JP6197285B2 - 磁石埋込型ロータ及び磁石埋込型ロータの製造方法 - Google Patents

磁石埋込型ロータ及び磁石埋込型ロータの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、磁石埋込型ロータ、及びその製造方法に関する。
ロータの内部に永久磁石を埋め込んだ構造からなるIPMモータ(Interior Permanent Magnet Motor)が知られている。このIPMモータに用いられるロータとしては、特許文献1に記載のロータがある。
特許文献1に記載のロータは、円筒状のコアモジュールを軸方向に複数積層して構成されたロータコアを備えている。各コアモジュールには複数の永久磁石が放射状に埋め込まれている。各コアモジュールは、隣接するコアモジュールと周方向に所定角度だけずれるようにしてロータコアの軸方向に積層されている。このような構造からなるロータを用いれば、モータのコギングトルクを軽減できる。
特開昭63−140645号公報
ところで、近年、IPMモータは様々な機器で使用されており、その使用環境によっては、より高出力であることが要求されている。
本発明は、こうした実情に鑑みて成されたものであり、その目的は、モータの出力トルクを高めることのできる磁石埋込型ロータ及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決する磁石埋込型ロータは、円筒状のコアモジュールを軸方向に複数積層して構成されるロータコアと、前記コアモジュールにそれぞれ埋め込まれる永久磁石と、を備え、前記コアモジュールは、他のコアモジュールが軸方向に隣接する積層面を含み、軸方向に隣接する他のコアモジュールに対して前記ロータコアの周方向に前記永久磁石の配置がずれており、前記永久磁石は、軸方向に隣接する他のコアモジュールの積層面に面するとともに、当該他のコアモジュールの前記永久磁石により覆われていない露出部を含み、前記永久磁石の着磁方向が、前記露出部から磁束が発生するように、前記コアモジュールの周方向であって、かつ前記コアモジュールの積層面に対して傾斜する方向に設定されている。
隣接するコアモジュールのそれぞれの永久磁石の配置がロータコアの周方向にずれている場合、各コアモジュールの永久磁石は、そのロータコア軸方向の外壁部の一部あるいは全部が、他の永久磁石により覆われていない露出部となる。ここで上記構成のように、各コアモジュールの永久磁石の着磁方向をコアモジュールの積層面に対して傾斜させれば、各コアモジュールの永久磁石はロータコア軸方向の外壁部に磁極を有する。そして上記のように、この外壁部は露出部となっているため、そこから磁束が発生する。これにより、永久磁石をロータコア周方向に平行に着磁する場合と比較すると、永久磁石のロータコア軸方向の外壁部から発生する磁束の分だけロータコアの外周面での磁束密度が増加する。その結果、モータのステータコイルに鎖交する有効磁束量が増加するため、モータの出力トルクを高めることができる。
上記磁石埋込型ロータについて、前記永久磁石は、前記コアモジュールの径方向に延びる第1軸線に直交する断面形状が矩形状をなし、前記コアモジュールの径方向外側における矩形端面の対称点を、軸方向に隣接するコアモジュール間で結んだ線を第2軸線とするとき、前記永久磁石の着磁方向が、前記第1軸線及び前記第2軸線の両方に直交する方向に設定されていることが好ましい。
この構成によれば、各コアモジュールの永久磁石から発生する磁束が最も多くなるため、ロータコアの外周面での磁束密度が増加する。よってモータの出力トルクを高めることができる。
上記磁石埋込型ロータについて、前記永久磁石は、前記コアモジュールの径方向に延びる第1軸線に沿って配置されるとともに前記第1軸線と直交する断面形状が矩形状をなし、前記永久磁石の着磁方向が、前記矩形状をなす断面の対角線方向に設定されていることが好ましい。
この構成によれば、永久磁石の磁路長を確保できるため、パーミアンス係数が大きくなる。これにより、永久磁石により形成される磁界の磁束密度が増加するため、ロータコアの外周面での磁束密度が増加する。その結果、モータの出力トルクを高めることができる。
上記磁石埋込型ロータについて、前記複数のコアモジュールのうち前記永久磁石の配置が前記ロータコアの周方向に最もずれたコアモジュール間のずれの大きさは、対応するモータのステータにおけるスロット間隔の半分以下に設定されていることが好ましい。
この構成によれば、モータのコギングトルクを軽減できる。
