JP6198095B1 - レジスト剥離液 - Google Patents

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Abstract

半導体装置等の製造プロセスでは、従来より高温度で硬化を行いレジストの硬化不良を回避している。したがって、従来より剥離力の強い剥離液が必要となる。アミン類として一級若しくは二級アミンの少なくとも一方と、極性溶媒として、2−ピロリドン(2P)と1−メチル−2−ピロリドン(NMP)の少なくとも一方と、プロピレングリコール(PG)と、水を含み、添加剤としてヒドラジンを含み、前記アミン類は3質量%より多く、40質量%以下であり、前記プロピレングリコールは10質量%より多く、40質量%未満であり、前記水は、5.0質量%より多く、30.0質量%未満であるレジスト剥離液は、高温ベークされたレジスト膜を剥離することができ、金属膜表面や断面への腐食も起こさない。

Description

本発明は、液晶、有機EL等のディスプレイデバイスや半導体の製造時に用いるレジスト膜を剥離するための剥離液であり、より詳しくはハードベークされたレジスト膜であっても、剥離することができさらに、アルミニウム膜および銅膜に対しても、実質的に腐食させないといえるレジスト剥離液に関する。
液晶や有機EL(Electro−Luminescence)等のフラットパネルディスプレイ(FPD)では、大画面のものが求められている。一方でノートPC、タブレットPC、スマートフォン用として、小型高精細画面が求められている。大画面用としては、Cu配線若しくはCu/Mo積層配線(以後単に「Cu配線」とも呼ぶ。)を用いたTFT(Thin Film Transistor)が用いられている。また、小型高精細画面用としては、Al配線を用いたTFTが用いられている。なお、以下Cuは銅、Moはモリブデン、Alはアルミニウムとも呼ぶ。
パネル製造メーカの中には、1つの工場内で、Cu配線を用いたTFTと、Cu配線およびAl配線を混在させたTFTを生産している場合もある。Cu配線とAl配線を混在させたTFTを生産する場合、レジスト膜の剥離工程で、Al配線を用いる場合と、Cu配線を用いる場合とでレジスト剥離液を共用することができれば生産コストおよび設備を削減できる。
水系のポジ型フォトレジスト用剥離液は、一般にアルカノールアミン、極性溶媒、水からなる組成であり、レジスト剥離装置内で40℃以上、50℃以下程度に加熱されて使用される。
アルカノールアミンは求核作用によって、ポジ型フォトレジスト膜中のアルカリ不溶化剤であるDNQ(ジアゾナフトキノン)化合物のカルボニル基を極性溶媒および水に可溶化するために必須の成分とされている。アルカノールアミンは、窒素元素に結合している水素以外の置換基の数によって一級、二級、三級に分類される。このうち、級数が小さいほど塩基性が強く、求核性も強いことが知られている。
したがって、級数が小さなアルカノールアミンであるほど、アルカリ不溶化剤であるDNQ化合物を極性溶媒や水に可溶化する力が強く、強力なレジスト剥離性能(「レジスト剥離力」とも呼ぶ。)を発揮する。
一方で、アルカノールアミンはCuに対してキレート作用があることが知られている。Cuに対するキレート作用は、Cuを可溶化するため、Cu膜を腐食することになる。Cuに対するキレート作用は、塩基性や求核性同様にアルカノールアミンの級数が小さいほど強い。したがって、級数が小さいアルカノールアミンほど、Cu膜を強く腐食する。
アモルファスシリコン(以後「a−Si」ともいう。)や低温ポリシリコン(以後「LTPS」ともいう。)、酸化物半導体(以後「IGZO」とも呼ぶ。)といった半導体の高精細用TFTの生産プロセスでは、ドライエッチング工程において、レジストがダメージを受けて変性し、レジストを剥離するのが困難になる場合がある。これは、ポジ型レジスト膜を構成するDNQ化合物とノボラック樹脂の重合が過剰に進むためと考えられる。
Al配線はアルカノールアミンによる腐食作用(キレート作用)を受けない。したがって、変性したレジストを剥離するため、強力なレジスト剥離性能を有する一級アルカノールアミンを使用するのが一般的である。
一方、Cu配線の場合は、一級若しくは二級のアルカノールアミンを用いると、Cu配線の腐食が許容できない程度に発生する場合が多い。したがって、三級アルカノールアミンを用いる剥離液が提案されている。三級アルカノールアミンはCuへのキレート作用が弱く、Cu膜の腐食を実用上問題のない範囲に抑えることができる。しかし、塩基性や求核性もキレート作用同様弱く、一級若しくは二級のアルカノールアミンを用いたレジスト剥離液と比較し、レジスト剥離力が弱いという欠点があった。
このような技術背景の下で、一級アルカノールアミンを用いたAl配線用レジスト剥離液と同等以上の剥離性能を有し、Cu配線、Al配線の両方に用いることができるレジスト剥離液組成物が求められている。
また特許文献1には、(1)式で示される化合物および溶剤を含むレジスト剥離液が開示されている。このレジスト剥離液もCu配線およびAl配線のレジスト剥離工程で共用
できるとされている。
Figure 0006198095
また、特許文献2には、三級アルカノールアミンを使用するにも関わらず、一級アルカノールアミンを用いたAl配線用レジスト剥離液と同等の剥離力をもつレジスト剥離液が開示されている。この剥離液は、三級アミンと、極性溶媒と、水と、環状アミンと、糖アルコールと、還元剤を含み、前記五員環状アミンはピロリジンもしくは3位に置換基があるピロリジンを有する組成である。
特開2012−514765号公報(特許5279921号) 特開2016−085378号公報(特許5885041号)
特許文献2の剥離液は、Cu配線(Cu/Mo積層配線を含む)およびAl配線でのレジスト剥離工程で共用することができる。また、仮にレジスト膜にハードベークが施されたとしても、レジスト膜を剥離することができるとされている。
ところで、レジストを用いる半導体装置やFPDの製造現場では、より大規模の基板を一度に処理することが行われている。したがって、1回のフォトリソグラフィの工程での失敗は、一度に大量の不良品につながる。そこで、フォトリソグラフィの各工程では、作業パラメータを安全サイドで運用している。
具体的には、レジストの硬化工程ではより高い温度での硬化を行い、レジストの硬化不良という問題を回避している。しかし、これは同時に、従来よりレジスト剥離力の強いレジスト剥離液が必要となることを意味する。
本発明は、上記の課題に鑑みて想到されたものであり、従来より高い温度でベークされたレジスト膜であっても、剥離することができるレジスト剥離液を提供するものである。もちろん、レジスト剥離力が強いだけでなく、Cu、MoおよびAlといった金属に対する腐食性が低いといった点も要求されるのは言うまでもない。
より具体的に本発明に係るレジスト剥離液は、
アミン類として一級若しくは二級アミンの少なくとも一方と、
極性溶媒として、
2−ピロリドン(2P)と1−メチル−2−ピロリドン(NMP)の少なくとも一方と、
プロピレングリコール(PG)と、
水を含み、
添加剤として
ヒドラジンを含み、
前記アミン類は3質量%より多く、40質量%以下であり、
前記プロピレングリコールは10質量%より多く、40質量%未満であり、
前記水は、5.0質量%より多く、30.0質量%未満であることを特徴とする。なお、これらの組成比は、各材料の合計が100質量%で調製されるのは言うまでもない。
本発明に係るレジスト剥離液は、二級アミン若しくは一級アミンを用いているので、従来よりも高温でベークされたレジストであっても、確実に剥離することができる。さらに、本発明に係るレジスト剥離液は、極性溶媒として2−ピロリドン若しくは1−メチル−2−ピロリドンを含むため、二級アミン若しくは一級アミンを含有しているにも関わらず、CuやMo、Alといった金属への腐食が抑制される。
また、本発明に係るレジスト剥離液には、沸点の高いアミン類が用いられているので、使用後にリサイクルをすることができる。
また、本発明に係るレジスト剥離液は、バスライフに優れ、大気開放状態で12時間以上放置しても、4日密閉保存しても、レジスト剥離能力に変化はない。
Cu/Mo積層膜のテーパー角およびMoアンダーカットを説明する図である。
