JP6206678B2 - 車両のフロントウインドガラス周辺構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のフロントウインドガラス周辺構造に関し、特に少なくともフロントウインドガラスの下端側の周縁部分に帯状遮光膜とドット状遮光膜とが形成された車両のフロントウインドガラス周辺構造に関する。
従来、可視光線及び紫外線を透過させないように、車両のフロントウインドガラスの周縁部分にセラミックペーストを焼き付けて帯状遮光膜を形成していた。
特に、フロントウインドガラスの下端側の周縁部分に形成された帯状遮光膜は、前席乗員からのボンネット裏面に向かう視線及び外部からのフロントウインドガラス下端部のカウル部への接着部やダッシュボード前端部とフロントウインドガラス内面との間に向かう視線を遮ることにより見栄えを向上させることが主な機能の1つである。
一方、フロントウインドガラスの遮光膜が形成された膜形成部に連なる遮光膜が形成されていない非膜形成部には、膜形成部と非膜形成部との熱吸収率の違いに伴う加熱冷却時の熱収縮差に起因して歪が発生することが知られている。
運転者は、走行中、フロントウインドガラスを通して外部の景色や物体を視ているため、フロントウインドガラスの透過歪が許容値以上の場合、煩わしさを感じることがある。
また、運転者と同様に、助手席乗員も透過歪を認知した場合、煩わしさを感じている。
そこで、フロントウインドガラスの透過歪を緩和する技術が提案されている。
特許文献1の車両用の遮光膜付き曲げガラス板は、ガラス板の一方の表面における周縁部分の膜形成部に帯状遮光膜とこの帯状遮光膜の内側に連なるドット状遮光膜とを設け、ドット状遮光膜のドットをドット遮蔽率の分布が内側に向かって減少されるように形成すると共に50%以上のドット遮蔽率の範囲を帯状遮光膜の内側端部から内側方向へ4mm以上の範囲になるように設定している。
これにより、遮光膜が形成された膜形成部と遮光膜が形成されていない非膜形成部との熱吸収率の変化傾向を緩やかにすることができ、フロントウインドガラスの透過歪を改善している。
WO2007/052600 A1
本発明者は、フロントウインドガラスの透過歪に係る更なる改善を図るために検討した結果、以下の傾向があることを知見した。
第1に、帯状遮光膜を備えたフロントウインドガラスの歪は、帯状遮光膜のガラス面に沿う内側方向幅に拘らず、帯状遮光膜の内側境界部から内側方向へ所定距離(例えば20cm)の範囲に殆どが発生する傾向がある。
また、ドット状遮光膜に起因した歪による透過歪への影響は極めて小さい。
第2に、フロントウインドガラスの歪部分を通して静止物体を視る場合、フロントウインドガラスの歪部分を通して移動物体を視る場合に比べてフロントウインドガラスの透過歪を認識し難い傾向がある。
上記知見を踏まえて、特許文献1の車両用の遮光膜付き曲げガラス板では、50%以上のドット遮蔽率の範囲を帯状遮光膜の内側境界部から内側方向へ所定距離(20cm)の範囲に設定することによって、フロントウインドガラスの透過歪を緩和することができる。
しかし、運転者の視界内に存在するドット状遮光膜、所謂視界に対するドットの占有率が大きくなることから、運転者が煩わしさを感じる虞がある。
ドット状遮光膜の内側方向幅を小さくすることによって、運転者の視界からドットを減少させ、ドットに起因した運転者の視野の阻害を回避できるが、ドットの除去によりフロントウインドガラスの歪が再び発現する虞がある。
本発明の目的は、運転者を含む前席乗員の視界を確保しつつ、フロントウインドガラスの透過歪を改善できる車両のフロントウインドガラス周辺構造等を提供することである。
請求項1の発明は、少なくとも下端側の周縁部分に帯状遮光膜が形成されたフロントウインドガラスと、このフロントウインドガラスよりも前側に配設されたワイパ装置とを備えた車両のフロントウインドガラス周辺構造において、前記フロントウインドガラスが、その下端側の前記帯状遮光膜よりも前記フロントウインドガラス面に沿う上下方向上側に形成されたドット状遮光膜を有し、前記帯状遮光膜と前記ドット状遮光膜の境界部が、前記ワイパ装置の前記フロントウインドガラス下端側に格納されたワイパブレード上端部分よりも鉛直方向に低い位置に設定され、前記ワイパブレードが車両前席から前記ドット状遮光膜を通して視認されることを特徴としている。
この車両のフロントウインドガラス周辺構造では、フロントウインドガラスが、その下端側の前記帯状遮光膜の上端よりもフロントウインドガラス面に沿う上下方向上側に形成されたドット状遮光膜を有するため、フロントウインドガラスの歪が生じ易い帯状遮光膜の境界部から上側領域にドット状遮光膜を形成してフロントウインドガラスの透過歪を改善することができる。
