JP6197643B2 - 曲げ加工装置および曲げ加工方法 - Google Patents

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Description

本発明は、設備コストを抑えつつ簡便に曲げ加工を被加工材に複数回に亘って繰り返して施す曲げ加工装置および加工方法に関する。
なお、別に記載がない限り、本明細書における用語の定義は次のとおりである。
「被加工材」:曲げ加工の対象となる材料であって、管状または棒状の材料を意味する。例えば、鋼管や条鋼(角棒および丸棒)が該当する。
「曲げ平面」:曲げ加工の際に鋼管や条鋼といった被加工材の軸が含まれる平面を意味する。
「曲げ加工」:ストレート状の被加工材への曲げ加工のみならず、曲げ加工済みの被加工材への曲げ加工を含む。曲げ加工により湾曲した状態の被加工材をストレート状に戻す曲げ加工を「曲げ戻し加工」ともいう。
海底の油田やガス田の開発では、アンビリカルチューブが用いられる。そのアンビリカルチューブは、海底の油田やガス田と海上のプラットホームとを結ぶ管であり、管内に油圧を制御する電線等が通される。アンビリカルチューブの寸法は、例えば、外径が10〜50mm、肉厚が1〜5mmである。
このアンビリカルチューブの敷設は、例えば、以下の手順により行われる。
(1)予め陸上(例えば工場)でストレート状の鋼管の管端同士を突き合わせ溶接により接合して連結管を得る。
(2)その連結管を曲げ変形させつつ、例えば外径が1〜5m程度のドラムに巻き取ってコイルを得る。
(3)そのコイルを敷設地の洋上に搬送し、コイルから連結管を曲げ変形させて巻き戻しつつ敷設する。
このようにアンビリカルチューブは、曲げ変形を複数回に亘って繰り返した後で使用される。このため、繰り返して曲げ変形させた後で母材および突き合わせ溶接部について材料特性(例えば強度や疲労、破壊性能)の変化に関して評価することが重要となる。
管状または棒状の被加工材の曲げ加工について、従来から種々の提案がなされており、例えば、特許文献1〜3がある。特許文献1には、管の曲げ加工方法が提案されており、その曲げ加工方法は、管を3組以上の対になった長手方向に垂直な回転軸を有するローラで挟む。この状態で管をその長手方向に送りながらローラを移動させることにより、管に曲げ加工を施す。このような管の曲げ加工方法によれば、任意の曲率半径の曲げ加工をパイプの所望の位置に行えるとしている。
また、引用文献2には、配管四点曲げ試験装置が提案されている。その試験装置には、試験しようとする配管の両端部をそれぞれ把持固定するための配管端部把持用移動側クランプ装置が設けられる。また、配管の中間部の二点を把持固定するため、配管中間部把持用固定側クランプ装置が所要の間隔を置いて配設される。配管中間部把持用固定側クランプ装置は、伸縮動が可能なロッドに装着される。配管端部把持用移動側クランプ装置および配管中間部把持用固定側クランプ装置は、それぞれ2組の対になったローラで構成される。
引用文献3には、軸部材の曲がり矯正装置が記載されており、その矯正装置では、所定距離を隔てて配置された一対の受け台上に軸部材の両端部が載置される。この状態の軸部材の中間部をパンチで押圧することにより、曲がり矯正する。そして、一対の受け台が軸部材を支持する支持部材をそれぞれ備え、各支持部材を接近するように傾斜可能に設けることが提案されている。これにより、支持部材の支持面との接触部位に生じる圧縮応力、および、パンチとの接触部位の裏面側に生じる引張り応力を小さくできるので、得られる軸部材において残留応力を低減して耐久性を向上できるとしている。
特開平8−187520号公報 特開平10−267812号公報 特開2013−212528号公報
アンビリカルチューブは、前述の通り、繰り返して曲げ変形させた後で母材および突き合わせ溶接部について材料特性や破壊特性に関して評価することが重要である。このため、管に曲げ加工を施し、その曲げ加工済みの管に再度の曲げ加工(曲げ戻し加工)を施す必要がある。
前述の特許文献1に提案される管の曲げ加工方法は、ストレート状の管への曲げ加工を対象とし、曲げ加工を被加工材に繰り返して施すこと(曲げ戻し加工)について検討されていない。また、特許文献1に提案される管の曲げ加工方法は、3組以上の対になったローラを用い、ローラの移動量や管の送り量を制御する必要がある。このため、曲げ加工装置の構成や取り扱いが煩雑となる。
