JP6184609B2 - 位置検出器の角度誤差補正装置、角度誤差補正方法、エレベータ制御装置およびエレベータシステム - Google Patents

位置検出器の角度誤差補正装置、角度誤差補正方法、エレベータ制御装置およびエレベータシステム Download PDF

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Description

この発明は、例えばエレベータ巻上機の制御装置、車載電動機の制御装置または工作機械の電動機の制御装置等に適用され、電動機の回転位置に応じて一意に決まる周期的な誤差を含む位置検出器の角度誤差を補正する位置検出器の角度誤差補正装置、角度誤差補正方法、エレベータ制御装置およびエレベータシステムに関するものである。
従来から、角度検出器により、レゾルバにおいて検出された信号から角度信号を検出し、レゾルバの誤差波形がレゾルバ固有の決められたn次成分から構成されていること、および再現性があることを利用して、角度誤差推定器により角度誤差を算出し、補正するレゾルバの角度検出装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のレゾルバの角度検出装置では、検出された角度信号を参照して位置誤差を算出し、当該位置誤差を微分して速度誤差信号を算出し、当該速度誤差信号を例えばフーリエ変換により周波数分析して周波数成分ごとの検出誤差を算出する。また、算出した検出誤差を合成して推定角度誤差信号を生成し、角度信号補正回路により、生成した推定角度誤差信号を用いて検出された角度信号を補正している。
特開2012−145371号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
従来のレゾルバの角度検出装置では、速度検出器において、角度検出器で検出された角度信号からモータの回転速度が検出され、この検出速度を用いて角度誤差を推定している。ここで、検出速度を用いて角度誤差を推定する場合には、角度検出器または速度検出器の速度分解能によって、角度誤差の推定精度が決定される。そのため、速度分解能の低い角度検出器または速度検出器では、量子化誤差が生じ、角度誤差の推定精度が十分に得られないという問題がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、角度誤差を正確に推定して補正することができる位置検出器の角度誤差補正装置および角度誤差補正方法を得ることを目的とする。
この発明に係る位置検出器の角度誤差補正装置は、電動機を制御する電動機制御装置、電動機の回転位置を検出して得られる位置検出信号を出力する位置検出器、および電動機に流れる電流を検出する電流検出器と組み合わせて用いられ、位置検出信号に含まれる、回転位置に応じて定まる周期的な角度誤差を補正する位置検出器の角度誤差補正装置であって、電動機を回転させて電流検出器で検出された検出電流を周波数解析し、特定周波数の振幅および位相を演算して、特定周波数の振幅および位相を周波数解析結果として出力する周波数解析部と、入力された入力信号に位置検出信号を加えた加算信号を電動機制御装置に出力する角度誤差補正部と、角度誤差補正部によって、角度誤差補正を行わない状態で電動機を運転させる第1制御処理と、周波数解析部によって、第1制御処理により得られた検出電流を、角度誤差に対応した周波数について周波数解析して振幅および位相を得る第2制御処理と、角度誤差補正部に既知の振幅、位相および周波数を有する試験信号の設定値を入力信号として入力し、角度誤差補正部によって、設定値に応じた試験信号を加えて電動機を運転させる第3制御処理と、周波数解析部によって、第3制御処理により得られた検出電流を、試験信号の周波数について周波数解析して振幅および位相を得る第4制御処理と、を有し、第2制御処理で得られた振幅および位相、並びに第4制御処理で得られた振幅および位相に基づいて、角度誤差の振幅および位相の推定値を推定して誤差補正部へ出力する角度誤差推定部と、を備え、角度誤差補正部は、角度誤差の振幅および位相の推定値を入力信号として、加算信号を電動機制御装置に出力するものである。
また、この発明に係る位置検出器の角度誤差補正方法は、電動機を制御する電動機制御装置、電動機の回転位置を検出して得られる位置検出信号を出力する位置検出器、および電動機に流れる電流を検出する電流検出器と組み合わせて用いられ、位置検出信号に含まれる、回転位置に応じて定まる周期的な角度誤差を補正する位置検出器の角度誤差補正装置で実行される位置検出器の角度誤差補正方法であって、電動機を回転させて電流検出器で検出された検出電流を周波数解析し、特定周波数の振幅および位相を演算して、特定周波数の振幅および位相を周波数解析結果として出力する周波数解析ステップと、入力された入力信号に位置検出信号を加えた加算信号を電動機制御装置に出力する角度誤差補正ステップと、角度誤差補正ステップにおいて、角度誤差補正を行わない状態で電動機を運転させる第1制御ステップと、周波数解析ステップにおいて、第1制御ステップにより得られた検出電流を、角度誤差に対応した周波数において周波数解析して振幅および位相を得る第2制御ステップと、既知の振幅、位相および周波数を有する試験信号の設定値を入力信号として入力し、設定値に応じた試験信号を加えて電動機を運転させる第3制御ステップと、周波数解析ステップにおいて、第3制御ステップにより得られた検出電流を、試験信号の周波数において周波数解析して振幅および位相を得る第4制御ステップと、を有し、第2制御ステップで得られた振幅および位相、並びに第4制御ステップで得られた振幅および位相に基づいて、角度誤差の振幅および位相の推定値を推定する第3制御ステップと、角度誤差補正ステップにおいて、角度誤差の振幅および位相の推定値を入力信号として、加算信号を電動機制御装置に出力する第4制御ステップと、を有するものである。
また、この発明に係るエレベータ制御装置は、エレベータの巻上機を制御する電動機制御装置と、巻上機の回転位置を検出し、回転位置に応じて一意に決まる周期的な誤差を含む位置検出器と、巻上機に流れる電流を検出する電流検出器と、電動機制御装置、位置検出器および電流検出器に接続される角度誤差補正装置とを備えたものである。
この発明に係る位置検出器の角度誤差補正装置および角度誤差補正方法によれば、位置検出器は、電動機電流の特定周波数成分を周波数解析し、周波数解析結果に基づいて位置検出器の周期的な誤差を推定できる。このとき、既知の振幅、位相および周波数を有する試験信号を加えて運転を行い、試験信号の周波数において周波数解析を実施する処理を複数回実施し、複数回の周波数解析によって演算された振幅および位相に基づいて、位置検出器の誤差を推定する。
そのため、角度誤差を正確に推定して補正することができる位置検出器の角度誤差補正装置および角度誤差補正方法を得ることができる。
また、この発明に係るエレベータ制御装置によれば、位置検出器は、電動機電流の特定周波数成分を周波数解析し、周波数解析結果に基づいて位置検出器の周期的な誤差を推定できる。このとき、既知の振幅、位相および周波数を有する試験信号を加えて運転を行い、試験信号の周波数において周波数解析を実施する処理を複数回実施し、複数回の周波数解析によって演算された振幅および位相に基づいて、位置検出器の誤差を推定する。
そのため、エレベータシステムにおいて、角度誤差を正確に推定して補正することができる位置検出器の角度誤差補正装置および角度誤差補正方法を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係る位置検出器の角度誤差補正装置を含む電動機の制御システムの全体構成を示すブロック図である。 図1に示した電動機の制御システムの電動機制御装置の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る位置検出器の角度誤差補正装置の位置検出器における電動機回転角度と周期誤差を含んだ検出角度との関係を示す説明図である。 この発明の実施の形態1に係る位置検出器の角度誤差補正装置において、角度誤差補正部の出力を明示したブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る位置検出器の角度誤差補正装置において、角度誤差補正部の出力から電動機電流までの伝達特性を伝達関数表現で表したブロック線図である。 この発明の実施の形態1に係る位置検出器の角度誤差補正装置において、角度誤差補正部の出力から電動機電流までの伝達特性の一例を示すボード線図である。 この発明の実施の形態1に係る位置検出器の角度誤差補正装置における角度誤差推定部の処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2に係る位置検出器の角度誤差補正装置における角度誤差推定部の処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態3に係る位置検出器の角度誤差補正装置における角度誤差推定部の処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態4に係る位置検出器の角度誤差補正装置における角度誤差推定部の処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態4に係る位置検出器の角度誤差補正装置における角度誤差推定部による角度誤差推定値の演算処理を詳細に示すフローチャートである。 この発明の実施の形態5に係る位置検出器の角度誤差補正装置を含む電動機の制御システムの全体構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態6に係るエレベータ制御装置を示す構成図である。