前記帯状遮光膜とドット状遮光膜の境界部が前記ワイパ装置のフロントウインドガラス下端側に格納されたワイパブレード上端部分よりも鉛直方向に低い位置に設定されているため、帯状遮光膜とドット状遮光膜の境界部を低い位置に配設しながら前席乗員からのボンネット裏面に向かう視線及び外部からのフロントウインドガラス下端部のカウル部への接着部やダッシュボード前端部とフロントウインドガラス内面との間に向かう視線を遮る見栄え向上機能を維持することができる。
しかも、帯状遮光膜とドット状遮光膜の境界部を低い位置に設定しているため、ドット状遮光膜の上下方向幅を確保しても運転者の視界に対するドットの占有率を小さくすることができ、運転者はドット状遮光膜近傍部分を通して静止物体であるワイパブレードを視認するため、フロントウインドガラスの透過歪の影響を受け難くすることができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ドット状遮光膜は、前記フロントウインドガラス面に沿う上下方向の幅が車幅方向端部側程狭くなるように形成され且つ前記フロントウインドガラスの左右両端側の周辺部分に形成されるドット状遮光膜に連続的に連なることを特徴としている。
この構成によれば、外部からのピラートリム等の内装材の継ぎ目に向かう視線を遮ることができ見栄え向上と運転者の視界確保とを両立することができる。
請求項3の発明は、少なくとも下端側の周縁部分に帯状遮光膜が形成されたフロントウインドガラスと、このフロントウインドガラスよりも前側に配設されたワイパ装置とを備えた車両のフロントウインドガラス周辺構造において、前記フロントウインドガラスが、その下端側の前記帯状遮光膜よりも前記フロントウインドガラス面に沿う上下方向上側に形成されたドット状遮光膜を有し、前記帯状遮光膜と前記ドット状遮光膜の境界部が、前記ワイパ装置の前記フロントウインドガラス下端側に格納されたワイパブレード上端部分よりも鉛直方向に低い位置に設定されて前記ワイパブレードが車両前席から前記ドット状遮光膜を通して視認され、前記ドット状遮光膜は、前記フロントウインドガラス面に沿う上下方向の幅が車幅方向端部側程狭くなるように形成され且つ前記フロントウインドガラスの左右両端側の周辺部分に形成されるドット状遮光膜に連続的に連なることを特徴としている。
この構成によれば、フロントウインドガラスの歪が生じ易い帯状遮光膜の境界部から上側領域にドット状遮光膜を形成してフロントウインドガラスの透過歪を改善することができる。また、前席乗員からのボンネット裏面に向かう視線及び外部からのフロントウインドガラス下端部のカウル部への接着部やダッシュボード前端部とフロントウインドガラス内面との間に向かう視線を遮る見栄え向上機能を維持することができる。その上、ドット状遮光膜の上下方向幅を確保しても運転者の視界に対するドットの占有率を小さくすることができ、運転者はドット状遮光膜近傍部分を通して静止物体であるワイパブレードを視認するため、フロントウインドガラスの透過歪の影響を受け難くすることができる。
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか1つの発明において、前記ドット状遮光膜は前記フロントウインドガラス面に沿う上下方向上側程ドット形成密度が小さくなるように形成されたことを特徴としている。この構成によれば、帯状遮光膜による視野遮断感を緩和しつつ、ドット状遮光膜よりも上側部分においてドット状遮光膜に起因した歪を低減することができる。
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れか1つの発明において、前記ドット状遮光膜のドットは前記フロントウインドガラス面に沿う上下方向上側程ドット径が小さくなるように形成されたことを特徴としている。この構成によれば、帯状遮光膜による視野遮断感を緩和しつつ、ドット状遮光膜よりも上側部分においてドット状遮光膜に起因した歪を一層低減することができる。
本発明の車両のフロントウインドガラス周辺構造によれば、運転者を含む前席乗員の視界を確保しつつ、フロントウインドガラスの透過歪を改善することができる。
