JP6187695B2 - 薄板状部材の接合装置および薄板状部材の接合方法 - Google Patents

薄板状部材の接合装置および薄板状部材の接合方法 Download PDF

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Description

本発明は、薄板状部材の接合装置および薄板状部材の接合方法に関する。
従来から、歪みや反りが存在するプレートのような薄板状の部材を溶接によって接合する技術がある。特に、そのような薄板状部材を継ぎ目なく環状に連続して接合する技術がある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2011−161450号公報
しかしながら、上記特許文献1のような構成では、薄板状部材を積層して互いに環状に接合するような場合に、それらの部材を必ずしも十分に保持することができない。薄板状基材を十分に保持することができなければ、薄板状部材を接合するときに接合不良が生じる虞がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、薄板状部材を積層して互いに環状に接合するときの接合不良を防止することができる薄板状部材の接合方法、およびその接合方法を具現化した薄板状部材の接合装置の提供を目的とする。
上記目的を達成する本発明に係る薄板状部材の接合装置は、保持部および接合部を有している。保持部は、一の薄板状部材と、他の薄板状部材とを積層した状態で保持する。接合部は、少なくとも、一の薄板状部材に備えた環状の接合部位と、他の薄板状部材に備えた環状の接合部位を互いに接合する。ここで、保持部は、第1保持部および第2保持部を備えている。第1保持部は、一の薄板状部材の接合部位に沿って位置する第1端部を積層方向に沿って支持し、他の薄板状部材の第1端部にあたる部分を開放した状態とする。第2保持部は、一の薄板状部材の第1端部よりも内方に位置する第2端部と、他の薄板状部材の第1端部よりも内方に位置する第2端部とを積層方向に沿って挟持して保持する。
上記目的を達成する本発明に係る薄板状部材の接合方法は、保持工程および接合工程を有している。保持工程は、一の薄板状部材に備えた環状の接合部位に沿って位置する第1端部を積層方向に沿って支持し、他の薄板状部材の第1端部にあたる部分を開放した状態とする。かつ、保持工程は、一の薄板状部材の第1端部よりも内方に位置する第2端部と、他の薄板状部材の第1端部よりも内方に位置する第2端部とを積層方向に沿って挟持して保持する。接合工程は、少なくとも、一の薄板状部材の接合部位と、他の薄板状部材の接合部位とを互いに接合する。
第1実施形態に係る薄板状部材の接合装置を示す斜視図である。 図1の接合装置の一部を模式的に示す端面図である。 図1および図2の接合装置の保持部に金属セパレータユニットを載置した状態を示す端面図である。 図3に引き続き、金属セパレータユニットの側面の位置決孔に対して位置決部材を挿入した状態を示す端面図である。 図4に引き続き、金属セパレータユニットの中央部に対して上方から押圧部材を押圧した状態を示す端面図である。 図5に引き続き、金属セパレータユニットの外周縁に対して上方から上部挟持部材を付勢等した状態を示す端面図である。 図6に引き続き、金属セパレータユニットへの外周縁をレーザ発振器によって溶接する状態を示す端面図である。 第2実施形態に係る薄板状部材の接合装置を示す斜視図である。 図8の接合装置の一部を模式的に示す端面図である。 図8および図9の接合装置の保持部に金属セパレータユニットを載置した状態を示す端面図である。 図10に引き続き、金属セパレータユニットの側面の位置決孔に対して位置決部材を挿入した状態を示す端面図である。 図11に引き続き、金属セパレータユニットの中央部に対して上方から押圧部材を押圧した状態を示す端面図である。 図12に引き続き、金属セパレータユニットの外周縁に対して上方から上部挟持部材を付勢等した状態を示す端面図である。 図13に引き続き、金属セパレータユニットの外周縁をレーザ発振器によって溶接する状態を示す端面図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明に係る第1および第2実施形態について説明する。図面の説明において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図1〜図14の全ての図において、X、Y、およびZからなる矢印を図示している。Xで表す矢印は、薄板状部材(例えば金属セパレータ)の短手方向Xを示している。Yで表す矢印は、金属セパレータの長手方向Yを示している。Zで表す矢印は、金属セパレータの積層方向Zを示している。図面における部材の大きさや比率は、説明の都合上誇張され実際の大きさや比率とは異なる場合がある。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る薄板状部材の接合方法、およびその方法を具現化した接合装置100について、図1〜図7を参照しながら説明する。
薄板状部材は、一例として、アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12として説明する。アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12は、接合装置100によって外周縁等を互いに接合して、金属セパレータユニット10を構成する。
接合装置100は、保持部110および接合部120に加えて、制御部130を有している。保持部110は、保持工程を具現化した構成の一例に相当する。接合部120は、接合工程を具現化した構成の一例に相当する。以下、接合方法を接合装置100の各構成について順に説明する。
先ず、接合装置100の構成について、図1および図2を参照しながら具体的に説明する。
図1は、薄板状部材(例えば、アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12からなる金属セパレータユニット10)の接合装置100を示す斜視図である。図2は、図1の接合装置100の一部を模式的に示す端面図である。
保持部110は、一の薄板状部材(アノード側金属セパレータ11)と、他の薄板状部材(カソード側金属セパレータ12)を積層した状態で保持する。
