JP6179323B2 - 保全管理支援装置、保全管理支援方法、プログラム、記憶媒体 - Google Patents

保全管理支援装置、保全管理支援方法、プログラム、記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、設備の保全管理を支援するための保全管理支援装置等に関する。
近年、定期的に設備の維持管理を行うだけでなく、リスク評価に基づいて最適な設備の保全時期を算出し、コストの最適化を行う技術が開発されている。
例えば特許文献1には、機器の部品毎に単価、保守にかかる人員、保守人件費、故障モードをデータベースに蓄積し、さらにデータをイベントツリー解析、故障木解析した結果から得られる発生頻度、兆候現象、発生原因、対策方法、停止損費を故障モード毎に蓄積することで、データからメンテナンス費用およびリスク推定額を算出し、時系列に沿ってメンテナンス費用とリスク推定額を加算後、得られた加算額が最小になる時点を周期として、データベースに蓄積されている情報と合わせて提示するシステムが記載されている。
特許第4237610号
ところで、生産物が多品種にわたる製造現場においては、製造するロットや材料等によって設備の運転条件など生産状況が頻繁に変わる。生産状況が変われば部品への負荷が変わるため、故障の可能性が変わる。よって、故障診断を行うためには生産状況を考慮することも重要であり、このような条件を考慮にいれない場合、故障診断の信頼性が低下し、正確な保全時期を提示できない恐れがある。
また、現場では部品の劣化が生じても生産を続けることがあるが、従来のシステムではこのようなケースで生産を続ける場合の設備能力等の損失を考慮しておらず、過剰な保全による保全費の増大や、突発的な損失の増大につながり、適切なタイミングでのメンテナンスが難しかった。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、好適に設備の保全管理の支援ができる保全管理支援装置等を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するための第1の発明は、製品の生産状況に関するデータを、生産設備の各部品について定められた故障条件に関するデータと比較し、前記生産状況が前記故障条件を満たす部品を抽出する故障診断部と、同じ製品の生産状況に関するデータを、直近の生産時とそれ以前の生産時で比較し、生産状況の差による損害額を算出し、前記故障条件を満たす部品の保全費用と比較するリスク評価部と、前記損害額が、前記保全費用を上回る場合に保全のタイミングとなった旨の警告を表示する警告表示部と、を具備することを特徴とする保全管理支援装置である。
本発明では、製品の生産状況を考慮した故障診断の結果に基づいて、保全費用と損害額(リスク)の観点から保全に適切なタイミングを提示でき、異なる多品種の生産にも適用可能である。また、同じ製品の生産状況を把握することで、設備能力の低下と保全費用のバランスを考慮したタイミングが提示できるようになる。
前記故障診断部は、前記生産状況として、製品の生産数量と生産時に無駄となった材料の数量の和である投入数量、生産設備の運転速度と運転時間の積である運転量、生産設備の運転時間の少なくともいずれかを、前記故障条件と比較することが望ましい。
これにより、部品の故障可能性を、生産状況との関係に基づいて好適に診断できる。
前記リスク評価部は、前記生産状況として、生産時に無駄となった材料、生産設備の運転速度に関し、生産時に無駄となった材料が、直近の生産時でそれ以前の生産時よりも増加したことによる材料損害額を算出し、生産設備の運転速度が、直近の生産時でそれ以前の生産時よりも低下したことによる能率損害額を算出し、前記材料損害額と前記能率損害額を含む額を、前記損害額として算出することが望ましい。
これにより、設備能力の低下によるリスクを考慮し、保全費用との比較により好適な保全タイミングの提示ができる。
前記生産設備が、印刷機であることが望ましい。
印刷分野では、多品種の印刷品目によって生産状況が頻繁に変わることから、本発明の保全管理支援装置によりこのような状況下で保全タイミングを適切に把握できることが特に重要である。
