JP6188570B2 - 熱供給システム - Google Patents

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本発明は、蓄熱部で授熱側となる第1熱媒が循環する第1熱媒循環路を受熱部と蓄熱部との間に備え、前記蓄熱部の内部には潜熱蓄熱材が充填され、前記受熱部で昇温された第1熱媒の熱を前記蓄熱部の内部の前記潜熱蓄熱材へ蓄熱可能に構成され、湯水通流路を使って、蓄熱状態にある前記蓄熱部から熱利用側へ熱供給が可能な熱供給システムに関する。
従来、熱供給システムとしては、受熱部から熱回収した湯水を蓄熱部に循環させるよう配設された流路と、上水として給水した水を蓄熱部に通流させ蓄熱部の熱を回収し給湯として排出させるよう配設された流路とが、共用される構成を有するものが知られている(特許文献1を参照)。
一方、熱源に設けられた受熱部と蓄熱部との間で熱媒を循環させる熱媒流路と、上水として給水される水を通流する給湯利用側の流路との夫々を、蓄熱部の内部に配設する構成を有するものが知られている(特許文献2を参照)。
特開2012−180993号公報 特許第3912232号公報
上記特許文献1に開示の構成では、給湯側バルブの開閉や上水圧の変動による給水圧の変動が、熱源の受熱部に直接伝わるため、当該受熱部を循環する水の流量が安定せず、一部の熱源(例えば燃料電池)では通常期待する運転ができない。例えば、燃料電池の例では、受熱部を凝縮器とし、当該凝縮器にて、運転中に燃料電池の排ガスに含まれる水蒸気8を一定量凝縮し続ける必要があるが、この凝縮について過不足が発生し、発電効率の低下に繋がる虞がある。
一方で、当該課題を解決すべく、上述した特許文献2に開示の構成のように、熱媒流路と給湯利用側の流路との夫々を、蓄熱部の内部に配設する構成を採用すると、蓄熱部の熱交換器が複雑化すると共に、増加した熱交換器の体積の顕熱の分だけ熱をロスすることになり、熱効率の観点で問題があった。
本願は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、蓄熱部にて高密度に蓄熱しながらも、受熱部を循環する熱媒の圧力及び流量に変動を起こさせず、熱源(例えば燃料電池)の運転効率の低下を防止可能な、熱供給システムを提供する点にある。
上記目的を達成するための熱供給システムは、
蓄熱部で熱供給側となる第1熱媒が循環する第1熱媒循環路を受熱部と前記蓄熱部との間に備え、
前記蓄熱部の内部には潜熱蓄熱材が充填され、
前記受熱部で昇温された第1熱媒の熱を前記蓄熱部の内部の前記潜熱蓄熱材へ蓄熱可能に構成され、
湯水流通路を使って、蓄熱状態にある前記蓄熱部から熱利用側に熱供給が可能な熱供給システムであって、その特徴構成は、
前記第1熱媒循環路は、第1熱媒と前記潜熱蓄熱材とが直接接触する形態で、第1熱媒を前記蓄熱部の内部へ流入可能に設けられ、
前記湯水流通路が、加圧水が供給される給水口と、前記蓄熱部に内蔵された第1熱交換器と、高温水を出湯する出湯口から構成され、
前記給水口から流入した水が、前記第1熱交換器により前記潜熱蓄熱材と第1熱媒の少なくとも何れか一方と熱交換して出湯口へ流出することにより熱利用側に熱供給可能であり、
前記蓄熱部として、前記受熱部で昇温された第1熱媒が流入する高温側蓄熱部と、前記受熱部に戻る第1熱媒を流出する低温側蓄熱部とを備え、
前記受熱部は、燃料電池にて発生する排ガスと前記第1熱媒循環路の第1熱媒とを熱交換させ、前記排ガスに含まれる水蒸気を凝縮させる凝縮器であり、
前記低温側蓄熱部に充填される低温側潜熱蓄熱材の融点が、前記排ガスに含まれる水蒸気を凝縮させる凝縮温度未満に設定されている点にある。
上記特徴構成によれば、第1熱媒循環路と湯水流通路とが独立に設けられ、湯水流通路を流通する湯水が、第1熱媒循環路に導かれることはないため、湯水流通路への湯水の給水圧及び流量が変化する場合であっても、当該給水圧及び流量の変化が、第1熱媒循環路を介して、熱源における受熱部に伝わることを防止できる。これにより、例えば、熱源として燃料電池を採用すると共に、受熱部として排ガスに含まれる水蒸気を凝縮する凝縮器を採用する場合に、当該凝縮器において一定以上の凝縮水を確保して、当該凝縮水により燃料電池の水自立を実現して、燃料電池の運転を良好に持続することができる。
また、第1熱媒循環路を循環する第1熱媒は、第1熱媒と潜熱蓄熱材とが直接接触する形態で、蓄熱部の内部に流入する構成が採用されていることから、蓄熱部の内部に第1熱媒循環路を熱交換器として配設する必要がなく、蓄熱部を簡易でコンパクトな構成とでき、構成をコンパクトにした分だけ、顕熱のロスを低減できる。
