン(変動パターンE〜H)である場合。当該変動に対する遊技者の期待感が散漫にならないようにするためである。かかる場合には、当該変動が終了した後に、本来特殊態様の保留アイコン52とするはずだった通常態様の保留アイコン52を特殊態様に変化させても良い。ただし、当該変動の変動パターンが大当たりの変動パターン(変動パターンA〜D)であった場合には、当該変動が終了した後に特殊態様に変化させなくても良い。
なお、本実施の形態においては、青保留アイコン52b、緑保留アイコン52g、赤保留アイコン52r、縞保留アイコン52zの順に大当たり期待度が徐々に高くなるように設定されている。例えば、演出制御部300は、事前判定情報に含まれる変動パターンが変動パターンAである場合には縞保留アイコン52zを表示させ、変動パターンBである場合には赤保留アイコン52rを表示させ、変動パターンCである場合には緑保留アイコン52gを表示させ、変動パターンDである場合には青保留アイコン52bを表示させる。また、演出制御部300は、変動パターンEである場合には縞保留アイコン52zを表示させ、変動パターンFである場合には赤保留アイコン52rを表示させ、変動パターンGである場合には緑保留アイコン52gを表示させ、変動パターンHである場合には青保留アイコン52bを表示させる。
また、演出制御部300は、保留アイコン52の最終表示態様である、第1保留表示領域53−1に表示される1番目保留アイコン52−1の表示態様を、事前判定情報に含まれる変動パターンに応じた特殊態様とし、最終表示態様とする前は最終表示態様とは異なる表示態様であって最終表示態様が示唆する大当たり期待度よりも低い大当たり期待度を示唆する表示態様とするようにしても良い。例えば、演出制御部300は、事前判定情報に含まれる変動パターンが変動パターンAまたはEである場合には、最終表示態様を縞保留アイコン52zとし、縞保留アイコン52zに変化させる前は、赤保留アイコン52r、緑保留アイコン52g、青保留アイコン52b、白保留アイコン52wを表示させるようにしても良い。また、演出制御部300は、事前判定情報に含まれる変動パターンが変動パターンBまたはFである場合には、最終表示態様を赤保留アイコン52rとし、赤保留アイコン52rに変化させる前は、緑保留アイコン52g、青保留アイコン52b、白保留アイコン52wを表示させるようにしても良い。また、演出制御部300は、事前判定情報に含まれる変動パターンが変動パターンCまたはGである場合には、最終表示態様を緑保留アイコン52gとし、緑保留アイコン52gに変化させる前は、青保留アイコン52b、白保留アイコン52wを表示させるようにしても良い。また、演出制御部300は、事前判定情報に含まれる変動パターンが変動パターンDまたはHである場合には、最終表示態様を青保留アイコン52bとし、青保留アイコン52bに変化させる前は、白保留アイコン52wを表示させるようにしても良い。
また、演出制御部300は、保留アイコン52の最終表示態様を、事前判定情報に含まれる変動パターンが変動パターンAまたはEである場合には縞保留アイコン52zとし、変動パターンが変動パターンBまたはFである場合には赤保留アイコン52rとし、変動パターンが変動パターンCまたはGである場合には緑保留アイコン52gとし、変動パターンが変動パターンDまたはHである場合には青保留アイコン52bとする以外にも以下のように決定しても良い。演出制御部300は、例えば、変動パターンが変動パターンAまたはEである場合には、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値に応じて、保留アイコン52の最終表示態様を、縞保留アイコン52zにするか赤保留アイコン52rにするかを決定しても良い。また、演出制御部300は、例えば、変動パターンが変動パターンBまたはFである場合には、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値に応じて、保留アイコン52の最終表示態様を、赤保留アイコン52rにするか緑保留アイコン52gにするかを決定しても良い。また、演出制御部300は、例えば、変動パターンが変動パターンCまたはGである場合には、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値に応じて、保留アイコン52の最終表示態様を、緑保留アイコン52gにするか青保留アイコン52bにするかを決定しても良い。
(ゾーン演出)
図24は、ゾーン専用背景画像を例示する図である。
本実施の形態に係る演出制御部300は、特別図柄の変動パターンが、変動時間が所定時間以上である変動パターンである場合に、大当たり期待度が高いことを報知する特殊な演出であるゾーン演出を行う。所定時間は60秒であることを例示することができる。所定時間が60秒である場合、演出制御部300は、特別図柄の変動パターンが変動パターンA、B、E、Fである場合にゾーン演出を行う。ゾーン演出は、画像表示部114の表示画面に表示される背景画像が、上述した通常背景画像とは異なる、ゾーン演出専用のゾーン専用背景画像63にされる演出であることを例示することができる。ゾーン専用背景画像63は、色が例えば黄色であるとともに、図24に示すように、現在ゾーン演出が行われていることを明示するゾーン名画像63a(チャンスゾーン)が表示される。
また、本実施の形態に係る演出制御部300は、複数回の特別図柄の変動表示にまたがる連続ゾーン演出を行う。演出制御部300は、事前判定結果に基づいて連続ゾーン演出を行う。演出制御部300は、今回増加した保留球(入賞球)についての事前判定情報に含まれる変動パターンが、変動時間が60秒以上の変動パターンである場合であり、かつ、今回増加した保留球よりも先に消化される保留球であって変動パターンがリーチ演出無しのはずれの変動パターンIまたはJである保留球が存在する場合、これら連続する保留球の複数回の特別図柄の変動表示にまたがる連続ゾーン演出を行う。
例えば、3つ目の保留球についての事前判定情報に含まれる変動パターンが、変動時間が60秒以上の変動パターンであり、1番目保留球、2番目保留球が変動パターンI,Jである場合、1番目保留球の特別図柄の変動表示開始時から3番目保留球の特別図柄の変動表示まで連続ゾーン演出を行う。
他方、3つ目の保留球についての事前判定情報に含まれる変動パターンが、変動時間が60秒以上の変動パターンであり、1番目保留球がリーチ演出有りのはずれの変動パターンE〜H,2番目保留球が変動パターンIまたはJである場合、2番目保留球の特別図柄の変動表示開始時から3番目保留球の特別図柄の変動表示まで連続ゾーン演出を行う。
なお、3つ目の保留球についての事前判定情報に含まれる変動パターンが、変動時間が60秒以上の変動パターンであっても、1番目の保留球または2番目の保留球の変動パターンが大当たりの変動パターン(変動パターンA〜D)である場合には、3つ目の保留球についてゾーン演出を行わないように決定しても良い。
演出制御部300は、連続ゾーン演出において、複数回の特別図柄の変動表示時に画面に図24に示したゾーン専用背景画像63を表示させたまま、複数回分の装飾図柄変動演出を表示させる。
<最大保留時特別演出>
本実施の形態に係る演出制御部300は、保留数U1と保留数U2とを加算した合計保留数U3(=U1+U2)が上限値(最大個数)である8個となった場合に、以下に述べる最大保留時特別演出を行う。
最大保留時特別演出は、以下の(1)〜(6)の演出であることを例示することができる。
演出制御部300は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときに行われている特別図柄の変動表示が終了した後の次の変動表示開始から最大保留時特別演出を開始することを例示することができる。
ただし、演出制御部300は、遊技球が右第2始動口122bに入賞し難い第1遊技状態の一例としての時短無状態であるときには、合計保留数U3が上限値(最大個数)となった場合に専用演出の一例としての最大保留時特別演出を実行可能とし、遊技球が右第2始動口122bに入賞し易い第2遊技状態の一例としての時短状態であるときには、合計保留数U3が上限値(最大個数)となった場合であっても最大保留時特別演出を実行しない。これは以下の理由による。時短状態は、時短無状態よりも右第2始動口122bへの入賞機会が多いため、遊技者は右第2始動口122bへの入賞を目的として、遊技球が画像表示部114の右端部の右横を通過するように遊技球を発射する、いわゆる右打ちを行うと考えられる。右打ちが行われると、遊技領域111の中央部に設けられた振分入賞口129aに遊技球が入り難くなる。また、遊技球が振分入賞口129aに入ったとしても入った遊技球は振分部材127により振り分けられて第1始動口121と中央第2始動口122aに交互に入賞する。つまり、遊技球が振分入賞口129aに2個入っても第1始動口121に入賞するのは1個である。そのため第1始動口121への入賞による保留数U1は増加し難い。このように、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100においては、時短状態であるときには第1始動口121への入賞による保留数U1は増加し難く、合計保留数U3が上限値(最大個数)となり難いため最大保留時特別演出を実行しないようにしている。ただし、時短状態であるときにも最大保留時特別演出を実行するようにしても良い。
(1)特別背景画像表示演出
図25は、特別背景画像表示演出の説明図である。
演出制御部300は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となった場合であって後述する所定の場合に、背景画像として、特別な背景画像である特別背景画像64を画面に表示する特別背景画像表示演出を行う。特別背景画像64は、静止画でも動画でも良い。図25に示した特別背景画像64は、宇宙をテーマとした内容により表現される画像である。演出制御部300は、最大個数となっている保留球に係る事前判定結果がどのような結果であっても所定の場合には特別背景画像表示演出を行う。言い換えれば、特別背景画像表示演出は、事前判定結果に基づかない演出である。
特別背景画像表示演出を行う所定の場合としては、以下の(イ)〜(ニ)の場合であることを例示することができる(パチンコ遊技機100の仕様に応じて以下の(イ)〜(ニ)の場合のいずれかが選択される)。(イ)後述する特別ゾーン演出を行わない場合。(ロ)後述する特別ゾーン演出および後述する事前判定結果一気報知演出を行わない場合。(ハ)後述する特別ゾーン演出を行わない場合であり、かつ変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が特別背景画像表示演出を行う値として予め設定された値と一致した場合。(ニ)後述する特別ゾーン演出および後述する事前判定結果一気報知演出を行わない場合であり、かつ、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が特別背景画像表示演出を行う値として予め設定された値と一致した場合。
上述した所定の場合には、演出制御部300は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときに行われている特別図柄の変動表示が終了した後の次の変動表示開始時に、特別背景画像表示演出を開始する。
