以下に、本発明の実施の形態にかかる作業員管理装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる作業員管理装置の構成を示す図である。本実施の形態1にかかる作業員管理装置は、作業負荷情報管理装置1と、腕時計型のウェアラブル端末からなる作業員情報収集装置3と、作業負荷情報閲覧装置4とを備える。作業負荷情報管理装置1は、作業員情報収集装置3が収集した行動情報と時系列生体情報とを蓄積し、作業負荷情報閲覧装置4からの要求に応じて、各シーンにおける作業負荷値を算出する。
まず、作業負荷情報管理装置1の構成について説明する。作業負荷情報管理装置1は、行動履歴蓄積部11と、行動区切り抽出部12と、生体情報蓄積部13と、シーン毎負荷算出部14と、シーン毎負荷蓄積部15と、複数人負荷比較部16と、通信部17と、制御部18と、を備える。
行動履歴蓄積部11は、作業員情報収集装置3が収集した行動情報を記憶して蓄積する。図2は、本実施の形態1にかかる作業員情報収集装置3の行動履歴蓄積部11に蓄積された行動情報の一例を示す図である。
行動情報は、作業員の行動に関する情報であり、作業員情報収集装置3を装着した作業員の作業員情報と、作業員情報収集装置3を装着した作業員が実施した作業の作業情報と、を対応付けた形式で構成されている。
作業員情報は、作業員管理装置で管理する作業員を一意に特定可能な作業員識別情報であり、作業員身分証明(identification:ID)により構成される。本実施の形態1では、作業員情報は、“H0001”のように英文字と数字との組み合わせで記載している。
作業情報には、作業員管理装置で管理する作業員が従事する作業を一意に特定可能な作業IDと、作業開始日時と、作業終了日時と、が含まれる。本実施の形態1では、作業IDは、“W0001”のように英文字と数字との組み合わせで記載している。
作業開始日時は、作業員が作業を開始した日と時刻を一意に特定可能な情報である。本実施の形態1では、“2016/1/25 17:49:10”のように、年と、月と、日と、時と、分と、秒とを記載している。一方、作業終了日時は、作業員が作業を終了した日と時刻を一意に特定可能な情報である。本実施の形態1では、“2016/1/25 18:02:34”のように、年と、月と、日と、時と、分と、秒とを記載している。なお、作業開始日時と作業終了日時は、同日に一件の作業のみを実施することが決まっている場合には、時と、分と、秒は省略してもよい。
行動区切り抽出部12は、作業員が実施した作業の一連の行動における行動の内容の変化に基づいて、作業情報に記録された作業の一連の行動を複数の行動のシーンに分割して抽出する。すなわち、行動区切り抽出部12は、作業員情報収集装置3が収集した行動情報の形式で得られる作業員の行動を、既定の行動区切りのルールに基づいて、一つ以上の行動のシーンに分割して抽出する。
シーンは、行動情報の形式で得られる作業員の一連の行動を、予め定めた行動区切りのルールに基づいて分割したものである。ここで、行動区切りは、作業員の一連の行動のうち、行動の内容が前後で変化したとみなせるポイントを指す。本実施の形態1では、行動区切りは、作業のフェーズが変わったタイミングを指す。例えば、作業員が点検を実施する一連の行動には、事務所から点検場所への移動と、実際の点検作業と、点検結果の記録と、点検場所から事務所への移動という複数の行動が含まれているとする。この場合、行動区切りは、移動から点検作業に移行するタイミングと、点検作業を終えて点検結果の記録に移行するタイミングと、点検結果の記録を終えて点検場所から事務所への移動を開始するタイミングを指す。したがって、行動区切りは、作業員が実施した作業の一連の行動における行動の内容の変化したポイントである。
生体情報蓄積部13は、作業員情報収集装置3が収集した時系列生体情報を記憶して蓄積する。以下、時系列生体情報を単に生体情報と呼ぶ場合がある。図3は、本実施の形態1にかかる作業員情報収集装置3の生体情報蓄積部13に蓄積された生体情報の一例を示す図である。
生体情報は、作業員情報収集装置3に搭載されて作業員の身体に装着された各種センサによって得られた、一定時間における心拍数、脈拍数、発汗量、脳波といった時系列生体データである。生体情報は、計測値と計測時刻と生体信号種別とが対応付けられた形式で構成されている。
計測値は、実数値および整数値のような数値で記載される。計測時刻は、各計測値の計測時刻を特定する時刻情報である。計測時刻は、各計測値の計測時刻が特定できればよい。したがって、作業員の身体に装着されたセンサが値を計測する周期が一秒に固定されている場合には、計測開始時刻のみが記載されていれば、全ての計測値について計測時刻が特定可能なため、各計測値に対応する計測時刻の記載は省略されてもよい。
生体信号種別は、心拍数、脈拍数、発汗量、脳波といった生体信号の種別を表す文字列情報である。心拍数を0、脈拍数を1、発汗量を2というように予め定めたルールによって生体信号の種別を数値で特定可能であれば、生体信号種別は、数値で表現されてもよい。
シーン毎負荷算出部14は、行動区切り抽出部12が抽出した行動のシーンに対応する生体情報を生体情報蓄積部13から取得し、取得した生体情報に基づいて、作業員毎およびシーン毎の作業負荷値を算出し、シーン毎負荷蓄積部15に記憶させる。
作業負荷値は、一つのシーンに対して、一人の作業員が感じている身体的および心理的負荷の推定値を意味する。本実施の形態1では、作業負荷値は、作業員情報収集装置3が収集した生体情報に対応する生体信号種別の各作業員の安静時の計測値を基準として、作業中の計測値の平均値の比を百分率で表したものとする。作業員情報収集装置3が収集した生体情報に対応する生体信号種別の各作業員の安静時の計測値は、シーン毎負荷算出部14または作業負荷情報管理装置1が有する他の記憶部に予め記憶されている。
作業中の作業員の生体情報の計測値の平均値が、安静時の作業員の計測値よりも大きい場合には、作業負荷値は100よりも大きい値になる。一方、作業中の生体情報の計測値の平均値が、安静時の計測値よりも小さい場合には、作業負荷値は100よりも小さい値になる。作業負荷値は、異なる作業員2名以上の作業負荷値または同一作業員の異なる時刻における作業負荷値との大小を比較できるような値であればよく、例えば、作業中の計測値の平均値をそのまま用いてもよい。
シーン毎負荷蓄積部15は、シーン毎負荷算出部14が算出した作業員毎およびシーン毎の作業負荷情報をシーン毎に蓄積する。
作業負荷情報は、作業員情報と、シーン情報と、作業負荷値とを対応付けた形式で構成されている。シーン情報は、各シーンを識別するための識別情報であって、行動区切り抽出部12によって得られるシーンを一意に特定可能なシーンIDにより構成される。本実施の形態1では、シーンIDは、作業IDと同等である。図4は、本実施の形態1にかかる作業員情報収集装置3のシーン毎負荷蓄積部15に蓄積された作業負荷情報の一例を示す図である。
複数人負荷比較部16は、シーン毎負荷蓄積部15に蓄積された、同じシーンにおける2人以上の作業員に対応する作業負荷値を比較して、突出して負荷値の高い作業員を抽出して、負荷情報を作成する。本実施の形態1における負荷情報とは、指定したシーンにおける作業負荷値が突出して高い、すなわち突出して高負荷な作業員の作業員情報を少なくとも含む情報である。すなわち、複数人負荷比較部16は、作業員の1つの行動のシーンの作業負荷値が、該1つの行動のシーンのシーン情報と同じシーン情報に対応付けられてシーン毎負荷蓄積部15に蓄積された作業負荷値である、複数人の作業負荷値と比較して、既定の条件よりも高いかどうかを判定する。
通信部17は、広域ネットワーク2を介して作業員情報収集装置3と無線通信を行う。通信部17は、後述する作業員情報収集装置3の通信部36から生体情報および行動情報を受信する。また、通信部17は、広域ネットワーク2を介して作業負荷情報閲覧装置4と通信を行う。制御部18は、作業負荷情報管理装置1内の各構成部の制御を含む作業負荷情報管理装置1全体の制御を行う。
つぎに、作業員情報収集装置3の構成について説明する。作業員情報収集装置3は、作業を実施する作業員の身体に装着され、作業員の行動情報および生体情報を収集し、収集した行動情報および生体情報を作業負荷情報管理装置1に送信する。
作業員情報収集装置3は、生体情報計測部31と、行動情報収集部32と、入力部33と、表示部34と、記憶部35と、通信部36と、制御部37と、を備える。作業員情報収集装置3内の各構成部は、相互に通信可能とされている。
生体情報計測部31は、作業員の生体情報を収集する各種の生体センサを有しており、作業員情報収集装置3が作業員の身体に装着された状態で作業員の生体情報を収集する。生体情報計測部31が備えるセンサとしては、心電計、血圧計、血中飽和度計、体温計、発汗状態計測計といったセンサが例示される。生体情報計測部31は、これらのセンサを用いることにより、心臓の状態、血圧、血中飽和度、体温、発汗状態といった生体情報を収集できる。生体情報計測部31は、通信部36を介して作業負荷情報管理装置1に生体情報を送信する。
行動情報収集部32は、作業員の入力に基づいて、作業員の行動情報を収集する。行動情報収集部32は、通信部36を介して作業負荷情報管理装置1に行動情報を送信する。
入力部33は、作業員からの各種情報の入力を受け付けて制御部37または各構成部に送信する。表示部34は、作業員情報収集装置3内の各種情報を表示する。記憶部35は、作業員情報収集装置3内の各種情報を記憶する。通信部36は、広域ネットワーク2を介して作業負荷情報管理装置1と無線通信を行う。制御部37は、各種情報を受け付けて、作業員情報収集装置3内の各構成部の制御を含む、作業員情報収集装置3全体の制御を行う。また、制御部37は、表示部34の表示の制御を行う。
