JP6190741B2 - 電力融通システム、及び電力融通方法 - Google Patents
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Description
本発明は、斯かる実情に鑑みてなされたものであり、複数のクラスタ(需要家)間において電力の利用効率を高めることができる、電力融通システム、及び電力融通方法を提供するものである。
<第1の実施形態>
(電力融通システム1の概略構成)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電力融通システム1の概略構成を示す構成図である。この電力融通システム1は、図1に示すように、親クラスタ部100と、この親クラスタ部100の配下に置かれる複数の子クラスタ部200及び子クラスタ部300とを、ACバス31とDCバス32とを介して接続し、電力を融通するようにしたものである。また、子クラスタ部300には、子クラスタ部400がカスケード接続されている。
例えば、親クラスタ部100と、子クラスタ部200と、子クラスタ部300と、子クラスタ部400とのそれぞれは、再生可能エネルギーを利用する発電装置(例えば、太陽光発電装置)と、エネルギー貯蔵システムとなる蓄電装置と、需要家の負荷装置とから成る。
なお、以下の説明において、交流電力を出力するパワーコンディショナ(PCSAC)を、単に「PCSAC」と呼び、直流電力を出力するパワーコンディショナ(PCSDC)を、単に「PCSDC」と呼ぶことがある。
この変換装置A120には給電経路175を介して分電盤161が接続され、また、給電経路172を介して分電盤162が接続される。分電盤161には、不図示の過電流遮断器(ブレーカ)を介して、一次側ACバス31と、交流負荷装置143と、切替部160の一端とが接続される。
また、分電盤162には、不図示の過電流遮断器(ブレーカ)を介して、蓄電装置145と、PCSDC150Aと、直流負荷装置144とが接続される。なお、直流負荷装置144は、直流電力によって動作する装置であり、例えば、直流家電、LED照明、パソコンやサーバなどの情報機器等である。
なお、分電盤161は、交流電力の分電盤であり、分電盤162は、直流電力の分電盤である。
そして、共通接点cには、発電装置141がPCSAC150を介して接続されており、接点bには、分電盤161に繋がる給電経路174が接続されており、接点aには、変圧器102の二次側に繋がる給電経路171が接続されている。
なお、切替部160では、機械式接点を用いたスイッチの例を示しているが、実際には、切替部160は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の半導体スイッチング素子を用いた半導体スイッチで構成されている。後述する親クラスタ部100の切替部160A(図5)や、子クラスタ部200の切替部260や、切替部260A(図5)や、子クラスタ部300の切替部360や、子クラスタ部400の切替部460等についても同様である。
例えば、子クラスタ部200は、制御部210、変換装置B220、発電装置241、発電装置242、交流負荷装置243、直流負荷装置244、蓄電装置245、PCSAC250、PCSDC250A、切替部260、分電盤261、及び分電盤262を備えている。
この変換装置B220には、クラスタ内部の二次側ACバス41を介して分電盤261が接続され、又、クラスタ内部の二次側DCバス42を介して分電盤262が接続される。この分電盤261には、不図示の過電流遮断器(ブレーカ)を介して、交流負荷装置243と、切替部260の一端とが接続される。
また、分電盤262には、不図示の過電流遮断器(ブレーカ)を介して、蓄電装置245と、PCSDC250Aと、直流負荷装置244とが接続されている。
この変換装置E320には、クラスタ内部の二次側ACバス51を介して分電盤361が接続され、又、二次側DCバス52を介して、分電盤362が接続される。この分電盤361には、不図示の過電流遮断器(ブレーカ)を介して、交流負荷装置343と、切替部360の一端とが接続されている。
また、分電盤362には、不図示の過電流遮断器(ブレーカ)を介して、蓄電装置345と、直流負荷装置344とが接続されている。
この変換装置C420は、二次側ACバス61及び二次側DCバス62を介して、子クラスタ部300と接続される。なお、二次側ACバス61は、子クラスタ部300において、分電盤361を介して二次側ACバス51に接続されている。また、二次側DCバス62は、子クラスタ部300において、分電盤362を介して二次側DCバス52に接続されている。また、この変換装置C420には、分電盤461と、分電盤462とが接続される。また、分電盤461には、不図示の過電流遮断器(ブレーカ)を介して、交流負荷装置443と、切替部460の一端とが接続されている。また、分電盤462には、不図示の過電流遮断器(ブレーカ)を介して、蓄電装置445と直流負荷装置444とが接続されている。
次に、親クラスタ部100の発電装置141とPCSAC150の構成について説明する。なお、子クラスタ部200の発電装置241とPCSAC250、子クラスタ部300の発電装置341とPCSAC350、及び子クラスタ部400の発電装置441とPCSAC450についても同様な構成である。
この図2(B)に示す例では、図2(A)に示す例と同様に、発電装置142として太陽電池アレイ142aを用いた例を示している。そして、PCSDC150Aは、発電量制御部151と、系統連系制御部152Aと、DC/DCコンバータ155とを備える。
系統連系制御部152Aは、DC/DCコンバータ155の出力電圧を調整することにより、分電盤162に直流電力を供給する。
図3は、変換装置A120と変換装置D130の構成例を示す構成図である。
変換装置A120は、図3(A)に示すように、双方向交直変換部(双方向AC/DC変換部)121と、スイッチ部(SW)122とを備える。
