JP6184065B2 - アーマチュアおよび電動モータ - Google Patents

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Description

この発明は、アーマチュアおよびこのアーマチュアを備えた電動モータに関するものである。
電動モータとして、例えば、有底筒状のヨークの内周面にマグネットを複数配置し、このマグネットよりも径方向内側にアーマチュアを回転自在に設けたブラシ付きの電動モータがある。アーマチュアは、回転軸に外嵌固定されたアーマチュアコアと、複数のセグメントが設けられたコンミテータとを有している。アーマチュアコアには、径方向外側に向かって延びる複数のティースが設けられ、これらティース間に軸方向に長いスロットが複数形成されている。スロットにはコイルが導入されており、各ティースに集中巻方式や分布巻方式にて巻回されている。
コイルとアーマチュアコアとの間には、コイルとアーマチュアコアとを電気的に絶縁するインシュレータが設けられている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のインシュレータは、アーマチュアコアに形成されたスロットに挿入されるスロット挿入部(ティース被覆部)を有している。アーマチュアコアにインシュレータを取り付けると、スロットの内周面を覆うようにスロット挿入部が挿入配置される。
コイルは、コンミテータ側から軸方向に沿ってスロット間に導入された後、インシュレータを介してティースに順次巻回されることにより形成されている。このとき、コイルの占積率を向上させるため、コイルはテンションが付与された状態でティースに順次巻回される。
特開2009−240000号公報
しかし、特許文献1のインシュレータを介してコイルをティースに巻回する際、既に巻回されたコイルは、その後に重ねて巻回されるコイルのテンションによってアーマチュアコアの径方向に変位してしまい、コイルが整列された状態でティースに巻回できない虞がある。とりわけ、巻き始めの下層のコイルが径方向内側に変位し、それ以降のコイルに巻き乱れが発生して、コイルの占積率が低下する虞がある。
そこで本発明は、ティースに巻回されるコイルの巻き乱れを防止でき、コイルの占積率を向上できるアーマチュアと、このアーマチュアを備えた電動モータの提供を課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明の請求項1に係るアーマチュアは、回転軸に外嵌固定されるコア本体と、前記コア本体から径方向に沿うように延びる複数のティースとを備えたアーマチュアコアと、前記アーマチュアコアに装着され、前記アーマチュアコアと、前記ティースに巻回されるコイルとの絶縁を図るためのインシュレータと、前記アーマチュアコアの軸方向の一方側に設けられ前記コイルと電気的に接続されたコンミテータと、を有するアーマチュアであって、前記インシュレータは、前記複数のティースを覆うティース被覆部と、前記コア本体を覆うコア本体被覆部と、を有し、前記ティース被覆部の前記ティースの根元部に対応する箇所には、前記コンミテータが配置されている側に、前記コイルの径方向内側への変位を規制して前記コイルの巻き乱れを防止する規制部が設けられ、前記規制部の径方向外側の壁面と、前記コア本体被覆部の外周面との離間距離は、前記コイルの直径以上に設定され、前記コンミテータから前記ティースに巻回される前記コイルの導入部分が前記規制部よりも径方向内側に配置され、前記インシュレータは、前記アーマチュアコアの軸方向の一方側であって、前記コンミテータが配置されている側から前記アーマチュアコアを覆い、前記規制部の前記壁面の周方向における幅は、前記ティース被覆部の端面の周方向における幅と同一となるように形成されていることを特徴としている。
本発明によれば、規制部を備えているので、ティースにコイルを巻回する際に、既に巻回された下層のコイルが、上層のコイルに付与されたテンションにより径方向内側に変位してしまうことを防止できる。これにより、コイルを整列させた状態で順次ティースに巻回できるので、ティースに巻回されるコイルの巻き乱れを防止でき、コイルの占積率を向上できる。
また、コンミテータが配置されている側に規制部を形成することで、コイルがコンミテータ側からティースに導入された後、巻き始めのコイルが径方向内側に変位してしまうことを防止できる。これにより、巻き始めのコイルを確実に整列させた状態で、コイルを順次ティースに巻回できる。
