JP6192449B2 - ベーンポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、ベーンポンプに関し、特に、ベーン構造に関する。
従来のこの種のベーンポンプとしては、ハウジングのポンプ室内にロータを偏心して回転可能に支承し、このロータに直径方向に形成したスリット(案内溝)に重なり合う一対のベーンを直径方向に摺動可能に支持し、各ベーンの先端をポンプ室のカム面に摺動可能に当接したものがある(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
実開昭52−36304号公報 特開2004−285978号公報
重なり合う一対のベーンを案内溝に支持するベーンポンプにおいては、次のような問題点がある。
(1)一対のベーンを案内溝に逆向きに組み込むと、ベーン先端の摺動抵抗で一対のベーン同士が離れる方向に力が働くことにより、一対のベーンが損傷する可能性があるので、一対のベーンを案内溝にロータの回転方向の一方向の向きに適合させて組み込む必要がある。
(2)ベーン側面に識別マークを付ける等の逆向き防止対策では、人為的ミス発生の可能性が残るので、完全な対策にならない。
(3)一対のベーンを正確に重ね合わせる必要があるので、一対のベーンの間にスプリングを挟み込むベーン構造の場合において、スプリングの弾発力に抗する組み込み作業が困難になる。
本発明の目的は、このような問題点を解決することができ、ベーンのシール性能を維持することができるとともに、ベーンの逆組みを防止することができるベーンポンプを提供することにある。
前記した課題を解決するための手段のうち代表的なものは、次の通りである。
ム面と、該カム面の両側の第一側面および第二側面とを有するポンプ室と、
外周面の一部が前記カム面の一部に摺接するように偏心して前記ポンプ室に回転自在に支持される円形のロータと、
前記ロータの中心において径方向に延在するように形成された案内溝と、
前記案内溝に径方向出入り可能に支持され両端が前記カム面に摺接されるベーンと、
を備えるベーンポンプにおいて、
前記ベーンは第一プレートおよび第二プレートを備えており、
前記第一プレートの一端面には前記第一側面に摺接する摺接面が形成されており、前記第一プレートの該摺接面と反対側端面には肉盗みおよびリブが形成されているとともに、互いに係合する凸部と凹部とが設けられており、
前記第二プレートの一端面には前記第二側面に摺接する摺接面が形成されており、前記第二プレートの該摺接面と反対側端面には肉盗みおよびリブが形成されているとともに、互いに係合する凸部と凹部とが設けられており、
前記第一プレートと前記第二プレートとは互いの前記凸部と前記凹部とを係合された状態で当接されている、
ことを特徴とするベーンポンプ。
前記した手段によれば、ベーンのシール性能を維持することができるとともに、ベーンの逆組みを防止することができ、また、ベーンの材料を軽減することができる。
本発明の第一実施形態であるベーンポンプを示しており、(a)は蓋体を外した一部切断正面図、(b)はベーンを通る側面断面図である。 図1(a)のII−II線に沿う断面図である。 ベーンを示す分解斜視図である。 ベーンの第一変形例を示す分解斜視図である。 ベーンの第二変形例を示す分解斜視図である。 本発明の第二実施形態であるベーンポンプを示しており、(a)は蓋体を外した一部切断正面図、(b)はベーンを通る側面断面図である。 ベーンを示す分解斜視図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に即して説明する。
図1〜図5は本発明の第一実施形態を示している。
本実施形態において、本発明に係るベーンポンプは、自動車のブースタブレーキの真空源として使用するバキュームポンプに適用するものとして構成されている。
図1〜図2に示されているように、本実施形態に係るベーンポンプは、内部にポンプ室を有する有底円筒形状のハウジング10を備えている。ハウジング10は開口が蓋体11によって塞がれており、蓋体11はハウジング10の開口側端面にねじ止めされている。 ハウジング10の底壁外面にはボス13が偏心して一体的に突設されており、ボス13には円形の支持孔14が同軸的に形成されている。ハウジング10のボス13には給油路15が形成されており、給油路15は一端がボス13の外側面に開設された給油口15Aに接続され、他端が支持孔14の内周面に接続されている。
ハウジング10の内周には円周面形状のカム面17が形成されており、カム面17は支持孔14の中心線に偏心して形成されている。カム面17の円周面の一部には支持孔14の中心線を中心とする円弧形状の当接部17aが形成されている。カム面17の両側には互いに平行な第一側面18および第二側面19が蓋体11内面とハウジング10内面とによって形成されている。カム面17と第一側面18と第二側面19とにより、ハウジング10の内部には両端閉塞の円柱形空間形状のポンプ室16が形成されている。
