JP6198070B2 - 細胞展開用マイクロチャンバーチップの製造方法 - Google Patents
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Description
(a):基板(10)の上面(11)に該マイクロチャンバー(30)を形成することによって、マイクロチャンバーチップ(20)を製造する工程;および、
(b):上記工程(a)で得られたマイクロチャンバーチップ(20)の上面(11)に対して、上記ブロッキング剤(50)を含有するブロッキング処理液(51)を当接することによって、該上面(11)のみを、または、該上面(11)と該マイクロチャンバー(30)の内壁面とを該ブロッキング剤(50)で被覆する工程、を含む。
すなわち、本発明は、マイクロチャンバーチップ(20)のマイクロチャンバー(30)以外の表面(さらには、マイクロチャンバー(30)の底面以外の表面)に対するブロッキング処理をたった一工程で実施することができる製造方法である。
さらに、本発明ではマイクロチャンバー(30)の底面に対してはブロッキング処理を施さず、細胞が吸着しやすい状態が保持されているため、マイクロチャンバー(30)の底面に集積した細胞がその後の送液操作によって脱出してしまうことは極めて起こりにくい。そのため、細胞表面の抗原を認識する抗体のような固定化物質を用いることなく、希少細胞のロスを防止することができ、細胞観察の信頼性を向上させることが可能となる。
<細胞展開用マイクロチャンバーチップの製造方法>
図1に示されるように、本発明の「細胞展開用マイクロチャンバーチップ」(40または41)の製造方法は、一個以上の細胞を格納、保持することができる「マイクロチャンバー」(30)が「基板」(10)の「上面」(11)に形成されている「マイクロチャンバーチップ」(20)の該上面(11)のみが、細胞が該上面(11)に非特異的に吸着するのを抑制できる「ブロッキング剤」(50)で被覆された「細胞展開用マイクロチャンバーチップ」(40)、または、該上面(11)と該マイクロチャンバー(30)の内壁面とが、該ブロッキング剤(50)で被覆された「細胞展開用マイクロチャンバーチップ」(41)を製造する方法であって、後述する工程(a)および(b)を含むことを特徴とする。
工程(a)とは、基板(10)の上面(11)にマイクロチャンバー(30)を形成することによって、マイクロチャンバーチップ(20)を製造する工程である。
本発明で用いる基板の材料としては、従来公知のマイクロプレート等と同じ材料を使用でき、また金型を用いて成形できる材料であってもよく、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリジメチルシロキサン〔PDMS〕、ポリメチルメタクリレート〔PMMA〕、環状オレフィンコポリマー〔COC〕などのポリマーが挙げられる。基板は、(金型成形された)ポリマーに、金属、ガラス、石英ガラスなどからなる基板を張り合わせたような複数の材料を組み合わせたものであってもよい。
本発明におけるマイクロチャンバーとは、一個以上の細胞を「格納」し、「保持」することができる凹状の微細穴(マイクロウェル)をいう。ここで、「格納」とは、本発明の細胞展開用マイクロチャンバーチップ表面に細胞懸濁液を添加した際に細胞がマイクロチャンバーに入る(収容される)ことをいい、「保持」とは、マイクロチャンバーに格納された細胞が、細胞展開用マイクロチャンバーチップ表面に添加された染色液や洗浄液等によってマイクロチャンバー外に出ないことをいう。
工程(a)で得られるマイクロチャンバーチップ(20)は、基板(10)の上面(11)にマイクロチャンバー(30)が形成されたものである。本発明では、次のブロッキング処理工程(b)により基板(10)の上面(11)をブロッキング剤で被覆するので、マイクロチャンバー(30)を形成するこの工程(a)の段階ではブロッキング効果をもたらす処理(特に底面までブロッキング剤で被覆してしまうおそれのある処理)を行う必要はない。必要に応じて、本発明の作用効果を阻害しない範囲の表面処理、例えばUVオゾン処理のように基板の細胞接着性を高める表面処理を行った上で、ブロッキング処理を施すことができる。
工程(b)とは、工程(a)で得られたマイクロチャンバーチップ(20)の上面(11)に対して、ブロッキング剤(50)を含有するブロッキング処理液(51)を当接することによって、基板(10)の上面(11)のみ、または、基板(10)の上面(11)とマイクロチャンバー(30)の内壁面(の一部〜全部)を、ブロッキング剤(50)で被覆する工程である。
ブロッキング処理工程(b)の実施形態の具体例として、例えば、以下に説明する(b-1)〜(b-4)のような四つの方式が挙げられる。