以下、この発明に係る位置検出器の角度誤差補正装置および角度誤差補正方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明するが、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る位置検出器の角度誤差補正装置を含む電動機の制御システムの全体構成を示すブロック図である。図1において、この電動機の制御システムは、電動機制御装置1、電動機2、位置検出器3、電流検出器4および角度誤差補正装置5を備えている。
電動機制御装置1は、電動機2の回転速度や回転位置を制御する装置である。ここで、図2を参照しながら、電動機制御装置1が電動機2の回転速度を制御する場合について説明する。図2は、図1に示した電動機の制御システムの電動機制御装置の構成を示すブロック図である。
図2において、電動機制御装置1は、速度演算部11、速度制御部12、電流制御部13および電力変換器14を有している。速度演算部11は、位置検出器3で検出された電動機2の回転位置(電動機回転位置)が、角度誤差補正装置5で補正された位置情報(電動機2の補正回転位置)または角度情報に基づいて、電動機2の回転速度を演算する。なお、速度演算部11は、最も簡単には、位置情報または角度情報の時間微分によって回転速度を演算する。
速度制御部12は、電動機2の回転速度が所望の速度になるように、電動機2の電流指令値(トルク指令値)を演算する。電流制御部13は、速度制御部12から出力された電流指令値に、電流検出器4で検出された電動機2の電流(電動機電流)が一致するように、電動機2の電圧指令値を演算する。電力変換器14は、電動機電流を制御するために、電流制御部13から出力された電圧指令値に基づいて、電動機2にモータ印加電圧を印加する。
ここで、速度制御部12や電流制御部13での制御には、一般的にP制御、PI制御、PID制御が用いられることが多いが、種々の制御方法を用いることができる。また、電動機2の電流制御には、一般的にベクトル制御が用いられ、電動機電流やモータ印加電圧をd−q軸に変換し、変換後の電流、電圧に対して、前述のPID制御等の制御方法が用いられる。
また、電動機2に電圧を印加する電力変換器14としては、一般的にインバータが用いられる。インバータは、図示しない電源の電圧を、所望の可変電圧可変周波数の電圧に変換する。この発明では、一般的に販売されているインバータ装置のように、コンバータによって交流電圧を直流電圧に変換した後に、インバータによって直流電圧を交流電圧に変換する電力変換器や、マトリクスコンバータのように、交流電圧を直接交流の可変電圧可変周波数の電圧に変換する電力変換器を含む可変電圧可変周波数の電力変換器を指す。
また、この発明の実施の形態1に係るインバータは、上述したインバータに加えて、座標変換の機能を含んでもよい。すなわち、電圧指令値がd−q軸の電圧指令値である場合には、d−q軸の電圧指令値を相電圧または線間電圧に変換して、指令された電圧指令値に従った電圧に変換する座標変換機能も含むものとする。なお、インバータのデッドタイムを補正する装置または手段が設けられていても、この発明は、適用することができる。
また、電動機2の回転位置を制御する場合には、速度制御部12の上位に位置制御部が付加される。位置制御部は、電動機2の回転位置が所望の位置になるように、速度制御部12に入力される電動機2の速度指令値を演算する。速度制御部12は、速度指令値を所望の速度として上述した制御を実行する。位置制御部での制御には、一般的にP制御、PI制御、PID制御が用いられることが多いが、種々の制御方法を用いることができる。
また、速度制御部12を用いずに、位置制御部および電流制御部13によって電動機制御装置を構成してもよい。この場合には、位置制御部は、電動機2の回転位置が所望の位置になるように、電動機2の電流指令値を演算する。
図1に戻って、電流検出器4は、電動機2の電流を測定する。例えば、電動機2が三相電動機である場合には、二相の相電流を測定することが多いが、三相の相電流を測定してもよい。
また、位置検出器3は、例えば光学式エンコーダや磁気式エンコーダ、レゾルバのように、電動機2の制御に必要な電動機2の回転位置を検出して、位置検出信号を出力する。また、位置検出器3は、図3に示されるように、出力される回転位置の情報には、電動機2の回転位置に応じて一意に決まる周期的な誤差を含んでいる。
ここで、電動機2の回転位置に応じて一意に決まる周期的な誤差とは、例えば上記特許文献1の段落0020、0021に記載されたレゾルバの検出誤差や、光学式エンコーダにおけるスリット不良によるパルス抜けおよびパルス間距離の不均衡のように、回転位置に応じて再現性のある誤差を指す。
以下、電動機2の回転位置に応じて一意に決まる周期的な誤差は、位置情報を角度に変換した角度誤差θerrとして表現する。なお、この発明は、位置検出器3が電動機2の回転位置に応じて一意に決まる周期的な誤差を含み、かつ角度誤差θerrの主成分次数が既知である場合に適用することができる。
位置検出器3の周期的な角度誤差θerrは、次式(1)のように、正弦波を用いて近似的に表すことができる。なお、正弦波による表記でも余弦波による表記でも本質的な違いはないので、この発明の実施の形態1では、正弦波による表記に統一する。
Figure 0006184609
ただし、式(1)において、θmは電動機2の機械角度を示し、A1はN1次の次数における誤差振幅を示し、A2はN2次の次数における誤差振幅を示し、AnはNn次の次数における誤差振幅を示し、φ1はN1次の次数における電動機2の機械角度に対する位相ずれ(初期位相)を示し、φ2はN2次の次数における電動機2の機械角度に対する位相ずれを示し、φnはNn次の次数における電動機2の機械角度に対する位相ずれを示している。
なお、式(1)のN1、N2…Nnの空間次数は、1、2…Nnのように連続した整数である必要はなく、電動機2の回転位置に応じて一意に決まる周期的な誤差の主成分の空間次数である。ここでいう主成分とは、他の周波数の振幅に対して、その空間次数における振幅が大きなものを指す。
また、式(1)は、3つ以上の周波数成分を合成したものとして表記されているが、周期的な角度誤差θerrの周波数成分は、1つでも2つでも、またはそれ以上の成分から構成されていてもよい。
この発明の実施の形態1において、角度誤差補正装置5は、周波数解析部51、角度誤差推定部52および角度誤差補正部53を有している。角度誤差推定部52は、周波数解析部51で解析した電動機電流の周波数解析結果に基づいて、位置検出器3の周期的な角度誤差を式(1)の関数として推定する。
また、角度誤差補正部53は、角度誤差推定部52からの入力信号に、位置検出器3からの位置検出信号を加算して加算信号を生成する。具体的には、角度誤差補正部53は、角度誤差の推定結果に基づいて、式(1)と同形式の角度誤差補正値を生成し、電動機2の回転位置情報または角度情報に加算することにより、角度誤差を補正する。
以下、角度誤差補正装置5の動作について説明する。周波数解析部51は、電流検出器4で検出された電動機電流および位置検出器3からの出力である電動機2の回転位置情報または角度情報に基づいて、電動機電流の特定の周波数における振幅および位相のうち、少なくとも1つを演算する。
なお、図1では、周波数解析部51が電動機2の回転位置情報または角度情報を入力とする構成となっているが、これに限定されず、電動機2の回転位置を角度誤差補正部53で補正した位置情報または角度情報を入力としてもよい。
ここで、周波数解析部51は、フーリエ変換、フーリエ級数解析または高速フーリエ変換のように、入力する信号の所望の周波数における振幅および位相が得られる構成が望ましいが、ノッチフィルタやバンドパスフィルタを組み合わせたフィルタのように、所望の周波数信号を抽出し、振幅検出部や位相検出部によって、入力信号の所望の振幅や位相を演算する構成であってもよい。また、ここで用いるフィルタは、抵抗やコンデンサ、コイル等を組み合わせた電気的なものであっても、計算機内で行う処理であってもよい。
また、周波数解析部51に入力される電動機電流は、ベクトル制御で用いるような、相電流を座標変換したd軸電流、q軸電流、γ軸電流、δ軸電流またはα軸電流、β軸電流の何れかの電流としてもよい。
