JP5181060B2 - 計算機 - Google Patents

計算機 Download PDF

Info

Publication number
JP5181060B2
JP5181060B2 JP2011528599A JP2011528599A JP5181060B2 JP 5181060 B2 JP5181060 B2 JP 5181060B2 JP 2011528599 A JP2011528599 A JP 2011528599A JP 2011528599 A JP2011528599 A JP 2011528599A JP 5181060 B2 JP5181060 B2 JP 5181060B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
time
stroke
character
characters
calculated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011528599A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2011024325A1 (ja
Inventor
英夫 川口
実 坂入
尚司 池田
桂一 廣木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Publication of JPWO2011024325A1 publication Critical patent/JPWO2011024325A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5181060B2 publication Critical patent/JP5181060B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/16Devices for psychotechnics; Testing reaction times ; Devices for evaluating the psychological state
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V30/00Character recognition; Recognising digital ink; Document-oriented image-based pattern recognition
    • G06V30/10Character recognition
    • G06V30/32Digital ink
    • G06V30/36Matching; Classification
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09BEDUCATIONAL OR DEMONSTRATION APPLIANCES; APPLIANCES FOR TEACHING, OR COMMUNICATING WITH, THE BLIND, DEAF OR MUTE; MODELS; PLANETARIA; GLOBES; MAPS; DIAGRAMS
    • G09B7/00Electrically-operated teaching apparatus or devices working with questions and answers
    • G09B7/02Electrically-operated teaching apparatus or devices working with questions and answers of the type wherein the student is expected to construct an answer to the question which is presented or wherein the machine gives an answer to the question presented by a student
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06VIMAGE OR VIDEO RECOGNITION OR UNDERSTANDING
    • G06V10/00Arrangements for image or video recognition or understanding
    • G06V10/10Image acquisition
    • G06V10/19Image acquisition by sensing codes defining pattern positions

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Educational Technology (AREA)
  • Child & Adolescent Psychology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Psychology (AREA)
  • Social Psychology (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Developmental Disabilities (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Business, Economics & Management (AREA)
  • Educational Administration (AREA)
  • Character Discrimination (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Description

本発明は、計算機に関し、特に、被験者のメンタルヘルスの状態を測定する計算機に関する。
昨今、職場または教育機関などに属する人が、精神的なストレスによって疾病となり、作業能力が減退する場合が増えている。このような疾病は、精神的なものであり、他者による視認によって疾病を判定することは困難であった。このため、現在、精神的な状態を意味するメンタルヘルスの状態を測定する技術が、研究及び開発されてきている。
一方、作業者が作業をするとき、集中力の途切れ、または、作業者による見直し等によって、作業が中断する現象がある。この現象は、心理学分野においては、ブロッキングといわれる。このブロッキングを測定することによって、人間の集中力を調べる方法が提案されている。
特許文献1には、内田クレペリン検査が、採用試験や性格検査に用いられており、検査の結果を効率的に評価するために、画像処理によって内田クレペリン検査の判定を自動化する技術が開示されている。
また、特許文献2には、筆記履歴を取得する技術として、デジタルペンによって取得された時間情報を利用して採点をする技術が開示されている。
特開2002−175497号公報 特開2007−102817号公報
これまでに提案されてきたメンタルヘルスの状態を測定する方法は、意味のある質問を被験者に回答させ、質問毎に回答を集計して、計測者がメンタルヘルスの状態を判定するものであった。また、これまでの測定方法は、被験者の行動を計測するにとどまり、被験者の状態がどのようなものであるか判定するための定量的な指標を与るものではなかった。