第2の発明は、コンピュータが、製品の生産状況に関するデータを、生産設備の各部品について定められた故障条件に関するデータと比較し、前記生産状況が前記故障条件を満たす部品を抽出するステップと、同じ製品の生産状況に関するデータを、直近の生産時とそれ以前の生産時で比較し、生産状況の差による損害額を算出し、前記故障条件を満たす部品の保全費用と比較するステップと、前記損害額が、前記保全費用を上回る場合に保全のタイミングとなった旨の警告を表示するステップと、を実行することを特徴とする保全管理支援方法である。
第3の発明は、コンピュータを、製品の生産状況に関するデータを、生産設備の各部品について定められた故障条件に関するデータと比較し、前記生産状況が前記故障条件を満たす部品を抽出する故障診断部と、同じ製品の生産状況に関するデータを、直近の生産時とそれ以前の生産時で比較し、生産状況の差による損害額を算出し、前記故障条件を満たす部品の保全費用と比較するリスク評価部と、前記損害額が、前記保全費用を上回る場合に保全のタイミングとなった旨の警告を表示する警告表示部と、して機能させるためのプログラムである。
第4の発明は、コンピュータを、製品の生産状況に関するデータを、生産設備の各部品について定められた故障条件に関するデータと比較し、前記生産状況が前記故障条件を満たす部品を抽出する故障診断部と、同じ製品の生産状況に関するデータを、直近の生産時とそれ以前の生産時で比較し、生産状況の差による損害額を算出し、前記故障条件を満たす部品の保全費用と比較するリスク評価部と、前記損害額が、前記保全費用を上回る場合に保全のタイミングとなった旨の警告を表示する警告表示部と、して機能させるためのプログラムを記憶した記憶媒体である。
本発明により、好適に設備の保全管理の支援ができる保全管理支援装置等を提供することができる。
保全管理支援装置1のハードウエア構成を示す図 保全管理支援装置1の機能構成を示す図 各DBを示す図 保全管理支援方法の手順を示すフローチャート 保全管理支援方法の手順を示すフローチャート 各データを示す図
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
(1.保全管理支援装置1)
まず、図1、2等を参照して本発明の実施形態に係る保全管理支援装置1について説明する。
本実施形態の保全管理支援装置1は、オフセット印刷機等の印刷機の保全管理を支援するために用いられる。印刷機は、用紙(材料)への印刷を行うことにより多品種の印刷物を製品として生産する生産設備であるが、印刷機の各部品の劣化により設備能力が低下し、印刷時に無駄となる損紙が増加したり、運転速度(印刷速度)を低くして運転せざるを得ないことがある。
図1は、保全管理支援装置1のハードウエア構成を示す図である。図1に示すように、保全管理支援装置1は、制御部11、記憶部12、入力部13、表示部14、通信部15等がバス16を介して接続された一般的なコンピュータで実現できる。
制御部11は、CPU、ROM、RAM等で構成される。
CPUは、記憶部12、ROM等に格納されるプログラムをRAM上のワークメモリ領域に呼び出して実行し、バス16を介して接続された各部を駆動制御し、後述する処理を実現する。ROMは、不揮発性メモリであり、プログラムやデータ等を恒久的に保持している。RAMは、揮発性メモリであり、記憶部12、ROM等からロードしたプログラム、データ等を一時的に保持するとともに、制御部11が各種処理を行う為に使用するワークエリアを備える。
記憶部12は、ハードディスクドライブ等であり、制御部11が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ等が格納される。プログラム等は、制御部11のCPUにより必要に応じて読み出されてRAMに移され、各種の手段として実行される。
入力部13は、保全管理支援装置1に対して操作指示、動作指示、データ入力等を行うためのもので、例えば、キー、マウス等の入力装置である。
表示部14は、液晶パネル等のディスプレイ装置、およびディスプレイ装置と連携して表示機能を実現するための論理回路等を有する。
通信部15は、ネットワーク等を介した通信を媒介する通信インタフェースである。
バス16は、各部間の制御信号、データ信号等の授受を媒介する経路である。
次に、保全管理支援装置1の機能構成について、図2を参照して説明する。
