以下では、本実施形態のLED照明器具100について図1〜12に基づいて説明する。
LED照明器具100は、器具本体1と、LEDモジュール2と、電源モジュール6と、裏カバー7と、端子台9と、を備える。器具本体1は、金属により形成されている。器具本体1は、平板状に形成された基台部11と、基台部11の裏面11bの外周よりも内側で基台部11の裏面11bから突出した枠状の側壁部12と、を備える。LEDモジュール2は、複数のLED22と、複数のLED22が実装された実装基板21と、を備える。LEDモジュール2は、基台部11の表面11a側に配置され、実装基板21の表面21aにおける側壁部12の垂直投影領域よりも外側に複数のLED22が配置されている。電源モジュール6は、入力される交流電力を直流電力に変換してLEDモジュール2に出力する電源回路60(図12参照)の一群の電子部品62を備える。また、電源モジュール6は、交流電力を入力するための電線103を接続する第1接続部である第1コネクタ64と、LEDモジュール2へ直流電力を出力するための第2接続部である第2コネクタ67と、を備える。また、電源モジュール6は、一群の電子部品62、第1コネクタ64及び第2コネクタ67が設けられた回路基板61と、を備える。電源モジュール6は、基台部11の裏面11b側で側壁部12の内側に配置されている。電源モジュール6は、回路基板61において基台部11に近い第1面61aとは反対の第2面61b側に第1コネクタ64及び第2コネクタ67が配置されている。第1コネクタ64は、第1コンタクト65と、第1コンタクト65を保持する第1コンタクト保持部66と、を備える。裏カバー7は、裏壁部71と、裏壁部71の外周縁から基台部11側に突出して電源モジュール6を囲む周壁部72と、裏壁部71の中央部に形成され回路基板61の第2面61bに近づく向きに凹んだ凹部73と、を備える。端子台9は、裏壁部71と凹部73の壁部73aと周壁部72とで囲まれた空間に配置されており、接続端子91と、接続端子91を保持する接続端子保持部92と、を備える。接続端子91は、第1コンタクト65に電気的に接続される第2コンタクト93と、壁部73aに形成された電線挿入孔73aaを通して接続端子保持部92に挿入される電線103を接続する結線部95と、を備える。第1コネクタ64と接続端子91とは、第1コンタクト65と第2コンタクト93との一方が他方に対して、回路基板61の厚さ方向において挿入されて接続されている。電源モジュール6は、回路基板61の第2面61bにおいて端子台9及び凹部73の垂直投影領域に重なる第1領域68(図11(a)参照)に、一群の電子部品62のうち相対的に背の低い電子部品62を配置し、回路基板61の第2面61bにおいて第1領域68以外の第2領域69(図11(a)参照)に、一群の電子部品62のうち相対的に背の高い電子部品62を配置してある。以上の構成により、LED照明器具100は、放熱性の向上及び薄型化を図ることが可能となる。
LED照明器具100は、例えば、商用電源からなる交流電源701(図12参照)に接続された電線103を、造営材200の厚さ方向に貫通した孔201(図10参照)から引き出して結線部95に接続できるように構成されている。要するに、LED照明器具100は、電線103によって商用電源と接続できる電源回路内蔵型のLED照明器具100である。LED照明器具100は、例えば、天井材等の造営材200に取り付けるための取付部材8(図4〜10参照)を備えているのが好ましい。
LED照明器具100は、LEDモジュール2を器具本体1に固定するための2つ螺子27(図7参照)と、裏カバー7を器具本体1に取り付けるための3つ螺子74(図5、6及び8参照)と、を備えた構成とすることができる。
LED照明器具100は、更に、反射板3、導光板4及びカバー5を備えた構成とすることができる。LED照明器具100は、反射板3を器具本体1に固定するための3つの螺子19(図8参照)を備えた構成とすることができる。導光板4及びカバー5は、反射板3に取り付ける構成とすることができる。
LED照明器具100は、シーリングライトであるが、特にシーリングライトに限定するものではない。
LED照明器具100の各構成要素については、以下に、より詳細に説明する。
器具本体1の材料としては、金属が好ましい。器具本体1の材料である金属としては、アルミニウムを採用している。そして、器具本体1は、アルミダイキャスト法により形成されている。器具本体1の材料としては、熱伝導率の高い金属が好ましく、アルミニウムに限らず、例えば、銅等を採用することもできる。また、器具本体1の材料である金属としては、ステンレス鋼等を採用することもできる。器具本体1の材料は、金属に限らず、例えば、樹脂でもよく、放熱性の観点から、熱伝導率のより高い樹脂が好ましい。器具本体1の材料の樹脂としては、例えば、熱伝導性のフィラーを配合して熱伝導性を高めた樹脂を採用することができる。また、器具本体1の材料は、セラミック等でもよい。また、器具本体1は、金属により形成された部分と樹脂により形成された部分とが混在していてもよい。
器具本体1は、基台部11の外周形状を円形状としてある。また、器具本体1は、側壁部12の外周形状を円形状とし、側壁部12の内周形状を円形状としてある。要するに、側壁部12は、円筒状の形状に形成されている。LED照明器具100は、器具本体1において基台部11と側壁部12とで囲まれた空間に、電源モジュール6が収納される。
基台部11は、図7及び図8に示すように、基台部11の中央部に、基台部11の厚さ方向に貫通した開口部13が形成されている。開口部13は、LEDモジュール2と電源モジュール6とを電気的に接続するリード線63(図4〜8参照)等を通す機能を有する。
また、基台部11は、開口部13を中心として、2つの螺子孔14と、3つの貫通孔15と、が形成されている。2つの螺子孔14は、開口部13から逆向きに離れて開口部13を挟む位置に形成されている。2つの螺子孔14の各々には、2つの螺子27の軸部がそれぞれ嵌め合される。3つの貫通孔15は、開口部13を中心とする仮想正三角形の頂点に相当する位置に形成されている。3つの貫通孔15の各々には、3つの螺子19の軸部がそれぞれ挿通される。また、基台部11の裏面11bには、3つの、円柱状突起16(図8参照)が突出して形成されている。各円柱状突起16は、開口部13を中心に各貫通孔15それぞれから略30度ずつ回転した位置に形成されている。3つの円柱状突起16の各々には、3つの螺子74の軸部がそれぞれ嵌め合される螺子孔16aが形成されている。
器具本体1は、各螺子孔14、各貫通孔15及び各円柱状突起16が、基台部11における側壁部12の垂直投影領域の内側に形成されている。これにより、LED照明器具100は、各螺子孔14、各貫通孔15及び各円柱状突起16が、外部から見えないようになっている。
また、器具本体1は、基台部11の表面11aの周部から基台部11の厚さ方向に突出した円環状のリブ11ac(図4、7及び10参照)を一体に備える。リブ11acの内径は、LEDモジュール2における実装基板21の外径よりも若干大きい。リブ11acは、基台部11の表面11aに平行な面内においてLEDモジュール2を位置決めする機能を備える。
器具本体1は、側壁部12の外周面12bから全周に亘って外方に突出する円環状の外鍔部12dが形成されている。外鍔部12dは、側壁部12の、基台部11の厚さ方向に沿った方向における中央部から外方に突出して形成されている。
LED照明器具100は、側壁部12の内側において基台部11の裏面11b上に、板状の断熱部材18が配置された構成とすることができる。断熱部材18は、電源モジュール6と基台部11との間の伝熱を抑制する。断熱部材18の材料としては、例えば、繊維系断熱材料や発泡系断熱材料等を採用することができる。繊維系断熱材料としては、例えば、グラスウール(glass wool)、セラミックファイバ(ceramic fiber)等を挙げることができる。発泡系断熱材料としては、例えば、フェノールフォーム(phenolic foam)、ウレタンフォーム(urethane foam)等を挙げることができる。