更に、上記特徴構成によれば、受熱部で昇温された第1熱媒が流入する高温側蓄熱部と、受熱部に戻る第1熱媒を流出する低温側蓄熱部とを各別に備えているので、例えば、高温側蓄熱部に設けられる潜熱蓄熱材の融点を、受熱部で昇温された第1熱媒の温度近傍に設定することで、高温側蓄熱部に比較的高温で蓄熱できる。一方、低温側蓄熱部に設けられている潜熱蓄熱材の融点を、受熱部で要求される第1熱媒の上限温度未満に設定することで、当該低温側蓄熱部を通過して受熱部に導かれる第1熱媒の温度を、受熱部で要求される第1熱媒の上限温度未満まで低下させることができる。
更に、上記特徴構成によれば、受熱部を、燃料電池にて発生する排ガスと第1熱媒循環路の第1熱媒とを熱交換させる凝縮器にて構成すると共に、低温側蓄熱部に設けられる低温側潜熱蓄熱材の融点が、凝縮器にて排ガスに含まれる水蒸気を凝縮させる凝縮温度未満の温度に設定されているから、低温側潜熱蓄熱材の一部が熱利用側の湯水により冷却され、冷熱蓄熱している状態(例えば低温側潜熱蓄熱材が固相状態にある場合)では、低温側蓄熱部から流出し凝縮器に導かれる第1熱媒の温度を、凝縮器にて排ガスに含まれる水蒸気を適切に凝縮させることができる。これにより、当該凝縮水を用いて、燃料電池の水自立運転を実現できる。
本願の熱供給システムの更なる特徴構成は、
前記湯水流通路は、それを流通する湯水が、前記低温側蓄熱部に蓄熱された熱を回収した後に、前記高温側蓄熱部に蓄熱された熱を回収可能に配設されている点にある。
上記特徴構成によれば、湯水流通路を通流する湯水は、比較的低温で熱を蓄熱する低温側蓄熱部にて熱を回収した後に、比較的高温で熱を蓄熱する高温側蓄熱部にて熱を回収するから、湯水を十分に昇温させて、出湯口から供給できる。
本願の熱供給システムの更なる特徴構成は、
前記蓄熱部として、前記高温側蓄熱部と、前記低温側蓄熱部とは別に、1つ又は複数の中温側蓄熱部を備え、
前記受熱部で昇温された第1熱媒が、前記高温側蓄熱部、前記中温側蓄熱部、及び前記低温側蓄熱部を記載の順に通流して前記受熱部へ戻るように前記第1熱媒循環路が配設されている点にある。
上記特徴構成の如く、蓄熱部として、高温側蓄熱部、中温側蓄熱部、及び低温側蓄熱部を備えると共に、受熱部で昇温された第1熱媒を、高温側、中温側、及び低温側蓄熱部に、記載の順に通流する構成を採用することで、受熱部で昇温された第1熱媒の温度が、低温側にふれた場合であっても、第1熱媒が保有する熱を、有効に蓄熱できる。
説明を追加すると、熱源として、例えば比較的運転温度が低い固体高分子型燃料電池(以下、PEFCと略称)を備えると共に、受熱部が当該PEFCの排熱を回収するように構成されている場合、PEFCの排熱温度は定格運転時の60℃から48℃程度にまで低下することがある。このとき、高温側蓄熱部の潜熱蓄熱材の融点を53℃(定格運転時の排熱の回収を目的として設定された温度)程度にしておくと、当該高温側蓄熱部では潜熱を使った蓄熱ができず、第1熱媒は高温側蓄熱部においてほぼ放熱しないまま下流側へ流れることとなる。
そこで、上記特徴構成の如く、高温側蓄熱部の下流側に、融点44℃程度の潜熱蓄熱材を充填した中温側蓄熱部を設けておくことで、高温側蓄熱部をほぼ放熱しない状態で通過した48℃程度の第1熱媒の熱を、中温側蓄熱部で潜熱を用いて蓄熱できる。
更に、中温側蓄熱部の下流側では、低温側蓄熱部にて融点が36℃程度の潜熱蓄熱材を充填しておくことで、受熱部に戻る第1熱媒の温度を40℃未満とすることができる。結果、熱源としてPEFCを採用し、受熱部にて当該PEFCからの排ガスと第1熱媒とを熱交換させる構成を採用する場合、受熱部にて排ガスに含まれる水蒸気を好適に凝縮させることができ、当該凝縮水にてPEFCを水自立運転させることができる。
尚、上述の構成において、高温側蓄熱部を設けず、中温側蓄熱部と低温側蓄熱部のみを設ける構成を採用することも考えられるが、この場合、排熱を潜熱にて回収できる回収温度の上限が、中温側蓄熱部の融点(例えば、44℃)付近となるため、受熱部で昇温された第1熱媒の温度が60℃程度である場合には、その温度の熱を有効に蓄熱できないことになる。特に、蓄熱部で蓄熱される熱を高温暖房に用いる場合、回収温度が低いと補助熱源機が運転されるため、省エネ性が低下することになる。そこで、上記特徴構成では、蓄熱部を、高温側蓄熱部と中温側蓄熱部と低温側蓄熱部とを備える構成を採用している。
本願の熱供給システムの更なる特徴構成は、
