JP6179126B2 - 張力材の繋止構造 - Google Patents

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Description

本発明は、張力材の繋止構造に関し、例えば、張力が作用するロープ等の張力材を地山に繋ぎ止める張力材の繋止構造に関する。
従来から、張力が作用するロープ等の張力材を地山に繋ぎ止めるため、アンカー(グランドアンカー、アースアンカー)が用いられている。例えば、特許文献1には、防護柵の支柱を、地山に定着させたアンカーに連結したロープにより保持・繋止する繋止構造が開示されている。
また、特許文献2には、アンカーの上端にロープ(張力材)の一端を連結し、このアンカーを地中に定着させ、アンカーから鉛直方向に延びるロープが地表に出る位置に、荷重方向変換部材を設置し、地表に出たロープを荷重方向変換部材のロープガイド部分に沿わせて張設する構造のアンカー装置が開示されている。このアンカー装置は、荷重方向変換部材にロープを沿わせ張設することで、地表に出たロープの方向が、地表に対し鉛直な方向から地表に対して平行な方向に変換されている。
特開2006−90088号公報 特開2002−173934号公報
しかしながら、従来技術で用いられているアンカー(グランドアンカーやアースアンカー等のアンカー)は、その構造上、引抜き荷重以外の荷重(アンカーの長さ方向以外の荷重)に抵抗することができない。
そのため、上述した特許文献1に記載の繋止構造は、地山に定着させたアンカーの長さ方向に対して、水平或いは斜め上方に大きな張力が作用した場合、アンカーの周辺地盤が破壊され、繋止構造として十分な能力を発揮できないことがあるという課題を有している。
また、特許文献2に記載のアンカー装置は、張力材に作用する張力全てをアンカーの引抜き抵抗で対応する構造になっているため(張力材の引張力が全て鉛直方向の荷重となってアンカーにかかるため)、張力材に過大な張力が作用した場合に対応できないことがある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、張力材の繋止構造において、張力材に過大な張力が作用しても、繋止効果が得られる張力材の繋止構造を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、張力が作用する張力材が連結され、その張力材を地山に繋ぎ止める張力材の繋止構造であって、地中に鉛直方向に埋設された中空筒状の水平力抵抗部と、前記水平力抵抗部の筒内を挿通させて地中に定着させた略棒状の鉛直力抵抗部と、前記水平力抵抗部と前記鉛直力抵抗部とを結合する結合部と、前記張力材が連結される張力材係留部とを備え、前記鉛直力抵抗部は、地中の支持層に定着させたグランドアンカーであり、前記水平力抵抗部は、鋼管或いはコンクリート管であり、前記結合部は、前記水平力抵抗部筒内の上端側に打設されたコンクリートにより形成され、前記水平力抵抗部の長さ寸法が、前記グランドアンカーの定着力に抵抗できる周辺摩擦力が得られるために必要な長さ寸法と、有効水平抵抗長の算出に用いられる1/βに所定安全率を乗算して得られた長さ寸法とのうち大きい方の長さ寸法になっていることを特徴とする。尚、張力材は、ワイヤー、ワイヤーロープ等で構成されている。
このように、本発明の繋止構造では、地中に鉛直方向に埋設された中空筒状の水平力抵抗部が設けられており、この水平力抵抗部により張力材にかかる張力の水平方向分力に抵抗することができる。また、本発明の繋止構造は、水平力抵抗部の筒内を挿通させた鉛直力抵抗部により、張力材にかかる張力の鉛直方向分力に抵抗することができる。
すなわち、本発明の繋止構造は、張力材に鉛直方向以外の荷重が作用しても、繋止効果が得られる。また、本発明によれば、上述した特許文献2のように、地中に埋設し定着させたアンカーの引抜き抵抗力だけで張力材を繋止する構造ではなく、水平力抵抗部及び鉛直方向抵抗部の両者で張力に抵抗しているため、過大な張力にも対応することができる。
また、本発明では、鉛直方向分力については鉛直力抵抗部が対応するため、水平力抵抗部が、鉛直方向分力に抵抗できる構造になっている必要がない。例えば、水平力抵抗部の引抜き抵抗を大きくするため、掘削径(鋼管径)を大きくしたり、水平力抵抗部の根入れ長を大きくしたりする必要がない。その結果、本発明では、例えば、水平力抵抗部に小口径の鋼管を用いることができ、小型掘削機械による施工が可能となる。