ブロッキング剤(50)とは、基板(10)の上面(11)を被覆することで、細胞がそこに非特異的に吸着するのを抑制する物質を指す。また、ブロッキング処理液(51)は、本発明のブロッキング処理工程(b)を行う際に用いられる、ブロッキング剤(50)を適当な溶媒で希釈することにより調製される溶液を指し、ブロッキング剤(50)を含有(例えば溶解や分散などの態様を包含する。)している。
(b-1)は、流速制御方式ともいい、図2(A)および図3(A)に示すように、基板(10)の上面(11)の一端からブロッキング処理液(例えばBSA溶液)を送液する方式である。
(b-2)は、スタンプ方式ともいい、図2(B)で示されるように、ブロッキング処理液(51)を浸みこませた「印肉」(71)を有する「スタンプ」(70)を、基板(10)の上面(11)に接触(または押印)させる方式である。主に、天板(60)を備えない、開放系のマイクロチャンバーチップ(20)に対して適用される。また、流速制御方式(b-1)、単純添加方式(b-3)または単純浸漬方式(b-4)ではブロッキング処理を行いにくいマイクロチャンバーチップ(20)に対しても、このスタンプ方式(b-2)であれば適切にブロッキング処理できる場合がある。
(b-3)は、単純添加方式ともいい、図2(C)に示されるように、基板(10)の上面(11)の全部にわたってブロッキング処理液(51)を滴下する方式である。主に、天板(60)を備えない、開放系のマイクロチャンバーチップ(20)に対して適用される。滴下されたブロッキング処理液(51)によって基板(10)の上面(11)が覆われるが、ブロッキング処理液(51)の表面張力によってマイクロチャンバー(30)の内部にはブロッキング処理液(51)は過度に入り込まない。ブロッキング処理液(51)が水性溶液である場合、マイクロチャンバー(30)の内部に入り込む度合いの制御として、水と基板との接触角が挙げられる。接触角が小さいほどブロッキング処理液(51)の入り込む度合いが高くなる。例えば、接触角が100度では、ほぼ基板上面のみがブロッキング処理されるが、接触角が80度以下ではブロッキング処理液(51)がマイクロチャンバー(30)の内部に入り込み始め、マイクロチャンバー(30)の内壁面(31)の一部がブロッキング処理される。マイクロチャンバー(30)の底面(32)にまでブロッキング処理液(51)が入り込まないようにするには、接触角としては20度以上100度以下が好ましく、さらにマイクロチャンバー(30)の内部までがブロッキング処理されるようにするためには20度以上80度以下がより好ましい。
(b-4)は、単純浸漬方式ともいい、図2(D)に示されるように、マイクロチャンバーチップ(20)を裏返し、基板(10)の上面(11)の全部にわたってブロッキング処理液(51)に浸す方式である。天板(60)を備える閉鎖系のマイクロチャンバーチップ(20)に適用する場合、天板(60)を配設する前に、天板(60)の一方の面または天板全部をブロッキング処理液(51)に浸せばよい。
図1および図4(A)に示されるように、本発明の製造方法によって、基板(10)の上面(11)のみにブロッキング処理が施された細胞展開用マイクロチャンバーチップ(40)、さらにマイクロチャンバー(30)の内壁面(31)までブロッキング処理が施された細胞展開用マイクロチャンバーチップ(41)、または、それら二つの態様を含む細胞展開用マイクロチャンバーチップ(42)が得られる。
[実施例1]
流路内流速制御方式(天板を用いる工程(b)の(b-1))
〈細胞懸濁液の調製〉
癌患者から採血された末梢血1mLから「Ficoll−Paque(登録商標) PREMIUM」(GEヘルスケア・ジャパン(株)製)を用いて単核球を分離し、パラホルムアルデヒド(和光純薬工業(株)製)を4%になるように加えて、緩やかに混和し、室温暗所にて15分間反応させた。ここに、PBSを充分量加えて混和し、遠心分離にて洗浄を行った。次に細胞膜透過処理用として0.1%Tween20を含むPBSを1mLと、CTC標識用としてAlexa Fluor(登録商標) 647で標識した抗CK抗体(Micromet社製)溶液10μLと、白血球標識用としてAlexa Fluor(登録商標) 488(インビトロジェン社製)で標識した抗CD45抗体(Santa Cruz Biotechnology, Inc.)溶液10μLとを添加し、緩やかに混和しながら、室温暗所にて30分間反応させた。最後の5分間は、細胞核染色用としてDAPI((株)同仁化学研究所製)溶液10μLを添加して反応させた。この後、遠心分離により細胞に結合していない抗体試薬を除去し、新たにPBSを1mL添加して再懸濁させ、「細胞懸濁液」を調製した。
ポリスチレン製の基板から所定の金型を用いて、マイクロチャンバーチップ(縦×横が25mm×70mm)を作製した。このマイクロチャンバーの開口部の直径は100μm、マイクロチャンバーの深さは50μmであり、マイクロチャンバーの形状は底面が平坦な逆円錐形であった。
