JP6193085B2 - 電気機器の製造方法、および電気機器 - Google Patents

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Description

本発明は、電気機器の製造方法、および電気機器に関する。より詳しくは、本発明は、ケース内のプリント基板が樹脂で埋設された電気機器の製造方法、および該電気機器に関する。
従来、電子部品が実装されたプリント基板をケース内に格納した電気機器が知られている。このような電気機器においては、耐振動、放熱および防水等のために、硬質ポッティング樹脂などの樹脂を用いて、ケース内に格納されたプリント基板および電子部品を埋設することがある。
ケース内のプリント基板等を埋設する樹脂封止工程では、プリント基板とケースとで画成された空間(以下、単に「内部空間」ともいう。)に気泡が残らないように、樹脂を内部空間に圧入する方法が採られる。この方法では、プリント基板の略中央部に貫通孔(樹脂注入孔)を設け、この貫通孔に樹脂注出ノズルを挿入して樹脂を内部空間に圧入する(例えば特許文献1参照)。
樹脂注入孔から内部空間に圧入された樹脂は、同心円状に広がりケースの側部に達した後、プリント基板の端辺とケースの側部との間の隙間を通ってプリント基板の上側に噴出する。内部空間の樹脂充填が完了すると、樹脂注出ノズルを樹脂注入孔から外してプリント基板の上から樹脂を滴下し、プリント基板の上面を樹脂で覆う。このようにして、ケース内のプリント基板および電子部品を樹脂で埋設する。
特開2000−106492号公報
上述の樹脂封止工程では、内部空間に充填された樹脂中に気泡が発生することを防止する観点から、内部空間の樹脂充填が完了するまで、樹脂注入孔を介して樹脂を圧入し続けることが好ましい。
しかしながら、実際には、電子部品の配置の都合等によりプリント基板の中央部に樹脂注入孔を設けることが困難な場合がある。また、ケースの平面視形状は、略長方形形状であることが多い。このため、たとえプリント基板の中央部に樹脂注入孔を設けたとしても、ケースの側部と樹脂注入孔との間の距離は一定にならない場合がある。
このような場合は、内部空間から樹脂が噴出するタイミングがプリント基板の辺ごとに異なる。具体的には、ケースの短辺に比べて樹脂注入孔との距離が短いケースの長辺の隙間から先に樹脂が噴出する。その結果、内部空間の樹脂充填が完了する前に、長辺側のケース側部とプリント基板の端辺との間の隙間から噴出した樹脂がプリント基板の上面を覆いながら中央部に広がり、樹脂注出ノズルに付着してしまうという課題があった。
樹脂が樹脂注出ノズルに付着した場合、樹脂注出ノズルが詰まって故障の原因となったり、樹脂注出ノズルに付着した樹脂が落下して製品の外観部を汚してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、ケース内のプリント基板を樹脂で埋設する樹脂封止工程において、樹脂が樹脂注出ノズルに付着することを防止可能な電気機器の製造方法、および該電気機器を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る電気機器の製造方法は、
底部および複数の側部を有し上方に開口したケースと、厚さ方向に貫通する樹脂注入孔が設けられたプリント基板と、所定の高さの筒状の樹脂堰止部を有するスペーサ部材とを備える電気機器の製造方法であって、
前記スペーサ部材の前記筒状の樹脂堰止部を、前記筒状の樹脂堰止部を高さ方向に貫通する直線が前記樹脂注入孔を通るように前記プリント基板の上面に配置する配置工程と、 前記プリント基板の下面が前記ケースの底部の内面に対向するように、前記ケース内に前記プリント基板を設置する工程と、
樹脂注出ノズルの先端部を前記筒状の樹脂堰止部に挿入し、前記樹脂注出ノズルから注出された樹脂を前記スペーサ部材および前記樹脂注入孔を介して前記ケースと前記プリント基板とで画成された内部空間に注入する工程と、
を備えることを特徴とする。
また、前記電気機器の製造方法において、
前記樹脂堰止部の高さが、前記内部空間の樹脂充填が完了した時点において、前記内部空間から前記プリント基板の上面側に回り込んだ樹脂のうち前記樹脂堰止部に到達した樹脂の、前記プリント基板の上面からの高さよりも高くなるように設定されているものを、前記スペーサ部材として用いるようにしてもよい。
また、前記電気機器の製造方法において、