この変換装置A120は、スイッチ部122が閉状態の場合、破線aに示す方向に沿って、変圧器102から出力される商用の交流電圧(例えば、AC400V)を、分電盤161を介して、一次側ACバス31に出力する。また、商用電力系統2に停電が発生した場合、制御部110は、スイッチ部122を遮断して、変換装置A120の負荷側を商用電力系統2から解列する(すなわち切り離す)。
また、双方向交直変換部121は、AC/DCコンバータ機能により、破線dに示す方向に沿って、分電盤161を介して一次側ACバス31から入力される交流電力を直流電力に変換して、クラスタ部内の直流電力の給電経路172を介して分電盤162に出力する。
なお、親クラスタ部100内の発電装置141や発電装置142等の余剰電力を交流電力として一次側ACバス31に向けて出力する動作を「交流融通」又は「AC融通」と呼ぶことがある。子クラスタ部200と、子クラスタ部300と、子クラスタ部400とについても同様である。
また、双方向直流変換部131は、破線fに示す方向に沿って、一次側DCバス32から直流電力を入力し、この直流電力をクラスタ部内に配電する直流電力に変換し、給電経路173を介して分電盤162に出力する。
なお、親クラスタ部100内の発電装置142や蓄電装置145等の余剰電力を直流電力として一次側DCバス32に向けて出力する動作を「直流融通」又は「DC融通」と呼ぶことがある。子クラスタ部200と、子クラスタ部300と、子クラスタ部400とについても同様である。
次に、変換装置B220と変換装置E320と変換装置C420の構成について説明する。この変換装置B220と変換装置E320と変換装置C420とは、同じ構成の変換装置であるため、変換装置B220を代表として示し、この変換装置B220の構成について説明する。
図4は、変換装置B220の構成例を示す構成図である。
変換装置B220は、図4に示すように、双方向交直変換部(双方向AC/DC変換部)221と、スイッチ部(SW)222と、双方向直流変換部(双方向DC/DC変換部)223とスイッチ部(SW)224とを備えている。双方向交直変換部221は、交流電力を直流電力に変換する機能と、直流電力を交流電力に変換する機能を備えている。また、双方向直流変換部223は、DC/DCコンバータを備え、直流電力と直流電力との間で双方向に電力変換する機能を備えている。
また、双方向交直変換部(双方向AC/DC変換部)221は、スイッチ部222が閉状態の場合、破線bに示す方向に沿って、一次側ACバス31から供給される交流電力を直流電力に変換し、この直流電力を、二次側DCバス42を介して、分電盤262に出力することができる。
また、双方向直流変換部223は、破線fに示す方向に沿って、二次側DCバス42に供給されている直流電力を一次側DCバス32に融通する直流電力に変換し、この変換した直流電力を一次側DCバス32に出力することができる。
また、図5は、図1に示す電力融通システムの変形例を示す構成図である。
この図5に示す電力融通システム1Aは、図1に示す電力融通システム1と比較して、
親クラスタ部100Aにおいて、図1に示す親クラスタ部100内の変換装置D130を省略した点と、切替部160Aを新たに追加した点が構成上で異なる。また、図5に示す子クラスタ部200A内に、新たに切替部260Aを追加した点が構成上で異なる。他の構成は、図1に示す電力融通システム1と同様である。このため、同一の構成部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
次に、電力融通システムにおける電力融通制御処理について説明する。
上記構成の電力融通システム1においては、商用電力系統2の受電点となり該商用電力系統2から商用電力の供給を受ける親クラスタ部100と、子クラスタ部200と、子クラスタ部300と、子クラスタ部400との各クラスタ同士は、一次側ACバス31と一次側DCバス32とを介して、互いに交流電力及び直流電力を融通できるように構成されている。そして、親クラスタ部100と、子クラスタ部200と、子クラスタ部300と、子クラスタ部400との間で電力を融通する場合の方法として、交流電力のみの融通、直流電力のみの融通、又は直流電力と交流電力との両方の融通との3通りの融通方法を選択可能としている。
この図6では、親クラスタ部100を例にとり電力融通の制御動作について説明するが、子クラスタ部200と、子クラスタ部300と、子クラスタ部400とにおいても同様な制御動作が行われる。
図6に示す親クラスタ部100において、交流融通を行う場合は、PSAC150を介して出力される発電装置141の交流発電量Pacが余った場合であり、かつ、蓄電装置145が満充電又は満充電に近い状態の場合である。つまり、蓄電装置145の蓄電池残容量SOCが所定の閾値以上の場合である。
なお、図6における電流Idcは、蓄電装置145が負極接地されている場合の電流Idcの向きを示しており、この直流電流Idcの向きが直流電力を融通する向きを示している。つまり、直流系を正極接地とするか負極接地とするかで、GNDに対となる接続線の電流の向きが変化する。図6では、蓄電装置145が負極接地であるという条件の基での電流Idcの向きを示し、直流電流Idcの向きが直流電力を融通する向きと一致する場合の例である。
より具体的には、発電装置142の直流発電量Pdcが直流負荷装置144の直流消費電力Loaddcよりも大きく(Pdc>Loaddc)、変換装置A120から分電盤162に流れる電流Idcが、図に示す放電方向に流れ、かつ蓄電装置145の蓄電池残容量SOCが所定の閾値以上である場合に、親クラスタ部100から他のクラスタに対して一次側DCバス32を介して直流融通が行われる。子クラスタ部200と、子クラスタ部300と、子クラスタ部400についても同様である。
なお、一次側ACバス31には、商用電力系統2から電力が供給される他、発電装置141や発電装置142や蓄電装置145からも電力が供給されるため、商用電力系統2が停電になった場合でも、すぐに一次側ACバス31が停電になることなく給電可能状態が維持される。一方、一次側DCバス32は直流融通時に限り給電されるものである。
