JP6199766B2 - 荷重付加装置及びトルク校正装置 - Google Patents
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Description
図9において、304は本検量装置によって荷重を加える被荷重体のアーム、305はアーム304の先端に吊り下げられるシャフト、305aはシャフトの下端に取り付けられたウエイト受板、326は複数のウエイトである。
また、325は、図示を省略した駆動部によって上下移動が駆動されるリフトアーム、326aは最上段のウエイト326の上部に取り付けられたフックであり、フック326aはリフトアーム325に吊り上げられる。また、326bは最下段のものを除く各ウエイト326の側部に設けられた連結ピン、326cは最上段のものを除いて各ウエイト326の側部に設けられた連結フックである。
そして、このために、一つの検量装置では対応できない種々の荷重を被荷重体に付加する場合には、付加できる荷重の異なる複数の検量装置を用意し、検量装置を交換しながら被荷重体に荷重を付加する必要があった。
そこで、本発明は、より多様な荷重を付加できる荷重付加装置を提供することを課題とする。
また、以上の荷重付加装置は、前記リフト装置毎に、前記ステージに対応するウエイトの重さが異なるようにしてもよい。
また、以上の荷重付加装置において、前記各リフト装置に前記移動機構として、昇降機構と、前記昇降機構によって上下に昇降される、当該昇降に伴って前記複数のステージを、順番に、前記初期高さから前記所定高さだけ下降させる昇降部材とを設けるようにしてもよい。また、この場合には、前記移動機構に、各ステージに対応して設けた、上下方向の軸を回転軸として回転可能なロータを設け、前記ロータが、前記昇降部材が当該ロータの上下方向の配置範囲内の所定範囲内にあるときに、当該昇降部材と係合して、当該スライドブロックの上下移動と連動して回転し、前記ステージが、対応する前記ロータの回転に連動して上下に移動するように構成してもよい。
すなわち、この場合には、たとえば、トルク校正装置に、水平方向の軸を回転軸とするアームを設け、前記アームに前記荷重付加装置の前記シャフトが吊り下げ、前記アームの回転軸には、前記トルク計を連結するようにすればよい。
以上のような荷重付加装置によれば、複数のリフト装置の各々によって、所望の個数のウエイトの荷重をシャフトに付加することができる。また、各リフト装置のウエイトの重さを異ならせこともできる。よって、より多様な荷重を付加することができるようになる。
図1に、本実施形態に係るトルク校正装置の構成を示す。
ここで、図1aがトルク校正装置の正面を、図1bがトルク校正装置の上面を、図1cがトルク校正装置の右側面を表している。
図示するように、トルク校正装置は、被校正装置であるトルク計1、カップリングを介してトルク計1の一方の軸に連結した反動軸受2、カップリングを介してトルク計1の他方の軸に回転軸が連結したアーム3、アーム3を揺動可能に支持するアーム軸受4、アーム3の回転軸に連結した参照用トルクメータ5、荷重付加装置6、移動機構7を備えている。
一方、アーム3の下部には、シャフト吊下部31が複数設けられており、各シャフト吊下部31の下面には、左右方向に伸びる、下辺が上辺より小さい台形形状の断面を有する溝が設けられている。また、このシャフト吊下部31の下面の溝は、荷重付加装置6のシャフト61の上端の係合部611を、遊びをもって左右方向から挿入することのできる形状を有している。
ここで、このようなトルク校正装置によるトルク計1の校正は、上述のようにして荷重付加装置6のシャフト61をアーム3に吊り下げた状態で、荷重付加装置6でシャフト61に付加する荷重を変化させながら行う。また、このとき参照用トルクメータ5の計測値を参照しながら、トルク計1の計測値を評価することにより行うようにしてもよい。なお、反動軸受2は、中立回転角にトルク計1の軸の回転角を維持する動作等を行う。
図2に、荷重付加装置6の構成を示す。
ここで、図2aは荷重付加装置6の正面を表している。また、図2a1は、図2aの破線で示した部位を矢印方向に見たようすを表している。
さて、荷重付加装置6は、ベース60と、上述したシャフト61と、二つのリフト装置600と、複数のウエイト100とを備えている。
複数のウエイト100には、第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bの2つの種類があり、第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bとは大きさと重さが異なる。
