JP6183941B1 - 光学用粘着剤組成物及び該組成物を用いてなる光学機能性フィルム - Google Patents
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Abstract
Description
前記アクリル系ポリマー[A]は、そのモノマー成分が、官能基を有さないエチレン性不飽和単量体(a1)に、下記一般式(1)で表される、末端にグリシジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物(a3)、及び/又は、下記一般式(2)で表されるカチオン性の窒素含有エチレン性不飽和単量体(a4)を含んでなり、
前記モノマー成分に、前記末端にグリシジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物(a3)を含む場合、(a3)の使用量は、前記(a1)100質量部に対して0.1質量部以上5質量部未満の範囲内であり、
前記モノマー成分に、前記窒素含有エチレン性不飽和単量体(a4)を含む場合、(a4)の使用量は、前記(a1)100質量部に対して1質量部以上30質量部未満の範囲内であることを特徴とする光学用粘着剤組成物を提供する。
[式中、R1は、水素原子又はメチル基を表し、R2は、直接結合を表すか、或いは、アルキレン基又は (R3O)nを表し、X1はグリシジル基を表す。前記R3はアルキレン基であり、nは正の整数である。]
[式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は、直接結合を表すか、或いは、アルキレン基又は (R3O)nを表し、X2及びX3は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基のいずれかを表す。また、前記R3はアルキレン基であり、nは正の整数である。]
アクリル系ポリマー[A]は、その合成に用いるモノマー成分が、官能基を有さないエチレン性不飽和単量体(a1)をベースとし、前記一般式(1)で表される、末端にグリシジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物(a3)、及び/又は、前記一般式(2)で表されるカチオン性の窒素含有エチレン性不飽和単量体(a4)を、特定の範囲で含んでなることを特徴とする。以下、各構成成分について説明する。
ベースとなる官能基を有さないエチレン性不飽和単量体(a1)(以下、単に(a1)成分と記載する場合がある)としては、従来公知のものを使用することができ、具体的には、以下の化合物を挙げることができる。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート又はラウリル(メタ)アクリレート等のアクリル系単量体等が挙げられ、これらの単量体を1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記(a1)成分に加えるモノマー成分の、末端にグリシジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物(a3)(以下、単に(a3)成分と記載する場合がある)は、前記一般式(1)で表され、X1にグリシジル基を有する化合物であれば、従来公知のものを使用することができる。
上記(a1)成分に加えるモノマー成分の、カチオン性の窒素含有エチレン性不飽和単量体(a4)(以下、単に(a4)成分と記載する場合がある)は、前記一般式(2)で表される、得られるポリマーにカチオン性を付与するための単量体であり、従来公知のものを使用することができる。
アクリル系ポリマー[A]は、さらに、上記(a1)成分に加えるモノマー成分として、必要に応じて、カルボキシ基及び/又はヒドロキシ基を有するエチレン性不飽和単量体(a2)(以下、単に(a2)成分と記載する場合がある)を使用してもよい。カルボキシ基を有する(a2)成分としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、β−カルボキシエチルアクリレート等が挙げられ、これらの単量体を1種又は2種以上を組み合わせて使用できる。その他の公知のカルボキシル基含有単量体も使用することができる。また、ヒドロキシ基を有する(a2)成分としては、例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらの単量体を1種又は2種以上を組み合わせて使用できる。
上記した各成分を共重合して得られるアクリル系ポリマー[A]は、その重量平均分子量(GPC測定、標準ポリスチレン換算)が、50万〜210万程度のものが好ましい。より好ましくは、100万〜180万である。アクリル系ポリマー[A]の重量平均分子量が50万未満であると、粘着剤として十分な凝集力を得ることができず、耐久性が劣る場合があり、一方、210万を超えると、塗工するための粘度に調整するために多量の希釈溶剤が必要となり、作業性が著しく悪化する場合があるので好ましくない。
本発明の光学用粘着剤組成物は、硬化剤[D]を含むことを要する。硬化剤[D]としては、特に制限はなく、従来公知の硬化剤を使用することができる。例えば、従来の1分子中にグリシジル基を2個以上有するポリグリシジル化合物、1分子中にイソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネート化合物、1分子中にアジリジニル基を2個以上有するポリアジリジン化合物、1分子中にオキサゾリン基を2個以上有するポリオキサゾリン化合物、金属キレート化合物或いはブチル化メラミン化合物等が挙げられる。好ましくは、ポリイソシアネート化合物、その中でもイソシアヌレート型の架橋剤を使用するとよい。これらは、1種又は2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の光学用粘着剤組成物は、シランカップリング剤(E)を含むことを要する。シランカップリング剤[E]としては、例えば、重合性二重結合を有するシランカップリング剤である、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン及びγ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が挙げられ、これらの重合性二重結合を有するシランカップリング剤を1種又は2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明の光学用粘着剤組成物は、上述したアクリル系ポリマー[A]と、硬化剤[D]と、シランカップリング剤[E]とともに、窒素原子を有するカチオン性成分を併用することも好ましい形態である。窒素原子を有するカチオン性成分としては、3級アミン化合物[B]やイミダゾール化合物[C]を使用することが好ましい。本発明者らの検討によれば、3級アミン化合物[B]やイミダゾール化合物[C]を添加することで、本発明の光学用粘着剤組成物は、本発明が解決課題としている光学機能性フィルムの粘着剤層の形成に適用した場合に問題となる、前記した結晶化による析出現象の抑制効果がより優れたものになる。
本発明の光学用粘着剤組成物は、さらに、粘着力を調整する目的など、必要な特性に応じて、本発明の効果を損なわない範囲において、種々の添加剤が配合されていてもよい。例えば、テルペン系、テルペン−フェノール系、クマロンインデン系、スチレン系、ロジン系、キシレン系、フェノール系又は石油系等の粘着付与樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、顔料等が配合されていてもよい。
[製造例1−1:(a3)成分を使用したアクリル系ポリマー[A]の合成]
撹拌機、温度計、還流冷却器および窒素導入管を備えた反応装置に、窒素ガスを封入後、反応溶媒として酢酸エチルを140部、(a1)成分として、ブチルアクリレート(BA)を100部、(a2)成分として、ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)を2部、(a3)成分として、グリシジルメタクリレート(GMA)を0.1部、及び、重合開始剤として、アゾビスイソブチロニトリルを0.05部仕込んだ。そして、これを撹拌させながら、窒素ガス気流中において、65℃で7時間反応させた。反応終了後、酢酸エチルで希釈し、固形分20.0%、重量平均分子量130万のアクリル共重合体組成物の溶液を得た。これをアクリル系ポリマーA1と呼ぶ。
製造例1−1で用いた各成分について、化合物や量を表1に記載したものに変更した以外は、製造例1−1と同様にして、アクリル系ポリマーA2〜A10を得た。
製造例1−7において、(a3)成分を使用しない以外は、製造例1−1と同様にして、比較例用のアクリル系ポリマーA11を得た。
製造例1−3において、(a3)成分としてのGMAの使用量を5部とした以外は、製造例1−3と同様にして、比較例用のアクリル系ポリマーA12を得た。
製造例1−1で得たアクリル系ポリマーA1の固形分100部に対して、硬化剤[D]として、トリレンジイソシアネート=アダクト型架橋剤であるコロネートL(商品名、日本ポリウレタン工業社製)を0.10部、シランカップリング剤[E]として、メチルメルカプト系アルコキシオリゴマーであるX−41−1810(商品名、信越化学社製)を0.1部添加した後、充分に混合し、本実施例の光学用粘着剤組成物−1を得た。
実施例1−1で用いたアクリル系ポリマーA1を、製造例1−2〜製造例1−10でそれぞれ得たアクリル系ポリマーA2〜10に替えた以外は、実施例1−1と同様にして、本発明の実施例の光学用粘着剤組成物−2〜−10をそれぞれ得た。
実施例1−1で用いたアクリル系ポリマーA1を、比較製造例1−11、比較製造例1−12でそれぞれ得たアクリル系ポリマーA11、A12に替えた以外は、実施例1−1と同様にして、比較例の光学用粘着剤組成物−11、−12を得た。
(評価用試料作製)
各実施例で得た光学用粘着剤組成物を、シリコーン樹脂コートされた離型性基材であるPETフィルム上に塗布後、90℃で乾燥して溶媒を除去し、厚さ25μmの粘着剤層を形成した。そして、形成した粘着剤層に、厚さ120μmのTAC偏光板を貼り合わせた後、23℃、50%RHの雰囲気で7日間養生することにより、評価用サンプルを作製した。得られた評価用サンプルを、試料サイズ(80mm×150mm)に裁断し、これを用いて、下記に示した方法で、形成した粘着剤層についての、耐久性、白抜け、析出物の発生試験を行い、下記の評価基準でそれぞれ評価した。
評価用サンプルを、ガラスに貼り付けた後、80℃(DRY)の雰囲気下に500Hr放置した。その後の粘着剤層の発泡および剥がれについて目視にて確認し、以下の規準で評価した。
(1)発泡
○:偏光板に発泡が確認されない。
△:偏光板に発泡が僅かに確認された。
×:偏光板に発泡が確認された。
(2)剥れ
○:偏光板に剥れが確認されない。
△:偏光板に剥れが僅かに確認された。
×:偏光板に剥れが確認された。
評価用サンプルを、ガラスに貼り付けた後、95℃(DRY)の雰囲気下に500Hr放置した。その後の粘着剤層の発泡および剥がれについて目視にて確認し、前記した80℃における耐久性試験における場合と同様の規準で評価した。
評価用サンプルを、ガラスに貼り付けた後、60℃90%RHの雰囲気下に500Hr放置した。その後の粘着剤層の発泡および剥がれについて目視にて確認し、前記した80℃における耐久性試験における場合と同様の規準で評価した。
評価用サンプルを用いた60℃90%RHの耐久試験後の同試料を2枚用い、液晶パネルの上下面にクロスニコルにして貼り合わせ、液晶モニターのバックライトを点灯して、白抜けの状態を目視にて観察し、以下の規準で評価した。
○:偏光板に白抜けが観察されない。
△:偏光板に白抜けが僅かに観察された。
×:偏光板に白抜けが観察された。
評価用サンプルを、ガラスに貼り付けた後、85℃85%RHの雰囲気下に、7日間、14日間、30日間、45日間、60日間、75日間放置した。その後、目視にて確認し、以下の規準で評価した。
○:析出物が観察されない。
△:極微少な析出物がいくつか観察された。
×:析出物が観察された。
[製造例2−1:(a4)成分を使用したアクリル系ポリマー[A]の合成]
撹拌機、温度計、還流冷却器および窒素導入管を備えた反応装置に、窒素ガスを封入後、反応溶媒として、酢酸エチルを140部、(a1)成分としてBAを100部、(a2)成分としてHEAを2.1部、(a4)成分として、ジメチルアクリルアミド(DMAAと略記)を5.3部、及び、重合開始剤として、アゾビスイソブチロニトリルを0.05部仕込んだ。そして、これを撹拌させながら、窒素ガス気流中において、65℃で7時間反応した。反応終了後、酢酸エチルで希釈し、固形分20%、重量平均分子量130万のアクリル共重合体組成物の溶液を得た。これをアクリル系ポリマーA13と呼ぶ。
製造例2−1において、(a2)成分としてのHEAを2.5部、(a4)成分としてのDMAAを25部とした以外は、製造例2−1と同様にして、アクリル系ポリマーA14を得た。
[製造例2−3]
撹拌機、温度計、還流冷却器および窒素導入管を備えた反応装置に、窒素ガスを封入後、反応溶媒として、酢酸エチルを140部、(a1)成分として、ブチルアクリレート(BAと略記)を100部、(a2)成分としてHEAを2.1部、(a3)成分として、GMAを0.5部、(a4)成分として、DMAAを5.3部、及び、重合開始剤として、アゾビスイソブチロニトリルを0.05部仕込んだ。そして、これを撹拌させながら、窒素ガス気流中において、65℃で7時間反応した。反応終了後、酢酸エチルで希釈し、固形分20%、重量平均分子量130万のアクリル共重合体組成物の溶液を得た。これをアクリル系ポリマーA15と呼ぶ。
製造例2−3において、(a2)成分としてのHEAを2.4部、(a3)成分としての4HBAGEを0.6部、(a4)成分としてのDMAAを17.6部とした以外は、製造例2−1と同様にして、アクリル系ポリマーA16を得た。
製造例2−1において、(a2)成分としてのHEAを2.9部、(a3)成分としてのGMAを0.7部、(a4)成分としてのDMAAを42.9部とした以外は、製造例2−1と同様にして、比較例用のアクリル系ポリマーA17を得た。
製造例2−1で得たアクリル系ポリマーA13の固形分100部に対して、硬化剤[D]として、トリレンジイソシアネート=アダクト型架橋剤〔(商品名)コロネートL、日本ポリウレタン工業社製〕を0.10部、シランカップリング剤[E]として、メチルメルカプト系アルコキシオリゴマー〔(商品名)X−41−1810、信越化学社製〕を0.10部添加した後、充分に混合し、(a3)のモノマー成分を含まないアクリル系ポリマーを用いた光学用粘着剤組成物−13を得た。
参考例2−1で用いたアクリル系ポリマーA13を、製造例2−2〜2−4でそれぞれ得たアクリル系ポリマーA14〜A16に替えた以外は、参考例2−1と同様にして、光学用粘着剤組成物−14〜−16を得た。
実施例2−1で用いたアクリル系ポリマーA13を、製造例2−5で得たアクリル系ポリマーA17に替えた以外は、実施例2−1と同様にして、比較例の光学用粘着剤組成物−17を得た。
評価1と同様にして、評価用サンプルを作製した後、各項目について同様に評価した。表4に結果を配合組成と共に示した。表4中に、先の実施形態1で得た比較例1−1の組成物の組成及び評価結果を併せて示した。従来の比較例1−1の組成物と、実施例の組成物の評価結果から、アクリル系ポリマーを形成するためのモノマー組成に(a4)成分を用いることで、析出物の発生が抑制されることが確認された。また、先に表2に示した実施例1−2の組成物と、表4の、参考例2−1及び実施例2−3の各組成物との比較から、アクリル系ポリマーを形成するためのモノマー組成に、(a3)成分と(a4)成分とを併用することで、析出物の発生の抑制効果がより顕著に得られることが確認された。
[実施例3−1:光学用粘着剤組成物の作成]
以下のようにして、本発明で規定する3級アミン化合物[B]を含んでなる光学用粘着剤組成物を調製した。具体的には、製造例1−1で得たアクリル系ポリマーA1の固形分100部に対して、硬化剤[D]として、トリレンジイソシアネート=アダクト型架橋剤〔(商品名)コロネートL、日本ポリウレタン工業社製〕を0.10部、シランカップリング剤[E]として、メチルメルカプト系アルコキシオリゴマー〔(商品名)X−41−1810、信越化学社製〕を0.10部、さらに、3級アミン化合物[B]として、N,N−ジメチルアミノベンゼンを0.1部添加した後、充分に混合し、光学用粘着剤組成物−19を得た。
実施例3−1で用いた3級アミン化合物[B]を、それぞれ表5に記載の化合物、量に変更した以外は、実施例3−1と同様にして、本発明で規定する光学用粘着剤組成物−20〜−24を得た。
[実施例4−1]
以下のようにして、本発明で規定するイミダゾール化合物[C]を含んでなる光学用粘着剤組成物を調製した。具体的には、製造例1−1で得たアクリル系ポリマーA1の固形分100部に対して、硬化剤[D]として、トリレンジイソシアネート=アダクト型架橋剤〔(商品名)コロネートL、日本ポリウレタン工業社製〕を0.10部、シランカップリング剤[E]として、メチルメルカプト系アルコキシオリゴマー〔(商品名)X−41−1810、信越化学社製〕を1.0部、さらに、イミダゾール化合物[C]として、1,2−ジメチルイミダゾールを0.1部添加した後、充分に混合し、光学用粘着剤組成物−25を得た。
実施例4−1で用いたイミダゾール化合物[C]を、表5に記載の化合物、量に変更した以外は、実施例4−1と同様にして、本発明で規定する光学用粘着剤組成物−26〜−28を得た。
評価1と同様にして、評価用サンプルを作製した後、各項目について同様に評価した。表5に結果を配合組成と共に示した。表2に示した実施例1−1の結果との比較から、表5に示されているように、3級アミン化合物[B]或いはイミダゾール化合物[C]を混合した粘着剤組成物とすることで、95℃(dry)の高温における耐久性や、85℃85%RHの高温高湿の雰囲気に置いた場合に、より長期間にわたって析出物の発生が抑制された、より良好な粘着剤組成物の実現が可能になることが確認された。
Claims (9)
- アクリル系ポリマー[A]と、硬化剤[D]と、シランカップリング剤[E]とを含んでなる粘着剤組成物(但し、金ナノロッドを含む場合を除く)において、
前記アクリル系ポリマー[A]は、そのモノマー成分が、官能基を有さないエチレン性不飽和単量体(a1)に、下記一般式(1)で表される、末端にグリシジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物(a3)を含んでなり、
前記末端にグリシジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物(a3)の使用量は、前記(a1)100質量部に対して0.1質量部以上5質量部未満の範囲内であり、且つ、
前記モノマー成分に、下記一般式(2)で表される窒素含有エチレン性不飽和単量体(a4)を含む場合、該(a4)の使用量が、前記(a1)100質量部に対して1質量部以上30質量部未満の範囲内であることを特徴とする光学用粘着剤組成物。
[式中、R1は、水素原子又はメチル基を表し、R2は、直接結合を表すか、或いは、アルキレン基又は (R3O)nを表し、X1はグリシジル基を表す。前記R3はアルキレン基であり、nは正の整数である。]
[式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は、直接結合を表すか、或いは、アルキレン基又は(R3O)nを表し、X2及びX3は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基のいずれかを表す。また、前記R3はアルキレン基であり、nは正の整数である。] - 前記モノマー成分が、さらに、カルボキシ基及び/又はヒドロキシ基を有するエチレン性不飽和単量体(a2)を含み、その使用量は、前記(a1)100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部未満の範囲内である請求項1に記載の光学用粘着剤組成物。
- 前記末端にグリシジル基を有する(メタ)アクリル酸エステル化合物(a3)は、グリシジル(メタ)アクリレート又は4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテルの少なくともいずれかを含む請求項1又は2に記載の光学用粘着剤組成物。
- さらに、3級アミン化合物[B]を含んでなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学用粘着剤組成物。
- 前記3級アミン化合物[B]として、N,N−ジメチルアミノベンゼン、2,4,6−トリスジメチルアミノメチルフェノール及びN−ブチルジエタノールアミンからなる群から選ばれるいずれかを含む請求項4に記載の光学用粘着剤組成物。
- さらに、イミダゾール化合物[C]を含んでなる請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学用粘着剤組成物。
- 前記イミダゾール化合物[C]として、1,2−ジメチルイミダゾール又は2−エチル−4−メチルイミダゾールの少なくともいずれかを含む請求項6に記載の光学用粘着剤組成物。
- 光学フィルムに設けられたセルロースエステルフィルムからなる保護フィルムの面に積層して、請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学用粘着剤組成物からなる粘着剤層が設けられていることを特徴とする光学機能性フィルム。
- 前記光学フィルムが、偏光板又は偏光板と位相差板との積層体である請求項8に記載の光学機能性フィルム。
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