上記構成により、水平力抵抗部の軸方向の長さ寸法を、必要以上に大きくしなくてもよく材料コストが抑制される。また、上記構成によれば、水平力抵抗部を支持層の位置まで到達させる必要がないケースもあり、大きな張力に抵抗することができる繋止構造を低コストで実現することができる。
本発明によれば、張力材に鉛直方向以外の荷重や過大な張力が作用しても、繋止効果が得られる張力材の繋止構造を提供することができる。
本実施形態の張力材の繋止構造の断面を示した模式図である。 本実施形態の張力材の繋止構造の平面を示した模式図である。 図2のA−A断面を示した模式図である。 図2のB−B断面を示した模式図である。 本実施形態の張力材の繋止構造の施工手順を示した模式図である。 本実施形態の張力材の繋止構造の施工手順を示した模式図である。 本実施形態の張力材の繋止構造の利用例を示した模式図である。 本実施形態の張力材の繋止構造の利用例を示した模式図である。
以下、本発明の実施形態の張力材の繋止構造について図面を用いて説明する。
先ず、本実施形態の張力材の繋止構造の構成について図1〜4に基づいて説明する。
図1、2に示すように、張力材の繋止構造Wは、地中に埋設された中空円筒状の水平力抵抗部10と、水平力抵抗部10の筒内を挿通し且つ地中の支持層S2に定着されている略棒状の鉛直力抵抗部20と、水平力抵抗部10と鉛直力抵抗部20とを結合する結合部30とを備えている。結合部30は、水平力抵抗部10の上端側の筒内に設けられ、水平力抵抗部10の内周面に固定されている。また、結合部30の中心部には、鉛直力抵抗部20が貫通している。また、結合部30の上面には、鉛直力抵抗部20の上端部分が固定されている。また、結合部30には、ワイヤーロープ、綱撚り線等の張力材が連結される係留金具(張力材係留部)31が設けられている。そして、繋止構造Wは、係留金具31に連結された張力材(図示せず)を地山に繋ぎ止めるようになっている。
また、水平力抵抗部10は、例えば、両端が貫通した中空円筒状の鋼管により構成され、繋止構造Wに連結された張力材に作用する張力の水平方向分力に抵抗する役割を担っている。また、図示する例では、水平力抵抗部10は、その上面が地表面と略面一となるように地中に鉛直方向に打設され、地中の表土層(或いは埋戻層)S1に埋設されている。
なお、水平力抵抗部10の筒内のうち、結合部30よりも下側の領域40(鋼管の筒内)には、セメンミルク(或いは土)が充填されていてもよいし、或いは、空隙になっていてもよい。
また、鉛直力抵抗部20は、例えば、グランドアンカーにより構成され、繋止構造Wに連結された張力材に作用する張力の鉛直方向分力に抵抗する役割を担っている。なお、以下では、鉛直力抵抗部20が、VSL永久アンカー工法により支持層S2に定着させたグランドアンカーであるものとして説明する。
また、鉛直力抵抗部20は、地中に鉛直方向に挿入され、水平力抵抗部10の筒内を貫通している。尚、鉛直力抵抗部20は、水平力抵抗部10の上端側の筒内に設けられた結合部30を貫通している。また、鉛直力抵抗部20は、その下端部(先端部)が支持層S2まで達し、グラウト25により支持層S2に定着している。また、鉛直力抵抗部20は、その上端部が、水平力抵抗部10の筒内に形成された結合部30の上面に固定されている。
なお、本実施形態で利用するグランドアンカーは、周知なものが用いられているため、その詳細な説明を省略するが、図中の符号21(図2〜4参照)が結合部30の上端面に載置されて固定された支持板であり、符号22がアンカー頭部を構成するヘッドキャップを示している。また、符号24がコルゲートシースを示し、このコルゲートシース24の筒内に、PC綱より線等で構成されたテンドンと、グラウト注入管が配置されている。また、符号26は、グラウト注入管の先端に取り付けられたグラウト注入バルブを示している。
