JP6191225B2 - エンジン制御装置 - Google Patents
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Description
ここで、特許文献1に記載されたバッテリの劣化検出装置を備えているエンジンは、イグニッションキーのスイッチがオンされると、バッテリからの電力供給によってスタータが駆動する。このとき、この劣化検出装置は、スタータに電力供給を開始したことによって低下したバッテリ電圧値が所定値未満である場合、バッテリが劣化していると判定する。そして、劣化検出装置は、バッテリが劣化していると判定すると、イグニッションキーのオン後のアイドルストップ(アイドリングストップ)を禁止する。そして、劣化検出装置は、そのアイドルストップをイグニッションキーがオフされるまで禁止する。
本実施形態では、車両のエンジン制御装置を挙げている。
(構成)
図1には、車両1及びその車両1のエンジン制御装置10の構成例を示す。
劣化判定部40は、バッテリ4の劣化判定処理を行う。劣化判定処理は、バッテリ4の劣化度を判定する処理であり、バッテリ4の劣化度に応じて、バッテリ4について、寿命、重劣化(例えば第2の劣化状態)、軽劣化(例えば第1の劣化状態)、及び劣化無しの状態を判定する。
ここで、第1劣化判定部41は、後述の判定結果判断部26が未だ寿命判定が成立していないと判定すると、すなわち、バッテリ4が寿命状態であるとの判定結果を未だ得ていないと判定すると、始動時劣化判定処理を行う。始動時劣化判定処理は、エンジン2の始動時のバッテリ4の電圧値(以下、始動時電圧という。)を基にバッテリ4の劣化状態を判定する処理となる。具体的には、第1劣化判定部41は、次のような始動時劣化判定処理を行う。
情報初期化処理部25は、交換判定部24の判定結果を基に、劣化判定部40がしたバッテリ4が寿命状態であるとの判定結果、バッテリ4が重劣化状態であるとの判定結果、バッテリ4が軽劣化状態であるとの判定結果、及び劣化判定回数を初期化する。
告知処理部27は、判定結果判断部26が寿命判定が成立していると判定すると、告知処理を行う。告知処理については、例えば、告知処理部27は、表示部への表示によって告知を行ったり、音声出力部からの音声出力によって告知を行ったりする。
次に、制御装置20が行う制御を実現する処理手順について説明する。
図6には、その処理手順の一例のフローチャートを示す。制御装置20は、この処理を所定のサンプリング時間によって継続して実施する。
ステップS3では、劣化判定部40は、劣化判定処理を行う。この劣化判定処理では、バッテリ4についての、寿命、重劣化、軽劣化、及び劣化無しの状態を判定する。
次に、ステップS6では、アイドルストップ制御部21は、アイドルストップ、すなわち、アイドルストップ制御によるエンジン停止を禁止する。
次に、ステップS7では、イグニッション状態判定部28は、イグニッション(IG)がオフの状態であるか否かを判定する。そして、イグニッション状態判定部28がイグニッションがオフの状態であると判定すると、処理は終了する。また、イグニッション状態判定部28がイグニッションがオンの状態のままであると判定すると、処理はステップS3から再び開始される。
ステップS11では、アイドルストップ制御部21は、アイドルストップ、すなわち、アイドルストップ制御によるエンジン停止を許可する。そして、処理はステップS7に進む。
図7に示すように、先ず、ステップS21では、回復判定部23は、軽劣化判定が成立しているか否かを判定する。回復判定部23が軽劣化判定が成立していると判定すると、処理はステップS22に進む。また、回復判定部23が軽劣化判定が成立していないと判定すると、すなわち、重劣化判定が成立している場合、処理はステップS24に進む。
ステップS24では、回復判定部23は、アイドルストップ禁止時間が第2禁止時間判定用しきい値よりも大きいか否かを判定する。回復判定部23がアイドルストップ禁止時間が第2禁止時間判定用しきい値よりも大きいと判定すると、処理はステップS23に進む。また、回復判定部23がアイドルストップ禁止時間が第2禁止時間判定用しきい値未満であると判定すると、回復判定処理は終了する(処理はステップS6に進む)。
