本発明に係る情報提供システムおよびプログラムの一実施例としての情報提供システム10(そこで用いるプログラム(アプリケーション))の概略的な構成を、図1から図11を用いて説明する。なお、図1では、情報提供システム10の構成の理解を容易とすべく劇場Thを簡略化して示す。
先ず、情報提供システム10の概要を、図1および図2を用いて説明する。情報提供システム10は、演劇やスポーツ等の興行を盛り上げることに寄与できるものである。その興行を行う場所としては、例えば、劇場や文化的複合施設や商業施設や各種の競技を行う屋外施設(競技場(スタジアム))等の建物(その敷地等を含めてもよい)があり、図1では演劇Drを行う劇場Thに用いた一例を示す。この情報提供システム10では、発信機11から発信信号Sd(図2参照)を発信し、その発信信号Sdを各観客Auが持つ各受信端末機13に受信させる。情報提供システム10は、単一の発信機11から一度(同時刻)に1種類の発信信号Sdのみの発信が可能である。実施例1の情報提供システム10は、発信機11において発信可能な発信信号Sd(すなわち後述する識別情報Di)が複数設定され、発信機11が各発信信号Sd(識別情報Di)を順番に発信することで、各受信端末機13に複数の情報を受信させる。
情報提供システム10は、発信機11と制御装置12(図2参照)と受信端末機13と配信装置14とを備える。その発信機11は、興行を行う場所(この例では演劇Drを行う劇場Th)に設けられ、後述する識別情報Diを符号化し発信信号Sdを発信(出力)する(図2参照)。発信機11は、Wi−Fi(ワイファイ(登録商標))やNFC(NEAR Field Communication(登録商標))やブルートゥース(登録商標))や音響(そこに信号を重畳させたもの)等の近距離無線通信を利用して発信信号Sdを発信するものであり、その発信信号Sdを各受信端末機13に取得させる。この発信信号Sdは、受信端末機13との間で予め設定した通信方式に従い識別情報Diを符号化したものであり、実施例1ではブルートゥースロウエナジー(Bluetooth Low Energy(登録商標))の無線通信方式でビーコン(Beacon)の管理フレームを用いるものとする。発信機11は、自らに設定された複数の識別情報Diが各々符号化された各発信信号Sdを発信することが可能な任意の情報処理装置である。発信機11は、連続的か間欠的かを問わず電波を発信するものであり、実施例1では、間欠的に電波を発信するすなわち所定のタイミングで定期的にかつ繰り返して電波を発信するもの(所謂ビーコン端末)とし、当該電波として発信信号Sdを発信する。このような発信機11は、例えば、専用の端末機、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、およびタッチパッド等で形成でき、実施例1では、小型のパーソナルコンピュータで形成する。
この発信機11は、図2に示すように、発信制御部21と発信通信部22と発信出力部23と発信記憶部24とを有する。その発信制御部21は、次の各処理を、発信記憶部24もしくは内蔵する内部メモリ21aに記憶されたプログラムにより統括的に行う。その各処理としては、発信通信部22による後述する発信操作Odの取得処理や、その発信操作Odや後述する時間間隔に応じて発信出力部23から発信信号Sdを発信(出力)させる発信処理等がある。
発信通信部22は、制御装置12(その後述する制御操作部32)に当該発信機11に設定された各識別情報Di(図2参照)を送信したり、その制御装置12(制御操作部32)から後述する発信操作Odを取得したりする。発信出力部23は、発信制御部21によりブルートゥースロウエナジーの無線通信方式でビーコンの管理フレームを用いて生成された発信信号Sdを出力する。この発信出力部23は、発信制御部21の制御下で、自らに設定された各識別情報Diを符号化した各発信信号Sdを、予め設定された時間間隔で予め設定された順番に発信する。この時間間隔および順番は、発信機11の製造段階で設定されていてもよく、制御装置12(その後述する演算制御部31)からの指令により設定されてもよい。この発信通信部22と発信出力部23とは、実施例1では、USB(Universal Serial Bus(登録商標))タイプの通信端末で一体的に形成され、発信機11を構成する小型のパーソナルコンピュータの本体に接続されて設けられる。
発信記憶部24は、発信制御部21の制御下で、その各処理のためのプログラムや各発信信号Sdを記憶するとともに、後述する発信操作Odにより変更された時間間隔を適宜記憶し、それらの読み出しを可能とする。また、発信記憶部24は、実施例1では、発信機11を制御装置12、各受信端末機13および配信装置14と協働して情報提供システム10を構成させるプログラムを記憶(保存)する。そして、発信記憶部24は、実施例1では、発信信号Sdの発信を行う発信処理のためのアプリケーションを記憶(保存)する。
制御装置12は、後述するように配信装置14で設定された複数のアドレス情報Aに、発信機11に設定された複数の識別情報Diを、個別に対応させて設定する。そのアドレス情報Aは、配信装置14が有する後述する表示情報Id(獲得票数ランキングRa)を表示させるウェブサイトWsの所在を示すものである。この制御装置12は、後述する表示情報Id(獲得票数ランキングRa)が生成されると、それを表示させるアドレス情報A(ウェブサイトWs)に、未だ対応されていない識別情報Diの中から時系列で見て最初に発信する発信信号Sdが示す識別情報Diを対応させる(対応付処理)。このため、制御装置12は、後述するように更新される表示情報Id(獲得票数ランキングRa)のうちの最新のものに対応するアドレス情報A(ウェブサイトWs)を、発信機11が発信する最新の発信信号Sd(識別情報Di)に対応させる。
制御装置12は、図2に示すように、演算制御部31と制御操作部32と制御通信部33と制御表示部34と制御記憶部35とを有する。この制御装置12は、実施例1では、制御記憶部35にプログラムを記憶させたコンピュータで形成する。なお、そのプログラムは、演算制御部31の内部メモリ31aに記憶してもよい。
その演算制御部31は、次の各処理を、制御記憶部35もしくは内蔵する内部メモリ31aに記憶されたプログラムにより統括的に行う。その各処理としては、制御操作部32に為された操作に基づく設定処理および実行処理や、制御通信部33を介するデータの取得処理および出力処理や、制御表示部34の駆動制御処理や、各識別情報Diの対応付処理等がある。また、演算制御部31は、制御操作部32による各種設定や実行のための画面を制御表示部34に表示させる機能を有する。演算制御部31は、制御操作部32への操作に基づき、あるいは制御記憶部35(内部メモリ31a)に記憶されたプログラムに従い、上述した各動作(制御)を適宜実行する。
制御操作部32は、各アドレス情報Aの入力や、その各アドレス情報Aと各識別情報Diとの対応付けの操作や、発信操作Odを出力する操作を行う箇所である。その発信操作Odは、発信機11から次の順番の発信信号Sdを任意のタイミングで発信(出力)させる操作であり、最初の発信信号Sdを発信(出力)させることや(各発信信号Sdの発信の開始)、それ以降の各発信信号Sdの発信(出力)までの予め設定された時間間隔を変更させることができる。この制御操作部32は、実施例1では、コンピュータに接続されたキーボードや、マウス等のポインティングデバイスで構成する。なお、制御操作部32は、制御表示部34をタッチパネルの機能を搭載するものとして、その制御表示部34により構成してもよい。