これまでの測定方法のように意味のある質問を被験者に回答させる場合、被験者が集計結果を予想して、回答を偽ることも可能であり、正確な測定結果を取得できない場合があった。また、判定のための定量的な指標が与えられないため、計測者の主観に基づく判定にゆだねられることが多く、計測者による個人差が発生していた。
前述のような課題を解消するため、本発明は、デジタルペンを用いて、被験者の行動を計測し、計測された情報に基づいて、被験者のメンタルヘルスの状態を示す指標を計測者に与える計算機システムを提供することを目的とする。
本発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、作業者によって記入されたストロークを取得する座標取得装置に接続され、前記座標取得装置によって取得されたストロークを記憶する計算機であって、前記計算機は、前記ストロークを文字として認識し、前記認識された文字の数を算出し、前記認識された文字のうち、一つの文字に複数のストロークを含む場合に、前記複数のストロークの各々を記入する間隔時間を、第1の時間として算出し、前記認識された文字が記入された後に次の文字が記入されるまでの間隔時間を、第2の時間として算出し、前記第2の時間のうち、所定の時間より長い時間の発生回数を、ブロッキング数として算出し、前記算出された文字の数、第1の時間、第2の時間、及びブロッキング数のうち、少なくとも二つをグラフに表示するためのデータを生成する。
本発明の一実施形態によると、四つの指標に基づいて、被験者の状態を示す計算機が提供できる。
図1は、本発明の第1の実施形態の計算機システムの論理的な構成を示す説明図である。
図2は、本発明の第1の実施形態の計算機システムの構成を示すブロック図である。
図3は、本発明の第1の実施形態の計算機システムの別な構成を示すブロック図である。
図4は、本発明の第1の実施形態のデジタルペンによる用紙の紙面上の座標取得を示す説明図である。
図5は、本発明の第1の実施形態のストロークセットを示す説明図である。
図6は、本発明の第1の実施形態のストロークセット情報を示す説明図である。
図7は、本発明の第1の実施形態のストローク座標情報を示す説明図である。
図8A及びBは、本発明の第1の実施形態の間隔時間リストを示す説明図である。
図9は、本発明の第1の実施形態のストローク情報から判定資料を取得するまでの処理を示すフローチャートである。
図10は、本発明の第1の実施形態の文字認識の処理を示すフローチャートである。
図11は、本発明の第1の実施形態のブロッキングを取得する処理を示すフローチャートである。
図12は、本発明の第1の実施形態の対数時間軸と頻度とのグラフを示す説明図である。
図13は、本発明の第1の実施形態の文字間と文字内との間隔時間の比の算出方法を示す説明図である。
図14は、本発明の第1の実施形態の作業能力とブロッキングとの関係を示す説明図である。
図15は、本発明の第1の実施形態の文字間と文字内との間隔時間の比とブロッキング数との関係を示す説明図である。
図16は、本発明の第1の実施形態の文字内の間隔時間の平均と文字間の間隔時間の平均との関係を示す説明図である。
図17は、本発明の第2の実施形態のストローク情報から判定資料を取得するまでの処理を示す説明図である。
図18は、本発明の第2の実施形態の作業能力の前半と後半との差と、ブロッキング数の前半と後半との差との関係を示す説明図である。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の計算機システムの論理的な構成を示す説明図である。
本実施形態の計算機システムは、デジタルペン接続装置101、演算部102、文字認識部103、記憶装置104及び出力装置105を備える。これらの構成は、後述する図2又は図3に示すように、一つ以上の物理計算機に実装される。
デジタルペン接続装置101は、デジタルペン接続装置101に接続されたデジタルペン100から、ネットワークインターフェースを介して情報を収集する。
演算部102は、プロセッサ及びメモリを備え、プロセッサがメモリに記憶されたプログラムを実行することによって、各種処理を行う。
文字認識部103は、文字認識データベースを用いて、デジタルペン100によって取得されたストロークを文字として認識する。この文字認識には、公知の文字認識エンジンを用いることができる。
記憶装置104は、磁気ディスク装置等の不揮発性記憶装置によって構成され、原稿用紙データ106と、デジタルペン100から送られるストローク情報とを格納する。
原稿用紙データ106は、被験者が作業する用紙の情報を含む。例えば、この計算機システムによって内田クレペリン検査の結果を解析する場合、原稿用紙データ106は、内田クレペリン検査の問題用紙の情報を含む。
出力装置105は、ディスプレイ及び/又はプリンタ等であって、本実施形態の計算機システムによる処理結果を出力する。なお、出力装置の代わりに記憶装置を設け、記憶装置に処理結果を格納してもよい。
図2は、本発明の第1の実施形態の計算機システムの構成を示すブロック図である。
図2に示す実施形態の計算機システムは、デジタルペン接続装置101、演算部102、文字認識部103、記憶装置104及び出力装置105を、一つの物理計算機(クライアント計算機110)に実装する。また、一部の装置を別の物理計算機に実装してもよい。
なお、一台の物理計算機を複数の仮想計算機に分割し、一部の装置を別の仮想計算機に実装してもよい。
図3は、本発明の第1の実施形態の計算機システムの別の構成を示すブロック図である。
図3に示す計算機システムは、クライアント計算機121、クライアント計算機122及びサーバ123を含む計算機群によって実装される計算機システムである。クライアント計算機121は、デジタルペン接続装置101を備える。クライアント計算機122は、出力装置105を備える。サーバ123は、演算部102、文字認識部103及び記憶装置104を備える。
クライアント計算機121及びクライアント計算機122は、各々、プロセッサ、メモリ、及びネットワークインターフェースを備え、プロセッサがメモリに記憶されたプログラムを実行することによって、各種処理を行う。また、ネットワークインターフェースによって、サーバ123と接続される。
サーバ123は、プロセッサ、メモリ、及びネットワークインターフェースを備え、プロセッサがメモリに記憶されたプログラムを実行することによって、各種処理を行う。また、ネットワークインターフェースによって、クライアント計算機121及びクライアント計算機122と接続される。すなわち、図3に示す計算機システムにおいて、サーバ123は、クライアント計算機121を介して、デジタルペン100から情報を収集する。
デジタルペン接続装置101、演算部102、文字認識部103、記憶装置104及び出力装置105の機能は、図1を用いて前述した通りである。
クライアント計算機121は、デジタルペン接続装置101を備え、デジタルペン100から収集された情報をサーバ123に送る。サーバ123は、演算部102、文字認識部103及び記憶装置104を備え、演算部102のプロセッサがメモリに記憶されたプログラムを実行することによって、各種処理を行う。クライアント計算機122は、出力装置105を備え、サーバ123による処理結果を出力する。
本実施形態においては、図3の計算機システムを用いて説明する。
次に、デジタルペン100によるストローク情報の取得について説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態のデジタルペン100による用紙30の紙面上の座標取得の説明図である。
