JP2006188839A - パイプ式ダブル圧縮型アンカー工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】細い形状のアンカーで、アンカー体の定着力アップを図る。受圧板の沈下防止とボーリング孔での受圧方法の確立と斜面の緑化。
【解決手段】テンドン6の緊張でテンドンの孔底側に取付けた加圧板14で、セメントミルク8等を孔口側に引き寄せると共に、そのテンドン6の緊張で地表側から加圧伝達パイプ16−1を介し、その孔底側に取付けた加圧板14で同じくアンカー体9の硬化したセメントミルク8等を孔底側に押し付け、両側からアンカー体を軸方向の中央への圧縮と横方向へ広げてアンカー体の定着力をアップ
【選択図】 図2

Description

発明の詳細な説明
本発明は、地すべりや崖崩れ等の防止方法の一つであるアンカー工法に関する。
アンカー工法は、図1に示すように活動しようとするすべり土塊を、テンドンと言う引張り部材の一端をボーリング孔の安定した地盤へ反力を取り、引張り部材のもう一端は地表のコンクリート構造物や受圧板に固定し、移動土塊の活動を抑止するものである。
作業手順は、機械ボーリング等で地表からすべり土塊部を貫通して安定地盤まで削孔し、そのボーリング孔へテンドンであるPC鋼より線等を挿入する。そして、テンドンの定着区間へセメントミルク等を注入する。そのセメントミルクが硬化すると、テンドンはセメントと一体化しアンカー体が形成され、ボーリング孔壁へ付着する。つぎに、地表側のテンドンの一端を、コンクリート構造物や受圧板に固定する。
そのテンドンに緊張を加え、すべり土塊が活動しようとする力を引止めたり、すべり面を締付けて抑止する。テンドンであるPC鋼より線等は防食用に石油系のホース等でシースされていて、中にはグリスが充填されている。従って、内側のPC鋼より線等はセメントミルクの硬化後も移動が可能である。
アンカー工法には、主に安定地盤から引張力を得るアンカー体の支持形式が設計及び施工上重要である。その支持形式には、摩擦方式・支圧方式・複合方式とがあり、摩擦方式には引張り型(a)と圧縮型(b)とがある。
摩擦方式引張り型(a)は、安定地盤のボーリング孔に形成されたアンカー体を、地表部の引張り部材へ緊張を加えて、引張り力を生じさせるものである。
摩擦方式圧縮型(b)は、引張り部材の定着区間つまりアンカー体部に、円筒形または円盤形の抵抗部材を取付ける。そして引張り部材へ緊張を加えると、アンカー体の硬化したセメントミルクは抵抗部材にて圧縮され、ポアソン比分ボーリン孔の周面方向に広がる力が働き、アンカー体の付着力に加えてボーリン孔壁との摩擦力を増加させるものである。
支圧方式は、削孔されたボーリング孔の、定着区間のみを局部的に大きく拡孔し、アンカー体前面に働く地山の受動土圧で、引張り部材の引抜き力に対し抵抗するものである。
複合方式は、摩擦型支持方式と支圧型支持方式の両者の特性を合せた支持方式である。
その中で、よく採用されている工法は地盤状況にもよるが、施工性並びに経済性から摩擦方式が多い。
発明が解決しようとする課題
しかし、従来のアンカー工法には大きく分けると二つの課題が残されていた。
一つ目は、アンカーの定着に関するもの、二つ目は、受圧板の沈下に関するものである。
まず、アンカーの定着に関する課題は次のとおりである。地山の地盤状態が悪いと、ボーリング孔壁が崩壊し、地山がゆるみ強度を失い、アンカーが抜けることがある。特に、テンドンを緊張すると、自由長部のボーリング孔壁にはさらに圧縮力が働き孔壁は崩壊する。
また、自由長部にセメントミルクを注入し孔壁の崩壊を防止しても、引張り部材の緊張によりアンカー体上部から自由長部に圧縮力が作用し、自由長部周辺から地盤との摩擦により表層部の地盤を乱す。また、アンカー体上部と自由長部との境界の硬化したセメントにクラックが入る。
さらに、注入したセメントミルクがボーリング孔壁との馴染みが悪く、アンカー体に緊張を加えると容易に抜けることがある。