断熱部材18は、側壁部12の内側で基台部11の裏面11bを覆うように配置されるが、基台部11の各貫通孔15及び各円柱状突起16を露出させることができる形状に形成されているのが好ましい。このため、断熱部材18は、外周形状を正六角形状としてあるが、正六角形状以外の形状でもよい。断熱部材18は、電気絶縁性を有する材料により形成されており、基台部11と電源モジュール6との間の電気的絶縁性を確保する役割も果たすことが可能となる。
LEDモジュール2の実装基板21は、側壁部12の基台部11の表面11aへの垂直投影領域の外周形状よりも大きく、基台部11の外周形状よりも小さいのが好ましい。実装基板21は、例えば、円板状の形状とすることができる。実装基板21を円板状の形状とする場合、実装基板21は、その直径が、側壁部12の外径より大きく基台部11の直径よりも小さく設定してあるのが好ましい。また、実装基板21は、実装基板21の厚さ方向に沿った中心線と、基台部11の厚さ方向に沿った中心線と、一直線上にあるのが好ましい。
実装基板21は、複数のLED22を実装する基板である。「実装する」とは、LED22を配置して機械的に接続することと、電気的に接続すること、を含む概念である。
実装基板21は、円板状に形成された支持体と、支持体に支持され複数のLED22が電気的に接続される配線部と、を備える。配線部は、支持体の表面上で所定のパターンに形成されている。配線部の材料としては、例えば、銅、アルミニウム、金等を採用することができる。実装基板21は、配線部の面積が大きいほうが、LED22で発生した熱を効率良く放熱させることが可能となり、また、LED22から実装基板21側へ放射された光を効率良く反射することが可能となる。なお、実装基板21は、支持体上に、配線部とは別に、LED22から放射された光を反射する反射膜を設けた構成としてもよい。
支持体は、配線部を支持する機能を備えている。支持体は、各LED22で発生する熱を効率良く外部に伝えるためのヒートシンク(heat sink)としての機能を備えているのが好ましい。支持体は、放熱性を高めるという観点では熱伝導性が高い材料により形成されているのが好ましい。
支持体は、例えば、樹脂基板により構成することができる。この場合、支持体は、例えば、熱伝導率が1W/m・K以上の樹脂基板により形成することが好ましい。このような樹脂基板の材料としては、例えば、熱伝導率が1W/m・K以上となるように形成されたガラス布・ガラス不織布基材エポキシ樹脂等が挙げられる。このような、樹脂基板の材料としては、例えば、熱伝導率が1W/m・K以上となるように形成されたCEM−3(Composite epoxy material-3)を採用することができる。この場合、実装基板21としては、例えば、パナソニック株式会社製の高熱伝導性ガラスコンポジット基板材料「ECOOL(登録商標)」のR−1787(品番)等を用いることができる。
支持体は、例えば、アルミナセラミック基板、窒化アルミニウム基板、炭化ケイ素基板等により構成してもよい。また、支持体は、例えば、金属板の表面に適宜の材料からなる電気絶縁層を形成した構成としてもよい。
実装基板21は、白色系のレジスト層を備えた構成とすることができる。レジスト層は、支持体において、配線部が形成されている表面側で配線部が形成されていない部位等を覆っているのが好ましい。レジスト層の材料としては、例えば、白色レジストを採用することができる。白色レジストとしては、例えば、白色顔料を含有した樹脂を挙げることができる。白色顔料としては、例えば、硫酸バリウム(BaSO4)、二酸化チタン(TiO2)等が挙げられる。樹脂としては、例えば、シリコーン樹脂等が挙げられる。白色レジストとしては、例えば、株式会社朝日ラバーのシリコーン製の白色レジスト材である“ASA COLOR(登録商標) RESIST INK”等を採用することができる。レジスト層は、例えば、塗布法により形成することができる。
LEDモジュール2は、白色系のレジスト層を備えていることにより、LED22から放射され実装基板21に入射する光を、レジスト層の表面で反射させやすくなる。これにより、LEDモジュール2は、LED22から放射された光が実装基板21に吸収されるのを抑制することが可能となる。よって、LEDモジュール20は、外部への光取り出し効率の向上による光出力の向上を図ることが可能となる。
実装基板21は、実装基板21の中央部に、基台部11の開口部13に連通する開口部24が形成されている。また、実装基板21は、基台部11の各螺子孔14それぞれに対応する各位置に、貫通孔25が形成され、基台部11の各貫通孔15それぞれに対応する各位置に、貫通孔26が形成されている。
実装基板21は、表面21aと、裏面21bと、を有する。LEDモジュール2は、実装基板21の表面21a側に複数のLED22が配置されている。また、LEDモジュール2は、実装基板21の表面21a側に第3コネクタ23が実装されているのが好ましい。LEDモジュール2の第3コネクタ23は、電源モジュール6の第2コネクタ67とリード線63を介して電気的に接続されている。リード線63は、一端部が、第2コネクタ67にコネクタ接続される第4コネクタ(図示せず)に接続され、他端部が、第3コネクタ23にコネクタ接続される第5コネクタ(図示せず)に接続されている。なお、LED照明器具100は、LEDモジュール2に第3コネクタ23を設けずに、リード線63の他端部を実装基板21に半田付けした構成としてもよい。
LED22は、1つのパッケージに1つのLEDチップ(LED chip)を収納した表面実装型の白色LEDにより構成してあるが、これに限らず、例えば、1つのパッケージに複数のLEDチップを収納した表面実装型の白色LEDでもよい。
LEDモジュール2は、複数のLED22を、実装基板21の表面21aにおける器具本体1の側壁部12の垂直投影領域よりも外側に位置するように、実装基板21の表面21aの周部に配置してある。
LEDモジュール2は、複数のLED22が、例えば、実装基板21の表面21aで、実装基板21の外周に沿う1つの仮想線上に配置されているのが好ましい。仮想線は、仮想円の外周である。また、LEDモジュール2は、複数のLED22が等間隔で配置されているのが好ましい。
LEDモジュール2は、LED22を含む負荷回路20(図12参照)を備える。負荷回路20では、複数のLED22が直列接続された直列回路である。LEDモジュール2の負荷回路20は、複数のLED22が直列接続された直列回路に限らず、複数のLED22が並列接続された並列回路や、複数のLED22が直並列接続された直並列回路でもよい。
反射板3は、図7、8及び10に示すように、実装基板21の表面21a側に配置される。反射板3は、LED22から側方に放射された光を導光板4側へ反射する機能と、導光板4内を導光される光を反射する機能と、を備えるように構成されている。
詳細には、反射板3は、平板状に形成されている。反射板3は、外周形状を円形状としてある。反射板3の直径は、基台部11の直径よりも小さく、実装基板21の直径よりも大きく設定してある。反射板3は、その周部の全周に亘って、実装基板21側へ凹む窪み部33が形成されており、窪み部33に、各LED22を1つずつ露出させる複数の窓孔32が形成されている。反射板3は、図10に示すように、窪み部33が実装基板21の表面21aに接し、各窓孔32の内周面が各LED22を囲繞している。これにより、LED照明器具100は、各LED22それぞれから放射された光がLEDモジュール2と反射板3との間に入射して損失となるのを抑制することが可能となる。
反射板3は、反射板3の中央に円形状の孔31が形成されている。反射板3の孔31には、導光板4の円柱状の突起部43(図8参照)が挿入される。また、反射板3は、窪み部33よりも外側の部位に、6つの貫通孔34が形成されている。6つの貫通孔34は、孔31を中心とする仮想正六角形の頂点に相当する位置に形成されている。要するに、6つの貫通孔34は、反射板3の外周方向において等間隔で形成されている。6の貫通孔34の各々には、カバー5に形成されている6つの、円柱状の突起部51(図8参照)がそれぞれ挿通される。
