JP6087086B2 - 心理データ収集装置、心理データ収集プログラムおよび心理データ収集方法 - Google Patents

心理データ収集装置、心理データ収集プログラムおよび心理データ収集方法 Download PDF

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Description

本発明は、被験者の心理データを収集する心理データ収集装置、心理データ収集プログラムおよび心理データ収集方法に関する。
従来より、被験者の心理データを収集する方法として、被験者と面接を行って収集する方法、被験者に質問用紙に記入してもらうことにより収集する方法などが用いられてきた。
また、コンピュータを使用した心理データ収集装置も提案されている(特許文献1,2参照)。特許文献1に開示されている装置は、表示部に表示される画像を被験者が選択し、その画像に対する印象を被験者が直線状のスケールをスライドさせて指示するとともに、その画像から連想される言語を選択することにより、被験者の心理データが収集されるよう構成されている。
特許文献1に開示されている装置は、面接や質問用紙を用いることなく、コンピュータを用いて被験者の心理データを収集することができるというメリットがある一方で、被験者が選択する項目が多いため回答に時間を要し、また被験者の負担が大きく、多数の心理データを収集することが困難であるというデメリットがある。また、時間の経過やイベントの発生により、気分がどのように変化したのかを捉えることも困難である。さらに、被験者が、連想される言語を選択して回答するため、使用する言語が回答に対して大きな影響を及ぼし、被験者によって回答がばらつくことが懸念される。
これに対して、特許文献2に開示されている装置は、被験者が自らの主観的な気分を、コンピュータのディスプレイに表示される直線状のスケール上の目盛を指示して回答することにより、被験者の主観的な気分を数値として表すデータが収集されるよう構成されている。
特許文献2に開示されている装置は、スケールの目盛を指示するだけで回答できるため、短時間で回答することができ、また回答に対する言語の影響の程度が低い、というメリットがある。しかし、被験者は、直線状のスケール上の目盛を指示することにより自らの気分を回答するため、気分を一元的な変数で表現したデータしか収集することができない。また、時間の経過やイベントの発生により、気分がどのように変化したのかを捉えることも困難である。
特開2009−154号公報 特開2011−238215号公報
本発明が解決しようとする課題は、被験者の負担が小さく、短時間で心理データが得られるとともに、言語がデータに及ぼす影響が小さく、気分を複数の変数で表現したデータを収集することができる心理データ収集装置、心理データ収集プログラム、および心理データ収集方法を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に係る発明は、二次元座標平面を表示する表示手段と、二つの実数変数の組み合わせで表現された気分データが入力される入力手段と、入力された前記気分データを格納する記憶手段とを備え、前記入力手段は、前記二次元座標平面上における任意の点の指示を受け付け、前記点の座標に対応する二つの実数変数の組み合わせで表現された前記気分データが入力され、前記記憶手段は、気分データが入力された日付、時刻または日時が、前記気分データと紐づけて格納されることを特徴とする心理データ収集装置である。
請求項1に係る発明によれば、気分を表す二つの実数変数を一度に入力することができ、被験者の負担が小さく、また直感的に操作することが可能であるため短時間で心理データが収集され、しかも、気分データの入力された日付、時刻または日時が前記気分データと紐付けて格納されることにより、時間の経過により気分がどのように変化したのかを捉えることが可能な、心理データ収集装置を提供することができる。
請求項2に係る発明は、前記二次元座標平面の座標軸に軸名を設定する設定手段をさらに備え、前記表示手段が、前記二次元座標平面とともに前記軸名を表示することを特徴とする請求項1に記載の心理データ収集装置である。
請求項2に係る発明によれば、気分を表す二つの変数を適宜に変更することが可能な、心理データ収集装置を提供することができる。
請求項に係る発明は、前記入力手段は、前記気分データに対応する注記データの入力を受け付け、入力された前記注記データは、前記気分データとともに前記記憶手段に格納されることを特徴とする請求項1または2に記載の心理データ収集装置である。
請求項に係る発明によれば、気分データに対応する注記データとして被験者の身に起こったイベントを入力することにより、気分の変化に影響を及ぼすイベントを捉えることが可能な、心理データ収集装置を提供することができる。
請求項に係る発明は、前記入力手段が、前記表示手段と一体化されたタッチパネルであり、前記二次元座標平面上における前記点が、タッチ操作により指示されることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の心理データ収集装置である。
請求項に係る発明によれば、被験者が簡便なタッチ操作により気分データを入力することができ、被験者の負担が小さい心理データ収集装置を提供することができる。
請求項に係る発明は、前記入力手段は、前記二次元座標平面上における前記点の連続からなる線の指示を受け付け、前記線の始点に対応する第一日時から終点に対応する第二日時までの期間内で変化する前記気分データが入力されることを特徴とする請求項1または2に記載の心理データ収集装置である。
請求項に係る発明によれば、一度の入力で、期間内に変化する気分データを入力することが可能な、心理データ収集装置を提供することができる。