保持部110は、図1および図2に示すように、第1保持部(支持部材111、外周縁挟持部材113P)、第2保持部(下部挟持部材112および内周縁挟持部材113Q)、および可動位置決ピン115(位置決部材)を備えている。さらに、保持部110は、位置決ピン114、押板116(押圧部材)、可動板117、バネ118、および固定ピン119(固定部材)を備えている。以下、保持部110の各構成について順に説明する。
支持部材111および上部挟持部材113の外周縁挟持部材113Pによって、アノード側金属セパレータ11の外周縁11gに沿って位置する第1端部11mと、カソード側金属セパレータ12の外周縁12gに沿って位置する第1端部12mを、積層方向Zに沿って挟持する。支持部材111は、一例として、金属からなり、長方体形状に形成し、下部挟持部材112を離間させた状態で収容する開口を備えている。支持部材111は、下部挟持部材112と下部で接合するように一体に形成してもよい。外周縁挟持部材113Pは、一例として、金属からなり、長方体形状に形成している。外周縁挟持部材113Pは、中央部分を大きく開口した枠状からなり、金属セパレータユニット10の中央部10tが露出するように形成している。外周縁挟持部材113Pは、下部挟持部材112の外周と対向して配設している。外周縁挟持部材113Pは、固定ピン119を挿通する貫通孔113aを複数備えている。
下部挟持部材112および上部挟持部材113の内周縁挟持部材113Qによって、例えば、アノード側金属セパレータ11の第1端部11mよりも内方に位置する第2端部11nと、カソード側金属セパレータ12の第1端部12mよりも内方に位置する第2端部12nを、積層方向Zに沿って挟持する。下部挟持部材112は、一例として、金属からなり、長方体形状に形成している。下部挟持部材112は、支持部材111の開口に収容している。下部挟持部材112の積層方向Zに沿った高さは、支持部材111の高さと同等である。下部挟持部材112は、その長手方向Yに沿った両側に、固定ピン119をネジ留めするネジ穴112aを備えている。内周縁挟持部材113Qは、一例として、金属からなり、長方体形状に形成している。内周縁挟持部材113Qは、金属セパレータユニット10の4隅に形成したマニホールド孔よりも若干大きく形成している。4つの内周縁挟持部材113Qによって、金属セパレータユニット10の4隅のマニホールド孔をそれぞれ独立して覆う。内周縁挟持部材113Qは、固定ピン119を挿通する貫通孔113aを1つ備えている。
位置決部材(位置決ピン114)は、下部挟持部材112の図1中の左方に起立させている。位置決ピン114は、金属セパレータユニット10の位置決孔10cを挿入させた状態で嵌合する。
位置決部材(可動位置決ピン115)は、アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12に対して積層方向Zと交差する側方から当接して位置決めする。可動位置決ピン115は、アノード側金属セパレータ11の側面およびカソード側金属セパレータ12の側面に対して、接近自在および離間自在に配設している。可動位置決ピン115は、下部挟持部材112の図1中の右方に移動自在に起立させている。可動位置決ピン115は、長手方向Yに沿って移動し、金属セパレータユニット10の位置決孔10dに嵌合する。位置決ピン114および可動位置決ピン115によって、金属セパレータユニット10を位置決めする。
押圧部材(押板116)は、アノード側金属セパレータ11の中央部(アクティブエリア)およびカソード側金属セパレータ12の中央部(アクティブエリア)を積層方向Zに沿って押圧する。押板116は、レーザ発振器121のレーザ光L1を通すための貫通溝116hを複数備えている。押板116は、4隅に挿通孔116bを備え、内周縁挟持部材113Qを挿通させる。押板116による押圧は、下部挟持部材112および上部挟持部材113が、アノード側金属セパレータ11の第2端部11nとカソード側金属セパレータ12の第2端部12nを挟持する前に行う。押板116は、例えば、金属からなり、長方体形状に形成している。押板116の下方には、可動板117を備えている。可動板117は、下方に備えたバネ118によって、積層方向Zに沿って上下に移動自在である。可動板117およびバネ118は、下部挟持部材112に収納されている。
固定部材(固定ピン119)は、下部挟持部材112および上部挟持部材113を介して、アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12を一時的に固定する。固定ピン119は、上部挟持部材113(外周縁挟持部材113Pおよび内周縁挟持部材113Q)に開口した貫通孔113aにそれぞれ挿通し、下部挟持部材112に開口したネジ穴112aにそれぞれネジ留めする。具体的には、固定部材は、引き込み式のクランプ機構を用いる。固定ピン119を、上部挟持部材113(外周縁挟持部材113Pおよび内周縁挟持部材113Q)および下部挟持部材112に挿通し、下部挟持部材112の下部に備えたアクチュエータに挿入する。固定ピン119は、アクチュエータによって自動的に固定される。作業者は、固定ピン119を特別な工具を要することなく取り扱う。したがって、固定作業を複数回繰り返すような場合であっても、上部挟持部材113および下部挟持部材112を、常に一定の応力によって確実に固定することができる。固定部材は、ナットランナーによる締め付け式のクランプ機構を用いることもできる。この場合、ナットを下部挟持部材112のネジ溝に容易に固定でき、かつ、保持力を一定にすることができる。
排出部は、下部挟持部材112に備えた排気孔112hおよび上部挟持部材113に備えた排気孔113hを介して、レーザ光L1による溶接に伴い接合部位から発生する粉塵に気体を吐出して排出、または粉塵を吸引して排出する。例えば、排気孔112hおよび排気孔113hを介して窒素(N)やアルゴン(Ar)等の不活性ガス、乾燥空気、または空気等のアシストガスを噴射し、その粉塵を外部に排出しつつ、レーザ光L1が照射されている周囲の雰囲気を安定させる。支持部材211、下部挟持部材112、および上部挟持部材113は、レーザ光L1による溶接に伴い接合部位から発生する粉塵の付着を阻害する材料Mを被膜している。材料Mは、耐熱性、耐摩耗性、またはすべり性を備えたものを用いる。