デジタルペン100は、CPU、メモリ、ネットワークインターフェース、カメラ10、電池及び筆圧センサを備える。また、デジタルペン100は、インク又は黒鉛によって用紙30の紙面上に文字、及び記号等を筆記可能なペン先を備える。
デジタルペン100は、位置検出用のドット33が印刷された用紙30と共に用いられる。ここで、用紙30の一部31を拡大し、ドット33を説明する。用紙30には、複数のドット33が印刷されている。このドット33は、仮想的な格子線の交点(基準点)32から上下左右にずれた位置に印刷されている。
用紙30に文字又は図形がデジタルペン100によって記入されると、記入された文字等は紙に視認可能に残る。デジタルペン100は、筆圧センサによってペン先が用紙30に接したことを検出すると、カメラ10によって用紙30上に印刷されたドット33を撮影する。デジタルペン100は、例えば、6×6個のドット33を含む領域を撮影する。
デジタルペン100は、撮影したドットパターンのズレ量から、当該ドットパターンが存在する絶対座標を演算する。この絶対座標は、広大な平面領域における当該ドットパターンが存在する座標である。この広大な平面領域は、同じドットパターンが重複して存在しないように配置できる全領域である。
デジタルペン100は、演算された絶対座標を、デジタルペン接続装置101を介して、サーバ123に送信する。クライアント計算機121又はサーバ123は、デジタルペン100によって演算された絶対座標を、位置情報サーバ(図示省略)に送信する。位置情報サーバは、クライアント計算機121又はサーバ123から送信された絶対座標に基づいて、前述した広大な平面領域中の用紙30の紙面の位置(ドットパターンID)と、ある一枚の用紙30における座標(相対座標)とを特定し、特定されたドットパターンID及び相対座標をサーバ123に送信する。
また、デジタルペン100は、ペン先が接した位置の情報を周期的に(例えば、一定の時間間隔に)取得することによって、ペン先の動きを取得する。そして、撮影したドットパターンに対応する絶対座標、そのドットパターンの撮影時刻、及びペンIDを、デジタルペン接続装置101を介して、サーバ123に送信する。ペンIDは、デジタルペン100を識別する一意な識別子である。
サーバ123は、デジタルペン100が撮影したドットパターンからドットパターンID及び相対座標を取得する。そして、サーバ123は、取得した相対座標及びドットパターンが撮影された時刻から、ペン先の軌跡(ストローク情報)を生成する。
なお、位置情報サーバは、サーバ123と別に設けられる必要はなく、サーバ123に含まれてもよい。
また、本実施形態の計算機システムは、ドットパターンID及び相対座標を特定するために、位置情報サーバを用いなくてもよい。例えば、用紙30に印刷された識別番号、用紙30に印刷されたバーコード、又は、用紙30に埋め込まれたICタグによって用紙30を特定してもよい。さらに、タブレットを用いて用紙30上の位置(相対座標)を特定することができる。また、ICタグ等を用いる用紙30の特定又はタブレットを用いる用紙30上の位置の特定のいずれかと、位置情報サーバによる絶対座標の特定とを組み合わせてもよい。このようにすると、本実施形態の計算機システムは、位置情報サーバがドットパターンID及び相対座標を特定する処理を軽減できる。
図5は、本発明の第1の実施形態のストロークセット40を示す説明図である。
ストロークセット40は、デジタルペン100によって記入された文字「TOKYO」を示す。本実施形態において、ストロークセット40は、図5に示すように、用紙の左上を原点とし、横方向をX軸とし、縦方向をY軸として、位置を定められる。
ストロークセットは、一纏まりの線(ストローク)の集合であり、線が記入された時間及び/又は線同士の位置関係に基づいて特定される。
図6は、本発明の第1の実施形態のストロークセット情報50の説明図である。図6に示すストロークセット情報50は、図5に示すストロークセット40を示すストロークセット情報である。
ストロークセット情報50は、ストロークセットID241、ペンID242、記入開始日時243、該当矩形座標244、ストローク数245及びストローク情報246を含む。
ストロークセットID51は、ストロークセット40を識別する一意な識別子である。ペンID52は、ストロークセット40を記入したデジタルペン100を識別する一意な識別子である。
記入開始日時53は、ストロークセット40を記入し始めた日時である。該当矩形領域54は、ストロークセット40を含む矩形の領域である。該当矩形領域54は、ストロークセット40が記入された用紙の紙面における座標(相対座標)であり、矩形領域の左上端の座標及び右下端の座標によって示される。
ストローク数55は、ストロークセット40に含まれる線(ストローク)の数である。ストロークセット情報50には、ストローク数55と同数のストローク情報56が含まれる。ストローク情報56は、標本点数56A及びシリアル番号56Bを含む。
標本点数56Aは、デジタルペン100によって取得され、各ストロークを構成する相対座標の数である。シリアル番号56Bは、デジタルペン100によって取得され、各ストロークを構成する相対座標を識別する一意な識別子であり、ストローク座標情報60(図7)へのリンクである。
図7は、本発明の第1の実施形態のストローク座標情報60を示す説明図である。
ストローク座標情報60は、シリアル番号61、X座標62、Y座標63及び取得時刻64を含む。
シリアル番号61は、デジタルペン100によって取得された相対座標を識別する一意な識別子である。X座標62は、図5に示すX軸方向の相対座標であり、例えば、ミリメートルを単位として表す。Y座標63は、図5に示すY軸方向の相対座標であり、例えば、ミリメートルを単位として表す。取得時刻64は、デジタルペン100によって当該相対座標が取得された時刻を表す。なお、図7に示す例では、取得時刻64には、記入開始時刻53からの経過時間が記録されている。
図6に示す各ストローク56におけるシリアル番号56Bのうち、最も数字の小さいシリアル番号が、各ストローク56の開始点を示し、最も数字の大きいシリアル番号が、各ストローク56の終了点を示す。デジタルペン100の筆圧センサは、各ストローク56の開始点においてONになり、各ストローク56の終了点においてOFFになる。
なお、ストロークの開始時刻と、デジタルペン100による周期的な標本点の取得時刻とが一致しない場合、デジタルペン100は、周期的な標本点の取得時刻のうち一つ目と二つ目の時刻及び座標から、ストロークの記入速度及び角度を算出し、ストロークが開始された時刻と周期的な標本点の取得時刻とを用いて、ストロークを外挿することによって、ストロークの開始点の座標を推定してもよい。
その際、デジタルペン100は、図7に示すストローク座標情報60のうち、当該ストロークが対応する標本点の一つ目を示す行の直前に、推定された開始点の座標と時刻とを示す行を挿入し、図6に示すストロークセット情報50のうち、当該ストロークの標本点数56Aを1増やし、シリアル番号56Bを更新する。
また、ストロークの終了時刻と、デジタルペン100による周期的な標本点の取得時刻とが一致しない場合も、同様に、デジタルペン100は、周期的な標本点の取得時刻のうち最後から一つ目と二つ目の時刻及び座標から、ストロークの記入速度及び角度を算出し、ストロークが終了した時刻と周期的な標本点の取得時刻とを用いて、ストロークを外挿することによって、ストロークが終了した点の座標を類推してもよい。