また、前述の特許文献2に提案される配管四点曲げ試験装置も、ストレート状の管への曲げ加工を対象とし、曲げ加工を被加工材に繰り返して施すこと(曲げ戻し加工)について検討されていない。特許文献2に提案される試験装置は、ローラを用いて被加工材を把持固定するので、被加工材が長手方向に移動可能となる。この場合、曲げ加工済みで湾曲した状態の被加工材に曲げ加工または曲げ戻し加工を行うと、被加工材の全体が長手方向に移動し、所望の曲げ状態とならないおそれがある。
ここで、一般的な4点曲げ試験では、両端が支持(載置)された状態の配管を中間部の2点で上方から下方に押し込むことによって曲げ加工を施す。特許文献2に提案される試験装置は、明確な記載はないが、配管の両端部および中間部の二点をいずれも一対のローラで把持固定すると推察される。このため、被加工材に軸力(長手方向の力)が意図せず発生するおそれがある。
引用文献3に提案される曲がり矯正装置は、支持部材は接近するように傾斜可能であるが、離間するように傾斜することはできない。このため、曲げ加工済みの管を支持部材で支持することができないので、曲げ加工を被加工材に繰り返すこと(曲げ戻し加工)が実施できない。仮に、支持部材を接近するように傾斜可能、かつ、離間するように傾斜可能に構成すれば、曲げ加工済みの管を支持部材で支持することができる。しかしながら、後述の図1を用いて説明する曲げ加工装置と同様に、パンチに対して被加工材全体が移動して位置ずれが発生するので、曲げ加工を被加工材に繰り返して施すこと(曲げ戻し加工)は困難である。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、設備コストを抑えつつ簡便に曲げ加工を被加工材に複数回に亘って繰り返して施すことが可能な曲げ加工装置および曲げ加工方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記問題を解決するため、万能試験機を利用して被加工材に曲げ加工および曲げ戻し加工を施す方法を検討した。万能試験機は、主として金属材料の引張りや圧縮、曲げ試験に用いられ、上下方向に昇降可能なヘッドと、ベッドとを備える。このような万能試験機のヘッドに工具を装着するとともに、ベッドに被加工材の両端を保持する治具を固定する。この治具は、被加工材の両端部をその長手方向に移動可能、かつ、曲げ平面と垂直な軸回りに揺動可能にそれぞれ保持する。
図1は、ヘッドに装着される工具と、ベッドに固定される治具とを模式的に示す正面図であり、同図(a)はストレート状の被加工材に工具を押し当てた状態、同図(b)は曲げ加工済みの被加工材に工具を押し当てた状態をそれぞれ示す。同図には、曲げ加工装置10の工具11と、治具20と、被加工材である管90とを示す。
治具20は、第1保持手段30と、第2保持手段40とを備える。第1保持手段30は、被加工材90の第1端部を保持する第1保持部材31と、その第1保持部材31を曲げ平面と垂直な軸回りに揺動可能に保持し、かつ、被加工材90の長手方向にスライド可能な第1サドル32とを有する。また、第2保持手段40は、被加工材90の第2端部を保持する第2保持部材41と、その第2保持部材41を曲げ平面と垂直な軸回りに揺動可能に保持し、かつ、被加工材90の長手方向にスライド可能な第2サドル42とを有する。
ストレート状の被加工材90に曲げ加工を施す場合、治具20を用いて被加工材90の両端部を長手方向に移動可能、かつ、揺動可能にそれぞれ保持する。この状態で、同図(a)に示すように、工具11を被加工材90に押し付けて押し込むことにより、ストレート状の被加工材90への曲げ加工が施され、想像線で示すように被加工材が湾曲する。その際、被加工材の両端は、保持された状態で中央側に移動しつつ傾斜し、それに第1保持部材および第2保持部材が追従する。このため、被加工材には、軸力が作用することなく、曲げモーメントのみが作用する。
