JP6179126B2 - 張力材の繋止構造 - Google Patents
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Description
そのため、上述した特許文献1に記載の繋止構造は、地山に定着させたアンカーの長さ方向に対して、水平或いは斜め上方に大きな張力が作用した場合、アンカーの周辺地盤が破壊され、繋止構造として十分な能力を発揮できないことがあるという課題を有している。
また、特許文献2に記載のアンカー装置は、張力材に作用する張力全てをアンカーの引抜き抵抗で対応する構造になっているため(張力材の引張力が全て鉛直方向の荷重となってアンカーにかかるため)、張力材に過大な張力が作用した場合に対応できないことがある。
すなわち、本発明の繋止構造は、張力材に鉛直方向以外の荷重が作用しても、繋止効果が得られる。また、本発明によれば、上述した特許文献2のように、地中に埋設し定着させたアンカーの引抜き抵抗力だけで張力材を繋止する構造ではなく、水平力抵抗部及び鉛直方向抵抗部の両者で張力に抵抗しているため、過大な張力にも対応することができる。
また、本発明では、鉛直方向分力については鉛直力抵抗部が対応するため、水平力抵抗部が、鉛直方向分力に抵抗できる構造になっている必要がない。例えば、水平力抵抗部の引抜き抵抗を大きくするため、掘削径(鋼管径)を大きくしたり、水平力抵抗部の根入れ長を大きくしたりする必要がない。その結果、本発明では、例えば、水平力抵抗部に小口径の鋼管を用いることができ、小型掘削機械による施工が可能となる。
図1、2に示すように、張力材の繋止構造Wは、地中に埋設された中空円筒状の水平力抵抗部10と、水平力抵抗部10の筒内を挿通し且つ地中の支持層S2に定着されている略棒状の鉛直力抵抗部20と、水平力抵抗部10と鉛直力抵抗部20とを結合する結合部30とを備えている。結合部30は、水平力抵抗部10の上端側の筒内に設けられ、水平力抵抗部10の内周面に固定されている。また、結合部30の中心部には、鉛直力抵抗部20が貫通している。また、結合部30の上面には、鉛直力抵抗部20の上端部分が固定されている。また、結合部30には、ワイヤーロープ、綱撚り線等の張力材が連結される係留金具(張力材係留部)31が設けられている。そして、繋止構造Wは、係留金具31に連結された張力材(図示せず)を地山に繋ぎ止めるようになっている。
なお、水平力抵抗部10の筒内のうち、結合部30よりも下側の領域40(鋼管の筒内)には、セメンミルク(或いは土)が充填されていてもよいし、或いは、空隙になっていてもよい。
具体的には、許容摩擦力が「376(kN/本)」となり、アンカー定着力(343(kN/本))よりも大きくなる。すなわち、「L=9(m)」は、グランドアンカーの定着力に抵抗できる周辺摩擦力が得られるために必要な長さ寸法になっている。
尚、「水平地盤反力係数(kN/m2)」は、「道路橋示方書・同解説IV下部構造編」に基づいて算出している。
このように、鋼管の長さ寸法の「L=9m」は、グランドアンカーの定着力に抵抗できる周辺摩擦力が得られるために必要な長さ寸法と、有効水平抵抗長の算出に用いられる1/βに所定安全率を乗算して得られた長さ寸法とのうち大きい方の値になっている。すなわち、上述した条件下において、鋼管の長さ寸法の「L=9m」に設定した場合、十分な能力を発揮できる繋止構造Wが提供される。尚、上記安全率の値は一例である。
なお、図7、8に示したものは一例に過ぎない。例えば、本実施形態の繋止構造Wを、港に設置して、船を繋ぎ止める係留具として用いることができる。また、例えば、本実施形態の繋止構造Wに、貯蔵タンクに連結されたワイヤー(張力材)の端部と連結して貯蔵タンクの津波における流出防止のアンカーとして用いるようにしてもよい。
10…水平力抵抗部
20…鉛直力抵抗部
21…支持板
22…ヘッドキャップ
23…テンドン
24…コルゲートシース
26…グラウト注入バルブ
30…結合部
31…係留金具
33…帯鉄筋
50…吊り橋
51…ケーブル(張力材)
60…非自立塔状構造物
61…ワイヤロープ(張力材)
70…構造物
70a…大型吊り屋根
71…ケーブル(張力材)
Claims (1)
- 張力が作用する張力材が連結され、その張力材を地山に繋ぎ止める張力材の繋止構造であって、
地中に鉛直方向に埋設された中空筒状の水平力抵抗部と、
前記水平力抵抗部の筒内を挿通させて地中に定着させた略棒状の鉛直力抵抗部と、
前記水平力抵抗部と前記鉛直力抵抗部とを結合する結合部と、
前記張力材が連結される張力材係留部とを備え、
前記鉛直力抵抗部は、地中の支持層に定着させたグランドアンカーであり、
前記水平力抵抗部は、鋼管或いはコンクリート管であり、
前記結合部は、前記水平力抵抗部筒内の上端側に打設されたコンクリートにより形成され、
前記水平力抵抗部の長さ寸法が、前記グランドアンカーの定着力に抵抗できる周辺摩擦力が得られるために必要な長さ寸法と、有効水平抵抗長の算出に用いられる1/βに所定安全率を乗算して得られた長さ寸法とのうち大きい方の長さ寸法になっていることを特徴とする張力材の繋止構造。
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