また、反射板3における実装基板21との対向面には、3つの円柱状の突起部35と、3つの円柱状突起36と、6つ隆起部37と、が突出して形成されている。6つ突起部35は、孔31を取り囲み実装基板21の開口部24の開口端に対応する位置に形成されている。各円柱状突起36は、基台部11の各貫通孔15それぞれに対応する各位置に形成されている。3つの円柱状突起36の各々には、3つの螺子19の軸部がそれぞれ嵌め合される螺子孔36aが形成されている。各隆起部37は、反射板3の外周方向において隣り合う貫通孔34同士の間で、円弧状に形成されている。反射板3は、図10に示すように、各隆起部37の先端面が、LEDモジュール2における実装基板21の表面21aの外周端部に当接する。
反射板3の材料は、LED22から放射される光に対する反射率が高い材料が好ましい。反射板3の材料としては、例えば、白色のポリカーボネート樹脂、白色のナイロン樹脂、白色のポリブチレンテレフタレート樹脂、発泡させたポリブチレンテレフタレート樹脂等を採用することができる。
LEDモジュール2の各LED22から放射される光は、各LED22それぞれが収納されている各窓孔32を通して、導光板4へ入射される。
導光板4の材料としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ガラス等の透光性材料を採用するのが好ましい。
導光板4は、LEDモジュール2からの光を、導光板4内部を導光させ外部へ均一に出射させるように構成されている。詳細には、導光板4は、図7、8及び10に示すように、平板状に形成されており、第1主面40aと、第2主面40bと、を有し、第1主面40aがLEDモジュール2側となり第2主面40bがカバー5側となるように配置されている。導光板4は、LEDモジュール2からの光を、第2主面40bから均一に出射させるように導光する。導光板4は、LEDモジュール2からの光を反射させたり散乱させたりする。
導光板4は、反射板3と略同じ大きさに形成されている。導光板4の外周形状は、円形状としてある。導光板4の大きさは、反射板3と同等の大きさが好ましい。
導光板4は、複数のLED22が配置されている仮想円の外周線に対応する位置においてLEDモジュール2側へ凹む窪み部41を備える。導光板4は、窪み部41において各LED22に対向する各位置に、LED22からの光が入射する光入射面41aが、1つずつ形成されている。導光板4は、窪み部41において光入射面41aが形成されていない部分が、反射板3の窪み部33に当接する。
また、導光板4は、反射板3の各貫通孔34それぞれに対応する各位置に、貫通孔42が1つずつ形成されている。また、導光板4は、第1主面40aの中央に、突起部43が形成されている。
LED照明器具100は、導光板4を備えるので、実装基板21の表面21aにおける側壁部12の垂直投影領域よりも外側のみに複数のLED22が配置された構成でありながらも、照度むらを低減することが可能となる。また、LED照明器具100は、導光板4の第1主面40a側に反射板3が配置されているので、各LED22から放射された光を、導光板4の第2主面40bから効率良く出射させることが可能となる。導光板4の第2主面40bから出射した光は、カバー5を透過して外部へ出射される。
カバー5は、ドーム状に形成されている。カバー5は、透光性材料により形成されている。カバー5の透光性材料としては、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ガラス等を採用することができる。LED照明器具100は、例えば、カバー5に光拡散処理を施しておくことにより、照度むらをより抑制することが可能となる。カバー5は、導光板4側の面において反射板3の各貫通孔34それぞれに対応する各位置に、突起部51が1つずつ形成されている。カバー5は、基台部11側の開口縁の外周形状が円形状である。カバー5の外径は、基台部11の直径と略同一である。
LED照明器具100は、カバー5の周部と基台部11の表面11aの円環状のリブ11ac(図4、7及び10参照)との間に介在するパッキン52(図10参照)を備えるのが好ましい。パッキン52は、円環状に形成されている。なお、パッキン52は、伸縮性及び撥水性を有するのが好ましい。パッキン52の材料としては、例えば、シリコーン等を採用することができる。
LED照明器具100は、パッキン52を備えることにより、器具本体1とカバー5との密着性を向上させることが可能となる。これにより、LED照明器具100は、カバー5の内部へ埃や虫等の異物が侵入したり、水滴等の水分が浸入したりするのを抑制することが可能となる。
電源モジュール6の回路基板61は、円板状に形成されている。回路基板61の直径は、器具本体1の側壁部12の内径よりも小さい。回路基板61は、プリント基板により形成することができる。
回路基板61は、その周縁部分の一部を直線的に切り取ったような第1切欠部61c及び第2切欠部61dが形成されている。言い換えれば、回路基板61は、仮想円形のうち、この仮想円形の中心を通らず互いに平行な2つの弦(chord)それぞれよりも外側の領域をなくした形状に形成されている。弦よりも外側の領域とは、弦と、この弦の両端を結ぶ円弧と、で囲まれた領域を意味する。回路基板61は、2つの弦の長さが異なっており、相対的に長い弦が、第1切欠部61cに対応し、相対的に短い弦が、第2切欠部61dに対応している。LED照明器具100は、回路基板61に第1切欠部61c及び第2切欠部61dが形成されているので、多数個取りのプリント基板から回路基板61を切り出すときに、回路基板61が円形である場合に比べて、材料歩留りの向上による低コスト化を図ることが可能となる。また、LED照明器具100は、回路基板61に第1切欠部61c及び第2切欠部61dが形成されていることにより、組立時に回路基板61のハンドリングや位置決め等が容易になる。
第1コネクタ64は、2つの第1コンタクト65と、これら2つの第1コンタクト65を保持する第1コンタクト保持部66と、を備えている。第1コネクタ64は、各第1コンタクト65が導電性材料により形成され、第1コンタクト保持部66が電気絶縁性材料により形成されている。第1コンタクト65の導電性材料としては、例えば、銅、ニッケル等を採用することができる。第1コンタクト保持部66の電気絶縁性材料としては、例えば、電気絶縁性を有する樹脂や、電気絶縁性を有するセラミック等を採用することができる。
第1コンタクト保持部66は、直方体状に形成されており、長手方向が回路基板61の第2面61bに平行になるように配置されている。各第1コンタクト65は、ピン状に形成されている。各第1コンタクト65は、第1コンタクト65の長手方向に直交する断面が四角形状となっているが、これに限らず、円形状でもよい。各第1コンタクト65は、第1コンタクト保持部66を貫通しており、回路基板61に近い第1端部が回路基板61のスルーホールに挿通されて回路基板61のランド(land)に半田付けされている。また、各第1コンタクト65は、回路基板61から遠い第2端部が第1コンタクト保持部66から突出している。なお、第1コネクタ64は、回路基板61の第2面61bに表面実装される構成としてもよい。
第2コネクタ67は、回路基板61の外側から回路基板61の第2面61bに沿った一方向が第4コネクタの挿抜方向となるように配置されている。
第1コネクタ64及び第2コネクタ67は、回路基板61に実装されている。
一群の電子部品62は、回路基板61の第1面61a側及び第2面61b側に配置されている。なお、図1〜3、5〜7、10及び11においては、一群の電子部品62の一部のみ符号を付している。電源モジュール6の電源回路60(図12参照)については、後述する。
裏カバー7は、図5及び6に示すように、裏壁部71が円板状に形成され、周壁部72が円筒状に形成されている。要するに、裏カバー7は、有底円筒状に形成されている。