また、径方向外側に面する規制部の壁面とコア本体被覆部との離間距離をコイルの直径以上に設定することで、コンミテータからティース間に導入されるコイルの導入部分を、規制部の壁面よりも径方向内側に配置できる。そして、コイルの導入後にコイルを巻回する際に、規制部の壁面にコイルを沿わせてティースに巻回することで、コイルの導入部分と、その後に巻回されるコイルとの干渉を防止できる。これにより、コイルの導入部分と、その後に巻回されるコイルとを整列させた状態でティースに巻回でき、さらにその後に順次巻回されるコイルも整列させた状態でティースに巻回できる。したがって、コイルの導入部分とその後に巻回されるコイルとの干渉に起因する巻き乱れを防止し、コイルの占積率を向上できる。
また、本発明の請求項2に係るアーマチュアは、前記インシュレータの前記ティース被覆部は、前記ティースの軸方向における一方側の端面を覆うティース被覆部端面と、前記ティース被覆部端面の外縁から軸方向に向かって形成されるティース被覆部側面とを有し、前記ティース被覆部側面の端面は、径方向内側から径方向外側に向かって傾斜する傾斜面が形成されていることを特徴としている。
また、本発明の請求項3に係るアーマチュアは、前記規制部が、前記ティース被覆部の端面のうち、前記根元部に対応する箇所の端面を、前記根元部に対応する箇所以外の端面よりも軸方向外側に向かって突出させることにより形成されていることを特徴としている。
本発明によれば、根元部に対応する箇所の端面を突出させて規制部を形成することにより、コイルが径方向内側に変位したときに規制部にコイルが当接するので、コイルが規制部よりも径方向内側に変位するのを確実に防止できる。また、インシュレータを樹脂インジェクション成型する場合に、容易に規制部を成型できるので、低コストに規制部を形成できる。
また、本発明の請求項に係るアーマチュアは、前記ティース被覆部における径方向外側には押圧部が形成されており、前記押圧部の肉厚は、径方向内側における前記ティース被覆部の肉厚よりも厚く形成されていることを特徴としている。
本発明によれば、インシュレータを樹脂インジェクション成型した後、押圧部をエジェクタピンで押圧することで、容易にインシュレータを離型できる。さらに、径方向内側におけるティース被覆部よりも押圧部を肉厚に形成することにより、押圧部の強度が確保されているので、インシュレータを損傷することなく離型できる。したがって、絶縁不良のないインシュレータを得ることができる。
また、本発明の請求項に係る電動モータは、上述のアーマチュアを備えたことを特徴としている。
本発明によれば、コイルの占積率を向上できるアーマチュアを備えているので、小型で高出力な電動モータを形成できる。
また、本発明の請求項に係る電動モータは、前記コイルが、集中巻方式により前記複数のティースに巻回されていることを特徴としている。
本発明によれば、コイルを複数層に重ねてティースに巻回する集中巻方式の電動モータに好適である。
本発明によれば、規制部を備えているので、ティースにコイルを巻回する際に、既に巻回された下層のコイルが、上層のコイルに付与されたテンションにより径方向内側に変位してしまうことを防止できる。これにより、コイルを整列させた状態で順次ティースに巻回できるので、ティースに巻回されるコイルの巻き乱れを防止でき、コイルの占積率を向上できる。
電動モータの軸方向に沿った部分断面図である。 電動モータの分解斜視図である。 図1のA−A線に沿った断面図である。 アーマチュアコアおよびインシュレータの説明図である。 第1インシュレータの斜視図である。 軸方向から見たときの規制部の説明図である。 図6のB矢視図である。
以下に、図面を用いて、本実施形態の電動モータ1の説明をする。
図1は、電動モータ1の軸方向に沿った部分断面図、図2は、電動モータの分解斜視図である。図1および図2に示す電動モータ1は、車両のパワーウィンドウやサンルーフ、電動シート等の駆動用に用いられるブラシ付モータである。
図1に示すように、電動モータ1は、ハウジングを兼ねる有底筒状のヨーク5の筒部53内にアーマチュア6がモータ回転軸3を中心に回転自在に収容されている。なお、以下の説明では、軸方向におけるヨーク5の開口53b側(図1における左側)を一方側とし、ヨーク5の底部51側(図1における右側)を他方側として説明をしている。
(ヨーク)
ヨーク5は、例えば鉄等の金属からなる部材であり、深絞りによるプレス加工等により成型される。ヨーク5の底部51側に配置された筒部53の内周面53aには、複数(本実施形態では6個)のマグネット7が円周方向等間隔に固定されている。マグネット7は、例えば、ネオジム磁石等が用いられている。マグネット7は、ヨーク5の中心側に向くN極とS極の磁極面が円周方向に沿って交互になるように、筒部53の内周面53aに接着剤25を介して固定されている。
