JP6180805B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換装置関する。
フィルムコンデンサ素子を有するコンデンサ装置は、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両に装着される電力変換装置等に搭載される。
電力変換装置では、大電流の充放電が必要とされるため、コンデンサ装置内部のESR(Equivalent Series Resistance:等価直列抵抗)を小さくして損失を少なくすること、および外部への放熱性を良好にすることが望まれる。また、車両などに搭載されると振動を受けるので、耐振動性が要求される。
従来の電気二重層コンデンサ電池として、例えば、下記の構造を有するものが知られている。
電気二重層コンデンサの一対の集電体電極板の一方に、接続リードを介して一方の電極板を接続し、集電体電極板の他方に、接続リードを介して他方の電極板を接続する。電気二重層コンデンサの外周にリング状のスペーサ部材を取り付け、ケース内に収納する。一方・他方の電極板の中央部には突起が設けられており、該両突起がケース設けられた開口部から外部に突出され、電気二重層コンデンサとケースとの間には、スペース部材の幅に対応する空間が形成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−284354号公報
上記引用文献1に記載された電気二重層コンデンサ電池では、集電体電極板と電極板とが接続リードにより接続されるのでESRが大きく、損失が大きい。また、電気二重層コンデンサとケースとの間に空間が形成されているため、放熱性が良好ではなく、かつ、振動された場合に、電気二重層コンデンサの移動に伴う擦れ等による損傷が生じ易い。
本発明の電力変換装置は、積層された導電性フィルムの対向する一対の側端により、ほぼ平面状の一側面および他側面が形成されたフィルムコンデンサ素子と、前記フィルムコンデンサ素子の前記一側面に導電性接合材を介して接合された第1電極と、前記フィルムコンデンサ素子の前記他側面に導電性接合材を介して接合された第2電極と、前記フィルムコンデンサ素子における前記一側面と前記他側面間の外表面全体、および前記フィルムコンデンサ素子における前記一側面および前記他側面それぞれの周縁側の外表面を覆って被着された被覆膜と、を備え、前記被覆膜は、前記第1電極および前記第2電極それぞれの少なくとも外周側を覆って被着されている、複数個のコンデンサ装置と、電力変換部と、前記各コンデンサ装置の前記第1電極に接続される第1の接続部を有する第1の保持板と、前記各コンデンサ装置の前記第2電極に接続される第2の接続部を有する第2の保持板と、前記第1の保持板の前記第1の接続部と前記電力変換部を接続する第1の導電手段と、前記第2の保持板の前記第2の接続部と前記電力変換部を接続する第2の導電手段と、を備え、前記第1の保持板および前記第2の保持板の一方は弾性構造部を有し、前記各コンデンサ装置は、前記弾性構造部の弾性力により前記第1の保持板と前記第2の保持板との間に挟圧されており、さらに、前記電力変換部を構成する複数個のパワー半導体モジュールと、前記複数個のパワー半導体モジュールが、前記各パワー半導体モジュール間に冷却流路が形成されるように取り付けられる流路形成部を有するケースと、を備え、前記第1の保持板および前記第2の保持板は、前記パワー半導体モジュールに接続されるバスバを備えたバスバユニットとして一体化され、前記バスバユニットと前記ケースとは少なくとも一部が面接触している。
本発明のコンデンサ装置は、フィルムコンデンサ素子と第1電極または第2電極とが導電性接合材を介して面接触して接合されるので、ESRを小さくすることができる。また、被覆膜は厚さが薄く、且つ、フィルムコンデンサ素子の外表面に被覆膜が被着される構造であり、内部に空間が形成されることが無いので、放熱性が良好となり、また、耐振動性に優れている。
本発明のコンデンサ装置の一実施の形態を示す外観斜視図であり、(A)は一方の電極側から観た図、(B)は他方の電極側から観た図。 図1に図示されたコンデンサ装置の断面図。 図1に図示されたコンデンサ装置の製造方法を説明するための分解斜視図。 図3に続く工程を説明するための分解斜視図であり、(A)は一方の電極側から観た図、(B)は他方の電極側から観た図。 図4に続く工程を説明するための図であり、(A)は一方の電極側から観た斜視図、(B)は(A)における電極接合部の平面図。 図4に続く工程を説明するための図であり、(A)は他方の電極側から観た斜視図、(B)は(A)における電極接合部の平面図。 (A)、(B)は図1に図示されたコンデンサ装置の被覆膜形成方法を説明するための図。 (A)、(B)は図1に図示されたコンデンサ装置の被覆膜形成方法の他の例を説明するための図。 図8に図示されたコンデンサ装置の回転保持具の分解斜視図。 図1に図示されたコンデンサ装置が搭載された本発明の電力変換装置の一実施の形態を示す外観斜視図。 図10における電力変換装置の上部カバーを取り外した状態の外観斜視図。 電力変換装置におけるベースケースと該ベースケース内に収納されたコンデンサ装置集合体との分解斜視図。 図12に図示されたベースケースを裏面側から観た外観斜視図。 図12に図示されたコンデンサ装置集合体において、ゲート制御基板を取り外した状態を示す外観斜視図。 (A)は図14に図示されたゲート制御基板を取り外したコンデンサ装置集合体の外観斜視図、(B)は(A)の裏面側からの外観斜視図。 図15(A)、(B)に図示されたパワーモジュールとACバスバの分解斜視図。 図15(A)、(B)に図示されたパワーモジュールとバスバユニットの分解斜視図。 図17を裏面側から観た斜視図。 図15(B)に図示されたコンデンサ装置集合体にコンデンサ装置を取り付ける方法を説明するための分解斜視図。 図16に図示されたパワーモジュールを裏面側から観た斜視図。 図20に図示されたパワーモジュールの蓋体を取り外した状態を示す分解斜視図。 図21に図示されたパワーモジュールを表面側から観た斜視図。 図22に図示さのれたパワーモジュール分解斜視図。 (A)は、バスバユニットを一面側から観た斜視図、(B)は(A)に図示されたバスバユニットを裏面側から上下を反転して観た斜視図。 図24(A)、(B)に図示されたバスバユニットの製造方法を説明するための図であり、(A)はバスバユニットを構成する正極側保持板を一面側から観た斜視図、(B)は(A)に図示された正極側保持板を裏面側から上下を反転して観た図、(C)は(B)に図示された正極側保持板にスナップボタン型の接続端子を溶接した図。 図25に続く工程を説明するための図であり、(A)および(B)は正極側保持板に絶縁板を取り付ける方法を説明するための斜視図。 図26に続く工程を説明するための図。