実施例1に係る車両の前部車体の斜視図である。 平面図である。 カウルボックス及びワイパ装置部分の分解斜視図である。 フロントウインドガラスの概略正面図である。 フロントウインドガラスの左下部分を車外側から視た斜視図である。 フロントウインドガラスの左下部分を車内側から視た斜視図である。 図2のVII−VII線断面図である。 図4のA領域の拡大図である。 前席乗員がフロントウインドガラスを通して前方を視たときの視界の一部である。 ドット状遮光膜の変形例である。 ドット状遮光膜の別の変形例である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
以下の説明は、本発明を車両Vに適用したものを例示したものであり、本発明、その適用物、或いは、その用途を制限するものではない。
尚、運転者から視て、車両前後方向を前後方向とし、左右方向を左右方向として説明する。
以下、本発明の実施例1について図1〜図9に基づいて説明する。
まず、車両Vの前部車体構造について説明する。
図1〜図3に示すように、車両Vの前部には、エンジンルーム(図示略)の上方を覆うボンネット1と、このボンネット1の前方において左右方向に延びるように配設されたフロントバンパ2と、車体側部の外壁部を構成するフロントフェンダ3と、ボンネット1の後方において前傾配置されたフロントウインドガラス4と、このフロントウインドガラス4の左右両側において前傾配置された左右1対のフロントピラー5等が設けられている。
ボンネット1の下方位置には、左右方向に延びるように形成されたカウルボックス6が配設されている。このカウルボックス6は、上部を開放したオープンカウル構造に構成されている。カウルボックス6の後部上端部分は、左右方向に亙ってフロントウインドガラス4の下端部分を固定部材7(例えば接着剤)を介して支持している。このカウルボックス6の内部及び上部には、カウルグリルとワイパ装置10が装着されている。
図3に示すように、ワイパ装置10は、ワイパモータ11と、左右1対のワイパリンク12と、左右1対のピボットアーム13と、左右1対のワイパピボット14と、連結フレーム15等を備えている。左右1対のワイパピボット14の先端には防水キャップを介して左右1対のワイパアーム16が夫々嵌合装着され、これら1対のワイパアーム16の先端にワイパブレード17が夫々揺動自在に枢着されている。ワイパ装置10は、格納(停止)状態のとき、ワイパブレード17が他のワイパ装置部材よりも高い位置になるように配設されている。
次に、フロントウインドガラス4について説明する。
図4〜図8に示すように、フロントウインドガラス4は、3次元曲面を有すると共に正面視にて略台形形状に形成されている。このフロントウインドガラス4は、一方のガラス面の周縁部分に周縁部に沿った帯状遮光膜21と、この帯状遮光膜21の内側(ガラス面に沿ってフロントウインドガラス4の中心側)において周縁部に沿ったドット状遮光膜22とが形成されている。尚、帯状遮光膜21とドット状遮光膜22は、フロントウインドガラス4の周縁部の全周に亙って形成されているが、少なくともフロントウインドガラス4の下端側の周縁部分に形成されていれば良い。
フロントウインドガラス4は、中間層(例えば0.75mmのフィルムシート)を介在させて2枚の平面ガラスを重ね合わせた平面合わせガラスによって構成されている。
この平面合わせガラスの一方のガラス面の周縁部分にセラミックペーストによって帯状遮光膜21に対応した帯状塗布層とドット状遮光膜22に対応したドット状塗布層とを印刷する。そして、帯状塗布層とドット状塗布層とが印刷された平面合わせガラスを3次元曲面を成形可能な成形型に載置した後、加熱することにより成形型を用いて自重曲げ成形している。この時、平面合わせガラスがガラスの軟化点温度近傍まで昇温されるため、帯状塗布層とドット状塗布層は、熱により夫々焼成される。
これにより、帯状遮光膜21とドット状遮光膜22とを備えた3次元曲面形状のフロントウインドガラス4が成形される。
図4〜図8に示すように、帯状遮光膜21は、左右方向に延びる上端側部分と、左右方向に延びる下端側部分と、ガラス面に沿って上下方向に延びる左端側部分と、ガラス面に沿って上下方向に延びる右端側部分とによって構成され、各部分同士の連結部分(角部分)は緩やかな略湾曲状に連なっている。
帯状遮光膜21は、内側方向側端部にフロントウインドガラス4の周縁部に略平行な境界部Lを有している。
図4〜図8に示すように、境界部Lは、各直線部分に対応するように、上側境界部La、下側境界部Lb、左側境界部Lc、右側境界部Ldに区分されている。
図6に示すように、インスツルメントパネル8の左右方向中間部分の上端壁から下側境界部Lbまでの離隔距離は、フロントピラートリム9の中段部分の右端部から左側境界部Lcまでの離隔距離よりも小さく形成されている。