つぎに、作業負荷情報閲覧装置4の構成について説明する。作業負荷情報閲覧装置4は、作業員の負荷状況を管理する管理者によって操作され、管理者の入力に応じて、広域ネットワーク2を介して作業負荷情報管理装置1に管理対象である作業員の作業負荷の算出を要求し、作業負荷情報管理装置1から広域ネットワーク2を介して送り返された負荷情報を管理者に提示する。
作業負荷情報閲覧装置4は、表示部41と、負荷情報表示制御部42と、入力部43と、記憶部44と、通信部45と、制御部46と、を備える。作業負荷情報閲覧装置4内の各構成部は、通信可能とされている。
表示部41は、作業負荷情報管理装置1から取得した負荷情報を表示して、管理者に提示する。また、表示部41は、作業員に対する警告を表示する。
負荷情報表示制御部42は、作業負荷情報管理装置1から取得した負荷情報を表示部41に表示させる制御を行う。また、負荷情報表示制御部42は、作業員に対する警告を表示する制御を行う。
入力部43は、管理者からの各種情報の入力を受け付ける。記憶部44は、作業負荷情報閲覧装置4内の各種情報を記憶する。通信部45は、広域ネットワーク2を介して作業負荷情報管理装置1と通信を行う。制御部46は、作業負荷情報閲覧装置4内の各構成部の制御を含む、作業負荷情報閲覧装置4全体の制御を行う。
図5は、本実施の形態1にかかる作業負荷情報管理装置1と作業負荷情報閲覧装置4との各々を実現するためのコンピュータのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。図5に示すコンピュータは、キーボード101、マウス102、マイクロプロセッサ103、ハードディスク装置(Hard Disk Drive:HDD)104、Random Access Memory(RAM)105、Read Only Memory(ROM)106、グラフィックチップ107、フレームバッファ108、ディスプレイ109を備えている。
作業負荷情報管理装置1の行動履歴蓄積部11と、行動区切り抽出部12と、生体情報蓄積部13と、シーン毎負荷算出部14と、シーン毎負荷蓄積部15と、複数人負荷比較部16と、通信部17と、制御部18との各構成要素が図5に示すハードウェア構成により実現される場合、各構成要素は、マイクロプロセッサ103がROM106に記憶されたプログラムを実行することにより、実現される。また、複数のマイクロプロセッサ103および複数のROM106が連携して上記機能を実現してもよい。また、各構成要素の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をマイクロプロセッサ103およびROM106を用いて実現するようにしてもよい。また、グラフィックチップ107およびフレームバッファ108を用いることで、処理をより円滑且つ高速で行うことができる。
作業負荷情報閲覧装置4の負荷情報表示制御部42と、通信部45と、制御部46との各構成要素が図5に示すハードウェア構成により実現される場合、各構成要素は、マイクロプロセッサ103がROM106に記憶されたプログラムを実行することにより、実現される。また、複数のマイクロプロセッサ103および複数のROM106が連携して上記機能を実現してもよい。また、各構成要素の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をマイクロプロセッサ103およびROM106を用いて実現するようにしてもよい。表示部41は、ディスプレイ109により実現される。入力部43は、キーボード101、マウス102、またはタッチパネル機能を備えたディスプレイ109により実現される。記憶部44は、ハードディスク装置104またはRAM105により実現される。
一方、図6は、本実施の形態1にかかる作業員情報収集装置3を実現するためのウェアラブル端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。本実施の形態では、作業員情報収集装置3は腕時計型のウェアラブル端末で実現されているが、身体に装着可能な端末で実現されていればよく、例えば、下着型のウェアラブル端末で実現されていてもよい。図示の端末は、タッチパネル201、センサ202、マイクロプロセッサ203、メインメモリ204、内蔵メモリ205、グラフィックチップ206、フレームバッファ207、ディスプレイ208を備えている。
作業員情報収集装置3の行動情報収集部32と、通信部36と、制御部37との各構成要素が図6に示すハードウェア構成により実現される場合、各構成要素は、マイクロプロセッサ203が内蔵メモリ205に記憶されたプログラムを実行することにより、実現される。また、複数のマイクロプロセッサ203および複数の内蔵メモリ205が連携して上記機能を実現してもよい。また、各構成要素の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をマイクロプロセッサ203および内蔵メモリ205を用いて実現するようにしてもよい。生体情報計測部31は、センサ202を備え、マイクロプロセッサ203が内蔵メモリ205に記憶されたプログラムを実行することにより、実現される。入力部33は、タッチパネル201により実現される。表示部34は、ディスプレイ208により実現される。記憶部35は、内蔵メモリ205により実現される。
なお、本実施の形態1では、作業員情報収集装置3は、広域ネットワーク2を介して行動情報と生体情報とを作業負荷情報管理装置1に送信しているが、必ずしも広域ネットワーク2を介さなくてもよい。作業員情報収集装置3が収集した行動情報と生体情報とを内蔵メモリ205に蓄積しておき、その後、ユニバーサルシリアルバス(Universal Serial Bus:USB)メモリのような外部記憶装置を用いて行動情報と生体情報とを作業負荷情報管理装置1に移動もしくは複製してもよい。
また、本実施の形態1では、作業負荷情報管理装置1と作業負荷情報閲覧装置4とは広域ネットワーク2を介して接続されているが、作業負荷情報管理装置1と作業負荷情報閲覧装置4とが同じコンピュータ上で実現されていてもよい。作業負荷情報管理装置1と作業負荷情報閲覧装置4とが同じコンピュータ上で実現される場合には、作業負荷情報閲覧装置4における表示機能を実現するために、作業負荷情報管理装置1に表示部を設ければよい。
また、本実施の形態1では、作業員情報収集装置3の生体情報計測部31と行動情報収集部32とは同じウェアラブル端末で実現されているが、これに限定されない。生体情報計測部31の全体もしくは一部が、指輪型の脈拍センサのような他の端末で実現されていてもよい。生体情報計測部31の全体もしくは一部が他の端末で実現されている場合には、生体情報計測部31はBluetooth(登録商標)のような無線通信もしくはUSBメモリのような外部記憶装置を用いて生体情報を取得すればよい。
つぎに、作業員管理装置における各装置が実施する処理の流れについて説明する。
まず、作業負荷情報管理装置1の動作を、図7から図11のフローチャートを用いて説明する。
図7は、本実施の形態1にかかる作業負荷情報管理装置1が作業員情報収集装置3から行動情報を受信したときの動作を示すフローチャートである。
ステップS10において、作業負荷情報管理装置1の通信部17が、作業員情報収集装置3の通信部36から行動情報を受信する。通信部17は、受信した行動情報を行動履歴蓄積部11に送信する。ステップS20において、行動履歴蓄積部11は、受信した行動情報を記憶し、蓄積する。
ステップS30において、行動区切り抽出部12が、行動履歴蓄積部11に新たに記憶された行動情報から行動のシーンを抽出する。つぎに、ステップS40において、シーン毎負荷算出部14が、シーン毎の作業負荷値を算出する。そして、ステップS50において、シーン毎負荷蓄積部15が、シーン毎の作業負荷値を記憶し、蓄積する。
つぎに、ステップS60において、複数人負荷比較部16が、ステップS40において算出した作業負荷値と、同じシーンを実施した他の作業員の作業負荷値とを比較して、ステップS40において算出した作業負荷値が突出して高いかを判断する。すなわち、ステップS40において算出した作業負荷値が、同じシーンを実施した他の作業員の作業負荷値と比較して、既定の条件よりも高いかどうかを判定する。例えば、ステップS40において算出した作業負荷値と同じシーンを実施した他の作業員の作業負荷値の平均値との差が、既定の基準値以上である場合に、ステップS40において算出した作業負荷値が突出して高い、と判断される。同じシーンを実施した他の作業員の作業負荷値は、複数人負荷比較部16が、シーン毎負荷蓄積部15に蓄積されている作業負荷情報のうちシーン情報が同じである、すなわちシーンIDが同じである、他の作業員の作業負荷情報の作業負荷値から抽出する。
そして、ステップS70において、複数人負荷比較部16は、ステップS60における判断結果を、通信部17を介して作業負荷情報閲覧装置4に送信する。
図8は、本実施の形態1にかかる作業負荷情報管理装置1が作業員情報収集装置3から生体情報を受信したときの動作を示すフローチャートである。
ステップS110において、作業負荷情報管理装置1の通信部17が、作業員情報収集装置3の通信部36から生体情報を受信する。通信部17は、受信した生体情報を生体情報蓄積部13に送信する。ステップS120において、生体情報蓄積部13は、受信した生体情報を記憶し、蓄積する。
図9は、図7に示すフローチャートのうち、行動区切り抽出部12が行動情報からシーンを抽出するステップS30の手順の詳細を示したフローチャートである。
ステップS210において、行動区切り抽出部12は、行動履歴蓄積部11に新たに記憶された行動情報を取得する。つぎに、ステップS220において、行動区切り抽出部12は、取得した行動情報に記載されている作業情報から、作業員が実施した作業IDの一つに対応付けられた作業情報を抜き出す。