なお、この発信操作Odの操作を行うために、制御装置12とは別体の操作端末を用いるものとしてもよい。この操作端末では、制御装置12で設定された各アドレス情報Aと各識別情報Diとの対応を示す画面や現時点で発信機11が発信している発信信号Sdに対応する識別情報Diとの関係性を示す画面を表示できるものとすると、発信操作Odの操作の使い勝手を向上できる。また、操作端末では、各アドレス情報Aと各識別情報Diとを対応させる対応付処理のための操作をできるものとすると、情報提供システム10の使い勝手をさらに向上できる。このような操作端末は、制御部と操作部と通信部と表示部と記憶部とを有し、その記憶部にプログラムを記憶させたコンピュータで形成でき、例えば、スマートフォンで形成できる。
制御通信部33は、制御装置12に接続された外部機器や、制御装置12が内蔵する内部機器や、ネットワーク接続されたサーバ等から適宜データの取得を可能とする。その取得するデータとしては、後述するように配信装置14で設定された複数のアドレス情報Aや発信機11に設定された各識別情報Di(図2参照)があり、外部機器や内部機器としては、CD等の記録媒体に記録されたデータを読み取るデータ取得機構がある。また、制御通信部33は、発信通信部22を介して発信機11(その発信制御部21)や、後述する配信通信部53を介して配信装置14(その後述する配信制御部51)や、後述する端末通信部45を介して受信端末機13(その後述する端末制御部41)と、データの遣り取りを可能とする。その遣り取りするデータとしては、配信装置14(配信制御部51)が設定した複数のアドレス情報Aや、発信機11に設定された各識別情報Di(図2参照)がある。
制御表示部34は、液晶ディスプレイで形成され、演算制御部31の制御下で、後述するように各アドレス情報A(図2参照)と各識別情報Diとの対応を示す画面(その対応付処理のための画面も含む)等を表示する。制御記憶部35は、演算制御部31の制御下で、各種データやプログラムを記憶するとともに、それらの読み出しを可能とする。この制御記憶部35は、実施例1では、制御装置12を発信機11、各受信端末機13および配信装置14と協働して情報提供システム10を構成させるプログラムを記憶(保存)する。また、制御記憶部35は、各識別情報Diと各アドレス情報Aとを対応付ける対応付処理のためのアプリケーションを記憶(保存)する。そして、制御記憶部35は、各識別情報Diと各アドレス情報Aとの対応付けを適宜記憶(保存)する。
この情報提供システム10は、制御装置12(演算制御部31)でアドレス情報Aが対応付けされた各識別情報Diを示す発信信号Sdを発信機11から発信させる。そして、情報提供システム10は、発信機11から発信された発信信号Sdを、興行に集まった人々(図1の例では各観客Au)が持つ各受信端末機13で受信可能とする。その受信端末機13は、発信信号Sdを取得可能であり、その発信信号Sdを識別情報Diに復号することができ、その識別情報Diに対応付けられたアドレス情報Aが所在を示すウェブサイトWs(図4から図6参照)や制御装置12(その演算制御部31)へのアクセスが可能な任意の情報処理装置である。受信端末機13は、例えば、スマートフォン、携帯電話機、パーソナルコンピュータ、タッチパッド、ゲーム用コンソールおよび電子書籍リーダー等で形成され、実施例1では、スマートフォンとする。
この受信端末機13は、端末制御部41と受信部42と端末入力部43と端末表示部44と端末通信部45と端末記憶部46とを有する。この端末制御部41は、その端末記憶部46もしくは内蔵する内部メモリ41aに記憶されたプログラムにより受信端末機13を統括的に制御する。端末制御部41は、後述するように受信部42から発信信号Sdを取得すると、その発信信号Sdを識別情報Diに復号する機能や、端末表示部44に為された操作に応じて制御装置12(その演算制御部31)から識別情報Diに対応付けられたアドレス情報Aを取得する機能を有する。また、端末制御部41は、任意のアドレス情報が所在を示すウェブサイトへのアクセスが可能であり、例えば、この興行に関連するウェブサイトの閲覧や、当該興行に関連する物品の販売を行うウェブサイトにおいて各出場者(各演者P)に関連する物品の購入等を可能とする機能を有する。
受信部42は、発信機11の発信出力部23から発信された発信信号Sdを受信するものであり、実施例1ではブルートゥースロウエナジーの無線通信方式でビーコンの管理フレームを用いて生成された発信信号Sdの受信を可能とする。この受信部42は、取得した発信信号Sdを端末制御部41に出力する。
端末入力部43は、種々の操作が可能とされ、各識別情報Diに対応付けされた各アドレス情報Aを取得する操作や、その各アドレス情報Aを含む種々のアドレス情報が示すウェブサイト(ウェブサイトWs(図4から図6参照)を含む)へのアクセスの操作が行われる。その端末入力部43は、実施例1では、端末表示部44をタッチパネルの機能を搭載するものとして、その端末表示部44により構成する。なお、端末入力部43は、接続されたキーボードや、マウス等のポインティングデバイスや受信端末機13に設けたスイッチ等で構成してもよい。
端末表示部44は、端末制御部41の制御下で、各識別情報Diおよび種々のアドレス情報(各アドレス情報A)の選択のための画面や、アクセスしたウェブサイト(ウェブサイトWs)が示す画像(後述する獲得票数ランキングRa(図4から図6参照)を含む)を表示する。端末通信部45は、外部ネットワークとの通信を可能とし、端末制御部41の制御下において、各情報を適宜受信して端末記憶部46に記憶し、かつ端末記憶部46に記憶された各情報を適宜送信する。実施例1では、受信端末機13がスマートフォンであるので、端末通信部45は無線通信が可能であり、制御通信部33を介して制御装置12(その演算制御部31)や後述する配信通信部53を介して配信装置14(その配信制御部51)とデータの遣り取りを可能とする。
端末記憶部46は、端末制御部41の制御下で、各種データやプログラムを記憶し、かつそれらの読み出しを可能とする。この端末記憶部46は、実施例1では、この受信端末機13を発信機11、制御装置12および配信装置14と協働して情報提供システム10を構成させるプログラムを記憶(保存)する。また、端末記憶部46は、発信信号Sdを受信し、その受信した発信信号Sdを識別情報Diに復号し、その識別情報Diを端末記憶部46に記憶(保存)する識別情報取得処理や、その識別情報Diに対応付けられたアドレス情報Aを制御装置12(その演算制御部31)から取得し、その操作のための画面を端末表示部44に表示させる登録情報取得処理のためのアプリケーションを記憶(保存)する。