上記磁石埋込型ロータの製造方法について、磁石用磁性部材が埋め込まれた前記コアモジュールの軸方向の両端面に一対の磁気発生部を配置し、前記一対の磁気発生部は、前記コアモジュールの周方向に位置をずらして前記磁石用磁性部材を挟み込むように配置され、前記一対の磁気発生部から発生する磁気により前記磁石用磁性部材を着磁する着磁工程を経た複数のコアモジュールを軸方向に積層することが好ましい。
この製造方法によれば、コアモジュールに埋め込まれた磁石用磁性部材に、コアモジュールの積層面に対して傾斜した磁気を付与できるため、上記のようなコアモジュールを容易に製造できる。
この磁石埋込型ロータ及びその製造方法によれば、モータの出力トルクを高めることができる。
磁石埋込型ロータの一実施形態について同ロータを用いたIPMモータの断面構造を示す断面図。 実施形態の磁石埋込型ロータについてその斜視構造を示す斜視図。 実施形態の磁石埋込型ロータについてそのコアモジュールの斜視構造を示す斜視図。 実施形態の磁石埋込型ロータについてその分解斜視構造を示す斜視図。 実施形態の磁石埋込型ロータについてその平面構造の一部を示す平面図。 実施形態の磁石埋込型ロータについてその側面構造を示す側面図。 実施形態の磁石埋込型ロータについてその各コアモジュールの永久磁石から発生する磁束を模式的に示す図。 磁石埋込型ロータの一例についてその各コアモジュールの永久磁石から発生する磁束を模式的に示す図。 実施形態の磁石埋込型ロータの製造方法についてその着磁前のコアモジュールの斜視構造を示す斜視図。 実施形態の磁石埋込型ロータの製造方法についてそのコアモジュールの着磁工程を示す平面図。 図10のXI−XI線に沿った断面構造を示す断面図。 磁石埋込型ロータの変形例についてその側面構造を示す側面図。 磁石埋込型ロータの他の変形例についてその側面構造を示す側面図。 磁石埋込型ロータの他の変形例についてその側面構造を示す側面図。
以下、磁石埋込型ロータの一実施形態について説明する。はじめに図1を参照して、本実施形態の磁石埋込型ロータを用いたIPMモータの構造について説明する。
図1に示すように、このIPMモータは、ハウジング1の内周面に固定された円筒状のステータ2、図示しない軸受けを介してハウジング1により回転可能に支持された出力軸3、及び出力軸3の外周に一体的に取り付けられたロータ4を備えている。
ステータ2は、その軸方向に電磁鋼板を複数積層して構成されている。ステータ2の内周面には、径方向内側に向かって延びる12個のティース20が等角度間隔(30°間隔)で形成されており、周方向に隣り合うティース20,20間がスロット21となっている。これによりステータ2には12個のスロット21が形成されており、各スロット21,21間の角度間隔が「30°」に設定されている。各ティース20には、スロット21に収容されるかたちでステータコイル22が巻回されている。
ロータ4は、円筒状のロータコア40、及びロータコア40の内部に埋め込まれた永久磁石41,42を備えている。
第1永久磁石41は、ロータコア40の中心軸mを中心とする図中の反時計回りの方向(矢印a1で示す方向)の外壁部にN極を有し、その反対側の外壁部にS極を有している。第2永久磁石42は第1永久磁石41と逆の着磁方向を有している。ロータコア40には、これら第1及び第2永久磁石41,42が同磁極同士で対向するようにV字状に配置されている。そして第1及び第2永久磁石41,42のN極同士で対向した部分によりロータコア40の外周部分にN極が形成され、それらのS極同士で対向した部分によりロータコア40の外周部分にS極が形成されている。これによりロータコア40は、その外周部分に周方向に沿ってN極及びS極を交互に有する8極構造をなしている。
このように構成されたモータでは、ステータコイル22に三相の電流が供給されると、ステータ2により回転磁界が形成される。この回転磁界に基づいてロータ4の内部の永久磁石41,42が吸引されることによりロータ4にトルクが付与され、出力軸3が回転する。
次に図2〜図4を参照してロータ4の構造について説明する。
図2に示すように、ロータコア40は、円筒状の17個のコアモジュール40a〜40qを軸方向に積層して構成されている。各コアモジュール40a〜40qは円筒状の一枚の電磁鋼板からなる。なお以下では、ロータコア40の一方の端部b1に配置されたコアモジュールを第1コアモジュール40aとし、そこからロータコア40の他方の端部b2に向かって順に配置されるコアモジュールを第2〜第17コアモジュール40b〜40qとする。
