JP6191132B2 - 照明器具 - Google Patents
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Description
[第1実施形態]
図1は本発明の第1実施形態に係る道路灯1を下方からみた斜視図である。図2は道路灯1の構成を示す図であり、図2(A)は平面図、図2(B)は側面図、図2(C)は底面図、図2(D)は正面図、及び図2(E)は背面図である。また図3は道路灯1の底面図である。
この道路灯1は、図1に示すように、ポール型(ストレート型とも呼ばれる)の支柱4、又は、アーム型の支柱5の先端部3に器具本体10を支持したものである。支柱4、5は路肩等の道路脇の地面に立設された柱であり、ポール型の支柱4は、その先端部3が鉛直方向に真っ直ぐに延び、アーム型の支柱5は、柱の途中から曲がって先端部3が水平方向に水平、或いは所定角度傾いて延びている。この道路灯1の器具本体10は、支柱4、5の両方に取り付け可能に構成されている。
器具本体10は、アルミダイカスト等で形成され、図1、及び図2に示すように、一端(基端)11Aから他端11Bにかけて長い平面視略矩形の箱型を成し、その一端11Aの近傍で上記支柱4、5の先端部3に支持され、他端(先端)11Bを道路側(車道側)に向けて設置される。器具本体10の底面10Aには、一端11Aの側に出射開口12が形成され、この出射開口12が平板状の透明なグローブガラス(グローブ)13(図2(C))で覆われている。なお、図1、及び図3は、グローブガラス13から器具本体10の内部を透視して示したものである。
なお、本実施形態では、ポール型の支柱4に支持する道路灯1について主に説明する。
器具本体10は、ベースケース体20と、下カバー体(カバー)21と、蓋体22とを備え、これらが器具本体10の略箱型のケース体を構成する。これらベースケース体20、下カバー体21、及び蓋体22は、屋外使用に十分に耐え得る耐食性があり、なおかつ、熱伝導性が高い材料(例えばアルミニウムやアルミニウム合金)を用いて形成されている。高熱伝導性の材料を用いることで、後述する光源ユニット25の発熱がケース体(本実施形態では、特にベースケース体20)から放熱され、光源ユニット25の光源温度が発光動作に適切な温度に維持される。
ベースケース体20は、器具本体10の六面の外側面のうち、天面10C、正面側、及び左右側の外側面(側面)10D、10E、10Fを構成し、下カバー体21は、器具本体10の底面10Aを構成する。また蓋体22は、器具本体10の天面10Cに開閉自在に設けられ、当該天面10Cの一部から背面10Bを構成する。
器具本体10には、蓋体22が開いて露出する箇所に後述するクランプユニット26が内設され、また道路側を向く他端11Bの側に光源を構成する複数(本実施形態では6個)の光源ユニット25が内設されている。
ベースケース体20は、その内部が器具本体10の一端(基端)11Aの側のクランプ取付室27Bと、他端11Bの側の光源室27Aとに仕切28で仕切られている。クランプ取付室27Bにはクランプユニット26が配設され、光源室27Aには光源ユニット25が配設されている。
クランプユニット26は、器具本体10のアーム用挿入孔15、又は、ポール用挿入孔16から挿入された支柱4、5の先端部3に挿入されて取り付けられる支柱取付具である。
LED基板34は、COB型LED35の発熱を裏面に効率良く伝えるために、高熱伝導性を有する例えばセラミック等で形成されている。
COB型LED35は、多数のLEDをLED基板34の上に密集配置して平面視略円形(四角形も有り得る)の面状の発光部35Aを形成したチップオンボード(COB)構造の発光デバイスである。この面状の発光部35Aは、この面に略垂直な方向に光軸Fを有し、この光軸Fが器具本体10の底面10Aを指向する姿勢で器具本体10の中に配置される。COB型LED35は、多数のLEDが密集配置されていることから大光量で高輝度な灯具が得られる。
反射鏡ベース板37は、反射鏡38の組み付けベースとなる板材であり、上記絶縁シート36、及びLED基板34を上記ベースケース体20との間に挟むようにして当該ベースケース体20にネジ止め固定される。上記LED基板34は、反射鏡ベース板37による挟み込みにより、その裏面がベースケース体20に密接した状態で固定される。