図7に示すように、下側境界部Lbは、ワイパ装置10が格納状態のとき、ワイパ装置10の最も高い位置に配置されたワイパブレード17よりも低い位置に設定されている。
フロントウインドガラス4の歪は、帯状遮光膜21の内側方向幅に拘らず、境界部Lから内側方向へ所定距離(例えば20cm)の範囲に殆ど生じているため、図9に示すように、前席乗員は、歪領域Sを通して格納状態のワイパ装置10(ワイパブレード17)を視認している。尚、本実施例では、フロントウインドガラス4に歪が生じる境界部Lから内側方向へ20cmまでの範囲を歪領域Sと規定している。
図4〜図8に示すように、ドット状遮光膜22は、帯状遮光膜21の内側において、左右方向に延びる上端側部分と、左右方向に延びる下端側部分と、ガラス面に沿って上下方向に延びる左端側部分と、ガラス面に沿って上下方向に延びる右端側部分とによって構成されている。ドット状遮光膜22の下端側部分は、内側方向幅が左右方向端部側程狭くなるように形成されてドット状遮光膜22の左右両端側部分に連続的に略湾曲状に連なっている。
ドット状遮光膜22は、複数の円形状ドットによって構成されている。複数のドットは、均一の直径(例えば1.2mm)に設定され、隣り合うドット同士は、均一の間隔(例えば1.6mm)離隔するように配設され、均一なドット形成密度に形成されている。
図8に示すように、ドット状遮光膜22の下端側部分の左右方向中間部には、左右方向に配列されたドット行が9行に設定されている。そして、ドット状遮光膜22の下端側部分の内側方向幅、所謂下側境界部Lbから最内側のドット行までの間隔は、16mmに設定されている。それ故、歪領域Sの下端側部分の左右方向中間部では、略80%の領域にドット状遮光膜22が形成されている。尚、ドット状遮光膜22の左右両端側部分の中段部には、上下方向に配列されたドット列が2行形成されている。
次に、上記車両Vのフロントウインドガラス周辺構造の作用、効果について説明する。
本フロントウインドガラス周辺構造によれば、フロントウインドガラス4が、帯状遮光膜21の下側境界部Lbよりも上側に形成されたドット状遮光膜22を有するため、フロントウインドガラス4の歪が生じ易い帯状遮光膜21の下側境界部Lbから上側領域にドット状遮光膜22を形成してフロントウインドガラス4の透過歪を改善することができる。
帯状遮光膜21の下側境界部Lbがワイパ装置10のワイパブレード17よりも低い位置に設定されているため、帯状遮光膜21の下側境界部Lbを低い位置に配設しながら前席乗員からのボンネット1裏面に向かう視線及び外部からの固定部材7に向かう視線を遮る見栄え向上機能を維持することができる。
しかも、帯状遮光膜21の下側境界部Lbを低い位置に設定しているため、ドット状遮光膜22の内側方向幅を確保しても運転者の視界に対するドットの占有率を小さくすることができ、運転者はドット状遮光膜22近傍部分を通して静止物体であるワイパブレード17を視認するため、フロントウインドガラス4の透過歪の影響を受け難くすることができる。即ち、透過歪が存在する領域であっても、前席乗員から視てその向こう側が自車の一部(例えばボンネット1やカウルグリル等)であれば、その歪を知覚することは稀である。一方、前席乗員から視てその向こう側が前方道路や周囲の建築物等の場合には、これら本来の自然な姿が変形して視えることから、乗員は歪の存在を鋭敏に知覚する。更に、走行に伴ってこれらが一方向に流れると、直前まで見えていた対象物が歪領域に入ると同時に変形してしまうことから、歪を動的に知覚することになり、この不快感が大きくなるからである。
ドット状遮光膜22の下端側部分は、内側方向幅が左右方向端部側程狭くなるように形成され且つフロントウインドガラス4の左右両端側の周辺部分に形成されるドット状遮光膜22に連続的に連なるため、外部からのフロントピラートリム9等の内装材の継ぎ目に向かう視線を遮ることができ見栄え向上と運転者の視界確保とを両立することができる。
次に、前記実施形態を部分的に変更した変形例について説明する。
1〕前記実施形態においては、ドット状遮光膜22のドット形成密度が均一に設定された例を説明したが、境界部Lからの離隔距離に応じてドット形成密度を変更しても良い。
図10に示すように、ドット状遮光膜22Aの複数のドットは、均一の直径に設定され、上下方向に隣り合うドット同士は、均一の間隔離隔するように配設されている。
左右方向に隣り合うドット同士は、下側境界部Lbから離隔する程間隔が広くなるように配設することにより、下側境界部Lbから離隔する程ドット形成密度が小さくなるように形成されている。
