以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。
まず、本実施形態に係る健康管理システム1の全体構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る健康管理システム1の全体構成の一例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る健康管理システム1は、健康管理装置10と、練習環境E1と、競技環境E2とを有し、例えばインターネットや電話回線網等の広域的なネットワークNを介して通信可能に接続されている。
健康管理装置10は、複数の種目が含まれる競技を行う選手Pの競技中における健康状態(すなわち、選手Pの競技中におけるコンディション)を判定する情報処理装置又は情報処理システムである。健康管理装置10は、当該競技に含まれる種目毎に練習中における選手Pのバイタル情報(例えば血圧や心拍数、体温等)を記憶する練習時バイタル情報記憶部150を有する。
健康管理装置10は、練習時バイタル情報記憶部150に記憶されている種目毎のバイタル情報を用いて、当該種目を行っている選手Pの競技中におけるコンディション(健康状態)を判定する。すなわち、健康管理装置10は、競技中における選手Pのコンディションが異常であるか否かを判定する。
複数の種目が含まれる競技には、例えば、トライアスロンが挙げられる。トライアスロンでは、種目として、例えば、「スイム」、「バイク」及び「ラン」が含まれる。なお、複数の種目が含まれる競技には、トライアスロンの他に、例えば、バイアスロンや近代五種競技、デカスロン等が挙げられる。以降では、一例として、複数の種目が含まれる競技はトライアスロンであるものとして説明する。
練習環境E1は、例えばスポーツジムやトレーニング施設等であり、選手Pが競技の練習を行うための環境である。選手Pは、練習環境E1において、当該選手Pのバイタル情報を取得するウェアラブル端末20を装着等した状態で、競技に含まれる種目の練習を行う。ウェアラブル端末20は、選手Pのバイタル情報を取得するバイタルセンサ等が搭載された機器である。
なお、ウェアラブル端末20は、例えば、リストバンド型の機器である。ただし、ウェアラブル端末20は、例えば、アンクルバンド型であっても良いし、選手Pに直接に貼り付け又は選手Pが着用する服等のウェアに貼り付け等されていても良い。すなわち、ウェアラブル端末20は、選手Pのバイタル情報を取得することができる機器であれば良い。
また、選手Pは、複数のウェアラブル端末20を装着等していても良い。すなわち、選手Pは、例えば、バイタル情報として血圧及び体温を取得するウェアラブル端末20−1と、バイタル情報として心拍数を取得するウェアラブル端末20−2とを装着等していても良い。
練習環境E1には、例えばPC(パーソナルコンピュータ)やスマートフォン、タブレット端末等の練習環境端末30が含まれる。練習環境端末30は、練習中における選手Pのバイタル情報をウェアラブル端末20から受信する。そして、練習環境端末30は、ウェアラブル端末20から受信したバイタル情報と、当該選手Pが練習している種目を識別する種目ID等とを健康管理装置10に送信する。
これにより、健康管理装置10の練習時バイタル情報記憶部150には、競技に含まれる種目毎に、練習中における選手Pのバイタル情報が格納される。
競技環境E2は、例えば競技会場等であり、選手Pが競技を行うための環境である。選手Pは、競技環境E2において、当該選手Pのバイタル情報を取得するウェアラブル端末20を装着等した状態で、複数の種目が含まれる競技を行う。
競技環境E2には、種目通知装置40と、監視員端末50とが含まれる。種目通知装置40は、例えばスタート地点、フィニッシュ地点及びトランジット地点等に設置されるゲート等に内蔵又は貼り付け等される機器であり、選手Pの通過等に応じて当該選手Pが行う種目の種目IDを健康管理装置10に送信する。
種目通知装置40には、例えば、スタート地点に設置されるゲートに内蔵等される種目通知装置40−1と、種目「スイム」から種目「バイク」へのトランジット地点に設置されるゲートに内蔵等される種目通知装置40−2とが含まれる。また、種目通知装置40には、例えば、種目「バイク」から種目「ラン」へのトランジット地点に設置されるゲートに内蔵等される種目通知装置40−3と、フィニッシュ(ゴール)地点に設置されるゲートに内蔵等される種目通知装置40−4とが含まれる。
このとき、種目通知装置40−1は、選手Pの通過等に応じて、種目「スイム」の種目IDを健康管理装置10に送信する。同様に、種目通知装置40−2及び種目通知装置40−3は、選手Pの通過等に応じて、それぞれ種目「バイク」の種目ID及び種目「ラン」の種目IDを健康管理装置10に送信する。また、種目通知装置40−4は、選手Pの通過等に応じて、例えば、種目IDとして、当該選手Pがフィニッシュしたことを示す情報を健康管理装置10に送信する。
これにより、健康管理装置10は、競技中の選手Pが現在行っている種目(又は当該選手Pがフィニッシュしたこと)を管理することができる。なお、種目通知装置40は、例えば、スタート地点、フィニッシュ地点及びトランジット地点等に設置されるゲートに内蔵又は貼り付け等される場合に限られず、例えば、種目通知装置40がこれらの地点に設置されていても良い。
監視員端末50は、例えばPCやスマートフォン、タブレット端末等であり、競技中にコンディション(健康状態)が異常と判定された選手Pに関する情報を表示する。これにより、監視員端末50を使用する監視員Qは、競技中にコンディションが異常となった選手Pの知ることができる。このため、監視員Qは、例えば、コンディションが異常となった選手Pの競技続行を中止させる等の措置を取ることができる。
ここで、本実施形態に係る健康管理システム1の処理の概要について、図2を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係る健康管理システム1の処理の概要を説明する図である。
S1)まず、練習環境端末30は、種目を練習中の選手Pが装着等しているウェアラブル端末20から受信したバイタル情報を健康管理装置10に送信する。このとき、練習環境端末30は、当該選手Pが練習している種目の種目IDと、当該選手Pを識別するユーザIDと、当該ウェアラブル端末20を識別するセンサIDと、当該バイタル情報を取得した日時とを健康管理装置10に送信する。
S2)健康管理装置10は、バイタル情報と、ユーザIDと、センサIDと、日時と、種目IDとを受信すると、これらの情報を関連付けた練習時バイタル情報150Dを作成して、練習時バイタル情報記憶部150に格納する。
このように、健康管理装置10は、種目毎に、練習中における選手Pのバイタル情報を含む練習時バイタル情報150Dを練習時バイタル情報記憶部150に格納する。
S3)健康管理装置10は、例えば競技の開始前に、練習時バイタル情報記憶部150に記憶されている練習時バイタル情報150Dからコンディション判定情報160Dを作成して、コンディション判定情報記憶部160に格納する。
ここで、コンディション判定情報160Dは、例えば、選手P毎及び種目毎の各バイタル情報の正常範囲(例えば、血圧の正常範囲や心拍数の正常範囲、体温の正常範囲等)を含む情報である。