なお、ここでいう所望の周波数(特定周波数)の信号とは、位置検出器3の周期的な角度誤差θerrに起因する、角度誤差θerrの主成分と同じ周波数の信号、または角度誤差補正部53で発生させる試験信号の主成分と同じ周波数の信号を指す。なお、試験信号について、詳細は後述する。また、この発明の実施の形態1では、所望の周波数を空間周波数として表すが、時間周波数であっても本質的な違いはない。
ここで、空間周波数とは、特定の区間、この発明の実施の形態1においては、電動機2の1回転における周波数をいう。また、電動機2の機械角度1回転における周期的なN個の波の信号を、空間次数Nの波と呼ぶ。
位置検出器3を備えた電動機2の制御装置では、位置検出器3の誤差が電動機2の回転位置に応じた周期性を有することから、周波数解析は、空間周波数による解析が望ましく、上記式(1)でも、角度誤差θerrが空間周波数による表現となっており、さらに図1に示された周波数解析部51も、入力が空間周波数解析に対応した入力(電流および角度)になっている。
しかしながら、この発明の実施の形態1は、時間周波数による周波数解析にも適用することができ、時間周波数による周波数解析を行う場合には、電流および角度を入力とする代わりに、検出角度、時間計測部による計測時間および電流を入力として、周波数解析を行う。
角度誤差推定部52は、周波数解析部51の出力である所望の周波数成分の電流振幅値、または電流振幅値および位相値と、位置検出器3からの出力である電動機2の回転位置、または角度誤差補正部53で補正された角度情報とを用いて、電動機2の回転位置に応じて一意に決まる周期的な角度誤差θerrを後述する推定方法によって推定し、角度誤差推定値を角度情報または位置情報として角度誤差補正部53に出力する。
角度誤差補正部53は、位置検出器3からの出力である電動機2の回転位置が、角度誤差推定部52からの出力である角度誤差推定値に基づく角度誤差補正信号を加算して、補正後の位置情報または角度情報を出力する。
この一例として、角度誤差推定値を位置検出器3の出力信号と同じ単位系で出力した場合について説明する。位置検出器3が光学式エンコーダで、その分解能が1回転あたり1024パルスであり、角度誤差推定部52の推定結果が1°であった場合を考えると、角度誤差推定部52は、1°に相当するパルス数である3パルスを位置情報として出力する。
なお、上記式(1)で示されるように、角度誤差の周波数成分が複数ある場合には、逐次各成分で角度誤差を推定して足し合わせるか、または複数の周波数成分を同時に推定すればよい。このとき、逐次各成分で角度誤差を推定する場合に比べて、同時推定の場合には、推定時間を短縮することができる。ここでは、簡単のため、角度誤差が単一の周波数成分のみからなる場合について説明する。
ここで、電動機2の回転位置に応じて一意に決まる周期的な角度誤差を含む位置検出器3によって速度フィードバック制御または位置フィードバック制御を行うと、角度誤差と同一次数の周波数成分を含む電流脈動または電流指令値(トルク指令値)の脈動が発生することが分かっている。
同様に、角度誤差補正部53により特定の周期的な信号を発生し、位置検出器3の出力に加えて速度フィードバック制御または位置フィードバック制御を行うと、加えた信号と同じ周波数成分を含む電流脈動または電流指令値(トルク指令値)の脈動が発生することが分かっている。
このとき、周波数解析部51によって相電流の周波数解析を行うと、電動機2が永久磁石同期電動機である場合に、相電流に現れる電流脈動は、極対数をPnとし、所望の周波数の次数をNnとすると、空間次数でPn±Nn次の次数となる。
そのため、相電流のうち、少なくとも1相の電流を周波数解析し、Pn+Nn次またはPn−Nn次の電流から、Pn+Nn次またはPn−Nn次の角度誤差を推定すればよい。ただし、Pn−Nn次の次数については、電動機2の極対数Pnよりも所望の周波数の次数Nnが大きい場合には、負の数となって存在しない可能性があるので、そのような場合には、Pn+Nn次の電流を周波数解析する。また、角度誤差の推定を行う際は、定トルク、定速度運転が望ましい。
また、d軸電流またはq軸電流の何れかを周波数解析部51によって周波数解析する場合には、所望の周波数の次数をNnとすると、dq軸に現れる電流脈動成分は、Nn次と同一次数の脈動成分を持つ。また、d軸電流は、所望の周波数の位置振動によって生じる磁極ずれに起因して、トルク電流であるq軸電流が回り込んでくるので、角度誤差に相似の電流脈動となる。さらに、q軸電流は、速度脈動が速度制御系を通して電流指令値(トルク指令値)の脈動となる。そのため、q軸電流は、速度脈動の原因となる角度誤差相似の電流脈動となる。
なお、d軸電流またはq軸電流の何れかの電流検出値、または何れかの電流指令値(トルク指令値)で周波数解析を行う場合には、フィードバックされるq軸電流が一定の条件、すなわち一定加速度の条件で推定を行う。特に、加速度がゼロ、つまり一定速度で電動機2が回転している条件で推定を行うことが望ましい。
これら角度誤差や角度誤差補正部53からの信号は、電動機制御装置1、電動機2、電動機2に接続される負荷の動特性によって決まる伝達特性に従って電流脈動を生じさせる。そのため、この伝達特性を求めることができれば、電流脈動を生じさせる角度誤差信号を推定することができる。つまり、求めた伝達特性と電流脈動とから、その電流脈動を生じさせる角度誤差を逆算して求めることができる。
以下、電流脈動成分の周波数解析結果から、伝達特性や周期的な角度誤差成分を推定する方法について説明する。なお、電流脈動成分の代わりに電流指令値(トルク指令値)の脈動成分について周波数解析を行ってもよいが、以下では、電流脈動成分の周波数解析を行う場合について説明する。
図4は、この発明の実施の形態1に係る位置検出器の角度誤差補正装置において、角度誤差補正部の出力を明示したブロック図である。図4において、角度誤差補正部53は、角度誤差補正信号を生成する。角度誤差補正部53により生成される角度誤差補正信号を、位置検出器3の出力である電動機回転位置に加えて補正した電動機2の補正回転位置が、電動機制御装置1へフィードバックされる。また、電流検出器4で検出された電動機電流も、電動機制御装置1へフィードバックされる。
このとき、角度誤差補正信号から電動機電流までの伝達特性を、伝達関数表現でGerr_i(s)と表すと、ブロック線図は図5のように示される。図5は、この発明の実施の形態1に係る位置検出器の角度誤差補正装置において、角度誤差補正部の出力から電動機電流までの伝達特性を伝達関数表現で表したブロック線図である。
ここで、「s」はラプラス演算子である。また、Gerr_i(s)は、位置検出器3の出力である電動機回転位置から電動機電流までの伝達関数とも一致する。なお、電動機2に負荷が接続されている場合は、負荷の動特性も含めてGerr_i(s)で表されるものとする。
この発明では、Gerr_i(s)の、角度誤差の周波数または特定の周波数におけるゲインおよび位相を求め、求めたゲインおよび位相から角度誤差を推定する。図6にGerr_i(s)の一例を示す。図6は、この発明の実施の形態1に係る位置検出器の角度誤差補正装置において、角度誤差補正部の出力から電動機電流までの伝達特性の一例を示すボード線図である。
図6において、上段はゲイン特性を示し、下段は位相特性を示している。角度誤差周波数が変化すると、角度誤差に対応する電動機電流脈動の振幅および位相は、図6のような特性に従って変化する。また、角度誤差周波数は、電動機2の回転速度に依存して変化する。つまり、回転速度に応じて角度誤差に起因する電流脈動の位相および振幅が変化する。
続いて、図7のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1に係る角度誤差推定部52の処理について説明する。
まず、角度誤差推定を開始すると、角度誤差推定部52は、電動機2の運転指令を電動機制御装置1に出力するとともに、角度誤差補正部53に角度誤差補正信号をゼロとする指令、つまり試験信号をゼロとする指令を出力する(ステップS1)。この結果、角度誤差補正部53は、角度誤差補正信号をゼロとして、角度誤差補正を行わない状態で電動機2を回転させる。
次に、角度誤差推定部52は、周波数解析指令を周波数解析部51に出力し、周波数解析部51によって電動機電流が周波数解析される(ステップS2)。周波数解析結果は、角度誤差推定部52に入力される。このとき、角度誤差周波数に対応した周波数において、電動機電流が周波数解析される。
これは、例えば、特定周波数に対応する電流脈動のフーリエ係数を求めることによって行われる。以下、q軸電流に対して電流脈動のフーリエ係数を求める場合について説明する。角度誤差周波数に対応したq軸電流の電流脈動の周波数M1[Hz]におけるフーリエ係数は、次式(2)、(3)の演算式によって求めることができる。
Figure 0006184609
Figure 0006184609
式(2)、(3)において、iq(t)はq軸電流値を示し、Tは周波数M1[Hz]の電流脈動周期を示している。なお、T=1/M1である。また、An1、Bn1はそれぞれ余弦波、正弦波の係数を示している。