以下、図を参照して、本発明に係るコンデンサ装置、電力変換装置およびコンデンサ装置の製造方法を説明する。
[コンデンサ装置]
図1〜図6を参照して、本発明のコンデンサ装置の一実施の形態を説明する。
図1は、本発明のコンデンサ装置の一実施の形態を示す外観斜視図であり、図1(A)は一方の電極側から観た図、図1(B)は他方の電極側から観た図である。図2は、図1に図示されたコンデンサ装置の断面図あり、図3〜図6は、図1(A)、図1(B)に図示されたコンデンサ装置の製造方法を説明するための分解斜視図である。
コンデンサ装置100は、内部にフィルムコンデンサ素子101を内蔵し、ほぼ円柱形状を有する。
コンデンサ装置100の軸方向の一端側には、第1電極110が設けられ、他端側には第2電極120が設けられている。コンデンサ装置100における柱部の外周面、および軸方向の両側面は、第1電極110および第2電極それぞれの中央部を露出して被覆膜131で覆われている。
フィルムコンデンサ素子101は、例えば、長尺状の高分子フィルムの一面に金属膜を蒸着した一対の導電性フィルムを捲回して円筒形状とされたものである。導電性フィルムの一方は、長手方向に沿う一側縁に沿って形成された金属膜非形成領域を有し、導電性フィルムの他方は、上記一側縁に対向する側縁に沿って形成された金属膜非形成領域を有する。導電性フィルムは、筒部を押し潰した扁平型としてもよい。
フィルムコンデンサ素子101には、捲回方向と直交する方向の導電性フィルムの一対の側端により形成された、ほぼ平面状の一側面101a、他側面101bを有する。この側面101a、101bには、メタリコンと呼ばれる導電性接合材102a、102bが溶射により設けられている。
第1電極110および第2電極は、導電性金属部材により形成されており、それぞれの中心軸は、フィルムコンデンサ素子101の一側面101aまたは他側面101bの中心と同軸上に配設されている。
第1電極110は、フィルムコンデンサ素子101の一側面101a、すなわち、導電性接合材102aに接合されている。同様に、第2電極120は、フィルムコンデンサ素子101の他側面101b、すなわち、導電性接合材102bに接合されている。
フィルムコンデンサ素子101を構成する一対の導電性フィルムの金属膜の各々は、各導電性フィルムに形成された金属膜非形成領域により、導電性接合材102a、102bにより第1電極110または第2電極120のみに接続されている。
第1電極110は、平面視で円板状の周縁部111と、この周縁部111に連なって中央に形成された突出部112を有している。周縁部111はフィルムコンデンサ素子101の一側面101aの導電性接合材102aに接合される。突出部112は、周縁部111から立ち上げて形成され、頭部を有する円筒形形状を有する。突出部112は、外周縁に張出部112aが形成された雄型スナップボタン構造とされている。
第2電極120は、平面視で円板状の周縁部121と、この周縁部121に連なって中央に形成された突出部122を有している。周縁部121はフィルムコンデンサ素子101の他側面101bの導電性接合材102bに接合される。突出部122は、周縁部121から立ち上げて形成され、頭部を有する円筒形形状を有する。突出部122は、第1電極110の突出部112とは異なり、外周縁に張出部を備えていない。すなわち、スナップボタン構造ではない。
被覆膜131は、フィルムコンデンサ素子101を絶縁し保護する機能を有する。被覆膜131は、フィルムコンデンサ素子101の柱部の外周表面全体を覆って形成されている。また、被覆膜131は、フィルムコンデンサ素子101の一側面101aおよび他側面101b、すなわち、導電性接合材102a、102bの外周縁側を覆っている。被覆膜131は、一側面101a側に第1電極110の突出部112を露出する開口部131aを有し、また、他側面101b側に第2電極120の突出部122を露出する開口部131bを有する。
開口部131a、131bの径は、それぞれ、第1電極110の周縁部111、121の径より小さく、突出部112、122の径より大きい。よって、被覆膜131は、フィルムコンデンサ素子101の一側面101a側および他側面101b側において、それぞれ、第1電極110の周縁部111の外周側または第2電極120の周縁部121の外周側を覆って形成されている。
[コンデンサ装置の製造方法]
図3〜図6を参照して、コンデンサ装置100の製造方法を説明する。
図3は、図1に図示されたコンデンサ装置の製造方法を説明するための分解斜視図であり、図4は、図3に続く工程を説明するための分解斜視図であり、図4(A)は一方の電極側から観た図、図4(B)は他方の電極側から観た図である。図5は図4に続く工程を説明するための図であり、図5(A)は一方の電極側から観た斜視図であり、図5(B)は図5(A)における電極接合部の平面図である。また、図6は図4に続く工程を説明するための図であり、図6(A)は他方の電極側から観た斜視図であり、図6(B)は図6(A)における電極接合部の平面図である。
先ず、フィルムコンデンサ素子101を準備する。上述した如く、フィルムコンデンサ素子101を形成する対向する一対の導電性フィルムは、それぞれ、他方の導電性フィルムとは反対側の側面に金属膜非形成領域を有している。
図3に図示されるように、フィルムコンデンサ素子101の軸方向における一側面101aおよび他側面101bに導電性接合材102a、102bを、溶射等、適宜な方法により被着する。導電性接合材102a、102bは、それぞれ、フィルムコンデンサ素子101の一側面101aおよび他側面101bのほぼ全面に被着することが好ましい。