以下本発明に係るレジスト剥離液について説明する。なお、以下の説明は本発明に係るフォトレジスト剥離液の一実施形態を示すものであり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、以下の実施形態および実施例は改変されてもよい。なお、本明細書において、範囲を表す際に用いる「以上」と「以下」は、「その値を含めて大きい(若しくは「多い」)」と「その値を含めて小さい(若しくは「少ない」)」という意味である。また、「未満」は「その値を含めず小さい」という意味である。また、「より多い」は、「その値を含まず多い」という意味である。
本発明に係るレジスト剥離液が剥離するレジスト膜は、ポジ型レジストを想定している。ポジ型レジストには、樹脂としてノボラック系の樹脂が含まれ、感光剤としてジアゾナフトキノン(DNQ)化合物が使用される。エッチングを行う場合、基板上にレジスト膜を形成し、パターンを介して露光を行う。
この露光によってDNQ化合物がインデンケテンに変わる。インデンケテンは水と会合すると、インデンカルボン酸に変わり、水に溶解する。ノボラック系の樹脂は、もともとアルカリ溶液に溶解する性質を有するが、DNQ化合物によって溶解点をプロテクトされている。DNQ化合物が露光によって変質し、水を含む現像液に溶けだすことで、ノボラック樹脂も溶け出す。このようにしてレジスト膜のパターニングが完成する。
レジスト膜によってパターンニングが完成した基板は、ポストベークを経てウエットエッチング若しくは、ドライエッチング処理が施される。ポストベークはレジスト膜中のノボラック樹脂とDNQ化合物の重合をある程度進めるために行われる。通常140℃で5分程度の加熱処理である。本明細書でハードベークとは、170℃で30分以上の加熱条件を言う。ノボラック樹脂とDNQ化合物は、ベーク温度が上昇すると、急速に重合が進み下地の金属膜に強固に固着し、溶解しにくくなる。本発明に係るレジスト剥離液は、このようなハードベークを経たレジスト膜をも対象とする。
本発明に係るレジスト剥離液は、一級若しくは環状構造を有しない二級のアミン類と、極性溶媒と、添加剤として還元剤を含む。アミン類としては、沸点が水より高く、また、水と共沸しないものが望ましい。レジスト剥離液をリサイクルする際に、水と分離させるためである。そのようなものとして、一級アミンとしては、モノエタノールアミン(以下「MEA」とも呼ぶ。沸点は170℃。CAS番号141−43−5)が好適に利用できる。
また二級アミンとしては、N−メチルエタノールアミン(以後「MMA」とも呼ぶ。沸点は155℃。CAS番号109−83−1)、N−エチルエタノールアミン(以後「EEA」とも呼ぶ。沸点170℃。CAS番号110−73−6)が好適に利用できる。これらは混合してもよい。
また、アミン類の組成比率は、剥離液全量に対し、3.0質量%より多く、40.0質量%以下がよく、好ましくは5.0質量%以上、20.0質量%以下、最も好ましくは8.0質量%以上、12.0質量%以下がよい。アミン類が少ないと、ハードベークしたレジストを剥離することができない。一方、多すぎると、金属ダメージが大きくなる。
極性溶媒としては、水と親和性のある有機溶媒(水溶性有機溶媒と呼ぶ。)が好適に利用できる。また上記の一級および二級アミンとの混合性が良好であればより好適である。
このような水溶性有機溶媒としては、2−ピロリドン(以後「2P」とも呼ぶ。CAS番号616−45−5)およびプロピレングリコール(以下「PG」とも呼ぶ。CAS番号57−55−6)の混合液が好適に利用できる。また、1−メチル−2−ピロリドン(以後「NMP」とも呼ぶ。CAS番号872−50−4)を2Pに換えて、若しくは2Pと混合して用いてもよい。極性溶媒は、水溶性有機溶媒と水で構成される。
極性溶媒の組成比率は、剥離液全量に対してアミン類と後述する還元剤の量を除いた量である。
極性溶媒中の各材料の組成比率には、以下のような望ましい範囲がある。まず、水は、レジスト剥離液全量に対して、5.0質量%より多く、30.0質量%未満が好適である。10.0質量%以上28.0質量%以下であれば、より好適である。水が多すぎると、金属膜がAlの場合にAlを腐食させてしまうという問題が生じるからである。
プロピレングリコールは添加剤として混入させるヒドラジンを安定させるために、10.0質量%より多く、40質量%未満であることが好ましい、また25質量%以上35質量%以下の範囲に調製すればより好ましい。また、2−ピロリンドン(2P)及び1−メチル−2−ピロリドン(NMP)は極性溶媒の残りとしてよい。
添加剤としては、還元剤のヒドラジン(以後「HN」とも記す。CAS番号302−01−2)が好適に利用できる。還元剤の添加は、アミン類によるMoアンダーカットと金属膜の表面腐食(評価法は後述する)を抑制する。還元剤は、レジスト剥離液全量に対して0.03質量%以上0.4質量%以下の範囲が望ましい。より好ましくは0.06質量%以上、0.2質量%以下の範囲である。なお、ヒドラジンは安全に取扱う観点から水和物(ヒドラジン一水和物:「HN・HO」と記す。)を用いても良い。
以下に本発明に係るレジスト剥離液の実施例および比較例を示す。レジスト剥離液は「レジスト剥離性」と「金属膜の腐食性」と「バスライフ」の3点について評価した。
<レジスト剥離性>
シリコン基板上に、シリコン熱酸化膜を100nm成膜し、シリコン熱酸化膜上にスパッタ法で銅膜を300nmの厚みに形成した。その銅膜上にポジ型レジスト液をスピンコートで塗布しレジスト膜を作製した。レジスト膜が乾燥した後、配線パターンのマスクを用いて露光した。そして現像液で、感光した部分のレジストを除去した。つまり、銅膜上に配線パターンのレジスト膜が残った部分と、銅膜が露出した部分がある状態である。その後シリコン基板全体を170℃で30分のポストベークを行った。
次に、過水系の銅のエッチャントを用いて、露出した銅膜をエッチングし除去した。銅膜のエッチングが終了した後、残った銅のパターン上のレジスト膜を、調製直後のサンプルレジスト剥離液(後述する表では「新液」と呼ぶ。)を用いて剥離した。剥離のための処理時間は15分とし、剥離までの時間を測定した。剥離できたかどうかの光学顕微鏡で干渉をかけながら観察することで判断した。
15分経過しても銅膜上にレジスト膜の残りが確認された場合は、「×」(バツ)とし、レジスト膜の残りが確認されなかった場合は、「○」(「マル」若しくは「マル評価」)とした。この場合は、剥離が完了した時間も記録した。なお、「○」(マル)は成功若しくは合格を意味し、「×」(「バツ」若しくは「バツ評価」)は失敗若しくは不合格を意味する。以下の評価でも同じである。
<金属膜の腐食性>
金属膜の腐食性(金属膜ダメージ)は以下のようにして評価した。まず、シリコン基板上にシリコン熱酸化膜を100nmの厚みに成膜した。次に、シリコン基板上のシリコン熱酸化膜上に、モリブデン膜を20nmの厚みで成膜し、その上に続けて銅膜を300nmの厚みで成膜し、Cu/Moの積層膜サンプルを作製した。これを、「Cu/Mo」と記す。また、シリコン基板上のシリコン熱酸化膜上にアルミニウム膜を300nmの厚さで成膜し、Al膜サンプルを作製した。これを「Al」と記す。
これらの評価サンプル上に配線形状にパターニングしたレジスト膜を形成し、腐食性評価用の基材とした。つまり、腐食性評価用基材は、シリコン基板上のシリコン熱酸化膜上に形成されたCu/Mo膜、Al膜のいずれかの層と、その上に配線形状に形成されたレジスト層からなる。
これらの腐食性評価用基材を銅膜用若しくは、アルミニウム膜用のエッチャントにジャストエッチングする時間の間浸漬させ、エッチングを行った。その後エッチング後の腐食性評価用基材をサンプルレジスト剥離液に4分間浸漬させ、レジスト膜を剥離した。サンプルレジスト剥離液に4分間浸漬させた腐食性評価用基材を洗浄し、乾燥させた後、膜表面を観察した。また、配線部分を切断し、切断面を観察した。
なお、ジャストエッチングの判断は、エッチング開始からシリコン熱酸化膜が目視で確認できた時点とした。
膜表面および切断面の観測は、SEM(Scanning Electron Microscope)(日立製:SU8020型)を用い、加速電圧1kV、30,000〜50,000倍の条件で行った。
切断面形状の概念図を図1に示す。図1(a)には、「Al」の場合の切断面形状を示す。ジャストエッチングされた部分の切断面形状は、基板1に対してほぼ30°乃至60°の角度のテーパー角5が形成されている。膜部2は、Al膜である。