ブロッキング処理液として、BSAを3重量%含有するPBS(以下「3%BSA含有PBS」ともいう。)1mLを用いて、1mm/秒の流速で流路に導入した。その後、PBSを10mL、70%エタノールを1mL、さらにPBSを10mLの順に1mm/秒の流速で送液し、細胞展開用マイクロチャンバーチップを得た。
流路に満たされたPBSを置換するように、予め調製した細胞懸濁液200μLを1mm/秒の流速で流路に導入し、5分間静置させることによって、細胞を沈降させた。その後、余分の液体成分(細胞がほとんど除かれた細胞懸濁液)を流路から排出した。
図6に、ブロッキング処理した後(A)と、間欠送液20回繰り返した後(B)との細胞展開用マイクロチャンバーチップをそれぞれ顕微鏡の明視野にて観察し撮像した結果を示す。図6(B)からも明らかなように、間欠送液20回後マイクロチャンバー外(すなわちマイクロチャンバーチップの上面)に残存した細胞はほとんどなかった。20回分の間欠送液により流路から除かれ排出された細胞数をカウントした結果、流路に導入された当初の細胞数の1%以下であった。
流路内流速制御方式
実施例1において、細胞展開後に20回繰り返した間欠送液の代わりに、細胞展開後0.01mm/秒で30分間連続送液を実施した以外は、実施例1と同様にして細胞展開用マイクロチャンバーチップを顕微鏡の明視野にて撮像し、CTCのシグナルを検出した。これらの結果はいずれも実施例1とほぼ同じものであった。
流路内流速制御方式
実施例1において、細胞展開後に20回繰り返した間欠送液の代わりに、細胞展開後0.1mm/秒で5分間ずつの往復送液を10回実施した以外は、実施例1と同様にして細胞展開用マイクロチャンバーチップを顕微鏡の明視野にて撮像し、CTCのシグナルを検出した。これらの結果はいずれも実施例1とほぼ同じものであった。
実施例1のブロッキング処理において、3%BSA含有PBSを流路に導入する前に、70%エタノール1mLとPBS10mLとを送液し、予めマイクロチャンバー内を濡らしておいた以外は実施例1と同様にしてブロッキング処理を行った。これにより、マイクロチャンバーの内壁面のみならず底面までもがBSAで被覆された細胞展開用マイクロチャンバーチップが得られた。
スタンプ方式(工程(b)の(b-2))
実施例1において、ブロッキング処理を以下のようにして行った以外は実施例1と同様に細胞展開を行い、細胞を観察した。
まず、PDMSからなるシリコーンゴムの平滑な表面を、60分間のUVオゾン処理(メイワフォーシス(株)製の「PC440」)により親水性に改質後、3%BSA含有PBSに1時間浸漬させることによってスタンプを作製した。
その後、マイクロチャンバーチップ表面をPBSで洗浄することによって、細胞展開用マイクロチャンバーチップが得られた。実施例1と同様に流路を形成した。
図8(A)に、細胞懸濁液を流路に導入し5分間静置させた後、間欠送液20回繰り返した細胞展開用マイクロチャンバーチップを顕微鏡の明視野にて観察し撮像した結果を示す。
実施例4において、マイクロチャンバーチップに上述したようなブロッキング処理を施さなかった以外は実施例4と同様にして細胞展開を行い、細胞を観察した。
単純添加方式(工程(b)の(b-3))
実施例1において、ブロッキング処理を以下のようにして行った以外は実施例1と同様にして、流路を形成して細胞展開を行い、細胞を検出した。
3%BSA含有PBS4mLを、マイクロチャンバーチップ表面の全部が被覆されるように滴下し、5分間静置した。その後PBSで洗浄した。
スタンプ方式によるブロッキングの確認
実施例4のブロッキング処理において、3%BSA含有PBSの代わりに、BSAのAlexa Fluor488コンジュゲート(インビトロジェン社製)を0.5重量%含有するPBSを用いた点、および、スタンプをマイクロチャンバーチップに押印した時間をそれぞれ10秒間と20分間とに変更した点以外は実施例4と同様にして、それぞれ図9(A)および(B)に示すように、二種類の細胞展開用マイクロチャンバーチップを製造した。
また、実施例4において、細胞懸濁液として、Jurkat細胞のPBS溶液(1×107cells/mL)に変更した以外は実施例4と同様にして、これらの細胞展開用マイクロチャンバーチップにそれぞれ流路を設け、細胞展開を行い、顕微鏡の明視野にて観察し撮像した。これらの結果も図9に示す。
11・・・・ 上面
20・・・・ マイクロチャンバーチップ
30・・・・ マイクロチャンバー
31・・・・ マイクロチャンバー(30)の内壁面
32・・・・ マイクロチャンバー(30)の底面
40,41,42・・・細胞展開用マイクロチャンバーチップ
50・・・・ ブロッキング剤
51・・・・ ブロッキング処理液
60・・・・ 天板
70・・・・ スタンプ
