JP6201036B2 - 金属接合品及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、第1金属ワークと第2金属ワークを接合して構成される金属接合品に関する。
金属ワーク同士を接合する接合方法の1つとして、特許第4255652号公報に記載された固相拡散接合が挙げられる。この手法につき概略説明すると、接合する2個の金属ワークの少なくとも一方の接合面に、金、銀又は白金等の金属微粒子を島状に被着させ、その後、接合面同士を重畳して加圧・加熱を施すものである。そして、金属微粒子の使用量を極小量とするとともに、接合時の加圧力を小さく且つ加熱温度を比較的低くすることで、接合界面に金属間化合物が生成することを回避している。
特許第4255652号公報によれば、この接合法においては、金属微粒子の原子が、加圧及び加熱によって金属ワークの金属原子と置き換わり、又は、金属ワークの金属原子間に配置される現象が生じ、その結果、接合が開始される、とのことである。
ここで、当該接合方法では、金、銀、白金等の貴金属を、レーザアブレーション、高周波加熱溶解、抵抗加熱溶解、アーク溶解等によって蒸発させ、これにより金属微粒子を生成するようにしている。すなわち、いわゆるガス中蒸発法が行われる。このための設備を設ける必要があるので、装置が大規模となるとともに、設備投資が高騰する。
しかも、この場合、金属微粒子を接合面に被着させるためのチャンバやポンプ等の真空設備も必要である。このことも、装置が大規模となることや、設備投資が高騰することの一因となる。
これに対し、低コストであり、しかも、作業が簡素である接合方法として、国際公開第2009/131193号パンフレットに記載されるように、銀ナノ粒子を用いて金属ワーク同士を接合する手法が知られている。この接合方法では、先ず、粒径が1〜40nmの銀ナノ粒子と反応促進材とをバインダ及び溶剤に混合して接合用ペーストを調製する。ここで、反応促進材は、銀ナノ粒子同士の反応(密着・接合)を促進するために添加され、炭酸銀又は酸化銀と、結晶体を含むカルボン酸類とからなる。
次に、接合用ペーストを金属部材の接合面に塗布し、該接合用ペーストを介して接合面同士が当接するように2個の金属ワークを重ね合わせる。さらに、金属部材に対して、接合面同士が接近する方向に荷重を加えつつ、例えば、250℃以上に加熱する。この接合温度を、金属ワークに荷重を付与しながら10分以上保持する。その結果、バインダが分解されて銀ナノ粒子が互いに密着し、さらに焼成が生じるため、金属ワークの接合面同士が接合される。
国際公開第2009/131193号パンフレットに記載の接合方法では、炭酸銀又は酸化銀が還元されて比較的大きな銀粒子となる。すなわち、この場合、接合界面に銀ナノ粒子と比較的大粒の銀粒子が混在することになる。このように、粒径が著しく相違する粒子が混在する場合、接合強度を大きくすることは困難である。
本発明の一般的な目的は、第1金属ワークと第2金属ワークを接合した金属接合品を提供することにある。
本発明の主たる目的は、優れた接合強度を示す金属接合品を提供することにある。
本発明の別の目的は、低コストで得ることが可能な金属接合品を提供することにある。
本発明の一実施形態によれば、第1金属ワークと第2金属ワークを接合して構成された金属接合品において、
前記第1金属ワークと前記第2金属ワークの少なくともいずれか一方の結晶粒界に、酸化還元電位の値がH2に比して正に大きな金属からなる金属微粒子が点在し、
さらに、前記第1金属ワークと前記第2金属ワークとの接合界面に、該第1金属ワーク由来の金属と、該第2金属ワーク由来の金属との金属結合が形成され、
且つ前記接合界面に、前記金属微粒子及び酸素が存在しない金属接合品が提供される。ここで、本発明において、第1金属ワーク又は第2金属ワークの一方は鉄基合金からなり、且つ他方はアルミニウム合金からなる。また、金属微粒子は銀からなる。
すなわち、本発明においては、接合界面に酸素が存在しない。換言すれば、各金属ワークの接合面表面の不動態膜が除去されて活性な下地金属が露呈し、さらに、下地金属同士の間に強固な金属結合が形成されている。このことと、脆性破壊の一因となる酸素が存在しないことが相俟って、優れた接合強度が発現する。