図1(b)には「Cu/Mo」の場合を示す。「Cu/Mo」の場合は、少なくとも上層の膜部2(Cu)はテーパー角5を有している。下地層3(Mo)は、膜部2のテーパー面6に沿ってエッチングされるのが望ましい。しかし、下地層3は、図1(b)に示すように、膜部2よりエッチング残りがあってもよい。
腐食性の評価は、「Cu/Mo」の場合は「Cu/Moダメージ」とよび、「Al」の場合は「Alダメージ」とよぶ。これらを合わせて「金属膜ダメージ」とも呼ぶ。そして上記の断面形状の観察により、膜部2や膜部2の表面4若しくは下地層3のいずれかに腐食が確認された場合は、バツ(×)と判断し、腐食が観測されなかった場合はマル(○)と判断した。
特に「Cu/Mo」の場合は、図1(c)に示すように、下地層3(Mo)と膜部2(Cu)の間に腐食が発生する場合がある。つまり、膜部2と下地層3の界面から下地層3のMoの溶解がスタートし、選択的にMo(下地層3)が銅層(膜部2)より早くエッチングされることがある。したがって、下地層3と膜部2の間に隙間10を確認できた場合は、評価はバツ(×)とした。
<バスライフ>
レジスト剥離液は、アミン、有機溶剤、還元剤といった材料の混合組成物である。空気中の二酸化炭素が剥離液中に溶解し、炭酸・重炭酸イオンとなったり、アミンと反応してカルバメートイオンを生じたりする結果、剥離力が低下したり、金属ダメージが大きくなったりする。
特に、大規模な工場では、大量のレジスト剥離液が大気開放環境で使用される。また、レジスト剥離液は循環使用されるため、レジスト剥離液は空気と会合する機会が多い。したがって、バスライフが短いと、頻繁にレジスト剥離液の入れ替え若しくは、継ぎ足しが必要となる。
試験方法としては、各レジスト剥離液を調製直後(=0時間)、6時間、12時間の時間で、常温大気中環境下で放置し、レジスト剥離性の試験を行い、「Cu/Mo」、「Al」の表面および断面状態をSEMで観察した。評価方法は、<レジスト剥離性>と<金属の腐食性>についての場合と同じである。なお、0時間は調製直後(つまり「新液」)という意味である。
また、レジスト剥離液は、容器に入れて搬入される。しかし、常温で容器保存できなければ、工場での使い勝手は極めて悪くなる。そこで、密閉常温保存によって、成分の変化についても調べた。
評価方法は密閉容器に入れ、常温で4日間放置し、ヒドラジンの安定性を測定した。ヒドラジンが調製直後と比較して、1%以上減少した場合は「×(バツ評価)」とし、1%未満であれば、「○(マル評価)」とした。
これらの評価は順に行った。しかし、従前の結果によってそれ以降の評価を行う必要がない場合もある。その場合は、評価未実施として「−」を記載することとした。
<サンプルレジスト剥離液>
以下の要領でサンプルレジスト剥離液を調製した。
(実施例1)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 39.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して実施例1のサンプルレジスト剥離液とした。
なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。以下全ての実施例と比較例において、ヒドラジン一水和物を用いた場合は、同様の意味である。
(実施例2)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と1−メチル−2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
1−メチル−2−ピロリドン(NMP) 34.9質量%
プロピレングリコール(PG) 35.0質量%
水 20.0質量%
還元剤としてヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して実施例2のサンプルレジスト剥離液とした。
実施例2は実施例1の2−ピロリドン(2P)を1−メチル−2−ピロリドン(NMP)に変更し、プロピレングリコール(PG)の量を増加させた組成である。PGの増加分はNMPを減少させた。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(実施例3)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と1−メチル−2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
1−メチル−2−ピロリドン(NMP) 39.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
還元剤としてヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して実施例3のサンプルレジスト剥離液とした。
実施例3は実施例1の2−ピロリドン(2P)を1−メチル−2−ピロリドン(NMP)に変更した組成である。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(実施例4)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンと1−メチル−2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 19.9質量%
1−メチル−2−ピロリドン(NMP) 20.0質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
還元剤としてヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して実施例4のサンプルレジスト剥離液とした。
実施例4は実施例1の極性溶媒に1−メチル−2−ピロリドン(NMP)を追加した組成である。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(実施例5)
アミン類として二級アミンのN−エチルエタノールアミンを用いた。
N−エチルエタノールアミン(EEA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 39.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
還元剤としてヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して実施例5のサンプルレジスト剥離液とした。
実施例5は実施例1のN−メチルエタノールアミン(MMA)をN−エチルエタノールアミン(EEA)に変更した組成である。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(実施例6)
アミン類として一級アミンのモノエタノールアミンを用いた。
モノエタノールアミン(MEA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 39.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して実施例6のサンプルレジスト剥離液とした。
実施例6は、実施例1のN−メチルエタノールアミン(MMA)を一級アミンのモノエタノールアミン(MEA)に変更した組成である。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(実施例7)
アミン類として一級アミンのモノエタノールアミンを用いた。
モノエタノールアミン(MEA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と1−メチル−2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
1−メチル−2−ピロリドン(NMP) 39.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して実施例7のサンプルレジスト剥離液とした。
実施例7は、実施例1のN−メチルエタノールアミン(MMA)を一級アミンのモノエタノールアミン(MEA)に変更し、極性溶媒の2−ピロリドン(2P)を1−メチル−2−ピロリドン(NMP)に変更した組成である。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(実施例8)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 5.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 44.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して実施例8のサンプルレジスト剥離液とした。