接合部120は、少なくとも、アノード側金属セパレータ11に備えた環状の接合部位(外周縁11g)と、カソード側金属セパレータ12に備えた環状の接合部位(外周縁12g)を接合する。
接合部120は、図1に示すように、レーザ発振器121、反射ミラー122、および駆動ステージ123を含んでいる。レーザ発振器121は、例えば、アノード側金属セパレータ11の外周縁11gまたはカソード側金属セパレータ12の外周縁12gにレーザ光L1を照射して、アノード側金属セパレータ11の外周縁11gおよびカソード側金属セパレータ12の外周縁12gを互いに溶接する。レーザ光L1を照射して溶接する部位は、金属セパレータユニット10の外周縁10gにおいて、第1端部10mと第2端部10nの間に位置する部位である。反射ミラー122は、レーザ発振器121から長手方向Yに沿って導出されたレーザ光L1を反射して、積層方向Zの下方に向かって折り返す。駆動ステージ123は、例えば、2軸の直進ステージに相当する。駆動ステージ123は、照射位置を固定したレーザ光L1によって金属セパレータユニット10の外周縁10gを環状に溶接するために、保持部110を短手方向Xおよび長手方向Yに走査する。一対の反射ミラー122によって、レーザ光L1を短手方向Xおよび長手方向Yに沿って走査し、駆動ステージ123を用いることなく、金属セパレータユニット10の外周縁10gを環状に溶接する構成としてもよい。
制御部130は、保持部110および接合部120をそれぞれ制御する。
制御部130は、図1に示すように、コントローラ131を含んでいる。コントローラ131は、ROM、CPU、およびRAMを含んでいる。ROM(Read Only Memory)は、接合装置100に係る制御プログラムを格納している。制御プログラムは、保持部110の上部挟持部材113(外周縁挟持部材113Pおよび内周縁挟持部材113Q)、可動位置決ピン115および押板116と、接合部120のレーザ発振器121および駆動ステージ123の制御に関するものを含んでいる。制御部130のCPU(Central Processing Unit)は、制御プログラムに基づいて接合装置100の各構成部材の作動を制御する。RAM(Random Access Memory)は、制御中の接合装置100の各構成部材に係る様々なデータを一時的に記憶する。データは、例えば、レーザ発振器121の出力に関するものである。
次に、接合装置100の動作について、図3〜図7を参照しながら具体的に説明する。
図3は、図1および図2の接合装置100の保持部110に金属セパレータユニット10を載置した状態を示す端面図である。図3は、図4に引き続き、金属セパレータユニット10の側面の位置決孔10dに対して位置決部材(可動位置決ピン115)を挿入した状態を示す端面図である。図5は、図3に引き続き、金属セパレータユニット10の中央部10tに対して上方から押圧部材(押板116)を押圧した状態を示す端面図である。図6は、図5に引き続き、金属セパレータユニット10の外周縁10gに対して上方から上部挟持部材113を付勢等した状態を示す端面図である。図7は、図6に引き続き、金属セパレータユニット10の外周縁10gをレーザ発振器121によって溶接する状態を示す端面図である。
図3に示すように、接合装置100において、金属セパレータユニット10を積層方向Zに沿って降下させて、保持部110の可動板117等に載置する。金属セパレータユニット10は、アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12からなる。下部挟持部材112の図1の左方に起立させた位置決部材(位置決ピン114)は、金属セパレータユニット10の図中左方の位置決孔10cに挿入した状態で嵌合させる。金属セパレータユニット10の搬送は、ロボットハンド等による自動搬送、または作業者による手作業によって行う。
図4に示すように、図3の状態から引き続き、金属セパレータユニット10の図1の右方の位置決孔10dに対して、その側方から位置決部材(可動位置決ピン115)を挿入させて嵌合させる。位置決ピン114および可動位置決ピン115によって、金属セパレータユニット10を位置決めする。アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12は、図4に示すように、端部等の位置が揃う。可動位置決ピン115は、仮に比較的強い応力が掛かると、その応力を緩和するように自ら長手方向Yに沿って移動する。
図5に示すように、図4の状態から引き続き、押圧部材(押板116)は、金属セパレータユニット10の中央部10tに対して上方から押圧しつつ若干降下させる。押板116による金属セパレータユニット10に対する応力は、金属セパレータユニット10を載置した可動板117が下方に移動することによって緩和される。金属セパレータユニット10の中央部10tは、アクティブエリアの領域に相当する。アクティブエリアは、複数組の微細な凹凸形状を長手方向Yに沿って形成して構成していることから、その形状を一定に保つことが難しい。すなわち、アクティブエリアは、歪んでいることが多い。押板116は、図5に示すように、金属セパレータユニット10の中央部10tのアクティブエリアに対して押圧し、その歪みを除去する。アクティブエリアの歪みの除去に伴い、可動位置決ピン115に比較的強い応力が掛かると、その応力を緩和するように可動位置決ピン115が退避するように移動する。すなわち、アクティブエリアの歪みが除去された状態において、位置決ピン114および可動位置決ピン115によって金属セパレータユニット10を位置決めする。
図6に示すように、図5の状態から引き続き、上部挟持部材113(外周縁挟持部材113Pおよび内周縁挟持部材113Q)は、金属セパレータユニット10の外周縁10gおよびマニホールド孔に対して上方から付勢する。支持部材111と外周縁挟持部材113Pによって、第1端部10mを挟持している。下部挟持部材112と内周縁挟持部材113Qによって、第2端部10nを挟持している。さらに、固定部材(固定ピン119)によって、支持部材111と外周縁挟持部材113P、および下部挟持部材112と内周縁挟持部材113Qを、それぞれ固定する。アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12からなる金属セパレータユニット10は、その位置が強制的に固定される。すなわち、アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12は、外周縁、マニュホールド孔、およびアクティブエリア等の位置が、互いにずれない。