ここで、以下では、第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bの種類の区別を示す必要がない場合には、第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bとをウエイト100と総称して説明を行う。
また、図示するように、本実施形態では第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bとを同数用いており、第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bとは上下方向に交互に配置されている。
次に、図2cに図2aの状態の荷重付加装置6のベース60と二つのリフト装置600を抜き出して示すように、各リフト装置600は、スライドブロック62、スライドブロック62を上下に移動する昇降機構63、上下方向の軸を回転軸として回転可能に上下に並べて配置した複数のロータ64、各ロータ64に1対1に対応して設けた複数のステージ65、ステージ65の上下方向の移動を案内するガイドポール66とを備えている。なお、昇降機構63としては、たとえば、ボールネジ機構などを用いることができる。
ここで、第一種のウエイト100aは一方のリフト装置600(図2aの左側のリフト装置600)のステージ65と1対1に対応して設けられており、第二種のウエイト100bは他方のリフト装置600(図2aの右側のリフト装置600)のステージ65と1対1に対応して設けられている。そして、図2aに示した初期状態において、各第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bとは対応するステージ65によって支持されており、シャフト61にはウエイト100の荷重は加わらない。
図示するように、シャフト61の上端には係合部611が設けられ、係合部611の幾分下方には第2係合部612が設けられている。
そして、シャフト61の第2係合部612より下方の範囲には、所定の間隔毎に、各ウエイト100に1対1に対応して設けた複数の支持盤613が配置されている。
ここで、各支持盤613は、上面が中心に向かって上方に盛り上がったドーム状、もしくはテーパ状の形状を有している。
次に、図3bに、ウエイト100の形状を示す。図3b1がウエイト100の正面を、図3b2がウエイト100の上面を、図3b3がウエイト100の下面を表している。
図示するようにウエイト100は、概略、中心孔を有する円盤状の形状を備えている。また、ウエイト100の下面の中央部には、中心に向かって上方に盛り上がった形状を有する穴が設けられた位置決部材101が設けられている。
なお、第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bでは円盤全体の大きさは異なっている。
そして、図3cに示すように、各ウエイト100は中心孔にシャフト61が挿入された形態で、対応する支持盤613の上方に配置される。なお、各ウエイト100の中心孔の径はシャフト61の径より大きく、各ウエイト100はシャフト61に沿って自由に移動することができる。
一方、各第一種のウエイト100aと各第二種のウエイト100bとは、ステージ65によって支持されなくなると下方に移動し、図3cに示すように、対応する支持盤613によって支持され、対応する支持盤613に荷重を加えるようになる。また、このとき、支持盤613の上面のドーム状、もしくはテーパ状の形状と、第一種のウエイト100aと第二種のウエイト100bの位置決部材101の穴の形状によって、各第一種のウエイト100aと各第二種のウエイト100bとは支持盤613の中央にその中央が一致するように位置決めされた状態で、支持盤613によって支持されるようになる。
なお、図4aは、図2aの左側のリフト装置600のスライドブロック62の構造を示したものである。また、右側のリフト装置600のスライドブロック62の構造は、左側のリフト装置600のスライドブロック62と左右対象となっている。
ここで、図4a1がスライドブロック62の右側面を、図4a2がスライドブロック62の上面を、図4a3がスライドブロック62の下面を、図4a4がスライドブロック62の斜視図を表している。
ここで、図4b1がロータ64の上面を、図4b2がロータ64の下面を、図4b3-6が回転角度90度毎のロータ64の側面を表している。