図2に示すように、保全管理支援装置1は、故障診断部2、リスク評価部3、警告表示部4を有し、保全情報DB(データベース)5、設備情報DB6、生産情報DB7、リスク情報DB8、対策状況DB9を備える。
故障診断部2は、保全管理支援装置1の制御部11が、印刷物の生産状況に関するデータを、印刷機の各部品について定められた故障条件に関するデータと比較し、生産状況が故障条件を満たす部品を抽出するものである。この場合の生産状況の例としては、後述するS8(図4参照)において比較を行う投入数量、運転量、運転時間などがある。
リスク評価部3は、保全管理支援装置1の制御部11が、同じ製品の生産状況に関するデータを、直近の生産時とそれ以前の生産時で比較し、生産状況の差による損害額を算出し、上記した故障条件を満たす部品の保全費用と比較するものである。この場合の生産状況の例としては、後述するS24(図5参照)において比較を行う損紙や運転速度などがある。
警告表示部4は、保全管理支援装置1の制御部11が、上記の損害額が、上記の保全費用を上回る場合に保全のタイミングとなった旨の警告を表示するものである。
保全情報DB5は、部品の故障を防ぐための対策を行った保全実績に関するデータを記憶したデータベースである。
保全情報DB5の例を図3(a)に示す。図に示すように、保全情報DB5は、管理番号100、部品番号101、故障発生日102、故障モード103、故障原因104、故障兆候105、対策方法106、実施日107、所要時間108、所要人数109、人件費110、部品単価111、損害額112、対策後状況113を有する。
管理番号100は、データを識別する番号である
部品番号101は、印刷機の各部品を識別する番号である。
故障発生日102は、実際に部品の故障が発生した日を示す。なお、本実施形態では後述するように損害額と保全費用との比較により保全タイミングを提示するので、故障発生前に保全を実施できるが、故障発生日102などのデータは、実際に故障が発生したケースで記録される。
故障モード103は、部品の故障の種類を分類したものであり、例えば「ボルト破断」などである。
故障原因104は、部品の故障の原因を記録したものである。
故障兆候105は、部品の故障の兆候を記録したものである。
対策方法106は、保全時にとった故障対策である。
実施日107は、部品の故障対策を行い、保全を実施した日である。
所要時間108は、部品の故障対策に要した時間である。
所要人数109は、部品の故障対策に要した人員の数である。
人件費110は、部品の故障対策に要した人件費である。
部品単価111は、部品の単価である。
損害額112は、部品が故障条件を満たす場合のリスクを金額で表したものである。
対策後状況113は、部品の故障対策後の状況である。
図2に示す設備情報DB6は、部品情報DB6aと故障モードDB6bから構成される。
部品情報DB6aは、印刷機の部品に関するデータを記録したデータベースである。
図3(b)に示すように、部品情報DB6aは、部品番号101、年式・形式114、故障発生日102、故障モード103、対策方法106を有する。
年式・形式114は、部品の年式や形式を示す。
故障モードDB6bは、部品の故障に関するデータを記録したデータベースである。
図3(c)に示すように、故障モードDB6bは、部品番号101、故障モード103、故障原因104、故障兆候105、発生条件115、前回保全日116、対策方法106、所要時間108、所要人数109、人件費110、部品単価111、損害額112、損害額寄与率117を有する。
発生条件115(故障条件)は、部品情報101の部品の故障発生条件を示し、後述する投入数量、運転量、運転時間などで表される。
前回保全日116は、前回に故障対策を行った日を示す。
損害額寄与率117は、部品が故障条件を満たす場合、どの程度損害額に影響するかを数値化したものである。例えばモーターとボルトの劣化では、生産に与える影響の大小は異なることから、これを予め数値化しておき後述する計算において用いる。
図2に示す生産情報DB7は、製品情報DB7a、プロセス情報DB7bを有する。
製品情報DB7aは、製品の生産状況および受注情報を、品名や生産日等ごとにデータとして記録したデータベースである。