図7に示すように、図6の状態から引き続き、接合部120において、例えば、レーザ発振器121から金属セパレータユニット10の外周縁10gに対してレーザ光L1を照射しつつ、図1に示す駆動ステージ123を短手方向Xおよび長手方向Yに走査して、金属セパレータユニット10の外周縁10gを環状に溶接する。レーザ光L1を照射して接合する部位は、金属セパレータユニット10の外周縁10gにおいて、第1端部10mと第2端部10nの間に位置する部位である。図7に示すように、レーザ光L1による溶接に伴い接合部位から発生する粉塵に対して、下部挟持部材112に備えた排気孔112hおよび上部挟持部材113に備えた排気孔113hを介して、窒素(N)やアルゴン(Ar)等の不活性ガス、乾燥空気、または空気等を噴射し、その粉塵を排出する。
図7に示すように、レーザ発振器121によって、押板116の貫通溝116hを介し、金属セパレータユニット10の中央部10tのアクティブエリアにレーザ光L1を照射して溶接する。アノード側金属セパレータ11のアクティブエリアと、カソード側金属セパレータ12のアクティブエリアにおいて、互いに当接している部分を長手方向Yに沿って部分的に接合する。このように接合すると、金属セパレータユニット10のアクティブエリアを平らに維持し易い。また、金属セパレータユニット10のアクティブエリアに冷却媒体を流通させても、アノード側金属セパレータ11とカソード側金属セパレータ12の隙間が膨張することを防止できる。外周縁挟持部材113Pと内周縁挟持部材113Qの隙間を介して、金属セパレータユニット10のマニュホールド孔の内周縁にレーザ光L1を照射し、その内周縁を環状に接合することもできる。
上述した第1実施形態によれば、以下の構成によって作用効果を奏する。
薄板状部材の接合装置100は、保持部110および接合部120を有している。保持部110は、一の薄板状部材(アノード側金属セパレータ11)と、他の薄板状部材(カソード側金属セパレータ12)を積層した状態で保持する。接合部120は、少なくとも、アノード側金属セパレータ11に備えた環状の接合部位(外周縁11g)と、カソード側金属セパレータ12に備えた環状の接合部位(外周縁12g)を互いに接合する。ここで、保持部は、第1保持部および第2保持部を備えている。第1保持部は、アノード側金属セパレータ11の接合部位に沿って位置する第1端部11mと、カソード側金属セパレータ12の接合部位に沿って位置する第1端部とを積層方向Zに沿って保持する。第2保持部は、アノード側金属セパレータ11の第1端部11mよりも内方に位置する第2端部11nと、カソード側金属セパレータ12の第1端部12mよりも内方に位置する第2端部12nを積層方向Zに沿って挟持して保持する。
薄板状部材の接合方法は、保持工程および接合工程を有している。保持工程は、アノード側金属セパレータ11に備えた環状の接合部位(外周縁11g)に沿って位置する第1端部11mと、カソード側金属セパレータ12に備えた環状の接合部位(外周縁11g)に沿って位置する第1端部12mを積層方向Zに沿って保持する。かつ、保持工程は、アノード側金属セパレータ11の第1端部11mよりも内方に位置する第2端部11nと、カソード側金属セパレータ12の第1端部12mよりも内方に位置する第2端部12nを積層方向Zに沿って挟持して保持する。接合工程は、少なくとも、アノード側金属セパレータ11に備えた環状の接合部位(外周縁11g)と、カソード側金属セパレータ12に備えた環状の接合部位(外周縁12g)を互いに接合する。
このような構成によれば、接合装置100および接合方法は、アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12の第1端部同士を環状に保持し、かつ、アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12の第2端部同士を環状に保持した状態で、互いに接合する。すなわち、アノード側金属セパレータ11とカソード側金属セパレータ12を環状に接合するときに、反り返りや歪みを除去しつつ、その接合部位を外方および内方から十分に保持することができる。したがって、接合装置100および接合方法は、アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12を積層して互いに環状に接合するときの接合不良を防止することができる。
さらに、第1保持部は、アノード側金属セパレータ11の第1端部11mと、カソード側金属セパレータ12の第1端部12mとを積層方向に沿って挟持する構成とすることができる。ここで、保持部110は、アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12に対して積層方向Zと交差する側方から当接して位置決めする位置決部材(可動位置決ピン115)を備える。位置決部材(可動位置決ピン115)は、アノード側金属セパレータ11の側面およびカソード側金属セパレータ12の側面に対して、接近離間自在に配設している。
このような構成によれば、アノード側金属セパレータ11の第1端部11mとカソード側金属セパレータ12の第1端部12mに加えて、アノード側金属セパレータ11の第2端部11nとカソード側金属セパレータ12の第2端部12nも挟持する。さらに、例えば載置した状態のアノード側金属セパレータ11およびアノード側金属セパレータ11に対して、可動位置決ピン115を接近させて、それらを互いに位置決めする。したがって、接合装置100は、アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12からなる金属セパレータユニット10のような薄板状部材を積層して互いに環状に接合するときに、その位置決め誤差を解消し、非常に信頼性の高い接合を実施することができる。さらに、可動位置決ピン115を接近離間させる構成とすることによって、抜き取り時の金属セパレータユニット10の変形を抑制することができる。
