JP6181971B2 - 芳香族化合物の製造方法 - Google Patents

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本発明は、微生物を用いた芳香族化合物の製造方法に関する。
微生物を用いた有用物質生産は、環境負荷を低減しうる物質生産法として近年注目されている。現在、エタノールやブタノール等の脂肪族化合物の微生物による生産方法は比較的開発されている一方、芳香族化合物の生産に関してはかなり遅れをとっている。微生物を用いて合成される芳香族化合物の例として、芳香族アミノ酸やその誘導体を原料とし、これを変換して得られる化合物、木材に含まれているリグニンを原料として得られる分解産物、等が知られている。しかしながら、生産できる芳香族化合物の種類が未だ少なく、所望の化合物を高純度で生産できない等、多くの課題がある。
芳香族化合物は、化学原料としてはもちろん、UV吸収剤、抗菌剤、除草剤等として、幅広く利用されている。例えば、2−アセチル−3,4,5−トリヒドロキシベンゼン酢酸の誘導体は、除草剤(特許文献1及び非特許文献1〜3参照)、花粉形成阻害剤(非特許文献4参照)、抗菌剤(非特許文献5参照)、抗酸化剤(非特許文献6参照)などへの利用が提案されている。
また、微生物による物質生産にあたり、原料として副生成物や廃棄物を利用することが試みられている。このような副生成物や廃棄物は、そのまま廃棄すれば環境汚染につながりかねず、処理には相応のコストがかかる。物質生産の原料としてこれらを用いることができれば、環境負荷の低減や処理コストの低減といった副次的効果が得られる。例えば、近年生産量が増加しているバイオディーゼル燃料は、油脂から製造されるが、製造過程においてグリセリン等が副生される。また、未利用バイオマスである木質廃材や食品廃材等から得られるグルコース等の糖類の有効利用法も模索されている。
中国特許出願公開第1843115号明細書
Huanan Nongye Daxue Xuebao, (2010), 31, p.26-31 Gaodeng Xuexiao Huaxue Xuebao, (2010), 31, p.2010-2014 Gaodeng Xuexiao Husxue Xuebao, (2006), 27, p.1485-1487 Agric. Biol. Chem., (1991), 55, p.1137-1138 Agric. Biol. Chem., (1984), 48, p.1899-900 Agric. Biol. Chem., (1982), 46, p.2369-2371
本発明は、ペニシリウム(Penicillium)属に属する菌類を用いた、2−アセチル−3,4,5−トリヒドロキシベンゼン酢酸又はその誘導体の製造方法を提供することを課題とする。また、本発明は、当該方法に用いられるペニシリウム属菌類を提供することを課題とする。
本発明者等は上記課題に鑑み、グリセリン又はグルコース等を原料として利用でき、芳香族化合物を合成できる微生物について、鋭意検討を行った。その結果、グリセリンやグルコースを炭素源として、2−アセチル−3,4,5−トリヒドロキシベンゼン酢酸及びその誘導体を生産することができる微生物として、ペニシリウム属に属するペニシリウム エスピー(Penicillium sp.)KSM-F26株を見出した。
本発明はこの知見に基づいて完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、資化可能な炭素源を含む培地においてペニシリウム(Penicillium)属に属する菌類を培養し、培養物中に下記式(1)又は式(2)で表される化合物を生成させる、下記式(1)又は式(2)で表される化合物の製造方法、に関する。
Figure 0006181971
また、本発明は、ペニシリウム エスピー(Penicillium sp.)KSM-F26株(NITE P−1475)、に関する。
さらに、本発明は、ペニシリウム(Penicillium)属に属する菌類であって、β−チューブリン遺伝子配列の一部に下記(b)の塩基配列を有し、且つ資化可能な炭素源から前記式(1)又は式(2)で表される化合物を生産する能力を有する菌類、に関する。