次に、図4(a)、4(b)に図示されるように、フィルムコンデンサ素子101の一側面101aに被着された導電性接合材102aに第1電極110を接合し、フィルムコンデンサ素子101の他側面101bに被着された導電性接合材102bに第2電極120を接合する。図4(a)、4(b)に図示されるように、第1電極110とフィルムコンデンサ素子101の一側面101aとは面接触し、第2電極120とフィルムコンデンサ素子101の他側面101bとは面接触する。従って、コンデンサ装置100内部のESRを小さくすることができる。
そして、図5(a)に図示されるように、フィルムコンデンサ素子101の一側面101aに被着された導電性接合材102aに第1電極110を溶接する。図5(b)に図示されるように、第1電極110の周縁部111を、周方向に沿う複数個所の溶接部113で溶接することが好ましい。
同様に、図6(a)に図示されるように、フィルムコンデンサ素子101の他側面101bに被着された導電性接合材102bに第2電極120を溶接する。図6(b)に図示されるように、第2電極120の周縁部121を、周方向に沿う複数個所を溶接部123で溶接することが好ましい。溶接法としては、レーザ溶接が好ましい。
この後、フィルムコンデンサ素子101および第1電極110と第2電極120のそれぞれの外周側を被覆膜131で覆う。
次に、コンデンサ装置100の被覆膜形成方法の一例を説明する。
[コンデンサ装置の被覆膜形成方法(第1)]
図7(A)、図7(B)は、図1に図示されたコンデンサ装置の被覆膜形成方法を説明するための図である。
コンデンサ装置100の被覆膜131の形成は、図6に図示された被覆膜形成前のコンデンサ装置(以下、「電極付きフィルムコンデンサ素子」という)を保持治具150に取り付けた状態で行う。
保持治具150は、治具本体151、保持部材155a、155bおよび摺動部材152を備えている。治具本体151は、把持部151bと、L字形状に屈曲された支持部151aとを有する。治具本体151には、溝または貫通孔が形成されており、この溝または貫通孔に摺動部材152が摺動可能に取り付けられている。摺動部材152はL字状に屈曲された支持部152aおよび摺動時の操作部152bを有する。治具本体151には、摺動部材152の移動をロックするロック機構部153が設けられている。ロック機構部153は、図示はしないが、例えば、摺動部材152の長手方向に等間隔に設けられた切欠きと、この切欠きに係脱される係止片とから構成される。
治具本体151の支持部151aに保持部材155aが取り付けられている。保持部材155aには円筒形の覆い部161aが形成され、覆い部161aには、コンデンサ装置100の第1電極110に係脱する雌型スナップボタン156が設けられている。覆い部161aの外径は、第1電極110の突出部112の径より大きく、第1電極110の周縁部111の径より小さい。
摺動部材152の支持部152aに保持部材155bが取り付けられている。保持部材155bには、円筒形の覆い部161bが形成され、覆い部161bには、コンデンサ装置100の第2電極120を嵌入する凹部157が設けられている。覆い部161bの径は、第2電極120の突出部122の径より大きく、第2電極120の周縁部121の径より小さい。
保持治具150に、図6に図示された被覆膜形成前のコンデンサ装置100を取り付けるには、操作部152bを掴んで摺動部材152を引出し、保持部材155aと保持部材155b間の間隔を電極付きフィルムコンデンサ素子の軸方向の長さより大きくする。この状態を図7(A)に図示する。
この後、保持部材155aの雌型スナップボタン156に電極付きフィルムコンデンサ素子の第1電極110の突出部112を係入する。また、操作部152bを掴んで摺動部材152を引込めながら、換言すれば、保持部材155aと保持部材155b間の間隔を狭めながら、保持部材155bの凹部157を電極付きフィルムコンデンサ素子の第2電極120の突出部122に嵌入する。これにより、電極付きフィルムコンデンサ素子が、保持治具150の保持部材155a、155bにより保持された状態となる。この状態で、ロック機構部153を操作して、摺動部材152をロックする。この状態を図7(B)に図示する。
図7(B)に図示された状態で、電極付きフィルムコンデンサ素子を、被覆膜131の材料が収容された不図示の被膜液槽に浸漬する。図7(B)に図示された状態では、電極付きフィルムコンデンサ素子の一端面の中央側は覆い部161aにより覆われ、他端面の中央側は、覆い部161bにより覆われている。それ以外は、すべて、外部に表出している。
従って、電極付きフィルムコンデンサ素子の柱部の外周の外表面、一側面101aにおける覆い部161aから表出する外表面、および他側面101bにおける覆い部161bから表出する外表面には被覆膜131が被着する。
被覆膜131の材料としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等が挙げられる。
また、被覆膜131の厚さは、限定する意味ではないが、典型的には1〜2mm程度とすることができる。
[コンデンサ装置の被覆膜形成方法(第2)]
コンデンサ装置100の被覆膜形成方法の他の一例を説明する。
図8(A)、(B)は、図1に図示されたコンデンサ装置の被覆膜形成方法の他の例を説明するための図であり、図9は図8に図示されたコンデンサ装置の回転保持具の分解斜視図である。
第2の被覆膜形成方法は、図6に図示された状態の、被覆膜形成前のコンデンサ装置(以下、「電極付きフィルムコンデンサ素子」という)を回転保持具170に取り付け、回転保持具170を被覆膜の材料が収容された被膜液槽180上で転動させることにより行う。
回転保持具170は、第1電極110の突出部112に係脱する雌型スナップボタン172が形成された円筒形の第1電極支持部材171と、第2電極120の突出部122を嵌入する凹部174が形成された円筒形の第2電極支持部材173と、第1電極支持部材171または第2電極支持部材173に係脱される一対の回転用支持軸175とを備えている。第1電極支持部材171の径は、第1電極110の突出部112の径より大きく、第1電極110の周縁部111の径より小さい。第2電極支持部材173の径は、第2電極120の突出部122の径より大きく、第2電極120の周縁部121の径より小さい。