ヨーク5の底部51の略中央には、中心軸Oに沿って外側に突出するボス19が形成されている。ボス19の内周面には、円環状の金属等からなる軸受18が圧入固定されている。モータ回転軸3の軸方向の一方側(図1における右側)は、軸受18を介してヨーク5のボス19に軸支されている。
また、ボス19の底部には、スラストプレート54が設けられている。スラストプレート54は、スチールボール55を介してモータ回転軸3のスラスト荷重を受けている。スチールボール55は、モータ回転軸3とスラストプレート54との間の摺動抵抗を減少するとともにモータ回転軸3の芯ズレを吸収している。
ヨーク5の筒部53の一方側(図1における左側)には、ブラシホルダ収容部90が筒部53と一体形成されている。図2に示すように、ブラシホルダ収容部90の収容壁部90aは、軸方向平面視で略長円形状に形成されており、ブラシホルダユニット20を収容している。
ブラシホルダユニット20は、図1に示すように、本体部分を構成するブラシホルダ22と、ブラシ30と、ブラシ30を付勢するスプリング21と、ノイズを抑制する不図示の雑防素子と、各部品を電気的に接続する不図示のバスバー等により構成されている。
ブラシホルダ22は、樹脂等からなる部材であり、ブラシホルダ収容部90の収容壁部90aに対応して軸方向平面視で略長円形状に形成されている。ブラシホルダ22の略中央には、ブラシホルダ22を貫通する貫通孔22aが形成されており、貫通孔22aにはすべり軸受40が圧入されている。すべり軸受40には、モータ回転軸3が挿通されており、摺動抵抗により発生する負荷を最小限に抑制して効率よくアーマチュア6が回転できるようにしている。
ブラシホルダ22に収容されるブラシ30は、カーボン等の導電性材料からなる略直方体形状に形成された部材である。ブラシ30は、ブラシホルダ22に2個設けられており、一方が陽極ブラシ、他方が陰極ブラシとなっている。一対のブラシ30は、機械角で180°周方向に間隔を空けた状態で配置されている。ブラシ30は、スプリング21の付勢力により後述するコンミテータ10のセグメント15に接触しており、アーマチュア6に給電している。
また、ブラシホルダ収容部90の開口縁部には、電動モータ1を外部機器に固定するための外フランジ部52が設けられている。なお、外部機器としては、例えばウォームギヤおよびウォームホイールを収容する不図示の減速機構等がある。
図2に示すように、外フランジ部52にはボルト孔52aが複数個(本実施形態では3個)形成されている。ボルト孔52aには、不図示のボルト等が挿通され、電動モータ1が外部機器に締結固定される。
(アーマチュア)
図1に示すように、アーマチュア6は、モータ回転軸3に外嵌固定されたアーマチュアコア8と、アーマチュアコア8に巻回されたコイル16と、アーマチュアコア8とコイル16との間に設けられたインシュレータ60(第1インシュレータ61および第2インシュレータ71)と、アーマチュアコア8の一方側(図1における左側)に配置されたコンミテータ10とを備えている。
図3は、図1のA−A線に沿った断面図である。なお、図3では、分かり易くするために、ヨーク5およびマグネット7の図示を省略している。
図1に示すように、アーマチュアコア8は、電磁鋼板等の磁性板11を軸方向に複数枚積層して形成されている。図3に示すように、アーマチュアコア8は、中央に配置された軸方向視略円環状のコア本体8aと、コア本体8aから径方向に沿うように放射状に延びる複数(本実施形態では9個)のティース12とを備えている。ティース12は、後述するコイル16が巻回される巻胴部12aを備えており、根元部12eがコア本体8aに接続されている。また、巻胴部12aの先端側には、周方向に沿って延在する先端部12bをそなえている。ティース12は、巻胴部12aと先端部12bとにより、軸方向視略T字状に形成されている。
図2に示すように、アーマチュアコア8の外周には、隣接するティース12間に、軸方向に沿って延在する溝状のスロット13が形成されている。アーマチュアコア8は、ティース12を9個備えているため、スロット13が9スロット形成される。また、ティース12が周方向に沿って等間隔に配置されているため、各スロット13も周方向に沿って等間隔に複数形成される。
(インシュレータ)
図4は、アーマチュアコア8およびインシュレータ60(第1インシュレータ61および第2インシュレータ71)の説明図である。
