JP6194854B2 - 燃料電池装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池スタックおよび燃料改質器を備える燃料電池装置に関する。
従来、高温(例えば、500℃以上)で作動する高温型の燃料電池スタックとして、固体酸化物型燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)や溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC:Molten Carbonate Fuel Cell)が存在する。この種の高温型の燃料電池スタックは、発電時の作動温度が高い程、発電効率の観点から有利となる。
ところが、燃料電池スタックは、その積層方向の両端部の放熱が積層方向の中段部に比べて顕著となり、積層方向の両端部の温度が積層方向の中段部に比べて低下する傾向がある。なお、燃料電池スタックの積層方向が上下方向となる場合、自然対流の影響により積層方向の上端部側が、積層方向の下端部側よりも高温となる傾向がある(温度分布:中段部>上端部>下端部)。
燃料電池スタックにおける低温となる部位では、その発電効率が高温となる部位の発電効率に比べて低下することから、燃料電池スタック全体としての発電効率が低下してしまうといった問題がある。
これに対して、都市ガス等の燃料ガス(改質原料)を水素リッチな燃料ガスに改質する燃料改質器を、燃料電池スタックの高さ方向に近接配置する構成が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1では、燃料電池スタックの高さ方向に近接配置した燃料改質器を、その上端部側から改質原料(未改質燃料ガス)を導入する構成としている。これによれば、燃料改質器における水蒸気改質反応(SR)時の吸熱量が、未改質燃料ガスが導入される上端部側にて最も高くなるので、燃料改質器における吸熱により、主に燃料電池スタックの積層方向の上端部側における温度を低下させることができる。この結果、燃料電池スタックの積層方向の上端部と下端部との温度差を縮小させることが可能となる。
また、特許文献2には、燃料電池スタックの積層方向を水平方向として、燃料電池スタックの上側に燃料改質器を配置した構成が提案されている。
この特許文献2では、燃料改質器は、燃料電池スタックの積層方向に燃料ガスが流れるように構成されている。燃料改質器の燃料ガスの改質反応を、部分酸化改質反応(POX)→オートサーマル改質反応(ATR)→水蒸気改質反応(SR)の順に切り替える。そして、燃料改質器は、燃料電池からのオフガスの燃焼熱で外部から加熱される構造となっている。
特開2007−157480号公報 特開2012−79487号公報
ところで、特許文献1に開示された技術によれば、燃料電池スタックの両端部における温度差を縮小させることができるものの、燃料電池スタックにおける中段部側の温度が燃料電池スタックの端部側よりも高くなってしまうことから依然として改善の余地がある。
さらに、本発明者等の検討によれば、特許文献2に開示された技術において、燃料改質器で部分酸化改質反応(POX)を実施する際には、図13の温度特性に示すように、燃料改質器内には、発熱域、吸熱域、および平衡域が燃料ガスの流れ方向の入口側から出口側に亘って形成される。このため、燃料改質器内の温度が燃料ガスの流れ方向の入口側で高くなる。
ここで、発熱域では反応式[F7]、[F6]に示す燃料ガスの燃焼が生じるため、熱を発生する。[F7]、[F6]の反応割合は触媒によって異なる。Ni系触媒では完全燃焼[F7]が主となり、大量の熱を発生する。Rh系などの貴金属触媒では、部分酸化[F6]が比較的多く発生して温度上昇はやや抑えられる傾向ある。
反応式[F7]、[F6]での酸素が消費されて、その後の吸熱域では、反応式[F7]の反応に伴って生じる水蒸気と燃料ガスとが、反応式[F5]の吸熱反応を生じる。その後、反応が安定する平衡域に移行する。この平衡域では、温度変化に伴って可逆反応である反応式[F5]、[F6]、[F8]の反応が進んで、平衡状態になる。
CH4+H22O⇔CO+3H2−206kJ/mol…[F5]
CH4+1/2O2⇔CO+2H2+36kJ/mol…[F6]
CH4+2O2→CO2+2H2O+890kJ/mol…[F7]
CO+H2O⇔CO2+H2−41kJ/mol…[F8]
このように、燃料改質器内の燃料ガスにおいて、発熱域、吸熱域、および平衡域が流れ方向入口側から出口側に亘って順に形成される。このことにより、燃料改質器内の燃料ガスのうち流れ方向の入口側の温度が高くなる。つまり、燃料改質器内の入口側に温度が高くなるヒートスポットが生じる。このため、燃料改質器の入口側が燃料電池スタックの積層方向の一端側に対峙していると、燃料改質器から発生する熱により、燃料電池スタックのうち積層方向の一端側が、中段部側や他端側に比べて高くなる。このため、燃料電池スタックの高温部で熱損傷や熱劣化が生じてしまう。
本発明は上記点に鑑みて、燃料電池スタックにおける温度分布の均一化を図るようにした燃料電池装置を提供することを目的とする。
本発明は、酸化剤ガスおよび燃料ガスの電気化学反応により電気エネルギを出力する複数の発電セル(100)を積層して構成される燃料電池スタック(10)と、炭化水素系の改質原料を改質して燃料電池スタックへ導入する燃料ガスを生成する改質触媒(443)が内部に充填された燃料改質器(44)と、を備える燃料電池装置を対象としている。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、酸化剤ガスおよび燃料ガスの電気化学反応により電気エネルギを出力する複数の発電セル(100)を積層して構成される燃料電池スタック(10)と、
炭化水素系の改質原料を改質して燃料電池スタックへ導入する燃料ガスを生成
する改質触媒(443)が内部に充填された燃料改質器(44)と、を備え、
燃料改質器は、燃料電池スタックと伝熱可能なように燃料電池スタックに
おける発電セルの積層方向に延在する積層面(10a)に対峙して配置されると共に
、燃料電池スタックの積層方向の中段部(10B)に対峙する中段対峙部位(4
4B)にて発熱を伴う改質反応が最も促進される構造となっており、
燃料改質器は、その内部に改質原料を燃料電池スタックの積層方向の一端部(10A)側に対峙する一端側対峙部位(44A)から他端部(10C)側に対峙する他端側対峙部位(44C)へ向かって流すための内部流路(44a〜44c)が設定されており、
内部流路における一端側対峙部位から中段対峙部位に至る流路を第1流路(44a)とし、中段対峙部位および中段対峙部位から他端側対峙部位へ至る流路を第2流路(44b、44c)としたとき、
改質触媒は、内部流路のうち、第2流路にだけ充填されていることを特徴とする。
これによれば、燃料改質器の改質反応による発熱量が、燃料電池スタックにおける中段部に対峙する中段対峙部位にて最も高くなるので、燃料改質器における発熱により、燃料電池スタックの中段部側の温度を上昇させることができる。このため、燃料電池スタックにおいて中段部側から熱が積層方向の一端部側と他端部側とに伝わる。
従って、本発明の燃料電池装置によれば、燃料電池スタックの積層方向の一端部側と他端部側との温度差を縮小して、燃料電池スタックにおける温度分布の均一化を図ることができる。
また、特許文献2の燃料改質器は、自ら発熱する改質反応を生じる上に、オフガス燃焼熱により外部から加熱されことから、燃料改質器の内部が過熱されて、燃料改質器内の温度が触媒の耐熱温度を超えて、触媒が劣化する恐れがある。
これに対して、請求項1に記載の発明によれば、燃料改質器のうち中段対峙部位を燃料電池スタックにおける中段部によって冷却することができる。したがって、燃料改質器の内部が過熱されることを抑制することができるので、触媒が劣化することを未然に抑制することができる。