被覆膜131の材料131Aが収容された被膜液槽180は、周縁部に、一対の側壁181が設けられている。被覆膜形成前のコンデンサ装置が取り付けられた回転保持具170の一対の回転用支持軸175を、それぞれ、側壁181上に載置して転動する。図8(A)、図8(B)に図示されるように、電極付きフィルムコンデンサ素子の一端面は、第1電極支持部材171により覆われ、他端面は、第2電極支持部材173により覆われている。それ以外は、すべて、外部に表出している。
従って、電極付きフィルムコンデンサ素子の柱部の外周の外表面、一側面101aにおける第1電極支持部材171から表出する外表面、他側面101bにおける第2電極支持部材173から表出する外表面には被覆膜131が被着する。
以上説明した通り、上記一実施の形態によれば、下記の効果を奏する。
(1)フィルムコンデンサ素子101の一側面101a、他側面101bのそれぞれに設けられている導電性接合材102a、102bを介して、第1電極110、第2電極120の板面を接合した。このため、フィルムコンデンサ素子101の導電性接合材(メタリコン)102a、102bと第1電極110、第2電極120との接続面積が広くなり、従来の接続リードによる接続に比し、ESRを小さくし、損失を低減することができる。
(2)フィルムコンデンサ素子101の外表面に被覆膜131を被着して、コンデンサ装置100を保護する保護部材とした。被覆膜131は、例えば、浸漬法、塗布法等により形成され厚さが薄い。また、フィルムコンデンサ素子101と被覆膜131との間に空間が形成されることはない。このため、フィルムコンデンサ素子101に発生する熱の放熱性がよい。また、被覆膜131の厚さは、全体が均一となるので、温度分布の偏りが小さくなり、コンデンサ装置100に生じる熱応力を低減することができる。
(3)上述した如く、コンデンサ装置100の保護部材を、フィルムコンデンサ素子101の外表面に被着された被覆膜131としたので、周囲の実装部品との接触による損傷や、振動時におけるコンデンサ装置100内部の部材、例えば、フィルムコンデンサ素子101と保護用ケースとの擦れによる損傷を防止することができる。
(4)コンデンサ装置100は、フィルムコンデンサ素子101の導電性接合材102a、102bに接合された第1電極110の周縁部111の外周側および第2電極120の周縁部121の外周側が、被覆膜131により覆われている構造を有する。コンデンサ装置100が実装された状態において、被覆膜131により、他の電子部品や配線との絶縁距離を確保することができるので、装置全体を小型化することが可能となる。
(5)第1電極110の周縁部111の外周側および第2電極120の周縁部121の外周側を被覆膜131により覆うことにより、コンデンサ装置100は、第1電極110、第2電極120および被覆膜131により外部から密封される。このため、コンデンサ装置100の耐湿性、耐薬品性、異物侵入防止機能等、耐環境性の向上を図ることができる。
なお、上記一実施の形態において、フィルムコンデンサ素子101は、一対の導電性フィルムを捲回して形成された部材として例示した。しかし、フィルムコンデンサ素子101は、多数の導電性フィルムが積層されて形成された部材であってもよく、本発明は、その構造に限定されない。
上記一実施の形態では、第1電極110のみをスナップボタン型とした構造として例示した。しかし、第2電極120もスナップボタン型としてもよい。また、第1電極110および第2電極120をスナップボタン型以外の構造としてもよい。
[電力変換装置]
次に、上記一実施の形態に示されたコンデンサ装置100を備える電力変換装置について説明する。
図10は、図1に図示されたコンデンサ装置が搭載された本発明の電力変換装置の一実施の形態を示す外観斜視図であり、図11は、図10における電力変換装置の上部カバーを取り外した状態の外観斜視図であり、図12は、電力変換装置におけるベースケースと該ベースケース内に収納されたコンデンサ装置集合体との分解斜視図である。また、図13は、図12に図示されたベースケースを裏面側から観た外観斜視図であり、図14は、図12に図示されたコンデンサ装置集合体において、ゲート制御基板を取り外した状態を示す外観斜視図である。
ハイブリッド自動車や電気自動車には、モータに駆動用電力を供給する電力変換装置が搭載されている。電力変換装置は、電池から供給された直流電力を交流電力に変換してモータを駆動し、また、逆にモータで回生した交流電力を直流電力に変換し電池に蓄電する。
電力変換装置は、パワー半導体素子を有するパワーモジュールを備え、高い出力を得るため高電圧で、半導体素子のオン・オフ動作を制御してモータを駆動する。
オン・オフ動作に伴って、半導体素子から発生される発熱量は大きいため、パワーモジュールは、放熱性能の高い構造であることが要求される。
電力変換装置1は、コンデンサ装置集合体500が収納されたベースケース2と上部カバー3とを備えている。
ベースケース2と上部カバー3とは、アルミニウムダイキャストのような金属製材料により形成されている。ベースケース2は、上部および底部が開口された、枠型ボックス状に形成されている。図12、13に図示されるように、ベースケース2の上部側には、コンデンサ装置集合体500に設けられたゲート制御基板501に接続されたモータ制御基板11が取り付けられている。
モータ制御基板11の周囲におけるベースケース2の上部側端面に上部カバー3が取り付けられている。上部カバー3は、ベースケース2の上部側端面上に配設されたOリング等のシール部材12を介してボルト等の締結部材により、ベースケース2に固定されている。上部カバー3が取り付けられたベースケース2の底部にコンデンサ装置集合体500のメインケース(ケース)401がボルト等の締結部材により締結される。ベースケース2、上部カバー3およびメインケース401により電力変換装置1内が気密に保持される。
[コンデンサ装置集合体]
コンデンサ装置集合体500は、電力変換を行うための複数のパワー半導体モジュール200(図23参照;電力変換部)を備えている。