さらに、このような構成によれば、環状の接合部位を連続的に接合することによって、その接合部位に継ぎ目を生じさせないことから、金属セパレータユニット10の接合に係る品質が向上する。
さらに、金属セパレータユニット10の接合を一つの工程によって連続的に実施することができることから、異なる複数の工程によって断続的に実施する場合と比較して、金属セパレータユニット10の接合に要する設備を簡略化することができ、かつ、その接合に要する工数を削減することができる。特に、固定ピン119を用いた保持部110の保持方法をスプリングによる引き込みまたはナットランナーによる軸力締結機構にすることによって、仮に外部からの電力が一時的または連続的に途絶えたとしても、保持部110が影響を受けることなく、一定の保持力を維持させることができる。
さらに、保持部110は、下部挟持部材112および上部挟持部材113が、アノード側金属セパレータ11の第2端部11nとカソード側金属セパレータ12の第2端部12nを挟持する前に、アノード側金属セパレータ11の中央部(アクティブエリア)およびカソード側金属セパレータ12の中央部(アクティブエリア)を積層方向Zに沿って押圧する押圧部材(押板116)を備えた構成とすることができる。
このような構成によれば、押板116は、金属セパレータユニット10の中央部10tの歪みを十分に除去することができる。押板116は、特に、金属セパレータユニット10の中央部10tがアクティブエリアの領域に相当する場合に、非常に効果的に歪みを除去することができる。すなわち、アクティブエリアは、一般的に、複数組の微細な凹凸形状を長手方向Yに沿って形成して構成していることから、その形状を一定に保つことが難しく、歪んでいることが多い。押板116は、そのようなアクティブエリアに対して押圧し、その歪みを十分に除去することができる。押板116によって、マニホールド孔を押圧して反り返りや歪みを除去する構成としてもよい。
さらに、保持部110は、少なくとも下部挟持部材112または上部挟持部材113のいずれかを介して、アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12を一時的に固定する固定部材(固定ピン119)を備えた構成とすることができる。
このような構成によれば、アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12を接合するときに、その位置を強固に固定することができる。したがって、接合部位の位置がずれることなく、確実に接合することができる。ここで、固定部材は、例えば、引き込み式のクランプ機構を用いることできる。このような、固定ピン119は、アクチュエータによって自動的に固定される。作業者は、固定ピン119を特別な工具を要することなく取り扱うことができる。したがって、アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12の固定作業を複数回繰り返すような場合であっても、常に一定の応力によって確実に固定することができる。固定部材は、ナットランナーによる締め付け式のクランプ機構を用いることもできる。ナットランナーを用いれば、下部挟持部材112のネジ溝に容易に固定でき、かつ、保持力を一定にすることができる。
さらに、接合部120は、アノード側金属セパレータ11の外周縁11gまたはカソード側金属セパレータ12の外周縁12gにレーザ光L1を照射して、アノード側金属セパレータ11の外周縁11gおよびカソード側金属セパレータ12の外周縁12gを互いに溶接するレーザ発振器121を備えた構成とすることができる。
このような構成によれば、廉価かつ非常に汎用性が高いレーザ発振器121を用いた簡便な接合を適用することができる。レーザ光L1は、所定の大きさからなる切断刃と異なり、保持部110の構成部材との干渉を防止することが容易である。さらに、レーザ光L1は、形状が定まった切断刃と異なり、任意の形状の接合部位を接合することができる。
さらに、保持部110は、レーザ光L1による溶接に伴い接合部位から発生する粉塵に気体を吐出して排出、または粉塵を吸引して排出する排出部を備えた構成とすることができる。
このような構成によれば、金属セパレータユニット10を接合するときに発生したスパッタに係る塵を、保持部110から速やかに排出することができる。したがって、塵が保持部110に滞留した状態で、金属セパレータユニット10に付着して汚染するようなことを予防できる。さらに、保持部110に塵が蓄積しないことから、レーザ光L1が塵によって遮蔽されて接合領域が欠落することを防止できる。さらに、レーザ光L1を照射している周囲の雰囲気を安定させることができる。
さらに、保持部110は、レーザ光L1による溶接に伴い接合部位から発生する粉塵の付着を阻害する材料Mを被膜した構成とすることができる。
このような構成によれば、金属セパレータユニット10を接合するときに発生したスパッタに係る塵が、保持部110に付着することを防止できる。したがって、塵が保持部110に付着して滞留した後、金属セパレータユニット10に落下して汚染するようなことを予防できる。
さらに、保持部110は、アノード側の金属セパレータからなるアノード側金属セパレータ11と、カソード側の金属セパレータからなるカソード側金属セパレータ12を保持する構成とすることができる。
このような構成によれば、特に、層厚が薄く歪み易い部材であって、かつ、媒体が漏洩しないように強固な接合が要求される金属セパレータに対して、十分に適用することができる。
さらに、接合部120は、金属セパレータ(アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12からなる金属セパレータユニット10)の外周縁、マニュホールド孔の周囲、またはアクティブエリアの接合部位を接合する構成とすることができる。
このような構成によれば、特に、金属セパレータのように、層厚が薄く歪み易い部材であって、接合箇所が多岐にわたり、かつ、内部に媒体を流通させたときに互いに膨張し易いような部材であっても、それらの接合部位を十分に接合することができる。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る薄板状部材の接合方法、およびその方法を具現化した接合装置200について、図8〜図14を参照しながら説明する。