このため、受信端末機13では、当該アプリケーションを起動することで、発信機11から発信された発信信号Sdの受信や、その発信信号Sdを復号した識別情報Diの取得や、その識別情報Diに対応付けられたアドレス情報Aの取得およびその表示が可能である。そして、端末記憶部46は、当該アプリケーションにより取得した識別情報Diやアドレス情報Aを適宜記憶(保存)する。この受信端末機13では、上記した構成により、アドレス情報Aが示すウェブサイトWs(図4から図6参照)へのアクセスが可能とされる。そのウェブサイトWsが表示する表示情報Id(獲得票数ランキングRa)は、配信装置14が配信する。
その配信装置14は、受信端末機13等にウェブサイトWs(ウェブページ(図4から図6参照))を配信するウェブサーバ等である。配信装置14は、表示情報Idを設定し、その表示情報Idを表示させるウェブサイトWsの所在を示すアドレス情報Aを設定する。その表示情報Idは、興行(この例では演劇Dr)の各出場者(この例では各演者P)が、この興行(演劇Dr)を行っている間において獲得した獲得票数V(図5、図6参照)で見た順位(獲得票数ランキングRa)を示す。その各出場者とは、この例の演劇Drにおける各演者Pを示すもので、例えば、興行がコンサートの場合は演奏者を示し、興行がスポーツの場合には各選手を示し、興行が映画の場合には出演者を示す。
その獲得票数Vとは、一例として、興行を行う場所(この例では劇場Th)で実施した各出場者(各演者P)に対する投票数が挙げられる。この投票は、当該場所(劇場Th)に設置した投票箱に行うものであってもよく、各観客Auが持つ各受信端末機13で行うものであってもよい。また、獲得票数Vとは、他の一例として、当該場所(劇場Th)や当該興行に関連する物品の販売を行うウェブサイトにおいて、各出場者(各演者P)に関連する物品の売り上げ点数やその金額に基づく数値が挙げられる。この場合、単に売り上げ点数を獲得票数Vとしたり売上金額を獲得票数Vとしたりしてもよく、点数や売上金額に応じたポイントを獲得票数Vとしてもよく、それらを適宜組み合わせてもよい。実施例1では、投票数および物品の売り上げを獲得票数Vとし、出場者(演者P)毎にそれぞれに応じたポイントを合算して集計することで獲得票数Vを算出する。
配信装置14は、興行(演劇Dr)を開始すると、その獲得票数Vの集計を行い、その集計に基づき所定の時間間隔で各出場者(各演者P)の獲得票数Vの順位を求め、その順位を表示する表示情報Idとしての獲得票数ランキングRa(図5、図6参照)を所定の時間間隔毎に作成する。そして、配信装置14は、所定の時間間隔毎の獲得票数ランキングRa(各表示情報Id)を表示させるウェブサイトWsとそれぞれのアドレス情報Aとを設定する。このように、配信装置14は、このように所定の時間間隔毎の獲得票数ランキングRa(各表示情報Id)を作成し、それらを表示させる各ウェブサイトWsおよび各アドレス情報Aを個別に設定する配信情報生成処理を行う。
配信装置14は、図2に示すように、配信制御部51と配信操作部52と配信通信部53と配信表示部54と配信記憶部55とを有する。この配信装置14は、実施例1では、配信記憶部55にプログラムを記憶させたコンピュータで形成する。なお、そのプログラムは、配信制御部51の内部メモリ51aに記憶してもよい。
その配信制御部51は、次の各処理を、配信記憶部55もしくは内蔵する内部メモリ51aに記憶されたプログラムにより統括的に行う。その各処理としては、上述した獲得票数ランキングRa(各表示情報Id)を作成して表示させる各ウェブサイトWsおよび各アドレス情報Aを個別に設定する配信情報生成処理や、各受信端末機13からのアドレス情報Aに基づく要求に対するウェブサイトWsの配信処理等がある。その配信情報生成処理は、配信通信部53を介して得たデータを用いて自動で作成および設定をするものでもよく、当該データを用いつつ配信操作部52に為された操作に応じて作成および設定をするものでもよい。また、配信処理では、各受信端末機13からアドレス情報(アドレス情報Aを含む)に基づきウェブサイト(ウェブサイトWsを含む)が要求されると、そのアドレス情報が所在を示すウェブサイトを取得し、そのウェブサイトを受信端末機13に配信する。これにより、受信端末機13では、これにより、受信端末機13では、端末制御部41の制御下で、アドレス情報Aが所在を示す獲得票数ランキングRa(各表示情報Id)を端末表示部44に表示できる(図4から図6参照)。
また、配信制御部51は、配信操作部52による各種設定や実行のための画面を配信表示部54に表示させる機能を有する。配信制御部51は、配信操作部52への操作に基づき、あるいは配信記憶部55(内部メモリ51a)に記憶されたプログラムに従い、上述した各動作(制御)を適宜実行する。
配信操作部52は、獲得票数ランキングRa(各表示情報Id)の作成や、各ウェブサイトWsおよび各アドレス情報Aの個別の設定の操作を行う箇所である。この配信操作部52は、実施例1では、コンピュータに接続されたキーボードや、マウス等のポインティングデバイスで構成する。なお、配信操作部52は、配信表示部54をタッチパネルの機能を搭載するものとして、その配信表示部54により構成してもよい。
配信通信部53は、配信装置14に接続された外部機器や、配信装置14が内蔵する内部機器や、ネットワーク接続されたサーバ等から適宜データの取得や配信(出力)を可能とする。その取得するデータとしては、獲得票数ランキングRa(各表示情報Id)を作成するためのデータ(獲得票数V)がある。また、配信通信部53は、端末通信部45を介して受信端末機13(その端末制御部41)や、制御通信部33を介して制御装置12(その演算制御部31)と、データの遣り取りを可能とする。そのデータとしては、各受信端末機13からのアドレス情報(アドレス情報Aを含む)や、各受信端末機13へのウェブサイト(ウェブサイトWs(獲得票数ランキングRa(各表示情報Id))(図2参照)を含む)がある。
配信表示部54は、液晶ディスプレイで形成され、配信制御部51の制御下で、獲得票数ランキングRa(各表示情報Id)(その作成のための画面も含む)等を表示する。配信記憶部55は、配信制御部51の制御下で、各種データやプログラムを記憶するとともに、それらの読み出しを可能とする。この配信記憶部55は、実施例1では、配信装置14を発信機11、制御装置12および各受信端末機13と協働して情報提供システム10を構成させるプログラムを記憶(保存)する。また、配信記憶部55は、獲得票数ランキングRa(各表示情報Id)の作成や、各ウェブサイトWsおよび各アドレス情報Aの個別の設定のためのアプリケーションを記憶(保存)する。そして、配信記憶部55は、各獲得票数ランキングRa(各表示情報Id)と、それぞれに個別に対応するウェブサイトWsおよびアドレス情報Aと、を適宜記憶(保存)する。
次に、表示情報Idとしての複数の獲得票数ランキングRaを設定し、それを表示させる各ウェブサイトWsのアドレス情報Aと発信機11で設定された識別情報Diとを対応付ける様子の一例を、図3を用いて説明する。なお、この例では、時刻t、識別情報Di、発信信号Sd、アドレス情報Aおよび獲得票数ランキングRa(表示情報Id)は、それぞれ複数存在することから、以下では個別に示す際には各符号の末尾にn(nは1以上の自然数)を付して示す。