実施例8は、実施例1のN−メチルエタノールアミン(MMA)の組成比率を減少させた組成である。MMAの減少分は2Pを増加させた。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(実施例9)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 20.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 29.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して実施例9のサンプルレジスト剥離液とした。
実施例9は、実施例1のN−メチルエタノールアミン(MMA)の組成比率を増加させた組成である。MMAの増加分は2Pを減少させた。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(実施例10)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 40.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 9.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して実施例10のサンプルレジスト剥離液とした。
実施例10は、実施例1のN−メチルエタノールアミン(MMA)の組成比率を増加させた組成である。MMAの増加分は2Pを減少させた。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(実施例11)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 49.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 10.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して実施例11のサンプルレジスト剥離液とした。
実施例11は実施例1の水の組成比率を減少させた組成である。水の減少分は2Pを増加させた。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると10.036質量%であるといえる。
(実施例12)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 20.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 24.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 25.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して実施例12のサンプルレジスト剥離液とした。
実施例12は実施例1の二級アミンのN−メチルエタノールアミン(MMA)と水の組成比率を増加させた組成である。MMAと水の増加分は2Pを減少させた。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると25.036質量%であるといえる。
(実施例13)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 20.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 21.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 28.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して実施例13のサンプルレジスト剥離液とした。
実施例13は実施例1の二級アミンのN−メチルエタノールアミン(MMA)と水の組成比率を増加させた組成である。MMAと水の増加分は2Pを減少させた。実施例13は実施例12より水がさらに増えた組成である。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると28.036質量%であるといえる。
(実施例14)
アミン類として一級アミンのモノエタノールアミンを用いた。
モノエタノールアミン(MEA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 34.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 25.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して実施例14のサンプルレジスト剥離液とした。
実施例14は実施例1の二級アミンを一級アミンのモノエタノールアミン(MEA)に変更し、さらに水の組成比率を増加させた組成である。水の増加分は2Pを減少させた。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると25.036質量%であるといえる。
(実施例15)
アミン類として一級アミンのモノエタノールアミンを用いた。
モノエタノールアミン(MEA) 20.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 24.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 25.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して実施例15のサンプルレジスト剥離液とした。
実施例15は実施例1の二級アミンを一級アミンのモノエタノールアミン(MEA)に変更し、組成比率も増加させ、さらに水の組成比率を増加させた組成である。実施例14に対してはMEAの組成比率をさらに増加させた組成である。MEAおよび水の増加分は2Pを減少させた。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると25.036質量%であるといえる。
(実施例16)
アミン類として一級アミンのモノエタノールアミンを用いた。
モノエタノールアミン(MEA) 40.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 9.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して実施例16のサンプルレジスト剥離液とした。
実施例16は実施例1の二級アミンを一級アミンのモノエタノールアミン(MEA)に変更し、組成比率も増加させた組成である。実施例14、15に対してはMEAの組成比率をさらに増加させた組成である。MEAの増加分は2Pを減少させた。また、実施例14、15に対して水の組成比率は減少させ、実施例1と同じにした。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(比較例1)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と1−エチル−2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
1−エチル−2−ピロリドン(NEP) 39.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して比較例1のサンプルレジスト剥離液とした。
比較例1は実施例1の極性溶媒の2−ピロリドン(2P)を1−エチル−2−ピロリドン(NEP)に変更した組成である。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(比較例2)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンを混合した。
2−ピロリドン(2P) 69.9質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して比較例2のサンプルレジスト剥離液とした。