以上のように、本発明に係る金属接合品では、第1金属ワークと第2金属ワークが離脱し難い。しかも、前記金属微粒子を塗布した後に第1金属ワークと第2金属ワークを接合すればよいので、金属接合品を得るまでのコストを低廉化し得るとともに、作業が簡素である。
加えて、第1金属ワーク又は第2金属ワークの少なくともいずれか一方に金属微粒子が分散することに伴い、該金属微粒子を含有する第1金属ワーク又は第2金属ワークの強度が向上する。すなわち、接合界面のみならず、母材それ自体も優れた強度を示すようになる。
なお、金属微粒子を塗布するには、例えば、該金属微粒子を含む金属ペーストを塗布すればよい。
接合界面は概して高硬度であり、一方、各金属ワークは、一般的には接合界面に比して低硬度である。このように高硬度層と低硬度層が近接する場合、残留応力(内部応力)が発生し易くなる。そこで、金属微粒子は、典型的には接合界面近傍の結晶粒界に多く存在し、前記接合界面から離間するに従って低減する、いわゆる傾斜組成であることが好ましい。このような傾斜組成部位が存在するときには、該傾斜組成部位において硬度が徐々に変化するようになる。このため、内部応力が緩和されるからである。
また、金属微粒子をなす金属は、酸素吸着能を有するものであることが好ましい。この場合、接合面に塗布された金属微粒子が酸素を捕捉して拡散するので、接合界面から酸素を除去することが容易となる。
第1金属ワークと第2金属ワークは、融点が互いに相違する金属であってもよい。この場合、金属微粒子は、第1金属ワーク又は第2金属ワークの中、低融点である方のワークの結晶粒界に点在する。さらに、接合界面には、金属結合により、第1金属ワーク由来の金属と、第2金属ワーク由来の金属とで金属間化合物が形成される。
この場合、拡散した金属微粒子により、低融点金属ワークの強度が向上する。また、金属間化合物が形成されることに基づき、十分な接合強度が得られる。
以上から諒解されるように、第1金属ワークと第2金属ワークは、同種金属であってもよいし、異種金属であってもよい。ここで、「同種金属」とは、例えば、クロムモリブデン鋼であれば、日本工業規格(JIS)において「SCM」と分類されているものが含まれる。すなわち、例えば、SCM430とSCM440は同種金属である。
また、「異種金属」とは、第1金属ワークにおいて組成比が最も大きな金属と、第2金属ワークにおいて組成比が最も大きな金属とが異なる場合をいう。例えば、第1金属ワークにおける組成比が最も大きな金属がFe、第2金属ワークにおける組成比が最も大きな金属がAlであるときには、第1金属ワークと第2金属ワークは異種金属である。
第1金属ワークと第2金属ワークの接合強度は、接合界面の厚みが適切な範囲内であるときに大きくなる。従って、接合界面の厚みは0.1〜1.8μmとすることが好ましい。この場合、金属接合品に対して破壊試験を行うと、接合界面ではなく、金属ワーク自体に破壊が生じるようになる。なお、接合界面の厚みは0.3〜1.6μmとすることがより好ましく、0.5〜1.3μmとすることがさらに好ましい。
以上において、金属微粒子の好適な具体例としては銀が挙げられる。銀は、優れた酸素吸着能を示す。また、銀ペーストは比較的安価であるとともに容易に入手することができ、さらに、環境に対する負荷が小さいという利点がある。
図1は、本発明の第1実施形態に係る金属接合品の縦断面側面図である。 図2は、ニッケルペーストを用いて得られた金属接合品、金属ペーストを塗布することなく得られた金属接合品、銀ペーストを用いて得られた金属接合品に対して曲げ応力試験を行った結果を示すグラフである。 図3は、酸化還元電位を卑側から示した一覧図である。 図4は、接合面に塗布された銀ペースト中の露出面積と、接合強度との関係を示すグラフである。 図5は、第1実施形態に係る金属接合品の接合界面近傍の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である。 図6は、エネルギ分散型X線分光分析(EDX)によって求めた、上方の第2薄鋼板から下方の第1薄鋼板に向かう銀の深さ方向プロファイルである。 図7は、本発明の第2実施形態に係る金属接合品の縦断面側面図である。 図8は、第2実施形態に係る金属接合品の接合界面近傍のSEM写真である。 図9は、EDXによって求めた、薄アルミニウム合金板から薄鋼板に向かう銀の深さ方向プロファイルである。 