請求項に係る発明は、前記入力手段は、前記線上の任意の位置に対応する注記データおよび対応する日時を表す追加日時データの少なくともいずれか一方の入力を受け付け、入力された前記注記データおよび前記追加日時データの少なくともいずれか一方が、前記気分データとともに前記記憶手段に格納されることを特徴とする請求項に記載の心理データ収集装置である。
請求項に係る発明によれば、線上の任意の位置に対応する日時を入力することにより、線上における気分の変化の速度を設定することができ、また、線上の任意の位置に対応する日時および対応する注記データとして被験者の身に起こったイベントを入力することにより、時間の経過およびイベントの発生により気分がどのように変化したのかを捉えることが可能な、心理データ収集装置を提供することができる。
請求項に係る発明は、前記入力手段が、前記表示手段と一体化されたタッチパネルであり、前記二次元座標平面上における前記点および前記線が、タッチ操作により指示されることを特徴とする請求項またはに記載の心理データ収集装置である。
請求項に係る発明によれば、被験者が、簡便なタッチ操作により変化する気分データを入力することができ、被験者の負担が小さい心理データ収集装置を提供することができる。
請求項に係る発明は、前記記憶手段に格納された前記気分データを前記二次元座標平面上に表示することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の心理データ収集装置である。
請求項に係る発明によれば、被験者が自分の気分の変化を確認することが可能な、心理データ収集装置を提供することができる。
請求項に係る発明は、コンピュータに心理データの収集を実行させるためのプログラムであって、コンピュータに、二次元座標平面を表示する表示手段、二つの実数変数の組み合わせで表現された気分データが入力される入力手段、入力された前記気分データを格納する記憶手段として機能させ、前記入力手段は、前記二次元座標平面上における任意の点の指示を受け付け、前記点の座標に対応する二つの実数変数の組み合わせで表現された前記気分データが入力され、前記記憶手段は、前記気分データが入力された日付、時刻または日時が、前記気分データと紐付けて格納されることを特徴とする心理データ収集プログラムである。
請求項に係る発明によれば、気分を表す二つの実数変数を一度に入力することができ、被験者の負担が小さく、また直感的に操作することが可能であるため短時間で心理データが収集されるような心理データ収集を、コンピュータに実行させることができる。
請求項10に係る発明は、請求項に記載の心理データ収集プログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
請求項10に係る発明によれば、気分を表す二つの実数変数を一度に入力することができ、被験者の負担が小さく、また直感的に操作することが可能であるため短時間で心理データが収集されるような心理データ収集を、コンピュータに実行させることができる。
請求項11に係る発明は、コンピュータが心理データを収集する方法であって、二次元座標平面を表示する表示ステップと、二つの実数変数の組み合わせで表現された気分データの入力を受け付ける入力ステップと、入力された前記気分データを格納する記憶ステップとを備え、前記入力ステップは、前記二次元座標平面上における任意の点の指示を受け付け、前記点の座標に対応する二つの実数変数の組み合わせで表現された前記気分データが入力され、前記記憶ステップは、前記気分データが入力された日付、時刻または日時を、前記気分データと紐付けて格納することを特徴とする心理データ収集方法である。
請求項11に係る発明によれば、気分を表す二つの実数変数を一度に入力することができ、被験者の負担が小さく、また直感的に操作することが可能であるため短時間で心理データが収集される心理データ収集方法を提供することができる。
本発明によれば、気分を表す二つの変数を一度に入力することができ、被験者の負担が小さく、また直感的に操作することが可能であるため短時間で心理データが収集される心理データ収集装置、心理データ収集プログラムおよび心理データ収集方法を提供することができる。
本発明に係る心理データ収集装置を用いた心理データ収集システムの主要構成図である。 本発明に係る心理データ収集装置の実施形態を示す正面図である。 本発明に係る心理データ収集装置の実施形態におけるブロック図である。 本発明に係る心理データ収集装置の実施形態において、表示手段に表示される二次元座標平面を示す説明図である。 本発明に係る心理データ収集装置の実施形態において、被験者が気分データを点で入力する方法を説明する説明図であり、(a)は気分データが入力される前の状態における表示手段の表示、(b)は二次元座標平面上において点が指示され、気分データが入力された状態における表示手段の表示、(c)はさらに注記データが入力された状態における表示手段の表示をそれぞれ示す。 本発明に係る心理データ収集装置の実施形態において、被験者が気分データを点で入力する方法を説明する説明図であり、一日のうちで二回目の気分データが入力された状態を示す。 本発明に係る心理データ収集装置の実施形態において、被験者が気分データを線で入力する方法を説明する説明図であり、(a)は線による気分データの入力がなされる前の状態における表示手段の表示、(b)は二次元座標平面上において線が指示され、気分データが入力された状態における表示手段の表示をそれぞれ示す。 図7における線で入力された気分データにおいて、線上にある点に注記データおよび追加日時データを追加する方法を説明する説明図であり、(a)は注記データおよび追加日時データが入力される前の状態における表示手段の表示、(b)は線上の点に対応する注記データおよび追加日時データが入力された状態における表示手段の表示をそれぞれ示す。 本発明に係る心理データ収集装置の実施形態において、被験者が気分データを線で入力する方法を説明する説明図であり、一日のうちで三回目の気分データが入力された状態を示す。 本発明に係る心理データ収集装置を用いて収集された気分データの例を示すテーブルである。 本発明に係る心理データ収集装置の実施形態において、表示手段と入力手段の他の例を示す正面図である。 本発明の実施例で収集された気分データを二次元座標平面に示した図である。 本発明の実施例で収集された気分データについて、東日本大震災を挟んだ期間でいかに変化したかを示した図である。