(b)配列番号1で表される塩基配列と93%以上の同一性を有する塩基配列
本発明の製造方法によれば、前記式(1)又は式(2)で表される化合物を効率的に生産することができる。また、本発明によれば、当該方法に好適に用いる微生物を提供することができる。本発明の方法により得られる前記式(1)又は式(2)で表される化合物は、化学物質の原料として、又は、除草剤、花粉形成阻害剤、抗菌剤、抗酸化剤等として有用である。
β−チューブリン遺伝子配列を基にして作成した分子系統樹である。図中左下の線はスケールバーを、系統枝の分岐に位置する数字はブートストラップ値(50%以上を表記)を示す。菌名の末尾のTはその種のタイプ由来株を、NTはネオタイプ由来株であることを示す。また、アルファベット及び数字はアクセション番号を示す。 実施例2における、ペニシリウム エスピー KSM-F26株の培養液上清のHPLC分析の結果を示す図である。 実施例3における、ペニシリウム エスピー KSM-F26株による2−アセチル−3,4,5−トリヒドロキシベンゼン酢酸の生産性の経時変化を示す図である。(A)は炭素源としてグリセリンを含有するGPY培地で培養した場合の生産性を、(B)は炭素源としてグルコースを含有するGlnPY培地で培養した場合の生産性をそれぞれ示す。 実施例3における、ペニシリウム エスピー KSM-F26株による2−アセチル−3−ヒドロキシ−4,5−ジメトキシベンゼン酢酸の生産性の経時変化を示す図である。(A)は炭素源としてグリセリンを含有するGPY培地で培養した場合の生産性を、(B)は炭素源としてグルコースを含有するGlnPY培地で培養した場合の生産性をそれぞれ示す。
本発明の製造方法では、資化可能な炭素源を含む培地においてペニシリウム(Penicillium)属に属する菌類を培養し、培養物中に下記式(1)又は式(2)で表される化合物を生成させる。
本発明の方法により製造される化合物は、下記式(1)又は式(2)で表される。
Figure 0006181971
式(1)の化合物は、2−アセチル−3,4,5−トリヒドロキシベンゼン酢酸であり、式(2)の化合物は、2−アセチル−3−ヒドロキシ−4,5−ジメトキシベンゼン酢酸である。なお、本発明において、上記式(1)又は式(2)で表される化合物には、その塩が包含される。
本発明の方法に用いる微生物は、ペニシリウム属に属する菌類(以下、ペニシリウム属菌類)であって、資化可能な炭素源から前記式(1)又は式(2)で表される化合物を合成する能力を有するものであればよい。
具体的な菌株としては、本発明者らにより土壌から分離され、命名された、ペニシリウム エスピー(Penicillium sp.)KSM-F26株を用いることが好ましい。なお、ペニシリウム エスピー KSM-F26株の取得過程については、後記実施例で詳述する。
ペニシリウム エスピー KSM-F26株は、下記の菌学的性質を示す。
(a)培養的性質
1.DifcoTM YM Agar培地(BD社製)における生育:30℃、7日間で良好に生育
2.分離用寒天培地における生育:30℃、6日間で良好に生育
3.ポテトデキストロース寒天培地「ダイゴ」(日本製薬社製)における生育:25℃−27℃、3日間で良好に生育
(b)形態的性質
PDA(ポテトデキストロース寒天培地「ダイゴ」(日本製薬社製))における25℃、14日間培養後の形態を示す。
(1)巨視的観察
灰緑色〜灰色、ビロード状、培地中に黄褐色〜赤褐色系の可溶性色素を一部生産
(2)微視的観察
栄養菌糸から直立し、分岐した枝の先端から直接フィアライドが形成される単輪生〜二輪生のペニシルスが認められ、1細胞で球形〜亜球形、表面が微棘状のフィアロ型分生子を連鎖して形成
(c)生理学的性質
生育温度試験(PDA培地、3日間培養)
27℃ 生育する
30℃ 生育する
37℃ 生育する
45℃ 生育せず
最適生育温度範囲:20〜35℃
最適生育pH範囲:5〜7
(d)化学分類学的性質