カム面17には吸入ポート20が、当接部17aよりもロータ回転方向において前側で当接部17aに接近した位置に形成されており、吸入ポート20にはハウジング10に径方向に開設された吸入路21が連通されている。吸入路21には吸入弁22が設置されている。
ハウジング10の第二側面19には吐出ポート23が、カム面17の当接部17aよりもロータ回転方向において後側で当接部17aに接近した位置に、カム面17に沿った円弧形状に形成されており、吐出ポート23にはハウジング10の底壁に形成された吐出路24が連通されている。
ハウジング10のポンプ室16内には円柱形状に形成されたロータ25が偏心回転するように収容されている。ロータ25は外周面がカム面17の当接部17aと円周方向に摺動自在に当接しており、両端面がポンプ室16の第一側面18および第二側面19と摺動自在に当接している。ロータ25の中心部には案内溝26が、軸線方向の厚さ全体にわたって径方向に延在するように形成されている。ロータ25には一対の凹部27、27が案内溝26の両側に対称形に形成されている。
ロータ25には軸部28が同軸的に形成されており、軸部28はハウジング10の支持孔14に嵌入されて回転自在に支持されている。軸部28には給油路29が形成されており、給油路29は一端が軸部28の外周面における支持孔14の給油路15と対向する位置で開口され、他端が案内溝26の底面で開口されている。
ロータ25の軸部28の外側端面にはエンジンのカム軸等(図示せず)に連結されるカップリング30がねじ止めされており、ロータ25はカップリング30を介してエンジンによって回転されるようになっている。
ロータ25の案内溝26にはベーン31が径方向に摺動自在に嵌入されており、ベーン31はロータ25の回転に伴って案内溝26を径方向に往復動しながらポンプ室16のカム面17と第一側面18と第二側面19とを摺動するようになっている。
ロータ25の回転方向で当接部17aよりも前側となるハウジング10のカム面17とロータ25の外周面とベーン31との間には、吸入側ポンプ作動室R1が形成され、ロータ25の回転方向で当接部17aよりも後側となるカム面17とロータ25の外周面とベーン31との間には、吐出側ポンプ作動室R2が形成され、当接部17aと反対側となるカム面17とロータ25の外周面とベーン31との間には、第3のポンプ作動室R3が形成される。カム面17に当接されるベーン31の各先端縁と当接部17aの間の距離が所定値より小さい場合を除き、吸入側ポンプ作動室R1には吸入ポート20が連通され、吐出側ポンプ作動室R2には吐出ポート23が連通される。
図1〜図3に示されているように、ベーン31は同一形状の第一プレート32および第二プレート33によって構成されており、第一プレート32および第二プレート33は耐摩耗性および耐熱性を有する樹脂が使用されて同一の長方形(四辺形)の略平板形状にそれぞれ成形されている。
第一プレート32および第二プレート33は厚さTが案内溝26の溝幅Wよりも若干小さめで、短辺Aが案内溝26の深さDの1/2よりも若干小さめで、長辺Bがロータ25の直径以上でカム面17の直径以下の長方形の略平板形状に形成されている。第一プレート32および第二プレート33の長辺B側の両端部には面取り34、34がそれぞれR面取り形状に形成されている。
第一プレート32の第一側面18側端面には摺接面35が平滑面状に形成されており、第一プレート32の第一側面18と反対側端面には肉盗み36およびリブ37が複数個宛、交互にかつ対称形に形成されている。第一プレート32の中心から離間した位置のリブ37には凸部38が端面から突出するように突設されており、凸部38と対称になる位置のリブ37には凹部39が没設されている。凸部38は凹部39に挿入し得るように設定されており、凹部39の深さは凸部38の高さよりも若干深く設定されている。
第二プレート33の第二側面19側端面には摺接面35が平滑面状に形成されており、第二プレート33の第二側面19と反対側端面には肉盗み36およびリブ37が複数個宛、交互にかつ対称形に形成されている。第二プレート33の中心から離間した位置のリブ37には凸部38が端面から突出するように突設されており、凸部38と対称になる位置のリブ37には凹部39が没設されている。凸部38は凹部39に挿入し得るように設定されており、凹部39の深さは凸部38の高さよりも若干深く形成されている。
ベーン31の案内溝26への組み付け作業に際しては、互いの凸部38が凹部39にそれぞれ挿入された状態で、第一プレート32と第二プレート33とが合わせられて、案内溝26へ嵌入される。このとき、第一プレート32と第二プレート33とは同一形状に形成されているので、互いの凸部38が凹部39にそれぞれ挿入された状態で、同一形状の2枚のプレートが合わせられることになる。
