JP6201666B2 - 冷却装置 - Google Patents

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Description

本発明は、冷却装置に関するものである。
特許文献1には、電子部品の冷却装置として、EHD現象を示す流体を冷媒として用い、この冷媒が充填されたケース中に電極を設け、電極に電圧を印加することでEHD現象を発生させて冷媒を流動させる技術が開示されている。
特開2002−184624号公報
しかし、特許文献1の技術では、EHD現象により液冷媒を流動させることだけを目的とする電極が設けられているので、冷却装置の部品点数が増大してしまう。
本発明は上記点に鑑み、EHD現象を示す流体を冷媒として用いて電子装置を冷却する冷却装置において、EHD現象により液冷媒を流動させることだけを目的とする電極の数を従来よりも低減することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、ケース(11)と、前記ケース内に収容されると共にEHD現象を示す液冷媒(13)と、発熱する第1の電子部品(15a、15b)と、前記液冷媒と接触し、前記第1の電子部品の第1の端子に電気的に接続されると共に、前記第1の電子部品において発生した熱を前記液冷媒に伝達する第1の伝熱板(15c)と、前記第1の伝熱板と共に第1の電極対を構成し、前記液冷媒と接触する第1の電極(14c、17)と、前記液冷媒と接触し、前記第1の電子部品の第2の端子に電気的に接続されると共に、前記第1の電子部品において発生した熱を前記液冷媒に伝達する第2の伝熱板(15d)と、前記第2の伝熱板と共に第2の電極対を構成し、前記液冷媒と接触する第2の電極(16c、18)とを備え、前記電子部品が発熱しているときに、前記第1の伝熱板と前記第1の電極との電位が異なることで、EHD効果により、前記液冷媒のうち前記第1の伝熱板と前記第1の電極の間にある液冷媒の、前記第1の伝熱板から前記第1の電極の方向への、または、前記第1の電極から前記第1の伝熱板の方向への、流れが発生し、前記第1の電極は、前記第2の電子部品の第1の端子に電気的に接続されると共に、前記第2の電子部品において発生した熱を前記液冷媒に伝達する第3の伝熱板(14d)であることを特徴とする冷却装置である。
また、請求項3に記載の発明は、ケース(11)と、前記ケース内に収容されると共にEHD現象を示す液冷媒(13)と、発熱する第1の電子部品(15a、15b)と、前記液冷媒と接触し、前記第1の電子部品の第1の端子に電気的に接続されると共に、前記第1の電子部品において発生した熱を前記液冷媒に伝達する第1の伝熱板(15c)と、前記第1の伝熱板と共に第1の電極対を構成し、前記液冷媒と接触する第1の電極(14d、17)と、発熱する第2の電子部品(14a、14b)と、を備え、前記電子部品が発熱しているときに、前記第1の伝熱板と前記第1の電極との電位が異なることで、EHD効果により、前記液冷媒のうち前記第1の伝熱板と前記第1の電極の間にある液冷媒の、前記第1の伝熱板から前記第1の電極の方向への、または、前記第1の電極から前記第1の伝熱板の方向への、流れが発生し、前記第1の電極は、前記第2の電子部品の第1の端子に電気的に接続されると共に、前記第2の電子部品において発生した熱を前記液冷媒に伝達する第3の伝熱板(14d)であることを特徴とする冷却装置である。
このようになっていることで、液冷媒の流れによる攪拌効果により、第1の伝熱板と液冷媒の間の熱伝達が促進され、沸騰冷却装置1の冷却性能が向上する。また、EHD現象により液冷媒を流動させるための電極対の少なくとも1つが、熱伝達用の伝熱板を兼ねているので、EHD現象により液冷媒を流動させることだけを目的とする電極の数を低減することができる。
なお、上記および特許請求の範囲における括弧内の符号は、特許請求の範囲に記載された用語と後述の実施形態に記載される当該用語を例示する具体物等との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態に係る沸騰冷却装置1の斜視図である。 沸騰冷却装置1の内部を透過的に表した斜視図である。 図1のIII−III断面図である。 図3のIV−IV断面図である。 インバータ100の回路図である。 本発明の第2実施形態に係る電子デバイス14の斜視図である。 電子デバイス14の正面図である。 電子デバイス15の斜視図である。 電子デバイス15の正面図である。 電子デバイス14の伝熱板14dの伝熱面に突起c1〜c8を投影した図である。 電子バイス14、15のXI−XI断面図である。 電子バイス14、15のXII−XII断面図である。 電子バイス14、15のXIII−XIII断面図である。 電子バイス14、15のXIV−XIV断面図である。 本発明の第3実施形態に係る電子デバイス14の正面図である。 電子デバイス15の正面図である。 電子デバイス14の伝熱板14dの伝熱面に突起c11〜c18を投影した図である。 本発明の第4実施形態に係る沸騰冷却装置1xの断面図である。 本発明の第5実施形態に係る沸騰冷却装置1yの断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の一実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態の空冷式の沸騰冷却装置1は、ケース11と、ケース11内を貫通するように形成された空気通路12とを有している。空気通路12に対しては、ケース11の外部から空気が矢印に示す方向に流入し、また、矢印が示す方向に空気通路12からケース11の外部に、空気が流出するようになっている。
図2は、沸騰冷却装置1のケース11の内部のみを表した斜視図である。図2の一番外側の直方体は、ケース11の内壁面に相当する。この図に示すように、ケース11内の上部には、上述の空気通路12が形成された凝縮部があり、ケース11内の下部には、液冷媒13が貯留されている。そして、この液冷媒13内に3個の板形状の電子デバイス(半導体モジュール)14、15、16が浸漬されている。