前記内部空間の樹脂充填が完了すると、前記樹脂注出ノズルを前記スペーサ部材から外し前記プリント基板から所定の距離を保った状態で樹脂の注出を継続し、前記プリント基板を樹脂で埋設するようにしてもよい。
また、前記電気機器の製造方法において、
前記スペーサ部材は、前記筒状の樹脂堰止部に連通し、かつ前記樹脂注入孔の径以下の外径の管状部をさらに有し、
前記配置工程において、前記管状部が前記樹脂注入孔に挿入されるようにしてもよい。
また、前記電気機器の製造方法において、
前記スペーサ部材は、前記筒状の樹脂堰止部に連通し、かつ前記樹脂注入孔の径以下の外径の管状部を有し、
前記管状部の外周には、前記管状部の中心軸方向に沿って延びる線状の凸部が設けられており、
前記配置工程において、前記凸部が弾性変形することで前記管状部は前記樹脂注入孔に圧入されるようにしてもよい。
また、前記電気機器の製造方法において、
前記管状部の内径は、樹脂注出ノズルの樹脂注出口の径以上であるようにしてもよい。
また、前記電気機器の製造方法において、
前記スペーサ部材は、前記筒状の樹脂堰止部の端面に設けられ、前記筒状の樹脂堰止部の中心軸に沿って延びる複数のピンを有し、
前記配置工程において、前記複数のピンが、前記プリント基板の前記樹脂注入孔の近傍に複数形成されたピン挿入孔にそれぞれ挿入されるようにしてもよい。
また、前記電気機器の製造方法において、
前記配置工程において、前記筒状の樹脂堰止部の中心軸が前記プリント基板の上面と直交するように前記樹脂堰止部を前記プリント基板に配置するようにしてもよい。
また、前記電気機器の製造方法において、
前記スペーサ部材として、樹脂またはゴムからなるものを用いるようにしてもよい。
本発明の一態様に係る電気機器は、
底部および複数の側部を有し、上方に開口したケースと、
厚さ方向に貫通する樹脂注入孔が設けられ、下面が前記底部の内面と対向するように前記ケース内に格納されたプリント基板と、
所定の高さの筒状の樹脂堰止部を有するスペーサ部材であって、前記筒状の樹脂堰止部を高さ方向に貫通する直線が前記樹脂注入孔を通るように前記プリント基板の上面に配置された、スペーサ部材と、
前記スペーサ部材および前記樹脂注入孔を介して樹脂を前記ケースと前記プリント基板とで画成された内部空間に注入することにより形成された封止樹脂であって、前記内部空間に充填され、前記プリント基板を埋設する、封止樹脂と、
を備えることを特徴とする。
本発明では、樹脂封止工程前に、筒状の樹脂堰止部を有するスペーサ部材をプリント基板の樹脂注入孔に配置しておくことで、内部空間からプリント基板の上面側に回り込んだ樹脂がスペーサ部材の樹脂堰止部によって堰き止められ、樹脂が樹脂注出ノズルに付着することを防止することができる。
よって、本発明によれば、ケース内のプリント基板を樹脂で埋設する樹脂封止工程において、樹脂が樹脂注出ノズルに付着することを防止可能な電気機器の製造方法、および該電気機器を提供することができる。
本発明の一実施形態で用いるスペーサ部材の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る電気機器の製造方法を説明するための図である。 図2Aに続く、本発明の一実施形態に係る電気機器の製造方法を説明するための図である。 図2Bに続く、本発明の一実施形態に係る電気機器の製造方法を説明するための図である。 図2Cに続く、本発明の一実施形態に係る電気機器の製造方法を説明するための図である。 図2Dに続く、本発明の一実施形態に係る電気機器の製造方法を説明するための図である。 (a)は本発明の一実施形態に係る電気機器の平面図を示し、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。 (a)は第1の変形例に係るスペーサ部材の斜視図であり、(b)は該スペーサ部材の下面図である。 (a)は第2の変形例に係るスペーサ部材の斜視図であり、(b)は該スペーサ部材の下面図である。 第2の変形例に係るスペーサ部材が配置されたプリント基板の断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。なお、各図において同等の機能を有する構成要素には同一の符号を付し、同一符号の構成要素の詳しい説明は繰り返さない。
まず、図1を参照して、本実施形態に係る電気機器1の製造に用いるスペーサ部材6の構成について説明する。その後、図2A〜図2Eおよび図3を参照して、電気機器1の製造方法および電気機器1の構成について説明する。