互いの凸部38が凹部39に挿入されて合わせられた正規の状態において、第一プレート32と第二プレート33とは凸部38および凹部39側端面同士が密着するとともに、双方の摺接面35、35が互いに平行な一対の側面を構成する。したがって、第一プレート32と第二プレート33とによって構成されたベーン31は案内溝26に適正に嵌入することができる。
ベーン31が案内溝26に正規に嵌入された状態のロータ25の上に蓋体11が被せられてハウジング10にねじ止めされると、ベーン31はロータ25の回転に伴って案内溝26を径方向に往復動しながらポンプ室16のカム面17と第一側面18と第二側面19とを摺動する状態に自己制御的に組み付けられることになる。
ところが、ベーン31が案内溝26に不正規に嵌入された状態のロータ25の上に蓋体11が被せられてハウジング10にねじ止めされる場合には、第一プレート32の凸部38および第二プレート33の凸部38の分だけベーン31が案内溝26から突出することにより、蓋体11がハウジング10に適正にねじ止めされるのを自己制御的に阻止する状態になるので、ベーン31の案内溝26への不正規の組み付け作業のような人為的ミス発生による不良製品の出荷を未然に防止することができる。
以上の構成に係るベーンポンプの作用を説明する。
カップリング30を介してロータ25が駆動されて、図1(a)において反時計方向に回転されると、吸入路21内の空気は吸入ポート20から吸入側ポンプ作動室R1内に吸入され、吐出側ポンプ作動室R2内の空気は吐出ポート23から吐出路24を通って外部に吐出される。
この吸入および吐出作用中に、給油口15Aに供給された潤滑油が給油路15および給油路29を経由して案内溝26に供給されるので、支持孔14と軸部28との摺接面、ベーン31の案内溝26とカム面17と第一側面18と第二側面19との摺接面およびロータ25とカム面17の当接部17aとの摺接面は充分に潤滑される。
本実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)第一プレートの摺接面がポンプ室の第一側面に摺接し、第二プレートの摺接面がポンプ室の第二側面に摺接することにより、側面全体がシール面になるので、ポンプ性能を向上させることができる。
(2)第一プレートの摺接面と反対側端面および第二プレートの摺接面と反対側端面に肉盗みを設けることにより、シール面積の減少およびベーンの重量バランスの悪化を回避しながら、ベーンの材料を軽減することができる。
(3)第一プレートの摺接面と反対側端面および第二プレートの摺接面と反対側端面に互いに係合する凸部と凹部とを設けることにより、ベーンが案内溝に不正規に嵌入された状態のロータ上に蓋体が被せられてハウジングにねじ止めされる場合には、第一プレートの凸部および第二プレートの凸部の分だけベーンが案内溝から突出して、蓋体がハウジングに適正にねじ止めされるのを自己制御的に阻止する状態になるので、ベーンの案内溝への不正規の組み付け作業のような人為的ミス発生による不良製品の出荷を未然かつ確実に防止することができる。
(4)第一プレートと第二プレートとを重ね合わせなくとも済み、また、第一プレートおよび第二プレートによって構成されたベーンをロータの回転方向の一方向の向きに適合させて案内溝に組み込まずに済むので、組み付け作業性を向上させることができる。
(5)第一プレートと第二プレートとを同一形状に形成することにより、ベーンの製造コストを大幅に低減することができる。
図4は第一実施形態に係るベーンの第一変形例を示している。
本変形例が第一実施形態に係るベーンと異なる点は、凸部38Aおよび凹部39Aの構成である。すなわち、第一プレート32および第二プレート33の摺接面35と反対側端面に段差部が長さ方向の中心において厚さ方向に延在するように形成されることにより、凸部38Aが第一プレート32および第二プレート33の摺接面35と反対側端面における長さ方向の片側半分に形成され、凹部39Aが他方の片側半分に形成されており、凸部38Aと凹部39Aは互いに噛合(係合)するように設定されている。
第一プレート32の摺接面35と反対側端面および第二プレート33の摺接面35と反対側端面に互いに噛合する凸部38Aと凹部39Aとを設けることにより、ベーン31が案内溝26に不正規に嵌入された状態のロータ25上に蓋体11が被せられてハウジング10にねじ止めされる場合には、第一プレート32の凸部38Aおよび第二プレート33の凸部38Aの分だけベーン31が案内溝26から突出して、蓋体11がハウジング10に適正にねじ止めされるのを自己制御的に阻止する状態になるので、ベーン31の案内溝26への不正規の組み付け作業のような人為的ミス発生による不良製品の出荷を未然かつ確実に防止することができる。