本実施の形態1では、シーンIDは、作業IDと同等である。行動区切り抽出部12は、作業員が従事する作業を一意に特定可能な作業IDにより分類される作業毎に、シーンIDを対応させる。すなわち、本実施の形態1では、行動情報に記載されている作業員の行動を、作業IDにより分類される作業毎のシーンに分割したものとする。行動区切り抽出部12は、作業IDにより分類される作業毎の行動のシーンを抽出する。
つぎに、ステップS230において、行動区切り抽出部12は、抜き出した作業IDの一つに対応付けられた作業情報とシーンIDとの組み合わせを、新たなシーン一覧に格納する。また、シーン一覧には、行動情報に記載された作業員の作業員情報も、作業IDの一つに対応付けられた作業情報とシーンIDとの組み合わせに対応付けられて格納される。つぎに、ステップS240において、行動区切り抽出部12は、取得した行動情報に、まだシーンに分割していない他の作業情報があるか否かを判断する。
他の作業情報がある場合、すなわち、ステップS240においてYesの場合は、行動区切り抽出部12は、ステップS220に戻って他の作業IDの一つに対応付けられた作業情報を抜き出す。他の作業情報が無い場合、すなわち、ステップS240においてNoの場合は、行動区切り抽出部12は、シーン一覧をシーン毎負荷算出部14に送信して、行動情報からシーンを抽出する処理を終了する。
図10は、図7に示す手順のうち、シーン毎負荷算出部14がシーン毎の作業負荷値を算出するステップS40の手順の詳細を示したフローチャートである。
ステップS310において、シーン毎負荷算出部14は、行動区切り抽出部12から送信されたシーン一覧を取得する。つぎに、ステップS320において、シーン毎負荷算出部14は、シーン一覧からシーンIDと作業情報との組み合わせの1つを抜き出す。
つぎに、ステップS330において、シーン毎負荷算出部14は、抜き出した作業情報の時刻に対応する生体情報を生体情報蓄積部13から取得する。
つぎに、ステップS340において、シーン毎負荷算出部14は、取得した生体情報に基づいて作業負荷値を算出する。ここで、本実施の形態1では、取得した生体情報に基づいて作業負荷値を算出するステップS340の手順において、作業員情報収集装置3が収集した生体情報に対応する生体信号種別の各作業員の安静時の計測値をVrestとした場合に、作業負荷値Lは次の数式(1)で表現できる。
ただし、計測値の平均値Aは、時刻Tsから時刻Teの間のある時刻Ttでの計測値をVtとした場合に、次の数式(2)で表現できる。時刻Tsおよび時刻Teの単位は秒とする。
つぎに、ステップS350において、シーン毎負荷算出部14は、抜き出したシーンIDと、作業情報と、作業員情報と、算出した作業負荷値と、を新たなシーン毎負荷一覧に格納する。つぎに、ステップS360において、シーン毎負荷算出部14は、取得したシーン一覧に、まだ作業負荷値を算出していない他のシーンIDと作業情報との組み合わせがあるか否かを判断する。
他の組み合わせがある場合、すなわち、ステップS360においてYesの場合は、シーン毎負荷算出部14は、ステップS320に戻って、まだ作業負荷値を算出していない他のシーンIDと作業情報との組み合わせを抜き出す。他の組み合わせが無い場合、すなわち、ステップS360においてNoの場合は、シーン毎負荷算出部14は、シーン毎負荷一覧を複数人負荷比較部16に送信して、シーン毎の作業負荷値を算出する処理を終了する。
図11は、図7に示す手順のうち、複数人負荷比較部16における判断工程であるステップS60の手順の詳細を示したフローチャートである。
ステップS410において、複数人負荷比較部16は、シーン毎負荷算出部14からシーン毎負荷一覧を取得する。つぎに、ステップS420において、複数人負荷比較部16は、シーン毎負荷一覧から、シーンIDと、作業情報と、作業員情報と、作業負荷値との組み合わせを一つ抽出する。
つぎに、ステップS430において、複数人負荷比較部16は、シーン毎負荷蓄積部15から、シーン毎負荷蓄積部15に蓄積されている同じシーンIDのシーン毎負荷を、すなわちシーン毎負荷蓄積部15に蓄積されている同じシーンIDに対応する作業負荷値をすべて取得する。
ここで、本実施の形態1では、シーン毎負荷蓄積部15から同じシーンIDのシーン毎負荷をすべて取得するステップS430の手順においては、同じシーンIDの作業を行なったすべての作業員のシーン毎負荷を取得する。
つぎに、ステップS440において、複数人負荷比較部16は、ステップS420において抽出した作業負荷値が、同じシーンIDの作業を行った複数人の作業負荷値と比較して突出して高いかを判断する。ステップS440においては、ステップS420において抽出した作業負荷値が突出して高いかどうかは、ステップS420において抽出した作業負荷値が、同じシーンIDの作業を行なった複数人の作業負荷値の中で外れ値に該当するかどうかで判断する。
具体的には、抽出した作業負荷値が外れ値に該当するかどうかは、次のようなアルゴリズムを用いて判断する。ステップS430で取得した複数人の作業負荷値から、ステップS420において抽出した作業負荷値Lに近い値を示す順に作業負荷値をN個抽出する。抽出したN個の作業負荷値のうち、最もLから遠い値を作業負荷値Lfとする。
作業負荷値Lが複数人の作業負荷値と比較して外れ値に該当するかどうかは、作業負荷値Lと作業負荷値Lfとの差分が既定の基準値D以上であるかどうかで判断する。作業負荷値Lと作業負荷値Lfとの差分が、既定の基準値D以上である場合に、作業負荷値Lが複数人の作業負荷値と比較して外れ値に該当すると判断される。
本実施の形態1では、Nは5、基準値Dは20とする。ただし、作業負荷値Lと近い値が、過去の複数人の作業負荷値の中に少なければ突出しており、少なくなければ突出していないと判断できればよいため、これ以外の値であってもよい。
また、抽出した作業負荷値が外れ値に該当するかどうかを判断するアルゴリズムは、前記の方法以外の方法であってもよく、例えば、複数人の作業負荷値から作業負荷値Lとの差分が既定の基準値Dd以内である作業負荷値を抽出し、抽出して得られた作業負荷値の個数が既定の基準数Nd以下である場合に外れ値であると判断してもよい。
ここで、既定の基準値Ddは25、既定の基準数Ndは10とする。ただし、作業負荷値Lと近い値が、過去の複数人の作業負荷値の中に少なければ突出しており、少なくなければ突出していないと判断できればよいため、これ以外の値であってもよい。
つぎに、ステップS450において、複数人負荷比較部16は、ステップS440における判断結果を新たな判断結果一覧に格納する。複数人負荷比較部16は、ステップS420において抽出した作業負荷値が、突出して高いと判断した場合には、作業負荷値が突出して高い旨の判断結果を判断結果一覧に格納する。また、複数人負荷比較部16は、ステップS420において抽出した作業負荷値が、突出して高いと判断しなかった場合には、作業負荷値が通常である旨の判断結果を判断結果一覧に格納する。つぎに、ステップS460において、複数人負荷比較部16は、ステップS440における判断を実施していない、シーンIDと、作業情報と、作業員情報と、作業負荷値との他の組み合わせがあるか否かを判断する。
他の組み合わせがある場合、すなわち、ステップS460においてYesの場合は、複数人負荷比較部16は、ステップS420に戻って、まだステップS440における判断を実施していない他のシーンIDと、作業情報と、作業員情報と、作業負荷値との組み合わせを抽出する。他の組み合わせが無い場合、すなわち、ステップS460においてNoの場合は、複数人負荷比較部16は、シーン毎負荷一覧に格納された作業負荷値が、同じシーンIDの作業を行なった複数人の作業負荷値と比較して突出して高いかどうかを判断する処理を終了する。
なお、本実施の形態1では、ステップS440の手順において、ステップS430で作業負荷値を取得した複数人の中に、ステップS420で抽出された作業員情報に該当する作業員、すなわち作業負荷値の判断が行われる作業員本人が含まれるかどうかを考慮していないが、作業負荷値の判断が行われる作業員本人の作業負荷値だけを抽出して前記の外れ値に該当するかどうかのアルゴリズムに適用してもよい。この場合には、他人の過去の作業負荷値を除外できるため、過去に同様の作業を実施したときの本人の体調と比較して、突出して体調が悪い状態を検出できるという効果がある。
つぎに、作業員情報収集装置3の動作を、図12と図13のフローチャートを用いて説明する。
図12は、本実施の形態1にかかる作業員情報収集装置3の行動情報収集部32が行動情報を作業負荷情報管理装置1に送信するときの動作を示すフローチャートである。
ステップS510において、行動情報収集部32が、入力部33を介して作業員から作業IDと作業の開始の指示を受け付ける。作業の開始の指示には、何の作業を実施するかの指示情報が含まれている。行動情報収集部32は、作業IDと作業の開始の指示を受け付けると、作業IDと作業開始時刻を行動情報収集部32内のメモリに記憶する。なお、行動情報収集部32は、作業IDと作業開始時刻を記憶部35に記憶させてもよい。
つぎに、ステップS520において、行動情報収集部32が、入力部33を介して作業員から作業の終了の指示を受け付ける。行動情報収集部32は、作業の終了の指示を受け付けると、作業終了時刻を行動情報収集部32内のメモリに記憶する。なお、行動情報収集部32は、作業IDと作業終了時刻を記憶部35に記憶させてもよい。
つぎに、ステップS530において、行動情報収集部32は、作業IDと、作業開始時刻と、作業終了時刻とを、通信部36を介して作業負荷情報管理装置1に送信する。