液冷媒13は、電子デバイス14、15、16が発生させる熱を奪って蒸発することで蒸気冷媒となり、凝縮部に上昇する。そして蒸気冷媒は、凝縮部で空気通路12中の空気と熱交換することで冷却および凝縮されて液冷媒13に戻り、ケース11内下部に滴下する。このように、沸騰冷却方式で電子デバイス14、15、16が冷却される。
空気通路12中の空気と蒸気冷媒との熱交換効率を高めるため、空気通路12中にはフィンが形成されている。なお、フィンは、図2のように空気側に形成するのではなく、凝縮側(冷媒側)に形成してもよいし、あるいは、空気側と凝縮側の両方に形成してもよい。
以下、これら電子デバイス14、15、16の構成について、図3、図4を参照して説明する。図3、図4に示すように、電子デバイス14は、半導体素子であるIGBT14a、半導体素子であるダイオード14b(例えばフリーホイールダイオード)、コレクタ伝熱板14c、エミッタ伝熱板14d、および封止樹脂部14eを有する半導体モジュールである。
IGBT14aのコレクタは、電子デバイス14内に形成された図示しない導電部材(例えば、銅ブロック等の熱伝導率の高い導電ブロック)によって、コレクタ伝熱板14cに熱的かつ電気的に接続されている。同様に、IGBT14aのエミッタは、電子デバイス14内に形成された図示しない導電部材(例えば、銅ブロック等の熱伝導率の高い導電ブロック)によって、エミッタ伝熱板14dに熱的かつ電気的に接続されている。IGBT14aのゲートは、図示しない導電部材(例えば、ボンディングワイヤ)によって、電子デバイス14の外部に接続される。
ダイオード14bのカソードは、電子デバイス14内に形成された図示しない導電部材(例えば、銅ブロック等の熱伝導率の高い導電ブロック)によって、コレクタ伝熱板14cに熱的かつ電気的に接続されている。同様に、ダイオード14bのアノードは、電子デバイス14内に形成された図示しない導電部材(例えば、銅ブロック等の熱伝導率の高い導電ブロック)によって、エミッタ伝熱板14dに熱的かつ電気的に接続されている。
コレクタ伝熱板14cおよびエミッタ伝熱板14dは、熱伝導率の高い導電性金属、例えば銅にて構成されており、IGBT14aおよびダイオード14bが発した熱を伝熱する役割と、IGBT14aおよびダイオード14bの電流経路としての役割を果たす。
より具体的には、コレクタ伝熱板14cは、IGBT14aのコレクタ電極になると共に、ダイオード14bのカソード電極となる。また、エミッタ伝熱板14dは、IGBT14aのエミッタ電極になると共に、ダイオード14bのアノード電極となる。
本実施形態のコレクタ伝熱板14cおよびエミッタ伝熱板14dは、それぞれが平板形状となっており、一方の面(以下、内側面という)がIGBT14aおよびダイオード14bに真正面に対向している(つまり、正対している)。そして、他方の面(以下、伝熱面という)が電子デバイス14の外部にむき出しで露出している。したがって、電子デバイス14が液冷媒13に浸漬された状態において、コレクタ伝熱板14cおよびエミッタ伝熱板14dの伝熱面は液冷媒13に晒されて接触している。なお、コレクタ伝熱板14cおよびエミッタ伝熱板14dの伝熱面は、凹凸のない平面となっており、各伝熱板の板面に平行となっている。
封止樹脂部14eは、IGBT14a、ダイオード14b、コレクタ伝熱板14c、エミッタ伝熱板14d等を、樹脂封止する樹脂部材である。ただし、上述の通り、コレクタ伝熱板14cおよびエミッタ伝熱板14dは、伝熱面が電子デバイス14の外部に露出している。なお、コレクタ伝熱板14cおよびエミッタ伝熱板14dの、電子デバイス14の外部に露出している面は封止樹脂部14eの表面と面一になっている。
以上、電子デバイス14の構成について説明したが、電子デバイス15、16についても同様である。つまり、上述の電子デバイス14の説明において、電子デバイス14、IGBT14a、ダイオード14b、コレクタ伝熱板14c、エミッタ伝熱板14d、封止樹脂部14eを、電子デバイス15、IGBT15a、ダイオード15b、コレクタ伝熱板15c、エミッタ伝熱板15d、封止樹脂部15eに読み替えることができる。また、上述の電子デバイス14の説明において、電子デバイス14、IGBT14a、ダイオード14b、コレクタ伝熱板14c、エミッタ伝熱板14d、封止樹脂部14eを、電子デバイス16、IGBT16a、ダイオード16b、コレクタ伝熱板16c、エミッタ伝熱板16d、封止樹脂部16eに読み替えることができる。
ここで、電子デバイス14〜16の配置について説明する。電子デバイス14〜16は、この順番で並んで配置されている。つまり、電子デバイス14と15が隣り合い、電子デバイス15と16が隣り合っている。そして、エミッタ伝熱板14dとコレクタ伝熱板15cが、液冷媒13のみを挟んで互いに真正面に対向している(すなわち正対している)。これにより、エミッタ伝熱板14dとコレクタ伝熱板15cが1つの電極対を構成する。そして、エミッタ伝熱板15dとコレクタ伝熱板16cが、液冷媒13のみを挟んで互いに真正面に対向している(すなわち正対している)。これにより、エミッタ伝熱板15dとコレクタ伝熱板16cが1つの電極対を構成する。また、伝熱板14c〜16c、14d〜16dの板面は、図3に示すように、鉛直方向に平行となっている。なお、図3の上下方向が鉛直方向である。
また、本実施形態で用いられる液冷媒13としては、EHD流体を用いる。EHD流体とは、電気流体力学(Electrohydrodynamic、略してEHD)現象を示す流体であり、周知のEHD効果により、電圧の印加を受けて流動する。本実施形態では、液冷媒13として、絶縁性を有するEHD流体ならどのようなものを用いてもよいが、たとえばフロリナートを用いることができる。
ここで、本実施形態の電子デバイス14〜16の用途について説明する。電子デバイス14〜16は車両に搭載され、車両の三相モータを駆動するためのインバータの一部として用いられる。図5に、電子デバイス14〜16が用いられるインバータ100の回路図を示す。