ペニシリウム エスピー KSM-F26株は、β−チューブリン(tubulin)遺伝子をコードする塩基配列の部分配列として、配列番号1で表される塩基配列を有する。配列番号1で表される塩基配列を用いて、国際塩基配列データベースに対するBLAST検索を行った結果、ペニシリウム ダレイア(Penicillium daleae)(CBS211.28T)のβ−チューブリン遺伝子配列と最も高い92.6%の相同性を示した。また、配列番号1で表される塩基配列及びペニシリウム属菌類のβ−チューブリン遺伝子配列を用いて分子系統解析を行った結果、ペニシリウム ダレイア(CBS211.28T)とブートストラップ値96%で支持されるクラスターを形成した(図1)。
分子系統樹に基づいて生物や遺伝子の進化を研究する手法は、分子系統学として確立されている(例えば、木村資生編分子進化学入門(培風館)第164〜184頁、「7分子系統樹の作り方とその評価」参照)。β−チューブリン遺伝子の塩基配列に基づく分子系統樹は、対象の微生物のβ−チューブリン遺伝子の塩基配列を、菌学的性質から同微生物と同種又は類縁と推定される公知の微生物のβ−チューブリン遺伝子の塩基配列とともに、多重アラインメント及び進化距離の計算を行い、得られた値に基づいて系統樹を作成することにより、得ることができる。分子系統樹の作成に用いる公知の微生物のβ−チューブリン伝子の塩基配列は、既存のデータベースの同一性検索によっても、取得することができる。ここで、進化距離とは、ある遺伝子間の座位(配列の長さ)あたりの変異の総数をいう。
上記に示した性質は、本発明者らにより分離されたKSM-F26株が、ペニシリウム属に属する菌類であり、最近縁の種がペニシリウム ダレイアであることを支持する。しかし、上記の生理・科学的性質及びβ−チューブリン遺伝子の塩基配列解析結果と、完全に一致する従来種が見当たらないことから、ペニシリウム属菌類の新種であると同定し、ペニシリウム エスピー(Penicillium sp.)として命名した。
ペニシリウム エスピー KSM-F26株は、2012年12月4日付で、独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(千葉県木更津市かずさ鎌足2−5−8)に寄託され、受託番号NITE P−1475を付与された。
ペニシリウム エスピー KSM-F26株は、後述の実施例で実証されるように、資化可能な炭素源から前記式(1)又は式(2)で表される化合物を生産する能力を有する。
さらに、本発明の製造方法では、ペニシリウム属菌類として、ペニシリウム エスピー KSM-F26株の変異株や類縁菌であって、資化可能な炭素源から前記式(1)又は式(2)で表される化合物を生産する能力を有する菌類を用いることも好ましい。具体的には、ペニシリウム属菌類であって、β−チューブリン遺伝子配列の一部に下記(a)の塩基配列を有し、且つ資化可能な炭素源から前記式(1)又は式(2)で表される化合物を生産する能力を有する菌類を好ましく用いることができる。

(a)配列番号1で表される塩基配列と89%以上の同一性を有する塩基配列

上記(a)において、塩基配列の同一性は90%以上が好ましく、93%以上がより好ましく、95%以上がさらに好ましく、97%以上がよりさらに好ましい。
本発明において塩基配列の同一性はLipman-Pearson法(Science,227,1435,(1985))によって計算される。具体的には、遺伝情報処理ソフトウェアGenetyx-Win(ソフトウェア開発)のホモロジー解析(homology search)プログラムを用いて、Unit size to compare(ktup)を2として解析を行うことにより算出される。
また、ペニシリウム エスピー KSM-F26株の類縁菌として、ペニシリウム エスピー KSM-F26株と最近縁の種であるペニシリウム ダレイア及びその類縁菌を好ましく用いることができる。より好ましくはペニシリウム ダレイアである。
ペニシリウム ダレイアの類縁菌としては、β−チューブリン遺伝子配列の一部に、配列番号4に示すペニシリウム ダレイアのβ−チューブリン遺伝子の部分塩基配列と93%以上の同一性を有する塩基配列を有するペニシリウム属菌類が挙げられる。配列番号4に示す塩基配列との同一性は、95%以上が好ましく、97%以上がより好ましく、99%以上がさらに好ましい。