前記蓄熱部と熱負荷端末との間で、前記蓄熱部にて受熱側となる第2熱媒を循環させる暖房回路を、前記湯水流通路とは別に備える点にある。
上記特徴構成によれば、湯水流通路とは別に暖房回路を備えることで、蓄熱部に蓄熱される熱を、比較的低温の熱需要がある給湯だけでなく、比較的高温の熱需要がある熱負荷端末でも利用することができ、蓄熱部に蓄熱される幅広い温度域の熱を、より有効に利用可能となる。
本願の熱供給システムの更なる特徴構成は、
前記暖房回路は、第2熱媒が、前記高温側蓄熱部、前記中温側蓄熱部、及び前記低温側蓄熱部のうち、前記熱負荷端末を出た後の第2熱媒の戻り温度よりも高い融点の前記潜熱蓄熱材が充填される蓄熱部の熱を回収する状態で配設されている点にある。
上記特徴構成によれば、例えば、低温側蓄熱部の潜熱蓄熱材の融点よりも高温で戻る第2熱媒の熱にて、低温側蓄熱部の潜熱蓄熱材が融解することを避けることができる。
これにより、低温側蓄熱部を通過する第1熱媒の熱を、低温側蓄熱部の潜熱蓄熱材にて適切に潜熱回収でき、第1熱媒を40℃未満の温度まで降温できる。結果、受熱部をPEFCの排ガスに含まれる水蒸気を凝縮させる凝縮器として働かせる場合、受熱部にて排ガスに含まれる水蒸気を適切に凝縮させて、PEFCを水自立運転させることができる。
本願の熱供給システムの更なる特徴構成は、
前記暖房回路は、第2熱媒が前記高温側蓄熱部に蓄熱された熱のみを回収する状態、又は前記高温側蓄熱部と前記中温側蓄熱部に蓄熱された熱のみを回収する状態で配設され、
前記湯水流通路は、湯水が前記低温側蓄熱部と前記中温側蓄熱部と前記高温側蓄熱部とに蓄熱された熱を記載の順に回収可能に配設されている点にある。
上記特徴構成によれば、暖房回路を通流する第2熱媒は、少なくとも高温側蓄熱部に蓄熱された比較的高温の熱を回収することができるから、当該比較的高温の熱を、比較的高温の熱需要がある熱負荷端末にて、有効に利用することができ、補助熱源機を働かせる頻度を低減でき、省エネ性を向上できる。
また、当該暖房回路は、第2熱媒が低温側蓄熱部に蓄熱された熱は回収しない状態で配設されるから、低温側蓄熱部の潜熱蓄熱材の融点よりも高温で戻ることがある第2熱媒の熱にて、低温側蓄熱部の潜熱蓄熱材が融解することを避けることができる。
更に、湯水流通路は、湯水が低温側蓄熱部と中温側蓄熱部と高温側蓄熱部とに蓄熱された熱を記載の順に回収可能に配設されているから、特に、低温側蓄熱部の潜熱蓄熱材が、その融点(例えば、36℃)よりも低い温度の給水へ放熱され、低温側蓄熱部での蓄熱量に余裕を持たせることができ、受熱部へ戻る第1熱媒の熱を、低温側蓄熱部の潜熱蓄熱材の潜熱にて適切に回収して、第1熱媒を40℃未満の温度まで降温させて受熱部へ戻すことができる。
これにより、受熱部をPEFCの排ガスに含まれる水蒸気を凝縮させる凝縮器として働かせる場合、受熱部にて排ガスに含まれる水蒸気を適切に凝縮させて、PEFCを水自立運転させることができる。
本願の熱供給システムの更なる特徴構成は、
前記受熱部は、熱源機にて発生する排ガスの排熱を回収するものであり、
前記中温側蓄熱部に充填される中温側潜熱蓄熱材の融点が、前記熱源機から排出される前記排ガスの下限温度未満に設定されている点にある。
例えば、熱源をPEFCとして構成する場合、当該PEFCの運転状態が変動すること等により、その排ガスの温度が、定格の60℃から48℃程度(以下、排ガスの下限温度と呼ぶ)まで低下することがある。
上記特徴構成によれば、中温側蓄熱部に充填される中温側潜熱蓄熱材の融点を、熱源機から排出される排ガスの下限温度(48℃)未満に設定することで、排ガスの温度が下限温度まで低下した場合でも、当該排ガスの排熱を回収した第1熱媒の熱を、少なくとも中温側蓄熱部へ蓄熱することができる。
これにより、第1熱媒の熱が、高温側蓄熱部及び中温側蓄熱部に蓄熱されずに、低温側蓄熱部のみに蓄熱され、低温側蓄熱部の蓄熱量が上限に達し、第1熱媒が、十分に温度低下しないまま(40℃以上の温度で)、受熱部へ導かれることを防止できる。
第1実施形態に係る熱供給システムの概略構成図 第1実施形態に係る蓄熱槽の内部構成を示す図 第2実施形態に係る熱供給システムの概略構成図 別実施形態に係る蓄熱槽の内部構成を示す図
本発明の熱供給システム100は、蓄熱部である高温側蓄熱槽10a(高温側蓄熱部の一例)及び低温側蓄熱槽10b(低温側蓄熱部の一例)に高密度に蓄熱しながらも、熱源としての受熱部37を流通する第1熱媒の圧力及び流量に変動を起こさせず、受熱部37を有する燃料電池30の運転効率の低下を防止できるものである。