なお、子クラスタ部200、300、400においても、親クラスタ部100の場合と同様に適用可能であり、それぞれの場合の符号「CS」は、子クラスタ部200と、子クラスタ部300とにおいては、一次側ACバス31から供給される交流電力であり、子クラスタ部400においては、子クラスタ部300の二次側ACバス61から供給される交流電力である。
また、この表において、電流Idcは、電流Idcの方向が「充電方向」の場合に、変換装置A120から直流系の分電盤162に向けて直流電力が融通される状態を示し、電流Idcの方向が「放電方向」の場合に、直流系の分電盤162から変換装置A120に向けて直流電力が融通される状態を示している。
また、後述する状態ST13に示すように、発電装置142のPCSDC150Aから出力される直流電力の発電量が直流負荷装置144の負荷電力よりも大きく、かつ、蓄電装置145が満充電の状態であり、さらに電流Idcが放電方向(図6参照)に流れる場合に、一次側DCバス32を介して他クラスタ部に対して直流融通が行われる。子クラスタ部200と、子クラスタ部300と、子クラスタ部400とにおいても同様である。
まず、状態ST1から状態ST3は、サブクラスタ消費の状態、つまり、クラスタ内の発電装置141から直流負荷装置144側に電力の融通が行われず、かつ、発電装置142と蓄電装置145から交流負荷装置143側に電力の融通が行われない状態を示している。
この状態ST1から状態ST3においては、交流発電量Pacと直流発電量Pdcに交流融通又は直流融通を行うほどの余裕がないため、交流融通と直流融通との両方とも行われない。
この状態ST1においては、直流消費電力Loaddcの不足分を補うために、蓄電装置145から直流負荷装置144に向けて放電方向にバッテリ電流Ibattを流す。また、蓄電装置145から変換装置A120に向けて直流電流Idcが流れず、Idcは0である。
また、状態ST3は、「Pac+CS=Loadac」であり、かつ、直流発電量Pdcが、直流負荷装置144における直流消費電力Loaddcよりも大きい場合である(Pdc>Loaddc)。この状態ST3においては、発電装置142から蓄電装置145に向けて充電方向の電流Ibattが流れる。
この状態ST4においては、交流電力と直流電力の不足分を補うために、蓄電装置145から交流負荷装置143及び直流負荷装置144に向けて放電方向にバッテリ電流Ibattを流す。このため、蓄電装置145から変換装置A120に向けて放電方向に直流電流Idcが流れる。
そして、状態ST7及び状態ST8においては、交流発電量Pacと消費電力Laodacとの差分の電力「Pac−Loadac」と発電装置142の直流発電量Pdcとの合計電力「Pdc+(Pac−Loadac)」が直流電力として利用可能となる。
換言すると、状態ST10は、「Pac>Loadac」であり、「Pdc+(Pac−Loadac)<Loaddc」の場合であり、かつ、蓄電装置145が「満充電」の場合である。この場合、直流電力の不足分を補うために、変換装置A120から直流負荷装置144に向けて充電方向に電流Idcを流すとともに、発電装置141の交流発電量Pacにさらに余裕のある場合は、一次側ACバス31に対して交流融通を行う。
図7に示した表では、例えば、親クラスタ部100において、蓄電装置145が満充電の状態にある場合に、PCSAC150から出力される交流発電量Pacと、PCSDC150Aから出力される直流発電量Pdcと、変換装置A120と分電盤162との間に流れる電流Idcの向きとを基にして、交流融通か直流融通かを決める例を示したが、蓄電装置145の蓄電池残容量SOCに応じて、交流融通を行うか直流融通を行うかを決めることもできる。
この図8では、縦軸に蓄電池残容量SOCの大きさを取り、横軸に時間tを取り、蓄電池残容量SOCの変化と、蓄電池残容量SOCの変化に応じたAC融通期間とDC融通期間の変化を示している。
また、図8において、基準値SOC2Aは、蓄電池残容量SOCが満充電の状態、又は運用上、発電装置142等から蓄電装置145にこれ以上充電させないことが好ましい状態の蓄電池残容量SOCの値に対応する基準値である。また、基準値SOC2Bは、例えば、基準値SOC2Aより小さい値を有する基準値(すなわち基準値SOC2A>基準値SOC2B)である。
そして、制御部110は以下の処理をする。時刻t1において、蓄電装置145の蓄電池残容量SOCが基準値SOC1A以上になる場合に、最初にAC融通モードを開始する。そして、時刻t1以降、さらに蓄電池残容量SOCが上昇し、時刻t2において、蓄電池残容量SOCが基準値SOC2Aを超える場合には、AC融通モードと合わせてDC融通モードを開始する。
その後、蓄電池残容量SOCが変化し、時刻t3において、蓄電池残容量SOCが基準値SOC2Bまで低下するとDC融通モードを停止する。
そして、時刻t3以降、時刻t4において、蓄電池残容量SOCが基準値SOC1Bまで低下するとAC融通モードを停止する。
これにより、制御部110は、蓄電装置145が満充電に近い状態になると、他のクラスタへ交流融通を行う。上記の交流融通を行う期間において、蓄電装置145が過充電になる恐れがある場合には、制御部110は、AC融通に合わせて直流融通を行わせることにより、他のクラスタへ融通する電力量を増やして、蓄電装置145が過充電されることを回避するように制御する。
図9は、切替部を用いて交流融通及び直流融通を行う場合の例を示す説明図である。
例えば、図9に示す子クラスタ部200Aにおいて、制御部210が切替部260の共通接点cと接点aとを導通させることにより、PCSAC250を一次側ACバス31に直接接続し、PCSAC250から一次側ACバス31に向けて交流融通を行うことができる。つまり、破線A1で示す経路に沿って、PCSAC250から一次側ACバス31に交流融通を行うことができる。
これにより、子クラスタ部200Aから一次側ACバス31にAC融通を行う場合に、変換装置B220を経由することなく、切替部260を介して、一次側ACバス31に直接に交流電力を供給することができる。また、子クラスタ部200Aから一次側DCバス32にDC融通を行う場合に、変換装置B220を経由することなく、切替部260Aを介して一次側DCバス32に直接に直流電力を供給することができる。