図10は、銀ペーストを用いることなく薄アルミニウム合金板と薄鋼板を接合したときの、顕微分光分析による酸素の深さ方向プロファイルである。 図11は、銀ペーストを用いて薄アルミニウム合金板と薄鋼板を接合したときの、顕微分光分析による酸素の深さ方向プロファイルである。 図12は、銀ペーストを用いることなく薄アルミニウム合金板と薄鋼板を接合した金属接合品における薄アルミニウム合金板での硬度測定結果と、銀ペーストを用いて薄アルミニウム合金板と薄鋼板を接合した金属接合品における薄アルミニウム合金板での硬度測定結果を併せて示すグラフである。 図13は、接合界面(金属間化合物)の厚みと、接合強度との関係を示したグラフである。 図14は、第1金属ワークと第2金属ワークの組み合わせを示したマトリックス図である。 図15は、略円錐台形状の第1金属ワークと、略円柱形状体の第2金属ワークとを接合することで得られたエンジンバルブ(金属接合品)の全体概略側面図である。
以下、本発明に係る金属接合品につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
先ず、第1金属ワークと第2金属ワークが同一金属(鋼板)である第1実施形態につき説明する。
図1は、第1実施形態に係る金属接合品10の縦断面側面図である。この金属接合品10は、第1金属ワークである第1薄鋼板12と、第2金属ワークである第2薄鋼板14とが、例えば、超音波接合や摩擦圧接等の接合手法によって接合されたものである。
第1薄鋼板12及び第2薄鋼板14は、例えば、クロムモリブデン鋼からなる。具体的な一例としては、日本工業規格(JIS)に規定されるSCM420相当材が挙げられる。
第1薄鋼板12と第2薄鋼板14の接合につき説明すると、はじめに、第1薄鋼板12の接合面、又は第2薄鋼板14の接合面の少なくともいずれか一方に、金属微粒子が分散媒に分散されることで調製された金属ペーストを塗布する。
図2は、金属ペーストとして、酸化還元電位の値がH2に比して負に大きなニッケル(Ni)微粒子を含むニッケルペーストを接合面に塗布した後、第1薄鋼板12と第2薄鋼板14を摩擦圧接にて接合することで得られた金属接合品、金属ペーストを塗布することなく第1薄鋼板12と第2薄鋼板14を摩擦圧接にて接合することで得られた金属接合品、酸化還元電位の値がH2に比して正に大きな銀(Ag)微粒子を含む銀ペーストを接合面に塗布した後、第1薄鋼板12と第2薄鋼板14を摩擦圧接にて接合することで得られた金属接合品の各々に対して行った曲げ応力試験の結果を示すグラフである。ニッケルペーストを用いた場合と、金属ペーストを用いない場合では、接合界面から離脱(破断)した。この際の破断応力は、金属ペーストを用いない場合の方が大きかった。
また、銀ペーストを用いた場合には、金属ペーストを用いない場合に比して破断応力が大きくなった。さらに、この場合、接合界面ではなく、母材である第1薄鋼板12が破断した。
この傾向は、第1金属ワーク及び第2金属ワークが異種金属であるときや、金属ペースト中の金属微粒子がニッケル以外の卑金属、銀以外の貴金属であるときにも同様であった。
以上のように、金属ペーストを用いない場合に比して接合強度が向上することから、金属微粒子としては、酸化還元電位の値がH2に比して正に大きな金属が選定される。その具体例としては、卑側から酸化還元電位を示した図3から諒解されるように、Cu(銅)、Ag(銀)、白金(Pd)、プラチナ(Pt)等の微粒子が挙げられる。コストや接合強度の観点から、銀微粒子を含む銀ペーストが好適である。以下、銀ペーストを用いる場合を例示することとする。
ここで、銀ペーストは、銀微粒子として、平均粒径が1μm未満のもの、例えば、1〜100nmである、いわゆるナノ粒子を含むものが好ましいが、それよりも大粒径であるマイクロ粒子、例えば、平均粒径が1〜5μmの銀微粒子を含む銀ペーストであってもよい。マイクロ粒子を含む銀ペーストは、ナノ粒子を含む銀ペーストに比して安価であることから、接合に要するコストを低廉化し得るという利点がある。勿論、100nm超〜1μm未満の範囲内である銀微粒子、例えば、500nm(0.5μm)であるものを含む銀ペーストであってもよい。