S4)健康管理装置10は、競技中の選手Pが装着等しているウェアラブル端末20からバイタル情報を受信すると、選手Pが行っている種目に応じたコンディション判定情報160Dと、当該バイタル情報とに基づいて、当該選手Pのコンディションを判定する。
すなわち、例えば、選手Pが種目「スイム」を行っている場合、健康管理装置10は、選手Pの種目「スイム」におけるコンディション判定情報160Dと、当該選手Pが装着等しているウェアラブル端末20から受信したバイタル情報とを比較する。そして、健康管理装置10は、当該バイタル情報が、当該コンディション判定情報160Dに含まれる正常範囲内であるか否かを判定することで、当該選手Pのコンディションを判定する。
S5)監視員端末50は、上記のS4)で健康管理装置10によりコンディションが異常であると判定された場合、当該健康管理装置10からの通知に応じて、コンディションが異常であると判定された選手Pに関する情報を表示する。
これにより、監視員Qは、例えば、コンディションが異常となった選手Pの競技続行を中止させる等の措置を取ることができる。
次に、本実施形態に係る健康管理装置10、練習環境端末30及び監視員端末50のハードウェア構成について、図3を参照しながら説明する。図3は、本実施形態に係る健康管理装置10、練習環境端末30及び監視員端末50の一例のハードウェア構成を示す図である。なお、健康管理装置10、練習環境端末30及び監視員端末50は、同様のハードウェア構成を有しているため、以降では、主に、健康管理装置10のハードウェア構成について説明する。
図3に示すように、本実施形態に係る健康管理装置10は、入力装置11と、表示装置12と、外部I/F13と、通信I/F14と、ROM(Read Only Memory)15とを有する。また、本実施形態に係る健康管理装置10は、RAM(Random Access Memory)16と、CPU(Central Processing Unit)17と、記憶装置18とを有する。これら各ハードウェアは、それぞれがバス19で相互に接続されている。
入力装置11は、例えば各種ボタンやタッチパネル、キーボード、マウス等であり、健康管理装置10に各種の操作を入力するのに用いられる。表示装置12は、例えばディスプレイ等であり、健康管理装置10による各種の処理結果を表示する。なお、健康管理装置10は、入力装置11及び表示装置12の少なくとも一方を有していなくても良い。
外部I/F13は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体13a等がある。健康管理装置10は、外部I/F13を介して、記録媒体13aの読み取りや書き込みを行うことができる。記録媒体13aには、例えば、SDメモリカード(SD memory card)やUSBメモリ、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)等がある。
通信I/F14は、ネットワークNを介して、健康管理装置10が他の装置(例えば、練習環境端末30や監視員端末50、ウェアラブル端末20等)とデータ通信を行うためのインタフェースである。
ROM15は、電源を切ってもデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリである。RAM16は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリである。CPU17は、例えば記憶装置18やROM15からプログラムやデータをRAM16上に読み出して、各種処理を実行する演算装置である。
記憶装置18は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等であり、プログラムやデータを格納している不揮発性のメモリである。記憶装置18に格納されているプログラムやデータには、例えば、本実施形態を実現するプログラムや基本ソフトウェアであるOS(Operating System)、OS上で動作する各種アプリケーションプログラム等がある。
本実施形態に係る健康管理装置10、練習環境端末30及び監視員端末50は、図3に示すハードウェア構成を有することにより、後述する各種処理を実現することができる。
次に、本実施形態に係るウェアラブル端末20のハードウェア構成について、図4を参照しながら説明する。図4は、本実施形態に係るウェアラブル端末20の一例のハードウェア構成を示す図である。
図4に示すように、本実施形態に係るウェアラブル端末20は、通信I/F21と、ROM22と、RAM23と、CPU24と、記憶装置25と、バイタルセンサ26とを有する。これら各ハードウェアは、それぞれがバス27で相互に接続されている。
通信I/F21は、ウェアラブル端末20が他の装置(例えば、健康管理装置10や練習環境端末30、種目通知装置40等)とデータ通信を行うためのインタフェースである。
ROM22は、電源を切ってもデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリである。RAM23は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリである。CPU24は、例えば記憶装置25やROM22からプログラムやデータをRAM23上に読み出して、各種処理を実行する演算装置である。
記憶装置25は、例えばフラッシュメモリ等であり、プログラムやデータを格納している不揮発性のメモリである。記憶装置25に格納されているプログラムやデータには、例えば、本実施形態を実現するプログラムや基本ソフトウェアであるOS、OS上で動作する各種アプリケーションプログラム等がある。
バイタルセンサ26は、ウェアラブル端末20を装着等している選手Pのバイタル情報(例えば血圧や心拍数、体温等)を取得する各種センサである。
本実施形態に係るウェアラブル端末20は、図4に示すハードウェア構成を有することにより、後述する各種処理を実現することができる。
次に、本実施形態に係る種目通知装置40のハードウェア構成について、図5を参照しながら説明する。図5は、本実施形態に係る種目通知装置40の一例のハードウェア構成を示す図である。
図5に示すように、本実施形態に係る種目通知装置40は、通信I/F41と、ROM42と、RAM43と、CPU44と、記憶装置45とを有する。これら各ハードウェアは、それぞれがバス46で相互に接続されている。
通信I/F41は、種目通知装置40が他の装置(例えば、健康管理装置10やウェアラブル端末20等)とデータ通信を行うためのインタフェースである。
ROM42は、電源を切ってもデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリである。RAM43は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリである。CPU44は、例えば記憶装置45やROM42からプログラムやデータをRAM43上に読み出して、各種処理を実行する演算装置である。