図1に示すように、インバータ100は、直流電源2(例えば2次電池)と、車両に搭載される三相モータ3と、コンデンサ4と、上アームUAと、下アームLAと、制御回路10とを有し、直流電源2に基づいて負荷である三相モータ3を交流駆動する。三相モータ3は、車両の駆動輪を駆動するためのトルクを発生するためのモータであると共に、回生による発電を行う発電機でもある。
このインバータ100では、直列接続した上下アームUA、LAが三相分並列接続された構成とされ、上アームUAと下アームLAとの中間電位を有するU相出力端子、V相出力端子、W相出力端子が、三相モータ3の電機子コイルのうちU相、V相、W相にそれぞれ接続される。
このインバータ100における上アームUAは、図1〜図4に示した電子デバイス14〜16によって構成される。つまり、上アームUAにおいて、U相用としてIGBT14aおよびダイオード14bが用いられ、V相用としてIGBT15aおよびダイオード15bが用いられ、W相用としてIGBT16aおよびダイオード16bが用いられる。
このために、コレクタおよびカソードに接続されるコレクタ伝熱板14c、15c、16cは、直流電源2の正極に接続される。また、電子デバイス14でエミッタおよびアノードに接続されるエミッタ伝熱板14cは、インバータ100のU相出力端子に接続される。また、電子デバイス15でエミッタおよびアノードに接続されるエミッタ伝熱板15cは、インバータ100のV相出力端子に接続される。また、電子デバイス16でエミッタおよびアノードに接続されるエミッタ伝熱板16cは、インバータ100のW相出力端子に接続される。
また、制御回路10は、車両の必要トルク等の諸量に基づいて、上アームUAのIGBT14a、15a、16aのゲート電圧、および、下アームLAの各IGBTのゲート電圧を制御する。これにより、これら上アームUAのIGBT14a、15a、16aおよび下アームLAの各IGBTは、制御回路10の制御に従ってオン、オフが切り替わり、その結果、U相出力端子、V相出力端子、W相出力端子から三相モータ3に三相交流電圧が印加される。
電源2の正極に接続されたコレクタ伝熱板14c、15c、16cは、高い電位となる。また、インバータ100の動作時において、各IGBT14a、15a、16aがオフ時にコレクタ伝熱板14c、15c、16cの電位は、エミッタ伝熱板14d、15d、16dの電位よりも高く、大きな電位差を生じる。その結果、コレクタ伝熱板はエミッタ伝熱板に対し、平均的に電位が高くなる。
以下、本実施形態の沸騰冷却装置1の作動について説明する。インバータ100が作動すると、IGBT14a、15a、16aおよびダイオード14b、15b、16bが発熱する。発生した熱は、コレクタ伝熱板14c、15c、16cおよびエミッタ伝熱板14d、15d、16cを介して液冷媒13に伝達される。これにより、各伝熱板14c〜16c、14d〜16dの伝熱面において、液冷媒13が加熱されて蒸発し、蒸気冷媒の気泡が発生する。
そしてこの気泡は、当該伝熱面から離れて凝縮部まで上昇し、凝縮部において、空気通路12中の空気と熱交換することで冷却および凝縮されて液冷媒13に戻り、ケース11内下部に滴下する。インバータ100の作動中、このような蒸発および凝縮のサイクルが繰り返されることにより、沸騰冷却方式による電子デバイス14、15、16の冷却が実現する。
また、このサイクル中、上述の通り、コレクタ伝熱板14c、15c、16cの電位が、エミッタ伝熱板14d、15d、16dの電位よりも高くなる。したがって、互いに真正面に対向するエミッタ伝熱板14dとコレクタ伝熱板15cの電位が異なり、それと同時に、互いに真正面に対向するエミッタ伝熱板15dとコレクタ伝熱板16cの電位が異なるようになる。すると、EHD効果により、伝熱板14d、15c間を液冷媒13が流動するようになる。
具体的には、伝熱板14d、15c間に電界が発生する。すると、EHD効果により、伝熱板14d、15c間の液冷媒13が、エミッタ伝熱板14dからコレクタ伝熱板15cの方向に、または、コレクタ伝熱板15cからエミッタ伝熱板14dの方向に、付勢される。上記のいずれの方向に付勢されるかは、液冷媒13としてどのような組成のEHD流体を用いるかに依る。
なお、伝熱板14d、15c間に電位差が生じると、伝熱板14d、15c間の液冷媒13に微弱な電流が流れる。しかし、液冷媒13に用いられるEHD流体は、抵抗値が非常に大きく、インバータ100の作動に悪影響を及ぼす程の電流ではない。
この付勢力により、伝熱板14d、15c間で、図3の矢印(あるいはその逆の矢印)に示すように、対向する伝熱板の一方から他方に液冷媒13の流れが発生する。伝熱板15d、16c間についても同様である。つまり、上記の説明において伝熱板14d、15cをそれぞれ伝熱板15d、16cに読み替えた作動が実現する。
このようにして発生した液冷媒13の流れによる撹拌効果で、伝熱板14d、15c、15d、16cにて発生した気泡が伝熱板14d、15c、15d、16cから離れやすくなる。もし気泡が伝熱板14d、15c、15d、16cから離れるのが遅いと、液冷媒13の蒸発、沸騰が阻害される。したがって、本実施形態のように、発生した液冷媒13の流れによる撹拌効果があると、液冷媒13の沸騰、蒸発が促進される。その結果、沸騰冷却装置1の冷却性能が向上する。また、このような攪拌効果により、伝熱板と液冷媒13の間の熱伝達が促進され、沸騰冷却装置1の冷却性能が向上する。また、伝熱板14dの伝熱面と伝熱板15cの伝熱面とが正対していることで、上記攪拌効果がより強くなる。また、伝熱板14c〜16c、14d〜16dの板面が、鉛直方向に平行となっているので、気泡が上方に移動し易い。
そして、本実施形態では、放熱用の伝熱板14d、15c、15d、16cを、EHD効果により液冷媒13を流動させる電極に流用している。したがってEHD効果により液冷媒13を流動させることだけを目的とする電極の数を低減させることに成功している。
また、このような攪拌効果により、電子デバイス14〜16のうち、電子デバイス15のみが、両側の伝熱板15c、15dの伝熱面で液冷媒13の沸騰、蒸発が促進される。他の電子デバイス14、16では、片側の伝熱板14d、16cの伝熱面のみで液冷媒13の沸騰、蒸発が促進され、他方の伝熱板14c、16dの伝熱面では液冷媒13の沸騰、蒸発が促進されない。
