JP6181686B2 - 発泡性皮膚用外用剤 - Google Patents
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本発明の発泡性皮膚外用剤が一剤型である場合、発泡性皮膚外用剤は実質的に水分を含まない。ここで、実質的に水分を含まないとは、本発明の発泡性皮膚外用剤の保存中に酸性物質と炭酸ガス発生物質とが反応し、炭酸ガスが発生するために必要な量の水分を含まないことを言う。具体的には、一剤型の発泡性皮膚外用剤中の水分含有量は、15%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましく、8%以下であることがさらに好ましい。また、一剤型の発泡性皮膚外用剤は固体状の組成物であることが好ましく、固形状、顆粒状、細粒状、又は粉末状の形態であることがより好ましく、水分を含む液体との混合のしやすさから、顆粒状、細粒状、又は粉末状の形態であることがさらに好ましい。
本発明の発泡性皮膚外用剤が多剤型である場合、少なくとも1つの剤内に水分が含まれていることが好ましい。これにより、水分を含む液体を別途用意することなく、発泡性皮膚外用剤を構成する剤を混合するだけで、炭酸ガス発生による発泡を生じさせることができる。この場合、酸性物質と炭酸ガス発生物質とは、通常、別々の剤内に含まれるが、同一の剤内に含まれてもよい。水分は、酸性物質を含む剤に含まれていてもよいし、炭酸ガス発生物質を含む剤に含まれていてもよいし、その両方に含まれていてもよいし、これらとは別の剤に含まれていてもよい。多剤型の発泡性皮膚外用剤中の水分含有量は、発泡性皮膚外用剤全体の60〜99.8重量%であることが好ましく、75〜99重量%であることがより好ましく、85〜97重量%であることがさらに好ましい。また、多剤型の発泡性皮膚外用剤において、水分を含んでいない剤は、固体状の組成物であることが好ましく、固形状、顆粒状、細粒状、又は粉末状の形態であることがより好ましく、水分を含む剤との混合のしやすさから、顆粒状、細粒状、又は粉末状の形態であることがさらに好ましい。
本発明に用いられる酸性物質は、有機酸、無機酸のいずれでもよく、これらの1種又は2種以上が用いられる。また、使用する酸性物質は、溶解性の観点から固形状、顆粒状、細粒状、又は粉末状であることが好ましい。
本発明に用いられる炭酸ガス発生物質は、様々なものが特に限定されることなく使用できる。また、使用する炭酸ガス発生物質は、溶解性の観点から固形状、顆粒状、細粒状、又は粉末状であることが好ましい。
本発明に係る発泡性皮膚外用剤は、界面活性剤として、少なくとも1種のアミノ酸系界面活性剤を含んでいる。アミノ酸系界面活性剤は、通常、アシル部分とアミノ酸部分とを有する塩である。アミノ酸系界面活性剤におけるアシル部分としては、炭素数8〜22の飽和又は不飽和の脂肪酸が挙げられ、好ましいものとしては、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、及びベヘン酸などが挙げられる。また、やし油やパーム油など天然の油由来のアシル部分を有するものも好適に使用できる。アミノ酸系界面活性剤におけるアミノ酸部分としては、グルタミン酸、グリシン、タウリン、アスパラギン酸、アルギニン、アラニン、リシンなどが挙げられる。アミノ酸系界面活性剤における塩を形成する金属としては、アルカリ金属及びアルカリ土類金属などが挙げられ、具体的には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが挙げられる。そのほかにアンモニウム塩などの4級塩基類なども挙げられる。アミノ酸系界面活性剤としては、アシルグルタミン酸塩、アシルグリシン塩、アシルアルギニンエチルピロリドンカルボン酸塩、アシルアラニン塩、アシルメチルタウリン塩、アシルグルタミン酸リシン塩などが挙げられる。アシルグルタミン酸塩としては、ラウロイルグルタミン酸塩、ココイルグルタミン酸塩、ミリストイルグルタミン酸塩、ステアロイルグルタミン酸塩、パーム脂肪酸グルタミン酸塩などが挙げられる。アシルグリシン塩としては、ココイルグリシン塩、ラウロイルグリシン塩、ミリストイルグリシン塩、ステアロイルグリシン塩などが挙げられる。なかでも、アミノ酸系界面活性剤としては、ココイルグルタミン酸塩、ラウロイルグルタミン酸塩、ココイルグリシン塩、パーム脂肪酸グリシン塩、ラウロイルメチル−β−アラニン塩、ココイルアルギニンエチルピロリドンカルボン酸塩、ココイルメチルタウリン塩などが好ましく、ココイルグリシン塩及びラウロイルグルタミン酸塩がより好ましく、ココイルグリシン塩がさらに好ましい。好適なアミノ酸系界面活性剤として具体的には、ココイルグリシンナトリウム、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム、ココイルグリシンカリウム、ココイルグルタミン酸カリウムなどが挙げられ、なかでもココイルグリシンナトリウム及びラウロイルグルタミン酸ナトリウムが好ましい。