裏カバー7は、電気絶縁性を有する樹脂により形成されているのが好ましい。なお、裏カバー7は、電気絶縁性を有するセラミック等により形成されていてもよい。また、裏カバー7は、熱伝導率の高い材料により形成されているのが好ましい。
裏カバー7は、周壁部72の外周面から外方に突出する外鍔部75を一体に備えている。裏カバー7は、外鍔部75において器具本体1の各円柱状突起16それぞれに対応する各位置に、貫通孔78が1つずつ形成されている。また、裏カバー7の周壁部72には、内方に突出する複数の爪部77が一体に形成されている。爪部77は、回路基板61の外周縁に接触する。なお、裏カバー7と電源モジュール6との結合方法は、特に限定するものではない。
また、裏カバー7は、周壁部72の一部に、切欠部72cが形成されている。切欠部72cは、リード線63及び第4コネクタを通すことができる大きさに形成されている。
また、裏カバー7は、壁部73aに、2つの電線挿入孔73aaが形成されており、これら2つの電線挿入孔73aaが、横に並んでいる。電線挿入孔73aaの開口形状は、円形状であるのが好ましい。電線挿入孔73aaは、所定の外径の電線103を通すことができる大きさに形成されている。
端子台9は、第1コネクタ64の第1コンタクト65が、接続端子保持部92の内部において、接続端子91の第2コンタクト93と接触して、第2コンタクト93と電気的に接続されている。また、端子台9は、電線103を、接続端子保持部92の内部において、接続端子91の結線部95と接触させて、結線部95と電気的に接続させることができる。よって、端子台9は、第1コンタクト65と電線103とを、接続端子91を介して電気的に接続することができる。なお、電線103は、LED照明器具100の構成要件ではない。
電線103は、絶縁被覆電線である。このため、電線103において、端子台9に挿入する部位は、芯線104が露出するように電気絶縁被覆部材が予め除去される。図1〜3及び10では、比較的固い2本の電線103、103をシース105で囲んだ電源ケーブル102が造営材200(図10参照)の孔201(図10参照)から裏カバー7の凹部73の内部空間に導入されている状態を図示してある。なお、図3では、電線103が結線部95に電気的に接続された状態を示している。電線103は、例えば、天井裏や壁裏等に配設され、交流電源701からの電力をLED照明器具100に配電するための電線である。
電線103は、凹部73の内部空間に収納される部位を略90度の角度で曲げることにより、凹部73の壁部73aの電線挿入孔73aaに対して、凹部73の底壁73bに沿った一方向から電線103を挿入することが可能となる。凹部73は、2本の電線103それぞれの一部を収納する収納空間としての機能も有する。また、凹部73の底壁73bは、電線103が電源モジュール6に当たるのを防止する機能も有する。
端子台9は、電源モジュール6と2本の電線103とを電気的に接続する機能を有する。端子台9の接続端子保持部92は、電気絶縁性材料により形成されている。接続端子保持部92の電気絶縁性材料としては、電気絶縁性を有する樹脂を採用しているが、これに限らず、電気絶縁性を有するセラミック等を採用することもできる。端子台9には、接続端子91が2つ設けられている。接続端子91は、導電性材料により形成されている。接続端子91の導電性材料は、導電率の高い金属が好ましく、例えば、銅を採用することができる。接続端子91は、例えば、銅板等の金属板を加工して形成することができる。
接続端子保持部92は、裏壁部71から離れて裏壁部71に平行に配置される平板部92aと、平板部92aの一部が電源モジュール6側へ凹んで形成された凹部92bと、平板部92aから裏壁部71側に突出した平面視U字状の壁部92cと、を備える。壁部92cは、2つの接続端子91の間に位置し、2つの接続端子91同士を空間的に分離し且つ電気的に絶縁する機能を有している。なお、壁部92cは、各接続端子91を固定する機能も有している。
端子台9は、壁部92cの内側に、裏カバー7の裏壁部71から電源モジュール6側に突出した突出部76(図3及び10参照)が嵌り込んで、裏カバー7に固定されている。これにより、端子台9は、裏カバー7の裏壁部71と平板部92aとの間に結線部95が収納されている。
端子台9は、凹部92bの底壁92dに、第1コネクタ64の2つの第1コンタクト65が1つずつ挿入される2つの接続孔96(図5参照)が形成されている。各接続端子91それぞれの第2コンタクト93は、凹部92b内に収納されている。
接続端子91は、第2コンタクト93と、結線部95と、第2コンタクト93と結線部95とを連結している連結部94と、を備えている。
第2コンタクト93は、図1(a)及び2に示すように、接続片93bと、ロック片93aと、を備える。接続片93bは、L字状に形成されており、凹部92bの底壁92d上に立設される縦片93baと、凹部92bの底壁92dに沿って配置される横片93bbと、を備え、横片93bbに、横片93bbの厚さ方向に貫通する開口部93bcが形成されている。ロック片93aは、横片93bbにおける縦片93baから遠い側の端部で開口部93bcの周部に連結され、接続片93bの縦片93baに対向している。ロック片93aは、横片93bbの厚さ方向において横片93bbから離れるほど、縦片93baの厚さ方向における縦片93baとの距離が短くなるように傾斜している。第2コンタクト93は、第1コンタクト65が挿入されていない状態において、縦片93baの厚さ方向での縦片93baとロック片93aの先端との距離が、第1コンタクト65の、縦片93baの厚さ方向に沿った方向の寸法よりも短くなっている。ロック片93aは、板ばねを構成している。
第1コンタクト65と第2コンタクト93とを接続する場合には、第1コンタクト65が端子台9の接続孔96に挿入されると、第1コンタクト65が横片93bbの開口部93bcを通してロック片93aを押し上げ、ロック片93aの先端が第1コンタクト65の側面に弾性接触する。これにより、LED照明器具100は、縦片93baとロック片93aとの間に、第1コンタクト65が挟持され、第1コンタクト65と第2コンタクト93とが電気的に接続され且つ機械的に接続される。第1コネクタ64は、第1コンタクト保持部66が端子台9の凹部92bの底壁92dに当たる。
LED照明器具100は、第1コネクタ64と端子台9とを、リード線等を用いて接続する必要がないので、LED照明器具100の薄型化を図ることが可能となる。
また、接続端子91の結線部95は、図1(b)及び3に示すように、接続片95bと、ロック片95aと、を備える。
結線部95は、電線103の芯線104が挿入されていない状態において、接続片95bとロック片95aの先端との距離が、芯線104の外径よりも短くなっており、壁部73aの電線挿入孔73aaから結線部95を正面視した場合に、接続片95bとロック片95aとが見えるようになっている。
結線部95と電線103とを接続する場合には、電線103の芯線104が壁部73aの電線挿入孔73aaに挿入されると、芯線104が接続片95bとロック片95aとの距離を広げるようにして接続片95bとロック片95aとの間に挿入され、ロック片95aの先端が芯線104の側面に弾性接触する。これにより、LED照明器具100は、接続片95bとロック片95aとの間に、芯線104が挟持され、結線部95と電線103とが電気的に接続され且つ機械的に接続される。
取付部材8は、平板状の取付ベース80aと、取付ベース80aの外周縁から基台部11側に突出して設けられた側部80bと、を備えている。取付部材8は、金属により形成されているのが好ましい。取付部材8の材料である金属としては、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼等を採用することができる。なお、取付部材8は、金属に限らず、樹脂やセラミックにより形成されていてもよい。取付部材8は、熱伝導率の高い材料により形成されているのが好ましい。