第一プレート32(第二プレート33)の摺接面35と反対側端面における長さ方向の片側半分に凸部38Aを形成し、他方の片側半分に凸部38Aに噛合する凹部39Aを形成することにより、第一プレートと第二プレートとを同一形状に形成することができるので、ベーンの製造コストを大幅に低減することができる。
図5は第一実施形態に係るベーンの第二変形例を示している。
本変形例が第一実施形態に係るベーンと異なる点は、凸部38Bおよび凹部39Bの構成である。すなわち、第一プレート32および第二プレート33の摺接面35と反対側端面に段差部が厚さ方向の中心において長さ方向に延在するように形成されることにより、凸部38Bが第一プレート32および第二プレート33の摺接面35と反対側端面における厚さ方向の片側半分に形成され、凹部39Bが他方の片側半分に形成されており、凸部38Bと凹部39Bは互いに噛合(係合)するように設定されている。
第一プレート32の摺接面35と反対側端面および第二プレート33の摺接面35と反対側端面に互いに噛合する凸部38Bと凹部39Bとを設けることにより、ベーン31が案内溝26に不正規に嵌入された状態のロータ25上に蓋体11が被せられてハウジング10にねじ止めされる場合には、第一プレート32の凸部38Bおよび第二プレート33の凸部38Bの分だけベーン31が案内溝26から突出して、蓋体11がハウジング10に適正にねじ止めされるのを自己制御的に阻止する状態になるので、ベーン31の案内溝26への不正規の組み付け作業のような人為的ミス発生による不良製品の出荷を未然かつ確実に防止することができる。
第一プレート32(第二プレート33)の摺接面35と反対側端面における厚さ方向の片側半分に凸部38Bを形成し、他方の片側半分に凸部38Bに噛合する凹部39Bを形成することにより、第一プレートと第二プレートとを同一形状に形成することができるので、ベーンの製造コストを大幅に低減することができる。
図6〜図7は本発明の第二実施形態を示している。
本実施形態が第一実施形態と異なる点は、ベーン41の構造である。
図6〜図7に示されているように、ベーン41は同一形状の第一プレート42および第二プレート43によって構成されており、第一プレート42および第二プレート43は耐摩耗性および耐熱性を有する樹脂が使用されて同一の長方形の略平板形状にそれぞれ成形されている。
第一プレート42および第二プレート43は厚さTが案内溝26の溝幅Wよりも若干小さめで、短辺Aが案内溝26の深さDよりも若干小さめで、長辺Cがロータ25の直径の1/2以上でカム面17の直径の1/2以下の長方形(四辺形)の略平板形状に形成されている。第一プレート42および第二プレート43の長辺Cの一端部には面取り44、44がそれぞれR面取り形状に形成されている。
第一プレート42の短辺Aの両端面には一対の摺接面45、45が平滑面状にそれぞれ形成されており、第一プレート42の面取り44と反対側端面には肉盗み46およびリブ47が交互にかつ対称形に形成されている。第一プレート42の面取り44と反対側端面の一端部には凸部48が端面から突出するように突設されており、凸部48と対称になる部分には凹部49が没設されている。凸部48は凹部49に収容し得るように設定されており、凹部49の深さは凸部48の高さよりも若干深く設定されている。
第二プレート43の短辺Aの両端面には一対の摺接面45、45が平滑面状にそれぞれ形成されており、第二プレート43の面取り44と反対側端面には肉盗み46およびリブ47が交互にかつ対称形に形成されている。第二プレート43の面取り44と反対側端面の一端部には凸部48が端面から突出するように突設されており、凸部48と対称になる部分には凹部49が没設されている。凸部48は凹部49に収容し得るように設定されており、凹部49の深さは凸部48の高さよりも若干深く形成されている。
ベーン41の案内溝26への組み付け作業に際しては、第一プレート42と第二プレート43とが互いの凸部48と凹部49とを噛合(係合)された状態で合わせられて、案内溝26へ嵌入される。このとき、第一プレート42と第二プレート43とは同一形状に形成されているので、同一形状の2枚のプレートが互いの凸部48と凹部49とを噛合された状態で合わせられることになる。
互いの凸部48と凹部49とが噛合されて合わせられた正規の状態において、第一プレート42と第二プレート43とは凸部48および凹部49側端面同士が密着するとともに、双方の摺接面45、45が互いに平行な一対の側面を構成する。したがって、第一プレート42と第二プレート43とによって構成されたベーン41は案内溝26に適正に嵌入することができる。