記憶装置45は、例えばフラッシュメモリ等であり、プログラムやデータを格納している不揮発性のメモリである。記憶装置45に格納されているプログラムやデータには、例えば、本実施形態を実現するプログラムや基本ソフトウェアであるOS、OS上で動作する各種アプリケーションプログラム等がある。
本実施形態に係る種目通知装置40は、図5に示すハードウェア構成を有することにより、後述する各種処理を実現することができる。
次に、本実施形態に係る健康管理システム1の機能構成について、図6を参照しながら説明する。図6は、本実施形態に係る健康管理システム1の機能構成の一例を示す図である。
図6に示すように、本実施形態に係るウェアラブル端末20は、バイタル情報取得部201と、バイタル情報送信部202と、ユーザID送信部203とを有する。これら各機能部は、ウェアラブル端末20にインストールされた1以上のプログラムが、CPU24に実行させる処理により実現される。
また、本実施形態に係るウェアラブル端末20は、ユーザID204を有する。ユーザID204は、例えば記憶装置25に記憶されている。
バイタル情報取得部201は、選手Pのバイタル情報(例えば血圧や心拍数、体温等)を取得する。
バイタル情報送信部202は、バイタル情報取得部201が取得したバイタル情報と、ユーザID204とを、練習環境端末30又は健康管理装置10に送信する。すなわち、バイタル情報送信部202は、ウェアラブル端末20を装着等している選手Pが練習環境E1にいる場合、バイタル情報取得部201が取得したバイタル情報と、ユーザID204とを練習環境端末30に送信する。一方で、バイタル情報送信部202は、ウェアラブル端末20を装着等している選手Pが競技環境E2にいる場合、バイタル情報取得部201が取得したバイタル情報と、ユーザID204とを健康管理装置10に送信する。
ユーザID送信部203は、例えば種目通知装置40を選手Pが通過等する際に、ユーザID204を当該種目通知装置40に送信する。ユーザID204は、ウェアラブル端末20を装着等している選手Pを識別するユーザIDである。
図6に示すように、本実施形態に係る練習環境端末30は、入力受付部301と、表示制御部302と、バイタル情報受信部303と、練習履歴情報作成部304と、選手管理部305と、練習履歴管理部306と、バイタル情報送信部307とを有する。これら各機能部は、練習環境端末30にインストールされた1以上のプログラムが、CPU17に実行させる処理により実現される。
また、本実施形態に係る練習環境端末30は、選手情報記憶部350と、練習履歴情報記憶部360とを有する。これら各記憶部は、例えば記憶装置18等を用いて実現可能である。なお、選手情報記憶部350及び練習履歴情報記憶部360の少なくとも一方の記憶部が、練習環境端末30とネットワークを介して接続される記憶装置等を用いて実現されていても良い。
入力受付部301は、各種操作の入力を受け付ける。例えば、入力受付部301は、練習環境E1において選手Pが練習を開始するための操作(練習開始操作)の入力等を受け付ける。
表示制御部302は、各種画面を表示する。例えば、表示制御部302は、練習環境E1において選手Pが練習の開始又は終了するための画面(練習開始及び練習終了の受付画面)を表示する。
バイタル情報受信部303は、バイタル情報と、ユーザIDとをウェアラブル端末20から受信する。すなわち、バイタル情報受信部303は、練習を行っている選手Pのバイタル情報と、当該選手PのユーザIDとをウェアラブル端末20から受信する。
練習履歴情報作成部304は、入力受付部301が練習開始操作を受け付けると、練習履歴情報360Dを作成する。練習履歴情報360Dとは、練習を行った選手PのユーザIDや練習を行った種目の種目ID等が含まれる情報である。
選手管理部305は、選手情報記憶部350に記憶されている選手情報350Dを管理する。すなわち、選手管理部305は、選手情報記憶部350に記憶されている選手情報350Dの取得、選手情報350Dの選手情報記憶部350への格納等を行う。
練習履歴管理部306は、練習履歴情報記憶部360に記憶されている練習履歴情報360Dを管理する。すなわち、練習履歴管理部306は、練習履歴情報記憶部360に記憶されている練習履歴情報360Dの取得、練習履歴情報360Dの練習履歴情報記憶部360への格納等を行う。
バイタル情報送信部307は、バイタル情報受信部303が受信したバイタル情報及びユーザIDと、選手Pが練習を行っている種目の種目IDとを健康管理装置10に送信する。また、このとき、バイタル情報送信部307は、選手Pが装着等しているウェアラブル端末20のセンサIDと、当該バイタル情報を受信した日時とを健康管理装置10に送信する。
選手情報記憶部350は、選手情報350Dを記憶する。選手情報記憶部350に記憶されている選手情報350Dの詳細については後述する。
練習履歴情報記憶部360は、練習履歴情報360Dを記憶する。練習履歴情報記憶部360に記憶されている練習履歴情報360Dの詳細については後述する。
図6に示すように、本実施形態に係る種目通知装置40は、ユーザID受信部401と、種目ID送信部402とを有する。これら各機能部は、種目通知装置40にインストールされた1以上のプログラムが、CPU44に実行させる処理により実現される。
また、本実施形態に係る種目通知装置40は、種目ID403を有する。種目ID403は、例えば記憶装置45に記憶されている。
ユーザID受信部401は、ユーザIDをウェアラブル端末20から受信する。種目ID送信部402は、ユーザID受信部401がユーザIDを受信すると、当該ユーザIDと、種目ID403とを健康管理装置10に送信する。
種目ID403は、種目通知装置40毎に予め決められた種目の種目IDである。例えば、スタート地点に設置されるゲートに内蔵等される種目通知装置40−1には、種目ID403として、種目「スイム」の種目ID「SWIM」が設定される。
また、例えば、種目「スイム」から種目「バイク」へのトランジット地点に設置されるゲートに内蔵等される種目通知装置40−2には、種目ID403として、種目「バイク」の種目ID「BIKE」が設定される。同様に、例えば、種目「バイク」から種目「ラン」へのトランジット地点に設置されるゲートに内蔵等される種目通知装置40−3には、種目IDとして、種目「ラン」の種目ID「RUN」が設定される。
更に、例えば、フィニッシュ地点に設置されるゲートに内蔵等される種目通知装置40−4には、種目ID403として、選手Pがフィニッシュ(ゴール)したことを示す種目ID「FINISH」が設定される。
図6に示すように、本実施形態に係る監視員端末50は、ユーザID受信部501と、表示制御部502とを有する。当該機能部は、監視員端末50にインストールされた1以上のプログラムが、CPU17に実行させる処理により実現される。
ユーザID受信部501は、コンディション(健康状態)が異常と判定された選手PのユーザIDと、当該選手Pのバイタル情報とを健康管理装置10から受信する。
表示制御部502は、ユーザID受信部501が受信したユーザID及びバイタル情報に基づいて、コンディションが異常と判定された選手Pがいることを監視員Qに警告するための警告画面を表示する。