その際、デジタルペン100は、図7に示すストローク座標情報60のうち、当該ストロークが対応する標本点のうち最後から一つ目を示す行の直後に、推定された終了点の座標と時刻とを示す行を挿入し、図6に示すストロークセット情報50のうち、当該ストロークの標本点数56Aを1増やし、シリアル番号56Bを更新する。
サーバ123は、図6及び図7に示す情報を、デジタルペン接続装置101を介して受信する。
図8A及びBは、本発明の第1の実施形態の間隔時間リスト800を示す説明図である。
図8Aは、間隔時間リスト800の前半分であり、図8Bは、間隔時間リスト800の後半分である。
演算部102は、間隔時間リスト800を、後述する図9及び図10に示す処理によって作成し、記憶装置104に格納する。間隔時間リスト800は、ストロークID801、イベントID802、ペンイベント803、文字認識結果804、座標805、イベント時間806、間隔時間807、ノイズ除外済み間隔時間808、文字内の間隔時間809、ブロッキングフラグ811、及び行末フラグ812を含む。
間隔時間リスト800において、ストロークの開始及び終了は、各々1イベントとして示され、1行が1イベントに対応する。また、間隔時間リスト800に含まれるイベントは、イベントが発生した時間の順に格納される。
ストロークID801は、図6に示すストローク56を一意に識別する識別子である。イベントID802は、各イベントを一意に識別する識別子である。ペンイベント803には、デジタルペン100に備わる圧力センサがOnとなり、イベントが開始イベントである場合、”On”の値が格納され、圧力センサがOffとなり、イベントが終了イベントである場合、”Off”の値が格納される。
文字認識結果804は、後述する方法によって、ストロークを文字として認識した結果が格納される。例えば、図8Aに示すイベントID802が”1”及び”2”であるイベントの文字認識結果804は、”1”であり、ストロークID801が”1”であるストロークは、文字”1”であることを示す。
また、例えば、図8Aに示すイベントID802が”5”及び”6”であるイベントの文字認識結果804は、”4(1)”であり、ストロークID801が”3”であるストロークは、文字”4”の1画目であることを示す。そして、イベントID802が”7”及び”8”であるイベントの文字認識結果804は、”4(2)”であり、ストロークID801が”4”であるストロークは、文字”4”の2画目であることを示す。
座標805は、ストロークが開始された際の座標、又はストロークが終了された際の座標が格納される。イベント時間806は、ストロークの記入が開始された時間、又はストロークの記入が終了した時間が格納される。
間隔時間807は、一つ前のイベントとの時間の差が格納される。ノイズ除外済み間隔時間808は、文字認識結果804に”Noise”が格納されるイベントの間隔時間を、除外した後の間隔時間を示す。なお、本実施形態において、ノイズ除外済み間隔時間808は、単に文字認識結果804に”Noise”が示されるイベントの間隔時間を、省いたのみであり、除外した後の間隔時間を再計算しない。
文字内の間隔時間809は、一つの文字が2画以上のストロークを含む場合に、先のストロークを記入し終わってから、次のストロークを記入するまでの間隔時間が格納される。例えば、ストロークID801が”3”及び”4”であるイベントは、各々、文字”4”の1画目及び2画目を示す。このため、イベントID802が”7”の文字内の間隔時間809には、1画目の記入が終了した時間、すなわちイベントID802が”6”のイベント時間806と、2画目の記入が開始した時間、すなわちイベントID802が”7”のイベント時間806との差が格納される。
文字間の間隔時間810は、一つの文字の記入が終了した時点から次の文字の記入が開始される時点までの間隔時間を示す。例えば、ストロークID801が”1”及び”2”であるストロークは、各々文字”1”及び”8”を構成する。このため、イベントID802が”3”の文字間の間隔時間810には、イベントID802が”2”のイベント時間806と、イベントID802が”3”のイベント時間806との差が格納される。
なお、文字認識結果804が”Noise”をであるイベントの直後のイベントの文字内の間隔時間809、及び文字間の間隔時間810には、値が格納されない。
これは、ノイズストロークが、被験者による誤記であり、文字を意味しない可能性があるため、本発明における間隔時間に含まれるとするのは不適当であるからである。
ブロッキングフラグ811には、イベントが後述する方法によってブロッキングであると抽出された場合、ブロッキングであることを示すフラグが設定される。
行末フラグ812は、一つ前のイベントが行末である場合、文字間の間隔時間810が改行によって発生する間隔時間であることを示すフラグが設定される。
なお、本実施形態において間隔時間リスト800は、一つのデータベースとして示したが、複数のデータベースによって構成されてもよい。
次に、本実施形態の計算機システムが、ストローク情報から判定資料を取得するまでの処理を説明する。
図9は、本発明の第1の実施形態の判定資料を取得するまでの処理を示すフローチャートである。
まず、サーバ123に備わる演算部102は、デジタルペン接続装置101を介して送られたデジタルペン100が取得したストローク情報に基づいて、後述する方法によってストローク情報を取り込む(ステップ901)。そして、取り込まれたストローク情報から、文字を認識する(ステップ902)。
また、演算部102は、取り込まれたストローク情報から、後述する方法によって、記入された文字列の行末の位置を抽出する(ステップ903)。具体的には、図9に示す行末フラグ703に、フラグを設定する。
演算部102は、ステップ902において文字を認識することによって、各ストロークがどの文字に所属するか、またはどの文字にも所属しないかを区別する。
なお、本実施形態におけるストローク情報は、被験者がデジタルペン100を用いて、内田クレペリン検査を実施することによって取得される。このため、ステップ902において認識される文字は、数字である。
次に演算部102は、ステップ902において認識された文字から、用紙30に記入された文字の数(計算個数)を算出する(ステップ904)。演算部102は、後述する文字認識処理によって認識された、文字の数(計算個数)を算出する。具体的には、図8A及びBに示す文字認識結果804に格納された文字が、1画の場合、連続した2イベントが1文字であり、2画の場合、連続した4イベントが1文字であることから、文字認識結果804に基づいて、計算個数を算出する。
また、演算部102は、ステップ902において認識された文字において、一つの文字に2画以上のストロークが含まれる場合に、文字内の各ストロークが記入された時刻に基づいて、先のストロークの記入が終了してから次のストロークの記入が開始するまでの時間の間隔(以下、間隔時間と記載)を抽出し(ステップ905)、抽出した間隔時間を、図8に示す文字内の間隔時間809に格納する。
例えば、”4”の文字は二画であり、二つのストロークが含まれる。このため、用紙30に”4”と記入された場合、演算部102は、1画目のストロークの記入の終了時刻と、2画目のストロークの記入の開始時刻との差を、間隔時間として抽出する。
そして、演算部102は、ステップ905において抽出された間隔時間に基づいて、用紙30に記入された全体の文字における文字内の間隔時間の平均及び分散とを算出する(ステップ906)。
また、演算部102は、ステップ902において認識された文字から、一つの文字から次の文字が記入されるまでの間隔時間、すなわち文字間のストロークの間隔時間を抽出し(ステップ907)、抽出した間隔時間を、図8に示す文字間の間隔時間810に格納する。