このようにして曲げ加工が施された被加工材に曲げ戻し加工を施す場合、被加工材を反転させて被加工材の中間が両端部より高く位置するように配置する。また、治具20を用いて被加工材90の両端部を長手方向に移動可能、かつ、揺動可能にそれぞれ保持する。この状態で、同図(b)に示すように、工具11を被加工材90に押し付ける。この場合、被加工材90の頂部と工具11の頂部を完全に一致させることは困難であることから、工具11の押し込みに伴い、想像線で示すように被加工材、第1保持部材および第2保持部材がその長手方向に移動する。このため、曲げ加工済みの被加工材に曲げ戻し加工を施すのは、困難である。
そこで、本発明者は、曲げ加工で被加工材に軸力が作用することなく、曲げモーメントのみが作用する状態を維持しつつ、曲げ加工済みの被加工材に曲げ戻し加工を施す方法を検討した。その結果、前記図1に示す治具20に、第1保持手段と第2保持手段との中央位置から第1保持手段までの距離と、中央位置から第2保持手段までの距離とが等しくなるような規制手段を付加することを想到した。これにより、曲げ加工で被加工材に軸力が作用することなく、曲げ加工済みの被加工材に曲げ戻し加工を施すことができる。
本発明は上述の知見に基づいてなされたものであり、その要旨は、下記(1)〜(3)の曲げ加工装置および下記(4)の曲げ加工方法にある。
(1)曲げ加工を管状または棒状の被加工材に複数回に亘って繰り返して施す曲げ加工装置であって、当該曲げ加工装置が、前記被加工材の第1端部を、その長手方向に移動可能、かつ、曲げ平面と垂直な軸回りに揺動可能に保持する第1保持手段と、前記被加工材の第2端部を、その長手方向に移動可能、かつ、曲げ平面と垂直な軸回りに揺動可能に保持する第2保持手段と、前記第1保持手段と前記第2保持手段との中央位置に押し込まれることによって曲げ加工を前記被加工材に施す凸状工具と、前記中央位置と前記第1保持手段との距離と、前記中央位置と前記第2保持手段との距離とが等しくなるように前記第1保持手段の移動および前記第2保持手段の移動を制限する規制手段とを備える、曲げ加工装置。
(2)上記(1)に記載の曲げ加工装置であって、前記第1保持手段が、前記第1端部を保持する第1保持部材と、その第1保持部材を曲げ平面と垂直な軸回りに揺動可能に保持し、かつ、前記被加工材の長手方向にスライド可能な第1サドルとを有し、前記第2保持手段が、前記第2端部を保持する第2保持部材と、その第2保持部材を曲げ平面と垂直な軸回りに揺動可能に保持し、かつ、前記被加工材の長手方向にスライド可能な第2サドルとを有し、前記規制手段が、前記第1保持手段と前記第2保持手段との間で揺動可能な主アームと、前記主アームにピン結合されるとともに前記第1サドルにピン結合された第1アームと、前記主アームにピン結合されるとともに前記第2サドルにピン結合された第2アームとを有する、曲げ加工装置。
(3)上記(1)または(2)に記載の曲げ加工装置であって、当該曲げ加工装置が、さらに、前記被加工材に軸力を付与する軸力付与手段を備える、曲げ加工装置。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の曲げ加工装置を用いて曲げ加工を管状または棒状の被加工材に複数回に亘って繰り返して施す曲げ加工方法であって、当該曲げ加工方法が、前記第1端部を前記第1保持手段で保持するとともに、前記第2端部を前記第2保持手段で保持する第1ステップと、前記第1保持手段と前記第2保持手段との中央位置に前記工具を押し込むことにより、保持された前記被加工材に曲げ加工を施す第2ステップとを含む、曲げ加工方法。
本発明の曲げ加工装置および曲げ加工方法は、規制手段が、中央位置と第1保持手段との距離と、中央位置と第2保持手段との距離とが等しくなるように第1保持手段の移動および第2保持手段の移動を制限する。これにより、曲げ戻し加工で被加工材全体が移動するのを防止でき、曲げ加工済みの被加工材に曲げ戻し加工に施すことができる。このため、設備コストを抑えつつ簡便に曲げ加工を被加工材に複数回に亘って繰り返して施すことが可能となる。
ヘッドに装着される工具と、ベッドに固定される治具とを模式的に示す正面図であり、同図(a)はストレート状の被加工材に工具を押し当てた状態、同図(b)は曲げ加工済みの被加工材に工具を押し当てた状態をそれぞれ示す。 本発明の曲げ加工装置の構成例を模式的に示す正面図であり、同図(a)は正面図、同図(b)は右側面図、同図(c)はA−A断面図をそれぞれ示す。