ベーン41が案内溝26に正規に嵌入された状態のロータ25の上に蓋体11が被せられてハウジング10にねじ止めされると、ベーン41はロータ25の回転に伴って案内溝26を径方向に往復動しながらポンプ室16のカム面17と第一側面18と第二側面19とを摺動する状態に自己制御的に組み付けられることになる。
ところが、ベーン41が案内溝26に不正規に嵌入された状態のロータ25の上に蓋体11が被せられてハウジング10にねじ止めされる場合には、第一プレート42の凸部48および第二プレート43の凸部48の分だけベーン41が案内溝26から余分に突出することにより、蓋体11がハウジング10に適正にねじ止めされるのを自己制御的に阻止する状態になるので、ベーン41の案内溝26への不正規の組み付け作業のような人為的ミス発生による不良製品の出荷を未然に防止することができる。
なお、凸部48および凹部49は長さ方向で互いに噛合するように形成するに限らず、互いの凸部48が凹部49に挿入するように形成してもよいし(図3参照)、厚さ方向で互いに噛合するように形成してもよい(図5参照)。
本実施形態によれば、第一実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、第一プレートおよび第二プレートは、耐摩耗性および耐熱性を有する樹脂を使用して形成するに限らず、耐摩耗性および耐熱性を有する金属またはカーボン、その他の材料を使用して形成してもよい。
第一プレートと第二プレートとは同一形状に形成するに限らず、対称形のように互いに異なった形状に形成してもよい。
面取りはR面取り形状に形成するに限らず、C面取り形状に形成してもよい。
前記実施形態においては、本発明を自動車のブースタブレーキの真空源として使用するバキュームポンプに適用した場合につき説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、ベーンポンプ全般に広く適用することができる。
10…ハウジング、11…蓋体、13…ボス、14…支持孔、15…給油路、15A…給油口、16…ポンプ室、17…カム面、17a…当接部、18…第一側面、19…第二側面、20…吸入ポート、21…吸入路、22…吸入弁、23…吐出ポート、24…吐出路、
25…ロータ、26…案内溝、27…凹部、28…軸部、29…給油路、30…カップリング、
31…ベーン、 32…第一プレート、33…第二プレート、34…面取り、35…摺接面、36…肉盗み、37…リブ、38、38A、38B…凸部、39、39A、39B…凹部、
41…ベーン、 42…第一プレート、43…第二プレート、44…面取り、45…摺接面、46…肉盗み、47…リブ、48…凸部、49…凹部。

Claims (5)

  1. カム面と、該カム面の両側の第一側面および第二側面とを有するポンプ室と、
    外周面の一部が前記カム面の一部に摺接するように偏心して前記ポンプ室に回転自在に支持される円形のロータと、
    前記ロータの中心において径方向に延在するように形成された案内溝と、
    前記案内溝に径方向出入り可能に支持され両端が前記カム面に摺接されるベーンと、
    を備えるベーンポンプにおいて、
    前記ベーンは第一プレートおよび第二プレートを備えており、
    前記第一プレートの一端面には前記第一側面に摺接する摺接面が形成されており、前記第一プレートの該摺接面と反対側端面には肉盗みおよびリブが形成されているとともに、互いに係合する凸部と凹部とが設けられており、
    前記第二プレートの一端面には前記第二側面に摺接する摺接面が形成されており、前記第二プレートの該摺接面と反対側端面には肉盗みおよびリブが形成されているとともに、互いに係合する凸部と凹部とが設けられており、
    前記第一プレートと前記第二プレートとは互いの前記凸部と前記凹部とを係合された状態で当接されている、
    ことを特徴とするベーンポンプ。
  2. 前記第一プレートおよび前記第二プレートが耐摩耗性および耐熱性を有する樹脂が使用されてそれぞれ成形されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のベーンポンプ。
  3. 前記第一プレートと前記第二プレートとが同一形状に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のベーンポンプ。
  4. 前記凸部が前記凹部に挿入するように形成されている、
    ことを特徴とする請求項1、2または3に記載のベーンポンプ。
  5. 前記凸部および前記凹部が厚さ方向で互いに噛み合うように形成されている、
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4に記載のベーンポンプ。
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