本発明の熱供給システム100は、受熱部37に導かれる第1熱媒の温度を十分に低下させることができるものであるため、例えば、固体酸化物形燃料電池及び固体高分子形燃料電池等の燃料電池30に適用する場合、当該燃料電池30にて水自立運転を実行させることができる。そこで、以下では、燃料電池30の構成を説明した後、燃料電池30に本発明の熱供給システム100を適用した場合の第1実施形態を、図1、2に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
燃料電池30は、図1に示すように、燃料ガスFから硫黄化合物を除去する脱硫器33と、脱硫された燃料ガスFを水蒸気改質触媒の存在下で水蒸気と反応させて改質ガスを生成する改質器34と、改質ガス中の一酸化炭素を触媒の存在下で水蒸気と反応させて二酸化炭素に変成する変成処理を実行する変成器35が、記載順に配設され、変成処理等により一酸化炭素が除去された水素リッチの改質燃料ガスが生成される。
生成された改質燃料ガスは、アノード電極(燃料極)32へ供給されると共に、空気中の酸素が、カソード電極(空気極)31へ供給され、当該アノード電極(燃料極)32とカソード電極(空気極)31とにおける電気化学反応により、電力を発生可能に構成されている。
一方、上記電力を発生する過程で排出される排ガスEは、排ガス流通路38を流通して、凝縮器37(受熱部の一例)へ送られる。当該凝縮器37には、後述する第1熱媒を循環する第1熱媒循環路Cが配設されており、当該凝縮器37への第1熱媒の入り温度は、低温TL(例えば、37℃程度)に設定されている。これにより、排ガスEは、当該第1熱媒との熱交換により、40℃以下に降温し、その内部に含まれる水蒸気が凝縮される。凝縮された水は、一旦、回収水タンク36に貯留された後、公知の水処理装置(図示せず)により純水化させて、改質器34へ導かれる。
当該構成を採用することにより、燃料電池30は、自身の内部にて水蒸気改質に必要な水を生成する、所謂、水自立運転を実行可能になる。
本発明の熱供給システム100では、上述した燃料電池30の凝縮器37(受熱部の一例)と蓄熱部10との間で、第1熱媒を循環する第1熱媒循環路Cを備えると共に、当該第1熱媒循環路Cにて第1熱媒を圧送する第1循環ポンプP1を備えている。
蓄熱部10としては、凝縮器37で昇温された第1熱媒が流入する高温側蓄熱槽10a(高温側蓄熱部の一例)と、凝縮器37へ戻る第1熱媒を流出する低温側蓄熱槽10b(低温側蓄熱部の一例)とを備えている。即ち、第1熱媒循環路Cは、高温側蓄熱槽10aから流出する第1熱媒を低温側蓄熱槽10bへ流入させるように配設されている。これにより、第1熱媒は、凝縮器37で昇温した後、高温側蓄熱槽10aと低温側蓄熱槽10bとを、記載順に直列に流通することとなる。
高温側蓄熱槽10a及び低温側蓄熱槽10bには、図2に示すように、夫々、第1熱媒との熱交換により相変化を伴って潜熱蓄熱する高温側潜熱蓄熱材20a、低温側潜熱蓄熱材20bが備えられている。
高温側潜熱蓄熱材20aの融点は、例えば、燃料電池30が定格運転をしている場合に、高温側蓄熱槽10aに流入する第1熱媒の温度TH(固体酸化物形燃料電池の場合:85℃、固体高分子形燃料電池の場合:65℃)未満で、当該第1熱媒の温度THから40℃程度低い温度以上に設定されており、低温側潜熱蓄熱材20bの融点よりも高い温度に設定されている。
一方、低温側蓄熱槽10bに設けられる低温側潜熱蓄熱材20bの融点は、燃料電池30の凝縮器37にて、排ガスEに含まれる水蒸気の凝縮温度(例えば、40℃未満の温度)未満の温度TLに設定されている。
以上の構成により、第1熱媒循環路Cを循環する第1熱媒は、凝縮器37にて排ガスEの排熱を回収することで昇温(温度TH)し、回収した熱の一部を、高温側蓄熱槽10aにて高温側潜熱蓄熱材20aへ放熱(温度TM)し、その後、熱の残部を、低温側蓄熱槽10bの低温側潜熱蓄熱材20bへ放熱(温度TL)する。結果、高温側蓄熱槽10aでは、高温側潜熱蓄熱材20aの融点以上の温度の比較的高温で蓄熱され、低温側蓄熱槽10bでは、低温側潜熱蓄熱材20bの融点以上の温度の比較的低温で蓄熱されることとなる。
ここで、高温側蓄熱槽10a及び低温側蓄熱槽10bにおける熱移動に関して、以下に説明する。
図1、図2に示されるように、熱供給側である燃料電池30側からの高温側蓄熱槽10aでの熱移動は、高温側蓄熱槽10aにおいて、熱供給側の第1熱媒がTH〜TMへ降温する状態で、且つ熱利用側である湯水流通路L1を流通する湯水がtm〜thに昇温する状態で行なわれる。従って、高温側蓄熱槽10aに収容される高温側潜熱蓄熱材20aは、槽内の最高温度であるTHと槽内の最低温度であるtmとの間で、相変化するように設定されている。