図8には、劣化判定処理の処理手順の一例のフローチャートを示す。図8に示すように、先ず、ステップS31では、判定結果判断部26は、既に寿命判定が成立しているか否かを判定する。判定結果判断部26が既に寿命判定が成立していると判定すると、すなわち、バッテリ4が寿命状態であるとの判定結果を既に得ていると、寿命状態であるため、劣化判定処理は終了する。また、判定結果判断部26が寿命判定が成立していないと判定すると、処理はステップS32に進む。
次に、第1劣化判定部41が行うステップS32の始動時劣化判定処理の処理手順について説明する。
次に、ステップS53では、第1劣化判定部41は、劣化判定回数が回数判定用しきい値よりも大きいか否かを判定する。第1劣化判定部41が劣化判定回数が回数判定用しきい値よりも大きいと判定すると、処理はステップS54に進む。また、第1劣化判定部41が劣化判定回数が回数判定用しきい値以下であると判定すると、処理はステップS55に進む。
ステップS55では、第1劣化判定部41は、重劣化判定を成立させる。例えば、第1劣化判定部41は、重劣化判定のフラグを立てる。そして、始動時劣化判定処理は終了する。
次に、ステップS57では、第1劣化判定部41は、始動時電圧値が第2電圧判定用しきい値未満であるか否かを判定する。第1劣化判定部41が始動時電圧値が第2電圧判定用しきい値未満であると判定すると、処理はステップS58に進む。また、第1劣化判定部41が始動時電圧値が第2電圧判定用しきい値以上であると判定すると、始動時劣化判定処理は終了する。
以上のような始動時劣化判定処理によって、第1劣化判定部41は、始動時電圧値が第1電圧判定用しきい値未満である場合、バッテリ4の始動時電圧が低下しているとして劣化判定回数に1を加算する(ステップS51、ステップS52)。そして、第1劣化判定部41は、劣化判定回数が回数判定用しきい値よりも大きくなると、バッテリ4が寿命であるとの判定を成立させる(ステップS53、ステップS54)。一方、第1劣化判定部41は、劣化判定回数が回数判定用しきい値以下であれば、バッテリ4が重劣化しているとの判定を成立させる(ステップS53、ステップS55)。
図10には、アイドルストップ中電圧劣化判定処理の処理手順の一例のフローチャートを示す。図10に示すように、先ず、ステップS71では、第2劣化判定部42は、アイドルストップ中であるか否かを判定する。第2劣化判定部42がアイドルストップ中であると判定すると、処理はステップS72に進む。また、第2劣化判定部42がアイドルストップ中でないと判定すると、アイドルストップ中電圧劣化判定処理は終了する。
次に、ステップS74では、第2劣化判定部42は、重劣化判定を成立させる。そして、アイドルストップ中電圧劣化判定処理は終了する。
以上のようなアイドルストップ中電圧劣化判定処理によって、第2劣化判定部42は、アイドルストップ中であり、かつアイドルストップ中電圧値が第3電圧判定用しきい値以下の場合、エンジン2の始動不良を防止するために、エンジン2を始動させる又はアイドルストップを禁止する(ステップS71〜ステップS73)。そして、第2劣化判定部42は、バッテリ4が重劣化しているとの判定を成立させる(ステップS74)。
図11には、放電劣化判定処理の処理手順の一例のフローチャートを示す。図11に示すように、先ず、ステップS91では、第3劣化判定部43は、バッテリ4の放電量が第1放電量判定用しきい値未満であるか否かを判定する。第3劣化判定部43がバッテリ4の放電量が第1放電量判定用しきい値未満であると判定すると、放電劣化判定処理は終了する。また、第3劣化判定部43がバッテリ4の放電量が第1放電量判定用しきい値以上であると判定すると、処理はステップS92に進む。
ステップS94では、第3劣化判定部43は、重劣化判定を成立させる。そして、放電劣化判定処理は終了する。
図12には、ソーク劣化判定処理の処理手順の一例のフローチャートを示す。図12に示すように、先ず、ステップS111では、第4劣化判定部44は、ソーク劣化判定が済んでいるか否かを判定する。第4劣化判定部44は、ソーク劣化判定が済んでいると判定すると、ソーク劣化判定処理は終了する。また、第4劣化判定部44がソーク劣化判定が済んでいないと判定すると、処理はステップS112に進む。