次に、本発明の実施形態について図面に基づき説明する。なお、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な実施形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
本発明に係る心理データ収集装置を用いた心理データ収集システムの主要構成図を図1に示す。この心理データ収集システム100は、心理データ収集装置1a,1bとサーバ2とを主要な構成要素とし、心理データ収集装置1a,1bにより収集された心理データが、ネットワーク3を介してまたは直接接続されてサーバ2に送信され、サーバ2で格納されるよう構成されている。心理データ収集装置1a,1bは、被験者が直接使用する装置であり、心理データ収集装置1aは携帯情報端末に心理データ収集プログラムが導入されて構成され、心理データ収集装置1bはパーソナルコンピュータに心理データ収集プログラムが導入されて構成されている。なお、携帯情報端末はコンピュータの一例であり、この他に携帯電話機などの適宜な形態のコンピュータを、心理データ収集装置1として用いることができる。
次に、本発明に係る心理データ収集装置の実施形態の一例である、携帯情報端末に心理データ収集プログラムが導入されて構成された心理データ収集装置1aについて、図2,3に基づき説明する。図2は本発明に係る心理データ収集装置の実施形態を示す正面図である。心理データ収集装置1aは、前述のとおり携帯情報端末から構成されており、正面にタッチパネル12を備えている。なお、タッチパネル12には、図2に示すように、後述する二次元座標平面20が表示されている。
図3は、本発明に係る心理データ収集装置の実施形態におけるブロック図である。主な構成要素として、制御部11、タッチパネル12、記憶装置15および通信部16を有し、これらはバス17を介し相互に情報をやりとり可能に接続され構成されている。制御部11は、記憶装置15に格納されたプログラムやデータを用いて、装置全体の制御を行う。記憶装置15は、心理データ収集プログラム、および心理データ収集装置1a全体の制御に必要なデータを格納しており、制御部11により読み出される。そしてまた記憶装置15には、収集された被験者の心理データが格納される。通信部16は、記憶装置15に格納された心理データを外部に送信可能であるとともに、心理データ収集プログラムおよび心理データ収集装置1a全体の制御に必要なデータを、外部から受信可能に構成されている。
タッチパネル12は、表示装置13と入力装置14とが一体となり構成されている。タッチパネル12はバス17に接続されており、表示装置13および入力装置14それぞれが制御部11により制御される。表示装置13は液晶画面により構成され、制御部11の指令に基づき所定のデータを表示する。入力装置14は、被験者のタッチ操作による入力を受け付けるよう構成されている。なお、表示装置13と入力装置14とを一体化せず別々に構成することも、勿論可能である。
本実施形態では、携帯情報端末において心理データ収集プログラムが実行されることにより、携帯情報端末が心理データ収集装置1aとして機能する。心理データ収集プログラムは、被験者が携帯情報端末において所定の操作を行うことにより実行される。心理データ収集プログラムが実行されると、タッチパネル12の表示装置13は、後述の二次元座標平面を表示する表示手段として機能し、タッチパネル12の入力装置14は、後述の二つの変数の組み合わせで表現された気分データが入力される入力手段として機能し、記憶装置15は入力された気分データを格納する記憶手段として機能する。
次に、本発明に係る心理データ収集装置により収集される気分データについて、図4に基づき説明する。図4は、本実施形態に係る心理データ収集装置において、表示手段に表示される二次元座標平面20を示す説明図である。本実施形態に係る心理データ収集装置は、被験者が図4に示す二次元座標平面20を用いて気分データを入力するとともに、入力された気分データが二次元座標平面20に表示されるよう構成されている。
本発明において収集対象とする気分データは、気分を二つの変数の組み合わせで表現した二次元のデータであり、一つの気分データは、二次元座標平面上の一点として表される。気分を表現する変数の組み合わせは適宜に選択できるが、本実施形態では、図4に示すように、「安心−不安」を示す変数と、「やる気がある−やる気がない」を示す変数とが選択されている。そして「安心−不安」を横軸21に、「やる気がある−やる気がない」を縦軸22にとり、これらの二つの軸を−100から100までの尺度とすると、図4に示すように、四象限マトリクスを有する二次元座標平面20が表される。
なお、軸の両端に「とても安心」、「とても不安」との言葉が付された横軸21は、体内のセロトニン分泌量を表すよう、軸の両端に「とてもやる気がある」、「何もやる気がない」との言葉が付された縦軸22は、体内のドーパミン分泌量を表すよう企図された軸である。軸に付する言葉は、測定する項目に応じて適宜に設定されるが、同じ項目を測定しようとする場合でも、対象となる被験者に応じて、軸に付する言葉を適宜に変えることが好適である。