先ず、発信機11では、上述したように複数の識別情報Diが予め設定され、この例では5つの識別情報Diが設定されているものとする。このため、発信機11は、制御装置12から発信操作Odが入力されると(時刻t1)、最初の識別情報Di1を符号化した発信信号Sd1を発信(出力)し、それ以降は所定の時間間隔(発信操作Odが為された場合にはそのタイミング)で識別情報Di2から識別情報Di5を符号化した発信信号Sd2から発信信号Sd5を時刻t2から時刻t5にかけて順番に発信(出力)する。この発信機11における識別情報Diの設定数および時間間隔は、制御装置12および配信装置14へと予め送信(出力)される。
その配信装置14は、表示情報Id(Id1からId5)として、発信機11の設定に合わせて、時刻t1から時刻t5にかけて順番に配信するための各出場者(各演者P)の獲得票数Vの順位の情報(各獲得票数ランキングRa)を生成する(配信情報生成処理)。この例では、時刻t1に配信する獲得票数ランキングRa1を、図4に示すように、各出場者(各演者P)の獲得票数Vの順位の情報を配信する旨の告知の情報とする。また、時刻t2から時刻t5にかけて順番に配信する獲得票数ランキングRa(Ra2からRa5)を、図5、図6に示すように、各時刻(t2からt5)に集計した各出場者(各演者P)の獲得票数Vに基づく順位を示す情報とする。そして、配信装置14は、各獲得票数ランキングRa(Ra1からRa5)を表示させるウェブサイトWs(Ws1からWs5)とそれぞれのアドレス情報A(A1からA5)とを設定し、それらの情報を制御装置12に送る。
その制御装置12は、各獲得票数ランキングRa(Ra1からRa5)に対応するアドレス情報A(A1からA5)を、時刻t1から時刻t5にかけて順番に配信すべく各識別情報Di(Di1からDi5)に順番に対応させる。これにより、受信端末機13から発信(出力)される各発信信号Sd(それが示す各識別情報Di)が、配信装置14が設定した各獲得票数ランキングRa(Ra1からRa5)のアドレス情報A(A1からA5)にそれぞれ対応される。そして、制御装置12は、受信端末機13から発信信号Sd(Sd1からSd5)を復号した識別情報Di(Di1からDi5)が送信されると、その識別情報Diに対応するアドレス情報A(A1からA5)を当該受信端末機13へと送信する。ここで、受信端末機13は、時間の経過に伴い発信信号Sd1から発信信号Sd5を順番に取得し、識別情報Di1から識別情報Di5を順番に取得する。このため、受信端末機13は、識別情報Di(発信信号Sd)を受け取った時刻tに応じたアドレス情報Aを取得することができ、その時刻tに応じた獲得票数ランキングRaを端末表示部44に表示させることができる。
次に、この情報提供システム10の配信装置14の配信制御部51で実行される配信情報生成処理(そのアプリケーション)の一例について図7を用いて説明する。配信制御部51は、各出場者(各演者P)の獲得票数Vの情報を取得することで配信情報生成処理を実行できる。その獲得票数Vの情報は、興行を行う場所(劇場Th)や、当該興行に関連する投票の集計や物品の販売を行うウェブサイトから取得できる。また、獲得票数Vの情報は、配信操作部52の入力により取得してもよい。その図7は、実施例1の配信制御部51(配信装置14)で実行される一例としての配信情報生成処理を示すフローチャートであり、以下ではその各ステップについて説明する。このフローチャートは、上記したアプリケーションが起動されることで開始する。
ステップS1は、変数nを1(n=1)として、ステップS2へ進む。この変数nは、これから生成する獲得票数ランキングRaが何個目(何番目の順番)であるのか、すなわち発信機11で設定された各識別情報Diを送信(出力)する時刻tnのうちのいずれに対応させるのかをカウントするために用いるものであり、ステップS1では当該変数nを1とする。
ステップS2は、時刻tnとなったか否かを判断し、YESの場合はステップS3へ進み、NOの場合はステップS2を繰り返す。このステップS2は、発信機11で設定された各識別情報Diの時間間隔を用いて時刻tnとなったか否かを判断する。なお、制御装置12で発信操作Odが為された場合には、時刻tnとなっていなくてもYESと判断する。この場合には、以降の時刻tnとなったか否かの判断は、発信操作Odが為された時点を基準として発信機11で設定された時間間隔を用いて行う。
ステップS3は、時刻tnでの獲得票数Vnの情報を取得して、ステップS4へ進む。このステップS3は、配信通信部53または配信操作部52を介して時刻tnでの獲得票数Vnの情報を取得する。なお、実施例1では、1回目に生成するものは、上述したように各出場者(各演者P)の獲得票数Vnの順位の情報を配信する旨の告知の情報(図4参照)とするので、n=1の場合にはこのステップS3では獲得票数Vnの情報は取得しない。このため、実施例1では、n=1の場合には、以下のステップS4およびステップS5は何も行うことなくステップS6へと進む。
ステップS4は、出場者(この例では演者P)毎の獲得票数Vnを算出して、ステップS5へ進む。このステップS4は、ステップS3で取得した獲得票数Vnの情報から、出場者(演者P)毎の獲得票数Vnを算出する。この算出は、例えば、投票数を獲得票数Vとした場合には、単純に出場者(演者P)毎の投票数を集計する。また、この算出は、例えば、物品の売り上げを獲得票数Vとした場合には、単純に出場者(演者P)毎の売り上げ点数を集計したり、単純に出場者(演者P)毎の売上金額を集計したり、出場者(演者P)毎に売り上げ点数や金額に応じたポイントを集計したりする。さらに、この算出は、例えば、投票数および物品の売り上げを獲得票数Vとした場合には、出場者(演者P)毎に、それぞれに応じたポイントを合算したものを集計する。
ステップS5は、各出場者(各演者P)の獲得票数Vnで見た順位を求めて、ステップS6へ進む。このステップS5は、ステップS4で算出した出場者(演者P)毎の獲得票数Vnに応じて、出場者(演者P)の順位を求める。
ステップS6は、ステップS5で求めた順位を表示する表示情報Idとしての獲得票数ランキングRanを生成して、ステップS7へ進む。このステップS6は、ステップS5で求めた出場者(演者P)の順位を表示する獲得票数ランキングRan(図4から図6)を生成する。この獲得票数ランキングRanは、実施例1では、n=1の場合に生成するものは、図4に示すように、各出場者(各演者P)の獲得票数Vの順位の情報を配信する旨の告知の情報とし、この中で獲得票数Vとしてのポイントについての説明を行う。また、獲得票数ランキングRanは、実施例1では、図5、図6に示すように、nが2以上の場合に生成するものは獲得票数Vnで見た順位を示すものとし、左端に順位を、その右横に出場者(演者P)の名前(区別のためにPの後に1以上の自然数を付して示す)を、その右横に対応する出場者(演者P)が獲得した獲得票数Vn(実施例1では投票数および物品の売り上げに応じたポイント)を、それぞれ示す。また、実施例1では、nが3以上の場合に生成する獲得票数ランキングRanにおいて、図9に示すように、右端(獲得票数Vnの右横)に前回の順位からの変動を示す矢印を表示する。このステップS4からS6は、ステップS3で得たデータに基づき自動で行うものでもよく、当該データを用いつつ配信操作部52に為された操作に応じて行うものでもよい。