そして、演算部102は、ステップ907において抽出された間隔時間に基づいて、用紙30に記入された全体の文字における文字間の間隔時間の平均及び分散を算出する(ステップ908)。
ステップ908において演算部102は、平均と分散との算出の際に、ステップ907において抽出された間隔時間から、ステップ903において抽出された行末における文字間の間隔時間を除外する。これは、被験者が行末から改行して行頭に文字を書きだすまでの時間の間隔には、単に移動距離が長いために発生する時間が含まれ、また、被験者が次の行を探すための時間も含まれる。すなわち、行末における間隔時間は、本発明におけるブロッキングによって発生する間隔時間と性質が異なる。このため、ステップ908において、行末における間隔時間は、文字間の間隔時間の平均及び分散の要素とするのは不適当だからである。
次に、演算部102は、ステップ908において算出された間隔時間に基づいて、後述する方法によってブロッキングを抽出する(ステップ909)。この際、演算部102は、ブロッキングを抽出する間隔時間から、行末における間隔時間を除外する。行末における間隔時間を除外する理由は、ステップ908における理由と同じである。具体的には、演算部102は、図8に示すブロッキングフラグ811に、文字間の間隔時間810はブロッキングであることを示すフラグを設定する。
そして、演算部102は、抽出されたブロッキングのデータ一覧に基づいて、ブロッキング数を算出する(ステップ910)。
また、演算部102は、ステップ906及びステップ908において算出された各々の平均に基づいて、後述する間隔時間の比を算出する(ステップ911)。
最後に、演算部102は、ステップ904、ステップ910、及びステップ911において算出された値を、出力装置105に送る。そして、出力装置105は、送られた値に基づいて、判定資料となるグラフを表示する(ステップ912)。グラフの例は、後述する。
なお、一般的に被験者は文字を無意識に記入するため、本発明における文字内の間隔時間は、被験者の状態に左右されづらいと考えられる。また、一般的に文字間の間隔時間は被験者の意識によるため、本発明における文字間の間隔時間は、被験者の状態に左右されやすいと考えられる。例えば、本実施形態を内田クレペリン検査のような単純作業に適用する場合、健常な被験者と、作業能力が減退した被験者とでは、文字間の間隔時間が変化すると考えられる。
図10は、本発明の第1の実施形態の文字認識の処理を示す説明図である。
演算部102は、デジタルペン接続装置101を介して送られたデジタルペン100のストローク情報を取得し(ステップ1001)、デジタルペン100が紙面に接するペンダウン及びデジタルペン100が紙面から離れるペンアップ、すなわちストロークの記入の開始点及び終了点であるペンイベントを抽出し、ペンイベントに基づいてストローク情報を分割し(ステップ1002)、一つ一つのストロークを特定する。
具体的には、演算部102は、まず、取得したストローク情報(図6に示すストロークセット情報、及び図7に示すストローク座標情報)に基づいて、図8に示すイベントID802、ペンイベント803、座標805、イベント時間806、及び間隔時間807を作成する。その際に演算部102は、図6に示す各ストローク56におけるシリアル番号56Bが、最も小さい番号及び最も大きい番号から、各々の開始点(ペンイベント803において”On”)及び終了点(ペンイベント803において”Off”)の座標及び時刻を抽出し、間隔時間リスト800に格納する。
そして、演算部102は、ペンイベント803において、”On”及び”Off”の対を、一つのストロークとし、ストロークID801に同じ識別子を格納する。これによって、演算部102は、ストロークを分割する。
また、演算部102は、ステップ1001において取得されたストローク情報から、被験者が記入した文字のイメージ画像を作成し、作成されたイメージ画像を文字認識部103に送る。文字認識部103は、作成されたイメージ画像を文字として認識する(ステップ1003)。
次に、演算部102は、ステップ1002において分割されたストロークと、ステップ1003において文字として認識されたストロークとを比較する。そして、文字として認識されなかったストロークは、意味のない記入の結果なので、ノイズストロークであると判定する。判定されたノイズストロークに対応するストロークに、ノイズストロークを示す値を設定する。値を設定することによって、ノイズストロークをストローク全体から除外することができる(ステップ1004)。
具体的には、演算部102はステップ1004において、判定されたノイズストロークに対応する、図8に示す文字認識結果804に”Noise”を格納する。また、ノイズストローク以外のイベントの間隔時間807を、ノイズ除外済み間隔時間808に格納する。
ステップ1001〜ステップ1004は、図9に示すステップ901に対応する。
さらに、演算部102は、ステップ1004においてノイズストロークを除外されたストロークと、文字として認識された結果とを比較し、一つの文字内のストロークを抽出する(ステップ1005)。具体的には、演算部102は、後述する図8A及びBに示す間隔時間リスト800の文字認識結果804に、認識された結果の文字を格納し、連続するストロークID801において文字の認識結果が一致している場合は、連続するストロークID801を、一つの文字内のストロークであると判定する。
そして、演算部102は、ステップ905において、文字内のストロークの間隔時間を抽出し、抽出した間隔時間を、図8に示す文字内の間隔時間809に格納する。
また、演算部102は、ステップ1004においてノイズストロークが除外されたストロークと、文字として認識された結果とを比較し、一つの文字のうち最後に記入されたストロークと、次の文字のうち最初に記入されたストロークとを抽出する(ステップ1006)。
そして、演算部102は、ステップ907において、文字間のストロークの間隔時間を抽出し、抽出した間隔時間を、図8に示す文字間の間隔時間810に格納する。
ステップ1005、及びステップ1006は、図9に示すステップ902に対応する。
また、演算部102は、ステップ1004においてノイズストロークが除外されたストロークから、行末のストロークを抽出し(ステップ903)、抽出されたストロークに対応する図8A及びBに示す行末フラグ812に、フラグを設定する。行末であることを判定する基準は、任意に定められてよいが、例えば、文字の書きだしであるストロークの開始時の座標が、直前に記入された文字のストロークの終了時の座標よりも、x座標が2文字分以上左に移動し、かつ、y座標が1文字分下に移動する場合、改行されたと判定してよい。
図11は、本発明の第1の実施形態のブロッキングを取得する処理を示す説明図である。
図11に示す処理は、図9におけるステップ908からステップ909への処理に対応する。
演算部102は、図8A及びBに示す間隔時間リスト800の文字間の間隔時間810から値Δtを抽出し、文字間のストローク間隔時間のデータ一覧を作成する(ステップ1101)。この際、行末フラグ812にフラグが設定され、行末のデータであることを示すイベントの間隔時間810は、抽出対象から除外される。除外する理由は、図9に示すステップ908における理由と同じである。
次に、抽出された値Δtを、式1によって、対数時間軸sに変換する(ステップ1102)。変換された対数時間軸sを図12に示す。
