JP6187526B2 - 内燃機関の燃料供給装置 - Google Patents

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Description

本発明は自動車等に搭載される内燃機関の燃料供給装置に係る。
自動車用エンジン等(特にディーゼルエンジン)に使用される燃料は、低温環境下においてパラフィン系成分が結晶化し、これが成長してワックスが析出することがある。
自動車用エンジン等の燃料供給系としては、一般に、燃料ポンプへの異物混入を防止するために、この燃料ポンプの上流側に燃料フィルタが設けられている。そして、この燃料フィルタよりも上流側でワックスが析出した場合、このワックスは、燃料フィルタ内のフィルタエレメントに捕捉されることになる。このため、低温環境下におけるエンジンの始動初期時には、短時間のうちに前記ワックスによってフィルタエレメントが目詰まりしてしまう可能性がある。この場合、インジェクタに向けての燃料供給量が不足し、エンジン出力の低下を招いてしまう。
特許文献1には、析出したワックスによるフィルタエレメントの目詰まりを解消する構成が開示されている。具体的には、燃料ポンプの上流側に燃料フィルタが配設された燃料供給装置において、コモンレールからの余剰燃料や、インジェクタおよび燃料ポンプからのリーク燃料を、燃料タンクの燃料と混合して燃料フィルタを通過させる構成となっている。つまり、比較的高温となっている前記余剰燃料や前記リーク燃料によって燃料を加熱する。これによりワックスを融解してフィルタエレメントの目詰まりを解消するようにしている。
特開2014−20221号公報
ところで、比較的多くの異物が混入している粗悪燃料が使用されることを想定して燃料ポンプの上流側に2つの燃料フィルタを備えさせることが考えられる。
この場合、燃料ポンプの吸入負圧によって、燃料が各燃料フィルタのフィルタエレメントを通過することになる。この燃料ポンプの吸入負圧を利用する場合、燃料がフィルタエレメントを通過するための圧力を十分に得ることが困難である(燃料ポンプの燃料吸い込みによって燃料を通過させることになるので、その通過させるための圧力を十分に得ることが困難である)。このため、フィルタエレメントの異物捕捉量が比較的少ない状況であっても、このフィルタエレメントを通過する燃料量の減少を招いてしまう可能性がある。従って、各燃料フィルタそれぞれのフィルタエレメントの異物捕捉量が比較的少ない状況であっても、これらフィルタエレメントそれぞれを交換する必要が生じる。つまり、燃料フィルタの数を増加させた分だけ交換部品が多くなってしまうことになる。
また、低温環境下で燃料中にワックスが析出する状況にあっては、各燃料フィルタのフィルタエレメントが共に目詰まりしてしまう可能性もある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、複数の燃料フィルタを備えさせながらも交換部品の数を削減でき、しかも、ワックスの析出に起因するフィルタエレメントの目詰まりを抑制できる内燃機関の燃料供給装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の解決手段は、燃料タンク内の燃料を、フィードポンプおよび高圧燃料ポンプによって順次昇圧してコモンレールを経て燃料噴射弁に供給する燃料供給経路を備えた内燃機関の燃料供給装置を前提とする。この内燃機関の燃料供給装置に対し、前記燃料供給経路に、前記フィードポンプの上流側に設けられ且つ第1のフィルタエレメントを有する第1の燃料フィルタ、および、前記フィードポンプと前記高圧燃料ポンプとの間の経路に設けられ且つフィルタケーシング内に第2のフィルタエレメントが収容されて成る第2の燃料フィルタを備えさせる。また、前記第2の燃料フィルタの前記フィルタケーシングの内部における前記第2のフィルタエレメントの上流側に、側方に開放された吸入口および吐出口を有するエア抜きバルブを設ける。また、前記フィードポンプから吐出されて前記第2の燃料フィルタ内に流入した燃料の一部を、該第2の燃料フィルタの前記フィルタケーシングの内部における前記第2のフィルタエレメントの上流側から前記第1の燃料フィルタ内における前記第1のフィルタエレメントの上流側へ還流する還流路を設ける。また、前記還流路を形成する還流配管を前記エア抜きバルブの前記吐出口に接続させる。また、前記還流路を、前記高圧燃料ポンプ、前記コモンレールおよび前記燃料噴射弁にも接続させ、前記高圧燃料ポンプからのリーク燃料、前記コモンレールからの余剰燃料および前記燃料噴射弁からのリーク燃料を、前記第2の燃料フィルタ内の前記エア抜きバルブの前記吐出口から流出された燃料と共に、前記第1のフィルタエレメントの上流側へ還流させるようにしている。