銀ペーストは、上記したような銀微粒子が分散媒に分散されることで調製されている。分散媒の好適な例としては、ベンジルアルコール等の芳香族アルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PEGMEA)、ポリエチレングリコールモノメタクリレート(PEGMA)、テルピネオール等の極性溶媒が挙げられる。さらには、これらの極性溶媒に、分散剤としての不飽和脂肪酸エステルが添加されたものであってもよい。
この銀ペーストを、スクリーン印刷、パッド印刷、ブレード塗工、ハケ塗り等の公知の塗布手法によって、第1薄鋼板12の接合面、又は第2薄鋼板14の接合面の少なくとも一方に塗布する。
なお、銀ペースト中の銀微粒子の含有量が過度に少ない場合や、銀ペーストの塗布量が過度に少ない場合には、十分な接合強度が得られない。従って、銀粒子の粒径、含有量及び塗布量を、単位重量当たりの銀の露出面積が一定値以上となるように設定することが好ましい。
図4は、接合面に塗布された銀ペースト中の露出面積と、接合強度との関係を示すグラフである。この図4から、露出面積が5.8×10122/g以上であるときに、母材(第1薄鋼板12ないし第2薄鋼板14)の強度に匹敵する程度の優れた接合強度が得られることが分かる。なお、第1金属ワーク及び第2金属ワークを別種の金属材に変更したときも同様の傾向が認められる。
例えば、銀粒子の平均粒径を2rとするとき、当該銀粒子が球形状であると近似すると、表面積Srは、下記の式(1)によって算出される。
Sr=4×π×r2 …(1)
また、銀粒子の体積をV、粒子1個当たりの重量をwとすると、Agの単位体積当たりの重量が10.49×10-6g/m3であるから、V、wは、それぞれ、下記の式(2)、(3)によってそれぞれ算出される。
V=(4/3)×π×r3 …(2)
w=V×10.49×10-6 …(3)
さらに、銀ペースト中の銀粒子の個数は、銀ペーストの重量と銀含有量との積である。従って、例えば、銀ペースト中の銀粒子の含有量が77.5%、銀ペーストの塗布量が0.16μg/mm2であるとき、銀粒子の個数Nは、下記の式(4)によって求められる。
N=(0.16×0.775)/w …(4)
そして、銀粒子の露出面積Aは、下記の式(5)によって求められる。
A=(N×Sr)/銀ペーストの塗布量 …(5)
式(5)に基づき、銀微粒子の露出面積を5.8×10122/g以上とするためには、銀微粒子として、平均粒径が77nm未満のものを用いればよいことが分かる。勿論、平均粒径が77nm以上のものであっても、接合面の単位面積当たりに対する銀ペーストの塗布量を多くすればよい。
摩擦圧接を行う場合、第1薄鋼板12を第1回転保持具に保持する一方で第2薄鋼板14を第2回転保持具に保持した後、第1回転保持具及び第2回転保持具を回転付勢する。この状態で、第1薄鋼板12と第2薄鋼板14を相対的に接近させ、互いを摺接させればよい。
また、超音波接合を行うときには、銀ペーストを介して接合面同士が対向するように第1薄鋼板12と第2薄鋼板14を重ね合わせる。その後、例えば、第1薄鋼板12を位置決め固定した状態で、第1薄鋼板12と第2薄鋼板14との重畳部に超音波ホーンを当接させる。さらに、第1薄鋼板12及び第2薄鋼板14に対し、接合面同士を接近させる方向に荷重を付与しながら、超音波ホーンから出力される超音波の振動を、第2薄鋼板14を介して接合面及び銀ペーストに伝達する。
以上のような接合作業の過程で、銀ペースト中の分散媒が揮発するとともに銀微粒子が第1薄鋼板12又は第2薄鋼板14に拡散する。また、第1薄鋼板12と第2薄鋼板14の間で固相拡散接合が起こる。その結果、第1薄鋼板12と第2薄鋼板14の間に接合界面が形成される。
接合界面近傍の走査型電子顕微鏡(SEM)写真である図5に示すように、銀微粒子は、第1薄鋼板12及び第2薄鋼板14の双方に略均等に拡散し、第1薄鋼板12ないし第2薄鋼板14の粒界に点在する。このような銀の拡散により、第1薄鋼板12ないし第2薄鋼板14の強度や硬度等が向上する。なお、図5においては、銀微粒子を円で囲繞することで容易に認識し得るようにしているが、金属組織中に円が実在しないことは勿論である。後述する図8においても同様である。
図6は、エネルギ分散型X線分光分析(EDX)によって求めた、上方の第2薄鋼板14から下方の第1薄鋼板12に向かう銀の深さ方向プロファイルである。図6中の縦実線は、接合界面を示す。この図6を参照し、接合界面においてピーク強度がバックグランドと略同等であること、また、接合界面を境に十分な強度のピークが出現していることから、銀は、接合界面に存在せず、第1薄鋼板12ないし第2薄鋼板14内に分散していることが分かる。このことから、銀ペースト中の銀微粒子は、直接的には接合に関与していないと推察される。