被験者は、二次元座標平面20上の任意の点を指示することにより、気分データ、すなわち気分を表現する二つの変数を同時に入力することが可能となる。本実施形態のようにタッチパネル12を有する心理データ収集装置1aを用いる場合には、タッチパネル12に表示された二次元座標平面20上の任意の点をタッチするだけで入力できる。また、気分データが二次元座標平面20上に表示されると、気分データ、すなわち気分を表現する二つの変数を、視覚で直感的に確認することが可能となる。
気分は時間の経過により変化する。そのため、刻々と変化する気分データを二次元座標平面20上に描けば、点の連続から成る線として表されることになる。そのため、被験者は、二次元座標平面20上で線を指示することにより、期間内に変化する気分データを入力することが可能となる。そしてタッチパネルで入力する場合には、タッチパネル12に表示された二次元座標平面20上で線を描くだけで入力できる。この入力方法により、リアルタイムにその時点の気分データをその都度入力することに代えて、期間内での気分データの変化を、まとめて入力することが可能となる。
次に、図5から9に基づき、被験者が心理データ収集装置1aを用いて気分データを入力する方法について説明する。図5,6は、被験者が気分データを点で入力する方法を説明する説明図であり、図7から9は、被験者が気分データを線で入力する方法を説明する説明図である。
(気分データを点で入力する方法)
まず、図5,6に基づき、被験者が気分データを点で入力する方法を説明する。図5(a)は気分データが入力される前の状態における表示手段の表示、図5(b)は二次元座標平面上において点が指示され、気分データが入力された状態における表示手段の表示、図5(c)はさらに注記データが入力された状態における表示手段の表示をそれぞれ示す。図6は、一日のうちで二回目の気分データが入力された状態を示す。
一日で最初に気分を入力する場合、心理データ収集装置1aのタッチパネル12には図5(a)に示すような表示がなされている。すなわち、二次元座標平面20が表示され、その上にメッセージボックス30が表示されている。そしてメッセージボックス30には、当日最初の気分データの入力場合である旨と、気分データがタッチにより入力可能である旨のメッセージが表示されている。
被験者は、現在の自分の気分に対応する点を、二次元座標平面20上でタッチする。すると、図5(b)に示すように、タッチした点が、気分データの点41として二次元座標平面20上に表示される。そして、メッセージボックス30には、この点で正しいかどうかの確認と、注記データを入力可能である旨のメッセージが表示される。この点で正しければ決定ボタン(図示省略)を押して確定させる。この点で正しくなければやり直しボタン(図示省略)を押して、図5(a)に示す状態に戻る。点41に注記データを追加しようとする場合には、決定ボタンを押した後さらに点41にタッチすることにより、注記データの入力操作に進む。
注記データとして被験者に入力を求める情報は、気分の変化に影響を与えうるイベントであり、例えは「食事」、「運動」、「散歩」等が挙げられるが、被験者の自由記入とすることも勿論可能である。注記データは適宜の方法で入力される。すなわち、タッチパネル12に表示されるプルダウンメニュー(図示省略)に提示された選択肢の中から選択することも可能であり、またタッチパネル12に表示されるキーボード(図示省略)を打つことにより入力することも可能である。
注記データの入力が完了すると、二次元座標平面20に表示された点41の隣に、注記データ61が表示される。ここでは注記データ61として「食事」が表示されている。
次に、その日で二回目の気分データの入力を行う場合について、図6に基づき説明する。当日二回目に気分を入力する場合には、二次元座標平面20上において、当日一回目に入力した気分データの点41が表示されている。そしてメッセージボックス30には、当日二回目の気分データの入力場合である旨と、気分データがタッチにより入力可能である旨のメッセージが表示されている。そして被験者は、当日最初の入力と同様にして、当日二回目の気分データの点42を入力する。そして勿論、当日最初の入力と同様に、注記データを入力することも可能である。
なお、上述のように、当日二回目に気分を入力する場合に、当日最初に入力した気分データの点41を二次元座標平面20上に表示することもできるが、表示しないように設定することも可能である。過去に入力した気分データを表示しないようにすると、過去の気分データに引きずられることが防止でき、気分データの入力に際して先入観を排除することができる。
ここで、気分データが入力されたときに記憶装置15に格納されるデータについて説明する。気分データが入力されると、気分データは縦横二軸の座標値として記憶装置15に格納される。そして気分データとともに、その入力された日時が記憶装置15に格納される。また、気分データに対応する注記データが入力されると、その注記データも記憶装置15に格納される。気分データ、日時および注記データは、互いに紐付けられて記憶装置15に格納される。なお、記憶装置15に格納されるデータの詳細については後述する。
(気分データを線で入力する方法)
次に、図7から9に基づき、被験者が気分データを線で入力する方法を説明する。図7(a)は線による気分データの入力がなされる前の状態における表示手段の表示、図7(b)は二次元座標平面上において線が指示され、気分データが入力された状態における表示手段の表示をそれぞれ示す。図8は、図7における線で入力された気分データにおいて、線上にある点に注記データおよび追加日時データを追加する方法を説明する説明図であり、図8(a)は注記データおよび追加日時データが入力される前の状態における表示手段の表示、図8(b)は線上の点に対応する注記データおよび追加日時データが入力された状態における表示手段の表示をそれぞれ示す。図9は、一日のうちで三回目の気分データが入力された状態を示す。