この特定事項により、第2の燃料フィルタの第2のフィルタエレメントを燃料が通過する際、この燃料はフィードポンプの吐出圧によって第2のフィルタエレメントを通過することになる。このフィードポンプの吐出圧を利用する場合、燃料がフィルタエレメント(第2のフィルタエレメント)を通過するための圧力を十分に高めることが可能である(フィードポンプからの燃料押し込みによって燃料を第2のフィルタエレメントに通過させるため、その通過させるための圧力を十分に高めることが可能である;フィードポンプの燃料吸い込みによって燃料を通過させる場合に比べて圧力を十分に高めることが可能である)。このため、この第2のフィルタエレメントの異物捕捉量が比較的多くなっても燃料を通過させることができる。従って、この第2のフィルタエレメントの交換は不要となる。その結果、複数の燃料フィルタを備えさせながらも交換部品の数を削減できる(全ての燃料フィルタのフィルタエレメントが交換部品となる場合に比べて交換部品の数を削減できる)。
また、第2の燃料フィルタに達した燃料は、フィードポンプによって加圧されて比較的高温となっている。そして、この燃料が、還流路によって第1の燃料フィルタ内における第1のフィルタエレメントの上流側へ還流される。このため、第1のフィルタエレメントの上流側の温度を上昇させることができ、仮に、第1のフィルタエレメントがワックスによって目詰まりしていても、このワックスを早期に融解し、目詰まりを解消することができる。また、第1のフィルタエレメントがワックスによって目詰まりしていない状況では、ワックスの析出を防止でき、ワックスによる第1のフィルタエレメントの目詰まりを防止することができる。
また、第2の燃料フィルタのフィルタケーシング内の燃料の一部を、エア抜きバルブから還流配管に排出させることができる。このため、第2の燃料フィルタから空気を排出するためのエア抜きバルブを、第1の燃料フィルタへ還流させるための燃料を取り出す取り出し口として利用することができる。つまり、第2の燃料フィルタに、第1の燃料フィルタへ燃料を還流させるための専用の燃料取り出し口を設ける必要がない。このため、第2の燃料フィルタの構成の簡素化を図ることができる。
また、前記第1の燃料フィルタに、前記燃料タンクから導入された燃料と、前記還流路を経て導入された燃料とを混合させて、第1のフィルタエレメントに向けて流す還流ヒータを設けると共に、前記還流路を経て導入された燃料の温度が所定温度以下である場合と、所定温度を超えている場合とで開閉状態が切り替わるサーモスタットバルブを設ける。また、このサーモスタットバルブに、前記還流ヒータに繋がる流路と、前記燃料タンクに繋がる流路とを接続する。そして、前記還流路を経て導入された燃料の温度が所定温度以下である場合には、前記還流路を経て導入された燃料が前記サーモスタットバルブから前記還流ヒータに向けて流れる一方、前記還流路を経て導入された燃料の温度が所定温度を超えている場合には、前記還流路を経て導入された燃料が前記サーモスタットバルブから前記還流ヒータをバイパスして前記燃料タンクに向けて流れる構成とすることが好ましい。
これによれば、還流路を経て第1の燃料フィルタに導入された燃料の温度が所定温度を超えている場合には、サーモスタットバルブの作動により、この燃料は還流ヒータをバイパスして燃料タンクに戻されることになる。つまり、還流路から導入された燃料は第1のフィルタエレメントを通過することなく燃料タンクに戻される。このため、第1のフィルタエレメントを通過する燃料の温度が過剰に高くなることがなくなる。その結果、第1のフィルタエレメントの劣化を防止でき、第1の燃料フィルタの性能が維持できる。
また、前記第2の燃料フィルタを、内燃機関本体に一体的に組み付けることが好ましい。
これによれば、内燃機関本体の熱(気筒内での燃焼行程により生じた熱)を第2の燃料フィルタに容易に伝達することができる。このため、還流路によって第1のフィルタエレメントの上流側へ還流される燃料の温度を内燃機関本体の熱によっても上昇させておくことができる。このため、第1のフィルタエレメントの目詰まり(ワックスによる目詰まり)の解消および防止を確実に行うことができる。
本発明では、フィードポンプの上流側および下流側それぞれに燃料フィルタを備えさせ、下流側の第2の燃料フィルタから上流側の第1の燃料フィルタ内における第1のフィルタエレメントの上流側へ燃料を還流させるようにしている。このため、第2の燃料フィルタの異物捕捉量が比較的多くなっていても燃料を通過させることができるので、この第2の燃料フィルタのフィルタエレメントの交換は不要となり、交換部品の数を削減できる。また、第1の燃料フィルタへ還流される燃料によって第1のフィルタエレメントの上流側の温度を上昇させることができ、ワックスによる第1のフィルタエレメントの目詰まりを、解消および防止できる。
実施形態に係るディーゼルエンジンの燃料供給装置を示す概略構成図である。 第2の燃料フィルタの配設位置を説明するためのエンジン本体を仮想線で示す斜視図である。 第1の燃料フィルタに還流される燃料の温度が所定温度以下である場合の燃料の流れを説明するための図1相当図である。 第1の燃料フィルタに還流される燃料の温度が所定温度を超えている場合の燃料の流れを説明するための図1相当図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、自動車に搭載された4気筒ディーゼルエンジンの燃料供給装置に本発明を適用した場合について説明する。