本発明の製造方法に用いるペニシリウム属菌類は、例えば、グリセリン資化性菌の中から取得することができる。一例として、これら資化性菌を、分離用寒天培地(バクトペプトン 0.5%、酵母エキス 0.1%、リン酸鉄 0.01%、グリセリン 10%、ダイゴ人工海水SP 1.8%、寒天 2% (pH6.5))で培養し、上述したペニシリウム エスピー KSM-F26株の菌学的性質(培養的性質、形態的性質、生理学的性質、化学分類学的性質)を適宜組み合わせた指標によりコロニーをスクリーニングすることで、前記式(1)又は式(2)で表される化合物の生産能を有するペニシリウム属菌類を見出すことができる。
本発明は第2の態様として、上記製造方法に用いうる新規微生物である、ペニシリウム エスピー KSM-F26株を提供する。さらに、ペニシリウム エスピー KSM-F26株の変異体又は類縁菌として、ペニシリウム属菌類であって、β−チューブリン遺伝子配列の一部に下記(b)の塩基配列を有し、且つ資化可能な炭素源から前記式(1)又は式(2)で表される化合物を生産する能力を有する菌類を提供する。

(b)配列番号1で表される塩基配列と93%以上の同一性を有する塩基配列

上記(b)において、塩基配列の同一性は95%以上が好ましく、97%以上がより好ましく、99%以上がさらに好ましい。
本発明の製造方法では、上記ペニシリウム属菌類を1種単独で使用してもよく、任意の2種以上を組合わせて使用してもよい。
ペニシリウム属菌類の培養は、資化可能な炭素源を含む培地により行う。
培地へ接種は通常の方法により行うことができ、例えば、生理食塩水に懸濁したペニシリウム属菌類を培地に接種する方法、ペニシリウム属菌類を白金耳で培地に直接接種する方法、等が挙げられる。
培養は、用いる培地の種類等に応じて、通気攪拌培養、振とう培養、静置培養等を適宜選択すればよい。
培地は、ペニシリウム属菌類の培養に通常用いられるものを使用でき、液体培地、固体培地のいずれでもよい。培地の具体例として、例えば、GPY培地が挙げられる。
当該培地に含まれる資化可能な炭素源は、ペニシリウム属菌類がこれを原料として前記式(1)又は式(2)で表される化合物を合成することができるものであれば特に制限されない。具体的には、グリセリン、グルコース、マルトース、シュークロース、セロビオース、可溶性デンプン等が挙げられる。廃棄物や副生成物の有効利用の観点から、グリセリン又はグルコースが好ましい。
培地中の資化可能な炭素源の含有量は、ペニシリウム属菌類が前記式(1)又は式(2)で表される化合物を産生するに足る量であればよい。資化可能な炭素源の添加量を変えることで、前記式(1)又は式(2)で表される化合物の産生量を調節することができる。化合物生産性の観点から、培地1Lに対し、資化可能な炭素源が1g以上200g以下含有されることが好ましく、25g以上100g以下含有されることがより好ましい。資化可能な炭素源は、段階的に培地中に追添してもよい。
上述の資化可能な炭素源は、市販品や化学合成により入手できる。
また、工業生産過程での副生物を利用したり、木質廃材や食品廃材等の未利用バイオマスを原料として合成することもできる。この場合、本発明の製造方法の実施が環境負荷の低減にもつながる。
炭素源として、例えば、バイオ燃料の製造時に生じる副産物として生じるグリセリンを用いることができる。副生物の利用により、余剰物質処理にかかるエネルギーの低減、廃棄による環境汚染の低減、といった副次的な効果が得られる。さらに、副生物は安価に入手できるため、コストを低く抑えられる。副生物を利用する場合、培地に添加する前に、適宜分離や精製等を行ってもよい。
また、炭素源として、木質廃材や食品廃材等のバイオマスから酵素糖化等により合成されたグルコースを用いることもできる。これにより、余剰なバイオマス処理にかかるエネルギーの低減、廃棄による環境汚染の低減、といった副次的な効果が得られる。また、廃棄物を利用するコスト面でのメリットもある。さらに、再生可能な植物由来原料を用いることができるため、二酸化炭素の低減にもつながる。培地には、バイオマスの糖化産物をそのまま用いてもよく、通常の方法によりグルコースを分離、精製して用いてもよい。