そこで、孔壁との馴染みまたは付着性をよくすため、セメントミルクを加圧注入し亀裂や脆弱部を地盤改良する。そして、孔壁の崩壊を防止するためセメントペーストは自由長部まで注入している。
だが、その結果新たな問題が発生した。一つは、圧入したセメントミルクが、同じ地すべり防止用として施工した水抜きパイプを詰まらせ、かつ、地下水脈も遮断し地下水位が上昇する現象が起きた。一つは、施工されたアンカーの抑止力確認のため行う緊張試験の値は、必要とする定着区間の値ではなく、自由長部を含めたアンカー長全体の値であり、偽りの引張り力である。もし、地すべりが活動をはじめた場合、アンカーは緊張試験で求められた引張り力以下で破壊する可能性があり、非常に危険な状態におかれている。
その他、現在のアンカー工法の場合、緊張やその結果構成される応力構造は、アンカー体に対しいずれも、地表側への一方向のみの引張りであり、安定地盤の疲労による劣化で、定着時の緊張力の減少が大きく、その長期的な支持力には不安が残っている。
上記課題で特に重要な点は、セメントミルクを口元まで注入しても、セメントにクラックが入ったり表層部の地盤が乱れ、アンカーが抜けることである。
その原因は、アンカー工は地表側一方向への引張り機構であるところに端を発し、一つは、アンカー体の定着部安定地盤の見積もり不足である。つまり、長期的な地盤の強度不足であり、地盤の疲労による強度低下も要因である。一つは、前述したがアンカー体と孔壁との馴染みの悪さである。一つは、セメントと地盤の強度差で発生する。例えば、アンカー体や地表の受圧板から発生される力は、ボーリング孔内のセメントと地盤にも伝達されるが、両者には歴然とした強度差がある。一つは、テンドンの各部材や装置の強度差や形状の違いである。
つぎに受圧板の課題は以下のとおりである。地盤の地耐力が小さいと、地盤が破壊して受圧板が沈下する。また、受圧板はコンクリート擁壁と変わりなく冷たい感じがする。
上記課題を解決する方法として、特許公開平10−338936と特許公開200−273861および特願2001−402821と特願2001−402822が出願されている。しかし、前者2件については、間隙率の大きい地耐力の小さい地盤では、一つ、ボーリング孔壁では移動土塊の活動力を止められない。二つ、移動土塊の活動に対する曲げに弱く、座屈する可能性がある。三つ、地山状態によってはアンカー体の定着には不安が残る。後者2件は、アンカー体の定着と受圧板の沈下の課題は解消されたが、湾曲ではあるが引張り部材を折り曲げるので、テンドンの組立て形状が大きくなる。したがって、削孔径が2〜3回り大きくなり削孔費が大幅に増える。また、折り曲げるので許容引張り強度が小さくなる。以上の課題が新たに発生した。
本発明が求めたところは、アンカーの半永久的な定着と、景観を損なわず確実な受圧を方法の開発、ならびに、施工費の低減を図ることのできるアンカー工法を提供するものである。
課題を解決するための手段
上記課題の重要ポイントは、テンドンの緊張および移動土塊の活動でテンドンへ働く緊張力を、アンカー体およびその緊張力の受圧方法を、ボーリング孔に充填されたセメントミルク等を両サイドから圧縮し、地山孔壁へ分散できる小さな形状のアンカーの定着機構を考案するところにある。その結果、景観を損なわない受圧も可能になる。
そこで、上記の諸課題を解決するべく色々検討や実験を重ねてきて図2・図3・図4・図5で示す方法に到達した。
その方法は、まず、テンドン6の緊張でテンドンの孔底側に取付けた加圧板14で、アンカー体9の硬化したセメントミルク8等を孔口側に引き寄せると共に、そのテンドン6の緊張で地表側から加圧伝達パイプ16−1を介し、その孔底側に取付けた加圧板14で同じくアンカー体9の硬化したセメントミルク8等を孔底側に押し付け、両側からアンカー体を軸方向の中央への圧縮と横方向へ広げてアンカー体の定着力をアップする方法。