図6からは、銀由来のピーク強度が接合界面から離間するに従って小さくなっていることも諒解される。このことは、銀微粒子の拡散濃度が、接合界面から離間するにつれて漸次的に減少することを意味する。すなわち、銀微粒子が拡散した部位は傾斜組成をなす。銀の拡散範囲(傾斜組成部位)は、第1薄鋼板12、第2薄鋼板14の各々で、接合界面から深さ方向に向かっておよそ10μm以内であり、合計で20μm程度である。
ここで、銀ペーストを用いないことを除いては上記と同様にして第1薄鋼板12と第2薄鋼板14を接合した場合、電子線マイクロアナライザ(EPMA)にて接合界面の元素分析を行うと、酸素が検出される。一方、銀ペーストを用いた場合、EPMA元素分析において、酸素が検出されない。以上の分析結果から、銀が酸素を捕捉しながら第1薄鋼板12ないし第2薄鋼板14内を拡散し、このために接合界面から酸素が存在しなくなると判断される。
このようにして銀微粒子が酸素を捕捉する結果、接合界面では、不動態膜が還元除去されて活性な下地金属が露出する。また、大気中の酸素が銀微粒子に捕捉されるので、下地金属の表面に不動態膜が再形成されることが回避される。このため、下地金属同士の間に金属結合が速やかに形成される。
以上のように、下地金属同士の間に強固な金属結合が形成されていることと、酸素が存在しないために脆性破壊が生じ難いこととが相俟って、接合界面近傍の接合強度が優れたものとなる。
この現象は、銀以外の金属であり、且つ酸化還元電位の値がH2に比して正に大きなものからなる微粒子を含む金属ペーストを用いた場合に同様に認められる。酸化還元電位の値がH2に比して正に大きな金属からなる微粒子を含む金属ペーストを用いたときに接合強度が大きくなるのは、当該金属が上記と同様に酸素を捕捉する酸素捕捉剤として機能し、下地金属同士の間に金属結合が形成されるためであると推察される。
第1金属ワークと第2金属ワークが同種金属である第1実施形態では、接合界面は、上記の金属結合が形成され、且つ酸素が存在しない(深さ方向プロファイルにおけるピーク強度がバックグランドと同等であるか、無視し得るほど小さい)領域として定義される。接合界面の厚みは、接合作業時の荷重に応じて変化し、荷重が大きいほど大きくなる。
接合界面の厚みが過度に大きいと、第1薄鋼板12又は第2薄鋼板14との内部応力差が大きくなるために接合強度が小さくなる。これを回避するべく、接合界面の厚みは0.1〜1.8μmの範囲内であることが好ましい。超音波接合の場合、付与する荷重を30〜50MPaとするとともに、超音波ホーンからの超音波の出力を、周波数が2kHzである場合には900〜3000Wとすればよい。
接合界面の厚みは0.3〜1.6μmであることがより好ましく、0.5〜1.3μmであることがさらに好ましく、1μmであることが最も好ましい。
次に、第1金属ワークと第2金属ワークが異種金属である第2実施形態につき説明する。
図7は、第2実施形態に係る金属接合品20の縦断面側面図である。この金属接合品20は、第1金属ワークである薄アルミニウム合金板22と、第2金属ワークである薄鋼板24とが、第1実施形態と同様に、超音波接合や摩擦圧接等の接合手法によって接合されたものである。
薄アルミニウム合金板22の好適な素材としては、例えば、JISに規格されるADC12相当材が挙げられる。一方、薄鋼板24の好適な素材は、上記の第1薄鋼板12と同様にクロムモリブデン鋼、例えば、SCM420相当材が挙げられる。この組み合わせでは、ADC12相当材の方が低融点である。
薄アルミニウム合金板22と薄鋼板24の接合も、第1実施形態と同様に、金属ペースト、好適には銀ペーストを介して行われる。接合面に塗布された銀ペーストにおける銀微粒子の好適な露出面積は、上記と同様に5.8×10122/g以上である。
図8は、金属接合品20の接合界面近傍のSEM写真である。左方の黒色が薄アルミニウム合金板22(ADC12相当材)、右方の白色が薄鋼板24(SCM420相当材)、両者の間の灰色が接合界面であり、破線は結晶粒界を示している。この図8から、第2実施形態においても銀が結晶粒界に沿って点在していることが分かる。