図11に示すように、ベースケース2には、冷却水等の冷却媒体を流入する入口配管21および冷却媒体を流出する出口配管22が設けられている。また、ベースケース2には、パワー半導体モジュール200に高電圧の電力を供給する入力コネクタ31、パワー半導体モジュール200の交流出力端子に接続される出力コネクタ32およびパワー半導体モジュール200の信号端子に接続される信号コネクタ33が取り付けられている。
図15(A)は、図14に図示されたゲート制御基板を取り外したコンデンサ装置集合体の外観斜視図であり、図15(B)は、図15(A)の裏面側からの外観斜視図である。図16は、図15(A)、図15(B)に図示されたパワーモジュールとACバスバの分解斜視図であり、図17は、図15(A)、図15(B)に図示されたパワーモジュールとバスバユニットの分解斜視図であり、図18は、図17を、裏面側から観た斜視図である。また、図19は、図15(B)に図示されたコンデンサ装置集合体にコンデンサ装置を取り付ける方法を説明するための分解斜視図である。
コンデンサ装置集合体500は、パワーモジュール400と、バスバユニット300と、複数のACバスバ351と、複数のコンデンサ装置100とを備えている。
図20は、図16に図示されたパワーモジュールを裏面側から観た斜視図であり、図21は、図20に図示されたパワーモジュールの蓋体を取り外した状態を示す分解斜視図であり、図22は、図21に図示されたパワーモジュールを表面側から観た斜視図であり、図23は、図22に図示されたパワーモジュールの分解斜視図である。
パワーモジュール400は、メインケース401と、複数(本実施形態では6個として例示)のパワー半導体モジュール200とを備えている。メインケース401は、アルミニウムダイキャスト等の金属材料により形成されており、図21〜図23に図示されるように、ベース板410、および冷却媒体流路を形成する周壁部430と上部壁420とが一体に形成されている。周壁部430と上部壁420は、流路形成体を構成する。上部壁420には、パワー半導体モジュール200が挿通される貫通孔421が設けられている。貫通孔421は、各パワー半導体モジュール200が相互に間隔をおいて配置されるように、所定の間隔で直線状に配列されている。ベース板410には、開口部411が設けられており、開口部411は、Oリング等のシール部材491を介在して、ボルト等の締結部材によりベース板410に固定される蓋体412により閉塞されている。ベース板410の開口部411を塞ぐ蓋体412、周壁部430および上壁部420により冷却流路用空間が形成される。
各パワー半導体モジュール200は、図示はしないが、電力変換を行う上下直列アーム回路を構成する複数のパワー半導体素子およびダイオードを有している。
各パワー半導体モジュール200は、図23に図示されるように、放熱用フィン201が設けられた金属製ケース210内に、不図示のパワー半導体素子およびダイオードが接続された金属板により挟持された半導体素子ユニットを収納して、樹脂を充填した構造を有する。金属製ケース210は、フランジ211を有する。各パワー半導体モジュール200は、直流正極端子221、直流負極端子222、信号端子223、交流出力端子225を備えている。
パワー半導体モジュール200の構造およびパワー半導体モジュール200に内蔵される上下直列アーム回路の詳細は、例えば、特開2013−051363号公報に開示されている。
パワー半導体モジュール200が、それぞれ、メインケース401の流路形成体に設けられた貫通孔421に挿通された状態で、不図示のシール部材を介在して、ボルト等の締結部材によりフランジ211をメインケース401に締結して固定されている。
貫通孔の深さは、パワー半導体モジュール200の高さより小さく、パワー半導体モジュール200は上部壁420に固定された状態で、放熱用フィン201が冷却用空間内に配置される。
メインケース401の周壁部430は、第1側壁431および第2側壁432を含んでおり、図16に図示されるように、第2側壁の反対側の側面には、ACバスバホルダ451が設けられている。ACバスバホルダ451は、ボルト等の締結部材により、メインケース401に固定される。ACバスバホルダ451上には、電流検出部材460が、ボルト等の締結部材により固定される。電流検出部材460には、各パワー半導体モジュール200の交流出力端子225に対応して開口部461が設けられている。
ACバスバ351のそれぞれは、先端351a側が電流検出部材460の開口部461内を挿通された状態で、ボルト等の締結部材によりACバスバホルダ451に固定されている。各ACバスバ351は、電流検出部材460の開口部461内を挿通された状態で、先端351aがパワー半導体モジュール200の交流出力端子225に溶接される。
バスバユニット300は、メインケース401のACバスバホルダ451の反対側に配設され、メインケース401の第1側壁431および第2側壁432に接触した状態で、ボルト等の締結部材によりメインケース401に固定されている。バスバユニット300と、メインケース401の第1側壁431および第2側壁432との接触構造の詳細は後述する。
各コンデンサ装置100は、バスバユニット300の外面側に取り付けられている。
図19に図示されるように、バスバユニット300は、メインケース401の第1側壁431に対向する第1対向側壁311およびメインケース401の第2側壁432に対向する第2対向側壁312を有する、ほぼL字形状に形成されている。
第1対向側壁311および第2対向側壁312には、半円筒状の溝321が設けられている。
コンデンサ固定用バンド601は、断面半円弧状の押え部601aが複数個(本実施形態では2個または3個として例示)連続して形成された波形形状を有する。コンデンサ装置100は、第1対向側壁311および第2対向側壁312の溝321に嵌合された状態で、コンデンサ固定用バンド601をボルト等の締結部材により、第1対向側壁311および第2側壁432の各々のねじ孔に締結することにより固定される。コンデンサ装置100は、コンデンサ固定用バンド601の押え部601aにより強固に固定されるので、耐振動性に優れている。