図12に示す手順では、一つの作業が終了したタイミングで作業負荷情報管理装置1に行動情報を送信しているが、行動情報を送信するタイミングはこれに限定されない。例えば、複数の作業が終了したタイミングで複数の行動情報をまとめて送信してもよい。この場合は、作業員情報収集装置3が作業負荷情報管理装置1と頻繁に通信できない環境下にある場合にも行動情報を収集して作業負荷情報管理装置1に提供できるという効果がある。
図13は、本実施の形態1にかかる作業員情報収集装置3の生体情報計測部31が生体情報を作業負荷情報管理装置1に送信するときの動作を示すフローチャートである。
ステップS610において、生体情報計測部31は、入力部33を介して作業の開始の指示を受け付けると、センサを起動させて作業員の生体情報の計測を開始する。生体情報計測部31は、既定の周期で作業員の生体情報を計測する。
つぎに、ステップS620において、生体情報計測部31は、計測した作業員の生体情報を、通信部36を介して作業負荷情報管理装置1に送信する。生体情報計測部31は、既定の周期で作業員の生体情報を計測するたびに、生体情報を作業負荷情報管理装置1に送信する。生体情報計測部31は、複数のセンサを用いて複数種類の生体情報を計測している場合には、複数種類の生体情報を作業負荷情報管理装置1に送信する。
その後、生体情報計測部31は、作業の終了の指示を受け付けると、センサを停止させて作業員の生体情報の計測を終了する。
図13に示す手順では、生体情報計測部31は計測した生体情報を即時に作業負荷情報管理装置1に送信しているが、生体情報の送信タイミングはこれに限定されない。例えば、生体情報計測部31は、一日の作業が終わるまでは生体情報計測部31または記憶部35に生体情報を記憶させて蓄積しておき、一日の作業が終わるタイミングで、一日分の生体情報をまとめて作業負荷情報管理装置1に送信してもよい。この場合は、作業員情報収集装置3が作業負荷情報管理装置1と頻繁に通信できない環境下にある場合にも生体情報を収集して作業負荷情報管理装置1に提供できるという効果がある。
図14は、本実施の形態1にかかる作業負荷情報閲覧装置4の負荷情報表示制御部42が作業負荷情報管理装置1から作業負荷の判断結果を取得して、突出して負荷の高い作業員が存在することを管理者に警告するときの動作を示すフローチャートである。
ステップS710において、負荷情報表示制御部42は、通信部45を介して作業負荷情報管理装置1から作業負荷の判断結果を取得する。つぎに、ステップS720において、負荷情報表示制御部42は、取得した作業負荷の判断結果に基づいて、突出して負荷の高い作業員がいるか否かを判断する。
突出して負荷の高い作業員がいる場合、すなわち、ステップS720においてYesの場合は、ステップS730において、負荷情報表示制御部42は、突出して負荷の高い作業員に対する警告を表示部41に表示させる制御を行う。表示部41は、負荷情報表示制御部42の制御に基づいて、突出して負荷の高い作業員に対する警告を表示する。
突出して負荷の高い作業員がいない場合、すなわち、ステップS720においてNoの場合は、負荷情報表示制御部42は、ステップS710に戻る。
つぎに、上記の処理を実施する作業負荷情報管理装置1と作業員情報収集装置3と作業負荷情報閲覧装置4とを備える本実施の形態1にかかる作業員管理装置の動作例について説明する。まず、作業員情報収集装置3が生体情報を収集して作業負荷情報管理装置1に生体情報を送信した後、作業負荷情報管理装置1が生体情報を蓄積する動作例を説明する。
まず、作業員が作業を実施する直前に、以下の手順が実行される。
(手順1−1)作業員情報収集装置3の起動
作業員情報収集装置3を身体に装着した作業員が作業員情報収集装置3の電源をオンにすることにより、起動開始要求を作業員情報収集装置3の制御部37が受け付け、制御部37が作業員情報収集装置3を起動する。
(手順1−2)生体情報の収集の開始
生体情報計測部31は、作業員情報収集装置3が起動すると、センサを起動させて作業員の生体情報の計測を開始する。
(手順1−3)生体情報の送信
生体情報計測部31は、計測した作業員の生体情報を、通信部36を介して作業負荷情報管理装置1に送信する。
つぎに、作業負荷情報管理装置1が以下の手順を実行する。
(手順2−1)生体情報の受信
作業負荷情報管理装置1の通信部17が、作業員情報収集装置3の通信部36から送信された生体情報を受信する。通信部17は、受信した生体情報を生体情報蓄積部13に送信する。
(手順2−2)生体情報の蓄積
生体情報蓄積部13は、受信した生体情報を記憶し、蓄積する。
つぎに、作業員情報収集装置3が行動情報を収集して作業負荷情報管理装置1に送信した後、作業負荷情報管理装置1が作業負荷値を算出し、複数人の作業負荷値と比較して突出して作業負荷が高い場合に、作業負荷情報閲覧装置4に警告が表示されるまでの動作例を示す。また、このとき、上述した(手順1−1)から(手順1−3)、(手順2−1)、および(手順2−2)の処理が、並行して行われているものとする。
以下に示す手順は、作業員が作業を実施する直前に実行される。
(手順3−1)作業員情報収集装置3の起動
(手順3−1)は、上記の(手順1−1)と同じ手順であり、制御部37が作業員情報収集装置3を起動する。制御部37は、作業員情報収集装置3を起動すると、作業員による作業員IDの入力を受け付けるモードに移行し、作業員IDの入力を受け付ける画面を表示部34に表示させる。
作業員情報収集装置3は、作業員による作業員情報の入力と、作業情報の入力を受け付けることができる。これらの情報の入力は、入力部33として作業員情報収集装置3が備えるタッチパネル201、または作業員情報収集装置3に接続されたタッチパネル201に表示された入力用GUI部品がユーザの入力操作を受け付けることによって実現される。
(手順3−2)作業員情報の入力
作業員が作業員情報である作業員IDをタッチパネル201から入力すると、入力用GUI部品が作業員IDを受け付け、制御部37に送信する。図15に、このときの表示部34の画面の表示例を示す。図15は、本実施の形態1にかかる作業員情報収集装置3の画面の表示例を示す模式図である。図15に示す画面例では、作業員は、作業員ID入力領域301に作業員IDを入力し、登録ボタン302をタッチすることにより、作業員IDの入力が受け付けられ、制御部37に送信される。制御部37は、作業員IDを受け付けると、作業情報の入力画面を表示部34に表示させる。
(手順3−3)作業情報の入力
作業員がこれから実施する作業の情報をタッチパネル201から入力すると、入力用GUI部品が作業の情報を受け付ける。図16に、このときの表示部34の画面の表示例を示す。図16は、本実施の形態1にかかる作業員情報収集装置3の画面の表示例を示す模式図である。図16に示す画面例では、複数の作業の種類を選択する複数の作業選択ボタン303がディスプレイ208に表示されており、作業員がいずれか1つの作業選択ボタン303を選択する。
(手順3−4)作業開始の待機
作業員がいずれか1つの作業選択ボタン303、例えば点検作業Aの選択する作業選択ボタン303をタッチすると、制御部37は、表示部34の画面を切り替えて作業開始を受け付ける画面を表示部34に表示させる。図17に、このときの表示部34の画面の表示例を示す。図17は、本実施の形態1にかかる作業員情報収集装置3の画面の表示例を示す模式図である。図17に示す画面例では、作業開始を選択する開始ボタン304がディスプレイ208に表示されている。
(手順3−5)作業開始
作業員が図17に示す画面に配置されている開始ボタン304をタッチすると、作業開始の情報と作業IDとが行動情報収集部32に送信される。行動情報収集部32は、作業開始の情報と作業IDとを受け付けると、作業開始時刻を記憶する。
また、作業員が図17に示す画面に配置されている開始ボタン304をタッチすると、作業開始の情報が制御部37に送信される。制御部37は、作業開始の情報を受け付けると、作業終了を受け付けるモードに移行し、表示部34の画面を切り替えて作業終了を受け付ける画面を表示部34に表示させる。図18に、このときの表示部34の画面の表示例を示す。図18は、本実施の形態1にかかる作業員情報収集装置3の画面の表示例を示す模式図である。図18に示す画面例では、作業開始を選択する終了ボタン305がディスプレイ208に表示されている。
その後、作業員が作業を完了した直後に以下の手順が実行される。
(手順4−1)作業終了の通知
作業員が図18に示す画面に配置されている終了ボタン305をタッチすると、作業終了の情報が行動情報収集部32に送信され、行動情報収集部32に通知される。行動情報収集部32は、作業終了の情報を受け付けると、作業終了時刻を記憶する。
(手順4−2)行動情報の送信
その後、行動情報収集部32は、行動情報である作業IDと作業開始時刻と作業終了時刻とを作業負荷情報管理装置1に送信する。
つぎに、作業負荷情報管理装置1で以下の手順が実行される。
(手順5−1)行動情報の受信
作業負荷情報管理装置1が、行動情報である作業IDと作業開始時刻と作業終了時刻を受信する。受信した行動情報は、行動履歴蓄積部11に記憶、蓄積される。
(手順5−2)作業負荷の判断
作業負荷情報管理装置1において、行動区切り抽出部12が、受信した行動情報から行動のシーンを抽出する。シーン毎負荷算出部14が、抽出した各シーンの作業負荷値を算出する。複数人負荷比較部16が、算出した作業負荷が複数人の作業負荷に対して突出して高いかどうかを判断する。
(手順5−3)判断結果の送信
作業負荷情報管理装置1が、作業負荷の判断結果、すなわち算出した作業負荷値が複数人の作業負荷に対して突出して高いかどうかの判断結果を作業負荷情報閲覧装置4に送信する。
次に、作業負荷情報閲覧装置4で以下の手順が実行される。