取付ベース80aは、外周形状が円形状に形成されている。また、側部80bは、円筒状の形状に形成されている。よって、取付部材8は、取付ベース80aと側部80bとを合わせた形状が、有底円筒状の形状に形成されている。
取付部材8は、取付ベース80aの中央部に、取付ベース80aの厚さ方向に貫通する開口部81が形成されている。開口部81は、2本の電線103を通す電線挿通孔としての機能を有する。開口部81の開口形状は、円形状であるのが好ましい。また、取付部材8は、取付ベース80aに2つの貫通孔82が形成されている。2つの貫通孔82は、開口部81から離れ且つ取付ベース80aの1つの径方向において開口部81を挟む位置に形成されている。また、取付部材8は、側部80bの内周面の全周に亘って内方へ突出した円環状の内鍔部83が形成されている。内鍔部83は、側部80bの軸方向の中間付近において側部80bの内周面に形成されている。取付部材8の内径は、器具本体1の側壁部12の外径より大きい。取付部材8は、図10に示すように、内鍔部83が、器具本体1の側壁部12の外周面に形成された外鍔部12dに結合される。内鍔部83と外鍔部12dとの結合方法は、例えば、側壁部12と取付部材8とのいずれか又は両方を弾性変形させることによってもよいし、内鍔部83と外鍔部12dとの一方を雄螺子状に形成し、他方を雌螺子状に形成して、互いに嵌め合せるようにしてもよい。
取付部材8は、取付ベース80aに形成されている2つの貫通孔82それぞれに螺子84を通して、螺子84を天井材等の造営材200に固定することにより、造営材200に直付けすることができる。螺子84としては、例えば、木螺子を用いることできる。
LED照明器具100は、例えば、以下の組立方法で組み立てることができる。
LED照明器具100の組立方法では、第1ステップ、第2ステップ、第3ステップ、第4ステップ、第5ステップ、第6ステップ及び第7ステップを順次行う。
まず、第1ステップでは、基台部11の表面11a上に、LEDモジュール2を積載し、LEDモジュール2側から貫通孔25に挿入した螺子27を、基台部11の螺子孔14に螺合する。LED照明器具100の組立方法では、第1ステップを行うことにより、LEDモジュール2が基台部11に固定される。
次に、第2ステップでは、基台部11の裏面11b上に断熱部材18を載置し、電源モジュール6の第2コネクタ67に接続した第4コネクタから導出されているリード線63の第5コネクタを、断熱部材18の開口部18a、基台部11の開口部13、実装基板21の開口部24の順に挿入し、LEDモジュール2の第3コネクタ23に接続する。LED照明器具100の組立方法では、第2ステップを行うことにより、LEDモジュール2と電源モジュール6とが電気的に接続される。
次に、第3ステップでは、導光板4の窪み部41、突起部43を、それぞれ反射板3の窪み部33、孔31に挿入した状態で、カバー5の突起部51を導光板4側から、導光板4の貫通孔42及び反射板3の貫通孔34に挿入する。そして、第4ステップでは、反射板3の貫通孔34から突出する突起部51の先端部をレーザ光などによって、貫通孔34から抜けない形状に塑性変形させる。LED照明器具100の組立方法では、第3ステップ及び第4ステップを行うことにより、反射板3及び導光板4がカバー5の内部に固定される。なお、導光板4は、反射板3に挿入された窪み部41と突起部43とによって、反射板3とを組み合わせた状態で、反射板3に対して回転できる。したがって、第3ステップでは、カバー5の突起部51を導光板4の貫通孔42及び反射板3の貫通孔34に挿入する際の貫通孔34と貫通孔42の位置合わせが容易である。また、反射板3は、実装基板21の開口部24の端部に沿う位置にある突起部35を有しており、LEDモジュール2と組み合わせた状態でLEDモジュール2に対して回転することができる。このため、基台部11の貫通孔15及び実装基板21の貫通孔26と、反射板3の円柱状突起36との位置合わせは容易である。
次に、第5ステップでは、反射板3の隆起部37でLEDモジュール2を基台部11に押えつけた状態で、基台部11の裏面11b側から基台部11の貫通孔15及び実装基板21の貫通孔26に挿入した螺子19を、反射板3の円柱状突起36に螺合する。LED照明器具100の組立方法では、第5ステップを行うことにより、反射板3、導光板4及びカバー5が器具本体1に固定される。LED照明器具100の組立方法では、第5ステップを行うことにより、カバー5の開口縁が、基台部11の表面11aのうちLEDモジュール2に覆われていない部位に密着し、LEDモジュール2、反射板3及び導光板4が、カバー5と器具本体1とで覆い隠される。
次に、第6ステップでは、第1コネクタ64の各第1コンタクト65が端子台9の各第2コンタクト93に挿入されて電気的に接続されるように、予め端子台9が固定された裏カバー7を器具本体1の基台部11の裏面11b側に配置する。
次に、第7ステップでは、螺子74の軸部を、裏カバー7の貫通孔78を挿通させて器具本体1の円柱状突起16の螺子孔16aに嵌め合せる。LED照明器具100の組立方法では、第7ステップを行うことにより、裏カバー7が器具本体1に固定され、LED照明器具100が完成する。このLED照明器具100は、取付部材8を利用して天井材等の造営材200の造営面から露出させて設置することができる。
LED照明器具100は、LEDモジュール2と電源モジュール6とが器具本体1に保持されているので、LEDモジュール2と電源モジュール6とをそれぞれ別の筐体に収納したLED照明器具に比べて、施工が容易である。また、LED照明器具100は、設置に伴う占有空間を低減でき、造営材200の裏側に断熱材や補強材が敷設された建造物等でも、容易に施工することが可能となる。
ところで、LED照明器具100は、LEDモジュール2及び電源モジュール6が主な発熱源となる。
しかしながら、LED照明器具100は、電源モジュール6が、器具本体1の基台部11の裏面11b側で側壁部12の内側に配置される一方で、LEDモジュール2の複数のLED22が、基台部11の表面11a側で、実装基板21の表面21aにおける側壁部12の垂直投影領域よりも外側に位置している。
よって、LED照明器具100は、器具本体1における基台部11と側壁部12とで囲まれた内部空間と、各LED22とが、基台部11と平行な方向だけでなく、基台部11と直交する方向においても近接しない。これにより、LED照明器具100は、各LED22が発する熱が内部空間に直接伝わらないようにすることが可能となり、また、電源モジュール6が発する熱が、各LED22に直接伝わらないようにすることが可能となる。基台部11と直交する方向は、基台部11の厚さ方向と同じである。
また、LED照明器具100は、基台部11と直交する方向について、各LED22が、基台部11を介して外部空間と隣接する。また、器具本体1の内部空間は、側壁部12を介して外部空間と隣接する。したがって、LED照明器具100は、各LED22で発生した熱が基台部11を介して外部空間側へ伝熱されやすく、且つ、電源モジュール6で発生した熱が側壁部12を介して外部空間側へ伝熱されやすい。よって、LED照明器具100は、LEDモジュール2の各LED22と電源モジュール6との間で、間接的にも熱が伝わりにくい。
以上説明した通り、LED照明器具100では、各LED22と電源モジュール6との間で熱が直接伝わらず、かつ間接的にも伝わりにくい。よって、LED照明器具100では、各LED22と電源モジュール6との間で熱が伝わりにくく、各LED22及び電源モジュール6の温度上昇を抑制することが可能となる。
LED照明器具100は、造営材200に設置された状態において、基台部11の裏面11bの周部と造営材200との間に外部空間が形成され、LEDモジュール2及び電源モジュール6それぞれで発生した熱を外部空間へ効率良く放熱させることが可能となる。
LED照明器具100では、各LED22と、電源モジュール6が収納される内部空間とが熱的に分離されているので、裏カバー7と基台部11とで囲まれる空間の容積の低減を図りながらも電源モジュール6の温度が過度に上昇するのを抑制することが可能となる。よって、LED照明器具100は、更なる薄型化を図ることが可能となる。