次に、センターホール型ジャッキーを孔口用加圧板14−1の上に載せ反力を取り、引張り伝達パイプ16−2をジャッキーで緊張し、伝達パイプ16−2を介して加圧板14−4で硬化したセメントミルク8等を孔口側引寄せると共に、そのジャッキーの緊張で加圧板14−1から硬化したセメントミルク8等を孔底側に押し付け、両側から両加圧板14−1と14−4の間にある硬化したセメントミルクを軸方向の中央への圧縮と横方向へ広げて、テンドンの緊張力を受圧する方法。
図2は移動土塊の地耐力が比較的良く、テンドンの緊張で座屈を起こすことのない場合に採用するシングルパイプ式ダブル圧縮型アンカーの断面図である。
まず、テンドン6を所定の適当な長さに切断し、円筒形の加圧板14−3の真中にテンドンが通る穴を開け、テンドン6を通して孔底側へ加圧板14−3をクサビ13で固定する。また、加圧伝達パイプ16−1を所定の長さに切断し、その両側をオス・メスのネジを加工する。円形の加圧板14−2真中へテンドン6を通す穴を開け、外側にネジを加工し、伝達パイプ16−1の孔底側へネジ込む。削孔したボーリング孔5の孔底へ注入ホースまたはパイプを挿入し、セメントミルク等8をポンプで充填する。セメントミルク等8が充填されたボーリング孔5へテンドン6を建て込み、そのテンドン6を加圧板14−2の穴に通し、ボーリング孔5へ加圧伝達パイプ16−1を継足しながら計画深さまで建て込む。ボーリング孔5へ建て込んだテンドン6と加圧伝達パイプ16−1を所定の位置に調整し、孔口付近へ仮止めしてセメントミルク8等の養生を待つ。硬化したセメントミルク8の上面を整形し、外側のボーリング孔5と加圧伝達パイプ16−1の間にリング状の孔口用加圧板14−1を置き、加圧伝達パイプ16−1の内側にもテンドン6を通す穴を開けた孔口用加圧板14−1をテンドンに通し、セメントミルク8と加圧伝導パイプ16−1の上にセットする。アンカーヘット12の穴へテンドン6を通しへ加圧板14−1の上に載せる。センターホールジャッキーでテンドン6を緊張し、アンカーヘットの穴へクサビを打ち込みテンドン6をアンカーヘットへ固定する。なお、ボーリング孔5の崩壊が予想される場合は、予め削孔径より一回り太い保孔パイプ17を地表付近へ布設する。また、加圧伝導パイプ16とテンドン6には充填されるセメントミルク8等の摩擦を小さくするために、オイルを塗ったりビニールまたはポリ製チューブで覆う。
図3は、移動土塊の間隙率が多く地耐力が小さい、孔壁の崩壊が著しく、テンドンの緊張で座屈を起こす可能性の大きい場合に採用する2重パイプ式2ダブル圧縮型アンカーの断面図である。
まず、間隙率の多く、孔壁の崩壊が起こりやすい、地山状態であるので、テンドン6挿入に必要な削孔径より一回り太い保孔パイプ17を、予め削孔して計画する引張り伝達パイプ16−2とほぼ同じ深さまで布設する。その以深は必要なテンドンが挿入できる削孔径で掘削する。
テンドン6を所定の適当な長さに切断し、円筒形の加圧板14−3の真中にテンドンが通る穴を開け、テンドン6を通して孔底側へ加圧板14−3をクサビ13で固定する。また、加圧伝達パイプ16−1を所定の長さに切断し、その両側をオス・メスのネジを加工する。
加圧伝達パイプ16−1に対して、一回り以上太い引張り伝達パイプ16−2を所定の長さに切断し、その両側をオス・メスのネジを加工する。ただし、孔口側はダブルナットをネジ込むので必要な長さのネジを加工する。
円筒形の加圧板14−2の真中へテンドン6を通す穴を開け、外側にネジを加工する。引張り伝達パイプ16−2の孔底側へ加圧板14−2をネジ込む。