図10は、電力融通処理の手順を示すフローチャートである。以下、図10のフローチャートを参照して、電力融通処理の手順について説明する。
なお、図10では、交流融通を「AC融通」と記載し、直流融通を「DC融通」と記載している。
続いて、制御部110では、AC融通が必要な状態か否かを判定する(ステップS105)。例えば、制御部110が、蓄電装置145に流れるバッテリ電流Ibattを検出して満充電状態を判定するとともに、変換装置A120と分電盤162との間に流れる電流Idcの方向を判定して、交流融通を行うことが必要な状態であるか否かを判定する。
続いて、制御部110は、指定された電力供給モードに応じて交流電力(AC)又は直流電力(DC)の何れを融通するかを判定する(ステップS130)。
そして、ステップS130において、交流融通(AC融通)を行うと判定された場合(ステップS130:AC)、制御部110は、AC融通モードの起動処理を開始する(ステップS140)。
続いて、制御部110は、DC融通モードの起動が必要か否かを判定する(ステップS145)。そして、ステップS145において、DC融通モードの起動が必要でないと判定された場合(ステップS145:No)、AC融通モードの起動状態を維持するか否かを判定する(ステップS180)。
そして、ステップS180において、AC融通モードの起動状態を維持しないと判定された場合(ステップS180:No)、制御部110は、ステップS150に移行し、AC融通モードの終了処理を実行する(ステップS150)。
制御部110は、AC融通モードの終了処理に移行する(ステップS150)。そして、このステップS150の処理を実行した後に、制御部110は、この電力融通処理を終える。
一方、ステップS180において、AC融通モードの起動状態を維持すると判定された場合(ステップS180:Yes)、つまり、AC融通モードを維持したままにする場合、制御部110は、ステップS180の判定を繰り返す。
なお、図10のフローチャートでは、親クラスタ部100における電力融通処理の手順について説明したが、子クラスタ部200と、子クラスタ部300と、子クラスタ部400とにおいても、同様な電力融通処理が行われる。
図11は、AC融通モードとDC融通モードの起動処理の例を示す説明図である。図11(A)は、AC融通モードの起動処理を、図11(B)は、DC融通モードの起動処理を示している。
この図11(A)に示すように、時刻t1において、PCSAC150は制御部110から送られる融通モードの起動指示を検出すると、PCSAC150は、一旦、その動作を停止する。そして、時刻t2において、一次側ACバス31との連系動作を開始し、時刻t3から一次側ACバス31への交流電力の供給を開始する。
この図11(B)に示すように、時刻t1において、双方向直流変換部131は、制御部110から送られる融通モードの起動指示を検出すると、双方向直流変換部131は、一次側DCバス32との連系動作を開始し、時刻t3から一次側DCバス32への直流電力の供給を開始する。
なお、図5に示す電力融通システム1Aにおいて、PCSDC150Aを切替部160Aを介して一次側DCバス32に接続する場合のDC融通モードの起動処理は、図11(A)に示すPCSAC150を一次側ACバス31に接続する起動処理に準じた処理が行われる。
図12は、DC融通モードの終了処理の手順を示すフローチャートである。この図12に示すDC融通モードの終了処理は、DC融通を変換装置D130を用いて行う場合の例である。
例えば、親クラスタ部100において、制御部110は、DC融通モードの実行中に、DC融通モードの終了指示の検出を行う(ステップS171)。例えば、制御部110は、エネルギー管理装置(EMS)11から送られるDC融通モードの終了指示の信号の検出を行う。そして、制御部110は、終了指示を検出したか否かを判定する(ステップS172)。
そして、制御部110は、DC融通モードの終了指示を検出した場合(ステップS172:Yes)、制御部110は、融通先の給電状態と、自系統の給電状態とを検出し(ステップS173)、DC融通モードの終了が可能か否かを判定する(ステップS174)。
そして、ステップS174においてDC融通モードの終了が可能であると判定された場合(ステップS174:Yes)、制御部110は、双方向直流変換部(双方向DC/DC変換部)131(図3(B)参照)の出力を遮断する(ステップS175)。
そして、制御部110は、ステップS175の処理を実行した後に、このDC融通モードの終了処理を終える。
図13は、AC融通モードの終了処理の手順を示すフローチャートである。なお、この図13に示す例は、図4に示すように、PCSAC250から切替部260を介して一次側DCバス32に交流電力を出力する場合の例である。
以下、子クラスタ部200を例にして、AC融通モードの終了処理について説明する。
まず、子クラスタ部200において、制御部210は、AC融通モードの実行中に、AC融通モードの終了指示の検出を行っている(ステップS151)。例えば、制御部210は、エネルギー管理装置(EMS)11から送られるAC融通モードの終了指示の検出を行う。そして、制御部210は、終了指示を検出したか否かを判定する(ステップS152)。
そして、ステップS152において、AC融通モードの終了指示を検出した場合(ステップS152:Yes)、制御部210は、融通先の状態と、自系統の状態を検出し(ステップS153)、AC融通モードの終了が可能か否かを判定する(ステップS154)。
そして、ステップS154においてAC融通モードの終了が可能であると判定された場合(ステップS154:Yes)、制御部210は、PCSAC250の出力を停止する(ステップS155)。
続いて、制御部210は、PCSAC250の接続先を一次側ACバス31から子クラスタ部200の二次側ACバス41に変更する(ステップS156)。そして、制御部210は、PCSAC250の出力を二次側ACバス41に連系させ(ステップS157)、この連系が完了した後、PCSAC250から二次側ACバス41に電力を出力させる(ステップS158)。
