JP6207049B2 - 容器充填装置 - Google Patents
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Description
一方、容器口部に首部を有するPETボトルのような容器においては、剛性が高くてほぼ一定の大きさの容器口部を保持するグリッパを使用して、容器胴部の大きさ或いは断面形状を種々変えて兼用して容器に充填液を充填する充填装置が知られている。(特許文献1)
さらには、1台の容器充填装置で、ガス入り充填液とガス無し充填液の型替え無しでの兼用性に加えて、異なる大きさの容器胴部(或いは容器口径)にも型替え無しで対応できる兼用性も備えた万能の容器充填装置の出現への要望も高まっている。
また、前記特許文献1の技術では、前記薄肉缶等の容器口径或いは容器胴径の変動量が比較的大きい場合の汎用性については技術開示されていない。
(1)第1の手段の容器充填装置は、回転円板に円周等分に配置され、回転円板が回転している間に容器台上の容器に充填液を充填する充填バルブを備えた回転式の容器充填装置において、充填後の容器を容器台から搬送コンベヤに排出するように作用する固定加速アームと、閉時はばね等の付勢力によって前記固定加速アーム側へ容器胴部を挟むように作動し、開時はカム等によって前記固定加速アーム側と反対方向に容器胴部の挟みを開放するように作動する揺動可能な可動アームとから成る容器胴部保持手段と、容器の口部を前記充填バルブの下部に係合させる際に、容器の中心が前記充填バルブの中心と合うようにセンタリングするセンタリング手段を備えて、前記固定加速アームおよび前記可動アームが容器胴部と係合する箇所を取り扱う容器胴径の最小値から最大値まで対応できる形状にするとともに、前記ばね等の付勢力を容器が前記回転円板の回転時の遠心力によって動かない程度に容器胴部を軽く挟む力にして、前記センタリング手段による容器センタリングの際、前記容器の中心と前記充填バルブの中心に偏心が生じている場合でも、センタリングされつつある容器口部を基にして、前記ばね等の付勢力に打ち勝って容器台上の容器胴部がセンタリングされるようにして、胴径が異なった容器の場合でも型替え無しで兼用して充填できるように構成したことを特徴とする。
本発明の実施の形態を図1から図8に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係わる容器充填装置を配置したラインの部分平面図である。
図2は、図1の記号10(容器胴部保持手段)の拡大平面図である。
図3は、図2のIII−III断面図で、一部断面図としてある。
図4は、図2の容器胴部保持手段の容器胴部保持開始時の作用を説明する図である。
図5は、図2の容器胴部保持手段の容器胴部保持解放時の作用を説明する図で、図4に相当する図である。
図6は、図1の記号6(充填バルブ)の正面図で、一部断面図としてあり、充填バルブが閉状態の場合を示している。
図7は、図6に示す充填バルブにおいて、容器口部がシールされ、充填バルブが開状態の場合を示している。
図8は、図7のVIII矢視図で、要部のみを示しており、一部断面図としてある。
ここで、フィンガーチェン52Fのピッチ間隔は、缶シーマ53のピッチ間隔との関係上、該缶充填装置1の充填バルブ6のピッチ間隔よりも大きく設定されている。
なお、前記缶台14は、前記支持部15に取付けられている。
ここで、図2および図3においては、取り扱う缶の胴径の最小値の場合を図示実線の缶SCで示し、取り扱う缶の胴径の最大値の場合を図示二点鎖線の缶LCで示しているが、以下の説明の際には、取り扱う缶胴径の最小値から最大値までの缶を、缶SCおよび缶LCを含めて缶Cと称することがある。
なお、ボルト34は位置決め用のナット35によってスライド受け33の端面に密着してスライド38の位置固定をするようになっている。
一方、可動アーム21は湾曲部211を持った形状となっており、缶SCの場合でも、缶LCの場合でも、図示のように、先端部212の近辺で、胴部が係合されるようになっている。
また、図2においては、缶SCの中心SCcと後述する充填バルブ6の中心6cとが偏心している場合、缶LCの中心LCcと後述する充填バルブ6の中心6cとが同心である場合を示しており、缶Cの中心と充填バルブの中心については後述する。
さらに、図3に示した缶SCの缶口部SC1および缶LCの缶口部LC1と充填バルブ6の下部との係合についても後述する。