請求項に記載の発明では、酸化剤ガスおよび燃料ガスの電気化学反応により電気エネルギを出力する複数の発電セル(100)を積層して構成される燃料電池スタック(10)と、
炭化水素系の改質原料を改質して燃料電池スタックへ導入する燃料ガスを生成する改質触媒(443)が内部に充填された燃料改質器(44)と、を備え、
燃料改質器は、燃料電池スタックと伝熱可能なように燃料電池スタックにおける発電セルの積層方向に延在する積層面(10a)に対峙して配置されると共に、燃料電池スタックの積層方向の中段部(10B)に対峙する中段対峙部位(44B)にて吸熱を伴う改質反応が最も促進される構造となっており、
燃料改質器は、その内部に改質原料を燃料電池スタックの積層方向の一端部(10A)側に対峙する一端側対峙部位(44A)から他端部(10C)側に対峙する他端側対峙部位(44C)へ向かって流すための内部流路(44a〜44c)が設定されており、
内部流路における一端側対峙部位から中段対峙部位に至る流路を第1流路(44a)とし、中段対峙部位および中段対峙部位から他端側対峙部位へ至る流路を第2流路(44b、44c)としたとき、
改質触媒は、内部流路のうち、第2流路にだけ充填されていることを特徴とする。
これによれば、燃料改質器の改質反応による吸熱量が、燃料電池スタックにおける発電による発熱で高温となり易い中段部に対峙する中段対峙部位にて最も高くなるので、燃料改質器における吸熱により、燃料電池スタックの中段部側の温度を低下させることができる。
従って、本発明の燃料電池装置によれば、燃料電池スタックの積層方向の端部側と中段部側との温度差を縮小して、燃料電池スタックにおける温度分布の均一化を図ることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態に係る燃料電池システムの全体構成図である。 第1実施形態に係る燃料電池装置を示す構成図である。 第1実施形態に係る燃料改質器の構造を示す構成図である。 第1実施形態に係る燃料改質器の温度分布を示す図である。 比較例に係る燃料改質器および燃料電池スタックの温度分布を示す特性図である。 第1実施形態に係る燃料改質器および燃料電池スタックの温度分布を示す特性図である。 第2実施形態に係る燃料改質器の構造を示す構成図である。 第3実施形態に係る燃料改質器の構造を示す構成図である。 第4実施形態に係る燃料改質器の構造を示す構成図である。 第4実施形態の変形例に係る燃料改質器の構造を示す構成図である。 第5実施形態に係る燃料電池システムの全体構成図である。 第5実施形態に係る燃料改質器の構造を示す構成図である。 比較例に係る燃料改質器の温度分布を示す特性図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各実施形態において、先行する実施形態で説明した事項と同一もしくは均等である部分には、同一の参照符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、各実施形態において、構成要素の一部だけを説明している場合、構成要素の他の部分に関しては、先行する実施形態において説明した構成要素を適用することができる。
(第1実施形態)
本実施形態では、図1に示す燃料電池システムに本発明の燃料電池装置1を適用している。本実施形態の燃料電池装置1は、断熱性を有するハウジング2、ハウジング2の内部に収容された燃料電池スタック10、後述する第2空気予熱器34および燃料改質器44にて構成されている。なお、燃料電池装置1のハウジング2の内部における具体的な形態については後述する。
燃料電池スタック10は、燃料ガスと酸化剤ガス(本実施形態では空気)との電気化学反応により電気エネルギを出力する複数の発電セル100を、燃料ガスおよび酸化剤ガスの流路が形成されたセパレータ14、15を介して積層した積層体である。
本実施形態の燃料電池スタック10は、作動温度が高温(例えば、500℃〜1000℃)となる固体酸化物型燃料電池(SOFC)で構成されている。なお、説明の便宜上、図1では、燃料電池スタック10を単一の発電セル100として図示している。
本実施形態の発電セル100は、平板構造のセルであり、固体電解質体11、空気極(カソード)12、燃料極(アノード)13で構成されている。なお、本実施形態の発電セル100は、炭化水素系の改質原料であるメタンガス(CH4)を改質した改質ガス(H2、CO)を燃料ガスとしている。
セパレータ14、15は、各発電セル100を電気的に接続すると共に、燃料ガスおよび酸化剤ガスといった反応ガスを各発電セル100へ供給する手段として機能する。なお、セパレータ14、15には、燃料ガスを各発電セル100へ供給する燃料ガス通路(図示略)、および空気を各発電セル100へ供給する空気通路(図示略)が形成されている。
本実施形態の燃料電池スタック10は、各発電セル100からの排出空気および排出燃料が、図示しないマニホールドを介して、後述する空気排出経路6a、燃料排出経路6bに排出される。
各発電セル100では、以下の反応式[F1]、[F2]に示す水素および酸素の電気化学反応により、電気エネルギが出力される。
(燃料極)2H2+2O2-→2H2O+4e-…[F1]
(空気極)O2+4e-→2O2-…[F2]
また、各発電セル100では、以下の反応式[F3]、[F4]に示す一酸化炭素(CO)および酸素の電気化学反応により、電気エネルギが出力される。
(燃料極)2CO+2O2-→2CO2+4e-…[F3]
(空気極)O2+4e-→2O2-…[F4]
燃料電池スタック10の空気の入口側には、発電用空気の供給経路である空気供給経路3が接続されている。この空気供給経路3には、空気流れ上流側から順に、塵や埃等を除去する空気フィルタ31、燃料電池スタック10へと発電用空気を圧送する空気用ブロワ32、空気予熱器33、および空気予熱器34が設けられている。
各空気予熱器33、34それぞれは、燃料電池スタック10の空気極12に供給する発電用空気と燃料極13に供給する高温の燃料ガスとの温度差を縮小して、各発電セル100における発電効率の向上を図るために設けられている。
第1空気予熱器33は、空気用ブロワ32から圧送された発電用空気を、後述するオフガス燃焼器61で生成した燃焼ガスと熱交換させて加熱するものである。第1空気予熱器33では、空気用ブロワ32から圧送された発電用空気と、発電時における燃料電池スタック10の温度(例えば、700℃〜800℃)よりも低い温度の燃焼ガスとを熱交換させる低温の予熱器である。
なお、第1空気予熱器33は、その内部における空気が、後述する燃料改質器44に流入する燃料ガスと同等の温度に昇温するように構成することが望ましい。これによれば、後述の燃料電池スタック10の周囲に配置される第2空気予熱器34および燃料改質器44に流入する熱交換媒体の温度が同等となり、各機器34、44の温度域を同程度することができ、燃料電池スタック10の温度ばらつきの抑制を図ることができる。
第2空気予熱器34は、第1空気予熱器33にて昇温した発電用空気を、第1空気予熱器33を流通する燃焼ガスよりも高温の燃焼ガスと熱交換させる高温の予熱器(酸化剤ガス予熱器)である。
本実施形態の第2空気予熱器34は、燃料電池スタック10と共にハウジング2の内部に収容されており、燃料電池スタック10の発電時に生ずる放射熱を吸熱して、内部を流通する空気を加熱する放射熱型の熱交換器で構成されている。なお、第2空気予熱器34には、発電時における燃料電池スタック10の温度よりも低い発電用空気が流入する。
一方、燃料電池スタック10の燃料ガスの入口側には、燃料ガスの供給経路である燃料供給経路4が接続されている。この燃料供給経路4には、燃料ガス流れ上流側から順に、改質原料に含まれる硫黄成分を除去する脱硫器41、改質原料を圧送する燃料用ブロワ42、燃料予熱器43、燃料改質器44が設けられている。