そして、制御部210は、ステップS158の処理の実行後に、このAC融通モードの終了処理を終える。
この図14では、横方向に時間tの経過を示し、縦方向に、一次側ACバス31の給電状態と、PCSAC250の動作状態とを並べて示している。
この図14に示すように、時刻t1以前において、一次側ACバス31にはPCSAC250から電力が供給されている。そして、時刻t1において、制御部210は、AC融通モードの終了指示を検出し、その後の時刻t2において、融通先の状態と、自系統の状態を検出する。続いて、時刻t3において、制御部210は、AC融通モードの終了が可能か否かを判定する。そして、AC融通モードの終了が可能と判定された場合に、時刻t3の後の時刻t4において、制御部210は、PCSAC150の出力を停止し、PCSAC250から一次側ACバス31への電力の供給を停止する。
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態の電力融通システム(例えば、電力融通システム1)の構成は、第1の実施形態と同様であるので、本実施形態において特徴的な処理について説明する。第1の実施形態においては、エネルギー管理装置(EMS)11が、例えば、各クラスタにおける電力の給電状態、給電可能なクラスタ部を示す情報、又は受電を要求するクラスタ部を示す情報を取得し、この取得した情報に基づいて電力融通の制御を行う場合には、エネルギー管理装置(EMS)11が融通電力を給電する側(融通元)のクラスタ部と融通電力を受電する側(融通先)のクラスタ部とを特定して管理することができる。
例えば、各クラスタ部の間において互いに電力の融通を行う際に、他のクラスタ部からの受電を要求するクラスタ部又は他のクラスタ部に対して給電可能なクラスタ部は、共通の給電経路(例えば、一次側DCバス32)を介して、他のクラスタ部からの受電を要求する受電要求、又は他のクラスタ部に対する給電を要求する給電要求を授受する処理(ハンドシェーク処理)を実行する。
この処理では、例えば、それぞれのクラスタ部毎に予め設定された互いに異なる所定の期間において、受電を要求するクラスタ部が受電要求を行い、又は、給電可能なクラスタ部が給電要求を行うことにより、クラスタ部間で受電要求又は給電要求が授受される。
図15は、本実施形態による電力融通処理の手順を示すフローチャートである。この図15を参照して、本実施形態による電力融通システム(例えば、電力融通システム1)において、受電要求と給電要求とを授受する処理を実行した後に、電力融通を実行する電力融通処理の一例を説明する。
ここでは、図1に示す電力融通システム1において、親クラスタ部100と子クラスタ部200と子クラスタ部300との間で、一次側DCバス32を介して直流融通(「DC融通」)する場合を例として説明する。
例えば、親クラスタ部100の制御部110は、自クラスタ部内における発電状態、給電状態、又は蓄電状態等として、発電装置141の交流発電量Pac、発電装置142の直流発電量Pdc、電流Idcの方向、蓄電装置145に流れるバッテリ電流Ibatt、又は蓄電池残容量SOC等を図示しない検出器によって検出する。そして、制御部110は、検出した結果に基づいて、他のクラスタ部に対してDC融通が可能(給電可能)であるか否かを判定する。制御部110は、DC融通が可能(給電可能)であると判定した場合、親クラスタ部100に設定された給電要求期間において、給電要求として一次側DCバス32の電圧を変化させる。例えば、制御部110は、給電要求として、一次側DCバス32に対する給電を行うことにより一次側DCバス32の電圧を上昇させる。
一方、子クラスタ部200の制御部210と子クラスタ部300の制御部310とは、一次側DCバス32の電圧を図示しない検出器によって検出し、親クラスタ部100に設定された給電要求期間において電圧の上昇を検出することにより、親クラスタ部100が他のクラスタ部に対して給電可能なクラスタ部であることを検出する。すなわち、子クラスタ部200と子クラスタ部300とは、給電要求期間において一次側DCバス32の電圧を検出した結果に基づいて、給電可能なクラスタ部がいずれのクラスタ部であるかを特定する。
例えば、子クラスタ部200の制御部210は、自クラスタ部内における発電状態、給電状態、又は蓄電状態等として、発電装置241の交流発電量、発電装置242の直流発電量、給電経路41、42に流れる電流の方向、蓄電装置245に流れるバッテリ電流、又は蓄電池残容量SOC等を図示しない検出器によって検出する。そして、制御部210は、検出した結果に基づいて、受電要求があるか否か、すなわち、融通電力を必要としているか否かを判定する。制御部210は、融通電力を必要としていると判定した場合、子クラスタ部200に設定された受電要求期間において、受電要求として一次側DCバス32の電圧を変化させる。例えば、制御部210は、受電要求として、一次側DCバス32に対する給電を行うことにより一次側DCバス32の電圧を上昇させる。
一方、親クラスタ部100の制御部110と子クラスタ部300の制御部310とは、一次側DCバス32の電圧を図示しない検出器によって検出し、子クラスタ部200に設定された受電要求期間において電圧の上昇を検出することにより、子クラスタ部200が他のクラスタ部からの受電を要求するクラスタ部(融通電力を必要としているクラスタ部)であることを検出する。すなわち、親クラスタ部100と子クラスタ部300とは、受電要求期間において一次側DCバス32の電圧を検出した結果に基づいて、受電を要求するクラスタ部(融通電力を必要としているクラスタ部)がいずれのクラスタ部であるかを特定する。
例えば、ステップS10において、子クラスタ部200は、他のクラスタ部に対して給電可能なクラスタ部として親クラスタ部100を検出したとする。また、ステップS20において、親クラスタ部100は、他のクラスタ部からの受電を要求するクラスタ部として、子クラスタ部200を検出したとする。この場合、親クラスタ部100は、子クラスタ部200を、融通電力を受電する側のクラスタ部(融通先)として特定する。また、子クラスタ部200は、親クラスタ部100を、融通電力を給電する側のクラスタ部(融通元)として特定する。そして、親クラスタ部100と子クラスタ部200とのそれぞれが互いに融通元のクラスタ部と融通先のクラスタ部との関係であることを特定してから、電力融通が行われる。