(燃料供給装置の全体構成)
図1は、本実施形態に係るディーゼルエンジンの燃料供給装置1を示す概略構成図である。この図1に示すように、燃料供給装置1は、燃料タンク2、第1の燃料フィルタ3、フィードポンプ4、第2の燃料フィルタ5、高圧燃料ポンプ6、コモンレール7、インジェクタ(燃料噴射弁)8を備えている。
燃料タンク2と第1の燃料フィルタ3とは第1燃料配管101によって接続されている。第1燃料配管101の上流端にはストレーナ101aが設けられている。第1の燃料フィルタ3とフィードポンプ4とは第2燃料配管102によって接続されている。フィードポンプ4と第2の燃料フィルタ5とは第3燃料配管103によって接続されている。第2の燃料フィルタ5と高圧燃料ポンプ6とは第4燃料配管104によって接続されている。高圧燃料ポンプ6とコモンレール7とは第5燃料配管105によって接続されている。コモンレール7と各気筒(4気筒)毎の各インジェクタ8とはそれぞれ第6燃料配管106によって接続されている。
これら第1〜第6の燃料配管101〜106によって各機器2〜8が接続されていることにより、燃料タンク2内の燃料をインジェクタ8に向けて供給する燃料供給経路100が構成されている。
燃料タンク2には燃料(軽油)が貯留されている。
第1の燃料フィルタ3は、フィルタケーシング31内にフィルタエレメント(第1のフィルタエレメント)32が収容された構成となっている。この第1の燃料フィルタ3は、フィードポンプ4の作動によって燃料タンク2から汲み上げられた燃料中に含まれる異物をフィルタエレメント32によって捕捉して燃料を浄化する。この第1の燃料フィルタ3の具体構成については後述する。
フィードポンプ4は、トロコイド式ポンプやベーン式ポンプ等によって構成されている。また、このフィードポンプ4は、エンジンのクランクシャフト(図示省略)の回転力がチェーン等を介して伝達されることで作動する。このフィードポンプ4の吐出圧としては例えば400kPa程度となっている。この値はこれに限定されるものではない。
第2の燃料フィルタ5は、前記第1の燃料フィルタ3と同様に、フィルタケーシング51内にフィルタエレメント(第2のフィルタエレメント)52が収容された構成となっている。この第2の燃料フィルタ5は、フィードポンプ4から吐出された燃料中に含まれる異物をフィルタエレメント52によって捕捉して燃料を浄化する。この第2の燃料フィルタ5の具体構成についても後述する。
高圧燃料ポンプ6は、シリンダ61内でプランジャ62が往復移動することで加圧室63の容積を可変とし、これによって燃料を昇圧するプランジャポンプにより構成されている。つまり、エンジンのクランクシャフト(図示省略)の回転力がチェーン等を介して伝達されるカム軸64が回転することによってシリンダ61内でプランジャ62が往復移動して燃料を昇圧する。そして、この燃料圧力が所定値を超えるとチェック弁65が開放して第5燃料配管105に燃料を吐出する構成となっている。また、この燃料の吐出量は電磁スピル弁66の開閉動作により調整可能となっている。この電磁スピル弁66の開閉制御は周知であるため、ここでの説明は省略する。また、高圧燃料ポンプ6としてはプランジャポンプに限らず各種のポンプが適用可能である。
コモンレール7は、高圧燃料ポンプ6から供給された高圧燃料を蓄圧する。また、このコモンレール7にはリリーフバルブ71が取り付けられている。このリリーフバルブ71は、レール圧が所定圧以上に上昇した際に開弁することでレール圧を低下させる。
インジェクタ8は、エンジンの気筒毎に備えられ、図示しないエンジンECU(Electronic Control Unit)の指令に基づいて作動し、気筒内に向けて燃料を噴射する。
前記高圧燃料ポンプ6、コモンレール7のリリーフバルブ71、および、インジェクタ8には、それぞれリターン配管107が接続されている。このリターン配管107の一端は、前記第1の燃料フィルタ3に接続されている。また、リターン配管107の他端は、分岐され、前述した如く、高圧燃料ポンプ6、コモンレール7のリリーフバルブ71、および、インジェクタ8にそれぞれ接続されている。これにより、高圧燃料ポンプ6のシリンダ61とプランジャ62との間隙から漏出した燃料、コモンレール7内の余剰燃料(リリーフバルブ71の開弁によって排出された燃料)、インジェクタ8で生じたリーク燃料が、リターン配管107によって第1の燃料フィルタ3に戻される構成となっている。この第1の燃料フィルタ3に戻された燃料の流れについては後述する。
(第1の燃料フィルタ)
次に、第1の燃料フィルタ3について説明する。前述したように第1の燃料フィルタ3は、前記燃料供給経路100におけるフィードポンプ4の上流側に設けられ、且つフィルタケーシング31内にフィルタエレメント32が収容された構成となっている。