なお、式(2)、(3)は、時間積分の形式で求める場合について示しているが、電動機2の回転角度で積分する形式で求めてもよい。また、式(2)、(3)は、連続時間領域での演算式であるが、マイコン等の計算機に実装する際には、離散時間領域の式に変換して実装する。また、式(2)、(3)は、余弦波、正弦波の信号発生器、乗算器、積分器があれば演算できるため、計算機に容易に実装することができる。
また、式(2)、(3)は、信号1周期分の積分によってフーリエ係数を演算しているが、数周期分を積分して、積分値を周期数で割った値として求めてもよい。この場合は、数周期分の平均値として求めているため、電流脈動のばらつきや外乱の影響を軽減することができる。また、積分の開始時間を電動機2の回転角度の基準点(例えばゼロ度)から開始することが望ましい。これにより、電動機2の回転角度を基準としたフーリエ係数を求めることができる。
ここで、式(2)、(3)のフーリエ係数から、電流脈動成分の振幅Ai1および位相φi1を次式(4)、(5)で求めることができる。
Figure 0006184609
Figure 0006184609
角度誤差推定部52は、式(4)、(5)で求めた振幅Ai1および位相φi1を記憶する。なお、フーリエ係数An1、Bn1を記憶するようにして、振幅および位相は式(4)、(5)により演算で求めるようにしてもよい。
続いて、角度誤差推定部52は、試験信号を加えて運転し(ステップS3)、電動機2を回転させた状態で、電動機電流を周波数解析する(ステップS4)。このときの電動機2の回転速度は、ステップS1と同じ速度で行うようにする。なお、電動機2の運転指令や試験信号の設定値は、角度誤差推定部52から出力される。また、周波数解析結果は、角度誤差推定部52に入力される。
ここで、試験信号は、所定の振幅、周波数および初期位相を設定した正弦波または余弦波の試験信号とし、角度誤差補正部53により試験信号を発生して、位置検出器3の出力に加える。正弦波および余弦波は、初期位相を変えると互いに変換することができるので、以下では正弦波として説明する。また、試験信号の所定の振幅をAtとし、初期位相をφtとする。
この発明の実施の形態1では、試験信号として、角度誤差周波数とは異なる周波数の正弦波信号を加える。例えば、試験信号を、角度誤差周波数近傍の周波数の正弦波信号とする。なお、近傍とは、例えば角度誤差周波数に対して10%〜20%程度大きいか、小さい周波数とし、試験信号の周波数におけるゲインおよび位相が、角度誤差周波数におけるゲインおよび位相にほぼ等しいとみなせる範囲とする。
このように、試験信号の周波数を角度誤差周波数と異なる値に設定することで、試験信号と角度誤差補正信号とが交わることがないため、周波数解析が容易となり、伝達特性の演算や角度誤差推定の演算を容易に行うことができる。
また、ステップS4で電動機電流の周波数解析を行う際は、ステップS3で加えた試験信号に対応した電流脈動周波数において周波数解析を行う。なお、d軸電流やq軸電流の周波数解析を行う場合は、試験信号の周波数と同じ周波数となる。周波数解析は、式(2)〜(5)と同様の演算により求めるが、M1やTは、試験信号に対応した周波数および周期に置き換えた値となる。このとき、電流脈動のフーリエ係数から求めた電流脈動の振幅および位相をそれぞれ、Ait、φitとする。
次に、角度誤差推定部52は、位置検出器3の角度誤差推定値を演算する(ステップS5)。ステップS4において、試験信号の振幅Atに対し、対応する電流脈動振幅がAitであったことから、電流脈動は、試験信号の振幅をAit/At倍したものであることが分かる。
ここで、角度誤差周波数と試験信号との周波数が近い場合、角度誤差によって生じる電流脈動について、角度誤差振幅に対する電流脈動振幅の倍率は、上述した倍率と同じとみなし、ステップS2で求めた誤差信号に関する電流脈動振幅Ai1を発生させる誤差信号の振幅を求めることができる。すなわち、誤差信号の振幅をA1とすると、次式(6)で求めることができる。
Figure 0006184609
また、ステップS4において、試験信号の初期位相であるφtに対し、対応する電流脈動の位相がφitであったことから、電流脈動の位相は、試験信号の位相に対してφit−φtだけずれたものであることが分かる。
ここで、角度誤差周波数と試験信号との周波数が近い場合、角度誤差によって生じる電流脈動について、角度誤差振幅に対する電流脈動振幅の位相ずれは、試験信号の位相ずれと同じとみなし、ステップS2で求めた誤差信号に関する電流脈動の位相φi1を発生させる誤差信号の位相を求めることができる。すなわち、誤差信号の位相をφ1とすると、次式(7)で求めることができる。
Figure 0006184609
以上のように、式(6)、(7)で求めた振幅および位相を持つ正弦波を、角度誤差推定値として推定する。角度誤差推定が終了すると、角度誤差補正部53は、角度誤差推定値から生成される角度誤差に基づいて、それを打ち消すような角度誤差補正信号を生成し、位置検出器3の出力に加えて出力する。
このように、角度誤差補正装置5により、位置検出器3の角度誤差の補正を行うことができ、角度誤差に起因する電流脈動や、電動機2のトルク脈動、速度脈動を抑制して高精度に電動機2や負荷の制御を行うことができる。
この発明の実施の形態1では、角度誤差補正を行わない場合の電流脈動の周波数解析結果と、所定の試験信号を加えて運転した場合の電流脈動の周波数解析結果とから、位置検出器3の角度誤差を推定している。これは、位置検出器3の、電動機2の回転位置から電流脈動までの伝達特性(電動機2の角度誤差から電流脈動までの伝達特性と等価)を、角度誤差に起因する電流脈動の周波数帯において求め、その伝達特性を用いて角度誤差を換算していることとなる。
例えば、図6において、角度誤差に対応する周波数がA点であったとすると、この発明の実施の形態1では、試験信号をA点近傍のB点で設定し、試験信号を加えた運転によって、B点における伝達特性(ゲインおよび位相)を求める。B点およびA点での伝達特性は等しいとみなせるため、B点の伝達特性をA点の伝達特性として用い、角度誤差補正を行わない運転で求めた電流脈動の振幅および位相から、角度誤差を推定している。
なお、図6において、角度誤差に対応する周波数が点Dであった場合には、点Dの近傍の点Cであっても、点Cの伝達特性と点Dの伝達特性とには差がある。このような場合に試験信号を点Cに設定し、点Cにおける伝達特性を求めて上述した方法で角度誤差を推定すると、推定値に誤差が生じる。そのため、以下のようにする。
まず、試験信号を点Dよりも周波数の小さい点Cに設定し、点Cにおける伝達特性を求める。次に、試験信号を点Dよりも周波数の大きな点Eに設定し、点Eにおける伝達特性を求める。続いて、点Cにおける伝達特性と点Eにおける伝達特性との平均値を、点Dにおける伝達特性とする。このようにして、伝達特性の平均値を求めて、角度誤差補正を行わない運転で求めた電流脈動の振幅および位相と伝達特性の平均値とから角度誤差を推定すれば、推定誤差を低減することができる。
したがって、あらかじめ伝達特性の傾向が分かっており、しかも角度誤差に対応する周波数近傍での伝達特性の変化が小さい場合については、試験信号を1パターンのみで行うようにすればよいが、伝達特性の傾向が分からない場合には、角度誤差に対応する周波数よりも大きい周波数および小さい周波数の少なくとも2通りの周波数で試験運転を行って伝達特性を求め、複数の伝達特性の平均をとる等して、誤差周波数に対応する伝達特性を求め、角度誤差を推定する方が望ましい。
なお、位置検出器3の角度誤差推定は、電動機2を含めた電動機の制御システムの据付時に行うことができる。また、電動機2に負荷が取り付いた状態でも取り付いていない状態でも、どちらの状態でも行うことができる。そのため、出荷前の調整等が不要で据付時に容易に角度誤差の補正が可能である。また、角度誤差推定は、装置の保守時や、位置検出器3の交換時に行うことができるし、装置の稼働時に定期的に行うようにしてもよい。この発明では、電動機の制御システムの伝達特性を試験信号による運転で求めるため、負荷の有無に関わらず角度誤差推定を行うことができる。
また、この発明では、角度誤差の推定にあたり、最小で2通りの周波数解析を行うだけでよい。また、周波数解析も電動機2を1回転程度回転させている間に行うことができるため、短時間で角度誤差推定を行うことができる。さらに、ステップS1からステップS5までを、電動機2を停止させずに連続的に行うことができるので、短時間で角度誤差推定を行うことができる。
また、角度誤差から電流脈動までの伝達特性を求める演算を、角度誤差に起因する電流脈動の周波数近辺においてのみ行っており、試験信号をスイープさせて全周波数で伝達特性を求めることはしていないため、短時間で角度誤差推定を行うことができる。
なお、上記式(1)で示されるように、角度誤差の周波数成分が複数ある場合には、逐次各成分で角度誤差を推定して足し合わせるか、または複数の周波数成分を同時に推定すればよい。複数の周波数成分を同時に推定する場合には、試験信号による運転を行う際に、試験信号を推定する角度誤差の周波数に合わせて同時に入力する。また、ステップS2やステップS4で行う周波数解析についても、角度誤差に起因する電流脈動成分と、試験信号に起因する電流脈動成分との全てについて周波数解析を行う。