図3に示すように、コアモジュール40aには、その軸方向に貫通する8つの磁石挿入孔43が放射状に等角度間隔(45°間隔)で形成されている。磁石挿入孔43は、コアモジュール40aの径方向に直交する断面形状が矩形状をなしている。これらの磁石挿入孔43に直方体状の永久磁石41,42がそれぞれ挿入されている。各永久磁石41,42はボンド磁石からなる。コアモジュール40aの軸方向の両端面は、他のコアモジュールが接触する積層面44となっている。なお、他のコアモジュール40b〜40qもコアモジュール40aと同様に形成されている。
図4は、ロータコア40を構成する17個のコアモジュール40a〜40qのうち、ロータコア40の一方の端部b1側に配置された10個のコアモジュール40a〜40jの分解斜視構造を示したものである。
図4に示すように、第2〜第5コアモジュール40b〜40eは、ロータコア40の一方の端部b1側に隣接するコアモジュールに対して矢印a1で示すロータコア周方向に所定角度だけずれるようにそれぞれ組み付けられている。また第6〜第9コアモジュール40f〜40iは、ロータコア40の一方の端部側に隣接するコアモジュールに対して矢印a2で示すロータコア周方向に所定角度だけずれるように組み付けられている。なお図示は省略するが、第10〜第17コアモジュール40j〜40qは、第2〜第9コアモジュール40b〜40iと同様の態様で組み付けられている。
これにより図5及び図6に示すように、各コアモジュール40a〜40qの磁石配置は、ロータコア軸方向に沿って蛇行するように変化している。なお図5では便宜上、第1コアモジュール40aの永久磁石41,42の配置を実線で示し、第5コアモジュール40eの永久磁石41,42の配置を破線で示している。また図5及び図6では、コアモジュール径方向外側における永久磁石41の矩形端面の対称点を「P」で示している。さらに図5では、コアモジュール40a,40eの径方向に延びる軸線を「n1」で示している。
図6に示すように、各コアモジュール40a〜40qの永久磁石41,42は、ロータコア軸方向の外壁部の全部あるいは一部が、他の永久磁石により覆われていない露出部となっている。
また第1〜第5コアモジュール40a〜40eのうち、ロータコア周方向に最もずれたコアモジュール間のずれ角、すなわち第1コアモジュール40aと第5コアモジュール40eとの間のずれ角は、図5に示すようにステータ2のスロット21の角度間隔の半分の値、すなわち「15°」に設定されている。同様に、第5コアモジュール40eと第9コアモジュール40iとの間のずれ角、第9コアモジュール40iと第13コアモジュール40mとの間のずれ角、及び第13コアモジュール40mと第17コアモジュール40qとの間のずれ角も「15°」にそれぞれ設定されている。
次に図5及び図6を参照して第1永久磁石41の着磁方向について説明する。なお図6では、第1〜第5コアモジュール40a〜40eのそれぞれの第1永久磁石41の対称点Pを結ぶ線を軸線n2で、第6〜第9コアモジュール40f〜40iのそれぞれの第1永久磁石41の対称点Pを結ぶ線を軸線n3で示している。また第10〜第13コアモジュール40j〜40mのそれぞれの第1永久磁石41の対称点Pを結ぶ線を軸線n4で、第14〜第17コアモジュール40n〜40qのそれぞれの第1永久磁石41の対称点Pを結ぶ線を軸線n5で示している。本実施形態では、図5に示す軸線n1が第1軸線となり、図6に示す各軸線n2〜n5が第2軸線となっている。
図5及び図6に矢印で示すように、第1コアモジュール40a及び第5コアモジュール40eのそれぞれの第1永久磁石41は、第1軸線n1及び第2軸線n2の両方向に直交する方向であって且つ、矢印a1で示す方向の外壁部がN極となる方向に着磁されている。また第2〜第4コアモジュール40b〜40d、及び第6〜第17コアモジュール40f〜40qのそれぞれの第1永久磁石41も、同様の態様で着磁されている。
なお、各コアモジュール40a〜40qの第2永久磁石42は第1永久磁石41と逆方向に着磁されている。
このように本実施形態では、図6に示すように、各コアモジュール40a〜40qの永久磁石41,42の着磁方向が、各コアモジュール40a〜40qの積層面44に対して傾斜している。また、この着磁方向は、各永久磁石41,42の第1軸線n1に直交する矩形断面の対角線方向となっている。なお以下では、各永久磁石41,42のコアモジュール径方向に直交する矩形断面を「各永久磁石41,42の矩形断面」と略記する。
次に本実施形態のロータ4の作用について説明する。