(手順6−1)判断結果の受信
作業負荷情報閲覧装置4が、作業負荷情報管理装置1から作業負荷の判断結果を受信する。
(手順6−2)警告の表示
作業負荷情報閲覧装置4が、判断結果に基づいて、突出して負荷の高い作業員がいる場合には、警告を表示部41に表示する。図19に、このときの表示部34の画面の表示例を示す。図19は、本実施の形態1にかかる作業員情報収集装置3の画面の表示例を示す模式図である。図19に示す画面例では、作業員名と、作業員に対するメッセージと、実施した作業が表示されている。
上述した本実施の形態1にかかる作業員管理装置は、作業員情報収集装置3で作業員の作業中の行動情報と生体情報を収集して、収集した生体情報に基づいて作業員の作業負荷値を算出する。そして、本実施の形態1にかかる作業員管理装置は、算出した作業員の作業負荷値を、過去に同じ作業を行った複数人の作業員の作業負荷値と比較して、突出して作業負荷の高い作業員を検出して、管理者に通知できる。これにより、同じ作業を行った他の大多数の作業員が大きな負荷を感じていない作業にも関わらず、体調不良といった理由などから突出して高い負荷を感じている、異常な状態を管理者が客観的に知ることができる。これにより、管理者は、衛生管理の注意の必要な作業員を知ることができる。
また、本実施の形態1にかかる作業員管理装置は、予め定めた行動区切りのルールに基づいて作業員の行動情報をシーンに分割して、シーン毎に生体情報に基づいて作業員の作業負荷値を算出することができる。したがって、本実施の形態1にかかる作業員管理装置は、複数の作業員がそれぞれ実施した一連の作業から、予め定めたルールに合致した作業を同じシーンとして抽出することができる。これにより、本実施の形態1にかかる作業員管理装置は、同じシーンに対応付けられている複数人の作業負荷値と比較して、他の大多数の作業員が大きな負荷を感じていない作業にも関わらず、体調不良といった理由などから突出して高い負荷を感じている、異常な状態を、シーン毎に検出して管理者に通知できる。
さらに、本実施の形態1にかかる行動区切り抽出部12は、同一の作業内容でなくても、予め定めたルールに合致すれば、作業員の行動のうち類似した作業を同じシーンに分類することができる。これにより、本実施の形態1にかかる作業員管理装置は、同一の作業を実施した作業員だけでなく、類似した作業を実施した作業員との作業負荷値の比較もできるようになる。
したがって、本実施の形態1にかかる作業員管理装置によれば、作業中に計測した作業員の生体情報に基づいて作業負荷値を算出し、算出した作業負荷値を過去に蓄積した同じ作業または類似する作業を行なったときの複数人の作業負荷値と比較できるため、複数人いる作業員のうち、大多数の作業員が負荷を感じていないのに、特定の作業員のみが高負荷であるような異常な状態を検出することができ、作業員の作業負荷を客観的に判断することができる。
本実施の形態1にかかる作業員管理装置は、プラントに代表される大規模施設の保守員、工場および建設現場の作業員の安全衛生の管理に好適である。
なお、作業負荷情報管理装置1で得られた判断結果は、速やかに作業負荷情報閲覧装置4に送信されること以外にも、例えば作業負荷情報管理装置1で得られた判断結果が1日の終わりに作業員本人に提供されて、作業員本人における衛生管理および衛生管理の意識向上に役立てることが可能である。この場合は、作業員は、提供された作業負荷情報管理装置1で得られた判断結果を自分のパーソナルコンピュータまたは端末といった、判断結果を表示可能な機器で見ればよい。
実施の形態2.
実施の形態2では、管理者が作業負荷を軽減する指示を送信する場合について説明する。図20は、本実施の形態2にかかる作業員管理装置の構成を示す図である。本実施の形態2にかかる作業員管理装置は、作業負荷情報管理装置1aと、作業員情報収集装置3aと、作業負荷情報閲覧装置4aとを備える。広域ネットワーク2は、実施の形態1と同様である。
作業負荷情報管理装置1aは、端末情報蓄積部51と、指示内容配信部52をさらに備えること以外は、実施の形態1にかかる作業負荷情報管理装置1と同じ構成および機能を有する。
端末情報蓄積部51は、端末情報を記憶して蓄積する。端末情報は、作業員情報収集装置3aを装着した作業員の作業員情報と、作業員情報収集装置3aを実現する端末の端末識別情報とが対応付けられた形式で構成されている。端末識別情報は、本実施の形態2にかかる作業員管理装置で管理する作業員情報収集装置3aの端末を一意に特定可能な識別情報であり、端末IDにより構成される。本実施の形態2では、端末識別情報は、“D0001”のように英文字と数字の組み合わせで記載している。図21は、本実施の形態2にかかる作業負荷情報管理装置1aの端末情報蓄積部51に蓄積された端末情報の例を示す図である。
指示内容配信部52は、作業負荷情報閲覧装置4aから送信された指示情報における指示内容を作業員情報収集装置3aに配信する。具体的には、作業負荷情報閲覧装置4aから送信された負荷軽減指示情報を、通信部17を介して受け付ける。ここで、負荷軽減指示情報は、作業員に対して負荷の軽減を指示する指示情報であり、作業員IDと負荷軽減指示内容とを含んだ情報である。負荷軽減指示内容は、作業員に対する負荷軽減の指示内容であり、本実施の形態2では作業負荷情報閲覧装置4aから送信された文字列である。指示内容配信部52は、負荷軽減指示情報に含まれる負荷軽減指示内容を、負荷軽減指示情報に指定された作業員が装着する作業員情報収集装置3aに、通信部17を介して配信する。指示内容配信部52は、負荷軽減指示情報に含まれる作業員IDと、端末情報蓄積部51に蓄積された該作業員IDに対応する端末情報とに基づいて、作業員が装着する作業員情報収集装置3aに負荷軽減指示内容を配信する。
作業員情報収集装置3aは、指示内容表示制御部61をさらに備えること以外は、実施の形態1にかかる作業員情報収集装置3と同じ構成および機能を有する。指示内容表示制御部61は、作業負荷情報管理装置1aを介して作業負荷情報閲覧装置4aから送信された負荷軽減指示情報を、通信部36を介して受信し、負荷軽減指示情報に含まれる負荷軽減指示内容を表示部34に表示させる制御を行う。
作業負荷情報閲覧装置4aは、負荷情報表示制御部42の代わりに負荷情報表示制御部71を備えること以外は、実施の形態1にかかる作業負荷情報閲覧装置4と同じ構成および機能を有する。負荷情報表示制御部71は、負荷情報表示制御部42の機能に加えて、以下の機能を有する。負荷情報表示制御部71は、表示部41に警告を表示した負荷が高い作業員に対して負荷の軽減を指示する負荷軽減指示情報の送信指示を、入力部43を介して管理者から受け付ける。また、負荷情報表示制御部71は、受け付けた負荷軽減指示情報を、作業負荷情報管理装置1aを介して作業員情報収集装置3aに送信する。
つぎに、本実施の形態2にかかる作業員管理装置における各装置が実施する処理の流れについて説明する。以下では、本実施の形態2にかかる作業員管理装置における各装置の特徴的な動作について説明する。
まず、本実施の形態2にかかる作業負荷情報管理装置1aの指示内容配信部52の動作を、図22のフローチャートを用いて説明する。図22は、本実施の形態2にかかる作業負荷情報管理装置1aの指示内容配信部52の動作を示したフローチャートである。
ステップS810において、指示内容配信部52が負荷軽減指示情報を受け付ける。つぎに、ステップS820において、指示内容配信部52が、負荷軽減指示情報に含まれる作業員IDに対応する端末情報を端末情報蓄積部51から抽出する。つぎに、ステップS830において、指示内容配信部52が、抽出した端末情報に記載されている端末識別情報に該当する作業員情報収集装置3aに対して、負荷軽減指示情報に含まれる負荷軽減指示内容を送信する。
つぎに、作業負荷情報閲覧装置4aの負荷情報表示制御部71の動作を、図23のフローチャートを用いて説明する。図23は、本実施の形態2にかかる作業負荷情報閲覧装置4aの負荷情報表示制御部71の動作を示したフローチャートである。
作業負荷情報閲覧装置4aでは、負荷情報表示制御部71は、実施の形態1において図14のフローチャートを用いて説明したように、作業負荷情報管理装置1aから作業負荷の判断結果を受信する。判断結果に基づいて、突出して負荷の高い作業員がいる場合には、表示部41が警告を表示する。
そして、ステップS910において、負荷情報表示制御部71は、表示部41に警告を表示した作業員に対する負荷軽減指示の指示内容を、入力部43を介して管理者から受け付ける。つぎに、ステップS920において、負荷情報表示制御部71は、受け付けた負荷軽減指示の指示内容と、作業員の作業員IDとを含んだ負荷軽減指示情報を、通信部45を介して作業負荷情報管理装置1aに送信する。
つぎに、作業員情報収集装置3aの指示内容表示制御部61の動作を、図24のフローチャートを用いて説明する。図24は、本実施の形態2にかかる作業員情報収集装置3aの指示内容表示制御部61の動作を示したフローチャートである。
ステップS1010において、指示内容表示制御部61が、作業負荷情報管理装置1aから送信された負荷軽減指示内容を受け付ける。つぎに、ステップS1020において、指示内容表示制御部61の制御により、表示部34が負荷軽減指示内容を表示する。
つぎに、上記の処理を実施する作業負荷情報管理装置1aと作業員情報収集装置3aと作業負荷情報閲覧装置4aとを備える本実施の形態2にかかる作業員管理装置の動作例について説明する。ここでは、本実施の形態2にかかる作業負荷情報閲覧装置4aが負荷軽減指示を管理者から受け付け、作業員情報収集装置3aが負荷軽減指示内容を表示する一連の動作例を説明する。なお、以下で説明する動作は、実施の形態1における動作例で説明した、突出して負荷の高い作業員がいる場合に警告を表示部41に表示する(手順6−2)の後に行われる。