被験者が気分データを線で入力する場合においても、一日で最初に気分データを入力する場合に限っては、気分データを点で入力する。気分データを点で入力する手順は、図5に基づき説明した通りである。そして、一日で二回目以降に気分データを入力する際には、線で気分データを入力する。
一日で二回目に気分を入力する場合には、心理データ収集装置1aのタッチパネル12には図7(a)に示すような表示がなされている。すなわち、二次元座標平面20が表示され、その上にメッセージボックス30が表示されている。そしてメッセージボックス30には、当日二回目の気分データの入力場合である旨と、タッチパネル12上で指で線を描くことにより、気分データが線で入力可能である旨のメッセージが表示されている。また、二次元座標平面20には、一回目に入力された気分データの点43が表示されている。
被験者は、前回(一回目)気分データ入力した時点から現在までの気分データの変化を、タッチパネル12上において指で線を描いて指示する。このとき、線を描く始点は点43となる。すると、図7(b)に示すように、描いた線が、気分データの点の連続から成る線44として二次元座標平面20上に表示される。線44は、前回気分データを入力した時点から現在までの期間内に変化した気分データの経路を表す。なお、線44の終点は点45として、二次元座標平面20に表示される。
なお、前述のとおり、タッチパネル12の二次元座標平面20上で任意の線を描くことにより、気分データの変化を表す曲線状の経路を指示することができる。ここで、二次元座標平面20上で線を描くことに代えて、単に点45をタッチした場合は、前回入力した点43から点45までを結ぶ直線が、前回入力した時点から現在までの期間に変化した気分データの経路として入力される。
そして、メッセージボックス30には、この線で正しいかどうかの確認と、注記データを入力可能である旨のメッセージが表示される。この線で正しければ決定ボタン(図示省略)を押して確定させる。この線で正しくなければやり直しボタン(図示省略)を押して、図7(a)に示す状態に戻る。そして再度線を指示して、気分データを線で入力する。
気分データが線で入力された場合、線上に並ぶ多数の点の気分データとして、記憶装置15に記憶される。線上に並ぶ点の間隔は、時間を単位として、設定により変更することができる。例えば、図7(b)において、第一回目の入力時刻(すなわち点43が入力された時刻)が午前8時で、第二回目の入力時刻(すなわち線44および点45が入力された時刻)が午前10時であったとする。すると、線44は午前8時からの120分間に変化した気分データを表す。もしここで、線上に並ぶ点の間隔を1分と設定した場合、線44が120等分され、合計121点での気分データが、記憶装置15に記憶されることになる。
上述のように線44を等分するということは、点43から点45まで、一様の速度で気分が変化したとの前提に立つものである。線上における気分の変化の速度が一様でない場合に対応するため、線上の任意の位置における日時を追加で設定することができる。線上の任意の位置における日時を設定する手順を、図8に基づき説明する。
図8(a)には、図7の手順に従い入力された気分データの線44が表示されており、メッセージボックス30には、注記データが入力可能である旨のメッセージが表示されている。この状態で、被験者は線44上の任意の位置における注記データとともに、追加日時データを入力することができる。勿論、注記データおよび追加日時データのいずれか一方のみを入力することもでき、また、いずれの入力とも省略することもできる。なお、注記データは、気分データを点で入力する方法で説明したものと同様であるため、ここでの注記データの入力に関する説明は省略し、追加日時データの入力についてのみ説明する。
被験者は、線44上において、追加日時データを追加したい位置(図8(b)における点46)を、タッチする。すると、プルダウンメニュー(図示省略)が開き日時に関する選択肢が提示され、被験者はその中から日時を選択する。このとき、プルダウンメニューに提示される時刻は、点43の時刻と点45の時刻との間に限定されている。これにより、線44上の点46における日時が追加日時データとして入力され、これにより線44上において、点43、点46および点45の計三点における日時が決まることになる。なお、プルダウンメニューからの選択に限らず、タッチパネル12に表示されるキーボード(図示省略)を打つことにより、追加日時データを入力する方法や、他の適宜な方法による入力も可能である。
ここで、追加日時データの入力により、線上における気分の変化の速度がどのような影響を受けるかについて説明する。例えば、図8(b)において、第一回目の入力時刻(すなわち点43が入力された時刻)が午前8時で、第二回目の入力時刻(すなわち線44および点45が入力された時刻)が午前10時であったとし、点46における時刻が午前8時30分であるとして、追加日時データが入力されたとする。そして、線上に並ぶ多数の気分データの点の間隔を1分と設定したとすると、線44のうち、点43から点46までの間が30等分され、点46から点45までの間が90等分され、合計121点それぞれの位置での気分データが、記憶装置15に記憶されることになる。このように、追加日時データを入力することによって、線上における気分の変化の速度が区間ごとに異なるよう設定することが可能となる。
次に、当日三回目の気分データの入力を行う場合について、図9に基づき説明する。当日三回目に気分を入力する場合には、二次元座標平面20上において、当日一回目に入力した気分データの点43および当日二回目に入力した気分データの線44が表示されている。そしてメッセージボックス30には、当日三回目の気分データの入力場合である旨と、気分データがタッチにより入力可能である旨のメッセージが表示されている。そして被験者は、当日二回目の入力と同様にして、当日三回目の気分データの線46を、線44の終点である点45を始点として線を描いて入力するか、または二次元座標平面20上の点をタッチして点45を始点とする直線として入力する。勿論、当日二回目の入力と同様に、追加日時データおよび注記データを入力することも可能である。