各コアモジュール40a〜40qの第1永久磁石41を図5及び図6に示すように着磁した場合、各コアモジュール40a〜40qの第1永久磁石41は、矢印a1で示すロータコア周方向の外壁部、及びロータコア軸方向の外壁部に磁極を有する。それらの外壁部のうち、図7に太線で示す露出部Aから磁束が発生する。ここで比較例として各コアモジュールの永久磁石51をロータコア周方向に平行に着磁したロータ5を図8に示す。図8に示すロータ5に比べ、図7に示す本実施形態のロータ4の方が、第1永久磁石のロータコア軸方向の外壁部から発生する磁束の分だけロータコア周方向に向かう磁束が増加し、ロータコア40の外周面での磁束密度が増加する。同様の効果は各コアモジュール40a〜40qの第2永久磁石42でも得られる。これによりステータコイル22に鎖交する有効磁束量が増加するため、モータの出力トルクを高めることができる。
また、図5及び図6に示すように各コアモジュール40a〜40qの第1永久磁石41の着磁方向をその矩形断面の対角線方向に設定すれば、第1永久磁石41の磁路長を確保できる。これにより第1永久磁石41のパーミアンス係数が大きくなり、第1永久磁石41により形成される磁界の磁束密度が増加するため、ロータコア40の外周面での磁束密度が増加する。さらに第1永久磁石41の着磁方向を第1軸線n1及び第2軸線n2〜n5の両方に直交する方向に設定すれば、各コアモジュール40a〜40qの第1永久磁石41から発生する磁束が最も多くなる。そのため、ロータコア40の外周面での磁束密度が更に増加する。同様の効果は各コアモジュール40a〜40qの第2永久磁石42でも得られる。このように本実施形態のロータ4は、ロータコア40の外周面での磁束密度を更に増加させることの可能な構造を有しているため、モータの出力トルクを一層高めることができる。
次に、図9〜図11を参照してロータ4の製造方法についてその作用とともに説明する。
ロータ4の製造に際してはまず、図9に示すような円筒状の一枚の電磁鋼板からなるコアモジュール6を用意し、その磁石挿入孔60に着磁前の磁石用磁性部材61を埋め込む。磁石用磁性部材61は、着磁前のボンド磁石からなる。
続いて図10及び図11に示すように、磁気発生部としての一対の永久磁石70,71をコアモジュール6の軸方向の両端面にそれぞれ配置し、磁石用磁性部材61の着磁を行う。なお図11では便宜上、磁石用磁性部材61及び一対の永久磁石70,71のそれぞれの断面のハッチングを省略している。本実施形態では、一対の永久磁石70,71により着磁機が構成される。
一対の永久磁石70,71は直方体状に形成されており、図11に示すようにコアモジュール6の径方向に直交する断面形状が矩形状をなしている。図中に矢印で示すように、一対の永久磁石70,71は、その矩形断面の対角線方向に着磁されており、対向する角部にN極及びS極をそれぞれ有している。これら一対の永久磁石70,71はコアモジュール6の周方向にずれて配置されている。一方の永久磁石70は、そのN極の角部が磁石用磁性部材61の一方の端面に接触している。また他方の永久磁石71は、そのS極の角部が磁石用磁性部材61の他方の端面に接触している。そして一方の永久磁石70のN極と他方の永久磁石71のS極との間に形成される磁界により、磁石用磁性部材61には、図11に矢印で示すように、その矩形断面を対角線方向に横切るようにして磁気が付与される。これにより磁石用磁性部材61がコアモジュール6の積層面62に対して傾斜した方向に着磁されて第1永久磁石41となる。また、こうした一対の永久磁石70,71を用いた着磁工程をコアモジュール6の各磁石用磁性部材61に対して行うことにより、各磁石用磁性部材61を第1永久磁石41及び第2永久磁石42とする。こうした着磁工程を17個のコアモジュール6に対して行うことで、上記のようなコアモジュール40a〜40qを成形する。そして成形した17個のコアモジュールを図2に示すように積層することでロータ4の製造が完了する。
このような製造方法によれば、図2〜図6に示したロータ4を容易に製造できる。
以上説明したように、本実施形態のロータ4によれば以下の効果が得られる。
(1)コアモジュール40a〜40qでは、軸方向に隣接する他のコアモジュールに対してロータコア周方向に永久磁石41,42の配置をずらした。また各コアモジュール40a〜40qの永久磁石41,42の着磁方向を、コアモジュール40a〜40qの積層面44に対して傾斜させた。これによりロータコア40の外周面での磁束密度が増加するため、モータの出力トルクを高めることができる。