Figure 0005181060
図12は、本発明の第1の実施形態の対数時間軸と頻度とのグラフを示す説明図である。
図12に示すグラフの横軸は対数時間軸であり、縦軸は間隔時間が発生する頻度である。文字間の間隔時間Δtの対数を取った場合、図12に示すグラフのようなピーク1202及びピーク1203のように、対数正規分布に近くなることが、経験上知られている。また、図12に示すピーク1201は、文字内の間隔時間809もステップ1101と同様に抽出し、ステップ1102と同様に対数を取った結果である。
図12に示すピーク1203は、頻度が少なく、かつ、文字間の間隔時間が長い。ピーク1202は、頻度が多く、かつ、文字間の間隔時間が中程度であることから、ピーク1203においてブロッキングが起きている可能性が高い。本発明では、このピーク1203においてブロッキングが起きているとし、ピーク1202との閾値を算出して、文字間の間隔時間を閾値によって分離することによって、文字間の間隔時間のうちブロッキングが発生している文字間の間隔時間を取得する。
図11に示すステップ1102の後、演算部102は、ステップ1102によって算出された対数正規分布の、平均μと分散σとを、式2によって算出する(ステップ1103)。
Figure 0005181060
次に演算部102は、ステップ1103において算出された平均μと分散σを、式3によって実時間tにおける平均μと分散σに変換する(ステップ1104)。
Figure 0005181060
次に演算部102は、ステップ1104において変換された平均μと分散σから、例えば式4によって、閾値を算出する。なお、閾値は統計的に定義されるのであれば、必ずしも式4の形でなくてよい。
Figure 0005181060
そして、演算部102は、算出された閾値に基づいて、閾値よりも小さい文字間の間隔時間810を、ブロッキングの文字間の間隔時間に、閾値よりも大きい文字間の間隔時間810を、ブロッキングではない文字間の間隔時間に分離する(ステップ1105)。また、ブロッキングの文字間の間隔時間を含むイベントのブロッキングフラグ811に、ブロッキングであることを示すフラグをたてる。
図8に示すブロッキングフラグ811には、閾値が1.00sと算出された場合の、ブロッキングの文字間の間隔時間に、フラグが設定されている。
次に演算部102は、ステップ1105においてブロッキングフラグ811にフラグが設定された文字間の間隔時間810のうち、行末フラグ812が設定されているブロッキングフラグ811から、フラグを除外する(ステップ1106)。除外する理由は、図9に示すステップ908における理由と同じである。
次に演算部102は、ブロッキングフラグ811にフラグが設定された文字間の間隔時間810を抽出し、ブロッキングのデータ一覧を取得する(ステップ1107)。
図13は、本発明の第1の実施形態の文字間と文字内との間隔時間の比rの算出方法を示す説明図である。
図13に示す処理は、図9に示すステップ906、708、及び711に対応する。
演算部102は、ステップ906において、文字内の間隔時間の平均μを算出する。平均μは、図8A及びBに示す文字内の間隔時間809に、図11に示すステップ1101〜ステップ1104までの処理を行うことによって算出される。
また、演算部102は、ステップ908において、文字間の間隔時間の平均μを算出する。平均μは、図8A及びBに示す文字間の間隔時間810に、図11に示すステップ1101〜ステップ1104までの処理を行うことによって算出される。
演算部102は、図9に示すステップ911において、これらの平均μと平均μとの比rを、式5によって算出する。
Figure 0005181060
演算部102は、図9に示す処理を被験者毎に実行し、図8A及びBに示す間隔時間リスト800を被験者毎に作成し、記憶装置104に格納する。
出力装置105は、演算部102によって算出された被験者毎の、計算個数、文字間と文字内との間隔時間の比r、文字内の間隔時間の平均μ、文字間の間隔時間の平均μ、及びブロッキング数を受信し、グラフに表示する。出力装置105は、例えば、図14から図16に示すグラフを表示する。
図14は、本発明の第1の実施形態の作業能力とブロッキング数との関係を示す説明図である。
本発明の実施形態において、計算個数は、作業能力を意味する。
図14に示すグラフにおいて、横軸は作業能力を示し、縦軸はブロッキング数を示し、三角印は休職者を示し、丸印は健常者を示す。本実施形態において、休職者とは、メンタルな疾病などを理由に休職している者である。また、健常者とは、継続して勤務している者である。
図14に示すグラフによれば、休職者及び健常者ともに、作業能力とブロッキング数とは、ほぼ比例関係にあることがわかる。また、休職者の集団が健常者の集団よりも左下にいる傾向があることから、健常者よりも休職者の方が作業能力が減退している傾向にあることが判定できる。
図15は、本発明の第1の実施形態の文字間と文字内との間隔時間の比rとブロッキング数との関係を示す説明図である。
図15に示すグラフにおいて、横軸はブロッキング数を示し、縦軸は文字間と文字内との間隔時間の比rを示す。また、図14と同じく、三角印は休職者を示し、丸印は健常者を示す。
図15に示すグラフによれば、健常者は文字間と文字内との間隔時間の比rがほぼ一定であるのに対し、休職者は文字間と文字内との間隔時間の比rにばらつきがある。これによって、休職者のほうが文字間の間隔時間が長い、すなわち、次の文字を記入するまでの時間が長くなる傾向にあると考えられる。文字内の間隔時間はそもそも短く、また、被験者は一つの文字を無意識に記入するため、通常、文字内の間隔時間を長くしたり短くしたりするのは困難だと考えられるためである。
図16は、本発明の第1の実施形態の文字内の間隔時間の平均μと文字間の間隔時間の平均μとの関係を示す説明図である。
図16に示すグラフにおいて、横軸は文字内の間隔時間の平均μを示し、文字間の間隔時間の平均μを示す。また、図14と同じく、三角印は休職者を示し、丸印は健常者を示す。
図16に示すグラフによれば、健常者は比例しており、休職者は縦に長い分布であることから、健常者と比較して休職者は、文字間の間隔時間が長くなる傾向にあると考えられる。
計測者は、新たな被験者のデータが取得された場合に、図14〜図16に示すグラフに、新たな被験者のデータを重畳して表示することによって、その被験者の状態が健常者に近いか、休職者に近いかを判定することができる。
なお、前述した実施形態においては、計測者が出力装置105に表示されたグラフを視認することによって被験者の状態を取得した。しかし、本実施形態の演算部102及び出力装置105は、統計的処理によって被験者の状態を表示してもよい。
例えば、演算部102は、あらかじめ記憶された休職者の分布及び健常者の分布の重心を各々取得し、新たな被験者のデータがどちらの重心に近いかを比較し、計測者に新たな被験者がどちらの状態に近いかを表示してもよい。
また、演算部102は、あらかじめ記憶された休職者の分布及び健常者の分布のうち、密度が濃い部分を代表的な範囲とし、新たな被験者のデータが各々の代表的な範囲に入っているか否かを判定することによって、計測者に新たな被験者がどちらの状態に近いかを表示してもよい。
さらに、前述した実施形態においては、出力装置105は、各指標のうち二つを選択して二次元のグラフに表示したが、指標のうち三つを選択し、三次元のグラフに表示してもよい。