なお、コンデンサ装置集合体500の小型化を図るため、各コンデンサ固定用バンド601は、その高さが、コンデンサ装置100の高さの半分以下とされ、第1対向側壁311および第2対向側壁312における高さ方向にずれた位置に取り付けられる。
[バスバユニット]
図24(A)は、バスバユニットを一面側から観た斜視図であり、図24(B)は、図24(A)に図示されたバスバユニットを裏面側から上下を反転して観た斜視図である。図25(A)は、バスバユニットを構成する正極側保持板を一面側から観た斜視図であり、図25(B)は図25(A)に図示された正極側保持板を裏面側から上下を反転して観た図であり、図25(C)は、図25(B)に図示された正極側保持板にスナップボタン型の接続端子を溶接した図である。また、図26は、図25に続く工程を説明するための図であり、図26(A)、図26(B)は、正極側保持板に絶縁板を取り付ける方法を説明するための斜視図であり、図27は、図26に続く工程を説明するための図である。
図24(A)、図24(B)に図示されたバスバユニット300は、図27に図示される金属製の正極側保持板(第1の保持板)361および負極側保持板(第2の保持板)371を樹脂により一体成形して形成された部材である。
すなわち、バスバユニット300は、正極側保持板361および負極側保持板371を覆う樹脂部310を有する。上述した如く、樹脂部310の第1対向側壁311および第2対向側壁312には、半円筒状の溝321が設けられている。また、樹脂部310は、正極側保持板361と負極側保持板371の上端側および下端側に配置された上側縁部310aと下側縁部310bを有する。
バスバユニット300の第2対向側壁312には、メインケース401の第2側壁432に向かって突出する正極側バスバ362と負極側バスバ372が設けられている。正極側バスバ362の先端362aはパワー半導体モジュール200の直流正極端子221に溶接され、負極側バスバ372の先端372aはパワー半導体モジュール200の直流負極端子222に溶接される。このため、正極側バスバ362の先端362aと負極側バスバ372の先端372aとは離間している。正極側バスバ362と負極側バスバ372の根元側には、両部材の短絡を防止するための絶縁部材611が介装されている。
図17、図18におけるメインケース401のベース板410とは反対側を上方とした場合、図24(B)、図27に図示されるように、正極側保持板361は、上端部側に、換言すれば、メインケース401の反対側に、ほぼ直角方向に延出された端子形成部361aを有する。端子形成部361aは、バスバユニット300の樹脂部310の上側縁部310aとは離間して配置されており、上下方向に変位可能である。端子形成部361aには、複数の接続端子365(第1の接続部)が設けられている。接続端子365は、雌型スナップボタンである。端子形成部361aは弾性を有しており、先端側が上下方向に変形する。
同様に、負極側保持板371は、下端部側、換言すれば、メインケース401側に、ほぼ直角方向に延出された端子形成部371a(図18参照)を有する。端子形成部371aは弾性を有しており、先端側が上下方向に変形する。しかし、端子形成部371aは、バスバユニット300の樹脂部310の下側縁部310bに密着して積層されることにより、上下方向に変位ができない構造とされている。
図25〜図27を参照して、バスバユニット300の製造方法を説明する。
図25(A)、図25(B)に図示されるように、正極側保持板361は、L字状に折曲された形状を有し、上端側に上側縁部361aが形成されている。また、正極側保持板361には、各パワー半導体モジュール200に対応する位置に矩形状の切欠き361bが形成されている。
正極側バスバ362は、先端362aと反対側に、ほぼ直角に折曲された根元部362bを有する。各正極側バスバ362を、正極側保持板361の外側から内側に向けて、先端362aから切欠き361bを挿通する。正極側バスバ362の根元部362bをレーザ溶接またはスポット溶接等により正極側バスバ362に接合する。
そして、図25(C)に図示されるように、正極側保持板361の端子形成部361aに、接続端子365をレーザ溶接またはスポット溶接等により接合する。
次に、図26(A)、図26(B)に図示されるように、正極側バスバ362の一面に絶縁板611を固着する。絶縁部材611は、正極側バスバ362の先端362aを露出して、正極側バスバ362の根元部362bを含めて、正極側バスバ362の一面側を覆う。すなわち、絶縁板611は、図26(A)に図示されるように、正極側バスバ362の根元部362bから先端362aの手前までの長さを有し、且つ、正極側バスバ362と同様な形状を有する。
図27に図示されるように、負極側保持板371には、正極側バスバ362と同数の負極側バスバ372が設けられている。負極側バスバ372は、正極側バスバ362と同様な方法により負極側保持板371に接合される。
正極側保持板361の外側に負極側保持板371を配置し、各負極側バスバ372を正極側保持板361の切欠き361bに挿通して正極側保持板361と負極側保持板371とを接近させる。但し、正極側保持板361と負極側保持板371とは接触することが無いよう、離間させた状態とする。また、各負極側バスバ372は、正極側保持板361の切欠き361bの周縁部から離間させておき、正極側保持板361に接触しないようにする。
この状態で、金型内にインサートし、射出成形などにより一体成形することにより、図24(A)、図24(B)に図示されたバスバユニット300が作製される。
図17、図18に図示されるように、バスバユニット300は、下側縁部310bをメインケース401のベース板410に接触させた状態で、ボルト等の締結部材によりメインケース401の第1側壁431および第2側壁432に取り付けられる。これにより、バスバユニット300の負極保持板371の端子形成部371aは、メインケース401のベース板410上に樹脂部310を介在して積層され、上下方向に変位できないように固定される。