図6に示すように、本実施形態に係る健康管理装置10は、練習時バイタル情報受信部101と、練習時バイタル情報作成部102と、練習時バイタル管理部103と、判定情報作成部104と、コンディション判定管理部105とを有する。また、本実施形態に係る健康管理装置10は、バイタル情報受信部106と、コンディション判定部107と、通知部108と、種目ID受信部109と、現在種目情報作成部110と、現在種目管理部111とを有する。これら各機能部は、健康管理装置10にインストールされた1以上のプログラムが、CPU17に実行させる処理により実現される。
また、本実施形態に係る健康管理装置10は、練習時バイタル情報記憶部150と、コンディション判定情報記憶部160と、現在種目情報記憶部170とを有する。これら各記憶部は、例えば記憶装置18等を用いて実現可能である。なお、練習時バイタル情報記憶部150、コンディション判定情報記憶部160及び現在種目情報記憶部170の少なくとも一方の記憶部が、健康管理装置10とネットワークを介して接続される記憶装置等を用いて実現されていても良い。
練習時バイタル情報受信部101は、バイタル情報と、ユーザIDと、センサIDと、日時と、種目IDとを練習環境端末30から受信する。
練習時バイタル情報作成部102は、練習時バイタル情報受信部101が受信した情報(バイタル情報、ユーザID、センサID、日時及び種目ID)から練習時バイタル情報150Dを作成する。
練習時バイタル管理部103は、練習時バイタル情報記憶部150に記憶されている練習時バイタル情報150Dを管理する。すなわち、練習時バイタル管理部103は、練習時バイタル情報記憶部150に記憶されている練習時バイタル情報150Dの取得、練習時バイタル情報150Dの練習時バイタル情報記憶部150への格納等を行う。
判定情報作成部104は、練習時バイタル管理部103により取得された練習時バイタル情報150Dに基づいて、選手P毎及び種目毎のコンディション判定情報160Dを作成する。判定情報作成部104は、例えば、ユーザID毎に、同一の種目IDの練習時バイタル情報150Dに含まれる各バイタル情報の正常範囲を算出することで、コンディション判定情報160Dを作成する。
コンディション判定管理部105は、コンディション判定情報記憶部160に記憶されているコンディション判定情報160Dを管理する。すなわち、コンディション判定管理部105は、コンディション判定情報記憶部160に記憶されているコンディション判定情報160Dの取得、コンディション判定情報160Dのコンディション判定情報記憶部160への格納等を行う。
バイタル情報受信部106は、バイタル情報と、ユーザIDとをウェアラブル端末20から受信する。すなわち、バイタル情報受信部106は、競技を行っている選手Pのバイタル情報と、当該選手PのユーザIDとをウェアラブル端末20から受信する。
コンディション判定部107は、バイタル情報受信部106が受信したバイタル情報に基づいて、選手Pのコンディションが異常であるか否かを判定する。すなわち、コンディション判定部107は、バイタル情報受信部106が受信したバイタル情報が、当該選手Pが現在行っている種目のコンディション判定情報160Dに含まれる正常範囲内であるか否かを判定する。なお、コンディション判定部107は、判定部の一例である。
通知部108は、コンディション判定部107によりコンディションが異常であると判定された選手Pが存在する場合、当該選手PのユーザIDとバイタル情報とを監視員端末50に送信する。
種目ID受信部109は、種目IDと、ユーザIDとを種目通知装置40から受信する。現在種目情報作成部110は、ユーザID毎に、選手Pが現在行っている種目の種目IDが含まれる現在種目情報170Dを作成する。
現在種目管理部111は、現在種目情報記憶部170に記憶されている現在種目情報170Dを管理する。すなわち、現在種目管理部111は、現在種目情報記憶部170に記憶されている現在種目情報170Dの取得や更新、現在種目情報170Dの現在種目情報記憶部170への格納等を行う。なお、バイタル情報受信部106及び現在種目管理部111は、取得部の一例である。
練習時バイタル情報記憶部150は、練習時バイタル情報150Dを記憶する。なお、練習時バイタル情報記憶部150は、記憶部の一例である。
ここで、練習時バイタル情報記憶部150に記憶されている練習時バイタル情報150Dについて、図7を参照しながら説明する。図7は、練習時バイタル情報記憶部150に記憶されている練習時バイタル情報150Dの一例を示す図である。
図7に示すように、練習時バイタル情報記憶部150には、種目ID毎に、練習時バイタル情報150Dが記憶されている。すなわち、練習時バイタル情報記憶部150には、例えば、種目ID「SWIM」の練習時バイタル情報150Dと、種目ID「BIKE」の練習時バイタル情報150Dと、種目ID「RUN」の練習時バイタル情報150Dとが記憶されている。
また、練習時バイタル情報150Dには、ユーザIDと、センサIDと、日時と、バイタル情報(例えば血圧、心拍数及び体温等)とが関連付けられている。
このように、練習時バイタル情報記憶部150には、種目ID毎に練習時バイタル情報150Dが記憶されている。なお、練習時バイタル情報150Dには、バイタル情報として、血圧、心拍数及び体温が含まれているが、バイタル情報はこれらに限られない。バイタル情報には、例えば、睡眠情報(睡眠時間等)、食事情報(摂取カロリー、栄養素等)等の種々の情報が含まれていても良い。
コンディション判定情報記憶部160は、コンディション判定情報160Dを記憶する。ここで、コンディション判定情報記憶部160に記憶されているコンディション判定情報160Dについて、図8を参照しながら説明する。図8は、コンディション判定情報記憶部160に記憶されているコンディション判定情報160Dの一例を示す図である。
図8に示すように、コンディション判定情報記憶部160には、ユーザID毎に、コンディション判定情報160Dが記憶されている。
また、コンディション判定情報160Dには、種目IDと、正常範囲とが関連付けられている。すなわち、コンディション判定情報160Dは、種目ID毎のバイタル情報(例えば血圧、心拍数及び体温等)の正常範囲が含まれる情報である。
例えば、ユーザID「U001」における種目ID「SWIM」のコンディション判定情報160Dには、血圧の正常範囲「130±10」、心拍数の正常範囲「70±5」、体温の正常範囲「36±0.5」等が含まれている。同様に、例えば、ユーザID「U001」における種目ID「BIKE」のコンディション判定情報160Dには、血圧の正常範囲「133±10」、心拍数の正常範囲「74±5」、体温の正常範囲「36.5±0.5」等が含まれている。また、同様に、例えば、ユーザID「U001」における種目ID「RUN」のコンディション判定情報160Dには、血圧の正常範囲「135±10」、心拍数の正常範囲「80±5」、体温の正常範囲「37±0.5」等が含まれている。
このように、コンディション判定情報記憶部160には、ユーザID毎に、種目ID毎のコンディション判定情報160Dが記憶されている。
現在種目情報記憶部170は、現在種目情報170Dを記憶する。ここで、現在種目情報記憶部170に記憶されている現在種目情報170Dについて、図9を参照しながら説明する。図9は、現在種目情報記憶部170に記憶されている現在種目情報170Dの一例を示す図である。