図1に示すように、スペーサ部材6は、筒状の樹脂堰止部7と、樹脂堰止部7に連通する管状部8とを有する。
樹脂堰止部7は、内部空間からプリント基板10(後述)の上面側に回り込んだ樹脂が樹脂注出ノズルに付着するのを防止するためのものであり、所定の高さを有する。
管状部8は、プリント基板10の樹脂注入孔11内に挿入される部分である。詳しくは、図2Aを参照して後述する。
管状部8の外形の大きさは、樹脂堰止部7の外形の大きさよりも小さく、より詳しくは、プリント基板10の樹脂注入孔11の径以下である。
なお、スペーサ部材6の材質は、特に限定されないが、コストの観点や樹脂注出ノズルが金属製であることから、比較的安価であって樹脂注出ノズルを傷つけない材質(例えば樹脂またはゴム)であることが好ましい。
また、樹脂堰止部7および管状部8の外形は、円柱状に限らず、例えば多角柱状であってもよい。
次に、図2A〜図2Eおよび図3を参照して、本実施形態に係る電気機器1の製造方法、および電気機器1の構成について説明する。図2Aは、スペーサ部材6が装着されたプリント基板10の断面図である。図2B、図2Cおよび図2Eは、プリント基板10の樹脂注入孔11およびケース2の側部4を通る線に沿う断面図である。図2Dは、プリント基板10の樹脂注入孔11およびケース2の側部5を通る線に沿う断面図である。
まず、図2Aに示すように、各種チップ部品(例えば半導体スイッチ、抵抗、コンデンサ)等の電子部品12および電解コンデンサ等の電子部品13が実装されたプリント基板10を用意する。プリント基板10には、プリント基板10を厚さ方向に貫通する樹脂注入孔11が設けられている。なお、図2Aでは、プリント基板10の下面10bにのみ電子部品が実装されているが、上面10aに電子部品が実装されていてもよい。
また、プリント基板10を収納するためのケース2を用意する。ケース2は、底部および複数の側部を有し、上方に開口している。本実施形態では、ケース2は、図3に示すように、平面視して略長方形形状である。
即ち、ケース2は、略長方形状の底部3と、底部3の短辺に接続する2つの側部4と、底部3の長辺に接続する2つの側部5とを有する。なお、ケース2の平面形状は、略長方形形状に限らず、例えば、略正方形形状や略五角形形状など他の略多角形形状であってもよい。また、ケース2は、例えば樹脂製であるが、その他の材料(金属等)で構成されていてもよい。
次に、図2Aに示すように、スペーサ部材6の管状部8が樹脂注入孔11に挿入されるように、スペーサ部材6をプリント基板10に配置する(配置工程)。
より一般的に言えば、本配置工程では、スペーサ部材6の樹脂堰止部7を、樹脂堰止部7を高さ方向に貫通する直線が樹脂注入孔11を通るように、プリント基板10の上面10aに配置する。樹脂堰止部7を高さ方向に貫通する直線は、例えば図1の中心軸Lのように、樹脂堰止部7を長さ方向に貫通する直線である。
なお、本配置工程において、図2Aに示すように、樹脂堰止部7の中心軸Lがプリント基板10の上面10aと直交するように、樹脂堰止部7をプリント基板10に配置することが好ましい。
なお、スペーサ部材6は、チップマウンター等の装置を用いて、プリント基板10上に搭載するようにしてもよい。
また、スペーサ部材6として、樹脂またはゴムからなるものを用いることが好ましい。
次に、図2Bに示すように、プリント基板10の下面10bがケース2の底部3の内面3aに対向するように、ケース2内にプリント基板10を設置する(設置工程)。プリント基板10は、ケース2の底部3から所定の距離を保つように、底部3に設けられた台座等(図示せず)の上に載置される。ケース2内にプリント基板10を収納することにより、図2Bに示すように、ケース2とプリント基板10とで画成された内部空間Sが形成される。
次に、図2Cに示すように、樹脂注出ノズル50の先端部51を樹脂堰止部7に挿入する。そして、樹脂注出ノズル50から注出された樹脂(硬質ポッティング樹脂など)を、スペーサ部材6および樹脂注入孔11を介して内部空間Sに注入する(樹脂封止工程)。
なお、本発明において先端部51を樹脂堰止部7に挿入するというときは、先端部51の挿入深さは特に限定されない。即ち、先端部51を樹脂堰止部7に当接させてもよいし、あるいは先端部51を樹脂堰止部7に挿通させてもよい。