図17に図示されるように、メインケース401の第2側壁432は、第1側壁431より低い高さに形成されており、正極側バスバ362および負極側バスバ372は、第2側壁432上を内方に向かって延出され、パワー半導体モジュール200の直流正極端子221および直流負極端子222に接合される。
正極側保持板361の端子形成部361aに設けられた接続端子365と負極側保持板371の端子形成部371aとの間にコンデンサ装置100が取り付けられる。
上述した如く、負極側保持板371の端子形成部371aは、絶縁体である樹脂部310の下側縁部310bを介在してメインケース401のベース板410上に積層されているため、上下方向に変位することはできない。しかし、正極側保持板361の端子形成部361aおよびバスバユニット300の上側縁部310aは弾性を有しており、換言すれば、弾性構造部を有しており、先端側が上下に変位させることができる。
従って、コンデンサ装置100の第1電極110を正極側保持板361の端子形成部361aに当接し、コンデンサ装置100を上方(開放側)に移動して正極側保持板361の端子形成部361aを上方(開放側)に変位させ、接続端子365と負極側保持板371の端子形成部371aとの間にコンデンサ装置100を取り付けることができる。
このため、コンデンサ装置100の取付け作業を効率的に行うことができる。また、この取付け作業では、コンデンサ装置100には圧縮応力が作用するので、第1電極110とフィルムコンデンサ素子101との接合、および第2電極120とフィルムコンデンサ素子101との接合に対する負荷を小さくすることができる。逆に、コンデンサ装置100に引っ張り応力が作用する場合には、電気的接続に悪影響が生じる。
さらに、取付け後は、正極側保持板361の端子形成部361aの復元力により、コンデンサ装置100は正極側保持板361の端子形成部361aと負極側保持板371の端子形成部371aとの間に挟圧される。このため、コンデンサ装置100の第1電極110と接続端子365との接続、およびコンデンサ装置100の第2電極120と端子形成部371aとの接続は確実となり、耐振動性に優れている。なお、正極側保持板361の端子形成部361aは、上下方向に変位できないように、剛性の大きい材料で形成してもよい。
また、コンデンサ装置100の第1電極110は雄型スナップボタンであり、正極側保持板361の接続端子365は、雌型スナップボタンであるので、コンデンサ装置100の第1電極110と接続端子365の接続は、この点でも耐振動性に優れている。
バスバユニット300をメインケース401の第1側壁431および第2側壁432取り付けることにより、図17に図示されるバスバユニット300の第1対向側壁311の内面(点線で囲む領域I)および第2対向側壁312の内面(点線で囲む領域II)は、それぞれ、図18に図示されるメインケース401の第1側壁431の外面(点線で囲む領域I)および第2側壁432の外面(点線で囲む領域II)に接触する。
図21を参照して、メインケース401には、ベースケース2に設けられた入口配管21に連通する入口流路481および出口配管22に連通する出口流路482が形成されている。
入口流路481から流入した冷却媒体は、矢印に示すように、各パワー半導体モジュール200の間を通り、各パワー半導体モジュール200を冷却して出口流路482から流出する。
コンデンサ装置100が取り付けられたバスバユニット300は、第1対向側壁311と第2対向側壁312が、それぞれ、メインケース401の第1側壁431と第2側壁432に接触している。このため、各コンデンサ装置100を、第1対向側壁311と第2対向側壁312、およびメインケース401の第1側壁431と第2側壁432を介して、メインケース401を循環する冷却媒体により冷却することができる。つまり、コンデンサ装置100から発生する熱を、効率的に冷却経路路に放出することができる。
バスバユニット300の第1対向側壁311、第2対向側壁312と、メインケース401の第1側壁431、第2側壁432とが接触する領域Iおよび領域IIに伝熱グリースまたはめっき等の伝熱性を向上する表面処理を施すことにより、コンデンサ装置100の冷却能力を一層向上することができる。
上記電力変換装置の一実施の形態によれば下記の効果を奏する。
(1)コンデンサ装置100を、弾性構造部を有する正極側保持板361により支持するようにした。コンデンサ装置100は、発生する熱により伸縮するが、正極側保持板361の弾性構造部がコンデンサ装置100の伸縮に追随して変形するので、コンデンサ装置100内部における熱応力が抑制される
(2)コンデンサ装置100を、弾性構造部を有する正極側保持板361により支持するようにした。コンデンサ装置100は、第1電極110を弾性構造部側に当接し、コンデンサ装置100を開放側に移動して弾性構造部を開放側に変位させて、接続端子365と負極側保持板371の端子形成部371aとの間にコンデンサ装置100を取り付けることができる。このため、コンデンサ装置100の取付け作業性がよい。
また、この取付け作業では、コンデンサ装置100には圧縮応力が作用するので、第1電極110とフィルムコンデンサ素子101との接合、および第2電極120とフィルムコンデンサ素子101との接合に対する負荷を小さくすることができる。
さらに、取付け後は、弾性構造部の復元力により、コンデンサ装置100は正極側保持板361の端子形成部361aと負極側保持板371の端子形成部371aとの間に挟圧される。このため、コンデンサ装置100の第1電極110と接続端子365との接続、およびコンデンサ装置100の第2電極120と端子形成部371aとの接続は確実となり、耐振動性に優れている。
(3)コンデンサ装置100の第1電極110と、正極側保持板361の接続端子365との接続をスナップボタン構造としたので、コンデンサ装置100の第1電極110と接続端子365の接続が確実であり、耐振動性が優れている。
(4)コンデンサ装置100をコンデンサ装置100の外周形状と類似の形状である半円筒形のコンデンサ固定用バンド601により、バスバユニット300に固定するようにした。このため、振動などによりコンデンサ装置100に負荷されるモーメントによるバタツキを確実に抑制することができる。