したがって、これを利用して、3つの電子デバイスのうち、最も発熱量が多い電子デバイスを電子デバイス15として、他の電子デバイス14、16間に配置することで、3つの電子デバイス14〜16の温度のばらつきを低減することができる。逆に言えば、3つの電子デバイスのうち、最も発熱量が低い電子デバイスと2番目に発熱量低い電子デバイスをそれぞれ電子デバイス14、16とすることができる。そして、電子デバイス14、16が他の電子デバイス15を挟むような配置にすることで、3つの電子デバイス14〜16の温度のばらつきを低減することができる。
以下、本実施形態の構成要素と特許請求の範囲の用語との対応関係の一例を示す。IGBT15aおよびダイオード15bのいずれか一方または両方が第1の電子部品に相当する。また、IGBT15aのコレクタおよびダイオード15bのカソードのいずれか一方または両方が第1の電子部品の第1の端子に相当する。また、コレクタ伝熱板15cが第1の伝熱板に相当する。また、コレクタ伝熱板15cとエミッタ伝熱板14dが第1の電極対に相当し、エミッタ伝熱板14dが第1の電極に相当する。
この場合、IGBT15aのエミッタおよびダイオード15bのアノードのいずれか一方または両方が第1の電子部品の第2の端子に相当し、エミッタ伝熱板15dが第2の伝熱板に相当する。また、エミッタ伝熱板15dとコレクタ伝熱板16cが第2の電極対に相当し、コレクタ伝熱板16cが第2の電極に相当する。
またこの場合、IGBT14aおよびダイオード14bのいずれか一方または両方が第2の電子部品に相当する。また、IGBT15aのエミッタよびダイオード15bのアノードのいずれか一方または両方が第2の電子部品の第1の端子に相当する。また、エミッタ伝熱板14dが第3の伝熱板に相当する。
ただし、上記の対応関係は、コレクタ伝熱板15cを第1の伝熱板とした場合の例を表しただけである。他の伝熱板14d、15d、16cの各々も、第1の伝熱板であると解釈することもでき、それらを第1の伝熱板とした場合には、別の対応関係を容易に把握できる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について、図6〜図14を用いて説明する。本実施形態が第1実施形態と構成上で異なるのは、コレクタ伝熱板14c〜16c、エミッタ伝熱板14d〜16dの伝熱面の形状のみである。
図6の斜視図および図7の正面図に示すように、本実施形態のエミッタ伝熱板14dの伝熱面には、複数個の突起d1〜d9が縦3列×横3列に並んで形成されている。これら突起d1〜d9は、コレクタ伝熱板14dの板面に垂直な方向に伸びる円錐形状の突起である。
これら突起d1〜d9はエミッタ伝熱板14dの一部であるが、エミッタ伝熱板14dと一体かつ同部材で形成されていてもよいし、エミッタ伝熱板14dと別体に形成されていてもよい。ただし、後者の場合、突起d1〜d9は電極の一部として機能しなければならないので、エミッタ伝熱板14dと導通する材質で形成されている。また、後者の場合、突起d1〜d9をエミッタ伝熱板14dと同様に熱伝導率の高い物質で形成すれば、突起d1〜d9が伝熱フィンとして作用するので、沸騰冷却装置1の冷却効果が更に向上する。
また、図8の斜視図および図9の正面図に示すように、本実施形態のコレクタ伝熱板15cの伝熱面には、複数個の突起c1〜c8が縦4列×横2列に並んで形成されている。これら突起c1〜c8は、コレクタ伝熱板15cの板面に垂直な方向に伸びる円錐形状の突起である。
これら突起c1〜c8はコレクタ伝熱板15cの一部であるが、コレクタ伝熱板15cと一体かつ同部材で形成されていてもよいし、コレクタ伝熱板15cと別体に形成されていてもよい。ただし、後者の場合、突起c1〜c8は電極の一部として機能しなければならないので、コレクタ伝熱板15cと導通する材質で形成されている。また、後者の場合、突起c1〜c8をコレクタ伝熱板15cと同様に熱伝導率の高い物質で形成すれば、突起c1〜c8が伝熱フィンとして作用するので、沸騰冷却装置1の冷却効果が更に向上する。
ここで、エミッタ伝熱板14dの突起d1〜d9とコレクタ伝熱板15cの突起c1〜c8との位置関係について、図10を用いて説明する。図10は、エミッタ伝熱板14dの伝熱面上に、コレクタ伝熱板15cの突起c1〜c8(破線で表示)を投影した図である。投影方向は、エミッタ伝熱板14dの板面に垂直な方向である。
この図に示すように、対向する伝熱面上の突起d1〜d9と突起c1〜c8とは、頂点同士が対向しないように、互い違いに配置されている。つまり、上記のように突起c1〜c8を投影した場合、突起d1〜d9の各々の頂点は突起c1〜c8のどの頂点とも一致しない。更に言えば、上記のように突起c1〜c8を投影した場合、突起d1〜d9の各々は突起c1〜c8のいずれとも重ならない。より具体的には、対向する伝熱面上の突起d1〜d9、c1〜c8は、全体として千鳥配置になっている。
エミッタ伝熱板14dおよびコレクタ伝熱板15cが以上のような構成になっていることにより、以下のような効果がもたらされる。まず、インバータ100が作動してエミッタ伝熱板14dの電位とコレクタ伝熱板15cの電位が異なっている状態においては、エミッタ伝熱板14dとコレクタ伝熱板15cの間に電界が形成されているが、この電界は、2つの電極である伝熱板14d、15c間において不均一電界となる。
ここでいう2つの電極間の不均一電界とは、平面電極と点電極間の電界分布のように、点電極近傍で電界集中が発生することで、等電位線が密な状態と、平面電極近傍で電界集中が緩和され、等電位線が疎な状態が生じているような電界をいう。第1実施形態のように、2つの正対する電極(伝熱板14d、15c)の表面(伝熱面)が平面である場合は、均一電界が発生し、不均一電界が発生しないが、本実施形態のように、2つの正対する電極(伝熱板14d、15c)の互い違いの位置に突起が形成されているような場合、不均一電界が発生する。
2つの電極の間に不均一電界が発生した場合、液冷媒13にフロリナートを用いた場合、伝熱板14d、15cのうちどちらの電位が高いかに依らず、液冷媒13が付勢される方向が決まる。具体的には、伝熱板14dの突起d1〜d9の各々の頂点から、伝熱板15cの当該突起に対向する平面部の方向に、液冷媒13が付勢される。また、伝熱板15cの突起c1〜c8の各々の頂点から、伝熱板16cの当該突起に対向する平面部の方向に、液冷媒13が付勢される。