なお、銀は、低融点である薄アルミニウム合金板22側に優先的に拡散し、薄鋼板24の結晶粒界には認められない。このことは、EDXによって求めた、薄アルミニウム合金板22から薄鋼板24に向かう銀の深さ方向プロファイルである図9からも支持される。すなわち、この図9において、縦実線で示す接合界面、及び薄鋼板24内ではピークの出現が認められない。その一方で、薄アルミニウム合金板22内では十分な強度のピークが出現している。
このように、低融点の薄アルミニウム合金板22の結晶粒界に銀が拡散することに伴い、薄アルミニウム合金板22の強度や硬度等が向上する。例えば、ナノインデンタによって測定したADC12材の平均硬度は1700MPa程度であるが、銀ペーストを用いて得られた金属接合品20における薄アルミニウム合金板22の平均硬度は3200MPaと著しく大きくなる。なお、銀ペーストを用いずに得られた金属接合品における薄アルミニウム合金板22の平均硬度は、ADC12材の平均硬度と同等か、若干上回る程度である。
銀微粒子の拡散濃度は、接合界面から離間するにつれて漸次的に減少する。すなわち、銀微粒子が拡散した部位は、傾斜組成をなす。図9から諒解されるように、銀の拡散範囲(傾斜組成部位)は、接合界面から薄アルミニウム合金板22の深さ方向に向かっておよそ100μm以内である。
そして、接合界面に銀が存在しないという上記の分析結果から、第2実施形態においても、銀ペースト中の銀微粒子が直接的には接合に関与していないと判断される。
ここで、銀ペーストを用いることなく薄アルミニウム合金板22と薄鋼板24を接合したときの、顕微分光分析による酸素の深さ方向プロファイルを図10に示すとともに、銀ペーストを用いて薄アルミニウム合金板22と薄鋼板24を接合したときの、顕微分光分析による酸素の深さ方向プロファイルを図11に示す。図10と図11を対比し、後者では、薄アルミニウム合金板22内に酸素が拡散していることが分かる。また、EPMA等の機器分析を行うと、接合界面では酸素が検出されない。
以上のことから、この場合も、銀が酸素を捕捉しながら薄アルミニウム合金板22内を拡散するために接合界面に酸素が存在していないといえる。
すなわち、第2実施形態でも上記と同様に、接合界面では、不動態膜が還元除去されて活性な下地金属が露出する。この露出した下地金属同士により、金属結合を介する金属間化合物が生成する。金属間化合物は金属の1種であり、靭性に優れる。
この金属間化合物は、構成元素として、薄鋼板24由来の鉄(Fe)と、薄アルミニウム合金板22由来のアルミニウム(Al)とを含む。なお、上記した通り、金属間化合物には酸素が含まれていない。このために脆性破壊が生じ難い。
以上のような理由から、金属間化合物が生成することにより、優れた接合強度が発現する。
金属間化合物は概して高硬度であり、従って、第2実施形態における接合界面は比較的高硬度である。一方、薄アルミニウム合金板22及び薄鋼板24において、銀微粒子が拡散していない内部は比較的低硬度である。高硬度層と低硬度層が近接する場合には、残留応力(内部応力)が発生し易くなるが、第2実施形態では、接合界面と内部との間に、銀粒子の拡散濃度が徐々に変化する傾斜組成部位が介在する。
図12は、銀ペーストを用いることなく薄アルミニウム合金板22と薄鋼板24を接合した金属接合品における薄アルミニウム合金板22での硬度測定と、銀ペーストを用いて薄アルミニウム合金板22と薄鋼板24を接合した金属接合品20における薄アルミニウム合金板22での硬度測定の結果である。なお、硬度測定はナノインデンタによって行っており、横軸は接合界面からの距離(深さ)である。
この図12から、銀ペーストを用いなかった場合には、接合界面から離間するにつれて硬度が急激に低下するのに対し、銀ペーストを用いた場合には、硬度の低下が緩慢であることが分かる。すなわち、傾斜組成部位では硬度が徐々に変化する。このため、該傾斜組成部位において内部応力が緩和され、接合界面での離脱が生じ難くなる。
通常、鋼材等の鉄基合金からなる部材と、アルミニウム合金からなる部材とを接合することは困難である。これに対し、第2実施形態によれば、大規模な接合設備を設置したり、繁雑な作業を行ったりすることなく、両者を容易且つ簡便に接合することができる。