ステップS7は、獲得票数ランキングRanのアドレス情報Anを設定して、ステップS8へ進む。このステップS7は、ステップS6で生成した獲得票数ランキングRanを表示させるウェブサイトWsnとそのアドレス情報Anとを設定し、それらを配信記憶部55に記憶する。このステップS7は、ウェブサイトWsnとそのアドレス情報Anとを自動で設定するものでもよく、それらを配信操作部52に為された操作に応じて設定するものでもよい。
ステップS8は、ステップS7で設定したアドレス情報Anを制御装置12に送信して、ステップS9へ進む。このステップS8は、ステップS7で設定したアドレス情報Anに変数nと組み合わせて、配信通信部53および制御通信部33を介して制御装置12(その演算制御部31)へと送信(出力)する。
ステップS9は、n+1を新たな変数nとして、ステップS10へ進む。このステップS9は、ステップS4からステップS8で獲得票数ランキングRaを生成して制御装置12に送信(出力)したので、次の順番の獲得票数ランキングRaを生成すべく、変数n(その現状の値)に1を加算して新たな変数n(n=n+1)とする。
ステップS10は、興行が終了したか否かを判断し、YESの場合はこの配信情報生成処理を終了し、NOの場合はステップS2へ戻る。このステップS10は、対象とする興行(実施例1では演劇Dr)が終了したか否かを判断する。この判断は、予め設定された興行(演劇Dr)の終了時刻になったことや、終了を示す信号が配信操作部52や配信通信部53から入力されることで行う。
この図7に示す配信情報生成処理により、配信制御部51は、各時刻tにおける出場者(演者P)毎の獲得票数Vnで見た順位を示す獲得票数ランキングRanを生成し、そのウェブサイトWsnとそのアドレス情報Anとを設定する。そして、それらを配信記憶部55に記憶するとともに、そのアドレス情報Anを変数nと組み合わせて演算制御部31に送信(出力)する。なお、このように獲得票数ランキングRanを生成してアドレス情報Anを設定するものであれば、図7とは異なる生成処理でもよく、実施例1に限定されない。これにより、制御装置12が各時刻tにおける獲得票数ランキングRanのアドレス情報Anを取得し、配信装置14が各受信端末機13からのアドレス情報Anに基づく要求に対して対応する獲得票数ランキングRanを配信可能となる。
次に、この情報提供システム10の制御装置12の演算制御部31で実行される対応付処理(そのアプリケーション)の一例について図8を用いて説明する。演算制御部31は、各時刻tにおける獲得票数ランキングRanのアドレス情報Anを取得することで対応付処理を実行できる。それらの取得は、上記したように制御通信部33を介して制御記憶部35や内部メモリ31aに纏めて入力されてもよく、制御操作部32により個別に入力されてもよい。図8の例では、制御通信部33を介して順次入力される。この図8は、実施例1の演算制御部31(制御装置12)で実行される一例としての生成処理を示すフローチャートであり、以下ではその各ステップについて説明する。このフローチャートは、上記したアプリケーションが起動されることで開始する。
ステップS11は、アドレス情報Anが入力されたか否かを判断し、YESの場合はステップS12へ進み、NOの場合はステップS11を繰り返す。このステップS11は、制御通信部33を介して配信装置14からアドレス情報Anが入力されたか否かを判断する。
ステップS12は、ステップS11で入力されたアドレス情報Anと識別情報Dinとを対応付けて、ステップS13へ進む。このステップS12は、配信装置14から入力されたアドレス情報Anを、それに組み合わされた変数nを有する識別情報Dinに対応させ、それらを制御記憶部35に記憶する。
ステップS13は、興行が終了したか否かを判断し、YESの場合はこの対応付処理を終了し、NOの場合はステップS11へ戻る。このステップS13は、対象とする興行(実施例1では演劇Dr)が終了したか否かを判断する。この判断は、予め設定された興行(演劇Dr)の終了時刻になったことや、終了を示す信号が制御操作部32や制御通信部33から入力されることで行う。
この図8に示す対応付処理により、演算制御部31は、配信装置14(配信制御部51)からアドレス情報Anを取得すると、そこに組み合わされた変数nを有する識別情報Dinに当該アドレス情報Anを対応させて、制御記憶部35に記憶する。なお、このようにアドレス情報Anを識別情報Dinに対応させるものであれば、図8とは異なる対応付処理でもよく、実施例1に限定されない。ここで、発信機11は、上述したように識別情報Dinを符号化した発信信号Sdnを、時刻tnから順番に発信する。このため、制御装置12は、発信機11が時刻tnから順番に発信する発信信号Sdnを、時刻tnにおける獲得票数ランキングRanを示すアドレス情報Anに対応させることができる。これにより、制御装置12は、上述したように受信端末機13から識別情報Dinが送信されると、それに対応するアドレス情報Anを受信端末機13に送信することができる。
次に、発信機11の発信制御部21で実行される発信処理(そのアプリケーション)の一例について説明する。この発信処理は、発信機11(その発信出力部23)が発信信号Sdを発信(出力)するものであり、図9を用いて説明する。その図9は、実施例1の発信制御部21(発信機11)で実行される一例としての発信処理を示すフローチャートであり、以下ではその各ステップについて説明する。このフローチャートは、発信機11において発信処理のためのアプリケーションが起動されて、制御装置12から発信操作Odが入力されることで開始する。
ステップS21は、変数nを1(n=1)として、ステップS22へ進む。この変数nは、発信信号Sdを発信する時刻tが何番目の順番とされたものであるのかをカウントするために用いるものであり、ステップS21では当該変数nを1とする。
ステップS22は、n番目の時刻tnとなったか否かを判断し、YESの場合はステップS24へ進み、NOの場合はステップS23へ進む。このステップS22は、n番目の時刻tnとなったか否か、すなわちn−1番目の時刻tとなってからそこに設定された時間間隔が経過したか否かを判断する。このため、この発信処理が開始されて最初のステップS22では、1番目の時刻tnとなるのでYESと判断してステップS23へ進む。
ステップS23は、発信操作Odが入力されたか否かを判断し、YESの場合はステップS24へ進み、NOの場合はステップS26へ進む。このステップS22は、制御通信部33および発信通信部22を介して制御装置12から発信操作Odが入力されたか否かを判断する。
ステップS24は、時刻tnに設定された発信信号Sdnを発信(出力)して、ステップS25へ進む。このステップS24は、時刻tn(n番目)に設定された識別情報Dinを符号化した発信信号Sdnを発信出力部23から発信(出力)させる(発信処理)。
ステップS25は、n+1を新たな変数nとして、ステップS26へ進む。このステップS25は、ステップS24で発信信号Sdnを発信(出力)したので、次の順番の時刻tに設定された発信信号Sdを発信(出力)すべく、変数n(その現状の値)に1を加算して新たな変数n(n=n+1)とする。
ステップS26は、興行が終了したか否かを判断し、YESの場合はこのステップS27へ進み、NOの場合はステップS22へ戻る。このステップS26は、対象とする興行(実施例1では演劇Dr)が終了したか否かを判断する。この判断は、予め設定された興行(演劇Dr)の終了時刻になったことや、終了を示す信号が発信通信部22から入力されることや、発信機11において駆動を停止する操作や発信処理を終了する操作が為されたりすることで行う。