これにより、帯状遮光膜21による視野遮断感を緩和しつつ、ドット状遮光膜22Aよりも内側部分においてドット状遮光膜22Aに起因した歪を低減することができる。
また、図11に示すように、ドット状遮光膜22Bの複数のドットを境界部Lから離隔する程小径に形成しても良い。
ドット状遮光膜22Bの複数のドットは、下側境界部Lbから離隔する程小径に形成されると共に隣り合うドット同士の離隔距離が大きくなるように設定されている。
これにより、ドット形成密度を小さくすることができ、帯状遮光膜21による視野遮断感を緩和しつつ、ドット状遮光膜22Bよりも内側部分においてドット状遮光膜22Bに起因した歪を一層低減することができる。
2〕前記実施形態においては、3次元曲面を有するフロントウインドガラスの例を説明したが、少なくとも下端側の周縁部分に遮光膜が形成されたフロントウインドガラスであれば、フロントウインドガラスの形状やガラス板種類等に関わりなく本発明の効果を奏することができる。
3〕前記実施形態においては、ドット状遮光膜の下端側部分の内側方向幅を16mmに形成した例を説明したが、フロントウインドガラスの前傾角度やボンネット高さ等の仕様に応じて任意に設定することができる。また、ドット状遮光膜を歪領域よりも小さい領域に形成した例を説明したが、歪領域よりもドット状遮光膜が大きくなるように形成しても良い。
4〕その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、前記実施形態に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
V 車両
L 境界部
Lb 下側境界部
4 フロントウインドガラス
10 ワイパ装置
21 帯状遮光膜
22,22A,22B ドット状遮光膜

Claims (5)

  1. 少なくとも下端側の周縁部分に帯状遮光膜が形成されたフロントウインドガラスと、このフロントウインドガラスよりも前側に配設されたワイパ装置とを備えた車両のフロントウインドガラス周辺構造において、
    前記フロントウインドガラスが、その下端側の前記帯状遮光膜よりも前記フロントウインドガラス面に沿う上下方向上側に形成されたドット状遮光膜を有し
    記帯状遮光膜と前記ドット状遮光膜の境界部が、前記ワイパ装置の前記フロントウインドガラス下端側に格納されたワイパブレード上端部分よりも鉛直方向に低い位置に設定され
    前記ワイパブレードが車両前席から前記ドット状遮光膜を通して視認されることを特徴とする車両のフロントウインドガラス周辺構造。
  2. 前記ドット状遮光膜は、前記フロントウインドガラス面に沿う上下方向の幅が車幅方向端部側程狭くなるように形成され且つ前記フロントウインドガラスの左右両端側の周辺部分に形成されるドット状遮光膜に連続的に連なることを特徴とする請求項1に記載の車両のフロントウインドガラス周辺構造。
  3. 少なくとも下端側の周縁部分に帯状遮光膜が形成されたフロントウインドガラスと、このフロントウインドガラスよりも前側に配設されたワイパ装置とを備えた車両のフロントウインドガラス周辺構造において、
    前記フロントウインドガラスが、その下端側の前記帯状遮光膜よりも前記フロントウインドガラス面に沿う上下方向上側に形成されたドット状遮光膜を有し、
    前記帯状遮光膜と前記ドット状遮光膜の境界部が、前記ワイパ装置の前記フロントウインドガラス下端側に格納されたワイパブレード上端部分よりも鉛直方向に低い位置に設定され、
    前記ワイパブレードが車両前席から前記ドット状遮光膜を通して視認され、
    前記ドット状遮光膜は、前記フロントウインドガラス面に沿う上下方向の幅が車幅方向端部側程狭くなるように形成され且つ前記フロントウインドガラスの左右両端側の周辺部分に形成されるドット状遮光膜に連続的に連なることを特徴とする車両のフロントウインドガラス周辺構造。
  4. 前記ドット状遮光膜は前記フロントウインドガラス面に沿う上下方向上側程ドット形成密度が小さくなるように形成されたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の車両のフロントウインドガラス周辺構造。
  5. 前記ドット状遮光膜のドットは前記フロントウインドガラス面に沿う上下方向上側程ドット径が小さくなるように形成されたことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の車両のフロントウインドガラス周辺構造。
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