削孔したボーリング孔5の孔底へ注入ホースまたはパイプを挿入し、セメントミルク等8をポンプで充填する。セメントミルク等8が充填されたボーリング孔5へテンドン6を建て込み、そのテンドン6を加圧板14−2の穴に通し、ボーリング孔5へ加圧伝達パイプ16−1を継足しながら計画深さまで建て込む。加圧伝達パイプ16−1の外側へ、孔底側に加圧板14−4が付いた加圧引張り伝達パイプ16−2を所定の深さまで建て込む。そして、テンドン6・加圧伝達パイプ16−1・引張り伝達パイプを所定の位置に調整し、孔口付近へ仮止めしてセメントミルク8等の養生を待つ。硬化したセメントミルク8の上面を整形し、外側の保孔パイプ17と引張り伝達パイプ16−2の間にリング状の孔口用加圧板14−1を硬化したセメントミルク8の上に載せ、引張り伝達パイプ16−2の上端ネジ部に加圧用ナット18−1を軽く加圧板14−1まで回し込む。リング状の孔口側加圧板14−1の上にセンターホールジャッキーを載せて、センターホールジャッキーで引張り伝達パイプ16−2を緊張する。加圧用ナット18−1を回し込み、リング状の孔口側加圧板14−1へ密着固定する。センターホールジャッキーを取敢えず取り外す。引張り伝達パイプ16−2の上端ネジ部に圧力伝達ナット18−2を軽く回し込む。孔口用加圧板14−1に開けられた穴にテンドン6を通し引張り伝達パイプ16−2の内側に入れて硬化したセメントミルク8等と加圧伝達パイプ14−1の上に載せる。圧力伝達ナット18−2を加圧板14−1下面に当たるまで戻す。アンカーヘット12に開けられた穴にテンドン6を通し、孔口用加圧板14−1の上に載せる。再びセンターホールジャッキーをセットして今度はテンドン6を緊張し、アンカーヘット12とテンドン6の間にクサビを打ち込みテンドン6を緊張固定する。引張りまたは加圧伝導パイプ16とテンドン6には充填されるセメントミルク8等の摩擦を小さくするために、オイルを塗ったりビニールまたはポリ製チューブで覆う。
作用
テンドンと伝達パイプ16を介して加圧板14で、充填物のセメントミルク等を軸方向中央に圧縮し、圧縮された充填物のセメントミルク等は、ポアソン比分横方向へ広がる。
本発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
図2は移動土塊の地耐力が比較的良く、テンドンの緊張で座屈を起こすことのない場合に採用するシングルパイプ式ダブル圧縮型アンカーの断面図である。
まず、テンドン6を所定の適当な長さに切断し、円筒形の加圧板14−3の真中にテンドンが通る穴を開け、テンドン6を通して孔底側へ加圧板14−3をクサビ13で固定する。また、加圧伝達パイプ16−1を所定の長さに切断し、その両側をオス・メスのネジを加工する。円形の加圧板14−2真中へテンドン6を通す穴を開け、外側にネジを加工し、伝達パイプ16−1の孔底側へネジ込む。削孔したボーリング孔5の孔底へ注入ホースまたはパイプを挿入し、セメントミルク等8をポンプで充填する。セメントミルク等8が充填されたボーリング孔5へテンドン6を建て込み、そのテンドン6を加圧板14−2の穴に通し、ボーリング孔5へ加圧伝達パイプ16−1を継足しながら計画深さまで建て込む。ボーリング孔5へ建て込んだテンドン6と加圧伝達パイプ16−1を所定の位置に調整し、孔口付近へ仮止めしてセメントミルク8等の養生を待つ。硬化したセメントミルク8の上面を整形し、外側のボーリング孔5と加圧伝達パイプ16−1の間にリング状の孔口用加圧板14−1を置き、加圧伝達パイプ16−1の内側にもテンドン6を通す穴を開けた孔口用加圧板14−1をテンドンに通し、セメントミルク8と加圧伝導パイプ16−1の上にセットする。アンカーヘット12の穴へテンドン6を通しへ加圧板14−1の上に載せる。センターホールジャッキーでテンドン6を緊張し、アンカーヘットの穴へクサビを打ち込みテンドン6をアンカーヘットへ固定する。なお、ボーリング孔5の崩壊が予想される場合は、予め削孔径より一回り太い保孔パイプ17を地表付近へ布設する。また、加圧伝導パイプ16とテンドン6には充填されるセメントミルク8等の摩擦を小さくするために、オイルを塗ったりビニールまたはポリ製チューブで覆う。
図3は、移動土塊の間隙率が多く地耐力が小さい、孔壁の崩壊が著しく、テンドンの緊張で座屈を起こす可能性の大きい場合に採用する2重パイプ式2ダブル圧縮型アンカーの断面図である。