図示するように、ロータ64の側面には、水平方向に突出した突起であるボス部641が設けられている。また、ロータ64の側面には、対向する位置に設けられた、上方より見て時計回り方向に上から下に走る二つの案内溝642が設けられている。
そして、図2に示す初期状態からスライドブロック62を下降すると、スライドブロック62のガイド溝621に、一番上のロータ64のボス部641がスライドブロック62の下方から進入する。そして、さらに、スライドブロック62を下降すると、図4cに示すように、スライドブロック62のガイド溝621に案内されて、一番上のロータ64のボス部641が前方向に回転し、結果、一番上のロータ64が上方より見て反時計回りに回転する。また、さらに、スライドブロック62を下降すると、一番上のロータ64のボス部641は、スライドブロック62のガイド溝621から、スライドブロック62の上方に退出し、一番上のロータ64の回転は停止する。
一方、その後、スライドブロック62を下方より上方に移動すると、以上の動作と逆の動作が行われ各ロータ64が、下から上に向かって順次、上方より見て時計回りの回転と回転の停止を行う。
したがって、図2bの二つのリフト装置600の各々において、スライドブロック62の上下方向高さを制御することにより、上から任意数のロータ64を、初期状態から反時計回りに回転した状態とすることができる。
次に、図5aにステージ65の構造を示す。
なお、図5aは、図2aの左側のリフト装置600のステージ65の構造を示したものである。また、右側のリフト装置600のステージ65の構造は、左側のリフト装置600のステージ65と左右対象となっている。
ここで、図5a1がステージ65の正面を、図5a2がステージ65の右側面を、図5a3がステージ65の上面を、図5a4がステージ65の左側面を表している。
図示するように、ステージ65は、左側におおよそ半円状に右方向にえぐれた面を有する本体部651と、本体部右側に設けた対応するウエイト100(第一種のウエイト100aまたは第二種のウエイト100b)を支持するための二つの支持アーム652とを備えている。
そして、本体部651の半円状にえぐれた面の前後に対向する二つ位置に、それぞれ内側に突出した突起部653が設けられている。
また、本体部651には、ガイドポール66が挿入される二つの貫通孔654が設けられている。
そして、ステージ65の本体部651のえぐれた面に設けた二つの突起部653が、そのステージ65に対応するロータ64の二つの案内溝642に、それぞれ挿入された状態で、各ステージ65は対応するロータ64と組み合わされて配置されている。
したがって、ステージ65は、図5bに示すように、対応するロータ64が上方より見て時計回りに回転すると、突起部653がロータ64の案内溝642に案内されて上方に移動し、図5cに示すように、対応するロータ64が上方より見て反時計回りに回転すると、突起部653がロータ64の案内溝642に案内されて下方に移動する。
したがって、本実施形態に係る荷重付加装置6によれば、任意数の第一種のウエイト100aと、任意数の第二種のウエイト100bとの荷重をシャフト61に付加することができるようになる。
以上、本発明の実施形態について説明した。
ところで、以上の荷重付加装置6のリフト装置600としては、他の機構によるリフト装置600を用いるようにしてもよい。
すなわち、たとえば、以上の荷重付加装置6のリフト装置600としては、図7aに示すようなリフト装置600を用いるようにしてもよい。
図7aに示すリフト装置600は、昇降ステージ162、昇降ステージ162を上下に移動する昇降機構163、複数の従動ステージ164、昇降ステージ162と複数の従動ステージ164の上下方向の移動を案内するガイドポール165、昇降ステージ162と複数の従動ステージ164とを備えている。ここで、昇降ステージ162と複数の従動ステージ164との各ステージは、ウエイト100(第一種のウエイト100aまたは第二種のウエイト100b)に1対1に対応して設けられている。
ここで、図8a1が昇降ステージ162の正面を、図8a2が昇降ステージ162の上面を表している。
図示するように、昇降ステージ162は、概略、直方体の本体部1620の右側にウエイト100を上面で支持するための二つの支持アーム1621を設けた形状を備えている。また、本体部1620には、ガイドポール165が挿入される貫通孔1622を有する。また、本体部1620には、昇降機構163と係合して昇降ステージ162を上下移動するための部分1623(たとえばボールネジナット)が組み込まれている。