燃料予熱器43は、燃料用ブロワ42から圧送された改質原料(図1中燃料と記す)を後述するオフガス燃焼器61で生成した燃焼ガスと熱交換させて加熱する予熱器である。この燃料予熱器43は、水供給経路5にも接続されており、純水器51を介して水ポンプ52から供給される水を燃焼ガスと熱交換させて蒸発させる水蒸気生成器としての機能も果たしている。なお、燃料予熱器43では、水および空気のうち少なくとも1つと改質原料とを混合した燃料ガスと燃料電池スタック10よりも低い温度の燃焼ガスとを熱交換させる低温の予熱器である。
燃料供給経路4のうち燃料用ブロワ42および燃料予熱器43の間の部位4aには、改質用空気の供給経路である空気供給経路3aが接続されている。この空気供給経路3aには、空気流れ上流側から順に、塵や埃等を除去する空気フィルタ31a、燃料電池スタック10へと改質用空気を圧送する空気用ブロワ32aが設けられている。
燃料改質器44は、燃料予熱器43にて加熱された燃料ガスを燃焼ガスと熱交換させて加熱すると共に、水蒸気改質により水素および一酸化炭素を含む燃料ガスを生成する燃料ガス生成器である。
本実施形態の燃料改質器44は、燃料電池スタック10や第2空気予熱器34と共にハウジング2の内部に収容されており、燃料電池スタック10の発電時に生ずる放射熱を吸熱して、内部を流通する燃料ガスを加熱する放射熱型の熱交換器で構成されている。なお、燃料改質器44には、発電時における燃料電池スタック10の温度(例えば、700℃〜800℃)よりも低い改質原料および水蒸気の混合ガスが流入する。
ここで、図示しないが、空気供給経路3、3aおよび燃料供給経路4それぞれには、燃料電池スタック10に供給する燃料ガスの供給量を調整する調整弁や、燃料電池スタック10に供給する空気の供給量を調整する調整弁等が設けられている。
本実施形態では、燃料改質器44の改質反応を部分酸化改質反応(POX反応)→オートサーマル改質反応(ATR反応)→水蒸気改質反応(SR反応)の順に切り替えるために、燃料予熱器43に供給する材料を変える。燃料改質器44で部分酸化改質反応(POX反応)を実施する場合には、改質原料および改質用空気を燃料予熱器43に供給する。燃料改質器44でオートサーマル改質反応(ATR反応)を実施する場合には、改質原料、改質用空気および水を、燃料予熱器43に供給する。燃料改質器44で水蒸気改質反応(SR反応)を実施する際に改質原料および水を燃料予熱器43に供給する。
燃料電池スタック10の空気の出口側には、燃料電池スタック10からの排出空気が流れる空気排出経路6aが接続され、燃料電池スタック10の燃料ガスの出口側には、排出燃料が流れる燃料排出経路6bが接続されている。各排出経路6a、6bは、オフガス燃焼器61に接続されている。
オフガス燃焼器61は、排出燃料と排出空気とを混合して燃焼させることで、燃料電池スタック10に供給する空気や燃料ガスの予熱等の熱源として利用される高温(例えば、900℃〜1000℃)の燃焼ガスを生成するものである。
このオフガス燃焼器61には、高温の燃焼ガスを排出する燃焼ガス経路6が接続されている。この燃焼ガス経路6は、内部を流れる燃焼ガスの熱を有効利用すべく、上流側から順に燃料改質器44、第2空気予熱器34、燃料予熱器43、第1空気予熱器33といった機器に接続されている。なお、図示しないが、燃焼ガス経路6における第1空気予熱器33の下流側には、給湯水を加熱する熱交換器が設けられており、燃焼ガスが有する熱にて、給湯水等を加熱するようになっている。
続いて、本実施形態の燃料電池装置1の内部における具体的な形態について、図2を用いて説明する。なお、図2に示す上下方向は、燃料電池装置1の搭載状態における天地方向を示している。このことは、他の図面においても同様である。
図2に示すように、燃料電池スタック10は、上下方向が発電セル100の積層方向と一致するように配置されている。本実施形態の燃料電池スタック10は、積層方向に延在する積層面10a、積層方向の上方側の上端面10b、および下方側の下端面10cを有する。
燃料電池スタック10は、内部に空気を導入する空気導入部141が後述する第2空気予熱器34の空気出口部342に接続され、内部から空気を排出する空気排出部142が空気排出経路6aに接続されている。
また、燃料電池スタック10は、内部に燃料ガスを導入する燃料導入部151が後述する燃料改質器44の燃料出口部442に接続され、内部から燃料ガスを排出する燃料排出部152が燃料排出経路6bに接続されている。
続いて、第2空気予熱器34および燃料改質器44は、燃料電池スタック10の周囲に配置されている。本実施形態の第2空気予熱器34および燃料改質器44は、燃料電池スタック10との伝熱可能(対流、伝導、輻射)なように、燃料電池スタック10から離間して配置されている。なお、本実施形態では、第2空気予熱器34および燃料改質器44を、第2空気予熱器34および燃料改質器44のうち、一方の熱交換手段と燃料電池スタック10との間に、他方の熱交換手段が介在しないように、燃料電池スタック10の周囲に配置している。
ここで、燃料電池スタック10は、発電時にて、積層方向の各端面10b、10cよりも積層面10aにおける温度が高くなる傾向がある。このため、本実施形態の第2空気予熱器34および燃料改質器44は、燃料電池スタック10における積層方向に延びる積層面10aに対峙するように配置されている。なお、本実施形態の第2空気予熱器34および燃料改質器44は、燃料電池スタック10の積層面10aとの対峙方向から見たときに、燃料電池スタック10に対峙するスタック対峙面が、積層面10aの全域と重なり合うように配置されている。
第2空気予熱器34は、下方側に第1空気予熱器33にて昇温された空気を流入させる空気入口部341が設けられ、上方側に空気を燃料電池スタック10へ導入する空気出口部342が設けられている。
また、燃料改質器44は、下方側に燃料予熱器43にて昇温された燃料ガスを流入させる燃料入口部441が設けられ、上方側に燃料ガスを燃料電池スタック10へ導入する燃料出口部442が設けられている。
ここで、燃料電池スタック10は、積層方向の一端部10A側(図3参照)および他端部10C側における放熱が積層方向の中段部10Bに比べて顕著となり、両端部10A、10C側(一端部側および他端部側)の温度が中段部10Bに比べて低下する傾向がある。つまり、燃料電池スタック10には、積層方向の中段部10Bにおいて最も高温となる温度分布が生ずる傾向がある。このような燃料電池スタック10の温度分布は、燃料電池スタック10全体としての発電効率の低下を招く要因となることから好ましくない。
なお、燃料電池スタック10の一端部10Aは、燃料電池スタック10の積層方向の一端側領域(例えば、10%〜30%を占める領域)であり、他端部10Cは、燃料電池スタック10の積層方向の他端側領域(例えば、10%〜30%を占める領域)である。そして、燃料電池スタック10の中段部10Bは、一端部10Aおよび他端部10Cを除く領域(例えば、40%〜80%を占める領域)である。
そこで、本実施形態では、燃料改質器44を、燃料電池スタック10の積層方向の中段部10Bに対峙する中段対峙部位44Bにて吸熱を伴う改質反応(水蒸気改質反応:SR反応)が最も促進される構造としている。
なお、改質触媒443における水蒸気改質は、例えば、反応式[F5]で示すように、吸熱を伴う改質反応であり、燃料電池スタック10の発電時に生ずる放射熱を吸熱可能な高温の条件下で行うことで、より高転化率の改質反応を実現することができる。
CH4+H2O→CO+3H2−206kJ/mol…[F5]
さらに、本実施形態では、燃料改質器44で燃料ガスの部分酸化改質反応(POX反応)を実施する際には、燃料改質器44を、燃料電池スタック10の積層方向の中段部10Bに対峙する中段対峙部位44Bにて発熱を伴う改質反応(部分酸化改質反応:POX反応)が最も促進される構造としている。つまり、燃料改質器44は、中段対峙部位44Bにて発熱を伴う改質反応(部分酸化改質反応:POX反応)が一端側対峙部位44Aおよび他端側対峙部位44Cに比べて促進される構造としている。