また、図2〜4に示すように、結合部30は、水平力抵抗部10の筒内に内嵌する略円柱形状に形成されている。この結合部30は、水平力抵抗部10上端側の筒内にコンクリートを打設することにより形成され、その外周面が水平力抵抗部10の内周面に固定されている。尚、結合部30の上面は、水平力抵抗部10の上面と略面一になっている。また、結合部30は、その中心部を鉛直力抵抗部20(グランドアンカー)が貫通し、その上面が鉛直力抵抗部20の構成部品である矩形の支持板21に固定されている。また、結合部30の上面には、先端がU字状の係留金具31が突出している(4つの係留金具31が突出している)。尚、本実施形態では、係留金具31は、結合部30の上面に固定された支持板21の各辺の外周部に配置されている。また、結合部30の内部には、鉛直方向に所定間隔で複数の帯鉄筋33が埋設されている。
また、本実施形態では、水平力抵抗部10の軸方向の長さ寸法について特に限定されるものではないが、例えば、水平力抵抗部10の長さ寸法を、以下の算出基準により、定めるようにするとよい。具体的には、水平力抵抗部10の軸方向の長さ寸法は、グランドアンカーの定着力に抵抗できる周辺摩擦力が得られるために必要な長さ寸法と、有効水平抵抗長の目安値の算出に用いられる1/βに所定安全率を乗算して得られた長さ寸法とのうち大きい方の長さ寸法になるように、水平力抵抗部10の軸方向の長さ寸法を定めるようにするとよい。
このように構成することで、水平力抵抗部10の軸方向の長さ寸法を、必要以上に大きくしなくてもよく、材料コストが抑制される。また、上記構成によれば、図示するように、水平力抵抗部10を支持層S2の位置まで到達させる必要がないケースもあり、大きな張力に抵抗することができる繋止構造を低コストで実現することができる。
ここで、上記の算出基準で設計された水平力抵抗部10の長さ寸法の一例を示す。尚、下記に示す例は、水平力抵抗部10が円筒状の鋼管であり、鉛直力抵抗部20がグランドアンカーである場合の値を示している。また、繋止構造Wを設置する地盤条件は、下記の表1に示す通りであり、グランドアンカーの定着荷重は、下記の表2に示す通りであり、鋼管の仕様は、下記の表3に示す通りである。
Figure 0006179126
Figure 0006179126
Figure 0006179126
そして、本例では、グランドアンカーのアンカー定着力を「0.2×降伏強度(Tys)」として設定する。具体的には、表2に示すように、「降伏強度(Tys)=1716」であるから、アンカー定着力は、下記の「数1」に示すように、343(KN/本)となる。
Figure 0006179126
また、鋼管の長さ寸法を「L=9(m)」に設定すると、鋼管の許容摩擦力が以下に示す「数2」のように算出される。尚、施工はプレボーリング工法とし、許容摩擦力は、「道路橋示方書・同解説IV下部構造編」に基づいて算出している。
具体的には、許容摩擦力が「376(kN/本)」となり、アンカー定着力(343(kN/本))よりも大きくなる。すなわち、「L=9(m)」は、グランドアンカーの定着力に抵抗できる周辺摩擦力が得られるために必要な長さ寸法になっている。
Figure 0006179126
また、上述した「有効水平抵抗長の算出に用いられる1/βに所定安全率を乗算して得られる長さ寸法」を算出するため、先ず、下記の「数3」により「水平方向地盤(水平地盤)反力係数(kN/m)」を算出し、算出した「水平方向地盤反力係数(kN/m)」を用いて下記の「数4」により「β値」を算出した。
尚、「水平地盤反力係数(kN/m)」は、「道路橋示方書・同解説IV下部構造編」に基づいて算出している。
Figure 0006179126

Figure 0006179126
具体的には、上記(数3)により、「K=58815(kN/m)が算出され、上記(数4)により、「β=0.409(m−1)」が算出される。
そして、安全率を3として、上記の「β値」を用いて鋼管の必要な長さ寸法を算出すると、下記の数5に示すように、「鋼管の必要な長さ寸法=7.3m」となり、上記設定した「L=9(m)」よりも小さい値となる。
このように、鋼管の長さ寸法の「L=9m」は、グランドアンカーの定着力に抵抗できる周辺摩擦力が得られるために必要な長さ寸法と、有効水平抵抗長の算出に用いられる1/βに所定安全率を乗算して得られた長さ寸法とのうち大きい方の値になっている。すなわち、上述した条件下において、鋼管の長さ寸法の「L=9m」に設定した場合、十分な能力を発揮できる繋止構造Wが提供される。尚、上記安全率の値は一例である。
Figure 0006179126
次に、張力材の繋止構造Wの施工手順を図5、6に基づいて説明する。尚、図5、6は、本実施形態の張力材の繋止構造の施工手順を示した模式図である。尚、以下で示す繋止構造Wは、水平力抵抗部10に円筒状の鋼管が用いられ、鉛直力抵抗部20にグランドアンカーが用いられている。