この反射鏡38の先端は、グローブガラス13に接してはいないものの、近接して配置されており、グローブガラス13に近接させた分だけ、出射開口12の形成部の厚さが薄く形成でき、コンパクト化が図られている。
台座面40は、ベースケース体20の天井面20Aに一体に形成されており、高熱伝導性を有するLED基板34を通じてCOB型LED35の発熱が伝えられる。台座面40の熱は、ベースケース体20の天井面20Aに伝へられ、当該ベースケース体20の天面10Cから外部に放熱され、これにより、COB型LED35の光源温度が発光動作に適切な温度に維持される。なお、COB型LED35に代えて、他の構造のLEDを発光素子として用いても良いことは勿論である。
上記包囲壁41のうち、クランプ取付室27Bに面する箇所は上記仕切28によって構成されており、この仕切28には、電源線引込孔43が開口し、この電源線引込孔43を通じて電気配線がクランプ取付室27Bから光源室27Aに引き込まれる。このとき電源線引込孔43をシールするために、この電源線引込孔43にブッシング44を嵌合し、このブッシング44に電源線を通して配線される。
図8は蓋体22を開いた状態を示す道路灯1の側面図であり、図9は同状態を示す道路灯1の上方斜視図である。
これらの図、及び前掲図7に示すように、ベースケース体20の天面10C、及び背面側には、クランプ取付室27Bを露出する開口47が形成されている。具体的には、開口47は、クランプ取付室27Bの天井に対応する箇所の天面10Cから背面10Bに亘る範囲を露出するように形成されており、さらに、クランプ取付室27Bの左右の両側面の側も露出するように形成されている。
かかる蓋体22は、ベースケース体20の天面10Cの略中央(より正確にはクランプ取付室27Bと光源室27Aとの境界近傍)に設けたヒンジ金具46に、光源室27A側に突出したヒンジ側端部22A(図6)を結合してベースケース体20に取り付けられる。したがって、蓋体22の開閉軸が天面10Cの上になることから、蓋体22を開いた場合に当該蓋体22が天面10Cの上に移動する。このため、器具本体10の背面10Bの側の近くに壁面等の構造物が有る場合でも、開蓋時に蓋体22が干渉することがなく、蓋体22を大きく開くことができる。
また、器具本体10の天面10Cは、前掲図2(B)に示すように、正面側(すなわち光源室27Aの側)の他端11Bから背面側(すなわちクランプ取付室27B)の側にかけて流線20Lを描く形状とされている。これにより、図8に示すように、器具本体10が水平面Hに対して所定角度αの傾斜角度で他端11Bを上を向けた姿勢で取り付けられた場合に、天面10Cに降り注ぐ雨水や積雪を背面側に移動させつつ、天面10Cの両側からスムーズに落下させるようになっている。
さらに、この器具本体10には、クランプ取付室27Bの近傍の光源室27Aの天面10Cに、左右の両側に亘って横断し排水溝としての機能を有する横溝45が形成され、また、前掲図2に示すように、他端11Bから背面側に向けて延び、上記横溝45に合流する複数本の誘導溝48が形成されている。これにより、光源室27Aの側の他端11Bから背面側への雨水等の移動を促進し横溝45からスムーズに落下させることができる。
本実施形態では、各誘導溝48が上述の台座面40の直上に対応した位置に設けられており、台座面40を通じて伝熱される光源の熱で積雪を溶かし、横溝45に効率良く案内されるようになっている。
また蓋体22の結合側の縁部は横溝45に沿って配置され、横溝45が蓋体22の開閉に要するクリアランスも兼ねている。この横溝45の中には、蓋体22に結合される上記ヒンジ金具46が収められておりヒンジ金具46が露出しないようにすることで意匠が高められている。このとき、ヒンジ金具46は、横溝45の底面45Aから高い位置であり、かつ、蓋体22のヒンジ側端部22Aで覆われた位置に配設されている。これにより、ヒンジ金具46が風雨に曝され、また横溝45の雨水に浸水し難くなり、水による腐食が抑制される。