図3(c)に示すように、製品情報DB7aは、管理番号100、得意先118、品名119、生産日120、ロット121、生産数量122、損紙123、材料124、仕様125を有する。
得意先118は、製品の得意先である。
品名119は、製品の品名である。
生産日120は、製品の生産日である。
ロット121は、製品のロットである。
生産数量122は、製品の生産数量である。
損紙123は、印刷時に無駄となった用紙の数量である。
材料124は、製品の材料であり、印刷物の場合、紙等である。
仕様125は、製品の仕様である。
プロセス情報DB7bは、設備管理条件を含む生産状況をデータとして記録したデータベースである。
図3(e)に示すように、プロセス情報DB7bは、管理番号100、運転時間126、運転速度127、センサデータ128を有する。
運転時間126は、印刷機の運転時間である。
運転速度127は、印刷機の運転速度である。
センサデータ128は、印刷機付属のセンサ等により取得した各種管理情報である。
図2に示すリスク情報DB8は、部品ごとに、損害額等のリスクをデータとして記録したデータベースである。
リスク情報DB8は、図3(f)に示すように、部品番号101、故障発生日102、故障モード103、前回保全日116、対策方法106、損害額112、生産数量122、損紙123、運転時間126、運転速度127、保全費用129を有する。
保全費用129は、部品番号101の部品の保全にかかる費用である。
なお、リスク情報DB8の生産数量122や損紙123、運転時間126、運転速度127としては、前回保全日以降の各生産時の値を記録するものとする。
図2に示す対策状況DB9は、部品の故障への対策状況のデータを記録したデータベースである。
対策状況DB9は、図3(f)に示すように、部品番号101、故障モード103、対策方法106、損害額112、保全費用129、実施状況130を有する。
実施状況130は、部品の保全の実施状況であり、例えば「未実施」などである。
(2.保全管理支援方法)
次に、本実施形態の保全管理支援装置1による保全管理支援方法について、図4、5等を参照して説明する。図4、図5は、それぞれ、保全管理支援方法における故障診断手順、リスク評価および警告表示手順の流れを示すフローチャートであり、各ステップは保全管理支援装置1の制御部11が実行する処理である。
(2−1.故障診断手順)
本実施形態では、製品の生産終了後、その製品生産に係る管理番号100、得意先118、品名119、生産日120、ロット121、生産数量122、損紙123、材料124、仕様125、運転時間126、運転速度127、センサデータ128を含む生産データA(図6(a)参照)を保全管理支援装置1に入力する。
保全管理支援装置1は、この直近の生産時の生産データAの入力を受付けて(図4のS1)、生産データAの各データを生産情報DB7の製品情報DB7a、プロセス情報DB7bの対応する項目のデータとして記録する。
また、保全管理支援装置1は、設備情報DB6の部品情報DB6a、故障モードDB6bから、印刷機の各部品の部品番号101、年式・形式114、故障発生日102、故障モード103、故障原因104、故障兆候105、発生条件115、前回保全日116、対策方法106、所要時間108、所要人数109、人件費110、部品単価111、損害額112、損害額寄与率117を含む設備データB(図6(b)参照)を読み込む(S2)。
そして、保全管理支援装置1は、上記の生産データAから、製品の生産状況として、直近の製品生産時の投入数量を生産数量122と損紙123の和として算出するとともに、運転量を運転時間126と運転速度127の積として算出する(S3)。
次に、保全管理支援装置1は、リスク情報DB8を参照し、設備データBの各部品の部品番号101に対応するデータがあるか否かを判定する(S4)。
保全管理支援装置1は、部品番号101に対応するデータがリスク情報DB8にある部品(S4;Yes)については、リスク情報DB8から、当該部品番号101に対応するリスクデータC(図6(c)参照)として、部品番号101、故障発生日102、故障モード103、前回保全日116、対策方法106、損害額112、生産数量122、損紙123、運転時間126、運転速度127、保全費用129を取得する(S5)。