一方、低温側蓄熱槽10bでの熱移動は、低温側蓄熱槽10bにおいて、熱供給側の第1熱媒がTM〜TLへ降温する状態で、且つ熱利用側である湯水流通路L1を流通する湯水がtl〜tmに昇温する状態で行なわれる。従って、低温側蓄熱槽10bに収容される低温側潜熱蓄熱材20bは、槽内の最高温度であるTMと槽内の最低温度であるtlとの間で、相変化するように設定されている。
結果、第1熱媒の受熱部である凝縮器37に戻る第1熱媒温度は、水蒸気の凝縮温度(例えば40℃)未満となる。
上記高温側潜熱蓄熱材20a及び低温側潜熱蓄熱材20bとしては、以下の〔表1〕に示すものが好適に利用される。尚、以下の〔表1〕では、説明の都合上、後述する第2実施形態で説明する中温側潜熱蓄熱材20cについても、例示してある。
Figure 0006188570
高温側蓄熱槽10a及び低温側蓄熱槽10bに蓄熱された熱は、給湯に利用可能に構成されている。
説明を加えると、加圧水が供給される給水口(図示せず)と、高温側蓄熱槽10aに内蔵された高温側熱交換器12及び低温側蓄熱槽10bに内蔵された低温側熱交換器13と、高温水を出湯する出湯口(図示せず)とを有する湯水流通路L1が設けられている。当該湯水流通路L1を流通する湯水は、低温側熱交換器13にて、低温側潜熱蓄熱材20bと第1熱媒との少なくとも何れか一方と熱交換した後に、高温側熱交換器12にて、高温側潜熱蓄熱材20aと第1熱媒との少なくとも何れか一方と熱交換する。
湯水は、低温側熱交換器13を通過することにより、低温側潜熱蓄熱材20bの融点近傍の温度(例えば、32℃〜36℃の温度)まで昇温した後、高温側熱交換器12を通過することにより、高温側潜熱蓄熱材20aの融点近傍の温度(例えば、47℃〜58℃の温度)まで昇温され、給湯として有効に利用可能となる。
高温側蓄熱槽10aに接続される第1熱媒循環路Cの接続端部は、高温側蓄熱槽10aの内部に、鉛直方向で上方側と下方側とに穿設されている。上方側の接続端部Cuと、下方側接続端部Cdとは、高温側蓄熱槽10aの内部で水平方向に延びると共に、当該水平方向に沿って等間隔に開口部Caが複数設けられている。
これにより、上方側接続端部Cuの開口部Caから、高温側蓄熱槽10aの内部に流入した第1熱媒は、高温側蓄熱槽10aの全体に亘り拡散し、高温側潜熱蓄熱材20a及び高温側熱交換器12に直接接触する形態で熱交換した後、下方側接続端部Cdの開口部Caから第1熱媒循環路Cの内部へ流入する。
同様に、低温側蓄熱槽10bに接続される第1熱媒循環路Cの接続端部は、低温側蓄熱槽10bの内部に、鉛直方向で上方側と下方側とに穿設されている。上方側接続端部Cuと、下方側接続端部Cdとは、低温側蓄熱槽10bの内部で水平方向に延びると共に、当該水平方向に沿って等間隔に開口部Cbが複数設けられている。
これにより、上方側接続端部Cuの開口部Cbから、低温側蓄熱槽10bの内部に流入した第1熱媒は、低温側蓄熱槽10bの全体に亘り拡散し、低温側潜熱蓄熱材20b及び低温側熱交換器13に直接接触する形態で熱交換した後、下方側接続端部Cdの開口部Cbから第1熱媒循環路Cの内部へ流入する。
尚、第1熱媒としては、液相の潜熱蓄熱材20a、20bと相互溶解しないものが採用される。これにより、潜熱蓄熱材20a、20bは、低温側蓄熱槽10b及び高温側蓄熱槽10aの内部から流出しない状態が維持される。
〔第2実施形態〕
上記第1実施形態に係る熱供給システム100では、蓄熱部10として、高温側蓄熱槽10aと低温側蓄熱槽10bとを備える構成を示した。当該第2実施形態に係る熱供給システム100では、高温側蓄熱槽10a及び低温側蓄熱槽10bに加えて、1つ又は複数の中温側蓄熱槽10c(中温側蓄熱部の一例)を備える構成を採用している。
以下では、当該第2実施形態において特徴的な構成に重点をおいて説明するものとし、それ以外の構成で第1実施形態と同一の構成については、第1実施形態と同一の符号を付すと共に、その説明を割愛する。以下、図3に基づいて、当該第2実施形態に係る熱供給システム100について説明する。
第2実施形態に係る熱供給システム100では、蓄熱部10として、凝縮器37で昇温された第1熱媒が流入する高温側蓄熱槽10aと、当該高温側蓄熱槽10aから流出した第1熱媒が流入する中温側蓄熱槽10c(第2実施形態では、1つ)と、中温側蓄熱槽10cから流出した第1熱媒が流入すると共に凝縮器37へ戻る熱媒を流出する低温側蓄熱槽10bとを備えている。