図4に示すように、アーマチュアコア8には、アーマチュアコア8と後述するコイルとの絶縁を図るためのインシュレータ60が装着される。インシュレータ60は、軸方向に分割可能に構成されており、第1インシュレータ61と第2インシュレータ71とを有している。
第1インシュレータ61は、アーマチュアコア8の一方側であって、コンミテータ10(図1参照)が配置されている側(図4における下側)からアーマチュアコア8を覆っている。
図5は、第1インシュレータ61の斜視図である。
図5に示すように、第1インシュレータ61は、アーマチュアコア8のコア本体8aを被覆するコア本体被覆部63と、ティース12の巻胴部12aを被覆するティース被覆部65とを備えている。コア本体被覆部63およびティース被覆部65は、樹脂等の絶縁材料により一体成型されている。
(コア本体被覆部)
コア本体被覆部63は、コア本体8aの一方側(図4における下側)の端面8bを被覆するコア本体被覆部端面63aと、コア本体8aの外周面8c(図3参照)を被覆する外周面63bとにより形成されている。
コア本体被覆部端面63aは、コア本体8aの形状に対応して軸方向視略円環状に形成されている。コア本体被覆部端面63aの中央部には、軸方向外側に向かって略円筒状の軸挿通部62が突設されている。この軸挿通部62には、モータ回転軸3が挿通される。
コア本体被覆部63の外周面63bは、コア本体被覆部端面63aの外周縁部から、中心軸Oに沿って軸方向の他方側(図5における下側)に向かい、アーマチュアコア8の軸方向略中央に至るまで延出されている。
(ティース被覆部)
ティース被覆部65は、ティース12の一方側(図4における下側)の端面を覆うティース被覆部端面65aと、ティース12の側面を覆うティース被覆部側面65bと、を備えている。
ティース被覆部端面65aは、ティース12の形状に対応して軸方向視略T字状に形成されている。
ティース被覆部側面65bは、巻胴部12aの周方向側面12cと、先端部12bの径方向内側の内側面12d(いずれも図3参照)とを覆うように、軸方向視略L字状に形成されている。ティース被覆部側面65bは、ティース被覆部端面65aの外縁から、中心軸Oに沿って軸方向の他方側(図5における下側)に向かい、アーマチュアコア8の軸方向略中央に至るまで延出されている。ティース被覆部側面65bは、コア本体被覆部63の外周面63bと一連に形成されている。
(押圧部)
ティース被覆部端面65aのうち、ティース12の先端部12bを覆う領域は、押圧部66となっている。押圧部66は、第1インシュレータ61を樹脂インジェクション成型した後、金型から離型する際、軸方向の他方側から一方側(図5における下側から上側)に向かって不図示のエジェクタピンにより押圧される。
押圧部66の肉厚は、ティース被覆部65のうち、押圧部66よりも径方向内側のティース被覆部端面65aおよびティース被覆部側面65bの肉厚よりも厚く形成されている。このように、押圧部66を肉厚に形成することにより、押圧部66の強度が確保される。したがって、エジェクタピンで押圧部66を押圧して容易に第1インシュレータ61を離型できる。さらに、第1インシュレータ61を損傷することなく離型できるので、絶縁不良のない第1インシュレータ61が得られる。
押圧部66には、押圧部66の一方側(図5における上側)の端面から軸方向外側に向かって突出形成された突起69が形成されている。突起69は、コイル16を巻回する際に、コイル16が径方向外側に脱落するのを防止している。
(規制部)
各ティース被覆部65のティース被覆部端面65aには、ティース12の根元部12eに対応する箇所に、コイル16の径方向内側への変位を規制する規制部80が形成されている。
規制部80は、ティース被覆部端面65aにおけるティース12の根元部12e(図3参照)に対応する箇所を、根元部12eに対応する箇所以外のティース被覆部端面65aよりも、軸方向の一方側(図5における上側)に向かって突出させることで形成されている。これにより、規制部80には、径方向外側に面する壁面81が形成される。
また、規制部80は、ティース被覆部端面65aにおけるティース12の根元部12eに対応する箇所から径方向内側に延びており、コア本体被覆部端面63aを介して軸挿通部62に接続されている。これにより、規制部80の径方向の強度を確保し、後述するようにコイル16の径方向内側への変位を抑制している。
図6は、軸方向から見たときの規制部80の説明図であり、図7は、図6のB矢視図である。なお、図6および図7では、1層目のコイル16が巻回された状態を示している。また、分かり易くするために、図6ではコンミテータ10(図1参照)とティース12との間のコイル16の渡り部分16a(図7参照)の図示を省略している。