培地には、上述した資化可能な炭素源に加えて、微生物の生育に通常必要とされる他の炭素源、窒素源、無機塩類、有機栄養源、無機物、界面活性剤、又は消泡剤等を必要に応じて添加することができる。
上述した資化可能な炭素源以外の炭素源としては、フルクトース、キシロース、可溶性デンプン等が挙げられる。
窒素源としては、硫酸アンモニウム化合物、アンモニア化合物等が挙げられる。
無機塩類としては、鉄、マグネシウム、マンガン、亜鉛、コバルト、ニッケル等が挙げられる。
有機栄養源としては、イーストエクソトラクト、ペプトン、牛肉エキス、魚肉エキス等が挙げられる。
上記窒素源等の培地への添加量は特に制限なく、通常ペニシリウム属菌類の培養に用いられる量を目安に、適宜調整すればよい。一例として、窒素源又は有機栄養源はそれぞれ、培地1Lに対し、0.1g以上20g以下程度添加することが挙げられる。これら窒素源等の培地成分は、必要に応じて培地中に追添することもできる。
培地のpHは適宜調節すればよいが、生育性及び化合物生産性の観点から、2以上10以下の範囲が好ましく、5以上7以下の範囲がより好ましい。
培養条件は、ペニシリウム属菌類が生育でき、前記式(1)又は式(2)で表される化合物を生産できる条件とすればよく、特に制限されない。
培養は、好気的条件下で行うことが好ましい。
培養温度は、ペニシリウム属菌類が生育しうる温度範囲内であればよく、4℃以下37℃以下が好ましく、25℃以上30℃以下がより好ましい。
培養時間は、使用する培地の種類や炭素源の濃度に応じて、適宜選択できる。化合物生産性の観点からは、培地の栄養源が最大限に利用され、かつ培地中に生成する前記式(1)又は式(2)で表される化合物の生成、蓄積量が最大に達した時点で培養を終了させることが好ましい。これらの点を考慮して、培養時間は、24時間以上とすることが好ましく、14日間程度以下とすることが好ましい。なお、培養物中の前記式(1)又は式(2)で表される化合物の生成量は、高速液体クロマトグラフィー、LC−MS等の通常の方法により測定することができる。
培養後、培養物中に生成した前記式(1)又は式(2)で表される化合物を、単離・精製する。なお、本発明において培養物とは、培地(固体培地、液体培養液等)及び培養菌体を含むものである。
特に、前記式(1)又は式(2)で表される化合物は、合成された後、菌体外に蓄積されるため、培養後に菌体を除去して培養液を回収し、培養液から目的化合物を単離・精製することが好ましい。
目的化合物の単離、精製は、微生物による物質生産において通常用いられる手段により行うことができる。例えば、ろ過、遠心分離、真空濃縮、イオン交換又は吸着クロマトグラフィー、溶媒抽出、蒸留、結晶化などの操作が挙げられ、これらを単独で又は必要に応じて適宜組み合わせて用いることができる。これらの操作後、さらに精製等の操作を行ってもよい。
本発明の製造方法により、グリセリンやグルコース等を炭素源として、前記式(1)又は式(2)で表される化合物を製造することができる。得られた前記式(1)又は式(2)で表される化合物は、各種化学物質の原料として、又は、除草剤、花粉形成阻害剤、抗菌剤、抗酸化剤等として有用である。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の製造方法、菌株及び菌類を開示する。
<1> 資化可能な炭素源を含む培地においてペニシリウム(Penicillium)属に属する菌類を培養し、培養物中に前記式(1)又は式(2)で表される化合物を生成させる、前記式(1)又は式(2)で表される化合物の製造方法。
<2> 前記ペニシリウム(Penicillium)属に属する菌類が、ペニシリウム ダレイア(Penicillium daleae)又はその類縁菌である、<1>記載の製造方法。
<3> 前記ペニシリウム(Penicillium)属に属する菌類が、β−チューブリン遺伝子配列の一部に下記(a)の塩基配列を有する菌類である、<1>又は<2>記載の製造方法。