ステップS27は、発信を停止する指令を発信機11へと出力して発信処理を終了する。
この図9に示す発信処理により、発信出力部23は、予め設定された各識別情報Dinに対応する各発信信号Sdnを、予め設定された順番で予め設定された時刻tnに(時間間隔で)発信する。また、発信出力部23は、制御装置12の制御操作部32からの発信操作Odの信号を受けると、時刻tnではなくても当該時刻tnに対応する発信信号Sdを直ちに発信する。この発信信号Sdは、各受信端末機13により受信される。
次に、その受信端末機13の端末制御部41で実行される識別情報取得処理(そのアプリケーション)の一例について説明する。この識別情報取得処理は、発信機11から発信された発信信号Sdから識別情報Diを取得するものであり、図10を用いて説明する。その図10は、実施例1の端末制御部41(受信端末機13)で実行される一例としての識別情報取得処理を示すフローチャートであり、以下ではその各ステップについて説明する。このフローチャートは、受信端末機13において識別情報取得処理のためのアプリケーションが起動されることで開始する。
ステップS31は、発信信号Sdnを受信したか否かを判断し、YESの場合はステップS32へ進み、NOの場合はステップS31を繰り返す。このステップS31は、受信端末機13の受信部42で発信信号Sdnを受信したかを判断する。
ステップS32は、ステップS31で受信した発信信号Sdnが示す識別情報Dinを端末記憶部46に記憶(保存)してステップS33へ進む。このステップS32は、受信した発信信号Sdnを識別情報Dinに復号し、その識別情報Dinを端末記憶部46に記憶(保存)する。なお、ステップS32は、ステップS31で受信した発信信号Sdnが既に端末記憶部46に記憶されている場合には、端末記憶部46に記憶させない。また、記憶させないことに替えて、ステップS31で発信信号Sdnにおいて受信を行わせないものでもよい。
ステップS33は、識別情報取得処理を終了するか否かを判断し、YESの場合は識別情報取得処理を終了し、NOの場合はステップS31へ戻る。このステップS33は、識別情報取得処理のためのアプリケーションが続行されると識別情報Diの取得を継続すべくステップS31へ戻り、そのアプリケーションが終了されると識別情報Diの取得を終了する。そのアプリケーションの続行は、当該アプリケーションを終了させる操作が為されていないことや、続行の有無を確認させることにより判断する。また、この続行は、配信制御部51での配信情報生成処理(図7参照)や演算制御部31での対応付処理(図8参照)や発信制御部21での発信処理(図9参照)のように、対象とする興行(実施例1では演劇Dr)が終了していないことで判断してもよい。
この図10に示す識別情報取得処理により、各受信端末機13(端末制御部41)では、発信機11から発信された複数の発信信号Sdが示す複数の識別情報Diを取得して端末記憶部46に記憶する。その各受信端末機13(端末制御部41)は、端末記憶部46に記憶した各識別情報Diを用いて対応する各アドレス情報Aの取得が可能となる。
次に、その受信端末機13の端末制御部41で実行される登録情報取得処理(そのアプリケーション)の一例について説明する。この登録情報取得処理は、取得した各識別情報Diに対応付けられた各アドレス情報Aを制御装置12(その演算制御部31)から取得するものであり、図11を用いて説明する。その図11は、実施例1の端末制御部41(受信端末機13)で実行される一例としての登録情報取得処理を示すフローチャートであり、以下ではその各ステップについて説明する。このフローチャートは、登録情報取得処理のためのアプリケーションが起動されることで開始する。なお、当該アプリケーションの起動は、基本的に上記した識別情報取得処理と同時に行われる。
ステップS41は、識別情報Dinを受信したか否かを判断し、YESの場合はステップS42へ進み、NOの場合はステップS41を繰り返す。このステップS41は、上記した識別情報取得処理(図10参照)により識別情報Dinを取得(端末記憶部46に記憶(保存))したか否かを判断し、その識別情報Dinを取得するまで繰り返す。
ステップS42は、取得した識別情報Dinが対応付けされたアドレス情報Anを取得して、ステップS43へ進む。このステップS42は、端末通信部45を介して制御装置12の演算制御部31にアクセスし、その演算制御部31から識別情報取得処理で取得した識別情報Dinに対応付けされたアドレス情報Anを取得し、それらを対応付けて端末記憶部46に記憶(保存)する。
ステップS43は、アドレス情報Anを取得している旨を通知して、ステップS44へ進む。このステップS43は、少なくとも1つのアドレス情報Anを取得していることを示す通知を行う。その通知は、端末表示部44にその旨を示す文字やアイコン等を表示してもよく、振動や音を出力するものでもよい。実施例1のステップS43は、取得したアドレス情報An毎に取得したことを示すアイコンを表示し、各アイコン(アドレス情報A)の選択を可能とする。ここで、複数のアドレス情報Anを取得している場合には、それらを時系列で並べて端末表示部44に表示させてもよく、最新のアドレス情報Aのみを端末表示部44に表示させてもよく、いずれか1つを切り替え可能に端末表示部44に表示させてもよい。また、ステップS43は、各アイコンにおいて対応するアドレス情報Aが示す表示情報Idの簡単な内容を表示させるものとしてもよい。この内容は、例えば、演算制御部31(制御装置12)からアドレス情報Anを取得する際に併せて演算制御部31から取得してもよく、可能であれば発信機11(発信出力部23)からの発信信号Sdnと併せて取得してもよい。このステップS43は、各アイコンのいずれかが選択されると、ウェブブラウザを起動し、選択されたアイコンに対応するアドレス情報Anが示すURL(Uniform Resource Locator)を当該ウェブブラウザに渡して当該URLにアクセスし、そのURLが示すウェブサイトWsnの獲得票数ランキングRan(表示情報Id)を端末表示部44に表示させる。なお、ステップS43では、ウェブサイトWsnへのアクセスは行わなくても良い。そして、この登録情報取得処理では、ステップS43で各アイコンを端末表示部44に表示させると、当該処理が終了するまでは端末表示部44での表示を継続する。
ステップS44は、登録情報取得処理を終了するか否かを判断し、YESの場合は登録情報取得処理を終了し、NOの場合はステップS41へ戻る。このステップS44は、各識別情報Diに対応付けされたアドレス情報Aの取得を終了する旨の操作(例えば、当該アプリケーションを終了させる操作)が為されたか否かを判断する。
この図11に示す登録情報取得処理により、各受信端末機13(端末制御部41)は、時刻tnとなると、発信機11から発信された識別情報Dinに対応するアドレス情報Anを取得でき、その時刻tnまでの集計結果に基づく獲得票数ランキングRanを取得して端末表示部44に表示することができる。