なお、子クラスタ部200は、例えば、一次側DCバス32の電圧を検出することにより一次側DCバス32に対する給電が開始されたことを検出し、給電が開始されたことを検出したことに応じて一次側DCバス32からの受電を開始してもよい。
例えば、親クラスタ部100の制御部110は、一次側DCバス32に対する給電中(DC融通モードの実行中)において、自クラスタ部内における発電状態、給電状態、又は蓄電状態等として、発電装置141の交流発電量Pac、発電装置142の直流発電量Pdc、電流Idcの方向、蓄電装置145に流れるバッテリ電流Ibatt、又は蓄電池残容量SOC等を検出する(ステップS171A)。そして、制御部110は、ステップS171Aにおいて検出した結果に基づいて、他のクラスタ部に対してDC融通が可能(給電可能)であるか否かを判定する(ステップS172A)。
ステップS172AにおいてDC融通が可能(給電可能)であると判定した場合(ステップS172A:Yes)、制御部110は、一次側DCバス32に対する給電を継続して行う。一方、ステップS172AにおいてDC融通が可能(給電可能)でないと判定した場合(ステップS172A:No)、制御部110は、一次側DCバス32に対する給電を停止してDC融通モードを終了する(ステップS173A)。
なお、複数の給電可能なクラスタ部又は複数の受電を要求するクラスタ部が検出されることもある。この場合には、例えば、予め設定された優先順に従って、受電又は給電を行うクラスタ部が選択され、選択されたクラスタ部が融通元又は融通先のクラスタ部として特定されてもよい。
また、給電要求の授受処理(ステップS10)と受電要求の授受処理(ステップS20)との両方の処理を実行する場合、給電要求の授受処理(ステップS10)と受電要求の授受処理(ステップS20)とを実行する順序を入れ換えてもよい。
次に、図17を参照して、本実施形態による給電要求の授受処理の流れについて詳しく説明する。図17は、本実施形態による給電要求の授受処理の流れの一例を示す説明図である。
ここでは、親クラスタ部100と子クラスタ部300とが他のクラスタ部に対して給電可能なクラスタ部であり、子クラスタ部200が受電要求のあるクラスタ部(すなわち、融通電力を必要としているクラスタ部)であるとして説明する。
なお、以下の説明において、一次側DCバス32の電圧を「電圧Vbdc」とも呼ぶことがある。また、一次側DCバス32の電流を「電流Ibdc」とも呼ぶことがある。
なお、この時刻t1から時刻t2の時間間隔は、後述する、時刻t3から時刻t4の時間間隔などと異なり(例えば、時刻t3から時刻t4の時間間隔の半分の間隔)トリガ情報として区別することができる。
例えば、この図17に示す例では、時刻t3から時刻t4までの期間と時刻t5から時刻t6までの期間とにおいて、一次側DCバス32の電圧Vbdcが閾値Vth1より高い電圧となることが検出されるため、各クラスタ部は、給電要求を行ったクラスタ部、すなわち、他のクラスタ部に給電可能なクラスタ部が、親クラスタ部100と子クラスタ部300とであることを特定することができる。
次に、図18を参照して、本実施形態による受電要求の授受処理の流れについて詳しく説明する。図18は、本実施形態による受電要求の授受処理の流れの一例を示す説明図である。
ここでは、図17に示す例と同様に、親クラスタ部100と子クラスタ部300とが他のクラスタ部に対して給電可能なクラスタ部であり、子クラスタ部200が受電要求のあるクラスタ部(すなわち、融通電力を必要としているクラスタ部)であるとして説明する。
この給電は、融通電力を必要としているクラスタ部からの受電要求を検出するための給電である。つまり、給電可能なクラスタ部からの給電により一次側DCバス32の電圧が上昇したことがトリガとなって、融通電力を必要としているクラスタ部が受電要求を行う受電要求期間が開始される。ここでは、時刻t1(受電要求期間開始)から時刻t7(受電要求期間終了)までの期間において、親クラスタ部100(時刻t3から時刻t4)、子クラスタ部200(時刻t4から時刻t5)、子クラスタ部300(時刻t5から時刻t6)の順に、受電要求を行うためのタイムスロットが割り当てられている(図(b))。
なお、ここでは、親クラスタ部100が受電要求期間中に給電を行う例を示したが、他の給電可能なクラスタ部(例えば、子クラスタ部300)が受電要求期間中に給電を行ってもよい。
例えば、この図18に示す例では、時刻t4から時刻t5までの期間において、一次側DCバス32の電圧Vbdcが閾値Vth3以下の電圧となることが検出されるため、各クラスタ部は、受電要求を行ったクラスタ部、すなわち融通電力を必要としているクラスタ部が子クラスタ部200であることを特定することができる。
上述した電力融通処理においては、親クラスタ部100と子クラスタ部200と子クラスタ部300とのそれぞれのクラスタ部、又はいずれかのクラスタ部が融通元のクラスタ部又は融通先のクラスタ部を特定してから電力融通を行う。例えば、親クラスタ部100と子クラスタ部200と子クラスタ部300とのうちいずれかのクラスタ部が融通元のクラスタ部又は融通先のクラスタ部を特定した場合、この特定したクラスタ部は、特定したことを示す情報を他のクラスタ部(例えば、融通元のクラスタ部又は融通先のクラスタ部)に対して通知するようにしてもよい。
このように、親クラスタ部100は、子クラスタ部200を融通先のクラスタ部として選択したこと(特定したこと)を、子クラスタ部200に対して通知することができる。
上述した図15を参照して説明した電力融通処理では、一次側DCバス32を介して直流融通(「DC融通」)する場合に、給電要求の授受処理又は受電要求の授受処理を行う例としたが、これらの処理を交流融通「AC融通」する場合に適用してもよい。例えば、は一次側DCバス32を介して給電要求の授受処理又は受電要求の授受処理を行い、一次側ACバス31を介して交流融通「AC融通」をしてもよい。すなわち、給電要求の授受処理又は受電要求の授受処理を一次側DCバス32を介して行ってから、図10を参照して説明した電力融通処理の一例のようにAC融通とDC融通とを行うようにしてもよい。