なお、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が、最大保留時特別演出を行う値として予め設定された値の少なくともいずれかと一致するように、最大保留時特別演出を行う値が設定されている。言い換えれば、合計保留数U3が上限値(最大個数)となった場合には、最大保留時特別演出内のいずれかの演出が行われる。ただし、合計保留数U3が上限値(最大個数)となった場合であっても、最大保留時特別演出のいずれの演出も行われないように、最大保留時特別演出を行う値を設定しても良い。
また、上述した(イ)〜(ニ)の場合には、後述する特別ゾーン演出または後述する事前判定結果一気報知演出を行わない場合に特別背景画像表示演出を行う設定であるが、特にかかる設定に限定されない。特別ゾーン演出または事前判定結果一気報知演出とともに特別背景画像表示演出を行っても良い。また、後述する特別音出力演出、最大保留時保留変化演出または最大保留時文言表示演出とともに特別背景画像表示演出を行っても良い。つまり、最大保留時特別演出内の演出同士の組み合わせは適宜自由に設定しても良い。逆に、特別音出力演出、最大保留時保留変化演出または最大保留時文言表示演出を行わない場合に特別背景画像表示演出を行うようにしても良い。
特別背景画像表示演出を開始した後、特別背景画像表示演出を終了するタイミングは以下のタイミングであることを例示することができる。(イ)特別背景画像表示演出を開始した後の特別図柄の変動表示回数が所定回数(例えば20回)に達したとき。(ロ)特別背景画像表示演出を開始した後に所定期間(例えば5分間)が経過したとき。(ハ)合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときの保留球についての特別図柄の変動表示が全て終了したとき。ただし、特別背景画像表示演出を開始した後に大当たり遊技が行われた場合には特別背景画像表示演出を終了するようにしても良い。
(2)特別音出力演出
演出制御部300は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となった場合であって後述する所定の場合に、合計保留数U3が上限値となったとき専用のBGM(バックグランドミュージック)を特別音としてスピーカ156から出力させる特別音出力演出を行う。
演出制御部300は、特別音出力演出を、上述した特別背景画像表示演出と一緒に実行可能であるし、特別背景画像表示演出と一緒ではなく単独でも実行可能である。演出制御部300は、上述した特別背景画像表示演出と一緒に特別音出力演出を実行する場合には、画像表示部114の表示画面に上述した特別背景画像64を表示させたままスピーカ156から特別音を出力させる。演出制御部300は、最大個数となっている保留球に係る事前判定結果がどのような結果であっても所定の場合には特別音出力演出を行う。言い換えれば、特別音出力演出は、事前判定結果に基づかない演出である。
なお、特別音出力演出としてスピーカ156から出力させる特別音は、専用のBGMに限定されず、特別な音声、ジングル等の特別な効果音であっても良い。
特別音出力演出を特別背景画像表示演出と同時に行う場合には、特別音出力演出を行う所定の場合は特別背景画像表示演出を行う場合である。
特別音出力演出を特別背景画像表示演出と同時に行わない場合には、特別音出力演出を行う所定の場合は、以下の(イ)〜(ニ)の場合であることを例示することができる(パチンコ遊技機100の仕様に応じて以下の(イ)〜(ニ)の場合のいずれかが選択される)。(イ)後述する特別ゾーン演出を行わない場合。(ロ)後述する特別ゾーン演出および後述する事前判定結果一気報知演出を行わない場合。(ハ)後述する特別ゾーン演出を行わない場合であり、かつ変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が特別音出力演出を行う値として予め設定された値と一致した場合。(ニ)後述する特別ゾーン演出および後述する事前判定結果一気報知演出を行わない場合であり、かつ、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が特別音出力演出を行う値として予め設定された値と一致した場合。
上述した所定の場合には、演出制御部300は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときに行われている特別図柄の変動表示が終了した後の次の変動表示開始時に、特別音出力演出を行う。
なお、上述した(イ)〜(ニ)の場合には、後述する特別ゾーン演出または後述する事前判定結果一気報知演出を行わない場合に特別音出力演出を行う設定であるが、特にかかる設定に限定されない。特別ゾーン演出または事前判定結果一気報知演出とともに特別音出力演出を行っても良い。また、後述する最大保留時保留変化演出または最大保留時文言表示演出とともに特別音出力演出を行っても良い。つまり、最大保留時特別演出内の演出同士の組み合わせは適宜自由に設定しても良い。逆に、最大保留時保留変化演出または最大保留時文言表示演出を行わない場合に特別背景画像表示演出を行うようにしても良い。
特別音出力演出を特別背景画像表示演出と同時に行う場合には、特別背景画像表示演出を終了するのと同時に特別音出力演出を終了すると良い。
特別音出力演出を特別背景画像表示演出と同時に行わない場合には、特別音出力演出開始後に特別音出力演出を終了するタイミングは以下のタイミングであることを例示することができる。(イ)特別音出力演出を開始した後の特別図柄の変動表示回数が所定回数(例えば20回)に達したとき。(ロ)特別音出力演出を開始した後に所定期間(例えば5分間)が経過したとき。(ハ)合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときの保留球についての特別図柄の変動表示が全て終了したとき。(ニ)特別な楽曲をスピーカ156から出力させる場合には、特別な楽曲が終了したとき。ただし、特別音出力演出を開始した後に大当たり遊技が行われた場合には特別音出力演出を終了するようにしても良い。
(3)最大保留時保留変化演出
図26は、最大保留時保留変化演出の説明図である。
演出制御部300は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となった場合であって後述する所定の場合に、保留アイコン52の表示態様を特別な表示態様(以下、「特別態様」と称す。)に変化させる最大保留時保留変化演出を行う。
特別態様は、パチンコ遊技機100の名称と関連あるアニメや映画に登場するキャラクタを模した形状であることを例示することができる。表示するキャラクタは、顔のみであっても良いし、全身であっても良い。図26には、特別態様が、キャラクタの顔である場合の例を示している。また、特別態様は、特別背景画像64に関連する形状であっても良い。例えば、特別背景画像64が宇宙をテーマとした内容であるので、特別態様は、宇宙船、ロケットであることを例示することができる。
第1保留表示領域53−1〜第7保留表示領域53−7に表示する特別態様の保留アイコン52(1番目保留アイコン52−1〜7番目保留アイコン52−7)は、保留球の事前判定結果に基づいて異ならせる。例えば、演出制御部300は、保留球の事前判定情報に含まれる変動パターンが変動パターンAまたはEである場合にはキャラクタAに変化させ、変動パターンBまたはFである場合にはキャラクタBに変化させ、変動パターンCまたはGである場合にはキャラクタCに変化させ、変動パターンDまたはHである場合にはキャラクタDに変化させる。また、演出制御部300は、変動パターンIまたはJである場合にはキャラクタEに変化させる。
ただし、特別態様の保留アイコン52は、保留球の事前判定結果に基づかない態様であっても良い。事前判定結果に基づかない態様である場合には、7個全てが異なっても良いし、一部が同じであっても良い。
図26(a)は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときの画面を示す図である。図26(b)は、保留アイコン52を特別態様に変化させた場合の画面を示す図である。図26(c)は、図26(b)の状態から、特別図柄の変動表示が終了した場合の画面を示す図である。図26(d)は、図26(c)の状態から、特別図柄の変動表示が終了した場合の画面を示す図である。
演出制御部300は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときに行われている特別図柄の変動表示が終了した後の次の変動表示開始時に、図26(b)に示すように、合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときに存在していた保留球の内、2番目保留球〜8番目保留球についての全ての保留アイコン52を特別態様であるキャラクタに変化させる。その後、当該変動が終了した後の次の変動表示開始時に、演出制御部300は、図26(c)に示すように、特別態様である2番目保留アイコン52−2〜7番目保留アイコン52−7を、変動アイコン表示領域51aに向けて表示位置を移動させる。また、演出制御部300は、図26(c)に示すように、1番目保留アイコン52−1を変動アイコン表示領域51aに移動させる。なお、変動アイコン表示領域51aに表示される変動アイコン51は、1番目保留アイコン52−1として表示されていたキャラクタと同一または相似する形態であっても良いし、特別態様に変化する前の態様である通常態様または特殊態様に戻しても良い。図26では、通常態様の変動アイコン51に戻す場合を示している。その後、当該変動が終了した後の次の変動表示開始時に、演出制御部300は、図26(d)に示すように、特別態様である2番目保留アイコン52−2〜6番目保留アイコン52−6を、変動アイコン表示領域51aに向けて表示位置を移動させるとともに、1番目保留アイコン52−1を変動アイコン表示領域51aに移動させる。その後、演出制御部300は、図26(b)に示すように特別態様に変化させられた保留アイコン52全てについての特別図柄の変動表示が行われるまで、特別態様の保留アイコン52を表示させ続ける。
なお、演出制御部300は、合計保留数U3が上限値となったときに(合計保留数U3が7個存在する状態でさらに第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞したときに)、全ての保留アイコン52を特別態様に変化させても良い。言い換えれば、保留アイコン52を特別態様に変化させるタイミングは合計保留数U3が上限値となったときであっても良い。
また、演出制御部300は、最大個数となっている保留球に係る事前判定結果がどのような結果であっても所定の場合には最大保留時保留変化演出を行う。言い換えれば、最大保留時保留変化演出は、事前判定結果に基づくことなく最大保留時保留変化演出を開始する。ただし、保留を変化させる態様(特別態様)は、事前判定結果に基づいて異ならせる。