第2実施形態に係る接合装置200は、金属セパレータユニット10の第1端部10mから第2端部10nの間を少なくとも弾性変形させた状態で接合する構成が、前述した第1実施形態に係る接合装置100の構成と異なる。第2実施形態においては、前述した第1実施形態と同様の構成からなるものについて、同一の符号を使用し、前述した説明を省略する。
先ず、接合装置200の構成について、図8および図9を参照しながら具体的に説明する。
図8は、薄板状部材(例えば、アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12からなる金属セパレータユニット10)の接合装置200を示す斜視図である。図9は、図8の接合装置200の一部を模式的に示す端面図である。
保持部210は、一の薄板状部材(アノード側金属セパレータ11)と、他の薄板状部材(カソード側金属セパレータ12)を積層した状態で保持する。
保持部210は、図8および図9に示すように、第1保持部(支持部材211)、第2保持部(下部挟持部材112および上部挟持部材213)、および調整部を備えている。さらに、保持部210は、位置決ピン114、可動位置決ピン115(位置決部材)、押板216(押圧部材)、可動板117、バネ118、および固定ピン119(固定部材)を備えている。以下、保持部210の各構成について順に説明する。
支持部材211は、アノード側金属セパレータ11の外周縁11gに沿って位置する第1端部11mと、カソード側金属セパレータ12の外周縁12gに沿って位置する第1端部12mを積層方向Zに沿った一方の側から支持する。支持部材211は、一例として、金属からなり、長方体形状に形成し、下部挟持部材112を離間させた状態で収容する開口を備えている。支持部材211は、下部挟持部材112と下部で接合するように一体に形成してもよい。
下部挟持部材112および上部挟持部材213は、アノード側金属セパレータ11の第1端部11mよりも内方に位置する第2端部11nと、カソード側金属セパレータ12の第1端部12mよりも内方に位置する第2端部12nを積層方向Zに沿って挟持する。下部挟持部材112は、一例として、金属からなり、長方体形状に形成している。下部挟持部材112は、支持部材211の開口に収容している。下部挟持部材112の積層方向Zに沿った高さH1は、支持部材211の高さH2と比較して、若干低い。下部挟持部材112は、その長手方向Yに沿った両側に、固定ピン119をネジ留めするネジ穴112aを備えている。
上部挟持部材213は、一例として、金属からなり、長方体形状に形成している。上部挟持部材213は、下部挟持部材112と対向して配設している。上部挟持部材213は、アノード側金属セパレータ11の外周縁11gよりも内方に位置する接合部位と、カソード側金属セパレータ12の外周縁12gよりも内方に位置する接合部位を環状に囲うガイド孔213bを備えている。同様に、上部挟持部材213は、中央部分を大きく開口し、金属セパレータユニット10の中央部10tが露出するように形成している。上部挟持部材213は、その長手方向Yに沿った両端に、固定ピン119を挿通する貫通孔213aを備えている。
調整部は、支持部材211がアノード側金属セパレータ11とカソード側金属セパレータ12を支持する位置と、下部挟持部材112および上部挟持部材213がアノード側金属セパレータ11とカソード側金属セパレータ12を挟持する位置を積層方向Zに沿って異ならせる。
調整部は、上述した第1保持部(支持部材211)、第2保持部(下部挟持部材112および上部挟持部材213)によって保持部210を構成した場合、支持部材211、下部挟持部材112、および上部挟持部材213そのものが調整部に相当する。
一方、調整部は、次のように構成することができる。すなわち、下部挟持部材112は、金属セパレータユニット10を載置する段階では、支持部材211と積層方向Zに沿った高さを等しくしておくか、支持部材211よりも積層方向Zに沿って高くしておく。次に、上部挟持部材213を積層方向Zに沿って降下させ、下部挟持部材112および上部挟持部材213によって、金属セパレータユニット10を挟持する。次に、支持部材211を積層方向Zに沿って上昇させて、支持部材211を金属セパレータユニット10の外周縁10gに押し付ける。このように調整部を構成した場合、支持部材211によって金属セパレータユニット10の外周縁10gを押圧するときに、下部挟持部材112および上部挟持部材213によって挟持された金属セパレータユニット10の内方は、外力の影響を受けることがない。また、下部挟持部材112および上部挟持部材213によって、金属セパレータユニット10を挟持した後に、下部挟持部材112および上部挟持部材213を積層方向Zに沿って降下させることによって、支持部材211を金属セパレータユニット10の外周縁10gに押し付けてもよい。
次に、接合装置200の動作について、図10〜図14を参照しながら具体的に説明する。
図10は、図8および図9の接合装置200の保持部210に金属セパレータユニット10を載置した状態を示す端面図である。図11は、図10に引き続き、金属セパレータユニット10の側面の位置決孔10dに対して位置決部材(可動位置決ピン115)を挿入した状態を示す端面図である。図12は、図11に引き続き、金属セパレータユニット10の中央部10tに対して上方から押圧部材(押板216)を押圧した状態を示す端面図である。図13は、図12に引き続き、金属セパレータユニット10の外周縁10gに対して上方から上部挟持部材213を付勢等した状態を示す端面図である。図14は、図13に引き続き、金属セパレータユニット10の外周縁10gをレーザ発振器121によって溶接する状態を示す端面図である。
図10に示すように、接合装置200において、金属セパレータユニット10を積層方向Zに沿って降下させて、保持部210の可動板117等に載置する。下部挟持部材112の図8の左方に起立させた位置決部材(位置決ピン114)は、金属セパレータユニット10の図中左方の位置決孔10cに挿入した状態で嵌合させる。