なお、上述のように、当日三回目に気分を入力する場合に、当日二回目に入力した気分データの線44を二次元座標平面20上に表示することもできるが、表示しないように設定することも可能である。過去に入力した気分データを表示しないようにすると、過去の気分データに引きずられることが防止でき、気分データの入力に際して先入観を排除することができる。ただし、三回目に入力する線46の始点は、線44の終点である点45であるため、線44を表示しないように設定した場合でも、点45だけは表示される。
ここで心理データ収集装置1aにおける設定項目について説明する。二次元座標平面20の横軸21および縦軸22の両端に付する言葉は、設定により適宜変更することができ、この座標軸の両端に付する言葉により軸名が決まる。また軸に目盛を表示するか否かも設定により変更することができる。
また、気分データの入力方法として、気分データを点により入力するモードとするか、線により入力するモードとするかについても、設定により変更することが可能である。また、過去の気分データを二次元座標平面に表示するか否かも、設定により変更可能である。
また、表示される図形や文字の大きさも設定により変更可能である。そして、日付を更新する時刻を午前0時以外に設定することも可能である。その他、気分データを入力する時間間隔の最小値を設定したり、また前述のとおり、気分データが線で入力された場合に、線上に並ぶ多数の点の気分データとして分割する際の時間間隔も、設定により適宜に変更できる。
さらに、後述のように、心理データを収集する試験を識別するための試験識別記号、被験者を識別するための被験者識別記号や、被験者の性別・年齢なども、設定することができる。ここで設定された情報は、後述のように、入力された気分データと紐付けられて記憶装置に格納される。
(格納されるデータ)
次に、心理データ収集装置1を用いて収集される気分データがどのように記憶装置15に格納されるかについて、図10を用いて説明する。図10は、本発明に係る心理データ収集装置を用いて収集された気分データの例を示すテーブル50である。テーブル50は10個の列を有している。一つの行に収められたデータが、紐付けられたデータである。
試験識別記号51は、心理データを収集する試験を識別するための記号である。被験者識別記号52は、被験者を識別するための記号であり、性別53は被験者の性別、年齢54は被験者の年齢を示す。
日付55、時刻56はそれぞれ、気分データが入力された日付および時刻である。図5に示すように、気分データを点で入力するモードでタッチ操作により直接指示されたデータ(図5における点41)、および図7に示すように、気分データを線で入力するモードでの、線の始点および終点のデータ(図7における点43および点45)は、入力された日付および時刻が心理データ収集装置1aにより取得され、そのまま自動的に気分データに紐付けられる。また、気分データを線で入力するモードにおいて、図8に示すように、線上の任意の位置における日時を設定するために追加日時データ(図8における点46)が入力された場合には、追加日時データがそのまま日付および時刻として気分データに紐付けられる。そして、後述のように、備考60に「補間」と記載されたデータは、線で入力された気分データを線上に並ぶ多数の点の気分データとして変換したものであり、その日付55および時刻56は、気分データの線を、設定された間隔で分割した点での日付および時刻を示す。
横軸座標値57および縦軸座標値58はそれぞれ、二次元座標平面20における気分データの点の横軸21での座標値および縦軸22での座標値である。これらの数値が、気分データを表現する二つの変数である。すなわち、図2に示す二次元座標平面20で入力された気分データの場合、横軸座標値57は「安心−不安」を示す変数であり、縦軸座標値58は、「やる気がある−やる気がない」を示す変数である。
注記59は、各気分データに紐付けられて入力された注記データである。前述のとおり、注記データとして入力されるのは、気分の変化に影響を与えうるイベントであり、例えは「食事」、「運動」、「散歩」等が挙げられるが、被験者の自由記入とすることも勿論可能である。
備考60は、気分データがどのように入力されたかを示す欄である。「入力」と記載されたデータは、図5に示すように気分データを点で入力するモードで、タッチ操作により直接指示された点のデータ(図5における点41)、または図7に示すように気分データを線で入力するモードでの、線の始点または終点となった位置のデータ(図7における点43および点45)、または気分データを線で入力するモードにおいて、図8に示すように、線上の任意の位置における日時を設定するために追加で入力された追加日時データ(図8における点46)である。「補間」と記載されたデータは、線で入力された気分データを、線上に並ぶ多数の点の気分データとして変換したものである。
したがって、テーブル50の上から2〜7行目のデータは、被験者識別記号が「SJT0001」の被験者により、線で入力された気分データを線上に並ぶ多数の点の気分データとして変換したものであって、点の間隔を1分としたデータである。また、テーブル50の上から9〜12行目のデータは、被験者識別記号が「SJT0002」の被験者により点で入力された気分データである。
このように、入力されたデータは行単位に紐付けられ、記憶装置15に格納される。記憶装置15に格納された気分データは、心理データ収集装置1aの通信部16を介してサーバ2に転送され、サーバ2において統計的処理や分析等が行われることになる。
(表示手段および入力手段の他の例)
本発明に係る心理データ収集装置の実施形態における他の例について、図11に基づき説明する。図11は、本発明に係る心理データ収集装置の実施形態において、表示手段と入力手段の他の例を示す正面図である。