図6に示すように、規制部80の壁面81は、中心軸Oに沿って、ティース被覆部端面65aおよびコア本体被覆部端面63aに対して略垂直に立設されている。また、規制部80の壁面81は、ティース12の延在方向と略直交するように形成されている。規制部80の壁面81の周方向における幅は、ティース被覆部端面65aの周方向における幅と略同一に形成されている。
規制部80の壁面81と、コア本体被覆部63の外周面63bとの離間距離αは、一本のコイル16の直径βよりも大きく形成されている。したがって、規制部80の壁面81の延長面とコア本体被覆部63の外周面63bとの間には、一本のコイル16の直径βよりも広いスペースが確保される。これにより、コンミテータ10からティース12,12間のスロット13に導入されるコイル16の導入部分16bを、規制部80の壁面81よりも径方向内側に配置できる。
図4に示すように、第2インシュレータ71は、アーマチュアコア8の他方側(図4における上側)から、アーマチュアコア8を覆っている。第2インシュレータ71の形状は、軸挿通部72の長さが第1インシュレータ61の軸挿通部62の長さよりも短く形成されている以外は、第1インシュレータ61と同一である。したがって、第2インシュレータ71の説明は省略する。
上述のように形成された第1インシュレータ61および第2インシュレータ71は、それぞれ軸方向外側からアーマチュアコア8に装着される。
具体的には、第1インシュレータ61におけるコア本体被覆部63の外周面63bおよびティース被覆部側面65bを、スロット13の一方側(図4における下側)からスロット13内に挿入する。これと同時に、ティース12の巻胴部12aを、対向するティース被覆部側面65bの間に挿入する。そして、ティース被覆部端面65aとアーマチュアコア8の軸方向の端面8bとが突き当たるまでアーマチュアコア8に第1インシュレータ61を挿入することで、第1インシュレータ61がアーマチュアコア8に装着される。
第2インシュレータ71は、第1インシュレータ61と同様にアーマチュアコア8に装着されるため、詳細な説明は省略する。
図4に示すように、第1インシュレータ61のティース被覆部側面65bにおける他方側(図4における上側)の端面は、径方向内側から径方向外側に向かって、他方側から一方側(図4における上側から下側)に傾斜する傾斜面68となっている。また、第2インシュレータ71のティース被覆部側面75bにおける一方側(図4における下側)の端面は、径方向内側から径方向外側に向かって、一方側から他方側(図4における下側から上側)に傾斜する傾斜面78となっている。このように、傾斜面68,78を形成することで、ティース被覆部側面65b,75bの径方向内側から順に、スロット13内に挿入できる。したがって、スロット13の縁部にティース被覆部側面65b,75bが引っ掛かることなく、スムーズに挿入できる。
(作用)
以下に、図6および図7を用いて、コイル16の巻回工程における規制部80の作用について説明する。
図6に示すように、コイル16は、例えばエナメル被覆の導線である。コイル16の巻回工程では、第1インシュレータ61および第2インシュレータ71を介して、ティース12にコイル16を集中巻方式で巻回している。
具体的には、まず、図示しない巻線機により、コイル16をティース12,12間のスロット13に導入する。このとき、コイル16の導入部分16bを、規制部80の壁面81よりも径方向内側であって、壁面81の延長面とコア本体被覆部63の外周面63bとの間のスペースに配置する。続いて、コイル16を、軸方向の一方側(図6における紙面表側、図7における上側)から他方側(図6における紙面裏側、図7における下側)に向かって導入する。
続いて、コイル16にテンションを付与しつつ、第1インシュレータ61および第2インシュレータ71を介してティース12にコイル16を巻回し、コイル16の1層目を形成する。このとき、巻胴部12aの径方向内側から径方向外側に向かってティース12にコイル16を順次巻回する。
ここで、コイル16の導入部分16bは、規制部80の壁面81よりも径方向内側に配置されている。したがって、最も径方向内側に配置される1ターン目のコイル16cを規制部80の壁面81に沿わせて配置することで、コイル16の導入部分16bと1ターン目のコイル16cとが干渉することなくコイル16を巻回できる。さらに、規制部80の壁面81は、ティース12の延在方向と略直交するように形成されているので、1ターン目のコイル16cは、ティース12の延在方向と略直交するように巻回される。