また、熱伝導率を確保する等の目的で、樹脂注出ノズル50から、粘度の高い樹脂を注出してもよい。この場合、樹脂注出ノズル50から注出された樹脂は、スペーサ部材6および樹脂注入孔11を介して内部空間Sに圧入される。
図2Dは、樹脂封止工程が進行し、内部空間Sの樹脂充填が完了した時点における断面図を示している。封止樹脂20は、内部空間Sに注入ないし圧入された樹脂である。封止樹脂20のうち樹脂20aは、プリント基板10の端辺とケース2の側部5との間の隙間を通って噴出し、プリント基板10の上面10aを覆う樹脂を示している。
図2Dに示すように、底部3の長辺に接続する側部5は樹脂注入孔11からの距離が側部4に比べて短いため、内部空間Sの樹脂充填が完了した時点、即ち、プリント基板10の端辺と側部4との間の隙間から樹脂が噴出した時点で、樹脂20aが既にスペーサ部材6に到達している。
しかしながら、図2Dに示すように、樹脂20aはスペーサ部材6の樹脂堰止部7によって堰き止められるため、樹脂注出ノズル50(先端部51)に樹脂が付着することを防止することができる。
なお、樹脂堰止部7の高さは、内部空間Sの樹脂充填が完了した時点において、樹脂20aのうち樹脂堰止部7に到達した樹脂の、プリント基板10の上面10aからの高さよりも高くなるように設定されていることが好ましい。これにより、樹脂堰止部7は、少なくとも内部空間Sの樹脂充填が完了するまで、樹脂20aが樹脂堰止部7を越えることはなく、プリント基板10の端辺から押し寄せる樹脂を堰き止めることができる。
内部空間Sの樹脂充填が完了した後、図2Eに示すように、樹脂注出ノズル50をスペーサ部材6から外し、プリント基板10から所定の距離を保った状態で樹脂の注出を継続し、プリント基板10を樹脂で埋設する。
なお、樹脂の注入は、スペーサ部材6を完全に埋設するまで行ってもよいし、樹脂堰止部7が一部露出した段階で終了してもよい。いずれにせよ、スペーサ部材6は樹脂封止工程の途中で回収されることなく、プリント基板10とともに樹脂封止される。このように、スペーサ部材6は再利用されず、電気機器1ごとに新しいものが使用される。
上記の工程を経て、図3(a),(b)に示す電気機器1が製造される。図3(a)は電気機器1の平面図を示し、図3(b)は図3(a)のA−A線に沿う断面図を示している。
図3(a),(b)に示すように、本実施形態に係る電気機器1は、ケース2と、プリント基板10と、スペーサ部材6と、封止樹脂20とを備えている。
電気機器1において、ケース2は、底部3および複数の側部4,5を有し、上方に開口している。プリント基板10は、その下面10bが底部3の内面3aと対向するように、ケース2内に格納されている。スペーサ部材6は、筒状の樹脂堰止部7を高さ方向に貫通する直線が樹脂注入孔11を通るように、プリント基板10の上面10aに配置されている。封止樹脂20は、スペーサ部材6および樹脂注入孔11を介して内部空間Sに樹脂を注入することにより形成されている。この封止樹脂20は、内部空間Sに充填されているとともに、封止樹脂20の一部である樹脂20aがプリント基板10の上面10aを覆うことにより、プリント基板10を埋設している。
以上説明したように、本実施形態では、樹脂堰止部7を有するスペーサ部材6を樹脂封止工程前に予めプリント基板10に装着しておくことで、樹脂封止工程において樹脂が樹脂注出ノズル50に付着することを防止することができる。その結果、樹脂注出ノズル50が詰まって故障の原因となったり、樹脂注出ノズル50に付着した樹脂が落下して製品の外観部を汚してしまうことを防止することができる。
さらに、内部空間Sの樹脂充填が完了するまで樹脂注入孔11を介した樹脂の圧入を継続することが可能となるため、粘度の高い樹脂を用いた場合であっても、封止樹脂20中に気泡が発生することを防止することができる。
また、スペーサ部材6によりプリント基板10の樹脂注入孔11の周囲が補強されるため、樹脂注入孔11に直接樹脂注出ノズル50を挿入する場合に比べて、樹脂注入時のプリント基板10の撓み量を減少させることができる。よって、樹脂注入孔11の近くまで配線パターンを形成することが可能となり、プリント基板10の使用可能面積を増やすことができる。
なお、スペーサ部材6の樹脂堰止部7の内径は、プリント基板10の樹脂注入孔11の径よりも大きい方が好ましい。これより、樹脂注出ノズル50の先端部51を樹脂堰止部7に挿入する際における、樹脂注出ノズル50とプリント基板10との間の位置合せ精度を緩和することができる。