71・・・・ 印肉
80・・・・ 流路
Claims (10)
- 一個以上の細胞を格納、保持することができるマイクロチャンバー(30)が基板(10)の上面(11)に形成されているマイクロチャンバーチップ(20)の
上面(11)のみが、細胞が該上面(11)に非特異的に吸着するのを抑制できるブロッキング剤(50)で被覆された細胞展開用マイクロチャンバーチップ(40)、または、
該上面(11)と該マイクロチャンバー(30)の内壁面(31)とが、該ブロッキング剤(50)で被覆された細胞展開用マイクロチャンバーチップ(41)の製造方法であって、
(a):基板(10)の上面(11)に、開口部の直径が20μm以上150μm以下であり、深さが20μm以上100μm以下である該マイクロチャンバー(30)を形成することによって、マイクロチャンバーチップ(20)を製造する工程;および、
(b):上記工程(a)で得られたマイクロチャンバーチップ(20)の上面(11)に、マイクロチャンバーチップ(20)と平行になるように天板(60)を設け、上面(11)と天板(60)の内面とを50μm以上1,000μm以下で離間させてこれを流路とし、該流路の一端から上記ブロッキング剤(50)を含有するブロッキング処理液(51)を0.1〜1,000mm/秒で送液し、該上面(11)のみを、または、該上面(11)と該マイクロチャンバー(30)の内壁面とを該ブロッキング剤(50)で被覆する工程を含む、製造方法。 - 一個以上の細胞を格納、保持することができるマイクロチャンバー(30)が基板(10)の上面(11)に形成されているマイクロチャンバーチップ(20)の
上面(11)のみが、細胞が該上面(11)に非特異的に吸着するのを抑制できるブロッキング剤(50)で被覆された細胞展開用マイクロチャンバーチップ(40)、または、
該上面(11)と該マイクロチャンバー(30)の内壁面(31)とが、該ブロッキング剤(50)で被覆された細胞展開用マイクロチャンバーチップ(41)の製造方法であって、
(a):基板(10)の上面(11)に該マイクロチャンバー(30)を形成することによって、マイクロチャンバーチップ(20)を製造する工程;および、
(b):上記工程(a)で得られたマイクロチャンバーチップ(20)の上面(11)に対して、上記ブロッキング剤(50)を含有するブロッキング処理液(51)を浸みこませた印肉(71)を押印させることによって、該上面(11)のみを、または、該上面(11)と該マイクロチャンバー(30)の内壁面とを該ブロッキング剤(50)で被覆する工程を含む、製造方法。 - 上記工程(b)において、
上記印肉はスタンプの一部として構成されており、
上記スタンプは、
ポリジメチルシロキサンからなるシリコーンゴムの平滑な表面にUVオゾン処理を施して親水性に改質し、該表面に上記ブロッキング剤(50)を含有するブロッキング処理液(51)を浸みこませることで、印肉が形成される、請求項2に記載の製造方法。 - 上記工程(b)において、
上記マイクロチャンバーチップ(20)の上面(11)に対する上記印肉の押印の圧力が、100MPa/cm 2 以下である、請求項2または3に記載の製造方法。 - 上記工程(b)において、
上記印肉(71)の押印の時間は、
上記マイクロチャンバーチップの該上面(11)のみを該ブロッキング剤(50)で被覆する場合よりも、該マイクロチャンバーチップの該上面(11)と該マイクロチャンバー(30)の内壁面とを該ブロッキング剤(50)で被覆する場合の方が、長い時間を要する、請求項2〜4のいずれか一項に記載の製造方法。 - 上記マイクロチャンバー(30)の開口部の直径が、20μm以上150μm以下であり、
上記マイクロチャンバー(30)の深さが、20μm以上100μm以下である、請求項2〜5のいずれか一項に記載の製造方法。 - 上記マイクロチャンバー(30)が有底である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
- 上記工程(b)において、上記ブロッキング処理液(51)を上記上面(11)に当接させる時間が、10秒間以上1時間以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法。
- 上記ブロッキング剤(50)が、ウシ血清アルブミン〔BSA〕、親水性高分子およびリン脂質からなる群から選択される少なくとも一種を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法。
- 水と基板(10)との接触角が20度以上である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の製造方法。
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