続いて、1ターン目のコイル16cの径方向外側に隣接して、2ターン目のコイル16d以降を巻回する。1ターン目のコイル16cは、ティース12の延在方向と略直交するように巻回されているので、その後に順次巻回される2ターン目のコイル16d以降も、ティース12の延在方向と略直交するように巻回される。このように、順次コイル16を巻回することで、コイル16を整列させた状態で形成できる。
径方向内側から径方向外側に向かって、ティース12の巻胴部12aに所定ターン数のコイル16を順次巻回し、ティース12の巻胴部12aの先端側まで巻回した時点で、コイル16の1層目の形成が終了する。
続いて、コイル16の1層目に重ねて、コイル16を径方向外側から径方向内側に向かって順次巻回し、コイル16の2層目を形成する。コイル16の1層目の形成と同様に、コイル16にテンションを付与しつつ、コイル16の1層目に重ねてコイル16の2層目を巻回する。このとき、1層目のコイル16は、2層目のコイル16のテンションにより、径方向に変位しようとする。
しかし、ティース12の先端側には、周方向に沿って延在する先端部12bが形成されている。したがって、1層目のコイル16は、先端部12bによって径方向外側への変位が規制される。
さらに、第1インシュレータ61および第2インシュレータ71には、ティース12の根元部12eに対応する箇所に、規制部80が形成されている。したがって、1層目のコイル16は、径方向内側に移動しようとしたとき、規制部80の壁面81に当接して径方向内側への変位が規制される。
径方向外側から径方向内側に向かって、所定ターン数のコイル16を順次巻回し、ティース12の根元部12eまで巻回した時点で、コイル16の2層目の形成が終了する。以降、同様に、所定の層数になるまでコイル16を順次巻回する。
すべてのティース12の巻胴部12aにコイル16を巻回した時点で、コイル16の巻回工程が終了する。
(効果)
本実施形態によれば、規制部80を備えているので、ティース12にコイル16を巻回する際に、既に巻回された下層のコイル16が、上層のコイル16に付与されたテンションにより径方向内側に変位してしまうことを防止できる。これにより、コイル16を整列させた状態で順次ティース12に巻回できるので、ティース12に巻回されるコイル16の巻き乱れを防止でき、コイル16の占積率を向上できる。
また、コンミテータ10が配置されている側に規制部80を形成することで、コイル16がコンミテータ10側からティース12に導入された後、巻き始めの1層目のコイル16が径方向内側に変位してしまうことを防止できる。これにより、巻き始めの1層目のコイル16を確実に整列させた状態で、コイル16を順次ティース12に巻回できる。
また、径方向外側に面する規制部80の壁面81とコア本体被覆部63の外周面63bとの離間距離αを、1本のコイル16の直径β以上に設定することで、コンミテータ10からティース12,12間のスロット13に導入されるコイル16の導入部分16bを、規制部80の壁面81よりも径方向内側に配置できる。そして、コイル16の導入後に1ターン目のコイル16cを巻回する際に、規制部80の壁面81にコイル16を沿わせてティース12に巻回することで、コイル16の導入部分16bと、1ターン目のコイル16cとの干渉を防止できる。これにより、コイル16の導入部分16bと、1ターン目のコイル16とを整列させた状態でティース12に巻回でき、さらにその後に順次巻回されるコイル16(2ターン目のコイル16d以降)も整列させた状態でティース12に巻回できる。したがって、上述の効果に加えて、コイル16の導入部分16bとその後に巻回されるコイル16との干渉に起因する巻き乱れを防止でき、コイル16の占積率を向上できる。
なお、この発明の技術範囲は上記実施の形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
本実施形態では、第1インシュレータ61および第2インシュレータ71の両方に規制部80を形成していたが、第1インシュレータ61および第2インシュレータ71の少なくともいずれか一方に規制部80を形成すればよい。
ただし、コンミテータ10が配置されている側の第1インシュレータ61に規制部80を形成することで、コイル16の導入部分16bと、その後に巻回される1ターン目のコイル16cとの干渉を防止できる点で、本実施形態に優位性がある。また、第1インシュレータ61および第2インシュレータ71の両方に規制部80を形成することにより、コイル16の径方向内側への変位を確実に防止できる点で、本実施形態に優位性がある。