また、スペーサ部材6の管状部8の内径は、樹脂注出ノズル50の樹脂注出口の径以上であることが好ましい。これにより、例えば樹脂封止工程において粘度の高い樹脂を内部空間Sに圧入する場合であっても、樹脂注出口から注出された樹脂がスペーサ部材6内の空間を充填して先端部51に付着したり、さらには、当該樹脂が先端部51とスペーサ部材6の接触部分から漏出して当該接触部分から上側の樹脂注出ノズル50に付着することを防止できる。
また、樹脂堰止部7の開口部分は、樹脂注出ノズル50の先端部51の形状に合わせて加工されていることが好ましい。例えば、樹脂注出ノズル50の先端部51のテーパー形状に合わせて、樹脂堰止部7の端面(上側端面)と内周面とのなす角を落としておくことが好ましい。これにより、樹脂注出ノズル50の先端部51を樹脂堰止部7に挿入する際の作業容易性を高めることができる。
スペーサ部材6の構成については、上記のものに限られず、例えば、以下に説明するスペーサ部材6A,6Bであってもよい。
(第1の変形例)
図4(a),(b)を参照して、第1の変形例に係るスペーサ部材6Aについて説明する。本変形例に係るスペーサ部材6Aは、スペーサ部材6と同様、筒状の樹脂堰止部7および管状部8を有する。
スペーサ部材6Aとスペーサ部材6との相違点は、スペーサ部材6Aでは、管状部8の外周に、凸部9が複数設けられている点である。各凸部9は、管状部8の中心軸L方向に沿って延びる線状の凸部である。
なお、図4(a),(b)では、凸部9は4本設けられているが、凸部9の本数はこれに限るものではない。
本変形例のスペーサ部材6Aを用いる場合、前述の配置工程において、凸部9が弾性変形することで、管状部8は樹脂注入孔11に圧入される。
これにより、管状部8の外径が樹脂注入孔11の径よりも小さい場合でも、スペーサ部材6Aをプリント基板10にしっかりと固定することができ、樹脂注出ノズル50をスペーサ部材6Aから外す際にスペーサ部材6Aがプリント基板10から外れてしまうこと等を防止することができる。
(第2の変形例)
次に、図5(a),(b)および図6を参照して、第2の変形例に係るスペーサ部材6Bについて説明する。本変形例に係るスペーサ部材6Bは、スペーサ部材6と同様、筒状の樹脂堰止部7を有するが、管状部8を有しない。
スペーサ部材6Bとスペーサ部材6との相違点は、スペーサ部材6Bでは、管状部8に代えて、ピン18が複数設けられている点である。各ピン18は、樹脂堰止部7の端面(下側端面)に設けられ、樹脂堰止部7の中心軸Lに沿って延びる。
なお、図5(a),(b)では、ピン18は2本設けられているが、ピン18の本数はこれに限るものではない。
本変形例のスペーサ部材6Bを用いる場合、プリント基板10の樹脂注入孔11の近傍には、図6に示すように、複数のピン挿入孔14を設けておく。
前述の配置工程において、図6に示すように、複数のピン18の各々がピン挿入孔14にそれぞれ挿入されるように、スペーサ部材6Bをプリント基板10に装着する。
これにより、スペーサ部材6Bをプリント基板10にしっかりと固定することができ、樹脂注出ノズル50をスペーサ部材6Bから外す際にスペーサ部材6Bがプリント基板10から外れてしまうこと等を防止することができる。
なお、第2の変形例は、最初に説明したスペーサ部材6、あるいは第1の変形例で説明したスペーサ部材6Aと組み合わせてもよい。即ち、スペーサ部材6あるいはスペーサ部材6Aにピン18を設けてもよい。このようにすることで、スペーサ部材をプリント基板10にさらにしっかりと固定することができる。
上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や種々の変形を想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではない。異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。特許請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
1 電気機器
2 ケース
3 底部
3a 内面
4,5 側部
6,6A,6B スペーサ部材
7 樹脂堰止部
8 管状部
9 凸部
10 プリント基板
10a 上面
10b 下面
11 樹脂注入孔
12,13 電子部品
14 ピン挿入孔
18 ピン
20 封止樹脂
20a (プリント基板上の)樹脂
50 樹脂注出ノズル
51 先端部