ストッパー機構49は、蓋体22の裏面に設けたレール50と、ベースケース体20に一端51Aが結合され他端51Bがレール50に案内自在に係合し蓋体22を支持する支持棒51とを備えている。レール50には、蓋体22の開閉に伴って支持棒51の他端51Bが移動する直線状の孔である案内路50Aが設けられている。開蓋時には、蓋体22が90度以上(本実施形態では115度)の開き角度β(図8)に開いた状態で支持棒51が案内路50Aの下端部50A1に引っ掛かって蓋体22を支持する。また案内路50Aには、下端部50A1を略L字状に上方(天面10Cの側)に延ばした支え用端部50A2が設けられている。この支え用端部50A2に支持棒51が引っ掛かることで、支持棒51が蓋体22の開き角度βが90度以下の状態で蓋体22を閉蓋不能に支持する。
すなわち、開いた蓋体22が閉じるには、作業者が分岐路50A4に支持棒51の他端51Bを案内するように操作する必要がある。このような操作が成されずに、例えば風等の影響で蓋体22が閉じようとする場合には、支持棒51の他端51Bが案内路50Aを直線状に勢いよく移動し、ストレートに上端部50A3に到達して蓋体22が全閉する前に係止され、作業中に不意に蓋体22に挟まれるといった事を防止できる。
光源としてナトリウムランプ等を用いた従来の照明器具では、ナトリウムランプからの発熱量が多いため、器具本体10から滴下する水滴は凍りにくく、氷柱は形成され難い。
これに対し、本実施形態の道路灯1のように、光源にCOB型LED35等の発光素子を用いた照明器具の場合、発光素子の発熱量が比較的少ないため、このままでは器具本体10に氷柱が形成されやすい。
以下、図3−図6及び図10を参照し、器具本体10の高温部の温度と、器具本体10の滴下部の温度との温度差を所定温度以内に収めて、氷柱の形成を抑制する構成について説明する。
さらに、本実施形態では、光源ユニット25の熱を滴下部となる下端10D1、10E1、10F1に伝熱する伝熱板(伝熱部材)60を設けている。以下、この伝熱板60の詳細な構成について説明する。
伝熱板60は、図10に示すように、例えばアルミや銅等の熱伝導性を有する素材で形成された板状部材である。この伝熱板60は、図3−図6に示すように、底面視において包囲壁41に囲まれた光源室27Aの略全体に亘る大きさに形成され、ベースケース体20とLED基板34との間に配置されて、ネジ(固定手段)61でベースケース体20に固定されている。
また、詳細な説明を省略するが、伝熱板60には、例えば絶縁シート36や反射鏡ベース板37の固定手段等の部材を露出させる貫通孔が設けられている。
ベースケース体20には、左右の外側面10E、10F近傍(例えば、包囲壁41)に、段部20Bが形成されており、伝熱板60がベースケース体20に取り付けられると、側端上面63A及び側端面63Bがベースケース体20の段部20Bに接触するようになっている。
また、本実施形態によれば、遮光部材70の支持枠71と、器具本体10の下端(底面10A)における外側面10D,10E,10F近傍とが接触する。光源ユニット25の熱が遮光部材70に伝わる構成となるため、同様に、天面10Cの温度と滴下部となる遮光部材70の下端の温度との差を小さくする効果が期待できる。
一方、伝熱板60を必要としない場合には、伝熱板60をベースケース体20から取り外すだけでよく、器具本体10の再設計を行うことなく、道路灯1を寒冷地帯に設置されない通常の照明器具とすることができるので、器具本体10の汎用性が向上する。
図12は道路灯1の設置態様を示す図である。
道路灯1は、図12に示すように、例えば、道路65の脇に立設されたポール型の支柱4に取り付けられ、夜間に点灯し、道路65を照明する。
例えば、図12のハッチング領域に示すように、道路灯1の背後に隣接して、畑CRが道路65の車線方向Gに沿って所定幅RAだけ延在している。道路灯1は、この畑CRに光害が発生することを回避すべく、畑CRが設けられている領域を含む遮光領域ECに向かう光を遮光する遮光部材70を、器具本体10の下面(底面)に一体に取り付けた構成とされている。
ここで、出射開口12を形成する下カバー体21の外縁部21Aには、図3に示すように、複数のネジ孔21Bが形成されている。遮光部材70は、このネジ孔21Bを利用して、器具本体10に着脱自在に締着固定される。