先ず、図5(a)に示すように、水平力抵抗部10(鋼管)を挿入するための孔1を掘削する(掘削機械により鉛直方向に孔1を掘削する)。尚、本実施形態では、水平力抵抗部10を地中の支持層S2まで打設する構造ではないため、孔1は、表土層S1に形成されている。
次に、図5(b)に示すように、掘削した孔1に水平力抵抗部10(鋼管)を打設する。尚、本工程では、孔1に打設した水平力抵抗部10(鋼管)の筒内にセメントミルクを注入するが、特にこれに限定されるものはない(鋼管の筒内に、掘削した土を埋め戻してもよいし、筒内に空隙部を形成するようにしてもよい)。
次に、図5(c)に示すように、水平力抵抗部10(鋼管)の上方部に結合部30を設置する。具体的には、孔1に打設した水平力抵抗部10(鋼管)の上方部に、結合部30の設置スペースを確保する(図5(b)に示す前工程において、鋼管内にセメントミルクを注入した場合は、硬化したセメントミルクを撤去して、設置スペースを確保する)。そして、確保した設置スペースにコンクリートを打設し、水平力抵抗部10(鋼管)上方側の筒内に結合部30を形成する。尚、コンクリートを打設する工程では、4個の係留金具(U字金具)31と、帯鉄筋33とを設置する。尚、図示する例では、コンクリートを打設して形成した結合部30の中心部にボイド管34が設置されている(中心部をボイド管34が貫通している)。
そして、上記の打設したコンクリートが硬化すると、図6(a)に示すように、グランドアンカーを挿入するためのアンカー孔2を掘削する。具体的には、掘削機械を用いて、地中に打設された水平力抵抗部10(鋼管)の上部筒内に形成した結合部30の軸心を貫通すると共に、水平力抵抗部10(鋼管)の軸心を通り、支持層S2まで到達するアンカー孔2を掘削する。
次に、図6(b)に示すように、アンカー孔2に、鉛直力抵抗部20(グランドアンカー)のアンカーテンドンを挿入すると共に、結合部30の上面に支持板21を固定し、コルゲートシース24の内部及び外部にグラウト25を注入する。
上記の注入したグラウト25が硬化すると、その後、図6(c)に示すように、PC綱より線等により構成されるテンドン23を緊張し、定着させて、ヘッドキャップ22を取り付ける。これにより、繋止構造Wが設置される。
このように構成された繋止構造Wは、地中に埋設された中空筒状の水平力抵抗部10が、係留金具31に連結された張力材にかかる張力の水平方向分力に抵抗し、水平力抵抗部10の筒内を挿通させた鉛直力抵抗部20が、張力材にかかる張力の鉛直方向分力に抵抗する。
また、本実施形態では、鉛直方向分力については鉛直力抵抗部20が対応するため、水平力抵抗部10が、鉛直方向分力に抵抗できる構造になっている必要がない。具体的には、水平力抵抗部10の引抜き抵抗を大きくするため、掘削径(鋼管径)を大きくしたり、鋼管の根入れ長を大きくしたりする必要がない。その結果、本実施形態では、水平力抵抗部10に小口径の鋼管を用いることができ、小型掘削機械による施工が可能となる。また、水平力抵抗部10が表土層S1に埋設する構成であるため(鋼管杭のように支持層S2まで到達させていないため)、施工費が抑制される。
また、本実施形態では、鉛直力抵抗部(グランドアンカー)20には、水平方向分力が作用しないため、アンカーの周辺地盤が破壊され、繋止構造として十分な能力を発揮できなくなることがない。
このように、本実施形態によれば、張力材に鉛直方向以外の荷重が作用しても、繋止効果が得られる。また、本実施形態によれば、上述した従来技術のように、地中に埋設し定着させたアンカーの引抜き抵抗力だけで張力材等を繋止する構造ではなく、水平力抵抗部及び鉛直方向抵抗部の両者で張力に対応しているため、過大な張力にも抵抗することができる。
また、本実施形態の張力材の繋止構造Wは、例えば、図7、8に示すように用いられる。ここで、図7、8は、本実施形態の張力材の繋止構造の利用例を示した模式図である。
具体的には、図7(a)では、本実施形態の繋止構造Wが、吊り橋50のケーブルアンカーとして用いられている例(吊り橋50のケーブルアンカーとしての機能している例)を示している。なお、図中の符号51がケーブル(張力材)を示し、このケーブル51の一端が吊り橋50の塔に連結され、その他端が繋止構造Wの係留金具31に連結されている。