そして、LED照明器具100では、電源モジュール6の薄型化により、LED照明器具100全体の薄型化を図ることが可能となる。
以下では、電源モジュール6の電源回路60及びその一群の電子部品62について、更に説明する。
電源回路60は、例えば、図12に示すような電力変換回路602を備えた構成とすることができる。電力変換回路602は、第1コネクタ64から入力される交流電力を直流電力に変換する電力変換回路602を回路であり、直流電力を負荷回路20へ供給する。
電力変換回路602は、整流回路621、平滑コンデンサC1、共振用のコンデンサC2、MOSFETからなる第1スイッチング素子Q1、MOSFETからなる第2スイッチング素子Q2、トランスT1、第1制御回路627、整流用のダイオードD3、共振用のインダクタL2等を備えている。また、電力変換回路602は、抵抗R16、R17、R19、R21、R22、コンデンサC11、C12、C13等を備えている。
整流回路621は、入力される交流電圧を全波整流する回路であり、ダイオードブリッジ回路により構成されている。整流回路621は、1つの全波整流器により構成してある。図12では、第1スイッチング素子Q1を構成するMOSFETの寄生ダイオードD01及び寄生容量C01を図示してある。また、図12では、第2スイッチング素子Q2を構成するMOSFETの寄生ダイオードD02を図示してある。
トランスT1は、一次巻線N11、二次巻線N2、第1補助巻線N3及び第2補助巻線N12を備えている。負荷回路20は、トランスT1の二次巻線N2とダイオードD3とインダクタL2との直列回路に直列に接続される。
第1制御回路627は、第1スイッチング素子Q1のオンオフを制御する回路であり、例えば、制御IC(Integrated Circuit)等により構成することができる。
第1制御回路627は、第1スイッチング素子Q1に流れる電流を検出する抵抗R16の電圧、負荷回路20に流れる電流を検出する抵抗R21の電圧等に基づいて第1スイッチング素子Q1のオンオフを制御する。
抵抗R17、R18及びコンデンサC11は、第2スイッチング素子Q2を制御する自励制御回路を構成する。
なお、電力変換回路602は、平滑コンデンサC1よりも後段が、アクティブクランプ型のDC−DCコンバータを構成している。
電源回路60は、電力変換回路602の入力側に入力フィルタ回路601を備えているのが好ましい。入力フィルタ回路601は、例えば、チョークコイルを備えた1つのノイズフィルタにより構成してある。
ところで、LED照明器具100は、商用電源からなる交流電源701と調光器702との直列回路を、一対の電線103を介して、第1コネクタ64の2つの第1コンタクト65間に接続することができる。調光器702は、交流電源701に直列に接続される双方向サイリスタを備えている。この場合、電源回路60は、例えば、図12に示すように、電力変換回路602と、ブリーダ回路603と、を備えた構成が好ましい。電力変換回路602は、第1コネクタ64から入力される交流電力を直流電力に変換する回路であり、直流電力を負荷回路20へ供給する。ブリーダ回路603は、電力変換回路602と負荷回路20とを含む照明負荷600に並列接続される。ブリーダ回路603は、第1コネクタ64から入力される交流電圧の絶対値が閾値未満のときにバイパス電流を流す回路である。バイパス電流は、交流電源701を電流供給源として、交流電源701とブリーダ回路603と調光器702の双方向サイリスタとを含む閉回路を流れる。よって、LED照明器具100は、交流電源701の交流電圧のゼロクロス近傍において電源ラインにノイズが重畳しても、双方向サイリスタの導通期間が変動するのを抑制することが可能となる。これにより、LED照明器具100は、安定して調光を行うことが可能となる。負荷回路20は、複数のLED22が直列接続された直列回路に限らず、並列接続された並列回路でもよい。
ブリーダ回路603は、例えば、2つのダイオードD31、D32と、1つの、MOSFETからなる第3スイッチング素子Q3と、2つの抵抗R71、R72と、1つのツェナダイオードZD1と、を備えた構成とすることができる。
電源回路60は、第1制御回路627の他に、第2制御回路628を備えている。
第2制御回路628は、電源回路60に入力される、位相制御された交流電圧の絶対値(以下、「電源電圧」という。)を閾値と比較し、電源電圧が閾値未満のときに第3スイッチング素子Q3をオンさせる機能を備える。また、第2制御回路628は、位相制御された交流電圧の導通角を検出し、検出した導通角に応じたデューティ比の調光信号を第1制御回路627へ出力する機能を備える。第1制御回路627は、調光信号に基づいて負荷回路20の光出力が調光されるように第1スイッチング素子Q1のオンオフを制御する。第2制御回路628は、例えば、マイクロコンピュータ等により構成することができる。
ブリーダ回路603は、第3スイッチング素子Q3のゲート−ソース間電圧と、2つの抵抗R71、R72の直列回路の両端電圧と、の和が、ツェナダイオードZD1のツェナ電圧と一致するように、第3のスイッチング素子Q3に流れるバイパス電流が定電流制御される。なお、ブリーダ回路603は、回路構成を特に限定するものではない。
電源モジュール6は、上述の平滑コンデンサC1以外の、ノイズフィルタ、全波整流器、コンデンサC2、第1スイッチング素子Q1、第2スイッチング素子Q2、第3スイッチング素子Q3、トランスT1、制御IC、3つのダイオードD3、D31、D32、インダクタL2、7つの抵抗R16、R17、R19、R21、R22、R71、R72、3つのコンデンサC11、C12、C13、ツェナダイオードZD1等のそれぞれが1つの電子部品62を構成している。
また、図12に示す平滑コンデンサC1は、電源回路60における特定の機能要素であり、一群の電子部品62のうちの複数の電子部品62の組み合わせにより構成してある。詳細には、図12に示す平滑コンデンサC1は、図11(a)に示す2個のコンデンサC1a、C1bの並列回路により構成してある。電源モジュール6は、2個のコンデンサC1a、C1bそれぞれが、1つの電子部品62を構成している。これにより、LED照明器具100は、電源モジュール6の更なる低背化を図ることが可能となり、しかも、特定の機能要素での発熱量を2個の電子部品62に分散させることが可能となって各電子部品62の温度上昇を抑制することが可能となる。なお、特定の機能要素は、平滑コンデンサC1に限らず、例えば、整流回路621でもよく、整流回路621を1つの全波整流器で構成する代わりに、4つの整流ダイオードの組み合わせにより構成してもよい。
以上説明したように、電源モジュール6は、入力される交流電力を直流電力に変換して出力する電源回路60の一群の電子部品62と、入力用の第1コネクタ64と、出力用の第2コネクタ67と、一群の電子部品62、第1コネクタ64及び第2コネクタ67が実装された回路基板61と、を備える。電源モジュール6は、回路基板61の片面(第2面61b)側に第1コネクタ64及び第2コネクタ67が配置されている。第1コネクタ64は、第1コンタクト65と、第1コンタクト65を保持する第1コンタクト保持部66と、を備える。第1コンタクト65は、回路基板61の厚さ方向において第1コンタクト保持部66から突出している。そして、電源モジュール6は、第1コネクタ64の実装領域を含む第1領域68(図11(a)参照)に、一群の電子部品62のうち相対的に背の低い電子部品62を配置し、回路基板61の第2面61bにおいて第1領域68以外の第2領域69(図11(a)参照)に、一群の電子部品62のうち相対的に背の高い電子部品62を配置してある。これにより、LED照明器具100は、より一層の薄型化を図ることが可能となる。