ここで、本実施形態の燃料改質器44は、燃料電池スタック10の積層方向の一端部10A側に対峙する一端側対峙部位44A、積層方向の中段部10B側に対峙する中段対峙部位44B、積層方向の他端部10C側に対峙する他端側対峙部位44Cを有する。
以下、本実施形態の燃料改質器44の構造について図3を用いて説明する。
まず、燃料改質器44の内部には、改質触媒443が充填されると共に、燃料入口部441から導入した改質原料および水蒸気を一端側対峙部位44Aから他端側対峙部位44Cへ向かって流すための内部流路44a〜44cが設定されている。
改質触媒443は、内部流路44a〜44cにて改質原料を含む混合ガスを改質して燃料ガスを生成する触媒であり、例えば、ロジウムやルテニウムやニッケル等の金属が担持された触媒で構成されている。
本実施形態の内部流路44a〜44cは、一端側対峙部位44Aから中段対峙部位44Bへ至る入口側流路44a、中段対峙部位44Bに対応する中間流路44b、中段対峙部位44Bから他端側対峙部位44Cへ至る出口側流路44cで構成されている。なお、本実施形態では、入口側流路44aが「第1流路」を構成し、中間流路44bおよび出口側流路44cが「第2流路」を構成している。
本実施形態では、改質触媒443を入口側流路44aに充填せず、中間流路44bおよび出口側流路44cにだけ充填する構成としている。これにより、部分酸化改質反応(POX反応)を実施時に燃料改質器44における中段対峙部位44Bにおける発熱量が最も高くなり、かつ水蒸気改質反応(SR反応)を実施時に燃料改質器44における中段対峙部位44Bにおける吸熱量が最も高くなる。
具体的には、本実施形態の燃料改質器44は、入口側流路44aと中間流路44bとの間に、中間流路44bおよび出口側流路44cにだけ改質触媒443を充填するための規制部材444が配置されている。なお、規制部材444は、燃料予熱器43からの混合ガスが入口側流路44aから中間流路44bへ流れるように、金属メッシュやパンチングメタル等で構成されている。
本実施形態の燃料改質器44は、中段対峙部位44B、および他端側対峙部位44Cが、発熱(或いは、吸熱)を伴う改質反応が生ずる高改質領域を構成し、一端側対峙部位44Aが発熱(或いは、吸熱)を伴う改質反応が生じない無改質領域を構成する。なお、一端側対峙部位44Aは、中間流路44bへ導入する改質原料および水蒸気を予熱する予熱領域として機能する。
次に、上記構成に係る燃料電池システムの作動について説明する。図示しないコントローラからの制御指令により、燃料電池システムの運転が開始されると、空気用ブロワ32、燃料用ブロワ42、空気用ブロワ32a等が作動する。
空気供給経路3では、空気用ブロワ32にて圧送された発電用空気が第1空気予熱器33にて所望の温度となるまで加熱された後、さらに第2空気予熱器34にて加熱されて燃料電池スタック10に供給される。
一方、燃料供給経路4では、燃料用ブロワ42にて圧送された燃料ガス(図2中改質原料と記す)、および空気用ブロワ32aにて圧送された改質用空気が、部位4a(図1参照)で混合される。そして、この混合された燃料ガスが燃料予熱器43にて所望の温度まで加熱された後、燃料改質器44に流れる。これに伴い、燃料改質器44で燃料ガスの部分酸化改質反応(POX反応)を実施する。この場合、燃料改質器44では、前述の如く、反応式[F5]〜[F8]の反応により、燃料用ブロワ42にて圧送された燃料ガスが水素リッチな燃料ガスに改質されて燃料電池スタック10に供給される。
燃料電池スタック10は、燃料ガスおよび空気が供給されると、水素および一酸化炭素を燃料として前述の反応式[F1]〜[F4]に示す電気化学反応により、電気エネルギを出力する。
燃料電池スタック10から排出された排出燃料および排出空気は、オフガス燃焼器61にて燃焼される。そして、オフガス燃焼器61にて生ずる高温の燃焼ガスは、燃焼ガス経路6を介して燃料改質器44、第2空気予熱器34、燃料予熱器43、第1空気予熱器33の順に流れ、各機器における熱源として利用された後に外部へ排出される。
その後、水ポンプ52の作動を開始する。このため、水ポンプ52から圧送される水を燃料予熱器43に流す。このため、水ポンプ52から圧送される水、燃料用ブロワ42にて圧送された燃料ガス、および空気用ブロワ32aにて圧送された改質用空気が、燃料予熱器43にて所望の温度まで加熱された後、燃料改質器44に流れる。このため、燃料改質器44では、オートサーマル改質反応(ATR反応)が実施される。この場合、燃料改質器44では、燃料用ブロワ42にて圧送された燃料ガスが水素リッチな燃料ガスに改質されて燃料電池スタック10に供給される。このため、燃料電池スタック10は、水素および一酸化炭素を燃料として前述の反応式[F1]〜[F4]に示す電気化学反応により、電気エネルギを出力する。
次に、空気用ブロワ32aの作動を停止する。このため、空気用ブロワ32aから改質用空気を燃料予熱器43に供給することを停止される。したがって、燃料予熱器43には、水ポンプ52から圧送される水、および燃料用ブロワ42にて圧送された燃料ガスが供給されることになる。このため、燃料改質器44では、燃料ガスの水蒸気改質反応(SR反応)が実施される。この場合、燃料改質器44では、燃料用ブロワ42にて圧送された燃料ガスが水素リッチな燃料ガスに改質されて燃料電池スタック10に供給される。このため、燃料電池スタック10は、水素および一酸化炭素を燃料として前述の反応式[F1]〜[F4]に示す電気化学反応により、電気エネルギを出力する。
以上説明した本実施形態の燃料電池装置1では、第2空気予熱器34および燃料改質器44それぞれを燃料電池スタック10に対峙するように配置している。これによれば、燃料ガスの水蒸気改質反応(SR反応)が実施される際に、第2空気予熱器34および燃料改質器44にて燃料電池スタック10からの放射熱を第2空気予熱器34および燃料改質器44内部を流通する空気、燃料ガスと熱交換させることで、燃料電池スタック10における余剰の熱を回収できる。
また、本実施形態の燃料改質器44は、改質触媒443を入口側流路44aに充填せず、中間流路44bおよび出口側流路44cにだけ充填する構成としている。このため、燃料ガスの部分酸化改質反応(POX反応)時にて、中段対峙部位44Bから他端側対峙部位44Cにわたって発熱域、吸熱域、および平衡域が燃料ガスの流れ方向に沿って形成される。このことにより、燃料改質器44は、燃料電池スタック10の積層方向の中段部10Bに対峙する中段対峙部位44Bにて発熱を伴う改質反応が最も促進される構造となっている。すなわち、燃料改質器44は、中段対峙部位44Bにて起動時に発熱を伴う改質反応が最も促進される構造となっている。
図4に、横軸を本実施形態の燃料改質器44の温度とし、縦軸を燃料の流れ方向とする温度分布を示す。これによれば、燃料改質器44の改質反応による発熱量が、燃料電池スタック10における中段部10Bに対峙する中段対峙部位44Bにて最も高くなる。このため、燃料改質器44のうち、中段対峙部位44Bの温度は、一端側対峙部位44Aの温度に比べて高くなり、中段対峙部位44Bの温度は、他端側対峙部位44Cの温度に比べて高くなる。すなわち、燃料改質器44は、燃料ガスの部分酸化改質反応(POX反応)によって、中段部44Bにヒートスポットが形成される。このため、燃料改質器44の中段部44Bから輻射熱が燃料電池スタック10における中段部10Bに輻射される。これに伴い、燃料電池スタック10では、中段部10Bから熱が一端部10A側および他端部10C側に伝わる。これにより、燃料電池スタック10では、一端部10A側の温度と他端部10C側の温度との温度差を縮小して、燃料電池スタック10における温度分布の均一化を図ることができる。