図1、図6、及び図13において、遮光部材70は、グローブガラス13を覆うように設けられて、道路灯1の背後に向かう光を遮光する。
遮光部材70は、光を透過させず、しかも光を反射させない板状部材であることが望ましい。遮光部材70は、アルミ等の金属や光を透過させない樹脂を材料とすることができる。また、光を透過する部材でも、その表面に遮光性の塗料を施したものでもよい。
遮光部材70は、図13及び図14に示すように、器具本体10に固定される支持枠71と、支持枠71に支持される複数の遮光片72とを備えている。
支持枠71には、図14に示すように、下カバー体21に形成されたネジ孔21Bに対応する位置に貫通孔71Aが形成されている。支持枠71は、各貫通孔71Aを介してネジ孔21Bに螺合されたネジ76によって、下カバー体21に着脱自在に固定されている。
各遮光片72は、図14に示す取付けフランジ部75を介して支持枠71に支持されて、グローブガラス13の外面に対して起立している。
遮光片72は、各光源ユニット25に対応する位置に設けられている。この実施形態では、光源ユニット25は、器具本体10の左右方向に一対ずつ、器具本体10の前後方向に3列設けられているが、各列に配列される左右一対の光源ユニット25に対して共通の遮光片72を配置している。即ち、各列に配列される一対の光源ユニット25を1グループとし、グループごとに、共通の遮光片72を設けている。これにより、各グループに含まれる複数の光源ユニット25が放射する光が、共通の遮光片72によって遮光される。この実施形態では、各グループに対応して設けられた遮光片72は、光源ユニット25の列間の距離に一致するピッチで互いに平行に配置される。
遮光片本体73は、略矩形の板状であり、支持枠71の左右方向の全域に亘って延在している。遮光片本体73は、いずれも前方に向かって同じ角度で傾斜されている。
遮光片本体73の基端は、対応付けられた光源ユニット25に対して次の位置に配置される。器具本体10の左右方向に直交する断面において、反射鏡38の反射面38Aは、図13(B)に示すように、出射開口12に向かって口開き状となっている。遮光片本体73の基端は、口開き状に対面する一対の反射面38Aのうち、器具本体10の後方側(基端側)に位置する反射面38Aの延長線上に、おおよそ位置している。
遮光片本体73の傾斜角度、及び突出長は、器具本体10の背後に位置する遮光したい領域へ光が向かわないように適宜設定される。
側部遮光片74の基端は、支持枠71の内周面に沿って延在し、支持枠71の表面から裏面に至っている。支持枠71の内周面には、図15に示すように、側部遮光片74の基端部近傍が嵌め込まれる凹部77が形成されている。これにより、取付けフランジ部75と支持枠71との溶接が仮に外れたとしても、遮光片72が、支持枠71の開口面に沿って、言い換えれば、出射開口12の開口面に沿って移動することが規制される。即ち、遮光片72が支持枠71に支持された状態で、凹部77が、グローブガラス13の表面に沿って、遮光片72の取付け位置が移動することを規制する規制部として機能するので、取付けフランジ部75と支持枠71との溶接が外れたとしても、遮光片72が落下することが防止される。なお、側部遮光片74の基端側に、凸状とした支持枠71の内周壁面を嵌めこんでも同様の効果が得られる。
通し孔78Aには、例えば、落下防止ワイヤ79の一端が結びつけられて固定される。また、落下防止ワイヤ79の他端は、ポール用挿入孔16と筒部29の外周面29Cとの間からクランプ取付室27B内に通されている。落下防止ワイヤ79の他端は、リング状に結んでおき、落下防止ワイヤ79の他端に、クランプユニット26を固定するボルト31A(図9参照)を通しておくなどする。これにより、器具本体10のケース体を構成するベースケース体20に、落下防止ワイヤ79を介して遮光部材70が連結され、遮光部材70を着脱する際に、ネジ76を外した場合でも、遮光部材70がベースケース体20から落下することが防止される。
なお、本実態形態では、器具本体10がポール型の支柱4に支持される場合について説明した。器具本体10がアーム型の支柱5に支持される場合も、落下防止ワイヤ79を介して、遮光部材70を器具本体10のケース体に連結可能である。