電源モジュール6は、一群の電子部品62が、複数のリードタイプ電子部品と、複数のチップ部品と、を備えている。電源モジュール6は、複数のリードタイプ電子部品を、回路基板61の第2面61b側に配置し、複数のチップ部品を、回路基板61の第1面61aと第2面61bとの両方に配置してある。チップ部品は、一般的に、リードタイプ電子部品に比べて、回路基板61からの突出高さを低くできる。よって、LED照明器具100は、回路基板61の第1面61aと第2面61bとの両方にリードタイプ電子部品を配置する場合に比べて、LED照明器具100の薄型化を図ることが可能となる。一群の電子部品62のうち、複数のチップ部品は、回路基板61の第1面61aと第2面61bとの少なくとも一方に配置するようにしてもよい。リードタイプ電子部品からなる電子部品62は、パッケージ本体部62aと、線状のリード端子62bと、を備える。リードタイプ電子部品からなる電子部品62のリード端子62bは、回路基板61のスルーホール(図示せず)に挿通される。
電源回路60は、一群の電子部品62のうちの1つとしてトランスT1を備えている。この場合、電源モジュール6は、トランスT1を回路基板61の第2面61bの周部において第1コネクタ64及び第2コネクタ67から離して配置してあるのが好ましい。LED照明器具100は、一群の電子部品62のうち比較的大きな電子部品62であるトランスT1が第1コネクタ64及び第2コネクタ67から離れて配置されていることにより、薄型化を図ることが可能となる。
電源モジュール6は、一群の電子部品62のうち相対的に発熱温度の高い複数の電子部品62を分散して配置してあるのが好ましい。これにより、LED照明器具100は、隣り合う電子部品62間の熱伝導による電子部品62の温度上昇を抑制することが可能となり、電源モジュール6の温度上昇をより抑制することが可能となる。例えば、図12の電源回路60の場合、一群の電子部品62のうち相対的に発熱温度の高い複数の電子部品62としては、例えば、第1スイッチング素子Q1、第2スイッチング素子Q2、第3スイッチング素子Q3、3つのダイオードD3、D31、D32、インダクタL2及びトランスT1等が挙げられる。
電源モジュール6は、一群の電子部品62のうち相対的に発熱温度の高い複数の電子部品が、回路基板61の厚さ方向において対向しないように配置してあるのが好ましい。これにより、LED照明器具100は、電源モジュール6の温度上昇をより抑制することが可能となる。
LED照明器具100は、上述のように、電源モジュール6と、基台部11との間に配置された断熱部材18を備えている。これにより、LED照明器具100は、電源モジュール6で発生する熱が、基台部11における電源モジュール6直下の部分へ伝わるのを抑制することが可能となり、電源モジュール6で発生する熱が各LED22へ伝わるのを抑制することが可能となる。また、LED照明器具100は、各LED22で発生する熱が、基台部11における電源モジュール6直下の部分を介して電源モジュール6へ伝わるのを抑制することが可能となる。よって、LED照明器具100は、各LED22と電源モジュール6との間で熱が伝わりにくく、各LED22及び電源モジュール6の温度上昇を抑制することが可能となり、薄型化を図りながらも放熱性を向上させることが可能となる。
LED照明器具100は、断熱部材18を設ける代わりに、電源モジュール6と基台部11との間に、放熱用及び電気絶縁用の樹脂の硬化物が介在している構成とすることもできる。これにより、LED照明器具100は、放熱性及び電気絶縁性を向上させることが可能となる。放熱性及び電気絶縁性の樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂等を採用することができる。樹脂の硬化物は、例えば、器具本体1の基台部11の裏面11b側に電源モジュール6を配置した後に、電源モジュール6の回路基板61と基台部11と側壁部12とで囲まれた空間に、樹脂をディスペンサ等により充填してから、硬化させることで形成できる。樹脂の硬化物は、熱絶縁性の熱伝導部として機能する。
LED照明器具100は、断熱部材18を設ける代わりに、電源モジュール6と基台部11との間に配置された第1熱伝導シートを備えた構成としてもよい。これにより、LED照明器具100は、放熱性を向上させることが可能となる。第1熱伝導シートとしては、例えば、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリオフィレン等の樹脂に、熱伝導性のフィラーを配合して熱伝導性を高めたシートを採用することができる。フィラーとしては、例えば、セラミックフィラーや金属フィラーを採用することができる。第1熱伝導シートは、フィラーとしてセラミックフィラーを採用することにより、金属フィラーを採用する場合に比べて、電気絶縁性を向上させることが可能となる。本明細書における第1熱伝導シートは、放熱シートと同等の意味である。
LED照明器具100は、電源モジュール6と第1熱伝導シートとの間に配置された第1電気絶縁シートを備えた構成とすることもできる。これにより、LED照明器具100は、電源モジュール6と器具本体1との間の電気絶縁性を向上させることが可能となる。
電源モジュール6は、一群の電子部品62における複数のリードタイプ電子部品のうち、図11(a)に示すように、パッケージ本体部62aの外形に関して線状のリード端子62bの導出方向に沿った高さ方向の寸法が高さ方向に直交する各方向の寸法よりも大きいリードタイプ電子部品は、リード端子62bをL字状に曲げて配置してあるのが好ましい。要するに、パッケージ本体部62aの外形に関してリード端子62bの導出方向に沿った高さ方向の寸法が高さ方向に直交する各方向の寸法よりも大きいリードタイプ電子部品は、横倒しにして配置してあるのが好ましい。これにより、LED照明器具100は、より一層の薄型化を図ることが可能となる。
LED照明器具100は、電源モジュール6と裏カバー7との間に配置された第2熱伝導シートを備えた構成としてもよい。これにより、LED照明器具100は、電源モジュール6で発生した熱を裏カバー7側へ効率良く伝熱させることが可能となり、電源モジュール6及び各LED22の温度上昇をより抑制することが可能となる。第2熱伝導シートとしては、第1熱伝導シートと同じ材料により形成されたシートを採用することができるが、第1熱伝導シートと異なる材料により形成されたシートでもよい。本明細書における第2熱伝導シートは、放熱シートと同等の意味である。
また、LED照明器具100は、電源モジュール6と第2熱伝導シートとの間に配置された第2電気絶縁シートを備えた構成としてもよい。これにより、LED照明器具100は、裏カバー7の材料として金属等の導電性材料を採用している場合に、電源モジュール6と裏カバー7との間の電気絶縁性を向上させることが可能となる。
ところで、LED照明器具100は、裏カバー7の凹部73と、端子台9と、で、電線収納部を構成している。LED照明器具100は、交流電力を入力するための電線103であって第1接続部に接続する電線103を、電線収納部に収納することができる。