(手順7−1)負荷軽減指示情報の送信
負荷情報表示制御部71は、突出して負荷の高い作業員に対する警告を表示部41に表示させた後、さらに負荷軽減指示内容の入力を受け付ける。図25に、このときの表示部41の画面の表示例を示す。図25は、本実施の形態2にかかる作業負荷情報閲覧装置4aの画面の表示例を示す模式図である。図25に示す画面例では、実施の形態1において図19に示した画面例に対して、負荷軽減指示を出す処理を選択する指示選択ボタン401が追加されている。指示選択ボタン401が選択されると、負荷情報表示制御部71は負荷軽減指示の選択を受け付ける画面を表示部41に表示させる。
図26に、このときの表示部41の画面の表示例を示す。図26は、本実施の形態2にかかる作業負荷情報閲覧装置4aの画面の表示例を示す模式図である。図26に示す画面例では、負荷軽減指示の内容を選択する複数の指示内容選択ボタン402のうち、所望の指示内容の指示内容選択ボタン402を選択し、送信ボタン403をタッチする。これにより、負荷情報表示制御部71は、負荷軽減指示の内容と送信指示とを受け付け、受け付けた指示内容選択ボタン402の指示内容に対応した既定の文字列を負荷軽減指示内容として、選択されている作業員の作業員IDと負荷軽減指示内容とを含んだ負荷軽減指示情報を、通信部45を介して作業負荷情報管理装置1aに送信する。
その後、作業負荷情報管理装置1aでは、以下の手順が実行される。
(手順8−1)負荷軽減指示情報の受信
作業負荷情報管理装置1aが、作業負荷情報閲覧装置4aから、負荷軽減指示情報を受信する。
(手順8−2)端末情報の抽出
指示内容配信部52が、負荷軽減指示情報に該当する端末の端末情報を端末情報蓄積部51から抽出する。
(手順8−3)
指示内容配信部52が、(手順8−2)で抽出した端末情報に該当する端末で実現されている作業員情報収集装置3aに対して、負荷軽減指示情報に含まれる負荷軽減指示内容を送信する。
その後、作業員情報収集装置3aでは、以下の手順が実行される。
(手順9−1)負荷軽減指示情報の受信
指示内容表示制御部61が、作業負荷情報管理装置1aから送信された負荷軽減指示内容を受信する。
(手順9−2)指示内容の表示
指示内容表示制御部61の制御により、表示部34が負荷軽減指示内容を表示する。図27に、このときの表示部34の画面の表示例を示す。図27は、本実施の形態2にかかる作業員情報収集装置3aの画面の表示例を示す模式図である。
上述した本実施の形態2にかかる作業員管理装置は、実施の形態1にかかる作業員管理装置の有する効果に加え、作業負荷が高い作業員に対して、管理者が作業負荷を軽減するように指示を出すことができるので、他の作業員と比較して突出して負荷の高い作業員だけに、個別に作業負荷を軽減する特別な指示を出すことができる。そして、管理者から出された指示内容は、作業員情報収集装置3aにより作業員に提示することができる。
したがって、本実施の形態2にかかる作業員管理装置によれば、作業員の管理者は、突出して負荷が高いと判定された作業員を特定して、作業負荷を軽減するように指示を作業員に伝達することができる。
実施の形態3.
図28は、本実施の形態3にかかる作業員管理装置の構成を示す図である。本実施の形態3にかかる作業員管理装置は、作業負荷情報管理装置1bと、作業員情報収集装置3bと、作業負荷情報閲覧装置4と、外部情報収集装置8と、を備える。広域ネットワーク2は、実施の形態1と同様である。
作業負荷情報管理装置1bは、行動区切り抽出部12の代わりに行動区切り抽出部53を備え、行動履歴蓄積部11の代わりに行動履歴蓄積部54を備え、さらに外部情報蓄積部55を備えること以外は、実施の形態1にかかる作業負荷情報管理装置1と同じ構成および機能を有する。
行動区切り抽出部53は、作業員情報収集装置3bが収集した行動情報と作業員位置情報と、外部情報収集装置8が収集した外部情報とに基づいて、作業員情報収集装置3bが収集した行動情報の形式で得られる作業員の行動を、既定の行動区切りのルールに基づいて、一つ以上のシーンに分割して抽出する。
行動履歴蓄積部54は、作業員情報収集装置3bが収集した行動情報と作業員位置情報とを通信部17を介して受信して記憶し、蓄積する。作業員位置情報は、作業中の作業員の位置を特定する情報であり、作業員情報収集装置3bを装着した作業員の作業員情報と、収集情報と、作業中の作業員の位置を表す位置情報とが対応付けられた形式で構成されている。作業員情報は、実施の形態1の場合と同様である。
収集情報は、位置情報の収集を開始した日と時刻および位置情報の収集を終了した日と時刻を一意に特定可能な情報であり、位置情報の収集を開始した日時と、位置情報の収集を終了した日時が含まれる。
位置情報は、計測時刻と、計測された位置データとが対応付けられた形式で構成される。計測時刻は、各計測値の計測時刻が特定できればよいため、作業中の作業員の位置を計測するセンサが値を計測する周期が一秒に固定されている場合などには、計測開始時刻のみが記載されていれば、全ての計測値について計測時刻が特定可能なため、各計測値に対応する計測時刻の記載は省略してもよい。
位置データは、作業員の位置を一意に特定する情報である。本実施の形態3では、位置データは、緯度と経度とを組み合せた形式で構成されている。なお、作業場所が、名称の割り当てられた幾つかのエリアに分割できる場合には、位置データはエリアの名称でもよい。
図29は、本実施の形態3にかかる作業負荷情報管理装置1bの行動履歴蓄積部54に蓄積された作業員位置情報の一例を示す図である。図29に示された位置情報のうち、N35.677489は、北緯35.677489度を、E139.714309は東経139.714309度を示している。
外部情報蓄積部55は、外部情報収集装置8が収集した外部情報を、通信部17を介して受信して記憶し、蓄積する。ここで、外部情報は、作業員が作業を行う外部の環境条件を表す情報であり、計測時の条件を表す計測情報と、計測データとを対応付けた形式で記載される。計測情報には、計測を開始した時刻と、計測を終了した時刻と、計測したデータの種別を表すデータ種別が含まれる。データ種別は、気温、湿度、高度、降水量といった、計測したデータの種別を表す文字列情報である。図30は、本実施の形態3にかかる作業負荷情報管理装置1bの外部情報蓄積部55に蓄積された外部情報の一例を示す図である。
作業員情報収集装置3bは、行動情報収集部32の代わりに行動情報収集部62を備えること以外は、実施の形態1の作業員情報収集装置3と同じ構成および機能を有する。行動情報収集部62は、位置センサを備え、実施の形態1の行動情報収集部32が収集する行動情報に加え、位置センサにより作業員位置情報を収集する。行動情報収集部62は、収集した作業員位置情報を、通信部36を介して作業負荷情報管理装置1bに送信する。
外部情報収集装置8は、外部情報計測部81と、入力部82と、通信部83と、制御部84とを備える。外部情報計測部81は、作業現場に配置されたセンサを用いて外部情報を計測する。すなわち、外部情報計測部81は、作業現場に配置されたセンサで計測した計測データを、通信部83を介して収集する。外部情報計測部81は、収集した外部情報を、通信部83を介して作業負荷情報管理装置1bに送信する。外部情報は、気温と湿度と高度と降水量の少なくとも一つを含む環境条件を表す情報である。
入力部82は、作業員からの各種情報の入力を受け付けて制御部84または各構成部に送信する。通信部83は、広域ネットワーク2を介して作業現場に配置されたセンサおよび作業負荷情報管理装置1bと無線通信を行う。制御部84は、外部情報収集装置8内の各構成部の制御を含む、外部情報収集装置8全体の制御を行う。
外部情報収集装置8は、図5に示すハードウェア構成を有するコンピュータにより実現できる。外部情報収集装置8の外部情報計測部81と、通信部83と、制御部84との各構成要素が図5に示すハードウェア構成により実現される場合、各構成要素は、マイクロプロセッサ103がROM106に記憶されたプログラムを実行することにより、実現される。また、複数のマイクロプロセッサ103および複数のROM106が連携して上記機能を実現してもよい。また、各構成要素の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をマイクロプロセッサ103およびROM106を用いて実現するようにしてもよい。
つぎに、本実施の形態3にかかる作業員管理装置における各装置が実施する処理の流れについて説明する。以下では、本実施の形態3にかかる作業員管理装置における各装置の特徴的な動作について説明する。
まず、本実施の形態3にかかる作業負荷情報管理装置1bの行動履歴蓄積部54の動作を、図31のフローチャートを用いて説明する。図31は、本実施の形態3にかかる作業負荷情報管理装置1bが作業員情報収集装置3bから作業員位置情報を受信したときの動作を示すフローチャートである。
ステップS1110において、作業負荷情報管理装置1bの通信部17が、作業員情報収集装置3bの通信部36から作業員位置情報を受信する。通信部17は、受信した作業員位置情報を行動履歴蓄積部54に送信する。ステップS1120において、行動履歴蓄積部54は、受信した作業員位置情報を記憶し、蓄積する。
つぎに、本実施の形態3にかかる作業負荷情報管理装置1bの外部情報蓄積部55の動作を、図32のフローチャートを用いて説明する。図32は、本実施の形態3にかかる作業負荷情報管理装置1bが外部情報収集装置8から外部情報を受信したときの動作を示すフローチャートである。
ステップS1210において、作業負荷情報管理装置1bの通信部17が、外部情報収集装置8の通信部83から外部情報を受信する。通信部17は、受信した外部情報を外部情報蓄積部55に送信する。ステップS1220において、外部情報蓄積部55は、受信した外部情報を記憶し、蓄積する。