即ち、当該第2実施形態にあっては、受熱部37で昇温された第1熱媒が、高温側蓄熱槽10a、中温側蓄熱槽10c、及び低温側蓄熱槽10bを記載の順に通流して受熱部37へ戻るように第1熱媒循環路Cが配設されている。
ここで、高温側蓄熱槽10a、中温側蓄熱槽10c、及び低温側蓄熱槽10bには、高温側潜熱蓄熱材20a、中温側潜熱蓄熱材20c、及び低温側潜熱蓄熱材20bが、夫々備えられており、その材料等については、先に説明した〔表1〕に示すものが好適に利用可能である。
ここで、熱源として固体高分子型の燃料電池30を用いる場合、排ガスEの温度が、定格運転時の60℃から48℃程度まで低下する場合がある。この場合、高温側潜熱蓄熱材20aとして、先に説明した〔表1〕に示されるように融点が52℃や58℃のものを採用すると、高温側蓄熱槽10aにて潜熱を用いた蓄熱ができず、第1熱媒は高温側蓄熱槽10aでほとんど放熱できないまま低温側に流れていくことになる。
当該第2実施形態の熱供給システム100にあっては、第1熱媒循環路Cの流れ方向で、当該高温側蓄熱槽10aの下流側に、中温側潜熱蓄熱材20cを充填した中温側蓄熱槽10cを設けると共に、中温側潜熱蓄熱材20cの融点を、固体高分子型の燃料電池30から排出される排ガスEの下限温度(例えば、48℃)未満に設定している。これにより、燃料電池30の排ガスEの温度が定格時の温度より低下した場合であっても、その排ガスEが保有する熱を、中温側蓄熱槽10cにて潜熱回収することができる。
当該第2実施形態では、湯水流通路L1は、給水口(図示せず)から供給される加圧水を、低温側蓄熱槽10bに内蔵された低温側熱交換器13と、中温側蓄熱槽10cに内蔵された中温側熱交換器14と、高温側蓄熱槽10aに内蔵された高温側熱交換器12とに、記載の順に湯水を通流するように配設されている。
給水口から供給される低温(tl:例えば15℃)の湯水は、低温側熱交換器13にて、低温側潜熱蓄熱材20bと第1熱媒との少なくとも何れか一方と熱交換して第1中温(tm1:例えば25℃)まで昇温し、中温側熱交換器14にて、中温側潜熱蓄熱材20cと第1熱媒との少なくとも何れか一方と熱交換して第2中温(tm2:例えば35℃)まで昇温し、高温側熱交換器12にて、高温側潜熱蓄熱材20aと熱媒との少なくとも何れか一方と熱交換して高温(th:例えば45℃)まで昇温した後に、出湯口(図示せず)から給湯される。
更に、当該第2実施形態では、蓄熱部10と熱負荷端末50(例えば、床暖房パネルや浴室暖房乾燥機)との間で、蓄熱部10にて受熱側となる第2熱媒を循環させる第2循環ポンプP2及び暖房回路L2を、湯水流通路L1とは別に備えている。
説明を追加すると、当該暖房回路L2は、第2熱媒が、高温側蓄熱槽10a、中温側蓄熱槽10c、及び低温側蓄熱槽10bのうち、熱負荷端末50を出た後の第2熱媒の戻り温度(さらに言えば、戻り温度の下限温度)よりも高い融点の潜熱蓄熱材が充填されている蓄熱部の熱を回収する状態で配設されている。換言すると、暖房回路L2は、熱負荷端末50を出た後の第2熱媒を、中温側蓄熱槽10cに内蔵される中温側暖房熱交換器41と、高温側蓄熱槽10aに内蔵される高温側暖房熱交換器42に記載の順に第2熱媒を循環させる状態で、配設される。
これにより、熱負荷端末50を通過した後の低温(dtl:例えば42℃)の第2熱媒は、中温側暖房熱交換器41にて、中温側潜熱蓄熱材20cと第1熱媒との少なくとも何れか一方と熱交換して中温(dtm:例えば46℃)まで昇温し、高温側暖房熱交換器42にて、高温側潜熱蓄熱材20aと第1熱媒との少なくとも何れか一方と熱交換して高温(dth:例えば53℃)まで昇温し、再び、熱負荷端末50へ向かうこととなる。
ここで、高温側蓄熱槽10a、中温側蓄熱槽10c、及び低温側蓄熱槽10bにおける熱移動に関して、以下に説明する。
図3に示されるように、高温側蓄熱槽10aでの熱移動は、高温側蓄熱槽10aにおいて、熱供給側の第1熱媒がTH〜TM1(例えば60℃〜55℃)へ降温する状態で、熱利用側である湯水流通路L1を流通する湯水がtm2〜th(例えば35℃〜45℃)に昇温する状態で、更には、熱利用側である暖房回路L2を流通する第2熱媒がdtm〜dth(例えば46℃〜53℃)に昇温する状態で行われる。従って、高温側蓄熱槽10aに収容される高温側潜熱蓄熱材20aは、槽内の最高温度であるTHと槽内の最低温度であるtm2又はdtmとの間で、相変化するように設定されている。