最大保留時保留変化演出を行う所定の場合は、以下の(イ)〜(ニ)の場合であることを例示することができる(パチンコ遊技機100の仕様に応じて以下の(イ)〜(ニ)の場合のいずれかが選択される)。(イ)後述する事前判定結果一気報知演出を行わない場合。(ロ)後述する事前判定結果一気報知演出および後述する特別ゾーン演出を行わない場合。(ハ)後述する事前判定結果一気報知演出を行わない場合であり、かつ変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が最大保留時保留変化演出を行う値として予め設定された値と一致した場合。(ニ)後述する事前判定結果一気報知演出および後述する特別ゾーン演出を行わない場合であり、かつ、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が最大保留時保留変化演出を行う値として予め設定された値と一致した場合。
最大保留時保留変化演出を終了するタイミングは、基本的には、図26(b)に示すように特別態様に変化させられた保留アイコン52全てについての特別図柄の変動表示が行われるまでであるが、最大保留時保留変化演出を開始した後に大当たり遊技が行われた場合には最大保留時保留変化演出を終了するようにしても良い。
なお、上述した(イ)〜(ニ)の場合には、後述する事前判定結果一気報知演出または後述する特別ゾーン演出を行わない場合に最大保留時保留変化演出を行う設定であるが、特にかかる設定に限定されない。事前判定結果一気報知演出または特別ゾーン演出とともに最大保留時保留変化演出を行っても良い。また、特別背景画像表示演出、特別音出力演出または最大保留時文言表示演出とともに最大保留時保留変化演出を行っても良い。つまり、最大保留時特別演出内の演出同士の組み合わせは適宜自由に設定しても良い。逆に、特別背景画像表示演出、特別音出力演出または最大保留時文言表示演出を行わない場合に最大保留時保留変化演出を行うようにしても良い。
(4)最大保留時文言表示演出
図27は、最大保留時文言表示演出の説明図である。
演出制御部300は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となった場合であって後述する所定の場合に、合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときに存在する保留球それぞれについての図柄変動表示時に、文言を表示する最大保留時文言表示演出を行う。最大保留時文言表示演出において表示する文言画像65は、図27に示すように、キャラクタ表示部146に表示されたキャラクタ145が発言したように表示することを例示することができる。
最大保留時文言表示演出において表示する文言画像65の文言は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときに存在する保留球それぞれについての特別図柄抽選の判定結果を示唆する文言や装飾図柄変動演出の内容を示唆する文言であることを例示することができる。
文言画像65の文言は、例えば、特別図柄抽選の判定結果が大当たりである場合に、「大当たり!」や「おめでとう!」や「V!」であることを例示することができる。図27には、文言が「大当たり!」である場合を示している。
また、文言画像65の文言は、例えば、当該変動の特別図柄抽選の判定結果がはずれである場合に、「あと一歩!」、「もう少し!」、「残念!」であることを例示することができる。また文言画像65の文言は、例えば、装飾図柄変動演出の内容がリーチ演出を含む場合に「リーチ!」や「発展!」であることを例示することができる。また、文言画像65の文言は、例えば、装飾図柄変動演出の内容が疑似連続演出を含む場合に「疑似連!」や「すべる!」や「もう一回!」であることを例示することができる。
また、最大保留時文言表示演出において表示する文言画像65の文言は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときに存在する保留球の事前判定結果と関連する文言であっても良い。例えば、合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときの保留球の事前判定結果の中に大当たりがある場合に、「もうすぐ当たる!」や「お待たせ!」等の文言を表示しても良い。
また、最大保留時文言表示演出において表示する文言画像65の文言は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときに存在する保留球の特別図柄抽選の判定結果や事前判定結果と関連しない文言であっても良い。例えば、「元気出して!」や「頑張れ!」等の遊技者を励ます文言であっても良い。また、「8個貯まったんだね!」、「上出来!」、「お疲れ様!」等の上限値(最大個数)まで保留を貯めた遊技者の労をねぎらう文言であっても良い。また、合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときに存在する保留球の数が減少していく数字を示す文言であっても良い。例えば、合計保留数U3が上限値となったときの1番目保留球についての特別図柄の変動表示時に「7」と表示し、2番目保留球についての特別図柄の変動表示時に「6」と表示し、3番目保留球についての特別図柄の変動表示時に「5」と表示し、4番目保留球についての特別図柄の変動表示時に「4」と表示し、5番目保留球についての特別図柄の変動表示時に「3」と表示し、6番目保留球についての特別図柄の変動表示時に「2」と表示し、7番目保留球についての特別図柄の変動表示時に「1」と表示し、8番目保留球についての特別図柄の変動表示時に「0」と表示しても良い。また、合計保留数U3が上限値となったときに存在する保留球の数が消化される順番を示す文言であっても良い。例えば、合計保留数U3が上限値となったときの1番目保留球についての特別図柄の変動表示時に「1」と表示し、2番目保留球についての特別図柄の変動表示時に「2」と表示し、3番目保留球についての特別図柄の変動表示時に「3」と表示し、4番目保留球についての特別図柄の変動表示時に「4」と表示し、5番目保留球についての特別図柄の変動表示時に「5」と表示し、6番目保留球についての特別図柄の変動表示時に「6」と表示し、7番目保留球についての特別図柄の変動表示時に「7」と表示し、8番目保留球についての特別図柄の変動表示時に「8」と表示しても良い。
なお、演出制御部300は、合計保留数U3が上限値となったときに(合計保留数U3が7個存在する状態でさらに第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞したときに)、上記文言を表示させても良い。言い換えれば、上記文言を表示させるタイミングは合計保留数U3が上限値となったときであっても良い。
また、演出制御部300は、最大個数となっている保留球に係る事前判定結果がどのような結果であっても所定の場合には最大保留時文言表示演出を行う。言い換えれば、最大保留時文言表示演出は、事前判定結果に基づかない演出である。
図28は、最大保留時保留変化演出と最大保留時文言表示演出とを同時に行う場合の一例を示す図である。図28(a)は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときの画面を示す図である。図28(b)は、保留アイコン52を特別態様に変化させた場合の画面を示す図である。図28(c)および図28(d)は、キャラクタ表示部146に表示されたキャラクタが発言している様子を示す図である。
演出制御部300は、上述した最大保留時保留変化演出とともに最大保留時文言表示演出を実行可能である。
演出制御部300は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときに行われている特別図柄の変動表示が終了した後の次の変動表示開始時に、図28(b)に示すように、合計保留数U3が上限値となったときに存在していた保留球の内、2番目保留球〜8番目保留球についての全ての保留アイコン52を特別態様であるキャラクタに変化させる。また、図28(b)に示すように、キャラクタ表示部146に表示されたキャラクタ145が文言を発言したように文言画像65を表示する。図28(b)に示した文言画像65の文言は、上限値(最大個数)まで保留を貯めた遊技者の労をねぎらう文言である「上出来!」である。
その後、当該変動が終了した後の次の変動表示開始時に、演出制御部300は、図28(c)に示すように、特別態様である2番目保留アイコン52−2〜7番目保留アイコン52−7を、変動アイコン表示領域51aに向けて表示位置を移動させる。また、演出制御部300は、図28(c)に示すように、1番目保留アイコン52−1として表示されていたキャラクタをキャラクタ表示部146に表示されるキャラクタ145として表示させるとともに、キャラクタ表示部146に表示されたキャラクタ145が上述した文言を発言したように文言画像65を表示する。なお、図28(c)に示した文言は、「リーチ!」である。その後、当該変動が終了した後の次の変動表示開始時に、演出制御部300は、図28(d)に示すように、特別態様である2番目保留アイコン52−2〜6番目保留アイコン52−6を、変動アイコン表示領域51aに向けて表示位置を移動させる。また、演出制御部300は、図28(d)に示すように、1番目保留アイコン52−1として表示されていたキャラクタをキャラクタ表示部146に表示されるキャラクタ145として表示させるとともに、キャラクタ表示部146に表示されたキャラクタ145が上述した文言を発言したように文言画像65を表示する。なお、図28(d)に示した文言は、「あと一歩!」である。その後、演出制御部300は、図28(b)に示すようにキャラクタに変化させられた保留アイコン52全てについての特別図柄の変動表示が行われるまで、1番目保留アイコン52−1として表示していたキャラクタをキャラクタ表示部146に表示されるキャラクタ145として表示させるとともにキャラクタ表示部146に表示されたキャラクタ145が上述した文言を発言したように文言画像65を表示させることを繰り返す。
なお、演出制御部300は、1番目保留アイコン52−1として表示されていたキャラクタをキャラクタ表示部146に表示されるキャラクタ145として表示させて文言を発言したように文言画像65を表示する代わりに、1番目保留アイコン52−1として表示されていたキャラクタと同一または相似する形態の変動アイコン51を変動アイコン表示領域51aに表示させるとともに、変動アイコン表示領域51aに表示されたキャラクタが文言を発言したように表示しても良い。
最大保留時文言表示演出を最大保留時保留変化演出と同時に行う場合には、最大保留時文言表示演出を行う所定の場合は最大保留時保留変化演出を行う場合である。
最大保留時文言表示演出を最大保留時保留変化演出と同時に行わない場合には、最大保留時文言表示演出を行う所定の場合は、以下の(イ)〜(ニ)の場合であることを例示することができる(パチンコ遊技機100の仕様に応じて以下の(イ)〜(ニ)の場合のいずれかが選択される)。(イ)後述する特別ゾーン演出を行わない場合。(ロ)後述する特別ゾーン演出および後述する事前判定結果一気報知演出を行わない場合。(ハ)後述する特別ゾーン演出を行わない場合であり、かつ変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が最大保留時文言表示演出を行う値として予め設定された値と一致した場合。(ニ)後述する特別ゾーン演出および後述する事前判定結果一気報知演出を行わない場合であり、かつ、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が最大保留時文言表示演出を行う値として予め設定された値と一致した場合。