本実施形態によれば、燃料改質器44のうち中段対峙部位44Bを燃料電池スタック10における中段部10Bへの輻射熱によって冷却することができる。したがって、燃料改質器44の内部温度が触媒の耐熱温度よりも下がり、燃料改質器44の内部が過熱されることを抑制することができるので、触媒が劣化することを未然に抑制することができる。
さらに、本実施形態の燃料改質器44は、燃料ガスの水蒸気改質反応(SR反応)時にて、燃料電池スタック10の積層方向の中段部10Bに対峙する中段対峙部位44Bにて吸熱を伴う改質反応が最も促進される構造となっている。
これによれば、燃料改質器44の改質反応による吸熱量が、燃料電池スタック10における高温となり易い中段部10Bに対峙する中段対峙部位44Bにて最も高くなる。このため、燃料改質器44の中段対峙部位44Bにおける吸熱により、燃料電池スタック10の中段部10B側の温度を低下させることができる。
特に、本実施形態では、燃料改質器44の内部流路44a〜44cのうち、中間流路44bおよび出口側流路44cにだけ改質触媒443を充填する構成としている。これによれば、燃料電池スタック10の一端部10A側の熱により中間流路44bに流入する改質原料が昇温し、中間流路44bにおける改質反応が促進されることで、燃料改質器44における燃料電池スタック10の中段部10Bからの吸熱量を増大させることができる。この結果、燃料改質器44における吸熱により、燃料電池スタック10の中段部10Bの温度を低下させて、燃料電池スタック10の積層方向の端部10A、10C側と中段部10B側との温度差を縮小することが可能となる。
ここで、図5は、燃料改質器44の内部流路44a〜44cそれぞれに改質触媒443を設けた燃料改質器(比較例)および燃料電池スタック10の温度分布を示す特性図である。図5に示す実線は、比較例に係る燃料改質器を燃料電池スタック10の積層面10aに対峙するように配置した際の積層方向(高さ方向)における燃料電池スタック10の温度分布を示している。また、図5に示す一点鎖線は、比較例に係る燃料改質器を燃料電池スタック10の積層面10aに対峙させていない場合の積層方向における燃料改質器の温度分布を示している。そして、図5に示す二点鎖線は、比較例に係る燃料改質器を燃料電池スタック10の積層面10aに対峙させていない場合の積層方向における燃料電池スタック10の温度分布を示している。
図5の二点鎖線で示すように、燃料電池スタック10は、積層方向の両端部10A、10Cの温度が積層方向の中段部10Bに比べて低下する。なお、自然対流の影響により燃料電池スタック10は、上方に位置する他端部10C側が、下方に位置する一端部10A側よりも高温となる傾向がある。
一方、比較例に係る燃料改質器は、燃料電池スタック10の積層方向の一端部10Aに対峙する一端側対峙部位44Aにて吸熱を伴う改質反応が最も促進される構造となり、燃料改質器の改質反応による吸熱量が、一端側対峙部位44Aにて最も高くなる。これにより、比較例に係る燃料改質器は、図5の一点鎖線で示すように、一端側対峙部位44Aの温度が最も低くなる。
このような温度分布を有する燃料改質器を燃料電池スタック10に対峙させると、燃料改質器の一端側対峙部位44Aにおける吸熱により、燃料電池スタック10の一端部10A側にて最も温度が低くなり、中段部10Bにて最も温度が高くなる(図5の実線参照)。そして、燃料電池スタック10は、一端部10A側と中段部10Bとの温度差ΔT1が大きく乖離してしまう。
図6は、本実施形態に係る燃料改質器44および燃料電池スタック10の温度分布を示す特性図である。なお、図6に示す実線、一点鎖線、二点鎖線は、前述の図5での各線の説明と同様である。
図6の二点鎖線で示すように、燃料電池スタック10は、積層方向の両端部10A、10Cの温度が積層方向の中段部10Bに比べて低下する。なお、自然対流の影響により燃料電池スタック10は、上方に位置する他端部10C側が、下方に位置する一端部10A側よりも高温となる傾向がある。
一方、燃料改質器44は、燃料電池スタック10の積層方向の中段部10Bに対峙する中段対峙部位44Bにて吸熱を伴う改質反応が最も促進される構造となり、燃料改質器44の改質反応による吸熱量が、中段対峙部位44Bにて最も高くなる。これにより、燃料改質器44は、図6の一点鎖線で示すように、中段対峙部位44Bの温度が一端側対峙部位44Aと同程度となるまで低下する。
このような温度分布を有する燃料改質器44を燃料電池スタック10に対峙させると、燃料改質器44の中段対峙部位44Bにおける吸熱により、燃料電池スタック10の中段部10B側の温度が大きく低下する(図6の実線参照)。そして、燃料電池スタック10は、両端部10A、10C側と中段部10Bとの温度差ΔT2が縮小される。
このように、本実施形態の燃料電池装置1によれば、燃料電池スタック10の積層方向の端部10A、10C側と中段部10B側との温度差を縮小して、燃料電池スタック10における温度分布の均一化を図ることができる。
なお、本実施形態では、燃料改質器44において、改質触媒443を中間流路44bおよび出口側流路44cにだけ充填する例について説明したが、これに限定されず、例えば、改質触媒443を中間流路44bにだけ充填するようにしてもよい。
これによっても、燃料電池スタック10の積層方向の端部10A、10C側と中段部10B側との温度差を縮小させることができるので、燃料電池スタック10における温度分布の均一化を図ることができる。なお、燃料改質器44における改質触媒443を中間流路44bにだけ充填する構造は、以降の実施形態にも適用可能である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお、本実施形態では、第1実施形態と同様または均等な部分についての説明を省略、または簡略化して説明する。
図7は、本実施形態に係る燃料改質器44の構造を示す構成図である。図7に示すように、本実施形態の燃料改質器44は、内部流路44a〜44cのうち、改質触媒443が充填されていない入口側流路44aに、改質原料と燃料電池スタック10との伝熱を促進する伝熱促進部材445が配置されている。
本実施形態では、伝熱促進部材445として、熱伝導性に優れたセラミックボールやアルミナボールといった球状部材を採用しており、当該球状部材が入口側流路44aに充填されている。
その他の構成および作動は、第1実施形態と同様である。すなわち、上記第1実施形態と同様、空気用ブロワ32aおよび水ポンプ52を作動して、燃料改質器44の改質反応を部分酸化改質反応(POX反応)→オートサーマル改質反応(ATR反応)→水蒸気改質反応(SR反応)の順に切り替える。
本実施形態の燃料電池装置1によれば、第1実施形態で説明した効果に加えて以下の効果を奏する。すなわち、本実施形態によれば、燃料電池スタック10の一端部10A側の熱により燃料改質器44の入口側流路44aを流れる改質原料および水蒸気が昇温し易くなる。
これにより、昇温した改質原料が燃料改質器44の中間流路44bに流入して、中間流路44bにおける改質反応が促進されることで、燃料改質器44における燃料電池スタック10の中段部10Bからの吸熱量を増大させることができる。
この結果、燃料改質器44における吸熱により、燃料電池スタック10の中段部10Bの温度を低下させて、燃料電池スタック10の積層方向の両端部10A、10C側と中段部10B側との温度差を一層縮小することが可能となる。なお、本実施形態では、伝熱促進部材445としてセラミックボールやアルミナボールといった球状部材を用いる例を説明したが、これに限定されず、板状のフィン等を伝熱促進部材445として用いるようにしてもよい。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。なお、本実施形態では、第1、第2実施形態と同様または均等な部分についての説明を省略、または簡略化して説明する。