即ち、缶胴保持手段10による缶Cの胴部保持力は適宜に軽い状態となっているが、缶Cの胴径の大きさの兼用範囲によって、または、缶胴の剛性強さによって、或いは、後述する充填バルブ6の下部と缶Cの口部との係合の際のセンタリング性によって、前記缶胴を挟む力を調整する必要がある場合には、前記ボルト34と前記スライド38との位置決め調整によって、引張ばね30のばね長さの設定変更調整をして、ばね強さを予め適宜設定しておくことができるようになっている。
図6および図7において、充填バルブ6は、充填液通路66を有し、図示しないフレームに固定されたバルブ本体69と一体形成の内筒65、および、該内筒65の内側に配置され、該内筒65の液弁シール面65sとの離合により充填液通路を開閉する液弁パッキン64pを有する液弁64等から成っており、液弁開閉部より下部の充填液通路の充填ノズル口65fから充填液が缶C(図示実線の缶SCまたは図示二点鎖線の缶LC等)に充填されるようになっている。
なお、前記バルブ本体69には、図示しない液タンクからの液配管83が接続されており、前記充填液通路66に充填液が供給されるようになっている。
ここで、図6は液弁64が閉状態を示し、図7は液弁64が開状態となって充填液が充填される状態を示している。
また、前記液弁64には、充填液整流のための4個の整流羽根64vが付属されている。
なお、前記シールパッキン62pの前記缶口部(図示では缶口部SC1或いは缶口部LC1)との傾斜シール面62paは、取り扱い対象の缶Cの缶口部(前記缶口部SC1から前記缶口部LC1までの缶口部)の何れにも適正な状態で接触シールし、後述するセンタリングができるような傾斜角と幅を有している。
また、前記ガイド軸78は、該ガイド軸78に固定して取り付けられたブラケット78cに付属している軸に回動自在に取り付けられているローラ(カムフォロワ)78rが、図示しないカムと係合案内されることにより昇降され、図示しない固定フレームに取り付けられているガイドプレート79に嵌装された図示しない摺動ガイド、および、バルブ本体69のフランジ69fに嵌装された図示しない摺動ガイドに案内されるようになっている。
なお、前記図示しないカムは、該缶充填装置1において図1に示す矢印1a方向の回転の所定区間に設けられており、前記充填バルブ6による缶Cへの充填終了後の所定区間で前記ガイド軸78を上昇させるように、カム軌跡が設定されている。
先ず、図4を基に缶胴保持手段10について缶Cの胴部を保持する作用を説明する。
図4(a)は、図1に示す位置55において、スターホイール50で搬送されてきた缶Cが缶胴保持手段10で保持される直前の状態を示し、図4(b)は、図1に示す位置56において、スターホイール50で搬送されてきた前記缶Cが缶胴保持手段10により保持された直後の状態を示す。
前記回転円板1Rがスターホイール50との同期回転により図1に示す位置55から図1に示す位置56へ回転する間に、スターホイール50で搬送されてきた缶Cと缶胴保持手段10とが係合し、図1に示す位置56において、可動アーム21が引張ばね30の作用により開から閉の方向へ揺動して缶Cを挟んで保持する。
なお、図4(a)および図4(b)に示す二点鎖線14rおよび二点鎖線50rは、それぞれ前記缶台14の回転軌跡およびスターホイール50における缶Cの搬送軌道を示している。
ここで、説明の便宜上、缶SCについて、先ずガス入り充填液を充填する場合を取り上げて説明する。
缶SCにガス入り充填液を充填する場合は、缶SCが前記図1に示す位置56近辺にくると、前記ガイド軸78が図示しないカムに係合案内されたローラ78r、ブラケット78cを介して下降し、前記ガイド軸78と一体で昇降作動するセンタリングベル62が下降することによって、シールパッキン62pが容器SCの缶口部SC1に当接する。
充填が完了した缶SCは、後述する図5(a)および図5(b)に示すように、缶胴保持手段10での保持が開放されていく。
前記回転円板1Rが前記位置57から前記位置58へ回転する間に、可動アーム21が引張ばね30の作用に抗してローラ24とカム26の作用により閉から開の方向へ揺動して、缶SCを保持状態から開放状態にするように作用し、図1に示す位置58において固定加速アーム11の缶胴係合箇所から缶SCをコンベヤ52の搬送方向へ加速排出する。
なお、図5(a)および図5(b)に示す二点鎖線14rおよび二点鎖線52cは、それぞれ缶台14の回転軌跡およびコンベヤ52における缶SCの搬送軌道を示しており、二点鎖線14rが二点鎖線52cよりオフセットされた状態を示している。