フィルタケーシング31は略直方体形状の容器で成る。このフィルタケーシング31の一方の側面(図1における右側の側面)31aの上側部分に前記第1燃料配管101が接続されている。また、このフィルタケーシング31の他の側面(図1における手前側の側面;図示省略)の上側部分に前記第2燃料配管102が接続されている。
フィルタケーシング31内における前記第1燃料配管101および前記第2燃料配管102の接続位置よりも下側にはフィルタエレメント32が収容されている。このフィルタエレメント32は略円筒形状で成り、その中央部分に、鉛直方向に延びる燃料導入通路32aを有している。前記第1燃料配管101からフィルタケーシング31内に流れ込んだ燃料は、この燃料導入通路32aを流下した後(より具体的には、後述する還流ヒータ34を通過して燃料導入通路32aを流下した後)、フィルタエレメント32を、その下部から上部に向けて通過する。この際、燃料中に含まれる異物がフィルタエレメント32によって捕捉される。
フィルタエレメント32の上部には燃料流入室32bが形成されており、この燃料流入室32bに第2燃料配管102が接続されている。このため、フィルタエレメント32を通過した燃料は、燃料流入室32bを経て第2燃料配管102からフィードポンプ4に向けて流れることになる。
また、第1の燃料フィルタ3のフィルタケーシング31内における上部の空間(燃料流入室32bよりも上側の空間)には、サーモスタットバルブ33、および、還流ヒータ34(図1において仮想線で示す)が設けられている。
サーモスタットバルブ33には、フィルタケーシング31の上面31bを貫通してこのフィルタケーシング31の内部に挿入された前記リターン配管107が接続されている。サーモスタットバルブ33は、リターン配管107から流入する燃料の温度に応じて膨張、収縮するサーモワックスを駆動源として弁体(バルブ)が開閉作動するものである。このサーモスタットバルブ33には、還流ヒータ34に繋がる第1配管33a、および、燃料タンク2に繋がる第2配管33bがそれぞれ接続されている。この第2配管33bは、上流端が第1の燃料フィルタ3のフィルタケーシング31の側面(図1における左側の側面)31cを貫通してサーモスタットバルブ33に接続し、下流端が燃料タンク2の内部に位置する配管で構成されている。前記第1配管33aによって本発明でいう「サーモスタットバルブが還流ヒータに繋がる流路」が構成されている。また、前記第2配管33bによって本発明でいう「サーモスタットバルブが燃料タンクに繋がる流路」が構成されている。
そして、リターン配管107から第1の燃料フィルタ3に流入する燃料(サーモスタットバルブ33に流入する燃料)の温度が所定温度以下であり、サーモスタットバルブ33のサーモワックスの収縮によって弁体がリターン配管107から第2配管33bへの連通を遮断している状態では、サーモスタットバルブ33は、リターン配管107と第1配管33aとを連通させる。つまり、リターン配管107から流入した燃料を還流ヒータ34に流す。
一方、リターン配管107から第1の燃料フィルタ3に流入する燃料の温度が所定温度を超えており、サーモスタットバルブ33のサーモワックスの膨張によって弁体がリターン配管107から第2配管33bへの連通を開放している状態では、サーモスタットバルブ33は、リターン配管107から第1配管33aへの連通を遮断し、リターン配管107と第2配管33bとを連通させる。つまり、リターン配管107から流入した燃料を、還流ヒータ34をバイパスして燃料タンク2に流す。
前記所定温度としては、フィルタエレメント32に劣化を生じさせる温度(フィルタエレメント32に劣化を生じさせる温度の下限値)よりも所定温度だけ低く設定されている。つまり、リターン配管107から第1の燃料フィルタ3に流入する燃料の温度が、フィルタエレメント32に劣化を生じさせる温度に達する可能性がある場合には、サーモスタットバルブ33の弁体がリターン配管107から第2配管33bへの連通を開放し、一方で、リターン配管107から第1配管33aへの連通を遮断して、リターン配管107から流入した燃料を、還流ヒータ34をバイパスして、フィルタエレメント32に流すことなく燃料タンク2に流すようにしている。
還流ヒータ34は、前記リターン配管107から第1の燃料フィルタ3に戻される燃料(サーモスタットバルブ33を経て導入される燃料)と、前記第1燃料配管101から導入される燃料(燃料タンク2から第1燃料配管101を経て導入される燃料)とを混合させるものである。つまり、前記サーモスタットバルブ33の弁体が閉鎖している状態(リターン配管107と第1配管33aとが連通している状態)において、燃料タンク2から第1燃料配管101を経て導入された比較的温度が低い燃料と、リターン配管107から戻される比較的温度が高い燃料とを混合させることで、フィルタエレメント32に流れ込む燃料の温度を上昇させる(燃料タンク2内の燃料の温度よりも上昇させる)ようにしている。