まず、間隙率の多く、孔壁の崩壊が起こりやすい、地山状態であるので、テンドン6挿入に必要な削孔径より一回り太い保孔パイプ17を、予め削孔して計画する引張り伝達パイプ16−2とほぼ同じ深さまで布設する。その以深は必要なテンドンが挿入できる削孔径で掘削する。
テンドン6を所定の適当な長さに切断し、円筒形の加圧板14−3の真中にテンドンが通る穴を開け、テンドン6を通して孔底側へ加圧板14−3をクサビ13で固定する。また、加圧伝達パイプ16−1を所定の長さに切断し、その両側をオス・メスのネジを加工する。
加圧伝達パイプ16−1に対して、一回り以上太い引張り伝達パイプ16−2を所定の長さに切断し、その両側をオス・メスのネジを加工する。ただし、孔口側はダブルナットをネジ込むので必要な長さのネジを加工する。
円筒形の加圧板14−2の真中へテンドン6を通す穴を開け、外側にネジを加工する。引張り伝達パイプ16−2の孔底側へ加圧板14−2をネジ込む。
削孔したボーリング孔5の孔底へ注入ホースまたはパイプを挿入し、セメントミルク等8をポンプで充填する。セメントミルク等8が充填されたボーリング孔5へテンドン6を建て込み、そのテンドン6を加圧板14−2の穴に通し、ボーリング孔5へ加圧伝達パイプ16−1を継足しながら計画深さまで建て込む。
加圧伝達パイプ16−1の外側へ、孔底側に加圧板14−4が付いた加圧引張り伝達パイプ16−2を所定の深さまで建て込む。そして、テンドン6・加圧伝達パイプ16−1・引張り伝達パイプを所定の位置に調整し、孔口付近へ仮止めしてセメントミルク8等の養生を待つ。硬化したセメントミルク8の上面を整形し、外側の保孔パイプ17と引張り伝達パイプ16−2の間にリング状の孔口用加圧板14−1を硬化したセメントミルク8の上に載せ、引張り伝達パイプ16−2の上端ネジ部に加圧用ナット18−1を軽く加圧板14−1まで回し込む。リング状の孔口側加圧板14−1の上にセンターホールジャッキーを載せて、センターホールジャッキーで引張り伝達パイプ16−2を緊張する。加圧用ナット18−1を回し込み、リング状の孔口側加圧板14−1へ密着固定する。センターホールジャッキーを取敢えず取り外す。引張り伝達パイプ16−2の上端ネジ部に圧力伝達ナット18−2を軽く回し込む。孔口用加圧板14−1に開けられた穴にテンドン6を通し引張り伝達パイプ16−2の内側に入れて硬化したセメントミルク8等と加圧伝達パイプ14−1の上に載せる。圧力伝達ナット18−2を加圧板14−1下面に当たるまで戻す。アンカーヘット12に開けられた穴にテンドン6を通し、孔口用加圧板14−1の上に載せる。再びセンターホールジャッキーをセットして今度はテンドン6を緊張し、アンカーヘット12とテンドン6の間にクサビを打ち込みテンドン6を緊張固定する。引張りまたは加圧伝導パイプ16とテンドン6には充填されるセメントミルク8等の摩擦を小さくするために、オイルを塗ったりビニールまたはポリ製チューブで覆う。
図4はダブル圧縮型アンカーの応力分布図である。
テンドン等の緊張結果、引張りまたは加圧伝達パイプ16を介して加圧板14で両側から硬化したセメントミルクは軸方向の中央に圧縮21され、圧縮されたセメントミルク8はポアソン比分横方向に広がる。Iは受圧部の応力分布で、IIアンカー体部の応力分布である。
図5は、パイプ式ダブル圧縮型アンカーに取付けた、崩壊防止用ネットの断面図である。フック付き支圧板23を孔口用加圧板14−1の上に載せ、フックへ防護ネット24を引掛ける。支圧板の上にアンカーヘット12を載せてジャッキーでテンドン6を緊張し、クサビ13をアンカーヘット12とテンドン6の間へ打ち込み固定する。
発明の効果
テンドンの緊張力は、アンカー体中央に集まり、そして横方向へ広がり、孔壁との摩擦力が大きくなり、その力は地表側へ働かないので、アンカー体は抜けることがなくなった。