図11に示すように、図10の状態から引き続き、金属セパレータユニット10の図8の右方の位置決孔10dに対して、その側方から位置決部材(可動位置決ピン115)を挿入させて嵌合させる。位置決ピン114および可動位置決ピン115によって、金属セパレータユニット10を位置決めする。アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12は、図11に示すように、端部等の位置が揃う。
図12に示すように、図11の状態から引き続き、押圧部材(押板216)は、金属セパレータユニット10の中央部10tに対して上方から押圧しつつ若干降下させる。押板216による金属セパレータユニット10に対する応力は、金属セパレータユニット10を載置した可動板117が下方に移動することによって緩和される。金属セパレータユニット10の中央部10tは、アクティブエリアの領域に相当する。押板216は、図12に示すように、金属セパレータユニット10の中央部10tのアクティブエリアに対して押圧し、その歪みを除去する。
図13に示すように、図12の状態から引き続き、上部挟持部材213は、金属セパレータユニット10の外周縁10gに対して上方から付勢する。この状態で、下部挟持部材112と上部挟持部材213によって、第2端部10nを挟持している。さらに、固定部材(固定ピン119)によって、上部挟持部材213および下部挟持部材112を固定する。アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12からなる金属セパレータユニット10は、その位置が強制的に固定される。
図13に示す状態において、保持部210による金属セパレータユニット10の保持が完了し、接合部120によって金属セパレータユニット10を接合することできる。支持部材211は、アノード側金属セパレータ11の第1端部11mと、カソード側金属セパレータ12の第1端部12mを積層方向Zに沿って支持している。下部挟持部材112および上部挟持部材213は、アノード側金属セパレータ11の第1端部11mよりも内方に位置する第2端部11nと、カソード側金属セパレータ12の第1端部12mよりも内方に位置する第2端部12nを、積層方向に沿って挟持している。
図14に示すように、図13の状態から引き続き、接合部120において、レーザ発振器121から金属セパレータユニット10の外周縁10gに対してレーザ光L1を照射しつつ、図8に示す駆動ステージ123を短手方向Xおよび長手方向Yに走査して、金属セパレータユニット10の外周縁10gを環状に溶接する。レーザ光L1を照射して接合する部位は、例えば、金属セパレータユニット10の外周縁10gにおいて、第1端部10mと第2端部10nの間に位置する部位である。一対の反射ミラー122によって、レーザ光L1を短手方向Xおよび長手方向Yに沿って走査することによって、駆動ステージ123を用いることなく、金属セパレータユニット10の外周縁10gを環状に溶接する構成としてもよい。ここで、支持部材211と下部挟持部材112の長手方向Yに沿った隙間(横幅)が狭く、かつ、支持部材211と下部挟持部材112の積層方向Zに沿った高さの差が大きい程、レーザ光L1によって金属セパレータユニット10を良好に接合することができる。図14に示すように、レーザ光L1による溶接に伴い接合部位から発生する粉塵に対して、下部挟持部材112に備えた排気孔112hおよび上部挟持部材213に備えた排気孔213hを介して、窒素(N)やアルゴン(Ar)等の不活性ガス、乾燥空気、または空気等を噴射し、その粉塵を排出する。
図14に示すように、レーザ発振器121によって、押板216の貫通溝216hを介し、金属セパレータユニット10の中央部10tのアクティブエリアにレーザ光L1を照射して溶接する。アノード側金属セパレータ11のアクティブエリアと、カソード側金属セパレータ12のアクティブエリアにおいて、互いに当接している部分を長手方向Yに沿って部分的に接合する。上部挟持部材213のガイド孔213bの内周に沿って、金属セパレータユニット10のマニュホールド孔の内周縁にレーザ光L1を照射し、その内周縁を環状に接合することもできる。
上述した第2実施形態によれば、以下の構成によって作用効果を奏する。
第1保持部は、アノード側金属セパレータ11の第1端部11mと、カソード側金属セパレータ12の第1端部12mとを積層方向Zに沿った一方の側から支持する。保持部は、調整部をさらに備えている。調整部は、支持部材211がアノード側金属セパレータ11とカソード側金属セパレータ12を支持する位置と、下部挟持部材112および上部挟持部材213がアノード側金属セパレータ11とカソード側金属セパレータ12を挟持する位置を積層方向Zに沿って異ならせる。
このような構成によれば、第1保持部が、アノード側金属セパレータ11の第1端部11m等を積層方向Zに沿った一方の側のみから支持していることから、他方の側に位置する領域を十分に開放することができる。したがって、接合に伴って生じる塵を外部に排出し易くすることができる。すなわち、接合部位に塵が堆積することによって、接合不良が生じることを防止できる。さらに、開放空間を十分に確保することができることから、切断部材が周囲の構造物に干渉することを防止できる。
さらに、このような構成によれば、例えば金属セパレータユニット10の第1端部10mから第2端部10nの間を少なくとも弾性変形させた状態で接合することから、その接合部位が互いに十分に密着した状態となる。したがって、接合装置200は、アノード側金属セパレータ11およびカソード側金属セパレータ12からなる金属セパレータユニット10のような薄板状部材を積層して互いに環状に接合するときに、その歪の影響を排除して、非常に信頼性の高い接合を実施することができる。
さらに、このような構成によれば、環状の接合部位を連続的に接合することによって、その接合部位に継ぎ目を生じさせないことから、金属セパレータユニット10の接合に係る品質が向上する。
さらに、金属セパレータユニット10の接合を一つの工程によって連続的に実施することができることから、異なる複数の工程によって断続的に実施する場合と比較して、金属セパレータユニット10の接合に要する設備を簡略化することができ、かつ、その接合に要する工数を削減することができる。