図9に示すように、現在種目情報記憶部170には、ユーザIDと種目IDとが関連付けられた現在種目情報170Dが記憶されている。ここで、現在種目情報170Dに含まれる種目IDは、当該種目IDに関連付けられているユーザIDの選手Pが現在行っている種目の種目IDである。
すなわち、現在種目情報170Dは、ユーザID毎に、当該ユーザIDの選手Pが現在行っている種目の種目IDが関連付けられた情報である。
このように、現在種目情報記憶部170には、ユーザID毎の現在種目情報170Dが記憶されている。
次に、本実施形態に係る健康管理システム1の処理の詳細について説明する。まず、練習時バイタル情報150Dを練習時バイタル情報記憶部150に格納する処理について、図10を参照しながら説明する。図10は、練習時バイタル情報150Dを格納する処理の一例を示すシーケンス図である。
練習環境端末30の入力受付部301は、練習開始操作の入力を受け付ける(ステップS1001)。ここで、選手Pは、練習環境端末30の表示制御部302により表示された、図11に示す練習開始及び練習終了の受付画面G100において、練習開始操作を行うことができる。
図11に示す練習開始及び練習終了の受付画面G100には、ユーザID入力欄G101と、練習種目選択欄G102と、練習開始ボタンG103と、練習終了ボタンG104とが含まれる。選手Pは、ユーザID入力欄G101に自身のユーザIDを入力すると共に、自身が練習を行う種目の種目IDを練習種目選択欄G102から選択した上で、練習開始ボタンG103を押下することで、練習開始操作を行うことができる。なお、図11に示す「ステータス」は、開始ボタンG103が押下されるまでは「未使用」、開始ボタンG103の押下後、終了ボタンG104が押下されるまでは「使用中」となる。
なお、選手Pは、例えば、自身のユーザIDが記憶されたIC(Integrated Circuit)カード等を、練習環境端末30に接続されたICカードリーダ等にかざすことにより、ユーザID入力欄G101にユーザIDを入力しても良い。
次に、練習環境端末30の練習履歴情報作成部304は、入力受付部301が練習開始操作を受け付けると、練習履歴情報360Dを作成する(ステップS1002)。
次に、練習環境端末30の練習履歴管理部306は、練習履歴情報作成部304が作成した練習履歴情報360Dを練習履歴情報記憶部360に格納する(ステップS1003)。
ここで、練習履歴情報記憶部360に記憶されている練習履歴情報360Dについて、図12を参照しながら説明する。図12は、練習履歴情報記憶部360に記憶されている練習履歴情報360Dの一例を示す図である。
図12に示すように、練習履歴情報記憶部360には、ユーザIDと、種目IDと、開始日時と、終了日時とが関連付けられた練習履歴情報360Dが記憶されている。
ここで、練習履歴情報360Dに含まれるユーザIDは、ユーザID入力欄G101に入力されたユーザIDである。また、練習履歴情報360Dに含まれる種目IDは、練習種目選択欄G102から選択された種目IDである。また、練習履歴情報360Dに含まれる開始日時は、練習開始ボタンG103が押下された日時(すなわち、練習開始操作が行われた日時)である。更に、練習履歴情報360Dに含まれる終了日時は、後述するように、練習終了ボタンG104が押下された日時(すなわち、練習終了操作が行われた日時)である。
このように、練習履歴情報記憶部360には、選手Pが練習を行った履歴である練習履歴情報360Dが記憶されている。なお、上記のステップS1002において、練習履歴情報作成部304は、例えば、終了日時にブランク又はNULLを設定した練習履歴情報360Dする。
図10に戻る。選手Pが練習を行っている間、以降のステップS1004〜ステップS1010の処理が行われる。
まず、ウェアラブル端末20のバイタル情報取得部201は、所定の間隔毎に、練習中の選手Pのバイタル情報(例えば血圧や心拍数、体温等)を取得する(ステップS1004)。
次に、ウェアラブル端末20のバイタル情報送信部202は、バイタル情報取得部201が取得したバイタル情報と、ユーザID204とを練習環境端末30に送信する(ステップS1005)。なお、ウェアラブル端末20のバイタル情報送信部202は、例えば、Bluetooth(登録商標)等を用いて、バイタル情報とユーザID204とを練習環境端末30に送信すれば良い。
練習環境端末30の練習履歴管理部306は、バイタル情報受信部303がバイタル情報及びユーザIDを受信すると、上記のステップS1002で練習履歴情報作成部304が作成した練習履歴情報360Dに含まれる種目IDを取得する(ステップS1006)。
なお、練習履歴管理部306は、例えば、練習履歴情報記憶部360に記憶されている練習履歴情報360Dのうち、バイタル情報受信部303が受信したユーザIDが含まれ、かつ、終了日時がブランク等である練習履歴情報360Dから種目IDを取得しても良い。又は、練習履歴管理部306は、例えば、練習履歴情報記憶部360に記憶されている練習履歴情報360Dのうち、バイタル情報受信部303が受信したユーザIDが含まれ、かつ、開始日時に最新である練習履歴情報360Dから種目IDを取得しても良い。
次に、練習環境端末30の選手管理部305は、選手情報記憶部350に記憶されている選手情報350DからセンサIDを取得する(ステップS1007)。
ここで、選手情報記憶部350に記憶されている選手情報350Dについて、図13を参照しながら説明する。図13は、選手情報記憶部350に記憶されている選手情報350Dの一例を示す図である。
図13に示すように、選手情報記憶部350には、ユーザIDと、センサIDと、属性情報とが関連付けられた選手情報350Dが記憶されている。ここで、選手情報350Dに含まれるセンサIDは、ユーザIDにより識別される選手Pが装着等しているウェアラブル端末20(言い換えれば、選手Pが利用するウェアラブル端末20)を識別する識別情報である。また、選手情報350Dに含まれる属性情報は、例えば、ユーザIDにより識別される選手Pの住所や電話番号等の選手Pの属性に関する情報である。なお、属性情報には、例えば、選手Pの身長や体重、血液型等が含まれていても良い。
このように、選手情報記憶部350には、選手Pが装着等しているウェアラブル端末20のセンサIDが含まれる選手情報350Dが記憶されている。したがって、選手管理部305は、上記のステップS1007で、選手情報記憶部350に記憶されている選手情報350Dのうち、バイタル情報受信部303が受信したユーザIDを含む選手情報350DからセンサIDを取得する。
図10に戻る。ステップS1007に続いて、練習環境端末30のバイタル情報送信部307は、バイタル情報と、ユーザIDと、選手IDと、センサIDと、日時と、種目IDとを健康管理装置10に送信する(ステップS1008)。なお、日時は、例えば、バイタル情報受信部303がバイタル情報及びユーザIDをウェアラブル端末20から受信した日及び時刻とすれば良い。日時は、バイタル情報送信部307がバイタル情報等を健康管理装置10に送信する日及び時刻であっても良い。