最大保留時文言表示演出を終了するタイミングは、基本的には、図28(b)に示すようにキャラクタに変化させられた保留アイコン52全てについての特別図柄の変動表示が行われるまでであるが、最大保留時文言表示演出を開始した後に大当たり遊技が行われた場合には最大保留時文言表示演出を終了するようにしても良い。
なお、上述した(イ)〜(ニ)の場合には、後述する特別ゾーン演出または後述する事前判定結果一気報知演出を行わない場合に最大保留時文言表示演出を行う設定であるが、特にかかる設定に限定されない。特別ゾーン演出または事前判定結果一気報知演出とともに最大保留時文言表示演出を行っても良い。また、特別背景画像表示演出または特別音出力演出とともに最大保留時文言表示演出を行っても良い。つまり、最大保留時特別演出内の演出同士の組み合わせは適宜自由に設定しても良い。逆に、特別背景画像表示演出または特別音出力演出を行わない場合に最大保留時文言表示演出を行うようにしても良い。
(5)特別ゾーン演出
図29は、特別ゾーン演出を示す画像である。
演出制御部300は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となった場合であって所定の場合に、合計保留数U3が上限値となった場合にのみ行う特別ゾーン演出を行う。特別ゾーン演出は、画像表示部114の表示画面に表示される背景画像が、上述した通常背景画像や図24に示したゾーン専用背景画像63とは異なる、特別ゾーン演出専用の図29に示した特別ゾーン専用背景画像66にされる演出であることを例示することができる。特別ゾーン専用背景画像66は、色が例えば赤色であるとともに、図29に示すように、現在特別ゾーン演出が行われていることを明示する特別ゾーン名画像66a(特別チャンスゾーン)が表示される。
特別ゾーン演出を行う所定の場合は、上述した特別背景画像表示演出、特別音出力演出、最大保留時保留変化演出、最大保留時文言表示演出および後述する事前判定結果一気報知演出を行わない場合であって、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が特別ゾーン演出を行う値として予め設定された値と一致した場合であることを例示することができる。このように、演出制御部300は、最大個数となっている保留球に係る事前判定結果がどのような結果であっても所定の場合には特別ゾーン演出を行う。言い換えれば、特別ゾーン演出は、事前判定結果に基づかない演出である。
なお、上述した所定の場合には、上述した特別背景画像表示演出、特別音出力演出、最大保留時保留変化演出、最大保留時文言表示演出および後述する事前判定結果一気報知演出を行わない場合に特別ゾーン演出を行う設定であるが、特にかかる設定に限定されない。これら特別背景画像表示演出、特別音出力演出、最大保留時保留変化演出、最大保留時文言表示演出および事前判定結果一気報知演出とともに特別ゾーン演出を行っても良い。つまり、最大保留時特別演出内の演出同士の組み合わせは適宜自由に設定しても良い。
演出制御部300は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときに行われている特別図柄の変動表示が終了した後の次の変動表示開始時に、特別ゾーン演出を開始する。
特別ゾーン演出を終了するタイミングは、最大個数となっている保留球全てについての特別図柄の変動表示が行われるまでであることを例示することができる。また、特別ゾーン演出を開始した後に大当たり遊技が行われた場合には特別ゾーン演出を終了するようにしても良い。また、特別ゾーン演出を開始した後に、例えば30秒より長い変動時間の変動演出が行われた場合には特別ゾーン演出を終了するようにしても良い。
なお、演出制御部300は、特別ゾーン演出を、大当たり期待度が高いことを報知する演出としても良い。大当たり期待度が高いことを報知する特別ゾーン演出を行う所定の場合は、以下の場合であることを例示することができる。(イ)保留球の中に、大当たりの事前判定結果を含むものがある場合。(ロ)保留球の事前判定情報に含まれる変動パターンの中に変動時間が90秒以上の変動パターンである変動パターンAまたはEがある場合。(ハ)保留球の中に、大当たりの事前判定結果を含むものがある場合であって、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が特別ゾーン演出を行う値として予め設定された値と一致した場合。(ニ)全ての保留球の事前判定情報に含まれる変動パターンの中に変動時間が90秒以上の変動パターンがある場合であって、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が特別ゾーン演出を行う値として予め設定された値と一致した場合。
演出制御部300は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときに行われている特別図柄の変動表示が終了した後の次の変動表示開始時に、特別ゾーン演出を開始する。
そして、演出制御部300は、大当たり期待度が高いことを報知する特別ゾーン演出とする場合には、上記(イ)または(ハ)の場合には大当たりの事前判定結果を含む保留球についての特別図柄の変動表示が終了するまで、上記(ロ)または(ニ)の場合には変動時間が90秒以上の変動パターン(変動パターンA、E)である保留球についての特別図柄の変動表示が終了するまで、画像表示部114の表示画面に特別ゾーン専用背景画像66を表示させる。
つまり、演出制御部300は、上記(イ)または(ハ)の場合には大当たりの事前判定結果を含む保留球が当該変動に移行するまでに他の保留球が消化される場合、先に消化される保留球分も含めた複数回の特別図柄の変動表示時に、特別ゾーン専用背景画像66を画面に表示させたまま複数回分の装飾図柄変動演出を表示させる。また、上記(ロ)または(ニ)の場合には変動時間が90秒以上の変動パターン(変動パターンA、E)である保留球が当該変動に移行するまでに他の保留球が消化される場合、先に消化される保留球分も含めた複数回の特別図柄の変動表示時に、特別ゾーン専用背景画像66を画面に表示させたまま複数回分の装飾図柄変動演出を表示させる。
(6)事前判定結果一気報知演出
演出制御部300は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となった場合であって後述する所定の場合に、全ての保留球の事前判定結果を一気に保留アイコン52の表示態様にて報知する事前判定結果一気報知演出を行う。本実施の形態に係る事前判定結果一気報知演出においては、演出制御部300は、全ての保留球の事前判定結果を、保留アイコン52の表示領域に関わらず上述した最終表示態様とすることで報知する。
図30は、事前判定結果一気報知演出の説明図である。図30(a)は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときの画面を示す図である。図30(b)は、保留アイコン52が所定の態様に変化した場合の画面を示す図である。図30(c)は、事前判定結果を一気に報知した場合の画面を示す図である。
演出制御部300は、合計保留数U3が上限値(最大個数)となったときに行われている特別図柄の変動表示が終了した後の次の変動表示開始時に、図30(b)に示すように、合計保留数U3が上限値となったときに存在していた保留球の内、2番目保留球〜8番目保留球についての全ての保留アイコン52を所定の態様に変化させる。加えて、演出制御部300は、所定のボタンマーク画像114dを表示して、全ての保留球の事前判定結果を知りたい場合には演出ボタン161の押下を促す所定の文言を表示させる。
所定の態様は、特に限定されない。例えば、陸背景画像61が画面に表示されている場合には陸をテーマとする態様であることを例示することができる。図30(b)には、陸をテーマとする態様の一例として車に変化した例を示している。また、所定の態様は、海背景画像62が画面に表示されている場合には海をテーマとする態様、例えば船であることを例示することができる。所定の文言は、「知りたければ押せ!」や「押せば分かる!」等の文言であることを例示することができる。また、所定の文言を、キャラクタ表示部146に表示されたキャラクタ145が発言したように表示しても良い。表示されたキャラクタ145が女性である場合には、所定の文言は、「知りたければ押すといいわ!」等、女性が発言する文言であることを例示することができる。
その後、ボタンマーク画像114dを表示後所定期間内に、演出ボタン161が押された場合には、演出制御部300は、ボタンマーク画像114dを消させるとともに、所定の態様に変化していた全ての保留アイコン52を、事前判定結果が反映された上述した最終表示態様に変化させる。例えば、演出制御部300は、事前判定情報に含まれる変動パターンが変動パターンAまたはEである場合には縞保留アイコン52zに変化させ、変動パターンBまたはFである場合には赤保留アイコン52rに変化させ、変動パターンCまたはGである場合には緑保留アイコン52gに変化させ、変動パターンDまたはHである場合には青保留アイコン52bに変化させる。また、演出制御部300は、変動パターンIまたはJである場合には通常態様の白保留アイコン52wに変化させる。
図30(c)には、1番目保留アイコン52−1、3番目保留アイコン52−3、4番目保留アイコン52−4、5番目保留アイコン52−5、7番目保留アイコン52−7が通常態様の白保留アイコン52wに、2番目保留アイコン52−2が青保留アイコン52bに、6番目保留アイコン52−6が緑保留アイコン52gに変化した例を示している。
なお、合計保留数U3が上限値となったときの保留アイコン52の表示態様が通常態様の白保留アイコン52wであった場合であって、事前判定情報に含まれる変動パターンが変動パターンIまたはJである場合には、合計保留数U3が上限値となったときの表示態様と演出ボタン161が押された後の表示態様は同じである(図30(a)、図30(c)参照)。また、合計保留数U3が上限値となったときの保留アイコン52の表示態様が保留表示変化演出にてすでに最終表示態様に変化させられている場合には、合計保留数U3が上限値となったときの表示態様と演出ボタン161が押された後の表示態様は同じである(図30(a)、図30(c)の2番目保留アイコン52−2参照)。
他方、合計保留数U3が上限値となったときの保留アイコン52の表示態様が通常態様の白保留アイコン52wであった場合であって、事前判定情報に含まれる変動パターンが変動パターンA〜Hである場合には特殊態様の保留アイコン52に変化する。これにより、遊技者は、事前判定結果を把握することが可能となる。
一方、ボタンマーク画像114dを表示後所定期間内に演出ボタン161が押されなかった場合には、演出制御部300は、所定期間経過後にボタンマーク画像114dを消させるとともに、所定の態様に変化していた保留アイコン52を全て元の態様に再度変化させる。つまり、演出制御部300は、合計保留数U3が上限値となったときの保留アイコン52の表示態様に変化させる。