本実施形態では、集中巻方式の電動モータ1に本発明を適用して説明したが、コイル16の巻回方式は集中巻方式に限られることはなく、例えば分布巻方式の電動モータに本発明を適用してもよい。ただし、本発明は、多層のコイル16を巻回する集中巻方式に対して特に好適である。
本実施形態では、6極9スロットの電動モータ1を例に説明したが、電動モータ1の極数およびスロット数は実施形態に限定さることはなく、種々設定できる。
本実施形態では、規制部80は、ティース被覆部端面65aにおけるティース12の根元部12eに対応する箇所から径方向内側に延びており、軸挿通部62と接続されていた。しかし、規制部80は、少なくともティース被覆部端面65aにおけるティース12の根元部12eに対応する箇所にのみ形成されていればよい。ただし、規制部80の径方向の強度を確保できる点で、本実施形態に優位性がある。また、本実施形態では、規制部80は軸方向外側に向かって突出形成されており、径方向外側に面する壁面81が形成されていたが、規制部80の形状は実施形態に限られない。
1 電動モータ
3 モータ回転軸(回転軸)
8 アーマチュアコア
8a コア本体
10 コンミテータ
12 ティース
12e 根元部
16 コイル
60 インシュレータ
61 第1インシュレータ(インシュレータ)
63 コア本体被覆部
63b コア本体被覆部の外周面
65 ティース被覆部
65a ティース被覆部端面
66 押圧部
71 第2インシュレータ(インシュレータ)
80 規制部
81 壁面
α 離間距離
β コイルの直径

Claims (6)

  1. 回転軸に外嵌固定されるコア本体と、前記コア本体から径方向に沿うように延びる複数のティースとを備えたアーマチュアコアと、
    前記アーマチュアコアに装着され、前記アーマチュアコアと、前記ティースに巻回されるコイルとの絶縁を図るためのインシュレータと、
    前記アーマチュアコアの軸方向の一方側に設けられ前記コイルと電気的に接続されたコンミテータと、
    を有するアーマチュアであって、
    前記インシュレータは、
    前記複数のティースを覆うティース被覆部と、
    前記コア本体を覆うコア本体被覆部と、
    を有し、
    前記ティース被覆部の前記ティースの根元部に対応する箇所には、前記コンミテータが配置されている側に、前記コイルの径方向内側への変位を規制して前記コイルの巻き乱れを防止する規制部が設けられ、
    前記規制部の径方向外側の壁面と、前記コア本体被覆部の外周面との離間距離は、前記コイルの直径以上に設定され、
    前記コンミテータから前記ティースに巻回される前記コイルの導入部分が前記規制部よりも径方向内側に配置され
    前記インシュレータは、前記アーマチュアコアの軸方向の一方側であって、前記コンミテータが配置されている側から前記アーマチュアコアを覆い、
    前記規制部の前記壁面の周方向における幅は、前記ティース被覆部の端面の周方向における幅と同一となるように形成されていることを特徴とするアーマチュア。
  2. 前記インシュレータの前記ティース被覆部は、前記ティースの軸方向における一方側の端面を覆うティース被覆部端面と、前記ティース被覆部端面の外縁から軸方向に向かって形成されるティース被覆部側面とを有し、前記ティース被覆部側面の端面は、径方向内側から径方向外側に向かって傾斜する傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のアーマチュア。
  3. 前記規制部は、前記ティース被覆部の端面のうち、前記根元部に対応する箇所の端面を、前記根元部に対応する箇所以外の端面よりも軸方向外側に向かって突出させることにより形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のアーマチュア。
  4. 前記ティース被覆部における径方向外側には押圧部が形成されており、
    前記押圧部の肉厚は、径方向内側における前記ティース被覆部の肉厚よりも厚く形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のアーマチュア。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のアーマチュアを備えたことを特徴とする電動モータ。
  6. 前記コイルは、集中巻方式により前記複数のティースに巻回されていることを特徴とする請求項5に記載の電動モータ。
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