テンドンの緊張力の受圧も同じで、加圧板で両側から硬化したセメントミルクが圧縮され、その緊張力は中央に集まり、そして横方向へ広がり、孔壁との摩擦力が大きくなり、そのボーリング孔との摩擦力でテンドンの掛かる力を受持つことが可能となった。その受圧部の先端は深い位置にあり、土被り厚さが破壊抵抗力となり、地盤の破壊は起こらなくなった。さらに、硬化したセメントミルクの強度は大きく受圧部での先端破壊は起こらない。
また、移動土塊の活動もボーリング孔壁の摩擦力が大きくなり、確実に抑止できた。
座屈についても、上記したように地表側の受圧部摩擦力のみでも、テンドンに加わる緊張力を抑止できるが、それに加えて保孔パイプがある程度の強度を保有していることと、受圧部がある深さにあり、受圧部以深は土圧が加わり本来地盤の強度も大きくなり反力を持っている。
伝達パイプ16による加圧でアンカー形状が小さくなり経済的になった。
その結果斜面の緑化が可能となった。
従来型のアンカーの断面図 シングルパイプ式ダブル圧縮型アンカーの断面図 2重パイプ式2ダブル圧縮型アンカーの断面図 ダブル圧縮型アンカーの応力分布図 崩壊防止ネット
符号の説明
1 地表 16 引張りまたは加圧伝達パイプ
2 移動土塊 16−1 アンカー体用
3 すべり面 16−2 受圧板用
4 安定地盤 17 保孔パイプ
5 ボーリング孔または孔壁 18 ナット
6 テンドンまたは引張り部材 18−1 加圧用
7 のり面 18−2 圧力伝達用
8 セメントミルク等 19 緊張方向
9 アンカー体 20 圧縮方向
10 受圧板 21 圧縮
11 パッキン 22 応力分布
12 アンカーヘット 23 フック付き支圧板
13 クサビ 24 防護ネット
14 加圧板
14−1 孔口用 A アンカー頭部
14−2 上部アンカー体用 B アンカー自由長部
14−3 下部アンカー体用 C アンカー定着長部
14−4 受圧用 D アンカー長
15 Oリング I 受圧側応力分布
II アンカー体側応力分布

Claims (4)

  1. テンドン6の緊張でテンドンの孔底側に取付けた加圧板14で、アンカー体9の硬化したセメントミルク8等を孔口側に引き寄せると共に、そのテンドン6の緊張で地表側から加圧伝達パイプ16−1を介し、その孔底側に取付けた加圧板14で同じくアンカー体9の硬化したセメントミルク8等を孔底側に押し付け、両側からアンカー体を軸方向の中央への圧縮と横方向へ広げてアンカー体の定着力をアップする方法。
  2. センターホール型ジャッキーを孔口用加圧板14−1の上に載せ反力を取り、引張り伝達パイプ16−2をジャッキーで緊張し、伝達パイプ16−2を介して加圧板14−4で硬化したセメントミルク8等を孔口側引寄せると共に、そのジャッキーの緊張で加圧板14−1から硬化したセメントミルク8等を孔底側に押し付け、両側から両加圧板14−1と14−4の間にある硬化したセメントミルクを軸方向の中央への圧縮と横方向へ広げて、テンドンの緊張力を受圧する方法。
  3. 移動土塊の地耐力が比較的良く、テンドンの緊張で座屈を起こすことのない場合。テンドン6を所定の適当な長さに切断し、円筒形の加圧板14−3の真中にテンドンが通る穴を開け、テンドン6を通して孔底側へ加圧板14−3をクサビ13で固定する。また、加圧伝達パイプ16−1を所定の長さに切断し、その両側をオス・メスのネジを加工する。円形の加圧板14−2真中へテンドン6を通す穴を開け、外側にネジを加工し、伝達パイプ16−1の孔底側へネジ込む。削孔したボーリング孔5の孔底へ注入ホースまたはパイプを挿入し、セメントミルク等8をポンプで充填する。セメントミルク等8が充填されたボーリング孔5へテンドン6を建て込み、そのテンドン6を加圧板14−2の穴に通し、ボーリング孔5へ加圧伝達パイプ16−1を継足しながら計画深さまで建て込む。ボーリング孔5へ建て込んだテンドン6と加圧伝達パイプ16−1を所定の位置に調整し、孔口付近へ仮止めしてセメントミルク8等の養生を待つ。