例えば、誤差信号の周波数が10[Hz]および30[Hz]である場合には、ステップS3において、10[Hz]近傍および30[Hz]近傍の試験信号を同時に発生させて運転を行い、ステップS4において、10[Hz]近傍および30[Hz]近傍で設定した各試験信号の周波数に対応する電流脈動の周波数解析を行う。
また、上記実施の形態1では、q軸電流の周波数解析によって角度誤差を推定する手順について説明したが、d軸電流の周波数解析を用いた場合も同様の手順で角度誤差を推定することができる。また、相電流の周波数解析を用いた場合も同様の手順で角度誤差を推定することができるが、上述したように、電流脈動の周波数が異なることに注意する必要がある。
なお、上記実施の形態1では、角度誤差推定部52でステップS1やステップS3の電動機2の運転指令を出力し、ステップS2やステップS4で周波数解析指令を出力しているが、これらの角度誤差推定の動作シーケンスを進める制御部を、角度誤差補正装置5や電動機制御装置1に別に設けてもよいし、専用の制御装置として設けてもよい。
以上のように、実施の形態1によれば、位置検出器は、電動機電流の特定周波数成分を周波数解析し、周波数解析結果に基づいて位置検出器の周期的な誤差を推定できる。このとき、角度誤差を補正せずに運転して周波数解析を行うステップと、既知の振幅、位相および周波数を有する試験信号を加えて運転を行い、試験信号の周波数において周波数解析を1種類以上の試験信号で行うステップのうち、少なくとも1つのステップを含み、ステップにおいて演算された複数の周波数解析によって演算された振幅および位相に基づいて、位置検出器の誤差を推定する。
そのため、角度誤差を正確に推定して補正することができる位置検出器の角度誤差補正装置および角度誤差補正方法を得ることができる。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2では、上記実施の形態1と比較して、角度誤差推定部52の動作が異なる。以下、図8のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態2に係る角度誤差推定部52の処理について説明する。
なお、図8において、図7と同じ符号を記したフローは、上記実施の形態1の動作と同じであるため、説明を省略する。この発明の実施の形態2では、試験信号を加えて試験運転を行うステップS13の動作が実施の形態1とは異なる。
上記実施の形態1では、試験信号の周波数を角度誤差周波数の近傍としたため、試験運転で求めた伝達特性は、角度誤差周波数における伝達特性と厳密には一致しない。これに対して、この発明の実施の形態2では、試験運転で求める伝達特性を、角度誤差周波数における伝達特性と厳密に一致させることができるため、より精度良く角度誤差を推定することができる。また、試験信号の周波数と角度誤差の周波数とが周波数解析時に一致することがないため、周波数解析が容易となり、伝達特性の演算や角度誤差推定の演算を容易に行うことができる。なお、加えて実施の形態1と同様の効果も奏することは言うまでもない。
この発明の実施の形態2では、ステップS13における試験運転での電動機速度および試験信号の周波数は、次式(8)の関係を満たすように設定される。
Figure 0006184609
式(8)において、V2は試験運転での電動機速度を示し、f2は試験信号の周波数を示し、V1はステップS1における電動機速度を示し、f1は電動機2がV1で回転しているときの角度誤差周波数を示している。
例えば、V1が10[Hz]で、対応する誤差周波数f1が4倍の40[Hz]である場合には、V2およびf2をそれぞれ、20[Hz]、40[Hz]と設定することができる。また、これに関わらず、式(8)を満たす任意の電動機速度および試験信号の周波数を設定することができる。
このように、式(8)を満たす関係で試験運転での電動機速度および試験信号の周波数を決定すれば、試験信号に起因する電流脈動の周波数とステップS1における角度誤差に起因する電流脈動の周波数とが一致する。そのため、ステップS4における周波数解析によって求まる伝達特性は、ステップS1での運転における、角度誤差から角度誤差に起因する電流脈動までの伝達特性と一致させることができる。この結果、より精度良く角度誤差を推定することができる。
なお、式(8)の関係式を満たす複数の組み合わせで試験信号を加えた運転を複数回行い、それぞれに対して周波数解析を行い、それら複数個の周波数解析結果の平均をとって、伝達特性を求めるようにしてもよい。このようにすれば、角度誤差の推定誤差を低減することができる。
なお、上記式(1)で示されるように、角度誤差の周波数成分が複数ある場合には、逐次各成分で角度誤差を推定して足し合わせるか、または複数の周波数成分を同時に推定すればよい。複数の周波数成分を同時に推定する場合には、試験信号による運転を行う際に、試験信号を推定する角度誤差の周波数に合わせて同時に入力する。また、ステップS2やステップS4で行う周波数解析についても、角度誤差に起因する電流脈動成分全てについて周波数解析を行う。
例えば、誤差信号の周波数が10[Hz]および30[Hz]である場合には、ステップS13において、10[Hz]および30[Hz]の試験信号を同時に発生させて運転を行い、ステップS4において、10[Hz]および30[Hz]について電流脈動の周波数解析を行う。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3では、上記実施の形態1と比較して、角度誤差推定部52の動作が異なる。以下、図9のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態3に係る角度誤差推定部52の処理について説明する。
なお、図9において、図7と同じ符号を記したフローは、上記実施の形態1の動作と同じであるため、説明を省略する。この発明の実施の形態3では、試験信号を加えて試験運転を行うステップS23および角度誤差推定値を演算するステップS25の動作が実施の形態1とは異なる。
この発明の実施の形態3では、試験信号を加えて試験運転を行うステップS23において、試験信号の周波数を、角度誤差の周波数と同一の周波数に設定する。振幅および初期位相は、所定の値を設定する。また、ステップS23の電動機速度は、ステップS1の電動機速度と一致させる。
次に、ステップS4において、試験信号の周波数、つまり角度誤差の周波数における電動機電流脈動の周波数解析を行う。このとき、電流脈動の周波数解析結果は、角度誤差と試験信号とが合成された合成信号に対して生じた電流脈動に対する周波数解析結果となっている。
続いて、ステップS25では、ステップS2で求めた周波数解析結果とステップS4で求めた周波数解析結果とに基づいて、角度誤差推定を行う。このとき、上述したように、ステップS4で求めた周波数解析結果は、角度誤差と試験信号とが合成された合成信号に対して生じた電流脈動に対する周波数解析結果であり、角度誤差の振幅および初期位相は未知であるから、この結果から誤差周波数における伝達特性を求めることができない。
そこで、まず、ステップS4で求めた周波数解析結果から、角度誤差に起因する電流脈動成分と、試験信号に起因する電流脈動成分とを分離する演算を行う。これは、ステップS2とステップS4における各周波数解析結果を用いて行うことができる。
例えば、演算の一例として、ステップS4における周波数解析結果から、ステップS2における、試験信号を加えずに運転したときの周波数解析結果を減じることで分離することができる。つまり、ステップS4およびステップS2で求めたフーリエ係数の差が、試験信号に起因する電流脈動成分のフーリエ係数となる。
このようにして抽出した試験信号に起因する電流脈動成分の周波数解析結果(フーリエ係数)を用いて、上記実施の形態1で説明したように、誤差信号の周波数(試験信号の周波数と等しい)における伝達特性を求め、角度誤差を推定する。
つまり、上記実施の形態1のAit、φitに相当する振幅および位相を、抽出した試験信号に起因する電流脈動成分のフーリエ係数を用いて求め、ステップS2で求めたAi1、φi1を用いて、上記式(6)、(7)で角度誤差推定値を求める。なお式(6)、(7)におけるAt、φtは、試験信号の振幅および初期位相であり、実施の形態1と同様に既知である。
以上のように、この発明の実施の形態3では、試験信号の周波数を角度誤差周波数と一致させた状態で運転し、対応する電流脈動成分から角度誤差を推定する。このとき、試験信号を加えた運転で求める伝達特性は、角度誤差周波数に厳密に一致させることができるため、より精度良く角度誤差を推定することができる。また、実施の形態2と比較すると、試験信号を加えない運転と試験信号を加えた運転とで電動機速度を一致させているため、運転速度の違いに起因する角度誤差の推定誤差要因を排除することができる。