この例は、携帯情報端末に心理データ収集プログラムが導入されて構成されている点は同様であるが、被験者が気分データを入力するのに、二次元座標平面20上で任意の点をタッチすることに代えて、二次元座標平面20とは別に設けられている操作部(スライドバー)を操作することによって、気分データの点を指示するよう構成されたものである。
タッチパネル12には、図5に示した例における二次元座標平面20、メッセージボックス30に加えて、横軸スライドバー23と縦軸スライドバー24とが表示されている。そして二次元座標平面20には、入力される気分データを示す点48が表示されている。点48の位置は、横軸スライドバー23および縦軸スライドバー24によって決まる。点48の横軸21の座標は、横軸スライドバー23におけるツマミ23aの位置で決まり、点48の縦軸22の座標は、縦軸スライドバー24におけるツマミ24aの位置で決まる。そして点48は、スライドバーにおけるツマミの位置に応じて、二次元座標平面20上を移動する。すなわち被験者は、二次元座標平面20上のどこに気分データが位置するのかを見ながら、スライドバー23,24を操作して、気分データを入力することが可能となる。そして自分の意図する場所に点48を移動させ、決定ボタン(図示省略)を押すことによって、気分データが決定される。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、気分データが入力される際に、日時も記憶手段に格納されるよう構成されていたが、日時を記憶することを省略することも可能である。
たとえば、電子書籍に心理データ収集装置を組み合わせて、電子書籍の各ページに二次元座標平面を添付するよう構成することも可能である。そして読者に対して、各ページに添付された二次元座標平面上で、今の気分に合う位置をタッチさせ、気分データを入力させる。これにより、電子書籍を読み進めるにつれて読者の気分がどのように変化するかを捉えることができる。この場合、時間の経過によりどのように気分が変化するかではなく、書籍のどの部分を読んだことにより、どのように気分が変化するかが捉えられるため、気分データが入力された日時をデータとして収集する必要はない。
また、上述の実施形態では、気分データを入力するのにタッチパネルを用いていたが、気分データの入力方法はこれに限られず、例えば被験者がマウスを用いてカーソルを動かし、二次元座標平面上の点や線を指示するよう構成することも勿論可能であり、キーボードの方向キーを用いて点や線を指示するよう構成することも勿論可能である。
また、二つ以上の二次元座標平面を用いることにより、被験者に二組以上の気分データ(すなわち四つ以上の気分を表す変数)を入力させて心理データを収集するよう構成することも可能である。そしてこの場合、複数の二次元座標平面を複数のページに分けて表示し、被験者がページを適宜切り替えて入力するよう構成することも、勿論可能である。
さらに、被験者が気分データを入力する時刻を予め設定しておき、その時刻になればアラームを鳴らすなどして、被験者に入力を促すアラート機能を心理データ収集装置に付加するよう構成することも可能である。
次に、本発明に係る心理データ収集方法を用いた実施例について、図12,13に基づき説明する。図12は、本発明の実施例で収集された気分データを二次元座標平面に示した図であり、図13は、発明の実施例で収集された気分データについて、東日本大震災を挟んだ期間でいかに変化したかを示した図である。なお、図12に示される、本実施例において使用した二次元座標平面は、軸に付された言葉に関して、図4に示した二次元座標平面と若干異なるが、いずれも横軸が体内のセロトニン分泌量を、縦軸が体内のドーパミン分泌量を表すよう企図されたものである。また、縦軸の目盛については、50以上および−50以下の入力が無かったため、省略して作図した。
発明者らは、東京在住の主婦(45〜55歳)7人の被験者に対して、本発明に係る心理データ収集方法を用いて、平成23年2月8日から3月24日にかけて6週間にわたる気分変化を毎日、起床時・12時・13時・18時・就寝時に入力してもらった。調査5週目の3月11日に東日本大震災が発生し、被験者は直接の被災者ではなかったものの、連日の震災関連報道や計画的停電などが与える気分への影響をデータとして取得することができた。なお、データ解析は、個人名を匿名化した上で実施した。
まず震災前の平常時(2月8日から3月8日)では、7人の主婦は平均して起床時に小さいながら不安感を持っていたが、その後、昼が近づくにしたがって不安感が低下し、ワクワク感が上昇する傾向があることが分かった。しかし、夕方には一時ワクワク感が低下し、その後、就寝時へ向けて安心感とワクワク感が回復・増大するといった特徴的な変化を示すことが分かった(図12)。こうした特徴は震災前の4週間連続して見られた。
一方、東日本大震災が発生した3月11日から3月24日までに取得した被験者全員のデータを平均してみると、平常時のデータでは見られなかった急激な安心感の喪失と不安感の増大、さらにワクワク感の喪失とイライラ感の増大を確認した。そうした気分の落ち込みは、震災発生直後をピークとし、その後徐々に回復した。しかし、調査終了日にあたる震災発生2週間後で13時など未だ十分な回復が得られていない時間帯もみられた(図13)。
本発明に係る心理データ収集装置、プログラムおよび方法は、脳科学や心理学研究の手法、行政サービスの向上、企業の商品・サービスの評価と売上や顧客満足度の改善やマーケティングなどへの利用が想定される。一方で、メンタルヘルス対策やスポーツ選手のメンタルトレーニング、国民や市民の幸福度の評価など、さまざまな分野へも応用可能である。特に、数値で定量評価できるため、例えば抗うつ薬の内服治療と、他の心理・行動療法などとの治療効果の比較など、評価の難しかった医療分野での判定にも利用可能である。