L 中心軸
S 内部空間

Claims (10)

  1. 底部および複数の側部を有し上方に開口したケースと、厚さ方向に貫通する樹脂注入孔が設けられたプリント基板と、所定の高さの筒状の樹脂堰止部を有するスペーサ部材とを備える電気機器の製造方法であって、
    前記スペーサ部材の前記筒状の樹脂堰止部を、前記筒状の樹脂堰止部を高さ方向に貫通する直線が前記樹脂注入孔を通るように前記プリント基板の上面に配置する配置工程と、
    前記プリント基板の下面が前記ケースの底部の内面に対向するように、前記ケース内に前記プリント基板を設置する工程と、
    樹脂注出ノズルの先端部を前記筒状の樹脂堰止部に挿入し、前記樹脂注出ノズルから注出された樹脂を前記スペーサ部材および前記樹脂注入孔を介して前記ケースと前記プリント基板とで画成された内部空間に注入する工程と、
    を備えることを特徴とする電気機器の製造方法。
  2. 前記樹脂堰止部の高さが、前記内部空間の樹脂充填が完了した時点において、前記内部空間から前記プリント基板の上面側に回り込んだ樹脂のうち前記樹脂堰止部に到達した樹脂の、前記プリント基板の上面からの高さよりも高くなるように設定されているものを、前記スペーサ部材として用いることを特徴とする請求項1に記載の電気機器の製造方法。
  3. 前記内部空間の樹脂充填が完了すると、前記樹脂注出ノズルを前記スペーサ部材から外し前記プリント基板から所定の距離を保った状態で樹脂の注出を継続し、前記プリント基板を樹脂で埋設することを特徴とする請求項1または2に記載の電気機器の製造方法。
  4. 前記スペーサ部材は、前記筒状の樹脂堰止部に連通し、かつ前記樹脂注入孔の径以下の外径の管状部をさらに有し、
    前記配置工程において、前記管状部が前記樹脂注入孔に挿入されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電気機器の製造方法。
  5. 前記スペーサ部材は、前記筒状の樹脂堰止部に連通し、かつ前記樹脂注入孔の径以下の外径の管状部を有し、
    前記管状部の外周には、前記管状部の中心軸方向に沿って延びる線状の凸部が設けられており、
    前記配置工程において、前記凸部が弾性変形することで前記管状部は前記樹脂注入孔に圧入されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電気機器の製造方法。
  6. 前記管状部の内径は、前記樹脂注出ノズルの樹脂注出口の径以上であることを特徴とする請求項4または5に記載の電気機器の製造方法。
  7. 前記スペーサ部材は、前記筒状の樹脂堰止部の端面に設けられ、前記筒状の樹脂堰止部の中心軸に沿って延びる複数のピンを有し、
    前記配置工程において、前記複数のピンが、前記プリント基板の前記樹脂注入孔の近傍に複数形成されたピン挿入孔にそれぞれ挿入されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電気機器の製造方法。
  8. 前記配置工程において、前記筒状の樹脂堰止部の中心軸が前記プリント基板の上面と直交するように前記樹脂堰止部を前記プリント基板に配置することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電気機器の製造方法。
  9. 前記スペーサ部材として、樹脂またはゴムからなるものを用いることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電気機器の製造方法。
  10. 底部および複数の側部を有し、上方に開口したケースと、
    厚さ方向に貫通する樹脂注入孔が設けられ、下面が前記底部の内面と対向するように前記ケース内に格納されたプリント基板と、
    所定の高さの筒状の樹脂堰止部を有するスペーサ部材であって、前記筒状の樹脂堰止部を高さ方向に貫通する直線が前記樹脂注入孔を通るように前記プリント基板の上面に配置された、スペーサ部材と、
    前記スペーサ部材および前記樹脂注入孔を介して樹脂を前記ケースと前記プリント基板とで画成された内部空間に注入することにより形成された封止樹脂であって、前記内部空間に充填され、前記プリント基板を埋設する、封止樹脂と、
    を備えることを特徴とする電気機器。
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