また、初期位相や振幅値を変えた複数の試験信号に対して、上記の手順にて角度誤差の推定を複数回行い、それらの平均値を角度誤差推定値とするようにしてもよい。また、角度誤差の周波数成分が複数ある場合についても、容易に拡張することができる。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4では、上記実施の形態1と比較して、角度誤差推定部52の動作が異なる。以下、図10のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態4に係る角度誤差推定部52の処理について説明する。
なお、図10において、図7と同じ符号を記したフローは、上記実施の形態1の動作と同じであるため、説明を省略する。この発明の実施の形態4では、試験信号を加えて試験運転を行うステップS31、ステップS33および角度誤差推定値を演算するステップS35の動作が実施の形態1とは異なる。
この発明の実施の形態4では、振幅および初期位相のうち、少なくとも何れか一方が異なる2通りの試験信号を発生させて運転を行い、試験信号に対応する電流脈動成分の周波数解析結果を用いて角度誤差を推定する。試験信号の周波数は、角度誤差周波数と同一とする。
まず、ステップS31において、所定の振幅および初期位相で角度誤差周波数と同一の周波数の第1試験信号を加えて電動機2を運転する。次に、ステップS2では、上記実施の形態1と同等の動作を行う。
続いて、ステップS33において、ステップS31と同様に運転を行うが、加える試験信号の振幅および初期位相のうち、少なくとも何れか一方が、ステップS31で加えた第1試験信号と異なるように第2試験信号を設定する。次に、ステップS4では、上記実施の形態1と同等の動作を行う。
続いて、ステップS35において、これよりも前のステップで実施した2通りの試験運転での周波数解析結果を用いて、角度誤差の推定を行う。以下、図11のフローチャートを参照しながら、図10のステップS35に示した角度誤差推定部52による角度誤差推定値の演算処理について詳細に説明する。
なお、ステップS2およびステップS4で求めた周波数解析結果は、角度誤差と試験信号とが合成された合成信号に対して生じた電流脈動に対する周波数解析結果である。まず、この周波数解析結果から、試験信号に起因する電流脈動成分を分離する演算を行う(ステップS41)。
例えば、演算の一例として、ステップS4における周波数解析結果から、ステップS2における周波数解析結果を減じることで分離することができる。つまり、ステップS4およびステップS2で求めたフーリエ係数の差が、試験信号に起因する電流脈動成分のフーリエ係数となる。
ただし、このときの試験信号は、ステップS2およびステップS4の試験信号を引き算した信号(便宜上、合成試験信号と呼ぶ)となっていることに注意する必要がある。すなわち、2つの試験信号は既知であるから、試験信号を引き算した合成試験信号についても既知であり、その振幅および初期位相は既知となる。
次に、ステップS41で抽出した合成試験信号に起因する電流脈動成分と上記合成試験信号との関係から、上記実施の形態1と同様の手順で、角度誤差の周波数(合成試験信号の周波数と等しい)における伝達特性を求める(ステップS42)。これにより、上記実施の形態1のAit、φitに相当する振幅および位相を、抽出した合成試験信号および合成試験信号に起因する電流脈動成分のフーリエ係数を用いて求めることができる。
続いて、試験運転での周波数解析結果から、角度誤差に起因する電流脈動成分を抽出する(ステップS43)。ここで、試験運転は、ステップS31の試験運転でもステップS33の試験運転でもどちらでもよい。以下では、ステップS31の試験運転結果を用いた場合について説明する。
ステップS31の試験運転で用いる第1試験信号は、既知であるから、ステップS42で求めた伝達特性を用いて第1試験信号に起因する電流脈動の振幅および位相を求めることができる。また、ステップS2で求めた試験運転での電流脈動の周波数解析結果から、この第1試験信号に起因する電流脈動の振幅および位相を減じることで、角度誤差に起因する電流脈動成分を抽出する。
次に、ステップS43で抽出した角度誤差に起因する電流脈動成分と、ステップS42で求めた角度誤差の周波数における伝達特性から、上記実施の形態1で説明した方法と同様の方法で、角度誤差推定値を求める(ステップS44)。
つまり、ステップS43で抽出した角度誤差に起因する電流脈動成分から、上記実施の形態1の振幅Ai1および位相φi1に相当する値を求める。また、ステップS42で求めた、上記実施の形態1のAit、φitに相当する振幅および位相を用いて、式(6)、(7)により、角度誤差の振幅および位相を求める。
以上のように、この発明の実施の形態4では、試験信号の周波数を角度誤差周波数と一致させた状態で運転し、対応する電流脈動成分から角度誤差を推定する。このとき、試験信号を加えた運転で求める伝達特性は、角度誤差周波数に厳密に一致させることができるため、より精度良く角度誤差を推定することができる。また、実施の形態2と比較すると、試験信号を加えた2通りの運転で電動機速度を一致させているため、運転速度の違いに起因する角度誤差の推定誤差要因を排除することができる。
また、初期位相や振幅値を変えた複数の試験信号に対して、上記の手順にて角度誤差の推定を複数回行い、それらの平均値を角度誤差推定値とするようにしてもよい。また、角度誤差の周波数成分が複数ある場合についても、容易に拡張することができる。
なお、ステップS43で角度誤差に起因する電流脈動成分を抽出する代わりに、試験信号を加えない状態で電動機2を運転し、そのときの電動機電流の周波数解析により角度誤差に起因する電流脈動成分を求めてもよい。
実施の形態5.
図12は、この発明の実施の形態5に係る位置検出器の角度誤差補正装置を含む電動機の制御システムの全体構成を示すブロック図である。図12において、図1と同じ符号を記した要素は、上記実施の形態1で説明した動作と同じ動作を行う。
この発明の実施の形態5では、図1に示した角度誤差補正装置5に代えて、角度誤差補正装置5Aを備えている。角度誤差補正装置5Aは、周波数解析部51、角度誤差推定部52A、角度誤差補正部53および共振判定部54Aを有している。すなわち、図1に示した角度誤差推定部52と動作の異なる角度誤差推定部52Aを有し、共振判定部54Aをさらに有している。
共振判定部54Aは、周波数解析部51による周波数解析結果、または角度誤差推定部52Aによる角度誤差推定値に基づいて、位置検出器3の角度誤差周波数、または試験信号の周波数が、電動機の制御システムの共振周波数と一致しているか否かの判定を行い、判定結果を角度誤差推定部52Aに出力する。
電動機2を負荷に接続した場合、負荷の動特性によっては電動機の制御システムが共振点を持つ場合がある。電動機2の運転時に角度誤差の周波数や試験信号の周波数が、共振点の周波数(共振周波数)に近い場合や一致する場合には、角度誤差推定の推定精度が悪くなる場合がある。
そこで、この発明の実施の形態5では、このようなケースを回避でき、角度誤差推定が安定して高精度に行える角度誤差補正装置5Aについて説明する。以下、共振判定部54Aの動作について説明する。共振判定部54Aは、上記実施の形態1〜4で説明した角度推定を行う前に、電動機2を運転して共振点と一致しているか否かを判定する。
ここで、電動機2の回転位置によって共振点が変わらない場合、例えば負荷が回転機等である場合には、電動機2の運転速度を変えながら運転し、電動機電流の周波数解析を行う。
また、電動機電流の周波数解析により、上記式(2)や式(3)、または上記式(4)や式(5)の値に基づいて、角度誤差の周波数が共振周波数近傍であるか否かを判定する。共振周波数付近では、電流脈動の振幅が急増または急減したり、位相が180度近く急激に変化したりする。
したがって、周波数解析で求めた電流脈動振幅や位相の変化量が所定値を超えていないか否かを調べ、所定値を超えている場合には、その周辺での電動機2の運転速度が共振周波数に近いと判定する。
また、角度誤差推定部52Aは、共振判定部54Aの判定結果に基づいて、電動機制御装置1に対して、共振周波数に近くならない条件で電動機2の運転を行うような運転指令を出力する。
また、角度誤差推定部52Aは、上記実施の形態1〜4で説明した方法で角度誤差推定を行う。この場合には、電動機2の運転速度を変更して共振周波数を避けるようにする。電動機2の運転速度を変更すると、角度誤差の周波数や試験信号の周波数が変わるため、共振周波数を回避することができる。
以上のように、この発明の実施の形態5では、共振判定部54Aによって角度誤差周波数や試験信号の周波数が、電動機の制御システムの共振周波数と一致するか否かを判定し、共振周波数に一致しないような条件で角度誤差推定を行うため、角度誤差推定が安定して高精度に行える。特に、負荷を取り付けた状態においても共振周波数を回避することができるため、電動機の制御システムの据付時の調整を精度良く行うことができる。
なお、上記実施の形態5では、角度誤差推定部52Aによって、共振周波数を避けるような電動機2の運転指令を出力した例について説明したが、電動機2の運転指令等の角度誤差推定の動作シーケンスを進める制御部を、角度誤差補正装置5や電動機制御装置1に別途設けてもよいし、専用の制御装置として設けてもよい。
実施の形態6.