また、心理データ収集プログラムを、タッチパネルを利用する携帯情報端末や携帯電話に導入して心理データ収集装置を構成する場合、直観的な気分感覚を2〜3秒程度で容易に入力でき、数分ごと、数時間ごとの大量データの取得も可能となる。また、データはすべて実数で取り扱われるため、コンピュータを使用して即座に統計処理ができ、微妙なこころの変化を数値で捉えることができる。これまで気分や感覚など、主観的でさまざまな要素によって影響を受けやすいとされてきた心理調査も、繰り返し入力してもらった値を数学的に解析することで、個人の気分変化の特徴、同じ性別と年代の人々など、集団としての傾向などを詳しく把握することが可能になる。
また、心理データ収集プログラムを、タッチパネルを利用する携帯情報端末や携帯電話に導入して心理データ収集装置を構成する場合、被験者の協力を得ることで、毎日、毎月、毎年など継続的かつ大量なデータを簡単に取得することも可能となる。遠方にいる患者や災害時の市民のストレス度・心理状況の把握、国民の幸福度の年次変化の調査など、連続した評価に利用可能である。
1,1a,1b 心理データ収集装置
2 サーバ
12 タッチパネル
13 表示装置
14 入力装置
15 記憶装置
20 二次元座標平面
61 注記データ
100 心理データ収集システム

Claims (11)

  1. 二次元座標平面を表示する表示手段と、
    二つの実数変数の組み合わせで表現された気分データが入力される入力手段と、
    入力された前記気分データを格納する記憶手段とを備え、
    前記入力手段は、前記二次元座標平面上における任意の点の指示を受け付け、前記点の座標に対応する二つの実数変数の組み合わせで表現された前記気分データが入力され
    前記記憶手段は、前記気分データが入力された日付、時刻または日時が、前記気分データと紐付けて格納され
    ことを特徴とする心理データ収集装置。
  2. 前記二次元座標平面の座標軸に軸名を設定する設定手段をさらに備え、
    前記表示手段が、前記二次元座標平面とともに前記軸名を表示する
    ことを特徴とする請求項1に記載の心理データ収集装置。
  3. 前記入力手段は、前記気分データに対応する注記データの入力を受け付け、
    入力された前記注記データは、前記気分データとともに前記記憶手段に格納される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の心理データ収集装置。
  4. 前記入力手段が、前記表示手段と一体化されたタッチパネルであり、
    前記二次元座標平面上における前記点が、タッチ操作により指示される
    ことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の心理データ収集装置。
  5. 前記入力手段は、前記二次元座標平面上における前記点の連続からなる線の指示を受け付け、前記線の始点に対応する第一日時から終点に対応する第二日時までの期間内で変化する前記気分データが入力される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の心理データ収集装置。
  6. 前記入力手段は、前記線上の任意の位置に対応する注記データおよび対応する日時を表す追加日時データの少なくともいずれか一方の入力を受け付け、
    入力された前記注記データおよび前記追加日時データの少なくともいずれか一方が、前記気分データとともに前記記憶手段に格納される
    ことを特徴とする請求項に記載の心理データ収集装置。
  7. 前記入力手段が、前記表示手段と一体化されたタッチパネルであり、
    前記二次元座標平面上における前記点および前記線が、タッチ操作により指示される
    ことを特徴とする請求項5または6に記載の心理データ収集装置。
  8. 前記記憶手段に格納された前記気分データを前記二次元座標平面上に表示する
    ことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の心理データ収集装置。
  9. コンピュータに心理データの収集を実行させるためのプログラムであって、コンピュータに、
    二次元座標平面を表示する表示手段、
    二つの実数変数の組み合わせで表現された気分データが入力される入力手段、
    入力された前記気分データを格納する記憶手段
    として機能させ、
    前記入力手段は、前記二次元座標平面上における任意の点の指示を受け付け、前記点の座標に対応する二つの実数変数の組み合わせで表現された前記気分データが入力され
    前記記憶手段は、前記気分データが入力された日付、時刻または日時が、前記気分データと紐付けて格納され
    ことを特徴とする心理データ収集プログラム。
  10. 請求項に記載の心理データ収集プログラムを記録した
    ことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  11. コンピュータが心理データを収集する方法であって、
    二次元座標平面を表示する表示ステップと、
    二つの実数変数の組み合わせで表現された気分データの入力を受け付ける入力ステップと、
    入力された前記気分データを格納する記憶ステップとを備え、
    前記入力ステップは、前記二次元座標平面上における任意の点の指示を受け付け、前記点の座標に対応する二つの実数変数の組み合わせで表現された前記気分データが入力され
    前記記憶ステップは、前記気分データが入力された日付、時刻または日時を、前記気分データと紐付けて格納す
    ことを特徴とする心理データ収集方法。
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