中温側蓄熱槽10cでの熱移動は、中温側蓄熱槽10cにおいて、熱供給側の第1熱媒がTM1〜TM2(例えば55℃〜48℃)へ降温する状態で、熱利用側である湯水流通路L1を流通する湯水がtm1〜tm2(例えば25℃〜35℃)に昇温する状態で、更には、熱利用側である暖房回路L2を流通する第2熱媒がdtl〜dtm(例えば42℃〜46℃)に昇温する状態で行われる。従って、中温側蓄熱槽10cに収容される中温側潜熱蓄熱材20cは、槽内の最高温度であるTM1と槽内の最低温度であるtm1又はdtlとの間で、相変化するように設定されている。
低温側蓄熱槽10bでの熱移動は、低温側蓄熱槽10bにおいて、熱供給側の第1熱媒がTM〜TL(例えば45℃〜28℃)へ降温する状態で、熱利用側である湯水流通路L1を流通する湯水がtl〜tm1(例えば15℃〜25℃)に昇温する状態で行なわれる。従って、低温側蓄熱槽10bに収容される低温側潜熱蓄熱材20bは、槽内の最高温度であるTM2と槽内の最低温度であるtlとの間で、相変化するように設定されている。
結果、第1熱媒の受熱部である凝縮器37に戻る熱媒温度は、水蒸気の凝縮温度(例えば40℃)未満となる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態においては、高温側蓄熱槽10a及び低温側蓄熱槽10bの双方に、蓄熱材として潜熱蓄熱材20を備える構成としたが、高温側蓄熱槽10aに、蓄熱材として水を備え、構成を簡略化することができる。
(2)上記実施形態では、低温側蓄熱槽10bの低温側潜熱蓄熱材20bの熱利用側への熱供給(放熱)が良好に行われず、潜熱蓄熱材が温熱を蓄熱している場合(例えば、潜熱蓄熱材のすべてが液相を維持している場合)には、低温側蓄熱槽10bから凝縮器37の側へ導かれる第1熱媒の温度は、凝縮器37にて排ガスEに含まれる水蒸気を凝縮可能な凝縮温度(例えば、40℃)を上回り、排ガスEに含まれる水蒸気を適切に凝縮できないこととなる。そこで、上記実施形態にあっては、第1熱媒循環路Cの低温側蓄熱槽10bと凝縮器37との間に放熱器(図示せず)設ける構成を採用しても構わない。
これにより、低温側蓄熱槽10bから吐出される第1熱媒の温度が凝縮温度を超えている場合であっても、当該第1熱媒を放熱器にて放熱させて、その温度を凝縮温度未満に低下させることができる。
)上記第2実施形態において、暖房回路L2を循環する第2熱媒は、図4に示すように、第1実施形態で第1熱媒循環路Cを通流する第1熱媒と同様に、蓄熱部10としての高温側蓄熱槽10a及び中温側蓄熱槽10cの内部へ流入可能な構成を採用しても構わない。
説明を追加すると、高温側蓄熱槽10aに接続される暖房回路L2の接続端部は、高温側蓄熱槽10aの内部で、鉛直方向で上方側に設けられる上方側の接続端部L2uと、鉛直方向で下方側に設けられる接続端部L2dとから構成されており、両者は、水平方向に延びると共に、当該水平方向に沿って等間隔に開口部が複数設けられている。
また、中温側蓄熱槽10cに接続される暖房回路L2の接続端部は、中温側蓄熱槽10cの内部で、鉛直方向で上方側に設けられる上方側の接続端部L2uと、鉛直方向で下方側に設けられる接続端部L2dとから構成されており、両者は、水平方向に延びると共に、当該水平方向に沿って等間隔に開口部が複数設けられている。
当該構成にあっては、第1熱媒と第2熱媒とを同一熱媒とすると共に、第1循環ポンプP1と第2循環ポンプP2とを同一流量の熱媒を循環するように働かせることが好ましい。
当該構成を採用することにより、例えば、高温側蓄熱槽10aにおいて、第1熱媒循環路Cの上方側の接続端部Cuから流入した比較的高温の第1熱媒の一部は、暖房回路L2の上方側の接続端部L2uへ直接流入することとなり、熱負荷端末へ導かれるため、熱効率の高い運転を実現できる。
また、第2実施形態の熱供給システム100との対比の観点では、中温側蓄熱槽10cの内部にて中温側暖房熱交換器41を、高温側蓄熱槽10aの内部にて高温側暖房熱交換器42を省略することができるから、その体積分だけ潜熱蓄熱材を多く充填でき、蓄熱容量を増加させることができる。
)上記第2実施形態では、暖房回路L2は、第2熱媒が中温側蓄熱槽10cに蓄熱された熱を回収すると共に、高温側蓄熱槽10aに蓄熱された熱を回収するように配設されている例を示した。
しかしながら、暖房回路L2は、第2熱媒が高温側蓄熱槽10aに蓄熱された熱のみを回収するように配設しても構わない。
何れの場合であっても、暖房回路L2は、低温側蓄熱槽10bを迂回するように構成して、低温側潜熱蓄熱材20bの融点を超える温度で戻る場合がある熱負荷端末50から戻る第2熱媒の熱が、低温側潜熱蓄熱材20bの潜熱として蓄熱されないようにして、潜熱蓄熱容量が低下することを防いでいる。