つぎに、本実施の形態3にかかる作業負荷情報管理装置1bの行動区切り抽出部53の動作を、図33のフローチャートを用いて説明する。図33は、本実施の形態3にかかる作業負荷情報管理装置1bの行動区切り抽出部53が、行動履歴蓄積部54と外部情報蓄積部55に蓄積された情報に基づいて、シーンを抽出する手順を示したフローチャートである。
まず、ステップS1310に先だって、実施の形態1において図7のフローチャートを用いて説明したステップS10およびステップS20が実施される。
ステップS20の後、ステップS1310において、行動区切り抽出部53は、行動履歴蓄積部54に新たに記憶された行動情報を取得する。つぎに、ステップS1320において、行動区切り抽出部53は、取得した行動情報に記載されている作業情報から、作業員が実施した作業IDの一つに対応付けられた作業情報を抜き出す。
つぎに、ステップS1330において、行動区切り抽出部53は、抜き出した作業情報の時刻に対応する外部情報を外部情報蓄積部55から取得する。つぎに、ステップS1340において、行動区切り抽出部53は、抜き出した作業情報と取得した外部情報とに基づいて、行動情報の形式で得られる作業員の一連の行動をシーンに分割し、より具体的には、抜き出した作業情報に含まれる作業時間帯における作業員の一連の行動をシーンに分割し、分割した各シーンに異なるシーンIDを割り当てる。ここでは、予め定めた行動区切りとして、外部情報を用いている。
一例として、外部情報を行動区切りとして用いる場合、例えば外部情報である気温が、予め設定された複数の温度範囲のどの温度範囲に属しているかで、抜き出した作業情報をシーンに分割する、すなわち抜き出した作業情報に含まれる作業時間帯における作業員の一連の行動をシーンに分割することができる。抜き出した作業情報に記載された作業開始の時刻から作業終了の時刻までにおいて、気温が異なる2つの温度範囲に属している場合には、抜き出した作業情報は2つのシーンに分割される。すなわち、抜き出した作業情報に含まれる作業時間帯における作業員の一連の行動は2つのシーンに分割される。そして、各シーンに異なるシーンIDが割り当てられる。抜き出した作業情報に記載された作業開始の時刻から作業終了の時刻までにおいて、気温が1つの温度範囲に属している場合には、抜き出した作業情報はシーンに分割されず1つのシーンIDが割り当てられる。すなわち、抜き出した作業情報に含まれる作業時間帯における作業員の一連の行動はシーンに分割されず1つのシーンIDが割り当てられる。
また、抜き出した作業情報が複数のシーンに分割される場合には、抜き出した作業情報に含まれる作業時間帯もシーン毎に分割される。すなわち、分割された各シーンには、分割後の各シーンにおける作業開始時刻と作業終了時刻との情報が対応付けられる。そして、分割された各シーンについて、作業情報と、シーンIDと、作業員情報と、の組み合わせは、新たなシーン一覧に格納される。作業情報としては、抜き出した作業情報における作業IDと、各シーンにおける作業開始時刻および作業終了時刻の情報と、が新たなシーン一覧に格納される。
また、行動区切り抽出部53は、例えば25度、30度、35度といった、作業情報を複数のシーンに分割するための温度閾値を予め記憶しておく。行動区切り抽出部53は、抜き出した作業情報と取得した外部情報である気温の情報と温度閾値とに基づいて、気温の情報が各温度閾値を超えた時刻で、作業員の一連の行動を複数のシーンに分割することができる。したがって、この例における予め設定された複数の温度範囲として、25度以下の温度範囲、25度より高く且つ30度までの温度範囲、30度より高く且つ35度までの範囲、35度より高い温度範囲、の4つの温度範囲が存在する。なお、上記の温度閾値の値は一例であり、適宜設定されればよい。また、行動区切り抽出部53は、他の種類の外部情報についても同様に閾値を予め記憶しておくことにより、該閾値に基づいて作業員の一連の行動を複数のシーンに分割することができる。
以下、外部情報を行動区切りとして用いる場合の例について、より具体的に説明する。外部情報蓄積部55には外部情報として、作業現場の気温が記憶されているものとする。そして、抜き出した作業情報に記載されている作業開始の時刻から作業終了の時刻までの平均気温に基づいて作業情報をシーンに分割する。本実施の形態3では、気温が0度より低い場合にシーンIDを0、気温が0度以上かつ10度より低い場合にシーンIDを1、気温が11度以上かつ20度より低い場合にシーンIDを2、気温が20度以上かつ30度より低い場合にシーンIDを3、気温が30度以上の場合にシーンIDを4に設定する。作業現場の外部環境条件の違いによって、シーンIDが異なる値をとるように割り当てられればよく、シーンIDを振るためのしきい値は上記の方法より細かくまたは粗く設定されていてもよい。
本実施の形態3では、上記のように、外部情報に記載されている気温のデータに基づいて、シーンIDを割り当てているが、外部情報が湿度、高度または降水量といった他の種別であってもよい。外部情報が他の種別である場合にも、上記と同様に、似た外部環境条件の場合に同じシーンIDが割り当てられるようにすればよい。なお、分割したシーンの作業情報においては、作業ID、各シーンにおける作業開始時間および作業終了時間が対応付けられている。
つぎに、ステップS1350において、行動区切り抽出部53は、分割された各シーンについて、作業情報とシーンIDとの組み合わせを、新たなシーン一覧に格納する。行動区切り抽出部53は、作業情報として、抜き出した作業情報における作業IDと、各シーンにおける作業開始時刻および作業終了時刻の情報と、を新たなシーン一覧に格納する。また、シーン一覧には、行動情報に記載された作業員の作業員情報も、シーンに分割された各作業情報とシーンIDとの組み合わせに対応付けられて格納される。つぎに、ステップS1360において、行動区切り抽出部53は、取得した行動情報に、作業員が実施した作業IDに対応付けられた他の作業情報があるか否かを判断する。
他の作業情報がある場合、すなわち、ステップS1360においてYesの場合は、行動区切り抽出部53は、ステップS1320に戻って、取得した行動情報に記載されている作業情報から、作業員が実施した作業IDの1つに対応付けられた他の作業情報を抜き出す。他の作業情報が無い場合、すなわち、ステップS1360においてNoの場合は、行動区切り抽出部53は、シーン一覧をシーン毎負荷算出部14に送信して、行動情報からシーンを抽出する処理を終了する。
つぎに、本実施の形態3にかかる作業負荷情報管理装置1bの行動区切り抽出部53の他の動作を、図34のフローチャートを用いて説明する。図34は、本実施の形態3にかかる作業負荷情報管理装置1bの行動区切り抽出部53が、行動履歴蓄積部54に蓄積された行動情報と作業員位置情報とに基づいて、シーンを抽出する手順を示したフローチャートである。
まず、ステップS1410に先だって、実施の形態1において図7のフローチャートを用いて説明したステップS10およびステップS20が実施される。
ステップS20の後、ステップS1410において、行動区切り抽出部53は、行動履歴蓄積部54に新たに記憶された行動情報を取得する。つぎに、ステップS1420において、行動区切り抽出部53は、取得した行動情報に記載されている作業情報から、作業員が実施した作業IDの一つに対応付けられた作業情報を抜き出す。
つぎに、ステップS1430において、行動区切り抽出部53は、抜き出した作業情報の時刻に対応する作業員位置情報を行動履歴蓄積部54から取得する。つぎに、ステップS1440において、行動区切り抽出部53は、抜き出した作業情報と取得した作業員位置情報とに基づいて、行動情報の形式で得られる作業員の一連の行動をシーンに分割し、より具体的には、抜き出した作業情報に含まれる作業時間帯における作業員の一連の行動をシーンに分割し、分割した各シーンに異なるシーンIDを割り当てる。ここでは、予め定めた行動区切りとして、作業員位置情報を用いている。
一例として、作業員位置情報を行動区切りとして用いる場合、例えば作業員位置情報で特定される作業員の位置が、予め設定された複数のエリアのうちどのエリアに属しているかで、抜き出した作業情報をシーンに分割する、すなわち抜き出した作業情報に含まれる作業時間帯における作業員の一連の行動をシーンに分割することができる。抜き出した作業情報に記載された作業開始の時刻から作業終了の時刻までにおいて、作業員位置情報で特定される作業員の位置が異なる2つのエリアに属している場合には、抜き出した作業情報は2つのシーンに分割される。すなわち、抜き出した作業情報に含まれる作業時間帯における作業員の一連の行動は2つのシーンに分割される。そして、各シーンに異なるシーンIDが割り当てられる。抜き出した作業情報に記載された作業開始の時刻から作業終了の時刻までにおいて、作業員位置情報で特定される作業員の位置が1つのエリアに属している場合には、抜き出した作業情報はシーンに分割されず1つのシーンIDが割り当てられる。すなわち、抜き出した作業情報に含まれる作業時間帯における作業員の一連の行動はシーンに分割されず1つのシーンIDが割り当てられる。
本実施の形態3では、上記のように、作業員位置情報に記載されている作業員の位置がどのエリアに属するかに基づいて、シーンIDを割り当てているが、作業員の位置に関するその他のルールで作業情報をシーンに分割してもよい。作業員位置情報に基づいたシーン分割のルールが他のものである場合にも、上記と同様に、作業員の位置が近い条件の場合に同じシーンIDが割り当てられるようにすればよい。なお、分割したシーンの作業情報においては、作業ID、各シーンにおける作業開始時間および作業終了時間が対応付けられている。