そして、リスクデータCの生産数量122、損紙123から、前回保全日以降の投入数量を算出し、S3で算出した直近の製品生産時の投入数量をこれに積算する。同じく、リスクデータCの運転時間126、運転速度127から、前回保全日以降の運転量を算出し、S3で算出した直近の製品生産時の運転量をこれに積算する。また、リスクデータCの運転時間126に、直近の製品生産時の運転時間126を積算する(S6)。こうして算出した投入数量、運転量、運転時間は後述するS8における比較に用いられる。
一方、保全管理支援装置1は、設備データBの部品番号101に対応するデータがリスク情報DB8にない部品(S4;No)については、上記S5、S6の処理は行わず、S3で算出した投入数量、運転量、および前記の生産データAの運転時間126を後述するS8の比較で用いる。
次に、保全管理支援装置1は、故障モードDB6bに、設備データBの各部品の部品番号101に対応する故障の発生条件115があるか否かを判定する(S7)。
発生条件115が無い部品(S7;No)については、そのまま処理を終了する。一方、発生条件115が有る部品(S7;Yes)については、その発生条件115(投入数量、運転量、運転時間)と、上記算出した投入数量、運転量、運転時間とを比較する(S8)。
保全管理支援装置1は、上記算出した投入数量、運転量、運転時間のいずれかが発生条件115を超過すれば(S9;Yes)、その部品に故障の可能性があるとし、条件超過データD(図6(d)参照)として、部品番号101と、発生条件115に対応する故障モード103とを記録する。こうしてリスク評価対象の部品を抽出してゆき、その部品番号101と故障モード103が条件超過データDとして記録される(S10)。
一方、上記算出した投入数量、運転量、運転時間の全てが発生条件115以下(S9;No)であれば、その部品をリスク評価対象とせず、処理を終了する。
以上により、各部品の故障可能性の診断が行われ、条件超過データDとして抽出された部品が、以降のリスク評価対象となる。なお、ここではリスク情報DB8の更新等も併せて行うことができる。すなわち、リスク情報DB8において設備データBの部品番号101に対応するデータがある場合は、その生産数量122、損紙123、運転時間126、運転速度127に、生産データAが示す直近の生産時の生産数量122、損紙123、運転時間126、運転速度127を追加して更新される。また、設備データBの部品番号101に対応するデータが無い場合は、前記の生産データA、設備データB等から必要な情報を取得して当該部品番号101に対応するデータが新たに作成される。
(2−2.リスク評価手順)
本実施形態では、上記の条件超過データDが入力されると、保全管理支援装置1が、条件超過データDの入力を受付けて(図5のS21)、製品情報DB7a、プロセス情報DB7bから、管理番号100、得意先118、品名119、生産日120、ロット121、生産数量122、損紙123、材料124、仕様125、運転時間126、運転速度127、センサデータ128を含む生産データAを取得する(S22)。
また、保全管理支援装置1は、部品情報DB6a、故障モードDB6bから、条件超過データDの部品番号101に対応する部品の、部品番号101、年式・形式114、故障発生日102、故障モード103、対策方法106、故障原因104、故障兆候105、発生条件115、前回保全日116、所要時間108、所要人数109、人件費110、部品単価111、損害額112、損害額寄与率117を含む設備データBを読み込む(S23)。
そして、保全管理支援装置1は、上記取得した生産データAにおいて、直近の生産日120のデータと、該データと同じ品名119の、直近の生産日120の前回の生産日120のデータとの間で、損紙123と運転速度127を比較する(S24)。
そして、前回の損紙123より直近の損紙123の量が大きく、かつ、前回の運転速度127より直近の運転速度127が小さい場合(S25;Yes)、下式(1)により、損紙123が増加したことによる損紙損害額を算出する(S26)とともに、下式(2)により、運転速度127が低下したことによる能率損害額を算出する(S27)。
損紙損害額=(直近の損紙123−前回の損紙123)×単価×損害寄与率…(1)
能率損害額=(前回の運転速度127−直近の運転速度127)×直近の運転時間126×単価×損害寄与率…(2)