比較例2は実施例1の極性溶媒のプロピレングリコール(PG)を除いた組成である。PGの分は2Pを増加させた。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(比較例3)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 59.9質量%
プロピレングリコール(PG) 10.0質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して比較例3のサンプルレジスト剥離液とした。
比較例3は実施例1の極性溶媒のプロピレングリコール(PG)の組成比率を減少させた組成である。PGの減少分は2Pを増加させた。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(比較例4)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 29.9質量%
プロピレングリコール(PG) 40.0質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して比較例4のサンプルレジスト剥離液とした。
比較例4は実施例1の極性溶媒のプロピレングリコール(PG)の組成比率を増加させた組成である。PGの増加分は2Pを減少させた。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(比較例5)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 10.0質量%
極性溶媒は、水とN−メチルホルムアミド(以後「NMF」ともいう。CAS番号123−39−7)とプロピレングリコールを混合した。
N−メチルホルムアミド(NMF) 39.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して比較例5のサンプルレジスト剥離液とした。
比較例5は実施例1の極性溶媒の2−ピロリドン(2P)をN−メチルホルムアミド(NMF)に変更した組成である。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(比較例6)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 10.0質量%
極性溶媒は、水とN,N−ジメチルホルムアミド(以後「DMF」ともいう。CAS番号68−12−2)とプロピレングリコールを混合した。
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF) 39.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して比較例6のサンプルレジスト剥離液とした。
比較例6は実施例1の極性溶媒の2−ピロリドン(2P)をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に変更した組成である。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(比較例7)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 10.0質量%
極性溶媒は、水とジエチレングリコールモノブチルエーテル(以後「BDG」とも呼ぶ。CAS番号112−34−5)とプロピレングリコールを混合した。
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG) 39.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して比較例7のサンプルレジスト剥離液とした。
比較例7は実施例1の極性溶媒の2−ピロリドン(2P)をジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG)に変更した組成である。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(比較例8)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と炭酸エチレン(:エチレンカーボネート、以後「EC」とも呼ぶ。CAS番号96−49−1)とプロピレングリコールを混合した。
炭酸エチレン(EC) 39.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して比較例8のサンプルレジスト剥離液とした。なお、炭酸エチレン(EC)は「エチレンカーボネート」とも呼ばれる。
比較例8は実施例1の極性溶媒の2−ピロリドン(2P)を炭酸エチレン(EC)に変更した組成である。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(比較例9)
アミン類として環状アミンのピロリジン(以後「PRL」とも呼ぶ。CAS番号123−75−1)を用いた。
ピロリジン(PRL) 10.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 39.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して比較例9のサンプルレジスト剥離液とした。
比較例9は実施例1の二級アミンのN−メチルエタノールアミン(MMA)を環状アミンのピロリジン(PRL)に変更した組成である。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(比較例10)
アミン類として環状アミンのヒドロキシエチルピペラジン(:1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、以後「OH−PIZ」とも呼ぶ。CAS番号103−76−4)を用いた。
ヒドロキシエチルピペラジン(OH−PIZ) 10.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 39.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して比較例10のサンプルレジスト剥離液とした。
比較例10は実施例1の二級アミンのN−メチルエタノールアミン(MMA)を環状アミンのヒドロキシエチルピペラジン(OH−PIZ)に変更した組成である。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(比較例11)
アミン類として三級アミンのN−メチルジエタノールアミン(以後「MDEA」とも呼ぶ。CAS番号105−59−9)を用いた。
N−メチルジエタノールアミン(MDEA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 39.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して比較例11のサンプルレジスト剥離液とした。
比較例11は実施例1の二級アミンのN−メチルエタノールアミン(MMA)を三級アミンのN−メチルジエタノールアミン(MDEA)に変更した組成である。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
(比較例12)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 40.0質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物としての還元剤ヒドラジンは入れなかった。
以上を混合攪拌して比較例12のサンプルレジスト剥離液とした。比較例11は実施例1の組成からヒドラジン(HN)を抜いた組成である。
(比較例13)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 39.5質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物としてソルビトール(以後「Stol」と呼ぶ。CAS番号50−70−4)を用いた。
ソルビトール(Stol) 0.5質量%
以上を混合攪拌して比較例13のサンプルレジスト剥離液とした。比較例13は実施例1の添加剤(還元剤:ヒドラジン(HN))をソルビトール(Stol)に変更した組成である。