硬化したセメントミルク8の上面を整形し、外側のボーリング孔5と加圧伝達パイプ16−1の間にリング状の孔口用加圧板14−1を置き、加圧伝達パイプ16−1の内側にもテンドン6を通す穴を開けた孔口用加圧板14−1をテンドンに通し、セメントミルク8と加圧伝導パイプ16−1の上にセットする。アンカーヘット12の穴テンドン6を通しへ加圧板14−1の上に載せる。センターホールジャッキーでテンドン6を緊張し、アンカーヘットの穴へクサビを打ち込みテンドン6をアンカーヘットへ固定する。なお、ボーリング孔5の崩壊が予想される場合は、予め削孔径より一回り太い保孔パイプ17を地表付近へ布設する。また、加圧伝導パイプ16とテンドン6には充填されるセメントミルク8等の摩擦を小さくするために、オイルを塗ったりビニールまたはポリ製チューブで覆う。
  4. 移動土塊の間隙率が多く地耐力が小さい、孔壁の崩壊が著しく、テンドンの緊張で座屈を起こす可能性の大きい場合。
    間隙率の多く、孔壁の崩壊が起こりやすい、地山状態であるので、テンドン6挿入に必要な削孔径より一回り太い保孔パイプ17を、予め削孔して計画する引張り伝達パイプ16−2とほぼ同じ深さまで布設する。その以深は必要なテンドンが挿入できる削孔径で掘削する。
    テンドン6を所定の適当な長さに切断し、円筒形の加圧板14−3の真中にテンドンが通る穴を開け、テンドン6を通して孔底側へ加圧板14−3をクサビ13で固定する。また、加圧伝達パイプ16−1を所定の長さに切断し、その両側をオス・メスのネジを加工する。
    加圧伝達パイプ16−1に対して、一回り以上太い引張り伝達パイプ16−2を所定の長さに切断し、その両側をオス・メスのネジを加工する。ただし、孔口側はダブルナットをネジ込むので必要な長さのネジを加工する。
    円筒形の加圧板14−2の真中へテンドン6を通す穴を開け、外側にネジを加工する。引張り伝達パイプ16−2の孔底側へ加圧板14−2をネジ込む。
    削孔したボーリング孔5の孔底へ注入ホースまたはパイプを挿入し、セメントミルク等8をポンプで充填する。セメントミルク等8が充填されたボーリング孔5へテンドン6を建て込み、そのテンドン6を加圧板14−2の穴に通し、ボーリング孔5へ加圧伝達パイプ16−1を継足しながら計画深さまで建て込む。加圧伝達パイプ16−1の外側へ、孔底側に加圧板14−4が付いた加圧引張り伝達パイプ16−2を所定の深さまで建て込む。そして、テンドン6・加圧伝達パイプ16−1・引張り伝達パイプを所定の位置に調整し、孔口付近へ仮止めしてセメントミルク8等の養生を待つ。硬化したセメントミルク8の上面を整形し、外側の保孔パイプ17と引張り伝達パイプ16−2の間にリング状の孔口用加圧板14−1を硬化したセメントミルク8の上に載せ、引張り伝達パイプ16−2の上端ネジ部に加圧用ナット18−1を軽く加圧板14−1まで回し込む。リング状の孔口側加圧板14−1の上にセンターホールジャッキーを載せて、センターホールジャッキーで引張り伝達パイプ16−2を緊張する。加圧用ナット18−1を回し込み、リング状の孔口側加圧板14−1へ密着固定する。センターホールジャッキーを取敢えず取り外す。引張り伝達パイプ16−2の上端ネジ部に圧力伝達ナット18−2を軽く回し込む。孔口用加圧板14−1に開けられた穴にテンドン6を通し引張り伝達パイプ16−2の内側に入れて硬化したセメントミルク8等と加圧伝達パイプ14−1の上に載せる。圧力伝達ナット18−2を加圧板14−1下面に当たるまで戻す。アンカーヘット12に開けられた穴にテンドン6を通し、孔口用加圧板14−1の上に載せる。再びセンターホールジャッキーをセットして今度はテンドン6を緊張し、アンカーヘット12とテンドン6の間にクサビを打ち込みテンドン6を緊張固定する。引張りまたは加圧伝導パイプ16とテンドン6には充填されるセメントミルク8等の摩擦を小さくするために、オイルを塗ったりビニールまたはポリ製チューブで覆う。
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