図16はアーム型の支柱に支持される器具本体10において、遮光部材70と器具本体10とを落下防止ワイヤ79にて繋いだ様子を示す図であり、図16(A)は底面側から器具本体10を見た斜視図であり、図16(B)は器具本体10のクランプ取付室27B内を透視した図である。
図16において、筒部29は、アーム用挿入孔15に挿入されて、ベースケース体20に固定されており、この筒部29にアーム型の支柱5が挿入される。
落下防止ワイヤ79の他端にボルト31Aが通され、ボルト31Aが締め付けられる。これにより、遮光部材70が器具本体10のケース体を構成するベースケース体20に接続されて、遮光部材70が、ケース体から落下することがなくなる。
また、遮光部材70がグローブガラス13の外側に配置されるので、器具本体10内にグローブガラス13の設置スペースを設ける必要がなくなる。このため、光源ユニット25と出射開口12との間の距離が増大することが抑えられ、器具効率が低下することも防止できる。
また、器具本体10には、出射開口12の形成部よりも下方に突出する段部10Gが形成されており、遮光部材70が、段部10Gの突出寸法の範囲J内に配置されているので、道路灯1の高さが抑えられる。さらに、器具本体10の凹凸が少なくなるので意匠性も向上する。
また、光源ユニット25が、放射する光の配光を制御する反射鏡38を備え、この反射鏡38に近接してグローブガラス13が配置されている。これにより、反射鏡38とグローブガラス13とを近接させた分だけ、出射開口12の形成部の厚さが薄く形成でき、コンパクト化が図られている。
また、本実施形態によれば、遮光部材70の支持枠71と、器具本体10の下端(底面10A)における外側面10D,10E,10F近傍とが接触する。光源ユニット25の熱が遮光部材70に伝わる構成となるため、同様に遮光部材70に氷柱が形成されることを抑制する効果が期待できる。
図17はこの発明の第2実施形態に係る道路灯80の構成を示す図であり、図17(A)は底面図、図17(B)は図17(A)のB−B矢視断面図を示している。図18は道路灯80の要部分解斜視図である。
図17及び図18において、道路灯80は、遮光部材90を更に備える他は道路灯1と同様に構成されている。
第1実施形態の道路灯1は、遮光部材70により背後に向かう所定の光を遮光する構成とされていた。
この実施形態に係る道路灯80は、新たに設けた遮光部材90によって、道路灯80の前方に出射され、道路65(図12参照)を横断して、道路65の外側に大きく外れた領域に向かおうとする光を遮光する。
遮光部材90は、3つの遮光片72に代え、3つの遮光片92を有し、留め具連結部78に代え、留め具連結部98を有する他は、遮光部材70と同様に構成されている。
遮光部材70、及び遮光部材90のそれぞれの支持枠71は、同一形態であり、これらは出射開口12の周囲に位置する、下カバー体21の外縁部21A(出射開口外縁部)に重ねて配置され、共通のネジ76によりネジ止めされている。このとき、遮光部材90の遮光片92と遮光部材70の遮光片72とは、取付け位置が異なっており、互いに干渉しない位置関係にある。この実施形態では、3つの遮光片92と3つの遮光片72が、器具本体10の前後方向に交互に並ぶように配列されている。なお、遮光部材70の留め具連結部78と遮光部材90の留め具連結部98も、互いに干渉しない位置関係にある。留め具連結部98にも、留め具連結部78と同様に、通し孔98Aが形成されている。詳細には図示しないが、留め具連結部78、98の通し孔には、一端がベースケース体20に接続された落下防止ワイヤの他端が結ばれて、遮光部材70、90が器具本体10の底面10Aから落下することが防止されている。
一対の遮光部材70、90が、各光源ユニット25に対応させて設けられるが、これらの遮光片72、92の先端間には遮光片間の開口γが形成されている。グローブガラス13から出射される光のうち、この遮光片間の開口γを透過する光によって、道路65の照明が行われる。
3つの遮光片本体93は、いずれも後方に向かって同じ角度で傾斜され、互いに平行な位置関係にある。遮光片本体93の基端は、対応付けられた光源ユニット25に対して次の位置に配置される。器具本体10の左右方向に直交する断面において、遮光片本体93の基端は、出射開口12に向かって口開き状となる反射鏡38の一対の反射面38Aのうち、前方に位置する反射面38Aの延長線上に、おおよそ位置している。