ここで、式(1)の単価は用紙の単価、式(2)の単価は運転速度の単位低下量あたりの損害額であり、予め記憶部12に記憶されている。また、式(1)、(2)の損害寄与率は、条件超過データDの各部品の損害額寄与率117の合算値を使用する。
なお、上記のS24の判定で、直近の損紙123が前回の損紙123以下であるか、直近の運転速度127が前回の運転速度127以上の場合(S25;No)、処理は後述するS28に移る。
保全管理支援装置1は、S28において、リスク情報DB8を参照し、条件超過データDの部品番号101全ての保全費用129を合算し、総保全費用を算出する(S28)。
また、保全管理支援装置1は、条件超過データDの部品番号101全ての損害額112の合算値と、上記算出した損紙損害額と、能率損害額との和を算出し、条件超過データDの部品番号101の全ての部品による総損害額とする(S29)。
そして、保全管理支援装置1は、上記算出した総損害額と総保全費用とを比較する(S30)。
総損害額が総保全費用より大きい場合(S30;Yes)、保全管理支援装置1は、条件超過データD、リスク情報DB8等から必要な情報を取得するなどして、条件超過データDの部品に関し、部品番号101、故障モード103、損害額112、保全費用129、対策方法106、実施状況130からなる保全部品データE(図6(e)参照)を作成し、当該保全部品データEの内容を表示部14等に表示するなどして、部品の適切な保全のタイミングとなった旨の警告を表示する(S31)。
また、保全管理支援装置1は、保全部品データEの各データを対策状況DB9に書き込み(S32)、リスク情報DB8の上記部品番号101等に対応するデータを消去してリセットし(S33)、一連の処理を終了する。
一方、前記のS30において、総損害額が総保全費用以下の場合(S30;No)は、まだ保全のタイミングとはなっていないとしてそのまま処理を終了する。
この後は、オペレータが、S31の警告を見て部品の交換など保全を行い、保全を行った部品に関し、部品番号101、故障発生日102、故障モード103、故障原因104、故障兆候105、対策方法106、実施日107、所要時間108、所要人数109、人件費110、部品単価111、損害額112、対策後状況113などを保全データF(図6(f)参照)として入力する流れとなる。
保全管理支援装置1は、保全データFの入力を受付けると、これを保全情報DB5に記録するとともに、部品情報DB6a、故障モードDB6bにおいて保全データFに対応する項目のデータの記録を行う。また、保全管理支援装置1は、保全データFと対策状況DB9を比較し、保全データFの部品番号101に対応するデータが対策状況DB9にある場合には、これを消去しリセットする。
なお、保全が未実施である対策状況DB9の各データは、継続的に保全管理支援装置1の表示部14に表示するなどして部品の保全タイミングになっている旨の警告を行うとよい。
以上説明した本実施形態の保全管理支援装置1によれば、製品の生産状況を考慮した故障診断の結果に基づいて、保全費用と損害額(リスク)の観点から保全に適切なタイミングを提示でき、異なる多品種の生産にも適用可能である。また、同じ製品の生産状況を把握することで、設備能力の低下と保全費用のバランスを考慮したタイミングが提示できるようになる。
また、本実施形態では前記のS8において投入数量や運転量、運転時間を故障条件と比較するので、部品の故障可能性を、生産状況との関係に基づいて好適に診断できる。ただし、これに限ることはなく、いずれか1つのみ比較に用いてもよいし、製品の生産状況を示すものであれば上記以外の要因を比較に用いることも可能である。
また、本実施形態では、リスク評価時に、生産状況として損紙や運転速度に着目し、損紙の増加や運転速度の低下による損害額も考慮して部品の保全費用との比較を行うので、設備能力の低下によるリスクを考慮し、保全費用との比較により好適な保全タイミングの提示ができる。なお、この場合の生産状況についても、上記のような損紙や運転速度に限ることはなく、その変化により損害が生じるような要因に注目すればよい。