(2)永久磁石41,42を、コアモジュール40a〜40qの径方向に延びる第1軸線n1に沿って配置するとともに、第1軸線n1に直交する断面形状が矩形状をなすように形成した。そして各コアモジュール40a〜40qの径方向外側における矩形端面の対称点Pを、軸方向に隣接するコアモジュール間で結んだ線を第2軸線n2〜n5とするとき、永久磁石41,42の着磁方向を第1軸線n1及び第2軸線n2〜n5の両方に直交する方向に設定した。これにより各コアモジュール40a〜40qの永久磁石41,42から発生する磁束が最も多くなるため、ロータコア40の外周面での磁束密度が増加し、モータの出力トルクを高めることができる。
(3)永久磁石41,42の着磁方向を、その第1軸線n1に直交する矩形断面の対角線方向に設定した。これにより永久磁石41,42により形成される磁界の磁束密度が増加するため、ロータコア40の外周面での磁束密度が増加し、モータの出力トルクを高めることができる。
(4)永久磁石41,42の配置がロータコア周方向に最もずれたコアモジュール40a,40e間、コアモジュール40e,40i間、コアモジュール40i,40m間、及びコアモジュール40m,40q間のそれぞれのずれ角の大きさを、ステータ2のスロット21の角度間隔の半分の値(15°)に設定した。これによりモータのコギングトルクを軽減できる。
(5)ロータ4の製造に際して、磁石用磁性部材61が埋め込まれた円筒状のコアモジュール6の軸方向の両端面に一対の永久磁石70,71を配置した。また一対の永久磁石70,71を、コアモジュール6の周方向に位置をずらして磁石用磁性部材61を挟み込むように配置した。そして一対の永久磁石70,71から発生する磁気により磁石用磁性部材61を着磁する着磁工程を経た17個のコアモジュール40a〜40qを軸方向に積層してロータ4を成形することとした。これにより図2〜図6に示したようなロータ4を容易に製造できる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態では、コアモジュール40a〜40qの全ての永久磁石41,42の着磁方向を第1軸線n1及び第2軸線n2〜n5の両方に直交する方向に設定したが、一部のコアモジュールの永久磁石41,42の着磁方向をそれとは異なる方向に設定してもよい。例えば図12に示すように、第1コアモジュール40aや第5コアモジュール40eなど、ずれ方向(スキューの方向)が逆転するコアモジュールに設けられる永久磁石41,42のそれぞれの着磁方向をロータコア周方向に平行な方向に設定してもよい。
・上記実施形態では、各コアモジュール40a〜40qの永久磁石41,42における第1軸線n1及び第2軸線n2〜n5の両方に直交する方向と、永久磁石41,42の矩形断面の対角線方向とが同一の方向となっていた。しかしながら、各コアモジュール40a〜40qの軸方向の厚さによっては、それらの方向が異なる場合もある。この場合、例えば図13に示すように、コアモジュール40a〜40qの永久磁石41,42の着磁方向を第1軸線(図示略)及び第2軸線n2〜n5の両方に直交する方向のみに設定してもよい。あるいは図14に示すように、永久磁石41,42の矩形断面の対角線方向のみに設定してもよい。いずれの構成であってもロータコア40の外周面での磁束密度が増加するため、モータの出力トルクを高めることができる。また、永久磁石41,42の着磁方向については、これらの方向に限らず、各コアモジュール40a〜40qの積層面44に対して傾斜した方向であればよい。なおここでの「傾斜」には、積層面44に対して直交する方向は含まないものとする。
・上記実施形態では、永久磁石41,42の配置がロータコア周方向に最もずれたコアモジュール40a,40e間、コアモジュール40e,40i間、コアモジュール40i,40m間、及びコアモジュール40m,40q間のそれぞれのずれ角の大きさを、ステータ2のスロット21の角度間隔の半分の値(15°)に設定した。これに代えて、それらのずれ角の大きさをステータ2のスロット21の角度間隔の半分の値(15°)よりも小さい値に設定してもよい。このような構成であっても、モータのコギングトルクを軽減することは可能である。
・上記実施形態では、第2〜第16コアモジュール40b〜40pのそれぞれの永久磁石41,42におけるロータコア軸方向の外壁部の一部を露出させたが、それらの永久磁石41,42におけるロータコア軸方向の外壁部の全てが露出していてもよい。
・上記実施形態では、コアモジュール6を一枚の電磁鋼板で構成したが、複数枚の電磁鋼板で構成してもよい。