図13は、この発明の実施の形態6に係るエレベータ制御装置を示す構成図である。ここでは、この発明の実施の形態1〜5に係る位置検出器の角度誤差補正装置を含む電動機の制御システムを、エレベータに適用した場合の構成図を示している。図13において、図1または図12と同じ符号を記した部分は、上記実施の形態1〜5で説明した動作と同じ動作を行う。
図13において、エレベータのかご7と釣り合い錘9とは、互いに巻上ロープ8で接続され綱車6につるべ式に吊られている。綱車6は、かご7の駆動用電動機である電動機2に連結しており、かご7は、電動機2の動力により昇降する。
ここでは、例えば巻上機の据付時に、角度誤差を推定する。具体的には、エレベータシステムにおける電動機2である巻上機を据え付けた後、綱車6にロープ8をかけていない状態、または綱車6にロープ8をかけた状態で、角度誤差を推定するための運転を行い、巻上機を回転させて角度誤差の推定を行う。
このとき、角度誤差の推定は、かご7が一定速度で走行している区間のみで行うと、安定した推定を行うことができる。また、一定速度で走行している区間を延ばすために、走行速度を、エレベータの定格速度よりも小さい速度として運転するようにしてもよい。また、推定精度を上げるために、電流脈動の振幅が大きくなるような走行速度になるようにエレベータの走行速度を変更してもよい。なお、かご7の位置には制約はなく、かご7が走行する昇降路内のどの位置においても推定することができる。
また、電流脈動の振幅を大きくして推定精度を上げるために、速度制御部や位置制御部のゲインが大きくなるように変更して運転するようにしてもよい。PID制御の場合は、比例ゲイン、積分ゲイン、微分ゲインが制御装置のゲインに相当する。
また、角度誤差推定結果は、巻上機の磁極位置に対応した角度誤差として、記憶媒体(例えば、不揮発性メモリ)に記録する。通常の運転時には、この記憶媒体から位置検出器3の出力に対応した角度誤差推定値を読み出し補正を行う。記憶媒体に記録する角度誤差に関する情報は、角度誤差の誤差振幅および位相ずれとして上記式(1)から演算によって角度誤差を求めるようにしてもよいし、テーブル等による巻上機の磁極位置に応じた補正角度情報または補正位置情報でもよい。この場合、位相情報及び振幅情報を記憶しておき、演算によって補正する方法が、情報が最低限となるため望ましい。
なお、エレベータでは、かご7の位置や積載重量に応じて、エレベータシステムの動特性が変化するため、図6で示した伝達特性もかご7の位置や積載重量に応じて変化する。そのため、角度誤差推定を行う際の複数回の補正信号を加えた運転は、かご位置や積載重量が同等か同等に近い条件で行うことが望ましい。
また、エレベータでは、昇降長さや定格積載量等の仕様が変わるとエレベータシステムの動特性が変化するが、この発明では、電動機の制御システムの伝達特性を試験信号による運転で求めるため、エレベータの仕様に関わらず角度誤差推定を行うことができる。もちろん、エレベータに限らず、電動機の負荷の特性が時々刻々変化するようなシステムにおいても、この発明を用いることで角度誤差推定を行うことができる。
また、この発明では、角度誤差の推定にあたり、最小で2通りの周波数解析を行うだけでよく、短時間で角度誤差を推定することが可能である。また、推定を開始すると、電動機2を停止させずに連続的に推定を行うことができるので、短時間で角度誤差推定を行うことができる。よって、例えば、エレベータを据え付けた後の試験運転中に短時間で角度誤差推定が可能なため、角度誤差のための時間を確保する必要がなく、据付時の調整時間を短縮することができる。
次に、かご7の位置を変えながら推定する場合について説明する。例えば、据付時にかご7を最下階から最上階や、最上階から最下階に運転させながら推定する場合には、以下の手順で推定を行うことにより、精度よく角度誤差の推定ができる。
エレベータでは、かご7とロープ8との間や釣り合い錘9とロープ8との間に、ロープ8の弾性特性に起因する共振点が存在する。また、共振点は、かご7の位置やかごの積載質量に応じて変化する。そのため、位置検出器3の周期的な角度誤差の周期や、角度推定を行う際の試験信号の周波数が、これらの共振周波数と一致する場合がある。ここで、角度誤差の周波数や試験信号の周波数がエレベータの共振周波数と一致すると、周波数解析に用いる電流値の振幅と位相とが急変化し、周波数解析結果が安定しないため、角度誤差の推定精度が悪化してしまう。
そこで、角度誤差推定を行う前に、エレベータのかご7を最下階から最上階または最上階から最下階まで運転させ、角度誤差に対応した周波数において、電動機電流の周波数解析を行う。このとき、角度誤差の周波数が共振周波数近傍である場合には、対応する電流脈動の振幅が急増または急減したり、位相が180度近く急激に変化したりする。
したがって、周波数解析で求めた電流脈動振幅や位相の変化量が所定値を超えていないか否かを調べ、所定値を超えている場合には、その周辺で共振周波数に近いと判定する。また、この判定結果に基づいて、共振周波数に近いと判定される位置とは異なる位置で角度誤差の推定を行うようにする。なお、角度誤差推定時の運転速度を変更して共振周波数近傍とならないようにしてもよい。また、エレベータに限らず、電動機2の回転位置によって共振周波数が変わる場合に上記方法を適用することができる。
例えば、エレベータの据付時において角度誤差の推定を実施するときには、次のようにすればよい。まず、エレベータのかご7を最下階から最上階または最上階から最下階まで運転させ、角度誤差に対応した周波数において、電動機電流の周波数解析を行い、電流脈動振幅および位相の変化量を計算する。
このとき、電流脈動振幅および位相の変化量とともにかご位置を記憶しておく。続いて、最下階から最上階または最上階から最下階までの運転が終わると、電流脈動の振幅および位相の変化量が所定値を超えていないか否かを調べ、所定値を超えていない位置を抽出する。次に、電流脈動の振幅および位相の変化量が所定値を超えていない位置へ移動し、角度誤差推定を実施する。
電流脈動の振幅および位相の変化量が所定値を超えていないか否かを調べる運転が、最下階から最上階への運転であった場合には、角度誤差を推定する運転は、反対の最上階から最下階への運転で実施すると、一度の往復運転で角度誤差を推定できるため、角度誤差に係る時間を短縮することができる。
一方、電流脈動の振幅および位相の変化量が所定値を超えていないか否かを調べる運転が、最上階から最下階への運転であった場合には、角度誤差を推定する運転は、反対の最下階から最上階への運転で実施すればよい。このような推定方法により、共振による推定精度の悪化を避けて角度誤差を推定できるため、角度誤差の補正を正確に行うことができる。また、一度の往復運転により角度誤差を正確に推定できるため、据付時の調整時間の短縮にもなる。
なお、エレベータの全体の機器のレイアウトおよびローピング方式等は、図13の例に限定されるものではない。例えば、この発明は、2:1ローピングのエレベータにも適用することができる。また、例えば電動機2からなる巻上機の位置も図13の例に限定されない。また、この発明は、例えば機械室レスエレベータ、ダブルデッキエレベータ、ワンシャフトマルチカー方式のエレベータ、または斜行エレベータ等、種々のタイプのエレベータに適用することができる。

Claims (18)

  1. 電動機を制御する電動機制御装置、前記電動機の回転位置を検出して得られる位置検出信号を出力する位置検出器、および前記電動機に流れる電流を検出する電流検出器と組み合わせて用いられ、前記位置検出信号に含まれる、前記回転位置に応じて定まる周期的な角度誤差を補正する位置検出器の角度誤差補正装置であって、
    前記電動機を回転させて前記電流検出器で検出された検出電流を周波数解析し、特定周波数の振幅および位相を演算して、前記特定周波数の振幅および位相を周波数解析結果として出力する周波数解析部と、
    入力された入力信号に前記位置検出信号を加えた加算信号を前記電動機制御装置に出力する角度誤差補正部と
    記角度誤差補正部によって、角度誤差補正を行わない状態で前記電動機を運転させる第1制御処理と、
    前記周波数解析部によって、前記第1制御処理により得られた前記検出電流を、前記角度誤差に対応した周波数について周波数解析して振幅および位相を得る第2制御処理と
    前記角度誤差補正部に既知の振幅、位相および周波数を有する試験信号の設定値を前記入力信号として入力し、前記角度誤差補正部によって、前記設定値に応じた試験信号を加えて前記電動機を運転させる第3制御処理と、