前述したように第1の実施形態によれば、作業能力(計算個数)、ブロッキング数、文字内の間隔時間、及び文字間の間隔時間の四つの指標に基づいて、被験者の状態を示す計算機が提供でき、かつ、被験者の状態を的確に判定することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態における計算機システムは、第1の実施形態における処理に加え、被験者が実施した内田クレペリン検査の前半の結果と後半の結果とを比較する。
図17は、本発明の第2の実施形態のストローク情報から判定資料を取得するまでの処理を示す説明図である。
第1の実施形態と異なる点は、ステップ904、705、及び707の後に、各々前半及び後半のデータに分割する処理(ステップ1701、1702、及び1703)が追加され、以降の処理においても前半及び後半のデータに対して処理をする点である。
演算部102は、ステップ1701において、全計測結果における前半と後半との文字の数(計測個数)を各々算出する。
演算部102は、ステップ1702において、ステップ905までに作成された図8に示す間隔時間リスト800を、前半と後半とに分割し、以降のステップにおいても、前半と後半とに対して各々処理をする。また、演算部102は、ステップ1703においてもステップ1702と同じく、図8に示す間隔時間リスト800を、前半と後半とに分割し、以降のステップにおいても、前半と後半とに対して各々処理をする。
演算部102は、時間806に基づいて、文字全体の記入の開始時から終了時までの時間を中間点において二分し、前半と後半を定める。例えば、内田クレペリン検査を用い、前半15分、休憩5分、後半5分と定められている場合、演算部102は、文字の記入の開始時から、15分経過するまでを前半とし、さらに5分経過してから終了時間までを後半として、図8A及びBのストローク情報を二分する。
演算部102は、ステップ912において、前半と後半との作業能力(計算個数)、ブロッキング数、文字内の間隔時間、及び文字間の間隔時間の8つの指標を取得する。
図18は、本発明の第2の実施形態の作業能力の前半と後半との差と、ブロッキング数の前半と後半との差との関係を示す説明図である。
図14と同じく、図18に示す三角印は休職者を示し、丸印は健常者を示す。
演算部102は、ステップ912によって取得された指標に基づいて、作業能力及びブロッキング数の、各々の前半と後半との差を算出し、出力装置105は、算出された差を表示する。図17において、前半と後半との差は、後半の値がら前半の値を減じることによって算出され、値がマイナスを示す場合、前半よりも後半における作業能力またはブロッキング数のほうが少ない。
図18に示すグラフによれば、休職者は、後半の作業能力が少なくなる傾向があることがわかる。
なお、第2の実施形態において、前半と後半との差を算出したが、二つに分割するのではなく、三つ以上に分割し、各指標の変化を表示してもよい。例えば、図9に示すステップ903によって抽出された行末に基づいて、行毎に分割し、計測中の指標の変化を表示してもよい。
また、第2の実施形態において、前半と後半との分割には、計測の時間に基づいて中間点を定めたが、文字認識結果804に基づいて被験者が記入した文字量の中間点を算出し、この中間点において、前半と後半とに分けてもよい。
第2の実施形態によれば、計測を実施している間の、作業能力の変化を取得することができ、被験者の状態を的確に判定することができる。
第1及び第2の実施形態の計算機システムを用いた計測を従業員に定期的に行うことによって、計測者は、従業員の状態の変化を把握することができ、休職者が健常者に近づき、復職ができるか否かを判定したり、健常者であった従業員が休職をするべきかを判定したりすることができる。
また、本実施形態における計測は、被験者が数字を記入することによってストローク情報を取得するため、アラビア数字を用いる国、すなわち全世界において実施することができる。
また、本実施形態の計算機システムによって計測された文字間及び文字内の間隔時間は、個人によって異なるものである。このため、本実施形態によって得られた結果によって、個人を認証する手段としても用いることができる。

Claims (9)

  1. 作業者によって記入されたストロークを取得する座標取得装置に接続され、前記座標取得装置によって取得されたストロークを記憶する計算機であって、
    前記計算機は、
    前記ストロークを文字として認識し、
    前記認識された文字の数を算出し、
    前記認識された文字のうち、一つの文字に複数のストロークを含む場合に、前記複数のストロークの各々を記入する間隔時間を、第1の時間として算出し、
    前記認識された文字が記入された後に次の文字が記入されるまでの間隔時間を、第2の時間として算出し、
    前記第2の時間のうち、所定の時間より長い時間の発生回数を、ブロッキング数として算出し、
    前記算出された文字の数、第1の時間、第2の時間、及びブロッキング数のうち、少なくとも二つをパラメータとしてグラフに表示するためのデータを生成することを特徴とする計算機。
  2. 前記計算機は、前記文字の数、及び、前記ブロッキング数を軸として、散布図を表示するためのデータを生成することを特徴とする請求項1に記載の計算機。
  3. 前記計算機は、
    前記第1の時間と、前記第2の時間との比を算出し、
    前記ブロッキング数、及び、前記算出された比を軸として、散布図を表示するためのデータを生成することを特徴とする請求項1に記載の計算機。
  4. 前記計算機は、前記第1の時間、及び、前記第2の時間を軸として、散布図を表示するためのデータを生成することを特徴とする請求項1に記載の計算機。
  5. 前記計算機は、
    前記第2の時間が、第1の文字の記入終了位置と、第2の文字の記入開始位置とを比較し、
    前記第1の文字が行末に位置するか否かを判定し、
    前記第1の文字が前記行末に位置する場合、前記第1の文字が記入された後に前記第2の文字が記入されるまでの第2の間隔時間を、ブロッキング数としないことを特徴とする請求項1に記載の計算機。
  6. 前記計算機は、
    前記文字として認識されない前記ストロークを識別し、
    前記認識された文字から、前記文字として認識されないストロークを記入するまでの時間を、前記第2の時間としないことを特徴とする請求項1に記載の計算機。
  7. 前記計算機は、
    前記作業者の集団毎に、前記算出された文字の数、第1の時間、第2の時間、及びブロッキング数を統計的に処理することによって、各々の代表する点又は範囲を抽出し、
    前記作業者の記入した前記ストロークから前記算出された文字の数、第1の時間、第2の時間、及びブロッキング数が、前記代表する点又は範囲のいずれに近いかを判定することによって、前記集団のいずれに属するかを判定することを特徴とする請求項1に記載の計算機。
  8. 前記計算機は、
    前記作業者が所定の時間において記入した前記ストロークを、前記所定の時間の前半及び後半によって分割し、
    前記前半における前記文字の数、第1の時間、第2の時間、及びブロッキング数と、前記後半における前記文字の数、第1の時間、第2の時間、及びブロッキング数と、を各々算出し、
    前記算出された前半における前記文字の数、第1の時間、第2の時間、及びブロッキング数と、前記算出された後半における前記文字の数、第1の時間、第2の時間、及びブロッキング数と、をグラフに表示するためのデータを生成することを特徴とする請求項1に記載の計算機。
  9. 作業者によって記入されたストロークを取得する座標取得装置に接続され、前記座標取得装置によって取得されたストロークを記憶する計算機であって、