したがって、本実施形態によれば、複数のクラスタ(需要家)間において電力の利用効率を高めることができる。
このように、受電を要求するクラスタ部は、自クラスタ部に設定された受電要求期間(タイムスロット)において共通の給電経路の電圧を変化させることにより受電要求を行う。
これにより、受電を要求するクラスタ部は、上述の共通の給電経路の電圧を上昇させることによって、融通電力を必要としていることを他のクラスタ部に対して通知することができる。
これにより、受電を要求するクラスタ部は、上述の共通の給電経路の電圧を降下させることによって、融通電力を必要としていることを他のクラスタ部に対して通知することができる。
これにより、給電可能なクラスタ部は、エネルギー管理装置(EMS)11が機能しなくなること、又は通信網12の故障や渋滞(障害)が発生してエネルギー管理装置(EMS)11及び各クラスタ間で情報を送受信できなくなることがあっても、共通の給電経路を介して、融通電力を必要としているクラスタ部を特定することができる。
これにより、給電可能なクラスタ部は、上述の共通の給電経路の電圧を上昇させることによって、融通電力を給電可能なことを他のクラスタ部に対して通知することができる。
つまり、受電を要求するクラスタ部(すなわち、融通電力を必要としているクラスタ部)又は給電可能なクラスタ部(すなわち、融通電力を給電可能なクラスタ部)が複数ある場合には、いずれかのクラスタ部が、融通電力を受電クラスタ部又は融通電力を供給するクラスタ部をそれぞれの中から選択し、選択したクラスタ部に対して、融通先又は融通元として選択されたことを通知する。
例えば、親クラスタ部100の蓄電装置145は、親クラスタ部100部とは独立して設けられていてもよい。子クラスタ部200と、子クラスタ部300と、子クラスタ部400の蓄電装置においても同様である。
以下に、他の授受処理の例(第1例及び第2例)について説明する。
上記第2の実施形態では、各クラスタ部が互いに異なる期間において、受電要求又は給電要求を一次側DCバス32を介して他のクラスタ部に通知する例を示したが、各クラスタ部が所定の同じタイミング(半日に1回など)で、受電要求又は給電要求を一次側DCバス32を介して他のクラスタ部に通知してもよい。この場合、同じタイミングで通知するため、複数のクラスタ部からの受電要求又は給電要求に衝突(コリジョン)が生じる可能性がある。そのため、各クラスタ部は、衝突を検知し、衝突を検知した場合には各クラスタ部において算出したランダムな時間が経過した後、再度、受電要求又は給電要求を一次側DCバス32を介して他のクラスタ部に通知してもよい。これにより、複数のクラスタ部からの受電要求又は給電要求は、通知または再送が最も早かったクラスタ部からの要求順に処理される。
上記第2の実施形態では、クラスタ部毎に割り付けられたタイムスロットで一次側DCバス32に対して単に給電又は受電を行うことにより、他のクラスタ部に受電要求又は給電要求を通知する例を示したが、受電要求又は給電要求に関する情報をコード化したデータを一次側DCバス32を介して通知する方式、所謂、電力線を介した通信方式を適用してもよい。つまり、各クラスタ部は、一次側DCバス32に対する給電のオンとオフとを制御することにより、情報をコード化したデータを電圧パルス又は電流パルスとして一次側DCバス32を介して送信することにより、他のクラスタ部に対して各種の情報を通知してもよい。
このように、ソフトスタートの制御を行うことにより、給電電圧の電圧降下や給電停止などの原因となる給電開始時の突入電流の発生を抑制することができる。
11・・・エネルギー管理装置(EMS)、12・・・通信網、
31・・・一次側ACバス、32・・・一次側DCバス、
100,100A・・・親クラスタ部(第1クラスタ部)、102・・・変圧器、
200,200A,300,300A・・・子クラスタ部(第2クラスタ部)、
110,210,310,410・・・制御部、
121,221・・・双方向交直変換部、
131,223・・・双方向直流変換部、
141・・・発電装置(第1発電装置)、142・・・発電装置(第2発電装置)、
241・・・発電装置(第3発電装置)、
242・・・発電装置(第4発電装置)、
143,243,343,443・・・交流負荷装置、
144,244,344,444・・・直流負荷装置、
145,245,345,445・・・蓄電装置、
150・・・パワーコンディショナ(第1パワーコンディショナ)、
150A・・・パワーコンディショナ(第2パワーコンディショナ)、
250・・・パワーコンディショナ(第3パワーコンディショナ)、
250A・・・パワーコンディショナ(第4パワーコンディショナ)、
160・・・切替部(第1切替部),160A・・・切替部(第2切替部)、
260・・・切替部(第3切替部)、
260A・・・切替部(第4切替部)、
161,261,361,461・・・分電盤、
162,262,362,462・・・分電盤
Claims (15)
- 商用電力系統の受電点となり該商用電力系統から商用電力の供給を受ける第1クラスタ部と、前記第1クラスタ部を経由して前記商用電力の供給を受ける1又は複数の第2クラスタ部と、で構成される電力融通システムであって、
前記第1クラスタ部と前記第2クラスタ部とのそれぞれは、発電装置及び負荷装置、又は蓄電装置及び前記負荷装置を備え、
前記第1クラスタ部と前記第2クラスタ部との間、又は前記複数の第2クラスタ部の間において互いに電力の融通を行う際に、前記第1クラスタ部及び前記複数の第2クラスタ部のうち、他のクラスタ部からの受電を要求するクラスタ部又は他のクラスタ部に対して給電可能なクラスタ部は、それぞれのクラスタ部毎に予め設定された互いに異なる所定の期間において、共通の給電経路を介して、他のクラスタ部からの受電を要求する受電要求、又は他のクラスタ部に対する給電を要求する給電要求を行う