つぎに、ステップS1450において、行動区切り抽出部53は、シーンに分割された各作業情報とシーンIDとの組み合わせを、新たなシーン一覧に格納する。また、シーン一覧には、行動情報に記載された作業員の作業員情報も、シーンに分割された各作業情報とシーンIDとの組み合わせに対応付けられて格納される。つぎに、ステップS1460において、行動区切り抽出部53は、取得した行動情報に、作業員が実施した作業IDに対応付けられた他の作業情報があるか否かを判断する。
他の作業情報がある場合、すなわち、ステップS1460においてYesの場合は、行動区切り抽出部53は、ステップS1420に戻って、取得した行動情報に記載されている作業情報から、作業員が実施した作業IDの1つに対応付けられた他の作業情報を抜き出す。他の作業情報が無い場合、すなわち、ステップS1460においてNoの場合は、行動区切り抽出部53は、シーン一覧をシーン毎負荷算出部14に送信して、行動情報からシーンを抽出する処理を終了する。
つぎに、作業員情報収集装置3bの動作を、図35のフローチャートを用いて説明する。図35は、本実施の形態3にかかる作業員情報収集装置3bが、作業員位置情報を収集し、作業負荷情報管理装置1bに送信する動作を示すフローチャートである。
ステップS1510において、行動情報収集部62が、入力部33を介して作業員から作業IDと作業の開始の指示を受け付ける。作業の開始の指示には、何の作業を実施するかの指示情報が含まれている。行動情報収集部62は、作業IDと作業の開始の指示を受け付けると、作業IDと作業開始時刻を行動情報収集部62内のメモリに記憶する。そして、行動情報収集部62は、作業員位置情報を収集する。行動情報収集部62は、収集した作業員位置情報を、通信部36を介して作業負荷情報管理装置1bに送信する。なお、行動情報収集部62は、作業IDと作業開始時刻を記憶部35に記憶させてもよい。
つぎに、ステップS1520において、行動情報収集部62が、入力部33を介して作業員から作業の終了の指示を受け付ける。行動情報収集部62は、作業の終了の指示を受け付けると、作業終了時刻を行動情報収集部62内のメモリに記憶する。そして、行動情報収集部62は、作業員位置情報の収集を終了する。なお、行動情報収集部62は、作業IDと作業終了時刻を記憶部35に記憶させてもよい。
つぎに、ステップS1530において、行動情報収集部62は、作業IDと、作業開始時刻と、作業終了時刻とを、通信部36を介して作業負荷情報管理装置1bに送信する。
図35に示す手順では、一つの作業が終了したタイミングで作業負荷情報管理装置1bに行動情報を送信しているが、行動情報の送信タイミングはこれに限定されない。例えば、複数の作業が終了したタイミングで複数の行動情報をまとめて送信してもよい。この場合は、作業員情報収集装置3bが作業負荷情報管理装置1bと頻繁に通信できない環境下にある場合にも行動情報を収集して作業負荷情報管理装置1bに提供できるという効果がある。
図36は、本実施の形態3にかかる外部情報収集装置8の外部情報計測部81が外部情報を収集し、作業負荷情報管理装置1bに送信する動作を示すフローチャートである。
ステップS1610において、外部情報計測部81は、入力部82を介して計測開始の指示を受け付けると、通信部83を介して作業現場に配置されたセンサを用いて作業現場の外部情報の計測を開始する。センサは、別途起動されてもよく、また外部情報計測部81が通信部83を介して起動を制御してもよい。外部情報計測部81は、既定の周期で外部情報を計測する。
つぎに、ステップS1620において、外部情報計測部81は、計測した外部情報を、通信部83を介して作業負荷情報管理装置1bに送信する。外部情報計測部81は、既定の周期で作業員の外部情報を計測するたびに、外部情報を作業負荷情報管理装置1bに送信する。外部情報計測部81は、複数のセンサを用いて複数種類の外部情報を計測している場合には、複数種類の外部情報を作業負荷情報管理装置1bに送信する。
その後、外部情報計測部81は、計測の終了の指示を受け付けると、外部情報の計測を終了する。
図36に示す手順では、外部情報計測部81は計測した外部情報を即時に作業負荷情報管理装置1bに送信しているが、外部情報の送信タイミングはこれに限定されない。例えば、外部情報計測部81は、一日の作業が終わるまでは外部情報計測部81または外部情報収集装置8に備える記憶部に外部情報を記憶させて蓄積しておき、一日の作業が終わるタイミングで、一日分の外部情報をまとめて作業負荷情報管理装置1bに送信してもよい。この場合は、外部情報収集装置8が作業負荷情報管理装置1bと頻繁に通信できない環境下にある場合にも外部情報を収集して作業負荷情報管理装置1bに提供できるという効果がある。
つぎに、上記の処理を実施する作業負荷情報管理装置1bと作業員情報収集装置3bと作業負荷情報閲覧装置4とを備える本実施の形態3にかかる作業員管理装置の動作例について説明する。まず、本実施の形態3にかかる作業員情報収集装置3bが作業員位置情報を収集し、作業負荷情報管理装置1bに作業員位置情報を送信した後、作業負荷情報管理装置1bが作業員位置情報を蓄積する動作例を説明する。
まず、作業員が作業を実施する直前に、以下の手順が実行される。
(手順10−1)作業員情報収集装置3bの起動
作業員情報収集装置3bを身体に装着した作業員が作業員情報収集装置3bの電源をオンにすることにより、起動開始要求を作業員情報収集装置3bの制御部37が受け付け、制御部37が作業員情報収集装置3bを起動する。
(手順10−2)作業員位置情報の収集の開始
行動情報収集部62は、作業員情報収集装置3bが起動すると、行動情報を収集するとともに、位置センサを起動させて作業員の位置情報の計測を開始する。
(手順10−3)位置情報の送信
行動情報収集部62は、計測した作業員の位置情報を、作業員情報および収集情報とともに作業員位置情報として、通信部36を介して作業負荷情報管理装置1bに送信する。
つぎに、作業負荷情報管理装置1bが以下の手順を実行する。
(手順11−1)作業員位置情報の受信
作業負荷情報管理装置1bの通信部17が、作業員情報収集装置3bの通信部36から送信された位置情報を受信する。通信部17は、受信した作業員位置情報を行動履歴蓄積部54に送信する。
(手順11−2)作業員位置情報の蓄積
行動履歴蓄積部54は、受信した作業員位置情報を記憶し、蓄積する。
つぎに、本実施の形態3にかかる外部情報収集装置8が外部情報を収集し、作業負荷情報管理装置1bに外部情報を送信した後、作業負荷情報管理装置1bが外部情報を蓄積する動作例を説明する。
まず、作業員が作業を実施する直前に、以下の手順が実行される。
(手順12−1)作業員情報収集装置3bの起動
作業員が外部情報収集装置8の電源をオンにすることにより、起動開始要求を外部情報収集装置8の制御部84が受け付け、制御部84が外部情報収集装置8を起動する。
(手順12−2)外部情報の収集の開始
外部情報計測部81は、外部情報収集装置8が起動すると、外部情報収集装置8に接続されたセンサを介して、作業現場の外部情報の計測を開始する。
(手順12−3)外部情報の送信
外部情報計測部81は、計測した外部情報を、通信部83を介して作業負荷情報管理装置1bに送信する。
つぎに、作業負荷情報管理装置1bが以下の手順を実行する。
(手順13−1)作業員位置情報の受信
作業負荷情報管理装置1bの通信部17が、外部情報収集装置8の通信部83から送信された外部情報を受信する。通信部17は、受信した外部情報を外部情報蓄積部55に送信する。
(手順13−2)外部情報の蓄積
外部情報蓄積部55は、受信した外部情報を記憶し、蓄積する。
なお、作業員情報収集装置3bが生体情報を収集し、作業負荷情報管理装置1bに生体情報を送信した後、作業負荷情報管理装置1bが生体情報を蓄積する動作と、作業員情報収集装置3bが行動情報を収集し、作業負荷情報管理装置1bに行動情報を送信した後、作業負荷情報管理装置1bが作業負荷値を算出し、複数人の作業負荷値と比較して突出して作業負荷が高い場合に、作業負荷情報閲覧装置4に警告が表示されるまでの動作は、実施の形態1の場合と同様である。
ただし、本実施の形態3の作業員情報収集装置3bが作業員位置情報を収集し、作業負荷情報管理装置1bに作業員位置情報を送信した後、作業負荷情報管理装置1bが作業員位置情報を蓄積する動作と、本実施の形態3の外部情報収集装置8が外部情報を収集し、作業負荷情報管理装置1bに外部情報を送信した後、作業負荷情報管理装置1bが外部情報を蓄積する動作は、それらの動作と並行して動作しているものとする。
上述した本実施の形態3にかかる作業員管理装置は、実施の形態1にかかる作業員管理装置の有する効果に加え、作業員の位置に基づいて行動を分割して、分割された行動に対して作業負荷値を算出することができる。これにより、作業員が特定のエリアに滞在していた場合の作業負荷、または一定の距離を移動した場合の作業負荷に例示されるように、位置状況毎に作業負荷を複数人で比較することができる。
また、上述した本実施の形態3にかかる作業員管理装置は、作業員が作業を実施する現場の環境条件に基づいて行動を分割して、分割された行動に対して作業負荷値を算出することができる。これにより、一定の温度を超えた高温下での作業負荷に例示されるように、現場の環境条件毎に作業負荷を複数人で比較することができる。
したがって、本実施の形態3にかかる作業員管理装置によれば、作業中の作業員の位置情報または作業現場の気温といった外部環境の情報に基づいてシーンを抽出できるため、同種の作業を実施していても高温多湿または高所作業といった作業環境の違いを考慮して、作業員の作業負荷を知ることができる。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。