図8b1が従動ステージ164の正面を、図8b2が従動ステージ164の上面を表している。
図示するように、従動ステージ164は、基本的には、本体部1640と上面板1641との間をスペーサ部材1642で連結した形状を有しており、本体部1640の右側にウエイト100を上面で支持するための二つの支持アーム1643が設けられている。また、本体部1640には、ガイドポール165が挿入される貫通孔1644を有する。
また、図8cの側面方向からみた模式図に示すように、昇降ステージ162の本体部1620と、一番下の従動ステージ164を除く各従動ステージ164の本体部1640の下部には、下方に突出したフック1701が前後に二つ設けられている。ここで、各フック1701は、棒状の部材の下端部にフランジを設けた形状を有している。
そして、さらに、左側のリフト装置600の昇降ステージ162を昇降機構63で下降させると、やがて、図7cに示すように、左側のリフト装置600の昇降ステージ162と従動ステージ164で支持されていた第一種のウエイト100aが、対応する支持盤613の上に載せ置かれて、対応する昇降ステージ162や従動ステージ164による支持を離れ、対応する支持盤613によって支持されるようになり、全ての第一種のウエイト100aの荷重がシャフト61に付加される。また、下降に伴って昇降ステージ162と全ての従動ステージ164が一つ下の従動ステージ164に積み重ねられていく。
なお、以上の実施形態では、荷重付加装置6に、二つのリフト装置600を設けた場合について示したが、3以上のリフト装置600を荷重付加装置6に設けるようにしてもよい。また、リフト装置600の数と、ウエイト100の種類の数は同数でなくてもよい。すなわち、たとえば、二つのリフト装置600に対して、三種以上のウエイト100を用いるようにしてもよい。また、各リフト装置600の各ステージ(ステージ65、昇降ステージ162、従動ステージ164)に対応するウエイト100の種類は任意であってよい。
Claims (4)
- 複数のウエイトとシャフトとを備え、シャフトに任意数のウエイトの荷重を付加する荷重付加装置であって、
複数のリフト装置を備え、
前記各リフト装置は、
上下方向に並べて配置された複数のステージと
前記複数のステージを、ステージ毎に、初期高さから所定高さだけ下降させる移動機構とを有し、
前記各ウエイトは前記複数のリフト装置の各ステージに対応して設けられており、
前記各ステージは、対応するウエイトを支持するための支持面を有し、
前記シャフトには、各ステージに対応して設けた、各々一つのウエイトを上面上に支持することのできる支持部が上下方向に並べて設けられており、
前記初期高さにおいて、当該ステージの支持面は対応する支持部の上面の上方に位置して対応するウエイトを支持し、前記初期高さから前記所定高さだけ下降した高さにおいて、当該ステージの支持面は対応する支持部の上面の下方となって、対応するウエイトは対応する支持部の上面に載せ置かれた状態で当該支持部によって支持され、かつ、
前記各リフト装置は、前記移動機構として、
昇降機構と、
前記昇降機構によって上下に昇降される、当該昇降に伴って前記複数のステージを、順番に、前記初期高さから前記所定高さだけ下降させる昇降部材と、
各ステージに対応して設けた、上下方向の軸を回転軸として回転可能なロータとを有し、
前記ロータは、前記昇降部材が当該ロータの上下方向の配置範囲内の所定範囲内にあるときに、当該昇降部材と係合して、当該昇降部材の上下移動と連動して回転し、
前記ステージは、対応する前記ロータの回転に連動して上下に移動することを特徴とする荷重付加装置。 - 請求項1記載の荷重付加装置であって、
前記各リフト装置のステージは、リフト装置毎に上下方向に交互に配置されていることを特徴とする荷重付加装置。 - 請求項1または2記載の荷重付加装置であって、
前記リフト装置毎に、前記ステージに対応するウエイトの重さが異なることを特徴とする荷重付加装置。 - 請求項1、2または3記載の荷重付加装置を備えた、トルク計を校正するトルク校正装置であって、
水平方向の軸を回転軸とするアームを備え、
前記アームには前記荷重付加装置の前記シャフトが吊り下げられ、
前記アームの回転軸には、前記トルク計が連結されることを特徴とするトルク校正装置。
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