健康管理装置10の練習時バイタル情報作成部102は、バイタル情報と、ユーザIDと、選手IDと、センサIDと、日時と、種目IDとを練習時バイタル情報受信部101が受信すると、練習時バイタル情報150Dを作成する(ステップS1009)。すなわち、練習時バイタル情報作成部102は、バイタル情報と、ユーザIDと、選手IDと、センサIDと、日時と、種目IDとを関連付けた練習時バイタル情報150Dを作成する。
健康管理装置10の練習時バイタル管理部103は、練習時バイタル情報作成部102が作成した練習時バイタル情報150Dを練習時バイタル情報記憶部150に格納する(ステップS1010)。すなわち、練習時バイタル管理部103は、種目毎に、練習時バイタル情報150Dを練習時バイタル情報記憶部150に格納する。
ここで、選手Pが練習を終了する場合、図11に示す練習開始及び練習終了の受付画面G100において、選手Pは、練習終了ボタンG104を押下して、練習終了操作を行う。すると、練習環境端末30の入力受付部301は、練習終了操作の入力を受け付ける(ステップS1011)。
次に、練習環境端末30の練習履歴管理部306は、入力受付部301が練習終了操作を受け付けると、練習履歴情報360Dを更新する(ステップS1011)すなわち、練習履歴管理部306は、上記のステップS1003で練習履歴情報記憶部360に格納された練習履歴情報360Dの終了日時に、練習終了操作が行われた日時を設定する。
以上により、本実施形態に係る健康管理システム1では、種目毎に練習に行っている選手Pのバイタル情報を、当該種目毎に蓄積することができる。なお、図10に示す例では、練習環境端末30は、ウェアラブル端末20からバイタル情報等を受信すると、当該バイタル情報等を健康管理装置10に送信するものとしたが、これに限られない。練習環境端末30は、例えば、選手Pから練習終了操作を受け付けた後に、練習中にウェアラブル端末20から受信したバイタル情報等を健康管理装置10に送信しても良い。また、練習環境端末30は、例えば、所定の期間(例えば1週間)の間、ウェアラブル端末20から受信したバイタル情報等を蓄積した上で、当該蓄積したバイタル情報等を所定のタイミング(例えば1週間経過時)に健康管理装置10に送信しても良い。
次に、選手Pが競技を行っている場合において、監視員Qの監視員端末50に警告画面(コンディションが異常の選手Pがいることを示す警告画面)を表示する処理について、図14を参照しながら説明する。図14は、コンディションが異常の選手Pがいることを示す警告画面を表示する処理の一例を示すシーケンス図である。
まず、競技の開始前に、健康管理装置10は、コンディション判定情報160Dを作成及び格納する処理を行う(ステップS1401)。すなわち、健康管理装置10は、選手PのユーザID毎に、種目ID毎のコンディション判定情報160Dを作成して、コンディション判定情報記憶部160に格納する。コンディション判定情報160Dを作成及び格納する処理の詳細については後述する。
選手Pが競技を行っている間、以降のステップS1402〜ステップS1408の処理が行われる。
まず、ウェアラブル端末20のバイタル情報取得部201は、所定の間隔毎に、競技中の選手Pのバイタル情報(例えば血圧や心拍数、体温等)を取得する(ステップS1402)。
次に、ウェアラブル端末20のバイタル情報送信部202は、バイタル情報取得部201が取得したバイタル情報と、ユーザID204とを健康管理装置10に送信する(ステップS1403)。
健康管理装置10の現在種目管理部111は、バイタル情報受信部106がバイタル情報及びユーザIDを受信すると、当該ユーザIDの選手Pが行っている種目の種目IDを取得する(ステップS1404)。すなわち、現在種目管理部111は、現在種目情報記憶部170に記憶されている現在種目情報170Dのうち、当該ユーザIDの現在種目情報170Dから種目IDを取得する。これにより、競技中の選手Pが現在行っている種目の種目IDを取得することができる。
ここで、上記のステップS1404で取得された種目IDが、選手Pがフィニッシュ(ゴール)したことを示す種目ID「FINISH」である場合、以降のステップS1405〜ステップS1408の処理は行われない。一方で、上記のステップS1404で取得された種目IDが、選手Pがフィニッシュしていないことを示す種目ID「SWIM」、「BIKE」又は「RUN」である場合、次のステップS1405の処理が行われる。
健康管理装置10のコンディション判定管理部105は、当該ユーザID及び種目IDのコンディション判定情報160Dを取得する(ステップS1405)。すなわち、コンディション判定管理部105は、バイタル情報受信部106が受信したユーザIDのコンディション判定情報160Dのうち、現在種目管理部111が取得した種目IDを含むコンディション判定情報160Dを取得する。
次に、健康管理装置10のコンディション判定部107は、バイタル情報受信部106が受信したバイタル情報と、コンディション判定管理部105が取得したコンディション判定情報160Dとに基づいて、選手Pのコンディションが異常であるか否かを判定する(ステップS1406)。
すなわち、コンディション判定部107は、当該バイタル情報「血圧」、「心拍数」及び「体温」等が、当該コンディション判定情報160Dに含まれる正常範囲内であるか否かを判定する。そして、コンディション判定部107は、当該バイタル情報「血圧」、「心拍数」及び「体温」等の少なくとも1つのバイタル情報が正常範囲内でない場合、選手Pのコンディションが異常であると判定する。一方で、コンディション判定部107は、当該バイタル情報「血圧」、「心拍数」及び「体温」等の全てが正常範囲内である場合、選手Pのコンディションは異常でないと判定する。
なお、コンディション判定部107は、例えば、選手Pのコンディションの異常を段階的に判定しても良い。例えば、コンディション判定部107は、あるバイタル情報について正常範囲外である度合いに応じて、競技を中止させる必要はないが選手Pのコンディションが異常である場合を示す「異常(要確認)」、競技を中止させる必要がある事を示す「異常(競技中止)」等と判定しても良い。
ここで、コンディション判定部107が、選手Pのコンディションが異常であると判定した場合、健康管理装置10の通知部108は、当該選手PのユーザIDと、正常範囲内でないと判定されたバイタル情報とを監視員端末50に送信する(ステップS1407)。
そして、監視員端末50の表示制御部502は、ユーザID受信部501がユーザID及びバイタル情報を受信すると、コンディションが異常の選手Pがいることを示す警告画面を表示する(ステップS1408)。これにより、監視員Qは、コンディションが異常の選手Pがいることを知ることができる。このため、監視員Qは、例えば、当該選手Pの競技続行を中止させる等の措置を取ることができるようになる。
ここで、監視員端末50の表示制御部502により表示される警告画面の一例について、図15を参照しながら説明する。図15は、コンディションが異常の選手がいることを示す警告画面G200の一例を示す図である。
図15に示すように、警告画面G200には、コンディションが異常の選手PのユーザIDと、異常内容とが表示されたリストG201が含まれる。これにより、監視員Qは、コンディションが異常の選手Pと、当該選手Pの異常内容とを知ることができる。