この付勢力により、伝熱板14d、15c間で、図11〜図14の矢印に例示するように、液冷媒13の流れが発生する。なお、図11〜図14は、電子デバイス14、15の断面図であり、図11〜図14の矢印は、その図が表す断面内における液冷媒13の流れを表している。
このようにして発生した液冷媒13の流れによる撹拌効果で沸騰冷却装置1の冷却性能が向上するのは、第1実施形態と同じである。また、第1実施形態で説明した他の効果についても、本実施形態でも同様に発揮される。
また、伝熱板14d、15c間に不均一電界が発生しているので、不均一電界が発生していない場合に比べ、液冷媒13に対する付勢力が大きくなり、その分、液冷媒13の流れが速くなり、沸騰冷却装置1の冷却性能が向上する。
また、突起d1〜d9、c1〜c8は先端に向かって先細る円錐形状になっている。突起d1〜d9、c1〜c8の先端が先鋭化するほど、発生する電界強度が強くなるため、本実施形態のような形状を突起d1〜d9、c1〜c8が有することで、液冷媒13に対する付勢力が大きくなり、その分、沸騰冷却装置1の冷却性能が向上する。
また、突起d1〜d9、c1〜c8から、対向する伝熱板までの最短距離は、放電が発生しない範囲で、発生する電界強度が最大になるような最適距離に設定される。本実施形態では、上記のように、2つの正対する電極(伝熱板14d、15c)の互い違いの位置に突起が形成されている状態で、上記最適距離を実現する。この場合、突起から対向する伝熱板までの最短距離は、突起の頂点から対向する伝熱板の突起以外の部分になる。
これに対し、2つの正対する電極14d、15cの対向する位置に突起が形成される場合に、上記最適距離を実現した場合、突起から対向する伝熱板までの最短距離は、突起の頂点から突起の頂点までの距離になってしまう。したがって、本実施形態の場合に比べ、電子デバイス14、15を互いにより離さなければならない。逆に言えば、本実施形態では、電子デバイス14、15を互いにより近づけることができる。その結果、本実施形態の沸騰冷却装置1のサイズをより小さくすることができる。
以上、エミッタ伝熱板14dとコレクタ伝熱板15cの突起d1〜d9、c1〜c8について説明したが、エミッタ伝熱板15dとコレクタ伝熱板16cの突起についても同じである。つまり、上記の説明において、電子デバイス14を電子デバイス15に読み替えると共に電子デバイス15を電子デバイス16に読み替え、更に、エミッタ伝熱板14dをエミッタ伝熱板15dに読み替えると共にコレクタ伝熱板15cをコレクタ伝熱板16cに読み替えることができる。
また、コレクタ伝熱板14cにも、コレクタ伝熱板15c、16cと同じ突起c1〜c8が形成されており、エミッタ伝熱板16dにも、エミッタ伝熱板14d、15dと同じ突起d1〜d9が形成されている。したがって、電子デバイス14〜16の構成および形状は、全く同じであるから、電子デバイス14〜16の製造が簡易になる。
なお、本実施形態の構成要素と特許請求の範囲の用語との対応関係は、第1実施形態と同じである。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について、図15〜図17を参照して説明する。本実施形態が第2実施形態と構成上で異なるのは、コレクタ伝熱板14c〜16c上の伝熱面上に.設けられた突起c11〜c18およびエミッタ伝熱板14d〜16dの伝熱面上に設けられた突起d11〜d18の配置のみである。突起c11〜c18、d11〜d18の形状、大きさ伝熱面から伸びる方向、および材質は、第2実施形態の突起c1〜c8、d1〜d9と同じである。なお、図15、図16、図17は、それぞれ、第2実施形態の図6、図8、図10と同じ形式で本実施形態の電子デバイス14、15を表した図である。
図15の正面図に示すように、本実施形態のエミッタ伝熱板14dの伝熱面には、複数個の突起d11〜d18が並んで形成されている。また、図16の正面図に示すように、本実施形態のコレクタ伝熱板15cの伝熱面には、複数個の突起c11〜c18が形成されている。
また、図17に示すように、対向する伝熱面上の突起d11〜d18と突起d11〜d18とは、頂点同士が対向しないように、互い違いに配置されている。つまり、上記のように突起c11〜c18を投影した場合、突起d11〜d18の各々の頂点は突起c11〜c18のどの頂点とも一致しない。更に言えば、上記のように突起c11〜c18を投影した場合、突起d11〜d18の各々は突起c11〜c18のいずれとも重ならない。より具体的には、対向する伝熱面上の突起d11〜d18、c11〜c18は、全体として碁盤目配置になっている。また、突起d11〜d18、c11〜c18から、対向する伝熱板までの最短距離は、放電が発生しない範囲で、発生する電界強度が最大になるような最適距離に設定される。エミッタ伝熱板14dおよびコレクタ伝熱板15cが以上のような構成になっていることにより、第2実施形態と同等の効果がもたらされる。
以上、エミッタ伝熱板14dとコレクタ伝熱板15cの突起d11〜d18、c11〜c18について説明したが、エミッタ伝熱板15dとコレクタ伝熱板16cの突起についても同じである。つまり、上記の説明において、電子デバイス14を電子デバイス15に読み替えると共に電子デバイス15を電子デバイス16に読み替え、更に、エミッタ伝熱板14dをエミッタ伝熱板15dに読み替えると共にコレクタ伝熱板15cをコレクタ伝熱板16cに読み替えることができる。
また、コレクタ伝熱板14cにも、コレクタ伝熱板15c、16cと同じ突起c11〜c18が形成されており、エミッタ伝熱板16dにも、エミッタ伝熱板14d、15dと同じ突起d11〜d18が形成されている。したがって、電子デバイス14〜16の構成および形状は、全く同じであるから、電子デバイス14〜16の製造が簡易になる。