また、この還流ヒータ34の構成としては、前記リターン配管107から第1の燃料フィルタ3に導入される燃料と、第1燃料配管101から第1の燃料フィルタ3に導入される燃料とを混合させる容器として構成されていてもよいし、単に第1配管33aの開放端と第1燃料配管101の開放端とが臨む空間として構成されていてもよい。
(第2の燃料フィルタ)
次に、第2の燃料フィルタ5について説明する。前述したように第2の燃料フィルタ5は、フィードポンプ4の下流側に設けられ、且つフィルタケーシング51内にフィルタエレメント52が収容された構成となっている。
フィルタケーシング51は略直方体形状の容器で成る。このフィルタケーシング51の一方の側面(図1における左側の側面)51aに前記第3燃料配管103が接続されている。また、このフィルタケーシング51の他方の側面(図1における右側の側面)51bに前記第4燃料配管104が接続されている。これにより、第3燃料配管103からフィルタケーシング51内部に流入した燃料がフィルタエレメント52を通過する。この際、燃料中に含まれる異物がフィルタエレメント52によって捕捉される。このフィルタエレメント52を通過した燃料は、第4燃料配管104を経て高圧燃料ポンプ6に向けて流れることになる。
このように第2の燃料フィルタ5のフィルタエレメント52を燃料が通過する際、この燃料はフィードポンプ4の吐出圧によってフィルタエレメント52を通過することになる。このフィードポンプ4の吐出圧を利用する場合、燃料がフィルタエレメント52を通過するための圧力を十分に高めることが可能である(フィードポンプ4からの燃料押し込みによって燃料をフィルタエレメント52に通過させるため、その通過させるための圧力を十分に高めることが可能である;フィードポンプ4の燃料吸い込みによって燃料を通過させる場合に比べて圧力を十分に高めることが可能である)。このため、このフィルタエレメント52の異物捕捉量が比較的多くなっても燃料を通過させることができる。従って、このフィルタエレメント52の交換は不要となる。
また、第2の燃料フィルタ5のフィルタケーシング51内にはエア抜きバルブ53が設けられている。このエア抜きバルブ53は、第2の燃料フィルタ5のフィルタケーシング51内に存在する空気を排出するためのものである。このエア抜きバルブ53は、フィルタケーシング51の内部において、前記一方の側面(第3燃料配管103が接続されている側面)51aの近傍(フィルタエレメント52よりも燃料流れ方向の上流側)に配置されている。
本実施形態の特徴の一つとして、エア抜きバルブ53の吸入口53aはフィルタケーシング51内の中央側に向けて開放され(図1に示すものでは、エア抜きバルブ53はフィルタケーシング51内の左寄りに配設されているため、吸入口53aは図中の右側方に向けて開放されている)、吐出口53bはフィルタケーシング51の側方(図中の左側方)に開放されている。このため、エア抜きバルブ53の吸入口53aは、第2の燃料フィルタ5のフィルタケーシング51内に大量の空気が存在していない限り、このフィルタケーシング51内の燃料に臨むことになる。また、エア抜きバルブ53の吐出口53bにはフィルタ還流配管(本発明でいう還流路の一部を形成する還流配管)108が接続されている。このフィルタ還流配管108は、第2の燃料フィルタ5のフィルタケーシング51の側面(図1における左側の側面)51aを貫通し、エア抜きバルブ53の吐出口53bに接続する配管で構成されている。このフィルタ還流配管108は前記リターン配管107に接続されている。つまり、このフィルタ還流配管108は、前記エア抜きバルブ53の吐出口53bと前記リターン配管107とを接続している。
エア抜きバルブ53の内部には、フィルタケーシング51内の圧力上昇に応じて開弁するチェック弁が収容されている。このため、フィルタケーシング51内の圧力が所定圧力に達すると、このチェック弁が開弁し、このフィルタケーシング51内に空気が存在する場合には、この空気をフィルタ還流配管108に排出するようになっている。前述したように、エア抜きバルブ53の吸入口53aはフィルタケーシング51内の中央側に向けて開放され、吐出口53bはフィルタケーシング51の側方に開放されているので、前記チェック弁が開弁した場合には、フィルタケーシング51内の燃料の一部も、エア抜きバルブ53からフィルタ還流配管108へ排出されることになる。前述したように、このフィルタ還流配管108はリターン配管107に接続されているので、エア抜きバルブ53からフィルタ還流配管108へ排出された燃料は、リターン配管107を流れる燃料と合流して第1の燃料フィルタ3内(より具体的には、フィルタケーシング31内に配設されたサーモスタットバルブ33)に流入することになる。
このようにして、第2の燃料フィルタ5のフィルタケーシング51内の燃料の一部が、第1の燃料フィルタ3のフィルタケーシング31内に流入する構成となっているため、前記フィルタ還流配管108およびリターン配管107の一部(フィルタ還流配管108の接続位置から第1の燃料フィルタ3のフィルタケーシング31に亘る部分)によって本発明でいう還流路(燃料ポンプから吐出された燃料を、第2の燃料フィルタから第1の燃料フィルタ内における第1のフィルタエレメントの上流側へ還流する還流路)が構成されている。