なお、演出制御部300は、事前判定結果一気報知演出を、合計保留数U3が上限値となったときに(合計保留数U3が7個存在する状態でさらに第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞したときに)、開始しても良い。つまり、演出制御部300は、合計保留数U3が上限値となったときに、全て(8個)の保留アイコン52を所定の態様に変化させるとともに、所定のボタンマーク画像114dを表示して、全ての保留球の事前判定結果を知りたい場合には演出ボタン161の押下を促す所定の文言を表示させてもよい。
図31は、事前判定結果一気報知演出の他の態様を示す図である。
図30(b)には、合計保留数U3が上限値となったときに行われている特別図柄の変動表示が終了した後の次の変動表示開始時に、保留アイコン52が所定の態様に変化するとともに、ボタンマーク画像114dと所定の文言とがともに表示されている画像が示されているが特にかかる態様に限定されない。演出制御部300は、例えば、保留アイコン52を所定の態様に変化させるのではなく、保留アイコン52の表示態様をそのままにし、各保留アイコン52の近傍(図31においては上方)に、遊技者の注意を喚起する喚起画像67を表示させても良い。喚起画像67は、図31に示すように、爆弾であることを例示することができる。また、喚起画像67は、パトランプであることを例示することができる。なお、演出制御部300は、合計保留数U3が上限値となったときに、全て(8個)の保留アイコン52の表示態様をそのままにし、各保留アイコン52の近傍に喚起画像67を表示させても良い。
また、演出制御部300は、ボタンマーク画像114dと所定の文言とをともに表示させるのではなく、ボタンマーク画像114dか所定の文言のいずれか一方を表示させるようにしても良い。
事前判定結果一気報知演出を行う所定の場合は、以下の(イ)〜(ヘ)の場合であることを例示することができる(パチンコ遊技機100の仕様に応じて以下の(イ)〜(ヘ)の場合のいずれかが選択される)。(イ)特別ゾーン演出を行わない場合。(ロ)特別ゾーン演出を行わない場合であって全ての保留球の事前判定情報に含まれる変動パターンの中に変動時間が15秒以上の変動パターン(変動パターンA〜H)がある場合。(ハ)特別ゾーン演出を行わない場合であって保留アイコン52の中に最終表示態様に変化していない保留アイコン52がある場合。(ニ)特別ゾーン演出を行わない場合であり、かつ変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が事前判定結果一気報知演出を行う値として予め設定された値と一致した場合。(ホ)特別ゾーン演出を行わない場合であって全ての保留球の事前判定情報に含まれる変動パターンの中に変動時間が15秒以上の変動パターンがある場合であり、かつ、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が事前判定結果一気報知演出を行う値として予め設定された値と一致した場合。(ヘ)特別ゾーン演出を行わない場合であって保留アイコン52の中に最終表示態様に変化していない保留アイコン52がある場合であり、かつ、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が事前判定結果一気報知演出を行う値として予め設定された値と一致した場合。
なお、(ロ)および(ホ)の場合は、事前判定情報に含まれる変動パターンの中に変動時間が30秒以上の変動パターンがある場合、または60秒以上の変動パターンがある場合に限っても良い。
また、上述した(イ)〜(ヘ)の場合には、特別ゾーン演出を行わない場合に事前判定結果一気報知演出を行う設定であるが、特にかかる設定に限定されない。特別ゾーン演出とともに事前判定結果一気報知演出を行っても良い。また、特別背景画像表示演出、特別音出力演出、最大保留時保留変化演出または最大保留時文言表示演出とともに事前判定結果一気報知演出を行っても良い。つまり、最大保留時特別演出内の演出同士の組み合わせは適宜自由に設定しても良い。逆に、特別背景画像表示演出、特別音出力演出、最大保留時保留変化演出または最大保留時文言表示演出を行わない場合に事前判定結果一気報知演出を行うようにしても良い。
〔演出制御部による変動演出パターン選択処理〕
図32は、変動演出パターン選択処理(図18(b)のS2814)の内容を示すフローチャートである。
変動演出パターン選択処理において、演出制御部300は、まず、パチンコ遊技機100の遊技状態を参照する(S3201)。そして、演出制御部300は、遊技状態が高確率状態か否かを判断し(S3202)、高確率状態ではないと判断すると(S3202でNo)、時短無状態か否かを判断する(S3203)。そして、時短無状態である場合(S3203でYes)、後述する低確率時短無用テーブルセット処理を実行する(S3204)。他方、時短無状態ではない場合(S3203でNo)、演出制御部300は、低確率時短遊技状態用の変動演出パターンテーブルをROM302から読み出してRAM303にセットする(S3205)。ここで、変動演出パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動演出パターンと演出制御用の乱数値とを対応付けたテーブルである。
一方、演出制御部300は、高確率状態であると判断すると(S3202でYes)、時短無状態か否かを判断する(S3206)。そして、時短無状態である場合(S3206でYes)、演出制御部300は、高確率時短無遊技状態用の変動演出パターンテーブルをROM302から読み出してRAM303にセットする(S3207)。他方、時短無状態ではない場合(S3206でNo)、高確率時短遊技状態用の変動演出パターンテーブルをROM302から読み出してRAM303にセットする(S3208)。
次に、演出制御部300は、変動開始コマンドに含まれる変動パターン、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値およびS3204、S3205、S3207、S3208でセットされた変動演出パターンテーブルを用いて、乱数値の判定を行う(S3209)。
この後、演出制御部300は、S3209で選択した変動演出パターンの設定情報としてRAM303にセットする(S3210)。S3210でセットされた変動演出パターンの設定情報は、図18(b)のS2815でセットされる変動演出開始コマンドに含まれ、図16(b)のS2513に示したコマンド送信処理で画像/音響制御部310およびランプ制御部320へ送信される。
〔演出制御部による低確率時短無用テーブルセット処理〕
図33−1〜図33−3は、低確率時短無用テーブルセット処理(図32のS3204)の内容を示すフローチャートである。
図33−1〜図33−3に示した低確率時短無用テーブルセット処理のフローチャートにおいては、以下を前提としている。
(1)特別背景画像表示演出に関しては、特別ゾーン演出および事前判定結果一気報知演出を行わない場合であり、かつ、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が特別背景画像表示演出を行う値として予め設定された値と一致した場合((ニ)の場合)に開始し、開始後の特別図柄の変動表示回数が20回に達したとき、または開始後に大当たり遊技が行われた場合に終了する。
(2)特別音出力演出に関しては、特別ゾーン演出および事前判定結果一気報知演出を行わない場合であり、かつ、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が特別音出力演出を行う値として予め設定された値と一致した場合((ニ)の場合)に開始し、開始後の特別図柄の変動表示回数が20回に達したとき、または開始後に大当たり遊技が行われた場合に終了する。
(3)最大保留時保留変化演出とともに(4)最大保留時文言表示演出を実行する。以下では、最大保留時保留変化演出と最大保留時文言表示演出とを同時に行う演出を、保留変化文言表示演出と称す。保留変化文言表示演出を、特別ゾーン演出および事前判定結果一気報知演出を行わない場合((ロ)の場合)に開始し、図26(b)に示すように特別態様に変化させられた保留アイコン52全てについての特別図柄の変動表示が行われるまで、または開始後に大当たり遊技が行われた場合に終了する。
(5)特別ゾーン演出に関しては、特別背景画像表示演出、特別音出力演出、最大保留時保留変化演出、最大保留時文言表示演出および事前判定結果一気報知演出を行わない場合であって、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が特別ゾーン演出を行う値として予め設定された値と一致した場合に開始し、最大個数となっている保留球全てについての特別図柄の変動表示が行われるまで、または開始後に大当たり遊技が行われた場合に終了する。
(6)事前判定結果一気報知演出に関しては、特別ゾーン演出を行わない場合であって全ての保留球の事前判定情報に含まれる変動パターンの中に変動時間が15秒以上の変動パターンがある場合であり、かつ、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が事前判定結果一気報知演出を行う値として予め設定された値と一致した場合((ホ)の場合)に行う。
低確率時短無用テーブルセット処理において、演出制御部300は、まず、特別背景画像表示演出フラグがONとなっているか否かを判断する(S3300)。特別背景画像表示演出フラグがONとなっていない場合(S3300でNo)、演出制御部300は、
特別音出力演出フラグがONとなっているか否かを判断する(S3301)。特別音出力演出フラグがONとなっていない場合(S3301でNo)、演出制御部300は、後述する保留数報知演出許可フラグがONとなっているか否かを判断する(S3302)。保留数報知演出許可フラグがONとなっている場合(S3302でYes)、演出制御部300は、保留変化文言表示演出フラグがONとなっているか否かを判断する(S3303)。保留変化文言表示演出フラグがONとなっていない場合(S3303でNo)、演出制御部300は、特別ゾーン演出フラグがONとなっているか否かを判断する(S3304)。特別ゾーン演出フラグがONとなっていない場合(S3304でNo)、演出制御部300は、合計保留数U3が上限値(最大個数)であるか否かを判断する(S3305)。そして、合計保留数U3が上限値である場合(S3305でYes)、演出制御部300は、特別ゾーン演出を実行するか否かを判断する(S3306)。つまり、演出制御部300は、特別背景画像表示演出、特別音出力演出、最大保留時保留変化演出、最大保留時文言表示演出および事前判定結果一気報知演出を行わない場合であって、かつ、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が特別ゾーン演出を行う値として予め設定された値と一致したか否かを判断する。
そして、特別ゾーン演出を実行すると判断しない場合(S3306でNo)、演出制御部300は、事前判定結果一気報知演出を実行するか否かを判断する(S3307)。つまり、演出制御部300は、全ての保留球の事前判定情報に含まれる変動パターンの中に変動時間が15秒以上の変動パターンがある場合であり、かつ、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が事前判定結果一気報知演出を行う値として予め設定された値と一致したか否かを判断する。事前判定結果一気報知演出を実行すると判断しない場合(S3307でNo)、演出制御部300は、特別背景画像表示演出を実行するか否かを判断する(S3308)。つまり、演出制御部300は、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が特別背景画像表示演出を行う値として予め設定された値と一致したか否かを判断する。