(比較例14)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 39.5質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物としてジグリセリン(:ジグリセロール、CAS番号627−82−7)を用いた。
ジグリセリン 0.5質量%
以上を混合攪拌して比較例14のサンプルレジスト剥離液とした。比較例14は、実施例1の添加剤(還元剤:ヒドラジン(HN))をジグリセリンに変更した組成である。
(比較例15)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 39.5質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物としてサッカリン(:o−スルホベンズイミド、CAS番号81−07−2)を用いた。
サッカリン 0.5質量%
以上を混合攪拌して比較例15のサンプルレジスト剥離液とした。比較例15は、実施例1の添加剤(還元剤:ヒドラジン(HN))をサッカリンに変更した組成である。
(比較例16)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 10.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 29.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 30.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して比較例16のサンプルレジスト剥離液とした。
比較例16は、実施例1の水の組成比率を増加させた組成である。水の増加分は2Pを減少させた。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると30.036質量%であるといえる。
(比較例17)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 20.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 19.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 30.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して比較例17のサンプルレジスト剥離液とした。
比較例17は、実施例1のN−メチルエタノールアミン(MMA)と水の組成比率を増加させた組成である。MMAと水の増加分は2Pを減少させた。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると30.036質量%であるといえる。
(比較例18)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 20.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 44.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 5.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して比較例18のサンプルレジスト剥離液とした。
比較例18は実施例1のN−メチルエタノールアミン(MMA)の組成比率を増加させ、水の組成比率を減少させた組成である。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると5.036質量%であるといえる。
(比較例19)
アミン類として二級アミンのN−メチルエタノールアミンを用いた。
N−メチルエタノールアミン(MMA) 3.0質量%
極性溶媒は、水と2−ピロリドンとプロピレングリコールを混合した。
2−ピロリドン(2P) 46.9質量%
プロピレングリコール(PG) 30.0質量%
水 20.0質量%
添加物として還元剤のヒドラジンを用いた。
ヒドラジン一水和物(HN・HO) 0.1質量%
以上を混合攪拌して比較例19のサンプルレジスト剥離液とした。
比較例19は、実施例1のN−メチルエタノールアミン(MMA)の組成比率を減少させた組成である。MMAの減少分は2Pを増加させた。なお、ヒドラジン一水和物の0.1質量%は、ヒドラジン0.064質量%に当たる。ヒドラジン一水和物の残りの0.036質量%分は水である。したがって、上記の水の組成比は、ヒドラジン一水和物として投入される分も含めると20.036質量%であるといえる。
実施例1〜4の組成と結果を表1に、また実施例1と比較例1〜8の組成と評価結果を表2に示す。また、実施例1および5〜7と比較例9〜11の組成と評価結果を表3に示す。また、実施例1と比較例12〜15の組成と評価結果を表4に示す。また、実施例1、8〜16の組成と評価結果を表5に示し、実施例1と比較例16〜19の組成と評価結果を表6に示す。
Figure 0006198095
表1に実施例1〜4の組成と結果を、また表2に実施例1と比較例1〜8の組成と評価結果を示す。表1の実施例1を参照する。アミンとして二級アミンのN−メチルエタノールアミン(MMA)を用い、極性溶媒として2−ピロリドン(2P)とプロピレングリコール(PG)と水の混合液を用いることで、170℃30分という条件でベーク(ハードベーク)したレジスト膜を5分で剥離することができた。また、「Cu/Mo」および「Al」の膜のダメージもマル評価であった。
また、剥離液を大気開放状態で放置しておいた時のバスライフは12時間経過しても、剥離力は変わらなかった。さらに、4日間の密閉保存でもヒドラジンの減少は認められなかった。
実施例2を参照する。アミンとして二級アミンのN−メチルエタノールアミン(MMA)を用い、極性溶媒として1−メチル−2−ピロリドン(NMP)とプロピレングリコール(PG)と水の混合液を用いた。実施例2は、実施例1の極性溶媒の2−ピロリドン(2P)を1−メチル−2−ピロリドン(NMP)に変更した組成である。
実施例2では、プロピレングリコール(PG)は、実施例1の場合と比べ、30.0質量%から35.0質量%に増加させた。この増加分は1−メチル−2−ピロリドン(NMP)の量を減らした。この組成も実施例1同様に、170℃30分という条件でベークしたレジストを5分で剥離することができた。また、「Cu/Mo」および「Al」の膜のダメージもマル評価であった。
また、剥離液を大気開放状態で放置しておいた時のバスライフは12時間経過しても、レジスト剥離力は変わらなかった。さらに、4日間の密閉保存でもヒドラジンの減少は認められなかった。
実施例3を参照する。アミンとして二級アミンのN−メチルエタノールアミン(MMA)を用い、極性溶媒として1−メチル−2−ピロリドン(NMP)とプロピレングリコール(PG)と水の混合液を用いた。この組成も実施例1同様に、170℃30分という条件でベークしたレジストを5分で剥離することができた。また、「Cu/Mo」および「Al」の膜のダメージもマル評価であった。
また、剥離液を大気開放状態で放置しておいた時のバスライフは12時間経過しても、剥離力は変わらなかった。さらに、4日間の密閉保存でもヒドラジンの減少は認められなかった。実施例3は実施例1の2−ピロリドン(2P)を1−メチル−2−ピロリドン(NMP)に変更しただけで、組成比も同じであった。よって、この系においては、2−ピロリドン(2P)と1−メチル−2−ピロリドン(NMP)は置き換え可能であると言える。
実施例4を参照する。実施例4では、極性溶媒として、実施例1で用いた2−ピロリドン(2P)に加え、1−メチル−2−ピロリドン(NMP)も使用した場合である。この組成も実施例1同様に、170℃30分という条件でベークしたレジストを5分で剥離することができた。また、「Cu/Mo」および「Al」の膜のダメージもマル評価であった。
また、剥離液を大気開放状態で放置しておいた時のバスライフは12時間経過しても、剥離力は変わらなかった。さらに、4日間の密閉保存でもヒドラジンの減少は認められなかった。実施例4は極性溶媒の2−ピロリドン(2P)と1−メチル−2−ピロリドン(NMP)を併用した組成比であった。よって、2−ピロリドン(2P)と1−メチル−2−ピロリドン(NMP)は少なくとも何れか一方を使用してよいと言える。