以下に、本発明の曲げ加工装置および曲げ加工方法について、図面を参照しながら説明する。
図2は、本発明の曲げ加工装置の構成例を模式的に示す正面図であり、同図(a)は正面図、同図(b)は右側面図、同図(c)はA−A断面図をそれぞれ示す。同図には、曲げ加工装置10の工具11と、被加工材の両端を保持する治具20と、被加工材である管90とを示す。
同図に示す曲げ加工装置は、前述の万能試験機を利用するものであり、工具11は万能試験機のヘッド(図示なし)に装着され、治具20は万能試験機のベッド(図示なし)に固定される。
工具11は、形状が凸状であり、被加工材の長手方向と垂直な方向に移動可能である。同図に示す工具11は、断面形状が円弧状であり、上下方向に移動可能である。この移動に伴って工具11を被加工材に押し込むことにより、曲げ加工を被加工材90に施す。この工具11は、後述の第1保持手段30と第2保持手段40との中央位置20aに押し込まれる。
治具20は、被加工材90の一方の端部である第1端部を保持する第1保持手段30と、他方の端部である第2端部を保持する第2保持手段40とを備える。第1保持手段30および第2保持手段40は、被加工材90の端部を被加工材90の長手方向に移動可能、かつ、曲げ平面と垂直な軸(30a、40a)回りに揺動可能にそれぞれ保持する。ここで、曲げ平面は、工具11の押し込み方向をZ方向とし、被加工材90の長手方向をY方向とした場合、ZY平面である。
同図に示す第1保持手段30は、第1保持部材31と、第1サドル32とを有し、第2保持手段40は、第2保持部材41と、第2サドル42とを有する。第1サドル32および第2サドル42は、水平方向にスライド可能な状態で治具20のベース21に支持されている。このベース21に対する第1サドル32または第2サドル42のスライドは、例えば直動軸受を用いることによって実現できる。
第1サドル32は、第1保持部材31を軸30aの回りに揺動可能に保持し、その揺動軸30aは曲げ平面と垂直である。また、第2サドル42は、第2保持部材41を軸40aの回りに揺動可能に保持し、その揺動軸40aは曲げ平面と垂直である。
第1保持部材31および第2保持部材41は、それぞれ被加工材の端部を保持する。同図に示す第1保持部材31および第2保持部材41は、図示しないが、いずれも上部と下部とで分割されており、ボルトナット等を用いて上部と下部とを押し付けることにより被加工材90の端部を保持する。
治具20は、さらに、規制手段50を備える。規制手段50は、中央位置20aと第1保持手段30との距離と、中央位置20aと第2保持手段40との距離とが等しくなるように第1保持手段30の移動および第2保持手段40の移動を制限する。
同図に示す規制手段50は、主アーム51と、第1アーム52と、第2アーム53とを有する。主アーム51は、第1保持手段30と第2保持手段40との間に配置され、揺動可能な状態でベース21に取付けられている。第1アーム52は、主アーム51にピン結合されるとともに第1サドル32にピン結合される。また、第2アーム53は、主アーム51にピン結合されるとともに第2サドル42にピン結合される。ここで、ピン結合は、1自由度の回転が許容される接続状態を意味し、例えば、主アーム51に対して第1サドル32が軸回りに相対回転可能な状態で接続されていることを意味する。
同図に示す規制手段50は、第1サドル32の移動および第2サドル42の移動を制限することにより、中央位置20aと第1サドル32との距離と、中央位置20aと第2サドル42との距離とを等しくする。
このような構成例を採用できる本発明の曲げ加工装置は、被加工材90の両端を第1保持手段30および第2保持手段40で保持した状態で、工具11を被加工材90に押し込むことにより、被加工材90に曲げ加工を施すことができる。
この工具11を押し込む過程で、第1保持手段30および第2保持手段40によって保持された被加工材90の両端は、長手方向に移動しつつ曲げ平面と垂直な軸回りに揺動する。その際、規制手段50によって中央位置と第1保持手段30との距離と、中央位置と第2保持手段40との距離とが等しくなるように規制する。