特別背景画像表示演出を実行すると判断しない場合(S3308でNo)、演出制御部300は、特別音出力演出を実行するか否かを判断する(S3309)。つまり、演出制御部300は、変動開始コマンド受信時に取得した演出制御用の乱数値が特別音出力演出を行う値として予め設定された値と一致したか否かを判断する。特別音出力演出を実行すると判断しない場合(S3309でNo)、演出制御部300は、保留変化文言表示演出フラグをONにし(S3310)、保留変化文言表示継続数Xを8にセットする(S3311)。そして、演出制御部300は、保留変化文言表示演出用の変動演出パターンテーブルをROM302から読み出してRAM303にセットする(S3312)。
S3309の処理で特別音出力演出を実行すると判断した場合(S3309でYes)、演出制御部300は、特別音出力演出フラグをONにし(S3313)、特別音出力演出継続数Yを20にセットする(S3314)とともに、特別音出力演出を実行開始する(S3315)。つまり、演出制御部300は、特別音をスピーカ156から出力開始させる。その後、演出制御部300は、S3310以降の処理を行う。
S3308の処理で特別背景画像表示演出を実行すると判断した場合(S3308でYes)、演出制御部300は、特別背景画像表示演出フラグをONにし(S3316)、特別背景画像表示演出継続数Zを20にセットする(S3317)とともに、特別背景画像表示演出を実行開始する(S3318)。つまり、演出制御部300は、特別背景画像64を画像表示部114の表示画面に表示させる。その後、演出制御部300は、S3309以降の処理を行う。
S3300の処理で特別背景画像表示演出フラグがONとなっている場合(S3300でYes)、演出制御部300は、特別背景画像表示演出継続数Zの値を1減算する(S3319)。その後、演出制御部300は、終了条件が成立したか否かを判断する(S3320)。つまり、特別背景画像表示演出継続数Zが0であるか、あるいは特別背景画像表示演出開始後に大当たり遊技が行われたか否かを判断する。終了条件が成立した場合(S3320でYes)、演出制御部300は、特別背景画像表示演出フラグをOFFにして(S3321)、特別背景画像表示演出を停止する(S3322)。つまり、演出制御部300は、特別背景画像64を画像表示部114の表示画面に表示させることを停止する。その後、演出制御部300は、S3301以降の処理を行う。
S3301の処理で特別音出力演出フラグがONとなっている場合(S3301でYes)、演出制御部300は、特別音出力演出継続数Yの値を1減算する(S3323)。その後、演出制御部300は、終了条件が成立したか否かを判断する(S3324)。つまり、特別音出力演出継続数Yが0であるか、あるいは特別音出力演出開始後に大当たり遊技が行われたか否かを判断する。終了条件が成立した場合(S3324でYes)、演出制御部300は、特別音出力演出フラグをOFFにして(S3325)、特別音出力演出を停止する(S3326)。つまり、演出制御部300は、特別音をスピーカ156から出力開始させることを停止する。その後、演出制御部300は、S3302以降の処理を行う。
S3302の処理で保留数報知演出許可フラグがONとなっていない場合(S3302でNo)、演出制御部300は、後述する保留数報知演出不許可継続数Wの値を1減算する(S3327)。その後、演出制御部300は、保留数報知演出不許可継続数Wが0であるか否かを判断する(S3328)。保留数報知演出不許可継続数Wが0である場合(S3328でYes)、演出制御部300は、保留数報知演出許可フラグをONにする(S3329)その後、演出制御部300は、S3303以降の処理を行う。
S3303の処理で保留変化文言表示演出フラグがONとなっている場合(S3303でYes)、演出制御部300は、保留変化文言表示継続数Xの値を1減算する(S3330)。その後、演出制御部300は、終了条件が成立したか否かを判断する(S3331)。つまり、保留変化文言表示継続数Xが0であるか、あるいは保留変化文言表示演出開始後に大当たり遊技が行われたか否かを判断する。終了条件が成立していない場合(S3331でNo)、演出制御部300は、保留変化文言表示演出用の変動演出パターンテーブルをROM302から読み出してRAM303にセットする(S3312)。他方、終了条件が成立した場合(S3331でYes)、演出制御部300は、保留変化文言表示演出フラグをOFFにして(S3332)、保留変化文言表示演出を停止する(S3333)。その後、演出制御部300は、S3305以降の処理を行う(保留変化文言表示演出フラグがONとなっている場合には、特別ゾーン演出フラグはONではないので、S3304の処理を行うことなくS3305以降の処理を行う)。
S3306の処理で特別ゾーン演出を実行すると判断した場合(S3306でYes)、演出制御部300は、特別ゾーン演出フラグをONにし(S3334)、特別ゾーン演出継続数Vを8にセットする(S3335)。具体的には、演出制御部300は、第1保留記憶領域305および第2保留記憶領域306の記憶部305a〜305d、306a〜306d内の特別ゾーン演出フラグ記憶領域において特別ゾーン演出フラグをONとする。また、演出制御部300は、大当たりの事前判定結果を含む保留球がある場合には、最初に大当たりの事前判定結果を含む保留球およびその保留球よりも先に消化される保留球の特別ゾーン演出フラグ記憶領域において特別ゾーン演出フラグをONとする。その後、演出制御部300は、特別ゾーン演出用の変動演出パターンテーブルをROM302から読み出してRAM303にセットする(S3336)。
S3304の処理で特別ゾーン演出フラグがONとなっている場合(S3304でYes)、演出制御部300は、特別ゾーン演出継続数Vの値を1減算する(S3337)。その後、演出制御部300は、終了条件が成立したか否かを判断する(S3338)。つまり、特別ゾーン演出継続数Vが0であるか、あるいは特別ゾーン演出開始後に大当たり遊技が行われたか否かを判断する。終了条件が成立していない場合(S3338でNo)、演出制御部300は、S3336に進み、特別ゾーン演出用の変動演出パターンテーブルをROM302から読み出してRAM303にセットする(S3336)。他方、終了条件が成立した場合(S3338でYes)、演出制御部300は、特別ゾーン演出フラグをOFFにして(S3339)、特別ゾーン演出を停止する(S3340)。その後、演出制御部300は、S3305以降の処理を行う。
S3307の処理で事前判定結果一気報知演出を実行すると判断した場合(S3307でYes)、演出制御部300は、事前判定結果一気報知演出用の変動演出パターンテーブルをROM302から読み出してRAM303にセットする(S3341)。
S3305の処理で合計保留数U3が上限値ではない場合(S3305でNo)、演出制御部300は、低確率時短無遊技状態用の変動演出パターンテーブルをROM302から読み出してRAM303にセットする(S3342)。
以上説明したように、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、事前判定結果に基づく演出であって、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かの判定の権利の数が所定数(8個)となる前に実行され得る(実行可能な)第1事前判定演出の一例としての保留表示変化演出やゾーン演出と、前記権利の数が前記所定数となった場合に実行され得る(実行可能な)第2事前判定演出の一例としての事前判定結果一気報知演出と、を実行可能な演出実行手段の一例としての演出制御部300を備える。そして、前記権利の数が前記所定数となった場合に実行され得る(実行可能な)第2事前判定演出の一例としての事前判定結果一気報知演出は、前記権利の数が前記所定数となる前に実行可能な第1事前判定演出の一例としての保留表示変化演出とは異なる演出である。
また、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、事前判定結果に基づく演出であって、前記権利の数が前記所定数となる前に実行され得る(実行可能な)事前判定演出の一例としての保留表示変化演出と、前記権利の数が前記所定数となった場合に実行され得る(実行可能な)前記事前判定演出とは異なる専用演出の一例としての、特別背景画像表示演出、特別音出力演出、最大保留時保留変化演出および最大保留時文言表示演出と、を実行する演出実行手段の一例としての演出制御部300を備える。そして、特別背景画像表示演出は、前記権利の数が前記所定数となる前に実行可能な背景画像表示演出とは異なる演出である。特別音出力演出は、前記権利の数が前記所定数となる前に実行可能な音響出力演出とは異なる演出である。同様に、最大保留時保留変化演出および最大保留時文言表示演出は、前記権利の数が前記所定数となる前には実行されない演出である。
そして、演出制御部300が、保留されている権利の数(保留数)が所定数(上限値)となった場合に、最大保留時特別演出(特別背景画像表示演出、特別音出力演出、最大保留時保留変化演出、最大保留時文言表示演出、特別ゾーン演出、事前判定結果一気報知演出)を行うことで、遊技の興趣性がさらに高まる。また、遊技者は、保留数が最大個数(上限値)となった場合にのみ行われる演出を見ることができるので、最大個数(上限値)の保留を貯めることを遊技目的の1つとすることができる。言い換えると、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、演出制御部300が、最大個数(上限値)の保留を貯めることを遊技目的の1つとすることができる演出を行うので、遊技の興趣性が高まっている。
<保留数報知演出>
図34は、保留数報知演出の一態様を示す図である。
本実施の形態に係る演出制御部300は、保留数を報知する保留数報知演出を行う。
本実施の形態に係る保留数報知演出において、演出制御部300は、保留数の上限値(最大個数)である上限値(8個)までの個数を画像表示部114の表示画面に表示させる。
具体的には、図34(a)に示すように、保留数U1が2個、保留数U2が3個の合計保留数U3が5個存在する状態で、さらに、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した場合、演出制御部300は、図34(b)に示すように、6番目保留球に係る6番目保留アイコン52−6を画面に表示させるとともに、上限値である8個までの残りの個数が2個であるため、画面に「あと2個!!」と表示させる。画面に「あと2個!!」と表示させる位置は特に限定されない。例えば、図34(b)に示すように、第7保留表示領域53−7の上方であることを例示することができる。また、キャラクタ表示部146に表示されたキャラクタ145が発言したように表示させても良い。