(a)配列番号1で表される塩基配列と89%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上、さらに好ましくは95%以上、よりさらに好ましくは97%以上の同一性を有する塩基配列
<4> 前記ペニシリウム(Penicillium)属に属する菌類が、ペニシリウム エスピー(Penicillium sp.)KSM-F26株(NITE P−1475)である、<1>〜<3>のいずれか1項に記載の製造方法。
<5> 前記炭素源がグリセリン又はグルコースである、<1>〜<4>のいずれか1項に記載の製造方法。
<6> ペニシリウム エスピー(Penicillium sp.)KSM-F26株(NITE P−1475)。
<7> ペニシリウム(Penicillium)属に属する菌類であって、β−チューブリン遺伝子配列の一部に下記(b)の塩基配列を有し、且つ資化可能な炭素源から前記式(1)又は式(2)で表される化合物を生産する能力を有する菌類。
(b)配列番号1で表される塩基配列と93%以上、好ましくは95%以上、より好ましくは97%以上、さらに好ましくは99%以上の同一性を有する塩基配列
<8> 前記炭素源がグリセリン又はグルコースである、<7>記載の菌類。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1.ペニシリウム エスピー(Penicillium sp.)KSM-F26株の取得及び同定
(1)菌株の取得
0.85%(w/v)食塩水5mLに、土壌(沖縄県の土壌)を適量加え、撹拌、静値した後、上部の懸濁液を取り出した。該懸濁液をpH6.5に調整したGPY寒天培地(10%(w/v)グリセリン(和光純薬工業)、0.5%(w/v)Bacto Peptone(BD社製)、0.1%(w/v)Yeast Extract(BD社製)、0.01%(w/v)リン酸鉄(和光純薬工業)、1.8%(w/v)ダイゴ人工海水SP(和光純薬工業)、2.0%(w/v)寒天(和光純薬工業))に適量塗抹し、30℃にて2〜14日間培養した。生育してきた菌株をモノコロニー化し、KSM−F26株と命名した。
(2)菌株の同定
コロニーの性状および形態観察の結果、KSM-F26株は灰緑色〜灰色、ビロード状であり、培地中に黄褐色〜赤褐色の可溶性色素を生産するコロニーを形成し、単輪生〜二輪生のペニシルスに表面が微棘状で球形〜亜球形の1細胞性のフィアロ型分生子を連鎖して形成しており、ペニシリウム ダレイア(Penicillium daleae)の特徴と比較的類似していることが確認された。
次いで、KSM−F26株の染色体DNAを鋳型とし、表1に示す配列番号2の塩基配列からなるオリゴヌクレオチド及び配列番号3の塩基配列からなるオリゴヌクレオチドをプライマー対として用いて、常法に従いPCR反応を行い、β−チューブリン遺伝子をコードする領域のDNAを増幅した。得られたDNA増幅断片の塩基配列を解析し、KSM−F26株のβ−チューブリン遺伝子の部分配列(配列番号1:476塩基)を決定した。
Figure 0006181971
解析した塩基配列を用いて、国際塩基配列データベースに対して、BLAST相同性検索を行ったところ、複数のペニシリウム属菌類由来のβ−チューブリン遺伝子配列との間で高い配列同一性を示した。特に、ペニシリウム ダレイア CBS211.28株のβ−チューブリン遺伝子配列とは、92.6%と最も高い同一性を示した。
次いで、相同性検索の結果、相同性の高かったペニシリウム属又はその無性世代であるユーペニシリウム(Eupenicillium)属に属する菌類との間で、β−チューブリン遺伝子配列に基づく分子系統解析を行った。結果を図1に示す。
分子系統解析の結果、図1に示すように、KSM−F26株はペニシリウム ダレイアとブートストラップ値96%で支持されるクラスターを形成した。
これらの結果から、KSM−F26株が、ペニシリウム属に属する菌類で、ペニシリウム ダレイアの近縁種である、ペニシリウム エスピー(Penicillium sp.)と同定した。
実施例2.ペニシリウム エスピー KSM-F26株により生産される物質の同定
グリセリンを炭素源として、ペニシリウム エスピー KSM-F26株により生産される物質の同定を行った。