また、図7(b)では、本実施形態の繋止構造Wが、非自立塔状構造物60のステイアンカーとして用いられている例(非自立塔状構造物60のステイアンカーとして機能している例)を示している。なお、図中の非自立塔状構造物60は、大型アンテナ(大型の円管柱アンテナ)を示しており、符号61がワイヤロープ(張力材)を示している。この張力材61の一端が非自立塔状構造物60に連結され、その他端が繋止構造Wの係留金具31に連結されている。
また、図8では、本実施形態の繋止構造Wが、大型吊り屋根70aの吊り材アンカーとして用いられている例(大型吊り屋根70aの吊り材アンカーとして機能している例を示している)。なお、符号70が吊り屋根70aを備えた構造物を示し、符号71がケーブル(張力材)を示している。この張力材71の一端が吊り屋根70aの吊り材に連結され、その他端が繋止構造Wの係留金具31に連結されている。
なお、図7、8に示したものは一例に過ぎない。例えば、本実施形態の繋止構造Wを、港に設置して、船を繋ぎ止める係留具として用いることができる。また、例えば、本実施形態の繋止構造Wに、貯蔵タンクに連結されたワイヤー(張力材)の端部と連結して貯蔵タンクの津波における流出防止のアンカーとして用いるようにしてもよい。
尚、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々の変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、水平抵抗部10が鋼管である例を示しているが、水平抵抗部10が鋼管ではなく、既製のコンクリート管により構成されていてもよい。
また、上述した実施形態では、結合部30がコンクリートを打設して形成した円柱形状になされているが、特にこれに限定されるものではない。結合部30は、繋止構造Wに連結された張力材にかかる張力の水平方向分力を水平力抵抗部10に伝達し、張力材にかかる張力の鉛直方向分力を鉛直力抵抗部20に伝達することができるものであれば良く、その形状や材質などはどのようなものであってもかまわない。例えば、結合部30が鋼製の部材により形成されていてもよい。
また、上述した実施形態では、水平力抵抗部10が表土層S1に埋設されているが、水平抵抗部10が支持層S2まで到達するように打設されていてもよい。
また、本実施形態の繋止構造Wは、必ずしも、地中に真鉛直方向設けられる必要はなく、水平力抵抗部10を挿入するための孔1が掘削可能ならば若干の傾斜(例えば、鉛直方向に対して5°程度)が生じていてもよい。
また、上述した実施形態では、結合部30に、係留金具(張力材係留部)31が設けられているが、特にこれに限定されるものではない。係留金具31が、水平力抵抗部10(例えば、水平力抵抗部10の上端側)に設けられていてもよい。
W…繋止構造
10…水平力抵抗部
20…鉛直力抵抗部
21…支持板
22…ヘッドキャップ
23…テンドン
24…コルゲートシース
26…グラウト注入バルブ
30…結合部
31…係留金具
33…帯鉄筋
50…吊り橋
51…ケーブル(張力材)
60…非自立塔状構造物
61…ワイヤロープ(張力材)
70…構造物
70a…大型吊り屋根
71…ケーブル(張力材)

Claims (1)

  1. 張力が作用する張力材が連結され、その張力材を地山に繋ぎ止める張力材の繋止構造であって、
    地中に鉛直方向に埋設された中空筒状の水平力抵抗部と、
    前記水平力抵抗部の筒内を挿通させて地中に定着させた略棒状の鉛直力抵抗部と、
    前記水平力抵抗部と前記鉛直力抵抗部とを結合する結合部と、
    前記張力材が連結される張力材係留部とを備え
    前記鉛直力抵抗部は、地中の支持層に定着させたグランドアンカーであり、
    前記水平力抵抗部は、鋼管或いはコンクリート管であり、
    前記結合部は、前記水平力抵抗部筒内の上端側に打設されたコンクリートにより形成され、
    前記水平力抵抗部の長さ寸法が、前記グランドアンカーの定着力に抵抗できる周辺摩擦力が得られるために必要な長さ寸法と、有効水平抵抗長の算出に用いられる1/βに所定安全率を乗算して得られた長さ寸法とのうち大きい方の長さ寸法になっていることを特徴とする張力材の繋止構造。
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