JP6188571B2 - ごみ攪拌状態検出装置およびごみ攪拌状態検出方法 - Google Patents
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Description
この評価方法は、簡単に言うと、バケットの開閉信号を基に、ごみがどこに落下して堆積したかをモデル化することで、ごみの攪拌度を評価する方法である。
ごみピット内を撮影する撮影手段と、
この撮影手段にて撮影された画像データを入力するとともに輝度値に基づき階調化する階調化部と、
この階調化部で階調化された画像データに対してエッジ抽出用フィルタを用いてごみの塊部分の外形線に対応するエッジを抽出するエッジ抽出部と、
このエッジ抽出部で抽出されたエッジのフラクタル次元を演算するフラクタル次元演算部と、
このフラクタル次元演算部で求められたフラクタル次元に基づきごみの攪拌状態を検出する攪拌状態検出手段とから構成したものであり、
また上記検出装置において、フラクタル次元演算部でのフラクタル次元を求める際に、ボックスカウント法を用いたものである。
撮影手段により撮影されるとともに輝度値に基づき階調化されたごみピット内の画像データにエッジ抽出用フィルタを適用してごみの塊部分の外形線に相当するエッジを抽出し、
次にこの抽出されたエッジのフラクタル次元を演算するとともに、このフラクタル次元に基づきごみの攪拌状態を検出する方法であり、
また上記検出方法において、フラクタル次元を求める際に、ボックスカウント法を用いる方法である。
本実施例に係るごみピットはごみ焼却設備に設けられている。具体的には、図1および図2に示すように、ごみピット1は焼却炉2に併設されている。そして、ごみピット1の天井には、天井走行クレーン3が配置されており、この天井走行クレーン3には横行台車4が配置されるとともに、この横行台車4には、ごみGを掴むためのバケット5がワイヤー6を介して巻上げ機7により昇降し得るように吊持されている。したがって、ごみ搬送車Sによりごみピット1内に搬入されたごみGは、バケット5によるごみの把持・開放動作により攪拌された後、焼却炉2の投入用ホッパー2a内に投入されて、焼却炉2内で燃焼される。なお、ごみピット1の側壁部1aには、ごみピット1内を監視し得るとともに天井走行クレーン3を操作するための操作室8が設けられている。
図1〜図3に示すように、このごみ攪拌状態検出装置11は、大きく分けて、ごみピット1内を撮影する撮影手段としての撮影カメラ(CCDカメラまたはCMOSカメラなどが用いられる)12と、この撮影カメラ12により撮影された画像データを入力してごみの塊部分のエッジ(外形を示す輪郭線である)Eを抽出するための画像処理手段13と、この画像処理手段13により抽出されたエッジEのフラクタル次元を演算するフラクタル次元演算手段14と、このフラクタル次元演算手段14で求められたフラクタル次元に基づきごみピット1内のごみ攪拌状態を検出する攪拌状態検出手段15とから構成されている。
ここで、エッジ抽出部25でのキャニー法による具体的な抽出方法について説明する。
すなわち、βよりも大きい輝度値である場合にはエッジであると判断し、αよりも小さい輝度値である場合にはエッジでないと判断し、さらにαとβとの間の輝度値である場合で且つエッジに結合しているものについては、エッジと判断する。この手順にて、エッジが求められる。
このフラクタル次元演算手段14ではボックスカウント法によりフラクタル次元が求められる。
フラクタル次元とは、ハウスドルフ測度から導かれるもので、或る図形Xが長さ(被覆距離の一例で、代表距離ともいえる。ここでは、直径と称して説明する)dの直線を用いて近似した場合(例えば、直径dの円で被覆した場合)の個数(被覆個数)をN(d)個とすると、ハウスドルフ測度Mk(X)は下記(1)式にて表される。
Mk0(X)≒μ・・・(4)
そして、上記(4)式における定数k0をフラクタル次元とするものである。
上記(2)式の両辺の自然対数をとると、下記(5)式のようになる。