また、前記エア抜きバルブ53のチェック弁が開弁する差圧(吸入口53a側と吐出口53b側との差圧)は、前記フィードポンプ4が作動した場合に生じるフィルタケーシング51内と第3燃料配管103内との差圧と同等、または、それよりも僅かに低く設定されている。このため、フィードポンプ4の作動に伴って、このフィードポンプ4から燃料が吐出される状態にあっては、前記チェック弁が常時開弁することになり、エア抜きバルブ53からフィルタ還流配管108へ燃料が継続的に排出されることになる。つまり、第2の燃料フィルタ5からフィルタ還流配管108へ燃料が継続的に排出され、この燃料が、リターン配管107を流れる燃料(前記リーク燃料や余剰燃料)と合流して第1の燃料フィルタ3に流入するようになっている。なお、前記リーク燃料や余剰燃料が生じていない場合には、エア抜きバルブ53から排出された燃料のみがフィルタ還流配管108およびリターン配管107を経て第1の燃料フィルタ3に流入することになる。本実施形態では、第2の燃料フィルタ5からフィルタ還流配管108へ排出される燃料の量としては、第3燃料配管103から第2の燃料フィルタ5に流入される燃料の量の5%程度となるように、エア抜きバルブ53の配設位置や、吸入口53a、吐出口53bおよびフィルタ還流配管108の内径寸法等が実験などに基づいて設定されている。この値はこれに限定されるものではなく適宜設定される。
また、図2(第2の燃料フィルタ5の配設位置を説明するためのエンジン本体Eを仮想線で示す斜視図)に示すように、この第2の燃料フィルタ5は、エンジン本体Eに一体的に組み付けられている。具体的には、第2の燃料フィルタ5の側面(図2における奥側の面)がシリンダブロックCBの側面に当接するように、第2の燃料フィルタ5がシリンダブロックCBにボルト止めされている。これにより、エンジン本体Eの熱(気筒内での燃焼行程により生じた熱)を第2の燃料フィルタ5に容易に伝達できるようになっている。
(燃料供給動作)
次に、前述の如く構成された燃料供給装置1における燃料供給動作について説明する。ここでは、リターン配管107から第1の燃料フィルタ3に流入する燃料の温度が所定温度以下である場合と、所定温度を超えている場合とについてそれぞれ説明する。前記燃料の温度が所定温度以下である場合としてはエンジンの冷間始動初期時が挙げられる。また、前記燃料の温度が所定温度を超えている場合としてはエンジンの暖機運転が完了していることが挙げられる。
−燃料の温度が所定温度以下である場合−
図3は、第1の燃料フィルタ3に流入する燃料の温度が所定温度以下である場合の燃料の流れを説明するための図1相当図である。図中に実線で示す矢印は、インジェクタ8に向けて供給される燃料の流れを示している。また、図中に破線で示す矢印は、リターン配管107およびフィルタ還流配管108によって第1の燃料フィルタ3に流入する燃料の流れを示している。
リターン配管107から第1の燃料フィルタ3に流入する燃料の温度が所定温度以下である場合には、前記サーモスタットバルブ33のサーモワックスの収縮によって弁体が閉鎖している。この状態では、サーモスタットバルブ33は、リターン配管107と第1配管33aとを連通させる。つまり、リターン配管107から流入した燃料を還流ヒータ34に流す。
リターン配管107には、高圧燃料ポンプ6のシリンダ61とプランジャ62との間隙から漏出した燃料(リーク燃料)、コモンレール7内の余剰燃料(リリーフバルブ71の開弁によって排出された燃料)、および、インジェクタ8で生じたリーク燃料が流れている。そして、本実施形態では、第2の燃料フィルタ5のエア抜きバルブ53から排出された燃料がフィルタ還流配管108を経て、リターン配管107に流れ込む。これにより、前記リーク燃料および余剰燃料と共に、エア抜きバルブ53から排出された燃料がリターン配管107を経て第1の燃料フィルタ3に戻されることになる。このようにして、第1の燃料フィルタ3に戻される比較的高温の燃料の量が多く確保されている。
前述したようにサーモスタットバルブ33では、リターン配管107と第1配管33aとが連通しているので、還流ヒータ34では、前記リターン配管107から第1の燃料フィルタ3に戻される燃料と、前記第1燃料配管101から導入される燃料(燃料タンク2から第1燃料配管101を経て導入される燃料)とが混合される。このため、比較的温度が高い燃料がフィルタエレメント32に流れ込むことになる。