図8は、本実施形態に係る燃料改質器44の構造を示す構成図である。図8に示すように、本実施形態の燃料改質器44は、内部流路44a〜44cのうち、改質触媒443が充填された中間流路44bおよび出口側流路44cに、燃料電池スタック10からの輻射伝熱を促進するためにフィン446が配置されている。
このフィン446は、中間流路44bおよび出口側流路44cにおいて、燃料改質器44における燃料電池スタック10に対峙するスタック対峙面に接触するように配置されている。
その他の構成および作動は、第1実施形態と同様である。すなわち、上記第1実施形態と同様、空気用ブロワ32aおよび水ポンプ52を作動して、燃料改質器44の改質反応を部分酸化改質反応(POX反応)→オートサーマル改質反応(ATR反応)→水蒸気改質反応(SR反応)の順に切り替える。
本実施形態の燃料電池装置1によれば、第1実施形態で説明した効果に加えて以下の効果を奏する。すなわち、本実施形態によれば、燃料電池スタック10の中段部10B側からの輻射伝熱が促進されることで、燃料改質器44の中間流路44bおよび出口側流路44cを流れる改質原料が昇温する。
これにより、中間流路44bおよび出口側流路44cにおける改質反応が促進されることで、燃料改質器44における燃料電池スタック10の中段部10B、および他端部10Cからの吸熱量を増大させることができる。
この結果、燃料改質器44における吸熱により、燃料電池スタック10の中段部10B、および他端部10Cの温度を低下させて、燃料電池スタック10の積層方向の一端部10A側と中段部10B側との温度差を一層縮小することが可能となる。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。なお、本実施形態では、第1〜第3実施形態と同様または均等な部分についての説明を省略、または簡略化して説明する。
図9は、本実施形態に係る燃料改質器44の構造を示す構成図である。図9に示すように、本実施形態の燃料改質器44は、内部流路44a〜44cそれぞれに改質触媒443が充填されている。
そして、本実施形態では、燃料改質器44の中段対峙部位44Bにて最も吸熱を伴う改質反応が促進されるように、内部流路44aのうち、中間流路44bおよび出口側流路44cに、入口側流路44aよりも多くの改質触媒443を充填している。つまり、本実施形態では、中間流路44bおよび出口側流路44cにおける改質触媒443の単位体積あたりの充填量が、入口側流路44aにおける改質触媒443の単位体積あたりの充填量よりも多くなっている。
その他の構成および作動は、第1実施形態と同様である。すなわち、上記第1実施形態と同様、空気用ブロワ32aおよび水ポンプ52を作動して、燃料改質器44の改質反応を部分酸化改質反応(POX反応)→オートサーマル改質反応(ATR反応)→水蒸気改質反応(SR反応)の順に切り替える。
本実施形態の燃料電池装置1によれば、燃料改質器44の改質反応による吸熱量が、中段対峙部位44Bにて最も高くなるので、燃料改質器44における吸熱により、燃料電池スタック10の中段部10B側の温度を低下させることができる。
従って、本実施形態の燃料電池装置1によれば、燃料電池スタック10の積層方向の両端部10A、10C側と中段部10B側との温度差を縮小して、燃料電池スタック10における温度分布の均一化を図ることができる。
(第4実施形態の変形例)
本実施形態では、燃料改質器44の内部流路44aのうち、中間流路44bおよび出口側流路44cに、入口側流路44aよりも多くの改質触媒443を充填する例について説明したが、これに限定されない。
例えば、図10に示すように、燃料改質器44の内部流路44aのうち、中間流路44bおよび出口側流路44cに活性の高い第1改質触媒443aを充填し、入口側流路44aに第1改質触媒443aよりも活性の低い第2改質触媒443bを充填するようにしてもよい。具体的には、中間流路44bおよび出口側流路44cに充填する第1改質触媒443aとして、金属の担持量が多い改質触媒を採用し、入口側流路44aに充填する第2改質触媒443bとして、金属の担持量が少ない改質触媒を採用すればよい。
これによっても、燃料改質器44の改質反応による吸熱量が、中段対峙部位44Bにて最も高くなるので、燃料改質器44における吸熱により、燃料電池スタック10の中段部10B側の温度を低下させることができる。
従って、本変形例の燃料電池装置1によっても、上記第4実施形態と同様、燃料電池スタック10の積層方向の両端部10A、10C側と中段部10B側との温度差を縮小して、燃料電池スタック10における温度分布の均一化を図ることができる。
(第5実施形態)
次に、第5実施形態について説明する。なお、本実施形態では、第1〜第4実施形態と同様または均等な部分についての説明を省略、または簡略化して説明する。
図11は、本実施形態の燃料電池システムの全体構成図であり、図12は、本実施形態の燃料改質器44の構造を示す構成図である。
図11に示すように、本実施形態の燃料予熱器43は、燃料用ブロワ42から圧送された改質原料を予熱する原料予熱部43a、および水ポンプ52から供給される水を蒸発させる水蒸気生成部43bで構成されている。なお、燃料予熱器43は、原料予熱部43aを通過する改質原料と水蒸気生成部43bを通過する水(水蒸気)とが混合されないように分割されている。
また、燃料予熱器43には、原料予熱部43aにて予熱された改質原料を燃料改質器44へ導入するための原料導入経路4aが接続されると共に、水蒸気生成部43bにて生成された水蒸気を燃料改質器44へ導入するための水蒸気導入経路4bが接続されている。そして、原料導入経路4aには、空気供給経路3における第1空気予熱器33の下流側で分岐した分岐経路3aが接続されている。
続いて、図12に示すように、本実施形態の燃料改質器44には、内部流路44a〜44cそれぞれに改質触媒443が充填されている。そして、燃料改質器44には、内部流路44a〜44cのうち、入口側流路44aに改質原料および空気(酸素含有ガス)が導入されるように、一端側対峙部位44Aに原料導入経路4aが接続されている。
これにより、入口側流路44aでは、改質原料および空気の改質反応(部分酸化改質反応:POX反応)により燃料ガスが生成される。なお、改質触媒443における部分改質反応は、例えば、反応式[F6]に示すように、発熱を伴う改質反応である。
CH4+1/2O2→CO+2H2+36kJ/mol…[F6]
また、燃料改質器44には、中間流路44bに入口側流路44aを通過した通過ガス(改質原料や空気等)に加えて、水蒸気が導入されるように、中段対峙部位44Bに水蒸気導入経路4bが接続されている。
これにより、中間流路44bおよび出口側流路44cでは、改質原料および水蒸気の改質反応(水蒸気改質反応:SR反応)により燃料ガスが生成される。なお、改質触媒443における水蒸気改質反応は、前述のように吸熱を伴う改質反応である(第1実施形態の反応式[F5]参照)。
その他の構成および作動は、第1実施形態と同様である。本実施形態の燃料改質器44は、入口側流路44aにて発熱を伴う部分酸化改質が行われるように改質原料および空気(酸素含有ガス)が導入され、中間流路44bにて吸熱を伴う水蒸気改質が行われるように水蒸気が導入される構造となっている。
これによれば、燃料改質器44の改質反応による吸熱量が、中段対峙部位44Bにて最も高くなるので、燃料改質器44における吸熱により、燃料電池スタック10の中段部10B側の温度を低下させることができる。
また、燃料改質器44では、入口側流路44aにおける発熱を伴う部分酸化改質が行われることで、燃料改質器44の改質反応による発熱量が一端側対峙部位44Aにて最も高くなる。このため、燃料改質器44の一端側対峙部位44Aにおける発熱により、燃料電池スタック10の一端部10A側を昇温させることができる。