これにより、第1熱媒循環路Cを循環して低温側潜熱蓄熱材20bを通過した後の第1熱媒の熱を、低温側潜熱蓄熱材20bの潜熱として蓄熱することで、第1熱媒の温度を、低温側潜熱蓄熱材20bの融点で、凝縮器37にて排ガスEに含まれる水蒸気を凝縮させる凝縮温度未満とすることができる。
)上記第2実施形態では、中温側蓄熱槽10cを1つ設ける例を示したが、1つ以上の複数を設けても構わない。また、当該複数の中温側蓄熱槽10cは、第1熱媒循環路Cの流れ方向において、直列に設けられていても構わないし、並列に設けられていても構わない。
本発明の熱供給システムは、蓄熱部にて高密度に蓄熱しながらも、熱源としての受熱部を循環する第1熱媒の圧力及び流量に変動を起こさせず、熱源(例えば燃料電池)の運転効率の低下を防止可能な熱供給システムとして、有効に利用可能である。
10a :高温側蓄熱槽
10b :低温側蓄熱槽
20a :高温側潜熱蓄熱材
20b :低温側潜熱蓄熱材
30 :燃料電池
37 :凝縮器(受熱部の一例)
100 :熱供給システム
C :熱媒循環路
E :排ガス

Claims (7)

  1. 蓄熱部で熱供給側となる第1熱媒が循環する第1熱媒循環路を受熱部と前記蓄熱部との間に備え、
    前記蓄熱部の内部には潜熱蓄熱材が充填され、
    前記受熱部で昇温された第1熱媒の熱を前記蓄熱部の内部の前記潜熱蓄熱材へ蓄熱可能に構成され、
    湯水流通路を使って、蓄熱状態にある前記蓄熱部から熱利用側に熱供給が可能な熱供給システムであって、
    前記第1熱媒循環路は、第1熱媒と前記潜熱蓄熱材とが直接接触する形態で、第1熱媒を前記蓄熱部の内部へ流入可能に設けられ、
    前記湯水流通路が、加圧水が供給される給水口と、前記蓄熱部に内蔵された第1熱交換器と、高温水を出湯する出湯口から構成され、
    前記給水口から流入した水が、前記第1熱交換器により前記潜熱蓄熱材と第1熱媒の少なくとも何れか一方と熱交換して出湯口へ流出することにより熱利用側に熱供給可能であり、
    前記蓄熱部として、前記受熱部で昇温された第1熱媒が流入する高温側蓄熱部と、前記受熱部に戻る第1熱媒を流出する低温側蓄熱部とを備え、
    前記受熱部は、燃料電池にて発生する排ガスと前記第1熱媒循環路の第1熱媒とを熱交換させ、前記排ガスに含まれる水蒸気を凝縮させる凝縮器であり、
    前記低温側蓄熱部に充填される低温側潜熱蓄熱材の融点が、前記排ガスに含まれる水蒸気を凝縮させる凝縮温度未満に設定されている熱供給システム。
  2. 前記湯水流通路は、それを流通する湯水が、前記低温側蓄熱部に蓄熱された熱を回収した後に、前記高温側蓄熱部に蓄熱された熱を回収可能に配設されている請求項に記載の熱供給システム。
  3. 前記蓄熱部として、前記高温側蓄熱部と、前記低温側蓄熱部とは別に、1つ又は複数の中温側蓄熱部を備え、
    前記受熱部で昇温された第1熱媒が、前記高温側蓄熱部、前記中温側蓄熱部、及び前記低温側蓄熱部を記載の順に通流して前記受熱部へ戻るように前記第1熱媒循環路が配設されている請求項1又は2に記載の熱供給システム。
  4. 前記蓄熱部と熱負荷端末との間で、前記蓄熱部にて受熱側となる第2熱媒を循環させる暖房回路を、前記湯水流通路とは別に備える請求項に記載の熱供給システム。
  5. 前記暖房回路は、第2熱媒が、前記高温側蓄熱部、前記中温側蓄熱部、及び前記低温側蓄熱部のうち、前記熱負荷端末を出た後の第2熱媒の戻り温度よりも高い融点の前記潜熱蓄熱材が充填される前記蓄熱部の熱を回収する状態で配設されている請求項に記載の熱供給システム。
  6. 前記暖房回路は、第2熱媒が前記高温側蓄熱部に蓄熱された熱のみを回収する状態、又は前記高温側蓄熱部と前記中温側蓄熱部に蓄熱された熱のみを回収する状態で配設され、
    前記湯水流通路は、湯水が前記低温側蓄熱部と前記中温側蓄熱部と前記高温側蓄熱部とに蓄熱された熱を記載の順に回収可能に配設されている請求項4又は5に記載の熱供給システム。
  7. 前記受熱部は、前記燃料電池としての熱源機にて発生する前記排ガスの排熱を回収するものであり、
    前記中温側蓄熱部に充填される中温側潜熱蓄熱材の融点が、前記熱源機から排出される前記排ガスの下限温度未満に設定されている請求項3〜6の何れか一項に記載の熱供給システム。
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