低温環境下にあっては、燃料中のパラフィン系成分が結晶化し、これが成長してワックスが析出して、フィルタエレメント32が目詰まりしてしまうことが懸念されるが、本実施形態にあっては、比較的高温の燃料が第1の燃料フィルタ3のフィルタエレメント32上流側に流入され、且つ前記リターン配管107を経て第1の燃料フィルタ3に戻される燃料の量も比較的多くなっている。このため、フィルタエレメント32の上流側の温度を上昇させることができ、仮に、フィルタエレメント32がワックスによって目詰まりしていても、このワックスを早期に融解し、目詰まりを解消することができる。一例を挙げると、外気温度が−15℃となっており燃料中にワックスが析出する状況において、フィードポンプ4から吐出される燃料の温度は10℃(このため、フィルタ還流配管108を流れる燃料の温度も10℃程度である)、高圧燃料ポンプ6からのリーク燃料等の温度は15℃となっており、これら比較的高温度の燃料(ワックスが析出する温度(例えば−10℃よりも高温度の燃料))によって、フィルタエレメント32の上流側の温度を上昇させることになって、仮に、フィルタエレメント32がワックスによって目詰まりしていても、このワックスを融解し、目詰まりを解消することができる。また、フィルタエレメント32がワックスによって目詰まりしていない状況では、ワックスの析出を防止でき、ワックスによるフィルタエレメント32の目詰まりを防止することができる。
−燃料の温度が所定温度を超えている場合−
図4は、第1の燃料フィルタ3に流入する燃料の温度が所定温度を超えている場合の燃料の流れを説明するための図1相当図である。図中に実線で示す矢印は、インジェクタ8に向けて供給される燃料の流れを示している。また、図中に破線で示す矢印は、リターン配管107およびフィルタ還流配管108によって第1の燃料フィルタ3に流入する燃料および燃料タンク2に戻される燃料の流れを示している。
リターン配管107から第1の燃料フィルタ3に流入する燃料の温度が所定温度を超えている場合には、前記サーモスタットバルブ33のサーモワックスの膨張によって弁体が開放している。この状態では、サーモスタットバルブ33は、リターン配管107と第2配管33bとを連通させる。つまり、リターン配管107から流入した燃料を、還流ヒータ34をバイパスして燃料タンク2に流す。
この場合、前述した燃料の温度が所定温度以下である場合と同様にリターン配管107およびフィルタ還流配管108によって第1の燃料フィルタ3に燃料が流入することになるが、サーモスタットバルブ33では、リターン配管107と第2配管33bとが連通し、リターン配管107と第1配管33aとの連通が遮断されているので、サーモスタットバルブ33に流れ込んだ燃料の全量が第2配管33bによって燃料タンク2に戻されることになる。
このため、第1の燃料フィルタ3のフィルタエレメント32を通過する燃料は燃料タンク2から汲み上げられたもののみとなる。つまり、リターン配管107から戻された比較的高温の燃料が燃料タンク2を経ることなく直接的にフィルタエレメント32を通過するといったことがない。このため、フィルタエレメント32を通過する燃料の温度が過剰に高くなることがなくなる。その結果、フィルタエレメント32の劣化を防止でき、第1の燃料フィルタ3の性能が維持できる。
以上説明したように、本実施形態では、第2の燃料フィルタ5のフィルタエレメント52を燃料が通過する際、この燃料はフィードポンプ4の吐出圧によってフィルタエレメント52を通過している。このフィードポンプ4の吐出圧を利用する場合、燃料がフィルタエレメント52を通過するための圧力を十分に高めることが可能である(フィードポンプ4からの燃料押し込みによって燃料をフィルタエレメント52に通過させるため、その通過させるための圧力を十分に高めることが可能である)。このため、このフィルタエレメント52の異物捕捉量が比較的多くなっても燃料を通過させることができる。従って、このフィルタエレメント52の交換は不要となる。その結果、2つの燃料フィルタ3,5を備えさせながらも交換部品の数を削減できる(全てのフィルタエレメントが交換部品となる場合に比べて交換部品の数を削減できる)。なお、第1の燃料フィルタ3のフィルタエレメント32は交換部品となる。
また、本実施形態では、第2の燃料フィルタ5に達した燃料は、フィードポンプ4によって加圧されて比較的高温となっている。また、前述したように、第2の燃料フィルタ5はエンジン本体Eに一体的に組み付けられているので、エンジン本体Eの熱(気筒内での燃焼行程により生じた熱)が第2の燃料フィルタ5に伝達されている。これによっても、第2の燃料フィルタ5内の燃料は比較的高温となっている。そして、この燃料が、フィルタ還流配管108およびリターン配管107によって第1の燃料フィルタ3内におけるフィルタエレメント32の上流側へ還流されている。このため、この還流されている燃料は、前記リーク燃料および余剰燃料と共に、このフィルタエレメント32の上流側の温度を上昇させることになる。従って、仮に、フィルタエレメント32がワックスによって目詰まりしていても、このワックスを早期に融解し、目詰まりを解消することができる。また、フィルタエレメント32がワックスによって目詰まりしていない状況では、ワックスの析出を防止でき、ワックスによるフィルタエレメント32の目詰まりを防止することができる。