このように本実施形態の燃料電池装置1によれば、燃料電池スタック10の中段部10Bが、燃料改質器44の中間流路44bで生ずる吸熱により温度が低下し、燃料電池スタックの一端部10A側が燃料改質器44の入口側流路44aで生ずる発熱により昇温する。このため、燃料電池スタック10の積層方向の一端部10A側と中段部10B側との温度差を縮小して、燃料電池スタック10の温度分布の均一化を図ることができる。
(他の実施形態)
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。例えば、以下のように種々変形可能である。
(1)上述の各実施形態では、燃料電池スタック10として、平板構造の発電セル100の積層体を用いる例について説明したが、これに限定されず、円筒構造の発電セルの積層体で燃料電池スタック10が構成されていてもよい。
(2)上述の各実施形態では、燃料改質器44を燃料電池スタック10の積層面10aとの対峙方向から見たときに、燃料電池スタック10に対峙するスタック対峙面が、積層面10aの全域と重なり合うように配置する例について説明したが、これに限定されない。燃料改質器44は、燃料電池スタック10の積層面10aとの対峙方向から見たときに、燃料電池スタック10に対峙するスタック対峙面が、少なくとも中段部10Bにおける積層面10aの全域と重なり合うように配置されていればよい。
そして、燃料改質器44の内部には、改質触媒443が充填されると共に、燃料入口部441から導入した改質原料および水蒸気を一端側対峙部位44Aから他端側対峙部位44Cへ向かって流すための内部流路44a〜44cが形成されている。
(3)上述の各実施形態では、燃料改質器44の内部構造として、改質原料が燃料改質器44の内部を下方側から上方側へ向かって流れる構造となっている例について説明したが、これに限定されない。例えば、燃料改質器44は、改質原料が燃料改質器44の内部を上方側から下方側へ向かって流れる構造となっていてもよい。
(4)上述の各実施形態では、燃料電池スタック10の空気導入部141や燃料導入部151を燃料電池スタック10の積層面10aに設ける例について説明したが、これに限定されない。空気導入部141や燃料導入部151は、例えば、燃料電池スタック10の下端面10cや上端面10bに設けられていてもよい。
また、燃料電池スタック10の空気排出部142や燃料排出部152についても、燃料電池スタック10の下端面10cに限らず、例えば、燃料電池スタック10の上端面10b等に設けられていてもよい。
なお、上述の各実施形態では、第2空気予熱器34にて昇温された空気を、空気導入部141を介して燃料電池スタック10内部へ導入する例について説明したが、これに限定されない。例えば、燃料電池スタック10をシールレス構造とし、燃料電池スタック10の周囲に存する空気を燃料電池スタック10内部へ導入するようにしてもよい。
このように、燃料電池スタック10、燃料改質器44、および第2空気予熱器34の接続態様は、上述の各実施形態で示した接続態様に限定されず、適宜変更してもよい。
(5)上述の各実施形態では、第1空気予熱器33および第2空気予熱器34を独立した構成機器とすると共に、燃料予熱器43および燃料改質器44を独立した構成機器とする例について説明したが、これに限定されない。例えば、第1空気予熱器33および第2空気予熱器34を一体化すると共に、燃料予熱器43および燃料改質器44を一体化し、これらを燃料電池スタック10の周囲に配置するようにしてもよい。
(6)上述の各実施形態では、第2空気予熱器34および燃料改質器44を燃料電池スタック10の周囲に配置する例について説明したが、これに限定されない。例えば、第2空気予熱器34および燃料改質器44のうち、燃料改質器44だけを燃料電池スタック10の周囲に配置してもよい。
(7)上述の各実施形態では、燃料電池スタック10、第2空気予熱器34、および燃料改質器44をハウジング2内に収容する例について説明したが、これに限定されず、ハウジング2を省略してもよい。
(8)上述の各実施形態では、燃料電池スタック10を高温で作動する固体酸化物型燃料電池とする例について説明したが、これに限定されず、例えば、燃料電池スタック10を高温で作動する溶融炭酸塩型燃料電池としてもよい。
(9)上述の各実施形態において、燃料電池スタック10の積層方向を上下方向と同じ方向となる配置形態について説明したが、これに限定されず、例えば、燃料電池スタック10の積層方向が水平方向と同じ方向となる配置形態としてもよい。
(10)上述の各実施形態は、燃料改質器44の改質反応を部分酸化改質反応(POX反応)→オートサーマル改質反応(ATR反応)→水蒸気改質反応(SR反応)の順に切り替える例について説明したが、これに代えて、部分酸化改質反応(POX反応)、および水蒸気改質反応(SR反応)のうち一方の反応を燃料改質器44で実施してもよい。
(11)上述の各実施形態は、可能な範囲で互いに組み合わせることができる。また、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
(12)上述の各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されない。
(13)上述の各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されない。
10 燃料電池スタック
10a 積層面
10B 中段部
100 発電セル
44 燃料改質器
44B 中段対峙部位
443 改質触媒

Claims (11)

  1. 酸化剤ガスおよび燃料ガスの電気化学反応により電気エネルギを出力する複数の発電セ
    ル(100)を積層して構成される燃料電池スタック(10)と、
    炭化水素系の改質原料を改質して前記燃料電池スタックへ導入する前記燃料ガスを生成
    する改質触媒(443)が内部に充填された燃料改質器(44)と、を備え、
    前記燃料改質器は、前記燃料電池スタックと伝熱可能なように前記燃料電池スタックに
    おける前記発電セルの積層方向に延在する積層面(10a)に対峙して配置されると共に
    、前記燃料電池スタックの前記積層方向の中段部(10B)に対峙する中段対峙部位(4
    4B)にて発熱を伴う改質反応が最も促進される構造となっており、
    前記燃料改質器は、その内部に前記改質原料を前記燃料電池スタックの前記積層方向の一端部(10A)側に対峙する一端側対峙部位(44A)から他端部(10C)側に対峙する他端側対峙部位(44C)へ向かって流すための内部流路(44a〜44c)が設定されており、
    前記内部流路における前記一端側対峙部位から前記中段対峙部位に至る流路を第1流路(44a)とし、前記中段対峙部位および前記中段対峙部位から前記他端側対峙部位へ至る流路を第2流路(44b、44c)としたとき、
    前記改質触媒は、前記内部流路のうち、前記第2流路にだけ充填されていることを特徴とする燃料電池装置。
  2. 前記第1流路には、前記第1流路を流れる前記改質原料と前記燃料電池スタックとの伝熱を促進する伝熱促進部材(444)が配置されていることを特徴とする請求項に記載の燃料電池装置。
  3. 酸化剤ガスおよび燃料ガスの電気化学反応により電気エネルギを出力する複数の発電セル(100)を積層して構成される燃料電池スタック(10)と、
    炭化水素系の改質原料を改質して前記燃料電池スタックへ導入する前記燃料ガスを生成する改質触媒(443)が内部に充填された燃料改質器(44)と、を備え、
    前記燃料改質器は、前記燃料電池スタックと伝熱可能なように前記燃料電池スタックにおける前記発電セルの積層方向に延在する積層面(10a)に対峙して配置されると共に、前記燃料電池スタックの前記積層方向の中段部(10B)に対峙する中段対峙部位(44B)にて発熱を伴う改質反応が最も促進される構造となっており、