1.培養と培養物のHPLC分析
pH6.5に調整したGPY培地(5%(w/v)グリセリン、0.5%(w/v)Bacto Peptone、0.1%(w/v)Yeast Extract、0.01%(w/v)リン酸鉄、1.8%(w/v)ダイゴ人工海水SP)に、ペニシリウム エスピー KSM-F26株を1白金耳植菌し、6日間振とう培養(30℃、250rpm)した。その後、培養液を、12000rpm、20分間遠心分離して、上清画分を分画した。
培養液上清中に含まれる化合物の分析を、カラムとしてAcclaim Surfactant(登録商標、DIONEX製)を用い、日立LaChrom Elite装置(HITACHI社)にて行った。培養液上清サンプルを、0.1%(v/v)ギ酸水溶液で適宜希釈し、0.1%ギ酸水溶液と50%アセトニトリルを含む0.1%ギ酸水溶液とを用意し、これら2種の水溶液を混合することで、0.1%ギ酸水溶液から35%アセトニトリルを含む0.1%ギ酸水溶液への濃度勾配条件(表2に示す)にてHPLCを行い、Corona CAD(商標)荷電化粒子検出器(ESA社製)及びUV検出器(HITACHI社製)を用いて分析した。なお、HPLCは、流速0.5mL/min、カラム温度;30℃、サンプル注入量;10μLで行った。分析サンプルはいずれも、DISMIC−13CP Cellulose Acetate 0.2μm(ADVANTEC社製)でフィルター濾過処理して用いた。
HPLCの結果を図2に示す。
また、コントロールサンプルとしてGPY培地を用い、上記と同様にHPLC分析を行った。
Figure 0006181971
図2に示すように、培養後の上清中には、コントロールサンプルには存在しない特徴的な2つのピーク、ピーク1(溶離時間17.4分)及びピーク2(溶離時間21.1分)が認められた。
2.ピーク成分の精製
pH6.5に調整したGPY培地に、ペニシリウム エスピー KSM-F26株を1白金耳植菌し、7日間振盪培養(30℃、250rpm)した。培養液を、遠心分離(12000rpm、20分)し、上清画分を0.45μmのフィルター濾過処理した。
分画した上清を適宜濃縮し、90cmシリカゲル(ワコーシル C-300)を充填し、超純水で安定化させたカラム(Φ5.0×20cm)に30mL供し、オープンカラムにて超純水で溶出させ、ピーク1を含む画分1及びピーク2を含む画分2を得た。
得られた画分1を適宜濃縮後、精製を行うために、移動相である20%アセトニトリルを含む0.1%ギ酸水溶液で安定化させたInertsil ODS−3分取カラム(ジーエルサイエンス製)を用い、流速7.5mL/min、カラム温度40℃、サンプル注入量200μL、分析時間30分の条件にてHPLC(AZURA(KNAUER社製))を行い、UV(210nm)検出器(VISCTEK 270 DUAL DETECTER(UV検出器)(Malvern社製))にて分析し、ピーク1を分取した。
分取した画分は、上記1.と同様の条件でHPLC分析し、ピーク1が精製されていることを確認した。
同様の操作を、画分2に対しても行い、ピーク2を分取した。分取した画分は、上記1.と同様の条件でHPLC分析し、ピーク2が精製されていることを確認した。
3.ピーク成分の同定
ピーク1をNMRにより解析した。まず、乾固したピーク1のサンプル(3.8mg)をDOに溶解し、AV−600(BRUKER社製)にてH NMR(600MHz)及び13C NMR(150MHz)を測定した。結果を表3に示す。
Figure 0006181971
測定結果を解析したところ、ピーク1の化合物は、下記式(1)で表される2−アセチル−3,4,5−トリヒドロキシベンゼン酢酸と同定された。
Figure 0006181971
ピーク2をNMRにより解析した。乾固したピーク2のサンプル(4.0mg)をCDODに溶解し、H NMR(600MHz)及び13C NMR(150MHz)をAV−600(BRUKER社製)にて測定した。結果を表4に示す。
Figure 0006181971
測定結果を解析したところ、ピーク2の化合物は、下記式(2)で表される2−アセチル−3−ヒドロキシ−4,5−ジメトキシベンゼン酢酸と同定された。