遮光片本体93によって、道路灯80から前方に向かおうとする光のうち、道路65を横断して、道路65の外側の所定領域に向かう光が遮光される。
また、例えば、遮光片92により遮光したい領域(遮光領域)が、車線方向Gに幅広い場合、遮光片本体93だけでは、遮光したい領域の幅方向の全域に亘って遮光しきれない場合がある。そこで、遮光片本体93の側部に、側部遮光片94を設けている。側部遮光片94を設けたことによって、道路灯1の向かい側に位置する遮光領域のうち、道路灯1から離れた遠方の領域に向かう光を遮光可能になる。即ち、遮光領域のうち、道路灯1の真向かいを含み、車線方向Gに沿って延びる所定範囲の領域が遮光片本体93によって遮光され、遮光片本体93によって遮光される領域の外側の領域が、側部遮光片94によって遮光される。
ここで、遮光片72の傾斜角度と、遮光片92の傾斜角度は、同じである必要はなく、遮光したい領域の場所、形状を鑑みて適宜設定すればよい。
図19は本発明の他の実施態様に係る道路灯100を示す図である。
例えば、図19に示すように、道路灯100は、道路灯80において、遮光部材70を省略した他は、道路灯80と同様に構成されている。
道路灯100は、道路65を横断して道路65の外側の所定の領域に向かう光を遮光し、道路灯100の背後に向かう光は遮光しない。
このように、道路灯100は、遮光したい領域に応じて器具本体10に適宜取り付ければよい。
また、例えば、上記実施の形態では、グローブの例として平板状のグローブガラス13(パネル)を説明したが、グローブは形や素材の制約を受けないものとする。
また、本発明は道路灯に限らず、例えば街灯等の任意の屋外用照明器具に適用可能である。また、本発明は、器具本体が支柱に限らず、例えば建物の壁等に支持される照明器具に適用可能である。
10 器具本体
10G 段部
12 出射開口
13 グローブガラス(グローブ)
21A 外縁部(出射開口外縁部)
25 光源ユニット(LED光源)
38 反射鏡
70、90 遮光部材
71 支持枠
72、92 遮光片
77 凹部(規制部)
Claims (5)
- 器具本体に複数のLED光源を収め、前記LED光源の放射光が出射される前記器具本体の出射開口を平板状のグローブで覆い、前記グローブの外側に、前記LED光源に対応させて前記グローブより出射される光を遮光する一及び他の遮光部材を配置し、
前記一の遮光部材は、複数の前記LED光源に対応する位置に、前記グローブの面に対して起立するように設けられて前記器具本体の背後に向かう光を遮光する複数の遮光片と、複数の前記遮光片を支持する支持枠と、を備え、この支持枠が前記器具本体に着脱自在に取り付けられ、
前記他の遮光部材は、当該他の遮光部材の遮光片が、前記一の遮光部材の遮光片との間に前記LED光源が位置して器具本体の正面側遠方に向かう光を遮光するように、前記一の遮光部材の前記支持枠と前記他の遮光部材の支持枠を重ねて前記器具本体の出射開口外縁部に着脱自在に取り付けられていることを特徴とする照明器具。 - 前記遮光片には取付けフランジ部が延出され、当該取付けフランジ部が、前記器具本体と前記支持枠との間に配置され、前記グローブの表面に沿った前記遮光片の取付け位置の移動を規制する規制部を前記支持枠に設けたことを特徴とする請求項1に記載の照明器具。
- 前記LED光源が、放射する光の配光を制御する反射鏡を備え、この反射鏡に近接して前記グローブが配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の照明器具。
- 前記器具本体は、前記出射開口の形成部よりも下方に突出する段部を有し、前記遮光部材が、前記段部の突出寸法の範囲内に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の照明器具。
- 前記支持枠が同一形態であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の照明器具。
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