なお、本実施形態の構成要素と特許請求の範囲の用語との対応関係は、第1実施形態と同じである。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について、図18を参照して説明する。図18は、図3と同じ形式で本実施形態の沸騰冷却装置1xを表した断面図であり、図18と図3で同じ符号が付されている要素は、同じ構成および作用を表すものである。
図18に示すように、本実施形態の沸騰冷却装置1xは、第1実施形態の沸騰冷却装置1に対して、電子デバイス14〜16に換えて、電子デバイス15’(半導体モジュール)および電極板17が、ケース11中の液冷媒13内に浸漬されている。なお、電極板17も、その表面は、液冷媒13に露出し、液冷媒13と接触して液冷媒に晒されている。
電子デバイス15’は、第1実施形態の電子デバイス15からエミッタ伝熱板15dを除去し、エミッタ伝熱板15dを除去した部分を封止樹脂部15eで埋めたものである。したがって、電子デバイス15’も、第1実施形態の電子デバイス15と同等のIGBT15a、ダイオード15b、コレクタ伝熱板15c、封止樹脂部15eを有している。ただし、封止樹脂部15eは、エミッタ伝熱板15dを除去した部分を封止樹脂部15eで埋めた分だけ、形状が異なっている。
この電子デバイス15’は、第1実施形態において図5に示したインバータ100の一部として用いられる。より具体的には、上アームUAにおいて、V相用として電子デバイス15’のIGBT15aおよびダイオード15bが用いられる。このために、コレクタ伝熱板15dは、直流電源2の正極に接続される。また、IGBT15aのエミッタおよびダイオード15bのアノードは、インバータ100のV相出力端子に接続される。
また、制御回路10は、車両の必要トルク等の諸量に基づいて、電子デバイス15’のIGBT15aのゲート電圧を制御する。インバータ100の他の構成要素については、第1実施形態と同じである。ただし、上アームUAのU、W相用のIGBT14a、16aおよびダイオード14b、16bを有する電子デバイス14、16は、本実施形態においては、ケース11内に入っていない。
図18に示される電極板17は、板形状の導電部材であり、電極板17の電子デバイス15’側の面は、電子デバイス15’のコレクタ伝熱板15cの伝熱面に真正面に対向している(すなわち、正対している)。そして、電極板17は、図18中に模式的に表した配線L1を介してIGBT15aのエミッタに熱的かつ電気的に接続されることで、当該コレクタと同電位になっている。したがって、コレクタ伝熱板15cと電極板17が1つの電極対を構成する。
以下、本実施形態の沸騰冷却装置1xの作動について説明する。インバータ100が作動すると、電子デバイス15’のIGBT15aおよびダイオード15bが発熱する。発生した熱は、コレクタ伝熱板15cを介して液冷媒13に伝達される。これにより、コレクタ伝熱板15cの伝熱面において、液冷媒13が加熱されて蒸発し、蒸気冷媒の気泡が発生する。そしてこの気泡は、当該伝熱面から離れて凝縮部まで上昇し、空気通路12中の空気と熱交換することで冷却および凝縮されて液冷媒13に戻り、ケース11内下部に滴下する。インバータ100の作動中、このような蒸発および凝縮のサイクルが繰り返されることにより、沸騰冷却方式による電子デバイス15’の冷却が実現する。
また、このサイクル中、IGBT14aのコレクタの電位がエミッタよりの電位よりも高くなるので、コレクタ伝熱板15cの電位が、電極板17の電位よりも高くなる。したがって、互いに真正面に対向するコレクタ伝熱板15cと電極板17の電位が異なるようになる。すると、EHD効果により、コレクタ伝熱板15cと電極板17の間を液冷媒13が流動するようになる。このようにして発生した液冷媒13の流れによる撹拌効果で、コレクタ伝熱板15cの伝熱面にて発生した気泡が伝熱面から離れやすくなる。その結果、沸騰冷却装置1の冷却性能が向上する。
なお、本実施形態では、EHD効果により液冷媒13を流動させることだけを目的として、電極板17を設けている。しかしながら、コレクタ伝熱板15cを、EHD効果により液冷媒13を流動させる電極に流用している点で、EHD効果により液冷媒13を流動させることだけを目的とする電極の数を低減させることに成功している。
以下、本実施形態の構成要素と特許請求の範囲の用語との対応関係の一例を示す。IGBT15aおよびダイオード15bのいずれか一方または両方が第1の電子部品に相当する。また、IGBT15aのコレクタおよびダイオード15bのカソードのいずれか一方または両方が第1の電子部品の第1の端子に相当する。また、コレクタ伝熱板15cが第1の伝熱板に相当する。また、コレクタ伝熱板15cと電極板17が第1の電極対に相当し、電極板17が第1の電極に相当する。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について、図19を参照して説明する。図19は、図3と同じ形式で本実施形態の沸騰冷却装置1yを表した断面図であり、図19と図3で同じ符号が付されている要素は、同じ構成および作用を表すものである。
図18に示すように、本実施形態の沸騰冷却装置1yは、第1実施形態の沸騰冷却装置1に対して、電子デバイス14、16に換えて、電子デバイス電極板17および18が、ケース11中の液冷媒13内に浸漬されている。電子デバイス15がケース11中の液冷媒13内に浸漬されているのは、第1実施形態と本実施形態で同じである。なお、電極板17、18も、その表面は、液冷媒13に露出し、液冷媒13と接触して液冷媒に晒されている。
この電子デバイス15は、第1実施形態において図5に示したインバータ100の一部として、第1実施形態と同様に用いられる。インバータ100の他の構成要素については、第1実施形態と同じである。ただし、上アームUAのU、W相用のIGBT14a、16aおよびダイオード14b、16bを有する電子デバイス14、16は、本実施形態においては、ケース11内に入っていない。
図19に示される電極板17は、板形状の導電部材であり、電極板17の電子デバイス15側の面は、電子デバイス15のコレクタ伝熱板15cの伝熱面に真正面に対向している(すなわち、正対している)。そして、電極板17は、図19中に模式的に表した配線L2を介してエミッタ伝熱板15dに熱的かつ電気的に接続されることで、当該エミッタ伝熱板15dと同電位になっている。したがって、コレクタ伝熱板15cと電極板17が1つの電極対を構成する。