また、例えば、図34(b)に示すような、保留数U1が3個、保留数U2が3個の合計保留数U3が6個存在する状態で、さらに、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した場合、演出制御部300は、図34(c)に示すように、7番目保留球に係る保留アイコン52を画面に表示するとともに、上限値である8個までの残りの個数が1個であるため、画面に「あと1個!!」と表示させる。画面に「あと1個!!」と表示させる位置は特に限定されない。例えば、図34(c)に示すように、第8保留表示領域53−8の上方であることを例示することができる。また、キャラクタ表示部146に表示されたキャラクタ145が発言したように表示させても良い。
また、本実施の形態に係る保留数報知演出において、演出制御部300は、保留数が上限値(最大個数)となった場合には、保留数が上限値(最大個数)となったことを報知する。具体的には、例えば、図34(c)に示すように、保留数U1が3個、保留数U2が4個の合計保留数U3が7個存在する状態で、さらに、第1始動口121に遊技球が入賞した場合、演出制御部300は、図34(d)に示すように、8番目保留球に係る保留アイコン52を画面に表示するとともに、保留数が上限値(最大個数)となったことを報知するため、画面に「MAX!!」と表示させる。画面に「MAX!!」と表示させる位置は特に限定されない。例えば、図34(d)に示すように、8番目保留アイコン52−8の上方であることを例示することができる。また、キャラクタ表示部146に表示されたキャラクタ145が発言したように表示させても良い。
演出制御部300は、合計保留数U3が閾値を超えた場合に保留数報知演出を行うようにしても良い。閾値は、5個であることを例示することができる。閾値が5個である場合、演出制御部300は、保留数が1個となったときには、「あと7個!!」と画面に表示させない。同様に、演出制御部300は、保留数が2個〜5個となったときには、「あと6個!!」〜「あと3個!!」と画面に表示させない。そして、演出制御部300は、保留数が5個を超えた場合、つまり、保留数が6個、7個となったときに、「あと2個!!」、「あと1個!!」と画面に表示させる。
また、演出制御部300は、保留数が上限値(最大個数)となる前は保留数報知演出を行い、保留数が上限値となった後には特定の条件の一例としての後述する所定条件が成立するまでは保留数報知演出を行わないようにしても良い。所定条件が成立する場合とは、(1)保留数が上限値(8個)となったときに存在する保留球が全て(8個)消化された場合(8個分の変動が終了した場合)。(2)保留数が上限値から規定数まで減った場合。(3)保留数が上限値になったことに起因して上述した特別背景画像表示演出を行う場合には、特別背景画像表示演出を終了した場合。(4)保留数が上限値になったことに起因して上述した特別音出力演出を行う場合には、特別音出力演出を終了した場合。(5)保留数報知演出を開始した後に所定期間(例えば5分間)が経過した場合。
なお、保留数が上限値になったことに基づいて上述した最大保留時保留変化演出、最大保留時文言表示演出、特別ゾーン演出、事前判定結果一気報知演出を行う場合には、その演出が終了した場合に、所定条件が成立したとしても良い。
なお、(1)の規定数は、4個であることを例示することができる。規定数が4個である場合、演出制御部300は、保留数が上限値(8個)となる前は保留数報知演出を行い、保留数が一旦上限値(8個)となった後には、保留数が4個に減るまで保留数報知演出を行わない。例えば、保留数が一旦上限値(8個)となった後、保留球が2個消化され(2個分の変動表示が終了して)、保留数が上限値(8個)になったときの3番目保留についての特別図柄の変動表示中(このときの保留数は5個)に、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞して保留数が6個となったとしても、演出制御部300は、画面に「あと2個!!」と表示させない。一方、保留数が一旦上限値(8個)となった後、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞すること無しに保留が3個消化され(3個分の変動が終了して)、保留数が上限値(8個)になったときの4番目保留についての特別図柄の変動表示中(このときの保留数は4個)に、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が2個入賞して保留数が6個となった場合には、演出制御部300は、画面に「あと2個!!」と表示させる。
演出制御部300は、遊技球が右第2始動口122bに入賞し難い時短無状態であるときには保留数報知演出を実行可能とし、遊技球が右第2始動口122bに入賞し易い時短状態であるときには保留数報知演出を実行しない。上述したように、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100においては、時短状態であるときには第1始動口121への入賞による保留数U1は増加し難く、合計保留数U3が上限値(最大個数)となり難いためである。ただし、時短状態であるときにも保留数報知演出を実行するようにしても良い。
〔演出制御部による保留数報知演出処理〕
図35は、保留数報知演出処理の内容を示すフローチャートである。
図35に示した保留数報知演出処理のフローチャートにおいては、演出制御部300が、合計保留数U3が5個(閾値)を超えた場合に保留数報知演出を行い、保留数が上限値(8個)となった後には、保留数が上限値(8個)となったときに存在する保留球が全て(8個)消化されるまで(8個分の変動が終了するまで)保留数報知演出を行わないことを前提としている。
演出制御部300は、事前判定結果コマンドおよび保留数増加コマンドを受信した場合にこの保留数報知演出処理を実行する。図35に示した例では、閾値を5個としている。
保留数報知演出処理において、演出制御部300は、まず、保留数報知演出許可フラグがONとなっているか否かを判断する(S3501)。保留数報知演出許可フラグがONとなっている場合(S3501でYes)、演出制御部300は、合計保留数U3が5個(閾値)より多いか否かを判断する(S3502)。合計保留数U3が5個より多い場合(S3502でYes)、演出制御部300は、合計保留数U3が6個であるか否かを判断する(S3503)。合計保留数U3が6個である場合(S3503でYes)、演出制御部300は、「あと2個!!」と画面に表示させる(S3504)。合計保留数U3が6個ではない場合(S3503でNo)、演出制御部300は、合計保留数U3が7個であるか否かを判断する(S3505)。合計保留数U3が7個である場合(S3505でYes)、演出制御部300は、「あと1個!!」と画面に表示させる(S3506)。合計保留数U3が7個ではない場合(S3505でNo)、演出制御部300は、合計保留数U3が上限値(最大個数)の8個であるので「MAX!!」と画面に表示させる(S3507)。その後、演出制御部300は、保留数報知演出許可フラグをOFFとし(S3508)、保留数報知演出不許可継続数Wを8にセットする(S3509)。
一方、保留数報知演出許可フラグがONとなっていない場合(S3501でNo)、および合計保留数U3が5個以下である場合(S3502でNo)には、演出制御部300は、本処理の実行を終了する。
図36は、保留数報知演出の他の例を示す図である。
演出制御部300は、保留数報知演出において、保留数を表示させても良い。具体的には、図36(a)に示すように、保留数U1が2個、保留数U2が3個の合計保留数U3が5個存在する状態で、さらに、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した場合、演出制御部300は、図36(b)に示すように、6番目保留球に係る保留アイコン52を画面に表示させるとともに、保留数が6個であるため、画面に「6個目!!」と表示させても良い。画面に「6個目!!」と表示させる位置は特に限定されない。例えば、図36(b)に示すように、6番目保留アイコン52−6の上方であることを例示することができる。
また、例えば、図36(b)に示すような、保留数U1が3個、保留数U2が3個の合計保留数U3が6個存在する状態で、さらに、第1始動口121または第2始動口122に遊技球が入賞した場合、演出制御部300は、図36(c)に示すように、7番目保留球に係る保留アイコン52を画面に表示するとともに、保留数が7個であるため、画面に「7個目!!」と表示させても良い。画面に「7個目!!」と表示させる位置は特に限定されない。例えば、図36(c)に示すように、7番目保留アイコン52−7の上方であることを例示することができる。
また、演出制御部300は、図36(c)に示すような、保留数U1が3個、保留数U2が4個の合計保留数U3が7個存在する状態で、さらに、第1始動口121に遊技球が入賞した場合、演出制御部300は、図36(d)に示すように、8番目保留球に係る保留アイコン52を画面に表示するとともに、保留数が8個であるため、画面に「8個目!!」と表示させても良い。画面に「8個目!!」と表示させる位置は特に限定されない。例えば、図36(d)に示すように、8番目保留アイコン52−8の上方であることを例示することができる。
なお、画面に上述した「6個目!!」、「7個目!!」、「8個目!!」を、キャラクタ表示部146に表示されたキャラクタ145が発言したように表示させても良い。
上述したように、本実施の形態に係る演出制御部300は、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かの判定の権利の数が所定数(上限値)となるまでの数を報知する特定演出の一例としての保留数報知演出を実行可能であり、特定の条件の未成立時には保留数報知演出を実行不可能とする。
そして、演出制御部300が、保留されている権利の数(保留数)が所定数(上限値)となる前は前記所定数までの数を報知することで、遊技者は、保留数をあといくつ貯めれば所定数(上限値)に達するのかを容易に把握することができる。また、本実施の形態に係る演出制御部300は、保留数が所定数(上限値)となった場合には最大保留時特別演出(特別背景画像表示演出、特別音出力演出、最大保留時保留変化演出、最大保留時文言表示演出、特別ゾーン演出、事前判定結果一気報知演出)を実行可能であるので、遊技者は、所定数までの数を把握することで、保留数が所定数(上限値)となるまで頑張ろうとする。言い換えると、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、演出制御部300が所定数(上限値)までの保留数を報知するので、遊技の興趣性が高まっている。
(変動アイコン表示演出および保留アイコン表示演出の他の例)
図37(a)は、変動アイコン表示演出および保留アイコン表示演出の変形例を示す図である。
図37(a)に示した変動アイコン表示演出および保留アイコン表示演出においては、演出制御部300は、変動アイコン51の下方に変動アイコン51用の台座である変動アイコン用台座51bを表示させる。演出制御部300は、特別図柄が変動中であることを示す変動アイコン51を表示させるときには、必ずその下方に変動アイコン用台座51bを表示させる。また、演出制御部300は、特別図柄が変動中ではないときには変動アイコン51を表示させずに変動アイコン用台座51bのみを表示させる。