ことを特徴とする電力融通システム。 - 前記第1クラスタ部及び前記複数の第2クラスタ部のそれぞれには、前記受電要求を行うための互いに異なる第1の期間が前記所定の期間として予め設定されており、
前記受電を要求するクラスタ部は、
自クラスタ部に予め設定された前記第1の期間において、前記受電要求として前記給電経路の電圧を変化させる
ことを特徴とする請求項1に記載の電力融通システム。 - 前記受電を要求するクラスタ部は、
自クラスタ部に予め設定されている前記第1の期間において、前記受電要求として前記給電経路に対して給電することにより前記給電経路の電圧を上昇させる
ことを特徴とする請求項2に記載の電力融通システム。 - 前記給電可能なクラスタ部は、
前記第1クラスタ部及び前記複数の第2クラスタ部のそれぞれに設定されている前記第1の期間を少なくとも含む期間において、前記給電経路に対して給電し、
前記受電を要求するクラスタ部は、
自クラスタ部に設定されている前記第1の期間において、前記受電要求として、前記給電経路から受電することにより前記給電経路の電圧を降下させる
ことを特徴とする請求項2または3に記載の電力融通システム。 - 前記給電可能なクラスタ部は、
前記第1の期間において前記給電経路の電圧を検出し、該検出した結果に基づいて、前記受電を要求するクラスタ部がいずれのクラスタ部であるかを特定する
ことを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の電力融通システム。 - 前記給電可能なクラスタ部は、
前記第1の期間において前記給電経路の電圧を検出し、該検出した結果に基づいて、前記受電を要求するクラスタ部がいずれのクラスタ部であるかを特定するとともに、前記第1の期間の後に前記給電経路に電力を供給する
ことを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載の電力融通システム。 - 前記受電を要求するクラスタ部は、
自クラスタ部に予め設定されている前記第1の期間の後に前記給電経路に供給された電力を受電する
ことを特徴とする請求項6に記載の電力融通システム。 - 前記第1クラスタ部及び前記複数の第2クラスタ部のそれぞれには、前記給電要求を行うための互いに異なる第2の期間が前記所定の期間として予め設定されており、
前記給電可能なクラスタ部は、
自クラスタ部に予め設定された前記第2の期間において、前記給電要求として前記給電経路の電圧を変化させる
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の電力融通システム。 - 前記給電可能なクラスタ部は、
自クラスタ部に予め設定された前記第2の期間において、前記給電要求として、前記給電経路に対して給電することにより前記給電経路の電圧を上昇させる
ことを特徴とする請求項8に記載の電力融通システム。 - 前記受電を要求するクラスタ部は、
前記第2の期間において前記給電経路の電圧を検出し、該検出した結果に基づいて、前記給電可能なクラスタ部がいずれのクラスタ部であるかを特定する
ことを特徴とする請求項8または9に記載の電力融通システム。 - 前記受電を要求するクラスタ部は、
前記第2の期間において前記給電経路の電圧を検出し、該検出した結果に基づいて、前記給電可能なクラスタ部がいずれのクラスタ部であるかを特定するとともに、前記第2の期間の後に前記給電経路から受電する
ことを特徴とする請求項8から10のいずれか一項に記載の電力融通システム。 - 前記給電経路は、直流電力の給電経路を含み、
前記第1クラスタ部と前記第2クラスタ部との間、及び前記複数の第2クラスタ部の間において、前記直流電力の給電経路を介して、前記受電を要求するクラスタ部又は前記給電可能なクラスタ部がいずれのクラスタ部であるかを特定するとともに互いに前記直流電力の融通を行う
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の電力融通システム。 - 前記給電経路は、直流電力の給電経路と交流電力の給電経路とを含み、
前記第1クラスタ部と前記第2クラスタ部との間、及び前記複数の第2クラスタ部の間において、前記直流電力の給電経路を介して、前記受電を要求するクラスタ部又は前記給電可能なクラスタ部がいずれのクラスタ部であるかを特定するとともに、前記交流電力の給電経路を介して互いに前記交流電力の融通を行う
ことを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の電力融通システム。 - 前記第1クラスタ部と前記第2クラスタ部とのうちのいずれかのクラスタ部は、
前記特定した前記受電を要求するクラスタ部の中から前記給電経路から受電するクラスタ部を選択、又は、前記特定した前記給電可能なクラスタ部の中から前記給電経路に対して給電するクラスタ部を選択するとともに、該選択したことを示す情報を、該選択したクラスタ部に対して通知する
ことを特徴とする請求項12または13に記載の電力融通システム。 - 商用電力系統の受電点となり該商用電力系統から商用電力の供給を受ける第1クラスタ部と、前記第1クラスタ部を経由して前記商用電力の供給を受ける1又は複数の第2クラスタ部と、で構成されるとともに、前記第1クラスタ部と前記第2クラスタ部とのそれぞれが、発電装置及び負荷装置、又は蓄電装置及び前記負荷装置を備える電力融通システムにおける電力融通方法であって、
前記第1クラスタ部と前記第2クラスタ部との間、又は前記複数の第2クラスタ部の間において互いに電力の融通を行う際に、前記第1クラスタ部及び前記複数の第2クラスタ部のうち、他のクラスタ部からの受電を要求するクラスタ部又は他のクラスタ部に対して給電可能なクラスタ部が、それぞれのクラスタ部毎に予め設定された互いに異なる所定の期間において、共通の給電経路を介して他のクラスタ部からの受電を要求する受電要求、又は他のクラスタ部に対する給電を要求する給電要求を行う
ことを特徴とする電力融通方法。
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