1種のアミノ酸系界面活性剤のみ
2種のアミノ酸系界面活性剤のみ
1種のアミノ酸系界面活性剤及び1種の脂肪酸石けんのみ
2種のアミノ酸系界面活性剤及び1種の脂肪酸石けんのみ。
本発明の発泡性皮膚外用剤は、酸性物質、炭酸ガス発生物質、及び界面活性剤以外の成分をさらに含んでいてもよい。そのような成分としては、例えば、増粘剤、各種有効成分、pH調整剤、溶解補助剤、乳化剤、油脂、香料、保湿剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、殺菌剤、着色剤、ハーブエキス等の各種植物エキス、液状油剤、アルコール、無機塩、滑沢剤、溶剤、抗炎症剤、血行促進剤、生理活性物質、美白剤、及び抗ふけ剤等が挙げられる。
発泡性皮膚外用剤が一剤型である場合、あるいは水分を含まない多剤型である場合、使用に際し、手のひらの上あるいは容器内で水分を含む液体と混合することにより発泡を生じさせる。水分を含む液体については、上述と同様である。使用する水分を含む液体の量は、特に限定されることなく広い範囲で使用することが可能であるが、発泡性皮膚外用剤に対し重量で1〜5倍量で加えることが好ましく、2〜4倍量加えることが一層好ましい。1倍量以上の液体を加えることにより、迅速に皮膚外用剤を溶解することができ、また、十分な量の炭酸ガスを発生させることができる。一方、液体を5倍量以下で加えることにより、発泡性皮膚外用剤の粘度低下による垂れ落ちを防止することができる。
本発明に係る発泡性皮膚外用剤は、例えば、肌の色差、水分蒸散量、角層水分量、肌弾力、肌のしっとり感、肌の明るさ、及び肌の赤みなどの使用後の肌における効果;混ぜやすさ、塗りやすさ、垂れにくさ、及び除去のしやすさなどの使いやすさ;並びに、泡のなめらかさ、及び泡の細かさなどの泡の質;のうちの少なくとも1つの特性が、界面活性剤を含まない場合と比較して向上し得る。
本発明の発泡性皮膚外用剤は、化粧水、乳液、クリーム、パック剤、ピーリング剤等の化粧品や、毛髪用剤、洗浄剤、浴用剤等の医薬部外品、医薬品のいずれにも好適に使用することができる。
表1に示す組成に従い、界面活性剤としてアミノ酸系界面活性剤を含有した実施例1〜6の一剤型の発泡性皮膚外用剤、及び、界面活性剤を加えない比較例1の一剤型の発泡性皮膚外用剤、及び、界面活性剤としてレシチンを含有した比較例2の一剤型の発泡性皮膚外用剤を製造した。
製造した発泡性皮膚外用剤について、使用前後における肌の色差(測定機器:色彩色差計)、水分蒸散量(測定機器:TewameterTM300)、角層水分量(測定機器:SKICON―200EX)、及び弾力(測定機器:CutometerMPA580)を測定した。
製造した発泡性皮膚外用剤について、20代〜30代女性3名を被験者とし、アンケートにて評価を実施した。評価は以下の要領で行った。被験者の前腕内側を洗顔料で洗浄し、測定室にて15分間安静に過ごした。続いて、前記前腕内側の4cm×4cmの範囲に水と混合した発泡性皮膚外用剤を10分間塗布し、静置した。続いて10分後、塗布した発泡性皮膚外用剤を除去し、水で洗浄した。その後、混ぜやすさ、泡のなめらかさ、泡の細かさ、塗りやすさ、垂れにくさ、除去のしやすさ、肌のしっとり感、肌の弾力、肌の明るさ、及び肌の赤みの10項目についてアンケートを実施した。各項目について、実施例1を規準とし、(3点)として表3に示す5段階に点数をつけ、3名の平均値を求めた。
Claims (5)
- 酸性物質、前記酸性物質と反応して炭酸ガスを発生する炭酸ガス発生物質、及び界面活性剤を含む一剤型又は多剤型の発泡性皮膚外用剤であって、前記界面活性剤として、少なくとも1種のアミノ酸系界面活性剤及び脂肪酸石けんを含むことを特徴とする、発泡性皮膚外用剤。
- 前記アミノ酸系界面活性剤として、アシルグルタミン酸塩及びアシルグリシン塩の少なくとも一方を含むことを特徴とする、請求項1に記載の発泡性皮膚外用剤。
- 増粘剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1又は2のいずれか1項に記載の発泡性皮膚外用剤。
- 酸性物質、前記酸性物質と反応して炭酸ガスを発生する炭酸ガス発生物質、及び界面活性剤を含む一剤型又は多剤型の発泡性皮膚外用剤であって、前記界面活性剤として、アシルグリシン塩を含むことを特徴とする、発泡性皮膚外用剤。
- 酸性物質、前記酸性物質と反応して炭酸ガスを発生する炭酸ガス発生物質、及び界面活性剤を含む一剤型又は多剤型の発泡性皮膚外用剤であって、前記界面活性剤として、少なくとも2種のアミノ酸系界面活性剤を含むことを特徴とする、発泡性皮膚外用剤(ただし、入浴剤を除く)。
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