前記説明は、図2から図5において缶SCを保持および開放する状態を説明したが、缶LCの場合、或いは、取り扱う缶の胴径の最小値から最大値までの間の缶Cも同様であるので、重複する説明は省略する。
本実施の形態によれば、缶SCから缶LCまで間のどのような胴径の缶Cにも対応して缶胴を保持することができるとともに、固定加速アーム11によりコンベヤ52へ缶Cを加速して排出することができる。
この場合には、開閉弁81vを開にしておき、センタリングベル62を下降させて、缶Cに対しては、前記ガス入り充填液を充填する場合と同様に、シールパッキン62pによって缶Cをセンタリングおよび密封シールした後、液弁64を開にすると、図示しない液タンクの液面上の空間が大気圧であるので、重力落下により充填液が缶C内に充填されるとともに、缶C内の空気が孔67h、隙間67c、配管81、開閉弁81vを介して図示しない液タンク内の上部空間にベント(排出)される。
ノンシール充填の際には、前記ローラ78rが前記図示しないカムと係合しない状態にし、アクチュエータ73の作動により、プレート74、ガイド軸78を介してセンタリングベル62を上昇状態のままにする等にして、充填バルブ6の下部と缶Cの口部とを非接触状態(ノンシール状態)で、充填バルブ6の中心と缶Cの中心とのセンタリングをしないままで、充填バルブ6から缶Cに充填液を充填することもできる。
このように、本実施の形態の缶充填装置では、充填バルブ6の下部と缶Cの口部とを接触状態(シール状態)のシール充填と、前記ノンシール充填とを兼用することもできる。
1R 回転円板
6 充填バルブ
10 缶胴保持手段(容器胴部保持手段)
11 固定加速アーム
14 缶台(容器台)
21 可動アーム
30 引張りばね
62 センタリングベル
62p (センタリングベルの)シールパッキン
65 (充填バルブの)内筒
67 (充填バルブの)外筒
C 缶(容器)
LC (胴径が大きい)缶(容器)
LC1 (缶LCの)缶口部(容器口部)
SC (胴径が小さい)缶(容器)
SC1 (缶SCの)缶口部(容器口部)
Claims (4)
- 回転円板に円周等分に配置され、回転円板が回転している間に容器台上の容器に充填液を充填する充填バルブを備えた回転式の容器充填装置において、充填後の容器を容器台から搬送コンベヤに排出するように作用する固定加速アームと、閉時はばね等の付勢力によって前記固定加速アーム側へ容器胴部を挟むように作動し、開時はカム等によって前記固定加速アーム側と反対方向に容器胴部の挟みを開放するように作動する揺動可能な可動アームとから成る容器胴部保持手段と、容器の口部を前記充填バルブの下部に係合させる際に、容器の中心が前記充填バルブの中心と合うようにセンタリングするセンタリング手段を備えて、前記固定加速アームおよび前記可動アームが容器胴部と係合する箇所を取り扱う容器胴径の最小値から最大値まで対応できる形状にするとともに、前記ばね等の付勢力を容器が前記回転円板の回転時の遠心力によって動かない程度に容器胴部を軽く挟む力にして、前記センタリング手段による容器センタリングの際、前記容器の中心と前記充填バルブの中心に偏心が生じている場合でも、センタリングされつつある容器口部を基にして、前記ばね等の付勢力に打ち勝って容器台上の容器胴部がセンタリングされるようにして、胴径が異なった容器の場合でも型替え無しで兼用して充填できるように構成したことを特徴とする容器充填装置。
- 請求項1に記載する容器充填装置において、前記ばね等の付勢力を調整できるように構成したことを特徴とする容器充填装置。
- 請求項1又は2に記載する容器充填装置において、前記容器口部と係合してセンタリングする前記センタリング手段のシートパッキンを、前記容器口部のセンタリングに適合した傾斜面を有し、該傾斜面の幅が取り扱う容器口径の最小値から最大値まで対応できる大きさとして構成したことを特徴とする容器充填装置。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載する容器充填装置において、前記充填バルブをガス入り充填液とガス無し充填液の両方を兼用して充填できる兼用形として、胴径が異なった容器の場合でも型替え無しで兼用して容器胴部を保持できるとともに充填液がガス入り充填液とガス無し充填液の何れも場合でも型替え無しで兼用して充填できるように構成したことを特徴とする容器充填装置。
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