(5)コンデンサ装置100が取り付けられたバスバユニット300における第1対向側壁311、第2対向側壁312が、冷却媒体が循環するメインケース401の第1側壁431と第2側壁432に接触する構造とした。このため、各コンデンサ装置100から発生する熱を、メインケース401の第1側壁431と第2側壁432を介して、メインケース401を循環する冷却媒体により形成される冷却系の効率的に放出することができる。
(6)バスバユニット300に上側縁部310aおよび下側縁部310bを設け、コンデンサ装置100を、上側縁部310aと下側縁部310bとの間に保持する構造とした。コンデンサ装置100は、バスバユニット300の上側縁部310aと下側縁部310bとの間の、中心軸を高さ方向に平行に配列して、多数個、装着することができる。このため、コンデンサ装置集合体500の小型化を図ることができる。
(7)バスバユニット300は、L字状に折曲して形成された第1対向側壁311および第2対向側壁312を有する。第1対向側壁311および第2対向側壁312は、メインケース401において、冷却流路を形成する第1側壁431および第2対向側壁312に沿って配設される。コンデンサ装置100は、L字状に折曲して形成された第1対向側壁311および第2対向側壁312に沿って多数個、配列可能である。これにより、コンデンサ装置集合体500は、スペースが有効に活用された高密度実装化された構造を有しており小型化が実現されている。
なお、上記一実施の形態では、板金からなる正極側保持板361の端子形成部361aを弾性構造部として例示した。しかし、接続端子365とベース板410のような支持部材との間にコイルスプリングを設けたり、支持部材から切り起こした切片により板バネを形成したりして、弾性構造部を構成するようにしてもよい。
上記一実施の形態では、正極側保持板361と負極側保持板371とをインサート成形により樹脂部310で一体化したバスバユニット300とした構造として例示した。しかし、樹脂部310を、正極側保持板361と負極側保持板371とは、別部材として作製してもよい。
上述した電力変換装置1は、ハイブリッド自動車や電気自動車以外、電車や船舶、航空機、さらに工場の設備を駆動する電動機の制御装置として用いられる産業用電力変換装置、或いは家庭の太陽光発電システムや家庭の電化製品を駆動する電動機の制御装置に用いられたりする家庭用電力変換装置に適用可能である。
電力変換装置1として、インバータ装置を例としたが、DC−DCコンバータ装置にも適用が可能である。
また、コンデンサ装置100としては、電力変換装置1以外にも、種々の電気回路装置に適用が可能である。
その他、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内で、種々変形して適用することが可能である。
1 電力変換装置
100 コンデンサ装置
101 フィルムコンデンサ素子
101a 一側面
101b 他側面
102a、102b 導電性接合材
110 第1電極
111、121 周縁部
112、122 突出部
120 第2電極
131 被覆膜
150 保持治具
170 回転保持具
200 パワー半導体モジュール
300 バスバユニット
310 樹脂部
311 第1対向側壁
312 第2対向側壁
361 正極側保持板(第1の保持板)
361a 端子形成部(弾性構造部)
362 正極側バスバ
365 接続端子(第1の接続部)
371 負極側保持板(第2の保持板)
372 負極側バスバ
400 パワーモジュール
401 メインケース(ケース)
410 ベース板
431 第1側壁
432 第2側壁
500 コンデンサ装置集合体

Claims (4)

  1. 積層された導電性フィルムの対向する一対の側端により、ほぼ平面状の一側面および他側面が形成されたフィルムコンデンサ素子と、前記フィルムコンデンサ素子の前記一側面に導電性接合材を介して接合された第1電極と、前記フィルムコンデンサ素子の前記他側面に導電性接合材を介して接合された第2電極と、前記フィルムコンデンサ素子における前記一側面と前記他側面間の外表面全体、および前記フィルムコンデンサ素子における前記一側面および前記他側面それぞれの周縁側の外表面を覆って被着された被覆膜と、を備え、前記被覆膜は、前記第1電極および前記第2電極それぞれの少なくとも外周側を覆って被着されている、複数個のコンデンサ装置と、
    電力変換部と、
    前記各コンデンサ装置の前記第1電極に接続される第1の接続部を有する第1の保持板と、
    前記各コンデンサ装置の前記第2電極に接続される第2の接続部を有する第2の保持板と、
    前記第1の保持板の前記第1の接続部と前記電力変換部を接続する第1の導電手段と、
    前記第2の保持板の前記第2の接続部と前記電力変換部を接続する第2の導電手段と、を備え、
    前記第1の保持板および前記第2の保持板の一方は弾性構造部を有し、前記各コンデンサ装置は、前記弾性構造部の弾性力により前記第1の保持板と前記第2の保持板との間に挟圧されており、
    さらに、前記電力変換部を構成する複数個のパワー半導体モジュールと、
    前記複数個のパワー半導体モジュールが、前記各パワー半導体モジュール間に冷却流路が形成されるように取り付けられる流路形成部を有するケースと、を備え、
    前記第1の保持板および前記第2の保持板は、前記パワー半導体モジュールに接続されるバスバを備えたバスバユニットとして一体化され、
    前記バスバユニットと前記ケースとは少なくとも一部が面接触している、電力変換装置
  2. 請求項に記載の電力変換装置において、
    さらに、前記各コンデンサ装置を前記第1の保持板または前記第2の保持板に固定するコンデンサ固定用バンドを備えている、電力変換装置。
  3. 請求項に記載の電力変換装置において、
    前記ケースは、前記パワー半導体モジュールが取り付けられる領域の外周に、前記バスバユニットに接触する側壁を有する、電力変換装置。
  4. 請求項に記載の電力変換装置において、
    前記第1の接続部および前記第2の接続部の少なくとも一方はスナップボタン型接続端子である、電力変換装置。
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