また、演出制御部300は、保留アイコン52の下方にその保留アイコン52用の台座である保留アイコン用台座54を表示させる。より具体的には、演出制御部300は、1番目保留アイコン52−1、2番目保留アイコン52−2、3番目保留アイコン52−3、4番目保留アイコン52−4、5番目保留アイコン52−5、6番目保留アイコン52−6、7番目保留アイコン52−7、8番目保留アイコン52−8の下方に、それぞれ1番目保留アイコン用台座54−1、2番目保留アイコン用台座54−2、3番目保留アイコン用台座54−3、4番目保留アイコン用台座54−4、5番目保留アイコン用台座54−5、6番目保留アイコン用台座54−6、7番目保留アイコン用台座54−7、8番目保留アイコン用台座54−8を表示させる。演出制御部300は、1番目保留アイコン52−1〜8番目保留アイコン52−8を表示するときには、必ずその下方に1番目保留アイコン用台座54−1〜8番目保留アイコン用台座54−8を表示させる。また、演出制御部300は、大当たり判定の権利の保留数に応じて保留アイコン52を表示させるが、大当たり判定の権利の保留数に拘らず全て(8個)の保留アイコン用台座54を表示させる。
図37(b)は、保留数が6個である場合の保留アイコン表示演出の例を示す図である。
例えば、保留数が6個である場合には、演出制御部300は、1番目保留アイコン52−1〜6番目保留アイコン52−6の6個の保留アイコン52を表示させる一方で、1番目保留アイコン用台座54−1〜8番目保留アイコン用台座54−8の8個の保留アイコン用台座54を表示させる。これにより、遊技者は、保留アイコン用台座54のみの表示(保留アイコン用台座54はあるがその上方に保留アイコン52がない表示)の数、言い換えれば上方に保留アイコン52がない保留アイコン用台座54の数(図37(b)においては、7番目保留アイコン用台座54−7と8番目保留アイコン用台座54−8の2個)を把握することで上限値(最大個数)までの保留数を把握することができる。このように、保留アイコン用台座54のみの表示(保留アイコン用台座54はあるがその上方に保留アイコン52がない表示)は、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かの判定の権利の数が所定数(上限値)となるまでの数を報知する特定演出の一例である。そして、演出制御部300は、保留数が上限値(最大個数)となった場合には、全ての保留アイコン用台座54の上方に保留アイコン52を表示させることから(図37(a)参照)、保留数が上限値(最大個数)となった場合には、保留アイコン用台座54のみの表示(保留アイコン用台座54はあるがその上方に保留アイコン52がない表示)を実行不可能とする。つまり、演出制御部300は、保留数が上限値(最大個数)となっていない場合には、保留アイコン用台座54のみの表示を実行可能とし、保留数が上限値(最大個数)となった場合には、保留アイコン用台座54のみの表示を実行不可能とする。
このように、演出制御部300が、保留アイコン52の下方に保留アイコン用台座54を表示して保留数が上限値(最大個数)となるまでの数を報知することで、遊技者は、保留数をあといくつ貯めれば上限値に達するのかを容易に把握することができる。また、本実施の形態に係る演出制御部300は、保留数が上限値となった場合には最大保留時特別演出を実行可能であるので、遊技者は、上限値までの数を把握することで、保留数が上限値となるまで頑張ろうとする。言い換えると、本実施の形態に係るパチンコ遊技機100は、演出制御部300が上限値までの保留数を報知するので、遊技の興趣性が高まっている。
〔本実施の形態の技術的特徴〕
◆上記のように、本実施の形態では、遊技制御手段の動作を制御する制御命令の増加を削減するため、遊技制御部200により所定の時間間隔で繰り返し実行される主制御処理において、1サイクルの主制御処理の最後に、その1サイクルの実行で生成されたコマンドをまとめて、演出制御部300へ出力することとした。すなわち、上記の目的を達成する遊技機は、遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を所定の条件にしたがって繰り返し実行し、当該主制御処理を実行して得られた遊技に関する情報を含むデータを生成する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、一連の前記主制御処理を1サイクル実行する度に、当該1サイクルの実行により生成された前記データを、当該1サイクルの実行における最後のデータの生成が行われた後に出力する出力手段(例えば、出力制御部240)と、前記出力手段(例えば、出力制御部240)から出力されたデータを受け付け、受け付けたデータに基づき演出を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備える。
このようにすれば、生成されたデータごとに出力処理を行う必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。また、データが生成される度に出力処理を行う必要がないため、出力処理全体に要する時間を短縮することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)は、前記主制御処理において生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に記憶させ、前記出力手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力する。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデータを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
◆また、上記の目的を達成する他の遊技機は、遊技の進行に応じて演出を行う遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)であって、遊技の進行に関する一連の処理である主制御処理を所定の条件にしたがって繰り返し実行し、当該主制御処理とは異なる条件にしたがって当該主制御処理とは異なる特別処理を実行する遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)と、前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)から出力されたデータを受け付け、前記データに基づき演出に関わる処理を行う演出制御手段(例えば、演出制御部300)と、を備え、前記主制御処理において前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)による処理は、遊技の進行に基づく処理を行うと共に、当該処理を実行して得られた情報を含むデータを生成する1または複数の第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)を呼び出して実行する部分と、前記第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)の実行により生成されたデータを前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)へ出力する第2の処理手段(例えば、出力制御部240)を呼び出して実行する部分と、を含み、前記特別処理において前記遊技制御手段(例えば、遊技制御部200)による処理は、遊技機(例えば、パチンコ遊技機100)の設定を行う設定処理を実行する部分と、前記設定処理において生成されたデータを、前記主制御処理における前記第2の処理手段(例えば、出力制御部240)を呼び出して、前記演出制御手段(例えば、演出制御部300)へ出力する部分と、を含む、構成とすることができる。
このようにすれば、特別処理で生成されたデータの出力処理を行うために個別の制御命令を用意する必要がないため、出力処理を行うための制御命令を削減し、プログラムサイズの増大を抑制することができる。
また、より詳細には、上記の遊技機において、前記主制御処理で生成されたデータを、データごとに設定された記憶領域に記憶する記憶手段(例えば、RAM203)をさらに備え、前記主制御処理における前記第1の処理手段(例えば、遊技制御部200)は、処理の実行により生成した前記データを、生成したデータに対応付けられた前記記憶領域(例えば、コマンド格納領域)に順次記憶させ、前記主制御処理における前記第2の処理手段(例えば、出力制御部240)は、前記記憶手段(例えば、RAM203)の各記憶領域に対してデータが記憶されているか否かを調べ、データが記憶されている記憶領域からデータを読み出して出力し、前記特別処理における前記設定処理では、前記設定処理において生成されたデータを、前記記憶手段(例えば、RAM203)における所定の前記記憶領域に記憶させる。
このようにすれば、出力処理を行う度に、各記憶領域を確認して、記憶されているデータを出力するので、データ出力の漏れを防止することができる。
なお、パチンコ遊技機100(図1参照)は遊技機の一例である。遊技制御部200(図3参照)は遊技制御手段の一例である。演出制御部300(図3参照)は演出制御手段の一例である。出力制御部240(図5参照)は出力手段の一例である。RAM203(図3参照)は記憶手段の一例である。コマンド格納領域は記憶領域の一例である。
100…パチンコ遊技機(遊技機の一例)
203…RAM(記憶手段の一例)
233…特別図柄変動制御部(図柄制御手段の一例)
234…特別図柄判定部(判定手段の一例)
300…演出制御部(演出実行手段の一例)

Claims (1)

  1. 第1始動口又は第2始動口に遊技球が入賞したという条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な特別遊技を行うか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に基づいて、図柄を変動表示させた後に前記判定結果を表す態様で停止表示させる図柄制御手段と、
    前記図柄制御手段による前記図柄の変動表示中に前記条件が成立した場合に前記判定手段による前記判定の権利を所定数までを上限に記憶可能な記憶手段と、
    遊技球が前記第2始動口に入賞し難い第1遊技状態であるときには、前記記憶手段に記憶された前記権利の数が前記所定数となった場合に専用演出を実行可能とし、遊技球が前記第2始動口に入賞し易い第2遊技状態であるときには、前記記憶手段に記憶された前記権利の数が前記所定数となった場合であっても前記専用演出を実行しない演出実行手段と、
    を備え
    前記専用演出は、前記記憶手段に記憶される前記所定数の権利の中に前記判定手段により前記特別遊技を行うと判定される権利が存在する可能性を示唆する第1専用演出と、前記可能性を示唆することのない第2専用演出とからなり、
    前記演出実行手段は、
    前記第1遊技状態において、前記第1専用演出または前記第2専用演出のいずれか一方を実行可能とする
    ことを特徴とする遊技機。
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