Figure 0006198095
次に表2を参照する。比較例1〜8は、水溶性有機溶媒の種類を変えたものである。実施例1は再掲なので、括弧を付けて示した。比較例1は実施例1の極性溶媒の2−ピロリドン(2P)を1−エチル−2−ピロリドン(NEP)に換えた組成である。比較例1は、調製直後(新液)から170℃30分ベークしたレジスト膜を剥離することすらできなかった。比較例1は、アミン類として実施例1および2と同じN−メチルエタノールアミン(MMA)を用いていた。つまり、二級アミンを用いさえすればハードベークされたレジスト膜を剥離できるものではなく、極性溶媒との組み合わせが必要であることが分かる。
比較例2は実施例1の極性溶媒のプロピレングリコール(PG)を除いた組成である。比較例2は、調製直後(新液)のレジスト剥離力や、大気中での放置後のCu/MoおよびAlへのダメージも評価は「マル」であった。しかし、4日の密閉放置で、ヒドラジンの減少が観察された。以上のように、プロピレングリコール(PG)の存在はヒドラジンの安定性を高める効果がある。
比較例3は実施例1の極性溶媒のプロピレングリコール(PG)の量を30.0質量%から10.0質量%に減らした組成である。比較例3は、調製直後(新液)のレジスト剥離力、大気中の12時間の放置後の金属膜へのダメージで問題は起きなかった。しかし、4日の密閉放置では、ヒドラジンの減少が観察された。以上のことから、プロピレングリコール(PG)は10質量%以下ではヒドラジンの安定性を高めることができないことが分かる。
比較例4は実施例1の極性溶媒のプロピレングリコール(PG)の量を30.0質量%から40.0質量%に増やした組成である。比較例4は、調製直後(新液)からハードベークされたレジスト膜を剥離することができなかった。比較例3の結果も考慮すると、プロピレングリコール(PG)は10質量%以下ではヒドラジンの安定性を高めることができず、40.0質量%以上では、ハードベークされたレジスト膜に対するレジスト剥離力を失効してしまうことが分かる。
比較例5は実施例1の極性溶媒の2−ピロリドン(2P)をN−メチルホルムアミド(NMF)に換えた組成である。比較例5は、調製直後(新液)のレジスト剥離力、金属膜ダメージとも問題は起きず、マル評価であった。しかし、大気中の6時間の放置でレジスト剥離力が低下し、バツ評価となった。また、大気中の6時間の放置によって、Cu/Moの表面および断面のダメージの評価がバツ評価となった。なお、Alダメージは観察されなかった。また、4日の密閉放置では、ヒドラジンの減少が観察された。
比較例6は実施例1の極性溶媒の2−ピロリドン(2P)をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に換えた組成である。比較例6は、調製直後(新液)のレジスト剥離力、金属膜ダメージとも問題は起きずマル評価であった。しかし、大気中の6時間の放置でレジスト剥離力が低下し、バツ評価となった。また、大気中の6時間の放置によって、Cu/Moの表面および断面のダメージの評価がバツ評価となった。なお、Alへのダメージは観察されなかった。また、4日の密閉放置では、ヒドラジンの減少が観察された。
比較例7は実施例1の極性溶媒の2−ピロリドン(2P)をジエチレングリコールモノブチルエーテル(BDG)に換えた組成である。比較例7は、調製直後(新液)ですでに剥離性の評価がバツ評価であった。つまり、ハードベークされたレジスト膜を剥離することができなかった。したがって、バスライフについては、試験を行わなかった。
比較例8は実施例1の極性溶媒の2−ピロリドン(2P)を炭酸エチレン(EC)に換えた組成である。比較例8も、調製直後(新液)からすでにハードベークされたレジスト膜を剥離することができなかった。したがって、バスライフについては、試験を行わなかった。
以上のように、実施例1の二級アミンのN−メチルエタノールアミン(MMA)を用い、極性溶媒として2−ピロリドン(2P)若しくは1−メチル−2−ピロリドン(NMP)と、プロピレングリコール(PG)と水の混合液を用い、ヒドラジンを含む剥離液は、レジスト剥離能力およびバスライフについてマル評価であった。
Figure 0006198095
表3に実施例1および5〜7と比較例9〜11の組成と評価結果を示す。実施例1は再掲であるので、括弧で示した。実施例5は実施例1のN−メチルエタノールアミン(MMA)をN−エチルエタノールアミン(EEA)に変更した組成である。実施例5は、レジスト剥離力および金属ダメージおよびバスライフも実施例1同様全ての評価項目でマル評価であった。
実施例6は、実施例1のN−メチルエタノールアミン(MMA)を一級アミンのモノエタノールアミン(MEA)に変更した組成である。実施例6は、レジスト剥離力および金属ダメージおよびバスライフも実施例1同様全ての評価項目でマル評価であった。
実施例7は、実施例1のN−メチルエタノールアミン(MMA)を一級アミンのモノエタノールアミン(MEA)に変更し、2−ピロリドン(2P)を1−メチル−2−ピロリドン(NMP)に変更した組成である。実施例7は、レジスト剥離力および金属ダメージおよびバスライフも実施例1同様全ての評価項目でマル評価であった。
以上のことより、二級アミンとしては、N−エチルエタノールアミン(EEA)を用いることが可能である。また二級アミンだけでなく、一級アミンのモノエタノールアミン(MEA)も用いることができることが分かる。また、一級アミンのモノエタノールアミン(MEA)でも、極性溶媒の2−ピロリドン(2P)と1−メチル−2−ピロリドン(NMP)を置き換えることが可能であることが分かる。
比較例9〜11は、他のアミン類を用いた組成である。比較例9は、環状アミンのピロリジン(PRL)を用いた場合である。また、比較例10は、環状アミンのヒドロキシエチルピペラジン(OH−PIZ)を用いた場合であり、比較例11は、三級アミンのN−メチルジエタノールアミン(MDEA)を用いた場合である。
比較例9、10、11はハードベークしたレジスト膜を剥離することはできなかった。また、これらの比較例は、Cu/Moに対して表面にダメージを観測した。しかし、Alに対するダメージは観測されなかった。なお、ハードベークしたレジスト膜を剥離できなかったので、バスライフについては、試験を行わなかった。以上のことから、二級アミンであっても、環状構造を持つもの、および三級アミンでは、ハードベークされたレジスト膜を剥離することができないことが分かった。
Figure 0006198095
表4に、実施例1と比較例12〜15の組成と評価結果を示す。実施例1は再掲であるので、括弧で示した。比較例12は、ヒドラジン(ヒドラジン一水和物(HN・HO))を入れない組成である。比較例12は調製直後(新液)からハードベークしたレジスト膜を剥離することができなかった。また、「Cu/Mo」の膜ダメージが生じた。なお、Alダメージは観測されなかった。バスライフについては、実施しなかった。
比較例13は添加剤を実施例1のヒドラジンに換えてソルビトール(Stol)を入れたものである。また、比較例14は添加剤を実施例1のヒドラジンに換えてジグリセリンを入れたものである。また、比較例15は添加剤を実施例1のヒドラジンに換えてサッカリンを入れたものである。比較例13、比較例14、比較例15ともに調製直後(新液)の時点からハードベークしたレジスト膜を剥離することができなかった。また、Cu/Moダメージが生じた。なお、Alダメージは観測されなかった。バスライフについては、実施しなかった。
以上のことから、ヒドラジン(ヒドラジン一水和物(HN・HO))は本発明に係る剥離液に必須の材料であると言える。
表5に実施例1、8〜16の組成と評価結果を示す。また、表6に実施例1と比較例16〜19の組成と評価結果を示す。
Figure 0006198095
表5は、アミン類および水の組成比を変えた場合の実施例である。実施例1は再掲であるので、括弧で表した。実施例8は、実施例1のN−メチルエタノールアミン(MMA)の比率を10質量%から5質量%に減少させた組成である。MMAの減少分は2Pを増やした。実施例8は調製直後(新液)でハードベークされたレジスト膜を7分で剥離させることができた。また金属膜ダメージおよびバスライフについても問題はなく評価は「マル」であった。また4日の密閉放置でも、ヒドラジンの減少は観察されなかった。