    前記燃料改質器は、その内部に前記改質原料を前記燃料電池スタックの前記積層方向の一端部(10A)側に対峙する一端側対峙部位(44A)から他端部(10C)側に対峙する他端側対峙部位(44C)へ向かって流すための内部流路(44a〜44c)が設定されており、
    前記内部流路における前記一端側対峙部位から前記中段対峙部位に至る流路を第1流路(44a)とし、前記中段対峙部位および前記中段対峙部位から前記他端側対峙部位へ至る流路を第2流路(44b、44c)としたとき、
    前記改質触媒は、前記第1流路および前記第2流路それぞれに充填されており、
    前記第2流路には、前記第1流路よりも多くの前記改質触媒が充填されていることを特徴とする燃料電池装置。
  4. 酸化剤ガスおよび燃料ガスの電気化学反応により電気エネルギを出力する複数の発電セル(100)を積層して構成される燃料電池スタック(10)と、
    炭化水素系の改質原料を改質して前記燃料電池スタックへ導入する前記燃料ガスを生成する改質触媒(443)が内部に充填された燃料改質器(44)と、を備え、
    前記燃料改質器は、前記燃料電池スタックと伝熱可能なように前記燃料電池スタックにおける前記発電セルの積層方向に延在する積層面(10a)に対峙して配置されると共に、前記燃料電池スタックの前記積層方向の中段部(10B)に対峙する中段対峙部位(44B)にて発熱を伴う改質反応が最も促進される構造となっており、
    前記燃料改質器は、その内部に前記改質原料を前記燃料電池スタックの前記積層方向の一端部(10A)側に対峙する一端側対峙部位(44A)から他端部(10C)側に対峙する他端側対峙部位(44C)へ向かって流すための内部流路(44a〜44c)が設定されており、
    前記内部流路における前記一端側対峙部位から前記中段対峙部位に至る流路を第1流路(44a)とし、前記中段対峙部位および前記中段対峙部位から前記他端側対峙部位へ至る流路を第2流路(44b、44c)としたとき、
    前記改質触媒は、前記第1流路および前記第2流路それぞれに充填されており、
    前記第2流路には、前記第1流路よりも活性の高い前記改質触媒(443a)が充填さ
    れていることを特徴とする燃料電池装置。
  5. 前記内部流路のうち、少なくとも前記第2流路には、発熱を伴う部分酸化が行われるよ
    うに酸化剤が導入されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の燃料
    電池装置。
  6. 前記燃料改質器は、前記発熱を伴う改質反応の後に、前記中段対峙部位が吸熱を伴う改質
    反応が最も促進される構造となっていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1
    つに記載の燃料電池装置。
  7. 酸化剤ガスおよび燃料ガスの電気化学反応により電気エネルギを出力する複数の発電セル(100)を積層して構成される燃料電池スタック(10)と、
    炭化水素系の改質原料を改質して前記燃料電池スタックへ導入する前記燃料ガスを生成する改質触媒(443)が内部に充填された燃料改質器(44)と、を備え、
    前記燃料改質器は、前記燃料電池スタックと伝熱可能なように前記燃料電池スタックにおける前記発電セルの積層方向に延在する積層面(10a)に対峙して配置されると共に、前記燃料電池スタックの前記積層方向の中段部(10B)に対峙する中段対峙部位(44B)にて吸熱を伴う改質反応が最も促進される構造となっており、
    前記燃料改質器は、その内部に前記改質原料を前記燃料電池スタックの前記積層方向の一端部(10A)側に対峙する一端側対峙部位(44A)から他端部(10C)側に対峙する他端側対峙部位(44C)へ向かって流すための内部流路(44a〜44c)が設定されており、
    前記内部流路における前記一端側対峙部位から前記中段対峙部位に至る流路を第1流路(44a)とし、前記中段対峙部位および前記中段対峙部位から前記他端側対峙部位へ至る流路を第2流路(44b、44c)としたとき、
    前記改質触媒は、前記内部流路のうち、前記第2流路にだけ充填されていることを特徴とする燃料電池装置。
  8. 前記第1流路には、前記第1流路を流れる前記改質原料と前記燃料電池スタックとの伝
    熱を促進する伝熱促進部材(444)が配置されていることを特徴とする請求項に記載
    の燃料電池装置。
  9. 酸化剤ガスおよび燃料ガスの電気化学反応により電気エネルギを出力する複数の発電セル(100)を積層して構成される燃料電池スタック(10)と、
    炭化水素系の改質原料を改質して前記燃料電池スタックへ導入する前記燃料ガスを生成する改質触媒(443)が内部に充填された燃料改質器(44)と、を備え、
    前記燃料改質器は、前記燃料電池スタックと伝熱可能なように前記燃料電池スタックにおける前記発電セルの積層方向に延在する積層面(10a)に対峙して配置されると共に、前記燃料電池スタックの前記積層方向の中段部(10B)に対峙する中段対峙部位(44B)にて吸熱を伴う改質反応が最も促進される構造となっており、
    前記燃料改質器は、その内部に前記改質原料を前記燃料電池スタックの前記積層方向の一端部(10A)側に対峙する一端側対峙部位(44A)から他端部(10C)側に対峙する他端側対峙部位(44C)へ向かって流すための内部流路(44a〜44c)が設定されており、
    前記内部流路における前記一端側対峙部位から前記中段対峙部位に至る流路を第1流路(44a)とし、前記中段対峙部位および前記中段対峙部位から前記他端側対峙部位へ至る流路を第2流路(44b、44c)としたとき、
    前記改質触媒は、前記第1流路および前記第2流路それぞれに充填されており、
    前記第2流路には、前記第1流路よりも多くの前記改質触媒が充填されていることを特徴とする燃料電池装置。
  10. 酸化剤ガスおよび燃料ガスの電気化学反応により電気エネルギを出力する複数の発電セル(100)を積層して構成される燃料電池スタック(10)と、
    炭化水素系の改質原料を改質して前記燃料電池スタックへ導入する前記燃料ガスを生成する改質触媒(443)が内部に充填された燃料改質器(44)と、を備え、
    前記燃料改質器は、前記燃料電池スタックと伝熱可能なように前記燃料電池スタックにおける前記発電セルの積層方向に延在する積層面(10a)に対峙して配置されると共に、前記燃料電池スタックの前記積層方向の中段部(10B)に対峙する中段対峙部位(4
    4B)にて吸熱を伴う改質反応が最も促進される構造となっており、
    前記燃料改質器は、その内部に前記改質原料を前記燃料電池スタックの前記積層方向の一端部(10A)側に対峙する一端側対峙部位(44A)から他端部(10C)側に対峙する他端側対峙部位(44C)へ向かって流すための内部流路(44a〜44c)が設定されており、
    前記内部流路における前記一端側対峙部位から前記中段対峙部位に至る流路を第1流路(44a)とし、前記中段対峙部位および前記中段対峙部位から前記他端側対峙部位へ至る流路を第2流路(44b、44c)としたとき、
    前記改質触媒は、前記第1流路および前記第2流路それぞれに充填されており、
    前記第2流路には、前記第1流路よりも活性の高い前記改質触媒(443a)が充填されていることを特徴とする燃料電池装置。
  11. 前記内部流路のうち、少なくとも前記第2流路には、吸熱を伴う水蒸気改質が行われる
    ように水蒸気が導入されることを特徴とする請求項7ないし11のいずれか1つに記載の
    燃料電池装置。
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