以上、本発明における好適な第1および第2実施形態を説明したが、これらは本発明を説明するための例示であり、本発明の範囲をこれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。したがって、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態とは異なる種々の態様で実施することができる。すなわち、本発明は、特許請求の範囲に記載された構成に基づき様々な改変が可能であり、それらについても本発明の範疇である。
例えば、第1および第2実施形態では、2つの薄板状部材を接合する構成で説明したが、このような構成に限定されることはない。3つ以上の薄板状部材を接合する構成としてもよい。
また、第1および第2実施形態では、形状が類似する2つの薄板状部材の外周縁同士を接合する構成で説明したが、このような構成に限定されることはない。例えば、内部の形状が全く異なる薄板状部材の外周縁同士を接合する構成としてもよい。
また、第2実施形態では、薄板状部材の外周縁同士を一時的に弾性変形させて接合する構成で説明したが、このような構成に限定されることはない。例えば、薄板状部材の外周縁同士を塑性変形させて接合する構成としてもよい。
10 金属セパレータユニット、
11 アノード側金属セパレータ(薄板状部材)、
12 カソード側金属セパレータ(薄板状部材)、
10c,10d 位置決孔、
10g 外周縁(接合部位)、
10m 第1端部、
10n 第2端部、
10t 中央部、
11g,12g 外周縁、
11m,12m 第1端部、
11n,12n 第2端部、
100,200 接合装置、
110,210 保持部、
111,211 支持部材、
112 下部挟持部材、
112a ネジ穴、
112h 排気孔、
113,213 上部挟持部材、
113P 外周縁挟持部材、
113Q 内周縁挟持部材、
113a,213a 貫通孔、
213b ガイド孔、
113h,213h 排気孔、
114 位置決ピン、
115 可動位置決ピン(位置決部材)、
116,216 押板(押圧部材)、
116b 挿通孔、
116h,216h 貫通溝、
117 可動板、
118 バネ、
119 固定ピン(固定部材)、
120 接合部、
121 レーザ発振器、
122 反射ミラー、
123 駆動ステージ、
130 制御部、
131 コントローラ、
L1 レーザ光、
M 材料、
X (金属セパレータユニット10の)短手方向、
Y (金属セパレータユニット10の)長手方向、
Z (金属セパレータユニット10の)積層方向。

Claims (11)

  1. 一の薄板状部材と、他の薄板状部材とを積層した状態で保持する保持部と、
    少なくとも、前記一の薄板状部材に備えた環状の接合部位と、前記他の薄板状部材に備えた環状の接合部位とを互いに接合する接合部と、を有し、
    前記保持部は、前記一の薄板状部材の前記接合部位に沿って位置する第1端部を積層方向に沿って支持し、前記他の薄板状部材の第1端部にあたる部分を開放した状態とする第1保持部と、
    前記一の薄板状部材の前記第1端部よりも内方に位置する第2端部と、前記他の薄板状部材の前記第1端部よりも内方に位置する第2端部とを積層方向に沿って挟持して保持する第2保持部と、を備えた薄板状部材の接合装置。
  2. 前記保持部は、前記一の薄板状部材および前記他の薄板状部材に対して積層方向と交差する側方から当接して位置決めする位置決部材を、さらに備え、
    前記位置決部材は、前記一の薄板状部材の側面および前記他の薄板状部材の側面に対して、接近離間自在に配設した請求項1に記載の薄板状部材の接合装置。
  3. 前記保持部は、前記第1保持部が前記一の薄板状部材と前記他の薄板状部材を支持する位置と、前記第2保持部が前記一の薄板状部材と前記他の薄板状部材を挟持する位置を積層方向に異ならせる調整部を、さらに備えた請求項1に記載の薄板状部材の接合装置。
  4. 前記保持部は、前記第2保持部が前記一の薄板状部材の前記第2端部と前記他の薄板状部材の前記第2端部とを挟持する前に、前記一の薄板状部材の中央部および前記他の薄板状部材の中央部を積層方向に沿って押圧する押圧部材を、さらに備えた請求項1〜3のいずれか1項に記載の薄板状部材の接合装置。
  5. 前記保持部は、少なくとも前記第1保持部または前記第2保持部のいずれかを介して、前記一の薄板状部材および前記他の薄板状部材を一時的に固定する固定部材を、さらに備えた請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄板状部材の接合装置。
  6. 前記接合部は、前記一の薄板状部材の前記外周縁または前記他の薄板状部材の前記接合部位にレーザ光を照射して、前記一の薄板状部材の前記接合部位および前記他の薄板状部材の前記接合部位を互いに溶接するレーザ発振器を備えた請求項1〜5のいずれか1項に記載の薄板状部材の接合装置。
  7. 前記保持部は、前記レーザ光による溶接に伴い接合部位から発生する粉塵に気体を吐出して排出、または前記粉塵を吸引して排出する排出部を、さらに備えた請求項6に記載の薄板状部材の接合装置。
  8. 前記保持部は、前記レーザ光による溶接に伴い接合部位から発生する粉塵の付着を阻害する材料を被膜した請求項6または7に記載の薄板状部材の接合装置。
  9. 前記保持部は、アノード側の金属セパレータからなる前記一の薄板状部材と、カソード側の金属セパレータからなる前記他の薄板状部材を保持する請求項1〜8のいずれか1項に記載の薄板状部材の接合装置。
  10. 前記接合部は、前記金属セパレータの外周縁の前記接合部位、マニュホールド孔の内周の前記接合部位、またはアクティブエリアの前記接合部位を接合する請求項9に記載の薄板状部材の接合装置。
  11. 一の薄板状部材に備えた環状の接合部位に沿って位置する第1端部を積層方向に沿って支持し、他の薄板状部材の前記第1端部にあたる部分を開放した状態としつつ、
    前記一の薄板状部材の前記第1端部よりも内方に位置する第2端部と、前記他の薄板状部材の前記第1端部よりも内方に位置する第2端部とを積層方向に沿って挟持して保持する保持工程と、
    少なくとも前記一の薄板状部材の前記接合部位と、前記他の薄板状部材の前記接合部位とを互いに接合する接合工程と、を有する薄板状部材の接合方法。
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