ここで、規制手段がない場合(前記図1に示す治具を用いる場合)であっても、中央位置に工具11を押し込む過程では、中央位置と第1保持手段との距離と、中央位置と第2保持手段との距離とが等しい状態が維持される。このため、本発明の曲げ加工装置は、規制手段を備えるが、軸力が被加工材に発生することなく、曲げモーメントのみが被加工材に作用する。
曲げ加工装置10が規制手段50を備えると、例えば、第1保持部材31が中央位置20aに接近するように移動した場合、第2保持部材41も中央位置20aに接近するように移動する。また、第1保持部材31が中央位置20aから離間するように移動した場合、第2保持部材41も中央位置20aから離間するように移動する。このように第1保持部材31および第2保持部材41がいずれも同じ方向に移動することが規制手段50によって禁止され、反対方向に移動する。
このため、曲げ加工済みの被加工材に曲げ戻し加工を施す場合、被加工材全体が長手方向に沿って移動することがない。その結果、曲げ加工済みの被加工材に曲げ戻し加工を安定して施すことができる。
本発明の曲げ加工装置は、万能試験機を利用して構成することができ、万能試験機のヘッド(工具)を移動させるのみで曲げ加工(曲げ戻し加工)が可能である。このため、特許文献1に提案される曲げ加工方法のように、3組以上のローラを用い、各ローラの移動量や管の送り量を制御する必要がない。したがって、本発明の曲げ加工装置は、曲げ加工装置の構成を簡素化でき、容易に取り扱うことができる。
第1保持手段30および第2保持手段40は、被加工材の端部を長手方向に移動可能、かつ、曲げ平面と垂直な軸回りに揺動可能に保持できれば、その構成に特に制限はない。第1保持手段30は、例えば、前記図2に示すような、第1端部を保持する第1保持部材31と、その第1保持部材31を曲げ平面と垂直な軸回りに揺動可能に保持し、かつ、被加工材90の長手方向にスライド可能な第1サドル32とを有する構成を採用できる。第2保持手段も、第1保持手段30と同様な第2保持部材41と、第2サドルとを有する構成を採用できる。
規制手段50は、例えば、第1保持手段と第2保持手段の間に配置された回転可能なピニオンと、そのピニオンとかみ合い、かつ、被加工材の長手方向に沿うように第1サドルに固定された第1ラックと、その第1ラック対向する状態でピニオンとかみ合い、かつ、被加工材の長手方向に沿うように第2サドルに固定された第2ラックとを有する構成を採用することもできる。耐久性や設備コストの削減の観点から、本発明の曲げ加工装置は、規制手段50が、前記図2に示すような主アーム51と、第1アーム52と、第2アーム53とを有する構成とするのが好ましい。
本発明の曲げ加工装置は、被加工材に軸力(長手方向の力)を付与する軸力付与手段22を備えるのが好ましい。この軸力付与手段22は、前記図2に示すように、主アーム51にシリンダ式のアクチュエータ(例えば油圧シリンダやガスシリンダ)を連結することによって実現できる。同図に示すシリンダ式のアクチュエータ22は、シリンダ側が治具のベースに回転可能な状態で取付けられ、ピストンロッドの先端が主アームにピン結合されている。
この場合、シリンダ式のアクチュエータを伸長方向に動作させれば、第1保持手段(第1サドル)および第2保持手段(第2サドル)が離間する方向に付勢され、被加工材に引張の軸力を付与できる。また、圧縮方向に動作させれば、第1保持手段(第1サドル)および第2保持手段(第2サドル)が接近する方向に付勢され、被加工材に圧縮の軸力を付与できる。このような軸力付与手段を備えれば、意図的に任意の軸力を被加工材に付与した状態で被加工材に曲げ加工および曲げ戻し加工を施すことができる。
本発明の曲げ加工方法は、上述の曲げ加工装置を用いて曲げ加工を管状または棒状の被加工材に複数回に亘って繰り返して施す。また、本発明の曲げ加工方法は、第1端部を第1保持手段で保持するとともに、第2端部を第2保持手段で保持する第1ステップと、第1保持手段と第2保持手段との中央位置に工具を押し込むことにより、保持された被加工材に曲げ加工を施す第2ステップとを含む。
このような本発明の曲げ加工方法は、上述の曲げ加工装置を用いてストレート状の被加工材への曲げ加工および曲げ加工済みの被加工材への曲げ戻し加工を施す。このため、設備コストを抑えつつ簡便に曲げ加工を被加工材に複数回に亘って繰り返して施すことが可能である。