また、監視員Qが当該リストG201に含まれる1つの行G202を選択すると、表示制御部502は、図16に示すような選手Pの詳細画面G210を表示する。
選手Pの詳細画面G210では、当該選手Pの詳細な情報(例えば、氏名、年齢、身長、体重、バイタル情報の履歴等)が表示される。これにより、監視員Qは、当該選手Pの競技続行を中止すべきか否かの判断することができるようになる。
また、監視員端末50の表示制御部502により表示される警告画面の他の例について、図17を参照しながら説明する。図17は、コンディションが異常の選手がいることを示す警告画面G300の他の例を示す図である。
図17に示すように、警告画面G300には、競技会場のマップG301上に各選手Pの位置が表示されている。このとき、警告画面G300には、コンディションが異常の選手Pがいることを示すメッセージG302を、当該選手Pの位置に表示する。これにより、監視員Qは、コンディションが異常の選手Pがいること及び当該選手Pの位置を知ることができる。なお、選手Pの位置は、例えば、ウェアラブル端末20に搭載されたGPS(Global Positioning System)受信機等から取得することができる。
ここで、図14のステップS1401のコンディション判定情報160Dを作成及び格納する処理について、図18を参照しながら説明する。図18は、コンディション判定情報160Dを作成及び格納する処理の一例を説明する図である。
まず、練習時バイタル管理部103は、競技に含まれる種目の種目IDのうち1つの種目IDを固定して、当該種目IDの練習時バイタル情報150Dを練習時バイタル情報記憶部150から取得する(ステップS1801)。すなわち、例えば、練習時バイタル管理部103は、種目ID「SWIM」の練習時バイタル情報150Dを練習時バイタル情報記憶部150から取得する。
次に、判定情報作成部104は、ユーザID毎に、練習時バイタル管理部103が取得した練習時バイタル情報150Dから各バイタル情報の正常範囲を算出する(ステップS1802)。
すなわち、判定情報作成部104は、例えば、練習時バイタル管理部103が取得した練習時バイタル情報150Dのうち、ユーザID「U001」の練習時バイタル情報150Dから各バイタル情報の正常範囲を算出する。
同様に、判定情報作成部104は、例えば、練習時バイタル管理部103が取得した練習時バイタル情報150Dのうち、ユーザID「U002」の練習時バイタル情報150Dから各バイタル情報の正常範囲を算出する。
ここで、各バイタル情報の正常範囲は、例えば、バイタル情報の平均値から所定の範囲内とすれば良い。具体的には、まず、判定情報作成部104は、例えば、ユーザID「U001」の練習時バイタル情報150Dに含まれるバイタル情報「血圧」の平均値を算出する。そして、判定情報作成部104は、当該平均値を含む所定の範囲(例えば、±5%等)を、バイタル情報「血圧」の正常範囲とすれば良い。
同様に、判定情報作成部104は、例えば、ユーザID「U001」の練習時バイタル情報150Dに含まれるバイタル情報「心拍数」の平均値を算出する。そして、判定情報作成部104は、当該平均値を含む所定の範囲(例えば、±10%等)を、バイタル情報「心拍数」の正常範囲とすれば良い。なお、平均値は、基準値の一例である。
これにより、判定情報作成部104により、ある種目ID(例えば、種目ID「SWIM」)におけるユーザID毎の各バイタル情報の正常範囲が算出される。なお、判定情報作成部104により算出される各バイタル情報の平均値は、例えば、過去N日分の平均値であっても良いし、過去M時間分の平均値であっても良いし、過去L個の練習時バイタル情報150Dにおける平均値であっても良い。
次に、判定情報作成部104は、ユーザID毎に、各バイタル情報の正常範囲を種目IDと関連付けてコンディション判定情報160Dを作成する(ステップS1803)。
すなわち、判定情報作成部104は、例えば、ユーザID「U001」と、上記のステップS1802で算出した各バイタル情報の正常範囲と、種目ID「SWIM」とを関連付けてコンディション判定情報160Dを作成する。
同様に、判定情報作成部104は、例えば、ユーザID「U002」と、上記のステップS1802で算出した各バイタル情報の正常範囲と、種目ID「SWIM」とを関連付けてコンディション判定情報160Dを作成する。
これにより、判定情報作成部104により、ユーザID毎に、ある種目ID(例えば、種目ID「SWIM」)におけるコンディション判定情報160Dが作成される。
次に、コンディション判定管理部105は、判定情報作成部104により作成されたコンディション判定情報160Dをコンディション判定情報記憶部160に格納する(ステップS1804)。
本実施形態では、種目毎の練習時バイタル情報150Dから種目毎の基準値を算出し、選手Pの競技中の種目とバイタル情報とを取得して基準値からのずれの大きさに応じて正常か異常かを判定するコンディション判定情報160Dを作成している。本実施形態では、基準値は練習時バイタル情報150Dの平均値であり、ずれの大きさは当該平均値を含む所定の範囲(例えば、±10%等)としている。基準値は、平均値の他、例えば、中央値や偏差等が用いられても良い。また、ずれの大きさも練習時バイタル情報150Dの確率分布等であっても良い。
次に、練習時バイタル管理部103は、次の種目IDがあるか否かを判定する(ステップS1805)。すなわち、練習時バイタル管理部103は、競技に含まれる種目の種目IDのうち、未だ固定していない種目IDがあるか否かを判定する。
ステップS1805において、次の種目IDがあると判定された場合、練習時バイタル管理部103は、競技に含まれる種目の種目IDのうち次の種目IDを固定して、当該種目IDの練習時バイタル情報150Dを練習時バイタル情報記憶部150から取得する(ステップS1806)。
そして、健康管理装置10は、以降のステップS1802〜ステップS1805の処理を行う。すなわち、ステップS1802〜ステップS1805の処理は、例えば、種目ID「SWIM」の練習時バイタル情報150D、種目ID「BIKE」の練習時バイタル情報150D及び種目ID「RUN」の練習時バイタル情報150Dについて行われる。
一方、ステップS1805において、次の種目IDがないと判定された場合、健康管理装置10は、処理を終了する。
これにより、種目毎に練習時バイタル情報記憶部150に記憶されている練習時バイタル情報150Dから、選手P及び種目毎のコンディション判定情報160Dが作成される。
次に、選手Pが競技をスタートした場合に現在種目情報170Dを作成すると共に、選手Pがトランジット地点を通過等した場合に現在種目情報170Dを更新する処理について、図19を参照しながら説明する。図19は、現在種目情報170Dを作成又は更新する処理の一例を示すシーケンス図である。
ウェアラブル端末20のユーザID送信部203は、種目通知装置40と通信可能となった場合に、ユーザID204を当該種目通知装置40に送信する(ステップS1901)。すなわち、例えば、ウェアラブル端末20を装着等した選手Pが、種目通知装置40が内蔵等されたゲートを通過した場合、当該ウェアラブル端末20のユーザID送信部203は、ユーザID204を当該種目通知装置40に送信する。なお、ウェアラブル端末20のユーザID送信部203は、例えばRFID(Radio Frequency Identifier)等を用いて、ユーザID204を種目通知装置40に送信すれば良い。