第2実施形態では、接合界面は、金属間化合物、すなわち、金属結合が形成され、且つ酸素が存在しない領域として定義される。接合界面の厚みは、接合作業時の荷重に応じて変化し、荷重が大きいほど大きくなる。
接合界面(金属間化合物)の厚みと、接合強度との関係をグラフにして図13に示す。この図13から、接合界面の厚みを0.1〜1.8μmの範囲内とすることにより、少なくとも50MPaという十分な接合強度が得られることが分かる。
また、接合界面の厚みを0.3〜1.6μmとしたときには少なくとも60MPaの接合強度が得られ、0.5〜1.3μmとしたときには少なくとも70MPaの接合強度が得られる。さらに、1μmとしたときには、約80MPaの接合強度が発現する。
以上の結果から、接合界面の好ましい厚みは0.1〜1.8μm、より好ましくは0.3〜1.6μm、さらに好ましくは0.5〜1.3μm、最も好ましくは1μmであることが分かる。
本発明は、上記した第1及び第2実施形態に特に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、第1金属ワーク及び第2金属ワークは、上記の薄アルミニウム合金板22及び薄鋼板24に限定されるものではなく、図14に示すように、種々の組み合わせを採用することができる。図14中の「OK」は、接合がなされたものであることを表す。なお、図14中の金属元素名は、金属ワーク中で最も組成比が大きな金属成分を表している。すなわち、例えば、「Ti」には、純チタンからなる金属ワークや、金属成分中でチタンの組成比が最大であるチタン合金からなる金属ワークの双方が含まれる。
また、第1金属ワーク及び第2金属ワークの形状も、上記の平板形状のものに限定されるものではない。例えば、図15に示すように、略円錐台形状の傘部30を第1金属ワーク、長尺で小径な略円柱形状体の軸部32を第2金属ワークとして選定し、これらを接合することで、金属接合品としてのエンジンバルブ34を作製するようにしてもよい。
なお、この場合、傘部の素材としてはニッケル合金を選定し、軸部の素材としてはマルテンサイト系耐熱鋼(例えば、SUH11等)を選定すればよい。

Claims (12)

  1. 第1金属ワーク(12)と第2金属ワーク(14)を接合して構成された金属接合品(10)において、
    前記第1金属ワーク(12)又は前記第2金属ワーク(14)の一方は鉄基合金からなり、且つ他方はアルミニウム合金からなり、
    前記第1金属ワーク(12)と前記第2金属ワーク(14)の少なくともいずれか一方の結晶粒界に、からなる金属微粒子が点在し、
    さらに、前記第1金属ワーク(12)と前記第2金属ワーク(14)との接合界面に、該第1金属ワーク(12)由来の金属と、該第2金属ワーク(14)由来の金属との金属結合が形成され、
    且つ前記接合界面では、エネルギ分散型X線分光分析(EDX)によって求めた前記金属微粒子の深さ方向プロファイルにて前記金属のピークが出現せず、顕微分光分析によって求めた酸素の深さ方向プロファイルにて酸素のピークが出現しないことを特徴とする金属接合品(10)。
  2. 請求項1記載の金属接合品(10)において、前記金属微粒子は、前記接合界面近傍の結晶粒界に多く存在し、前記接合界面から離間するに従って低減する傾斜組成であることを特徴とする金属接合品(10)。
  3. 請求項1又は2記載の金属接合品(10)において、銀からなる前記金属微粒子酸素吸着能を示すことを特徴とする金属接合品(10)。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の金属接合品(10)において、前記金属微粒子は、前記第1金属ワーク(12)又は前記第2金属ワーク(14)の中、アルミニウム合金からなるワークの結晶粒界に点在し、
    さらに、前記第1金属ワーク(12)と前記第2金属ワーク(14)との接合界面に、前記金属結合により、前記第1金属ワーク(12)由来の金属と、該第2金属ワーク(14)由来の金属とで金属間化合物が形成されていることを特徴とする金属接合品(10)。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の金属接合品(10)において、前記接合界面の厚みが0.1〜1.8μmの範囲内であることを特徴とする金属接合品(10)。