また、電極板18は、板形状の導電部材であり、電極板18の電子デバイス15側の面は、電子デバイス15のエミッタ伝熱板15dの伝熱面に真正面に対向している(すなわち、正対している)。そして、電極板18は、図19中に模式的に表した配線L3を介してコレクタ伝熱板15cに熱的かつ電気的に接続されることで、当該コレクタ伝熱板15cと同電位になっている。したがって、エミッタ伝熱板15dと電極板18が1つの電極対を構成する。
以下、本実施形態の沸騰冷却装置1yの作動について説明する。インバータ100が作動すると、電子デバイス15のIGBT15aおよびダイオード15bが発熱する。発生した熱は、コレクタ伝熱板15cおよびエミッタ伝熱板15dを介して液冷媒13に伝達される。これにより、各伝熱板15c、15dの伝熱面において、液冷媒13が加熱されて蒸発し、蒸気冷媒の気泡が発生する。そしてこの気泡は、当該伝熱面から離れて凝縮部まで上昇し、空気通路12中の空気と熱交換することで冷却および凝縮されて液冷媒13に戻り、ケース11内下部に滴下する。インバータ100の作動中、このような蒸発および凝縮のサイクルが繰り返されることにより、沸騰冷却方式による電子デバイス15の冷却が実現する。
また、このサイクル中、IGBT15aのコレクタの電位がエミッタよりの電位よりも高くなるので、コレクタ伝熱板15cの電位が、電極板17の電位よりも高くなる。したがって、互いに真正面に対向するコレクタ伝熱板15cと電極板17の電位が異なるようになる。すると、EHD効果により、コレクタ伝熱板15cと電極板17の間を液冷媒13が流動するようになる。
同時に、エミッタ伝熱板15dの電位が、電極板18の電位よりも低くなる。したがって、互いに真正面に対向するエミッタ伝熱板15dと電極板18の電位が異なるようになる。すると、EHD効果により、エミッタ伝熱板15dと電極板18の間を液冷媒13が流動するようになる。
このようにして発生した液冷媒13の流れによる撹拌効果で、コレクタ伝熱板15c、エミッタ伝熱板15dにて発生した気泡が伝熱面から離れやすくなる。その結果、沸騰冷却装置1の冷却性能が向上する。
なお、本実施形態では、EHD効果により液冷媒13を流動させることだけを目的として、電極板17、18を設けている。しかしながら、コレクタ伝熱板15c、エミッタ伝熱板15dを、EHD効果により液冷媒13を流動させる電極に流用している点で、EHD効果により液冷媒13を流動させることだけを目的とする電極の数を低減させることに成功している。
以下、本実施形態の構成要素と特許請求の範囲の用語との対応関係の一例を示す。IGBT15aおよびダイオード15bのいずれか一方または両方が第1の電子部品に相当する。また、IGBT15aのコレクタおよびダイオード15bのカソードのいずれか一方または両方が第1の電子部品の第1の端子に相当する。また、コレクタ伝熱板15cが第1の伝熱板に相当する。また、コレクタ伝熱板15cと電極板17が第1の電極対に相当し、電極板17が第1の電極に相当する。
この場合、IGBT15aのエミッタおよびダイオード15bのアノードのいずれか一方または両方が第1の電子部品の第2の端子に相当し、エミッタ伝熱板15dが第2の伝熱板に相当する。また、エミッタ伝熱板15dと電極板18が第2の電極対に相当し、電極板18が第2の電極に相当する。
ただし、上記の対応関係は、コレクタ伝熱板15cを第1の伝熱板とした場合の例を表しただけである。エミッタ伝熱板15dも、第1の伝熱板であると解釈することもでき、エミッタ伝熱板15dを第1の伝熱板とみなした場合には、上記の対応関係とは異なる対応関係を容易に把握できる。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。例えば、以下のような変形例も許容される。なお、以下の変形例は、それぞれ独立に、上記実施形態に適用および不適用を選択できる。すなわち、以下の変形例のうち任意の組み合わせを、上記実施形態に適用することができる。
(変形例1)
上記各実施形態の沸騰冷却装置1は、空冷式の沸騰冷却装置であったが、本発明の冷却装置は、水冷式の沸騰冷却装置であってもよい。水冷式の沸騰冷却装置は、各実施形態の通気通路12を冷却水通路に置き換えることで得られる。
(変形例2)
上記各実施形態の冷却装置1は、沸騰式の冷却装置であった。しかしながら、本発明の冷却装置は、必ずしも沸騰式である必要はない。例えば、ケース内に環状の流路が形成され、この流路内に液冷媒3が収容され、液冷媒3が流路内を環流するようになっていてもよい。この場合、第1〜第3実施形態の電子デバイス14〜16、第4実施形態の電子デバイス15’と電極板17、および、第5実施形態の電子デバイス15と電極板17、18のうちいずれかが、流路内に収容される。そして、当該電子デバイスの第1、第2伝熱板が、液冷媒3に接触する。液冷媒3は、これら伝熱板と接触することで電子デバイスから熱を奪い、流路の一部の壁面に形成された放熱板を介して、ケースの外部に熱を放出する。
(変形例2)
また、上記各実施形態の電子デバイス14〜16、15’中のIGBTおよびダイオードは、インバータ100の一部として用いられているが、これらIGBTおよびダイオードは、インバータに限らず、他の種類の電子装置の一部として用いられていてもよい。
(変形例3)
上記各実施形態では、電極を兼ねる伝熱板14c〜16c、14d〜16cが接続される電子部品の端子は、IGBTのエミッタおよびコレクタ、ならびに、ダイオードのアノードおよびカソードであった。
しかし、電子部品としては、IGBT、ダイオード以外にも、MOSFET、バイポーラトランジスタ等の半導体素子を用いてもよい。その場合、電極を兼ねる伝熱板が接続される端子は、ゲート、ソース、ドレイン、ベースエミッタ、コレクタのどれであってもよい。ただし、一時的にでも電極対に電位差が生じる必要はある。また、電子部品としては、半導体素子以外のものでも、発熱するようになっていれば採用することができる。
(変形例4)