その他、本実施形態の保全管理支援装置1は、印刷機に適用する例を挙げて説明したが、各種の生産設備に同様の手法が適用可能である。ただし、印刷分野では、多品種の印刷品目によって生産状況が頻繁に変わることから、本実施形態の保全管理支援装置1によりこのような状況下で保全タイミングを適切に把握できることが特に重要である。
以上、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1;保全管理支援装置
2;故障診断部
3;リスク評価部
4;警告表示部
5;保全情報DB
6;設備情報DB
6a;部品情報DB
6b;故障モードDB
7;生産情報DB
7a:製品情報DB
7b;プロセス情報DB
8;リスク情報DB
9;対策状況DB

Claims (7)

  1. 製品の生産状況に関するデータを、生産設備の各部品について定められた故障条件に関するデータと比較し、前記生産状況が前記故障条件を満たす部品を抽出する故障診断部と、
    同じ製品の生産状況に関するデータを、直近の生産時とそれ以前の生産時で比較し、生産状況の差による損害額を算出し、前記故障条件を満たす部品の保全費用と比較するリスク評価部と、
    前記損害額が、前記保全費用を上回る場合に保全のタイミングとなった旨の警告を表示する警告表示部と、
    を具備することを特徴とする保全管理支援装置。
  2. 前記故障診断部は、
    前記生産状況として、製品の生産数量と生産時に無駄となった材料の数量の和である投入数量、生産設備の運転速度と運転時間の積である運転量、生産設備の運転時間の少なくともいずれかを、前記故障条件と比較することを特徴とする請求項1記載の保全管理支援装置。
  3. 前記リスク評価部は、
    前記生産状況として、生産時に無駄となった材料、生産設備の運転速度に関し、
    生産時に無駄となった材料が、直近の生産時でそれ以前の生産時よりも増加したことによる材料損害額を算出し、
    生産設備の運転速度が、直近の生産時でそれ以前の生産時よりも低下したことによる能率損害額を算出し、
    前記材料損害額と前記能率損害額を含む額を、前記損害額として算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の保全管理支援装置。
  4. 前記生産設備が印刷機であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の保全管理支援装置。
  5. コンピュータが、
    製品の生産状況に関するデータを、生産設備の各部品について定められた故障条件に関するデータと比較し、前記生産状況が前記故障条件を満たす部品を抽出するステップと、
    同じ製品の生産状況に関するデータを、直近の生産時とそれ以前の生産時で比較し、生産状況の差による損害額を算出し、前記故障条件を満たす部品の保全費用と比較するステップと、
    前記損害額が、前記保全費用を上回る場合に保全のタイミングとなった旨の警告を表示するステップと、
    を実行することを特徴とする保全管理支援方法。
  6. コンピュータを、
    製品の生産状況に関するデータを、生産設備の各部品について定められた故障条件に関するデータと比較し、前記生産状況が前記故障条件を満たす部品を抽出する故障診断部と、
    同じ製品の生産状況に関するデータを、直近の生産時とそれ以前の生産時で比較し、生産状況の差による損害額を算出し、前記故障条件を満たす部品の保全費用と比較するリスク評価部と、
    前記損害額が、前記保全費用を上回る場合に保全のタイミングとなった旨の警告を表示する警告表示部と、
    して機能させるためのプログラム。
  7. コンピュータを、
    製品の生産状況に関するデータを、生産設備の各部品について定められた故障条件に関するデータと比較し、前記生産状況が前記故障条件を満たす部品を抽出する故障診断部と、
    同じ製品の生産状況に関するデータを、直近の生産時とそれ以前の生産時で比較し、生産状況の差による損害額を算出し、前記故障条件を満たす部品の保全費用と比較するリスク評価部と、
    前記損害額が、前記保全費用を上回る場合に保全のタイミングとなった旨の警告を表示する警告表示部と、
    して機能させるためのプログラムを記憶した記憶媒体。
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