本発明の曲げ加工方法は、被加工材に曲げ加工を施す回数に特に制限はない。例えば、ストレート状の被加工材に前述の第1ステップおよび第2ステップによって曲げ加工を施し、その曲げ加工済みの被加工材に前述の第1ステップおよび第2ステップによって曲げ戻し加工を施す構成を採用できる。
本発明の曲げ加工方法は、ストレート状の被加工材に曲げ加工を施す際に用いる工具の曲率半径R1を、曲げ加工済みの被加工材に曲げ戻し加工を施す際に用いる工具の曲率半径R2より大きくするのが好ましい。これにより、曲げ戻し加工後の被加工材に曲がりが残存するのを低減でき、被加工材をより真っ直ぐな状態にできる。例えば、曲げ加工における工具の曲率半径R1を1mとする場合、曲げ戻し加工における工具の曲率半径R2を4m程度とすればよい。
本発明の曲げ加工装置および曲げ加工方法は、設備コストを抑えつつ簡便に曲げ加工を被加工材に複数回に亘って繰り返して施すことが可能である。このため、アンビリカルチューブにおける繰り返して曲げ変形させた後で母材および突き合わせ溶接部について材料特性や破壊特性を評価する試験で、試験片を繰り返して曲げ変形させる際に有効に利用できる。
10:曲げ加工装置、 11:工具、 20:治具、 20a:中央位置、
21:ベース、 22:軸力付与手段(アクチュエータ)、 23:ピン結合部、
30:第1保持手段、 30a:揺動軸、 31:第1保持部材、
32:第1サドル、 40:第2保持手段、 40a:揺動軸、
41:第2保持部材、 42:第2サドル、 50:規制手段、 51:主アーム、
52:第1アーム、 53:第2アーム、 90:被加工材(管)

Claims (4)

  1. 曲げ加工を管状または棒状の被加工材に複数回に亘って繰り返して施す曲げ加工装置であって、
    当該曲げ加工装置が、前記被加工材の第1端部を、その長手方向に移動可能、かつ、曲げ平面と垂直な軸回りに揺動可能に保持する第1保持手段と、
    前記被加工材の第2端部を、その長手方向に移動可能、かつ、曲げ平面と垂直な軸回りに揺動可能に保持する第2保持手段と、
    前記第1保持手段と前記第2保持手段との中央位置に押し込まれることによって曲げ加工を前記被加工材に施す凸状工具と、
    前記中央位置と前記第1保持手段との距離と、前記中央位置と前記第2保持手段との距離とが等しくなるように前記第1保持手段の移動および前記第2保持手段の移動を制限する規制手段とを備える、曲げ加工装置。
  2. 請求項1に記載の曲げ加工装置であって、前記第1保持手段が、前記第1端部を保持する第1保持部材と、その第1保持部材を曲げ平面と垂直な軸回りに揺動可能に保持し、かつ、前記被加工材の長手方向にスライド可能な第1サドルとを有し、
    前記第2保持手段が、前記第2端部を保持する第2保持部材と、その第2保持部材を曲げ平面と垂直な軸回りに揺動可能に保持し、かつ、前記被加工材の長手方向にスライド可能な第2サドルとを有し、
    前記規制手段が、前記第1保持手段と前記第2保持手段との間で揺動可能な主アームと、前記主アームにピン結合されるとともに前記第1サドルにピン結合された第1アームと、前記主アームにピン結合されるとともに前記第2サドルにピン結合された第2アームとを有する、曲げ加工装置。
  3. 請求項1または2に記載の曲げ加工装置であって、当該曲げ加工装置が、さらに、前記被加工材に軸力を付与する軸力付与手段を備える、曲げ加工装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の曲げ加工装置を用いて曲げ加工を管状または棒状の被加工材に複数回に亘って繰り返して施す曲げ加工方法であって、
    当該曲げ加工方法が、前記第1端部を前記第1保持手段で保持するとともに、前記第2端部を前記第2保持手段で保持する第1ステップと、
    前記第1保持手段と前記第2保持手段との中央位置に前記工具を押し込むことにより、保持された前記被加工材に曲げ加工を施す第2ステップとを含む、曲げ加工方法。
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