したがって、LED照明器具100は、器具本体1と、LEDモジュール2と、電源モジュール6と、電線収納部と、を備える。器具本体1は、平板状に形成された基台部11と、基台部11の裏面11bの外周よりも内側で基台部11の裏面11bから突出した枠状の側壁部12と、を備える。LEDモジュール2は、LED22と、LED22が実装された実装基板21と、を備える。LEDモジュール2は、基台部11の表面11a側に配置されている。電源モジュール6は、入力される交流電力を直流電力に変換してLEDモジュール2に出力する電源回路60の一群の電子部品62と、交流電力を入力するための電線を接続する第1接続部と、LEDモジュール2への直流電力を出力するための第2接続部と、一群の電子部品62、第1接続部及び第2接続部が設けられた回路基板61と、を備える。電源モジュール6は、基台部11の裏面11b側で側壁部12の内側に配置されている。電源モジュール6は、回路基板61において基台部11に近い第1面61aとは反対の第2面61b側に第1接続部及び第2接続部が配置されている。電源モジュール6は、回路基板61の第2面61bにおいて電線収納部の垂直投影領域に重なる第1領域68に、一群の電子部品62のうち相対的に背の低い電子部品を配置し、回路基板61の第2面61bにおいて第1領域68以外の第2領域69に、一群の電子部品62のうち相対的に背の高い電子部品62を配置してある。よって、LED照明器具100は、放熱性の向上及び薄型化を図ることが可能となる。ここで、LEDモジュール2におけるLED22の数は、複数に限らず1つでもよい。また、LED2は、基台部11の中央部に重なるように配置されていてもよい。また、LED照明器具100は、第1接続部が第1コネクタ64により構成される場合に限らず、例えば、第1接続部を、電線103が半田付けされるランド等により構成してもよいし、電線103が直接接続される端子台等により構成してもよい。また、LED照明器具100は、第2接続部が第2コネクタ67により構成される場合に限らず、例えば、第2接続部を、リード線63が半田付けされるランド等により構成してもよい。また、LED照明器具100は、裏カバー7や端子台9を備えていなくても、器具本体1の側壁部12で囲まれた空間のうち電源モジュール6における基台部11側とは反対側の空間を、電線収納部として利用する構成とすることができる。
図13及び図14は、第1変形例のLED照明器具101の概略分解斜視図である。LED照明器具101は、基本構成がLED照明器具100と略同じであり、電源モジュール6の構成が相違する。LED照明器具101に関しLED照明器具100と同様の構成要素については、LED照明器具100と同一の符号を付して説明を省略する。
LED照明器具101における電源モジュール6は、一群の電子部品62のうちの1つの電子部品62であるトランスT1を、回路基板61に形成された切欠部61eに落とし込んで配置してある。これにより、LED照明器具101は、より一層の薄型化を図ることが可能となる。
LED照明器具101は、切欠部61eを設ける代わりに、回路基板61に貫通孔を形成し、貫通孔に1つの電子部品62であるトランスT1を落とし込んで配置してもよい。
回路基板61において電子部品62を落とし込むために形成されている切欠部61eや貫通孔の数は特に限定するものでなく、落とし込む電子部品62の数も限定するものではない。
上述の実施形態等において説明した各図は、模式的なものであり、各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が、必ずしも実際のものの寸法比を反映しているとは限らない。また、実施形態等に記載した材料、数値等は、好ましいものを例示しているだけであり、それに限定するものではない。更に、本願発明は、その技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で、構成に適宜変更を加えることが可能である。
例えば、LED照明器具100は、第1コネクタ64の第1コンタクト65が第1コンタクト保持部66から突出した雄型のコネクタ構造に限らず、第1コンタクト65が第1コンタクト保持部66内に収納された雌型のコネクタ構造でもよい。この場合、端子台9は、例えば、第2コンタクト93を接続端子保持部92から突出したピン状の構造とすればよい。要するに、第1コネクタ64と接続端子91とは、第1コンタクト65と第2コンタクト93との一方が他方に対して、回路基板61の厚さ方向において挿抜自在に接続されていればよい。
また、基台部11の外周形状は、円形状に限らず、例えば、楕円形状や、多角形状等でもよい。また、側壁部12の外周形状及び内周形状も円形状に限らず、例えば、楕円形状や、多角形状等でもよい。また、側壁部12は、外周形状と内周形状とが相似形状である場合に限らず、互いに異なる形状でもよい。例えば、側壁部12は、外周形状が円形状で、内周形状が正六角形状の形状でもよい。LED照明器具100は、天井材等の造営材200に埋め込む必要がないので、天井埋込形のLED照明器具に比べて、器具本体1の形状設計の自由度が高い。
また、LED照明器具100は、複数のLED22が、1つの仮想円の外周上に配置されているが、これに限らない。例えば、LED照明器具100は、互いに直径の異なる複数の仮想円の外周上に配置された構成としてもよい。また、LED照明器具100は、器具本体1、反射板3、導光板4及びカバー5等の形状を適宜変更して、複数のLED22を、仮想楕円や、仮想多角形等の外周上に配置された構成としてもよい。
また、複数のLED22は、白色LEDに限らず、例えば、白色光以外の光を発するLEDであってもよいし、複数のLED22が異なる色を発してもよい。
また、LEDモジュール2は、LED22としてLEDチップを採用してもよい。この場合、LEDチップは、例えば、青色光を放射する青色LEDチップにより構成することができる。青色LEDチップとしては、例えば、窒化ガリウム系青色LEDチップを採用することができる。LEDモジュール2は、LED22としてLEDチップを採用する場合、実装基板21の表面21a側に、複数のLED22それぞれを覆う複数の封止部を備えているのが好ましい。封止部は、例えば、半球状若しくは半楕円球状に形成されているのが好ましい。LEDモジュール2は、LED22がLEDチップの場合、封止部が、可視光を透過する透光性材料と波長変換材料との混合体で形成されているのが好ましい。これにより、LEDモジュール2から出る光は、LED22から放射され波長変換材料により波長変換されずに封止部から出射する光と、波長変換材料で波長変換されて封止部から出射する光と、の混色光とすることができる。
透光性材料としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ガラス、有機・無機ハイブリッド材料等を用いることもできる。
波長変換材料は、黄色蛍光体を含むのが好ましい。黄色蛍光体としては、例えば、Ce3+付活YAG(Yttrium Aluminum Garnet)蛍光体、Eu2+付活酸窒化物蛍光体等を採用することができる。Ce3+付活YAG蛍光体としては、例えば、Y3Al5O12:Ce3+等が挙げられる。Eu2+付活酸窒化物蛍光体としては、例えば、SrSi2O2N2:Eu2+等が挙げられる。
LEDモジュール2は、LED22として青色LEDチップを採用し、波長変換材料として黄色蛍光体を採用することにより、混色光を白色光とすることができる。
波長変換材料は、黄色蛍光体の他に、例えば、赤色蛍光体を含んでもよい。要するに、波長変換材料は、黄色蛍光体と、赤色蛍光体と、を含んでもよい。赤色蛍光体としては、例えば、Eu2+付活窒化物蛍光体等を採用することができる。Eu2+付活窒化物蛍光体としては、例えば、(Sr,Ca)AlSiN3:Eu2+や、CaAlSiN3:Eu2+等が挙げられる。
また、断熱部材18は、厚さ、面積、形状等を特に限定するものではない。また、断熱部材18は、実施形態等で例示した材料に限らず、他の材料を採用することもできる。
また、第1熱伝導シート及び第2熱伝導シートは、厚さ、面積、形状等を特に限定するものではない。また、第1熱伝導シート及び第2熱伝導シートは、実施形態等で例示した材料に限らず、他の材料を採用することもできる。
また、放熱シートは、厚さ、面積、形状等を特に限定するものではない。また、放熱シートは、実施形態等で例示した材料に限らず、他の材料を採用することもできる。
断熱シート18、第1熱伝導シート及び放熱シートは、電源モジュール6における回路基板61の第1面61a側の全面に配置する場合に限らず、回路基板61の第1面61a側の一部(例えば、発熱温度の比較的高くなる電子部品62のあるところ)に配置してもよい。
第2熱伝導シート及び放熱シートは、電源モジュール6における回路基板61の第2面61b側の全面に配置する場合に限らず、回路基板61の第2面61b側の一部(例えば、発熱温度の比較的高くなる電子部品62のあるところ)に配置してもよい。
断熱シート18、第1熱伝導シート、第2熱伝導シート及び放熱シートは、厚さを薄くする場合や、回路基板61の一部に配置する場合、材料コストの低減を図ることが可能となる。