実施例9は、実施例1のN−メチルエタノールアミン(MMA)の比率を10.0質量%から20.0質量%に増量させた組成である。MMAの増加分は2Pを減らした。実施例9は調製直後(新液)でハードベークされたレジスト膜を5分で剥離させることができた。また金属膜ダメージおよびバスライフについても問題はなく評価は「マル」であった。また4日の密閉放置でも、ヒドラジンの減少は観察されなかった。つまり、実施例1と同様の性能を示した。
実施例10は、実施例1のN−メチルエタノールアミン(MMA)の比率を10.0質量%から40.0質量%に増量させた組成である。MMAの増加分は2Pを減らした。実施例10は調製直後(新液)でハードベークされたレジスト膜を5分で剥離させることができた。また金属膜ダメージおよびバスライフについても問題はなく評価は「マル」であった。また4日の密閉放置でも、ヒドラジンの減少は観察されなかった。つまり、実施例1と同様の性能を示した。
実施例11は実施例1の水の量を20.0質量%から10.0質量%に減らした組成である。水の減少分は2Pを増加させた。実施例11は調製直後(新液)でハードベークされたレジスト膜を5分で剥離させることができた。また金属膜ダメージおよびバスライフについても問題はなく評価は「マル」であった。また4日の密閉放置でも、ヒドラジンの減少は観察されなかった。つまり、実施例1と同様の性能を示した。
実施例12は実施例1の二級アミンのN−メチルエタノールアミン(MMA)の量を10.0質量%から20.0質量%に増やし、水の量を20.0質量%から25.0質量%に増やした組成である。MMAと水を増加した分は、2Pを減少させた。実施例12は調製直後(新液)でハードベークされたレジスト膜を5分で剥離させることができた。また金属膜ダメージおよびバスライフについても問題はなく評価は「マル」であった。また4日の密閉放置でも、ヒドラジンの減少は観察されなかった。つまり、実施例1と同様の性能を示した。
実施例13は実施例1の二級アミンのN−メチルエタノールアミン(MMA)の量を10.0質量%から20.0質量%に増やし、水の量を20.0質量%から28.0質量%に増やした組成である。MMAと水を増加した分は、2Pを減少させた。実施例13は調製直後(新液)でハードベークされたレジスト膜を5分で剥離させることができた。また金属膜ダメージおよびバスライフについても問題はなく評価は「マル」であった。また4日の密閉放置でも、ヒドラジンの減少は観察されなかった。つまり、実施例1と同様の性能を示した。
実施例14は実施例1の二級アミンを一級アミンのモノエタノールアミン(MEA)に換え、さらに水の量を20.0質量%から25.0質量%に増やした組成である。水を増加した分は、2Pを減少させた。実施例14は調製直後(新液)でハードベークされたレジスト膜を5分で剥離させることができた。また金属膜ダメージおよびバスライフについても問題はなく評価は「マル」であった。また4日の密閉放置でも、ヒドラジンの減少は観察されなかった。つまり、実施例1と同様の性能を示した。
実施例15は実施例1の二級アミンを一級アミンのモノエタノールアミン(MEA)に換え、組成比も10.0質量%から20.0質量%に増加させた組成である。また水も20.0質量%から25.0質量%に増やした。MEAと水の増量分は2Pを減らした。実施例15は調製直後(新液)でハードベークされたレジスト膜を4分で剥離させることができた。また金属膜ダメージおよびバスライフについても問題はなく評価は「マル」であった。また4日の密閉放置でも、ヒドラジンの減少は観察されなかった。つまり、実施例1より高い剥離性と実施例1と同様のバスライフの性能を示した。
実施例16は実施例1の二級アミンを一級アミンのモノエタノールアミン(MEA)に換え、組成比も10.0質量%から40.0質量%に増加させた組成である。なお、水の組成比は実施例1同様に20.0質量%である。MEAの増量分は2Pを減らした。実施例16は調製直後(新液)でハードベークされたレジスト膜を4分で剥離させることができた。また金属膜ダメージおよびバスライフについても問題はなく評価は「マル」であった。また4日の密閉放置でも、ヒドラジンの減少は観察されなかった。つまり、実施例1より高い剥離性と実施例1と同様のバスライフの性能を示した。
Figure 0006198095
表6は、アミンの組成比と水の組成比を変更した比較例である。実施例1は再掲であるので括弧で示した。
比較例16は、実施例1の水の量を20.0質量%から30.0質量%に増加させた組成である。水の増加分は2Pを減らした。比較例16は調製直後(新液)からハードベークされたレジスト膜を剥離することができなかった。実施例1との対比より水が多すぎると剥離力が低下する。
比較例17は、実施例1のN−メチルエタノールアミン(MMA)の量を10.0質量%から20.0質量%に増加させ、水の量を20.0質量%から30.0質量%に増加させた組成である。これらの増加分は2Pを減らした。比較例17は、調製直後(新液)には、ハードベークされたレジスト膜を5分で剥離させることができた。また、Co/Moへのダメージも「マル」評価であった。しかし、Alへのダメージが生じた。
二級アミンの比率では実施例13と比較例17は同じであり、実施例13は水が28.0質量%で、全評価項目について「マル」評価であったことを考慮すると、水は30.0質量%以上では剥離力に関してマル評価を得られない。
比較例18は実施例1のN−メチルエタノールアミン(MMA)を10.0質量%から20.0質量%に増量し、水の量を20.0質量%から5.0質量%まで減らした組成である。比較例18は、調製直後(新液)からハードベークされたレジスト膜を剥離することができなかった。これより水の組成比は5.0質量%以下では剥離力に関してマル評価を得られない。
実施例10が二級アミンのN−メチルエタノールアミン(MMA)を40.0質量%含む組成であり、実施例16は一級アミンのモノエタノールアミン(MEA)を40.0質量%含む組成であった。これらの実施例では共に水は20.0質量%であった。したがって、一級アミンと二級アミンは水に関してはほぼ同じ挙動を示すと考えられる。したがって、アミン類が一級アミンであっても、二級アミンであっても、水は5.0質量%以下および、30.0質量%以上であるとハードベークされたレジスト膜を剥離できなくなると言える。
比較例19は、実施例1のN−メチルエタノールアミン(MMA)を10.0質量%から3.0質量%に減量した組成である。N−メチルエタノールアミン(MMA)の減量分は2Pを増加させた。比較例19は調製直後(新液)からハードベークされたレジスト膜を剥離することができなかった。これよりN−メチルエタノールアミン(MMA)の組成比は3.0質量%以下であると剥離力に関してマル評価を得られない。つまり、3.0質量%より多ければ、剥離力に関してマル評価を得ると考えられる。また、剥離力は二級アミンより一級アミンの方が高いので、一級アミンも3.0質量%より多ければ、剥離力に関してマル評価を得られると言える。
本発明に係るレジスト剥離液は、特にハードベークされたレジスト膜を確実に剥離することが可能であり、フォトレジストを使用する局面で好適に利用することができる。
1 基板
2 膜部
3 下地層
4 (膜部の)表面
5 テーパー角
10 (下地のMo層とCu層の間の)隙間

Claims (3)

  1. アミン類として一級若しくは二級アミンの少なくとも一方と、
    極性溶媒として、
    2−ピロリドン(2P)と1−メチル−2−ピロリドン(NMP)の少なくとも一方と、
    プロピレングリコール(PG)と、
    水を含み、
    添加剤として
    ヒドラジンを含み、
    前記アミン類は3質量%より多く、40質量%以下であり、
    前記プロピレングリコールは10質量%より多く、40質量%未満であり、
    前記水は、5.0質量%より多く、30.0質量%未満であるレジスト剥離液。
  2. 前記アミン類が一級アミンを含む場合は、前記一級アミンはモノエタノールアミン(MEA)であり、
    前記アミン類が二級アミンを含む場合は、前記二級アミンはN−メチルエタノールアミン(MMA)と、N−エチルエタノールアミン(EEA)の少なくとも一方である請求項1に記載されたレジスト剥離液。
  3. 前記ヒドラジンは、0.03質量%以上0.4質量%以下である請求項1または2に記載されたレジスト剥離液。

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