次に、この情報提供システム10を用いて、興行の一例である演劇Drを観に劇場Thに訪れた各観客Auがこの演劇Dr(興行)に参加する動作の一例を説明する。この情報提供システム10は、各観客Auに対して、各自が持つ受信端末機13において当該システムに対応するアプリケーションを起動するように報知する。ここで、例えば、このアプリケーションを劇場Thの入り口等で取得可能とすることにより、各観客Auの受信端末機13における当該アプリケーションの搭載率を高められる。
情報提供システム10では、配信装置14が配信情報生成処理を実行し、制御装置12が対応付処理を実行し、発信機11が発信処理を実行し、受信端末機13が識別情報取得処理および登録情報取得処理を実行する。すなわち、配信装置14(配信制御部51)は、図7のフローチャートのステップS1→S2→S3→S4→S5→S6→S7→S8へと進み、時刻t1に対応する獲得票数ランキングRa1と、そのウェブサイトWs1およびアドレス情報A1と、を設定し、そのアドレス情報A1を制御装置12に送信する。すると、制御装置12(演算制御部31)は、図8のフローチャートのステップS11→S12へと進み、時刻t1の識別情報Di1とアドレス情報A1とを対応させる。そして、発信機11(発信制御部21)は、図9のフローチャートのステップS21→S22→S24へと進み、時刻t1の識別情報Di1を符号化した発信信号Sd1を発信する。すると、受信端末機13(端末制御部41)は、図10のフローチャートのステップS31により発信された発信信号Sd1を受信し、ステップS32へと進んでその発信信号Sd1が示す識別情報Di1を端末記憶部46に記憶(保存)する。そして、受信端末機13(端末制御部41)は、図11のフローチャートのステップS41→S42→S43へと進み、受信した識別情報Di1に対応するアドレス情報A1を取得して、そのアドレス情報A1を取得した旨を通知すべく選択可能なアイコンを表示する。そして、受信端末機13では、アイコンが選択されると、それに対応するアドレス情報A1が所在を示すウェブサイトWs1にアクセスして端末表示部44に表示させる。すると、受信端末機13では、図4に示すように、時刻t1における獲得票数ランキングRa1が端末表示部44に表示され、実施例1では各出場者(各演者P)の獲得票数Vnの順位の情報を配信する旨の告知が表示される。これにより、情報提供システム10では、時刻t1に設定された表示情報Idとしての獲得票数ランキングRa1を各観客Auの受信端末機13に提供できる。
その後、情報提供システム10では、配信装置14が図7のフローチャートのステップS8→S9→S10→S1へと進んで上記したことを繰り返し、制御装置12が図8のフローチャートのステップS12→S13→S11へと進んで上記したことを繰り返し、発信機11が図9のフローチャートのステップS25→S26→S22へと進んで上記したことを繰り返し、受信端末機13が図10のフローチャートのステップS32→S33→S31へと進んで上記したことを繰り返すとともに図11のフローチャートのステップS43→S44→S41へと進んで上記したことを繰り返す。これらにより、情報提供システム10では、時刻tnに設定された表示情報Idnとしての獲得票数ランキングRanを各観客Auの受信端末機13に提供でき(図5参照)、時刻tn+1に設定された表示情報Idnとしての獲得票数ランキングRan+1を各観客Auの受信端末機13に提供できる(図6参照)。このように、情報提供システム10では、興行が終わるまでの間、獲得票数ランキングRanを随時更新して各観客Auの受信端末機13に提供できる。
上記した構成であるため、本発明に係る情報提供システムの一実施例としての情報提供システム10は、以下の各作用効果を得られる。
情報提供システム10は、興行(実施例1では演劇Dr)を行う場所に集まった人々が持つ各受信端末機13に、最新の獲得票数ランキングRaを取得させて表示させることができる。このため、情報提供システム10は、各観客Auが、単に興行(演劇Dr)を観るだけではなく、この興行に参加させることができ、当該興行を盛り上げることができる。すなわち、各観客Auは、興行における出場者(演者P)のパフォーマンス(演技や歌やプレー等)が良いと思うと、当該出場者に投票したり当該出場者に関連するグッズ(物品)を購入したりする。すると、情報提供システム10は、それらの行動を獲得票数Vとし、その獲得票数Vに基づく各出場者の順位をリアルタイムで各観客Auの受信端末機13に表示させる。このため、各観客Auは、自らの行動が最新の獲得票数ランキングRaに影響を与えることをリアルタイムで認識できるので、投票やグッズ(物品)の購入により興行に参加できることとなる。このように、情報提供システム10は、各観客Auを興行に参加させることができ、興行を各観客Auと一体となって盛り上げることができる。加えて、各出場者は、観に来ている各観客Auの生の反応を獲得票数ランキングRaで知ることができるため、モチベーションの向上に繋がるので、当該興行の質の向上にも繋がる。
また、情報提供システム10は、予め設定された時間間隔(各時刻t)で、最新の獲得票数ランキングRaへのアドレス情報Aを各観客Auの受信端末機13に送信するので、各観客Auに検索をさせることなく、最新の獲得票数ランキングRaを提供できる。このため、情報提供システム10は、従来であれば獲得票数ランキングRaに興味がない客層や検索等の迂遠な作業によりウェブサイトWsに訪れなかった人々のような潜在的な客層であっても、興行(演劇Dr)への参加を積極的に働きかけることができ、興行をより盛り上げることができる。
さらに、情報提供システム10は、リアルタイムで変化する獲得票数ランキングRaの通知により興行(演劇Dr)を盛り上げるので、当該興行を行う場所(この例では演劇Drを行う劇場Th)に居ながら獲得票数ランキングRaの獲得票数Vを増やす行動に関心が薄い観客Auに対しても、当該行動への関心を喚起できる。このため、情報提供システム10は、各観客Auの獲得票数Vを増やす行動を増加させることができ、興行をより盛り上げることができる。
情報提供システム10は、観に来ている各観客Auの生の反応を獲得票数ランキングRaで知ることができるため、興行(演劇Dr)を行う興行主が各出場者(演者P)の人気等を適切にかつ迅速に把握できる。このため、情報提供システム10は、興行(演劇Dr)における広告や物販の戦略を立てる際の適切な情報を興行主に迅速に取得させることができる。
情報提供システム10は、各出場者(演者P)の順位を決める獲得票数Vを任意に設定して獲得票数ランキングRaを生成できる。このため、情報提供システム10は、興行の種類や場所に応じて獲得票数Vを設定することで、興行をより盛り上げることができる。また、獲得票数Vは、投票であれば興行を行う場所(劇場Th)に設置した投票箱への投票や、物品の売り上げであれば当該場所に設けた販売所での売り上げ等も反映できるので、興行をより盛り上げることができる。
情報提供システム10は、発信操作Odを行うことで、予め設定された時刻tではなくても、発信信号Sdを発信機11から発信(出力)させることができ、各観客Auの受信端末機13に獲得票数ランキングRaを取得させることができる。このため、情報提供システム10は、対象とする興行(演劇Dr)が当初の予定通りに進行していない場合等の急遽の変更に対応させて獲得票数ランキングRaを提供できる。