    前記計算機は、
    前記ストロークを文字として認識し、
    前記認識された文字の数を算出し、
    前記認識された文字のうち、一つの文字に複数のストロークを含む場合に、前記複数のストロークの各々を記入する間隔時間を、第1の時間として算出し、
    前記認識された文字が記入された後に次の文字が記入されるまでの間隔時間を、第2の時間として算出し、
    前記第2の時間のうち、所定の時間より長い時間の発生回数を、ブロッキング数として算出し、
    前記算出された文字の数、第1の時間、第2の時間、及びブロッキング数のうち、少なくとも二つをパラメータとしてグラフに表示するためのデータを生成し、
    前記作業者の集団毎に、前記算出された文字の数、第1の時間、第2の時間、及びブロッキング数を統計的に処理することによって、各々の代表する点又は範囲を抽出し、
    前記作業者の記入した前記ストロークから前記算出された文字の数、第1の時間、第2の時間、及びブロッキング数が、前記代表する点又は範囲のいずれに近いかを判定することによって、前記集団のいずれに属するかを判定することを特徴とする計算機。
JP2011528599A 2009-08-31 2009-08-31 計算機 Expired - Fee Related JP5181060B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2009/065544 WO2011024325A1 (ja) 2009-08-31 2009-08-31 計算機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2011024325A1 JPWO2011024325A1 (ja) 2013-01-24
JP5181060B2 true JP5181060B2 (ja) 2013-04-10

Family

ID=43627449

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011528599A Expired - Fee Related JP5181060B2 (ja) 2009-08-31 2009-08-31 計算機

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5181060B2 (ja)
WO (1) WO2011024325A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011255194A (ja) * 2011-07-23 2011-12-22 Tomohiro Tsuta 心理的統合状態グラフ表示装置
KR102286587B1 (ko) * 2014-10-17 2021-08-05 주식회사 네오랩컨버전스 전자펜

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001120522A (ja) * 1999-10-26 2001-05-08 Kuresu:Kk 処理能力検査装置
JP2007102817A (ja) * 2007-01-09 2007-04-19 Wao Corporation 採点方法、情報処理装置およびそのプログラム

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001120522A (ja) * 1999-10-26 2001-05-08 Kuresu:Kk 処理能力検査装置
JP2007102817A (ja) * 2007-01-09 2007-04-19 Wao Corporation 採点方法、情報処理装置およびそのプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2011024325A1 (ja) 2013-01-24
WO2011024325A1 (ja) 2011-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10248804B2 (en) Fraudulent application detection system and method of use
JP2010131280A (ja) 精神状態判定支援方法および装置
CN104520915B (zh) 智力生产力分析装置和程序
JP2019109934A (ja) 生体情報測定器
WO2021068781A1 (zh) 一种疲劳状态识别方法、装置和设备
CN104274191A (zh) 一种心理测评方法及其系统
CN111079553A (zh) 客户分析数据的获取方法、装置、设备和存储介质
JP5181060B2 (ja) 計算機
Harbi et al. Segmentation of clock drawings based on spatial and temporal features
CN113314230A (zh) 基于大数据的智能防疫方法、装置、设备及存储介质
KR102052300B1 (ko) 그림을 이용한 유형별 성격 분석 시스템
Liang et al. A learning model for the automated assessment of hand-drawn images for visuo-spatial neglect rehabilitation
JP5246496B2 (ja) 計算機
TWI813329B (zh) 認知評估系統
US20200250547A1 (en) Behavioral application detection system
JP2020121022A5 (ja)
CN113520341A (zh) 健康检测方法、装置、终端设备及存储介质
JP2017205426A (ja) 心理状態評価用プログラム及び心理状態評価装置
CN111626193A (zh) 一种面部识别方法、面部识别装置及可读存储介质
Wang et al. Lightweight Network Based Real-time Anomaly Detection Method for Caregiving at Home
JP2016139293A (ja) 書き写し度算出システム、方法及びプログラム
Basilio et al. Face mask and face shield detection using image processing with deep learning and thermal scanning for logging system
US20120082964A1 (en) Enhanced graphological detection of deception using control questions
JP4116858B2 (ja) 視線測定精度評価装置、視線測定精度評価方法、視線測定精度評価プログラム及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2016144569A (ja) 情報処理装置、情報処理システム及び情報処理方法並びに情報処理用プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20121218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130111

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees