JP6182410B2 - 消火栓ボックス - Google Patents

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Description

本発明は、消火栓ボックスに関し、さらに詳しくは、従来は存在しなかった蓄光発光機能が付与された消火栓用保形ホースを実現し、これを有効に使用することを可能にする消火栓ボックスに関する。
防火対象物においては、屋内消火栓設備・屋外消火栓設備などの消火設備を設けることが義務づけられている。
屋内消火栓設備は、全体として、水源、モーター、ポンプ、ホースおよびこれを収納する消火栓ボックス等からなり、火災発生時にモーターおよびポンプを起動させて、消火に必要な放水圧力、放水量を確保し、ホースを延長して放水消火をするものである。
屋内消火栓設備を消火器具と比較すると、放水量及び放水射程が大きく、消火器具で消火できなくなった段階の火災の消火に有効な設備である。
消火栓ボックス内において、消防ホースは消火栓(開閉バルブ部)に常時繋がれて設置されており、火災発生時には、特に防火対象物内の従業者等による初期消火活動に使用されて、より有効な初期消火活動を実現する。
消火栓用の消防ホースとして、一人で消火栓から引き出して消火活動ができるように、比較的小径(内径で約18mm〜41mm)で、消火栓ボックス内に収納されているときでも、常に、円形断面を維持するように形成されているものがある。具体的には、例えば、経糸にポリエステル紡績糸あるいはフィラメント糸を用い、緯糸にナイロンモノフィラメントを用いて織ったジャケットの内側に樹脂チューブを貼り付けた、上記した比較的小径の保形ホースがある。特に、緯糸は、円筒状を維持して保形性を保つために重要なものであり、太めの合成繊維モノフィラメント糸、例えば、直径で0.8〜1.3mm程度のナイロンモノフィラメント糸、あるいはポリエステルモノフィラメント糸などが使用されている。
この保形ホースは、消火栓設備(消火栓ボックス)内への収納時において、開閉バルブに常時接続されており、ホース本体の全体はその断面形状が円形状に保たれており、このため、収納状態から該ホースの全体を取り出さなくても放水を開始することができる。すなわち、火災発生時には、操作者が一人でも操作を行って放水が可能なものであり、この点が保形ホースを使用している消火栓設備の特徴である。
ちなみに、これに対して、ホースの横断面が扁平な状態にされて、ジグザグに屈曲されてあるいはとぐろ状に巻かれて収納されているホース(平ホース)では、放水活動を開始するためには、開閉バルブに繋がれた該ホース全体を取り出して、ホースが屈曲した状態等を呈さないようにして整えて後、通水して放水をすることが必要であり、そのために、原則は2人で操作をするものである。
すなわち、平ホースでは、2人でないと有効かつスピーディな操作ができないのであり、初期消火活動の手段として、一人で操作できる保形ホースは有用である。ちなみに、屋内消火栓としての平ホースは内径が約40mmであり、一般的に保形ホースよりも太く放水量も大きい。
上述したように、保形ホースは、常時、消火栓設備内(消火栓ボックス内)に、断面が円形状のままで収納されており、該消火栓設備は、例えば建屋内の通路の壁面等に埋め込まれるように設けられているので、保形ホースの取り出しは、該消火栓設備の普段は閉まっている厚い鉄製扉等を開放することにより緊急時のみ行われる。
したがって、通常、保形ホースは光が入ってこない真っ暗な空間の中に収納されていることから、ある程度の時間、光を照射されることによって光のエネルギーを吸収し、その蓄えたエネルギーを可視光線に変換することで光を放出する機能を持つ蓄光材を該消火栓用保形ホースに適用するという発想は、従来はなかった。
一方で、大きなビル、地下街等で消火栓設備を使用して消火活動をしようとするとき、真っ暗な状況に近い中で消火活動をしなければならないことがある。そうしたとき、真っ暗な状況でも消火栓用ホースの所在(保管)場所や所在(保管)状況、さらに消火活動中の該ホースの進展状況などが瞬時に正確に把握できることは、消火活動をする上で有用である。
消火栓設備自体には、常時、赤色に大きく点灯している表示灯や、音響により火災を知らせる警報ベルなどが付設されていて、消火栓設備の設置場所自体はわかりやすいと言えるが、緊急時に実際に消火活動にあたる者にとっては、上述したような暗い状況等でも、消火栓ひいては消火栓用保形ホースの所在場所やその保管の現状況、さらに消火活動開始後は該ホースの進展状況などが瞬時に把握できることは有効なのである。
また、火災が発生していない通常時でも、防火対象物の従業者等が、常日頃から消火栓用保形ホースの所在(保管)場所や所在(保管)状況を目視により認識することができていれば、防火意識を高める上で意義があり、少なくとも、その消火栓設備の前に物を置くなどのことが抑制されると考えられる。
このような観点により先行技術を見てみると、暗い中でもその視認性を上げるためのものとして、保形ホースではなく、通常の平たくつぶされて収納される消防用ホースに関するものであるが、反射材と蓄光材の双方を含有する樹脂層を設けることにより、ホース表面にホース長さ方向に延びる縦色線あるいは識別文字や記号等を描くことが記載されている(特許文献1)。
また、消防用ホースに関して、ホース本体のジャケットの外面に避難方向を指示する矢印指標を設けたものが開示されており、特に該矢印指標の視認性を上げるために、該矢印指標を反射材で形成することあるいは夜光塗料を塗布することが提案され、それが保形ホースにも適用できることが記載されている(特許文献2(段落0019))。
同様に、暗い中での視認性を上げかつ高価な蓄光塗料の使用量を低減するため、反射材料を添加した蓄光塗料を付与した消防用ホースが提案され、それが保形ホースにも適用できることが記載されている(特許文献3(段落0012、同0021))。
しかし、これらの提案のものは、いずれも、保形ホースに適用することを本来の技術思想とするものではなく、内径の大きなかつつぶされた状態で収納される消防用ホースに関するものであり、径の小さな消火栓用保形ホースに適用することは不向きなものであった。
特に、内径が約18〜41mmと径の小さな消火栓用保形ホースに対して、ホースを成形した後に、蓄光材、反射材などが含有されたインク塗料(蓄光塗料)を、うまく所望の箇所に対し所望の幅・形状で塗布すること等が難しく、生産性や製造コストの点でも不向きなものであった。
消火栓用保形ホースに蓄光機能を付与することが不向きなこととされた要因で最も大きいのは、常時、光が入り込まない消火栓ボックス内空間に該保形ホースが収納されているということがある。すなわち、光が入り込まない消火栓ボックス内空間に常に収納されているのだから、光を必要とする蓄光機能を持たせること自体、技術的に意義は乏しいとされたと解されるのである。
一方、消火栓ボックスの扉の一部に透明な領域を形成したという消火栓に関する提案がある(特許文献4)。
この提案の消火栓は、LED表示部を消火栓の扉に設けて、外部から、例えば「消火栓」等の表示が見えるようにしたものであり、透明板ガラス等で形成した領域に臨む状態でその板ガラス等の内側にLED表示板を配設したものである。したがって、本来、消火栓ボックス内空間に光を導き入れるという技術思想は存在せず、ボックス内部側からみると、常時、透明な領域はLED表示板で塞がれており、その点で光が入り込まない消火栓ボックスと同じであり、特別な機能を意図しているものではない。また、特許文献4に示されている消火栓ボックスの扉では、AED用の扉部分があり、該扉部分は内部に載置されているAED装置が見えるように透明部分を有しているが、AED装置の収納空間は保形ホースの収納空間と内壁によって区切られているものであり、本発明とは関係のないものである。
特開2009−150522号公報 特開2002−139182号公報 特開2000−140146号公報 特開2010−12032号公報
本発明の目的は、上述したような点に鑑み、火災時などの暗闇において、消火栓ボックス内に収納状態にあるときの消火栓用保形ホースの所在や収納状態をより確実にかつ簡単に認識できるようにし、さらに該ホースを消火栓から引き出して使用する際においても、ホースの一部が全長にわたって発光することや照射光に対して反射することにより、該ホースの位置や状態、ホースラインの確認と、消火作業者の消火栓へ帰還ルートの認識を容易にできるという高機能性を有する消火栓用保形ホースの実現を可能とする消火栓ボックスを提供することにある。
上述した目的を達成する本発明の消火栓ボックスは、以下の(1)の構成からなる。
(1)合成繊維からなる経糸と緯糸が筒状に織成されたジャケットの内側面に合成樹脂からなる内張層が設けられた内径が18mm〜41mmの保形ホースが収納されてなる消火栓ボックスであり、該保形ホースの前記ジャケットの表面の少なくとも一部に、反射材を有する部分と蓄光材を有する部分が形成されており、かつ該保形ホースに繋がっている放水ノズルおよび水元開閉バルブのうちの少なくとも一方がその表面に蓄光材の層を有するものであり、かつ、該消火栓ボックスの扉部の少なくとも一部が透明な部分を有して形成されていることにより、該透明な部分を介して、該消火栓ボックスの外部の光が該消火栓ボックス内の前記保形ホースが収納されている空間に入り込むように構成されていることを特徴とする消火栓ボックス。
かかる本発明の消火栓ボックスにおいて、さらに好ましくは、以下の(2)〜(7)のいずれかの構成からなるものである。
(2)前記保形ホースのジャケットの表面に形成されている前記反射材を有する部分と前記蓄光材を有する部分が、それぞれホース長手方向に延びるラインを成しており、該反射材を有する部分からなる反射材ラインと該蓄光材を有する部分からなる蓄光材ラインがそれぞれ2本以上形成され、それら合計4本以上のラインが交互に配されているものであることを特徴とする上記(1)記載の消火栓ボックス。
(3)前記合計4本以上のラインが等間隔で配置されているものであることを特徴とする上記(2)記載の消火栓ボックス。
(4)前記保形ホースのジャケットの表面に形成されている前記反射材ラインと蓄光材ラインがそれぞれ3本であることを特徴とする上記(2)または(3)記載の消火栓ボックス。
(5)前記保形ホースのジャケットの表面に形成されている前記反射材ラインと蓄光材ラインが、それぞれ2本以上であり、各ラインの幅が5mm以上20mm以下であることを特徴とする上記(2)〜(4)のいずれかに記載の消火栓ボックス。
(6)記保形ホースのジャケットの表面に形成されている記反射材ラインと蓄光材ラインが、それぞれ3本以上であり、各ラインの幅が2.5mm以上5.5mm以下であることを特徴とする上記(2)〜(4)のいずれかに記載の消火栓ボックス
(7)前記放水ノズルおよび前記水元開閉バルブの双方がその表面に蓄光材の層を有するものであることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の消火栓ボックス。
請求項1にかかる本発明の消火栓ボックスによれば、火災時などの暗闇において、消火栓ボックス内に収納状態にあるときの消火栓用保形ホースの所在や収納状態を簡単に認識でき、さらに該ホースを消火栓ボックスから引き出して使用する際においても、ホースの一部が全長にわたって発光することや照射光に対して反射することにより、該ホースの位置、ホースラインの確認と、消火作業者の消火栓へ帰還ルートの認識を容易にできるという高機能性を有する消火栓用保形ホースを実現してこれを有効に使用することを可能にする消火栓ボックスが提供される。
特に、請求項2〜請求項7のうちのいずれかにかかる本発明の消火栓ボックスによれば、上述した請求項1にかかる本発明の効果をより明確かつより大きく発揮することができる消火栓ボックスが提供される。
本発明にかかる消火栓ボックスの一実施態様例を示した概略モデル図であり、前扉を開けた状態で、消火栓ボックス内部に反射・蓄光性を有する消火栓用保形ホースを収納している状態を例示したものである。 (a)、(b)は、いずれも本発明にかかる消火栓ボックス内に収納される反射・蓄光性を有する消火栓用保形ホースの好ましい実施態様例を示した斜視図である。
以下、図面等を用いながら、更に詳しく本発明の消火栓ボックスについて説明する。
本発明の消火栓ボックス10は、図1に一実施態様例の概略図を示したように、合成繊維からなる経糸と緯糸が筒状に織成されたジャケットの内側面に合成樹脂からなる内張層が設けられた内径が18mm〜42mmの保形ホース1が収納されてなる消火栓ボックスであり、該保形ホース1のジャケットの表面の少なくとも一部に、反射材を有する部分(図1で図示せず)と蓄光材を有する部分(図1で図示せず)が形成されており、かつ該保形ホース1に繋がっている放水ノズル12および水元開閉バルブ11のうちの少なくとも一方がその表面に蓄光材の層を有するものであり、かつ、該消火栓ボックス10の扉部16の少なくとも一部が透明な部分15を有して形成されていることにより、該透明な部分15を介して、消火栓ボックス10の外部の光が該消火栓ボックス10内の前記保形ホース1が収納されている空間に入り込むように構成されていることを特徴とする。
本発明の消火栓ボックス内に収納される保形ホース1は、ジャケットの表面の少なくとも一部に、反射材を有する部分と蓄光材を有する部分が形成されているものを使用することが重要であり、例えば、図2(a)、(b)は、いずれもそうした保形ホース1の好ましい実施態様例を示している。
図2(a)、(b)に示した保形ホースは、合成繊維からなる経糸と緯糸が筒状に織成されたジャケット2の内側面に合成樹脂からなる内張層3が設けられた消火栓用保形ホースであって、経糸の一部として、反射材を糸表面に有する経糸4と蓄光材を糸表面に有する経糸5を用いて織成することにより、ジャケット2の表面にそれぞれが互いに間隔をおいて配されかつ保形ホース長さ方向に延在する3本以上の反射材ライン6と3本以上の蓄光材ライン7が形成されている。すなわち、この態様では、反射材を有する部分、蓄光材を有する部分のいずれもライン状を呈して形成されている。
図2(a)に示したものと同(b)に示したものの相違点は、図2(a)に示した保形ホースは、反射材ライン6と蓄光材ライン7の合計6本以上のラインが、等間隔でかつ交互に配されているものであるのに対して、図2(b)に示したものは、反射材ライン6と蓄光材ライン7の合計6本以上のラインが、反射材ライン6と蓄光材ライン7の1本ずつが比較的狭い間隔で2本一組をなして並列して配され、その2本一組で並列して形成されたラインの3組以上が比較的幅の広い等間隔で配され、かつ反射材ラインと蓄光材ラインが交互に配されているものである点である。
該保形ホースにおいて、蓄光材を有する部分および反射材を有する部分は、それぞれ、図2に示したような連続したライン状のものでなくてもよく、適宜に線が途切れた破線状のものなどでもよい。あるいは、複数の矢印形状が適宜の間隔を有して一方向に配列されている特別な形態のものでもよい。
また、反射材ライン6と蓄光材ライン7は、それぞれ2本などでもよく、ホースの全周長にわたり、ホース横断面の中心角で90度ずつ4本の反射材ライン6と蓄光材ライン7が隙間をあけることなくあるいは少し間隔を開けて、並列に延在しているものであってもよい。内径が18mm〜41mmと、全体として非常に細いものであるので、反射材ライン6と蓄光材ライン7が相互間の隙間をあけることなく、できる限り幅が大きく太く設けられることも視認効果を高く得る上で効果的だからである。
このような保形ホースは、消火栓ボックス10内に収納されているときに、常時、該蓄光材ライン7にある程度光が当たるようにして消火栓設備を構成することが重要である。そのために、従来の消火栓設備では不十分であり、消火栓ボックス10の扉部16の少なくとも一部を透明な部分15を有して形成することにより、その透明な部分15を介して、消火栓ボックス10の外部の光が消火栓ボックス10内の保形ホース1が収納されている空間に入り込むように構成するのである。一般的には、図1に示したような、扉部16の主要部分の面積の50〜90%程度を窓部として構成し、該窓部に透明な強化ガラス板、あるいは透明なアクリル樹脂板などを配することで透明な部分15を形成する。
図1に収納時の状態をモデル的に示したように、保形ホース1は扁平化されることなく、リール状もしくはとぐろ状に巻かれて消火栓ボックス10内に収納される。図1において、11は開閉バルブ、12は放水時の水先となる保形ホースノズルである。13はホース収納支持棒であり、消火活動時には上方に回動されて保形ホース1を引き出すことが可能にされる。
さらに、本発明の消火栓ボックス10において、放水ノズル12および開閉バルブ11のうちの少なくとも一方がその表面に蓄光材の層を有することが、緊急時の操作を確実に行う上で重要であり、保形ホース上の蓄光材が有効になるときは、それと同時に、少なくとも放水ノズル12および開閉バルブ11のうちの一方にも蓄光材の層を設けておくことが有効である。該蓄光材の層は、放水ノズルおよび開閉バルブの双方に設けることが最もよいが、収納時における位置が比較的一定ではない放水ノズルよりも、該位置が明確で固定的であって周囲に光の遮蔽物がないように構成することが容易な水元開閉バルブに蓄光材の層を設けることが操作の迅速性を確実に実現させる上で好ましい。ただし、所在位置が比較的不定である放水ノズルに蓄光材の層を設けることも、放水ノズル位置の把握の容易さ、操作の確実さをもたらす上で有用なものであり、ノズルの全周囲などに設けることがよい。
本発明の消火栓ボックス内に収納される保形ホース1は、例えば、図2に示した例のように、ジャケット2の表面に、ホース長さ方向に延在する複数本の反射材ライン6などの反射材部分を有しており、消火活動者が該保形ホースに光を照射したとき、その光を反射して該ホースの状態、位置等の情報を消火活動者が知ることができる。
すなわち、本発明の消火栓ボックスによれば、火災発生などの緊急時において、暗闇の中にあっても、透明な前扉を通じてあるいは、扉を開けることにより、消火栓ボックス内において収納状態にあるホースの所在や収納状態をその蓄光材の発光および照射光に対する反射光により簡単に認識できる。さらに該ホースを消火栓設備から引き出して使用する際においても、ホースの一部が全長にわたって発光することや照射光に対して反射することにより、該ホースの位置、ホースラインの確認が容易にでき、また、消火栓付近への帰還路(退路)の認識が容易にできる。したがって、消火活動および消火現場からの退却などをより迅速にかつ的確に行うことを可能にし、ひいては消火活動をする者の安全確保につながる。
上述したように保形ホースとして円筒状を保ったまま、消火栓ボックス内で蓄光ライン、反射材ラインが光りの照射を有効に受けるために、蓄光部と反射部をライン状に設ける場合、そのラインとして各1本だけ設けるのでは不十分であり、一方向からの光だけであっても有効な光照射となるように各2本以上ないしは3本以上の蓄光材のラインおよび反射材のラインを設けることが重要なのである。
その好ましい一態様は、図2(a)に示しているように、反射材ライン6と蓄光材ライン7がそれぞれ3本以上であって、それらの合計6本以上のラインが等間隔でかつ交互に前記ジャケットの表面に形成されているもの、あるいは、図2(b)に示しているように、反射材ライン6と蓄光材ライン7がそれぞれ3本以上であり、それらの合計6本以上の反射材ライン6と蓄光材ライン7の1本ずつが比較的狭い間隔で2本一組をなして並列して配され、その2本一組で並列して形成されたラインの3組が比較的幅の広い等間隔で前記ジャケットの表面に形成されているものである。
これらのように構成することにより、一方向から光が当たるときでも、少なくとも反射材ライン6と蓄光材ライン7の各1本には光が照射されることになり、本発明の上述した効果を発揮することが可能になる。
上述した図2(a)、(b)の各態様において、反射材ライン6と蓄光材ライン7の間隔(図2(b)の場合は、同一組をなす反射材ライン6と蓄光材ライン7の間隔)は、設けられるラインの総本数にもよるがラインの縁と縁の距離(間隔)で好ましくは2mm〜12mm程度である。また、特に、ホース径が小さいことに対応し、極力各ラインの幅を大きくして設けるために、反射材ライン6と蓄光材ライン7の間隔を0mmとしてもよい。
反射材ライン6と蓄光材ライン7は、特に限定されるものではないが、それぞれ幅2.5mm以上20mm以下であることが良好な視認性を発揮する上で好ましく、特に、保形ホースのジャケット表面に形成されている反射材ラインと蓄光材ラインが、それぞれ2本以上である場合には、各ラインの幅は5mm以上20mm以下であることが好ましく、あるいは、それぞれ3本以上である場合には、各ラインの幅は2.5mm以上5.5mm以下であることが好ましい。
本発明にかかる消火栓ボックス10は、上述したように、蓄光材を有効に機能させることができるように、その扉部16の少なくとも一部を透明な部分15を有して形成することが重要であるが、蓄光機能とその効果をより強く発揮させるために、さらに他の光源を併用してもよい。
たとえば、
(1)消火栓の所在地を示すために常時点灯している消火栓表示灯の光を消火栓ボックス内まで届くように構成して、常時、蓄光材(蓄光材ライン7)に光が当たるように構成する、
あるいは、
(2)消火栓ボックスの内部に、専用のボックス内部照明灯を常時設置し、該ボックス内部照明灯の光が、常時、蓄光材(蓄光材ライン7)に当たるように構成する、
などの手段を併用してもよい。
本発明の消火栓ボックス内に収納される保形ホースのジャケットの編成に使用される経糸(ジャケットの地部をなす経糸)は、合成繊維からなる紡績糸またはマルチフィラメント糸を用いることが、強度、寸法安定性、生産性など総合的に優れていることから重要である。例えば、ポリエステル紡績糸、ポリエステルマルチフィラメント糸である。
同じく、緯糸は、円筒状を維持し、保形性能を保つために太めの合成繊維モノフィラメント糸を使用することが好ましく、直径で0.8〜1.3mm程度のナイロンモノフィラメント糸、あるいはポリエステルモノフィラメント糸などが好適に使用できる。
反射材を糸表面に有する経糸4は、少なくとも樹脂フィルムの表面に反射材の層が設けられたものを含んでいることが好ましい。
例えば、反射材としてのガラスビーズを、ウレタン樹脂をバインダーにしてポリエステルフィルムに塗布した反射材(ガラスビーズ等)含有樹脂ポリエステルコートフィルム、あるいは、ポリエステルフィルムの表面に金属(例えば、アルミニウムなど)を蒸着した金属被覆ポリエステルフィルムを、1mm幅などにスリットした所謂スリットヤーンを複数本撚り合わせて、さらにその撚り合わせ糸とポリエステル紡績糸の適宜本数を撚り合わせて、該撚り合わせ糸を1本の経糸として用いることなどがホース全体の強度等の機械的特性を落とすことがほとんどなく好ましい。そうした構造の糸の場合、反射材としての、ガラスビーズあるいは金属は撚り合わせ状態に応じて、経糸の表面の一部にほぼ連続的に露出している。
蓄光材を糸表面に有する経糸は、たとえば、原料段階で、蓄光材をポリエステルに練り込んで溶融紡糸したポリエステル繊維を短繊維化した蓄光材含有ポリエステル原綿を使用して紡績糸を作り、さらに、その蓄光材含有紡績糸とポリエステル紡績糸の適宜本数を撚り合わせて、1本の経糸として用いることなどがホース全体の強度等の機械的特性を落とすことがほとんどなく好ましい。そうした構造の糸の場合、蓄光材は撚り合わせ状態に応じて、経糸の表面にほぼ連続的に該経糸の一部として露出している。
ジャケット2の内側面に設けられる合成樹脂からなる内張層は、従来から用いられているウレタン系樹脂あるいは塩化ビニール系樹脂製などの樹脂チューブを用いて、ジャケット内周面に内貼りして設ければよい。
以下、実施例等に基づいて、具体的に本発明の消火栓ボックスについて説明する。
実施例1
本発明にかかる消火栓用の保形ホースとして、以下のようにして準備をした。
ジャケットを構成する経糸として、以下の(a)〜(c)のものを準備した。
(a)経糸(地を構成する経糸):ポリエステル紡績糸20S(綿番手)を6本撚り合わせた合撚糸。
(b)蓄光材を糸表面に有する経糸:蓄光材を練り込んだポリエステル原綿で製造した蓄光材含有ポリエステル紡績糸20S(綿番手)1本と、通常の(上記(a)の)ポリエステル紡績糸20S(綿番手)5本を用いて、計6本撚り合わせた合撚糸。
(c)反射材を糸表面に有する経糸:反射材(ガラスビーズを、バインダー樹脂であるウレタン樹脂に分散含有させたもの)を表面にコーティングしたポリエステルフィルムを幅約1mmにスリットしたスリットヤーンに撚りをかけて糸状にしたものを2本と、通常の(上記(a)の)ポリエステル紡績糸20S(綿番手)4本を用いて、計6本撚り合わせた合撚糸。
緯糸としては、直径約1.2mm、1400デニールのナイロンモノフィラメント糸を準備した。
経糸として、上記(a)〜(c)の糸を使用して、(b)糸による蓄光材ラインの幅、(c)糸による反射材ラインの幅が、それぞれ4.0mm〜5.0mmであるようにして、それぞれのラインが円周方向に中心角で約60度ずつずれて計6本存在する、図2(a)に示した態様の保形ホースのジャケットを製織し、更に、該ジャケットの内側にポリウレタン樹脂チューブを貼り付けて、本発明にかかる消火栓ボックスに収納される保形ホースを製造した。
このものは、使用圧1.0MPa、内径26.5mmの保形ホースである。
この保形ホースを、前扉の主要部の約80%を透明強化ガラスで形成した消火栓ボックス内に収納した。この消火栓ボックスは、蛍光灯により明るく照明された室内に設置されたものであり、該保形ホースを図1に示したようにリール状に巻いた状態で収納するものである。収納時、該保形ホースの根本側は水元開閉バルブに連結され、該水元開閉バルブと放水ノズルには、それぞれ蓄光材の塗布層が設けられている。
その収納状態で3時間放置した後に、蛍光灯照明を消したところ、該保形ホースの蓄光性経糸を織り込んだ蓄光材ライン部分と、水元開閉バルブと放水ノズル部分が発光し、消火栓ボックス内での該保形ホースの存在、該保形ホースと水元開閉バルブとの連結部周辺、該保形ホースと放水ノズルとの連結部周辺の状況を容易に視認することができた。
さらに、その蛍光灯照明を消した状態で、該保形ホースを消火栓ボックスから引き出したところ、該ホースの長手方向に幅約4mmの蓄光発光箇所が発生し、該ホースの引出し状態、さらに消火栓ボックスの位置や水元開閉バルフおよび放水ノズルとの接合状態を容易に確認することができた。
さらに、その暗い状態で、懐中電灯の光を該保形ホースに当てたところ、光を明瞭に反射する筋部が現出し、ホースの存在、全体の状況などを容易に確認することができた。
1:保形ホース
2:ジャケット
3:内張層
4:反射材を糸表面に有する経糸
5:蓄光材を糸表面に有する経糸
6:反射材ライン
7:蓄光材ライン
10:消火栓ボックス
11:開閉バルブ
12:放水ノズル
13:ホース収納支持棒
14:表示灯
15:透明な部分

Claims (7)

  1. 合成繊維からなる経糸と緯糸が筒状に織成されたジャケットの内側面に合成樹脂からなる内張層が設けられた内径が18mm〜41mmの保形ホースが収納されてなる消火栓ボックスであり、該保形ホースの前記ジャケットの表面の少なくとも一部に、反射材を有する部分と蓄光材を有する部分が形成されており、かつ該保形ホースに繋がっている放水ノズルおよび水元開閉バルブのうちの少なくとも一方がその表面に蓄光材の層を有するものであり、かつ、該消火栓ボックスの扉部の少なくとも一部が透明な部分を有して形成されていることにより、該透明な部分を介して、該消火栓ボックスの外部の光が該消火栓ボックス内の前記保形ホースが収納されている空間に入り込むように構成されていることを特徴とする消火栓ボックス。
  2. 前記保形ホースのジャケットの表面に形成されている前記反射材を有する部分と前記蓄光材を有する部分が、それぞれホース長手方向に延びるラインを成しており、該反射材を有する部分からなる反射材ラインと該蓄光材を有する部分からなる蓄光材ラインがそれぞれ2本以上形成され、それら合計4本以上のラインが交互に配されているものであることを特徴とする請求項1記載の消火栓ボックス。
  3. 前記合計4本以上のラインが等間隔で配置されているものであることを特徴とする請求項2記載の消火栓ボックス。
  4. 前記保形ホースのジャケットの表面に形成されている前記反射材ラインと蓄光材ラインがそれぞれ3本であることを特徴とする請求項2または3記載の消火栓ボックス。
  5. 前記保形ホースのジャケットの表面に形成されている前記反射材ラインと蓄光材ラインが、それぞれ2本以上であり、各ラインの幅が5mm以上20mm以下であることを特徴とする請求項〜4のいずれかに記載の消火栓ボックス。
  6. 記保形ホースのジャケットの表面に形成されている記反射材ラインと蓄光材ラインが、それぞれ3本以上であり、各ラインの幅が2.5mm以上5.5mm以下であることを特徴とする請求項〜4のいずれかに記載の消火栓ボックス
  7. 前記放水ノズルおよび前記水元開閉バルブの双方がその表面に蓄光材の層を有するものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の消火栓ボックス。
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