Figure 0006181971
実施例3.前記式(1)又は式(2)で表される化合物の生産性の検討
炭素源の異なる2種類の培地を用いて、ペニシリウム エスピー KSM-F26株を培養し、前記式(1)又は式(2)で表される化合物の生産性を調べた。
pH6.5に調整したGPY培地(5%(w/v)グリセリン、0.5%(w/v)Bacto Peptone、0.1%(w/v)Yeast Extract、0.01%(w/v)リン酸鉄、1.8%(w/v)ダイゴ人工海水SP)、又はpH6.5に調整したGlnPY培地(5%(w/v)グルコース(和光純薬工業)、0.5%(w/v)Bacto Peptone、0.1%(w/v)Yeast Extract、0.01%(w/v)リン酸鉄、1.8%(w/v)ダイゴ人工海水SP)に、ペニシリウム エスピー KSM-F26株を1白金耳植菌し、30℃で振盪培養(250rpm)を行った。所定時間培養後、実施例2と同様に培養液を回収して菌体を除去し、培養液上清中の2−アセチル−3,4,5−トリヒドロキシベンゼン酢酸(前記式(1)で表される化合物)又は2−アセチル−3−ヒドロキシ−4,5−ジメトキシベンゼン酢酸(前記式(2)で表される化合物)の生成量をそれぞれHPLCにて測定した。測定は、培養時間を変えて行い、生産性の経時変化を調べた。
コントロールとして、上記GPY培地からグリセリンを、上記GlnPY培地からグルコースを除いた培地を用いて、上記と同様に培養を行ったサンプルを調製し、経時での生産量を測定した。
結果を図3及び図4に示す。図3は2−アセチル−3,4,5−トリヒドロキシベンゼン酢酸の生産性の経時変化を、図4は2−アセチル−3−ヒドロキシ−4,5−ジメトキシベンゼン酢酸の生産性の経時変化を、それぞれ示す。また、各図の(A)は炭素源としてグリセリンを含有するGPY培地を用いた結果を、(B)は、炭素源としてグルコースを含有するGPY培地を用いた結果をそれぞれ示す。各化合物の生産性は、培養日数12日のサンプルにおける生産量を100とした相対値(%)で示した。
炭素源としてグリセリン又はグルコースを含まない培地で培養したコントロールサンプルでは、2−アセチル−3,4,5−トリヒドロキシベンゼン酢酸及び2−アセチル−3−ヒドロキシ−4,5−ジメトキシベンゼン酢酸のいずれも生産が確認されなかった(図示せず)。
他方、図3及び図4から明らかなように、炭素源としてグリセリン又はグルコースを含む培地で培養したサンプルでは、上記化合物のいずれも良好に生産されることが確認された。
以上の結果より、本発明の製造方法により、前記式(1)又は式(2)で表される化合物を製造できることがわかった。

Claims (5)

  1. 資化可能な炭素源を含む培地においてペニシリウム(Penicillium)属に属する菌類を培養し、培養物中に下記式(1)又は式(2)で表される化合物を生成させる、下記式(1)又は式(2)で表される化合物の製造方法。
    Figure 0006181971
  2. 前記ペニシリウム(Penicillium)属に属する菌類が、ペニシリウム ダレイア(Penicillium daleae)又はその類縁菌である、請求項1記載の製造方法。
  3. 前記ペニシリウム(Penicillium)属に属する菌類が、β−チューブリン遺伝子配列の一部に下記(a)の塩基配列を有する菌類である、請求項1又は2記載の製造方法。
    (a)配列番号1で表される塩基配列と89%以上の同一性を有する塩基配列
  4. 前記ペニシリウム(Penicillium)属に属する菌類が、ペニシリウム エスピー(Penicillium sp.)KSM-F26株(NITE P−1475)である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記炭素源がグリセリン又はグルコースである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製造方法。
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