情報提供システム10は、配信装置14が各獲得票数ランキングRaおよびその各アドレス情報Aを設定し、制御装置12がその各アドレス情報Aと各識別情報Diとの対応付けを行う。そして、情報提供システム10は、発信機11が各識別情報Diを符号化した各発信信号Sdを発信(出力)し、各受信端末機13が各発信信号Sdを受信し対応する各アドレス情報Aから各獲得票数ランキングRa(表示情報Id)を取得する。このため、情報提供システム10は、単一の制御装置12および配信装置14に対して、様々な興行を行う場所(劇場Th)のそれぞれに発信機11を設けることで、各場所で行われる様々な興行に対してそれぞれに対応する各獲得票数ランキングRaをリアルタイムで提供できる。すなわち、情報提供システム10は、対応するアプリケーションを搭載した複数の発信機11を用意すれば、異なる場所に設けた各発信機11と単一の制御装置12および配信装置14とにより、同時に様々な興行に用いてその各興行を盛り上げることができる。
情報提供システム10は、配信装置14が各獲得票数ランキングRaおよびその各アドレス情報Aを設定し、制御装置12がその各アドレス情報Aと各識別情報Diとの対応付けを行い、発信機11と各受信端末機13とでは各発信信号Sdのみの遣り取りにできる。このため、情報提供システム10は、発信機11から発信させる発信信号Sdの情報量を小さくできるので、各獲得票数ランキングRaの提供先となる各受信端末機13に求められる能力を小さくでき、より多くの者に複数の情報を簡易に取得させることができる。
したがって、本発明に係る情報提供システム10は、興行(演劇Dr)を盛り上げることに寄与できる。
なお、上記した実施例1では、本発明に係る情報提供システムおよびプログラムについて説明したが、アドレス情報に対応する表示情報を配信する配信装置と、前記アドレス情報に識別情報を対応させる制御装置と、興行を行う場所に配置され、前記識別情報を符号化した発信信号を発信する発信機と、前記発信機から発信された前記発信信号を受信して前記識別情報に復号する受信端末機と、を備え、前記表示情報は、前記興行の各出場者が獲得した獲得票数の順位を示し、前記配信装置は、前記獲得票数の順位を示す前記表示情報を所定の時間毎に更新し、その複数の前記表示情報に対応して前記アドレス情報を設定し、前記制御装置は、前記受信端末機から前記識別情報を受け取ると、その前記識別情報に対応するものとして最新の前記表示情報に対応する前記アドレス情報を前記受信端末機に送る情報提供システム、または、アドレス情報に対応する表示情報を配信する配信装置と、前記アドレス情報に識別情報を対応させる制御装置と、興行を行う場所に配置され、前記識別情報を符号化した発信信号を発信する発信機と、前記発信機から発信された前記発信信号を受信して前記識別情報に復号する受信端末機と、を備え、前記表示情報が前記興行の各出場者が獲得した獲得票数の順位を示す情報提供システムに、前記配信装置に、前記獲得票数の順位を示す前記表示情報を所定の時間毎に更新させ、その複数の前記表示情報に対応して前記アドレス情報を設定させる機能と、前記制御装置に、前記受信端末機から前記識別情報を受け取ると、その前記識別情報に対応するものとして最新の前記表示情報に対応する前記アドレス情報を前記受信端末機に送る機能と、を実現させるプログラムであればよく、上記した実施例1に限定されるものではない。
また、上記した実施例1では、発信機11が予め設定された複数の識別情報Diを符号化した発信信号Sdを順番に発信(出力)している。しかしながら、制御装置12が最新の獲得票数ランキングRa(表示情報Id)に対応するアドレス情報Aを各受信端末機13に送ることを可能とすれば、他の構成でもよく、上記した実施例1の構成に限定されない。その一例として、発信機11が発信する発信信号Sdを変更可能な構成とすることができる。その場合には、制御装置12が複数の識別情報Diを設定し、その各識別情報Diと各アドレス情報Aとを対応付けし、制御装置12または発信機11が各識別情報Diを符号化して発信信号Sdを生成し、その各発信信号Sdを発信機11が発信すればよい。このような発信機11は、例えば、専用の端末機、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、およびタッチパッド等で形成できる。また、他の例として、単一の発信信号Sdを発信(出力)する発信機11を複数用意し、その複数の発信機11を順番に駆動してもよい。さらに、他の例として、単一の発信信号Sdを発信(出力)する発信機11を1つだけ用意し、その発信信号Sdに対応する識別情報Diに対して、制御装置12が最新の獲得票数ランキングRa(表示情報Id)に対応するアドレス情報Aを設定させるべく書き替えるものとしてもよい。すなわち、制御装置12は、配信装置14から最新の獲得票数ランキングRa(表示情報Id)のアドレス情報Aを取得すると、そのアドレス情報Aを単一の発信信号Sdに対応付けすることで、各受信端末機13に送ったアドレス情報Aによる最新の獲得票数ランキングRa(表示情報Id)へのアクセスを可能としてもよい。
さらに、上記した実施例1では、更新した獲得票数ランキングRa毎に表示させるウェブサイトWsとそのアドレス情報Aとを設定していた。しかしながら、制御装置12が最新の獲得票数ランキングRa(表示情報Id)に対応するアドレス情報Aを各受信端末機13に送ることを可能とすれば、他の構成でよく、上記した実施例1の構成に限定されない。その一例として、ウェブサイトWsとそのアドレス情報Aとを固定し、その中で表示する獲得票数ランキングRa(表示情報Id)を適宜更新するものとしてもよい。その場合、各時刻tにおいて、獲得票数ランキングRaを更新した旨の通知をするとともに、固定したアドレス情報Aを送るものとすることで、上記した実施例1と同様の効果を得られる。
上記した実施例1では、表示情報Idの一例として、図4から図6の獲得票数ランキングRaの各画面を示したが、興行(演劇Dr)の各出場者(演者P)が獲得した獲得票数Vの順位を示すものであれば、他の画面(構成)でもよく、上記した実施例1に限定されない。
上記した実施例1では、発信機11から発信する発信信号Sdをブルートゥースロウエナジーの無線通信方式でビーコンの管理フレームを用いたものとしていたが、近距離無線通信を利用して識別情報Diを符号化した発信信号Sdを発信するものであれば、他のビーコンや同様の機能を有するものでもよく、音響(音楽や音声)に重畳させてコードリーダで読み取ることで取り出せるものでもよく、上記した実施例1の構成に限定されない。この最後に述べたように音響に重畳させると、音響の出力機器から発信信号Sdを出力できるので、発信信号Sdの出力のためだけの発信機11を設ける必要がなく、より簡易な構成にできる。
以上、本発明の情報提供システムおよびプログラムを実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については実施例1に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。また、構成部材の数、位置、形状等は実施例1に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にできる。