    前記周波数解析部によって、前記第3制御処理により得られた前記検出電流を、前記試験信号の周波数について周波数解析して振幅および位相を得る第4制御処理と、を有し、
    前記第2制御処理で得られた振幅および位相、並びに前記第4制御処理で得られた振幅および位相に基づいて、前記角度誤差の振幅および位相の推定値を推定して前記角度誤差補正部へ出力する角度誤差推定部と、を備え、
    前記角度誤差補正部は、前記角度誤差の振幅および位相の推定値を前記入力信号として、前記加算信号を前記電動機制御装置に出力する
    位置検出器の角度誤差補正装置。
  2. 前記角度誤差推定部は、前記電動機の回転位置から電動機電流までの前記角度誤差に対応した特定周波数における伝達特性を演算し、前記伝達特性に基づいて前記角度誤差の振幅および位相の推定値を推定する
    請求項1に記載の位置検出器の角度誤差補正装置。
  3. 前記伝達特性は、前記電動機の回転位置から電動機電流までのゲインおよび位相である
    請求項に記載の位置検出器の角度誤差補正装置。
  4. 前記試験信号の周波数は、前記位置検出器の角度誤差に対応した特定周波数とは異なる周波数である
    請求項1から請求項までの何れか1項に記載の位置検出器の角度誤差補正装置。
  5. 記第1制御処理および前記第3制御処理での電動機速度は、互いに異なり、
    前記試験信号の周波数は、前記角度誤差に対応した特定周波数と等しくされている
    請求項1から請求項までの何れか1項に記載の位置検出器の角度誤差補正装置。
  6. 前記試験信号の周波数は、前記位置検出器の角度誤差に対応した特定周波数に設定され、
    前記角度誤差推定部は、複数の周波数解析から、角度誤差に起因する電流脈動成分と、試験信号に起因する電流脈動成分を分離する演算を行い、
    前記角度誤差に起因する電流脈動成分と前記伝達特性とに基づいて、前記角度誤差を推定する
    請求項または請求項に記載の位置検出器の角度誤差補正装置。
  7. 前記角度誤差推定部は、前記電動機制御装置、前記位置検出器、前記電流検出器、および前記角度誤差補正装置から構成される電動機の制御システムの据付調整時に、前記角度誤差の推定を行う
    請求項1から請求項までの何れか1項に記載の位置検出器の角度誤差補正装置。
  8. 前記角度誤差に対応した特定周波数が、前記電動機制御装置、前記位置検出器、前記電流検出器、および前記角度誤差補正装置から構成される電動機の制御システムの共振周波数と一致するか否かを判定する共振判定部をさらに有し、
    前記角度誤差推定部は、前記共振判定部で前記角度誤差に対応した特定周波数が電動機の制御システムの共振周波数と一致すると判定された場合には、前記電動機の回転速度または回転位置を変更して前記角度誤差の推定を行う
    請求項1から請求項までの何れか1項に記載の位置検出器の角度誤差補正装置。
  9. 前記共振判定部は、角度誤差に対応した特定周波数成分の電動機の電流脈動の振幅の変化量と位相の変化量のうち少なくとも1つが所定値を超える場合に共振であると判定する
    請求項に記載の位置検出器の角度誤差補正装置。
  10. 前記角度誤差推定部は、
    前記第2制御処理により得られた振幅である第1振幅と、
    前記第4制御処理により得られた振幅である第2振幅および前記試験信号の振幅と、を用いて、
    前記第1振幅と前記第2振幅との比に前記試験信号の振幅の乗じることで前記角度誤差の振幅を推定する
    請求項1から請求項9までの何れか1項に記載の位置検出器の角度誤差補正装置。
  11. 前記角度誤差補正部は、
    振幅、位相および周波数が同じ前記試験信号により前記第3制御処理および前記第4制御処理を複数回行い、
    前記角度誤差推定部は、
    前記角度誤差の振幅の推定を複数回行い、
    複数回の前記角度誤差の振幅の推定値の平均値を前記角度誤差の振幅の推定値とする
    請求項10に記載の位置検出器の角度誤差補正装置。
  12. 前記角度誤差補正部は、
    振幅、位相および周波数が異なる前記試験信号により前記第3制御処理および前記第4制御処理を複数回行い、
    前記角度誤差推定部は、
    前記角度誤差の振幅の推定を複数回行い、
    複数回の前記角度誤差の振幅の推定値の平均値を前記角度誤差の振幅の推定値とする
    請求項10に記載の位置検出器の角度誤差補正装置。
  13. 前記角度誤差推定部は、
    前記第2制御処理により得られた位相である第1位相と、
    前記第4制御処理により得られた位相と前記試験信号の位相との差分である第2位相と、を用いて、
    前記第1位相と前記第2位相の差分により前記角度誤差の位相を推定する
    請求項1から請求項9までの何れか1項に記載の位置検出器の角度誤差補正装置。
  14. 前記角度誤差補正部は、
    振幅、位相および周波数が同じ前記試験信号により前記第3制御処理および前記第4制御処理を複数回行い、
    前記角度誤差推定部は、
    前記角度誤差の位相の推定を複数回行い、
    複数回の前記角度誤差の位相の推定値の平均値を前記角度誤差の位相の推定値とする
    請求項13に記載の位置検出器の角度誤差補正装置。
  15. 前記角度誤差補正部は、
    振幅、位相および周波数が異なる前記試験信号により前記第3制御処理および前記第4制御処理を複数回行い、
    前記角度誤差推定部は、
    前記角度誤差の位相の推定を複数回行い、
    複数回の前記角度誤差の位相の推定値の平均値を前記角度誤差の位相の推定値とする
    請求項13に記載の位置検出器の角度誤差補正装置。
  16. 電動機を制御する電動機制御装置、前記電動機の回転位置を検出して得られる位置検出信号を出力する位置検出器、および前記電動機に流れる電流を検出する電流検出器と組み合わせて用いられ、前記位置検出信号に含まれる、前記回転位置に応じて定まる周期的な角度誤差を補正する位置検出器の角度誤差補正装置で実行される位置検出器の角度誤差補正方法であって、
    前記電動機を回転させて前記電流検出器で検出された検出電流を周波数解析し、特定周波数の振幅および位相を演算して、前記特定周波数の振幅および位相を周波数解析結果として出力する周波数解析ステップと、
    入力された入力信号に前記位置検出信号を加えた加算信号を前記電動機制御装置に出力する角度誤差補正ステップと、
    前記角度誤差補正ステップにおいて、角度誤差補正を行わない状態で前記電動機を運転させる第1制御ステップと、
    前記周波数解析ステップにおいて、前記第1制御ステップにより得られた前記検出電流を、前記角度誤差に対応した周波数において周波数解析して振幅および位相を得る第2制御ステップと
    既知の振幅、位相および周波数を有する試験信号の設定値を前記入力信号として入力し、前記設定値に応じた試験信号を加えて前記電動機を運転させる第3制御ステップと、
    前記周波数解析ステップにおいて、前記第3制御ステップにより得られた前記検出電流を、前記試験信号の周波数において周波数解析して振幅および位相を得る第4制御ステップと、を有し、
    前記第2制御ステップで得られた振幅および位相、並びに前記第4制御ステップで得られた振幅および位相に基づいて、前記角度誤差の振幅および位相の推定値を推定する第制御ステップと、
    前記角度誤差補正ステップにおいて、前記角度誤差の振幅および位相の推定値を前記入力信号として、前記加算信号を前記電動機制御装置に出力する第制御ステップと、
    を有する位置検出器の角度誤差補正方法。
  17. エレベータの巻上機を制御する電動機制御装置と、
    前記巻上機の回転位置を検出し、前記回転位置に応じて一意に決まる周期的な誤差を含む位置検出器と、
    前記巻上機に流れる電流を検出する電流検出器と、
    前記電動機制御装置、前記位置検出器および前記電流検出器に接続される請求項1に記載の角度誤差補正装置と、
    を備えたエレベータ制御装置。
  18. かごと、
    前記かごを昇降させる巻上機とを備えたエレベータシステムであって、
    請求項17に記載のエレベータ制御装置によって前記巻上機を制御する
    エレベータシステム。
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