また、本実施形態では、第2の燃料フィルタ5から空気を排出するためのエア抜きバルブ53を、第1の燃料フィルタ3へ還流させるための燃料を取り出す取り出し口として利用している。このため、第2の燃料フィルタ5に、第1の燃料フィルタ3へ燃料を還流させるための専用の燃料取り出し口を設ける必要がない。その結果、第2の燃料フィルタ5の構成の簡素化を図ることができる。
−他の実施形態−
以上説明した実施形態では、燃料供給経路100に第1および第2の2つの燃料フィルタ3,5のみを備えさせる構成としたが、これら以外に燃料フィルタを備えさせるようにしてもよい。この場合、フィードポンプ4の上流側に燃料フィルタを備えさせた場合にはその燃料フィルタのフィルタエレメントは交換部品となるが、フィードポンプ4の下流側に燃料フィルタを備えさせた場合には、前述したように、その燃料フィルタのフィルタエレメントは交換部品とはならない。
また、前記実施形態では、自動車に搭載された4気筒ディーゼルエンジンの燃料供給装置に本発明を適用した場合について説明した。本発明はこれに限らず、自動車以外のものに搭載されるディーゼルエンジンの燃料供給装置にも適用が可能である。また、3気筒以下のエンジンや5気筒以上のエンジンに対しても本発明は適用が可能である。
本発明は、自動車に搭載されたディーゼルエンジンの燃料供給装置に適用可能である。
1 燃料供給装置
2 燃料タンク
3 第1の燃料フィルタ
32 第1のフィルタエレメント
33 サーモスタットバルブ
33a 第1配管
33b 第2配管
34 還流ヒータ
4 フィードポンプ(燃料ポンプ)
5 第2の燃料フィルタ
51 フィルタケーシング
52 第2のフィルタエレメント
53 エア抜きバルブ
53a 吸入口
53b 吐出口
8 インジェクタ(燃料噴射弁)
100 燃料供給経路
107 リターン配管(還流路)
108 フィルタ還流配管(還流路)
E エンジン本体(内燃機関本体)

Claims (3)

  1. 燃料タンク内の燃料を、フィードポンプおよび高圧燃料ポンプによって順次昇圧してコモンレールを経て燃料噴射弁に供給する燃料供給経路を備えた内燃機関の燃料供給装置において、
    前記燃料供給経路には、前記フィードポンプの上流側に設けられ且つ第1のフィルタエレメントを有する第1の燃料フィルタ、および、前記フィードポンプと前記高圧燃料ポンプとの間の経路に設けられ且つフィルタケーシング内に第2のフィルタエレメントが収容されて成る第2の燃料フィルタが備えられており、
    前記第2の燃料フィルタの前記フィルタケーシングの内部における前記第2のフィルタエレメントの上流側には、側方に開放された吸入口および吐出口を有するエア抜きバルブが設けられており、
    前記フィードポンプから吐出されて前記第2の燃料フィルタ内に流入した燃料の一部を、該第2の燃料フィルタの前記フィルタケーシングの内部における前記第2のフィルタエレメントの上流側から前記第1の燃料フィルタ内における前記第1のフィルタエレメントの上流側へ還流する還流路が設けられており、
    前記還流路を形成する還流配管が前記エア抜きバルブの前記吐出口に接続されており、
    前記還流路は、前記高圧燃料ポンプ、前記コモンレールおよび前記燃料噴射弁にも接続されていて、前記高圧燃料ポンプからのリーク燃料、前記コモンレールからの余剰燃料および前記燃料噴射弁からのリーク燃料を、前記第2の燃料フィルタ内の前記エア抜きバルブの前記吐出口から流出された燃料と共に、前記第1のフィルタエレメントの上流側へ還流するようになっていることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  2. 請求項1記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記第1の燃料フィルタには、
    前記燃料タンクから導入された燃料と、前記還流路を経て導入された燃料とを混合させて、前記第1のフィルタエレメントに向けて流す還流ヒータが設けられていると共に、
    前記還流路を経て導入された燃料の温度が所定温度以下である場合と、所定温度を超えている場合とで開閉状態が切り替わるサーモスタットバルブが設けられており、
    このサーモスタットバルブには、前記還流ヒータに繋がる流路と、前記燃料タンクに繋がる流路とが接続されており、
    前記還流路を経て導入された燃料の温度が所定温度以下である場合には、前記還流路を経て導入された燃料が前記サーモスタットバルブから前記還流ヒータに向けて流れる一方、前記還流路を経て導入された燃料の温度が所定温度を超えている場合には、前記還流路を経て導入された燃料が前記サーモスタットバルブから前記還流ヒータをバイパスして前記燃料タンクに向けて流れる構成となっていることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
  3. 請求項1または2記載の内燃機関の燃料供給装置において、
    前記第2の燃料フィルタは、内燃機関本体に一体的に組み付けられていることを特徴とする内燃機関の燃料供給装置。
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