次に、ステップS113では、第4劣化判定部44は、ソーク時間が第1時間判定用しきい値よりも大きいか否かを判定する。第4劣化判定部44がソーク時間が第1時間判定用しきい値よりも大きいと判定すると、処理はステップS114に進む。また、第4劣化判定部44がソーク時間が第1時間判定用しきい値以下であると判定すると、処理はステップS115に進む。
ステップS115では、第4劣化判定部44は、ソーク時間が第2時間判定用しきい値よりも大きいか否かを判定する。第4劣化判定部44がソーク時間が第2時間判定用しきい値よりも大きいと判定すると、処理はステップS116に進む。また、第4劣化判定部44がソーク時間が第2時間判定用しきい値以下であると判定すると、ソーク劣化判定処理は終了する。
次に、制御装置20の一連の動作、及びその作用等の一例について説明する。
制御装置20は、イグニッションがオンになっている期間中に所定のサンプリング時間間隔でバッテリ4の劣化判定処理を行う(ステップS3、図8〜図11)。そして、制御装置20は、そのバッテリ4の劣化判定処理で寿命判定、重劣化判定、及び軽劣化判定の何れも成立しなければ、アイドルストップ制御によるエンジン停止を許可する(ステップS4、ステップS8、ステップS11)。
本実施形態では、回復判定部23は、バッテリ4への充電電流が充電電流判定用しきい値未満である場合、バッテリ4が十分に充電されて回復していると判定しても良い。ここで、充電電流判定用しきい値は、例えば、実験的、経験的、又は理論的に予め設定されている値である。
Claims (2)
- 車両が走行するための駆動力を発生するエンジンを予め設定されている停止条件が成立したときに停止させ停止後のエンジンを予め設定されている再始動条件が成立したときに再始動させるアイドルストップ制御部と、前記エンジンを停止後に再始動する際に当該エンジンを始動させるスタータに電力を供給するバッテリと、前記エンジンの動力を用いて発電し前記バッテリを充電する発電機とを有する車両の前記エンジンの制御を行うエンジン制御装置であって、
前記エンジンを始動するときに前記バッテリの劣化を判定し、劣化と判定した場合には劣化判定回数に1加算し、劣化と判定しない場合には前記劣化判定回数を初期化し、前記劣化判定回数に応じて、前記バッテリが交換される必要がある寿命状態と前記バッテリを回復可能な劣化状態とを判定する劣化判定部と、
前記劣化判定部が前記バッテリが劣化状態であると判定した後に前記バッテリが充電されて予め設定されている充電状態となる回復状態になっているか否かを判定する回復判定部と、を有し、
前記劣化判定部は、前記回復判定部が前記バッテリが回復状態になっていると判定した後も、前記エンジンを再始動するときに前記バッテリの劣化を判定し、
前記アイドルストップ制御部は、前記劣化判定部がバッテリが劣化していると判定したときには前記回復判定部が前記バッテリが回復状態になっていると判定するまで前記エンジンの停止を禁止し、前記劣化判定部が前記バッテリが寿命状態であると判定したときには前記エンジンの停止を禁止することを特徴とするエンジン制御装置。
- 前記劣化判定部は、前記バッテリが第1の劣化状態になっているか、前記第1の劣化状態よりも劣化度合いが高い第2の劣化状態になっているかを判定しており、
前記回復判定部は、前記劣化判定部が前記バッテリが前記第1の劣化状態になっていると判定しかつ前記アイドルストップ制御部が前記エンジンの停止を禁止している時間が第1しきい値よりも大きいときには前記回復状態になっているとの判定をし、前記劣化判定部が前記バッテリが前記第2に劣化状態になっていると判定しかつ前記アイドルストップ制御部が前記エンジンの停止を禁止している時間が前記第1しきい値よりも大きい第2しきい値よりも大きいときには前記回復状態になっているとの判定をすることを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。
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