この(5)式のlogN(d)をyに、logdをxに置き換えると下記(6)式が得られる。
そして、上記x(logdである)とy(logN(d)である)とに複数個の実測データを代入して回帰直線を求め、k0は当該回帰直線の傾きとして与えられる。
そして、一辺の長さがブロック1個分である場合のエッジを含むブロックdm(添え字のmはブロック1個分の長さであることを示す)の個数をカウントして、その全個数をN(dm)とする。
以下、同様にして、ブロックの一辺の長さが、4m、8m、16m、・・・というように、順次、増やし(つまり、対象画像の分割個数を減らすことになる)、それぞれのブロック(di:i=m,2m,4m、8m、16m、・・・)毎にエッジを含む全個数N(di)をカウントする。なお、diの値については、必ずしも、倍々にする必要はなく、適切な値が選択される。
すなわち、撮影カメラ12からの画像データが画像データ取込部21に取り込まれた後、攪拌エリア設定部22にて、その画像データに対して攪拌エリア(概略的なエリアである)が設定される(例えば、自動的に、または操作員により設定される)。
そして、この階調化部24で階調化された画像データがエッジ抽出部25に入力され、ここでエッジEが抽出される。すなわち、ごみGの塊部分の輪郭線が抽出される。
すなわち、分割領域の画像データにおけるエッジつまりごみGの塊部分の外形に相当する輪郭線に対して、ボックスカウント法を用いてフラクタル次元が求められる。
そして、エッジを含むブロックdmの個数をカウントして、その全個数をN(dm)とする。
以下、同様にして、ブロックの一辺が、4m、8m、16m、・・・というように、順次、増やし、それぞれのブロックdi毎にエッジを含む全個数N(di)をカウントする。
ここで、ごみの攪拌前の状態と、攪拌後の状態とについて、フラクタル次元を求めた結果について説明する。
なお、攪拌が充分でないと判断された場合には、その旨の信号が操作室8に送られて、自動的にまたは操作員により天井走行クレーン3が操作されて、その分割領域でのごみGが攪拌される。
1 ごみピット
2 焼却炉
3 天井走行クレーン
4 横行台車
5 バケット
11 ごみ攪拌状態検出装置
12 撮影カメラ
13 画像処理手段
14 フラクタル次元演算手段
15 攪拌状態検出手段
21 画像データ取込部
22 攪拌エリア設定部
23 画像分割部
24 階調化部
25 エッジ抽出部
31 個数算出部
32 対数演算部
33 フラクタル次元演算部
Claims (4)
- ごみ焼却設備におけるごみピット内の攪拌状態を検出する装置であって、
ごみピット内を撮影する撮影手段と、
この撮影手段にて撮影された画像データを入力するとともに輝度値に基づき階調化する階調化部と、
この階調化部で階調化された画像データに対してエッジ抽出用フィルタを用いてごみの塊部分の外形線に対応するエッジを抽出するエッジ抽出部と、
このエッジ抽出部で抽出されたエッジのフラクタル次元を演算するフラクタル次元演算部と、
このフラクタル次元演算部で求められたフラクタル次元に基づきごみの攪拌状態を検出する攪拌状態検出手段とから構成したことを特徴とするごみ攪拌状態検出装置。 - フラクタル次元演算部でのフラクタル次元を求める際に、ボックスカウント法を用いたことを特徴とする請求項1に記載のごみ攪拌状態検出装置。
- ごみ焼却設備におけるごみピット内の攪拌状態を検出する方法であって、
撮影手段により撮影されるとともに輝度値に基づき階調化されたごみピット内の画像データにエッジ抽出用フィルタを適用してごみの塊部分の外形線に相当するエッジを抽出し、
次にこの抽出されたエッジのフラクタル次元を演算するとともに、このフラクタル次元に基づきごみの攪拌状態を検出することを特徴とするごみ攪拌状態検出方法。 - フラクタル次元を求める際に、ボックスカウント法を用いたことを特徴とする請求項3に記載のごみ攪拌状態検出方法。
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