種目通知装置40の種目ID送信部402は、ユーザID受信部401がユーザIDを受信すると、当該ユーザIDと、種目ID403とを健康管理装置10に送信する(ステップS1902)。
ここで、種目通知装置40は、予め記憶されている種目ID403を健康管理装置10に送信する。例えば、スタート地点に設置されたゲートに内蔵等された種目通知装置40−1の種目ID送信部402は、種目ID「SWIM」と、当該ユーザIDとを健康管理装置10に送信する。同様に、例えば、種目「スイム」から種目「バイク」へのトランジット地点に設置されたゲートに内蔵等された種目通知装置40−2の種目ID送信部402は、種目ID「BIKE」と、当該ユーザIDとを健康管理装置10に送信する。同様に、例えば、種目「バイク」から種目「ラン」へのトランジット地点に設置されたゲートに内蔵等された種目通知装置40−3の種目ID送信部402は、種目ID「RUN」と、当該ユーザIDとを健康管理装置10に送信する。また、例えば、フィニッシュ地点に設置されたゲートに内蔵等された種目通知装置40−4の種目ID送信部402は、種目ID「FINISH」と、当該ユーザIDとを健康管理装置10に送信する。
ここで、種目通知装置40が送信したユーザIDの現在種目情報170Dが現在種目情報記憶部170に格納されていない場合、健康管理装置10は、ステップS1903及びステップS1904の処理を行う。一方、種目通知装置40が送信したユーザIDの現在種目情報170Dが現在種目情報記憶部170に格納されている場合、健康管理装置10は、ステップS1905の処理を行う。
健康管理装置10の現在種目情報作成部110は、種目ID受信部109が受信したユーザID及び種目IDを関連付けた現在種目情報170Dを作成する(ステップS1903)。これは、例えば、選手Pがスタート地点に設置されたゲートを通過等した場合である。したがって、この場合、現在種目情報作成部110は、例えば、種目ID「SWIM」を含む現在種目情報170Dを作成する。
次に、健康管理装置10の現在種目管理部111は、現在種目情報作成部110が作成した現在種目情報170Dを現在種目情報記憶部170に格納する(ステップS1904)。これにより、選手Pが競技をスタートして最初に行う種目の種目IDを含む現在種目情報170Dが現在種目情報記憶部170に格納される。
一方、健康管理装置10の現在種目管理部111は、種目ID受信部109が受信したユーザIDを含む現在種目情報170Dの種目IDを、種目ID受信部109が受信した種目IDに更新する(ステップS1905)。例えば、ユーザID「U001」及び種目ID「SWIM」を含む現在種目情報170Dが現在種目情報記憶部170に記憶されており、種目ID受信部109がユーザID「U001」及び種目ID「BIKE」を受信したとする。この場合、現在種目管理部111は、ユーザID「U001」を含む現在種目情報170Dの種目IDを、「SWIM」から「BIKE」に更新する。これにより、競技中の選手Pが現在行っている種目が管理される。
以上のように、本実施形態に係る健康管理システム1では、練習中における選手Pのバイタル情報を含む練習時バイタル情報150Dを種目毎に蓄積する。そして、本実施形態に係る健康管理システム1では、競技中の選手Pのコンディションを、練習時バイタル情報150Dに基づいて種目毎に作成したコンディション判定情報160Dから判定する。
これにより、本実施形態に係る健康管理システム1では、複数の種目が含まれる競技を行っている選手Pのコンディションを、当該選手Pが行っている種目毎に適切に判定することができるようになる。したがって、本実施形態に係る健康管理システム1では、競技中の選手Pのコンディションが異常となった場合に、適切な警告を監視員Qの監視員端末50に出力することができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
以上の説明に関し、更に以下の項を開示する。
(付記1)
複数の種目が含まれる競技における選手の健康状態を管理するコンピュータに、
前記種目の練習時における前記選手のバイタル情報と、前記種目を識別する種目識別情報とを関連付けて記憶部に記憶し、
前記競技中において前記選手が行っている種目を識別する種目識別情報と、前記選手のバイタル情報とを取得し、
取得した前記種目識別情報に関連付けられて前記記憶部に記憶されているバイタル情報から算出した基準値と、取得した前記選手のバイタル情報とのずれの大きさに応じて、前記選手の健康状態が異常であるか否かを判定する、
処理を実行させるための健康管理プログラム。
(付記2)
健康状態が異常であると判定された前記選手に関する情報を、前記コンピュータに接続される端末に出力する、ことを特徴とする付記1に記載の健康管理プログラム。
(付記3)
前記健康状態が異常であると判定された前記選手を識別する選手識別情報と、前記選手のバイタル情報とを前記端末に出力する、ことを特徴とする付記2に記載の健康管理プログラム。
(付記4)
複数の種目が含まれる競技における選手の健康状態を管理する健康管理装置であって、
前記種目の練習時における前記選手のバイタル情報と、前記種目を識別する種目識別情報とを関連付けて記憶する記憶部と、
前記競技中において前記選手が行っている種目を識別する種目識別情報と、前記選手のバイタル情報とを取得する取得部と、
取得した前記種目識別情報に関連付けられて前記記憶部に記憶されているバイタル情報から算出した基準値と、取得した前記選手のバイタル情報とのずれの大きさに応じて、前記選手の健康状態が異常であるか否かを判定する判定部と、
を有する健康管理装置。
(付記5)
健康状態が異常であると判定された前記選手に関する情報を、前記コンピュータに接続される端末に出力する出力部を有する、ことを特徴とする付記4に記載の健康管理装置。
(付記6)
前記出力部は、
前記健康状態が異常であると判定された前記選手を識別する選手識別情報と、前記選手のバイタル情報とを前記端末に出力する、ことを特徴とする付記5に記載の健康管理装置。
(付記7)
複数の種目が含まれる競技における選手の健康状態を管理するコンピュータが、
前記種目の練習時における前記選手のバイタル情報と、前記種目を識別する種目識別情報とを関連付けて記憶部に記憶し、
前記競技中において前記選手が行っている種目を識別する種目識別情報と、前記選手のバイタル情報とを取得し、
取得した前記種目識別情報に関連付けられて前記記憶部に記憶されているバイタル情報から算出した基準値と、取得した前記選手のバイタル情報とのずれの大きさに応じて、前記選手の健康状態が異常であるか否かを判定する、
処理を実行する健康管理方法。
(付記8)
健康状態が異常であると判定された前記選手に関する情報を、前記コンピュータに接続される端末に出力する、ことを特徴とする付記7に記載の健康管理方法。
(付記9)
前記健康状態が異常であると判定された前記選手を識別する選手識別情報と、前記選手のバイタル情報とを前記端末に出力する、ことを特徴とする付記8に記載の健康管理方法。