上記第4、第5実施形態では、伝熱板15c、15dの伝熱面は平板となっているが、第2、第3実施形態のような突起c1〜c8、c11〜c18、d1〜d9、d11〜d18が形成されていてもよい。また、電極17、18の電子デバイス15、15’側の面にも、第2、第3実施形態のような突起c1〜c8、c11〜c18、d1〜d9、d11〜d18が形成されていてもよい。この場合も、2つの正対する電極(伝熱板15cと電極17、伝熱板15dと電極18)の互い違いの位置に突起が形成されるようにしてもよい。このようにすることで、第2、第3実施形態と同等の効果を発揮することができる。
(変形例5)
上記第2、第3実施形態および変形例4の突起は、必ずしも円錐形状である必要はない。電極対の間に不均一電界を発生させられる形状であれば、どのような形状でもよい。例えば、角柱形状であってもよい。また、伝熱板の複数箇所に溝が形成されたような形状においても、溝と溝の間の部分は突起に相当する。
(変形例6)
また、上記第1〜第5実施形態では、伝熱板14c〜16c、14d〜16dの板面が、鉛直方向に平行となっている。しかし、必ずしもこのようになっておらずともよい。つまり、上記第1〜第5実施形態では、伝熱板14c〜16c、14d〜16dの板面が、鉛直方向に垂直になっていない限り、気泡の上昇が致命的に妨げられることはない。
(変形例7)
また、上記第1〜第5実施形態では、1つの電極対を構成する2つの伝熱板の伝熱面が、互いに正対していた。しかし、必ずしもこのようになっておらずともよい。例えば、1つの電極対を構成する2つの伝熱板は、板面が平行になっておらずともよい。
1、1x、1y 沸騰冷却装置
11 ケース
14〜16 電子デバイス
14a〜16a IGBT
14b〜16b ダイオード
14c〜16c コレクタ伝熱板
14d〜16d エミッタ伝熱板
c1〜c8、c11〜c18、d1〜d9、d11〜d18 突起

Claims (8)

  1. ケース(11)と、
    前記ケース内に収容されると共にEHD現象を示す液冷媒(13)と、
    発熱する第1の電子部品(15a、15b)と、
    前記液冷媒と接触し、前記第1の電子部品の第1の端子に電気的に接続されると共に、
    前記第1の電子部品において発生した熱を前記液冷媒に伝達する第1の伝熱板(15c)と、
    前記第1の伝熱板と共に第1の電極対を構成し、前記液冷媒と接触する第1の電極(14d、17)と
    前記液冷媒と接触し、前記第1の電子部品の第2の端子に電気的に接続されると共に、前記第1の電子部品において発生した熱を前記液冷媒に伝達する第2の伝熱板(15d)と、
    前記第2の伝熱板と共に第2の電極対を構成し、前記液冷媒と接触する第2の電極(16c、18)とを備え、
    前記電子部品が発熱しているときに、前記第1の伝熱板と前記第1の電極との電位が異なることで、EHD効果により、前記液冷媒のうち前記第1の伝熱板と前記第1の電極の間にある液冷媒の、前記第1の伝熱板から前記第1の電極の方向への、または、前記第1の電極から前記第1の伝熱板の方向への、流れが発生し、
    前記電子部品が発熱しているときに、前記第2の伝熱板と前記第2の電極との電位が異なることで、前記液冷媒のうち前記第2の伝熱板と前記第2の電極の間にある液冷媒の流れが発生し、
    前記第2の伝熱板と前記第2の電極は、前記第1の伝熱板に対して前記第1の電極とは反対側にあることを特徴とする冷却装置。
  2. 発熱する第2の電子部品(14a、14b)を備え、
    前記第1の電極は、前記第2の電子部品の第1の端子に電気的に接続されると共に、前記第2の電子部品において発生した熱を前記液冷媒に伝達する第3の伝熱板(14d)であることを特徴とする請求項に記載の冷却装置。
  3. ケース(11)と、
    前記ケース内に収容されると共にEHD現象を示す液冷媒(13)と、
    発熱する第1の電子部品(15a、15b)と、
    前記液冷媒と接触し、前記第1の電子部品の第1の端子に電気的に接続されると共に、前記第1の電子部品において発生した熱を前記液冷媒に伝達する第1の伝熱板(15c)と、
    前記第1の伝熱板と共に第1の電極対を構成し、前記液冷媒と接触する第1の電極(14d、17)と
    発熱する第2の電子部品(14a、14b)と、を備え、
    前記電子部品が発熱しているときに、前記第1の伝熱板と前記第1の電極との電位が異なることで、EHD効果により、前記液冷媒のうち前記第1の伝熱板と前記第1の電極の間にある液冷媒の、前記第1の伝熱板から前記第1の電極の方向への、または、前記第1の電極から前記第1の伝熱板の方向への、流れが発生し、
    前記第1の電極は、前記第2の電子部品の第1の端子に電気的に接続されると共に、前記第2の電子部品において発生した熱を前記液冷媒に伝達する第3の伝熱板(14d)であることを特徴とする冷却装置。
  4. 前記第1の電極対の間に不均一電界が発生することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の冷却装置。
  5. 前記第1の電極対の少なくとも一方には突起(c1〜c8、c11〜c18、d1〜d9、d11〜d18)が形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の冷却装置。
  6. 前記第1の電極対を構成する前記第1の伝熱板と前記第1の電極は、正対していることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の冷却装置。
  7. 前記第1の伝熱板の伝熱面で前記液冷媒が加熱されて蒸発し、蒸気冷媒の気泡が発生し、前記伝熱面から離れて凝縮部まで上昇し、前記凝縮部において冷却および凝縮されて前記液冷媒に戻る沸騰冷却装置であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1つに記載の冷却装置
  8. 前記第1の伝熱板の板面は、鉛直方向に平行であることを特徴とする請求項7に記載の冷却装置。
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