・上記実施形態では、ロータコア40を17個のコアモジュール40a〜40qで構成したが、ロータコア40を構成するコアモジュールの数は適宜変更可能である。
・上記実施形態では、ロータ4の磁極数が8極であったが、ロータ4の磁極数に限定はなく、適宜変更してもよい。また、それに応じてロータコア40を構成するコアモジュールの形状やステータ2の形状、永久磁石の数や形状などを適宜変更してもよい。
・上記実施形態では、永久磁石41,42がV字状に配置されたロータ4に本発明を適用したが、例えば永久磁石がU字状やコ字状に配置されたロータにも本発明は適用可能である。
・上記実施形態では、永久磁石41,42としてボンド磁石を用いたが、例えば焼結磁石などを用いてもよい。
・上記実施形態では、コアモジュール6の磁石用磁性部材61の着磁方法として、磁石用磁性部材61に一対の永久磁石70,71を接触させる方法を用いたが、磁石用磁性部材61と一対の永久磁石70,71との間に着磁ヨークを介在させてもよい。
・上記実施形態では、コアモジュール6の磁石用磁性部材61の着磁方法として、一対の永久磁石70,71を用いた方法を採用したが、磁石用磁性部材61の着磁方法は適宜変更可能である。例えば着磁コイルなどを用いて磁石用磁性部材61を着磁してもよい。この場合、着磁コイルが磁気発生部となる。
P…対称点、n1…第1軸線、n2〜n5…軸線、2…ステータ、4…磁石埋込型ロータ、6…コアモジュール、21…スロット、40…ロータコア、40a〜40q…コアモジュール、41,42…永久磁石、44,62…積層面、61…磁石用磁性部材、70,71…永久磁石(磁気発生部)。

Claims (5)

  1. 円筒状のコアモジュールを軸方向に複数積層して構成されるロータコアと、
    前記コアモジュールにそれぞれ埋め込まれる永久磁石と、を備え、
    前記コアモジュールは、他のコアモジュールが軸方向に隣接する積層面を含み、軸方向に隣接する他のコアモジュールに対して前記ロータコアの周方向に前記永久磁石の配置がずれており、
    前記永久磁石は、軸方向に隣接する他のコアモジュールの積層面に面するとともに、当該他のコアモジュールの前記永久磁石により覆われていない露出部を含み、
    前記永久磁石の着磁方向が、前記露出部から磁束が発生するように、前記コアモジュールの周方向であって、かつ前記コアモジュールの積層面に対して傾斜する方向に設定されていることを特徴とする磁石埋込型ロータ。
  2. 請求項1に記載の磁石埋込型ロータにおいて、
    前記永久磁石は、前記コアモジュールの径方向に延びる第1軸線に沿って配置されるとともに前記第1軸線と直交する断面形状が矩形状をなし、
    前記コアモジュールの径方向外側における矩形端面の対称点を、軸方向に隣接する前記コアモジュール間で結んだ線を第2軸線とするとき、
    前記永久磁石の着磁方向が、前記第1軸線及び前記第2軸線の両方に直交する方向に設定されていることを特徴とする磁石埋込型ロータ。
  3. 請求項1に記載の磁石埋込型ロータにおいて、
    前記永久磁石は、前記コアモジュールの径方向に延びる第1軸線に沿って配置されるとともに前記第1軸線と直交する断面形状が矩形状をなし、
    前記永久磁石の着磁方向が、前記矩形状をなす断面の対角線方向に設定されていることを特徴とする磁石埋込型ロータ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の磁石埋込型ロータにおいて、
    前記複数のコアモジュールのうち前記永久磁石の配置が前記ロータコアの周方向に最もずれたコアモジュール間のずれの大きさは、対応するモータのステータにおけるスロット間隔の半分以下に設定されていることを特徴とする磁石埋込型ロータ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の磁石埋込型ロータの製造方法において、
    磁石用磁性部材が埋め込まれた前記コアモジュールの軸方向の両端面に一対の磁気発生部を配置し、
    前記一対の磁気発生部は、前記コアモジュールの周方向に位置をずらして前記磁石用磁性部材を挟み込むように配置され、
    前記一対の磁気発生部から発生する磁気により前記磁石用磁性部材を着磁する着磁工程を経た複数のコアモジュールを軸方向に積層することを特徴とする磁石埋込型ロータの製造方法。
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