  6. 請求項5記載の金属接合品(10)において、前記接合界面の厚みが0.3〜1.6μmの範囲内であることを特徴とする金属接合品(10)。
  7. 請求項6記載の金属接合品(10)において、前記接合界面の厚みが0.5〜1.3μmの範囲内であることを特徴とする金属接合品(10)。
  8. 鉄基合金又はアルミニウム合金のいずれか一方からなる第1金属ワーク(12)と、アルミニウム合金又は鉄基合金の残余の一方からなる第2金属ワーク(14)を接合して構成され、前記第1金属ワーク(12)と前記第2金属ワーク(14)の少なくともいずれか一方の結晶粒界に、からなる金属微粒子が点在し、さらに、前記第1金属ワーク(12)と前記第2金属ワーク(14)との接合界面に、該第1金属ワーク(12)由来の金属と、該第2金属ワーク(14)由来の金属との金属結合が形成され、且つ前記接合界面では、エネルギ分散型X線分光分析(EDX)によって求めた前記金属微粒子の深さ方向プロファイルにて前記金属のピークが出現せず、顕微分光分析によって求めた酸素の深さ方向プロファイルにて酸素のピークが出現しない金属接合品(10)を得る金属接合品(10)の製造方法であって、
    前記第1金属ワーク(12)又は前記第2金属ワーク(14)の少なくともいずれか一方に、からなる金属微粒子を塗布する工程と、
    前記第1金属ワーク(12)又は前記第2金属ワーク(14)のいずれか一方を第1回転保持具に保持し、且つ前記第2金属ワーク(14)又は前記第1金属ワーク(12)の残余の一方を第2回転保持具に保持するとともに、前記金属微粒子を塗布した面を他方のワーク(12、14)に対向させる工程と、
    前記第1回転保持具及び前記第2回転保持具を回転付勢し、前記第1金属ワーク(12)と前記第2金属ワーク(14)を相対的に接近させて互いに摺接させる工程と、
    を有することを特徴とする金属接合品(10)の製造方法。
  9. 請求項記載の製造方法において、前記金属微粒子としての銀粒子、当該銀粒子の露出面積が5.8×10122/g以上となるように分散媒に分散した銀ペーストを塗布することを特徴とする金属接合品(10)の製造方法。
  10. 鉄基合金又はアルミニウム合金のいずれか一方からなる第1金属ワーク(12)と、アルミニウム合金又は鉄基合金の残余の一方からなる第2金属ワーク(14)を接合して構成され、前記第1金属ワーク(12)と前記第2金属ワーク(14)の少なくともいずれか一方の結晶粒界に、からなる金属微粒子が点在し、さらに、前記第1金属ワーク(12)と前記第2金属ワーク(14)との接合界面に、該第1金属ワーク(12)由来の金属と、該第2金属ワーク(14)由来の金属との金属結合が形成され、且つ前記接合界面では、エネルギ分散型X線分光分析(EDX)によって求めた前記金属微粒子の深さ方向プロファイルにて前記金属のピークが出現せず、顕微分光分析によって求めた酸素の深さ方向プロファイルにて酸素のピークが出現しない金属接合品(10)を得る金属接合品(10)の製造方法であって、
    前記第1金属ワーク(12)又は前記第2金属ワーク(14)の少なくともいずれか一方に、からなる金属微粒子を塗布する工程と、
    前記第1金属ワーク(12)と前記第2金属ワーク(14)を、前記金属微粒子を塗布した面が他方のワーク(12、14)に対向するように重ね合わせて重畳部を形成する工程と、
    前記重畳部に超音波ホーンを当接させた後、前記第1金属ワーク(12)及び前記第2金属ワーク(14)に対し、重畳された当接面同士を接近させる方向に荷重を付与しながら、前記超音波ホーンから出力される超音波の振動を前記当接面及び前記金属微粒子に伝達する工程と、
    を有することを特徴とする金属接合品(10)の製造方法。
  11. 請求項10記載の製造方法において、前記当接面に付与する荷重を30〜50MPaとするとともに、前記超音波ホーンからの超音波の出力を900〜3000Wとすることを特徴とする金属接合品(10)の製造方法。
  12. 請求項10又は11記載の製造方法において、前記金属微粒子としての銀粒子、当該銀粒子の露出面積が5.8×10122/g以上となるように分散媒に分散した銀ペーストを塗布することを特徴とする金属接合品(10)の製造方法。
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